JP3654274B2 - データ転送制御装置、電子機器及び電源切替方法 - Google Patents

データ転送制御装置、電子機器及び電源切替方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ転送制御装置、電子機器及び電源切替方法に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、パーソナルコンピュータと周辺機器(広義には電子機器)とを接続するためのインタフェース規格として、USB(Universal Serial Bus)規格が注目を集めている。ところが、USB規格では必ずホストが必要であり、これまで周辺機器間でUSB規格のデータ転送を行うことができなかった。そこでUSB2.0規格の追加規格として、「USB On−The−Go(OTG)1.0」規格(以下では、OTG規格と略す。)が策定され、周辺機器間でもUSB規格のデータ転送を行うことができる。
【0003】
OTG規格では、USB規格におけるデバイスとして動作するペリフェラルに、ホストとして動作するために必要なホスト機能を持たせることができる。これによって、従来のUSB規格におけるデバイスだった周辺機器同士を相互に接続することができ、従来のUSB規格におけるホストを介することなく、データ転送を行うことができる。
【0004】
そのためOTG規格では、デュアルロールデバイス(Dual-role Device)とペリフェラルオンリーデバイス(Peripheral-only Device)とが規定される。デュアルロールデバイスとなる機器は、ホストとしてもペリフェラルとしても動作することができる。またペリフェラルオンリーデバイスとなる機器は、ペリフェラルとしてのみ動作することができる。
【0005】
ところでOTG規格では、消費電力を削減するため、例えばホストとして動作中のデバイスがバスを使用しないときは電源ラインの駆動を停止することができる。そこで、例えばペリフェラルとして動作中のデバイスが未使用中のバスを使用したいときは、ホストとして動作するデバイス側に対して使用を要求するSRP(Session Request Protocol)という手順により当該バスを使用することができる。SRPでは、データラインパルシング又はVBUS(電源バス)パルシングと呼ばれる手法で、ペリフェラルとして動作するデバイスが、ホストとして動作するデバイスに対しVBUSラインに電源を供給するように要求することになる。その結果として、OTG規格に準拠したデバイスでは、上述のSRPをイニシエート(initiate)するため、セルフパワー電源であることが必要とされる。
【0006】
ここで、OTG規格に準拠したデバイス(OTGデバイス)が、USB規格に準拠した標準ホスト(例えばパーソナルコンピュータ)に接続される場合を考える。規格上、標準ホストはVBUSラインに電源を供給する必要がある。ところがOTGデバイスはセルフパワー電源であるため、標準ホストからVBUSラインに対し常に電源が供給されているにも関わらず、OTGデバイスは自己の電源からの電力を消費して動作することになり、無駄な電力を消費していたという問題があった。特に、OTGデバイスが携帯型の情報機器である場合には、バッテリの寿命が短くなってしまう。
【0007】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、例えばOTG規格の周辺機器同士のデータ転送を行う場合に無駄な電力消費を削減するデータ転送制御装置、電子機器及び電源切替方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、デフォルト状態においてセルフパワー電源によりデータ転送制御を行う第1のデバイスのステート遷移又はデフォルト状態においてバスパワー電源によりデータ転送制御を行う第2のデバイスのステート遷移により、ホスト及びペリフェラルのステートの切り替え制御を行って、データライン及び電源ラインを介してデータの転送制御を行うデータ転送制御装置であって、電源回路と、前記第1のデバイスとしての動作時に前記電源ラインと前記電源回路とを接続する給電スイッチ回路と、前記データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路と、所与の切替信号に基づいて、前記電源ライン又は前記電源回路のいずれかから前記データ転送処理回路に対して電源を供給するための電源切替回路とを含むデータ転送制御装置に関係する。
【0009】
本発明においては、第1のデバイスとして動作するときは給電スイッチ回路により電源ラインに電源を供給するデータ転送制御装置において、電源切替回路により電源回路から電源ラインに切り替えてデータ転送処理回路に対して電源を供給することができる。したがって、例えば第2のデバイスとして動作するときに、電源ラインからの電源供給でデータ処理回路を動作させることができるので、電源回路の電力消費を削減することができる。
【0010】
また本発明に係るデータ転送制御装置は、前記所与の切替信号をオン又はオフにする切替スイッチ回路を含み、前記所与の切替信号は、前記切替スイッチ回路の出力に基づいて生成されてもよい。
【0011】
本発明によれば、切替スイッチ回路により適宜電源供給元を切り替えることができるのでデータ転送制御装置の消費電力の最適化を図ることができる。
【0012】
また本発明は、USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置であって、電源回路と、Aデバイスとしての動作時にVBUSラインと前記電源回路とを接続する給電スイッチ回路と、データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路と、所与の切替信号に基づいて、前記VBUSライン又は前記電源回路のいずれかから前記データ転送処理回路に対して電源を供給するための電源切替回路とを含み、前記電源切替回路は、Bデバイスとしての動作時のアイドル状態において前記VBUSラインの電圧が第1の閾値を超えたと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給するデータ転送制御装置に関係する。
【0013】
OTG規格に準拠したデータ転送制御装置では、セルフパワー電源であることが必要とされる。したがって例えば標準ホストによりVBUSラインに電源が供給されている場合でも、当該データ転送制御装置では自己の電源回路の電力を消費することになってしまう。
【0014】
本発明によれば、電源切替回路により、データ処理回路に対し、電源ラインから電源を供給してバスパワー電源で動作させることができるので、セルフパワー電源として搭載される電源回路の無駄な電力消費を削減することができる。またステート遷移結果により電源切替回路を動作させることができるので、特に大規模な付加回路を設けることなく電源切替の最適化を図ることができる。
【0015】
また本発明は、デフォルト状態においてセルフパワー電源によりデータ転送制御を行う第1のデバイスのステート遷移又はデフォルト状態においてバスパワー電源によりデータ転送制御を行う第2のデバイスのステート遷移により、ホスト及びペリフェラルのステートの切り替え制御を行って、データライン及び電源ラインを介してデータの転送制御を行うデータ転送制御装置であって、電源回路と、前記第1のデバイスとしての動作時に前記電源ラインと前記電源回路とを接続する給電スイッチ回路と、前記データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路と、前記電源ラインの電圧が第2の閾値を超えたか否かを検出する電源ライン電圧検出回路と、所与の切替信号に基づいて、前記電源ライン又は前記電源回路のいずれかから前記データ転送処理回路に対して電源を供給するための電源切替回路とを含み、前記電源切替回路は、前記第2のデバイスとして動作し、かつ前記電源ラインの電圧が前記第2の閾値より低い第1の閾値を超えていると判断された場合に、前記電源ラインから前記データ転送処理回路に対して電源を供給し、前記電源ラインの電圧が前記第2の閾値を超えていないと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源回路から電源を供給するデータ転送制御装置に関係する。
【0016】
また本発明は、USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置であって、Aデバイスとしての動作時にVBUSラインと前記電源回路とを接続する給電スイッチ回路と、データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路と、前記VBUSラインの電圧が第2の閾値を超えたか否かを検出する電源ライン電圧検出回路と、所与の切替信号に基づいて、前記VBUSライン又は前記電源回路のいずれかから前記データ転送処理回路に対して電源を供給するための電源切替回路とを含み、前記電源切替回路は、Bデバイスとして動作し、かつ前記VBUSラインの電圧が前記第2の閾値より低い第1の閾値を超えていると判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給し、前記VBUSラインの電圧が前記第2の閾値を超えていないと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源回路から電源を供給するデータ転送制御装置に関係する。
【0017】
本発明によれば、上述したようにセルフパワー電源からバスパワー電源に切り替えた後に、バスパワー電源の供給元が何らかの原因で電源を供給することができなくなった場合でも、電源ライン(VBUSライン)を監視して電源切替回路により再びセルフパワー電源に切り替えることができるので、電源切替により低消費電力化を図ったデータ転送制御装置の信頼性を向上させることができる。またOTG規格に準拠したデータ転送制御装置の低消費化と信頼性向上とを両立させることができる。
【0018】
