JP3717293B2 - 動力舵取装置のサーボ弁 - Google Patents

動力舵取装置のサーボ弁 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
入力軸と出力軸とをトーションバーを介して連結した動力舵取装置のサーボ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の動力舵取装置のサーボ弁では、運転者によって操作されるステアリングホイールに連結された入力軸と、例えばラックアンドピニオン機構を介して車輪に連結された出力軸との間をトーションバーを介して連結している。
そして、操舵時には、トーションバーが捩じられて生ずる入力軸と出力軸との間の相対変位に応じて圧油の流路を切り換え、パワーシリンダに給排して操舵補助力を得るようにしている。
【0003】
一方、非操舵時(直進走行時)には、入力軸側からの操作力によってトーションバーが捩じられることは少ないが、車輪からの僅かな力、例えば路面の凹凸又はタイヤのアンバランス等により発生する振動等による力が出力軸側から伝わることにより、僅かにトーションバーが捩じられる場合がある。このようにして生じた捩じれは、サーボ弁を僅かに働かせることになり、走行方向を不安定にするおそれがある。
【0004】
そこで、従来、中立状態でのステアリング剛性を高めるために、入力軸を径方向に貫くプランジャを設け、走行状態に応じて外部からの油圧によってプランジャをトーションバーの軸方向中間部に押圧するようにした動力舵取装置のサーボ弁が提供されている(例えば、特公昭53−41851号公報および特公昭61−41787号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プランジャに動作油圧を負荷する油圧機構や、この油圧機構の動作を走行状態に応じて制御する機構等が必要で、構造が非常に複雑なうえに、多大なスペースを要しサーボ弁が大型化するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、簡単な構造で大型化を招くことなく中立時のステアリング剛性を確保できる動力舵取装置のサーボ弁を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための課題解決手段として、
請求項1記載の発明の態様は、筒状の第1軸と第2軸とをトーションバーによって連結する動力舵取装置のサーボ弁において、上記第1軸と一体回転可能に連結され、トーションバーの周囲を取り囲む筒状体と、この筒状体に形成された開口部と、上記トーションバーの軸方向中間部に径方向に沿って形成された収容孔に進退自在に収容され、付勢用のばね部材を含むプランジャとを備え、このプランジャの頂部は、非操舵時のトーションバーのねじり剛性を高めるように、上記ばね部材の付勢力によって上記開口部の縁部と弾性的に係合することを特徴とするものである。
【0007】
この態様では、非操舵時にプランジャの頂部を筒状体の開口部の縁部に弾性的に係合させてトーションバーの軸方向中間部と第1軸、例えば入力軸とを連結することにより、トーションバーのねじりに関与する有効長さを短くしてトーションバーのねじり剛性を高めることができる。したがって、非操舵時、すなわちバルブ中立時のステアリング剛性を高めることができる。しかも、トーションバーのねじり剛性を高める機構をトーションバー自体に簡単な構造にて組み込むことができ、したがって動力舵取装置を大型化することなく所望の操舵性能を達成できる。
【0008】
また、第1軸の内周面自体にプランジャと係合する凹部等を加工しようとすると、加工が非常に困難である。これに対して本態様では、第1軸内に組み込む前の筒状体に径方向に孔明け加工を施せば良いので、加工が非常に簡単となる。
なお、付勢用のばね部材を含むプランジャとは、ばね部材によって弾性的に付勢されて開口部の縁部に係合する場合のプランジャと、自身が弾性を持つ場合のプランジャとを含む趣旨である。また、第1軸は入力軸であっても出力軸であっても良い。
【0009】
請求項2記載の発明の態様は、請求項1において、上記筒状体は、トーションバーの第1軸側固定端部に固定される固定部を含み、上記開口部は収容孔からのプランジャの抜脱を阻止する大きさを持つことを特徴とするものである。
この構成では、プランジャを収容孔に組み込んだトーションバーを、筒状体で覆ってユニット化することが可能となり、このユニット化により動力舵取装置の組立が容易となることを通じて製造コストを安価にすることができる。
【0010】
請求項3記載の発明の態様は、請求項1又は2において、上記プランジャは、ばね部材としての圧縮コイルばねの少なくとも一部を入り込ませた筒体の頂部を開口部の縁部に係合させるものからなることを特徴とするものである。
