JP3726024B2 - 保険料決定装置、保険料決定方法および保険料決定プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の保険料を決定する保険料決定装置、保険料決定方法および保険料決定プログラムに関するものであり、自動車の走行中に時々刻々変化するリスク要因に基づいて、当該保険料を決定する保険料決定装置、保険料決定方法および保険料決定プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車保険においては、自動車の用途、車種、排気量、運転者の年齢等、主として外的なリスク要因に基づいて決定された保険料を、契約期間に応じて前払いにより契約者から徴収している。このように外的なリスク要因により保険料を確定する方式は、確定保険料方式と呼ばれている。なお、従来では、走行距離や使用目的により保険料を確定する方式も存在するが、この方式は、確定保険料方式として捉えられている。
【0003】
また、保険の契約期間中においては、外的なリスク要因が変化した場合には、契約者から保険者へ書面をもって通知することにより、上記変化が保険料に反映される。このように書面をもって通知する理由は、時々刻々と変化する契約者の利用実態を保険者側で正確に把握することが困難であり、無用の争いを回避するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したように、従来では、無保険車による交通事故を回避するための保険がありながら、主として保険の付け忘れや期限切れ等の手続き上の人為ミスによって、機能しないことがあった。すなわち、無保険車の場合には、交通事故による対人、対物等の損害に対する賠償責任を自己の財産をもって果たすことになるため、破産したり、被害者に十分な賠償を行うことができないという問題が発生している。今のところ、このような無保険車問題は、運転者の自己責任でしか完全に回避することができないのが現状である。
【0005】
また、従来では、上述した無保険車問題を回避し、かつ自動車の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を効果的に決定することが難しいという問題があった。
【0006】
さらに、従来では、保険証券を紙ベースで契約者に渡しているため、汚損、破損、紛失等が生じやすく、契約者の管理負担が大きいという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、無保険車による交通事故を回避させ、しかも自動車の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定することができ、契約者の保険証券の管理負担を低減させることができる保険料決定装置、保険料決定方法および保険料決定プログラムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、エンジン始動を許可するための始動許可情報がインストールされていることを条件にエンジン始動を許可する保険対象の自動車とネットワークを介して接続され、自動車の保険料を決定する保険料決定装置であって、保険会社から契約者へ提供される可搬型の記録媒体であって契約者を識別するための識別情報と保険証券情報とを記録する該記録媒体から、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で読み取られた前記識別情報を前記ネットワークを介して受信する受信手段と、前記契約者から識別情報を受け付け、当該識別情報と前記読取装置から受信した識別情報とが一致するか否かによって当該契約者が本人であるか否かを認証する認証手段と、前記契約者が認証された場合、当該契約者の属性に応じて予納保険料を算出し、当該予納保険料を決済対象として予納保険料情報記憶手段に格納する予納保険料決済手段と、前記契約者が認証された場合、当該自動車のエンジン始動を許可するための始動許可情報を生成する始動許可情報生成手段と、前記保険契約後に前記自動車のエンジン制御部に前記始動許可情報を前記ネットワークを介してインストールするインストール手段と、前記自動車の運転状況に応じたリスク要因パラメータを当該自動車から前記ネットワークを介して収集するリスク要因パラメータ収集手段と、前記リスク要因パラメータに基づいて、保険料の割引および割増を行って1走行当たりの保険料を決定し、当該保険料を保険料情報記憶手段に格納する保険料決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で記録媒体から読み取られた識別情報をネットワークを介して受信し、該識別情報に基づいて契約者が認証された場合、予納保険料が決済されるとともに、始動許可情報がネットワークを介してエンジン制御部にインストールされた状態でエンジン始動が許可され、リスク要因パラメータに基づいて1走行当たりの保険料を決定するようにしたので、無保険車による交通事故を回避させ、しかも自動車の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定することができる。また、この発明によれば、始動許可情報および保険証券情報を可搬型の記録媒体に記録させるようにしたので、紙ベースの保険証券が不要となり、契約者の保険証券の管理負担を低減させることができる。
【0010】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の保険料決定装置において、契約者から徴収済みの前記予納保険料情報記憶手段に格納された予納保険料から前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を差し引き決済する決済手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、予納保険料から保険料を差し引き決済するようにしたので、契約者の支払いに関する利便性を高めることができる。
【0012】
また、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の保険料決定装置において、前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を後払いにより決済する決済手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、保険料を後払いにより決済するようにしたので、契約者サイドに立った料金徴収サービスを提供することができる。
【0014】
また、請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の保険料決定装置において、前記保険料決定手段は、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、前記保険料を決定することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、保険料を決定するようにしたので、リスクパラメータ単位でよりきめ細かな保険料の決定を行うことができ、契約者へのサービスを向上させることができる。
【0018】
また、請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の保険料決定装置において、前記認証手段により前記記録媒体の所持者が契約者本人でないとされた場合、契約者本人に対して、前記記録媒体の不正使用が有った旨を報知する不正報知手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、記録媒体の不正使用を契約者本人に報知するようにしたので、第三者による契約者本人の成りすましを防止することができ、当該保険に対する信頼性を向上させることができる。
【0020】
また、請求項6にかかる発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の保険料決定装置において、契約者に対して、保険料を通知する保険料通知手段を備えたことを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、契約者に対して、保険料を通知するようにしたので、ほぼリアルタイムで保険料を認識することができ、契約者に対するサービスを向上させることができる。
【0022】
また、請求項7にかかる発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の保険料決定装置において、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、該安全運転情報を契約者に通知する安全運転情報通知手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、この安全運転情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。
【0024】
また、請求項8にかかる発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の保険料決定装置において、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、前記自動車に搭乗した契約者に該アドバイス情報を通知するアドバイス情報通知手段と、前記リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、前記エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させるエンジン始動禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、このアドバイス情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。また、この発明によれば、リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させることとしたので、例えば、飲酒運転等のリスクが高い運転を防止することができる。
【0026】
また、請求項9にかかる発明は、請求項1〜8のいずれか一つに記載の保険料決定装置において、前記リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を前記自動車に搭乗した契約者に報知する保険料割増額報知手段を備えたことを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を契約者に報知するようにしたので、契約者に対して、リスク要因を減少させることで保険料が節約になることを意識的に植え付けることにより、保険料の節約による安全運転の動機付けを行うことができる。
【0028】
また、請求項10にかかる発明は、エンジン始動を許可するための始動許可情報がインストールされていることを条件にエンジン始動を許可する保険対象の自動車とネットワークを介して接続され、自動車の保険料を決定する保険料決定装置による保険料決定方法であって、保険会社から契約者へ提供される可搬型の記録媒体であって契約者を識別するための識別情報と保険証券情報とを記録する該記録媒体から、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で読み取られた前記識別情報を前記ネットワークを介して受信手段が受信する受信工程と、前記契約者から識別情報を受け付け、当該識別情報と前記読取装置から受信した識別情報とが一致するか否かによって当該契約者が本人であるか否かを認証手段が認証する認証工程と、前記契約者が認証された場合、当該契約者の属性に応じて予納保険料を算出し、当該予納保険料を決済対象として予納保険料情報記憶手段に格納する処理を予納保険料決済手段が行う予納保険料決済工程と、前記契約者が認証された場合、当該自動車のエンジン始動を許可するための始動許可情報を始動許可情報生成手段が生成する始動許可情報生成工程と、前記保険契約後に前記自動車のエンジン制御部に前記始動許可情報を前記ネットワークを介してインストール手段がインストールするインストール工程と、前記自動車の運転状況に応じたリスク要因パラメータを当該自動車から前記ネットワークを介してリスク要因パラメータ手段が収集するリスク要因パラメータ収集工程と、前記リスク要因パラメータに基づいて、保険料の割引および割増を行って1走行当たりの保険料を決定し、当該保険料を保険料情報記憶手段に格納する処理を保険料決定手段が行う保険料決定工程と、を含むことを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で記録媒体から読み取られた識別情報をネットワークを介して受信し、該識別情報に基づいて契約者が認証された場合、予納保険料が決済されるとともに、始動許可情報がネットワークを介してエンジン制御部にインストールされた状態でエンジン始動が許可され、リスク要因パラメータに基づいて1走行当たりの保険料を決定するようにしたので、無保険車による交通事故を回避させ、しかも自動車の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定することができる。また、この発明によれば、始動許可情報および保険証券情報を可搬型の記録媒体に記録させるようにしたので、紙ベースの保険証券が不要となり、契約者の保険証券の管理負担を低減させることができる。
