JP3720904B2 - 多層フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン系樹脂をヒートシーラント層とする積層材の成形容器又は多層フィルムと相対して使用するふた材又はヒートシーラント層に関し、安定したヒートシール性と、易剥離性及び剥離したときに糸引きがない特性などを併せもつ多層フィルムに属する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
ポリエチレンをヒートシーラント層とする成形容器や、多層フィルムとのヒートシールを安定して行うために、異物付着シールの安定性、高速充填ヒートシールに必要な熱間シール性を得る材料としては線状ポリエチレン(以下、LLDPEと記載する。)を用いて行われていた。しかしながら、LLDPEを用いた場合、そのヒートシール強度及び破断強度が強いために開封しにくいという問題点があった。本発明は、LLDPEがもつヒートシールの安定性を維持して、開封が容易な剥離強度をもち、かつ糸引きがなく剥離部の外観が優れ、界面で容易に剥離できるするヒートシール用多層フィルムの提供を課題とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、支持層であるポリプロピレン層(以下PP層と記載する。)と剥離性ヒートシーラント層とよりなる多層フィルムにおいて、上記剥離性ヒートシーラント層(以下剥離性HS層と記載する。)が少なくともシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む層よりなる多層フィルムである。
また、上記剥離性HS層が、前記PP層に、少なくともシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む剥離層と、ポリエチレン系樹脂層(以下PE層と記載する。)とから積層した多層フィルムである。
【0004】
【従来の技術】
従来のヒートシールによる易開封性包装体の密封部は、ヒートシーラント層の一方にヒートシール強度を制御する異種物質をブレンドしてヒートシール強度を低下させたり、該層の層間強度を脆化して層内で凝集破壊させたりして易開封性をもたせるものであった。
また、多層に形成したヒートシール部を極薄層とし、それと接する層との接着強度(剥離強度)を調整したり、凝集破壊をすることにより易開封性をもたせるものもあった。
【0005】
しかしながら、異種物質をブレンドしてヒートシール強度を低下した易開封性包装体は、該ヒートシーラント層は、本質的に相溶性のないものをブレンドしたため透明性が悪く、また、その組成物を均一に分散することが困難であり、剥離性の不均一化(剥離強度のムラ)を避けることが困難であった。
そして、異種物質をブレンドして、凝集破壊された剥離部は、粗面となるため外観上好ましいものではなかった。
【0006】
多層に形成したヒートシーラント層を極薄層として、密封部を剥離するとき、該極薄層を切断した後、それと接する層との間から界面剥離や凝集破壊で剥離する技術も開示されている。しかしながら、その剥離部が凝集破壊であれば、前述の剥離強度のムラのために、剥離部の粗面化を避けることはできず、また界面剥離であるとしても極薄層を切断した跡である糸引き現象を阻止することが困難であるという問題点があった。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の多層フィルムは、図1に示すように支持層であるPP層1と剥離性ヒートシーラント層2とよりなり、上記剥離性ヒートシーラント層2が少なくともシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む層よりなる多層フィルムである。
また、上記剥離性ヒートシーラント層2が、PP層1に剥離層21とPE層22とからなる剥離性HS層2を図2に示すように積層した多層フィルム3であってもよい。
【0008】
本発明のPP層は、多層フィルムを製膜するときの基体となるものであり、引っ張り強度300Kg/cm3、伸度200%以上の条件下においても凝集破壊性を呈することがないポリプロピレンである。そして、キャストシート又は溶融押出しコートができるグレードが用いられる。そしてポリプロピレンが、ホモポリマーでも、コポリマーのいずれでもよい。好ましくは、剥離性HS層との接着強度(剥離強度)を調整するために、αーオレフィンとの共重合体あるいは、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどを適宜選択、混合した組成物より形成できる。
また、該PP層には、製膜時の耳端部やスクラップの粉砕品を適宜添加してもよい。
【0009】
上記PP層は、単層の剥離性HS層又は多層の剥離層及びPE層よりなる剥離性HS層とともに、共押出しキャストフィルムや、溶融共押出しコートにより形成することが好ましく、その厚さは、10〜60μmである。
本発明の多層フィルムは、単層又は多層の剥離性HS層を後述のように薄肉化するうえからPP層とともに共押出しで行う製膜法が好ましい。共押出し製膜法は、通常のフラットダイを用いるT−ダイ法又は環状ダイを用いるインフレーション法が適用できる。
