JP3648180B2 - パーマネントウェーブ用第2剤組成物及び二浴式パーマネントウェーブ用剤 - Google Patents

パーマネントウェーブ用第2剤組成物及び二浴式パーマネントウェーブ用剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二浴式パーマネントウェーブ用剤の第2剤組成物、及び、この第2剤組成物を含んで構成される二浴式パーマネントウェーブ用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状の第1剤組成物及び第2剤組成物からなる二浴式のパーマネントウェーブ用剤が知られている。通常、上記の第1剤組成物はチオグリコール酸アンモニウムやシステイン等の還元剤と、アンモニアやモノエタノールアミン等のアルカリ剤とを主成分として含み、上記の第2剤組成物は臭素酸ナトリウムや過酸化水素等の酸化剤を主成分として含んでいる。そして第1剤によって毛髪蛋白質の還元(シスチン結合の切断)や塩結合の解離を行い、ウェーブ付与等の所定の処置の後に、逆に第2剤によって酸化(シスチン結合の再形成等)することにより、毛髪のパーマネントウェーブを得ている。
【0003】
このようなパーマネントウェーブにおいて、ケラチン蛋白質のシスチン結合の開裂やウェーブ付与後のシスチン結合の再形成等を伴う過酷な処理により、毛髪は損傷を受ける。しかも、毛髪マトリックスを構成する非結晶領域蛋白質の流出も起こることが知られている。その結果、一般的に、毛髪の弾力性低下に基づき、毛髪に付与したウェーブに予期した弾力性が得られなかったり、ウェーブの持ちが悪かったり、毛髪の感触が劣化する等の不具合があった。
【0004】
以上の不具合を解消するため、従来より第1剤組成物及び/又は第2剤組成物に対して種々の配合成分を添加する試みが行われている。そのような試みの一つに、界面活性剤を配合することがある。一般的に、界面活性剤を配合すると毛髪に対する有効成分の浸透が促進され、又、疎水性配合成分を乳化により安定化させる効果があると考えられている。他の試みの一つに、硫酸アルカリ金属塩等の硫酸塩を配合することがある。硫酸塩は、収れん作用によって毛髪の脱水を促進することにより、第2剤組成物における酸化剤等の効果を増強させることが期待されている。
【0005】
そして第2剤組成物に対する界面活性剤や硫酸アルカリ金属塩等の配合に関しては、主として非イオン性界面活性剤を第2剤組成物に配合することは周知であり、第2剤組成物に非イオン性界面活性剤と硫酸アルカリ金属塩等を併せ配合することも特公昭56−17324号公報等によって公知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特公昭56−17324号公報に係る発明のように、非イオン性界面活性剤を硫酸アルカリ金属塩と併せ配合しても、両者の配合成分が互いの効果を補強し合うと言うような特段の相乗効果は得られないことが分かった。
【0007】
その結果、第2剤組成物に非イオン性界面活性剤と硫酸アルカリ金属塩と併せ配合しても、ウェーブの弾力性が不足したり、ウェーブに計算通りの弾力性が得られなかったり、ウェーブの持ちが悪かったりすると言う不具合が十分には解消されない。毛髪の感触劣化と言う不具合も、十分には解消されない。
【0008】
そこで本発明は、これらの問題を解消することを解決すべき課題とする。本願発明者は、第2剤組成物に対するカチオン性界面活性剤の配合、とりわけピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤の配合が上記課題の解決に極めて有効であること、カチオン性界面活性剤と収れん作用のある硫酸アルカリ金属塩等との組合わせが優れた相乗効果を生じることを究明して、本願発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の発明)の構成は、二浴式パーマネントウェーブ用剤における、少なくとも酸化剤を含有する第2剤組成物であって、カチオン性界面活性剤と収れん剤とを併せ含有する、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0010】
(第1発明の作用・効果)
第1発明においては、第2剤組成物にカチオン性界面活性剤を配合するため、第2剤組成物に配合された各種有効成分が安定化され、かつ毛髪に浸透し易い。その結果、毛髪の損傷を有効に低減させることができ、ウェーブの良好な弾力性が発現される。
【0011】
又、第2剤組成物に配合した収れん剤に基づく毛髪蛋白質の収れん作用によって、毛髪の脱水が促進され、第2剤組成物の主成分である酸化剤が毛髪に作用し易くなる。その結果、毛髪におけるシスチン結合の再形成が促進される。上記界面活性剤の作用に加えて、この収れん剤の作用が相乗し、毛髪ウェーブの弾力性が一層高められる。
【0012】
