JP3658824B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機においては、エンジンによって発生させられた回転をトルクコンバータを介して変速装置に伝達し、該変速装置において変速を行うようになっている。また、該変速装置には、複数の歯車要素から成るギヤユニットが配設され、クラッチ、ブレーキ等の摩擦係合要素を係脱することによって各歯車要素を作動させ、各変速段を達成するようにしている。
【0003】
そのために、油圧回路が配設され、該油圧回路に前記各摩擦係合要素に対応させて油圧サーボが配設される。そして、該油圧サーボに選択的に油圧を供給することによって、前記摩擦係合要素が選択的に係脱される。
ところで、前記構成の自動変速機が搭載された車両においては、運転者がシフトレバーを操作することによってレンジを選択し、アクセルペダルを踏み込むことによって車両を加速させることができるようになっている。
【0004】
そして、前記自動変速機の制御装置に変速マップが設けられ、制御装置は、スロットル開度及び車速に基づいて前記変速マップを参照し、変速段を決定して変速を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の自動変速機の制御装置においては、前記アクセルペダルを踏み込みながら車両を走行させているときに、アクセルペダルを急に緩めると、車速が高いままであるのに対してスロットル開度が小さくなってしまうので、前記変速マップにおける動作点が変速点を越え、オフアップの変速が行われてしまう。その結果、摩擦係合要素の係合に伴うショックが発生してしまう。この場合、アクセルペダルを緩めた状態でアップシフトの変速が行われることを、オフアップの変速という。
【0006】
図2は従来の自動変速機における変速特性図である。なお、図において、横軸に車速vを、縦軸にスロットル開度θ及び入力トルク(タービントルク)Tを採ってある。
図において、Laはアップシフトの変速点を示す線、Lbはダウンシフトの変速点を示す線である。また、P1は、スロットル開度θがθ2であり、車速vがv2である動作点、P2は、スロットル開度θがθ1であり、車速vがv2である動作点、P3は、スロットル開度θがθ1であり、車速vがv1である動作点である。
【0007】
通常、図示しないアクセルペダルを所定量だけ踏み込み、スロットル開度θをθ1にして車速vを徐々に高くして車両を走行させると、動作点P3において線Laを越え、アップシフトの変速が行われる。
これに対して、アクセルペダルを踏み込み、動作点P1で車両を走行させているときに、アクセルペダルを急に緩め、動作点P2で車両を走行させると、車速vが高い(v2)ままであるのに対して、スロットル開度θは小さく(θ1)なってしまうので、線Laを越え、同様にアップシフトの変速が行われてしまう。
【0008】
ところで、前記動作点P2においてオフアップの変速が行われる場合、スロットル開度θがθ1であり、車速vがv2であるので、図示しないトルクコンバータから図示しない変速装置に入力される入力トルクTはT2である。
これに対して、通常のアップシフトの変速は、動作点P3において行われ、この場合、スロットル開度θがθ1であり、車速vがv1であるので、トルクコンバータから変速装置に入力される入力トルクTはT1である。
【0009】
このように、オフアップの変速が行われたときの現在の車速、すなわち、動作点P2における車速v2と、現在のスロットル開度θ1で通常のアップシフトの変速を行ったときの変速点における車速、すなわち、動作点P3における車速v1とが異なるので、入力トルクTが、差トルクΔT
ΔT=T1−T2
の分だけ過剰になる。
【0010】
ところが、変速に伴って係脱される図示しない摩擦係合要素に供給される油圧は、通常のアップシフトの変速が行われることを前提として設計されているので、前記入力トルクT1に対応させて設定されたスロットル圧PTHによって調整されたライン圧を図示しない油圧サーボに供給するようになっている。
したがって、前記オフアップの変速が行われるときには、差トルクΔTの分だけ摩擦係合要素のトルク容量が大きくなり、摩擦係合要素の係合に伴ってショックが発生してしまう。
【0011】
本発明は、前記従来の自動変速機の制御装置の問題点を解決して、オフアップの変速が行われるときにショックが発生するのを防止することができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の自動変速機の制御装置においては、摩擦係合要素と、油圧源から供給された油圧を調整して調整油圧を発生させる調整油圧発生手段と、前記調整油圧に基づいて作動し、前記摩擦係合要素を係脱させる油圧サーボと、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、アップシフトの変速が行われたかどうかを判断するアップシフト変速判断手段と、前記アップシフトの変速が行われたときに前記調整油圧の調圧目標値を計算し、該調圧目標値に対応する調圧信号を発生させ、該調圧信号を前記調整油圧発生手段に対して出力する調圧信号発生手段とを有する。
【0013】
