JP3671455B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は,ディーゼルエンジン等の排気中に含まれるパティキュレート及びNOx等を浄化する内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および問題点】
ディーゼルエンジンの排気中には気体成分と固体成分とから成るパティキュレート及び窒素酸化物(NOx)が含まれており,これらの有害成分が環境上問題となっている。
このうちパティキュレートについては,ディーゼルエンジンの排気通路中に設けた酸化触媒にて気体成分のみを浄化するという方法が実用化されている。しかし,この方法ではパティキュレートの固体成分の浄化が全くできず,また,排気温度が触媒の活性温度以下の場合は気体成分についても浄化ができないという問題がある。
【0003】
これに対し,特公平6−10409号公報では,触媒を担持したトラップフィルタにてパティキュレートを捕集し,所定量のパティキュレートを捕集した後にエンジンの吸気通路に設けた吸気絞りを絞ることにより排気温度を昇温し,パティキュレートを燃焼させてトラップフィルタを再生する方法が提案されている。
しかしながら,この方法では吸気絞り手段,そのアクチュエータ及び制御装置などが新たに必要となるため構成が複雑になってしまう。また,吸気絞りによる排気昇温量は大きくないため,市街地走行などの排気温度が低い走行状態ではフィルタを再生することができないという問題がある。さらには,吸気を絞るとエンジンの燃焼状態が悪化するため出力が低下し,またエミッションが悪化するという問題もある。
【0004】
また,上記方法では,もうひとつの有害成分であるNOxが浄化できないため,NOxを浄化するにはさらに別の浄化手段が必要となりコスト,体積が大きくなるという問題がある。
一方NOxについては,排気管の途中に触媒を設け,その上流で軽油などの還元剤を供給し,この還元剤と排気ガスとを混合させて,触媒上でNOxを還元浄化するという方法が公知である。
しかし,この方法では,上記還元剤が高沸点の分子であるため反応性が低く,NOxの還元浄化効率が低いという問題がある。さらに,構成が複雑となるため装置が大型化するという問題もある。
【0005】
そこで,特開平5−156993号公報では,燃料をシリンダ室に噴射するフューエルインジェクタの燃料噴射時期を,電磁弁を用いて制御しこれによって浄化を促進する方法が提案されている。すなわち,機関出力発生のための主燃料の噴射後に,主燃料噴射量の0.3〜3%に相当する極微量の燃料を,膨張行程中の温度が低下したシリンダ室内に後噴射し,これを燃焼させることなく熱分解して反応性が高い炭化水素を生成させる。そしてこの炭化水素を排気ガスにそれを混合して,排気ガスに含まれるNOxを触媒上で還元浄化するという方法である。
しかしながら,この方法では,排気温度が触媒の活性化温度よりも低い場合にはNOxを浄化ができないという問題がある。
【0006】
また,上記公報に提案された方法では,常に行程の一定時期に後噴射を行うため,燃料の分解度合が一義的に決まってしまう。すなわち,排気温度が高いほど燃料の分解度合が大きく炭素数が小さい炭化水素が供給されることとなる。しかしながら,詳細を後述する図19に示すように,NOxを効率良く還元浄化するためには,排気温度が高いほど(図19のT2)炭素数が大きな炭化水素(図19のB)を供給する必要がある。そのため,この方法では,排気温度によって異なるNOxの還元浄化効率を最高にするような還元剤(炭化水素)を常に触媒に供給することができないという問題がある。
【0007】
更に,極微量の後噴射の燃料を制御するために,極めて高応答性の電磁弁が必要となり,そのためコストと体積の増大を招くという問題がある。
また,この方法ではもうひとつの有害成分であるパティキュレートが浄化できないため,パティキュレートを浄化するためには,更に別個に浄化装置が必要となりコストと体積が一段と大きくなるという問題加わってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで,本発明は簡素な構成によって,パティキュレートとNOxの両方を含む排気を効率よく浄化することの出来る内燃機関の排気浄化装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
説明の都合上まず第1参考発明につき説明する。
第1参考発明は,気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装された排気処理手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段からの出力により排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段の出力を所定値と比較する温度比較手段と,この温度比較手段の出力に基づいて上記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し上記燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,排気温度が上記所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後に燃料の後噴射を指令し,これによって機関の排気温度を上記排気処理手段の作動に適した温度範囲に制御する。
【0010】
第1参考発明においては,燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する燃料噴射制御手段と温度推定手段及び温度比較手段とが設けられており,上記燃料噴射制御手段は,排気温度が所定値以下の場合に燃料の後噴射を指令し,排気処理手段が良好に作動する温度となるように,燃料噴射手段の制御を行うことである。
なお,上記後噴射は,膨張行程の前半のタイミングにおいて実施することが好ましい。膨張行程の前半で後噴射を行えば,シリンダ室内の温度が高く,燃料が効果的に燃焼し,効率よく排気温度を上昇させることが出来るからである。
【0011】
第2参考発明は,気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,パティキュレート捕集手段の入口側に設けた圧力検出手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段からの出力により排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段の出力を所定値と比較する温度比較手段と,上記運転状態検出手段と圧力検出手段の出力に基づいてパティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量を算出する堆積量演算手段と,この堆積量演算手段の出力を所定値と比較する堆積量比較手段と,上記温度比較手段と堆積量比較手段の出力に基づいて上記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射の後に,機関の膨張行程前半における燃料の後噴射の実施を指令する。
【0012】
第2参考発明においては,排気処理手段としてのパティキュレート捕集手段と,排気温度推定手段及び温度比較手段と,堆積量演算手段及び堆積量比較手段と,燃料噴射制御手段とが設けられており,燃料噴射制御手段は,パティキュレート堆積量が所定値を越えかつ排気温度が所定値以下の場合に,膨張行程の前半において後噴射が実施されるよう指令することである。
【0013】
本願の第1発明は,気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装された窒素酸化物還元手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段からの出力により排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段からの出力を所定値と比較する温度比較手段と,この温度比較手段の出力により上記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,排気温度が所定値以上の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後に燃料の後噴射を膨張行程後半で実施し,排気温度が所定値以下の場合には,それに加えて後噴射を膨張行程前半でも実施するよう指令することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置である(請求項1)。
【0014】
第1発明において最も注目すべきことは,排気処理手段としての窒素酸化物還元手段と,排気温度推定手段及び温度比較手段と,燃料噴射制御手段とが設けられており,燃料噴射制御手段は,排気温度が所定値以上の場合には後噴射を膨張行程の後半で実施し,排気温度が所定値以下の場合には,後噴射を更に膨張行程の前半においても実施するよう指令することである。
【0015】
本願の第2発明は,気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,排気通路中に介装された窒素酸化物還元手段と,パティキュレート捕集手段の入口側に設けた圧力検出手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段からの出力により排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段からの出力を所定値と比較する温度比較手段と,前記運転状態検出手段と圧力検出手段からの出力によりパティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量を算出する堆積量演算手段と,この堆積量演算手段からの出力を所定値と比較する堆積量比較手段と,前記温度比較手段と堆積量比較手段からの出力により前記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後の後噴射を膨張行程後半で実施し,パティキュレート捕集手段へのパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下の場合にはそれに加えて,後噴射を膨張行程前半でも実施するよう指令することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置である(請求項2)。
【0016】
第2発明において最も注目すべきことは,排気処理手段としてのパティキュレート捕集手段及び窒素酸化物還元手段と,排気温度推定手段及び温度比較手段と,堆積量推定手段及び堆積量比較手段と,燃料噴射制御手段とを有しており,パティキュレート堆積量が所定値以下の場合には,後噴射を膨張行程の後半で実施し,パティキュレート堆積量が所定値を越え且つ排気温度が所定値以下の場合には,それに加えて膨張行程の前半においても後噴射を実施することである。
【0017】
本願の3発明は,気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,排気通路中に介装された窒素酸化物還元手段と,パティキュレート捕集手段の入口側に設けた圧力検出手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段の出力に基づいて排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段の出力に基づいて燃料噴射時期を補正変更する燃料噴射時期補正手段と,前記排気温度推定手段の出力を所定値と比較する温度比較手段と,上記運転状態検出手段と圧力検出手段の出力に基づいてパティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量を算出する堆積量演算手段と,この堆積量演算手段の出力を所定値と比較する堆積量比較手段と,上記温度比較手段と堆積量比較手段の出力に基づいて上記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,上記パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後に,燃料の後噴射を機関の膨張行程後半で実施するよう指令し,
パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下の場合には,それに加えて燃料の後噴射を膨張行程前半でも実施するよう指令し,
かつ,パティキュレート堆積量が所定値以下の場合における膨張行程後半での上記後噴射の噴射時期を排気温度推定手段の出力に基づいて変更し,排気温度が高温になるほど後噴射時期を設定時期より遅らせるよう指令することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置である(請求項3)。
【0018】
第3発明において最も注目すべきことは,第2発明の構成に加えて,燃料噴射時期を補正変更する燃料噴射時期補正手段が設けられており,パティキュレート堆積量が所定値以下の場合に膨張行程後半において実施する後噴射のタイミングを,排気温度が高温になるほど遅らせるよう指令することである。
【0019】
一方,本願の第4発明は,上記第2,第3発明において,前記パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が前記所定値を越え且つ排気温度が前記所定値以下の場合に,膨張行程後半の後噴射を実施せず,後噴射を膨張行程前半のみで行うようにする。
【0020】
なお,上記各発明において,後噴射を特定の気筒あるいは特定のサイクルで行うようにすることが好ましい。詳細を後述するように,後噴射をまとめて実施することにより後噴射の量を多くすれば,電磁弁などのアクチュエータの構成を安価にし且つ制御を容易にすることが出来るからである。
【0021】
また,膨張行程前半での後噴射と,膨張行程後半での後噴射を異なる気筒で行ったり,後噴射を実施する気筒を順次切り換える等の方法により燃料噴射手段の動作回数を均等化することが好ましい。燃料噴射手段の動作が特定の気筒に集中しないようにし燃料噴射手段の動作回数を均等化することにより,燃料噴射手段の平均寿命を長くすることが出来るからである。
また,排気温度は,排気温度推定手段を用いないで排気温度検出手段により直接検出することもできる。
また,膨張工程の前半にて行なう後噴射は,機関出力発生のための主噴射量5〜20%の燃料をシリンダ室内に噴射することが好ましい。
更に,膨張工程の後半にて行なう後噴射は,機関出力発生のための主噴射量0.3〜5%の燃料をシリンダ室内に噴射することが好ましい。
【0022】
【作用】
上記の第1参考発明によれば,機関出力発生のための主燃料の噴射後の膨張行程前半に少量(たとえば主噴射量の5〜20%)の燃料を,温度が高いシリンダ室内に後噴射する。これによって,後噴射した燃料が燃焼し排気温度を上昇させることができる。一方,詳細を後述する図2に示すように後噴射する時期,あるいは図3に示すように後噴射する燃料の量により排気温度が変わるため,この時期と量を制御することで排気温度の制御が可能となる。
【0023】
すなわち,図2に示すように後噴射を膨張行程の前半(ATDC90度以前)で行う(図2の後噴射a)と,シリンダ室内の温度が十分高いところへ燃料を噴射するため,後噴射した燃料が燃焼し,そのぶん排気温度が上昇する。その際,シリンダ室内のガスは排気弁が開くまでピストンの下降とともに膨張することで温度が低下し,排気弁が開いた後にシリンダ室内から出ていくため,遅い時期に後噴射したほうが膨張による温度低下が小さくなり,排気温度が高くなる。
また膨張行程前半で後噴射を行う場合は,図3に示すように後噴射量が多いほど排気温度が高くなる。
【0024】
一方,膨張行程の後半(ATDC90度以後)で後噴射を実施する場合には(図2の後噴射b),シリンダ室内の温度が低いところへ燃料を噴射するために,後噴射した燃料は燃焼せず余り排気温度は上昇しない。したがって,膨張行程の前半(ATDC90度以前)において,後噴射する時期と量を制御することで,排気温度の制御が可能である。
なお,この他に排気温度を上昇させる方法として,主燃料噴射時期を遅角する方法や後噴射量を固定して噴射時期のみを変更する方法などがあるが,いずれも上記の方法と比較して燃費の点から好ましくはない。
【0025】
上記のように,排気温度を制御し,排気温度が排気処理手段の作動に適した温度となるようにすることにより,その浄化効率を大きく向上させることができる。なお,排気処理手段としては,たとえばパティキュレート中の気体成分浄化用の酸化触媒,パティキュレート捕集浄化用の触媒付フィルタ,NOx浄化用の還元触媒,あるいはその他の排気中の有害成分を浄化する装置などがある。
【0026】
また第2参考発明によれば,パティキュレート捕集浄化用の触媒付フィルタにて排気中のパティキュレートを捕集する。そして,フィルタ上のパティキュレートは,排気温度が高い運転状態において燃焼し,フィルタが再生される。しかし,渋滞などで排気温度が低い運転状態が長時間継続した場合はフィルタへのパティキュレート堆積量が所定値を越え,エンジン出力が低下し燃費が悪化してしまう。
