JP3714818B2 - 物品保管管理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の貸出返却を受け付ける受付部と、複数の物品を保管する保管部と前記受付部との間で物品を搬送する搬送手段と、物品を利用者が直接取って利用できる状態で収納する開架式の収納棚と、前記保管部に保管される各物品の保管位置を管理しながら、前記搬送手段の搬送作動を実行して物品の貸出及び返却を管理するとともに、前記開架式の収納棚に収納される各物品の貸出及び返却を管理する管理手段とが設けられた物品保管管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる物品保管管理システムは、多数の物品を棚等の保管部に集中的に保管して保管スペースの減少を図りながらも、棚等に保管されている物品を搬送手段によって受付部との間で搬送させて、物品の貸出及び返却の省力化を図るようにしたものであり、このようなシステムの従来例として、特開平7−285621号公報には、物品としての図書を保管管理するシステムが開示されている。そして、この図書保管管理システムでは、複数の図書を収納した容器を棚に保管させる保管形態で、棚における各容器の保管位置とそれに収納されている図書の情報とに基づいて各図書の保管位置を管理しながら、図書館外での利用又は館内での閲覧のために受付部を介して貸出及び返却される際の貸出返却情報に基づいて上記保管部の各図書について管理している。
又、上記図書保管管理システムが設置される図書館等では、利用者が図書を直接手に取って、閲覧利用することができる開架式の収納棚が併設されており、この開架式の収納棚に収納される各図書についても、図書館外での利用のために受付部を介して貸出及び返却される際の貸出返却情報に基づいて各図書について管理している。
そして、従来では、保管部に保管された図書が利用者に貸し出され、次に利用者から返却された場合には、その返却図書は保管部に戻して保管させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、いったん貸し出された図書は、利用される可能性が高いと判断されるので、上記従来技術のように貸し出された図書が返却されたときに保管部に保管させると、次に利用者からの貸出の申し込みがあったときに、利用者を待たせながら、搬送手段を搬送作動させて時間と手間をかけて保管部から出庫させる作業が必要になり、特に利用頻度の高い図書の場合には、同じ図書を何度も出庫させるために多くの時間と手間が費やされるという不利があった。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、上記従来技術の欠点を解消すべく、利用者の便宜を図りながら、利用頻度の高い同じ物品を保管部から何度も出庫させるという無駄な作業を回避させる点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、冒頭に記載した物品保管管理システムにおいて、前記管理手段が、前記保管部に保管される物品を貸出のために前記保管部から出庫した場合には、その物品を前記開架式の収納棚に収納させる物品に変更して管理する変更処理を行うように構成されている。
従って、保管部に保管される物品が貸出のために保管部から出庫された場合には、その物品は返却されたときに保管部には戻されずに開架式の収納棚に収納されるので、次の利用者は開架式の収納棚でその物品を直接取って利用することができ、従来のように、利用者を待たせながら、搬送手段を作動させて時間と手間をかけて保管部から出庫させる作業が不要になり、もって、利用者の便宜を図りながら、保管部から利用頻度の高い同じ物品を何度も出庫させるという無駄な作業を回避させることができる。
【0005】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1において、前記管理手段が、前記各物品を通常物品と特殊物品とに分別して管理して、前記通常物品を前記変更処理の対象とするとともに、前記特殊物品を前記保管部に保管すべき物品として定めて管理するように構成されている。
従って、保管部に保管される物品のうちで通常物品は、いったん貸し出されると返却されたときに開架式の収納棚に収納されるが、保管部に保管される物品のうちで特殊物品は貸し出されても返却されたときに保管部に保管されるので、利用頻度が高いと判断される通常物品は開架式の収納棚に移して、極力利用者の利用し易い状態で開架式の収納棚に収納させる一方、利用頻度が低いと判断される特殊物品が1回だけ貸し出されて開架式の収納棚に移されて、利用されない状態で開架式の収納棚に収納されるというような不具合を適切に回避させることができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。
【0006】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2において、前記物品の複数を収納自在な容器が設けられ、前記保管部が前記容器の複数を保管すると共に、前記搬送手段が、前記容器を前記受付部と前記保管部との間で搬送するように構成され、前記管理手段が、前記管理される物品の保管位置として、前記保管部に保管される各容器の保管位置及び各容器に収納される物品の識別データを管理するように構成されている。
つまり、管理手段が、保管部に保管される各容器の保管位置及び各容器に収納される物品の識別データに基づいて、各物品の保管位置を管理しながら、保管部に保管された物品の貸出及び返却のために、各容器を受付部と保管部との間で搬送作動させる。
従って、複数の物品を容器に収納して保管部に保管させるので、例えば、各物品毎に保管部に保管させながら入出庫させるものでは、搬送手段を作動する搬送回数が多くなって入出庫作業の能率が低下するのに比べて、多数の物品を少ない搬送回数で入出庫させることができ、もって、請求項1又は2の好適な手段が得られる。
【0007】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3において、前記容器として、寸法が大小に異なる複数種が設けられている。
従って、寸法が大小に異なる複数種の容器に、その各容器寸法に合ったサイズの物品を適切に収納させて収納効率を上げることができ、もって、請求項3の好適な手段が得られる。
【0008】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4において、前記物品が図書であり、前記管理手段が、同一シリーズの図書を前記特殊物品として、その同一シリーズの図書を同一の容器に収納させて管理するように構成されている。
従って、全集物や新聞・雑誌等の同一シリーズの図書は、特殊物品として、同一の容器に収納させて前記保管部に保管させて管理するので、例えば、上記同一シリーズの図書の各冊を、異なる容器に収納させて前記保管部に保管させると、同一シリーズの図書の各冊が分離した状態でなって、適切な管理ができないおそれがあるのに比べて、同一シリーズの図書の各冊を集中的に保管管理することができ、もって、請求項3又は4の好適な手段が得られる。
【0009】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか1項において、前記受付部において前記搬送手段に対して物品を受け渡しする作業箇所が設定されるとともに、その作業箇所に、前記保管部から搬送された容器が前記作業箇所の手前側に到着したことを報知する報知手段と、容器の進入指令を指示する進入指令手段とが設けられ、前記管理手段が、前記保管部から搬送された容器を前記作業箇所の手前側に一旦停止させるとともに、前記報知手段を報知作動させた後、前記進入指令手段にて進入指令が指示されるに伴って、前記作業箇所の手前側に停止させた容器を前記作業箇所に搬送させるように構成されている。
従って、保管部から搬送された容器が受付部において前記搬送手段に対して物品を受け渡しする作業箇所の手前側に到着すると、その位置に一旦停止するとともに容器の到着が報知され、次に、その容器の到着を確認して、進入指令手段にて容器の進入指令を指示すると、上記作業箇所の手前側に停止された容器が前記作業箇所に搬送されるので、例えば、上記作業箇所に障害物が存在するような場合に、その物を除いた後、容器を進入させるようにして、受付部における物品の受け渡し作業を適切に行うことができ、もって、請求項1〜5のいずれか1項の好適な手段が得られる。
【0010】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6において、前記作業箇所に位置している容器の前記保管部への入庫指令を指示する入庫指令手段が設けられ、前記管理手段が、前記保管部から搬送された容器を前記作業箇所の手前側に一旦停止させたときに、前記作業箇所に容器が位置している場合には、前記入庫指令手段にて入庫指令が指示されるに伴って、前記作業箇所に位置している容器を前記保管部に向けて搬送させ、次に、前記進入指令手段にて進入指令が指示されるに伴って、前記作業箇所の手前側に停止させた容器を前記作業箇所に搬送させるように構成されているいる。
従って、保管部から搬送された容器が受付部において前記搬送手段に対して物品を受け渡しする作業箇所の手前側に到着したときに、作業箇所に容器が位置していると、先に入庫指令手段にて入庫を指示すると、作業箇所に位置している容器が保管部に向けて搬送され、次に、進入指令手段にて容器の進入指令を指示すると、上記作業箇所の手前側に停止された容器が前記作業箇所に搬送されるので、例えば、前に保管部から出庫した容器に対して作業箇所で作業しているような場合に、その前の容器を保管部に搬送させた後、次の容器を作業箇所に進入させるようにして、受付部における物品の受け渡し作業を適切に行うことができ、もって、請求項6の好適な手段が得られる。
【0011】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか1項において、前記管理手段に作業を指示する指示手段が、簡易式点検作業モードを指示できるように構成され、前記管理手段が、前記開架式の収納棚における収納物品を、貸出返却及び棚卸し作業の情報に基づいて管理するともに、前記簡易式点検モードが指示されるに伴って、前記棚卸し作業において、前記収納棚の収納物品として管理されているのに収納棚に収納されていないことを判別した不明物品、及び、前記収納棚の収納物品として管理されていないのに収納棚に収納されていることを判別した発見物品が、前記保管部の保管物品として管理されているときには、その管理されている物品を点検作業用の点検作業箇所に入出庫させるように構成されている。