【0030】
また、請求項11にかかる発明は、請求項10に記載の保険料決定方法において、契約者から徴収済みの前記予納保険料情報記憶手段に格納された予納保険料から前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を決済手段が差し引き決済する決済工程を含むことを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、予納保険料から保険料を差し引き決済するようにしたので、契約者の支払いに関する利便性を高めることができる。
【0032】
また、請求項12にかかる発明は、請求項10に記載の保険料決定方法において、決済手段が前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を後払いにより決済する決済工程を含むことを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、保険料を後払いにより決済するようにしたので、契約者サイドに立った料金徴収サービスを提供することができる。
【0034】
また、請求項13にかかる発明は、請求項10〜12のいずれか一つに記載の保険料決定方法において、前記保険料決定工程では、前記保険料決定手段が、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、前記保険料を決定することを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、保険料を決定するようにしたので、リスクパラメータ単位でよりきめ細かな保険料の決定を行うことができ、契約者へのサービスを向上させることができる。
【0038】
また、請求項14にかかる発明は、請求項10〜13のいずれか一つに記載の保険料決定方法において、前記認証工程により前記記録媒体の所持者が契約者本人でないとされた場合、契約者本人に対して、前記記録媒体の不正使用が有った旨を不正報知手段が報知する不正報知工程を含むことを特徴とする。
【0039】
この発明によれば、記録媒体の不正使用を契約者本人に報知するようにしたので、第三者による契約者本人の成りすましを防止することができ、当該保険に対する信頼性を向上させることができる。
【0040】
また、請求項15にかかる発明は、請求項10〜14のいずれか一つに記載の保険料決定方法において、保険料通知手段が、契約者に対して、保険料を通知する保険料通知工程を含むことを特徴とする。
【0041】
この発明によれば、契約者に対して、保険料を通知するようにしたので、ほぼリアルタイムで保険料を認識することができ、契約者に対するサービスを向上させることができる。
【0042】
また、請求項16にかかる発明は、請求項10〜15のいずれか一つに記載の保険料決定方法において、安全運転情報通知手段が、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、該安全運転情報を契約者に通知する安全運転情報通知工程を含むことを特徴とする。
【0043】
この発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、この安全運転情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。
【0044】
また、請求項17にかかる発明は、請求項10〜16のいずれか一つに記載の保険料決定方法において、アドバイス情報通知手段が、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、前記自動車に搭乗した契約者に該アドバイス情報を通知するアドバイス情報通知工程と、前記リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、前記エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させるエンジン始動禁止工程と、を含むことを特徴とする。
【0045】
この発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、このアドバイス情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。また、この発明によれば、リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させることとしたので、例えば、飲酒運転等のリスクが高い運転を防止することができる。
【0046】
また、請求項18にかかる発明は、請求項10〜17のいずれか一つに記載の保険料決定方法において、保険料割増額報知手段が、前記リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を前記自動車に搭乗した契約者に報知する保険料割増額報知工程を含むことを特徴とする。
【0047】
この発明によれば、リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を契約者に報知するようにしたので、契約者に対して、リスク要因を減少させることで保険料が節約になることを意識的に植え付けることにより、保険料の節約による安全運転の動機付けを行うことができる。
【0048】
また、請求項19にかかる発明は、エンジン始動を許可するための始動許可情報がインストールされていることを条件にエンジン始動を許可する保険対象の自動車とネットワークを介して接続され、自動車の保険料を決定するコンピュータに実行させる保険料決定プログラムであって、保険会社から契約者へ提供される可搬型の記録媒体であって契約者を識別するための識別情報と保険証券情報とを記録する該記録媒体から、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で読み取られた前記識別情報を前記ネットワークを介して受信する受信工程と、前記契約者から識別情報を受け付け、当該識別情報と前記読取装置から受信した識別情報とが一致するか否かによって当該契約者が本人であるか否かを認証する認証工程と、前記契約者が認証された場合、当該契約者の属性に応じて予納保険料を算出し、当該予納保険料を決済対象として予納保険料情報記憶手段に格納する予納保険料決済工程と、前記契約者が認証された場合、当該自動車のエンジン始動を許可するための始動許可情報を生成する始動許可情報生成工程と、前記保険契約後に前記自動車のエンジン制御部に前記始動許可情報を前記ネットワークを介してインストールするインストール工程と、前記自動車の運転状況に応じたリスク要因パラメータを当該自動車から前記ネットワークを介して収集するリスク要因パラメータ収集工程と、前記リスク要因パラメータに基づいて、保険料の割引および割増を行って1走行当たりの保険料を決定し、当該保険料を保険料情報記憶手段に格納する保険料決定工程と、をコンピュータに実行させるための保険料決定プログラムである。
【0049】
この発明によれば、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で記録媒体から読み取られた識別情報をネットワークを介して受信し、該識別情報に基づいて契約者が認証された場合、予納保険料が決済されるとともに、始動許可情報がネットワークを介してエンジン制御部にインストールされた状態でエンジン始動が許可され、リスク要因パラメータに基づいて1走行当たりの保険料を決定するようにしたので、無保険車による交通事故を回避させ、しかも自動車の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定することができる。また、この発明によれば、始動許可情報および保険証券情報を可搬型の記録媒体に記録させるようにしたので、紙ベースの保険証券が不要となり、契約者の保険証券の管理負担を低減させることができる。
【0050】
また、請求項20にかかる発明は、請求項19に記載の保険料決定プログラムにおいて、契約者から徴収済みの前記予納保険料情報記憶手段に格納された予納保険料から前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を差し引き決済する決済工程を含むことを特徴とする。
【0051】
この発明によれば、予納保険料から保険料を差し引き決済するようにしたので、契約者の支払いに関する利便性を高めることができる。
【0052】
また、請求項21にかかる発明は、請求項19に記載の保険料決定プログラムにおいて、前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を後払いにより決済する決済工程を含むことを特徴とする。
【0053】
この発明によれば、保険料を後払いにより決済するようにしたので、契約者サイドに立った料金徴収サービスを提供することができる。
【0054】
また、請求項22にかかる発明は、請求項19〜21のいずれか一つに記載の保険料決定プログラムにおいて、前記保険料決定工程では、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、前記保険料を決定することを特徴とする。
【0055】
この発明によれば、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、保険料を決定するようにしたので、リスクパラメータ単位でよりきめ細かな保険料の決定を行うことができ、契約者へのサービスを向上させることができる。
【0058】
また、請求項23にかかる発明は、請求項19〜22のいずれか一つに記載の保険料決定プログラムにおいて、前記認証工程により前記記録媒体の所持者が契約者本人でないとされた場合、契約者本人に対して、前記記録媒体の不正使用が有った旨を報知する不正報知工程を含むことを特徴とする。
【0059】
この発明によれば、記録媒体の不正使用を契約者本人に報知するようにしたので、第三者による契約者本人の成りすましを防止することができ、当該保険に対する信頼性を向上させることができる。
【0060】
また、請求項24にかかる発明は、請求項19〜23のいずれか一つに記載の保険料決定プログラムにおいて、契約者に対して、保険料を通知する保険料通知工程を含むことを特徴とする。
【0061】
この発明によれば、契約者に対して、保険料を通知するようにしたので、ほぼリアルタイムで保険料を認識することができ、契約者に対するサービスを向上させることができる。
【0062】
また、請求項25にかかる発明は、請求項19〜24のいずれか一つに記載の保険料決定プログラムにおいて、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、該安全運転情報を契約者に通知する安全運転情報通知工程を含むことを特徴とする。
【0063】
この発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、この安全運転情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。
【0064】
また、請求項26に記載の発明は、請求項19〜25のいずれか一つに記載の保険料決定プログラムにおいて、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、前記自動車に搭乗した契約者に該アドバイス情報を通知するアドバイス情報通知工程と、前記リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、前記エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させるエンジン始動禁止工程と、を含むことを特徴とする。
