JP3671126B2 - 光情報媒体およびその製造方法 - Google Patents

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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生専用光ディスク、光記録ディスク等の光情報媒体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、再生専用光ディスクや光記録ディスク等の光情報媒体では、動画情報等の膨大な情報を記録ないし保存するため、記録密度向上による媒体の高容量化が求められ、これに応えるために、高記録密度化のための研究開発が盛んに行われてきた。
【0003】
その中のひとつとして、例えばDVD(デジタルバーサタイルディスク)にみられるように、記録・再生波長を短くし、かつ、記録・再生光学系の対物レンズの開口数(NA)を大きくして、記録・再生時のレーザービームスポット径を小さくすることが提案されている。DVDをCDと比較すると、記録・再生波長を780nmから650nmに、NAを0.45から0.6にすることにより、6〜8倍の記録容量(4.7GB/面)を達成している。
【0004】
しかし、このように高NA化すると、チルトマージンが小さくなってしまう。チルトマージンは、光学系に対する光情報媒体の傾きの許容度であり、NAによって決定される。記録・再生波長をλ、記録・再生光が入射する透明基体の厚さをtとすると、チルトマージンは
λ/(t・NA3
に比例する。また、光情報媒体がレーザービームに対して傾くと、すなわちチルトが発生すると、波面収差(コマ収差)が発生する。基体の屈折率をn、傾き角をθとすると、波面収差係数は
(1/2)・t・{n2・sinθ・cosθ}・NA3/(n2−sin2θ)-5/2
で表される。これら各式から、チルトマージンを大きくし、かつコマ収差の発生を抑えるためには、基体の厚さtを小さくすればよいことがわかる。実際、DVDでは、基体の厚さをCD基体の厚さ(1.2mm程度)の約半分(0.6mm程度)とすることにより、チルトマージンを確保している。一方、基体の厚みムラマージンは、
λ/NA4
で表される。基体に厚みムラが存在すると、さらに波面収差(球面収差)が発生する。基体の厚みムラを△dとすると、球面収差係数は、
{(n2−1)/8n3}・NA4・△d
で表される。これら各式から、NAを大きくした場合の球面収差を抑えるためには、厚みムラを小さく抑える必要があることがわかる。例えば、CDでは△tが±100μmに対して、DVDでは±30μmに抑えられている。
【0005】
ところで、より高品位の動画像を長時間記録するために、基体をさらに薄くできる構造が提案されている。この構造は、通常の厚さの基体を剛性維持のための支持基体として用い、その表面にピットや記録層を形成し、その上に薄型の基体として厚さ0.1mm程度の光透過層を設け、この光透過層を通して記録・再生光を入射させるものである。この構造では、従来に比べ基体を著しく薄くできるため、高NA化による高記録密度達成が可能である。
【0006】
しかし、この構造に用いる光透過層を樹脂の射出成形によって形成することは、非常に困難である。そのため、このような光透過層の形成方法として、例えば特開平9−161333号公報では、紫外線硬化樹脂をスピンコートすることにより光透過層を形成する提案がなされている。また、特開平10−269624号公報では、光硬化性樹脂中にスペーサー粒子を分散させ、これを基体上に塗布した後、板材で押しつけることにより、厚さの均一な光透過層を形成する提案がなされている。また、特開平10−283683号公報では、光透過性シートを紫外線硬化型樹脂で接着する提案がなされている。
【0007】
しかし、上記各公報に記載された方法により光透過層を形成すると、光透過層を構成する樹脂の硬化に伴う収縮により、媒体に反りが生じてしまう。また、光硬化性樹脂を0.1mm程度の厚さの膜とした場合、膜厚方向において均一な硬化が難しい。そのため、光透過層が光学的に均質とならず、また、未硬化のモノマーによる媒体の信頼性低下が生じやすくなる。なお、上記特開平10−283683号公報では、紫外線硬化型樹脂を接着層として利用するため、他の方法よりは紫外線硬化型樹脂層が薄くなり、反りは小さくなる。しかし、紫外線硬化時の収縮歪みによって光透過性シートの複屈折が大きくなってしまうという問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、支持基体表面に情報記録面を有し、この情報記録面上に樹脂からなる光透過層を有する光情報媒体において、光透過層の厚さを均一にし、また、光透過層の光学的不均質さ、特に複屈折の増大を抑制し、また、光情報媒体の反り発生を抑えることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