そして、該調圧信号発生手段は、現在の車速と、現在のエンジン負荷で変速を行ったときの変速点における車速との差を計算し、該差に応じた分だけ前記調圧目標値を補正する調圧目標値補正手段を備える。
本発明の他の自動変速機の制御装置においては、さらに、前記調圧目標値補正手段は、変速の種類に対応させて前記調圧目標値を補正する。
【0014】
本発明の更に他の自動変速機の制御装置においては、さらに、前記調圧目標値補正手段は、トルクコンバータ特性に基づくエンジン負荷に対応させて前記調圧目標値を補正する。
本発明の更に他の自動変速機の制御装置においては、さらに、前記調圧目標値補正手段は、変速信号が出力されてから変速開始が検出されるまでの間に、前記調圧目標値を補正する。
【0015】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御装置の機能ブロック図である。
図において、81は油圧源としての油圧ポンプ、91は摩擦係合要素、93は前記油圧ポンプ81から供給された油圧を調整して調整油圧PTHを発生させる調整油圧発生手段、92は前記調整油圧に基づいて作動し、前記摩擦係合要素91を係脱させる油圧サーボである。
【0016】
また、50はエンジン負荷としてのスロットル開度θを検出するためにエンジン負荷検出手段として配設されたスロットル開度センサ、51は車速vを検出する車速検出手段としての車速センサである。
そして、95はアップシフトの変速が行われたかどうかを判断するアップシフト変速判断手段、96はアップシフトの変速の判断が行われたときに前記スロットル圧PTHの調圧目標値を計算し、該調圧目標値に対応する調圧信号を発生させ、該調圧信号を前記調整油圧発生手段93に対して出力する調圧信号発生手段である。
【0017】
そして、該調圧信号発生手段96は、現在の車速vと、現在のスロットル開度θで変速を行ったときの変速点における車速vとの差に基づいて前記調圧目標値を補正する調圧目標値補正手段97を備える。
図3は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の概略図、図4は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の作動を示す図である。
【0018】
図に示すように、エンジン10によって発生させられた回転は、出力軸11を介してトルクコンバータ12に伝達される。該トルクコンバータ12はエンジン10の回転を、流体(作動油)を介して出力軸14に伝達するが、車速vが設定値以上になると、ロックアップクラッチL/Cが係合させられ、出力軸14に直接伝達することができるようになっている。
【0019】
該出力軸14には、前進4段後進1段の変速を行う変速装置16が接続される。該変速装置16は、前進3段後進1段の変速を行う主変速機18及びアンダドライブの副変速機19から成る。そして、前記主変速機18の回転は、カウンタドライブギヤ21及びカウンタドリブンギヤ22を介して副変速機19に伝達され、該副変速機19の出力軸23の回転は、出力ギヤ24及びリングギヤ25を介してディファレンシャル装置26に伝達される。
【0020】
該ディファレンシャル装置26においては、前記出力ギヤ24及びリングギヤ25を介して伝達された回転が差動され、差動された回転が左右の駆動軸27、28を介して図示しない駆動輪に伝達される。
前記主変速機18は、第1のプラネタリギヤユニット31及び第2のプラネタリギヤユニット32を有するとともに、前記第1のプラネタリギヤユニット31及び第2のプラネタリギヤユニット32の各歯車要素間においてトルクの伝達を選択的に行うために、摩擦係合要素91(図1)としての第1クラッチC1、第2クラッチC2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3、及びワンウェイクラッチF1、F2を有する。
【0021】
前記第1のプラネタリギヤユニット31は、互いに並列に配設された第3ブレーキB3及びワンウェイクラッチF2を介して駆動装置ケース34と連結されたリングギヤR1 、前記出力軸14に外嵌(かん)されるとともに、回転自在に支持されたサンギヤ軸36に形成されたサンギヤS1 、前記カウンタドライブギヤ21と連結されたキャリヤCR1 、並びに前記リングギヤR1 とサンギヤS1 との間において噛(し)合させられるとともに、前記キャリヤCR1 によって回転自在に支持されたピニオンP1A、P1Bから成る。
【0022】
そして、前記サンギヤ軸36は前記第2クラッチC2を介して出力軸14と連結される。また、サンギヤ軸36は第1ブレーキB1を介して駆動装置ケース34と連結されるとともに、直列に配設されたワンウェイクラッチF1及び第2ブレーキB2を介して駆動装置ケース34と連結される。
一方、前記第2のプラネタリギヤユニット32は、前記第1クラッチC1を介して出力軸14と連結されたリングギヤR2 、前記サンギヤ軸36にサンギヤS1 と一体に形成されたサンギヤS2 、前記キャリヤCR1 と連結されたキャリヤCR2 、及び前記リングギヤR2 とサンギヤS2 との間において噛合させられ、キャリヤCR2 によって回転自在に支持されるとともに、前記ピニオンP1Bと一体に形成されたピニオンP2 から成る。
