JP3725005B2 - フラットパネルおよびその施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート製のフラットパネル本体を支持するためのリブパネルが、内方に突出されて適宜間隔で設けられるフラットパネルおよびその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下構造物構築のために、フラットパネルを設置して根切り工事をおこなう場合、近年、切梁などの支保工なしに、控壁としてのリブパネルによりフラットパネルを安定的に自立させる工法(特許第2573413号)が採用されている。
【0003】
この工法は、図6(a)に示すように、フラットパネル本体としての地中連続壁本体用の溝1を掘削し、リブパネルとの接合部分をジョイントボックス3と仕切板4とで覆った地中連続壁本体用の鉄筋籠(図示なし)を上下に重ねて前記溝1にセットして、該上下の鉄筋籠を縦継ぎし、次いで図6(b)に示すように、前記ジョイントボックス3と仕切板4とで覆った部分を除く前記溝1内にコンクリートを打設して地中連続壁本体5の大部分を構築し、次に図6(c)に示すように、リブパネル用の溝6を掘削し、前記仕切板4を上方にスライドしてジョイントボックス3から取り外した後、その溝6内にリブパネル用の鉄筋籠(図示なし)を上下に重ねてセットして、該上下の鉄筋籠を縦継ぎし、図6(d)に示すように、前記ジョイントボックス3と仕切板4で覆われていた部分とリブパネル用溝6とにコンクリートを打設して地中連続壁本体5を支持して一体化したリブパネル7を構築するものである。
【0004】
このようにして構築された地中連続壁9の図6(d)中のVII−VII線矢視の縦断面図を図7に示すが、この地中連続壁9には、その地中連続壁本体5に外方から作用する主働土圧P1によるQ点回りの転倒モーメントに対して内方からの受働土圧P2および壁体の自重Wによるモーメントが対抗して作用し、これによって地中連続壁9は安定的に自立している。この時、当該地中連続壁9には、前記モーメントによって前記転倒方向の曲げモーメントが作用し、これにより地中連続壁本体5およびリブパネル7の両者共に鉛直方向引張り応力が生じているが、この引張り応力を前記縦継ぎされた鉄筋籠の縦筋(図示なし)によって受けることで、当該地中連続壁9は破損することなく自立できている。
【0005】
そして、かかる工法によれば、切梁などの支保工なしに施工ができて該施工能率を高めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法では、フラットパネル本体をリブパネルに支持させるために、前記仕切板4とスライド可能に係合した複雑な形状のジョイントボックス3が必要でありコストが高くなる。
また、路下施工などで作業空頭に制約がある場合には、短い鉄筋籠を使用せざるをえず、その縦筋の継手作業が増大して施工能率が低下する。
【0007】
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、ジョイントボックスを使用せずに、フラットパネル本体をリブパネルに容易に支持させることができるとともに、壁内の鉄筋の継手作業を大幅に削減できる、安価で施工能率のよいフラットパネルとその施工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1に示す発明は、鉄筋コンクリート製のフラットパネル本体を支持するためのリブパネルが、内方に突出されて適宜間隔で設けられるフラットパネルであって、該リブパネルはその内部に鉄骨が建て込まれた鉄骨モルタル製、若しくは鉄骨コンクリート製でなり、該リブパネル間に形成されている該フラットパネル本体はその端部が、該鉄骨の外方寄りに設けられている一対のフランジ間に挿入されて、該鉄骨の内側端はフラットパネル本体よりも内方に突出していることを特徴とする。
【0009】
上記発明によれば、リブパネル内部に建て込まれた鉄骨の一対のフランジ間に、フラットパネル本体が挿入されることで、該フラットパネル本体は該リブパネルに支持されるので、ジョイントボックスを用いなくてよい。
【0010】
また、鉄骨がリブパネル内に配されるとともに、その鉄骨の内側端はフラットパネル本体よりも内方に突出しているので、当該リブパネルの断面係数が大きくなってその曲げ剛性が向上し、主働土圧などに起因してフラットパネルに作用する曲げモーメントを専ら当該リブパネルのみで受けることができる。このため、前記フラットパネル本体は、その端部が前記鉄骨のフランジ間に挿入されることで、前記主働土圧を水平方向にリブパネルに伝達するための応力伝達部材として機能すれば足りる。