また本発明に係るデータ転送制御装置は、前記電源回路から前記VBUSラインへの前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのアイドル状態からペリフェラル状態に遷移した後に行われ、前記VBUSラインから前記電源回路への前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのペリフェラル状態からアイドル状態に切り替わる前に行われてもよい。
【0019】
本発明によれば、Bデバイスのアイドル状態ではVBUSラインの電圧を監視するのみでよいため、ステート管理による制御の簡素化を図ることができる。
【0020】
また本発明に係るデータ転送制御装置は、前記第2の閾値は、Bデバイスのセッションバリッド閾値より高く、AデバイスのVBUSバリッド閾値より低くてもよい。
【0021】
本発明によれば、第2の閾値の設定のみで、Bデバイスのアイドル状態でVBUSの電圧を監視させることができるので、構成及び制御の簡素化を図ることができる。
【0022】
また本発明に係る電子機器は、上記いずれか記載のデータ転送制御装置と、前記データ転送処理装置及びバスを介して転送されるデータの出力処理又は取り込み処理又は記憶処理を行う装置とを含むことができる。
【0023】
本発明によれば、セルフパワー電源で動作するデータ転送制御装置を搭載する場合であっても、バスパワー電源に切り替えて無駄な電力消費を削減する電子機器を提供することができる。
【0024】
また本発明は、デフォルト状態においてセルフパワー電源によりデータ転送制御を行う第1のデバイスのステート遷移又はデフォルト状態においてバスパワー電源によりデータ転送制御を行う第2のデバイスのステート遷移により、ホスト及びペリフェラルのステートの切り替え制御を行って、データライン及び電源ラインを介してデータの転送制御を行うデータ転送制御装置の電源切替方法であって、前記データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路に対し、前記第1のデバイスとしての動作時に前記電源ラインに接続される電源回路から電源を供給した状態で、前記第2のデバイスとしての動作時のアイドル状態において前記電源ラインの電圧が第1の閾値を超えたか否かを判断し、前記第2のデバイスとしての動作時のアイドル状態において前記電源ラインの電圧が前記第1の閾値を超えたと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源ラインから電源を供給する電源切替方法に関係する。
【0025】
また本発明は、USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置の電源切替方法であって、前記データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路に対し、Aデバイスとしての動作時にVBUSラインに接続される前記電源回路から電源を供給した状態で、Bデバイスとして動作時のアイドル状態において前記VBUSラインの電圧が第1の閾値を超えたか否かを判断し、Bデバイスとしての動作時のアイドル状態において前記VBUSラインの電圧が前記第1の閾値を超えたと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給する電源切替方法に関係する。
【0026】
また本発明は、デフォルト状態においてセルフパワー電源によりデータ転送制御を行う第1のデバイスのステート遷移又はデフォルト状態においてバスパワー電源によりデータ転送制御を行う第2のデバイスのステート遷移により、ホスト及びペリフェラルのステートの切り替え制御を行って、データライン及び電源ラインを介してデータの転送制御を行うデータ転送制御装置の電源切替方法であって、前記データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路に対し、前記第1のデバイスとしての動作時に前記電源ラインに接続される電源回路から電源を供給した状態で、前記第2のデバイスとしての動作時のアイドル状態において前記電源ラインの電圧が第1の閾値を超えたと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源ラインから電源を供給し、前記データ転送処理回路に対し前記電源ラインから電源を供給した状態で、前記電源ラインの電圧が第2の閾値を超えていないと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源回路から電源を供給する電源切替方法に関係する。
【0027】
また本発明は、USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置の電源切替方法であって、データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路に対し、Aデバイスとしての動作時にVBUSラインに接続される電源回路から電源を供給した状態で、Bデバイスとしての動作時のアイドル状態において前記VBUSラインの電圧が第1の閾値を超えたと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給し、前記データ転送処理回路に対し前記VBUSラインから電源を供給した状態で、前記VBUSラインの電圧が第2の閾値を超えないと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源回路から電源を供給する電源切替方法に関係する。
【0028】
また本発明に係る電源切替方法は、前記電源回路から前記VBUSラインへの前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのアイドル状態からペリフェラル状態に遷移した後に行われ、前記VBUSラインから前記電源回路への前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのペリフェラル状態からアイドル状態に切り替わる前に行われてもよい。
【0029】
また本発明に係る電源切替方法は、前記第1の閾値は、前記第2の閾値よりも低く設定されていてもよい。
【0030】
また本発明に係る電源切替方法は、前記第2の閾値は、Bデバイスのセッションバリッド閾値より高く、AデバイスのVBUSバリッド閾値より低くてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0032】
1. OTG(On-The-Go)規格
1.1 AデバイスとBデバイス
まず、OTG規格について簡単に説明する。
【0033】
USB(Universal Serial Bus)規格は、ホスト(host)(例えばパーソナルコンピュータ)と1又は複数のペリフェラル(peripheral)(例えば周辺機器)との間のデータ転送を行うための規格であり、ホスト側でデータ転送制御が行われる。その一方で、USB規格においてペリフェラルであった携帯機器等において処理するデータ量が増大し、ホストを介在させることなく、低消費電力でUSB規格のデータ転送する要求が高まっている。
【0034】
このような背景の下、OTG規格はUSB2.0規格の追加規格として策定された。OTG規格では、コネクタの小型化や、ホストとして動作するために必要なホスト機能をペリフェラルに持たせるデュアルロールデバイス等についての規格が新たに盛り込まれている。
【0035】
OTG規格によるデータ転送を行う場合、例えば図1(A)に示すように、その両端にMini−Aプラグ(plug)及びMini−Bプラグが設けられたUSBケーブルにより、ホストとペリフェラルとが接続される。Mini−Aプラグは、Mini−Aレセプタクル(receptacle)及びMini−ABレセプタクルに挿入可能な構造を有している。Mini−Bプラグは、Mini−Bレセプタクル及びMini−ABレセプタクルに挿入可能な構造を有している。デュアルロールデバイスの場合、Mini−ABレセプタクルを備えておく必要がある。
【0036】
ところで、USB規格では、VBUS(電源バス)ライン、GND(グラウンド)及び2本のデータ信号線(D+、D−)のみでホストとペリフェラルとを接続することができる。VBUSラインには、ホスト側から電源(電力。より具体的には電源電流)が供給される。データ信号線(データライン)D+、D−は、差動で用いられる。
【0037】
OTG規格では、図1(B)に示すようにMini−Aプラグが接続されたデュアルロールデバイスは、Aデバイス(A-Device)(広義には第1のデバイス)となる。Aデバイスは、セッション開始時においてホストとして動作し、所与の条件の下で、Bデバイスに対してホスト機能を譲ることができる。一方、Mini−Bプラグが接続されたデュアルロールデバイスは、Bデバイス(B-Device)(広義には第2のデバイス)となる。Bデバイスは、セッション開始時においてペリフェラルとして動作し、Aデバイスからホストとして動作することが許可される。なおVBUSラインには、Aデバイスにより電源が供給される。Aデバイスは、デフォルト状態としてセルフパワー電源によりデータ転送制御を行う。Bデバイスは、デフォルト状態としてバスパワー電源によりデータ転送制御を行う。
【0038】
デュアルロールデバイスにおいて、Mini−ABレセプタクルに挿入されたプラグの種類を判別するため、図1(C)に示すように、これまでのコネクタの端子(VBUS、D−、D+、GND)の他に、ID端子が定義されている。Mini−AプラグではID端子がGNDに接続され、Mini−BプラグではID端子がオープン状態である。
【0039】
図2に、USBケーブルが接続されたデュアルロールデバイスの例を模式的に示す。
【0040】
Mini−Aプラグが接続されたデュアルロールデバイス10と、Mini−Bプラグが接続されたデュアルロールデバイス20とは、USBケーブルを介して接続されている。デュアルロールデバイス10、20は、ID検出回路12、22を含む。ID検出回路12、22は、それぞれID端子と電気的に接続される信号線をプルアップし、該信号線の電圧に応じて、ID端子が接地されているか否かを検出する。図2におけるID検出回路12は、ID端子に接続される信号線が接地されるため、Mini−Aプラグであることを検出することができる。一方、ID検出回路22は、ID端子に接続される信号線がプルアップされるため、Mini−Bプラグであることを検出する。
