JP4973043B2 - 光学ローパスフィルタおよびカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、光学ローパスフィルタに関する。
ビデオカメラやデジタルスチールカメラ等には、受光レンズによって結像した光学像を電気信号に変換して取り込むために、CCDやCMOS等の固体撮像素子が広く用いられている。これらの固体撮像素子は、フォトダイオードが規則正しく配列した構造を有している。ここで、この配列間隔から決定されるサンプリング周波数に比べて光学像の空間周波数が大きい場合、モアレ等の偽信号が発生する。この偽信号を防止するために、受光レンズと固体撮像素子との間には、複屈折板を利用した光学ローパスフィルタが配置されている。光学ローパスフィルタとしては、単体の複屈折板を利用した2点分離型や、2枚の複屈折板の間に位相板あるいは複屈折板を挟んだ高性能な4点分離型が使用されている。
このような光学ローパスフィルタを構成するには、複屈折板同士あるいは、複屈折板と位相差板とを気泡なく強固に貼り合わせる必要がある。従来は、このような貼り合わせ工程は、手作業によるものであったため、作業者の負担が大きく、また、作業者の熟練度合いの差によって、接着剤層の厚さにバラツキが生じるなどして製品の品質が安定せず、良好な製品を安定供給することができないこともあった。
そこで、貼り合わせ作業の自動化を図り、適切な量の接着剤を光学素子に塗布しておくことで接着剤層の厚さを一定にする技術が提案されている(例えば、特許文献1)。また、接合強度を高める技術として、接着剤と高融点ワックスを用いることも提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2003−29035号公報 実公昭61−28181号公報
しかしながら、特許文献1、2いずれの技術も硬化型接着剤を用いるものであり、気泡の混入や、硬化前の接着剤が接合端部から漏れて外観不良を生じる等の不具合を解消することはできなかった。
そこで、本発明の目的は、硬化型接着剤を用いた場合の不具合を解消するとともに、ビデオカメラやデジタルスチールカメラ等の光学機器に組み込んだ場合に、優れた光学特性を発揮する光学ローパスフィルタを提供することにある。
本発明の光学ローパスフィルタは、複数の光学素子同士を貼り合わせて形成され、前記複数の光学素子は、水晶板を含み、前記複数の光学素子同士の貼り合わせ面には、粘着剤からなる粘着層が設けられているとともに、透過波面収差が±1.5λ以下(λは入射光の波長)であって、前記粘着層の個体内の平均厚みが5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下であることを特徴とする。
この発明によれば、水晶板を含む複数の光学素子同士を貼り合わせる手段として粘着剤を用いているため、硬化型接着剤を使用した場合と異なって、粘着層に気泡が生じることがない。また、粘着剤を用いることで光学素子同士がずれることもなく、貼り合わせ面に対して均一な粘着性を持つことができるので、貼り合わせ後の接合強度が均一化する。
また、光学ローパスフィルタの透過波面収差が±1.5λ以下であるため、当該光学ローパスフィルタを組み込んだ光学機器の光学特性が非常に優れる。この透過波面収差は±1.2λ以下であることが好ましく、±1.0λ以下であることがより好ましい。
さらに、前記粘着層の個体内の平均厚みが5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下であるため、十分な粘着強度(接合強度)を保つことができるとともに、水晶板に与えるひずみが少なくなり、±1.5λ以下の透過波面収差を安定して保つことができる。
本発明は、複数の光学素子同士を貼り合わせて形成される光学ローパスフィルタであって、前記複数の光学素子は、水晶板と可塑性の位相差フィルムとを含み、前記複数の光学素子同士の貼り合わせ面には、粘着剤からなる粘着層が設けられているとともに、透過波面収差が±1.5λ以下(λは入射光の波長)であって、前記粘着層の個体内の平均厚みが5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下であり、前記粘着層の粘着力(JIS Z 0237に準拠)が10N/25mm以上である。