【0023】
一方、前記副変速機19は、第3のプラネタリギヤユニット38を有するとともに、該第3のプラネタリギヤユニット38の各歯車要素間においてトルクの伝達を選択的に行うために、前記摩擦係合要素91としての第3クラッチC3、第4ブレーキB4及びワンウェイクラッチF3を有する。
前記第3のプラネタリギヤユニット38は、カウンタドリブンギヤ22と連結されたリングギヤR3 、前記出力軸23に回転自在に外嵌されたサンギヤ軸39に形成されたサンギヤS3 、前記出力軸23に固定されたキャリヤCR3 、及び前記リングギヤR3 とサンギヤS3 との間において噛合させられるとともに、前記キャリヤCR3 によって回転自在に支持されたピニオンP3 から成る。
【0024】
次に、前記構成の自動変速機の動作について説明する。
図4において、S1は第1ソレノイドバルブ、S2は第2ソレノイドバルブ、S4は第4ソレノイドバルブ、C1は第1クラッチ、C2は第2クラッチ、C3は第3クラッチ、B1は第1ブレーキ、B2は第2ブレーキ、B3は第3ブレーキ、B4は第4ブレーキ、F1〜F3はワンウェイクラッチである。また、Rは後進走行レンジを、NはNレンジを、DはDレンジを、1STは1速の変速段を、2NDは2速の変速段を、3RDは3速の変速段を、4THは4速の変速段を示す。
【0025】
そして、○は第1ソレノイドバルブS1及び第2ソレノイドバルブS2をそれぞれ開閉するための第1ソレノイド信号及び第2ソレノイド信号がオンの状態を、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第4ブレーキB4が係合させられた状態を、ワンウェイクラッチF1〜F3がロックした状態を示す。また、×は前記第1ソレノイド信号及び第2ソレノイド信号がオフの状態を、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第4ブレーキB4が解放された状態を、ワンウェイクラッチF1〜F3がフリーの状態を示す。
【0026】
なお、△は第4ソレノイドバルブS4を開閉するための第4ソレノイド信号が、ロックアップクラッチL/Cが係合させられるときにオンになり、ロックアップクラッチL/Cが解放されるときにオフになる状態を、(○)はエンジンブレーキ時に第3ブレーキB3が係合させられる状態を示す。
Dレンジの1速時においては、第1クラッチC1及び第4ブレーキB4が係合させられ、ワンウェイクラッチF2、F3がロックさせられる。そして、出力軸14の回転は第1クラッチC1を介してリングギヤR2 に伝達され、この状態でワンウェイクラッチF2によってリングギヤR1 の回転が阻止されているので、サンギヤS2 を空転させながらキャリヤCR2 の回転は大幅に減速させられてカウンタドライブギヤ21に伝達される。
【0027】
該カウンタドライブギヤ21からカウンタドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3 に伝達されるが、第4ブレーキB4によってサンギヤS3 の回転が阻止されているので、キャリヤCR3 の回転は更に減速させられて出力軸23に伝達される。
また、Dレンジの2速時においては、第1クラッチC1、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第4ブレーキB4が係合させられ、ワンウェイクラッチF1、F3がロックさせられる。そして、出力軸14の回転は第1クラッチC1を介してリングギヤR2 に伝達され、かつ、第2ブレーキB2及びワンウェイクラッチF1によってサンギヤS2 の回転が阻止されているので、リングギヤR2 の回転は減速させられてキャリヤCR2 に伝達され、該キャリヤCR2 の回転はリングギヤR1 を空転させながらカウンタドライブギヤ21に伝達される。
【0028】
該カウンタドライブギヤ21からカウンタドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3 に伝達されるが、第4ブレーキB4によってサンギヤS3 の回転が阻止されているので、キャリヤCR3 の回転は減速させられて出力軸23に伝達される。
次に、Dレンジの3速時においては、第1クラッチC1、第3クラッチC3、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2が係合させられ、ワンウェイクラッチF1がロックさせられる。そして、出力軸14の回転は、第1クラッチC1を介してリングギヤR2 に伝達され、かつ、第2ブレーキB2及びワンウェイクラッチF1によってサンギヤS2 の回転が阻止されているので、リングギヤR2 の回転は減速させられてキャリヤCR2 に伝達され、該キャリヤCR2 の回転はリングギヤR1 を空転させながらカウンタドライブギヤ21に伝達される。
【0029】
該カウンタドライブギヤ21からカウンタドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3 に伝達されるが、第3クラッチC3によってキャリヤCR3 とサンギヤS3 との相対的な回転が阻止されているので、第3のプラネタリギヤユニット38が直結状態になる。したがって、カウンタドリブンギヤ22の回転は出力軸23にそのまま伝達される。
