JP3695646B2 - 工具ホルダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リーマ,エンドミル等の切削工具によって被加工物を切削加工する場合に、工作機械側から供給される適量のクーラント,切削油等の切削液を切削工具及び切削箇所に確実に供給できるようにした工具ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、刃物によって金属などの被加工材料を切削加工する場合に、多量のクーラント,切削油等の切削液を工具及び切削箇所に供給することで切削加工性を向上させるようにしている。
ところで、前記切削工具は、工作機械の主軸に装着される工具ホルダにコレットを介してチャッキングされ、工作機械側から供給される切削液を工具ホルダの供給穴及びコレットのスリ割り部,或いは切削工具の軸方向に貫通する中心部に形成した給油穴を介して供給されるようになっている。
前記切削液を供給する流体通路を備えた工具ホルダは、数多く開発され使用に供されているが、例えば、従来、この種の工具ホルダとしては、図1,図2に示すものがある。
【0003】
この図1,図2に示す工具ホルダは、本願出願人が先に特許第3035167号で提案したものであり、図中、1は一端部に工作機械の主軸に装着される差込用のシャンク部2が設けられ、他端部にはチャック筒3に嵌合される工具掴持用のコレット4等の工具保持手段5が設けられた工具ホルダである。
前記工具保持手段5は、切削工具Tのシャンク部Tsを円筒形状のコレット4を介して掴持できように構成されている。
前記コレット4は、中心部に切削工具Tのシャンク部Tsを差し込むための挿入穴6を有する円筒形状に形成され、先端部には鍔部7を有し、先端寄りの外周部には前記挿入穴6に至る軸方向のスリ割り部8が複数本形成されている。
前記コレット4の後端部側の内方には空胴部9が形成されると共に、後端部開口10には、中央孔11を有する尾部栓体12がねじ嵌合されており、尾部栓体12の外周面には工具ホルダ1の内壁面に当接するOリング13が設けられコレット4の外周面を通して切削液が漏れないようになっている。
【0004】
前記工具保持手段5は、コレット4を嵌め込む外嵌チャック筒部3と、この外嵌チャック筒部3の回りにリテーナ15に装着したベアリング16等を介して回転自在に配設された締付具17とから構成されており、この締付具17を正転又は逆転操作することで、外嵌チャック筒部3を介して切削工具Tを掴持したコレット4に縮径又は拡径動作を行わせるようになっている。
【0005】
また、前記コレット4には挿入穴6の外周部であって各スリ割り部8の相互隣接間となる各部分に、それぞれ軸方向に沿った複数本の流体通路18が形成されている。各流体通路18は、前記空胴部9及び尾部栓体12の中央孔11を含んでコレット4の軸方向を貫通する構成となっており、前記工具ホルダ1の中央穴である流体供給路19と連通可能になっている。
【0006】
さらに、前記スリ割り部8には、前記外嵌チャック筒部3の内壁面3aと、切削工具Tにおけるシャンク部Tsの外周面とにそれぞれ当接すべく、スリ割り部8内を横断するゴム,軟質樹脂などの弾性体で形成された棒状の油止め具20が設けられ、切削液が前記空洞部9からスリ割り部8を通って切削工具T差し込み側の端部に流出するのを防止するようにしている。
【0007】
前記油止め具20は、流体供給路19から供給される切削液がスリ割り部8内を通ってコレット4の先端部に流出するのを阻止して、切削液が確実に流体通路18から噴出するように規制するようにしている。
また、21は前記コレット4の先端部軸方向に形成された流体通路18の先端開口部に取り付けられ、切削液の噴出角度を変更可能とする球状の噴出口具であり、この噴出口具21には、直径方向に貫通した噴出孔22が形成されている。そのため、切削液の噴出角度を、使用する切削工具Tごとに、挿入穴6からの切削工具Tの突出長さ、直径,先端刃部の形状,回転速度等に応じて適切に調節することができるようになっている。
【0008】
【発明が解決しよとする課題】
以上のように構成された従来の工具ホルダにおいては、工作機械側から供給される切削液の経路であるコレット4の流体通路18の製作が極めて複雑となり、コレットの製作コストが高くなるという問題がある。