この発明によれば、水晶板と可塑性の位相差フィルムを含む複数の光学素子同士を貼り合わせる手段として粘着剤を用いているため、硬化型接着剤を使用した場合と異なって、粘着層に気泡が生じることがない。また、粘着剤を用いることで光学素子同士がずれることもなく、貼り合わせ面に対して均一な粘着性を持つことができるので、貼り合わせ後の接合強度が均一化する。
また、光学ローパスフィルタの透過波面収差が±1.5λ以下であるため、当該光学ローパスフィルタを組み込んだ光学機器の光学特性が非常に優れる。この透過波面収差は±1.2λ以下であることが好ましく、±1.0λ以下であることがより好ましい。
この発明によれば、位相差フィルムが可撓性であるので、水晶板との貼り合わせが非常に容易となる。また、位相差フィルムを曲げてその一端を水晶板に貼り合わせ、その後位相差フィルムを平面状に戻しながら水晶板と完全に貼り合わせることで、粘着層への気泡の混入をより確実に防止することもできる。また、位相差フィルムを用いているので、光学ローパスフィルタを軽量化できる。
そして、粘着層の個体内の厚みが平均5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下であるので、十分な粘着強度を保つことができるとともに、位相差フィルムや水晶板に与えるひずみが少なくなり、±1.5λ以下の透過波面収差を安定して保つことができる。
さらに、粘着層の粘着力が10N/25mm以上であるので、光学ローパスフィルタを製品に組み込む際や、製品の輸送時に十分な耐衝撃性を発揮することができる。この粘着力は、好ましくは15N/25mm以上、より好ましくは20N/25mm以上である。
本発明では、粘着層のボールタック値(JIS Z 0237に準拠、J.DOW法)が2以上であることが好ましい。
この発明によれば、粘着層のボールタック値が2以上であるので、光学素子同士を貼り合わせた際にずれにくくできる。このボールタック値は、好ましくは4以上である。
本発明の光学ローパスフィルタは、複数の光学素子同士を貼り合わせて形成される光学ローパスフィルタであって、前記複数の光学素子同士の貼り合わせ面には、粘着剤からなる粘着層が設けられているとともに、前記粘着剤にはシランカップリング剤が添加されていることを特徴とする。
この発明によれば、前記粘着剤にシランカップリング剤が添加されているため、前記複数の光学素子間の界面の粘着力を向上させることができ、粘着層を薄くすることができる。その結果、光学ローパスフィルタ1の透過波面収差を1.5μm以下に安定して保つことが容易となる。
また、前記粘着剤にシランカップリング剤を添加すると、前記複数の光学素子との密着性を向上させることができる。その結果、当該光学ローパスフィルタの耐湿性および耐溶剤性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔光学ローパスフィルタの構成〕
図1には、本実施形態に係る4点分離型の光学ローパスフィルタ1が採用されたデジタルスチールカメラの要部が、概略断面図として示されている。
図1において、光学ローパスフィルタ1は、入射光を結像させる受光レンズ20と、結像した光学像を電気信号に変換して取り込む固体撮像素子21との間に配置されている。
受光レンズ20は一枚でもよいし、複数のレンズ群であってもよい。また、固体撮像素子21には、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary MOS)を使用することができる。
固体撮像素子21は、受光レンズ20側に開口部を有する凹型パッケージ22の底部に配置されている。そして、開口部はごみ付着防止のために、カバーガラス23によって閉塞されている。ここで、カバーガラス23には、α線等の放射線による固体撮像素子21の露光を防ぐため、放射線を放出しない特殊な高純度ガラスが用いられている。
光学ローパスフィルタ1は、固体撮像素子21側の第1水晶板2と、受光レンズ20側の第2水晶板3と、その間に挟まれた可撓性の位相差フィルム4とを備えている。また、水晶板2、3と位相差フィルム4との貼り合わせ面には、各々粘着層5とが設けられている。
図2(A)には、受光レンズ20側から見た第1水晶板2の正面図が、図2(B)には、その断面図が示されている。
第1水晶板2は、第2水晶板3と同じサイズの水晶板である。第2水晶板3の光学軸は、矩形状の長辺に平行で(図2(A)参照)、入射面に垂直な平面上にあって、入射面の法線に対して45°の角度を(図2(B)参照)有している。