【0065】
この発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、このアドバイス情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。また、この発明によれば、リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させることとしたので、例えば、飲酒運転等のリスクが高い運転を防止することができる。
【0066】
また、請求項27にかかる発明は、請求項19〜26のいずれか一つに記載の保険料決定プログラムにおいて、前記リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を前記自動車に搭乗した契約者に報知する保険料割増額報知工程を含むことを特徴とする。
【0067】
この発明によれば、リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を契約者に報知するようにしたので、契約者に対して、リスク要因を減少させることで保険料が節約になることを意識的に植え付けることにより、保険料の節約による安全運転の動機付けを行うことができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明にかかる保険料決定装置、保険料決定方法および保険料決定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態1および2について詳細に説明する。
【0069】
(実施の形態1)
図1は、本発明にかかる実施の形態1の構成を示すブロック図である。この図には、自動車の走行中に時々刻々変化するリスク要因に基づいて、保険料を決定するための保険料決定システムが図示されている。なお、図1においては、説明を簡単にするために、インターネット接続上必要な通信装置(ターミナルアダプタ、ルータ、ファイアウォール等)の図示が省略されている。
【0070】
この図において、契約者側クライアント1001 〜100n のそれぞれは、自動車保険の契約者側に設置されたn台のコンピュータ装置であり、コンピュータ本体、ディスプレイ、キーボード、マウス等から構成されている。これらの契約者側クライアント1001 〜100n のそれぞれは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に従って、インターネット130を介して後述するサーバ200にアクセス可能とされている。
【0071】
また、これらの契約者側クライアント1001 〜100n は、後述する新規契約時、保険料/リスク情報照会時、継続契約時等に、契約者によりそれぞれ操作される。さらに、契約者側クライアント1001 〜100n には、Webページを閲覧するためのWebブラウザ(図示略)が備えられている。
【0072】
ICカードリーダ/ライタ110は、契約者側クライアント1001 に接続されており、保険証券として機能するIC(Integrated Circuit)カード120に対して、データのリード/ライトを実行する装置である。ICカード120は、樹脂製のカード基材にIC121が埋め込まれてなり、中央演算装置と8k〜32kバイトのメモリを備えている。このICカード120は、契約者を識別するための契約者IDや、保険証券の情報等が記録されており、保険証券としての役目をしている。
【0073】
ICカードリーダ/ライタ110において、カード挿入口111は、ICカード120が挿入される開口部である。カードリーダ112は、カード挿入口111に挿入されたICカード120からデータをリードする機能を備えている。カードライタ113は、上記ICカード120にデータをライトする機能を備えている。
【0074】
制御部114は、カードリーダ112およびカードライタ113のリード/ライト制御や、外部機器(この場合、契約者側クライアント1001)との間の通信インタフェースを採る。なお、同図には、図示されていないが他の契約者側クライアント1002 〜100n にもICカードリーダ/ライタ110と同様の構成のICカードリーダ/ライタが接続される。
【0075】
管理者側クライアント140は、サーバ200の管理者側に設置されており、本体、ディスプレイ、キーボード、マウス等から構成されている。この管理者側クライアント140は、TCP/IPに従って、インターネット130を介してサーバ200にアクセス可能とされている。また、この管理者側クライアント140は、サーバ200のメンテナンス時、各種情報の登録/更新時等に、管理者により操作される。
【0076】
サーバ200は、契約者側クライアント1001 〜100n からのアクセスを受け付ける機能、契約者の本人認証を行う機能、前述したリスク要因に基づいて保険料を算出する機能、保険料の決済を行う機能、後述するリスク情報を生成する機能、事故履歴を管理する機能、事故統計を管理する機能等を備えている。
【0077】
通信インタフェース部210は、TCP/IPに従って、インターネット130を介して外部装置との間の通信を制御する。Webページ生成部220は、図17〜図21にそれぞれ示したWebページを自動生成する。認証部230は、例えば、契約者側クライアント1001 を操作することにより、インターネット130を介してアクセスしてきた契約者が本人であるか否かの認証を行う。
【0078】
データベース制御部240は、契約者情報データベース300〜事故履歴/統計情報データベース370へのアクセス制御を行う。以下、図3〜図9を参照して、上記契約者情報データベース300〜事故履歴/統計情報データベース370について詳細に説明する。
【0079】
図3に示した契約者情報データベース300は、自動車保険の契約者に関する契約者情報を格納するデータベースであり、「契約者ID」、「パスワード」、「契約者名」、「住所」、「生年月日」、「メールアドレス」、「電話番号」、「証券番号」、「保険種別」、「保険期間」、「ナンバー」、「車両保険金額」、「対人保険金額」、・・・というフィールドを備えている。
【0080】
「契約者ID」は、契約者を識別するための識別子であり、保険企業により付与される。「パスワード」は、新規契約時にサーバ200により発行されるものである。「契約者名」は、契約者の氏名に関する情報である。「住所」は、契約者の住所に関する情報である。「生年月日」は、契約者の生年月日に関する情報である。「メールアドレス」は、契約者との連絡用の電子メールアドレスに関する情報である。
【0081】
「電話番号」は、契約者との連絡用の電話番号に関する情報である。「証券番号」は、自動車保険証券に付与される証券番号に関する情報である。「保険種別」は、自動車保険の種別に関する情報である。「保険期間」は、当該自動車保険の保険期間、すなわち、契約期間に関する情報である。「ナンバー」は、保険対象の自動車のナンバーに関する情報である。「車両保険金額」は、車両保険金額に関する情報である。「対人保険金額」は、対人保険に関する情報である。
【0082】
図4に示した予納保険料テーブル310は、年齢層と予納保険料との対応関係を表すテーブルであり、「年齢層」および「予納保険料」というフィールドを備えている。「年齢層」は、契約者の年齢層に関する情報である。「予納保険料」は、上記年齢層に対応する予納保険料に関する情報である。ここで、実施の形態1では、契約者から上記予納保険料を一括して予め徴収しておき、自動車を運転する毎に算出される保険料を上記予納保険料から差し引くという徴収方式が採用されている。
【0083】
図5に示した予納保険料情報データベース320は、契約者が予納済みの予納保険料に関する情報を格納するデータベースであり、「契約者ID」、「最新予納日」、「予納保険料」および「予納保険料残高」というフィールドを備えている。「契約者ID」は、図3に示した「契約者ID」と同義である。「最新予納日」は、予納保険料が徴収された最新日に関する情報である。「予納保険料」は、最新日に徴収された予納保険料に関する情報である。「予納保険料残高」は、予納保険料から保険料を差し引いた残高に関する情報である。
【0084】
図6(a)に示したパラメータ情報データベース330は、保険料の算出に用いられるパラメータ情報を格納するデータベースであり、「乗車日」、「速度」、「走行距離」、・・・、「アルコール濃度」というフィールドを備えている。「乗車日」は、保険対象の自動車に契約者が乗車した日に関する情報である。「速度」は、自動車の速度に関する情報である。
【0085】
「走行距離」は、イグニションキーによりエンジンが始動されてからエンジンが停止するまでの当該自動車の走行距離に関する情報である。「アルコール濃度」は、当該自動車内の空気に含まれるアルコール濃度に関する情報である。これらの「速度」、「走行距離」、・・・「アルコール濃度」は、自動車の運転中に後述するセンサ群により時々刻々検知され、リスク要因として保険料の算出に用いられるパラメータである。
【0086】
図6(b)に示した割増基準情報データベース340は、保険料が割り増しされる基準の情報をパラメータ毎に格納するデータベースであり、「パラメータ」、「割増基準」および「割増額」というフィールドを備えている。「パラメータ」は、図6(a)に示した「速度」、「走行距離」、・・・と同義であり、保険料の割増額の算出に用いられる。
【0087】
「割増基準」は、パラメータがどのような値を採る場合に保険料を割り増しするかという基準に関する情報である。例えば、パラメータとしての「速度」の場合には、法定速度を超過した場合に、割り増しされる。「割増額」は、パラメータ(またはパラメータから求められる値)が「割増基準」を逸脱した場合の保険料の割増額に関する情報である。例えば、「速度」が割増基準を逸脱した場合、当該割増額は、P1である。
【0088】
図7に示した保険料情報データベース350は、保険料に関する情報を契約者ID毎に格納するデータベースであり、「契約者ID」というインデックス、「乗車日」および「保険料」というフィールドを備えている。「契約者ID」は、図3に示した「契約者ID」と同義である。「乗車日」は、図6(a)に示した「乗車日」と同義である。「保険料」は、1回の運転に係る保険料に関する情報であり、基本保険料と上述した割増額との合算値である。
【0089】
図8に示したリスク情報データベース360は、保険料の割増や事故の発生要因に関するリスク情報を契約者ID毎に格納するデータベースであり、「契約者ID」というインデックス、「乗車日」、「リスク要因」、「保険料の割増金額」および「アドバイス」というフィールドを備えている。「乗車日」は、図6(a)に示した「乗車日」と同義である。
【0090】
「リスク要因」は、自動車の運転中において保険料の割り増し、言い換えれば、保険企業の危険負担に係わる要因に関する情報である。同図に示した例では、「リスク要因」として、規定(割増基準)の5回/月に対して、急加速度回数の超過が7回/月である旨が図示されている。「アドバイス」は、契約者に対して、上記リスク要因を除去、すなわち、安全運転を遵守させ交通事故を低減させるためのアドバイスに関する情報である。
【0091】
図9に示した事故履歴/統計情報データベース370は、事故履歴情報データベース370Aおよび統計情報データベース370Bから構成されている。事故履歴情報データベース370Aは、契約者毎に事故履歴の情報を格納するデータベースであり、「契約者ID」というインデックス、「事故発生日」、「事故発生状況」、「事故発生原因」および「対応」というフィールドを備えている。
【0092】
「事故発生日」は、交通事故が発生した日に関する情報である。「事故発生状況」は、当該交通事故の発生状況に関する情報である。「事故発生原因」は、当該交通事故の発生原因に関する情報である。「対応」は、当該交通事故の対応に関する情報である。
【0093】
統計情報データベース370Bは、事故発生に関する統計情報を格納するデータベースであり、「事故発生原因」、「事故率」、・・・というフィールドを備えている。「事故発生原因」は、上述したリスク要因(図8参照)のうち実際に事故の原因とされたものである。「事故率」は、リスク要因のうち実際に事故となったものの割合に関する情報である。