圧縮コイルばねのセット荷重を増大させるためには、圧縮コイルばねの有効径を大きくして線径やセット時の撓み量を大きくすることが必要である。ところが、仮にプランジャとしてボールを用いる場合において、圧縮コイルばねの有効径を大きくするために収容孔の径を大きくすると、必然的にボール径が大きくなる結果、圧縮コイルばねの長さ方向に関してセットスペースが非常に狭くなり、逆に線径を小さくせざるを得なくなってセット荷重を高くすることができなくなる。
【0011】
これに対して、本態様では、圧縮コイルばねを筒状のプランジャ内に入り込ませるようにしたので、収容孔の径をトーションバーのねじり応力の限界付近まで大きくしても、圧縮コイルばねのセット長を十分に長く確保できる。したがって、圧縮コイルばねの線径や撓み量を多く確保してセット荷重を大きくすることができ、ひいては、トーションバーの捩じれ角が大きい領域にトーションバーのねじりトルクの変位点を設定できるようになる。
【0012】
請求項4記載の発明の態様は、請求項1,2又は3において、上記収容孔はトーションバーの軸方向中間部を径方向に貫通しており、上記プランジャは一対が逆向きに配置されて互いの間に付勢用のばね部材を介在させていることを特徴とするものである。
この態様では、単一のばね部材によって一対のプランジャを互いに逆向きに働かせるので、トーションバーに不必要に曲げが生じることがない。
【0013】
請求項5記載の発明の態様は、請求項1,2又は3において、上記収容孔は一対がトーションバーの軸方向に並んで設けられており、これら一対の収容孔にそれぞれ収容されたプランジャが、対応するばね部材によって互いに逆向きに付勢されるようにしてあることを特徴とするものである。
この態様では、別々の収容孔にそれぞれ収容された一対のプランジャをそれぞれ対応する一対のばね部材で付勢するので、2本のばね部材を並列で用いることになる結果、単一のばねで同じ収容孔に収容された一対のプランジャを付勢する場合と比較して、2倍のセット荷重を得ることができる。
【0014】
請求項6記載の発明の態様は、請求項1ないし5の何れか一つにおいて、上記プランジャの頂部は、開口部の縁部との係合によって自身を開口部の中心に促すカム面を有し、プランジャの頂部の硬度を開口部の縁部の硬度よりも高くしてあることを特徴とするものである。
プランジャの作動をスムーズにするためには、ばね部材により付勢されたプランジャの頂部が開口部の縁部に係合することによって、プランジャの頂部を開口部の中心に促すためのカム状効果を持たせることが必要である。このカム状効果は、トーションバーの軸方向中間部と筒状体との間に回転変位が生じたときにプランジャを収容孔内にスムーズに後退させる効果をもたらす。ところで、開口部の縁部は筒状体の内周側となるので、この縁部に面取り加工を施すことは困難である結果、開口部の縁部はエッジ状となり易い。そこで、必然的にプランジャの頂部に傾斜状のカム面を設けることになる。
【0015】
この場合において、仮に開口部の縁部の硬度がプランジャの頂部の硬度よりも高いと、プランジャの頂部のカム面が偏磨耗して傾斜角が変化し、傾斜角の変化したカム面に、エッジ状である開口部の縁部が食い込んでロックするおそれがある。ロックしてしまうと、トーションバーのいわゆる二段特性がなくなってしまい、また、筒状体が塑性変形を起こすことにもなる。
【0016】
これに対して、本発明では、プランジャの頂部の硬度を相対的に高くしたので、プランジャの頂部が摩耗し難い結果、カム面の傾斜角を一定に維持することができる。また、開口部の縁部が摩耗しても、カム面の傾斜角になじむように(近づくように)摩耗するので、互いに食い込むようなことがなく、両者が係合するトーションバーの回転方向の位置(すなわちバルブ中立時の位置)を常に一定に維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態としての動力舵取装置のサーボ弁の内部構成を示している。図1を参照して、このサーボ弁1は、ピニオン2により駆動されるラックバー3を備えたラックアンドピニオン式の動力舵取装置に適用されており、運転ハンドルはステアリングコラム(図示せず)を介して筒状の入力軸4に連結されている。
【0018】
上記のラックバー3は、操舵補助力を発生する油圧アクチュエータとしてのパワーシリンダのピストンロッドを兼用している。このピストンロッドの両端には図示しないタイロッドが連結されている。そして、入力軸4に加えられるステアリングホイールからの操作力がピニオン2に伝達され、このピニオン2の回転により、ラックバー3を介してタイロッドが図示しない操舵車輪の向きを変えるようになっている。
【0019】
ハウジング5内には、上記入力軸4と、上記ピニオン2を形成した出力軸6とが、図示しない軸受を介して回転可能に支持されている。これら入力軸4と出力軸6とはトーションバー7によって相対回転可能に連結されている。ハウジング5については、入力軸4を収容した上部ハウジングのみを示し、ピニオン2を収容した下部ハウジングの図示は省略してある。