【0041】
デュアルロールデバイス10では、ホスト及びペリフェラルとして動作するため、データ信号線D+をプルアップするためのプルアップ抵抗R1と、データ信号線D+をプルダウンするためのプルダウン抵抗R2とを有している。プルアップ抵抗R1は、プルアップのオン/オフを切り替えるために、スイッチ回路SW1を介して電源電圧線に接続される。プルダウン抵抗R2は、プルダウンのオン/オフを切り替えるために、スイッチ回路SW2を介して接地線に接続される。スイッチ回路SW1、SW2については、いずれか一方がオンのとき、他方がオフとなるように排他的に制御される。
【0042】
デュアルロールデバイス20も同様に、データ信号線D+をプルアップするためのプルアップ抵抗R3と、データ信号線D+をプルダウンするためのプルダウン抵抗R4とを有している。プルアップ抵抗R3は、プルアップのオン/オフを切り替えるために、スイッチ回路SW3を介して電源電圧線に接続される。プルダウン抵抗R4は、プルダウンのオン/オフを切り替えるために、スイッチ回路SW4を介して接地線に接続される。スイッチ回路SW3、SW4については、いずれか一方がオンのとき、他方がオフとなるように排他的に制御される。
【0043】
デュアルロールデバイス10、20では、データ信号線D−はプルダウンされている。
【0044】
またデュアルロールデバイス10、20は、ともにAデバイスになり得るため、VBUSラインに電流を供給する電源制御回路VBA、VBBを含む。図2では、デュアルロールデバイス10が、電源制御回路VBAによりVBUSラインに電流を供給する。
【0045】
1.2 SRP(Session Request Protocol)
OTG規格では、バス上でやり取りがないとき、AデバイスがVBUSラインへの電流供給を停止することができる。したがって、バッテリで動作する携帯機器等がホストとして動作した場合でも無駄な電力消費を削減し、低消費電力化を図ることができるようになっている。この状態でBデバイスがセッションを開始してデータ転送を行う場合、SRPと呼ばれる手順にしたがってAデバイスに対しVBUSラインへの電流供給を要求することができる。ここで、セッションとはVBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を超えている期間をいう。
【0046】
図3に、図2に示したデュアルロールデバイスの構成を参照しながら、FSモードにおけるSRPの実行手順を説明するための図を示す。
【0047】
FSモードでは、ホスト側のデータ信号線D+はプルダウンされ(スイッチ回路SW1がオフ、スイッチ回路SW2がオン)、ペリフェラル側のデータ信号線D+はプルアップされている(スイッチ回路SW3がオン、スイッチ回路SW4がオフ)。
【0048】
バス上のやり取りがなくAデバイスがVBUSラインへの電流供給を停止すると(S10)、VBUSの電圧が下がり「Vb_sess_vld」レベル(B-Device Session Valid未満)となる(S11)。Bデバイスは、これを検出すると、スイッチ回路SW3によりデータ信号線D+のプルアップ抵抗を無効にする(S12)。これにより、データ信号線のラインステートは「SE0」状態(FSモードでは、データ信号線D+が「L」レベル、データ信号線D−が「L」レベルの状態)となる(S13)。
【0049】
VBUSの電圧が「Vb_sess_end」(B-Device Session End)より小さく、かつラインステートの「SE0」状態が2ms以上継続すると、BデバイスがSRPを開始(initiate)することができる。SRPは、データラインパルシング(Data-line Pulsing)又はVBUSパルシング(VBUS Pulsing)により行うことができる。データラインパルシングは、ラインステートを「SE0」状態、「J」状態(FSモードでは、データ信号線D+が「H」レベル、データ信号線D−が「L」レベルの状態)、「SE0」状態に遷移させる方法である。VBUSパルシングは、BデバイスからVBUSラインに電流を供給し、VBUSラインの電圧を「L」レベル(Vb_sess_end未満)、「H」レベル(Va_sess_vldより大)、「L」レベルの状態に遷移させる方法である(S14、S15)。
【0050】
Aデバイスは、データ信号線又はVBUSラインの電圧を監視して、いずれかの方法によりSRPが行われたことを検出すると、AデバイスがVBUSラインへの電流供給を開始する(S16)。これにより、VBUSラインの電圧が「Vb_sess_vld」以上となる(S17)。
【0051】
Bデバイスは、VBUSラインの電圧が「Vb_sess_end」以上になったことを検出すると、スイッチ回路SW3によりデータ信号線D+のプルアップ抵抗を有効にして(S18)、ラインステートを「J」状態に遷移させ(S19)、ペリフェラルとして動作開始する。
【0052】
Aデバイスは、ラインステートが「J」状態になったことを検出すると、ホストとして動作開始する(S20)。
【0053】
1.3 HNP(Host Negotiation Protocol)
OTG規格では、接続されたプラグによりAデバイスかBデバイスかが決まるが、そのプラグを差し替えることなく、ホスト機能とペリフェラル機能とを交換することができる。HNPは、このホスト機能とペリフェラル機能とを交換するための手順である。
【0054】
図4に、図2に示したデュアルロールデバイスの構成を参照しながら、FSモードにおけるHNPの実行手順を説明するための図を示す。
【0055】
Aデバイスがホストとして動作し、Bデバイスがペリフェラルとして動作し、HNPがイネーブルの状態であるものとする。
【0056】
Aデバイスがバスの使用を終了すると(S30)、ラインステートをアイドル状態(FSモードでは、「J」状態)にする(S31)。
【0057】
Bデバイスは、3ms以上「J」状態であることを検出すると、スイッチ回路SW3によりデータ信号線D+のプルアップ抵抗を無効にして(S32)、ラインステートを「SE0」状態にする(S33)。Aデバイスは、ラインステートが「SE0」状態であることを検出すると、スイッチ回路SW1によりデータ信号線D+のプルアップ抵抗を有効(プルダウン抵抗を無効)にする(S34)。これにより、ラインステートが「J」状態となるので(S35)、Aデバイスはペリフェラルとして動作を開始し、Bデバイスはラインステートが「J」状態であることを検出してホストとして動作を開始することができる(S36)。
【0058】
Bデバイスが、ホストとしてバスの使用を終了すると(S37)、スイッチ回路SW3、SW4によりラインステートをアイドル状態にする(S38)。Aデバイスは、これを検出するとデータ信号線D+のプルアップ抵抗を無効にして(S39)、ラインステートを「SE0」状態に遷移させる(S40)。Bデバイスは、ラインステートが「SE0」状態であることを検出すると、スイッチ回路SW3によりデータ信号線D+のプルアップ抵抗を有効(プルダウン抵抗を無効)にする(S41)。これにより、ラインステートが「J」状態となるので(S42)、Bデバイスはペリフェラルとして動作を開始し、Aデバイスはラインステートが「J」状態であることを検出してホストとして動作を開始することができる(S43)。
【0059】
このようなプロトコルによるデータ転送制御は、それぞれの状態を規定したステート間を遷移条件にしたがって遷移させることで、実現することができる。
【0060】
以下では、Aデバイス及びBデバイスのステート遷移について説明する。
【0061】
1.4 Aデバイスのステート遷移
図5に、Aデバイスのステート遷移を説明するための図を示す。
【0062】
Aデバイスは、a_idleステートが開始ステートである(ST1)。
【0063】
デュアルロールデバイスのMini−ABレセプタクルに、USBケーブルのMini−Aプラグが挿入されていないとき、プルアップされたID端子は「H」レベル(id)となるため、b_idleステートに遷移する(ST2)。すなわち、デュアルロールデバイスでは、デフォルトでBデバイスとなる。一方、Mini−Aプラグが挿入されると、ID端子が「L」レベル(id/)となるためa_idleステートとなる(ST1)。
【0064】
a_idleステートでは、VBUSへの電流供給が停止される。またデータ信号線D+のプルアップが無効化(オフ)される(プルダウンが有効化される。より具体的には、スイッチ回路SW1がオフ、スイッチ回路SW2がオン)。したがって、ラインステートは「SE0」状態となる。上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求がないとき(a_bus_drop/)であって、USB転送を行いたいとき(a_bus_req)又はBデバイスからのSRPを検出したとき(a_srp_det)、a_wait_vriseステートに遷移する(ST3)。
【0065】
a_wait_vriseステートでは、VBUSラインへの電流供給が開始され、VBUSラインの電圧が上がる。Mini−Aプラグが抜かれたとき(id)、上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき(a_bus_drop)、VBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を超えたとき(a_vbus_vld)、又は当該ステートに規定時間以上経過したとき(a_wait_vrise_tmout)、a_wait_bconステートに遷移する(ST4)。
【0066】
a_wait_bconステートでは、Aデバイス側のデータ信号線D+のプルアップがオフとなる。このときBデバイスによりデータ信号線D+のプルアップが有効化(オン)(Bデバイスのスイッチ回路SW3がオン、スイッチ回路SW4がオフ)され、データ信号線D+が「H」レベルになったとき(ラインステートが「J」状態)(b_conn)、a_hostステートに遷移する(ST5)。なお、Mini−Aプラグが抜かれたとき(id)、上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき(a_bus_drop)、又は当該ステートで規定時間以上経過したとき(a_wait_bcon_tmout)、a_wait_vfallステートに遷移する(ST6)。また、何らかの原因で、VBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回ったとき(a_vbus_vld/)、a_vbus_errステートに遷移する(ST7)。
