JP3676518B2 - カメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラの撮影レンズ光学系の通過光束の大きさを変化可能な可変絞り機構付きレンズ鏡枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にレンズシャッタカメラにおいては、露光制御を行なうために露光開口を開閉する第1のセクターであるシヤッタ羽根と、通過する光束の大きさを決める絞り開口径を可変する第2のセクターである可変絞り羽根とを撮影レンズ光学系内に有する構成のものが知られれてる。この場合シャッタ羽根は常に全開するようになっており、設定絞り値に応じた可変絞り羽根の口径により通過光束の大きさを決定し、この両者を組み合せることで露光量を制御する。
【0003】
また、絞り羽根兼用のシヤッタ羽根からなり、露光量をその開口径と開閉スピードとを組み合せて制御するシャッタと、このシャッタとは別に撮影レンズの焦点距離可変に応じて最大光束径を変更して最大開口径を規制するための絞り羽根を有するようなレンズシャッタカメラもある。
この種の従来のカメラの可変絞り機構を図7に示す撮影レンズ鏡筒の要部断面図に基づいて説明すると、鏡枠101には前レンズ105が固着され、この前レンズ5の後方にはシャッタ保持部材102が前記鏡枠101に固設されている。このシヤッタ保持部材102にはシヤッタ羽根103A,103Bがそれぞれ支持軸102a,102bに回動可能に支持されていて、さらに、その後方には開口光束を決める絞り開口径を可変するための、あるいは最大光束径を変更して最大開口径を規制するための可変絞り羽根104A,104Bが支持軸102c,102dに回動可能に支持されている。なお、シャッタ保持部材102の後方には図示しないが後レンズが鏡枠101に固定されている。ここで、図7に示すように、シヤッタ羽根103A,103B及び可変絞り羽根104A,104Bは、それぞれその光軸に垂直な羽根作動面が前レンズ105に対して光軸方向でラップしないで避けるように配置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような配置構成においては、シヤッタ羽根103A,103Bと可変絞り羽根104A,104Bの占める光軸方向の厚さ寸法よりも大きく、前レンズ105と後レンズ(図示せず)やシヤッタ保持部材102との間隔L'をあけておくこととなり、これ以上両レンズ間隔を小さくしてレンズ鏡枠をコンパクトにすることや、レンズ設計に自由度を増やすといったことができないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、このような課題に鑑み、可変絞り羽根の配置を工夫して、この可変絞り羽根を挟むレンズや部材の間隔をより短くすることを可能にするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠においては、撮影レンズ光学系と、上記撮影レンズ光学系中に設けられ、露光する光の通過光束を規制するよう開口径が変化可能な可変絞り羽根と、上記撮影光学系の一部を構成し、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズとを有し、上記絞り羽根の作動面の光軸方向の位置は、上記レンズの凸面の面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠においては、撮影レンズ光学系と、上記撮影レンズ光学系中に設けられ、露光する光の通過光束を規制するよう開口径が変化可能な可変絞り羽根と、上記撮影光学系の一部を構成し、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構とを有し、上記絞り羽根の作動面の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時に、上記レンズの凸面の面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明のカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠においては、撮影レンズ光学系と、上記撮影レンズ光学系中に設けられ、露光する光の通過光束を規制するよう開口径が変化可能な可変絞り羽根と、上記絞り羽根を開閉駆動する絞り羽根開閉機構と、上記撮影光学系の一部を構成し、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構とを有し、上記絞り羽根の作動面の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時には、上記レンズの凸面の面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置され、且つ上記絞り羽根は、開口径の略開放状態となり、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根から離れる方向に移動した時には、上記絞り羽根駆動機構によって開口径を小さくする方向に駆動されることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示の例によって説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の主要部を示す分解斜視図であって、図2,図3は、本発明の実施の形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図であって、図2は可変絞り羽根4A,4Bの口径が最も小さい状態を示し、図3は可変絞り羽根4A,4Bの口径が最も開いた状態を示している。
【0010】
レンズ鏡枠1は筒状部材であって、その先端部に前レンズ5を固着して有していて、さらにこの前レンズの後方にはシヤッタ保持部材2が固着されている。シヤッタ保持部材2の後方には、図示しない枠部材に固着された後レンズ(図示せず)を有した後群枠部材(図示せず)が配設され、レンズ枠1に対して同軸上で移動可能に構成され、前レンズ5とこの後レンズとの間隔を可変とすることで、焦点距離を変更可能となっている。このように、本カメラのレンズ鏡枠は、上記前レンズ5からなる第1群レンズ系と、図示しない第2群レンズ系とからなり、両群レンズ間の間隔を可変して焦点距離を変更可能なズームレンズを構成している。
【0011】
シヤッタ保持部材2の光軸中心には固定開口2eが配設され、広角域から望遠域の全焦点距離の中で最大の光束が通過可能となるような大きさになっている。上記シヤッタ保持部材2には、シヤッタ羽根支持軸2a,2bと、絞り羽根支持軸2c,2dが一体的に固設されていている。シヤッタ羽根支持軸2a,2bには絞り羽根兼用のシヤッタ羽根3A,3Bがそれぞれ孔3a,3bを嵌入して回動可能に軸支されて、その開口径と開閉スピードとを組み合せて露出制御する絞り兼用シャッタ機構を有する。このシャッタとは別に撮影レンズの焦点距離変化に応じて最大光束径を変更して最大開口径を規制するため、絞り羽根支持軸2c,2dにそれぞれ孔4a,4bを嵌入して回動可能に軸支された可変絞り羽根4A,4Bを有する絞り羽根機構が配設されている。
【0012】
一般に、焦点距離に応じて通過する光束径が変化する。よって、上記シヤッタ羽根3A,3Bが全開時には、シヤッタ保持部材2の固定開口2eと別に、上記可変絞り羽根4A,4Bにより、焦点距離に応じた最大開口径を設定し制限する必要が生ずる。このために上記可変絞り羽根4A,4Bが設けられている。
シヤッタ羽根3A,3Bは、撮影露光操作に連動する図示しないシヤッタ開閉機構により、シヤッタ羽根3A,3Bに設けられたカム長孔3c,3dに係合した駆動ピン(図示せず)を駆動して開閉される。また、可変絞り羽根4A,4Bは、焦点距離可変機構に連動してカム長孔4c,4dに係合した駆動ピン(図示せず)を駆動して作動される。
【0013】
上記シャッタ開閉機構は、カメラに設けた被写体の明るさを測定する測光手段の測定値に基づいて自動的に決められた露出条件、あるいは手動操作により設定された露出条件に基づいて制御される。
前レンズ5の後面側はシヤッタ保持部材側に突出した凸面を有する凸レンズとなっている。そして、本実施の形態では、前レンズ5の後面の面頂に対して、可変絞り羽根4A,4Bの作動平面が光軸方向位置でラップするように、そのラップ量をAとしたときに、A≧0となるように、可変絞り羽根4A,4Bを配置してある。可変絞り羽根4A,4Bは、レンズ5の面に当接しないように、その最小口径が規制されている。
【0014】
本実施の形態のカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の作動を簡単に説明する。
焦点距離設定操作により、上記前レンズ5を含む第1レンズ群を有し、第1群枠を構成するレンズ枠1と、図示しない第2レンズ群を構成するレンズ枠との間隔を変えて焦点距離を広角域と望遠域との間で変更する。
【0015】
設定した焦点距離が広角域にある場合は、一般に絞り羽根を通るその最大光束は望遠域の場合より細いので、可変絞り羽根4A,4Bを図1に示すように絞り込んだ位置とする。焦点距離が望遠域にある場合は、絞り羽根を通るその最大光束は広角域の場合より太いので、可変絞り羽根4A,4Bを図3に示すように絞りをより開いた位置とする。このように、焦点距離に応じて、可変絞り羽根4A,4Bを連動させて、通過可能な最大光束を規制制御する。