(1)支持基体上に情報記録面を有し、この情報記録面上に光透過層を有し、この光透過層を通して記録光および/または再生光が入射するように使用され、前記光透過層が、樹脂から構成される光透過性シートと、この光透過性シートを支持基体側に接着するための粘着剤層とから構成される光情報媒体を製造する方法であって、前記光透過性シート上に、粘着剤をダイコートによって塗布して、前記粘着剤層を形成することを特徴とする光情報媒体の製造方法。
(2) 前記粘着剤が、透明なアクリル系樹脂を含有することを特徴とする(1)に記載の光情報媒体の製造方法
(3) 前記光透過性シートが、ポリカーボネート、ポリアクリレートおよび環状ポリオレフィンの1種から構成されたことを特徴とする(1)または(2)に記載の光情報媒体の製造方法
(4) 前記光透過性シートが、流延法により製造されたものであることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の光情報媒体の製造方法
(5) 前記光透過層の厚さが30ないし300μmであることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の光情報媒体の製造方法
(6) さらに、前記支持基体よりも大きな光透過性シートを前記支持基体側に接着した後、光透過性シートのうち前記支持基体と接着されていない領域を切除する工程を有する(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の光情報媒体の製造方法。

【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の光情報媒体の構成例を、図1に示す。この光情報媒体は記録媒体であり、支持基体20上に、情報記録面として記録層4を有し、この記録層4上に光透過層2を有する。記録光および/または再生光は、光透過層2を通して入射する。本発明は、記録層の種類によらず適用できる。すなわち、例えば、相変化型記録媒体であっても、ピット形成タイプの記録媒体であっても、光磁気記録媒体であっても適用できる。なお、通常は、記録層の少なくとも一方の側に、記録層の保護や光学的効果を目的として誘電体層や反射層が設けられるが、図1では図示を省略してある。また、本発明は、図示するような記録可能タイプに限らず、再生専用タイプにも適用可能である。その場合、支持基体20と一体的に形成されるピット列が、情報記録面を構成することになる。
【0011】
図示する光情報媒体では、光透過層2を、光透過性シート201と、これを支持基体20側に接着するための粘着剤層202とから構成している。粘着剤層202は、記録・再生光に対して透明であって、かつ、光透過性シートと支持基体の表面に存在する層とを接着するために十分な粘着性をもつ物質から構成される。
【0012】
光透過性シートの支持基体側への接着に粘着剤を用いる効果としては、
(1)紫外線硬化型接着剤と異なり硬化が不要なので、硬化時の収縮歪みがなく、媒体に反りが生じにくい、
(2)硬化が不要で硬化時の収縮歪みがないので、光透過性シートの複屈折を大きくすることがほとんどない、
(3)硬化工程が不要なので、装置が簡略化できる
(4)粘着剤層は、光透過性シートにあらかじめコーティング膜として形成しておけるので、膜厚分布を小さくできる
ということが挙げられる。したがって、光透過性シートと紫外線硬化型接着剤との組み合わせによって生じる従来の問題点を、本発明により解消できる。
【0013】
粘着剤層の構成材料としては、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ゴム系材料などのいずれを用いてもよいが、光学特性に優れ、粘着性および耐熱性の設計マージンが広く、また、低コストであることから、好ましくはアクリル系樹脂を用いる。
【0014】
粘着剤層の形成方法は特に限定されないが、上述したように、均一な厚さとなるように光透過性シートに塗布する方法が好ましい。また、透明な膜状基材の両面に粘着剤を塗布することにより粘着シートを形成し、この粘着シートを本発明における粘着剤層として用いて、光透過性シートと支持基体側とを接着する構成とすることも好ましい。粘着剤の塗布方法は特に限定されず、例えばダイコート、ロールコート、グラビアコート、ディップコートなどから適宜選択すればよいが、膜厚分布を小さくできることから、ダイコートを利用することが好ましい。
【0015】
粘着剤層を用いて光透過性シートを支持基体側に貼り合わせる具体的手順は、特に限定されない。例えば、本発明を光ディスクに適用する場合には、あらかじめ支持基体とほぼ同じ形状および寸法に加工されたディスク状の光透過性シートを支持基体側に貼り合わせてもよく、形状加工前の光透過性シートを支持基体側に貼り合わせた後、接着されていない領域を除去して光透過性シートをディスク状としてもよい。ただし、量産性および製造コスト低減を考慮すると、後者が好ましい。具体的には、形状加工前の長尺の光透過性シートを用い、ラミネータ等により多数のディスクに連続的に貼り合わせた後、不要な領域をトリミングする方法が好ましい。トリミング手段は特に限定されず、プレス打ち抜きや切削加工等のいずれを利用してもよいが、光透過性シートの加工端面におけるバリや捲れの発生がないこと、切り粉の発生がないことから、レーザー加工を利用することが好ましい。レーザー加工には、通常のレーザートリミング装置を用いることができる。