また、前記切削液が前記空洞部9からスリ割り部8を通って切削工具T差し込み側の鍔部7を含めた端部に流出するのを防止するために装着した弾性体からなる油止め具20は、永年の使用による経年変化で劣化するため、切削液の流出を確実に防止することができず、使用する切削工具Tごとに、挿入穴6からの切削工具Tの突出長さ、直径,先端刃部の形状,回転速度等に応じて適切に調節して切削液を確実に供給することができないという問題がある。
【0009】
この発明の目的は、工具ホルダのホルダ本体に嵌挿するコレットの切削液供給通路の構成を簡略化し、且つ組立が容易で切削液のコレット外周部からの流出を比較的容易に防止でき、切削工具及び切削箇所への切削液の供給を確実にし、併せて、シャンク部の径より刃部の径が大きい切削工具及び該工具による切削箇所への切削液の供給を確実にし、かつ切削箇所への噴出方向を自在に変更できるようにした工具ホルダを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、一端に工作機械のスピンドルに挿着されるシャンク部を有し、他端部に前記シャンク部の軸線と一致して延設され、外周面に先端側に行くに従い径が小さくなるテーパ面が形成されたチャック筒を有するホルダ本体と、前記チャック筒を外周面側から締め付ける締付筒と、前記チャック筒に嵌合され工具のシャンク部を掴持するコレットとを備え、前記締付筒により前記チャック筒を縮径または復元させて前記工具を脱着可能に掴持する工具ホルダにおいて、前記ホルダ本体に設けた流体供給路と連通し該流体供給路を流れる切削用流体を前記コレットの先端へ導く流体通路が前記コレットに設けられ、前記工具のシャンク部が貫通される貫通孔及び前記コレットの先端部に着脱可能に結合される側壁部を有する封止用キャップを備え、該封止用キャップは前記工具の刃部の径より大きい径に形成され、前記封止用キャップが前記側壁部を介してコレットの先端部に結合された状態では前記側壁部の端面が前記チャック筒の先端面に密着し、かつ前記貫通孔の内周面が前記工具のシャンク部外周面に密着してこれら先端面及びシャンク部外周面からの切削用流体の流出を止めるように構成され、前記封止用キャップの前端面の外周寄り箇所には複数の流体噴出ノズルを該流体噴出ノズルからの切削用流体の噴出方向が調節できるように揺動可能に設け、前記各流体噴出ノズルと前記コレットの流体通路との間は前記封止用キャップに形成した流体通路により連通され、前記流体噴出ノズルが設けられる前記前端面の外周寄り箇所は前記刃部の径より外側に位置していることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の工具ホルダにおいて、前記コレットの先端部は該コレットの径より大きい径の鍔部を有し、この鍔部の外周面には雄ねじ部が形成され、前記封止用キャップの側壁部内周面には雌ねじ部が形成され、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部に螺合することにより前記封止用キャップが前記シャンク部の先端部に装着されることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は 請求項1ないし3の何れか1項に記載の工具ホルダにおいて、前記チャック筒の先端面と前記封止用キャップとが密着する面間にシール材が介在されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れか1項に記載の工具ホルダにおいて、前記工具のシャンク部が貫通する前記封止用キャップの中央貫通孔の内周面と前記工具シャンク部の外周面とが密着する面間にシール材が介在されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1記載の工具ホルダにおいて、前記工具のシャンク部を嵌合保持した前記コレットを前記チャック筒に挿入して該チャック筒を前記締付筒で締め付けた後、前記コレットの先端部に前記封止用キャップが装着されるようにしたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる工具ホルダの実施の形態について、図面を参照して説明する。
図3は本発明の実施の形態における工具ホルダの縦断側面図、図4は図3の4−4に沿う横断平面図、図5は本発明の実施の形態における封止用キャップの底面図である。