【0020】
図1の要部の拡大図である図2を参照して、筒状の入力軸4は、出力軸6と一体回転可能に連結されたバルブスリーブ8によって包囲されており、これらに溝や油路が形成されることによって、ポンプ等の圧力源からの圧油をパワーシリンダの一対の油室に給排して操舵補助力を発生させる公知のロータリー型のバルブ機構9が構成されている。このバルブ機構9では、操舵時に入力軸4とバルブスリーブ8とが相対回転することによって、流路が制御されて、圧油をパワーシリンダへ給排する一方、非操舵時には圧油を例えばリザーバタンク側へ還流させる。
【0021】
上記のトーションバー7の対向端部7a,7bは、ピン10および圧入されたセレーション11によって入力軸4および出力軸6にそれぞれ一体回転可能に連結されている。また、トーションバー7は、軸方向中間部としての大径部12を形成されている。この大径部12には、一対のプランジャ14,14を進退自在に収容したプランジャ収容孔13が径方向に貫通形成されている。これらのプランジャ14,14は、互いに逆向きに配置されていて両者の間には圧縮コイルばね15が介在している。両プランジャ14,14は、バルブ中立時において、トーションバー7の軸方向中間部としての大径部12を、後述する筒状体としてのトーションバーケース16を介して入力軸4側に連結させてトーションバー7のねじり剛性を高めるためのものである。
【0022】
一方、トーションバー7の対向端部7a,7bの一方である入力軸4への固定端部7aから、中間部としての大径部12までは、筒状体としてのトーションバーケース16によって覆われている。このトーションバーケース16は、ピン17によってトーションバー7の固定端部7aに固定された第1の端部としての固定部20を有している。これにより、トーションバーケース16は実質的に入力軸4と一体に回転するようにしてある。なお、上記の固定部20では、トーションバー7の外周に対してろう付け等を施すことにより連結強度を向上させることもできる。
【0023】
また、図2および図3を参照して、トーションバーケース16は、大径部12の周囲に沿う第2の端部としての拡径部18を有しており、この拡径部18には、上記一対のプランジャ14,14とそれぞれ係合する一対の開口部19が貫通形成されている。これらの開口部19は、非操舵時、すわなちバルブが中立状態にあるときに、プランジャ14を係合させることができる位置に設けられている。また、各開口部19は、プランジャ収容孔13からのプランジャ14の抜脱を阻止する大きさを持つ。すなわち開口部19の径はプランジャ収容孔13の径よりも小さくされている。
【0024】
トーションバーケース16としては、例えば一般の配管用炭素鋼管をプレス加工したものをコスト安価に用いることができる。
上記プランジャ14は、圧縮コイルばね15の少なくとも一部を入り込ませた筒体からなり、その頂部21を上記開口部19の係合部としての縁部22に係合させるものからなる。プランジャ14の頂部21は、開口部19の縁部22と係合するカム面としての円錐面部23と、この円錐面部23の先端側に連続する球面部24とを含んでいる。圧縮コイルばね15により付勢されたプランジャ14の傾斜した円錐面部23が開口部19の縁部22に係合することにより、プランジャ14を開口部19の中心に保持しようとするカム状効果が得られるようになっている。カム面としての円錐面部23の傾斜角度としては、例えば35〜55度の範囲、特に45度が好ましい。
【0025】
なお、プランジャ14の頂部21は、開口部19の縁部22と係合した状態で入力軸4の内周面との接触を回避してあるが、その理由は、入力時と反力時とのトルクのずれ、すなわちヒステリシスをなくすためである。
また、プランジャ14の頂部をトーションバーケース16よりも硬くしておくことが好ましい。例えばプランジャ14の頂部の硬度をロックウェル硬さでHRC55以上とし、トーションバーケース16の硬度をHRC25〜30とすることが好ましい。上記の硬度を実現するため、プランジャ14の頂部21には焼き入れを施しておくことが好ましい。
【0026】
本実施の形態によれば、以下の優れた利点がある。すなわち、
非操舵時(直進走行時)に圧縮コイルばね15によって付勢されたプランジャ14を開口部19の縁部22に係合させてトーションバー7の軸方向中間部と入力軸4とを連結する。これにより、トーションバー7のねじりに関与する有効長さを短くしてトーションバー7のねじり剛性を高めることができる。したがって、非操舵時すなわちバルブ中立時のステアリング剛性を高めることができる。
【0027】
