JP2002174838A - 焦点距離切換レンズ絞り装置及びそれを有したカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単焦点レンズ並の高性能なレンズを有する焦
点距離切換カメラとレンズ鏡筒のための焦点距離切換レ
ンズ絞り装置を実現すること。 【解決手段】 複数レンズ群を有し、互いのレンズ間隔
を変更することで複数焦点距離(広角、標準、望遠)から
１つを選択可能な焦点距離切換レンズ装置であり、複数
例えば３つの絞り(絞りＡ〜Ｃ)と、これら複数の焦点距
離の１つを選択する焦点距離選択手段(焦点距離切換レ
バー３)と、上記３つの絞りの１つ(例えば広角では絞り
Ａ)を「可変絞り」として機能させる可変絞り手段(ここ
では絞りＡモータ３０ａやモータドライバ７０ａ)と、
この可変絞り以外の絞り(即ち絞りＢ、Ｃ)を「固定絞
り」として設定する固定絞り設定手段(制御部ＣＰＵ)と
を備え、選択された焦点距離に応じて撮影に有効な光線
以外を規制できるような口径に各絞りを制御する焦点距
離切換レンズ絞り装置を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数の焦点距離に
切換可能な小型かつ高性能な焦点距離切換レンズを実現
するための絞り装置及びそれを有したカメラに関する。

【０００２】

【従来の技術】複数焦点距離カメラ用のレンズ技術とし
ては、近年例えば特開昭６３−４３１１４号公報に教示
された「焦点距離が切換可能なレンズ構体」がある。こ
のような焦点距離が切換可能な光学系を撮影レンズに有
するカメラでは、通常、撮影レンズ群を構成する主要な
マスターレンズの前に設けられた１つのフロントコンバ
ージョンレンズ群を回転させ３つの焦点距離状態を得る
ことで、ユーザの所望によりワイド(WIDE：広角)、スタ
ンダード(STAN：標準)又はテレ(TELE：望遠)撮影の為の
各焦点距離を選択的に切り換えられるように構成されて
いる。この構造では確かにカメラと別体のコンバージョ
ンレンズの併用は不要となる。

【０００３】また、従来の複数焦点距離レンズ構体は、
これを構成するレンズ群に隣接して露出動作に係わり稼
動する可変絞りと、レンズの収差や光路内の乱反射を防
ぐ為に固定的に固定絞りが専用に設けられていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術のレンズ構体では、実質的にはマスターレ
ンズにコンバージョンレンズを一体的に付加した複合構
成のため、光学系を成すレンズ枚数が構造的に多くな
る。また、フロントコンバージョンレンズ群で回転駆動
を行なう為の機構が設けられる必要から、構成的に全体
の小型化は極めて困難である。

【０００５】さらに、絞りをその機能別に所定の位置に
配置して、主に可変絞りのみを制御する従来の絞り制御
では、設計上の限界もあり光学的な性能向上には自ずと
限界がある。特に可変絞りのみの口径制御では、光学的
な不具合の解消は難しく、その結果、フレアやゴースト
が発生する場合があり、これに起因する撮影上の悪影響
が効率的に防止できなかった。

【０００６】単焦点レンズがもつ高い性能を発揮すると
共に、コンバージョンレンズを付けなくとも複数の焦点
距離の切り換えが可能な小型のレンズ絞り装置を備えた
カメラが求められている。

【０００７】そこで本発明の目的は、単焦点レンズ並の
高性能なレンズを有する焦点距離切換カメラとレンズ鏡
筒のための焦点距離切換レンズ絞り装置を実現すること
にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するため、本発明では次のような手段を講じてい
る。即ちこの発明によれば、複数のレンズ群を有し、互
いのレンズ間隔を変更することによって、複数の焦点距
離の内から１つを選択可能な焦点距離切換レンズ絞り装
置においては、複数の絞りと、その複数の焦点距離の１
つを選択する焦点距離選択手段と、それら複数の絞りの
１つを可変絞りとして機能させる可変絞り手段と、この
可変絞り以外の上記絞りを所定の固定絞りとして設定す
る固定絞り設定手段とを備えるような焦点距離切換レン
ズ絞り装置を提案する。

【０００９】そして、少なくとも３つ以上の複数のレン
ズ群と、少なくとも２つ以上の可変絞りと、上記複数の
レンズ群の内１つを２つ以上の位置に移動させるレンズ
群移動手段と、このレンズ群移動手段によるそのレンズ
群の移動に伴って上記複数の可変絞りを移動させる絞り
移動手段と、上記複数の絞りの内の１つを可変絞りとし
て機能させ、残りの上記絞りを所定の絞り値に設定する
絞り制御手段とを備えるような焦点距離切換レンズ絞り
装置を提案する。また、上記可変絞りのそれぞれがレン
ズ群間のそれぞれに配置されるような上述の装置を提案
する。

【００１０】

【発明の実施の形態】この発明は、複数レンズ群と複数
絞りを有した撮影レンズ光学系が供する複数の焦点距離
(広角、標準、望遠)の中からユーザが所望により選択操
作した焦点距離切換え操作に伴う焦点距離切換え動作お
よび、これに対応して適切な露光が得られるような絞り
動作を、所定の手法と制御手順に基づいて最適制御する
ように構成された焦点距離切換レンズ絞り装置について
の一つの提案である。