ここで、第2水晶板3の受光レンズ20側面と第1水晶板2の固体撮像素子21側面とには、可視光の透過率を向上させる反射防止膜(図示しない)がそれぞれ設けられている。
なお、反射防止膜の代わりに、固体撮像素子21への赤外線の入射を防ぐための赤外線反射膜が設けられていてもよい。
図3(A)には、受光レンズ20側から見た第2水晶板3の正面図が、図3(B)には、その断面図が示されている。
第2水晶板3は、厚さが1.322mmの矩形状(25×30mm)の水晶板である。その光学軸30(複屈折性結晶で複屈折の起きない方向の軸)は、短辺に平行で(図3(A)参照)、入射面に垂直な平面上にあって、入射面の法線に対して45°の角度(図3(B)参照)を有している。
なお、これら第1水晶板2と第2水晶板3とは、光学的に同じものを水晶板に垂直な軸を中心に互いに90度回転させたものである。後述する貼り合わせ工程では、同一構造の水晶板を用いて、互いに90度回転した状態で貼り合わせる。
第1および第2水晶板2、3には、複屈折性を有する結晶である高純度の水晶が使用されている。このような結晶としては、他に、ニオブ酸リチウム、チリ硝石、方解石、ルチル、KDP(KHPO)、ADP(NHPO)等が挙げられるが、強度やコストの点から水晶が好ましい。
図4に示すように、位相差フィルム4としては、厚さ0.12mmの一軸延伸したポリカーボネートからなる合成樹脂製フィルムのλ/4板を用いている。ここで、位相差フィルム4は、両面に設けられた粘着層5(個体内の平均厚みは各々5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下)よって第1水晶板2と第2水晶板3に貼り合わせて使用される。
また、図示しないが、粘着層5の両面には保護フィルムが貼り付けられており、位相差
フィルム4を水晶板2、3と貼り合わせる直前に剥離される。
λ/4板として機能する合成樹脂製フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、延伸して位相差フィルム4として要求される位相差0.1〜0.3μmを発現する樹脂材料が用いられる。例えば、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリルロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂を用いることができる。
この中でも、ポリカーボネート系樹脂は、耐熱性が高く、吸水性が少なく、耐久性、透明性に優れている。しかも、光学異方性を有する化合物を混合することにより、入射する光の波長が大きくなるにしたがって位相差が大きくなる波長分散特性を与えることが可能であり、高性能なλ/4板とすることができる。
合成樹脂製フィルムの位相差の波長分散特性は、入射する光の波長が大きくなるにしたがって位相差が大きくなることが好ましく、具体的には、入射光の波長をλ(μm)とすると、可視光線(0.4μm〜0.8μm)の範囲でλ/4±0.05μmの位相差となることが好ましい。
このような光学ローパスフィルタ1は、透過波面収差が±1.5λ以下であることが必要である。光学ローパスフィルタ1の透過波面収差が±1.5λを越えると、当該光学ローパスフィルタ1を組み込んだ光学機器(デジタルスチールカメラ等)の光学特性に悪影響を及ぼす。例えば、撮像後の画質が大きく悪化する(直線や格子模様が微妙に歪んだり、線が太くなったり細くなったりする)。それ故、この透過波面収差は±1.2λ以下であることが好ましく、±1.0λ以下であることがより好ましい。
なお、例えば、ZYGO社製、高精度レーザ干渉計式形状測定機Verifireシリーズを用いて、平行平面の均質性の測定を行い、光学的厚みを測定することで透過波面収差を測定することができる。
〔粘着剤及び粘着層について〕
以下に、本発明で使用される粘着剤及びこの粘着剤によって構成される粘着層5の好ましい態様について説明する。
(粘着剤の種類)
粘着剤としては、天然ゴム系、合成ゴム系、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー系、ポリビニルエーテル系、アクリル系、変性ポリオレフィン系等を用いることができる。なかでも、透明性や粘着性、耐久性の点で、アクリル酸アルコキシアルキルエステルを主成分とするアクリル系粘着剤が好適に用いられる。
(粘着力)