【0011】
したがって、前記フラットパネル本体は前記曲げモーメントを殆ど受けることなく、その鉛直方向の引張り応力も殆ど作用せず、よって該フラットパネル本体の鉛直方向引張り強度を著しく緩和できて、フラットパネル本体内の縦筋を継がなくてもよく、鉄筋の継手作業を大幅に削減できる。また、フラットパネル本体の必要強度の低下にともない、フラットパネルの薄壁化が図れるとともに、その内部の鉄筋量も削減できる。
【0012】
請求項2に示す発明は、鉄筋コンクリート製のフラットパネル本体を支持するためのリブパネルが、内方に突出されて適宜間隔で設けられるフラットパネルの施工方法であって、地盤に該リブパネル用の溝を掘削して該リブパネル用溝内に、外方寄りに一対のフランジが設けられている鉄骨を上下に多段に縦継ぎして建て込んだ後、該一対のフランジよりも内側の該溝内にモルタルを打設してリブパネルを形成するリブパネル形成工程と、該鉄骨の一対のフランジ部側方部位に、隣接する該鉄骨間に亘ってフラットパネル本体用の溝を掘削して、該フラットパネル本体用溝内に鉄筋籠をその両端をそれぞれ該一対のフランジ間に挿入して、上下に多段に積み重ねて配した後、該本体用溝内にコンクリートを打設して該リブパネルに支持されたフラットパネル本体を形成するフラットパネル本体形成工程と、を有することを特徴とする。
【0013】
上記発明によれば、フラットパネル本体用溝内に鉄筋籠を配する際に、その両端を、それぞれリブパネル内の鉄骨の一対のフランジ間に挿入し、前記本体用溝内にコンクリートを打設することで、フラットパネル本体をリブパネルに支持させることができるので、ジョイントボックスを用いなくてよい。
【0014】
また、上下に多段に縦継ぎされた鉄骨がリブパネル内に配されるとともに、その鉄骨の内側端はフラットパネル本体よりも内方に突出しているので、該リブパネルの断面係数が大きくなってその曲げ剛性が向上し、主働土圧などに起因してフラットパネルに作用する曲げモーメントを専ら当該リブパネルのみで受けることができる。このため、前記フラットパネル本体は、その端部が前記鉄骨のフランジ間に挿入されることで、前記主働土圧を水平方向にリブパネルに伝達するための応力伝達部材として機能すれば足りる。
【0015】
したがって、前記フラットパネル本体は前記曲げモーメントを殆ど受けることなく、その鉛直方向の引張り応力も殆ど作用せず、よって該フラットパネル本体の鉛直方向引張り強度を著しく緩和できて、フラットパネル本体内の縦筋を継がなくてもよく、鉄筋の継手作業を大幅に削減できる。また、フラットパネル本体の必要強度の低下にともない、フラットパネルの薄壁化が図れるとともに、その内部の鉄筋量も削減できる。また、必要強度の低下にともない、フラットパネルの薄壁化が図れるとともに、その内部の鉄筋量も削減できる。
【0016】
更に、前記フラットパネルを仮設のフラットパネルとして使用し、所期の予定作業の後、前記リブパネルのモルタルを除去して、該モルタル除去部とフラットパネル本体の内表面とにコンクリートを後打ちして仕上げれば、そのまま地下構造物の本体壁として使用することもできる。尚、この時には、前記モルタルに代えてコンクリートを使用しリブパネルの剛性が向上するので、当該リブパネルの突出量を減らせて地下構造物の内部空間を有効利用することができる。
【0017】
請求項3に示す発明は、前記請求項2に記載のフラットパネルの施工方法において、前記鉄骨をリブパネル用溝内に建て込むにあたり、該鉄骨の前記一対のフランジ先端間に予めその長手方向に沿ってシートを掛け渡して空間を画成しておき、前記モルタルの打設前に該空間内に砕石を投入して該シートをモルタル回り込みの防止材とし、前記本体用溝の掘削時に該シートを破断して砕石を除去することを特徴とする。
【0018】
上記発明によれば、リブパネル用溝内のうち、前記一対のフランジよりも内側の溝内にモルタルを打設する前に予め、フランジ先端間にシートを掛け渡して画成するとともにその空間に砕石を投入したので、該砕石によって、シートがしっかりと張られ、モルタル充填時のモルタルの静圧によってへこむことなく対抗できる。このため、該シートによって一対のフランジへのモルタルの回り込みを確実に防止できる。したがって、このリブパネル形成工程後におこなわれるフラットパネル本体形成工程において、前記一対のフランジ間に前記鉄筋籠の両端を各々スムーズに挿入できて施工性に優れるとともに、局所的にフラットパネル本体のコンクリート厚みが薄くなることを防止できて所期の強度のフラットパネル本体を形成することができる。