【0067】
すなわちデュアルロールデバイスは、デフォルト状態ではBデバイスであるため、Aデバイスについては、a_wait_bconステートまで、データ信号線D+はプルダウンされた状態のままである。a_wait_vriseステートにおいてVBUSラインへの電流供給が開始されると、Bデバイスのプルアップがオンとなる。これにより、データ信号線D+がプルダウンされた状態であるAデバイスはホストとして動作し、データ信号線D+がプルアップされた状態であるBデバイスはペリフェラルとして動作する。
【0068】
a_hostステートでは、AデバイスがUSB規格のホストとして動作する。より具体的には、ホストとしてペリフェラルをエニュメレート(enumerate)するため、バスリセットするためのリセット信号として、「SE0」状態にデータ信号線を駆動する。そして、所与の規定時間だけその状態を継続させることにより、ペリフェラルではリセット処理が行われる。その後、ホストは、コントロール転送を用いて、コンフィギュレーション情報の転送やアドレスの割り当てなどを行い、USB転送を開始する。当該ステートにおいて、ホストになったがバスを使わなくなったとき(a_bus_req/)、又はサスペンド状態への遷移要求があるとき(a_suspend_req)、a_suspendステートに遷移する(ST8)。また、Mini−Aプラグが抜かれたとき(id)、ラインステートが「J」状態から「SE0」の状態になったとき(b_conn/)、又は上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき(a_bus_drop)、a_wait_bconステートに遷移する(ST9)。また、何らかの原因で、VBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回ったとき(a_vbus_vld/)、a_vbus_errステートに遷移する(ST10)。
【0069】
a_suspendステートでは、SOF(Start Of Frame)パケットの送出が停止される。このとき、Bデバイスはペリフェラルとして動作しており、Bデバイスではb_peripheralステートのままである。このとき、AデバイスがBデバイスに対して上述のHNPを許可し(a_set_b_hnp_en)、Bデバイスにおいてプルアップがオフされてラインステートが「SE0」状態になると(b_conn/)、a_peripheralステートに遷移する(ST11)。また、Aデバイスがバスを使用したいとき(a_bus_req)、又はBデバイスがラインステートを「K」状態にしたとき(b_bus_resume)、a_hostステートに遷移する(ST12)。更にまたAデバイスがBデバイスに対して上述のHNPを許可せず(a_set_b_hnp_en/)、Bデバイスにおいてプルアップがオフされてラインステートが「SE0」状態になると(b_conn/)、a_wait_bconステートに遷移する(ST13)。更にまたMini−Aプラグが抜かれたとき(id)、上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき(a_bus_drop)、又はa_suspendステートで規定時間以上経過したとき(a_aidl_bdis_tmout)、a_wait_vfallステートに遷移する(ST14)。また、何らかの原因で、VBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回ったとき(a_vbus_vld/)、a_vbus_errステートに遷移する(ST15)。
【0070】
a_peripheralステートでは、Aデバイスではプルアップをオンにし、Bデバイスでは後述するようにAデバイスからHNPのイネーブルによりBデバイス側のプルアップがオフされるため、Aデバイスがペリフェラルとなり、Bデバイスがホストになる。ホストとなったBデバイスがデータ転送を終えた場合のようにBデバイスがバスを使わないとき(b_bus_suspend)、a_wait_bconステートに遷移する(ST16)。a_wait_bconステートでは、上述したようにAデバイスのプルアップがオフされる。また、a_peripheralステートにおいて、Mini−Aプラグが抜かれたとき(id)、又は上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき(a_bus_drop)、a_wait_vfallステートに遷移する(ST17)。また、何らかの原因で、VBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回ったとき(a_vbus_vld/)、a_vbus_errステートに遷移する(ST18)。
【0071】
a_bus_errステートでは、過電流状態となるため、例えばファームウェアによりVBUSラインの電圧を落とすように要求される。このようなステートにおいては、Mini−Aプラグが抜かれたとき(id)、又は上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき(a_bus_drop)、a_wait_vfallステートに遷移する(ST19)。
【0072】
a_wait_vfallステートでは、VBUSラインへの電流供給が停止される。Mini−Aプラグが抜かれたとき(id)、バスを使いたいとき(a_bus_req)、又はVBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回った状態で(a_sess_vld/)Bデバイスにおいてプルアップがオフされてラインステートが「SE0」状態になると(b_conn/)、a_idleステートに遷移する(ST20)。
【0073】
1.5 Bデバイスのステート遷移
図6に、Bデバイスのステート遷移を説明するための図を示す。
【0074】
Bデバイスは、b_idleステートが開始ステートである(ST30)。
【0075】
b_idleステートでは、VBUSラインへの電流供給は停止される。したがって、VBUSラインの電圧は、所与の閾値電圧を下回る。またデータ信号線D+のプルアップがオフされる。このとき、Mini−Aプラグが挿入されると、ID端子が「L」レベル(id/)となるためa_idleステートとなる(ST31)。またVBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を超えると(b_sess_vld)、b_peripheralステートに遷移する(ST32)。
【0076】
b_peripheralステートでは、データ信号線D+のプルアップがオンとなるため、Aデバイスのa_wait_bconステートにおいてb_connの検出を行うことができる。b_periheralステートでは、Aデバイスからの要求に応答して、ペリフェラルとして動作する。Bデバイスがホストになるときは、Aデバイスがa_suspendになったことを検出し(a_bus_suspend)、Bデバイスの上位アプリケーションからのホスト動作要求(b_bus_req)があって、かつAデバイスからHNPをイネーブルに設定されているとき(b_hnp_en)、b_wait_aconステートに遷移する(ST33)。またb_peripheralステートにおいて、Mini−Aプラグが挿入されたとき(id/)、又はVBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回ったとき(b_sess_vld/)、b_idleステートに遷移する(ST34)。この結果、b_idleステートにおいてプルアップがオフされ、例えばAデバイスはa_wait_vfallステートからa_idleステートに遷移することができる。
【0077】
b_wait_aconステートでは、Bデバイスのデータ信号線D+のプルアップがオフされ、Aデバイス側でデータ信号線D+がプルアップされるのを待つ。そして、Aデバイス側でデータ信号線D+のプルアップがオンされると(a_conn)、b_hostステートに遷移する(ST35)。またb_wait_aconステートにおいて、Aデバイスがラインステートを「K」状態にしたことを検出したとき(a_bus_resume)、又はb_wait_aconステートで規定時間以上経過すると(b_ase0_brst_tmout)、b_peripheralステートに遷移する(ST36)。また、Mini−Aプラグが挿入されたとき(id/)、又はVBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回るとき(b_sess_vld/)、b_idleステートに遷移する(ST37)。
【0078】
b_hostステートでは、ホスト処理が行われる。すなわち、バスリセットを行って、SOFパケットの生成を開始する。Aデバイスは、ホストとして動作するBデバイスからの要求に応答することになる。Bデバイスが、ホストとして転送するデータがなくなりバスを使用しないとき(b_bus_req/)、又はAデバイスにおいてプルアップがオフされたことが検出されたとき(a_conn/)、b_peripheralに遷移する(ST38)。このとき、Aデバイスは、Bデバイスのb_bus_suspendとして検出することができ、Aデバイスではa_peripheralステートからa_wait_bconステートに遷移する。この結果、Aデバイスのプルアップがオフされる。b_peripheralステートでは、Bデバイスはプルアップがオンされる。また、b_hostステートにおいて、Mini−Aプラグが挿入されたとき(id/)、又はVBUSラインの電圧が所与の閾値電圧を下回るとき(b_sess_vld/)、b_idleステートに遷移する(ST39)。