【００１１】特徴としてこの焦点距離切換レンズ絞り装
置においては、焦点距離を選択する手段として例えば操
作レバー等による焦点距離切換え操作に連動してエンコ
ーダと切換検出用接片等の組合せが検知し、その選択さ
れた焦点距離の情報を制御部(ＣＰＵ)に通知すること
で、上記複数絞りうちの１つを「可変絞り」として適正
露出の為の可変絞り手段(当該絞りと専用駆動制御系)を
機能させ、一方、これ以外の絞りユニットは「固定絞
り」として有害光の入射を規制する為に固定絞り設定の
手段にて機能させるように所定の口径制御を含む制御が
なされるものである。

【００１２】以下、本発明に係わるカメラを概説してか
ら、核心部分については後述する。まず図１及び図２を
用いて、本発明に係わるタイプのカメラの概要を説明す
る。図１（ａ），（ｂ）は、本発明を適用した「三焦点
距離切換」タイプのレンズ一体型一眼レフカメラの外観
を例示する。図１（ａ）に示す状態は、このカメラのメ
インＳＷ(不図示)がＯＦＦのとき撮影レンズ１が鏡筒２
内に格納された沈胴状態である。この一眼レフカメラは
沈胴状態において最短の長さを呈する。また使用に際し
メインＳＷをＯＮにすることで、撮影レンズ１が前方に
僅かに繰り出されて撮影スタンバイ状態となるように構
成されている。

【００１３】さらに、焦点距離切換レバー３を図１
（ｂ）に矢印で示す一方向に操作すると、この撮影レン
ズ１の構成レンズ群(一群〜四群)２０が所定の組合せ
（詳細後述）に基づき光軸に沿って鏡筒２の前方に繰り
出され、焦点距離を変化させるように構成されている。

【００１４】撮影レンズ１は、複数の構成レンズ群(一
群〜四群)２０と、後述する複数の絞りユニット（不図
示）から構成されている。複数の絞りユニットは所定の
レンズ群と共に光軸に沿って移動するような駆動機構に
組み込まれている。尚、ここに例示したレンズ構成は４
群構成の「三焦点距離タイプ」と略称する種類である。

【００１５】図２（ａ），（ｂ）には、一般的な一眼レ
フカメラ用の単焦点レンズの基本構成を概念的に示して
いる。図２（ａ）に示す広角撮影時のワイド系(広角系)
では、バックフォーカスを焦点距離よりも長くする為、
短焦点の「レトロフォーカスタイプ」が一般に用いられ
る。即ちこの広角系のレンズ構成は、一点鎖線で示す光
軸上の被写体方向から負パワーのレンズ、絞り１０、そ
して正のパワーのレンズという順に配列されている。

【００１６】一方、図２（ｂ）に示す望遠撮影時のテレ
系(望遠系)では、全長を短縮する為、長焦点の「テレフ
ォトタイプ」が一般に用いられる。即ちこの望遠系のレ
ンズ構成は、光軸上の被写体方向から正パワーのレン
ズ、絞り１０、そして負のパワーのレンズという順に配
列されている。このほかには、図示しない「エルノスタ
ータイプ」と称される基本構成のものも用いられる。

【００１７】なお、ここには図示しないが広角系と望遠
系との中間的なものとして、例えば、焦点距離５０mm前
後のスタンダード系(標準系)のレンズ構成は、絞りを境
にして前後のパワー配分が対称形を成している。このよ
うな標準系では、その絞りに対し前後の各レンズ群がほ
ぼ対称な「ガウスタイプ」等が用いられる。

【００１８】またズームレンズでは通常、高変倍比の場
合、レンズの群数や枚数が多くなり、大型化して高価に
なる。さらには、広角〜望遠までの全域にて所定以上の
光学的性能を確保することが必要な故に、単焦点レンズ
並の性能を確保することは極めて困難であるが、レンズ
一体型の一眼レフの場合、ユーザからはズーム比のみな
らず小型化が求められ、これと共に性能自体が重要視さ
れる。

【００１９】そこで、これより例示する本発明の実施形
態は、高性能な多焦点距離レンズをレンズ一体型一眼レ
フに組み込むことで、「システム一眼」においてカメラ
ボディと単焦点レンズ３本程度の組合せに相当する性能
を有し、かつ極めて小型で操作性に優れたカメラ用のレ
ンズ鏡筒を実現するものである。

【００２０】以下、具体的な実施形態を挙げて本発明に
ついて詳しく説明する。図３〜図１２に沿ってこの実施
形態の焦点距離切換レンズ絞り装置に関して具体的に述
べる。一実施形態として図３（ａ）〜（ｄ）には、三焦
点距離タイプの光学系の構成を例示する。但し、ここか
らはレンズ群のそれぞれを矩形で簡単に略図示する。

【００２１】まず図３（ａ）に示す構成は、４つのレン
ズ群（一群〜四群）で構成された沈胴状態のレンズ光学
系であり、各レンズ群は以下の正／負パワーを有してい
る。すなわち、クイックリターンミラー２１を介してフ
ォーカルプレーンシャッタ２２の背後に存在する結像面
２３に被写体像を正しく結像させる為、一群は負パワ
ー、二群は正パワー、三群は正パワー、四群は負パワー
をそれぞれに有するレンズ群で構成される。尚、各群は
複数レンズで構成されても１枚のレンズのみで構成され
てもよい。