【0016】
そして、所定の焦点距離に設定することに応じて可変絞り羽根4A,4Bによる最大光束径が制御され、その後撮影露光開始操作により、シャッタが駆動され、シヤッタ羽根3A,3Bが開閉動作し、被写体の明るさに応じて決められた露出条件に基づいた露光開口径及び開口時間とすることで、撮影レンズを通過する露光量を制御する。
【0017】
このような実施形態によれば、従来の絞り羽根配置のものに対して、可変絞り羽根を、凸レンズ面と当たらない範囲で、その面頂より光軸方向に入り込んだ位置に配置することにより、レンズ面頂からシヤッタ保持部材や他レンズまでの光軸方向の間隔Lを従来より短くすることが可能であり、レンズ鏡筒及びこれを組み込んだカメラの小型化が可能である。
【0018】
また、シヤッタ保持部材の後方に後レンズがある場合、前レンズ5とのレンズ群間隔を短くすることが可能となるので、レンズ光学設計上の自由度を増すこともできる。結果として、レンズ鏡筒の小型化が可能になると共に、より性能の高いレンズを有するカメラ得ることができる。
さらに、一般的な2群ズームレンズの場合、広角側から望遠側に焦点距離を変える際、光学上、レンズ全体を前に移動すると共に、シヤッタ機構を挟んだ前レンズ5と後レンズとのレンズ間隔を狭くするようになるので、本実施の形態によれば、従来可変絞り羽根で占めていた光軸方向スペース分、焦点距離を望遠側へ延ばした光学設計が可能となる。
【0019】
なお、本実施形態においては、ズーミングに連動して可変絞り羽根の開口径を自動的に制御しているが、ズーミング操作以外に、特定の撮影モード切換操作等により絞り羽根開口径を連動可変させるようにする場合にも適用できる。
また、焦点距離に応じて可変させた可変絞り羽根を、フィルム面への有害光の到達を防止する所謂フレア絞りとして、レンズ鏡枠やカメラ本体内の適所に設ける場合にも適用できる。
【0020】
次に、本願発明の第2の実施の形態を図を用いて説明する。
図4,図5及び図6は、本発明の第2の実施の形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図である。図4は、撮影準備状態にあって絞り羽根の口径が大きく開いている状態を示し、図5は撮影時において絞り羽根の口径が必要範囲で最も小さくなっている状態を示している。図6は撮影レンズが撮影を禁止するよう、レンズが図4に示す状態から収納された沈胴状態にあり、絞り羽根はレンズ面に干渉しないように、図5に示す状態よりさらに口径を大きくしている状態を示している。
【0021】
レンズ枠21は、シヤッタ保持部材22を固着して有している。このシヤッタ保持部材22の前方側には、前レンズ25が固着されたレンズ保持枠26がレンズ枠21に対して光軸方向へ摺動可能に嵌合している。ここで、レンズ保持枠26は、レンズ鏡枠21に光軸方向に起立されたガイド軸27に孔26aが係合していて回転方向の移動を阻止されているので、図示しないレンズ駆動機構により、光軸方向へ直進移動して撮影時の被写体に対して図4の状態から図5の状態へ前レンズ25を焦点合わせ移動させることと、図4の状態から図6の状態へ前レンズ25を沈胴状態へ収納移動させることを可能としている。
【0022】
シヤッタ保持部材22の後方側には、図示しない枠部材に固着された後レンズ(図示せず)を有した後群枠部材が配設され、レンズ枠21に対して同軸上で移動可能に構成され、前レンズ25とこの後レンズとの間隔を可変とすることで、焦点距離を変更可能でとなっている。このように、本カメラのレンズ鏡枠は、上記前レンズ25からなる第1群レンズ系とし、図示しない第2群レンズ系からなり、両群レンズ間の間隔を可変して焦点距離を可変可能なズームレンズを構成している点は、第1の実施の形態と同様である。
【0023】
上記シヤッタ保持部材22には、シヤッタ羽根支持軸22a,22bと、絞り羽根支持軸22c,22dが一体的に固設されていている。上記シヤッタ保持部材22は、このシヤッタ羽根支持軸22a,22bにシヤッタ羽根23A,23Bがそれぞれ孔23a,23bを嵌入して回動可能に軸支されて、常に全開開口径に達した後に閉じるように開閉波形を制御し、その開閉スピード等により露光制御するシャッタ機構を有している。
【0024】
さらに、上記シヤッタ保持部材22は、このシャッタ機構とは別にその前方に、撮影レンズ光学系の開口絞りを変更して絞り開口径を設定するため、絞り羽根支持軸22c,22dにそれぞれ孔24a,24bを嵌入して回動可能に軸支された可変絞り羽根24A,24Bを有する絞り羽根機構が配設されている。