T−ダイ法では、ブラックボックスタイプの共押出し又はマルチマニフオールド形式のいずれを用いてもよい。インフレーション法に用いるダイも公知の環状ダイが使用できる。
また、該PP層の剥離性HS層を設けない面には、印刷フィルムなどとの接着を安定するためコロナ放電処理や、オゾン処理などを行うことが好ましい。そして、他の基材フィルムに溶融共押出しコートして設けるときには、基材フィルムに例えばイソシアネート系のアンカーコートを施すことが好ましい。
【0010】
剥離性HS層に使用する、シングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む組成物は、エチエン・αーオレフィン共重合体を製造するシングルサイト触媒(メタロセン触媒、いわゆるカミンスキー触媒を含む)が、活性点が均一(シングルサイト)であるものより作成される。このシングルサイト触媒は、メタロセン系遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物又はホウ素化合物であり、無機物に担持されて使用されることもある。
【0011】
メタロセン系遷移金属化合物は、元素の周期律表のIVA族から選ばれる遷移金属、すなわちチタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、フルオニル基、又は置換フルオニル基が1〜2個結合しているか、あるいは、これらのうち二つの基が共有結合で架橋したものが結合しており、他に水素原子、酸素原子、窒素原子、珪素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アセチルアセトナール基、カルボニル基、ルイス塩基を含む置換基、不飽和炭化水素などの配位子をもつものである。
【0012】
有機アルミニウム化合物は、アルキルアルミニウム、又は鎖状あるいは環状アモキサンなどがある。
アルキルアルミニウムとしては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキクロリドなどがある。
【0013】
鎖状あるいは環状アルミノキサンは、アルキルアルミニウムと水とを接触させて生成される。例えば、重合時にアルキルアルミニウムを加えた後に水を添加するか、あるいは錯塩の結晶水又は有機・無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムとを反応して得ることができる。
【0014】
前記シングルサイト触媒を担持させる無機物には、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土がある。
重合方法は、例えば塊状重合、溶液重合、懸濁重合、気相重合などがある。また、これらの重合は、バッチ式、連続式のいずれでもよい。
重合の温度、圧力及び時間の条件は、−100〜25℃、1〜50kg/cm2 、0.08〜10時間である。
【0015】
エチレンと共重合するαーオレフィンは、プロピレン、1ーメチルー1ーブテン、4ーメチルー1ーペンテン、1ーヘキセン、1ーオクテン、デセンなどがある。これらのαーオレフィンは、単独で用いてもよいし又は2種以上を組み合わせてもよい。
【0016】
αーオレフィンの混合比率は、通常0.5〜70モル%、好ましくは10〜50モル%である。この混合比率が10モル%未満であると、ポリプロピレンとの接着強度が得られないことがあり、また、この混合比率が50モル%を超えると粘性が高く、溶融押出しで製膜を行うとき、加工機にかかる負荷が大きいため加工が困難となる。
【0017】
本発明のメタロセン触媒を用いて製造されるエチレン・αーオレフィン共重合体は、メルトフローレートが1.0〜9.0g/10min(以下、MFR・・gと記載する。)、密度が0.930g/cm3 を超えないものが好ましく、MFRが上記の範囲より大きいと単独での製膜が困難であり、大量ロット生産に利用される共押出し製膜が必要となる。また、MFR1.0gより小さいと流れにくく製膜ができないという問題がある。また、密度が0.930g/cm3 以下のものは低温ヒートシールに優れる点より好ましい。
【0018】
剥離性HS層は1層、又は2層構成で設けることができ、PP層に、上記のメタロセン触媒を用いて製造されるエチレン・αーオレフィン共重合体を単体で使用してもよく、また、上記共重合体に、LLDPE、低密度ポリエチレン(以下LDPEと記載する)、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどとを適宜ブレンドしたものを使用することもできる。
また、剥離性HS層は、PP層とは適当な接着、すなわち、剥離性をもち、また、ポリエチレン系樹脂とは強固にヒートシールできるものである。
そして、P層に設ける剥離性HS層の厚さは、1.5〜5μmにすることが好ましい。
剥離性HS層の厚さが1.5μm以下では、安定したヒートシール行うことができず、また、5μm以上では、熱間シール性もよく、ヒートシールとしては安定するが、開封するとき剥離性HS層の破断強度が強いために糸引きが生ずることがある。
【0019】
剥離性HS層2は、図2に示すように剥離層21とPE層22との多層で構成することもできる。この場合、剥離層21は、PP層1とは適当な接着性(剥離性)をもち、PE層22とはPP層1に対するよりは強固に接着するように形成する。