【００２２】また本実施形態のレンズ構成例では、各群
のレンズ間には矢印の位置にそれぞれ絞りＡ〜Ｃユニッ
トが配置され、通常の沈胴状態では全ての絞りＡ〜Ｃユ
ニットが開放状態になっている。尚、各ユニットは公知
の複数の絞り羽根（図５参照）で光路の口径を制御する
ものである。

【００２３】そして次に説明のように、レンズ光学系の
位置的状態を適宜変化させることで焦点距離を変化さ
せ、撮影光学系全体として広角時はワイド(WIDE)、標準
時はスタンダード(STAN)または、望遠時はテレ(TELE)の
状態で撮影できるように配置設定されている。

【００２４】図３（ｂ）に示す構成は、広角(WIDE)状態
（即ち、焦点距離ｆ＝２８mmで絞り値Ｆ２）のレンズ系
であり、一群と二群の間の群間隔が広くなった状態で、
被写体側の負パワーの一群に対し、二群，三群，四群ト
ータルでは正・正・負パワーとなり、全体では正パワー
となる。これは「レトロフォーカスタイプ」の構成であ
り、広角系のレンズ構成に適したタイプである。この時
のそれぞれの絞りＡ〜Ｃユニットでは、絞りＡユニット
が主に露光の為の「可変絞り」となり、他の絞りＢユニ
ット、絞りＣユニットは「固定絞り」として開放又は開
放に近い状態になる（詳細後述）。

【００２５】また図３（ｃ）に示す構成は、標準(STAN)
状態（即ち、焦点距離ｆ＝５０mmで絞り値Ｆ２）のレン
ズ系である。この標準状態では、一群と二群、三群と四
群が近づき、一方では二群と三群の間隔が広がる。この
状態では、絞りＢユニットの前側（被写体側）は負・正
パワーの構成で、絞りＢユニットの後ろ側は正・負パワ
ーの構成を呈し、このような構成は絞りＢユニットを中
央に挟み込んだ対称形に近い形態である。尚これは、標
準系レンズに適したタイプであり、この時は絞りＢユニ
ットだけが主な露光の為の「可変絞り」となるものであ
る。

【００２６】図３（ｄ）に示す構成は、望遠(TELE)状態
（即ち、焦点距離ｆ＝１００mmで絞り値Ｆ２．８）のレ
ンズ系であり、この状態では、一群、二群及び三群は近
づき、三群と四群の間隔が広がった状態となる。一群〜
三群は負・正・正パワーの構成となり、全体では正パワ
ー、四群は負パワーで、絞りＣユニットのみが主に露光
の為の「可変絞り」となる。この構成は、望遠系に適し
た「テレフォトタイプ」に相当する状態である。

【００２７】一般にズームレンズ光学系においては、絞
りユニットの位置は決められたレンズの間で不変である
故に、全焦点域で高性能を確保することが困難であった
が、これに対して本発明では、焦点距離に対して適した
レンズ系となり得るように、絞りユニットの位置を可変
にするという新しい概念を適用することで、小型で少な
いレンズ枚数にて高性能化を実現することができる。

【００２８】なお、前述した図１（ａ）の撮影レンズの
沈胴状態は図３（ａ）に示す状態に対応し、図１（ｂ）
の撮影レンズが繰り出された状態は図３（ｄ）に示す状
態に対応している。

【００２９】図４には、絞りユニットを３個組み込んだ
撮影レンズ系の一構成例を示す。この例は、４群レンズ
構成の光学系に、３つの絞りユニットを設けて撮影レン
ズを構成するものである。三箇所に配された絞りＡ〜Ｃ
ユニットは、それぞれのレンズ群の間に独立し光軸に直
交して配列され、これら絞りＡ〜Ｃユニットの駆動源
（アクチュエータ）としてのステッピングモータ(Ｍ)３
０ａ〜３０ｃのいずれか１つの稼動によって、この撮影
レンズ内の１つの代表として露光の為の「可変絞り」の
絞り動作を行ない、後段に配置されたクイックリターン
ミラー２１またはフォーカルプレーンシャッタ２２およ
び結像面２３に所定の光量を供給するように構成されて
いる。

【００３０】そして図５には、これら絞りＡ〜Ｃユニッ
トを構成する複数の絞り羽根等の組立例を分解斜視図で
示している。絞りユニット用の駆動源であるステッピン
グモータ(Ｍ)３０は、回転軸にピニオン３１を有し、そ
のステッピングモータ３０のピニオン３１を貫通させた
状態で取り付けられた絞り地板３２と、ピニオン３１と
噛合するギヤ部３５を周縁部に設けた駆動リング３４
と、所定の絞り動作をする例えば三枚の絞り羽根（絞り
セクタ）３７と、この絞り羽根３７に隣接してこれらを
保護する絞り蓋４０とが図示の如の順に組み立てられ一
体的な１つの絞りユニットを形成する。

【００３１】絞り地板３２の片面の３箇所にはボス３３
が突出して設けられ、同様に駆動リング３４の片面の３
箇所にはボス３６が突出して設けられ、また、３枚の絞
り羽根３７のセクタそれぞれには、長細いガイド(穴)３
８と支点穴３９が形成されている。そして、ボス３６
は、この絞り羽根３７のガイド３８に沿ってそれぞれ移
動可能に嵌入して組み合わされ、またボス３３は、絞り
羽根３７の支点穴３９にそれぞれ嵌入して組み合わされ
る。