従って、開架式の収納棚について棚卸し作業を行って、収納棚の収納物品として管理されているのに収納棚に収納されていないことを判別した不明物品、及び、収納棚の収納物品として管理されていないのに収納棚に収納されていることを判別した発見物品が管理され、簡易式点検モードが指示されると、その不明物品及び発見物品が前記保管部において保管されている物品として管理されているときには、その管理されている物品が点検作業用の点検作業箇所に入出庫されるので、その入出庫された物品と上記不明物品及び発見物品との照合を行って、前記保管部及び開架式の収納棚についての各物品の保管情報を適正な状態に修正する等の処置を取ることができ、もって、請求項1〜7のいずれか1項の好適な手段が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品としての図書の貸出や返却を受け付ける受付部Kと、複数の図書を収納自在な容器Yの複数を保管する形態で複数の図書を保管する保管部としての棚Rと、各種の作業を行うための作業ステーションSと、受付部Kと棚Rとの間及び作業ステーションSと棚Rとの間で容器Yを搬送する形態で図書を搬送する搬送手段TPと、棚Rに保管される各図書の保管位置を管理しながら、搬送手段TPの搬送作動を実行して、図書の貸出及び返却を管理する管理手段P(図12参照)とが設けられて、物品としての図書を保管管理する図書保管管理システムが構成されている。
管理手段Pは、上記各図書の保管位置として、棚Rに保管される各容器Yの保管位置(棚位置ナンバー)及び各容器Yに収納される図書の識別データ(図書ナンバー)を管理する。具体的には、上記棚位置ナンバーの棚位置に保管される容器の容器ナンバーとその容器に収納される図書の図書ナンバーをセットにして管理するか、又は、上記棚位置ナンバーとその棚位置に保管される容器に収納される図書の図書ナンバーをセットにして管理する。
【0013】
本実施形態の図書保管管理システムは、受付部Kにおいて利用者と図書館員との間で図書の受け渡しが行われて自動式に入出庫される、いわゆる閉架式の図書保管部(前記棚R等)を備えるとともに、利用者が出入り可能であって図書を利用者が直接取って利用できる状態で収納する、いわゆる開架式の収納棚ORをも備える図書館内に設置されている。すなわち、前記棚Rや作業ステーションSが、図書館を構成する建物の地下に設置され、前記受付部Kや開架式の収納棚ORが建物の1階に設けられている。
そして、前記管理手段Pが、前記開架式の収納棚ORにおける収納図書を、貸出返却及び棚卸し作業の情報に基づいて管理するように構成されている。ここで、上記収納棚ORにおける収納図書の貸出返却は、前記受付部Kを介して行われる。又、棚卸し作業は、定期的に、収納棚ORに収納されている図書に付されている後述のバーコードBCを読み取り、その読み取りデータを、管理手段Pを構成する後述のホストコントローラP1に入力して、ホストコントローラP1において、管理データと実際の収納図書のデータとを整合させるものである。
【0014】
本実施形態においては、基本的には、A4、A5、B5、B6の各サイズの書籍類、A2サイズの新聞類、及び、その他の異形サイズの書物類を、図書として扱うようになっている。
そして、容器Yとして、寸法が大小に異なる複数種が設けられている。具体的には、図9及び図10に示すように、棚Rに収納した状態において、棚横幅方向に沿う幅Lや高さHが大小に異なり、棚奥行き方向に沿う幅Wが同じに形成された、大型容器YLと小型容器YSとの2種が用意されている。尚、各容器Yには、各容器Yを分別するための識別情報である容器ナンバーをバーコードとして表示するバーコード表示体BCが装着されている。ちなみに、このバーコード表示体BCには、容器ナンバーが数字にて目視可能に記載されている。
前記大型容器YLには、基本的には、A2サイズの新聞類(図9(イ)参照)や、A4サイズ及びB5サイズの書籍類(図9(ロ)参照)が収納され、小型容器YSには、基本的には、A5サイズ及びB6サイズの書籍類(図10(イ) (ロ)参照)や、その他異形サイズの書物類(図10(ハ)参照)が収納されることになる。
【0015】
各容器Yに収納される図書については、容器内の図書の充填率が管理される。このため、各容器Yへの書籍、新聞、及び書物類の収納形態も定義されて、その充填率が管理される。具体的に説明すると、大型容器YLでは、新聞を順次積み重ねて収納する平置き形態(図9(イ)参照)や、A4やB5の書籍を縦姿勢で2列に並べる縦置き形態(図9(ロ)参照)が選択され、叉、小型容器YSでは、A4やB5の書籍を横向きの縦姿勢で 1列に並べる横置き形態(図10(イ)参照)と、A5やB6の書籍を縦姿勢で 2列に並べる縦置き形態(図10(ロ)参照)と、書物類を順次積み重ねて収納する平置き形態(図10(ハ)参照)が選択される。尚、書籍を縦姿勢で2列に並べる縦置き形態を選択して書籍を収納する場合には、間仕切りMが容器Yの中央にセットされる。
そして、各収納形態において、新聞、書籍、及び書物類の並び方向での最大寸法、つまり図書を収納可能な最大寸法が予め設定され、その最大寸法から図書の厚みを順次減算して求められる空き寸法が小さいほど充填率が高いものとなり、本実施形態では、前記空き寸法を空きスペースと呼称する。
【0016】
図1、図6及び図8に示すように、棚Rは、列状のラック部分を棚奥行き方向に複数(図では8つ)並べた2つのラック群R1,R2を備えると共に、各ラック群R1,R2において両端のラック部分の間に位置するラック部分が、棚奥行き方向に駆動移動自在に構成されて、隣接するラック部分の間にスタッカークレーン2の移動通路Tが選択的に形成されるようになっている。また、スタッカークレーン2を載せて搬送するトラバーサ3が、棚Rの一端部に沿って走行するように設けられている。尚、上記のように形成される各通路Tには、ラック群の並び方向に手前側からi1〜i8のアイル番号が付されている(図1参照)。
そして、各ラック部分における上記移動通路Tの奥側部分に、大型容器YLを収納する大型容器用の棚部RLが備えられ、移動通路Tの奥側以外に部分に、小型容器YSを収納する小型容器用の棚部RSが備えられている。上記大型容器用の棚部RL及び小型容器用の棚部RSは、容器Yの収納部40を長手方向及び上下方向に備え、その収納部40は、図11に示すように、左右一対の容器支持部40Aにて容器Yを支持するように構成されている。尚、図示しないが、スタッカークレーン2には、収納部40との間で容器Yを出し入れする容器移載用のシングル式のフォークが備えられている。
【0017】
又、本実施形態では、例えば新規登録された通常の単行本等の通常図書(通常物品)を棚Rに入庫させる場合、サイズによって仕分けて収納可能な容器Yに収納させるとともに、各容器Yの棚Rでの保管位置は適宜変更させて保管させている。従って、通常の単行本等では、収納される容器Yとの関係及び各容器Yと棚Rの保管位置との関係の両方において、いわゆるフリーロケーション式の保管形態が用いられる。具体的には、その本を収納させたときに充填率が100パーセント近くになる容器Yを選択して出庫して収納させるとともに、その容器Yを受付部Kへの搬送時間が最も短い位置に入庫して保管させる。ここで、前記各ラック群R1,R2においてアイル番号が小であり、且つ、各アイル番号の移動通路Tにおいて、トラバーサ3側に近い位置ほど、受付部Kへの搬送時間が短くなる。ただし、上記通常図書が貸出のために棚Rから出庫された後、返却されたときに、棚Rには戻さずに、前記開架式の収納棚ORに収納される。
【0018】
一方、シリーズ物や全集及び新聞等のイレギュラー品(特殊物品)である特殊図書については、各シリーズや全集及び新聞毎に収納する容器Yを決めて、同一のシリーズ物等において追加の各冊が順次登録されるのに応じて同一の容器Yに収納させる(尚、1つの容器Yが満杯になった場合には、次の容器Yを設定してその容器に収納させる)とともに、各容器Yは上記と同様に受付部Kへ搬出し易い位置に入庫して保管させる。つまり、上記特殊本については、収納される容器Yとの関係において固定ロケーション式の保管形態が用いられ、各容器Yと棚Rの保管位置との関係においてフリーロケーション式の保管形態が用いられている。従って、1つの容器Yに収納されたシリーズ物等のうちの1冊が貸出のために出庫された後、返却されたときに収納させる容器は、元の容器になる。
【0019】
つまり、前記管理手段Pが、各図書を通常図書(通常物品)と特殊図書(特殊物品)とに分別して管理して、棚Rに保管される通常図書を貸出のために棚Rから出庫した場合には、その通常図書を前記開架式の収納棚ORに収納させる図書に変更して管理する変更処理の対象とするとともに、特殊図書を棚Rに保管すべき図書として定めて管理するように構成されている。又、前記管理手段Pが、前記同一シリーズの図書を特殊図書として、その同一シリーズの図書を同一の容器Yに収納させて管理するように構成されている。尚、各図書が通常図書であるか又は特殊図書であるかは、後述のように各図書が新規登録される際に入力されるデータに基づいて分別され、その分別情報が各図書のバーコード表示体BBが表示する識別データと対応付けて管理されている。
【0020】
図1〜図5に示すように、前記受付部Kは、利用者との間で図書館員が図書の受け渡しを行うサービスカウンターK1、そのサービスカウンターK1に隣接して設けられて、図書の棚Rへの搬送の中継を行うサービスステーションT1、リファレンスカウンターK2、及び、そのリファレンスカウンターK2に隣接して設けられて、サービスステーションK2と同様に、図書の棚Rへの搬送の中継を行うリファレンスステーションT2を備えている。
前記サービスカウンターK1と前記リファレンスカウンターK2とは、基本的には同じ作業が行えるものであるが、通常は主として、サービスカウンターK1が使用される。そして、サービスカウンターK1の作業量が多過ぎるときに作業の援助を行う場合や、サービスカウンターK1やサービスステーションT1のメンテナンス作業を行うときに作業を継続する場合等において、リファレンスカウンターK2やリファレンスステーションT2が使用される。
【0021】
前記搬送手段TPについて説明すると、前記建物の地下に設けた作業ステーションSに対応させて、図1及び図6に示すように、コの字状の作業ステーション形成用のコンベヤ5が設置されて、スタッカークレーン2が、このコンベヤ5に対して容器Yの移載、つまり容器Yの搬出を行うようになっている。また、トラバーサ3には、それを作業用ステーションSに対応する位置に位置させたときに、作業ステーション形成用のコンベヤ5から搬出される容器Yを受け取る受け継ぎコンベヤ3Aが設けられ、スタッカークレーン2が、この受け継ぎコンベヤ3Aに対して容器Yの移載、つまり容器Yの搬入を行うようになっている。
【0022】