【0016】
この実施の形態に示す工具ホルダ100に適用される切削工具Tは、図3に示す複合バニッシングリーマのように、工具シャンク部Tsの径より大きい径の刃部Tbを有している。
前記工具ホルダ100は、図3に示すように、ホルダ本体30を有し、このホルダ本体30は、図示省略した工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシャンク部31と、このテーパシャンク部31の大径側端部に形成した掴持用のフランジ32と、このフランジ32の反テーパシャンク部側の端面からテーパシャンク部31と反対の方向に該テーパシャンク部31の軸線と一致して延設され、外周面にフランジ32から先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面32aが形成された円筒形状のチャック筒33とを備えている。
【0017】
また、図3において、34は前記チャック筒33の外周に遊嵌されるローラ保持筒であり、このローラ保持筒34は、チャック筒33のテーパ面33aとほぼ同様なテーパ角度で先端に行くに従い径が小さくなる筒体から形成されている。また、このローラ保持筒34は、チャック筒33の先端部外周に設けた止めリング35によってチャック筒33から抜け落ちないように保持されている。
【0018】
前記ローラ保持筒34には、該ローラ保持筒34の軸線に対して円周方向に所定の角度傾斜させて嵌め込んだニードルローラ36が円周方向に多数配設されている。また、各ニードルローラ36はローラ保持筒34の肉厚寸法より大きい径に形成され、これにより、ローラ保持筒34の内周面側へ突出する各ニードルローラ36をチャック筒33のテーパ面33aに当接させ、ローラ保持筒34の外周面側へ突出する各ニードルローラ36を後述する締付筒37の内周面に当接させる構成になっている。
【0019】
前記締付筒37は、チャック筒33を縮径させて目的の工具を緊密に掴持するものであって、チャック筒33の外周にローラ保持筒34で保持されたニードルローラ36を介して嵌合される。この締付筒37の内周面は、フランジ32と対向する端部から先端に行くに従い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成されている。また、締付筒37のフランジ32側の基端部内周には、シール兼用の抜け止めリング38が装着されており、このシール兼用の抜け止めリング38はチャック筒33の外周面に当接することによりシール機能を発揮し、また、ローラ保持筒34の端面に当接することで締付筒37のチャック筒33からの抜け落ちを防止している。
【0020】
図3及び図4において、40は前記ホルダ本体30のチャック筒33に切削工具を掴持して嵌合される外周面がストレートのコレットで、このコレット40には、その両端部40a,40bから軸方向に延在する複数のスリ割り部41,42が円周方向に等角度離して形成され、このスリ割り部41,42は請求項に記載した流体通路を兼用している。また、コレット40の先端には、コレット40の径より大きい径の鍔部43が形成されており、この鍔部43の外周面には雄ねじ部44が形成されている。
【0021】
また、図3及び図5において、50はチャック筒33の先端面33a及び工具Tのシャンク部Tsの外周面に密着してクーラントその他の切削液の流出を止める封止用キャップであり、この封止用キャップ50は前記コレット40の鍔部43の前面に対向する平板部50aと鍔部43の外周面に対向する側壁部50bを備えている。
前記封止用キャップ50の平板部50aの中央には前記切削工具Tのシャンク部Tsが貫通する貫通孔51が同心に形成され、そして、側壁部50bの内周面には、前記鍔部43の雄ねじ部44と螺合する雌ねじ部52が形成されている。
【0022】
前記封止用キャップ50の平板部50aの外周寄り箇所には、この平板部50aから前方へ突出する複数の流体噴出ノズル60が、該流体噴出ノズル60からのクーラント等の切削液の噴出方向を調節できるように揺動可能に設けられている。また、封止用キャップ50の平板部50aには、各流体噴出ノズル60と前記コレット40のスリ割り部41,42(流体通路)との間を連通する流体通路53が形成されている。
【0023】