【0019】
また、前記空間に充填された前記砕石は、本体用溝の掘削時に前記シートを破断することで容易に除去することができるので施工性に優れる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るフラットパネルの一例として、地中連続壁について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る地中連続壁の仮設状態を示す平断面図、図2は、その仮設途中のリブパネル形成工程終了時の状態を示す平断面図、図3は同地中連続壁の本設状態を示す平断面図である。
【0021】
本実施形態の地中連続壁は、以下に述べるように仮設工程と、これに続く本設工程とによって構築される。
【0022】
−−−仮設工程−−−
この仮設工程は、リブパネル形成工程と、連続壁本体形成工程とからなる。
まず、リブパネル形成工程から説明すると、図1に示すように、用地境界の内側の地盤11にリブパネル用の矩形溝13を適宜間隔に掘削機により掘削し、これらリブパネル用溝13内に各々鉄骨15を建て込む。この鉄骨15は、図2に示すように、H形鋼のウエッブ15aの略中間に、その長手方向に亘る中間フランジ15bを備えたものであり、そのウエッブ15a端の両フランジ15c、15dのうち、一方のフランジ15dの先端と前記中間フランジ15bの先端との間には、その長手方向に沿ってシート17が掛け渡され空間16が画成されている。この空間16は、後述する地中連続壁本体と該リブパネルとの接続部をなすものであり、以下接続用空間16と記す。また、同ウエッブ15aの、前記中間フランジ15bよりも外側に位置して断面T字状の止水板18が固設され、前記地中連続壁本体からリブパネルへと地下水などの水が流れ込まないようになっている。
【0023】
そして、前記建て込みの際には、シート17が掛け渡されていない他方のフランジ(以下内側フランジ15cと記す。また、前記シート17が掛け渡されたフランジを外側フランジ15dと記す。)と、該リブパネル用溝13の内方側の側面13aとの間に所期の間隔をもって対向するように鉄骨15を配置する。そして、リブパネル用溝13の深さ分、上方に多段に同様の鉄骨15を重ねるとともに、これら鉄骨15同士を縦継ぎし、当該鉄骨15を上下方向に亘って一体化する。
【0024】
この建て込まれた状態にあっては、この鉄骨15は、前記溝13の四つの内周面との間に各々配されたスペーサ19によって定位置に支持される。尚、このスペーサ19は建て込み前に予め鉄骨15に設けておくことが望ましい。
【0025】
次に、前記シート17によって画成された接続用空間16への砕石21の投入と、前記中間フランジ15bよりも内方の溝内13bへのベントナイトモルタル23の打設とを、これらの高さの調節をしながら同時におこなって、前記鉄骨15の内方部を覆った鉄骨モルタル製のリブパネル25を形成する。この時、該砕石21によって、シート17がしっかりと張られ、モルタル充填時のモルタル23の静圧によってへこむことなく対抗できる。よって、該シート17によって前記接続用空間16へのモルタル23の回り込みを確実に防止できる。
【0026】
このようにして形成されたリブパネル25は、その内部に、上下に縦継ぎされた鉄骨15が配されているとともに、その鉄骨15の内側端たる内側フランジ15cが、地中連続壁本体が接続される前記接続用空間16よりも内方に突出しているので、内方方向への曲げに対する断面係数は大きく、その曲げ剛性も著しく大きくなっている。
【0027】
次に連続壁本体形成工程について説明する。
この連続壁本体形成工程では、図1に示すように前記リブパネル25の接続用空間16の側方部位に、該空間16と、近接するリブパネル25の接続用空間16とが連通するように地中連続壁本体用の溝27を掘削機により掘削する。その際、図2に示すシート17が破断され砕石16を本体用溝27内に散逸することで前記接続用空間16から砕石21を除去して、図1に示すように、この空間16と本体用溝27とが連通される。そして、この本体用溝27内に鉄筋籠29を、その両端がそれぞれ前記接続用空間16に入るように、すなわち中間フランジ15bと外側フランジ15dとの間に挿入されるように配置する。そして、本体用溝27の深さ分、上方に鉄筋籠29を重ねて載置した後、前記本体用溝27内および接続用空間16内にコンクリート31を打設し前記リブパネル25に支持された地中連続壁本体33を形成して、仮設の地中連続壁35が完成する。