【0094】
図1に戻り、ユーザアクセス制御部250は、ユーザ(この場合、契約者)からのアクセス要求に応じて、後述する新規契約処理、保険料/リスク情報照会処理および継続契約処理を実行する。決済部260は、前述した予納保険料の決済、保険料の決済をオンラインで行う機能を備えている。
【0095】
保険料算出部270は、前述したパラメータ、割増基準に基づいて、保険料を算出する機能を備えている。リスク情報生成部280は、図8に示したリスク情報データベース360のリスク情報を生成する機能を備えている。統計処理部290は、事故履歴情報データベース370Aおよび統計情報データベース370Bに格納される事故履歴情報の管理および統計情報の作成等を行う。
【0096】
移動体通信ネットワーク150は、携帯電話、パーソナルハンディホンシステム等の移動体通信に用いられるネットワークであり、通信インタフェース部210と無線基地局160との間を接続する。無線基地局160は、ゾーン方式により、移動体通信用の電波を送受信する機能を備えており、自動車400に搭載された送受信装置との間で通信を行う。自動車400は、保険対象車両であり、前述したパラメータの収集等を行う機器が搭載されている。この自動車400の詳細については、後述する。
【0097】
衛星600は、GPS(Global Positioning System)と呼ばれる測位システムに用いられる衛星であり、測位用の電波を送信する。決済サーバ700は、専用線ネットワーク170を介してサーバ200に接続されており、予納保険料、保険料に関するオンライン決済を行う機能を備えている。
【0098】
つぎに、図1に示した自動車400の構成について、図2を参照して詳述する。この図において、イグニションキー410は、エンジンの始動/停止を行うためのものである。イグニション制御部420は、イグニションキー410によるエンジンの始動/停止の指示に基づいて、エンジンの始動/停止制御を行う。センサ群430は、前述した速度、加速度等のパラメータを検知するためのセンサ群であり、速度センサ431〜日常点検センサ445からなる。
【0099】
速度センサ431は、自動車400の速度を検知するセンサであり、例えば、速度メータに内蔵されている。この速度センサ431は、検知結果を速度情報として出力する。なお、実施の形態1では、重力加速度センサ(図示略)を設けて、カーブ進入時の速度を検知するようにしてもよく、一定時間の平均速度をセンサ出力としてもよい。
【0100】
加速度算出部432は、速度センサ431のセンサ出力を微分して、自動車400の加速度を算出し、算出結果を加速度情報として出力する。なお、実施の形態1では、重力加速度センサを設けて、自動車400が静止状態から動き出した時を起点として、一定時間の加速度を算出するようにしてもよい。走行距離メータ433は、自動車400の走行距離を計測するものであり、計測結果を走行距離情報として出力する。なお、実施の形態1では、速度センサ431のセンサ出力と、タコメータ(図示略)の出力により走行距離を算出するようにしてもよい。
【0101】
ブレーキセンサ434は、ブレーキ部分に設けられており、ブレーキの有無を検知するセンサであり、検知結果をブレーキ情報として出力する。シートベルト着脱センサ435は、シートベルトソケットに設けられており、シートベルトの着脱状態を検知し、検知結果をシートベルト着脱情報として出力する。走行時間センサ436は、自動車400の走行時間(運用時間)を検知するセンサであり、検知結果を走行時間情報として出力する。具体的には、走行時間センサ436は、エンジンが起動している時間を計測している。
【0102】
搭乗者数センサ437は、自動車400の搭乗者の数を検知するセンサであり、検知結果を搭乗者数情報として出力する。この搭乗者数センサ437は、シートに埋設された複数の感圧センサからなり、搭乗者がシートに座った際の圧力に応じて搭乗者の有無を検知する。なお、実施の形態1では、シートベルト着脱情報に基づいて搭乗者数を求めてもよく、また、シートに感圧センサを設け、この感圧センサのセンサ出力により搭乗者数を求めてもよい。
【0103】
車間距離センサ438は、フロントバンパやリアバンパに設けられており、自動車400と、前後を走行する他の自動車との間の車間距離を赤外線方式等により検知し、検知結果を車間距離情報として出力する。なお、実施の形態1では、上記赤外線方式に代えて、超音波方式により車間距離を検知するようにしてもよい。
【0104】
照度センサ439は、自動車400の外部の照度を検知するためのセンサであり、検知結果を照度情報として出力する。この照度情報は、昼間/夜間の判断に用いられる。路面状況センサ440は、自動車400の走行路面の状態(凸凹、濡れ路面、凍結路面)を検知するセンサであり、検知結果を路面状況情報として出力する。具体的には、路面状況は、振動や、車輪の回転数と走行距離との関係から導き出される摩擦係数等から検知される。
【0105】
酸素濃度センサ441は、自動車400の車内の酸素濃度を検知するセンサであり、検知結果を酸素濃度情報として出力する。二酸化炭素濃度センサ442は、自動車400の車内の二酸化炭素濃度を検知するセンサであり、検知結果を二酸化炭素濃度情報として出力する。一酸化炭素濃度センサ443は、自動車400の車内の一酸化炭素濃度を検知するセンサであり、検知結果を一酸化炭素濃度情報として出力する。
【0106】
アルコール濃度センサ444は、運転者近傍の空気におけるアルコール濃度を検知するセンサであり、検知結果をアルコール濃度情報として出力する。日常点検センサ445は、自動車400の日常点検項目(バッテリ液不足、洗浄液不足、タイヤ空気圧不足、ブレーキパッドの過剰な摩耗)の結果を検知するセンサであり、検知結果を日常点検情報として出力する。
【0107】
車載機450は、イグニション制御機能や、パラメータを収集する機能や、図1に示した移動体通信ネットワーク150を介してサーバ200と通信する機能等を備えている。制御部451は、各部を制御するものであり、この制御部451の動作の詳細については、後述する。
【0108】
パラメータ収集部452は、上述したパラメータを収集する機能を備えている。液晶ディスプレイ453は、搭乗者に対して、画像、テキストを介して各種情報を報知する機能を備えている。スピーカ454は、搭乗者に対して、音声を介して各種情報を報知する機能を機能を備えている。
【0109】
記憶部455は、パラメータや、前述した契約者IDおよびパスワード等を記憶する。送受信部456は、アンテナ群550を介して、外部との通信を行う機能を備えている。交通情報受信部470は、交通情報センタ(図示略)より無線送信される交通情報をアンテナ群550を介して受信する。この交通情報は、パラメータの一つとして、パラメータ収集部452に収集される。
【0110】
天候情報受信部480は、天候情報センタ(図示略)より無線送信される天候情報をアンテナ群550を介して受信する。この天候情報は、パラメータの一つとして、パラメータ収集部452に収集される。カーナビゲーションシステム490は、アンテナ群550を介して衛星600(図1参照)からの電波を受信し、この電波に基づいて自動車400の位置を測位し、この結果を測位情報として出力する。
【0111】
カーナビゲーションシステム490は、測位情報と予め設定される地図情報とに基づいて、ディスプレイに地図および現時位置を表示させる。なお、測位情報および地図情報は、パラメータ収集部452によりパラメータとして収集される。バスケーブル500は、各部を接続する。
【0112】
つぎに、前述した実施の形態1の動作について、図10〜図16の各フローチャート、図17〜図21に示した各画面(Webページ)を参照しつつ説明する。以下では、図1に示した契約者側クライアント1001 に対応する契約者が自動車400を運転し、この運転に伴う保険料を算出し、決済するまでの一連の動作について詳述する。
【0113】
図10に示したステップSA1では、サーバ200のユーザアクセス制御部250は、ユーザ(契約者)からのアクセスが有るか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA3では、保険料算出部270は、無線基地局160および移動体通信ネットワーク150を介して、自動車400からのパラメータおよび契約者IDを受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
【0114】
ステップSA6では、統計処理部290は、管理者側クライアント140から事故発生の情報を受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。以後、サーバ200においては、ステップSA1、ステップSA3およびステップSA6の判断が繰り返される。
【0115】
ここで、保険会社と契約者との間で自動車保険に関する契約が締結されると、保険会社では、図1に示したICカード120に契約者IDおよび保険証券に関する情報が記憶される。また、保険会社では、管理者側クライアント140を用いて、サーバ200にアクセスし、図3に示した契約者情報データベース300に当該契約者情報(但し、パスワードを除く)を登録する。
【0116】
つぎに、保険会社からは、ICカード120、その他契約に関する書類からなる物件一式が契約者に郵送される。また、ICカード120の契約者IDは、上記物件一式とは別に書面で郵送される。なお、この時点では、契約者は、自動車400のイグニションがロックされた状態であるため、自動車400を運転することができない。
【0117】
そして、物件一式および契約者IDが記載された書面を受け取ると、契約者は、新規契約の手続き、すなわち、自動車400を保険車として運転するための手続きを採るため、ICカード120をICカードリーダ/ライタ110のカード挿入口111に挿入し、契約者側クライアント1001 からサーバ200へアクセスする。このとき、制御部114は、カードリーダ112を制御して、ICカード120に記録された契約者IDをリードする。
【0118】
これにより、ユーザアクセス制御部250は、ステップSA1の判断結果を「Yes」とする。ステップSA2では、ユーザアクセス制御部250は、ユーザアクセス処理を実行する。具体的には、図11に示したステップSB1では、ユーザアクセス制御部250は、契約者側クライアント1001 からの上記契約者IDを受信する。ステップSB2では、ユーザアクセス制御部250は、契約者側クライアント1001 のディスプレイ(図示略)に、図17に示したユーザ認証画面1000を表示させる。
【0119】
このユーザ認証画面1000は、契約者が本人であることを認証するための画面であり、契約者ID入力欄1001および送信ボタン1002を有している。この場合、契約者は、契約者ID入力欄1001に契約者IDを入力した後、送信ボタン1002を押下する。これにより、ステップSB3では、ステップSB1で受信した契約者ID(ICカード120に記録されたもの)と、契約者により入力された契約者IDとが一致するか否かにより、当該契約者が本人であるか否かの認証を行う。一致する場合には、当該契約者が本人であると認証される。
【0120】
ステップSB4では、ユーザアクセス制御部250は、ステップSB3の認証結果がOKであるか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、ステップSB2で再度、ユーザ認証画面1000を表示させ再認証を行う。この場合、ステップSB4の判断結果が「Yes」であるものとすると、ステップSB5では、ユーザアクセス制御部250は、契約者側クライアント1001 のディスプレイ(図示略)に、図18に示したトップメニュー画面1100を表示させる。
【0121】
このトップメニュー画面1100は、「新規契約」、「保険料/リスク情報照会」または「継続契約」のうちいずれか一つを契約者に選択させるための画面であり、チェックボックス1101〜1103および実行ボタン1104を有している。ステップSB6では、ユーザアクセス制御部250は、「新規契約」が選択されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
【0122】