建物の地下から一階のサービスステーションT1の近くに向けて、垂直搬送用の高速リフター6が設置されている。図8にも示すように、この高速リフター6の地下に対応する部分であって上下中間部には、棚Rへの入庫用コンベヤ7と棚Rからの出庫用コンベヤ8とが設置されている。これら入庫用コンベヤ 7及び出庫用コンベヤ8に対して、スタッカークレーン2が容器Yの移載を行うようになっている。
【0023】
図1及び図2に示すように、前記高速リフター6の一階に対応する部分には、ロの字状のサービスステーション形成用のコンベヤ4が接続され、このコンベヤ4は、容器Yの向きを変更するターンコンベヤ部4Aを備えている。
【0024】
図1及び図8に示すように、前記高速リフター6の地下に対応する部分であって上端部には、第1中継コンベヤ9が設けられている。この第1中継コンベヤ9は、軌道式搬送台車10との間で容器Yを移載する、搬出用コンベヤ部9A及び搬入用コンベヤ部9Bを備えている。
前記軌道式搬送台車10は、前記リファレンスステーションT2の下方側に位置させて設けた第2中継コンベヤ11と、前記高速リフター6に接続する前記第1中継コンベヤ9との間での搬送を行う。第2中継コンベヤ11は、第1中継コンベヤ9と同様に、軌道式搬送台車10との間で容器Yを移載する搬出用コンベヤ部11A及び搬入用コンベヤ部11Bを備えている。
図4にも示すように、前記第2中継コンベヤ11と前記リファレンスステーションT2に対応させて設けたリファレンスステーション形成用のコンベヤ12との間に、垂直搬送用のリフター13が設置されている。
【0025】
前記サービスステーションT1について説明すると、図3に示すように、コンベヤ4は図書館員が作業する箇所を除いてカバーで覆われ、その作業箇所の右側のカバー上部に、図書のバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダーCRが埋め込み設置されるとともに、表示画面を備えた第1設定器U1が設置され、第1設定器U1の上部には、ハンディ式のバーコードリーダーCRが備えられている。ここで、埋め込み式のバーコードリーダーCRは、その上方側に図書のバーコード表示体BBを位置させて読み取ることができ、又、ハンディ式のバーコードリーダーCRは、手に持ってコンベヤ4上の容器Yや図書の各バーコード表示体を読み取るときに使用される(以下、サービスステーションT2及び作業用ステーションSのバーコードリーダーCRについても同様である)。
又、作業箇所の奥側に、光の色によって各種の情報を報知するシグナルタワー15が設置されている。例えば、運転中は緑が表示され、容器Yが作業箇所の手前側(右側)に到着して停止すると青に変化し、異常が発生すると赤になる(以下、サービスステーションT2及び作業用ステーションSに設置されるシグナルタワー15についても同様である)。
【0026】
前記サービスステーションT2について説明すると、図5に示すように、コンベヤ12は図書館員が作業する作業箇所を除いてカバーで覆われ、その作業箇所の右側に、図書のバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダーCRが埋め込み設置されるとともに、表示画面を備えた第2設定器U2が設置され、第2設定器U2の上部には、サービスステーションT1と同様にハンディ式のバーコードリーダーCRが備えられている。又、作業箇所の左奥側に、前記シグナルタワー15が設置されている。
【0027】
以上より、受付部Kにおいて前記搬送手段TPに対して図書を受け渡しする作業箇所が、前記両サービスステーションT1,T2に設定されるとともに、その作業箇所に、棚Rから搬送された容器Yがその作業箇所の手前側に到着したことを報知する報知手段としてのシグナルタワー15が設けられている。
【0028】
前記作業用ステーションSについて説明すると、図7に示すように、コンベヤ5は図書館員が作業する箇所の両側部分がカバーで覆われ、その作業箇所の右側のカバー上部に、図書のバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダーCRが埋め込み設置されるとともに、表示画面を備えた第3設定器U3が設置され、第3設定器U3にはハンディ式のバーコードリーダーCRが備えられている。又、第3設定器U3よりも右側位置に、図書のサイズ及び厚み計測用の自動測定機Jが設置され、その上方側に前記シグナルタワー15が設置されている。
【0029】
叉、図3、図5、及び図7に示すように、開架式の収納棚ORと閉架式の図書保管部との間での図書の搬送、サービスカウンターK1とサービスステーションT1との間での図書の搬送、リファレンスカウンターK2とリファレンスステーションT2との間の搬送、及び、新規に図書館に入庫した図書の搬送等、図書館内での図書の運搬に用いる手押し式の台車Dが多数設けられている。
【0030】
前記管理手段Pについて説明する。図12に示すように、閉架式の図書保管部及び開架式の収納棚ORを含む図書館全体の図書の保管情報等を管理するホストコントローラP1と、前記建物の地下に設置されて、上記閉架式の図書保管部の運用を管理するシステムコントローラP2とが通信可能に接続され、この両コントローラP1,P2にて管理手段Pが構成されている。
前記ホストコントローラP1には、前記サービスカウンターK1に設置される第1端末21、前記リファレンスカウンターK2に設置される第2端末22、前記作業ステーションSに設置される第3端末23、図書館の管理室等に設置される第4端末24、利用者のサービスフロアに設置される第5端末25等の多数の端末が接続される。
【0031】
第4端末24は、図書館に新規に入庫される図書の書籍名、一般本又は特殊本の区別等、新規に入庫される図書に関連する情報をホストコントローラP1に入力して、図書館において管理する図書として登録(初期登録)するのに利用されるとともに、その入庫する図書を識別する識別データ(本実施形態では図書ナンバー)を表示するデータ表示部としてのバーコード表示体BBを発行する発行機24Aを備えている。このバーコード表示体BBには、図書ナンバーがバーコードとして表示され、加えて、図書ナンバーが数字にて目視可能に記載されるようになっている。そして、発行されたバーコード表示体BBは、入庫される図書bkの所定印位置に貼付等により装着される(図13参照)。
叉、バーコード表示体BBが装着された図書、すなわち、ホストコントローラP1に登録された図書は、前記台車Dを用いて諸々の箇所に搬送される。そして、本閉架式保管部(棚R)において保管管理する場合には、地下の作業ステーションSに運搬される。尚、作業ステーションSでの作業については、「サイズ厚み登録作業」として後述する。
【0032】
第5端末25は、利用者が借りたい図書を検索する目的で利用され、借りる目的の図書の情報、すなわち図書の名前や図書を識別する図書ナンバー等の諸々の情報を印字した貸出要求書を出力するプリンター25Aを備えている。この貸出要求書は、本閉架式保管部に保管されている図書を借りる場合には、前記サービスカウンターK1において、図書館員に渡されることになる。
【0033】
第1〜第3端末21〜23は、図書館に保管管理されている図書の検索や、図書の貸出状況等、ホストコントローラP1の管理情報を検索したり、登録されている図書の貸出や返却の情報や、登録済の図書の登録を除去する情報等、ホストコントローラP1に各種の情報を入力するために使用され、第1及び第2端末21,22は、図書に装着されたバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダBRや、各種の情報を出力するプリンターRTを備えている。
【0034】
前記システムコントローラP2は、第1及び第2端末21,22と同様に、図書館に保管管理されている図書の検索や、図書の貸出状況等、ホストコントローラP1の管理情報を検索したり、登録されている図書の貸出や返却の情報や、登録済の図書の登録を除去する情報等、ホストコントローラP1に各種の情報を入力するためにも使用されるものであって、第 1及び第2端末21,22と同様に、バーコードリーダBRやプリンターRTを備えている。
【0035】
説明を加えると、システムコントローラP2には、サービスステーションT1に設置される第1設定器U1、リファレンスステーションT2に設置される第2設定器U2、作業ステーションSに設置される第3設定器U3、作業ステーションSに設置されている前記自動測定機J、作業ステーションSの近くに設置されて、搬送手段TPの作動状況をモニタリングするために用いるモニタリング用端末U4、スタッカークレーン2やトラバーサ3を備えた移動棚として構成された棚Rの作動を管理する棚管理コントローラU5、及び、搬送手段TPの作動を管理する搬送用コントローラU6が接続されている。尚、搬送用コントローラU6は、高速リフター6やコンベヤ類の夫々に対応して設置される多数のコントローラから構成されるものである。
【0036】
前記第1〜第3設定器U1〜U3の夫々は、容器Yのバーコード表示体BCや図書のバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダーCRを備えており、そのバーコードリーダCRを用いて、図書を入出庫する容器Yを特定する情報や、入出庫する図書を特定する情報を入力することができるようになっている。
【0037】
前記自動測定機Jは、図14〜図15に示すように、図書の測定箇所として用いる矩形状の載置台30と、載置台30の右側端部に立設された位置決め体31とを備えると共に、載置台30の上方に設置された超音波センサ等を利用した厚さ検出センサ32と、反射型の光電センサ等を利用した幅及び高さ検出用のサイズ検出センサ33と、図書bkのバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダー34とを備えている。
サイズ検出センサ33は、載置台30の下方側から載置台30に形成された各開口部を通して各センサが検出作用するものであり、載置台30の右奥隅部に設けた1個のセンサーZと、長方形の図書の幅を検出するために間隔を隔てて設置された7個のセンサーA 〜Gと、図書の高さを検出するために間隔を隔てて設置された6個のセンサーa〜fとを備えている。各センサーは、図書によって遮光されるとオン作動し、遮光されない状態ではオフ作動する。そして、図16に示すように、図書の幅方向及び高さ方向の夫々において、図書によって遮光されたセンサの位置(遮光状態を1、非遮光状態を0で表わす)に基づいて、A4,B4,A5,B5等の版によって図書のサイズが判定される。図15の例では、センサーZ、A 及びaがオン作動し、その他のセンサーはオフ作動するので、B5サイズの図書bkと判定される、ここで、幅方向及び高さ方向での判定結果が異なる(例えば、幅方向ではA4と判断され、高さ方向ではB5と判定されるような)場合は、両判定結果のうちで大きい方のサイズ(この場合は、A4)の図書として計測される。