【0030】
次に、Dレンジの4速時においては、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2が係合させられる。そして、出力軸14の回転は、第1クラッチC1を介してリングギヤR2 に伝達されるとともに、第2クラッチC2を介してサンギヤS2 に伝達され、第1のプラネタリギヤユニット31及び第2のプラネタリギヤユニット32が直結状態になる。したがって、出力軸11の回転はカウンタドライブギヤ21にそのまま伝達される。
【0031】
該カウンタドライブギヤ21からカウンタドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3 に伝達されるが、第3クラッチC3によってキャリヤCR3 とサンギヤS3 との相対的な回転が阻止されているので、第3のプラネタリギヤユニット38が直結状態になる。したがって、カウンタドリブンギヤ22の回転は出力軸23にそのまま伝達される。
【0032】
ところで、前記自動変速機には、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第4ブレーキB4を係脱して各変速段を達成するために油圧制御装置40が配設される。
また、エンジン10にはエンジン制御装置43が配設され、該エンジン制御装置43によってエンジン10を制御することができるようになっている。
【0033】
そして、前記油圧制御装置40及びエンジン制御装置43は自動変速機制御装置(ECU)41に接続され、該自動変速機制御装置41の制御プログラムに従って作動させられる。
また、前記自動変速機制御装置41には、ニュートラルスタートスイッチ45、油温センサ46、回転数センサ47、ブレーキスイッチ48、エンジン回転数センサ49、スロットル開度センサ50及び車速センサ51がそれぞれ接続される。
【0034】
そして、前記ニュートラルスタートスイッチ45によって図示しないシフトレバーのシフトポジション、すなわち、選択されたレンジを、油温センサ46によって油圧制御装置40内の油の温度を、回転数センサ47によって第1クラッチC1の入力側、すなわち出力軸14の回転数(以下「クラッチ入力側回転数」という。)NC1を検出することができる。該クラッチ入力側回転数NC1は、トルクコンバータ12の出力回転数として検出される。
【0035】
また、ブレーキスイッチ48によって図示しないブレーキペダルが踏み込まれているかどうかを、エンジン回転数センサ49によってエンジン回転数NE を、スロットル開度センサ50によってスロットル開度θを、車速センサ51によって車速vを検出することができる。なお、前記エンジン回転数NE は、トルクコンバータ12の入力回転数として検出される。
【0036】
次に、前記油圧制御装置40について説明する。
図5は本発明の第1の実施の形態における油圧制御装置を示す第1の図、図6は本発明の第1の実施の形態における油圧制御装置を示す第2の図である。
図において、プライマリバルブ59は、油圧ポンプ81からの油圧をリニアソレノイドバルブ66からのスロットル圧PTHによって調整して調整油圧としてのライン圧を発生させ、油路L−21に出力する。そして、マニュアルバルブ55はポート1、2、3、D、PL 、Rを有し、前記プライマリバルブ59から油路L−21及び油路L−4を介してポートPL に供給されたライン圧が、図示しないシフトレバーを操作することによって各ポート1、2、3、D、Rにそれぞれ1レンジ圧、2レンジ圧、3レンジ圧、Dレンジ圧及びRレンジ圧として発生させられる。
【0037】
前記シフトレバーをDレンジ位置に置くと、前記ポートDに発生させられたDレンジ圧の油は、油路L−1を介して第2ソレノイドバルブS2及び2−3シフトバルブ60に、油路L−2を介して1−2シフトバルブ57に、油路L−3を介してB−1シーケンスバルブ56に供給される。
そして、油路L−21からのライン圧は、油路L−4を介してソレノイドモジュレータバルブ58に、更に油路L−5を介して第1ソレノイドバルブS1に供給されるとともに、油路L−6を介して2−3シフトバルブ60に供給される。
【0038】
前記第1ソレノイドバルブS1、第2ソレノイドバルブS2及び第4ソレノイドバルブS4を開閉するための第1ソレノイド信号、第2ソレノイド信号及び第4ソレノイド信号は、自動変速機制御装置41(図3)からの切換信号を受けてオン・オフさせられ、前記第1ソレノイドバルブS1は油路L−8を介して1−2シフトバルブ57及び3−4シフトバルブ62に、第2ソレノイドバルブS2は油路L−9を介して2−3シフトバルブ60に、第4ソレノイドバルブS4は油路L−31を介してロックアップコントロールバルブ64にそれぞれ信号油圧を供給する。
【0039】
前記1−2シフトバルブ57は、1速時に上半位置(スプールの上側位置)を、2速〜4速時に下半位置(スプールの下側位置)を採り、2−3シフトバルブ60は1速及び2速時に下半位置を、3速及び4速時に上半位置を採り、3−4シフトバルブ62は、1速及び4速時に上半位置を、2速及び3速時に下半位置を採る。