粘着剤の粘着力としては、製品組み立て時に光学ローパスフィルタのような光学素子にかかる荷重や、製品輸送時の衝撃を考慮すると、180°ピール試験による剥離強度(JIS Z 0237に準拠)として10N/25mm以上が好ましく、20N/25mm以上が特に好ましい。
また、ボールタック試験(JIS Z 0237に準拠、J.Dow法)によるボールタック値は、少なくとも初期粘着力として2以上は必要であり、貼り合わせ時に光学素子同士のズレを防ぐには4以上が好ましい。
(透明性)
粘着剤は、光学素子の光透過面を構成するため、高い透明性が要求される。光学ローパスフィルタ1としてヘイズは1.0以下であることが好ましく、より好ましくは0.5以下、さらに好ましくは0.1以下である。
なお、他の要因でヘイズが上昇することもあるため(例えば、水晶に施される光学薄膜にもヘイズ上昇要因がある)、粘着剤の透明性は高いほど良い。
ここで、ヘイズは、JIS K 7105に準拠した方法により測定される全ヘイズである。
(平滑性)
粘着層5の平滑性(位相差フィルム4への粘着剤塗布時における粘着層表面の粗さ・うねり)は、光学素子の透過波面収差に大きく影響する。平滑性が悪いと、光学素子の透過波面収差が大きくなり、例えば、光学ローパスフィルタ1を採用したデジタルスチールカメラの光学性能が悪化する。それ故、できるだけ粘着層5の平滑性は良いことが好ましい。
例えば、粘着剤をロールコータにより位相差フィルム4に塗布する場合、以下のような方法で粘着剤(溶液)を塗布することが好ましい。
(1)粘着剤溶液にレベリング剤を添加して表面張力を下げる。
(2)ゆっくり乾燥させる。
ア)塗工速度を落とす。
イ)乾燥勾配をつける。
ウ)高沸点溶剤を添加する。
(3)塗工スジを生じない程度に塗工液の粘度を上げる。
(4)粘着剤の固形分(樹脂)と溶剤との相溶性を改善する。
(粘着層の厚さ)
粘着層5が厚くなり過ぎると、前記した平滑性が悪化する。また、粘着剤の使用量が増え、光学素子の側面にはみ出て側面がべたつくことがある。さらに、粘着剤が過度に緩衝層の役割をしてしまい部分的に外力が加わると変形する場合がある。逆に粘着層5が薄いと粘着力が弱く、物理的又は熱的衝撃で光学素子同士が剥がれる可能性がある。
ただし、本実施形態のように光学素子として、水晶板2、3と位相差フィルム4を用いた場合には、熱による膨張(収縮)緩和させるためにある程度の厚みは必要となる。
それ故、粘着層5の個体内の平均厚みは5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下とすることが好ましく、より好ましくは平均厚みが5〜12μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下であり、さらに好ましくは平均厚みが5〜10μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下である。
(添加剤)
一般に、粘着層を薄くすると粘着強度が低下する。一方、粘着剤にシランカップリング剤を添加すると、水晶板2と位相差フィルム4との界面の粘着力および水晶板3と位相差フィルム4との界面の粘着力を向上させることができる。それ故、シランカップリング剤を添加することによって、粘着層を薄くすることができる。
その結果、光学ローパスフィルタ1の透過波面収差を1.5μm以下に安定して保つことが容易となる。
また、粘着剤にシランカップリング剤を添加すると、水晶板2と位相差フィルム4との密着性および水晶板3と位相差フィルム4との密着性を向上させることができる。その結果、光学ローパスフィルタ1の耐湿性および耐溶剤性を向上させることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、p−トリメトキシシリルスチレン、p−トリエトキシシリルスチレン、p−トリメトキシシリル−α−メチルスチレン、p−トリエトキシシリル−α−メチルスチレン3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル) 3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル) 3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル) 3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシランなどがある。このようなシランカップリング剤は、単独で用いても二種以上混合されても良い。