バーコードリーダー34は、載置台30の下方側から載置台30に形成された開口部30aを通して、図書に付されたバーコード表示体BBを読み取るように配置されている。
【0038】
そして、長方形の図書bkの下側の短辺を位置決め体31に当てつけ、且つ横の長辺を載置台30の奥壁に押し付けた状態で載置台30に載置して、サイズの読み込みを指令すると、バーコードリーダー34が、図書のバーコード表示体BBを読み取って図書ナンバーを認識し、又、厚さ検出センサ32が、自己の設置位置から図書の上面までの距離を測ることにより図書の厚さを計測し、又、サイズ検出センサ33が前述のようにA4,B4,A5,B5等の図書のサイズを計測する。そして、自動測定機Jは、図書のサイズ及び厚さのデータを図書ナンバーと共に前記システムコントローラP2に入力する。
ここで、上記図書として、例えば雑誌のように各別の存在として管理する図書の複数を一冊に綴じたときには、その綴じたものを一冊の図書として、厚み自動測定機Jにてサイズ及び厚みを計測した計測データをシステムコントローラP2に入力する。
【0039】
前記システムコントローラP2は、各容器Yの分別データ(バーコード表示体BCの表示データ)と、各容器Yに収納される図書の識別データ(バーコード表示体BBが表示する図書ナンバー)と、各図書のサイズ及び厚みの計測データとを関連付けて記憶して、その記憶情報に基づいて、各容器Yの図書の充填率を管理しながら各図書をサイズ別に仕分けして容器Yに収納すべく管理する。尚、前記雑誌等を綴じた場合については、システムコントローラP2は、その一冊の図書としての計測データに基づいて、各容器Yの物品の充填率を管理する。
なお、図書のサイズ及び厚さの計測は、基本的には、ホストコントローラP1にて登録処理された図書のうちで、閉架式の図書保管部での管理が指定された図書を対象として行われる。
【0040】
さらに、前記システムコントローラP2は、寸法の異なる2種の容器YL,YSが使用されることから、各容器Yの充填率の管理を、各容器YL,YSの大きさ情報に基づいて実行する。つまり、通常の書籍の場合を例に説明すると、大型容器YLではA4やB5の書籍を縦姿勢で2列に並べる縦置き形態(図9(ロ)参照)であるので、その並び方向での最大収納寸法から収納されているA4やB5の書籍の厚さの合計を引いた空き寸法によって、充填率を管理する。又、小型容器YSでは、A4やB5の書籍を横向きの縦姿勢で1列に並べる横置き形態 (図10(イ)参照)か、A5やB6の書籍を縦姿勢で2列に並べる縦置き形態(図10(ロ)参照)かのいずれかであるので、収納されている書籍がA4やB5であれば横置き形態と判断し、収納されている書籍がA5やB6であれば縦置き形態と判断して、各場合における並び方向での最大収納寸法から収納されているA4やB5(又は、A5やB6)の書籍の厚さの合計を引いた空き寸法によって、充填率を管理する。
そのため、システムコントローラP2は、A4,A5,B5,B6等の図書のサイズに応じて、その図書を収納する容器Yの大きさを選択して物品を収納すべく管理するように構成されている。具体的には、A4サイズとB5サイズの場合には、大型容器YLと小型容器YSのいずれかが選択され、A5サイズとB6サイズの場合には、小型容器YSが選択される。
【0041】
以下、本図書保管管理システムの作業について説明する。
本システムの作業としては、入庫作業として、「通常入庫」、「空きスペース指定入庫」、「ライン外入庫」、「新規容器入庫」等があり、出庫作業として、「通常出庫」、「相乗り入庫」、「棚指定出庫」、「空容器出庫」等があり、その他の補助作業として、「詰替え」、「蔵書点検」、「リロケーション」、「サイズ厚み登録」、「簡易点検作業」等の作業がある。以下、各作業について説明する。
尚、これらの作業のいずれを実行するかの選択は、第1〜第3設定器U1〜U3等にて行うことになる。具体的には、図17に示すように、各設定器U1〜U3の表示画面に最初にメインメニューが表示されるので、実行しようとする作業の画面箇所(例えば、出庫設定)を押して、図18に示す各作業を実行することができる。尚、サイズ・厚み登録は前記自動測定機Jのみで行える作業である。又、図17は、第3設定器U3の画面を示しており、第1及び第2設定器U1,U2の画面には、登録抹消とリロケーションは表示されない。
つまり、管理手段P(ホストコントローラP1とシステムコントローラP2)に作業を指示する指示手段が、上記第1〜第3設定器U1〜U3等によって構成されている。また、これらの作業は、各所で行えるものであるが、以下の説明においては、主として実行する箇所を特定して説明する。
【0042】
[通常入庫作業]
通常入庫作業は、前記メインメニューの「容器呼出設定(書籍No読取り)」に対応する作業であり、主としてサービスステーションT1にて行われる。
先ず、サービスカウンターK1の第1端末21が備えるバーコードリーダーBRにて、入庫図書のバーコード表示体BBを読み取って、図書の識別情報、つまり図書ナンバーを入力する。
ここで、前述のように、シリーズ本等の特殊図書では、利用者から返却された図書及び例えば新規に棚Rに入庫させる図書が、棚Rに入庫されるが、通常の単行本等の通常図書では、新規に棚Rに入庫させるような図書だけが棚Rに入庫される。尚、説明は省略するが、以下の入庫作業においても同様である。
次に、入庫図書を必要に合わせて台車Dに載せて、サービスステーションT1に運搬する。第1設定器U1にて「容器呼出設定(書籍No読取り)」を設定したのち、バーコードリーダCRにて、図書のバーコード表示体BBを読み取って、図書の識別情報、つまり図書ナンバーを入力する(複数の図書がある場合には、複数の図書の図書ナンバーを順次入力する)と、図19に示すように、入庫する図書のナンバー、名称や版等が表示される。その図書ナンバーの入力が終了すれば、設定を入力する。このとき、設定済み資料(図書)数、入庫する容器の数(引当て容器数)が表示される。
この設定の入力に伴って、システムコントローラP2が、設定された図書を収納可能な容器Yを検索して、検索した容器YをサービスステーションT1に搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを搬出するために作動して、対象とする容器YがサービスステーションT1に搬送される。
【0043】
容器YがサービスステーションT1における作業箇所の手前に到着すると、シグナルタワー15が緑色から青色に変化するので、これを見て第1設定器U1の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させ、そして、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る。
つまり、容器Yの進入指令を指示する進入指令手段が、第1設定器U1(尚、サービスステーションT1では、第2設定器U2)にて構成されて上記作業箇所に設けられ、前記管理手段Pが、棚Rから搬送された容器Yを前記作業箇所の手前側に一旦停止させるとともに、前記シグナルタワー15を報知作動させた後、第1及び第2設定器U1,U2にて進入指令が指示されるに伴って、前記作業箇所の手前側に停止させた容器Yを前記作業箇所に搬送させるように構成されている。尚、説明は省略するが、以下の入庫及び出庫作業においても、同様に構成されている。
【0044】
次に、入庫図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取って、容器Yに図書を収納することを入力した後、図書を容器Yに収納する。容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると完了を入力する。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2は、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを棚Rに搬入するために作動して、対象とする容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、入庫が指令された図書が残存しているか否かを判断して、残存する場合には、その残存する図書を収納する容器Yを上述と同様に検索することになる。その後の手順は、上記と同様である。
【0045】
[空スペース指定入庫作業]
この空スペース指定入庫作業は、前記メインメニューの「容器呼出設定(空スペース指定)」に対応する作業であり、主としてサービスステーションT1にて行われる。
先ず、上記通常入庫作業と同様に、サービスカウンターK1の第1端末が備えるバーコードリーダーBRにて、入庫図書のバーコード表示体BBを読み取って、図書の図書ナンバーを入力する。そして、図書ナンバーの入力が終了した図書を、必要に合わせて台車Dに載せてサービスステーションT1に運搬する。
次に、第1設定器U1にて「容器呼出設定(空スペース指定)」を設定した後、引き続いて、図20に示す第1設定器U1の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力する。すなわち、入庫する図書のタイプ(一般本又はイレギュラー品)を選択し、図書のサイズから判断して容器Yのタイプの選択を入力し、希望する空きスペース、及び、必要とする容器数を入力し、設定完了を設定ボタンの操作により入力する。ここで、空きスペースとして、平置容器の場合は、空容器から30cmまでの範囲で選択でき、横置1列容器の場合は、空容器から60cmまでの範囲で選択でき、縦置2列容器の場合(図の例)は、空容器から120cmまでの範囲で選択できる。
ちなみに、上記表示画面において、スペースの選択の横側には、各スペースに対応して現在存在する容器数が表示される。
【0046】
上記入力に伴って、システムコントローラP2が、設定された容器Yを検索して、検索した容器YをサービスステーションT1に搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器YがサービスステーションT1に搬送される。
容器Yが到着すると、「通常入庫作業」と同様に、シグナルタワー15が青色に変化するので、第1設定器U1の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させる。そして、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る。次に、入庫図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取った後、図書を容器Yに収納する。その容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、完了を入力する。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、指令された容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は、上記と同様である。