【0027】
そこで,フィルタへのパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下でフィルタの再生が期待できない場合は,少量(たとえば主噴射量の5〜20%)の燃料を,機関出力発生のための主燃料の噴射後に,膨張行程前半の温度が高いシリンダ室内に後噴射し,排気温度を上昇させる。
その際に,後噴射する時期と量を制御することにより,排気温度を触媒によるパティキュレート燃焼に適した温度(たとえば400℃以上)とすることが可能であり,これによってフィルタ上のパティキュレートが燃焼し,フィルタが再生される。
【0028】
また,第1発明によれば,排気温度がNOx浄化用の還元触媒の活性温度である所定値(たとえば250℃)より高い場合は,機関出力発生のための主燃料の噴射後に,極微量(たとえば主噴射量の0.3〜5%)の燃料を,膨張行程後半の温度が低下したシリンダ室内に後噴射する。この場合,シリンダ室内の温度が低いので後噴射分の燃料は燃焼することなく熱分解して反応性が高い炭化水素が生成し,排気ガスにその炭化水素を混合する。そして,この炭化水素の作用により,排気ガスに含まれるNOxを効果的に触媒上で還元浄化することができる。
【0029】
しかしながら,排気温度が所定値以下の場合は触媒による浄化が不可能であるため,さらに少量(たとえば主噴射量の5〜20%)の燃料を,膨張行程前半の温度が高いシリンダ室内に後噴射する。この場合には,後噴射した燃料が燃焼し排気温度が上昇する。この際に,後噴射する時期と量を制御して排気温度を触媒によるNOx浄化に適した温度(たとえば250℃以上)とすることにより,排気中のNOxを還元浄化することができる。
【0030】
また第2発明においては,パティキュレート捕集手段と窒素酸化物還元手段とを有する。
そして,第2発明においては,通常(フィルタへのパティキュレート堆積量が所定値以下の場合)は機関出力発生のための主燃料の噴射後に,極微量(たとえば主噴射量の0.3〜5%)の燃料を,膨張行程後半の温度が低下したシリンダ室内に後噴射する。この場合は,後噴射分の燃料は燃焼することなく熱分解して反応性が高い炭化水素が生成し,排気ガスにその炭化水素を混合することで,排気ガスに含まれるNOxを触媒上で良好に還元浄化することができる。それと同時に排気中のパティキュレートはフィルタにて捕集される。そして,フィルタ上のパティキュレートは,排気温度が高い運転状態になると燃焼し,フィルタが再生される。
【0031】
一方,渋滞などで排気温度が低い運転が長時間続いた場合はフィルタへのパティキュレート堆積量が所定値を越えてしまい,エンジンの出力が低下し燃費が悪化してしまう。そこで,本発明では,フィルタへのパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下でフィルタの再生が期待できない場合は,少量(たとえば主噴射量の5〜20%)の燃料を,膨張行程前半の温度が高いシリンダ室内に後噴射する。この場合には,後噴射した燃料が燃焼し排気温度が大きく上昇する。そして,後噴射する時期と量を制御することで排気温度を触媒によるパティキュレート燃焼に適した温度(たとえば400℃以上)として,フィルタ上のパティキュレートを燃焼させ,フィルタを再生することができる。
上記のように,第2発明によれば,格別に複雑な部材を付加することなく簡素な構成でNOxとパティキュレートの両方を効率よく浄化することができる。
【0032】
また上記第3発明によれば,NOx触媒に還元剤を供給するために膨張行程後半で行う後噴射の時期を排気温度に応じて変更することで,いかなる排気温度においても,最適な分解度合(還元剤として用いる炭化水素の炭素数)の燃料を触媒に供給することができ,NOx還元浄化効率を大幅に向上することができる。 すなわち,詳細を後述する図19に示すように,還元剤として炭化水素を供給した場合,触媒によるNOx還元浄化効率はある温度でピークとなり,そのピーク浄化率が得られる温度は,還元剤(炭化水素)の炭素数により異なる。そして,その温度は炭素数が大きいほど高くなる。したがって,たとえば温度T1(低温)では炭素数が小さい炭化水素Aを還元剤として用いるほうが,炭素数が大きいBを用いるよりNOxの還元浄化効率は高いが,温度T2(T1<T2なる高温)では逆に炭素数が大きいBを用いたほうが効率が高くなる。
【0033】
これに対して,従来装置で行われているように後噴射の時期を常に一定とすると,排気温度が高い場合は,分解度合が大きく(炭素数が小さい)低温で高いNOx浄化効率が得られる炭化水素のみが供給され,排気温度が低い場合は,逆に(炭素数が大きい)高温で高いNOx浄化効率が得られる炭化水素のみが供給される。したがって,それぞれの温度に適した分解度合の燃料が供給できず,高いNOx還元浄化効率を得ることができない。
【0034】
一方,膨張行程後半での後噴射により得られる,熱分解した燃料(炭化水素)の炭素数は図20に示すように後噴射時期により異なることが知られている。すなわち,噴射時期が遅いほどシリンダ室内の温度が下がってから後噴射するため,燃料の熱分解の度合が小さくなり,得られる炭化水素の炭素数が大きくなる。
そこで,第3発明では,排気温度によって後噴射する噴射時期を変更し,排気温度が高いほど後噴射時期を遅らせて炭素数が大きな還元剤を供給するようにする。これにより,排気温度によらず,常にNOx還元効率が高い状態で触媒を使用できる。したがって,簡素な構成でNOxとパティキュレートの両方を効率よく浄化することができる。
【0035】
一方,第4発明は,第2,第3発明において,パティキュレート堆積量が所定値を越え且つ排気温度が所定値以下の場合における後噴射を膨張行程前半でのみ実施する。その理由は以下のとうりである。
運転条件によっては,膨張行程前半での後噴射によって排気温度が上昇した状態において,続いて膨張行程後半で後噴射を実施すると,後噴射された燃料が燃焼してしまって有効な還元剤である炭化水素が供給できなくなる。このような事態の回避を重視する場合には,本発明のように膨張行程後半における燃料の後噴射を停止して膨張行程前半の後噴射のみとすることが好ましい。
【0036】
また,上記各発明において後噴射をする際に,全体の気筒(N気筒)のうち特定の気筒だけがN気筒分の後噴射量をまとめて噴射するようにすれば,その後噴射量がN倍になり噴射量を極微量とする必要がなくなる。この結果,電磁弁等のアクチュエータは極めて高い応答性が必要なくなり,且つ制御も容易となり,従来と比較してコスト低減及びアクチュエータの容積縮小が可能となる。
さらに,極微量の噴射において顕著となる各気筒のノズル間の噴射量のばらつきが吸収できる。そのうえ,噴射ノズルの着座回数を減らすことができるため,ノズルシート部の耐久性を大幅に向上させることができる。
【0037】
また,各気筒あるいは特定の気筒が,Mサイクル(M≧2)に1回の割合で,Mサイクル分の後噴射量をまとめて噴射し,さらに後噴射をする気筒を順次変更することで,噴射量のばらつきを吸収し,かつノズルシート部の耐久性を向上させるさらなる効果を得ることができる。
また,後述する実施例によって知られるように,本願の各発明は,複雑な部材を新たに追加することなく簡素な構成によって実現が可能である。
【0038】
【発明の効果】
上記のように,本願の発明によれば,簡素な構成で,パティキュレート又は窒素酸化物を効率よく浄化することが可能なディーゼルエンジン等の内燃機関の排気浄化装置を提供することができる。
【0039】
【実施例】
実施例1
4気筒ディーゼルエンジンに適用した第1の実施例を図1を用いて説明する。
本例は,図1に示すように,気筒毎に設けられた燃料噴射手段としてのフューエルインジェクタ13および電磁弁14と,排気通路16中に介装された排気処理装置17と,回転センサ30,負荷センサ31及び圧力センサ32を用いて運転状態を検出する運転状態検出手段としてのECU18と,運転状態検出手段の情報に基づいて排気温度を推定する排気温度推定手段としてのECU18と,推定した排気温度を所定値と比較する温度比較手段としてのECU18と,温度比較手段の結果に基づいて燃料噴射時期及び燃料噴射量を決定し上記燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段としてのECU18を有する内燃機関(ディーゼルエンジン)10の排気浄化装置1である。