〔光学ローパスフィルタの製造方法〕
以下に光学ローパスフィルタ1の製造方法について説明する。
(製造方法の概要)
図5に、本実施形態に係る光学ローパスフィルタ1の製造工程の一例をフローチャート
として示す。
この光学ローパスフィルタ1の製造工程としては、赤外カット膜と反射防止膜を形成した第1水晶板2と第2水晶板3とを貼り合わせる場合もあるが、貼り合わせた後で赤外カット膜と反射防止膜を形成する場合もある。赤外カット膜と反射防止膜を形成した第1水晶板2と第2水晶板3を用いて貼り合わせる場合は、第1水晶板2と第2水晶板3のそれぞれの外面側となる片面にそれぞれ赤外カット膜成膜工程と反射防止膜成膜工程を行う(S101、S102)。赤外カット膜を成膜すると、複屈折板にそりが生じる場合があるため、貼り合わせ後、赤外カット膜と反射防止膜を成膜することが好ましい。
本実施形態では、第1水晶板2に位相差フィルム4を貼り合わせる第1貼り合わせ工程(S103)の後に、第1水晶板2に貼り合わせた位相差フィルム4を第2水晶板3に貼り合わせる第2貼り合わせ工程を行い3層構造の光学ローパスフィルタ1用原板を製造する(S104)。その後、必要により、光学ローパスフィルタ1用原板に対して加温しながら加圧して貼り合わせを更に強固にする加圧処理工程を行う(S105)。次に、必要により、光学ローパスフィルタ1用原板の一方の面に赤外カットフィルタを形成する赤外カット膜成膜工程と、この原板の他方の面に反射防止膜を形成する反射防止膜成膜工程を行い(S106、S107)、原板に赤外カットの機能を付加すると共に、反射を減らし光線透過率を向上させる機能を付加する。最後に、必要な大きさに切断する切断工程を行い(S108)、その後は検査工程、梱包工程を経て最終的に光学ローパスフィルタ1として出荷される。
ここで、第1貼り合わせ工程の第1水晶板2に位相差フィルム4を貼り合わせる方法としては、第1水晶板2は硬質であり、位相差フィルム4は可撓性であることから、第1水晶板2に対して位相差フィルム4をローラで気泡を押し出すように貼り合わせることにより、大気中で貼り合わせが可能である。また、生産効率は低下するが、第1貼り合わせ工程を真空雰囲気中で行うようにしても良い。
第1水晶板2に貼り合わせた位相差フィルム4を第2水晶板3に貼り合わせる第2貼り合わせ工程では、硬質板相互を貼り合わせるため、真空雰囲気下で貼り合わせすることが好ましい。
(貼り合わせ装置の構成)
図6(A)は、第1貼り合わせ工程と第2貼り合わせ工程の両方に使用することができる真空貼り合わせ装置100の概要の構成を示す側面透視図である。
図6(B)は、案内装置130の拡大図、図6(C)は、貼り合わせる際に第1水晶板
2と位相差フィルム4との重ね合わせの位置関係を示す平面図、図6(D)は、真空貼り合わせ装置100で圧着動作を行っている状態を示す側面図である。
この真空貼り合わせ装置100は、図6(A)に示すように、真空チャンバ110を備え、図示しない真空装置に真空配管111で接続され、真空引きが可能になっている。真空チャンバ110内の底面に上面が平滑に仕上げられた平らな定盤である下側圧着板121が配置されている。下側圧着板121は第1水晶板2よりも大きく、第1水晶板2を載置したときに、第1水晶板2全体を保持して周囲に余裕がある程度の大きさである。下側圧着板121の両端部側には下側圧着板121を貫通して案内装置130が上下に昇降可能に配設されている。
この案内装置130は、図6(B)の拡大図に示すように、下側圧着板121に垂直方向に昇降可能に保持されている昇降ピン131の上端に針金が外方に向かってL字状に屈曲された形状の案内保持部132が設けられている。この案内保持部132は、矩形状の第1水晶板2の短辺2Aの両端縁を保持できると共に、短辺2Aの両側面の位置を両側から規制する。昇降ピン131は弾性部材133によって上方に付勢され、常時は案内保持部132が下側圧着板121の上面から上方に離間している。この案内保持部132に第1水晶板2を保持させることにより、第1水晶板2を空中に保持させることができる。昇降ピン131は垂直下向きに押されることにより、弾性部材133の付勢力に抗して降下し、案内保持部132で保持された第1水晶板2を下側圧着板121の上面に接触させる位置まで降下するようになっている。弾性部材133としては、図示のコイルバネ以外に板バネ、流体バネ等のバネやゴムなどの弾性体を例示することができる。