【0028】
尚、本地中連続壁本体33の前記鉄筋籠29については上下に縦継ぎして一体化する必要はない。これは、地中連続壁35に作用する主働土圧による曲げモーメントを、前記高剛性のリブパネル25で受けることができるので、前記地中連続壁本体33は、その端部が前記鉄骨のフランジ間に挿入されることで、前記主働土圧を水平方向にリブパネル25に伝達するための単なる応力伝達部材として機能すればよいためであり、よって地中連続壁本体33の曲げモーメントに起因した鉛直方向の引張り応力が、該地中連続壁本体33には殆ど作用しないためである。
【0029】
この仮設状態で土留めをしながら所期の予定作業が完了したら、次いで以下の本設工程をおこなう。
【0030】
−−−本設工程−−−
まず、図1に示すように仮設の地中連続壁35の内方の地盤11を、例えば地下構造物の地下一階分の深さなどの所期の深さ分掘削して、その地中連続壁35の内表面33a、25aを表出する。この時、掘削とともに受働土圧が減少するが、応力伝達部材である地中連続壁本体33を介して、高剛性のリブパネル25によって主働土圧に対抗して当該仮設の地中連続壁35は安定する。
【0031】
そして、前記リブパネル25の内側フランジ15cのモルタル23を局所的にはつって梁受け用仕口を形成し、同様にして形成した、これと対向する地中連続壁本体の梁受け用仕口(図示なし)との間に床鉄骨梁(図示なし)を介装設置する。この床鉄骨梁によって、主働土圧に対抗できるため、リブパネル25の全てのモルタル23を除去することができて、該モルタル23を全て除去するとともに、地中連続壁本体33の内表面33aをはつる。尚、このモルタル除去時に、前記スペーサ19も除去される。
【0032】
次いで、図3に示すように、該はつり面33aに沿ってジベル筋(図示なし)を敷設するとともに、前記中間フランジ15bと前記内側フランジ15cとの間に縦横に鉄筋37を配する。そして、該鉄筋37と前記内側フランジ15cとを覆ってコンクリート39を後打ちして、地下一階の地中連続壁41を形成する。
【0033】
そして、更に、地中連続壁の内方を、例えば地下二階分の深さなど所期の深さまで掘削し、上述した、梁受け用仕口形成・床鉄骨梁の設置・モルタル除去・内表面はつり・鉄筋の敷設・コンクリート後打ちなどをおこない、地下二階の地中連続壁を形成する。これら作業を計画された地下階まで繰り返し、本設の地中連続壁が完成する。
【0034】
尚、本設のリブパネルは上記のように鉄骨コンクリート製となって、前記仮設状態のリブパネルよりも剛性に優れるため、リブパネルの突出量を小さくできて、地下空間を広くでき、その空間を有効利用することができる。
【0035】
−−−変形例−−−
図4に、リブパネル内に配して好適な鉄骨の横断面形状を示す。これら鉄骨は総じて、上記H形鋼の鉄骨よりも断面係数が大きくなっている。
図4(a)は、両端のフランジ55a、55bの間に、二枚のウエッブ55cが、互いの間に間隔をもって対向して介装されている鉄骨55である。中間フランジは図示していないが、前記ウエッブ55cの中間の位置に、側方に突出して各々一枚ずつ設けられる。
【0036】
図4(b)は、二つのH形鋼57、59のフランジ57a、59aのフランジ面を各々重ね合わせて溶接などして一体化した鉄骨61である。同図にあっては、ウエッブ57c、59c長さが異なっているが同じにしてもよい。また、本鉄骨61にあっては重ね合わせたフランジ57a、59aを中間フランジとして使用して、中間フランジの追設を省略してもよい。
【0037】
図4(c)は、H形鋼63の一方のフランジ63a中央に、T形鋼65のウエッブ65c端が固設されて一体化した鉄骨67である。同図にあっても、ウエッブ63c、65c長さが異なっているが同じにしてもよいし、長短関係を逆にしてもよい。また、本鉄骨67にあっては、T形鋼65が固設されたフランジ63aを中間フランジとして使用し、上記と同様、中間フランジの追設を省略してもよい。
【0038】
図5は鉄骨の継手例を示す、鉄骨の突き合わせ部の側面図である。
図5(a)に示す継ぎ手例は、上下に突き合わされたH形鋼の鉄骨15、15’のフランジ突き合わせ部15eを跨いで矩形プレート状の添接板70を両フランジ15f、15f’の端部に張り付けることで、両鉄骨15、15’を連結するものである。この添接板71は、フランジ15f、15f’の表面と裏面とに各々設けられ、ボルトナットにより締結固定されるか、若しくは溶接や接着剤により貼り付けられる。
【0039】
