JP2005325556A - コンクリート矢板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量で大きな強度を備えており、構造体の壁体として用いることができるとともに、構造体の床体を簡易かつ確実に剛接合することができるコンクリート矢板を提供することを目的とする。
【解決手段】 構造体の構築において、土留め壁として用いられた後に、構造体の壁体として用いられるコンクリート矢板10であって、構造体の床体が接合される接合部位20と、接合部位20から上下方向に延長されている凹溝21とが形成されているプレキャストコンクリートによって構成されており、接合部位20には、床体に取付可能な先端部33を有する取付金物30の基端部が埋設されていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、構造体の構築に用いられるコンクリート矢板に関する。
地下道路等の構造体の構築において、土留め壁として用いたプレキャストコンクリート部材を、構造体の壁体として利用する構成としては、図11に示すように、プレキャストコンクリートである中空杭101を地盤内に並設して壁体100を構築し、この壁体100に床体102を接合して構造体を構築する構成がある。
ここで、中空杭101による壁体100と、床体102との接合部には、取付金物103が設けられている。この取付金物103は、壁体100と床体102とを接合するための部材であり、中空杭101の側面と同一面となる垂直面を有する基端部104と、基端部104の垂直面から構造体の内方に向けて突出している水平板105とから構成され、床体102内の補強筋106が、水平板105の上面に溶接された状態となっている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3166007号公報(段落0007〜0008、段落0016、段落0018、図4)
しかしながら、前記した壁体100と床体102との接合部では、取付金物103の基端部104が中空杭101の表面に張り付けられた状態となっており、中空杭101に対する基端部104の引抜耐力が小さいため、壁体100と床体102との接合力を大きくすることが困難になっている。これにより、接合部に生じるせん断力やモーメントが十分に伝達されなくなってしまうという問題がある。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、軽量で大きな強度を備え、構造体の壁体として用いることができるとともに、構造体の床体を簡易かつ確実に剛接合することができるコンクリート矢板を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、構造体の構築において、土留め壁として用いられた後に、構造体の壁体として用いられるコンクリート矢板であって、構造体の床体が接合される接合部位と、接合部位から上下方向に延長されている凹溝とが形成されているプレキャストコンクリートによって構成されており、接合部位には、床体に取付可能な先端部を有する取付金物の基端部が埋設されていることを特徴としている。
ここで、プレキャストコンクリートとは、予め工場等で製造されたコンクリート製の部材であり、内部に鉄筋等の補強筋を配筋してもよく、その構成は、コンクリート矢板に作用する応力に対応させて適宜に設定することが好ましい。
また、凹溝が形成されている矢板とは、平面視でU形状となる矢板であり、このような矢板を順次に並設することにより、平面視で波形の壁体を構築することができる。そして、凹溝が形成された矢板では、地盤からの水平応力が作用した際に、その応力方向が分散されるため、同じ厚さであれば平板状の矢板と比較して強度を大きくすることができる。また、中空杭と比較して構造が簡易化されており、同じ強度の中空杭よりも軽量化することができる。
このように、本発明のコンクリート矢板では、床体を取付可能な取付金物の基端部を接合部位に予め埋設することによって、基端部の引抜耐力を大きくすることができ、接合部位に対して取付金物を強固に接合することができる。これにより、コンクリート矢板による壁体と、床体との接合部に生じるせん断力やモーメントが、取付金物によって十分に伝達されるため、壁体と床体とを簡易かつ確実に剛接合することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンクリート矢板であって、取付金物の先端部は、接合部位から突出している棒状部材によって構成されており、構造体の床体内に配筋される補強筋を取付可能であることを特徴としている。