また、前記封止用キャップ50が前記コレット40の先端部に装着された時に前記チャック筒33の先端面33aとの気密または液密性を確保するために、チャック筒33の先端面33aと相対向する封止用キャップ50の側壁部50bの端面50cには、図1に示すように、Oリング等のシール材70が装着されている。このシール材70は、チャック筒33の先端面33aと封止用キャップ50における側壁部50bの端面50cとの気密または液密性を確保して、両者の隙間からクーラント等の切削液が漏れでないようになっている。
【0024】
また、前記切削工具Tのシャンク部Tsが貫通する封止用キャップ50の中央貫通孔51の内周面には、図1に示すように、工具シャンク部Tsの外周面との密着性を確保するOリング等のシール材71が装着されている。このシール材71は、シャンク部Tsの外周面と中央貫通孔51の内周面との気密または液密性を確保して、両者の隙間からクーラント等の切削液が漏れでないようになっている。
【0025】
なお、前記封止用キャップ50の側壁部50bの高さは、前記コレット40の鍔部43の肉厚より大きく形成されている。また、封止用キャップ50は切削工具Tの刃部Tbの径より大きい径に形成され、この封止用キャップ50に設けられる流体噴出ノズル60の箇所は、刃部Tbの径より外側に位置するようになっている。
また、前記ホルダ本体30のチャック筒32の内壁面には、複数の所定深さの切削液供給路となる溝56を形成したことにより、工作機械側から供給される切削液の供給路として利用すると共に、締付筒37によるチャック筒33の縮径方向への弾性変形を更に容易にしている。
【0026】
このように構成された本実施の形態にかかる工具ホルダにおいて、切削工具Tを掴持する場合は、まず、封止用キャップ50の中央貫通孔51に切削工具Tのシャンク部Tsに差し込んで封止用キャップ50を切削工具Tに組み付ける。この切削工具Tのシャンク部Tsにコレット40を嵌合し、このコレット40ごと切削工具Tのシャンク部Tsをチャック筒33の円筒穴内に挿入する。
かかる状態で、締付筒37を時計回り方向に回転すると、締付筒37のテーパ付き円筒面と当接する各ニードルローラ36は自身の軸線に直角な方向に自転しながらチャック筒33の外周面を螺旋状に公転転動するため、ローラ保持筒34はチャック筒33の先端側からフランジ32の方向へニードルローラ3の公転に伴い回転しつつ移動し、同時に締付筒37もフランジ32の方向へ移動する。これにより、締付筒37のテーパ付き円筒面とチャック筒33の外周テーパ面間の間隔が減少するため、締付筒33は各ニードルローラ36を介してチャック筒33を外周から内周方向へ全周面から強圧し縮径させることになる。その結果、チャック筒33の円筒穴内に挿入された切削工具Tのシャンク部Tsはコレット40を介して締め付けられ、掴持される。
【0027】
次いで、封止用キャップ50をコレット40の鍔部43に螺合して締め付ける。これにより、封止用キャップ50の側壁部50bの端面50cはシール材70を介してチャック筒33の先端面33aに密着され、両者間の気密性または液密性が確保されるため、その隙間からクーラント等の切削液が漏れ出すのを防止することができる。
また、封止用キャップ50の中央貫通孔51の内周面はシール材71を介して工具シャンク部Tsの外周面に密着されているため、両者間の気密性または液密性は確保され、その隙間からクーラント等の切削液が漏れ出すのを防止できる。
【0028】
次に、本実施の形態における工具ホルダに掴持された切削工具Tへの切削液供給動作について説明する。
図3に示すように、図示しない工作機械側から供給される切削液は、ホルダ本体30の中央穴30aを通してチャック筒33の内壁面に形成した複数の流体供給路である溝56に供給され、この溝56からコレット40のスリ割り部41を経由してコレット40の先端と封止用キャップ50内に集まり、更に封止用キャップ50の流体通路53から各流体噴出ノズル60に供給される。そして、この各流体噴出ノズル60から切削工具Tの刃先方向に噴出された切削液を切削工具Tの外周面に沿って刃部Tb及び被加工物の切削箇所に確実に供給することができる。
【0029】
なお、締め付け状態にある締付筒37を前述した操作と逆の反時計回り方向に回転すると、ローラ保持筒36がチャック筒33の先端側へ移動すると共に締付筒37も同一方向に移動する。このため、縮径されていたチャック筒33は元の径に復元し、工具Tへの掴持力が解除される結果、工具Tの抜き取り、あるいは交換が可能になる。