ステップSB8では、ユーザアクセス制御部250は、「保険料/リスク情報照会」が選択されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSB10では、ユーザアクセス制御部250は、「継続契約」が選択されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。以後、ユーザアクセス制御部250は、ステップSB6、ステップSB8、ステップSB10の判断を繰り返す。
【0123】
ここで、契約者により、「新規契約」のチェックボックス1101がチェックされた後、実行ボタン1104が押下されると、ユーザアクセス制御部250は、ステップSB6の判断結果を「Yes」とする。ステップSB7では、ユーザアクセス制御部250は、新規契約処理を実行する。
【0124】
具体的には、図12に示したステップSC1では、ユーザアクセス制御部250は、当該契約者から徴収する予納保険料を算出する。具体的には、ユーザアクセス制御部250は、契約者IDをキーとして、契約者情報データベース300から当該契約者の「生年月日」を取得した後、この「生年月日」から年齢を求める。つぎに、ユーザアクセス制御部250は、上記年齢をキーとして、図4に示した予納保険料テーブル310から、当該契約者の年齢を含む年齢層に対応する「予納保険料」を取得する。
【0125】
ステップSC2では、ユーザアクセス制御部250は、図5に示した予納保険料情報データベース320の契約者IDのレコードに、最新予納日、予納保険料および予納保険料残高(この場合、予納保険料と同額)の情報を格納する。ステップSC3では、決済部260は、専用線ネットワーク170を介して決済サーバ700にアクセスし、予納保険料をオンライン決済する。
【0126】
なお、このオンライン決済の方法としては、クレジットカード決済や、金融機関口座から引き落とす口座決済等が挙げられる。クレジットカード決済の場合には、契約者によりカード番号を入力させるインタフェースが必要となる。
【0127】
ステップSC4では、ユーザアクセス制御部250は、自動車400のイグニションの起動を許可するためのパスワードを発行する。ステップSC5では、ユーザアクセス制御部250は、契約者IDをキーとして、契約者情報データベース300における当該契約者に対応する「パスワード」のセルに、発行されたパスワードを格納する。
【0128】
ステップSC6では、ユーザアクセス制御部250は、インターネット130を介して契約者側クライアント1001 へ承認情報を送信する。これにより、制御部114は、カードライタ113を制御して、上記承認情報をICカード120に書き込む。
【0129】
ここで、図16に示したステップSG1では、図2に示した車載機450の制御部451は、契約者IDおよびパスワードが記憶部455に格納されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSG2では、制御部451は、イグニション制御部420に対して、イグニションキーによるエンジン始動を禁止する。ここで、イグニションキー410が操作された場合、ステップSG3では、制御部451は、スピーカ454等からアラームを報知する。なお、このアラームとしては、室内灯を点滅させてもよい。
【0130】
ステップSG4では、制御部451は、サーバ200からの契約者IDおよびパスワードを受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。以後、契約者IDおよびパスワードが受信されるまでの間、すなわち、新規契約手続きが完了するまでの間、自動車400は、無保険車であるため、イグニションキー410によるエンジン始動が禁止された状態とされる。
【0131】
図12に戻り、ステップSC7では、ユーザアクセス制御部250は、移動体通信ネットワーク150および無線基地局160を介して、契約者IDおよびパスワードを自動車400へ送信する。この契約者IDおよびパスワードは、図2に示したアンテナ群550を介して、送受信部456に受信された後、制御部451に渡される。
【0132】
これにより、制御部451は、図16に示したステップSG4の判断結果を「Yes」とする。ステップSG5では、制御部451は、契約者IDおよびパスワードを記憶部455に格納する。ステップSG6では、制御部451は、イグニションキー410によるエンジン始動を許可する指示をイグニション制御部420に出す。これにより、自動車400は、保険車とされ、走行可能な状態とされる。ステップSG7では、イグニション制御部420は、イグニションキー410によるエンジン始動指令が有るかを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
【0133】
また、図12に示したステップSC8では、ユーザアクセス制御部250は、契約者側クライアント1001 のディスプレイ(図示略)に、図19に示した新規契約手続完了画面1200を表示させる。これにより、契約者は、新規契約手続きが完了した旨を認識する。
【0134】
ここで、契約者によりイグニションキー410が操作されると、イグニション制御部420は、ステップSG7の判断結果を「Yes」とする。ステップSG8では、エンジンが始動される。ステップSG9では、パラメータ収集部452は、制御部451の制御により、センサ群430、交通情報受信部470、天候情報受信部480およびカーナビゲーションシステム490からの各パラメータの収集を時々刻々行う。
【0135】
ステップSG10では、パラメータ収集部452は、制御部451の制御により、収集したパラメータを記憶部455に逐次格納する。ステップSG11では、制御部451は、イグニションキー410が切られたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。以後、自動車400にエンジンが掛かっている間(走行中)では、パラメータの収集および格納が逐次実行される。
【0136】
そして、自動車400の走行を終えると、契約者は、イグニションキー410を切り、エンジンを停止させる。これにより、制御部451は、ステップSG11の判断結果を「Yes」とする。ステップSG12では、制御部451は、記憶部455に格納された各パラメータおよび契約者IDを送受信部456に渡す。これにより、送受信部456は、アンテナ群550、図1に示した無線基地局160および移動体通信ネットワーク150を介して、サーバ200へ各パラメータおよび契約者IDを送信する。
【0137】
そして、図1に示したサーバ200に上記パラメータおよび契約者IDが受信されると、保険料算出部270は、図10に示したステップSA3の判断結果を「Yes」とする。ステップSA4では、保険料算出部270は、保険料算出/決済処理を実行する。具体的には、図14に示したステップSE1では、保険料算出部270は、図6(a)に示したパラメータ情報データベース330に、契約者IDに対応付けて受信したパラメータを格納する。
【0138】
ステップSE2では、保険料算出部270は、契約者IDをキーとして、図3に示した契約者情報データベース300から契約者情報を取得し、この契約者情報に所定の算出方法を適用することで、基本保険料を算出する。以後、ステップSE3〜ステップSE24までは、パラメータ情報データベース330に格納されたパラメータと、これに対応する割増基準(割増基準情報データベース340:図6(b)参照)とを順次比較し、割増額を算出する処理が実行される。
【0139】
すなわち、ステップSE3では、保険料算出部270は、パラメータ「速度」が割増基準としての「速度基準(法定速度を超過)」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE4では、割増基準情報データベース340より割増額P1を算出する。
【0140】
なお、実施の形態1では、自動車400の測位情報および地図情報から法定速度の情報を導き、ある区間において法定速度以下の所定範囲の速度である場合、保険料を割り引くようにしてもよい。また、速度が最高法定速度を上回った場合、または最低法定速度を下回った場合には、保険料を割り増しするようにしてもよい。
【0141】
ステップSE5では、保険料算出部270は、パラメータ「走行距離」が割増基準としての「走行距離基準(200kmを超過)」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE6では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P2を算出する。
【0142】
ステップSE7では、保険料算出部270は、パラメータ「ブレーキ」が割増基準としての「ブレーキ基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE8では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P3を算出する。この「ブレーキ基準」としては、ブレーキ回数が所定回数を超えた場合、割り増しとする。
【0143】
ステップSE9では、保険料算出部270は、パラメータ「走行時間」が割増基準としての「走行時間基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE10では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P4を算出する。この「走行時間基準」としては、走行時間が所定時間を超えた場合、割り増しとする。
【0144】
ステップSE11では、保険料算出部270は、パラメータ「搭乗者数」が割増基準としての「搭乗者数基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE12では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P5を算出する。この「搭乗者数基準」としては、契約時に設定された最大搭乗者数を超えた場合、割り増しとする。また、搭乗者の人数に応じて、従量制で割り増しとしてもよい。
【0145】
ステップSE13では、保険料算出部270は、パラメータ「加速度」が割増基準としての「加速度基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE14では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P6を算出する。この「加速度基準」としては、月あたりの加速度回数を超えた場合、割り増しとする。
【0146】
ステップSE15では、保険料算出部270は、パラメータ「ライト点灯」が割増基準としての「ライト点灯基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE16では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P7を算出する。この「ライト基準」としては、照度情報により夜間であると判断された場合にライトを点灯しなかった場合、割り増しとする。
【0147】
ステップSE17では、保険料算出部270は、パラメータ「路面状況」が割増基準としての「路面状況基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE18では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P8を算出する。この「路面状況基準」としては、路面状況が悪い場合、割り増しとする。
【0148】
ステップSE19では、保険料算出部270は、パラメータ「車間距離」が割増基準としての「車間距離基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE20では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P9を算出する。この「車間距離基準」としては、所定以下の車間距離となった場合、割り増しとする。
【0149】
ステップSE21では、保険料算出部270は、パラメータ「日常点検」が割増基準としての「日常点検基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE22では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P10を算出する。この「日常点検基準」としては、バッテリ、タイヤ空気圧の点検項目がNGである場合、割り増しとする。
【0150】