このように、本発明のコンクリート矢板では、床体内に配筋される主鉄筋やフープ筋などの補強筋を取付金物の先端部に取り付けることができるため、取付金物と床体とを確実に剛接合することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンクリート矢板であって、取付金物の基端部は、取付金物の先端部の軸方向に対して垂直な平面を有する板状部材によって構成されていることを特徴としている。
このように、本発明のコンクリート矢板では、取付金物の先端部の軸方向に対して垂直な平面を有する板状部材によって、取付金物の基端部を構成することにより、床体から取付金物の先端部に引抜力が作用した場合に、その引抜方向において、取付金物の基端部と接合部位との接合面積が広くなるため、取付金物の引抜耐力を大きくすることができ、壁体と床体との接合部に生じるせん断力やモーメントを、取付金物によって十分に伝達することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコンクリート矢板であって、接合部位は、構造体の床体が接合される鉛直面を有し、平面視で略矩形となるブロック体であることを特徴としている。
このように、構造体の床体が接合される鉛直面を有し、平面視で略矩形となるブロック体によって接合部位を構成することにより、接合部位と床体との接合性を高めることができるため、接合部位と床体との接合部に生じるせん断力やモーメントを十分に伝達することができる。さらに、平面視で略矩形となるブロック体によって接合部位を構成することにより、接合部位内に取付金物の基端部を埋設するためのスペースを十分に確保することができるため、取付金物の基端部を確実に埋設することができる。
このようなコンクリート矢板によれば、軽量で大きな強度を備えており、また、床体が取り付けられる取付金物の基端部が接合部位に予め埋設されることにより、接合部位に対して取付金物が強固に接合されているため、コンクリート矢板による壁体と床体とを簡易かつ確実に剛接合することができ、構造体の施工効率を高めることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態のコンクリート矢板を示した斜視図である。図2は、本実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)は凹溝が形成されている部位の平面断面図、(b)は接合部位の平面断面図、(c)は接合部位の正面断面図である。
なお、コンクリート矢板の説明において、幅方向とは、図2(a),(b)の左右方向に対応している。
本実施形態では、地下道路を構築する際に用いられるコンクリート矢板を例として説明する。
まず、コンクリート矢板10は、図1および図2に示すように、地下道路(請求項における「構造体」)の構築において、土留め壁として用いられた後に、地下道路の壁体として用いられる部材であり、予め工場等で製作された鉄筋コンクリート製のプレキャスト部材(以下、「プレキャストコンクリート」という場合がある)によって構成されている。
このコンクリート矢板10は、平面視で略台形状の部材であり、地下道路の外方に向けて配置される外方側12(図2(a),(b)における上側)から、地下道路の内方に向けて配置される内方側13(図2(a),(b)における下側)に向けて順次に拡幅されている。なお、符号14は、コンクリート矢板10を補強するための鉄筋であり、外方側12の外形に沿って配筋されている。
また、コンクリート矢板10の幅方向における両端部には、他のコンクリート矢板10を並設するための継手部15a,15bが突出している。この継手部15a,15bでは、一方の継手部15a(図2(a),(b)における右側)には凹部が形成され、他方の継手部15b(図2(a),(b)における左側)には凸部が形成されており、隣接する各コンクリート矢板10,10の継手部15a,15bの凹部と凸部とを嵌め合わせることによって、各コンクリート矢板10,10が接合されるように構成されている。このようにして、複数のコンクリート矢板10を並設することにより、平面視で波形の壁体を形成することができる。
また、コンクリート矢板10において、地下道路の床体が接合される接合部位20は、床体が接合される鉛直面を有し、平面視で略台形となるブロック体であり、床体内に配筋される主鉄筋やフープ筋などの鉄筋を取付可能な取付金物30が設けられている。
この取付金物30は、棒状部材である鉄筋によって構成されており、上部は軸方向が上下方向に配置され、下部は内方側13に向けて水平方向に屈曲しているL字形状の基端部31と、軸方向が水平方向に配置され、基端部31の下部側の端部に継手菅32を介して接続されている先端部33とを備えている。