【0016】
粘着剤層の厚さは、均一な厚さとすることが可能で、かつ、十分な接着力が得られるように適宜決定すればよいが、好ましくは5〜70μm、より好ましくは10〜50μmである。粘着剤層が薄すぎると、接着性が悪くなり、また、貼り合わせ歩留まりも悪くなる。一方、厚すぎると、膜厚分布が大きくなり、また、光透過性シートを薄くしなければならなくなる。
【0017】
光透過性シートの構成材料は、ポリカーボネート、ポリアリレートおよび環状ポリオレフィンの1種であることが好ましい。
【0018】
本発明で用いるポリカーボネートは特に限定されず、例えば、一般的なビスフェノール型の芳香族ポリカーボネートを用いることができる。後述する流延法により製造されたポリカーボネートシートとしては、例えばピュアエース(帝人社製)が市販されている。
【0019】
ポリアリレートは、2価のフェノールと芳香族ジカルボン酸とのポリエステルである。本発明で用いるポリアリレートは、非晶ポリアリレートであり、特に、ビスフェノールAとテレフタル酸の縮重合物を用いることが好ましい。ポリアリレートは、ポリカーボネートと同様に芳香環を有するため複屈折を生じやすいが、ポリカーボネートに比べ耐熱性が高い。後述する流延法により製造されたポリアリレートシートとしては、例えばエルメック(鐘淵化学工業社製)が市販されている。
【0020】
本発明で用いる環状ポリオレフィンは、光透過性に優れることが好ましい。光透過性に優れた環状ポリオレフィンとしては、ノルボルネン系化合物を出発物質とする非晶質環状ポリオレフィンが挙げられる。このものは、耐熱性にも優れる。本発明では、市販の環状ポリオレフィンを使用することができる。市販の環状ポリオレフィンとしては、例えばアートン(JSR社製)、ゼオネクス(日本ゼオン社製)、アペル(三井化学社製)などが挙げられる。これらのうちアートンおよびゼオネクスはフィルムとして市販されている。アートンおよびゼオネクスは、ノルボルネン系モノマーを開環重合し、水素添加したものである。アートンは、ノルボルネン系モノマーの側鎖にエステル基をもたせているため、溶剤に容易に溶解できる。したがって、シート化する際に、後述する流延法を利用できる点で好ましい。また、有機材料に対する接着性が良好であるため、粘着剤層に対する接着強度を高くできる点でも好ましい。また、帯電性が低いため、塵埃が付着しにくい点でも好ましい。
【0021】
光透過性シートの製造方法は特に限定されないが、本発明で用いる光透過性シートは薄いため、通常の射出成形法により製造することは困難である。したがって、流延(ソルベントキャスト)法や溶融押し出し法など、樹脂をシート状に形成できる方法を利用することが好ましい。このうち特に好ましい方法は、流延法である。流延法は、例えば特公平3−75944号公報に記載されている。同公報には、透明性、複屈折性、可撓性、表面精度、膜厚の均一さに優れたフレキシブルディスク基板が製造できる流延法が記載されており、本発明では、光透過性シートの製造にこの流延法を利用することが好ましい。この流延法では、以下の工程により光透過性シートを製造する。
【0022】
(1)ポリカーボネートペレット等の樹脂ペレットを塩化メチレン、アクリロニトリル、メチルアクリレート等の溶媒に溶解し、
(2)よく攪拌、脱泡、濾過した後、表面精度の高い金型上にダイより連続的に流し、
(3)乾燥炉を通して溶媒を蒸発させ、連続的にロール状に巻き取る。
【0023】
このような流延法で製造した光透過性シートは、一般的な溶融押し出し法で製造したものに比べ、シートにかかるテンションが小さいので、複屈折が小さくなる。これに対し溶融押し出し法で製造したシートでは、延伸方向に複屈折の分布が生じてしまう。また、上記流延法では、溶媒の蒸発速度を適切に制御することにより、表面状態に優れた、均一な厚さのシートが製造でき、また、溶融押し出し法により製造されたシートでみられる、ダイラインによる傷が生じない。
【0024】
なお、光透過性シートが流延法により製造されたかどうかは、複屈折のパターンが等方的であることによって確認でき、また、シート中の残存溶剤をガスクロマトグラフ分析などにより定性分析することによっても確認できる。
【0025】
光透過層の厚さは、30〜300μmの範囲から選択することが好ましい。光透過層が薄すぎると、光透過層表面に付着した塵埃による光学的な影響が大きくなる。一方、上記範囲を超える厚さの光透過層は、射出成形などの他の方法によって形成できる。
【0026】
支持基体20は、媒体の剛性を維持するために設けられる。支持基体20の厚さは、通常、0.2〜1.2mm、好ましくは0.4〜1.2mmとすればよく、透明であっても不透明であってもよい。光記録媒体において通常設けられる案内溝は、図示するように、支持基体20に設けた溝を光透過層形成時に転写することにより、形成できる。図示する案内溝21は、光入射側に向かって凹んでいる溝である。
【0027】
【実施例】
実施例1
以下の手順で、表1に示す再生専用光ディスクサンプルを作製した。
サンプル No.