更に、カチオン性界面活性剤は、上記した他種の界面活性剤に比較して、第2剤施用後の水洗い時の指通りを良くしたり、仕上がったウェーブの手触りもしくは感触を良くする効果が高い。
【0013】
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、前記第1発明に係るカチオン性界面活性剤の含有量が0.01〜3.0重量%であり、及び/又は、前記収れん剤の含有量が0.05〜5.0重量%である、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0014】
(第2発明の作用・効果)
第2剤組成物におけるカチオン性界面活性剤と収れん剤との含有量は、第2発明に規定する範囲内にあることが、より好ましい。カチオン性界面活性剤や収れん剤の含有量が過少であると、それらの配合効果が十分に発現しない。カチオン性界面活性剤の含有量が過剰であっても、上記の作用・効果が飽和される一方、皮膚刺激性が高くなると言う点が懸念される。収れん剤の含有量が過剰であっても、上記の作用・効果が飽和される一方、頭皮のつっぱり感や刺激が生じる可能性があると言う点が懸念される。
【0015】
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、前記第1発明又は第2発明に係るカチオン性界面活性剤が、ピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤を含む、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0016】
(第3発明の作用・効果)
本発明において、カチオン性界面活性剤は一般的に有効であるが、特にピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤が、界面活性剤自体の効果においても有効であり、とりわけ収れん剤との併用効果において有効であることが分かった。その理由は未だ明確ではないが、ピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤が毛髪表面に吸着し、ウェーブ形状を保持させる効果が高くなると言う点が関連しているものと考えられる。
【0017】
(第4発明の構成)
上記課題を解決するための本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第3発明に係る収れん剤が無機硫酸塩である、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0018】
(第4発明の作用・効果)
第2剤組成物に配合する収れん剤は任意に選択できるが、特に無機硫酸塩が有効である。
【0019】
(第5発明の構成)
上記課題を解決するための本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、前記第4発明に係る無機硫酸塩が硫酸アルカリ金属塩である、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0020】
(第5発明の作用・効果)
第2剤組成物に収れん剤として配合する無機硫酸塩の種類は任意に選択できるが、とりわけ硫酸アルカリ金属塩が有効である。
【0021】
(第6発明の構成)
上記課題を解決するための本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第5発明に係る第2剤組成物が、更にアミノ変性シリコーンを含有する、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0022】
(第6発明の作用・効果)
パーマネントウェーブ用剤にアミノ変性シリコーンを配合すると、一般的には、痛んだ毛髪表面に吸着し、保湿性やツヤを向上させる言う効果を期待できる。そして第6発明のように、第2剤組成物に対してカチオン性界面活性剤及び収れん剤と併せ配合した場合には、収れん作用による毛髪の硬さを低減し、柔らかな感触の仕上がりを付与できると言う効果を期待できる。
【0023】
(第7発明の構成)
上記課題を解決するための本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、前記第1発明〜第6発明に係る第2剤組成物が、更にポリビニルピロリドン,加水分解蛋白質,アミノ酸から選ばれる少なくとも1種の成分を含有する、パーマネントウェーブ用第2剤組成物である。
【0024】
(第7発明の作用・効果)
パーマネントウェーブ用剤に対する配合成分として、一般的には、ポリビニルピロリドンには毛髪表面に被膜を形成し、均一で弾力のあるウェーブ形成を促進すると言う効果を、加水分解蛋白質にはパーマ施術中に流出した毛髪中タンパク質を補うと言う効果を、アミノ酸には加水分解蛋白質と同様な効果と共に毛髪の保湿性を高めると言う効果を、それぞれ期待できる。