【0040】
前記ソレノイドモジュレータバルブ58は、油路L−12を介してリニアソレノイドバルブ66に接続され、該リニアソレノイドバルブ66は、更に油路L−32を介してプライマリバルブ59、セカンダリバルブ82及びアキュムレータコントロールバルブ83に接続される。該アキュムレータコントロールバルブ83は各油圧サーボ92に配設されたアキュムレータの背圧を調整する。なお、前記リニアソレノイドバルブ66とプライマリバルブ59とによって調整油圧発生手段93(図1)が構成される。
【0041】
そして、前記1−2シフトバルブ57は油路L−35を介して油圧サーボB−2に、かつ、油路L−36を介して油圧サーボB−3に接続され、前記2−3シフトバルブ60は油路L−37を介して油圧サーボB−4に接続され、前記3−4シフトバルブ62は油路L−33を介して油圧サーボC−2に、前記2−3シフトバルブ60は油路L−34を介して油圧サーボC−3に接続され、ニュートラルコントロールバルブ90は油路L−17を介して油圧サーボC−1に、かつ、油路L−23を介して油圧サーボB−1に接続される。
【0042】
また、前記B−1シーケンスバルブ56は、1速時において油路L−3を介して前記制御油室にDレンジ圧を受けて下半位置を採り、2速時において油圧サーボB−2に油圧が供給されて油圧が立ち上がると、該油圧サーボB−2から油路L−39を介してシーケンス圧を受け、上半位置を採る。
なお、12はトルクコンバータ、84はロックアップモジュレータバルブ、85はローモジュレータバルブである。
【0043】
ところで、前記構成の自動変速機が搭載された車両においては、運転者が前記シフトレバーを操作することによってレンジを選択し、図示しないアクセルペダルを踏み込むことによって車両を加速させることができるようになっている。
そして、前記自動変速機制御装置41に変速マップが設けられ、自動変速機制御装置41は、スロットル開度θ及び車速vに基づいて前記変速マップを参照し、変速段を決定して変速を行うようにしている。
【0044】
ところが、前記アクセルペダルを踏み込みながら車両を走行させているときに、アクセルペダルを急に緩めると、車速vが高いままであるのに対してスロットル開度θが小さくなってしまうので、前記変速マップにおける動作点が変速点を越え、オフアップの変速が行われてしまう。
そして、オフアップの変速が行われるときには、各摩擦係合要素91のトルク容量が必要な量より大きくなってしまう。
【0045】
そこで、オフアップの変速が行われるときに、リニアソレノイドバルブ66によって発生させられるスロットル圧PTHを補正することにより、ライン圧の調圧目標値を補正している。
すなわち、前記構成の自動変速機において、1速から2速にアップシフトの変速が行われる場合、第2ブレーキB2が係合させられた後、油圧サーボB−2からのシーケンス圧によって第1ブレーキB1が係合させられる。また、2速から3速にアップシフトの変速が行われる場合、第3クラッチC3が係合させられる。さらに、3速から4速にアップシフトの変速が行われる場合、第2クラッチC2が係合させられる。
【0046】
したがって、オフアップの変速が行われるときに、前記スロットル圧PTHを補正し、第2クラッチC2、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2に供給される油圧を調整することができる。
そのために、前記スロットル圧PTHの調圧目標値は、
PTH=PTHGEAR±δ+α …(1)
PTHGEAR:定常圧
δ :リダクション量
α :オフアップ補正値
によって設定され、オフアップの変速が行われるときに、前記調圧目標値がオフアップ補正値αによって補正されるようになっている。そして、補正された調圧目標値に対応する調圧信号が自動変速機制御装置41において発生させられ、前記調圧信号が前記リニアソレノイドバルブ66に対して出力されるようになっている。
【0047】
ここで、前記定常圧PTHGEARは、各変速段ごとに設定され、変速が行われると変化させられる。また、リダクション量δは、通常のアップシフトの変速又はダウンシフトの変速が行われる際に、ショックが発生するのを防止するために、又は変速時間を短くするために適宜設定される値であり、正の値と負の値とを採る。
【0048】
そして、前記オフアップ補正値αは、
α=m・(vR −vM ) …(2)
m :補正定数
vR :現在の車速
vM :変速点車速
によって設定される。
【0049】
ここで、前記補正定数mは、各自動変速機ごとにあらかじめ設定され、負の値を採る。また、現在の車速vR は、自動変速機制御装置41の各サンプリングタイムごとに検出された車速vであり、図2における車速v2に相当する。そして、変速点車速vM は、現在のスロットル開度θで変速を行ったときの変速点における車速vであり、図2における車速v1に相当する。
【0050】
この場合、前記変速点車速vM は、自動変速機制御装置41の図示しないメモリに格納されている変速マップを参照するだけで求めることができるので、現在の車速vR と変速点車速vM との差を計算し、該差に補正定数mを乗じるだけでオフアップ補正値αを算出することができる。