【0030】
このような本実施の形態によれば、チャック筒33の内壁面に所定の間隔で溝56を形成し、この溝56を流体供給路としたことにより縮径方向へ弾性変形し易くなる。
そして、チャック筒33内に挿入される切削工具T掴持用のコレット40の先端鍔部43に封止用キャップ50を螺合させ、この封止用キャップ50の側壁部50bの端面50cをチャック筒33先端面33aにシール材70を介して密着させるとともに、封止用キャップ50の中央貫通孔51の内周面はシール材71を介して工具シャンク部Tsの外周面に密着されているため、切削液の漏れ防止が確実に行うことができ、切削液を無駄なく切削工具の先端刃部及び切削箇所に供給することができると共に、従来のように切削供給路を複雑な形状としたコレット40とすることがなくコレット40の製作が容易に且つ安価に提供できる。さらに、加工時の切削液が締付筒の先端部からニードルローラ部へ侵入すること、および塵埃が溝内に侵入することを確実に防止できる。
【0031】
また、この実施の形態によれば、各流体噴出ノズル60の封止用キャップ50への設置箇所を工具刃部Tbの径より外側に位置させるとともに、この各流体噴出ノズル60は封止用キャップ50に揺動可能に設けられているので、複合バニッシングリーマのように、工具シャンク部Tsの径より大きい径の刃部Tbを有する切削工具Tであっても、その刃部及び切削箇所への切削液の供給を確実にでき、しかも、各流体噴出ノズル60からの切削液の噴出方向を切削工具Tの突出長さ、直径,先端刃部の形状,回転速度等に応じて適切に調節することができる。
【0032】
なお、上記実施の形態では、チャック筒33先端面33aと封止用キャップ50の側壁部50bの端面50cとの間のシール機構、及び封止用キャップ50の中央貫通孔51と工具シャンク部Tsとの間のシール機構は、実施例に示すシール材70、71に限らず、ラビリンスパッキンなどを用いてもよい。
また、上記実施の形態では、コレット40をストレートのものについて説明したが、チャック筒33の内壁面がテーパ付きのものである場合は、ストレートコレットに代えてテーパ付きのコレットにも適用できることは勿論である。
また、上記実施の形態では、コレット40の鍔部43と封止用キャップ50との結合方式を雌ねじと雄ねじによる螺合方式としたが、本発明はこれに限定されることなくL字状溝を利用するキー係合等による結合構造であってもよい。
また、本発明においては、チャック筒33先端面33aと封止用キャップ50の側壁部50bの端面50c、及び封止用キャップ50の中央貫通孔51の内周面と工具シャンク部Tsの外周面を高精度に研磨して密着性をよくすれば、実施の形態に示すシール材70,71を省略できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の工具ホルダによれば、ホルダ本体に設けた流体供給路と連通し該流体供給路を流れる切削用流体を前記コレットの先端へ導く流体通路が前記コレットに設けられ、前記工具のシャンク部が貫通される貫通孔及び前記コレットの先端部に着脱可能に結合される側壁部を有する封止用キャップを備え、該封止用キャップは前記工具の刃部の径より大きい径に形成され、前記封止用キャップが前記側壁部を介してコレットの先端部に結合された状態では前記側壁部の端面が前記チャック筒の先端面に密着し、かつ前記貫通孔の内周面が前記工具のシャンク部外周面に密着してこれら先端面及びシャンク部外周面からの切削用流体の流出を止めるように構成され、前記封止用キャップの前端面の外周寄り箇所には複数の流体噴出ノズルを該流体噴出ノズルからの切削用流体の噴出方向が調節できるように揺動可能に設け、前記各流体噴出ノズルと前記コレットの流体通路との間は前記封止用キャップに形成した流体通路により連通されるようにしたので、切削液の漏れ防止が確実に行うことができ、切削液を無駄なく切削工具の先端刃部及び切削箇所に供給することができると共に、従来のように切削供給路を複雑な形状としたコレットとすることがなくコレットの製作が容易に且つ安価に提供できる。
【0034】