【0025】
そして第7発明のように、これらの少なくとも1種の成分をカチオン性界面活性剤及び収れん剤と併せて第2剤組成物に配合した場合には、パーマ施術による毛髪損傷を低減し、均一で弾力のあるウェーブを形成すると言う効果を期待できる。
【0026】
(第8発明の構成)
上記課題を解決するための本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、少なくとも還元剤とアルカリ剤とを含有する第1剤組成物と、前記第1発明〜第7発明に係る第2剤組成物とからなる、二浴式パーマネントウェーブ用剤である。
【0027】
(第8発明の作用・効果)
第8発明の二浴式パーマネントウェーブ用剤は、その第2剤組成物として第1発明〜第7発明のいずれかに係る第2剤組成物を用いるので、二浴式パーマネントウェーブにおいて上記第1発明〜第7発明の作用・効果を確保することができる。これらの作用・効果は、対象毛が一般毛(健康毛)であっても、染毛処理又は脱色処理された毛髪であっても、同様に発揮される。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、第1発明〜第8発明の実施の形態について説明する。以下において単に「本発明」と言うときは、第1発明〜第8発明を一括して指している。
【0029】
〔第2剤組成物〕
本発明に係る第2剤組成物は、少なくとも酸化剤を含有し、二浴式パーマネントウェーブ用剤の第2剤として使用されるものである。この第2剤組成物の大きな特徴は、カチオン性界面活性剤と収れん剤とを併せ含有することである。
【0030】
第2剤組成物には、その他にアミノ変性シリコーン,ポリビニルピロリドン,加水分解蛋白質又はアミノ酸が前記した特定の作用・効果を有する配合成分として好ましく含有される。更に、第2剤組成物に配合されることがある高分子化合物,高級アルコール,ビタミン,油成分,湿潤剤,養毛剤,着色剤等の公知の各種配合成分を任意に配合することができる。
【0031】
又、第2剤組成物の剤型は液状,ジェル状,クリーム状,泡状等の任意の剤型とすることができるし、各種の配合成分を任意に分割して用時調整2剤式とすることも可能である。
【0032】
上記の酸化剤の種類は限定されないが、好ましくは、臭素酸カリウム,臭素酸ナトリウム,過ホウ素酸ナトリウム,過酸化水素水等を使用することができる。上記の高分子化合物の種類は限定されないが、好ましくは、カチオン化セルロース誘導体,カチオン性澱粉等のカチオン化高分子化合物を使用できる。アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体等のアニオン性高分子化合物も好ましく使用できる。セルロース,グアーガム等を含む天然系非イオン性高分子化合物や、メチルセルロース等を含む半合成系非イオン性高分子化合物や、ポリアクリル酸エチル,ポリアクリル酸アミド等を含む合成系非イオン性高分子化合物等の非イオン性高分子化合物も好ましく使用できる。アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性高分子化合物も好ましく使用できる。
【0033】
上記の高級アルコールの種類は限定されないが、例えば、ラウリルアルコール,ミリスチルアルコール,セチルアルコール,ステアリルアルコール,セトステアリルアルコール,ベヘニルアルコール,イソステアリルアルコール,オレイルアルコール,2−ヘキシルデカノール,2−オクチルドデカノール等を好ましく例示できる。
【0034】
〔カチオン性界面活性剤〕
本発明に係るパーマネントウェーブ用第2剤組成物において、カチオン性界面活性剤の含有量は限定されないが、好ましくは0.01〜3.0重量%、更に好ましくは0.05〜1.5重量%配合される。
【0035】
カチオン性界面活性剤の種類は限定されないが、とりわけピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤が好ましい。ピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルピリジニウム,塩化セチルピリジニウム,塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム,塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム等を好ましく例示でき、これらの中でも、とりわけ塩化ラウリルピリジニウムや塩化セチルピリジニウムを好ましく例示できる。
【0036】