したがって、オフアップ補正値αを求めるための自動変速機制御装置41による制御動作を簡素化することができるだけでなく、オフアップ補正値αを求めるために特別のマップを作成する必要がなく、通常の変速マップを利用することができるので、コストを低減することができる。
【0051】
このように、前記オフアップの変速が行われるときには、前記スロットル圧PTHを補正し、摩擦係合要素91を係合させるための油圧を低くすることができるので、摩擦係合要素91の係合に伴いショックが発生するのを防止することができる。
次に、本実施の形態における自動変速機の制御装置の動作について説明する。
【0052】
図7は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御装置のタイムチャートである。なお、図において、横軸に時間tを、縦軸にクラッチ入力側回転数NC1、所定の摩擦係合要素91(図1)の油圧サーボ92に供給される油圧Pc、出力トルクTo及びスロットル圧PTHを採ってある。
まず、運転者が、図示しないアクセルペダルを踏み込んで車両を加速させながら走行させているときに、タイミングt0でアクセルペダルを緩めると、クラッチ入力側回転数NC1はそのまま慣性によって徐々に高くなるが、スロットル開度θが徐々に減小するのに連動してスロットル圧PTHも徐々に減小する。
【0053】
そして、タイミングt1において、前記自動変速機制御装置41(図3)から変速信号としての第1ソレノイド信号及び第2ソレノイド信号が油圧制御装置40に対して出力され、前記所定の摩擦係合要素91(図1)を係脱するための油圧Pcが前記油圧サーボ92に供給される。
このとき、スロットル圧PTHは、定常圧PTHGEARよりリダクション量δだけ低くされ、しかも、サンプリングタイムごとにオフアップ補正値αが徐々に大きくされる。したがって、前記スロットル圧PTHは徐々に低くなっていく。
【0054】
続いて、タイミングt2において油圧サーボ92内に油が充満し、油圧Pcの立上がり速度が高くなるとともに、クラッチ入力側回転数NC1が減小し始める。そして、タイミングt3において、変速開始が検出されると、オフアップ補正値αはそのときの値に固定される。なお、変速開始は、エンジン回転数NE と車速vとの比が設定値より大きくなったかどうか、又はクラッチ入力側回転数NC1と車速vとの比が設定値より大きくなったかどうかによって検出することができる。
【0055】
このように、タイミングt1においてスロットル圧PTHの補正が開始され、タイミングt1〜t3において、サンプリングタイムごとにオフアップ補正値αが徐々に大きくされるので、タイミングt3において変速開始が検出されるまでにスロットル圧PTHを適正な値にすることができる。
次に、タイミングt4において、摩擦係合要素91の遊びがなくなり、引きずり状態からスリップ状態になるので、クラッチ入力側回転数NC1が増加し始める。
【0056】
そして、タイミングt5において、変速終了が検出されると、オフアップ補正値αは0にされる。なお、変速終了は、エンジン回転数NE と車速vとの比が設定値より小さくなったかどうか、又はクラッチ入力側回転数NC1と車速vとの比が設定値より小さくなったかどうかによって検出することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
【0057】
図8は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
ステップS1 変速中であるかどうかを判断する。変速中でない場合はステップS2に、変速中である場合はステップS3に進む。この場合、図7のタイミングt1〜t5を変速中とする。
ステップS2 リダクション量δ及びオフアップ補正値αに0をセットする。したがって、前記スロットル圧PTHの調圧目標値は補正されない。
ステップS3 自動変速機制御装置41(図3)のアップシフト変速判断手段95(図1)は、アップシフトの変速が行われたかどうかを判断する。アップシフトの変速が行われた場合はステップS5に、アップシフトの変速が行われていない場合はステップS4に進む。
ステップS4 リダクション量δ及びオフアップ補正値αに0をセットする。したがって、前記スロットル圧PTHの調圧目標値は補正されない。
ステップS5 自動変速機制御装置41の図示しないメモリに格納されたライン圧調整マップを参照して、各変速の種類ごとにあらかじめ設定されているリダクション量δを決定する。
ステップS6 自動変速機制御装置41のメモリに格納された変速マップを参照して、変速点車速vM を決定する。
ステップS7 現在の車速vR が変速点車速vM 以上であるかどうかを判断する。現在の車速vR が変速点車速vM 以上である場合はステップS9に、現在の車速vR が変速点車速vM より小さい場合はステップS8に進む。
ステップS8 通常のアップシフトの変速が行われたと判断して、オフアップ補正値αに0をセットする。