多層の剥離性HS層2は、PP層1に、上記のメタロセン触媒を用いて製造されるエチレン・αーオレフィン共重合体を単独、又は上記共重合体に、LLDPE、LDPE、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどとを適宜ブレンドしたものを剥離層21とし、更にPE層22を積層するものである。
【0020】
PE層22は、ポリエチレンとヒートシールができる材料のなかから熱間シール性、加工性などを考慮して選択することができる。例えば、LDPE、LLDPE、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどがある。そして、その厚さは2〜4μmが好ましく、PE層と共押出し加工を行うことにより多層フィルムはラミナフロ−を均一にして安定した製膜ができる効果を奏する。
【0021】
剥離性HS層を含む多層フィルムの総厚さは、15〜60μmが好ましく、10μm以下ではPP層の強度が不足し、しわなどを発生しやすく、フィルムとして取り扱う作業が困難であり、また、ヒートシーラント層に必要なクッション効果に欠ける。また90μmを超えると材料の浪費であり、コスト面での損失が大きい。
【0022】
剥離性HS層又はPE層には必要に応じて結露を防ぐために、非イオン性界面活性剤(例えばグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンブロックポリマーなど)、陰イオン性界面活性剤(例えば、アルキルスルホン酸塩<Na、K、アンモニウム>、アルキルベンゼンスルホン酸塩など)あるいは両イオン性界面活性剤などから1種あるいは複数種を混合して添加することができる。
【0023】
滑性をもたせるために、流動パラフィン、合成パラフィン、マイクロクリスタリンワックスなどの脂肪族炭化水素、直鎖アルコールのステアリン酸エステル、高級脂肪酸アマイドなどの滑剤を適宜に選択して添加することができる。
【0024】
本発明の多層フィルムと積層するフィルムは、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、セルローストリアセテートなどの延伸又は未延伸フィルム又は紙、アルミニウム箔、セロハンなどの単独フィルム又は複合フィルムがある。
これらのフィルムと本発明の多層フィルムとは、通常の加工方法であるドライラミネーション又はLDPEなどの接着樹脂を用いたサンドイッチラミネーションにより作成することができる。
また、これらのフィルムには、所望に応じてグラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷の巻取り又は枚葉印刷により絵柄層を設けられる。
【0025】
ドライラミネーションは、通常のポリエステル・イソシアネートやポリエーテル・イソシアネートなどの2液反応型接着剤や、ポリウレタン系粘着材などを接着剤層として使用できる。
また、サンドイッチラミネーションは、基材フィルムにイソシアネート、アルキルチタネートあるいはポエチレンイミン系のアンカーコート層を設けて、LDPE、LLDPE、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどを10〜25μmの厚さで接着樹脂として加工することができる。
【0026】
次に、実施例と比較例について、ヒートシール性及び易開封性の比較結果を記載する。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
図1に示す剥離性HS層2として、メタロセン触媒を用いて製造したエチレンとαーオレフィンとの共重合体(MFR3.5g、密度0.910g/cm3 )と、ホモポリプロピレン(JIS K7210に規定するMFR7.0g)とを、Tダイ法のブラックボックスタイプの共押出し装置に供給し、温度240℃で押出し法で製膜を行い、厚さ50μmのPP層1の片面に上記エチレン・αオレフィン共重合体を3μmの厚さで形成し、PP層の他の面をコロナ放電処理をして実施例1の多層フィルム3を製膜した。
【0028】
(実施例2)
図2に示すように、実施例1で用いたPP層1及びエチレン・αオレフィン共重合体を剥離層21とし、更にLLDPE(MFR2.0g、密度0.915g/cm3 )をPE層22として、それぞれ、45μm、2μm及び5μmの厚さになるようにTダイ法のブラックボックスタイプの共押出し装置に供給し、温度240℃で押出して、PP層1の片面に剥離性HS層2を7μmの厚さで形成し、PP層1の他の面をコロナ放電処理をして実施例2の総厚さ52μmの多層フィルム3を製膜した。
【0029】
(比較例1、2)
実施例1と同様にして、剥離性HS層2の厚さが1μm及び6μmとなるように製膜して、比較例1及び2の多層フィルム3を作成した。
【0030】
(比較例3、4)
実施例1と同様にして、剥離性HS層2をMFR2.0g、密度が0.925g/cm3 のLLDPE、及びMFR3.5gのエチレン・ブテンゴム(EBM)に換えて、その厚さが3μmとなるように製膜して、比較例3及び4の多層フィルム3を作成した。
【0031】
上記実施例及び比較例の多層フィルム3のコロナ放電処理面と、ポリエステル・イソシアネート系の接着剤層3を設けた厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム4とをドライラミネーションで複合して図3に示すとおりの実施例及び比較例の積層シート5を作成した。