その他のカチオン性界面活性剤、例えば第4級アンモニウム塩等も好ましく使用できる。第4級アンモニウム塩としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム,塩化ラウリルトリメチルアンモニウム,塩化セチルトリメチルアンモニウム,臭化セチルトリメチルアンモニウム,塩化ステアリルトリメチルアンモニウム,臭化ステアリルトリメチルアンモニウム,臭化ラウリルトリメチルアンモニウム,塩化ジアルキルジメチルアンモニウム,塩化ジセチルジメチルアンモニウム,塩化ジステアリルジメチルアンモニウム,塩化ジココイルジメチルアンモニウム,塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム,塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム,エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム,塩化ベンザルコニウム,塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム等を例示できる。
【0037】
〔収れん剤〕
本発明に係るパーマネントウェーブ用第2剤組成物における収れん剤の含有量は限定されないが、好ましくは0.05〜5.0重量%、更に好ましくは0.05〜2.0重量%配合される。
【0038】
収れん剤の種類は限定されないが、特に無機硫酸塩が好ましく、とりわけ硫酸金属塩が好ましい。硫酸金属塩としては、硫酸ナトリウム,硫酸カリウム,硫酸マグネシウム,硫酸カルシウム,硫酸亜鉛,硫酸第2鉄,硫酸アルミニウム等を例示することができる。これらの硫酸金属塩の中でも、配位水分子交換速度が高いと言う理由から、硫酸アルカリ金属塩がとりわけ好ましい。
【0039】
〔その他の有効な第2剤配合成分〕
本発明に係るパーマネントウェーブ用第2剤組成物においては、アミノ変性シリコーン,ポリビニルピロリドン,加水分解蛋白質又はアミノ酸を配合することも好ましい。アミノ変性シリコーンの含有量は0.05〜5.0重量%程度が、ポリビニルピロリドンの含有量は0.05〜2.5重量%程度が、加水分解蛋白質の含有量は0.05〜2.5重量%程度が、アミノ酸の含有量は0.05〜2.5重量%程度が、それぞれ好ましい。
【0040】
アミノ変性シリコーンとしては、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体,アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が好ましく例示される。
【0041】
加水分解タンパク質としては、コラーゲン,ケラチン,エラスチン,フィブロイン,コンキオリン,大豆蛋白,カゼイン,ゼラチン等の動・植物性蛋白質を酸,アルカリ,酵素等により加水分解した加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白質等のポリペプタイド等が好ましく例示される。
【0042】
アミノ酸の種類は限定されないが、特に生物体の蛋白質を構成する20種類のα−アミノ酸、とりわけ塩基性アミノ酸であるアルギニン,リジンや、酸性アミノ酸であるグルタミン酸,アスパラギン酸の他、グリシン,アラニン,セリン,バリン,ロイシン等が好ましく例示される。
【0043】
〔二浴式パーマネントウェーブ用剤〕
本発明に係る二浴式パーマネントウェーブ用剤は、少なくとも還元剤及びアルカリ剤とを含有する第1剤組成物と、上記いずれかの組成を有する第2剤組成物とからなる。
【0044】
第1剤組成物は、還元剤及びアルカリ剤を含有する限りにおいて限定されないが、その他に界面活性剤,高分子化合物,高級アルコール,ビタミン,油成分,湿潤剤,養毛剤,着色剤等を任意に配合することができる。
【0045】
第1剤組成物に配合する還元剤及びアルカリ剤の種類は限定されないが、還元剤としては、例えば、チオグリコール酸やその塩類、システインやその塩類の他、システアミンやチオ乳酸、亜硫酸塩等を好ましく例示することができる。アルカリ剤としては、例えば、アンモニア,アルカノールアミン類,有機アミン類,塩基性アミノ酸,無機アルカリ等を好ましく例示することができる。
【0046】
第1剤組成物と第2剤組成物とは、通常は別の容器に封入され、かつセット物として販売及び流通に供される。但し、この両者が別個に販売及び流通に供される場合でも、結果的に二浴式パーマネントウェーブ用剤としてセット使用される限りにおいて、本発明のパーマネントウェーブ用剤を構成する。
【0047】
又、これらの用法としては、ウェーブ剤以外に、縮毛,くせ毛又はウェーブ毛をのばす縮毛矯正剤として用いても、同様の効果を発現する。
【0048】
【実施例】
末尾の表1における実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に示す組成のパーマネントウェーブ用剤第1剤及び第2剤(各例に係る第1剤の組成と第2剤の組成とを、それぞれ独立した表枠で示す)をそれぞれ準備した。表中の数値は重量%数を示す。