ステップSE23では、保険料算出部270は、パラメータ「アルコール濃度」が割増基準としての「アルコール濃度基準」を逸脱しているか否かを判断する。この判断結果が「Yes」の場合、ステップSE24では、保険料算出部270は、割増基準情報データベース340より割増額P11を算出する。この「アルコール濃度基準」としては、所定のアルコール濃度を超えた場合、割り増しとする。
【0151】
ステップSE25では、保険料算出部270は、上述した割増額の合計を算出する。ステップSE26では、保険料算出部270は、割増額合計と基本保険料とを加算し、自動車400の1回当たりの走行に関する保険料を算出する。ステップSE27では、保険料算出部270は、契約者IDに対応付けて、保険料情報を保険料情報データベース350に格納する。
【0152】
ステップSE28では、保険料算出部270は、専用線ネットワーク170を介して決済サーバ700にアクセスし、当該契約者から徴収済みの予納保険料から、上記保険料をオンライン決済する。また、保険料算出部270は、決済後の予納保険料残高を、予納保険料情報データベース320に反映させる。
【0153】
そして、上述した保険料算出/決済処理が終了すると、図10に示したステップSA5では、リスク情報生成部280は、リスク情報生成処理を実行する。すなわち、図15に示したステップSF1では、リスク情報生成部280は、契約者IDをキーとして、リスク情報データベース360から、リスク要因情報を取得する。ここでいうリスク要因情報とは、パラメータのうち、割り増しの対象とされたものである。
【0154】
ステップSF2では、当該リスク要因情報(パラメータ)の保険料の割増額をチェックする。ステップSF3では、リスク情報生成部280は、保険料の減額方法の告知や安全運転の喚起を促すためのアドバイスを作成する。ステップSF4では、リスク情報生成部280は、乗車日、リスク要因、保険料の割増額金額、アドバイスからなるリスク情報を図8に示したリスク情報データベース360に格納する。
【0155】
つぎに、自動車400の運転を終えた契約者が、保険料およびリスク情報を照会するための保険料/リスク情報照会処理について説明する。前述した動作を経て、図18に示したチェックボタン1102(保険料/リスク情報照会)がチェックされた後、実行ボタン1104が押下されると、ユーザアクセス制御部250は、図11に示したステップSB8の判断結果を「Yes」とする。
【0156】
これにより、ステップSB9では、ユーザアクセス制御部250は、保険料/リスク情報照会処理を実行する。具体的には、図13に示したステップSD1では、ユーザアクセス制御部250は、契約者側クライアント1001 のディスプレイ(図示略)に、図20に示した保険料/リスク情報照会画面1300を表示させる。この保険料/リスク情報照会画面1300は、照会のキーとなる自動車の乗車日を入力するための画面であり、乗車日入力欄1301および実行ボタン1302を有している。
【0157】
ここで、契約者により、乗車日入力欄1301に乗車日が入力された後、実行ボタン1302が押下されると、ステップSD2では、ユーザアクセス制御部250は、契約者IDおよび乗車日をキーとして、保険料情報データベース350から当該契約者に関する保険料情報を取得する。
【0158】
ステップSD3では、ユーザアクセス制御部250は、契約者IDおよび乗車日をキーとして、リスク情報データベース360から当該契約者に関するリスク情報を取得する。ステップSD4では、ユーザアクセス制御部250は、取得した保険料情報およびリスク情報に基づいて、図21に示した保険料/リスク情報表示画面1400を契約者側クライアント1001 に表示させる。これにより、契約者は、ほぼリアルタイムに保険料、リスク情報(<リスク要因>、<保険料の増額>、<アドバイス>)を認識することができる。
【0159】
具体的には、<リスク要因>によれば、交通事故の原因となる可能性が高くかつ契約者自身が気づきにくい癖(危険運転行為)を定量的に運転者に報知することができるため、安全運転を喚起することができる。また、<保険料の増額>によれば、契約者に対して、<リスク要因>と<保険料の割増額>との相関関係を契約者に示し、危険運転行為を減少させることで保険料が節約になることを意識的に植え付けることにより、保険料の節約による安全運転の動機付けを行うことができる。また、<アドバイス>によれば、契約者自身が気づきにくい癖(危険運転行為)を是正するための客観的な指摘により、交通安全を喚起することができる。
【0160】
つぎに、継続契約する契約者は、図18に示したチェックボタン1103(継続契約)がチェックされた後、実行ボタン1104が押下されると、ユーザアクセス制御部250は、図11に示したステップSB10の判断結果を「Yes」とする。ステップSB11では、ユーザアクセス制御部250は、継続契約に関する情報を契約者情報データベース300に反映させるとともに、契約者側クライアント1001 に継続契約の情報を送信する。これにより、ICカード120には、ICカードリーダ/ライタ110を介して、上記情報がライトされる。
【0161】
また、事故が発生した場合には、統計処理部290は、ステップSA6の判断結果を「Yes」とする。ステップSA7では、統計処理部290は、事故情報に基づいて、事故履歴情報データベース370Aおよび統計情報データベース370Bを更新する。
【0162】
なお、実施の形態1では、上述したサーバ200におけるユーザアクセス制御部250、保険料算出部270およびリスク情報生成部280の機能を図2に示した車載機450に持たせるようにしてもよい。また、実施の形態1では、図1に示したICカードリーダ/ライタ110を車載機450に接続し、契約者側クライアント1001 の機能を車載機450に持たせるようにしてもよい。
【0163】
この場合には、自動車400内のICカードリーダ/ライタ110にICカード120が挿入され、契約者によりパスワード入力された場合に、車載機450で本人認証を行い、この認証結果がOKである場合に、イグニションキー410によるエンジン起動を許可するようにしてもよい。一方、本人認証がNGである場合には、イグニションキー410によるエンジン起動が禁止される。
【0164】
また、実施の形態1では、ICカード120を用いた例について説明したが、情報をリード/ライトできるものであれば、いずれのものであってもよい。例えば、ICカード120に代えて、携帯電話端末、電子キー、磁気テープ付き運転免許証等を用いてもよい。
【0165】
また、実施の形態1では、契約者の認証として契約者IDを用いた例について説明したが、認証の方法としては、指紋判別装置を導入して、指紋認証を行ってもよい。
【0166】
また、一実施の形態では、図11に示したステップSB4で「認証結果=NG」が複数回連続した場合、すなわち、第三者が契約者本人に成りすまして不正に新規契約処理を行おうとした場合、第三者による不正行為が有った旨を契約者に報知するようにしてもよい。この報知方法としては、ユーザアクセス制御部250から契約者の携帯電話機へ自動報知する方法や、保険会社の担当者から契約者へ電話やFAX、郵便等を用いて直接報知する方法が挙げられる。
【0167】
また、実施の形態1では、アルコール濃度センサ444により検知されたアルコール濃度が規定値を超えた場合、飲酒運転による危険を回避するため、イグニションキー410によるエンジン起動を禁止する制御を行うようにしてもよい。
【0168】
また、実施の形態1では、パラメータとしては、信号無視、一方通行違反、積載量超過、生活区域走行、走行曜日、走行車線違反を用いて、保険料の割り増しを行うようにしてもよい。これらのパラメータに関しても、後述する実施の形態2においてアナウンスを行うようにしてもよい。
【0169】
また、実施の形態1では、オンライン決済により保険料を決済する例について説明したが、プリペイドカード装置を自動車400に設けて、プリペイドカードから保険料を決済するようにしてもよい。
【0170】
また、実施の形態1では、契約者から徴収した予納保険料から保険料を差し引くという前払い決済の例について説明したが、契約者と保険会社との間で包括予定契約を締結し、予納保険料を徴収することなく、保険料を後払い決済するようにしてもよい。
【0171】
この場合、決済部260は、自動車400の運転が終了する毎に、保険料算出部270により算出された保険料を後払いでオンライン決済する。これにより、決済サーバ700は、契約者の金融機関口座から上記保険料を後払い決済したり、契約者に対して決済用の請求書を発行する等の処理を実行する。なお、後払い決済としては、例えば、1ヶ月間の保険料を積算し、この積算保険料を月末にまとめて決済するようにしてもよい。
【0172】
また、実施の形態1では、自動車400とサーバ200との間の通信インタフェースとして、移動体通信ネットワーク150および無線基地局160による移動体通信インタフェースを用いた例について説明したが、これに限られることなく、いかなる無線通信インタフェースを用いてもよい。例えば、無線通信インタフェースとしては、Bluetoothによるものが挙げられる。このBluetoothは、2.45GHzの電波を用いて、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)の間の無線通信インタフェースを提供するための短距離無線技術である。
【0173】
以上説明したように、実施の形態1によれば、エンジン始動を許可情報するためのパスワードが車載機450にインストールされた状態でエンジン始動が許可され、パラメータに基づいて1走行当たりの保険料を決定するようにしたので、無保険車による交通事故を回避させ、しかも自動車400の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定することができる。
【0174】
また、実施の形態1によれば、予納保険料から保険料を差し引き決済するようにしたので、契約者の支払いに関する利便性を高めることができる。
【0175】
また、実施の形態1によれば、パラメータ毎に設定された割増基準情報データベース340に基づいて、保険料を決定するようにしたので、リスクパラメータ単位でよりきめ細かな保険料の決定を行うことができ、契約者へのサービスを向上させることができる。
【0176】
また、実施の形態1によれば、契約者と保険会社との間で包括予定契約を締結し、予納保険料を徴収することなく、保険料を後払い決済するようにしたので、契約者サイドに立った料金徴収サービスを提供することができる。
【0177】
また、実施の形態1によれば、パスワード、保険証券情報等を可搬型のICカード120に記録させるようにしたので、紙ベースの保険証券が不要となり、契約者の保険証券の管理負担を低減させることができる。
【0178】
また、実施の形態1によれば、ICカード120の不正使用を契約者本人に報知するようにしたので、第三者による契約者本人の成りすましを防止することができ、当該保険に対する信頼性を向上させることができる。
【0179】
また、実施の形態1によれば、契約者に対して、保険料を通知するようにしたので、ほぼリアルタイムで保険料を認識することができ、契約者に対するサービスを向上させることができる。
【0180】
(実施の形態2)
さて、前述した実施の形態1では、自動車400の運転者に対して、安全運転を喚起するためのアナウンスを行うようにしてもよい。以下では、この場合を実施の形態2として説明する。
【0181】
図22は、実施の形態2における自動車400の構成を示すブロック図である。この図において、図2の各部に対応する部分には同一の符号を付ける。図22では、アナウンス装置800が新たに設けられている。このアナウンス装置800は、運転者に対して、安全運転に関するアナウンス、前述したアナウンス情報に基づくアナウンス、危険状態を回避するためのアナウンス等を音声や画像を介して行う装置である。
【0182】
具体的には、アナウンス装置800は、パラメータ「速度」が所定以上である場合、減速、低燃費走行速度、割り増し保険料の発生等に関するアナウンスを行う。また、パラメータ「シートベルト着脱」に基づいて、シートベルトが未着用であった場合、アナウンス装置800は、シートベルトを着用するように運転者にアナウンスする。
【0183】