燃料噴射制御手段は,排気温度が所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後に燃料の後噴射を指令し,これによって排気温度を排気処理手段17の作動に適した温度範囲に制御する。
【0040】
それぞれについて,以下に詳説する。
このディーゼルエンジン10と排気浄化装置1は,図1に示すように,4個のシリンダボアを設けそれぞれにピストンを往復摺動可能にはめ込んで,それぞれの内部にシリンダ室をなしたシリンダブロック11,シリンダブロック11上に組付けられてそのシリンダ室のそれぞれを閉じたシリンダヘッド12,そのピストンをコネクティングロッドで連結したクランクシャフト,吸気弁および排気弁を開閉させる動弁機構,シリンダ室に対応してシリンダヘッド12に設置された燃料噴射手段としての4個のフューエルインジェクタ13,このフューエルインジェクタ13に組付けられた4個の電磁弁14,図示しない燃料タンクからフューエルインジェクタ13に燃料を供給するフィードポンプ15,排気通路16中に設けられた排気処理装置17,電磁弁14を開閉させてフューエルインジェクタ13に主燃料噴射および後燃料噴射を行わせる燃料噴射制御部等を有するECU(中央制御装置)18とを有する。
【0041】
ECU18は,その入力回路に運転状態検出手段を構成する回転センサ30,負荷センサ31,および圧力センサ32接続し,その出力回路に電磁弁14を電気的に接続する。そして,上記センサ30〜32で検出されたエンジン回転数,エンジン負荷,および燃料噴射圧がメモリに予め入力された燃料噴射パターンと照合され,その結果に基づいて電磁弁14を開閉制御する。また,ECU18は,回転センサ30及び負荷センサ31の出力信号に基づいて排気温度を算出し,この値を所定値と比較する比較回路を有している。
回転センサ30はクランクシャフトに,負荷センサ31は図示しないアクセルペダルに,圧力センサ32はフューエルヘッダ22に,それぞれ配置されている。
【0042】
また,フィードポンプ15は,フューエルヘッダ22を介してフューエルインジェクタ13に,燃料配管21および23を経て接続されている。それ故,配管21,23およびフューエルヘッダ22の内部はフィードポンプ15の作動により常に高圧に保たれている。
そして,ECU18からの指令により,常時閉状態にある電磁弁14が開いた場合のみ,フューエルインジェクタ13よりシリンダ室内へ高圧燃料を噴射する。すなわち,エンジン出力発生のための主噴射と浄化効率を高めるための後噴射とは,共通の装置によって作動する。
【0043】
排気処理装置17には,次のようなものがある。例えば,セラミック等の担体の表面にたとえばアルミナなどのウォッシュコート層を設けPtやPd,Rhなどの貴金属触媒を担持してパティキュレート中の気体成分を浄化する酸化触媒がある。あるいは,セラミック等の多孔質部材からなるハニカム状格子により多数の流路を形成し,その流路の入口と出口を封鎖材により交互に閉塞し,その表面にたとえばアルミナなどのウォッシュコート層を設け,PtやPdなどの貴金属またはCuなどの卑金属触媒を担持したパティキュレート捕集浄化用の触媒付フィルタがある。あるいは,セラミック等の担体に,たとえばCu−ゼオライトやPt−ゼオライトなど,還元剤の存在下でディーゼル排気中等の酸素過剰雰囲気中でもNOxを還元浄化することの出来るものを担持したNOx触媒等がある。
【0044】
次に,本例の作用効果につき,説明する。
上記ように構成される排気浄化装置1において,ECU18は,回転センサ30,負荷センサ31で検出した運転条件から求めた排気温度が,排気処理装置17における触媒の活性温度以下の場合は,機関出力発生のための燃料主噴射の後に膨張行程前半(たとえばATDC40〜90度)に少量(たとえば,主噴射量の5〜20%)の燃料を後噴射するよう指令する。そして,後噴射した燃料が燃焼し排気温度を上昇させることができる。
【0045】
そして,図2に示すように後噴射する時期により,あるいは図3に示すように後噴射する量により排気温度が変わるから,この時期と量を制御することによって排気温度の制御が可能である。
すなわち,図2(a)の符号aに示すように後噴射を膨張行程の前半(ATDC90度以前)で行うと,シリンダ室内の温度が十分高いところへ燃料を噴射するため,後噴射した燃料が燃焼し,図2(b)に示すように排気温度が上昇する。その際,シリンダ室内のガスは排気弁が開くまでピストンの下降とともに膨張して温度が低下し,排気弁が開いた後にシリンダ室内から出ていくため,遅い時期に後噴射したほうが膨張による温度低下が小さくなり,排気温度が高くなる。
【0046】
また,膨張行程の前半で後噴射を行う場合は,図3に示すように後噴射量が多いほど排気温度が高くなる。
ところが,図2(a)の符号bに示すように膨張行程の後半(ATDC90度以後)で後噴射する場合は,シリンダ室内の温度が低いところへ燃料を噴射するために,後噴射した燃料は燃焼せず,従って排気温度は上昇しない。それ故,膨張行程の前半(ATDC90度以前)において,後噴射する時期と量を制御することにより,排気温度の制御が可能である。
そして,排気温度を排気処理手段の作動に適した温度にすることにより,その浄化効率を大きく向上させることができる。
【0047】
次に,上記排気浄化装置1における,後噴射時期と量の制御方法を図5に示すフローチャートを用いて説明する。
本例では,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとに求めた排気温度tに基づき,後噴射時期と量をコントロールする場合を示したが,実施例2に示すように排気温度を直接検出してもよい。
まず,S(ステップ)101において,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとにECU18にて求めた排気温度tを読み込む。排気温度tは,たとえば図4に示すようにエンジン回転数,エンジン負荷により決まるため,これを予めECU18内に記憶させておくことで排気温度を求めることができる。
【0048】
そして,S102において,このtを触媒の活性温度である設定値t1と比較する。排気温度tがt1より大きい場合は,条件が満たされないのでS101へ戻る。
一方,排気温度tが前記t1より小さい場合は触媒による排気浄化が期待できないため,S103へ進み,昇温のための後噴射時期と後噴射量を決定する。この時期及び量は予めECU18内に記憶されており,これに従って,各処理装置17の作動に適した排気温度が得られるように燃料噴射時期と燃料噴射量が決定される。
【0049】
そしてS104において,たとえば図6に示すように機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程前半に少量の燃料を後噴射し,S101へ戻る。
しかしながら,必要以上に後噴射を行うと燃費が悪化するため,上記サイクルをたとえば1秒に1回実行し,S102において排気温度が設定値t1より大きくなった場合はS105においてただちに後噴射を中止するようにする。
上記のように,本例によれば,排気温度を調整し,パティキュレート又は窒素酸化物等を効率よく浄化することが出来るディーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することができる。
【0050】
実施例2
本例は図7に示すように,実施例1の構成を示す図1において,排気処理装置17よりも上流の排気管16内に温度センサ33を設けたもう一つの実施例である。
この温度センサ33はECU18の入力回路に電気的に接続される。すなわち,実施例1では回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとに排気温度tを求めたが,これに対し,本例では温度センサ33により直接排気温度を検出する。これにより,エンジンの過渡状態などにおける排気温度がより正確に把握できるため,さらに精度が高い制御が可能となる。
その他については実施例1と同様である。
【0051】
実施例3
本例は,図8,図10に示すように,図1又は図7における排気処理装置17として,触媒付フィルタ171を用いた例である。更に,図1の構成に加えてECU18の入力回路に圧力センサ35を電気的に接続する。さらに,ECU18は,それらのセンサ30,31,35で検出されたエンジン回転数,エンジン負荷,フィルタ上流の圧力をもとに触媒付フィルタ171へのパティキュレート堆積量を計算して所定値と比較し,その結果と検出又は推定した排気温度をもとに電磁弁14を開閉制御する。圧力センサ35は触媒付フィルタ171よりも上流の排気管16内に配置される。
【0052】