なお、シヤッタ羽根23A,23Bは、図示しないシヤッタ開閉機構により、カメラのシヤッタレリーズ操作に連動して、カム長孔23c,23dに係合した駆動ピン(図示せず)を駆動して開閉する。また、絞り羽根24A,24Bは、カム長孔24c,24dに係合した駆動ピン(図示せず)を図示しない絞り羽根開閉機構により駆動し、開口径を変更可能に構成されている。撮影時の露光量は、絞り羽根機構の絞り口径とシヤッタ機構の開閉時間とを被写体の明るさに応じて、組み合せ変更することにより制御される。
【0025】
図に示すように、前レンズ25は、その後面側がシヤッタ保持部材側に突出した凸面を有する凸レンズとなっている。
本第2の実施の形態では、図6に示す沈胴状態及び図4に示す撮影準備状態にある場合、前レンズ25の後面の面頂に対して、可変絞り羽根24A,24Bの作動面が光軸方向位置でラップするように、図示のようにそのラップ量をAとしたときに、A≧0となるように、絞り羽根24A,24Bを配置してある。
【0026】
図4は、前レンズ25が沈胴位置から繰り出され、焦点合わせされる前の準備位置状態を示していて、絞り羽根24A,24Bはその開口径をかなり大きく広げ、前レンズ25と干渉しないように逃げている。図5は、前レンズ25が焦点合わせ移動範囲における繰り出した位置で至近距離被写体に焦点合わせされている状態を示していて、絞り羽根24A,24Bの作動平面とラップしない位置まで前レンズ25が繰り出されるので、絞り羽根24A,24Bはその開口径を自由な大きさに変更可能となる。図6は、前レンズ25が図4に示す状態からさらに引っ込んだ沈胴位置にある状態を示していて、前レンズ25の凸面の頂点がよりシヤッタ羽根23A,23Bに近接する。このとき、絞り羽根24A,24Bは、凸面に干渉しないようにさらに開き方向に作動する。
【0027】
このように、可変絞り羽根24A,24Bは、前レンズの光軸方向繰り出し位置に応じて、前レンズ25の面に当接しないように、その最小口径が規制されている。
本第2の実施の形態の可変絞り機構を有するレンズ鏡枠の作動を簡単に説明する。
【0028】
図4において、図示しないカメラレリーズ操作が行なわれると、レンズ駆動機構によって、レンズ保持枠26が可変絞り羽根24A,24Bから遠ざかる前方向へ駆動される。上記レンズ駆動機構は、図示しないCPU(中央処理装置)によって制御されており、このCPUによって狙いの停止位置でレンズ保持枠26を停止させる。レンズ保持枠26が停止すると、次に絞り羽根駆動機構により絞り羽根24A,24Bが閉じ方向に駆動される。上記絞り羽根駆動機構は、上記CPUによって制御されており、このCPUによって狙いの停止位置で絞り羽根24A,24Bを制御し停止させる。
【0029】
図5に示すように、絞り羽根24A,24Bが停止すると、上記シヤッタ開閉機構によりシヤッタ羽根23A,23Bが開閉駆動され、被写体の明るさに応じた露光開口時間として、撮影レンズの絞り羽根24A,24Bの開口径を通過する露光量を制御する。
本第2の実施の形態では収納状態において、第1の実施の形態と同様に、絞り羽根をレンズ面頂よりもレンズ側に配置しているため、レンズ面頂からシヤッタ保持部材や他レンズまでの距離Lを従来より短くできるため、レンズ鏡枠の小型化が可能である。
【0030】
また、本第2の実施の形態では、絞り羽根24A,24Bが通常は前レンズ25との干渉を回避するように開口径を大きくした開状態にしておき、使用の際に、前レンズ25が絞り羽根24A,24Bから光軸方向に離れた後に開口径を変化駆動させるので、前レンズ25との干渉に規制されることなく自由に、絞り羽根24A,24Bの開口径を小さくすることが可能である。
【0031】
さらに、レンズ鏡枠を収納状態とするよう、レンズ間隔を短くするよう光軸方向に折りたたみ移動させるときには、図5に示すように、絞り羽根24A,24Bの開口を図4の撮影準備状態に比べさらに広げて、レンズ面頂と絞り羽根24A,24Bとのラップ量を増やして、携帯時等に便利なように小型化することができる。
[付記]
以上詳述した如き本発明の上記実施態様によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0032】
(1) 露光する光を規制するよう開口径を変化可能で、全閉状態にはならない可変絞り羽根と、
上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
を有し、
上記絞り羽根の光軸方向の位置は、上記レンズの凸面の面頂と同じか、又は面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0033】
(2) 開閉することにより光を通過させ露光を行なうシヤッタ羽根と、
露光する通過光束の径を規制するよう開口径を変化可能で、全閉状態にはならない可変絞り羽根と、
上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
を有し、