位相差フィルム4の幅は、図6(C)に示すように、第1水晶板2の長さよりもわずかに狭く、両側の昇降ピン131の間の離間距離よりもわずかに狭く形成されている。そのため、図6(B)に示すように、位相差フィルム4を昇降ピン131間の下側圧着板121の上に載置できる。
真空チャンバ110の上壁を貫いて図示しない駆動装置によって垂直方向に昇降するように駆動される昇降軸141が配設され、昇降軸141の下端には上側圧着板142が固定されている。この上側圧着板142の下面は、下側圧着板121の上面と平行になっていて、平滑に仕上げられている。上側圧着板142は、下側圧着板121とほぼ同じ形状で、第1水晶板2の全体を覆うことができる形状、大きさになっている。昇降軸141の駆動は、上側圧着板142を下降させたときに、下側圧着板121の上面に接して加圧できる位置まで下降できるようになっている。
以下に、光学ローパスフィルタ1の製造工程の中で重要な第1貼り合わせ工程と第2貼り合わせ工程について詳述する。
(第1貼り合わせ工程)
図6を参照しながら真空貼り合わせ装置100を用いて、第1貼り合わせ工程を真空雰囲気下で行う方法について説明する。この場合の位相差フィルム4は、両面に粘着層5(保護フィルム付き)が設けられたタイプのものを使用することとして説明する。
第1水晶板2と第2水晶板3は予め洗浄工程で洗浄され、表面の付着物が除去されたものを使用する。まず、真空チャンバ110の図示しない扉を開き、保護フィルムを剥離して粘着層5を露出させた位相差フィルム4を、露出させた粘着層5を上にして下側圧着板121の上の所定の位置に載置する。次に、案内装置130の案内保持部132の上に第1水晶板2を載置する。これにより、第1水晶板2と位相差フィルム4の配置は、図6(C)に示すような重なりの配置となる。すなわち、上から見ると第1水晶板2の短辺2A側の両端縁が位相差フィルム4の両端縁から外方にはみ出している。第1水晶板2の短辺2A側の両端縁は案内装置130の案内保持部132で保持され、第1水晶板2は位相差フィルム4の上方の空間に保持され、位相差フィルム4から離間して対抗配置されている。
次に、真空チャンバ110の図示しない扉を閉じて図示しない真空装置を作動させ、真空チャンバ110内を真空配管111を介して真空引きする。真空チャンバ110内が所定の真空度に達した後、昇降軸141を図示しない駆動装置で駆動して下降させる。昇降軸141が下降し、上側圧着板142が下降していくと案内保持部132の上端に接し、上側圧着板142が昇降ピン131を上方に付勢している弾性部材133の付勢力に抗して案内保持部132を押し下げながら下降し、案内保持部132に保持されている第1水晶板2を下側圧着板121に載置されている位相差フィルム4に当接させた後、上側圧着板142で第1水晶板2を所定の圧力で押圧する。これにより、図6(D)に示すように、上側圧着板142と下側圧着板121との間に第1水晶板2と位相差フィルム4とを挟んで所定の圧力で圧着する。このときの第1水晶板2と位相差フィルム4の重なりは図6(C)に示した配置が保たれている。所定時間圧着した後、図示しない駆動装置を駆動させて昇降軸141を上昇させ、上側圧着板142を上昇させる。上側圧着板142の上昇に伴って案内保持部132が弾性部材133の付勢力で位相差フィルム4が貼り合わされた第1水晶板2を保持したまま上昇し、元の位置に復帰する。
次に、真空チャンバ110の真空配管111を遮断し、真空チャンバ110内に大気を導入し、大気圧に戻して第1貼り合わせ工程が終了する。
(第2貼り合わせ工程)
次に、図7を参照しながら真空貼り合わせ装置100を使用して第2貼り合わせ工程を行う方法の説明を行う。図7(A)は第1水晶板2、位相差フィルム4及び第2水晶板3の重なりを説明する平面図であり、図7(B)は真空貼り合わせ装置100(図6)にセットした状態を示す断面図であり、図7(C)は圧着している状態を示す断面図である。
まず、真空チャンバ110(図6)の図示しない扉を開いて位相差フィルム4が貼り合わされた第1水晶板2を取り出し、図7(B)に示すように、下側圧着板121の上面に第2水晶板3を所定の位置に載置する。位相差フィルム4のもう一方の粘着層5から保護フィルムを剥離して粘着面を露出させ、露出した粘着面を下にして案内装置130の案内保持部132に第1水晶板2を再度保持させる。このときの第1水晶板2、位相差フィルム4及び第2水晶板3の垂直方向の重なりは、図7(A)に示すように、矩形状の第1水晶板2と同じ矩形状の第2水晶板3とは直交するように配置され、第2水晶板3の紙面左右方向の幅は位相差フィルム2の同じ方向の幅よりも狭くなっている。下側圧着板121の上に載置されている第2水晶板3と案内保持部132に保持されている第1水晶板2に貼り合わされている位相差フィルム4とは離間して対向されて配置されている。