しかも、トーションバー7のねじり剛性を高める機構をトーションバー7自体に、ばね内蔵のプランジャ14という簡単な構造にて組み込むことができ、したがって、サーボ弁1を大型化することなく所望の操舵性能を達成することができる。
また、プランジャ14を係合させるための係合部を、トーションバーケース16に形成した開口部19により構成したので、加工が非常に簡単になる。というのは、この場合、入力軸4内に組み込む前のトーションバーケース16に径方向に孔明け加工を施して開口部19を形成すれば良いので、入力軸4の内周面に直接加工を施す場合と比較して加工が非常に簡単になる。
【0028】
また、圧縮コイルばね15およびプランジャ14,14を組み込んだトーションバー7をトーションバーケース16で覆ってユニット化することが可能となり、サーボ弁1の組立が容易となる結果、製造コストを安価にすることができる。また、圧縮コイルばね15を筒状のプランジャ14内に入り込ませているので、プランジャ収容孔13の径をトーションバー7のねじり応力の限界付近まで大きくしても、圧縮コイルばね15のセット長として十分な長さを確保することができる。結果として、圧縮コイルばね15の線径や撓み量を多く確保してセット荷重を大きくすることができ、ひいては、図4に示すように、トーションバー7の捩じれ角θがより大きい領域にトーションバー7のねじりトルクTの変位点B,Cを設定できるようになる。
【0029】
また、単一の圧縮コイルばね15によって一対のプランジャ14,14を互いに逆向きに働かせるので、トーションバー7に不必要に曲げが生じることがない。
また、トーションバーケース16よりプランジャ14の頂部21の方が硬いため、プランジャ14の頂部21に形成されたカム面としての円錐面部23は摩耗せず、トーションバーケース16の開口部19の縁部22が摩耗することになり、その結果、両者の接触角を略一定を維持することができ、両者がロックするようなことがないと共に、上記のねじりトルクTの変位点B,Cを略一定に維持することが可能となる。
【0030】
次いで、図5は本発明の第2の実施の形態の要部を示している。同図を参照して、本実施の形態では、径方向に延びる一対のプランジャ収容孔25,26をトーションバー7の軸方向に並べて設け、各プランジャ収容孔25,26のそれぞれに、単一のプランジャ27および単一の圧縮コイルばね28を収容した。一対のプランジャ収容孔25,26は互いに逆向きに所定の深さを持つように形成されており、両プランジャ27,27は対応する圧縮コイルばね28,28によって互いに逆向きに付勢されている。
【0031】
本実施の形態では、図1の実施の形態と同様の作用効果を奏することに加えて、2本の圧縮コイルばね28,28を並列で用いることになるので、単一の圧縮コイルばねを用いる場合と比較して、2倍のセット荷重を得られる。その結果、バルブ中立時のステアリング剛性を一層向上できる。
なお、上記第1および第2の実施の形態において、ボールプランジャを用いることも可能である。
【0032】
また、上記第1および第2の実施の形態ではプランジャ14,27が入力軸4の内周面に接触しなかったが接触させても良い。さらに、プランジャを係合する凹部を入力軸の内周面に直接形成しても良い。
次いで、図6は第3の実施の形態を示している。この実施の形態はプランジャ自体が弾性を持つことを特徴としている。このプランジャ29は、プランジャ収容孔13に保持された本体部30と、この本体部30の端面に固定されたばね部材としての突面状の板ばね31とを備えている。このプランジャ29では、その頂部が板ばね31により構成されており、板ばね31が、筒状体としてのトーションバーケース16の開口部19の縁部22に弾力的に係合する。
【0033】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えばプランジャとしてボールプランジャを用いることも可能である。
また、上記各実施の形態ではプランジャ14,27が入力軸4の内周面に接触しなかったが接触させても良い。さらに、上記各実施の形態では、ラックアンドピニオン式の油圧式動力舵取装置に適用されたが、ボールねじ式の動力舵取装置や電動式の動力舵取装置にも適用可能である。その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、非操舵時にプランジャを用いてトーションバーの軸方向中間部を第1軸に連結し、これによりトーションバーのねじりに関与する有効長さを短くしてトーションバーのねじり剛性を向上できる結果、バルブ中立時のステアリング剛性を向上できる。しかも、これを、トーションバー自体にばね部材内蔵のプランジャという簡単な構造を組み込むのみで、装置全体を大型化することなく実現できる。特にトーションバー単体でいわゆる2段特性が成立するためサーボ弁の中立位置にも何ら影響を受けないので、簡易なセンタ出し作業で組付けが可能である。また、第1軸内に組み込む前の筒状体に径方向に孔明け加工を施せば良いので、第1軸の内周面に加工を施す場合と比較して加工が非常に簡単となる。