また、別の継手例を図5(b)に示す。上下に突き合わされたH形鋼の鉄骨15、15’のフランジ15f、15f’の端部には、その突き合わせ部15eに沿って、互いに対向する係合片73、73’が各々突出して設けられる。そして、断面略コ字状の連結片75によって、これら係合片73、73’を挟み込んで両鉄骨15、15’は連結される。これら係合片73、73’および連結片75は、フランジ15f、15f’の表面と裏面とに各々設けられる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および2に示す発明によれば、ジョイントボックスを用いなくても、リブパネルにフラットパネル本体を容易に支持できるので、安価に施工できる。
また、フラットパネル本体の薄壁化が図れるとともに、その内部の鉄筋量も削減できるので、更に安価に施工できる。
更には、フラットパネル本体内の縦筋の継手作業が省略できて、鉄筋の継手作業を大幅に削減できるので施工能率が高く、工期の短縮が図れる。
【0041】
請求項3に示す発明によれば、連続壁本体形成工程において、リブパネル内の鉄骨の一対のフランジ間に前記鉄筋籠の両端をスムーズに挿入できるので施工性に優れ、工期の短縮が図れるとともに、所期のコンクリート厚みのフラットパネル本体を形成することができるので、フラットパネルの健全性が向上する。
また、前記シートを破断することで砕石を容易に除去することができるので施工性に優れ、工期の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフラットパネルの一例としての地中連続壁の仮設状態を示す平断面図である。
【図2】本発明に係る地中連続壁の仮設途中のリブパネル形成工程終了時の状態を示す平断面図である。
【図3】本発明に係る地中連続壁の本設状態を示す平断面図である。
【図4】本発明に係る地中連続壁に配して好適な鉄骨の横断面形状である。
【図5】本発明に係る鉄骨の継手例を示す、鉄骨の突き合わせ部の側面図である。
【図6】従来の、リブパネルを備えた地中連続壁の施工手順を示す平断面図である。
【図7】図6中のVII−VII線矢視の縦断面図である。
【符号の説明】
11 地盤
13 リブパネル用溝
15 鉄骨
15b 中間フランジ(一対のフランジ)
15c 内側フランジ(鉄骨の内側端)
15d 外側フランジ(一対のフランジ)
17 シート
21 砕石
23 モルタル
25 リブパネル
27 連続壁本体用溝(フラットパネル本体用溝)
29 鉄筋籠
31、39 コンクリート
33 地中連続壁本体(フラットパネル本体)
35 地中連続壁(フラットパネル)
Claims (3)
- 鉄筋コンクリート製のフラットパネル本体を支持するためのリブパネルが、内方に突出されて適宜間隔で設けられるフラットパネルであって、
該リブパネルはその内部に鉄骨が建て込まれた鉄骨モルタル製、若しくは鉄骨コンクリート製でなり、該リブパネル間に形成されている該フラットパネル本体はその端部が、該鉄骨の外方寄りに設けられている一対のフランジ間に挿入されて、該鉄骨の内側端はフラットパネル本体よりも内方に突出していることを特徴とするフラットパネル。 - 鉄筋コンクリート製のフラットパネル本体を支持するためのリブパネルが、内方に突出されて適宜間隔で設けられるフラットパネルの施工方法であって、
地盤に該リブパネル用の溝を掘削して該リブパネル用溝内に、外方寄りに一対のフランジが設けられている鉄骨を上下に多段に縦継ぎして建て込んだ後、該一対のフランジよりも内側の該溝内にモルタルを打設してリブパネルを形成するリブパネル形成工程と、
該鉄骨の一対のフランジ部側方部位に、隣接する該鉄骨間に亘ってフラットパネル本体用の溝を掘削して、該フラットパネル本体用溝内に鉄筋籠をその両端をそれぞれ該一対のフランジ間に挿入して、上下に多段に積み重ねて配した後、該本体用溝内にコンクリートを打設して該リブパネルに支持されたフラットパネル本体を形成するフラットパネル本体形成工程と、
を有することを特徴とするフラットパネルの施工方法。 - 前記請求項2に記載のフラットパネルの施工方法であって、前記鉄骨をリブパネル用溝内に建て込むにあたり、該鉄骨の前記一対のフランジ先端間に予めその長手方向に沿ってシートを掛け渡して空間を画成しておき、前記モルタルの打設前に該空間内に砕石を投入して該シートをモルタル回り込みの防止材とし、前記本体用溝の掘削時に該シートを破断して砕石を除去することを特徴とするフラットパネルの施工方法。
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