【0047】
[ライン外入庫作業]
このライン外入庫作業は、後述の「空容器出庫作業」によって予めサービスステーションT1に出庫して保管された容器Yを用いて、多量の図書をまとめて入庫するような場合に利用されるもので、主として、サービスステーションT1を用いて行われる。
先ず、入庫図書を台車Dに載せてサービスステーションT1に運搬し、第1設定器U1にて、メインメニューの「作業ガイダンス」を選択してから、その中で「ライン外入庫作業」を設定する。図21に示すように、入庫する図書のナンバー、名称等が表示されるので、サービスステーションT1に仮置きしていた容器Yをコンベア上に載せた後、第1設定器U1に備えたハンディ式のバーコードリーダCRにて容器Yの識別情報を入力すると、容器ナンバーが表示される。次に、図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取った後、図書を容器Yに収納し、容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、設定を入力する。
設定が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、さらにライン外入庫指令がされているか否かを判断して、指令されている場合には、次の容器Yに対して上述と同様の処理を行う。
【0048】
[新規容器入庫]
この新規容器入庫作業は、棚Rに保管される容器として登録されていない新しい容器Yを用いて図書を棚Rに入庫させる作業であり、前記ライン外入庫作業の画面を利用して、主として、作業ステーションSにて行われる。尚、新しい容器Yは、既に作業ステーションSに搬入されているものとする。
先ず、上記新しい容器Yに収納する図書を台車Dに載せて作業ステーションSに運搬し、第3設定器U3にて前述のように「ライン外入庫作業」を設定すると(図21参照)、画面中央に、図22に示すように、容器No入力画面が表示されるので、新しい容器Yをコンベア上に載せてから、第3設定器U3に備えたハンディ式のバーコードリーダCRにて容器Yの識別情報を入力すると、容器ナンバーが表示される。ここで、キャンセルを押すと、容器の識別情報の入力を再度設定することができる。次に、図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取った後、図書を容器Yに収納し、容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、設定を入力する。
設定が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、さらに新規容器入庫指令がされているか否かを判断して、指令されている場合には、次の容器Yに対して上述と同様の処理を行う。
【0049】
[通常出庫作業]
通常出庫作業は、前述した貸出要求書がサービスカウンターK1にて図書館員に渡されることによって行われる。図書館員は、第1設定器U1のメインメニューにて「出庫設定」を設定した後、貸出要求書に記載された図書ナンバーを入力する(複数の図書がある場合には、全ての図書について図書ナンバーを入力する)と、図23に示すように、入力された図書の図書ナンバー及び図書名、その図書を収納する容器の容器ナンバー、図書のタイプ等が表示される。そして、図書の識別情報の入力が完了すると、設定を入力する。
【0050】
設定の入力に伴って、システムコントローラP2が、入力された図書を収納する容器Yの収納位置を検索して、検索した容器YをサービスステーションT1に搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを搬出するために作動して、対象とする容器YがサービスステーションT1に搬送される。
容器Yが到着すると、シグナルタワー15が青色に変化するので、第1設定器U1の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させる。そして、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取ると、その容器Yから取り出す図書の図書ナンバー、及び、図書名が第1設定器U1の表示画面に表示されるので、表示された図書を容器Yから取り出して、その図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取ると、表示されている図書のうちでバーコードを読み取られた図書に対応する部分が、赤色等他の部分と異なる色に変化して、取り出された図書であることが明示される。
【0051】
その容器Yについて全ての図書の取り出しが完了すると、完了を入力する。完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、図書の取り出しが完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、指令された容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は、上記と同様である。
図書館員は、貸出要求書に記載された全ての図書の取り出しが完了すると、それらの図書のうちの一つに貸出要求書を挟む。そして、必要に応じて、取り出した図書を台車Dに載せて、サービスカウンターK1に運んで利用者に手渡すことになる。
【0052】
[相乗り入庫作業]
この相乗り入庫作業は、上述の「通常出庫作業」を行う際に、出庫された容器Yに収納可能な図書がある場合には、その容器Yに図書を収納して入庫するものであり、「通常出庫作業」において、その容器Yについての全ての図書の取り出しが完了したときに、上述した「完了を入力」する代わりに、作業画面上において「相乗り入庫」を設定することにより、開始される。
そして、この相乗り入庫作業は、通常の入庫作業と同様に、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取り、次に、入庫する図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取って、表示画面に表示された図書名を確認しながら、容器Yに図書を収納する。全ての図書の収納が完了すると、設定を入力する。
設定が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、作業が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、出庫のために指令された容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は上記と同様である。
【0053】
[棚指定出庫作業]
この棚指定出庫作業は、容器Yの容器ナンバー(容器No)又は棚Rの保管位置(棚位置No)を指定して、その容器ナンバーが指定された容器Y、あるいは、指定された保管位置に保管されている容器Yを出庫させる作業であり、例えば、作業ステーションSにて行われる。
先ず、第3設定器U3のメインメニューにて「棚指定出庫設定」を設定する。尚、このときに、後述の「蔵書点検」及び「ロケーション」が実行中であれば、「棚指定出庫設定」は設定できない。「棚指定出庫設定」を設定後、図24に示す表示画面において、先ず、棚位置Noの指定か、容器Noの指定かを選択し、次に、テンキーにて、指定する棚位置No又は容器Noをを入力すると、入力された棚位置No又は容器Noが表示される。そして、設定を入力する。
【0054】
設定の入力に伴って、システムコントローラP2が、指定された容器Noの容器Yを保管する棚位置を検索してその棚Noの容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令、又は指定された棚Noの容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを搬出するために作動して、対象とする容器Yが作業ステーションSに搬送される。
【0055】
容器Yが到着すると、シグナルタワー15が青色に変化するので、第3設定器U3の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させる。そして、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取ると、その容器Y内の図書の図書ナンバー、及び、図書名が第3設定器U3の表示画面に表示されるので、例えば、目的の図書を容器Yから取り出す場合は、その図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取ると、表示されている図書のうちでバーコードを読み取られた図書に対応する部分が、赤色等他の部分と異なる色に変化して、取り出された図書であることが明示される。その容器Yについての処理が完了すると、完了を入力する。完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、処理が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
そして、システムコントローラP2は、次に棚位置No又は容器Noが指定されるまで待機し、次に指定された容器Yについて同様に処理することになる。
【0056】
[空容器出庫作業]
この空容器出庫作業は、前述の「ライン外入庫作業」用のために、棚R内の空容器Yを予め出庫しておくような場合に用いられ、前記「容器呼出設定(空スペース指定)」の設定画面を利用して、主として、サービスステーションT1を用いて行われる。
まず、第1設定器U1にて「容器呼出設定(空スペース指定)」を設定すると、第1設定器U1の表示画面に前記と同様の表示(図20参照)がなされるので、その表示内容に基づいて、必要事項を入力する。すなわち、出庫する容器Yのタイプの選択と空容器の選択を入力し、さらに、必要とする容器数を入力し、設定完了を設定ボタンの操作により入力する。ちなみに、上記表示画面において、空きスペースの選択の横側には、現在存在する空容器数が表示される。
【0057】
上記入力に伴って、システムコントローラP2が、空容器Yを検索して、検索した容器YをサービスステーションT1に搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器YがサービスステーションT1に搬送される。ここで、入力された条件に合う容器Yが複数ある場合には、例えば各ラック群R1,R2の通路Tにおいて出口側(トラバーサ3側)近くの容器Yが検索される。