【００３２】また、ステップモータ３０のピニオン３１
がギヤ部３５に噛合してこの駆動リング３４を回動させ
ると、この回動に伴なって３枚の絞り羽根３７がそれぞ
れの支点穴３９を中心に光軸に徐々に接近したり離れた
りして、光路の広さ（口径）を変化させる絞り動作を行
なうようになっている。

【００３３】ここで図６（ａ），（ｂ）に、焦点距離切
換え動作によってレンズの焦点距離ｆとこのレンズが繰
り出される光軸上での位置関係をグラフで示す。図６
（ａ）のグラフは、広角、標準および望遠の三箇所で固
定的に焦点距離ｆを切り換えることのできる三焦点距離
切換タイプの固定式レンズの場合を示している。つまり
これは、前述した三個の絞りＡ〜Ｃユニット（図４参
照）にそれぞれ広角、標準または望遠の何れかの専用の
絞り機能を発揮させることで、丸印で示す３つの固定的
な焦点距離を切り換えながら適正絞り動作も行なう方式
である。

【００３４】また、図６（ｂ）のグラフには、広角、標
準および望遠のそれぞれ３つの所定の焦点距離を中心と
してその前後のある範囲で焦点距離を僅かながら連続的
に変えられるズーム機能を付加した撮影レンズの場合の
レンズ繰出し位置の関係を示している。このように、所
望により切り換えた何れかの専用絞り機能のほかに、図
示しないレンズ駆動系によってズーム動作を行なわせる
こともできる。

【００３５】つづいて、図７および図８に従って、三焦
点距離切換タイプの撮影レンズ光学系の光路内における
入射光線を規制する絞り制御について説明する。図７
（ａ）〜（ｃ）には、広角、標準および望遠での光学光
路内のレンズ位置と、可変絞り及び固定絞りの状態をそ
れぞれ示している。ここには、結像面２３の中心に結像
する光線と、その周辺に結像する光線を図示している。

【００３６】また図８（ａ），（ｂ）には広角および望
遠での各絞り設定される口径の比較をそれぞれ例示して
いる。

【００３７】広角状態(WIDE時)、標準状態(STAN時)およ
び望遠状態(TELE時)における構成レンズ群２０と、３つ
の絞りＡ〜Ｃとの位置関係の変化および、所定の絞り駆
動に伴って、鏡筒内の有効光路が図示のように変化す
る。すなわち、ここに概略的に矩形で略図示した一群〜
四群のレンズと、各群のレンズ間に前方から絞りＡ、
Ｂ、Ｃが順番に配設されて成る四群構成の撮影レンズ群
２０において、例えばWIDE時では、一群のみ前方に位置
し、二群〜四群が隣接して後方に位置する。そして、撮
影時には可変絞り（露光時のＦNo.を決定する絞り）と
して絞りＡが駆動され、光路を最適な露光量が得られる
口径に絞り込む。即ち、絞りＡの口径は、図８（ａ）に
示す如く、全開径φＤ(A)から最適な露光量に対応する
開放径φＤ(A)Wに絞り設定され、広角状態の有効光路を
規定する。

【００３８】また、後方に集まった状態の二群〜四群で
は、絞りＢの口径が、図８（ａ）下段に示す如く、全開
径φＤ(B)から開放径φＤ(B)Wに絞り設定され、この時
同様に、絞りＣの口径が全開径φＤ(C)から開放径φＤ
(C)Wに絞り設定される。詳しくは、WIDE時において絞り
Ｂ内を光線が通過する為に必要な径φＤ(B)Wに、全開径
φＤ(B)から絞り設定される。（ φＤ(B) ＞ φＤ(B)W
）。同様に、WIDE時に絞りＣ内を光線が通過する為に
必要な径φＤ(C)Wに、全開径φＤ(C)から絞り設定され
る。（ φＤ(C) ＞ φＤ(C)W ）。

【００３９】一方、補助的に固定絞りとしてこれら絞り
Ｂ，Ｃは、有害光の入射を規制する為に、開放よりわず
かに絞り駆動される。

【００４０】また図８（ｂ）及び図７（ｃ）に示すTELE
時では、一群〜三群が隣接して前方にズーミング駆動し
て位置し、四群が後方に位置する。この場合は、撮影時
に可変絞りとして絞りＣが主に駆動され、光路を最適な
露光量が得られる口径に絞り込む。即ち、絞りＣの口径
は、全開径φＤ(C)Tから最適な露光量に対応する開放径
φＤ(C)Tに絞り設定される。

【００４１】また、TELE時において絞りＡ内を光線が通
過する為に必要な径φＤ(A)Tに、全開径φＤ(A)から絞
り設定される。但し絞り稼動範囲はわずかである（即
ち、φＤ(A) ≒ φＤ(A)T ）。同様に、TELE時に絞りＢ
内を光線が通過する為に必要な径φＤ(B)Tに、全開径φ
Ｄ(B)から絞り設定される。同じく絞り稼動範囲はわず
かである（即ち、φＤ(B) ≒ φＤ(B)T ）。この結果、
固定絞りとしてのこれら絞りＡ，Ｂにより有害光の入射
を規制され、絞りＣの絞り動作によってその望遠状態で
の有効光路が規定される。