光透過層側から見たときに情報を担持するピットとなる凹凸を形成したディスク状支持基体(ポリカーボネート製、直径120mm、厚さ1.2mm)の表面に、Al合金からなる反射膜をスパッタ法により形成した。
【0028】
次いで、反射膜表面に、光透過性シートとしてポリカーボネートシート(厚さ70μm、複屈折率20nm)を厚さ30μmの粘着剤層を介して接着し、光透過層とした。なお、ポリカーボネートシートは、あらかじめ支持基体と同形状かつ同寸法に形状加工しておいた。粘着剤層には、透明基材の両面にアクリル系樹脂からなる粘着剤を塗布して形成した両面粘着シートを用いた。このポリカーボネートシートは、ピュアエース(帝人社製)であり、前記流延法により製造されたものである。このポリカーボネートは、ガラス転移点が145℃、分子量が約40,000である。
【0029】
サンプル No.
溶融押し出し法により製造したポリカーボネートシート(厚さ70μm、複屈折率90nm)を光透過性シートとして用いたほかはサンプルNo.1と同様にして作製した。なお、ポリカーボネート自体は、サンプルNo.1で用いたものと同じである。
【0030】
サンプル No. 3(比較)
反射膜表面にアクリル系紫外線硬化型接着剤(日本化薬製DVD−003)をスピンコーティングして、厚さ30μmの接着層を形成した。次いで、この接着層上に、サンプルNo.1で用いたポリカーボネートシートを接着して光透過層とした。
【0031】
サンプル No. 4(比較)
光透過性シートとしてサンプルNo.2と同じポリカーボネートシートを用いたほかはサンプルNo.3と同様にして作製した。
【0032】
サンプル No. 5(比較)
反射膜表面に紫外線硬化型樹脂(大日本インキ製SD−301)をスピンコーティングし、紫外線照射により硬化して、厚さ100μmの光透過層とした。
【0033】
サンプル No.
流延法により製造した環状ポリオレフィンシート(厚さ70μm、複屈折率10nm)を光透過性シートとして用いたほかはサンプルNo.1と同様にして作製した。なお、この環状ポリオレフィンシートは、アートン(JSR社製、ガラス転移点170℃)である。
【0034】
サンプル No. 7(比較)
光透過性シートとしてサンプルNo.6と同じ環状ポリオレフィンシートを用いたほかはサンプルNo.3と同様にして作製した。
【0035】
サンプル No.