【0079】
Bデバイスは、Aデバイスがサスペンド状態のときSRPによりセッション開始を要求することができる。すなわち、b_idleステートにおいて、Bデバイスの上位アプリケーションからのバス使用要求があり(b_bus_req)、VBUSラインの電圧がBデバイスのセッション終了閾値電圧を下回った状態で(b_sess_end)、かつラインステートが「SE0」の状態で規定時間以上経過したとき(b_se0_srp)、b_srp_initステートに遷移する(ST40)。
【0080】
b_srp_initステートでは、SRPによりセッション開始をAデバイスに対して要求する。BデバイスがSRPを終了したとき(b_srp_done)、又はMini−Aプラグが挿入されたとき(id/)、b_idleステートに遷移する(ST41)。
【0081】
2. データ転送制御装置
OTG規格に準拠したデバイスは、上述したSRPをイニシエートする必要性からセルフパワーで動作することが必要となってくる。したがって、当該デバイスが例えばUSB(USB1.1又はUSB2.0)準拠の標準ホストと接続される場合には、標準ホストからVBUSラインに電流が供給されているにも関わらず、自デバイス内の電源を消費するという無駄が生じる。
【0082】
そこで、以下に述べる実施形態におけるOTG規格に準拠したデバイスとしてのデータ転送制御装置は、上述のステート遷移により、デュアルロールデバイスとしての動作を実現する一方、電源切替回路を設け、該電源切替回路により無駄な電力消費を削減することができるようになっている。
【0083】
2.1 第1の実施形態
第1の実施形態におけるデータ転送制御装置は、電源切替回路により、セルフパワー電源からバスパワー電源に切り替えることができる。
【0084】
図7に、第1の実施形態におけるデータ転送制御装置の構成の概要を示す。
【0085】
データ転送制御装置100は、OTGコントローラとしてOTG規格に従ったデータ転送を制御することができる。
【0086】
このようなデータ転送制御装置100は、データ転送処理回路110と、電源回路120と、給電スイッチ回路130と、電源制御回路140と、ID検出回路150と、VBUSコンパレータ160とを含む。
【0087】
データ転送処理回路110は、ステートコントローラ112を含む。ステートコントローラ112は、図5及び図6に示すステート遷移により、Aデバイス(第1のデバイス)のホスト又はペリフェラルとしての動作、Bデバイス(第2のデバイス)のペリフェラル又はホストとしての動作の切り替えを行うことができる。データ転送処理回路110は、ステートコントローラ112のステート遷移により、データ信号線(データライン。D+、D−)を介して、OTG規格に従ったデータ転送の処理を行う。
【0088】
電源回路120は、内部電源切替回路122を含む。内部電源切替回路122は、例えばコンセント等を介して接続される外部電源(AC電源)124、又はデータ転送制御装置100に内蔵する充電式蓄電池126のいずれかから、給電スイッチ回路130を介してVBUSライン、若しくは電源制御回路140を介してデータ転送処理回路110に対して、電源を供給することができるようになっている。
【0089】
給電スイッチ回路130は、ステートコントローラ112において遷移したステートに対応した制御信号VBUSONに基づいて、電源回路120とVBUSラインとを電気的に接続することができる。制御信号VBUSONは、図5に示すAデバイスのa_wait_vriseステート、a_wait_bconステート、a_hostステート、a_suspendステート及びa_peripheralステートのときアクティブになる。また制御信号VBUSONは、図6に示すBデバイスのb_srp_initステートでVBUSパルシングを実施中にアクティブになる。制御信号VBUSONがアクティブのとき、給電スイッチ回路130は電源回路120とVBUSラインとを電気的に接続する。
【0090】
電源制御回路140は、電源切替回路142を含む。電源切替回路142は、切替信号PWRSELにより、VBUSライン又は電源回路120のいずれかと、データ転送処理回路110とを電気的に接続する。すなわち、切替信号PWRSELにより、データ転送処理回路110に対し、VBUSライン又は電源回路120のいずれかから電源が供給される。
【0091】
切替信号PWRSELは、切替スイッチ回路144の出力信号、又はステートコントローラ112からの制御信号に基づいて生成される。ここで切替スイッチ回路144は、例えば機械的にオン・オフを設定可能なスイッチ回路であって、データ転送制御装置100の操作者による手動で切替可能に構成されているものであってもよい。また、ソフトウェア的にオン・オフを設定可能なスイッチ回路であってもよい。また切替信号PWRSELは、切替スイッチ回路144の出力信号とステートコントローラ112からの制御信号とに基づいて生成されるものであってもよい。
【0092】
ID検出回路150は、図2に示すID検出回路12、22と同様にID端子に接続される信号線の電圧を検出し、USBケーブルのプラグの種類を判別するためのものである。
【0093】
VBUSコンパレータ160は、VBUSラインの電圧を監視する。より具体的には、VBUSコンパレータ160は、Aデバイスとして動作時にはVBUSの電圧がAデバイスのセッションバリッド閾値(Session Valid threshold)(Va_sess_vld)やVBUSバリッド閾値(VBUS Valid threshold)(Va_VBUS_vld)を超えたか否かを検出する。またVBUSコンパレータ160は、Bデバイスとして動作時にはVBUSの電圧がBデバイスのセッションバリッド閾値(Vb_sess_vld)を超えたか否かを検出する。ID検出回路150の出力であるID検出信号IDDETECTは、ステートコントローラ112に入力される。VBUSコンパレータ160の出力であるVBUS検出信号VCOMPは、ステートコントローラ112に入力される。
【0094】
図8に、第1の実施形態におけるデータ転送制御装置の電源切替フローの一例を示す。
【0095】
ここでは切替信号が、ステートコントローラ112の出力に基づいて生成される場合を説明する。
【0096】
まず電源が投入されると、データ転送制御装置100は初期化される。そして、ステートコントローラ112では、図5及び図6に示したようにb_idleステートに遷移した状態となる(ステップS200)。これにより、セルフパワー電源、すなわち図7の外部電源124又は充電式蓄電池126からの電源供給により、データ転送制御やその他の回路ブロックが動作する。
【0097】
ここでユーザによってUSBケーブルが接続されると、ID端子に接続される信号線の電圧を検出する(ステップS201)。ID検出回路150により、接続されたUSBケーブルのプラグがMini−Aプラグであることが検出されたとき以外、すなわちID検出信号IDDETECTが「H」のとき(ステップS201:Y)、ステートコントローラ112の出力を判別する(ステップS202)。
【0098】
より具体的には、ステートコントローラ112の出力より、b_idleステート(広義には、Bデバイスのアイドル状態)であり、かつVBUSラインの電圧が「Vb_sess_vld」(第1の閾値)を超えた(b_sess_vldが真)か否かを判別する。これは、データの転送先又は転送元が、USB規格の標準ホスト、或いはOTG規格のAデバイスであって常にVBUSラインに電源を供給するデバイスであるか判別するものである。
【0099】
そして、b_idleステートであり、かつb_sess_vldが真のとき(ステップS202:Y)、バスパワー電源に切り替える(ステップS203)。すなわち電源制御回路140の電源切替回路142により、データ転送処理回路110に対して、VBUSラインから電源を供給するように切り替える。これにより、Bデバイスで動作時においても、データ転送処理回路110はバスパワー電源で動作することになる。
【0100】
その後、電源回路120をディセーブルにして、無駄な電力消費を削減する(ステップS204)。より具体的には、内部電源切替回路122において、外部電源124又は充電式蓄電池126と他の内部回路とを電気的に切断する。
【0101】
なおステップS201でID検出回路150により、接続されたUSBケーブルのプラグがMini−Aプラグであることが検出されたとき(ステップS201:Y)、又はステップS202でb_idleステートかつb_sess_vldが真ではないと判別されたとき(ステップS202:N)、少なくともデータ転送処理回路110はセルフパワー電源により動作することに変化はない。ステップS202で「N」の場合、セルフパワー電源により接続相手に対してSRPをイニシエートすることができる。
【0102】
このように、データ転送制御装置100がセルフパワー電源で動作することが必要とされる場合に、接続相手からVBUSラインに電源が供給されていることが確認されたときに、セルフパワー電源からバスパワー電源に切り替えることができる(内部の電源の供給元を電源回路120からVBUSラインに切り替えることができる)。したがって、接続相手から供給される電源を用いて内部回路を動作させることができるので、内部の電源回路において無駄な電力消費を削減することができる。
【0103】
なお図8ではステートコントローラ112の出力に基づいて切替信号PWRSELを生成するものとして説明したが、切替スイッチ回路144やソフトウェアを用いて切替信号PWRSELを生成するようにしてもよい。
【0104】
2.2 第2の実施形態
第1の実施形態では、電源制御回路140の電源切替回路142によりセルフパワー電源からバスパワー電源に切り替えることができるデータ転送制御装置を提供する。ところが、バスパワー電源に切り替え後、VBUSラインに電源を供給する接続相手が何らかの原因で電源を供給できなくなった場合には、データ転送制御装置は、異常状態としてデータ転送制御を停止せざるを得ない。
【0105】
そこで第2の実施形態では、バスパワー電源に切り替え後にVBUSラインに電源を供給する接続相手が何らかの原因で電源を供給できなくなった場合であっても、バックアップ電源に切り替えて内部回路を正常に動作させ続けることができるようになっている。