なお、表1に示す実施例1〜実施例5のうち、実施例2,4,5については、「実施例」と名付けてはいるが、本願発明の技術的範囲には含まれず、実質的に本願発明の実施例ではない。
【0049】
ウェーブの弾力性評価
ブリーチ処理(28%アンモニア水;2.5%、35%過酸化水素;3%)を3回行った毛髪を用いて、毛髪量0.4g,長さ20cmの毛髪束を複数構成し、それぞれ直径1.5cmのプラスチックロッドに均一に巻き付けた。
【0050】
そしてこれらの毛髪束に対して、上記実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に係る第1剤をそれぞれ1mL均一に塗布した後、これらをプラスチックロッドごとビニル製の袋に収容して閉栓し、37°Cの恒温槽に入れて15分間静置した。その後、各毛髪束を上記の袋から取り出して1分間水洗し、次いで上記実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に係る第2剤をそれぞれ0.5mL均一に塗布して、室温で5分間放置した。
【0051】
以上の第2剤塗布操作を更に1回繰り返し、その後水洗して毛髪束をプラスチックロッドからていねいに取り外し、コイル状のウェーブを得た。各例に係る毛髪束を、その一端を把持して自重にて吊るし、コイルの一山分の上端から下端までのウェーブ長を測定した。
【0052】
上記のように測定したウェーブ長の値が小さいほど弾力性が高いウェーブと評価し、比較例1を対照として、各例に係る毛髪束のウェーブの弾力性を次の4段階で評価した。「◎:弾力があり、しかもウェーブが均一である。 ○:弾力がある。△:比較例1と同程度である。 ×:比較例1よりやや劣る。」。これらの評価結果を表1中の「ウェーブの弾力性」欄に示した。
【0053】
ウェーブの持続性評価
上記「ウェーブの弾力性評価」の項で作成した毛髪について、そのウェーブの一端を50°Cの水中に1時間浸漬させると言う***試験を行った。その後、水中から取り出し、同上の要領で再度ウェーブ長を測定した。そして***前のウェーブ長(a)と***後のウェーブ長(b)との比b/aをウェーブ持続性比率として算出した。
【0054】
このように算出したウェーブ持続性比率が1に近いほどウェーブの持続性が高いと評価し、ウェーブの持続性を次の4段階で表した。「◎:b/aが0.85以上で1.0以下であり、ウェーブの持続性が非常に高い。○:b/aが0.7以上で0.85未満であり、ウェーブの持続性が高い。△:b/aが0.5以上で0.7未満であり、ウェーブの持続性がやや低い。×:b/aが0.5未満であり、ウェーブの持続性が低い。」。これらの評価結果を表1中の「ウェーブの持続性」の欄に示した。
【0055】
テストカールの見易さ評価
ブリーチ処理(28%アンモニア水;2.5%、35%過酸化水素;3%)を3回行った毛髪を用いて、毛髪量0.4g,長さ20cmの毛髪束を複数構成し、それぞれ直径1.5cmのプラスチックロッドに均一に巻き付けた。
【0056】
そしてこれらの毛髪束に対して、上記実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に係る第1剤をそれぞれ1mL均一に塗布した後、これらをプラスチックロッドごとビニル製の袋に収容して閉栓し、37°Cの恒温槽に入れて15分間静置した。その後、各毛髪束を上記の袋から取り出して1分間水洗した後、毛髪をプラスチックロッドから一旦取り外し、平らなガラス板の上に静置した。このように静置した毛髪のウェーブの直径を測定し、テストカール時のウェーブ径(c)とした。
【0057】
別途、上記と同様にして第1剤処理を行った毛髪束に対し、実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に係る第2剤をそれぞれ0.5mL均一に塗布して、室温で5分間放置した。以上の第2剤塗布操作を更に1回繰り返し、その後水洗して毛髪束をプラスチックロッドからていねいに取り外し、コイル状のウェーブを得た。この毛髪束を平らなガラス板の上に静置し、上記と同様にして静置した毛髪のウェーブの直径を測定し、仕上がり時のウェーブ径(d)とした。
【0058】
そして仕上がり時のウェーブ径(d)とテストカール時のウェーブ径(c)との比率d/cによってテストカールの見易さを評価した。比率d/cが1に近いほど、テストカールの見易さが優れる。
【0059】
評価結果を以下の4段階で表し、表1中の「テストカールの見易さ」欄に示した。「◎:d/cが0.8〜1.2であり、ウェーブのダレ、しまりが殆どなく、テストカールが見易い。○:d/cが0.6以上で0.8未満、又は1.2を超えて1.4以下であり、ウェーブのダレ、しまりが少なく、テストカールがやや見易い。△:d/cが0.4以上で0.6未満、又は1.4を超えて1.6未満であり、ウェーブがややダレ又はややしまり過ぎて、テストカールがやや見難い。×:d/cが0.4未満又は1.6以上であり、ウェーブがダレ又はしまり過ぎて、テストカールが見難い。」。