【００４２】尚、STAN時では、前方に一群と二群が隣接
し、後方に三群と四群が隣接して位置する。この場合も
前述同様に、撮影時には可変絞りとしての絞りＢが駆動
されてその光路を最適な露光量が得られる口径に絞り込
む。また、補助的に絞りＡ，Ｃが有害光の入射を規制す
る所定の口径に絞り設定される。但し、これについての
具体例は、レンズ光学系が標準状態でもあり、設定され
る絞り口径の大きさ等は周知技術を適用して適宜に実施
してよいものとする。

【００４３】また尚、複数の絞りＡ，Ｂ，Ｃのうち可変
絞り（ＦNo.を決定する絞り）として機能する１つの絞
りに関して、実際の絞り値は、撮影情報（条件：測光測
距値、シャッタ速度、フィルム感度など）に基づいて周
知の露出制御技術によって、設定され露光直前に絞り込
まれるようになっており、ここで言う絞りの「全開径」
は、その絞りの最大口径であるものとする。

【００４４】このような絞りの構成配置と設定及び動作
の結果、結像面２３にはその焦点距離に合致した最適な
絞り状態で被写体像を結像させ、良好にフィルムを露光
することができるようになっている。続いて、本発明の
焦点距離切換レンズ絞り装置の三焦点距離切換に関する
制御手順を説明する。絞りＡ〜Ｃモータ３０ａ〜３０ｃ
に例えばパルスモータを採用する場合、各パルスモータ
へは何パルス分絞り込むかを、所定パルス数や所定位置
情報を記憶した所定のメモリ(不図示)から読み出して電
気的にモータ駆動を次のように制御できる。

【００４５】図９（ａ）〜（ｃ）にこの三焦点距離切換
制御手順をフローチャートで示す。図９（ａ）のフロー
チャートには広角(WIDE)状態検出の絞り動作手順を示
し、図９（ｂ）は望遠(TELE)状態の絞り動作手順を、図
９（ｃ）は標準(STAN)状態の絞り動作手順をサブルーチ
ンで示す。ただしここでは主に固定絞りについての制御
を述べる。

【００４６】焦点距離の切換えを焦点距離切換検出部が
検出し、例えばWIDE状態であれば、まず最初に、可変絞
りＡを含む全ての絞りＡ〜Ｃを開放状態にする（Ｓ１
０）。焦点距離切換レバー３で選択されたWIDE状態を実
現するため、絞りＢモータ３０ｂを、メモリ中の所定パ
ルス数に基づき所定パルス分のパルス駆動を行なうこと
で、WIDE時の所定位置（φＤ(B)W ）まで絞る（Ｓ２
０）。

【００４７】また同様に、絞りＣモータ３０ｃを、同様
に所定パルス分の駆動を行なうことでWIDE時の所定位置
（φＤ(C)W ）まで絞る（Ｓ３０）。その後メインルー
チンにリターンする。

【００４８】なお、上記の各パルス駆動に関する所定値
は、例えばＲＡＭ又はＲＯＭ等のメモリテーブルに予め
記憶されており、その中から焦点距離に基づいて選択的
に読み出し、該当する専用パルスモータ（この場合、絞
りＢモータ３０ｂ，絞りＣモータ３０ｃ）をパルス駆動
するように設定されている。

【００４９】一方、STAN状態では、図９（ｂ）の如く、
可変絞りＢを含む全ての絞りＡ〜Ｃを開放し（Ｓ１
０）、口径を最も広くし、その後はこの状態を維持した
ままメインルーチンにリターンする。

【００５０】またTELE状態を実現するためには、図９
（ｃ）に示す如く、可変絞りＢを含む全ての絞りＡ〜Ｃ
を開放する（Ｓ１０）。絞りＡモータ３０ａを、メモリ
中の所定パルス数に基づきTELE時の所定パルス分のパル
ス駆動を行なうことで所定位置（φＤ(A)T ）まで絞る
（Ｓ２０）。

【００５１】同様に、絞りＢモータ３０ｂを予め設定さ
れていた所定パルス分の駆動を行なうことで所定位置
（φＤ(B)T ）まで絞る（Ｓ３０）。その後メインルー
チンにリターンする。

【００５２】図１０には、説明のため平面的に展開した
カムリング(カム環)６０とこの下に装着される固定筒５
０から成る二層構造のカム機構を示している。実際には
円筒形の固定筒５０がカムリング６０に内挿して双方の
カム溝にカムフォロワ４１で相対回動可能に係合された
ものである（図１１（ｂ）参照）。

【００５３】このカム機構を成すカムリング６０のカム
溝としては、広角状態、標準状態、望遠状態および沈胴
状態に対応した、各レンズ系と絞りユニットの移動を前
述のように規定するような４本の蛇行したカム溝６１ａ
〜６１ｄが図示の如く各直線部と屈曲部を有して連続的
な屈曲形状にそれぞれ固有に形成されている。

【００５４】この形状における直線部は、それぞれ設定
された前述のレンズ群の４つの位置（WIDE位置、STAN位
置、TELE位置および沈胴位置）にそれぞれ対応してカム
フォロワ４１が一時的に留まる部分を含むように設定さ
れている。

【００５５】また、鏡筒２の本体内に埋め込まれたバネ
４５により付勢される弾頭状のクリックピン４４が、カ
ムリング６０の片側の周縁部の所定箇所（上記４つの位
置に対応する位置）に略Ｖ字形に切欠き形成されたクリ
ックポイント６６ａ〜６６ｄに嵌入して、カムリング６
０を移動行程で一時的にロックするようなクリック機構
を有している。