上記絞り羽根の光軸方向の位置は、上記レンズの凸面の面頂と同じか、又は面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0034】
(3) 露光する光を規制するよう開口径が変化可能で、全閉状態にはならない可変絞り羽根と、
上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構と、
を有し、
上記絞り羽根の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時に、上記レンズの凸面の面頂と同じか、又は面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0035】
(4) 露光する光を規制するよう開口径が変化可能で、全閉状態にはならない可変絞り羽根と、
上記絞り羽根を開閉駆動する絞り羽根開閉機構と、
上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構と、
を有し、
上記絞り羽根の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時に、上記レンズの凸面の面頂と同じか、又は面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置され、且つ上記絞り羽根は、開口径の開放状態を初期状態とし、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根から離れる方向に移動した後に、上記絞り羽根駆動機構によって開口径を小さくする方向に駆動されることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0036】
(5) 付記3において、さらに
上記絞り羽根を開閉する絞り絞り羽根開閉機構と、
ズーム光学系と、
上記ズーム光学系の焦点距離を変更する焦点距離変更手段と、
を有し、
上記絞り羽根駆動機構は、上記焦点距離変更手段に連動して作動することを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0037】
(6) 付記4において、
上記カメラは、被写体の明るさを測定する測光手段を有し、
上記絞り羽根駆動機構は、上記測光手段により測定された測光値に基づいて制御されることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
(7) 付記4において、
上記カメラは、露出条件を変える露出条件設定手段を有し、
上記絞り羽根駆動機構は、上記露出条件設定手段により設定された条件に基づいて制御されることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0038】
(8) 露光する光を規制するよう開口径が変化可能で、全閉状態にはならない可変絞り羽根と、
上記絞り羽根を開閉駆動する絞り羽根開閉機構と、
焦点距離可変のレンズ光学系と、
上記焦点距離可変のレンズ光学系の焦点距離を変更する焦点距離変更手段と、
上記レンズ光学系を構成していて、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
上記焦点距離変更手段に連動して、上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構と、
上記焦点距離変更手段に連動して、上記絞り羽根駆動機構を作動させる絞り連動機構と、
を有し、
上記絞り羽根の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時に、上記レンズの凸面の面頂と同じか、又は面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置され、且つ上記絞り羽根は、上記絞り連動機構による開口径の略開放状態を初期状態とし、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根から離れる方向に移動するにつれ、上記絞り羽根駆動機構によって開口径を小さくする方向に駆動されることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による可変絞り機構を有するレンズ鏡枠によれば、可変絞り羽根を、凸レンズ面と当たらない範囲で、その面頂より光軸方向に入り込んだ位置に配置することにより、そのレンズ面頂からシヤッタ保持部材や他レンズまでの光軸方向の間隔を短くすることが可能であり、レンズ鏡筒の小型化が可能である。
【0040】
また、可変絞り羽根を挟んだレンズ群間隔を短くすることが可能となることで、レンズ光学設計上の自由度を増すこともでき、より性能の高いレンズ鏡枠を得ることができる。