【0106】
図9に、第2の実施形態におけるデータ転送制御装置の構成の概要を示す。
【0107】
ここでは第2の実施形態におけるデータ転送制御装置同士が、USBケーブルを介して接続されている状態を示している。すなわち、一方がAデバイスとしてホスト側の電子機器Pに搭載され、他方がBデバイスとしてペリフェラル側の電子機器Qに搭載される。
【0108】
また図7に示した第1の実施形態におけるデータ転送制御装置と同一部分には同一符号を付して適宜説明を省略する。ただし、各符号には、ホスト側のブロックであることを示す「h」、又はペリフェラル側のブロックであることを示す「p」を添えて付している。
【0109】
電子機器P、Qに搭載されるデータ転送制御装置300、400は、同一構成である。図9に示すように、データ転送制御装置300にはMini−Aプラグが接続されているため、データ転送制御装置300はAデバイスとして動作する。データ転送制御装置400にはMini−Bプラグが接続されているため、データ転送制御装置400はBデバイスとして動作する。
【0110】
データ転送制御装置300、400が、第1の実施形態におけるデータ転送制御装置100と異なる点は、電源制御回路340h、340pの構成と、新たに付加されたVBUS電圧検出回路(電源ライン電圧検出回路)350h、350pである。
【0111】
電源制御回路340h、340pは、電源切替回路142h、142pを含む。電源切替回路142hに入力される切替信号PWRSELは、ID検出回路150hと、VBUS電圧検出回路350hの出力信号COMPOUTとの論理積演算結果である。電源切替回路142pに入力される切替信号PWRSELは、ID検出回路150pと、VBUS電圧検出回路350pの出力信号COMPOUTとの論理積演算結果である。
【0112】
VBUS電圧検出回路350h、350pは、VBUSラインの電圧が所与の閾値(第2の閾値)を超えたか否かを検出し、その検出結果を出力信号COMPOUTとして出力する。VBUS電圧検出回路350hにおける閾値(第2の閾値)は、VBUSコンパレータ160hにおける閾値(第1の閾値)より高い。VBUS電圧検出回路350pにおける閾値(第2の閾値)は、VBUSコンパレータ160pにおける閾値(第1の閾値)より高い。
【0113】
図10に、第2の実施形態におけるデータ転送制御装置の電源切替フローの一例を示す。
【0114】
まず電源が投入されると、データ転送制御装置は初期化される。そして、ステートコントローラでは、図5及び図6に示したようにb_idleステートに遷移した状態となる(ステップS450)。これにより、セルフパワー電源、すなわち図10の外部電源124h(124p)又は充電式蓄電池126h(126p)からの電源供給により、データ転送制御やその他の回路ブロックが動作する。
【0115】
ここでユーザによってUSBケーブルが接続されると、ID端子に接続される信号線の電圧を検出する(ステップS451)。ID検出回路150h(150p)により、接続されたUSBケーブルのプラグがMini−Aプラグであることが検出されたとき以外、すなわちID検出信号IDDETECTが「H」のとき(ステップS451:N)、ステートコントローラ112h(112p)の出力を判別する(ステップS452)。
【0116】
より具体的には、ステートコントローラ112h(112p)の出力より、b_idleステート(広義には、Bデバイスのアイドル状態)であり、かつVBUSの電圧が「Vb_sess_vld」(第1の閾値)を超えた(b_sess_vldが真)か否かを判別する。そして、b_idleステートであり、かつb_sess_vldが真のとき(ステップS452:Y)、バスパワー電源に切り替える(ステップS453)。すなわち電源制御回路340h(340p)の電源切替回路142h(142p)により、データ転送処理回路110h(110p)に対して、VBUSラインから電源を供給するように切り替える。
【0117】
その後、電源回路120h(120p)をディセーブルにして、無駄な電力消費を削減する(ステップS454)。より具体的には、内部電源切替回路122h(122p)において、外部電源124h(124p)又は充電式蓄電池126h(126p)と他の内部回路とを電気的に切断する。
【0118】
続いて、状態変数b_backupが偽か否かを判別する(ステップS455)。状態変数b_backupは、VBUSラインの電圧がバックアップ用閾値VB_BACKUP(第2の閾値)を超えたときに真となる。バックアップ用閾値VB_BACKUPは、任意に設定可能な閾値であって、後述するようにBデバイスのセッションバリッド電圧「Vb_sess_vld」(第1の閾値)より高く、AデバイスのVBUSバリッド電圧「Va_VBUS_vld」より低く設定される。状態変数b_backupは、VBUS電圧検出回路350h(350p)の出力信号COMPOUTである。
【0119】
そして、状態変数b_backupが偽になったとき(ステップS455:N)、すなわちVBUSラインの電圧がバックアップ用閾値VB_BACKUP(第2の閾値)を下回ったとき、電源回路120をイネーブルにし(ステップS456)、セルフパワー電源に切り替える(ステップS457)。
【0120】
なおステップS451でID検出回路150h(150p)により、接続されたUSBケーブルのプラグがMini−Aプラグであることが検出されたとき(ステップS451:N)、又はステップS452でb_idleステートかつb_sess_vldが真ではないと判別されたとき(ステップS452:N)、少なくともデータ転送処理回路110はセルフパワー電源により動作することに変化はない。ステップS452で「N」の場合、セルフパワー電源により接続相手に対してSRPをイニシエートすることができる。
【0121】
このように、OTG規格に準拠したデータ転送制御装置において、セルフパワー電源からバスパワー電源に切り替わった後、何らかの原因でVBUSラインに電源が供給されなくなった場合であっても、VBUSラインの電圧降下を検出してセルフパワー電源に切り替えるようにした。これにより、Bデバイスでバスパワー電源に切り替えられた後に、何らかの原因でVBUSラインに電源が供給されなくなっても、セルフパワー電源に切り替えることができるので、内部回路に対し充電式蓄電池等のバックアップ用電源から電源を供給し続けることができる。
【0122】
次に、第2の実施形態におけるデータ転送制御装置の具体的な動作について説明する。
【0123】
図11に、図9に示す第2の実施形態におけるデータ転送制御装置同士が接続された場合の電源切替のタイミングチャートの一例を示す。
【0124】
電源投入後、データ転送制御装置300、400は初期化され、いずれもBデバイスのアイドル状態(b_idleステート)に遷移する。データ転送制御装置300、400は、ともにOTG規格に準拠したデータ転送制御を行うため、デフォルト状態ではセルフパワー電源で動作する。
【0125】
時刻t1において、USBケーブルが接続されるものとする。データ転送制御装置300にMini−Aプラグが接続され、データ転送制御装置400にMini−Bプラグが接続されたものとして考える。
【0126】
データ転送制御装置300のID検出回路150hでは、ID端子に接続された信号線が接地されるため、ID検出信号IDDETECTが「L」となる。したがって、データ転送制御装置300は、USBケーブルの接続が変更されない限り、時刻t1以降ではAデバイスとして動作することになり、a_idleステートに遷移する。すなわち、データ転送制御に関する限り、デフォルト状態ではセルフパワー電源で行われる。一方、データ転送制御装置400のID検出回路150pでは、ID端子がプルアップされたままであるため、ID検出信号IDDETECTが「H」となる。したがって、データ転送制御装置400は、USBケーブルの接続が変更されない限り、時刻t1以降ではBデバイスとして動作することになり、b_idleステートのままとなる。すなわち、データ転送制御に関する限り、デフォルト状態ではバスパワー電源で行われる。
【0127】
そして、データ転送制御装置400において、上位アプリケーションからのバス使用要求等によりSRPをイニシエートするため、時刻t2においてb_srp_initステートに遷移する。このステートでは、データ転送制御装置400は、データ転送制御装置300に対し、SRPをイニシエートする。その結果、データ転送制御装置300がデータ転送制御装置400からのSRPを検出し、時刻t3において、a_wait_vriseステートに遷移する。一方、データ転送制御装置400は、b_srp_done(SRP完了)により、b_idleステートに戻る。
【0128】
データ転送制御装置300では、a_wait_vriseステートにおいて制御信号VBUSONがアクティブになり、給電スイッチ回路130hを介して電源回路120hとVBUSラインとが電気的に接続される。これにより、VBUSラインへの電流供給(電源供給)が開始され、VBUSラインの電圧が上がる。
【0129】
データ転送制御装置400では、VBUSコンパレータ160pにより、VBUSの電圧が監視されている。そして、VBUSコンパレータ160pにより、VBUSの電圧がBデバイスのセッションバリッド閾値(Vb_sess_vld)(第1の閾値)を超えたと判断された時刻t4において、ステートコントローラ112pにおいて、b_peripheralステートに遷移する。データ転送制御装置400は、b_peripheralステートでは、Aデバイスであるデータ転送制御装置300からの要求に応答して、ペリフェラルとして動作する。
【0130】
続く時刻t5では、データ転送制御装置300、400のVBUS電圧検出回路350h、350pにより、VBUSラインの電圧が、Bデバイスのセッションバリッド閾値より高く設定されるバックアップ用閾値VB_BACKUP(第2の閾値)を超えたことが検出される。このとき、VBUS電圧検出回路350h、350pの出力信号COMPOUTが「H」となる。したがって、データ転送制御装置300の電源切替回路142hでは、切替信号PWRSELが「L」のままであるため、電源回路120hとデータ転送処理回路110hとを接続した状態でセルフパワー電源のまま動作する。