触媒付フィルタ171はセラミック等の多孔質部材からなるハニカム状格子により,多数の流路を形成したものであり,その流路の入口と出口が封鎖材により交互に閉塞されている。そして,その表面には,たとえばアルミナのウォッシュコート層を設け,PtやPdなどの貴金属あるいはCuなどの卑金属触媒を担持している。これにより,フィルタ再生時におけるパティキュレート燃焼温度を低下させることができる。
【0053】
次に,本例の作用効果につき,説明する。
このように構成される排気浄化装置1において,触媒付フィルタ171にパティキュレートが堆積すると流路に目詰まりを起こすため,圧力センサ35にて検出される圧力が大きくなる。この圧力センサ35の出力と回転センサ30,負荷センサ31の出力に基づき,上記ECU18にて触媒付フィルタ171におけるパティキュレート堆積量が計算される。
【0054】
そして,その堆積量を所定値と比較し,パティキュレートの燃焼除去が必要となる設定値(たとえば10g)を越え,かつ回転センサ30,負荷センサ31で検出した運転条件からECU18にて求めた排気温度が触媒によるパティキュレート燃焼温度(たとえば400℃)以下の場合は,触媒付フィルタ171を強制的に再生するために,機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程前半(たとえばATDC40〜90度)に少量(例えば,主噴射量の5〜20%)の燃料を後噴射する。
この場合,後噴射した燃料がまだ温度が高いシリンダ室内で燃焼し排気温度が大きく上昇するため,フィルタ上のパティキュレートが燃焼し,触媒付フィルタ171が再生される。
【0055】
なお,車両の高速走行時には排気温度が高いため,この膨張行程前半における後噴射なしでも触媒付フィルタ171を再生することが出来る。
次に,上記排気浄化装置における,後噴射時期と量の制御方法を図9に示すフローチャートを用いて説明する。
本例では,ECU18において計算した触媒付フィルタ171におけるパティキュレート堆積量m及び排気温度tに基づき,後噴射の時期と量をコントロールする例を示す。
【0056】
まず,S(ステップ)201において,ECU18において計算した触媒付フィルタ171におけるパティキュレート堆積量mを読み込む。次に,S202において,このmをパティキュレートの除去が必要となる設定値m1(たとえば10g)と比較し,m1より小さければ触媒付フィルタ171を再生する必要がないためS201へ戻る。一方,パティキュレート堆積量mが前記m1より大きい場合は,S203へ進み,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとにECU18にて求めた排気温度tを読み込む。
【0057】
そして,S204において,このtを触媒によるパティキュレート燃焼可能温度である設定値t2(たとえば400℃)と比較する。排気温度tがt2より大きい場合は,高温の排気により触媒付フィルタ171上のパティキュレートが燃焼するため,S201へ戻る。一方,排気温度tが前記t2より小さい場合は,S205へ進み,後噴射の時期と後噴射量を決定する。この値は,予めECU18内に記憶されており,これに従って,触媒によるパティキュレート燃焼温度(たとえば400℃)が得られるような値に決定される。
【0058】
そしてS206において,機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程前半に,少量の燃料をたとえば図6に示すように後噴射することにより排気温度を昇温し,触媒付フィルタ171上のパティキュレートを燃焼させる。
そして,S207において,フィルタ上のパティキュレート堆積量mを再度読み込み,S208において,フィルタ再生完了の基準となるパティキュレート堆積量の設定値m2(たとえば0.5g)と比較し,フィルタ再生が不充分である場合には,前記S206へ戻り,再生が終了した場合は,S209において後噴射を中止してS201へ戻る。
以上のサイクルをたとえば1秒に1回実行する。
なお,本例においても前記実施例2と同様に,温度センサ33により排気温度を直接検出して制御してもよい。この場合には,図10に示すように触媒付きフィルタ171の上流に温度センサ33が配置される。
【0059】
実施例4
本例は,図11に示すように,図1に示す構成における排気処理装置17としてNOx触媒172を用いたもう一つの実施例である。
NOx触媒172はセラミック等の担体に,たとえばCu−ゼオライトやPt−ゼオライトなど,還元剤の存在下でディーゼル排気中等の酸素過剰雰囲気中でもNOxを還元浄化可能な触媒を担持している。そして還元剤を供給することによってNOxを浄化することができる。
【0060】
次に,本例の作用効果につき,説明する。
排気温度が触媒の活性温度である所定値(たとえば250℃)より高い場合は,機関出力発生のための主燃料の噴射後に,極微量(たとえば主噴射量の0.3〜5%)の燃料を,膨張行程後半(たとえばATDC90〜130度)の温度が低下したシリンダ室内に後噴射する。この場合,後噴射分の燃料は,シリンダ室内の温度が低いため燃焼することなく熱分解して反応性が高い炭化水素が生成し,排気ガスにその炭化水素が混合される。そのため,排気ガスに含まれるNOxを触媒上で還元浄化することができる。
【0061】
しかしながら,排気温度が所定値以下の場合は触媒による浄化が不可能であるため,さらに少量(たとえば主噴射量の5〜20%)の燃料を,膨張行程前半(たとえばATDC40〜90度)の温度が高いシリンダ室内に後噴射する。この場合は,後噴射した燃料が燃焼し排気温度が上昇する。そして,後噴射する時期と量を制御することで排気温度を触媒によるNOx浄化に適した温度(たとえば250℃以上)とすることが可能となり,排気中のNOxを効率的に還元浄化することができる。
【0062】
次に,上記排気浄化装置における,後噴射時期の制御方法を図12に示すフローチャートを用いて説明する。
本例では,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとに求めた排気温度tに基づき,後噴射時期と量をコントロールする場合を示す。
まず,S(ステップ)301において,機関出力発生のための主燃料の噴射後に,極微量の燃料を,たとえば図13に示すように膨張行程後半で後噴射する(図13の後噴射c)。
【0063】
次にS302において,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとにECU18にて求めた排気温度tを読み込む。そしてS303において,このtを触媒の活性温度である設定値t3と比較する。排気温度tがt3より大きい場合は,S302へ戻る。一方,排気温度tが前記t3より小さい場合は触媒による排気浄化が期待できないため,S304へ進み,後噴射時期と量を決定する。この値は,予めECU18内に記憶されており,これに従って,触媒の活性温度(たとえば250℃)が得られるように後噴射時期と量が決定される。
【0064】
そして,S305において,たとえば図14に示すように,機関出力発生のための燃料主噴射後の膨張行程前半にさらに少量の燃料を後噴射し(図14の後噴射d),S302へ戻る。なお,必要以上に後噴射を行うと燃費が悪化するため,S303において排気温度が設定値t3より大きくなった場合はS306にて膨張行程前半の後噴射を中止してS302へ戻るようにする。
以上のサイクルをたとえば1秒に1回実行する。
なお,本例においても前記と同様に,温度センサ33により排気温度を直接検出して制御してもよい。この場合の構成を図15に示す。
【0065】
実施例5
本例の浄化装置1は,図8に示す実施例3と同様の構成から成り,図16に示すようにその制御アルゴリズムを変更したもう一つの実施例である。
また,触媒付フィルタ171はセラミック等の多孔質部材からなるハニカム状格子により,多数の流路が形成されたもので,その流路の入口と出口が封鎖材により交互に閉塞されている。そして,その表面には,たとえばアルミナやゼオライトの層を設け,PtやPdなどの貴金属あるいはCuなどの卑金属触媒を担持しており,これに炭化水素を還元剤として供給することにより,酸素過剰雰囲気中でNOxの還元浄化ができ,かつフィルタ再生時のパティキュレートの燃焼温度を低下させることができる。
【0066】
次に,本例の作用効果につき,説明する。
上記のように構成される排気浄化装置において,触媒付フィルタ171へのパティキュレート堆積量が少なくフィルタ再生の必要がない場合は,実施例4と同様に機関出力発生のための主燃料の噴射後に,極微量(たとえば主噴射量の0.3〜5%)の燃料を,膨張行程後半(たとえばATDC90〜130度)で後噴射する。これによりNOxを触媒上で還元浄化することができる。