また、パラメータ「加速度」に基づいて、所定以上の加速度が発生した場合、アナウンス装置800は、時間、場所、割り増し保険料の発生をアナウンスする。また、パラメータ「車間距離」に基づいて、所定以下の車間距離になった場合、アナウンス装置800は、車間距離を長くする旨をアナウンスする。また、走行前においては、アナウンス装置800は、天候情報受信部480からの天候情報に基づいて、天候をアナウンスする。また、アナウンス装置800は、地図情報、測位情報、およびサーバ200からの事故履歴情報に基づいて、自動車400が事故多発地点を通過する前にその旨をアナウンスする。
【0184】
なお、実施の形態2では、図1に示した搭乗者数センサ437により検知された搭乗者と、シートベルト着脱センサ435により検知されたシートベルトの着用数とが一致しない場合、アナウンス装置800により、搭乗者が座っているシートのうち、シートベルトが着用されていないシートがある旨、および当該シー路のシートベルトを着用すべき旨をアナウンスするようにしてもよい。
【0185】
以上説明したように、実施の形態2によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報やアドバイス情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができる。
【0186】
以上本発明にかかる実施の形態1および2について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成例はこれらの実施の形態1および2に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0187】
例えば、前述した実施の形態1および2においては、前述したサーバ200、自動車400の機能を実現するための保険料決定プログラムを図23に示したコンピュータ読み取り可能な記録媒体5000に記録して、この記録媒体5000に記録された保険料決定プログラムを同図に示したコンピュータ4000に読み込ませ、実行することにより保険料決定、アナウンスに関する一連の処理を実行するようにしてもよい。
【0188】
図23に示したコンピュータ4000は、上記保険料決定プログラムを実行するCPU4100と、キーボード、マウス等の入力装置4200と、各種データを記憶するROM(Read Only Memory)4300と、演算パラメータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)4400と、記録媒体5000から保険料決定プログラムを読み取る読取装置4500と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置4600と、各部を接続するバスBUとから構成されている。
【0189】
CPU4100は、読取装置4500を経由して記録媒体5000に記録されている保険料決定プログラムを読み込んだ後、保険料決定プログラムを実行することにより、前述した保険料決定、アナウンスに関する一連の処理を実行する。なお、記録媒体5000には、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク等の可搬型の記録媒体が含まれることはもとより、ネットワークのようにデータを一時的に記録保持するような伝送媒体も含まれる。
【0190】
また、前述した実施の形態1および2では、図1に示した割増基準情報データベース340を用いた例について説明したが、この割増基準情報データベース340に代えて、図24に示した割増基準情報データベース6000を用いて、保険料の割増額を算出するようにしてもよい。
【0191】
割増基準情報データベース6000は、割増基準情報データベース340(図6(b)参照)と同様にして、「パラメータ」、「割増基準」および「割増額」というフィールドを備えており、保険料の割増額の算出に用いられる。しかしながら、割増基準情報データベース6000は、パラメータ毎に割増基準が複数段階とされている点が、割増基準情報データベース340と異なる。
【0192】
すなわち、割増基準情報データベース6000では、「パラメータ」としての「速度」の場合、「割増基準」が、法定速度が10%増、20%増および30%増という具合に3段階に設定されており、それぞれの「割増基準」に対応して3段階の割増額P11、P12(>P11)およびP13(>P12)が設定されている。
【0193】
同様にして、「パラメータ」としての「走行距離」の場合、「割増基準」が、150km超過、200km超過および250km超過という具合に3段階に設定されており、それぞれの「割増基準」に対応して3段階の割増額P21、P22(>P21)およびP23(>P22)が設定されている。なお、割増基準情報データベース6000においては、上記「速度」および「走行距離」以外のパラメータについても、「割増基準」が複数段階に設定されている。
【0194】
上記割増基準情報データベース6000を用いた場合、図14に示したステップSE3では、保険料算出部270は、パラメータ「速度」が割増基準としての3段階の「速度基準」のうちいずれに該当するかを判断する。この場合、パラメータ「速度」が「法定速度10%増」に該当する場合、保険料算出部270は、ステップSE3の判断結果を「Yes」とする。ステップSE4では、割増基準情報データベース6000より割増額P11を算出する。以下、ステップSE5〜ステップSE23では、パラメータ毎に、上述したステップSE3およびステップSE4と同様の判断および処理が行われる。
【0195】
このように、割増基準情報データベース6000を用いた場合には、パラメータ毎に割増基準が複数段階に設定されているため運転状況に応じてよりきめ細かく割増額が算出されることから、リスク要因に応じた保険料の算出精度を高めることができる。
【0196】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、10、19にかかる発明によれば、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で記録媒体から読み取られた識別情報をネットワークを介して受信し、該識別情報に基づいて契約者が認証された場合、予納保険料が決済されるとともに、始動許可情報がネットワークを介してエンジン制御部にインストールされた状態でエンジン始動が許可され、リスク要因パラメータに基づいて1走行当たりの保険料を決定するようにしたので、無保険車による交通事故を回避させ、しかも自動車の運転中に時々刻々変化するリスク要因に応じた保険料を決定することができるという効果を奏する。また、請求項1、10、19にかかる発明によれば、始動許可情報および保険証券情報を可搬型の記録媒体に記録させるようにしたので、紙ベースの保険証券が不要となり、契約者の保険証券の管理負担を低減させることができるという効果を奏する。
【0197】
また、請求項2、11、20にかかる発明によれば、予納保険料から保険料を差し引き決済するようにしたので、契約者の支払いに関する利便性を高めることができるという効果を奏する。
【0198】
また、請求項3、12、21にかかる発明によれば、保険料を後払いにより決済するようにしたので、契約者サイドに立った料金徴収サービスを提供することができるという効果を奏する。
【0199】
また、請求項4、13、22にかかる発明によれば、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、保険料を決定するようにしたので、リスクパラメータ単位でよりきめ細かな保険料の決定を行うことができ、契約者へのサービスを向上させることができるという効果を奏する。
【0201】
また、請求項5、14、23にかかる発明によれば、記録媒体の不正使用を契約者本人に報知するようにしたので、第三者による契約者本人の成りすましを防止することができ、当該保険に対する信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0202】
また、請求項6、15、24にかかる発明によれば、契約者に対して、保険料を通知するようにしたので、ほぼリアルタイムで保険料を認識することができ、契約者に対するサービスを向上させることができるという効果を奏する。
【0203】
また、請求項7、16、25にかかる発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、この安全運転情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができるという効果を奏する。
【0204】
また、請求項8、17、26にかかる発明によれば、リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、このアドバイス情報を契約者に通知するようにしたので、交通事故発生防止に貢献することができるという効果を奏する。また、請求項8、17、26にかかる発明によれば、リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させることとしたので、例えば、飲酒運転等のリスクが高い運転を防止することができるという効果を奏する。
【0205】
また、請求項9、18、27にかかる発明によれば、リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を契約者に報知するようにしたので、契約者に対して、リスク要因を減少させることで保険料が節約になることを意識的に植え付けることにより、保険料の節約による安全運転の動機付けを行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した自動車400の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した契約者情報データベース300の一例を示す図である。
【図4】図1に示した予納保険料テーブル310の一例を示す図である。
【図5】図1に示した予納保険料情報データベース320の一例を示す図である。
【図6】図1に示したパラメータ情報データベース330および割増基準情報データベース340の一例を示す図である。
【図7】図1に示した保険料情報データベース350の一例を示す図である。
【図8】図1に示したリスク情報データベース360の一例を示す図である。
【図9】図1に示した事故履歴/統計情報データベース370の一例を示す図である。
【図10】図1に示したサーバ200の動作を説明するフローチャートである。
【図11】図10に示したユーザアクセス処理を説明するフローチャートである。
【図12】図11に示した新規契約処理を説明するフローチャートである。
【図13】図11に示した保険料/リスク情報照会処理を説明するフローチャートである。
【図14】図10に示した保険料算出/決済処理を説明するフローチャートである。
【図15】図10に示したリスク情報生成処理を説明するフローチャートである。
【図16】図2に示した車載機450の動作を説明するフローチャートである。
【図17】同実施の形態1におけるユーザ認証画面1000の一例を示す図である。
【図18】同実施の形態1におけるトップメニュー画面1100の一例を示す図である。
【図19】同実施の形態1における新規契約手続完了画面1200の一例を示す図である。
【図20】同実施の形態1における保険料/リスク情報照会画面1300の一例を示す図である。
【図21】同実施の形態1における保険料/リスク情報表示画面1400の一例を示す図である。
【図22】本発明にかかる実施の形態2における自動車400の構成を示す図である。
【図23】本発明にかかる実施の形態1および2の変形例を示すブロック図である。
【図24】本発明にかかる実施の形態1および2の変形例における割増基準情報データベース6000の一例を示す図である。
【符号の説明】
1001 〜100n 契約者側クライアント
110 ICカードリーダ/ライタ
200 サーバ
250 ユーザアクセス制御部
260 決済部
270 保険料算出部
280 リスク情報生成部
290 統計処理部
400 自動車
420 イグニション制御部
430 センサ群
450 車載機
451 制御部
452 パラメータ収集部
800 アナウンス装置
Claims (27)
- エンジン始動を許可するための始動許可情報がインストールされていることを条件にエンジン始動を許可する保険対象の自動車とネットワークを介して接続され、自動車の保険料を決定する保険料決定装置であって、