【0131】
時刻t6では、Aデバイスとして動作するデータ転送制御装置300において、VBUSコンパレータ160hにより、VBUSラインのAデバイスのVBUSバリッド閾値を超えたことが検出されたとき、a_wait_bconステートに遷移する。
【0132】
データ転送制御装置300は、a_wait_bconステートにおいてデータ転送制御装置400においてデータラインD+がプルアップされたことを時刻t7で確認すると、a_hostステートに遷移する。a_hostステートでは、データ転送制御装置300は、USB規格のホストとして動作する。
【0133】
a_hostステートで、データ転送制御装置300がバスを使用しなくなったとき、又は上位アプリケーションからサスペンド状態への遷移要求があるとき、時刻t8にa_suspendステートに遷移する。
【0134】
ここで、上位アプリケーションからVBUSラインの電圧を落とす要求があったとき、時刻t9において、データ転送制御装置300は、a_wait_vfallステートに遷移する。a_wait_vfallステートでは、VBUSラインへの電流供給が停止され、VBUSラインの電圧が降下する。
【0135】
そして時刻t10において、データ転送制御装置300、400のVBUS電圧検出回路350h、350pにより、VBUSラインの電圧が、バックアップ用閾値VB_BACKUP(第2の閾値)を下回ったことが検出される。このとき、VBUS電圧検出回路350h、350pの出力信号COMPOUTが「L」となる。したがって、データ転送制御装置300の電源切替回路142hでは、切替信号PWRSELが「L」のままであるため、電源回路120hとデータ転送処理回路110hとを接続した状態でセルフパワー電源のまま動作する。一方、データ転送制御装置400の電源切替回路142pでは、切替信号PWRSELが「L」に変化するため、データ転送処理回路110pに対し、電源回路120pから電源が供給されるように切り替えられ、セルフパワー電源で動作することになる。
【0136】
そして、時刻t11において、データ転送制御装置400では、VBUSコンパレータ160pにより、VBUSラインの電圧がBデバイスのセッションバリッド閾値(Vb_sess_vld)(第1の閾値)を下回ったと判断されると、ステートコントローラ112pにおいて、b_idleステートに遷移する。
【0137】
続く時刻t12では、VBUSラインの電圧がBデバイスのセッションバリッド閾値(Vb_sess_vld)(第1の閾値)を下回るため、データ転送制御装置400においてプルアップがオフされてラインステートが「SE0」状態になると、データ転送制御装置300ではa_idleステートに遷移する。
【0138】
このように、Aデバイスとして動作するデータ転送制御装置300はセルフパワー電源のまま動作する。また、Bデバイスとして動作するデータ転送制御装置400は、データ転送制御に関する限りデフォルト状態としてセルフパワー電源として動作するが、VBUSラインを介して電源が供給された状態でペリフェラル動作を行うときにはバスパワー電源で動作することができる。そして、再びVBUSラインを介して電源が供給されなくなったことを検出すると、セルフパワー電源に切り替えて次のデータ転送処理に備える。
【0139】
ところで、Bデバイスに設定されたデータ転送制御装置では、b_idleステートで、VBUSラインの電圧を検出することが望ましい。そのため、セルフパワー電源からバスパワー電源に切り替えるときには、b_idleステートからb_peripheralステートに遷移してから切り替え動作を行うことが望ましい。また、バスパワー電源からセルフパワー電源に切り替えるときには、b_idleステートに遷移する前にセルフパワー電源に切り替えておくことが望ましい。
【0140】
図12に、セルフパワー電源とバスパワー電源の切替時のタイミング図を示す。
【0141】
ここでは、図11に示すタイミング図の該当部分を拡大したものである。第2の実施形態では、バックアップ用閾値VB_BACKUP(第2の閾値)を、Bデバイスのセッションバリッド閾値(Vb_sess_vld。例えば4.0V。)(第1の閾値)より高く、かつAデバイスのVBUSバリッド閾値(Va_VBUS_vld。例えば4.4V)より低い電圧(例えば4.2V)に設定している。
【0142】
こうすることで、Bデバイスでは、VBUSラインの電圧がBデバイスのセッションバリッド閾値(第1の閾値)を超えたことを条件にb_idleステートからb_periheralステートに遷移するため、セルフパワー電源からバスパワー電源への切替をb_peripheralステートで行うことができる。
【0143】
また、Bデバイスでは、VBUSラインの電圧がBデバイスのセッションバリッド閾値(第1の閾値)を下回ったことを条件にb_periheralステートからb_idleステートに遷移するため、バスパワー電源からセルフパワー電源への切替をb_peripheralステートで行うことができる。
【0144】
なおAデバイスでは、VBUSラインの電圧を少なくともAデバイスのVBUSバリッド閾値Va_VBUS_vldまで上げる必要があるため、バックアップ用閾値VB_BACKUPはAデバイスのVBUSバリッド閾値Va_VBUS_vldより低く設定される必要がある。
【0145】
3. 電子機器
次に第1又は第2の実施形態のデータ転送制御装置を含む電子機器の例について説明する。例えば図13(A)に電子機器の1つであるプリンタの内部ブロック図を示し、図14(A)にその外観図を示す。CPU(マイクロコンピュータ)510はシステム全体の制御などを行う。操作部511はプリンタをユーザが操作するためのものである。ROM516には、制御プログラム、フォントなどが格納され、RAM517はCPU510のワーク領域として機能する。DMAC518は、CPU510を介さずにデータ転送を行うためのDMAコントローラである。表示パネル519はプリンタの動作状態をユーザに知らせるためのものである。
【0146】
USBを介してパーソナルコンピュータなどの他のデバイスから送られてきたシリアルの印字データは、データ転送制御装置500によりパラレルの印字データに変換される。そして、変換後のパラレル印字データは、CPU510又はDMAC518により、印字処理部(プリンタエンジン)512に送られる。そして、印字処理部512においてパラレル印字データに対して所与の処理が施され、プリントヘッダなどからなる印字部(データの出力処理を行う装置)514により紙に印字されて出力される。
【0147】
図13(B)に電子機器の1つであるデジタルカメラの内部ブロック図を示し、図14(B)にその外観図を示す。CPU520はシステム全体の制御などを行う。操作部521はデジタルカメラをユーザが操作するためのものである。ROM526には制御プログラムなどが格納され、RAM527はCPU520のワーク領域として機能する。DMAC528はDMAコントローラである。
【0148】
CCDなどからなる撮像部522により撮影対象の画像が読み取られ、読み取られた画像のデータは画像処理部524により処理される。そして、処理後の画像データは、CPU520又はDMAC528によりデータ転送制御装置500に送られる。データ転送制御装置500は、このパラレルの画像データをシリアルデータに変換し、USBを介してパーソナルコンピュータなどの他のデバイスに送信する。
【0149】
図13(C)に電子機器の1つであるCD−RWドライブの内部ブロック図を示し、図14(C)にその外観図を示す。CPU530はシステム全体の制御などを行う。操作部531はCD−RWをユーザが操作するためのものである。ROM536には制御プログラムなどが格納され、RAM537はCPU530のワーク領域として機能する。DMAC538はDMAコントローラである。
【0150】
レーザ、モータ、光学系などからなる読み取り&書き込み部(データの取り込み処理を行う装置又はデータの記憶処理を行うための装置)533によりCD−RW532から読み取られたデータは、信号処理部534に入力され、エラー訂正処理などの所与の信号処理が施される。そして、信号処理が施されたデータが、CPU530又はDMAC538によりデータ転送制御装置500に送られる。データ転送制御装置500は、このパラレルのデータをシリアルデータに変換し、USBを介してパーソナルコンピュータなどの他のデバイスに送信する。
【0151】
一方、USBを介して他のデバイスから送られてきたシリアルのデータは、データ転送制御装置500によりパラレルのデータに変換される。そして、このパラレルデータは、CPU530又はDMAC538により信号処理部534に送られる。そして、信号処理部534においてこのパラレルデータに対して所与の信号処理が施され、読み取り&書き込み部533によりCD−RW532に記憶される。
【0152】
なお、図13(A)、(B)、(C)において、CPU510、520、530の他に、データ転送制御装置500でのデータ転送制御のためのCPUを別に設けるようにしてもよい。
【0153】
上述の実施形態のデータ転送制御装置を電子機器に用いれば、ホスト動作を行うパーソナルコンピュータと接続することなく、USB転送を行うことができる。特に携帯型の電子機器に用いることによって、ユーザはパーソナルコンピュータを持ち歩く必要がなくなり、手軽にUSB転送を行うことができる。例えば、パーソナルコンピュータを介することなく、プリンタや、CD−RWとの間でUSB転送を行うことができる。
【0154】
また上述の実施形態のデータ転送制御装置を電子機器に用いれば、CPU上で動作するファームウェアの処理負荷が軽減され、安価なCPUを用いることが可能になる。更に、データ転送制御装置の低コスト化、小規模化を図れるため、電子機器の低コスト化、小規模化も図れるようになる。
【0155】
なお上述の実施形態のデータ転送制御装置を適用できる電子機器としては、上記以外にも例えば、種々の光ディスクドライブ(CD−ROM、DVD)、光磁気ディスクドライブ(MO)、ハードディスクドライブ、TV、VTR、ビデオカメラ、オーディオ機器、電話機、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ、電子手帳、ワードプロセッサなど種々のものを考えることができる。