【0067】
それに対し,堆積量がパティキュレートの燃焼除去が必要となる設定値(たとえば10g)を越え,かつ回転センサ30,負荷センサ31で検出した運転条件からECU18にて求めた排気温度が触媒によるパティキュレート燃焼温度(たとえば400℃)以下の場合は,触媒付フィルタ171を強制的に再生するため実施例3と同様に,膨張行程前半(たとえばATDC40〜90度)に少量(例えば,主噴射量の5〜20%)の燃料を後噴射する。これにより排気温度が上昇するため,フィルタ上のパティキュレートが燃焼し,触媒付フィルタ171が再生される。
【0068】
次に,上記排気浄化装置1における,後噴射時期と噴射量の制御方法を図16に示すフローチャートを用いて説明する。
本例では,ECU18において計算した触媒付フィルタ171におけるパティキュレート堆積量m及び排気温度tに基づき,後噴射時期と量をコントロールする場合を示す。
まず,S(ステップ)401において,機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程後半に極微量の燃料を後噴射する。
【0069】
そして,S402へ進み,ECU18において計算した触媒付フィルタ171におけるパティキュレート堆積量mを読み込む。次に,S403において,このmをパティキュレートの燃焼除去が必要となる設定値m1(たとえば10g)と比較し,m1より小さければ触媒付フィルタ171を再生する必要がないためS401へ戻る。一方,パティキュレート堆積量mが前記m1より大きい場合はS404へ進み,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとにECU18にて求めた排気温度tを読み込む。
【0070】
そしてS405において,排気温度tを触媒によるパティキュレート燃焼温度である設定値t1(たとえば400℃)と比較する。排気温度tがt1より大きい場合は,高温の排気により触媒付フィルタ171上のパティキュレートが燃焼するため,そのままS401へ戻る。一方,排気温度tが前記t1より小さい場合は,S406において,機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程前半に少量の燃料を後噴射する。そして,これによって排気温度を昇温し,触媒付フィルタ171上のパティキュレートを燃焼させる。
【0071】
続くS407において,フィルタ上のパティキュレート堆積量mを再度読み込み,S408において,フィルタの再生を終了するパティキュレート堆積量の設定値m2(たとえば0.5g)と比較し,フィルタ再生がまだ終了していなければ,S406へ戻り,再生が終了した場合は,S409において膨張行程前半の後噴射を中止してS401へ戻る。
以上のサイクルをたとえば1秒に1回実行する。
なお,本例においても前記と同様に,温度センサ33により排気温度を直接検出して制御してもよい。この場合の構成は図10で示したのと同様になる。
【0072】
実施例6
本例は,図17に示すように,実施例5において,触媒付きフィルタ174とNOx触媒173の二つの排気処理手段を設けたもう一つの実施例である。
すなわち,実施例5では,NOxの還元浄化とパティキュレートの捕集・焼却浄化の両方を触媒付フィルタ171において行っていた。それに対し本例では,NOxの還元浄化はNOx触媒173で行い,パティキュレートの捕集・焼却浄化はNOx触媒173の下流に設けた触媒付フィルタ174で行う。
【0073】
触媒コンバータ173はセラミック等の担体に,たとえばCu−ゼオライトやPt−ゼオライトなど,還元剤の存在下でディーゼル排気中等の酸素過剰雰囲気中でもNOxを還元浄化可能な触媒を担持したものである。一方,触媒付フィルタ174はセラミック等の多孔質部材からなるハニカム状格子により,多数の流路が形成されたもので,その流路の入口と出口が封鎖材により交互に閉塞されている。その表面には,たとえばアルミナのウォッシュコート層を設け,PtやPdなどの貴金属あるいはCuなどの卑金属触媒を担持している。
【0074】
これにより,NOxの還元とパティキュレートの酸化というそれぞれの目的に,より適した触媒173,174を使用することができ,両成分の一段と効率よい浄化が可能となる。
なお,本例においても前記と同様に,温度センサ33により排気温度を直接検出して制御してもよい。この場合の構成は図18のようになる。その他は,実施例5と同様である。
【0075】
実施例7
本例は,図11,図15に示した実施例4,図8,図10に示した実施例5,あるいは図17,図18に示した実施例6と同様の構成において,触媒へNOx浄化用の還元剤としての炭化水素(熱分解した燃料)を供給するための,膨張行程後半で実施する後噴射の時期を,温度推定手段又は温度センサ33で検出した排気温度に応じて変更するようにしたもう一つの実施例である。
図19の破線又は実線の曲線に示すように,還元剤として炭化水素を供給した場合,触媒によるNOx還元浄化効率はある温度でピークとなり,それより高温でも低温でも浄化効率は低下してしまう。
【0076】
また,ピーク浄化率が得られる温度は,還元剤(炭化水素)の炭素数により異なり,炭素数が大きいほど高くなる。したがって,温度T1(たとえば350℃)では炭素数が小さい炭化水素A(たとえば炭素数5以下)を還元剤として用いるほうが,炭素数が大きいB(たとえば炭素数10以上)を用いるよりNOxの還元浄化効率は高いが,温度T2(たとえば400℃)では逆に炭素数が大きいBを用いたほうが効率が高くなる。これに対し,従来装置のように後噴射時期を常に一定とすると,排気温度が高い場合は分解度合が大きく(炭素数が小さい)低温で高いNOx浄化効率が得られる炭化水素のみが供給され,排気温度が低い場合は逆に(炭素数が大きい)高温で高いNOx浄化効率が得られる炭化水素のみが供給される。
【0077】
したがって,それぞれの温度に適した分解度合の燃料が供給できず,高いNOx還元浄化効率を得ることができない。一方,膨張行程後半での後噴射により得られる,熱分解した燃料(炭化水素)の炭素数は図20に示すように後噴射時期により異なる。すなわち,噴射時期が遅いほどシリンダ室内の温度が下がってから後噴射するため,燃料の熱分解の度合が小さくなり,得られる炭化水素の炭素数が大きくなる。
そこで,本例では,排気温度に応じてそれぞれ触媒のNOx還元浄化効率を最大にする炭素数の炭化水素(熱分解した燃料)を還元剤として供給するようにする。
【0078】
すなわち,排気温度により最適な還元剤の炭素数が異なるため,排気温度に応じて後噴射する噴射時期を変更し,排気温度が高いほど後噴射時期を遅らせて炭素数が大きな還元剤を供給するようにする。これにより,排気温度が低い場合には,低温で触媒のNOx還元浄化効率が高い,炭素数が小さい(たとえば5以下)炭化水素を供給し,また,排気温度が高い場合には,高温で触媒のNOx還元浄化効率が高い,炭素数が大きい(たとえば10以上)炭化水素を供給する。
【0079】
また,その際の後噴射の時期は,排気温度に対して多段階あるいは連続的に変更するようにする。これにより,排気温度によらず,常にNOx還元効率が高い状態で触媒を使用でき,触媒のNOx還元浄化効率を大幅に向上できる。
なお本例における,各排気温度に対する最適な後噴射のパターンは,予めECU18内に記憶されており,排気温度をもとにECU18内にて決定される。
その他は実施例4,実施例5,あるいは実施例6と同様である。
【0080】
次に,上記排気浄化装置における後噴射時期の制御方法を,図8に示した実施例5に適用した例を,図21に示すフローチャートを用いて説明する。
このフローチャートにおいては,ECU18において計算した触媒付フィルタ171におけるパティキュレート堆積量m及び排気温度tに基づき,後噴射時期と量をコントロールする例を示した。
【0081】
まず,S(ステップ)501において,回転センサ30,負荷センサ31の出力をもとにECU18にて求めた排気温度tを読み込み,たとえば図22に示すように排気温度をもとにECU18において後噴射時期を決定する。S502においてそれに基づき,機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程後半に極微量の燃料を後噴射する。そして,S503へ進み,ECU18において計算した触媒付フィルタにおけるパティキュレート堆積量mを読み込む。
【0082】