そして、基端部31は接合部位20内に埋設され、先端部33は接合部位20の内方側13から水平方向に突出した状態となっている。
ここで、取付金物30では、床体内に配筋される鉄筋を先端部33に取り付ける構成となっているため、各取付金物30は、床体内の配筋構成を考慮して、接合部位20の所定位置に配置されている。なお、本実施形態では、幅方向に所定間隔を空けて配置された3体の取付金物30が、上下方向に2段で配置されており、合計6体の取付金物30が接続部位20に設けられている。
さらに、コンクリート矢板10には、内方側13が開口されている凹溝21が、接合部位20から上下方向に延長されている。この凹溝21は、コンクリート矢板10の幅方向の中央に配置されており、平面視で台形状に形成され、外方側12から内方側13に向けて順次に拡幅されている。
このような凹溝21が形成されているコンクリート矢板10では、外方側12から水平応力が作用した際に、その応力方向が分散されるため、同じ厚さであれば平板状の矢板よりも強度を大きくすることができる。また、中空杭と比較して構造が簡易化されており、同じ強度を有する中空杭よりも軽量化されているため、コンクリート矢板10を簡易に搬送することができる。
次に、本実施形態のコンクリート矢板10を用いた地下道路の構築について説明する。
図3は、本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)はコンクリート矢板による側壁を構築した状態を示した正面断面図、(b)はコンクリート矢板による側壁を構築した状態を示した平面図である。図4は、本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は笠コンクリートの正面断面図、(b)は笠コンクリートの平面断面図である。図5は、本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は覆工体を設けた状態を示した正面断面図、(b)は覆工体を設けた状態を示した平面図である。図6は、本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は床体を構築した状態を示した正面断面図、(b)は側壁と床体との接合部を示した正面断面図である。図7は、本実施形態のコンクリート矢板を用いた地下道路の構築において、中央壁と床体との接合部を示した正面断面図である。図8は、本実施形態のコンクリート矢板を用いた地下道路の構築において、コンクリート矢板の継手部に補強部材を設けた状態を示した平面断面図である。
なお、本実施形態において、幅員方向とは、図3、図5および図6(a)の左右方向に対応しており、地下道路の延長方向とは、図3(b)および図5(b)の上下方向に対応している。
本実施形態では、本発明のコンクリート矢板10を用いて地下道路を構築する場合を例として説明する。
[コンクリート矢板打設工程]
まず、図3に示すように、地下道路の延長方向に延長させた掘削溝2を、幅員方向に所定間隔を空けて2箇所に掘削し、コンクリート矢板10の内方側13を各掘削溝2,2の間に向けた状態で、コンクリート矢板10を一方の掘削溝2内に挿入する。
続いて、掘削溝2内に他のコンクリート矢板10を挿入し、隣接するコンクリート矢板10,10の継手部15a,15bの凹部と凸部とを嵌め合わせて接合する。このようにして、複数のコンクリート矢板10を並設することにより、複数のコンクリート矢板10による側壁40(請求項における「壁体」)を掘削溝2内に配置する。さらに、側壁40と掘削溝2との隙間にコンクリート材を注入して、側壁40を掘削溝2内に固定する。
同様にして、他方の掘削溝2内にコンクリート矢板10による側壁40を固定することにより、幅員方向に所定間隔を空けて対峙している2体の側壁40,40を地盤内に構築する。
[笠コンクリート構築工程]
次に、図4に示すように、各側壁40,40の上端部が露出するようにして地盤を掘削し、側壁40の上端部の両側に沿って2体のコンクリート型枠51,52を配置する。
コンクリート型枠51,52は、プレキャストコンクリートによって構成されている直方体の部材であり、側壁40の外方側12に配置されたコンクリート型枠51の上端部は地上面と同一高さに配置され、側壁40の内方側13に配置されたコンクリート型枠52の上端部は、後記する覆工体70(図5参照)の厚さと同じ高さだけ地上面よりも下方に配置されている。