ステップS9 自動変速機制御装置41の調圧目標値補正手段97は、オフアップの変速が行われたと判断して、式(2)によってオフアップ補正値αを計算する。
ステップS10 エンジントルクに対応させて設定され、自動変速機制御装置41のメモリに格納されたライン圧マップを参照して定常圧PTHGEARを決定する。ステップS11 自動変速機制御装置41の調圧信号発生手段96は、ステップS2、S4、S8、S9において決定されたリダクション量δ及びオフアップ補正値α、並びにステップS10において決定された定常圧PTHGEARに基づいて、式(1)によってスロットル圧PTHを計算する。
【0058】
ところで、本実施の形態においては、前記オフアップ補正値αを、現在の車速vR と変速点車速vM との差に基づいて設定するようにしているが、変速の種類及びスロットル開度θに対応させて設定することもできる。この場合、補正定数mに代えて、トルクカーブ適合補正値kが使用され、該トルクカーブ適合補正値kは、自動変速機制御装置41のメモリに格納されたトルクカーブ適合補正値テーブルを参照することによって求めることができる。
【0059】
図9は本発明の第2の実施の形態におけるトルクカーブ適合補正値テーブルを示す図である。
この場合、変速の種類は、1速から2速へのアップシフトの変速(1−2)、2速から3速へのアップシフトの変速(2−3)、及び3速から4速へのアップシフトの変速(3−4)に分けられ、スロットル開度θは小領域LOW、中領域MID及び大領域HIGHに分けられる。
【0060】
本実施の形態において、1速から2速へのアップシフトの変速が行われるときのトルクカーブ適合補正値kは、スロットル開度θが小領域LOW、中領域MID及び大領域HIGHにあるときに、それぞれa1、a2、a3に設定される。同様に、2速から3速へのアップシフトの変速が行われるときのトルクカーブ適合補正値kは、b1、b2、b3に、3速から4速へのアップシフトの変速が行われるときのトルクカーブ適合補正値kは、c1、c2、c3に設定される。なお、各トルクカーブ適合補正値kはいずれも負の値を採る。
【0061】
この場合、各変速の種類ごとの変速特性、及び変速時に係合させられる摩擦係合要素91(図1)の特性に対応させてオフアップ補正値αを補正することができるので、変速の種類ごとに前記スロットル圧PTHの調圧目標値の補正にばらつきが生じるのを防止することができる。
また、入力トルクTに対応させて前記オフアップ補正値αを補正することもできるので、スロットル開度θが変動したときに前記スロットル圧PTHの調圧目標値の補正にばらつきが生じるのを防止することができる。
【0062】
ところで、前記各実施の形態においては、オフアップの変速が行われたときに、摩擦係合要素91を係合させるための油圧を低くすることによって、係合に伴ってショックが発生するのを防止するようにしているが、キックダウンの変速が行われたときにも適用することができる。
すなわち、キックダウンの変速が行われると、図示しないアクセルペダルが急に踏み込まれるので、スロットル開度θが変速点を越えて大きくなる。したがって、オフアップの変速が行われたときとは逆に、摩擦係合要素91を係合させるための油圧を十分に高くすることができず、係合時間が長くなるので、変速時間も長くなってしまう。
【0063】
そこで、キックダウンの変速が行われたときに、スロットル圧PTHを補正することによって変速時間を短くすることができる。
その場合、本実施の形態における前記オフアップ補正値αに代えて、キックダウン補正値βが設定され、該キックダウン補正値βは、
β=n・(vR −vM )
n :補正定数
vR :現在の車速
vM :変速点車速
によって設定される。
【0064】
ここで、前記補正定数nは、各自動変速機ごとにあらかじめ設定され、正の値を採る。この場合、前記キックダウン補正値βを変速の種類及びスロットル開度θに対応させて設定することもできる。
本実施の形態においては、プライマリバルブ59(図5)によって調整油圧としてのライン圧を発生させているが、アキュムレータコントロールバルブ83によって調整油圧としてのアキュムレータ背圧を発生させることもできる。
【0065】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0066】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、自動変速機の制御装置においては、摩擦係合要素と、油圧源から供給された油圧を調整して調整油圧を発生させる調整油圧発生手段と、前記調整油圧に基づいて作動し、前記摩擦係合要素を係脱させる油圧サーボと、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、アップシフトの変速が行われたかどうかを判断するアップシフト変速判断手段と、前記アップシフトの変速が行われたときに前記調整油圧の調圧目標値を計算し、該調圧目標値に対応する調圧信号を発生させ、該調圧信号を前記調整油圧発生手段に対して出力する調圧信号発生手段とを有する。
【0067】
そして、該調圧信号発生手段は、現在の車速と、現在のエンジン負荷で変速を行ったときの変速点における車速との差を計算し、該差に応じた分だけ前記調圧目標値を補正する調圧目標値補正手段を備える。