図7(B)に示すような配置状態で、真空チャンバ110内を真空配管111を介して真空引きし、所定の真空度に達した後、昇降軸141を図示しない駆動装置を駆動させて下降させ、上側圧着板142が下降していくと案内保持部132の上端に接し、上側圧着板142が昇降ピン131を上方に付勢している弾性部材133の付勢力に抗して案内保持部132を押し下げながら下降し、案内保持部132に保持されている第1水晶板2に貼り合わされている位相差フィルム4を下側圧着板121に載置されている第2水晶板3と当接させた後、上側圧着板142で第1水晶板2を所定の圧力で押圧する。
これにより、図7(C)に示すように、上側圧着板142と下側圧着板121との間に第1水晶板2、位相差フィルム4及び第2水晶板3を挟んで図示しない駆動装置の駆動力を伝達する昇降軸141を介して所定の圧力で押圧する。
所定時間圧着した後、図示しない駆動装置を駆動させて昇降軸141を上昇させ、上側圧着板142を上昇させる。上側圧着板142の上昇に伴って案内保持部132が弾性部材133の付勢力で位相差フィルム4に第2水晶板3が貼り合わされた第1水晶板2を保持したまま上昇し、元の位置に復帰する。次に、真空チャンバ110の真空配管111を閉じ、真空チャンバ110内に大気を導入し、大気圧に戻し、真空チャンバ110の図示しない扉を開けて位相差フィルム4の両面に第1水晶板2と第2水晶板3とが貼り合わされた積層板(光学ローパスフィルタ1用原板)を取り出す。
前記した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)水晶板2、3と位相差フィルム4とを貼り合わせる手段として粘着剤を用いているため、硬化型接着剤を使用した場合と異なり、接合層に気泡が生じにくい。また、粘着剤を用いることで光学素子同士がずれることもなく、貼り合わせ面に対して均一な粘着性を持つことができるので、貼り合わせ後の接合強度が均一化する。さらに、あらかじめ位相差フィルム4に粘着剤を塗布しているので、粘着剤が必要以上に光学ローパスフィルタ1の外にはみ出ることがない。
(2)光学ローパスフィルタ1の透過波面収差が±1.5λ以下の低い値であるため、当該光学ローパスフィルタを組み込んだデジタルスチールカメラ等の光学機器に用いた場合に光学特性が非常に優れる。
(3)光学ローパスフィルタ1では、水晶板と位相差フィルムの貼り合わせ面に設けられた粘着層の個体内の平均厚みが各々5〜15μmで個体内での最大厚み部と最小厚み部の差が4μm以下の範囲にあるため、十分な粘着強度(接合強度)を保つことができるとともに、水晶板に与えるひずみが少なくなり、±1.5λ以下の透過波面収差を安定して保つことができる。また、粘着層の厚みがこのように薄いと、粘着層の表面を平滑に仕上げることが容易となり、光学ローパスフィルタ1を構成したときの透過波面収差を±1.5λ以下に安定して保つことに寄与する。
(4)水晶板2、3のそりを粘着層5が吸収しないため、そりを緩和することができる。結果として透過波面収差を±1.5λ以下と低くでき、かつ安定化する。
(5)位相差フィルム4は合成樹脂製なので、光学ローパスフィルタ1の重量を軽量化できる。
(6)位相差フィルム4の両面に第1水晶板2と第2水晶板3を、真空雰囲気中で貼り合わせているため、位相差フィルム4と水晶板2、3との間に気泡が存在することをより確実に防止することができる。
(7)粘着剤にシランカップリング剤が含まれていると、水晶板2、3と位相差フィルム4との密着性により優れ、耐湿性および耐溶剤性に優れる。
(8)位相差フィルム4には、粘着剤が予め塗布され、保護フィルムで覆われているので、水晶板2、3との貼り合わせ時に清浄工程が必要なく、ゴミ、異物の混入も少ない。
(9)位相差フィルム4と水晶板(複屈折板)2、3の熱膨張係数の違いを粘着層5の粘弾性で吸収することができるので、いわゆる熱衝撃に対する接合強度を保つことができる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、水晶板2、3と位相差フィルム4により、光学ローパスフィルタ1を構成したが、水晶板を3枚用いて光学ローパスフィルタを構成するようにしてもよい。