このコンクリート型枠51,52は、両端部が各々コンクリート型枠51,52を貫通している複数のボルト53によって側壁40の上端部に固着されている。具体的には、上下方向に2本1組のボルト53,53が、地下道路1(図6(a)参照)の延長方向に所定間隔を空けて複数配置されている。また、下方に配置されているボルト53は、各側壁40,40を構成しているコンクリート矢板10の上端部を貫通しており、各ボルト53の両端部にナット54が螺着されることによって、各コンクリート型枠51,52が側壁40の上端部に固着されている。
続いて、各コンクリート型枠51,52の間にコンクリート材を注入して、側壁40の上端部に、正面視でL字形状の笠コンクリート50を構築する。
このように、プレキャストコンクリートによって形成されているコンクリート型枠51,52を用いることにより、笠コンクリート50を構築する際に、施工現場で打設するコンクリート材を大幅に減らすことができ、さらに、コンクリート材の養生期間が短くなるため、笠コンクリート50を簡易かつ短期間に構築することができる。
[覆工体構築工程]
次に、図5に示すように、各側壁40,40の間において、地下道路の延長方向に掘削された掘削溝3を、幅員方向の中央に配置されるように掘削し、この掘削溝3内に垂直面を有する平板状の中央壁60を構築する。なお、符号61は、中央壁60の上端部に構築された笠コンクリートである。
そして、各側壁40,40および中央壁60に支持されるようにして覆工体70を設ける。この覆工体70は、一端が側壁40の笠コンクリート50に取り付けられ、他端が中央壁60の笠コンクリート61に取り付けられている複数の支持梁71と、各支持梁71の上面に載置されている路面体72とから構成され、路面体72の上面には仮設道路73が設けられている。
[掘削溝構築工程]
次に、覆工体70の仮設道路73によって車両の通行を確保しながら、覆工体70の下方で、側壁40,40を土留め壁として利用しながら、側壁40,40の間を掘削して掘削溝4を構築する。ここで、側壁40,40は、平面視で波形の壁体となっており(図3(b)参照)、地盤から各側壁40,40に作用した水平応力の応力方向が分散される。これにより、側壁40,40の強度が十分に確保されているため、地盤の崩落を確実に防止することができる。なお、本実施形態では、各側壁40,40および中央壁60に支保工62を設けることにより、掘削作業の安全性を高めている。
[床体接合工程]
次に、図6(a)に示すように、掘削溝4を所定深度まで掘削し、掘削溝4の底面に鉄筋を配筋した後に、その鉄筋の周囲にコンクリート材を打設して床体5を構築する。
具体的には、図6(b)に示すように、側壁40を構成しているコンクリート矢板10の接合部位20から突出している各取付金物30の先端部33に、床体5内に配筋される鉄筋6の端部を溶接した後に、鉄筋6の周囲にコンクリート材を打設して床体5を構築する。
このとき、本実施形態のコンクリート矢板10では、取付金物30の基端部31が接合部位20に予め埋設されており、基端部31の引抜耐力が大きいため、接合部位20に対して取付金物30を強固に接合することができる。これにより、コンクリート矢板10による側壁40と、床体5との接合部に生じるせん断力やモーメントが、取付金物30によって十分に伝達されるため、側壁40と床体5とを簡易かつ確実に剛接合することができる。
また、図7に示すように、中央壁60において、床体5が接合される部位には、床体5内の鉄筋6を取付可能な先端部82を有する取付金物80の基端部81が予め埋設されている。
この取付金物80は、棒状部材である鉄筋によって構成されており、正面視でU字形状の基端部81と、基端部81から幅員方向の両側に突出するようにして、基端部81の上端部および下端部に各々2本づつ取り付けられている先端部82とを備えている。
なお、取付金物80では、床体5内に配筋される鉄筋6が、各先端部82に溶接されるように構成されているため、各先端部82は、床体5の配筋構成を考慮して所定位置に配置されている。
このように、コンクリート矢板10と同様にして、中央壁60には、床体5を取付可能な取付金物80の基端部81が予め埋設されており、基端部81の引抜耐力が大きいため、中央壁60に取付金物80を強固に接合することができる。これにより、中央壁60と床体5との接合部に生じるせん断力やモーメントが、取付金物80によって十分に伝達されるため、中央壁60と床体5とを簡易かつ確実に剛接合することができる。