流延法により製造したポリアリレートシート(厚さ70μm、複屈折率25nm)を用いたほかはサンプルNo.1と同様にして作製した。なお、このポリアリレートシートは、エルメック(鐘淵化学工業社製、ガラス転移点200℃)である。
【0036】
サンプル No. 9(比較)
光透過性シートとしてサンプルNo.8と同じポリアリレートシートを用いたほかはサンプルNo.3と同様にして作製した。
【0037】
評価
上記各サンプルについて、光透過層の厚さ分布(最大値と最小値との差)および反り量を測定した。結果を表1に示す。厚さ分布は、キーエンス社製のレーザーフォーカス変位計により測定した。厚さ分布は、サンプルの半径25〜58mmの領域内において測定した。反り量は、小野測器製の機械精度測定機を用い、支持基体側から光を入射させて測定した。測定時の線速は4m/sとした。
【0038】
また、光透過層の複屈折率を、アドモンサイエンス社製回転検光子型複屈折測定器により測定した。結果を表1に示す。なお、測定対象は、サンプルNo.5では紫外線硬化樹脂層であり、そのほかのサンプルでは粘着剤層または接着層と光透過性シートとの積層体である。
【0039】
【表1】
Figure 0003671126
【0040】
表1から本発明の効果が明らかである。すなわち、No.1とNo.3との比較、No.2とNo.4との比較、No.6とNo.7との比較、No.8とNo.9との比較から、粘着剤層で光透過性シートを接着することにより、光透過層厚さの均一性、反り量、複屈折率のいずれもが著しく改善されることがわかる。そして、No.1とNo.2との比較から、流延法により製造したポリカーボネートシートを粘着剤層と組み合わせることにより、ポリカーボネートシートの複屈折増大をほぼ完全に抑制できることがわかる。また、環状ポリオレフィンシートおよびポリアリレートシートについてもポリカーボネートシートと同様に、流延法により製造することにより複屈折率を著しく小さくできることがわかる。
【0041】
なお、表1において反り量が測定不能と表示されているものは、反りが大きすぎて測定が不能であったものである。
【0042】
実施例2
サンプル No. 10
光透過層側から見たときに情報を担持するピットとなる凹凸を形成したディスク状支持基体(ポリカーボネート製、直径120mm、厚さ1.2mm)の表面に、Al合金からなる反射膜をスパッタ法により形成した。
【0043】
次に、幅300mm、長さ100mの光透過性シートを用意し、このシートの一方の面に、厚さ30μmの透明なアクリル系接着剤をロールコート法により塗布した。なお、この光透過性シートは、流延法により作製された厚さ70μmのポリカーボネートシート(日東電工製)である。
【0044】
次いで、ラミネータ装置(MKC社製)を用いて、光透過性シートを反射膜表面に貼り合わせた。その後、反射膜表面に接着されていない領域をレーザートリミング装置により切除する形状加工を行い、光透過性シートを支持基体と同形状(中心孔を有するディスク状)かつ同寸法とした。切除に要した時間は10秒間であった。
【0045】
サンプル No. 11
光透過性シートの形状加工をプレス打ち抜きにより行ったほかはサンプルNo.10と同様にして作製した。プレス打ち抜きに要した時間は20秒間であった。
【0046】
サンプル No. 12
光透過性シートの形状加工を旋盤により行ったほかはサンプルNo.10と同様にして作製した。旋盤加工に要した時間は2分間であった。
【0047】
評価
上記各サンプルについて、光透過性シートの内周端および外周端を目視により観察した。その結果、サンプルNo.11ではプレス打ち抜きに伴うバリが認められ、サンプルNo.12では光透過性シートの捲れが認められた。これに対しサンプルNo.10では、バリも捲れも認められなかった。各サンプルの外周部(半径58mmの位置)における周方向での厚さ分布(最大値と最小値との差)を、キーエンス社製のレーザーフォーカス変位計により測定したところ、サンプルNo.10では3μmと小さかったが、サンプルNo.11では8μm、サンプルNo.12では13μmであった。
【0048】
この結果から、レーザー加工を利用することによる効果が明らかである。
【0049】
【発明の効果】
本発明では、樹脂からなる光透過性シートを粘着剤層で支持基体に接着して光透過層を形成することにより、光透過層の厚さを均一にでき、また、光透過性シートの複屈折増大を抑制することができ、また、光情報媒体の反り発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光情報媒体の構成例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
2 光透過層
201 光透過性シート
202 粘着剤層
20 支持基体
21 案内溝
4 記録層

Claims (6)

  1. 支持基体上に情報記録面を有し、この情報記録面上に光透過層を有し、この光透過層を通して記録光および/または再生光が入射するように使用され、前記光透過層が、樹脂から構成される光透過性シートと、この光透過性シートを支持基体側に接着するための粘着剤層とから構成される光情報媒体を製造する方法であって、
    前記光透過性シート上に、粘着剤をダイコートによって塗布して、前記粘着剤層を形成することを特徴とする光情報媒体の製造方法。
  2. 前記粘着剤が、透明なアクリル系樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の光情報媒体の製造方法。
  3. 前記光透過性シートが、ポリカーボネート、ポリアクリレートおよび環状ポリオレフィンの1種から構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の光情報媒体の製造方法。
  4. 前記光透過性シートが、流延法により製造されたものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光情報媒体の製造方法。
  5. 前記光透過層の厚さが30ないし300μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光情報媒体の製造方法。
  6. さらに、前記支持基体よりも大きな光透過性シートを前記支持基体側に接着した後、光透過性シートのうち前記支持基体と接着されていない領域を切除する工程を有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光情報媒体の製造方法。
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