【００５６】一方、下層を成す固定筒５０にはガイド溝
として直進溝５１が点線で示すように光軸に平行に、し
かも上記４本のガイド溝６１ａ〜６１ｄを横切る長さに
形成されている。

【００５７】カムフォロワ４１としての４つのピン部材
(４１ａ〜４１ｄ)は、各レンズ群の駆動専用のもので、
一群用ピン４１ａはカム溝６１ａと直進溝５１に摺動可
能に挿嵌され、二群用ピン４１ｂはカム溝６１ｂと直進
溝５１に摺動可能に挿嵌され、三群用ピン４１ｃはカム
溝６１ｃと直進溝５１に摺動可能に挿嵌され、四群用ピ
ン４１ｄはカム溝６１ｄと直進溝５１に摺動可能に挿嵌
されている。

【００５８】そして、これら二種類の溝に沿って摺動可
能な形状をもつカムフォロワ４１の各ピン部材が、二層
で交差する上下対応する２つの溝に支持された状態で、
段階的に各レンズ群および絞りユニットの光軸上におけ
る位置が変位できるようになっている。なお、上記レン
ズ群および絞りユニットはそれぞれレンズ枠（不図示）
等に支持され、それぞれに対応したカムフォロワ４１の
各ピンに従動可能に取り付けられている。

【００５９】次に、上述のようなカム構造の実際の外観
を図１１（ｂ）に斜視図で示し、図１１（ａ）には、カ
ムリング(カム環)６０上に形成された焦点距離エンコー
ダ９０のスイッチパターンを拡大して示す。分解状態で
示されたこのカム構造は、沈胴、広角、標準および望遠
の各位置を後述する複数のスイッチパターンで成る焦点
距離エンコーダ９０を有するカム環６０と固定筒５０と
が連動して動くように組み立てられる。

【００６０】固定筒５０を内挿するカムリング６０の周
面部には、焦点距離エンコーダ９０としての略Ｌ字状を
成すスイッチパターン（WIDE-ＳＷ９０ｂ、STAN-ＳＷ９
０ｃ、TELE-ＳＷ９０ｄ）とＧＮＤパターン９０ｅと
に、焦点距離検出部９１の接片９１ａが接触するように
組み付けられ、前述の如く、直進溝５１を有する固定筒
５０は、カムリング６０の内部に内挿された状態にて、
その直進溝５１を介して、ピン状のカムフォロワ４１に
よって貫通された状態で組み込まれる。

【００６１】焦点距離エンコーダ９０は、図１１（ａ）
に示すような所定の導通パターンとしての沈胴ＳＷ９０
ａ、WIDE-ＳＷ９０ｂ、STAN-ＳＷ９０ｃ、TELE-ＳＷ９
０ｄおよび接地パターン(ＧＮＤ)９０ｅをカムリング６
０のカム溝に隣接してリング表面に薄膜形成されて有し
ている。

【００６２】そして、焦点距離切換検出部９１として複
数の導電ブラシを束ねて成る接片９１ａが図１０（ａ）
に示す接片接触範囲で焦点距離エンコーダ９０の導通パ
ターン上を摺動して、沈胴位置、WIDE位置、STAN位置お
よびTELE位置にて、接片９１ａを介して焦点距離エンコ
ーダ９０の接地パターン(ＧＮＤ)と上記各位置における
スイッチパターンとの導通が成立して該当スイッチがＯ
Ｎすることにより、それぞれの位置状態が検知できるよ
うになっている。

【００６３】すなわち接片９１ａは、焦点距離エンコー
ダ９０の接地パターン(ＧＮＤ)及び沈胴ＳＷ、WIDE-Ｓ
Ｗ、STAN-ＳＷ、TELE-ＳＷのパターン端面上を摺動する
ように構成されているので、接片９１ａがカムリング６
０の回動に伴って沈胴ＳＷ、WIDE-ＳＷ、STAN-ＳＷまた
はTELE-ＳＷの何れかのパターンの端面に接触して対応
する位置(即ち焦点距離の状態)をＣＰＵ１００に通知す
ることができる。

【００６４】本発明の焦点距離切換レンズ絞り装置の構
成を図１２にまとめると、この実施形態に係わる三焦点
距離切換タイプの撮影光学系は、４つのレンズ群のほか
に図示のような３つの絞りと駆動制御系を有している。
詳しくは、前述の如く光軸上に並設された絞りＡ〜Ｃを
それぞれ駆動する絞りＡ〜Ｃモータ３０ａ〜３０ｃは、
モータドライバ７０ａ〜７０ｃにそれぞれ接続され、制
御手段としてのＣＰＵ１００の指令によって絞り動作可
能に構成されている。

【００６５】前述のカムリング６０は、光軸を中心に回
動可能に焦点距離切換モータ７１に図示しない周知機構
を介して接続され、また合焦のためフォーカスモータ７
２も同様に設けられ、これら各モータ７１，７２はＤＣ
モータドライバ８０に接続されＣＰＵ１００によって適
宜なタイミングで駆動制御可能に構成されている。

【００６６】また、前述の焦点距離エンコーダ９０は、
このエンコーダ９０をアクセスして焦点距離切換のタイ
ミングを検知するための焦点距離切換検出部９１にアク
セス可能に設けられて、ＣＰＵ１００に検知信号を送出
可能に接続されている。さらにまた、フォーカスモータ
パルス検出部９２が、焦点距離切換動作に伴う発生パル
スを検知してＣＰＵ１００に検知信号を送出可能に設け
られ、上記フォーカスモータ７２の駆動制御にその信号
が用いられるように設定されている。