ここで、図8に示すように、隣接するコンクリート矢板10,10の継手部15a,15bに対応するようにして補強部材7を設けてもよい。この補強部材7は、嵌め合わされた継手部15a,15bの外方側12の表面によって形成された凹溝22内配置されており、コンクリート矢板10の外方側12の表面に取り付けられた複数のスタッドボルト7aと、凹溝22内に配筋されている補強筋7bとから構成されている。そして、各スタッドボルト7aおよび補強筋7bの周囲にコンクリート材7cを打設し、各スタッドボルト7aおよび補強筋7bの定着力によって、各コンクリート矢板10,10の離間を防止している。
以上のようにして、図6(a)に示すように、各側壁40,40および中央壁60と床体5とを剛接合した後に、床体5の上面に道路8を構築し、覆工体70(図5参照)上の仮設道路73で行われていた車両の通行を道路8に移設する。さらに、覆工体70から路面体72を撤去して地下道路1を完成させる。
したがって、コンクリート矢板10を用いた地下道路1の構築では、地下道路1の床体5が取り付けられる取付金物30の基端部31が、コンクリート矢板10の接合部位20(図2参照)内に予め埋設されており、接合部位20に対して取付金物30が強固に接合されているため、コンクリート矢板10による側壁40と、床体5とを簡易かつ確実に剛接合することができる。これにより、地下道路1の施工精度および施工効率を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されるものではない。
ここで、コンクリート矢板10に設けられている取付金物30の他の構成について説明する。
図9は、本実施形態のコンクリート矢板に設けられている取付金物の他の構成を示した図で、(a)は接合部位の平面断面図、(b)は接合部位の正面断面図である。
取付金物90は、図9に示すように、前記した取付金物30と略同様の構成であり、基端部91の構成が異なっている。取付金物90の基端部91では、取付金物90の先端部95の軸方向に対して垂直な平面を有する2枚の定着板92,93(請求項における「板状部材」)が、所定間隔を空けて対峙しており、各定着板92,93の間に設けられた複数の棒状部材94によって2枚の定着板92,93が連結されている。
この構成では、床体から先端部95に引抜力が作用した場合に、その引抜方向において、基端部91と接合部位20との接合面積が広くなっているため、取付金物90の引抜耐力を大きくすることができる。
また、本実施形態では、継手部15a,15b(図2(a),(b)参照)の凹部と凸部とを嵌め合わせることにより、隣接するコンクリート矢板10,10を接合させているが、この構成に限定されるものではなく、各種の継手構造を用いることができる。ここで、継手部15a,15bの他の構成について説明する。
図10は、本実施形態のコンクリート矢板における継手部の他の構成を示した図で、(a)は、接合前の継手部を示した平面図、(b)は継手部を接合させた状態を示した平面図、(c)は仮設部材を引き抜いた状態を示した平面図、(d)は止水溝に止水材を注入した状態を示した平面図である。
継手部16a,16bでは、図10(c)に示すように、隣り合うコンクリート矢板10a,10bを接合させた際に、コンクリート矢板10a,10bの上端部から下端部まで連通している止水溝16cが形成されるように構成されている。さらに、各コンクリート矢板10a,10bの各接合面において、止水溝16cが形成される位置よりも外方側12の位置には、平面視でコの字形状に形成されている止水金物17a,17bが、コンクリート矢板10a,10bの上端部から下端部に渡って取り付けられている。この止水金物17a,17bは、開口方向が互いに逆方向(図10(c)における左右方向)に配置されており、各コンクリート矢板10a,10bを接合させた状態では、各止水金物17a,17bの先端部が互いの開口部内に挿入され、各止水金物17a,17bが係合するように構成されている。
次に、前記した継手部16a,16bを用いたコンクリート矢板10a,10bの接合方法について説明する。
まず、図10(a)に示すように、掘削溝内に一方のコンクリート矢板10a(図10(a)における下方)を配置する。
さらに、他方のコンクリート矢板10b(図10(a)における上方)の継手部16bにおいて、止水溝16c(図10(c)参照)に対応する位置に、コンクリート矢板10aの上端部から下端部に渡って仮設部材18を取り付ける。この仮設部材18は、止水溝16cの平面断面と同一断面に形成された棒状部材であり、その材質は限定されるものではなく、他方のコンクリート矢板10bから簡易に取り外し可能となっている。
続いて、図10(b)に示すように、一方のコンクリート矢板10aに他方のコンクリート矢板10bを並設し、各止水金物17a,17bを係合させた状態にする。このとき、他方のコンクリート矢板16bに取り付けられている仮設部材18が止水溝16c内に隙間なく配置されるため、止水溝16c内への土砂の侵入を防止することができる。