【0035】
請求項2記載の発明では、プランジャを収容孔に組み込んだトーションバーを、筒状体で覆ってユニット化することが可能となり、動力舵取装置の組立が容易となることを通じて製造コストを安価にすることができる。
請求項3記載の発明では、圧縮コイルばねからなるばね部材を筒状のプランジャ内に入り込ませているので、収容孔の径をトーションバーのねじり応力の限界付近まで大きくしても、ばね部材のセット長を十分長く確保できる。これにより線径や撓み量を多く確保してセット荷重を大きくすることができ、ひいては、トーションバーの捩じれ角が大きい領域にトーションバーのねじりトルクの変位点を設定できるようになる。
【0036】
請求項4記載の発明では、単一のばね部材によって一対のプランジャを互いに逆向きに働かせるので、トーションバーに不必要に曲げが生じることがない。
請求項5記載の発明では、2本のばね部材を並列で用いることになるので、単一のばね部材を用いる場合と比較して、2倍のセット荷重を得られる結果、バルブ中立時のステアリング剛性を一層向上できる。
【0037】
請求項6記載の発明では、プランジャの頂部が摩耗し難くカム面の傾斜角を一定に維持できるので、プランジャの頂部が開口部に食い込んでロックしてしまうようなことがなく、長期にわたって安定した作動を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としての動力舵取装置のサーボ弁の内部構成を示す概略断面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】ステアリングのねじれ角とねじりトルクの関係を示すグラフ図である。
【図5】本発明の他の実施の形態としての動力舵取装置のサーボ弁の要部の断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態としての動力舵取装置のサーボ弁の要部の断面図である。
【符号の説明】
4 入力軸(第1軸)
6 出力軸(第2軸)
7 トーションバー
7a 固定端部
9 バルブ機構
10,11 ピン
12 大径部(軸方向中間部)
13 収容孔
14 プランジャ
15 圧縮コイルばね(ばね部材)
16 トーションバーケース(筒状体)
17 ピン
18 拡径部
19 開口部
20 固定部
21 頂部
22 縁部
23 円錐面部(カム面)
25,26 収容孔
27 プランジャ
28 圧縮コイルばね(ばね部材)
29 プランジャ
30 本体部
31 板ばね(頂部,ばね部材)

Claims (6)

  1. 筒状の第1軸と第2軸とをトーションバーによって連結する動力舵取装置のサーボ弁において、
    上記第1軸と一体回転可能に連結され、トーションバーの周囲を取り囲む筒状体と、
    この筒状体に形成された開口部と、
    上記トーションバーの軸方向中間部に径方向に沿って形成された収容孔に進退自在に収容され、付勢用のばね部材を含むプランジャとを備え、
    このプランジャの頂部は、非操舵時のトーションバーのねじり剛性を高めるように、上記ばね部材の付勢力によって上記開口部の縁部と弾性的に係合することを特徴とする動力舵取装置のサーボ弁。
  2. 上記筒状体は、トーションバーの第1軸側固定端部に固定される固定部を含み、上記開口部は収容孔からのプランジャの抜脱を阻止する大きさを持つことを特徴とする請求項1記載の動力舵取装置のサーボ弁。
  3. 上記プランジャは、ばね部材としての圧縮コイルばねの少なくとも一部を入り込ませた筒体の頂部を開口部の縁部に係合させるものからなることを特徴とする請求項1又は2記載の動力舵取装置のサーボ弁。
  4. 上記収容孔はトーションバーの軸方向中間部を径方向に貫通しており、上記プランジャは一対が逆向きに配置されて互いの間に付勢用のばね部材を介在させていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の動力舵取装置のサーボ弁。
  5. 上記収容孔は一対がトーションバーの軸方向に並んで設けられており、これら一対の収容孔にそれぞれ収容されたプランジャが、対応するばね部材によって互いに逆向きに付勢されるようにしてあることを特徴とする請求項1,2又は3記載の動力舵取装置のサーボ弁。
  6. 上記プランジャの頂部は、開口部の縁部との係合によって自身を開口部の中心に促すカム面を有し、
    プランジャの頂部の硬度を開口部の縁部の硬度よりも高くしてあることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一つに記載の動力舵取装置のサーボ弁。
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