【0156】
なお、本発明は第1又は第2の実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0157】
また、本発明は、OTG規格でのデータ転送に適用されることが特に望ましいが、これに限定されるものではない。例えばOTG規格と同様の思想に基づく規格やOTG規格を発展させた規格におけるデータ転送にも本発明は適用できる。
【0158】
更に上述した実施形態において、転送に先立ってMini−Aプラグが挿入されたデバイスをAデバイス、Mini−Bプラグが挿入されたデバイスをBデバイスであるものとして説明したが、転送制御中に、Aデバイス及びBデバイスを入れ替え、例えばVBUSの供給源を切り替えるようにした場合でも、本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は、Mini−Aプラグ及びMini−Bプラグを有するUSBケーブルの模式図。図1(B)は、Aデバイス及びBデバイスについての説明図。図1(C)は、端子表を示す図。
【図2】USBケーブルが接続されたデュアルロールデバイスの模式例。
【図3】 SRPについての説明図。
【図4】 HNPについての説明図。
【図5】 Aデバイスのステート遷移を説明する図。
【図6】 Bデバイスのステート遷移を説明する図。
【図7】 第1の実施形態におけるデータ転送制御装置の構成ブロック図。
【図8】 第1の実施形態におけるデータ転送制御装置の電源切替フローの一例を示すフロー図。
【図9】 第2の実施形態におけるデータ転送制御装置の構成ブロック図。
【図10】 第2の実施形態におけるデータ転送制御装置の電源切替フローの一例を示すフロー図。
【図11】 図9に示す第2の実施形態におけるデータ転送制御装置同士が接続された場合の電源切替のタイミングチャートの一例のタイミング図。
【図12】 セルフパワー電源とバスパワー電源の切替時のタイミング図。
【図13】 図13(A)〜(C)は電子機器の内部ブロック図。
【図14】 図14(A)〜(C)は電子機器の外観図。
【符号の説明】
100 データ転送制御装置、110 データ転送処理回路、112 ステートコントローラ、120 電源回路、122 内部電源切替回路、124 外部電源、126 充電式蓄電池、130 給電スイッチ回路、140 電源制御回路、142 電源切替回路、144 切替スイッチ回路、160 VBUSコンパレータ

Claims (9)

  1. USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置であって、
    電源回路と、
    Aデバイスとしての動作時にVBUSラインと前記電源回路とを接続する給電スイッチ回路と、
    データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路と、
    所与の切替信号に基づいて、前記VBUSライン又は前記電源回路のいずれかから前記データ転送処理回路に対して電源を供給するための電源切替回路と、
    を含み、
    前記データ転送制御装置は、Bデバイスとしての動作時に、前記VBUSラインへの電流供給が停止されるアイドル状態において前記VBUSラインの電圧がBデバイスのセッションを開始するための第1の閾値を超えたか否かを判断することで前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給するか否かを判別し、
    前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給すると判別された場合に、前記電源切替回路は、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給することを特徴とするデータ転送制御装置。
  2. USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置であって、
    電源回路と、
    Aデバイスとしての動作時にVBUSラインと前記電源回路とを接続する給電スイッチ回路と、
    データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路と、
    前記VBUSラインの電圧が第2の閾値を超えたか否かを検出する電源ライン電圧検出回路と、
    所与の切替信号に基づいて、前記VBUSライン又は前記電源回路のいずれかから前記データ転送処理回路に対して電源を供給するための電源切替回路と、
    を含み、
    前記データ転送制御装置は、
    Bデバイスとしての動作時に、前記VBUSラインへの電流供給が停止されるアイドル状態において前記VBUSラインの電圧が前記第2の閾値より低くBデバイスのセッションを開始するための第1の閾値を超えたか否かを判断することで前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給するか否かを判別し、
    前記電源切替回路は、
    前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給すると判別された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給し、
    前記VBUSラインの電圧が前記第2の閾値を超えた後前記VBUSラインの電圧が降下して前記第2の閾値を超えていないと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源回路から電源を供給することを特徴とするデータ転送制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記第2の閾値は、
    AデバイスのVBUSバリッド電圧より低い電圧であることを特徴とするデータ転送制御装置。
  4. 請求項2又は3において、
    前記電源回路から前記VBUSラインへの前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのアイドル状態からペリフェラル状態に遷移した後に行われ、
    前記VBUSラインから前記電源回路への前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのペリフェラル状態からアイドル状態に切り替わる前に行われることを特徴とするデータ転送制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか記載のデータ転送制御装置と、
    前記データ転送処理装置及びバスを介して転送されるデータの出力処理又は取り込み処理又は記憶処理を行う装置と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  6. USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置の電源切替方法であって、
    データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路に対し、Aデバイスとしての動作時にVBUSラインに接続される電源回路から電源を供給した状態で、Bデバイスとして動作時に、前記VBUSラインへの電流供給が停止されるアイドル状態において前記VBUSラインの電圧がBデバイスがセッションを開始するための第1の閾値を超えたか否かを判断することで前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給するか否かを判別し、
    前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給すると判別された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給することを特徴とする電源切替方法。
  7. USB(Universal Serial Bus)のOTG(On-The-Go)規格に従ってデータ転送を制御するデータ転送制御装置の電源切替方法であって、
    データラインを介してデータ転送を行うデータ転送処理回路に対し、Aデバイスとしての動作時にVBUSラインに接続される電源回路から電源を供給した状態で、Bデバイスとしての動作時に、前記VBUSラインへの電流供給が停止されるアイドル状態において前記VBUSラインの電圧が第2の閾値より低くBデバイスのセッションを開始するための第1の閾値を超えたか否かを判断することで前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給するか否かを判別し、
    前記データラインを介して接続されたデバイスが前記VBUSラインに電源を供給すると判別された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記VBUSラインから電源を供給し、
    前記データ転送処理回路に対し前記VBUSラインから電源を供給した状態で、前記VBUSラインの電圧が前記第2の閾値を越えた後前記VBUSラインの電圧が降下して前記第2の閾値を超えないと判断された場合に、前記データ転送処理回路に対して前記電源回路から電源を供給することを特徴とする電源切替方法。
  8. 請求項7において、
    前記第2の閾値は、
    AデバイスのVBUSバリッド電圧より低い電圧であることを特徴とする電源切替方法
  9. 請求項7又は8において、
    前記電源回路から前記VBUSラインへの前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのアイドル状態からペリフェラル状態に遷移した後に行われ、
    前記VBUSラインから前記電源回路への前記データ転送処理回路に対する電源の供給元の切り替えは、Bデバイスのペリフェラル状態からアイドル状態に切り替わる前に行われることを特徴とする電源切替方法。
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