容器Yが到着すると、シグナルタワー15が青色に変化するので、第1設定器U1の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させる。そして、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取りながら、「空容器取出しボタン」を押してから容器Yを取出す。次の容器Yがある場合には、「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させ、同様に、容器Yを取出す。以下、設定した数の容器Yを取出すまで、上記の手順を繰り返す。そして、取出した空容器は、サービスステーションT1に仮置きして保管することになる。
【0058】
[詰替え作業]
この詰替え作業は、空の容器Yを作成するために、図書の詰替えにより容器Yの充填率を高めるように図書の詰替えを行うものであり、主として、作業ステーションSにて行われる。すなわち、作業ステーションSに設けた第3設定器U3にて「詰替え設定」を設定したのち、引き続いて、図25に示す第3設定器U3の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力する。
先ず出庫設定方法を選択する。この出庫設定方法としては、出庫する容器Yの総数を指定する出庫容器数設定と、詰替え作業によって作成する容器数を指定する作成空容器数設定とがあり、これらのいずれかを選択する。ちなみに、出庫容器数設定の場合には、詰替え作業の結果として、作成される空の容器数はわからないものであるが、作業量を把握し易いものである。
次に、図書のタイプ(一般本/イレギュラー品)、及び、容器Yのタイプの選択を行い、引き続き容器数を入力して、設定を入力する。ちなみに、容器Yのタイプが選択された時点で、その容器Yのタイプの現在の充填率を含めた全体の状態が表示され、容器数の設定の目安となるようになっている。
【0059】
上記の設定が入力されるに伴って、システムコントローラP2が、設定された容器Yを検索して、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器Yが作業ステーションSに搬送される。
容器Yが到着すると、シグナルタワー15が青色に変化するので、第3設定器U3の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させる。そして、ハンディ式のバーコードリーダーCRにて、容器Yのバーコード表示体BCを読み取ると、第3設定器U3の表示画面に、その容器Yに現在収納されている図書のすべてについて、その図書ナンバーと図書名が表示される。
次に行う作業は、その容器Yを空にするために図書を取り出す取出し作業と、その容器Yを満杯にするために図書を収納する収納作業とがあり、取り出した図書が存在する状態であれば、いずれをも任意に選択できるものであるが、先ず取出し作業について説明する。
【0060】
取出し作業は、容器Yの識別情報を入力した後、図書を容器Yから取出して、その図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダーCRにて読み取ることによって行われる。この読み取りに伴い、表示画面に表示されている図書の情報のうちでバーコードを読み取られた図書に対応する部分が、赤色等他の部分と異なる色に変化して、取り出された図書であることが明示される。
その容器Yから全ての図書を取出して台車Dに移した後、設定を入力するに伴って、システムコントローラP2が、全ての図書が取出されて空となった容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
引き続いて、システムコントローラP2は、作業ステーションSに次に搬送する容器Yを検索して、上述と同様に、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器Yが作業ステーションSに搬送される。
【0061】
収納作業は、容器Yの識別情報を入力した後、先ず、第3設定器U3の表示画面にて入庫を設定処理する。この入庫の設定に引き続き、収納する図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダーCRにて読み取ることによって、収納する図書を確定した後、その図書を容器Yに収納する。このようにして、容器Yが満杯になるまで順次図書を収納することになり、容器Yが満杯になると、完了を入力する。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2が、作業が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚コントローラU5や搬送用コントローラU6に作業を指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、出庫すべき容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する容器Yを上述と同様に検索することになり、その後の手順は上記と同様である。
【0062】
以上の説明の如く、詰替え作業は、基本的には取出し作業を実行したのち、その取出し作業にて取出した図書を、収納作業にて容器Yに収納する手順で行われる。なお、取出し作業と収納作業は、通常、人為的に行われるものであるが、ロボットなどにより自動的に行うようにしてもよい。
ちなみに、本実施形態では、棚Rを移動棚形式に構成している関係上、この詰替え作業にて扱う容器Yとしては、棚Rの各ラック部分のうちで、空きスペースの多い容器Yが多く存在するラック部分を優先して選択して、そのラック部分の容器Yを集中して入出庫することが望ましいものであり、スタッカークレーン2の移動通路Tが選択的に形成され、、その状態を維持させて容器Yを搬出するようになっている。
また、そのように選択されたラック部分に収納される容器Yのうちでは、出庫実績が無い容器Yを出庫実績がある容器Yより優先し、且つ、出庫実績が無い場合やある場合の夫々において、空きスペースが多い容器Yほど優先する方が望ましいものであり、本実施形態においては、システムコントローラP2が上記優先関係に基づいて出庫する容器Yを選択するようになっている。
【0063】
[蔵書点検作業]
この蔵書点検作業は、容器Yに収納されている図書が、システムコントローラP2が記憶している通りであるか否かを検査するためのものであり、主として、作業ステーションSにて行われる。すなわち、作業ステーションSに設けた第3設定器U3にて「蔵書点検」を設定したのち、引き続いて、図26に示す第3設定器U3の表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力する。
先ず容器Yのタイプを選択する(図では、小型容器YSが選択されている)。次に、選択した容器Yのタイプ(大型容器YL叉は小型容器YS)に対応する棚部RL叉はRSのうちで、作業対象とするラック部分を1〜8のアイル番号によって選択する(図1参照)と共に、点検する容器数をテンキーより入力し、最後に設定を入力する。ここで、各アイル番号のラック部分に収納されている図書数が表示されるようになっている。
つまり、第3設定器U3が、点検用入出庫作業において、点検作業(蔵書点検)の対象となる前記複数種の容器YL,YSのうちで、点検作業を行う容器Yの種類を指示でき、又、棚Rのうちの点検対象とする保管領域つまりアイル番号で示される各ラック部分を指示でき、又、点検作業を行う容器Yの数を指示できるように構成されている。
【0064】
設定の入力に伴って、システムコントローラP2が、設定された容器Yを検索して、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器Yが作業ステーションSに搬送される。
容器Yが到着すると、シグナルタワー15が青色に変化するので、第3設定器U3の表示画面の「進入OKボタン」を押して容器Yを作業箇所に搬送させる。そして、ハンディ式のバーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取ると、第3設定器U3の表示画面に、その容器Yに現在収納されている図書のすべてについて、その図書ナンバーと図書名が表示される。
この表示が行われた時点で、容器Y内の図書の全てを台車Dに移し替える等により、容器Yから一旦取出す。そして、取出しが完了すれば、今度は、取出した図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取り、再び収納する図書を確定する情報を入力したのち、図書を容器Yに収納することになる。ここで、図書のバーコード表示体BBを読み取るバーコードリーダCRが、作業ステーションSに設けられて、作業ステーションSに搬出された各図書の確認情報を入力する。
【0065】
上記の読み取りに伴い、表示画面に表示されている図書の情報のうちでバーコードを読み取られた図書に対応する部分が、赤色等の色に反転して、以前に収納されていて再び収納される図書であることが明示される。このようにして、その容器Yから取出した全ての図書を容器Yに収納する作業を行う。そして、全ての図書の収納作業が終了した時点では、表示画面に表示されている図書の情報の全てが、赤色等の色に変化するはずである。又、後述の発見本がある場合には、青色に反転して表示される。従って、バーコードBを読み取っても表示が赤色に変化しないや、青色が表示されている場合には、システムコントローラP2が、図書の収納を適正に管理していない図書である。
この蔵書点検によって、適正に管理されていない図書となるのは、例えば、棚Rに保管する図書としてファイルに登録されていない本(これを「発見本」という)や、登録データでは他の容器Yに収納されているはずの本(これを「容器違い本」という)などがあり、又、容器Yに収納される物品として管理されているのに実際には収納されていない場合には、貸出し中(館内で閲覧中を含む)の場合を除いて不明本となる。尚、この蔵書点検結果の情報は、図27に示すように、第3設定器U3等の表示画面に表示させることができる。
そして、棚Rに保管される図書として管理されているのに、前記バーコードリーダCRによる確認情報が入力されず且つ貸出されてもいない図書が、不明本 (不明物品)として管理され、棚Rに保管される図書として管理されていないのに前記確認情報が入力された図書が、発見本(発見物品)として管理される。
【0066】