保険会社から契約者へ提供される可搬型の記録媒体であって契約者を識別するための識別情報と保険証券情報とを記録する該記録媒体から、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で読み取られた前記識別情報を前記ネットワークを介して受信する受信手段と、
前記契約者から識別情報を受け付け、当該識別情報と前記読取装置から受信した識別情報とが一致するか否かによって当該契約者が本人であるか否かを認証する認証手段と、
前記契約者が認証された場合、当該契約者の属性に応じて予納保険料を算出し、当該予納保険料を決済対象として予納保険料情報記憶手段に格納する予納保険料決済手段と、
前記契約者が認証された場合、当該自動車のエンジン始動を許可するための始動許可情報を生成する始動許可情報生成手段と、
前記保険契約後に前記自動車のエンジン制御部に前記始動許可情報を前記ネットワークを介してインストールするインストール手段と、
前記自動車の運転状況に応じたリスク要因パラメータを当該自動車から前記ネットワークを介して収集するリスク要因パラメータ収集手段と、
前記リスク要因パラメータに基づいて、保険料の割引および割増を行って1走行当たりの保険料を決定し、当該保険料を保険料情報記憶手段に格納する保険料決定手段と、
を備えたことを特徴とする保険料決定装置。 - 契約者から徴収済みの前記予納保険料情報記憶手段に格納された予納保険料から前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を差し引き決済する決済手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の保険料決定装置。
- 前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を後払いにより決済する決済手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の保険料決定装置。
- 前記保険料決定手段は、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、前記保険料を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の保険料決定装置。
- 前記認証手段により前記記録媒体の所持者が契約者本人でないとされた場合、契約者本人に対して、前記記録媒体の不正使用が有った旨を報知する不正報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の保険料決定装置。
- 契約者に対して、保険料を通知する保険料通知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の保険料決定装置。
- 前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、該安全運転情報を契約者に通知する安全運転情報通知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の保険料決定装置。
- 前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、前記自動車に搭乗した契約者に該アドバイス情報を通知するアドバイス情報通知手段と、前記リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、前記エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させるエンジン始動禁止手段と、を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の保険料決定装置。
- 前記リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を前記自動車に搭乗した契約者に報知する保険料割増額報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の保険料決定装置。
- エンジン始動を許可するための始動許可情報がインストールされていることを条件にエンジン始動を許可する保険対象の自動車とネットワークを介して接続され、自動車の保険料を決定する保険料決定装置による保険料決定方法であって、
保険会社から契約者へ提供される可搬型の記録媒体であって契約者を識別するための識別情報と保険証券情報とを記録する該記録媒体から、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で読み取られた前記識別情報を前記ネットワークを介して受信手段が受信する受信工程と、
前記契約者から識別情報を受け付け、当該識別情報と前記読取装置から受信した識別情報とが一致するか否かによって当該契約者が本人であるか否かを認証手段が認証する認証工程と、
前記契約者が認証された場合、当該契約者の属性に応じて予納保険料を算出し、当該予納保険料を決済対象として予納保険料情報記憶手段に格納する処理を予納保険料決済手段が行う予納保険料決済工程と、
前記契約者が認証された場合、当該自動車のエンジン始動を許可するための始動許可情報を始動許可情報生成手段が生成する始動許可情報生成工程と、
前記保険契約後に前記自動車のエンジン制御部に前記始動許可情報を前記ネットワークを介してインストール手段がインストールするインストール工程と、
前記自動車の運転状況に応じたリスク要因パラメータを当該自動車から前記ネットワークを介してリスク要因パラメータ手段が収集するリスク要因パラメータ収集工程と、
前記リスク要因パラメータに基づいて、保険料の割引および割増を行って1走行当たりの保険料を決定し、当該保険料を保険料情報記憶手段に格納する処理を保険料決定手段が行う保険料決定工程と、
を含むことを特徴とする保険料決定方法。 - 契約者から徴収済みの前記予納保険料情報記憶手段に格納された予納保険料から前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を決済手段が差し引き決済する決済工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の保険料決定方法。
- 決済手段が前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を後払いにより決済する決済工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の保険料決定方法。
- 前記保険料決定工程では、前記保険料決定手段が、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、前記保険料を決定することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一つに記載の保険料決定方法。
- 前記認証工程により前記記録媒体の所持者が契約者本人でないとされた場合、契約者本人に対して、前記記録媒体の不正使用が有った旨を不正報知手段が報知する不正報知工程を含むことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一つに記載の保険料決定方法。
- 保険料通知手段が、契約者に対して、保険料を通知する保険料通知工程を含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれか一つに記載の保険料決定方法。
- 安全運転情報通知手段が、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、該安全運転情報を契約者に通知する安全運転情報通知工程を含むことを特徴とする請求項10〜15のいずれか一つに記載の保険料決定方法。
- アドバイス情報通知工程が、前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、前記自動車に搭乗した契約者に該アドバイス情報を通知するアドバイス情報通知工程と、前記リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、前記エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させるエンジン始動禁止工程と、を含むことを特徴とする請求項10〜16のいずれか一つに記載の保険料決定方法。
- 保険料割増額報知手段が、前記リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を前記自動車に搭乗した契約者に報知する保険料割増額報知工程を含むことを特徴とする請求項10〜17のいずれか一つに記載の保険料決定方法。
- エンジン始動を許可するための始動許可情報がインストールされていることを条件にエンジン始動を許可する保険対象の自動車とネットワークを介して接続され、自動車の保険料を決定するコンピュータに実行させる保険料決定プログラムであって、
保険会社から契約者へ提供される可搬型の記録媒体であって契約者を識別するための識別情報と保険証券情報とを記録する該記録媒体から、保険対象の自動車以外の場所に設けられた読取装置で読み取られた前記識別情報を前記ネットワークを介して受信する受信工程と、
前記契約者から識別情報を受け付け、当該識別情報と前記読取装置から受信した識別情報とが一致するか否かによって当該契約者が本人であるか否かを認証する認証工程と、
前記契約者が認証された場合、当該契約者の属性に応じて予納保険料を算出し、当該予納保険料を決済対象として予納保険料情報記憶手段に格納する予納保険料決済工程と、
前記契約者が認証された場合、当該自動車のエンジン始動を許可するための始動許可情報を生成する始動許可情報生成工程と、
前記保険契約後に前記自動車のエンジン制御部に前記始動許可情報を前記ネットワークを介してインストールするインストール工程と、
前記自動車の運転状況に応じたリスク要因パラメータを当該自動車から前記ネットワークを介して収集するリスク要因パラメータ収集工程と、
前記リスク要因パラメータに基づいて、保険料の割引および割増を行って1走行当たりの保険料を決定し、当該保険料を保険料情報記憶手段に格納する保険料決定工程と、
をコンピュータに実行させるための保険料決定プログラム。 - 契約者から徴収済みの前記予納保険料情報記憶手段に格納された予納保険料から前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を差し引き決済する決済工程を含むことを特徴とする請求項19に記載の保険料決定プログラム。
- 前記保険料情報記憶手段に格納された保険料を後払いにより決済する決済工程を含むことを特徴とする請求項19に記載の保険料決定プログラム。
- 前記保険料決定工程では、リスク要因パラメータ毎に設定された決定基準に基づいて、前記保険料を決定することを特徴とする請求項19〜21のいずれか一つに記載の保険料決定プログラム。
- 前記認証工程により前記記録媒体の所持者が契約者本人でないとされた場合、契約者本人に対して、前記記録媒体の不正使用が有った旨を報知する不正報知工程を含むことを特徴とする請求項19〜22のいずれか一つに記載の保険料決定プログラム。
- 契約者に対して、保険料を通知する保険料通知工程を含むことを特徴とする請求項19〜23のいずれか一つに記載の保険料決定プログラム。
- 前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関する安全運転情報を生成し、該安全運転情報を契約者に通知する安全運転情報通知工程を含むことを特徴とする請求項19〜24のいずれか一つに記載の保険料決定プログラム。
- 前記リスク要因パラメータに基づいて、安全運転に関するアドバイス情報を生成し、前記自動車に搭乗した契約者に該アドバイス情報を通知するアドバイス情報通知工程と、前記リスク要因パラメータが予め設定されているしきい値を超えた場合、前記エンジン制御部に対してエンジン始動を禁止させるエンジン始動禁止工程と、を含むことを特徴とする請求項19〜25のいずれか一つに記載の保険料決定プログラム。
- 前記リスク要因パラメータと保険料の割増額との相関関係を前記自動車に搭乗した契約者に報知する保険料割増額報知工程を含むことを特徴とする請求項19〜26のいずれか一つに記載の保険料決定プログラム。
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