【0032】
上記の実施例及び比較例の積層シート5の剥離性HS層2と、厚さ300μmのポリエステルシートと厚さ50μmのLDPEフィルムとの積層シート(以下、積層PEシートと記載する。)のLDPE面を用いてヒートシール性、及び剥離性を次の条件下で評価した。
【0033】
(評価基準)
*1 剥離強度 :
表1に示す各温度で、積層シートの剥離性HS層と積層PEシートのLLDPE面とを、圧力1kg/cm2 、時間1秒の条件でヒートシールし、剥離角度90°、引っ張り速度を300mm/minで剥離してその強度を15mm巾で測定した。
*2 熱間シール性:
表1に示す各温度で、積層シートの剥離性HS層と積層PEシートのLLDPE面とを、圧力1kg/cm2 、時間1秒の条件でヒートシールした直後、未だ冷却固化していない状態で、ヒートシール面に荷重50gの外力を作用させて剥離距離mmを測定し評価する。
剥離距離の小さいものが、熱間シール性に優れる材料である。
*3 剥離部:
剥離強度を測定した試料の剥離部の外観を目視で評価する。
◎:糸引きがなく良好。
○:殆ど糸引きが認められず良好。
△:若干糸引きが残り商品価値を低下する。
×:糸引きが大きく商品として問題がある。
*4 総合評価。
◎:剥離部の外観、剥離強度及び熱間シール性とも良好。
○:剥離部の外観、剥離強度又は熱間シール性のいずれかが若干劣るが実用上問題なし。
△:剥離部の外観、剥離強度又は熱間シール性のいずれかが若干劣り、商品として若干問題あり。
×:剥離部の外観、剥離強度又は熱間シール性のいずれかが劣り、商品として問題あり。
その評価結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003720904
【0035】
実施例1及び2は、剥離部の糸引きもなく、光沢があるものであり、また剥離強度も適当であり熱間シール性に優れるものであった。
これに対して、比較例1は、剥離強度は適当ではあるが、熱間シール性が劣りヒートシーラント層としてはやや劣るものである。
比較例2は、剥離強度、熱間シール性は適当ではあるが剥離部の切れが悪く外観の劣るものであった。
また、比較例3は、ヒートシール強度が弱く密封性に劣るものであった。
そして、比較例4は、適度の剥離強度はもつものの、剥離が凝集破壊を示し、また熱間シール性も劣るものであった。
【0036】
【発明の効果】
少なくとも、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む薄膜の剥離性HS層をPP層に形成して多層フィルムは、ポリエチレンとヒートシールしたとき、安定したヒートシール性をもち、界面で滑らかに剥離して開封でき、そして光沢がある剥離部をもつ易開封性包装体を提供する効果を奏する。
そして、PP層と剥離層及びPE層とからなる多層フィルムは、製膜加工性が優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層フィルムの断面を示す概念図である。
【図2】本発明の他の構成の多層フィルムの断面を示す概念図である。
【図3】本発明の多層フィルムを用いた積層シートの例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 PP層
2 剥離性HS層
21 剥離層
22 PE層
3 接着剤層
4 二軸延伸ポリエステルフィルム
5 積層シート

Claims (2)

  1. 支持層であるポリプロピレン層と剥離性ヒートシーラント層とよりなる多層フィルムにおいて、上記剥離性ヒートシーラント層が少なくともシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む層であり、
    かつ、前記のポリプロピレン層の厚さが、10μm〜60μmであり、
    かつ、前記の剥離性ヒートシーラント層の厚さが、1.5μm〜5μmであり、
    かつ、前記のシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体が、メルトフローレート、1.0g/10min〜9.0g/10minであり、密度、0.91g/cm 3 〜0.93g/cm 3 であることを特徴とする多層フィルム。
  2. 上記剥離性ヒートシーラント層が、前記の少なくともシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む剥離層と、ポリエチレン系樹脂層との多層であり、かつ、前記の多層フィルムの層が、共押し出しにより形成され、かつ、前記多層フィルムの層構成が、外側から、前記の支持層であるポリプロピレン層と、前記の少なくともシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレンとαーオレフィンとの共重合体を含む剥離層と、前記のポリエチレン系樹脂層とを順次積層する構成からなり、かつ、前記のポリエチレン系樹脂層の厚さが、2μm〜4μmであることを特徴とする請求項1記載の多層フィルム。
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