さらに、図10(c)に示すように、止水溝16c内から仮設部材18(図10(b)参照)を引き抜いて撤去した後に、図10(d)に示すように、止水溝16c内にモルタルやウレタン等の止水材16dを注入する。
このようにして、継手部16a,16bでは、コンクリート矢板10a,10bの間に形成された止水溝16c内に土砂が侵入しないため、コンクリート矢板10a,10bの上端部から下端部に渡って止水材16dを確実に注入することができる。これにより、前記した継手部16a,16bでは、係合した止水金物17a,17bおよび止水溝16c内に注入された止水材16dによって、各コンクリート矢板10a,10bの接合部における地下水の浸入を確実に防止することができる。
本実施形態のコンクリート矢板を示した斜視図である。 本実施形態のコンクリート矢板を示した図で、(a)は凹溝が形成されている部位の平面断面図、(b)は接合部位の平面断面図、(c)は接合部位の正面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)はコンクリート矢板による側壁を構築した状態を示した正面断面図、(b)はコンクリート矢板による側壁を構築した状態を示した平面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は笠コンクリートの正面断面図、(b)は笠コンクリートの平面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は覆工体を設けた状態を示した正面断面図、(b)は覆工体を設けた状態を示した平面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いて地下道路を構築する態様を示した図で、(a)は床体を構築した状態を示した正面断面図、(b)は側壁と床体との接合部を示した正面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いた地下道路の構築において、中央壁と床体との接合部を示した正面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板を用いた地下道路の構築において、コンクリート矢板の継手部に補強部材を設けた状態を示した平面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板に設けられている取付金物の他の構成を示した図で、(a)は接合部位の平面断面図、(b)は接合部位の正面断面図である。 本実施形態のコンクリート矢板における継手部の他の構成を示した図で、(a)は、接合前の継手部を示した平面図、(b)は継手部を接合させた状態を示した平面図、(c)は仮設部材を引き抜いた状態を示した平面図、(d)は止水溝に止水材を注入した状態を示した平面図である。 従来の壁体と床体との接合部を示した図で、(a)は平面断面図、(b)は正面断面図である。
符号の説明
1 地下道路
5 床体
10 コンクリート矢板
20 接合部位
21 凹溝
30 取付金物
31 基端部
33 先端部
40 側壁

Claims (4)

  1. 構造体の構築において、土留め壁として用いられた後に、前記構造体の壁体として用いられるコンクリート矢板であって、
    前記構造体の床体が接合される接合部位と、
    前記接合部位から上下方向に延長されている凹溝と、が形成されているプレキャストコンクリートによって構成されており、
    前記接合部位には、前記床体に取付可能な先端部を有する取付金物の基端部が埋設されていることを特徴とするコンクリート矢板。
  2. 前記取付金物の先端部は、前記接合部位から突出している棒状部材によって構成されており、前記構造体の前記床体内に配筋される補強筋を取付可能であることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート矢板。
  3. 前記取付金物の基端部は、前記取付金物の先端部の軸方向に対して垂直な平面を有する板状部材によって構成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート矢板。
  4. 前記接合部位は、前記構造体の床体が接合される鉛直面を有し、平面視で略矩形となるブロック体であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコンクリート矢板。
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