さらに、使用の際に、非撮影時と撮影時と光軸方向に移動するレンズである場合、このレンズと光軸方向でラップしている可変絞り羽根から、上記レンズが光軸方向に離れた後に開口径を変化駆動させるようにすることにより、レンズとの干渉に規制されることなく自由に、可変絞り羽根の開口径を小さくすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わるカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の主要部を示す、斜め前方から見た分解斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図であって、可変絞り羽根4A,4Bの口径が最も小さい状態を示す。
【図3】 本発明の第1の実施形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図であって、可変絞り羽根4A,4Bの口径が最も開いた状態を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図であって、撮影準備状態にあってレンズ面に干渉しないように、絞り羽根の口径が大きく開いている状態を示す。
【図5】本発明の第2の実施形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図であって、撮影時において絞り羽根の口径が必要範囲で最も小さくなっている状態を示す。
【図6】本発明の第2の実施形態を示したカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠の要部断面図であって、撮影レンズが撮影を禁止するようにレンズが図4に示す状態から収納された沈胴状態にあり、可変絞り羽根はレンズ面に干渉しないように、図4に示す状態よりさらに口径を大きくしている状態を示す。
【図7】従来のカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠を示す要部断面図。
【符号の説明】
1,21 レンズ枠
2,22 シヤッタ保持部材
3A,3B,23A,23B シヤッタ羽根
4A,4B,24A,24B 可変絞り羽根
5,25 前レンズ
26 レンズ保持枠
27 ガイド軸
Claims (3)
- 撮影レンズ光学系と、
上記撮影レンズ光学系中に設けられ、露光する光の通過光束を規制するよう開口径が変化可能な可変絞り羽根と、
上記撮影光学系の一部を構成し、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
を有し、
上記絞り羽根の作動面の光軸方向の位置は、上記レンズの凸面の面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。 - 撮影レンズ光学系と、
上記撮影レンズ光学系中に設けられ、露光する光の通過光束を規制するよう開口径が変化可能な可変絞り羽根と、
上記撮影光学系の一部を構成し、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構と、
を有し、
上記絞り羽根の作動面の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時に、上記レンズの凸面の面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置されていることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。 - 撮影レンズ光学系と、
上記撮影レンズ光学系中に設けられ、露光する光の通過光束を規制するよう開口径が変化可能な可変絞り羽根と、
上記絞り羽根を開閉駆動する絞り羽根開閉機構と、
上記撮影光学系の一部を構成し、上記絞り羽根に隣接して配置され、少なくとも上記絞り羽根に対向する面が凸面であるレンズと、
上記レンズを光軸方向に前後移動させるレンズ駆動機構と、
を有し、
上記絞り羽根の作動面の光軸方向の位置は、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根に最も近づいた時には、上記レンズの凸面の面頂よりも上記レンズ面側に入り込んだ位置に配置され、且つ上記絞り羽根は、開口径の略開放状態となり、上記レンズが上記レンズ駆動機構により上記絞り羽根から離れる方向に移動した時には、上記絞り羽根駆動機構によって開口径を小さくする方向に駆動されることを特徴とするカメラの可変絞り機構付きレンズ鏡枠。
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