次に,S504において,このmをパティキュレートの燃焼除去が必要となる設定値m1(たとえば10g)と比較し,m1より小さければ触媒付フィルタを再生する必要がないためS501へ戻る。
一方,パティキュレート堆積量mが前記m1より大きい場合はS505へ進み,S501において読み込んだ排気温度tを触媒によるパティキュレート燃焼温度である設定値t1(たとえば400℃)と比較する。排気温度tがt1より大きい場合は,高温の排気により触媒付フィルタ上のパティキュレートが燃焼するため,そのままS501へ戻る。
【0083】
一方,排気温度tが前記t1より小さい場合は,S506において,機関出力発生のための燃料主噴射の後の膨張行程前半に少量(たとえば主噴射量の5〜20%)の燃料を後噴射することにより排気温度を昇温し,触媒付フィルタ171上のパティキュレートを燃焼させる。
そして,S507において,フィルタ上のパティキュレート堆積量mを再度読み込み,S508において,フィルタ再生を終了するパティキュレート堆積量の設定値m2(たとえば0.5g)と比較し,フィルタ再生がまだ終了していなければ,S506へ戻り,再生が終了した場合は,S509において膨張行程前半の後噴射を中止してS501へ戻る。
以上のサイクルをたとえば1秒に1回実行する。
【0084】
なお,上記の制御を図17に示した実施例6に適用すれば,さらに効率よくNOxとパティキュレートを浄化することが可能となる。
なお,本例においても同様に,温度センサ33(図10,図15,図18)により排気温度を直接検出して制御してもよい。この場合の効果は前記の通りである。
【0085】
実施例8
本例は,実施例5,実施例6,及び実施例7において,パティキュレート堆積量が所定値を越え且つ排気温度が所定値以下の場合に,膨張行程後半における後噴射を停止し,膨張行程前半においてのみ後噴射を実施するようにしたもう一つの実施例である。
すなわち,実施例5,実施例6,及び実施例7においては,パティキュレート堆積量が設定値を越え,かつ排気温度が設定値以下の場合は,膨張行程後半での極微量の後噴射に加え,膨張行程前半に少量の燃料を後噴射する(図14参照)。それに対して,本例では,この場合は膨張行程後半での極微量の後噴射を中止して,膨張行程前半でのみ少量の燃料を後噴射するようにする(図6参照)。
【0086】
これは,膨張行程前半での後噴射により排気温度が上昇したシリンダ室内に,続けて膨張行程後半での後噴射を行うと,運転条件によっては膨張行程後半での後噴射分も排気温度上昇により燃焼して,NOx触媒に対して有効な還元剤を供給できない場合があるためである。したがって,このような機関運転を懸念する場合には,燃費悪化抑制を優先して図6に示すように,膨張行程前半での燃後噴射のみを行うようにする。
【0087】
次に,上記排気浄化装置における,後噴射時期の制御方法を図23に示す。これは,実施例5,及び実施例6における図16のフローチャートのS405とS406の間にS601を追加したものである。なお,本例を実施例7に適用する場合には,図21のS505とS5O6の間にS601を追加する。そして,S601において膨張行程後半における後噴射を停止する。
なお,本例においても前記と同様に,温度センサ33により排気温度を直接検出するようにしてもよい。
【0088】
実施例9
本例は,実施例1〜実施例8において,後噴射を特定の気筒においてのみ実施するようにしたもう一つの実施例である。
すなわち,実施例1〜実施例8においては,排気温度制御あるいは触媒への還元剤供給のための後噴射を全気筒で常時行うのに対し,本例ではこれを特定の気筒のみで行うようにする。
【0089】
以下,NOx触媒へ還元剤を供給するための膨張行程後半における後噴射を例に説明すると,従来装置は図29に示すように,主噴射終了後に,極微量の燃料(たとえば主噴射量の0.3〜3%)を後噴射として,全気筒において常時噴射していた。この後噴射は,触媒へ還元剤としての炭化水素(熱分解した燃料)を供給するためのものであるため,触媒において排気中のNOxを還元浄化するためには不可欠であるが,後噴射に用いた燃料分は燃費が悪化してしまうため,その量を極微量で精度良く制御することが非常に重要になる。
【0090】
したがって,従来はその極微量の後噴射を制御するために,極めて応答性が良い電磁弁が必要であった。そのため,電磁弁のコストおよび体積が増大していた。
これに対し,本例では,後噴射をたとえば図24に示すように,第1気筒のみで行うようにする。すなわち,4気筒分の後噴射を第1気筒のみで行うことにより,後噴射量を従来の方法における第1気筒の後噴射量の4倍とすることができる。したがって,従来と比較して,極微量の後噴射量を制御する必要がないため,電磁弁14に対して,極めて速い応答性は要求されず,コストおよびサイズの大幅な低減が可能である。
【0091】
さらに,極微量の噴射の制御において顕著となる各気筒のノズル間の噴射量のばらつきを吸収できるため安定した性能を得ることができる。
また,後噴射を行わない第2〜4気筒においては,噴射ノズルの着座回数を従来と比較して低減できるため,ノズルシート部の耐久性を大幅に向上させることができる。
以上,第1気筒のみで後噴射する場合を例に説明したが,これはそれ以外の1気筒あるいは複数の気筒で行ってもよい。
【0092】
また,上記においては,NOx浄化に必要な還元剤を供給する場合の膨張行程後半における後噴射を例に説明したが,これは,排気温度を上昇させて触媒付フィルタ上のパティキュレートを燃焼させる場合などの膨張行程前半の後噴射においても適用できることはいうまでもない。
【0093】
その場合,たとえば実施例5の場合では,パティキュレート堆積量が設定値を越え,かつ排気温度が設定値以下の場合には,膨張行程後半での極微量の後噴射と膨張行程前半での少量の後噴射の両者を第1気筒のみで図14に示すパターンで行う方法の他に,たとえば膨張行程後半での極微量の後噴射は第1気筒で図13に示すパターンで行い,膨張行程前半での少量の後噴射は第2気筒で図6に示すパターンで行ってもよい。
【0094】
これにより第1気筒の噴射ノズルの着座回数を低減できるため,ノズルシート部の耐久性を大幅に向上させることができる。これは,他の実施例に適用する場合も同様である。
上記は第1気筒あるいは第2気筒のみで後噴射する場合を例に説明したが,それ以外の1気筒あるいは複数の気筒で行ってもよい。
【0095】
実施例10
本例は,図25に示すように,実施例9においては全サイクルで行った後噴射を,Mサイクル(M≧2,たとえば4)毎に1回行うようにした例である。
すなわち,第1気筒において,Mサイクルに1回ずつまとめて従来のM×4回分の後噴射を行う。これにより,実施例1で説明した電磁弁14に対する応答性の要求をさらに低下させることができる。
以上,第1気筒のみで後噴射する場合を例に説明したが,これはそれ以外の1気筒あるいは複数の気筒で行ってもよい。
また,実施例9と同様に,膨張行程後半での後噴射と膨張行程前半での後噴射をそれぞれ異なる1気筒あるいは複数の気筒で行ってもよい。
【0096】
実施例11
本例は,図26に示すように,上記実施例9および実施例10において,第1気筒あるいは特定の気筒のみで行った後噴射を,その他の気筒でも順次切り換えて実施するようにした例である。
すなわち,たとえば第1〜4気筒がそれぞれ4サイクルに1回ずつまとめて4気筒分の後噴射を行い,この後噴射を行う気筒を,たとえば第1,第2,第4,第3気筒というように1サイクル毎に順次変更していくようにする。
【0097】
これにより,上記実施例10で説明した効果に加え,第1気筒の噴射ノズルシート部の耐久性を向上させることができる。
なお,後噴射する気筒を順次変更する方法としては,図26に示す方法以外に,たとえば4気筒エンジンであれば,図27,図28に示すように,気筒によらず2回あるいは4回の主噴射だけの噴射を行ったら,その次に噴射する気筒は主噴射と後噴射を行うようにして後噴射する気筒を順次変更してもよい。
【0098】
以上は,1サイクル中1気筒のみで後噴射する場合を例に説明したが,後噴射は複数の気筒で行ってもよい。
また,実施例9,実施例10と同様に,膨張行程後半での後噴射と膨張行程前半での後噴射をそれぞれ異なる1気筒あるいは複数の気筒で行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の排気浄化装置のシステム構成図。
【図2】実施例1の排気浄化装置における後噴射時期と噴射量(a)および排気温度(b)の関係を示す図。
【図3】実施例1において後噴射量と排気温度の関係を示す図。
【図4】実施例1においてエンジン回転数とエンジントルクに対する排気温度の関係を示す図。