以上の蔵書点検処理によって明らかになった不明本や発見本等に対する処理としては、不明本については、第3設定器U3にその不明本のデータを削除するか否かの選択情報をを入力する画面が表示されるので、YESを押すとシステムコントローラP2の管理データから削除され、NOを押すと不明本として管理データに残される。そして、例えば、登録時のデータ入力ミスにより棚Rに保管される物品でないことが明らかな不明物品や、不要な物品であって今後購入して補充する予定がないような不明物品については、削除する。一方、今後購入して補充するような不明本については、不明本として残しておき、補充した時点、あるいは、前記開架式の収納棚ORでの棚降し作業で発見された場合には、棚R側に保管させ、これに伴い、データを不明本から正規の保管本に変更する。
発見本についても同様に、第3設定器U3にその発見本を在庫本とするか否かの選択情報をを入力する画面が表示されるので、YESを押すとシステムコントローラP2の管理データに登録され、NOを押すとそのまま発見本として管理データに残される。そして、例えは、上記発見本が前記開架式の収納棚ORに収納すべき図書でなく、又、棚Rに保管してよいような種類の本の場合には、新規登録データを作成して登録してその容器Yに収納させる。一方、前記開架式の収納棚ORに収納すべき図書の場合は、後述のように、その収納棚ORに収納させて、棚Rの発見本のデータから削除する。
【0067】
一つの容器Yに対する作業の完了に伴って、完了を入力すると、システムコントローラP2が、蔵書点検が終了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、容器Yが棚Rに搬入される。このとき、システムコントローラP2は、作業ステーションSに次に搬送する容器Yが残存するか否かを判断して、残存する場合には次の容器Yを検索して、上述と同様に、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになり、指令された容器Yが作業ステーションSに搬送される。その後の手順は、上記と同様である。
【0068】
この蔵書点検作業は設定期間(例えば6ヶ月又は1年)毎に実施される。そして、前回の蔵書点検の後、貸出し又返却等のために入出庫処理がされた図書のみを対象する。具体的には、上記点検作業の対象となる図書を収納する容器Yが、点検作業の対象となる容器Yとして作業用ステーションSに入出庫される。そして、上記期間中で入出庫された時期が前後する容器については、先に入出庫された容器から順に出庫されて蔵書点検が行われる。
又、後述の「リロケーション」が行われた容器の図書は、蔵書点検の対象とされないが、「詰替え作業」が行われた容器の図書は蔵書点検の対象とされる。
【0069】
[リロケーション]
このリロケーション作業は、半年または1年などの設定期間内において、受付部Kへの入出庫実績を各容器Yごとに管理して、入出庫実績がある容器Yを入出庫実績が無い容器Yよりも受付部Kへの図書の搬出が短時間で行える保管位置に位置させるべく、容器Yの配置替えを行うことを目的とするものであり、作業ステーションSに設けた第3設定器U3にて「リロケーション」を設定したのち、引き続いて、図29に示す第3設定器U3の表示画面に表示された内容に基づいて操作する。
先ず、画面の「表示を最新情報に更新」を押してから、「詳細情報の表示」を押すと、容器Y毎の現在の状態が表示される。図では、小型容器YSが選択されて、各アイルにおける入出庫実績の有無や、空容器数、リロケーションが未完了の容器数等が表示されている。そして、「リロケーション開始」を押すと、配置替え作業が開始される。
【0070】
具体的には、システムコントローラP2は、各ラック群R1,R2における1〜8のアイル番号を、グループ1(アイル1と5)、グループ2(アイル2と6)、グループ3(アイル3と7)、グループ4(アイル4と8)の4つのグループに分けて、各容器Yを上記4つのアイルグループのいずれかのラック部分に保管すべき容器として分類する。つまり、入出庫回数が多く且つ空きスペースが大きい容器をグループ1のラックに対応させ、入出庫回数が少なく且つ空きスペースが小さい容器をグループ4に対応させ、入出庫回数及び空きスペースが中間の容器をグループ2,3に対応させる。そして、例えば、グループ4に、グループ1に保管すべき容器が保管されていれば、グループ1においてグループ4に保管すべき容器を探してその両容器を入れ替える。尚、グループ1においてグループ4に保管すべき容器がない場合には、グループ2又は3においてグループ4に保管すべき容器を探してその容器と入れ替える。
【0071】
以上のようにして、容器Yの配置替え作業が行われると、各ラック群R1,R2において入出庫される可能性が高い容器Y(入出庫回数が多く、空きスペースが大きい容器Y)が、入出庫される可能性が低い容器Y(入出庫回数が少なく、空きスペースが小さい容器Y)よりも、前記入庫用コンベヤ 7及び出庫用コンベヤ8側に近い位置に配置されるので、スタッカークレーン2及びトラバーサ3を介して行う入出庫作業の能率を向上できることになる。尚、リロケーション作業を開始した後、途中でリロケーション作業を中止させるには、画面のリロケーション中止を押す。
【0072】
尚、受付部Kへの図書の搬出がより短時間で行える保管位置に位置させるために、上記各アイルのラック部分に保管される各容器において、入出庫回数が多く空きスペースが大きい容器Yを、入出庫回数が少なく空きスペースが小さい容器Yよりも、前記トラバーサ3側に近い位置(出入り口側)に配置させるように、配置替えするようにしてもよい。
又、上記4つのアイルグループに保管すべき容器として分類するのに、設定期間内における容器Yの入出庫実績として、入出庫実績の有り無しだけによって判断するようにしてもよい。
【0073】
[サイズ厚み登録作業]
このサイズ厚み登録作業は、上述した如く、ホストコントローラP1にて新規に登録された図書のうちで、閉架式の図書保管管理システムでの管理が指定された図書を対象として行われるものであって、主として作業ステーションSの自動測定機Jにて実行される。
すなわち、上記登録処理された図書のデータが作業用ステーションSの自動測定機Jに送られ、「サイズ厚み登録」が設定されると、図28に示す表示画面に表示された内容に基づいて、必要事項を入力しながら作業を進めることになる。表示画面には、ホストコントローラP1からシステムコントローラP2を経由して送信された「登録された図書の情報」が表示されている。叉、第4端末24の説明のときに記載した如く、登録された図書が台車Dに載せられて作業ステーションSに予め搬送されている。
【0074】
作業者は、表示された登録図書を自動測定機Jの計測箇所にセットして、表示画面の「サイズ読み込み」ボタンを用いて、自動測定機Jの計測の開始を指示すると、自動測定機Jは図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダ34にて読み取るとともに、図書の版(サイズ)及び厚みの計測を行う。計測が終了すると、その計測結果及び登録日が表示される。つまり、図書のA4,B4等の版及び厚さが表示されると共に、登録日が表示される。このとき、表示画面に表示されている登録対象の図書のうちで計測した図書に対応する部分が、反転表示状態に変化して、図書のセットが正しく行われたことが確認できる。
ちなみに、計測を失敗したときなどにおいては、表示画面の「サイズ入力/ 変更」ボタンを指定すると、登録データを修正できるようになっている。
このようにして図書のサイズ厚みの登録を順次行なうことになり、そして、図書の登録を終了するときには、表示画面の設定完了を指定する。
【0075】
設定完了が入力されるに伴って、自動測定機Jから上記計測データがシステムコントローラP2を経由してホストコントローラP1に送信される。さらに、システムコントローラP2は、登録された図書を収納する容器Yを検索して、検索した容器Yを作業ステーションSに搬出する作業指令を棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを搬出するために作動して、対象とする容器Yが作業ステーションSに搬送される。
容器Yが到着すると、バーコードリーダCRを用いて容器Yのバーコード表示体BCを読み取る等により、容器Yの識別情報を入力する。そして、その容器Yに収納する図書のバーコード表示体BBをバーコードリーダCRにて読み取って、その容器Yに図書を収納することを入力した後、図書を容器Yに収納する。その容器Yに収納可能な図書の全てを収納すると、完了を入力する。
完了が入力されるに伴い、システムコントローラP2は、図書の収納が完了した容器Yを棚Rに搬入すべく、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6に指令することになる。そして、棚管理コントローラU5や搬送用コントローラU6が、指令された容器Yを棚Rに搬入するために作動して、対象とする容器Yが棚Rに搬入される。
このとき、システムコントローラP2は、初期登録済で入庫を必要とする図書が残存するか否かを判断して、残存する場合には、その残存する図書を収納する容器Yを検索することになる。その後の手順は、上記と同様である。
【0076】
[簡易点検作業]
この簡易点検作業は、前記開架式の収納棚ORでの棚降し作業において判別された不明本や発見本の処理を行うためのものであり、主として、作業ステーションSにて行われる。
つまり、前記指示手段(第3設定器U3)が、簡易式点検作業モードを指示できるように構成され、前記管理手段Pが、簡易式点検モードが指示されるに伴って、前記棚卸し作業において、前記収納棚ORの収納図書として管理されているのに収納棚ORに収納されていないことを判別した不明本(不明図書)、及び、前記収納棚ORの収納図書として管理されていないのに収納棚ORに収納されていることを判別した発見本(発見図書)が、前記棚Rの保管図書として管理されているときには、その管理されている図書を前記作業ステーションSに入出庫させるように構成されている。
【0077】
具体的には、作業ステーションSに設けた第3設定器U3にて、作業ガイダンスを経て「簡易点検」を設定すると、第3設定器U3の表示画面に、上記不明本及び発見本のリストが表示される。次に、その表示されたうちの1つを選択して、実行を指令すると、対応する図書が収納された容器Yが棚Rから作業ステーションSに搬出されるので、搬出された容器内に上記不明本や発見本があるか否かを確認する。
そして、容器内に不明本がある場合には、不明本を容器Yから取出すと共に、そのバーコード表示体BBをバーコードリーダーCRにて読み取り、棚Rから取出したことの情報をシステムコントローラP2に入力する。取出した不明本は、開架式の収納棚ORに運ばれて収納される。
容器内に発見本がある場合には、開架式の収納棚ORと棚Rとに同じ識別データの本が収納・保管されていることになるので、いずれの本が正しいデータの図書であるかを確認して、適正な管理データになるように処置する。