また、本発明によれば、各流体噴出ノズルが設けられる封止用キャップの前端面の外周寄り箇所は工具刃部の径より外側に位置であるとともに、この各流体噴出ノズルは封止用キャップに揺動可能に設けられているので、工具シャンク部の径より大きい径の刃部を有する切削工具であっても、その刃部及び切削箇所への切削液の供給を確実にでき、しかも、各流体噴出ノズルからの切削液の噴出方向を切削工具Tの突出長さ、直径,先端刃部の形状,回転速度等に応じて適切に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来における切削油の供給機構を備えた工具ホルダの断面図である。
【図2】 従来における切削油の供給機構を備えた工具ホルダに使用されているコレットの斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態における工具ホルダの縦断側面図である。
【図4】 図3の4−4線に沿う横断平面図である。
【図5】 本発明の実施の形態における封止用キャップの底面図である。
【符号の説明】
30 工具ホルダ本体
31 シャンク部
32 フランジ
33 チャック筒
33a 先端面
34 ローラ保持筒
36 ニードルローラ
37 締付筒
40 コレット
41,42 スリ割り部
43 鍔部
44 雄ねじ部
50 封止用キャップ
51 中央貫通孔
51a 平板部
51b 側壁部
52 雌ねじ部
53 流体通路
56 溝
60 流体噴出ノズル
70,71 シール材

Claims (5)

  1. 一端に工作機械のスピンドルに挿着されるシャンク部を有し、他端部に前記シャンク部の軸線と一致して延設され、外周面に先端側に行くに従い径が小さくなるテーパ面が形成されたチャック筒を有するホルダ本体と、前記チャック筒を外周面側から締め付ける締付筒と、前記チャック筒に嵌合され工具のシャンク部を掴持するコレットとを備え、前記締付筒により前記チャック筒を縮径または復元させて前記工具を脱着可能に掴持する工具ホルダにおいて、
    前記ホルダ本体に設けた流体供給路と連通し該流体供給路を流れる切削用流体を前記コレットの先端へ導く流体通路が前記コレットに設けられ、前記工具のシャンク部が貫通される貫通孔及び前記コレットの先端部に着脱可能に結合される側壁部を有する封止用キャップを備え、該封止用キャップは前記工具の刃部の径より大きい径に形成され、前記封止用キャップが前記側壁部を介してコレットの先端部に結合された状態では前記側壁部の端面が前記チャック筒の先端面に密着し、かつ前記貫通孔の内周面が前記工具のシャンク部外周面に密着してこれら先端面及びシャンク部外周面からの切削用流体の流出を止めるように構成され、前記封止用キャップの前端面の外周寄り箇所には複数の流体噴出ノズルを該流体噴出ノズルからの切削用流体の噴出方向が調節できるように揺動可能に設け、前記各流体噴出ノズルと前記コレットの流体通路との間は前記封止用キャップに形成した流体通路により連通され、前記流体噴出ノズルが設けられる前記前端面の外周寄り箇所は前記刃部の径より外側に位置していることを特徴とする工具ホルダ。
  2. 前記コレットの先端部は該コレットの径より大きい径の鍔部を有し、この鍔部の外周面には雄ねじ部が形成され、前記封止用キャップの側壁部内周面には雌ねじ部が形成され、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部に螺合することにより前記封止用キャップが前記シャンク部の先端部に装着されることを特徴とする請求項1記載の工具ホルダ。
  3. 前記チャック筒の先端面と前記封止用キャップとが密着する面間にシール材が介在されていることを特徴とする請求項1または2に記載の工具ホルダ。
  4. 前記工具のシャンク部が貫通する前記封止用キャップの中央貫通孔の内周面と前記工具シャンク部の外周面とが密着する面間にシール材が介在されていることを特徴とする請求項1ないしの何れか1項に記載の工具ホルダ。
  5. 前記工具のシャンク部を嵌合保持した前記コレットを前記チャック筒に挿入して該チャック筒を前記締付筒で締め付けた後、前記コレットの先端部に前記封止用キャップが装着されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の工具ホルダ。
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