【0060】
毛髪の感触評価
ブリーチ処理(28%アンモニア水;2.5%、35%過酸化水素;3%)を3回行った毛髪を用いて、毛髪量1.0g,長さ15cmの毛髪束を複数構成し、それぞれプラスチックロッドに均一に巻き付けた。
【0061】
そしてこれらの毛髪束に対して、上記実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に係る第1剤をそれぞれ1mL均一に塗布した後、これらをプラスチックロッドごとビニル製の袋に収容して閉栓し、37°Cの恒温槽に入れて15分間静置した。その後、各毛髪束を上記の袋から取り出して1分間水洗し、次いで上記実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例3に係る第2剤をそれぞれ0.5mL均一に塗布して、25°Cで10分間放置した。
【0062】
その後、水洗を行い、得られたウェーブ毛を自然乾燥させた後に、ドライ時の感触を評価した。これらのいずれの感触評価も専門パネリスト5名による手触りにて評価し、比較例1を対照として、次の4段階で評価した。「◎:極めてなめらかで、しっとりとした感触である。○:なめらかな感触である。△:比較例1と同程度の感触である。×:比較例1よりもゴワツキやパサツキを感じ、悪い感触である。」。上記感触の評価結果を表1中の「感触」欄に示した。
【0063】
総合評価
上記の「ウェーブの弾力性評価」、「ウェーブの持続性評価」、「テストカールの見易さ評価」及び「毛髪の感触評価」から、比較例1を対照として、各例に係るパーマネントウェーブ用剤の品質を総合評価した。評価記号は◎が「非常に高品質である」、○が「高品質である」、△が「比較例1と同等の品質である」を意味する。
【0064】
(ブリーチ処理毛髪に対する適用)
実施例6として、過去にハイブリーチを2回施術したモデルに対して、下記に示す組成のパーマネントウェーブ用剤第1剤及び第2剤を用いて施術した。その結果、良好で計算通りの弾力があるウェーブが得られ、仕上がりの感触(ゴワツキ)に関して問題がなかった。
【0065】
第1剤
50%ATG 2.0(重量%)
DLシステイン 3.5
28%アンモニア 1.5
モノエタノールアミン 2.5
流動パラフィン 0.5
POEオレイルエーテル 0.7
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム 0.3
グリセリン 1.0
アルギニン 0.2
マーコート100 0.2
精製水 残量。
【0066】
第2剤
臭素酸ナトリウム 8.0
モノラウリン酸POE(20)ソルビタン 1.0
塩化ラウリルピリジニウム 1.2
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7
グリシン 0.5
硫酸ナトリウム 2.0
リン酸 0.05
アミノ変性シリコーン 1.0
ポリビニルピロリドン 0.3
精製水 残量。
【0067】
【表1】
Figure 0003648180

Claims (6)

  1. 二浴式パーマネントウェーブ用剤における、少なくとも酸化剤を含有する第2剤組成物であって、
    ピリジニウム基を有するカチオン性界面活性剤と無機硫酸塩とを併せ含有することを特徴とするパーマネントウェーブ用第2剤組成物。
  2. 前記カチオン性界面活性剤の含有量が0.01〜3.0重量%であり、及び/又は、前記無機硫酸塩の含有量が0.05〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載のパーマネントウェーブ用第2剤組成物。
  3. 前記無機硫酸塩が硫酸アルカリ金属塩であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパーマネントウェーブ用第2剤組成物。
  4. 前記第2剤組成物が、更にアミノ変性シリコーンを含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のパーマネントウェーブ用第2剤組成物。
  5. 前記第2剤組成物が、更にポリビニルピロリドン,加水分解蛋白質,アミノ酸から選ばれる少なくとも1種の成分を含有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のパーマネントウェーブ用第2剤組成物。
  6. 少なくとも還元剤とアルカリ剤とを含有する第1剤組成物と、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の第2剤組成物とからなることを特徴とする二浴式パーマネントウェーブ用剤。
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