また、上記説明では、第1貼り合わせ工程と第2貼り合わせ工程の両方を真空貼り合わせ装置100を用いて行っているが、本発明においては、第1貼り合わせ工程は真空雰囲気下でなくても済むため、第2貼り合わせ工程だけを真空雰囲気中で行うことが生産効率の面で好ましい。
また、粘着剤で貼り合わせる際に、上側圧着板142と下側圧着板121にそれぞれ電気ヒータ等の加熱手段(図示せず)を内蔵させてもよい。圧着するときに粘着剤を加熱手段で加熱することにより、粘着剤を軟化させて表面を平滑にすることで、得られた光学ローパスフィルタ1の透過波面収差をより小さくすることができる。
本発明は、ビデオカメラやデジタルスチールカメラに利用できるほか、カメラ付き携帯電話、監視カメラなどの小型カメラにも利用できる。
本発明の実施形態に係る光学ローパスフィルタの配置を示す概略断面図。 前記実施形態における第1水晶板の正面図および断面図。 前記実施形態における第2水晶板の正面図および断面図。 前記実施形態における位相差フィルムの断面図。 前記実施形態における光学ローパスフィルタの製造工程の一例を示すフロー図。 前記実施形態における第1貼り合わせ工程を示す図。 前記実施形態における第2貼り合わせ工程を示す図。
符号の説明
1…光学ローパスフィルタ、2…第1水晶板、3…第2水晶板、4…位相差フィルム、5…粘着層

Claims (8)

  1. 第1の無機系透光性基板と、
    樹脂系透光性基板と、
    第2の無機系透光性基板と、
    が順に粘着層を挟んで積層され、
    前記粘着層の平均厚みtが、
    5(μm)≦t≦15(μm)
    を満足し、
    前記粘着層の最大厚みと最小厚みとの差Δtが
    Δt≦4(μm)
    を満足し、
    前記粘着層はシランカップリング剤を含む
    ことを特徴とする光学ローパスフィルタ
  2. 請求項1において、
    前記粘着層の粘着力Fは、
    10(N/25mm)≦F
    を満足していることを特徴とする光学ローパスフィルタ
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記粘着層のボールタック値Sは、
    2≦S
    を満足していることを特徴とする光学ローパスフィルタ
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、
    前記シランカップリング剤は、
    γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、p−トリメトキシシリルスチレン、p−トリエトキシシリルスチレン、p−トリメトキシシリル−α−メチルスチレン、p−トリエトキシシリル−α−メチルスチレン3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル) 3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル) 3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル) 3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン
    の少なくとも何れかを含むことを特徴とする光学ローパスフィルタ
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項において、
    前記樹脂系透光性基板は、位相差素子であることを特徴とする光学ローパスフィルタ
  6. 請求項5において、
    前記位相差素子は、
    透過する光の波長が大きくなるにしたがって前記光の位相差が大きくなる樹脂フィルムであることを特徴とする光学ローパスフィルタ
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項において、
    前記無機系透光性基板は、複屈折性を有することを特徴とする光学ローパスフィルタ
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の光学ローパスフィルタを備えていることを特徴とするカメラ。
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