【００６７】このように、本発明の焦点距離切換レンズ
絞り装置によれば、ユーザの焦点距離切換レバーの手動
選択操作に連動して、撮影レンズが繰出し又は繰込みさ
れ、エンコーダ９０をアクセスする切換検出部９１の接
片９１ａがその選択された焦点距離位置に達すると、そ
の焦点距離位置情報が制御部(ＣＰＵ)に通知されるの
で、この制御部は、所定のプログラムに基づき複数の絞
りＡ〜Ｃユニットうちの１つを露光に係わる「可変絞
り」として可変絞り手段(当該絞りユニットと専用駆動
系)で機能させ、一方、それ以外の絞りユニットは「固
定絞り」として固定絞り設定手段で設定される。

【００６８】特にこの焦点距離切換レンズ絞り装置を有
するカメラは、シャッタ速度等の撮影条件に連係して撮
影時に行なわれる絞り動作に特徴を有するものであり、
本発明の絞りの口径制御では、撮影光学系の撮影に使え
る有効光路において、撮影に有効な光線以外の有害光を
蹴り、遮光して悪影響を最小限にすべく、固定絞りもあ
る程度の絞り量（即ち全開径と開放径の差）の範囲で絞
り動作が行なわれる。尚、この絞り量は、図７〜図８中
で二重矢印で示す絞りの隣接する矢印の矢の間隔に対応
する。よって、固定絞りが僅かでも所定の絞り量分だけ
絞り込むので、フレアやゴーストの発生が防止でき、撮
影上の悪影響を削減することができる。

【００６９】一方、可変絞りは、撮影状況に応じて更に
主たる絞りとしての実際の露光に係わる絞り動作が行な
われる。

【００７０】つまり、焦点距離切換レンズ絞り装置を備
えるカメラを用いれば、ユーザは所望する何れの焦点距
離での撮影においても、有害光の入射が規制されながら
その焦点距離で最適な適正露出にて良好な撮影が可能と
なる。

【００７１】（変形例）上述の実施形態は次のように変
形実施することができる。例えば、実施形態で例示の絞
り口径制御は、選択された焦点距離に特有のレンズ群の
移動配置と絞りユニットの位置関係など光路設計上の仕
様事項により適宜に変更すればよい。また、絞りは複数
の羽根セクタを用いた機械式のものに限らず、光を透過
又は非透過にする例えば液晶絞りを適用してもよく、電
気的な口径制御で行なってもよい。

【００７２】また、本発明の絞り装置は、撮影レンズと
一体のカメラに適用してもよいし、レンズ鏡筒単体に適
用してもよい。このほかにも、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の変形実施が可能である。

【００７３】以上、実施形態に基づき説明したが、本明
細書中には次の発明が含まれる。 （１） 焦点距離が選択的に切換可能な撮影レンズを有
するカメラにおいて、上記撮影レンズを構成する複数の
レンズ間に複数の絞りを配置して成り、選択された焦点
距離に基づき、何れか一箇所の上記絞りを所定の撮影情
報(例えば測光値)により光路を規制する径が可変となる
可変絞りとして制御し、かつ、上記絞り以外のその他の
絞りを当該焦点距離に基づいて所定の径に保持される固
定絞りとして使用することを特徴とするカメラを提供で
きる。

【００７４】（２） 上記焦点距離に基づき、所定の径
に保持される上記固定絞りの径は、光学性能の低下に影
響のある光束を遮閉し得る径に設定されていることを特
徴とする（１）に記載のカメラである。

【００７５】（３） 少なくとも３つ以上の複数のレン
ズ群と、少なくとも２つ以上の上記可変絞りと、上記複
数のレンズ群の内２つを、２箇所以上の位置に移動させ
るレンズ群移動手段(焦点距離切換モータ・カム機構)
と、上記レンズ群移動手段による当該レンズ群の移動に
伴って、上記複数の可変絞りを移動させる絞り移動手段
(絞りモータ・ドライバ)と、上記複数の可変絞りの内の
１つを可変絞りとして機能させ、残りの上記絞りを所定
の絞り値に設定する絞り制御手段(絞りモータ・ドライ
バ、制御部、ＣＰＵ)と、を有することを特徴とする焦
点距離切換レンズ絞り装置を提供できる。

【００７６】

【発明の効果】以上、本発明によれば、単焦点レンズ並
の高性能なレンズを有する焦点距離切換カメラとレンズ
鏡筒のための焦点距離切換レンズ絞り装置を実現するこ
とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１（ａ），（ｂ）は本発明を適用したカメ
ラを示し、図１（ａ）は、沈胴状態にある「三焦点距離
切換」タイプのレンズ一体型一眼レフカメラを示す斜視
図、図１（ｂ）は、前方に伸長した撮影レンズの構成を
透視して示す斜視図。

【図２】 図２（ａ），（ｂ）は一般的な一眼レフカメ
ラ用の単焦点レンズの基本構成を示し、図２（ａ）は、
広角撮影時の「レトロフォーカスタイプ」の構成を示す
説明図、図２（ｂ）は、望遠撮影時の「テレフォトタイ
プ」の構成を示す説明図。