【図5】実施例1の排気浄化装置の制御フローチャート。
【図6】実施例1におけるクランク角度と燃料噴射量の関係を示す図。
【図7】実施例2の排気浄化装置のシステム構成図。
【図8】実施例3の排気浄化装置のシステム構成図。
【図9】実施例3の排気浄化装置の制御フローチャート。
【図10】実施例3の排気浄化装置の他のシステム構成図。
【図11】実施例4の排気浄化装置のシステム構成図。
【図12】実施例4の排気浄化装置の制御フローチャート。
【図13】実施例4におけるクランク角度と燃料噴射量の関係を示す図(排気温度が所定値より高い場合)。
【図14】実施例4におけるクランク角度と燃料噴射量の関係を示す図(排気温度が所定値以下の場合)。
【図15】実施例4の排気浄化装置の他のシステム構成図。
【図16】実施例5の排気浄化装置の制御フローチャート。
【図17】実施例6の排気浄化装置のシステム構成図。
【図18】実施例6の排気浄化装置の他のシステム構成図。
【図19】実施例7において触媒温度と窒素酸化物浄化率の関係を示す図。
【図20】実施例7において後噴射の時期と発生する炭化水素の炭素数の関係を示す図。
【図21】実施例7の排気浄化装置の制御フローチャート。
【図22】実施例7において排気温度と後噴射の時期の関係を示す図。
【図23】実施例8の排気浄化装置の制御フローチャート。
【図24】実施例9において各気筒の燃料噴射の発生タイミングと噴射量の関係を示す図。
【図25】実施例10において各気筒の燃料噴射の発生タイミングと噴射量の関係を示す図。
【図26】実施例11において各気筒の燃料噴射の発生タイミングと噴射量の関係を示す図。
【図27】実施例11において各気筒の燃料噴射の発生タイミングと噴射量の関係を示す他の図(その1)。
【図28】実施例11において各気筒の燃料噴射の発生タイミングと噴射量の関係を示す他の図(その2)。
【図29】従来装置において各気筒の燃料噴射の発生タイミングと噴射量の関係を示す他の図。
【符号の説明】
1...排気浄化装置,
17...排気処理手段(装置),
18...燃料噴射制御手段(ECU),
Claims (11)
- 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装された窒素酸化物還元手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段からの出力により排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段からの出力を所定値と比較する温度比較手段と,この温度比較手段の出力により上記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,排気温度が所定値以上の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後に燃料の後噴射を膨張行程後半で実施し,排気温度が所定値以下の場合には,それに加えて後噴射を膨張行程前半でも実施するよう指令することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,排気通路中に介装された窒素酸化物還元手段と,パティキュレート捕集手段の入口側に設けた圧力検出手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段からの出力により排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段からの出力を所定値と比較する温度比較手段と,前記運転状態検出手段と圧力検出手段からの出力によりパティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量を算出する堆積量演算手段と,この堆積量演算手段からの出力を所定値と比較する堆積量比較手段と,前記温度比較手段と堆積量比較手段からの出力により前記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後の後噴射を膨張行程後半で実施し,パティキュレート捕集手段へのパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下の場合にはそれに加えて,後噴射を膨張行程前半でも実施するよう指令することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,排気通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,排気通路中に介装された窒素酸化物還元手段と,パティキュレート捕集手段の入口側に設けた圧力検出手段と,運転状態検出手段と,この運転状態検出手段の出力に基づいて排気温度を推定する排気温度推定手段と,この排気温度推定手段の出力に基づいて燃料噴射時期を補正変更する燃料噴射時期補正手段と,前記排気温度推定手段の出力を所定値と比較する温度比較手段と,上記運転状態検出手段と圧力検出手段の出力に基づいてパティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量を算出する堆積量演算手段と,この堆積量演算手段の出力を所定値と比較する堆積量比較手段と,上記温度比較手段と堆積量比較手段の出力に基づいて上記燃料噴射手段における燃料噴射時期と燃料噴射量とを決定し燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置において,
上記燃料噴射制御手段は,上記パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値以下の場合には,機関出力発生のための主燃料噴射後に,燃料の後噴射を機関の膨張行程後半で実施するよう指令し,
パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が所定値を越え,かつ排気温度が所定値以下の場合には,それに加えて燃料の後噴射を膨張行程前半でも実施するよう指令し,
かつ,パティキュレート堆積量が所定値以下の場合における膨張行程後半での上記後噴射の噴射時期を排気温度推定手段の出力に基づいて変更し,排気温度が高温になるほど後噴射時期を設定時期より遅らせるよう指令することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項2又は請求項3において,前記パティキュレート捕集手段におけるパティキュレート堆積量が前記所定値を越え,かつ排気温度が前記所定値以下の場合には,膨張行程後半における後噴射を実施せず,膨張行程前半における後噴射のみを実施することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項において,前記燃料の後噴射は,特定の気筒対してのみ行わせることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項において,後噴射を膨張行程前半において行なわせる気筒と,後噴射を膨張行程後半で行なわせる気筒とが異なっていることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項5又は請求項6において,複数サイクルに対する後噴射の噴射量をまとめて一度に実施し,後噴射の回数を少なくしたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項5〜7のいずれか1項において,後噴射を行なわせる気筒を順次切り換えて変更することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項において,前記排気温度推定手段に換えて,温度検出手段によって排気温度を直接検出するようにしたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1〜請求項9のいずれか1項において,膨張工程の前半にて行なう後噴射は,機関出力発生のための主噴射量5〜20%の燃料をシリンダ室内に噴射することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
- 請求項1〜請求項9のいずれか1項において,膨張工程の後半にて行なう後噴射は,機関出力発生のための主噴射量0.3〜5%の燃料をシリンダ室内に噴射することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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