この場合、アップシフトの変速が行われると、現在の車速と、現在のエンジン負荷で変速を行ったときの変速点における車速とを比較することによって、オフアップの変速が行われたかどうかが判断される。次に、前記両車速の差に基づいて調圧目標値が計算され、該調圧目標値に対応する調圧信号が発生させられ、前記調整油圧発生手段に対して出力される。
【0068】
その結果、適正な調整油圧を発生させることができるので、オフアップの変速が行われるときにショックが発生するのを防止することができる。
また、現在のエンジン負荷で変速を行ったときの変速点における車速は、通常の変速を行うための変速マップを参照するだけで求めることができるので、調圧目標値を補正するための調圧目標値補正手段による制御動作を簡素化することができる。さらに、調圧目標値を補正するための特別のマップを作成する必要がなく、通常の変速マップを利用することができるので、コストを低減することができる。
【0069】
本発明の他の自動変速機の制御装置においては、さらに、前記調圧目標値補正手段は、変速の種類に対応させて前記調圧目標値を補正する。
この場合、各変速の種類ごとの変速特性、変速時に係合させられる摩擦係合要素の特性に対応させて前記調圧目標値を補正することができるので、変速の種類ごとに前記調圧目標値の補正にばらつきが生じるのを防止することができる。
【0070】
本発明の更に他の自動変速機の制御装置においては、さらに、前記調圧目標値補正手段は、トルクコンバータ特性に基づくエンジン負荷に対応させて前記調圧目標値を補正する。
この場合、入力トルクに対応させて前記調圧目標値を補正することができるので、エンジン負荷が変動したときに前記調圧目標値の補正にばらつきが生じるのを防止することができる。
【0071】
本発明の更に他の自動変速機の制御装置においては、さらに、前記調圧目標値補正手段は、変速信号が出力されてから変速開始が検出されるまでの間に、前記調圧目標値を補正する。
この場合、変速開始が検出されるまでに調整油圧を適正な値にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御装置の機能ブロック図である。
【図2】従来の自動変速機における変速特性図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の作動を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における油圧制御装置を示す第1の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における油圧制御装置を示す第2の図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御装置のタイムチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるトルクカーブ適合補正値テーブルを示す図である。
【符号の説明】
50 スロットル開度センサ
51 車速センサ
81 油圧ポンプ
91 摩擦係合要素
92 油圧サーボ
93 調整油圧発生手段
94 シフト弁
95 アップシフト変速判断手段
96 調圧信号発生手段
97 調圧目標値補正手段
Pc 油圧
PTH スロットル圧
v 車速
vR 現在の車速
vM 変速点車速
θ スロットル開度
Claims (4)
- 摩擦係合要素と、油圧源から供給された油圧を調整して調整油圧を発生させる調整油圧発生手段と、前記調整油圧に基づいて作動し、前記摩擦係合要素を係脱させる油圧サーボと、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、アップシフトの変速が行われたかどうかを判断するアップシフト変速判断手段と、前記アップシフトの変速が行われたときに前記調整油圧の調圧目標値を計算し、該調圧目標値に対応する調圧信号を発生させ、該調圧信号を前記調整油圧発生手段に対して出力する調圧信号発生手段とを有するとともに、該調圧信号発生手段は、現在の車速と、現在のエンジン負荷で変速を行ったときの変速点における車速との差を計算し、該差に応じた分だけ前記調圧目標値を補正する調圧目標値補正手段を備えることを特徴とする自動変速機の制御装置。
- 前記調圧目標値補正手段は、変速の種類に対応させて前記調圧目標値を補正する請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
- 前記調圧目標値補正手段は、トルクコンバータ特性に基づくエンジン負荷に対応させて前記調圧目標値を補正する請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
- 前記調圧目標値補正手段は、変速信号が出力されてから変速開始が検出されるまでの間に、前記調圧目標値を補正する請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
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