【図３】 図３（ａ）〜（ｄ）は本発明の第１実施形態
の４群構成の「三焦点タイプ」のレンズ光学系の構成を
示し、図３（ａ）は、沈胴状態のレンズ光学系の構成
図、図３（ｂ）は、広角状態のレンズ光学系の構成図、
図３（ｃ）は、標準状態のレンズ光学系の構成図、図３
（ｄ）は、望遠状態のレンズ光学系の構成図。

【図４】 図４は、絞りユニットを複数個組み込んだ撮
影レンズ系の概略構成図。

【図５】 図５は、絞りユニットの構成を示す分解斜視
図。

【図６】 図６（ａ），（ｂ）はレンズの焦点距離とレ
ンズ繰出し位置の関係を示し、図６（ａ）は、三焦点距
離切換タイプの固定式レンズの場合の動作グラフ、図６
（ｂ）は、三焦点距離切換タイプのズーム式レンズの場
合の動作グラフ。

【図７】 図７（ａ）〜（ｃ）はこの三焦点距離切換タ
イプの光学光路を示し、図７（ａ）は、広角状態の光学
系の有効光路内光線を示す説明図、図７（ｂ）は、標準
状態の光学系の有効光路内光線を示す説明図、図７
（ｃ）は、望遠状態の光学系の有効光路内光線を示す説
明図。

【図８】 図８（ａ），（ｂ）は三焦点距離切換タイプ
の各絞りと径を示し、図８（ａ）は、広角状態の光路を
規定する絞り位置を示す説明図、図８（ｂ）は、望遠状
態の光路を規定する絞り位置を示す説明図。

【図９】 図９（ａ）〜（ｃ）はこの三焦点距離切換の
制御手順を示し、図９（ａ）は、広角状態検出の絞り動
作手順を示すフローチャート、図９（ｂ）は、望遠状態
の絞り動作手順を示すフローチャート、図９（ｃ）は、
標準状態の絞り動作手順を示すフローチャート。

【図１０】 図１０は、カムフォロワを挟むカムリング
(カム環)および固定筒の平面展開図。

【図１１】 図１１（ａ），（ｂ）は焦点距離エンコー
ダを有するカム環と固定筒およびカムフォロワを示し、
図１１（ａ）は、沈胴、広角、標準および望遠の各位置
を規定するスイッチパターンを示す平面図、図１１
（ｂ）は、カムリング側の焦点距離検出部の要部と、固
定筒のカムフォロワを挟むカムリングおよび固定筒の分
解斜視図。

【図１２】 図１２は、本発明の三焦点距離切換タイプ
の撮影光学系および、その駆動・制御系の構成を示すブ
ロック構成図。

【符号の説明】

１…撮影レンズ、 ２…鏡筒、３…焦点距離切換レ
バー（焦点距離選択手段）、４…レリーズ釦、１０…絞
り（絞り手段：絞り(Ａ〜Ｃ)ユニット）、２０…レンズ
群（一群〜四群）、２１…クイックリターンミラー、２
２…フォーカルプレーンシャッタ、２３…結像面、３０
…ステッピングモータ（Ｍ）、３０ａ〜３０ｃ…絞り
(Ａ〜Ｃ)モータ、３１…ピニオンギヤ、 ３２…絞り地
板、３３…ボス、 ３４…駆動リング、３５…
ギヤ部、 ３７…絞り羽根、４０…絞り蓋、
４１…カムフォロワ(ピン)、４４…クリックピン、
４５…バネ、５０…固定筒、 ５１…直進溝、
６０…カムリング(カム環)、６１，６１ａ〜６１ｄ…カ
ム溝、６６ａ〜６６ｄ…クリックポイント、７０ａ〜７
０ｃ…モータドライバ、７１…焦点距離切換モータ、７
２…フォーカスモータ、８０…ＤＣモータドライバ、９
０…焦点距離エンコーダ、９１…焦点距離切換検出部、
９１ａ…接片、９２…フォーカスモータパルス検出部、
１００…ＣＰＵ（制御部、制御手段）。Ｓ１０〜Ｓ３０
…絞り制御処理ステップ。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０３Ｂ 9/06 Ｇ０３Ｂ 9/06

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のレンズ群を有し、互いのレンズ間
   隔を変更することで、複数の焦点距離の内の１つを選択
   可能な焦点距離切換レンズ絞り装置であって、 複数の絞りと、 上記複数の焦点距離の１つを選択する焦点距離選択手段
   と、 上記複数の絞りの１つを可変絞りとして機能させる可変
   絞り手段と、 上記可変絞り以外の上記絞りを所定の固定絞りとして設
   定する固定絞り設定手段と、 を具備することを特徴とする焦点距離切換レンズ絞り装
   置。
2. 【請求項２】 少なくとも３つ以上の複数のレンズ群
   と、 少なくとも２つ以上の可変絞りと、 上記複数のレンズ群の内の１つを２つ以上の位置に移動
   させるレンズ群移動手段と、 上記レンズ群移動手段による上記レンズ群の移動に伴っ
   て上記複数の可変絞りを移動させる絞り移動手段と、 上記複数の絞りの内の１つを可変絞りとして機能させ、
   残りの上記絞りを所定の絞り値に設定する絞り制御手段
   と、 を具備することを特徴とする焦点距離切換レンズ絞り装
   置。
3. 【請求項３】 上記可変絞りのそれぞれは、レンズ群間
   それぞれに配置されることを特徴とする、請求項１また
   は請求項２の何れかに記載の焦点距離切換レンズ絞り装
   置。