【0078】
[別の実施形態]
以下、別の実施形態について列挙する。
受付部K(具体的にはサービスステーションT1,T2)における作業箇所に棚Rから搬送された容器Yを進入させる場合の別実施形態について説明する。
つまり、この別実施形態では、前記作業箇所に位置している容器Yの前記棚Rへの入庫指令を指示する入庫指令手段が、前記第1及び第2設定器U1,U2にて構成されて前記作業箇所に設けられ、前記管理手段Pが、前記棚Rから搬送された容器Yを前記作業箇所の手前側に一旦停止させたときに、前記作業箇所に容器Yが位置している場合には、前記入庫指令手段(第1及び第2設定器U1,U2)にて入庫指令が指示されるに伴って、前記作業箇所に位置している容器Yを前記棚Rに向けて搬送させ、次に、前記進入指令手段(第1及び第2設定器U1,U2)にて進入指令が指示されるに伴って、前記作業箇所の手前側に停止させた容器Yを前記作業箇所に搬送させるように構成されている。
【0079】
上記実施形態では、物品として図書の場合について説明したが、図書以外の各種物品(例えば、CDカセットや、テープカセット等)でもよい。
【0080】
上記実施形態では、寸法が大小に異なる複数種の容器Yを設ける場合に、2種類の容器YL,YSを設けたが、2種類ではなく、3種類以上でもよく、あるいは、逆に、1種類でもよい。更に、容器Yの別形態として、搬送用の大きめの容器が、複数のサブ容器を格納できるようにし、そのサブ容器の中に、管理する物品(図書等)を収納させるように構成してもよい。
又、複数の物品を収納する収納具としては、上記実施形態のようなコンテナ式の容器Yに代えて、パレット式の収納具を用いてもよい。
又、複数の物品をコンテナ式の容器Y等に収納して入出庫させる代わりに、各物品を1個単位で入出庫させるようにしてもよい。
【0081】
上記実施形態では、保管部Rを、並置したラック部分を並び方向に移動させてスタッカークレーン2用の通路を形成する移動ラック式の棚Rに構成したが、これに限るものではなく、各ラック部分に対してスタッカークレーン2用の通路が固定して形成されている固定ラック式の棚でもよく、又、棚のラック部分を、上下あるいは水平方向に回転させて、固定位置の物品出し入れ部に移動させる回転ラック式の棚でもよい。
【0082】
上記実施形態では、搬送手段TPを、各種のコンベア、リフター、及びスタッカークレーン等にて構成したが、保管部R、受付部K、点検作業箇所S等の形態や配置によって、搬送手段の具体構成は適宜変更できる。
又、上記実施形態では、点検作業箇所、詰替え作業箇所等を地下の作業ステーションSにて構成したが、これ以外に、例えば、1階の受付部KのサービスステーションT1でもよい。
【0083】
又、上記実施形態では、棚Rの各収納部40に1個の容器Yを収納させるとともに、スタッカークレーン2側に容器移載用のシングル式のフォークを備えるようにしたが、これ以外に、各収納部40の奥行き方向に2個の容器Yを並べて収納させるとともに、スタッカークレーン2側に、手前側と奥側の2個の容器を移載できるダブルリーチ式のフォークを備えるようにしてもよい。
又、容器Yの寸法に応じて、収納部40として、大小2種類(大型棚RL用及び小型棚RS用)を設けたが、例えば、1種類の収納部40でもよい。
【0084】
上記実施形態では、各容器Yの分別データや、各物品の識別データを表示させるために、各容器Yや各物品にバーコード表示体BC,BBを設け、そのバーコード表示体BC,BBをバーコードリーダーCR,BRにて読み取るようにしたが、バーコードではなく、ICチップ(ICカード)式の表示体を各容器Yや各物品に設けて、その表示情報を通信により読み取るようにしてもよい。
【0085】
上記実施形態では、一般の単行本等の通常物品を棚Rに入庫させる場合に、サイズによって仕分けて容器Yに収納させるとともに、各容器Yの棚Rでの保管位置も適宜変更させるようにして、各物品と容器との関係及び各容器と棚の保管位置との関係において、いわゆるフリーロケーション式の収納形態を用いたが、フリーロケーション式ではなく、例えばCDカセットやテープカセット等の物品については、各物品を収納する容器を固定するとともに、各容器の棚Rにおける収納位置を固定する固定ロケーション式の収納形態を用いてもよい。
又、特殊本等については、各図書を収納する容器及びその容器の棚Rにおける保管位置の両方を固定する固定ロケーション式の収納形態を用いてもよい。
【0086】
上記実施形態では、一般の単行本等(通常物品)については、いったん棚Rから出庫した後、返却されたときに棚Rに戻さずに開架式の収納棚ORに移して収納させ、シリーズ本等の特殊本については、貸出のために保管部(棚R)から出庫した後、返却されたときに棚Rに戻すように運用しているが、例えば、特殊本についても、利用頻度が高いと判断されるような場合には、一般の単行本と同様に、いったん棚Rから出庫した後、棚Rに戻さずに開架式の収納棚ORに移して収納させるようにしてもよい。
【0087】
上記実施形態では、図書館員が棚Rに対する入出庫作業の操作を行うようにしたが、一般の利用者が直接入出庫作業の操作を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図書保管管理システムの全体を示す斜視図
【図2】受付部の一部を示す平面図
【図3】受付部の全体を示す斜視図
【図4】別の受付部の一部を示す平面図
【図5】別の受付部の全体を示す斜視図
【図6】棚と作業ステーションを示す平面図
【図7】作業ステーションを示す斜視図
【図8】棚と搬送手段を示す平面図
【図9】容器の収納形態を示す斜視図
【図10】別の容器の収納形態を示す斜視図
【図11】棚の収納部の正面図
【図12】制御構成のブロック図
【図13】計測状態を示す要部透視下面図
【図14】自動測定機を示す正面及び側面図
【図15】計測状態を示す要部透視上面図
【図16】サイズ計測用の判定テーブルを示す図
【図17】表示画面を示す図
【図18】表示画面の項目と各作業との対応を示す図
【図19】表示画面を示す図
【図20】表示画面を示す図
【図21】表示画面を示す図
【図22】表示画面を示す図
【図23】表示画面を示す図
【図24】表示画面を示す図
【図25】表示画面を示す図
【図26】表示画面を示す図
【図27】表示画面を示す図
【図28】表示画面を示す図
【図29】表示画面を示す図
【符号の説明】
15 報知手段
K 受付部
OR 収納棚
P 管理手段
R 保管部
T1 作業箇所
T2 作業箇所
S 点検作業箇所
TP 搬送手段
U1,U2 進入指令手段
U1,U2 入庫指令手段
U3 指示手段
Y 容器

Claims (8)

  1. 物品の貸出返却を受け付ける受付部と、
    複数の物品を保管する保管部と前記受付部との間で物品を搬送する搬送手段と、
    物品を利用者が直接取って利用できる状態で収納する開架式の収納棚と、
    前記保管部に保管される各物品の保管位置を管理しながら、前記搬送手段の搬送作動を実行して物品の貸出及び返却を管理するとともに、前記開架式の収納棚に収納される各物品の貸出及び返却を管理する管理手段とが設けられた物品保管管理システムであって、
    前記管理手段が、前記保管部に保管される物品を貸出のために前記保管部から出庫した場合には、その物品を前記開架式の収納棚に収納させる物品に変更して管理する変更処理を行うように構成されている物品保管管理システム。
  2. 前記管理手段が、前記各物品を通常物品と特殊物品とに分別して管理して、前記通常物品を前記変更処理の対象とするとともに、前記特殊物品を前記保管部に保管すべき物品として定めて管理するように構成されている請求項1記載の物品保管管理システム。
  3. 前記物品の複数を収納自在な容器が設けられ、
    前記保管部が前記容器の複数を保管すると共に、前記搬送手段が、前記容器を前記受付部と前記保管部との間で搬送するように構成され、
    前記管理手段が、前記管理される物品の保管位置として、前記保管部に保管される各容器の保管位置及び各容器に収納される物品の識別データを管理するように構成されている請求項1又は2に記載の物品保管管理システム。
  4. 前記容器として、寸法が大小に異なる複数種が設けられている請求項3記載の物品保管管理システム。
  5. 前記物品が図書であり、
    前記管理手段が、同一シリーズの図書を前記特殊物品として、その同一シリーズの図書を同一の容器に収納させて管理するように構成されている請求項3又は4記載の物品保管管理システム。
  6. 前記受付部において前記搬送手段に対して物品を受け渡しする作業箇所が設定されるとともに、その作業箇所に、前記保管部から搬送された容器が前記作業箇所の手前側に到着したことを報知する報知手段と、容器の進入指令を指示する進入指令手段とが設けられ、
    前記管理手段が、前記保管部から搬送された容器を前記作業箇所の手前側に一旦停止させるとともに、前記報知手段を報知作動させた後、前記進入指令手段にて進入指令が指示されるに伴って、前記作業箇所の手前側に停止させた容器を前記作業箇所に搬送させるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の物品保管管理システム。
  7. 前記作業箇所に位置している容器の前記保管部への入庫指令を指示する入庫指令手段が設けられ、
    前記管理手段が、前記保管部から搬送された容器を前記作業箇所の手前側に一旦停止させたときに、前記作業箇所に容器が位置している場合には、前記入庫指令手段にて入庫指令が指示されるに伴って、前記作業箇所に位置している容器を前記保管部に向けて搬送させ、次に、前記進入指令手段にて進入指令が指示されるに伴って、前記作業箇所の手前側に停止させた容器を前記作業箇所に搬送させるように構成されている請求項6記載の物品保管管理システム。
  8. 前記管理手段に作業を指示する指示手段が、簡易式点検作業モードを指示できるように構成され、
    前記管理手段が、前記開架式の収納棚における収納物品を、貸出返却及び棚卸し作業の情報に基づいて管理するともに、前記簡易式点検モードが指示されるに伴って、前記棚卸し作業において、前記収納棚の収納物品として管理されているのに前記収納棚に収納されていないことを判別した不明物品、及び、前記収納棚の収納物品として管理されていないのに前記収納棚に収納されていることを判別した発見物品が、前記保管部の保管物品として管理されているときには、その管理されている物品を点検作業用の点検作業箇所に入出庫させるように構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の物品保管管理システム。
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