JP3644716B2 - 画像領域分離方法と画像領域分離装置、および画像処理方法と画像処理装置 - Google Patents

画像領域分離方法と画像領域分離装置、および画像処理方法と画像処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、複写機等の画像処理装置で網点部、文字部、写真部が混在した多階調文書画像の網点領域、文字領域、写真領域を分離する画像領域分離方法とその装置、およびこれを含む画像処理方法と画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機等の画像処理装置で、網点領域、文字領域、写真領域を含む文書画像を処理する場合、網点部、文字部、写真部で各々特徴が異なるため、出力する際、文字部には階調を保存するなどの目的でエッジ強調処理、網点部にはモアレの低減などの目的でローパスフィルタリング、写真部には色変換などの所望の画像処理を行う必要がある。
【0003】
図14は例えば、特開平1−227573に示された従来の画像領域分離方式を示すブロック図であり、図において20は平均濃度算出器、21aおよび21bは比較器、22は減算器、23は修正器、24aおよび24bはラインバッファ、25は白連続検出器、26は黒連続検出器、27は論理和器、28は判定器、29は遅延回路である。
【0004】
次に動作について説明する。まず、入力センサ、A/D変換器、階調補正器(図示せず)を経てデータINが3ライン分のバッファを備えた平均濃度算出器20に入力され、注目画素の8近傍に位置する画素の濃度平均値Dが出力される。比較器21aは濃度平均値Dと注目画素の濃度値Diを比較し、Di>Dと判定した場合は1、それ以外の場合は0を出力する。
【0005】
減算器22は濃度平均値Dと注目画素の濃度値Diの差の絶対値dDを出力する。比較器21bは減算器22の出力結果dDと所定の閾値Tとの比較を行い、dD>Tの場合は1、それ以外の場合は0を出力する。ここで、平均濃度値と注目画素の濃度値との差は、注目画素がエッジ画素であるかどうかを判定するために用いられている。2つの比較器21a、21bの結果は修正器23を経て、2つのラインバッファ24a、24bに入力される。
【0006】
ラインバッファ24a、24bは5ライン分のバッファであり、白連続検出器25および黒連続検出器26はそれぞれ、これらのラインバッファを用いて、エッジと判定された画素の連続性を検出する。白連続検出器25および黒連続検出器26の出力は論理和器27に入力され、論理和器27の出力は遅延回路29の出力と合わせて判定器28に入力され、最終的な判定結果が得られる。判定器28の出力信号OUTに基づいて、文字部には単純2値化処理、写真部にはディザ処理、網点部にはモアレ抑制処理が各々行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような手法に代表される、従来の画像領域分離方式では、エッジ画素がなければ写真領域、エッジ画素があり、エッジ画素に連続性があれば文字領域、エッジ画素があるが、連続性がなければ網点領域と判定している。しかしながら、エッジのみを用いて判定を行う場合、網点の線数(連続する画素数)によっては、網点と文字に関して誤判定が生じる場合がある。
【0008】
例えば、線数が少ない網点領域では、エッジの特性は小さい文字の領域に酷似したものになる。したがって、エッジだけでなく、他の有効な特徴量を用い、かつ注目画素周辺の画素に関する特徴量を考慮した手法が分離精度を上げる上で必要になる。
【0009】
従来の画像領域分離方式には、以上のような問題点があった。
【0010】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、網点領域や文字領域のもつ特徴を有効に用い、かつ周辺画素の特徴を併用することによって、網点領域と文字領域の誤判定を低減し、結果として写真領域、文字領域および網点領域を正確に分離することのできる画像領域分離方法と画像領域分離装置、およびこれを含む画像処理方法と画像処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、画像中の注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出工程と、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出工程と、画像信号を高域強調する高域強調工程と、高域強調された画像信号をP値化(但しPは自然数)するP値化工程と、このP値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出工程と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント工程と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント工程と、上記網点特徴量抽出工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程、割合カウント工程および変化回数カウント工程の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM×Nのブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正工程と、を備え、上記網点特徴量抽出工程において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、注目画素がウインドウ内で最大レベルの信号であるか、もしくは最小レベルの信号であるかを判定し、さらに上記ウインドウに含まれる注目画素以外の画素に関して、ビットで表した画素値の論理和および論理積を計算することによる上記所定の論理演算により注目画素が網点候補画素であるか否かを判定し、さらに、上記注目画素の横並びの画素の判定結果に基づいて補正を行う網点候補画素判定工程を備えたことを特徴とする画像領域分離方法にある。
【0013】
また、上記画像がカラー画像であって、上記網点特徴量抽出工程において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ網点候補画素か否かの判定を行い、各信号の内、ただ1つの信号のみ網点候補画素と判定された場合に、当該画素を網点候補画素と再判定することを特徴とする請求項1に記載の画像領域分離方法にある。
【0014】
また、画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出工程と、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出工程と、画像信号を高域強調する高域強調工程と、高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化工程と、このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出工程と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント工程と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント工程と、上記網点特徴量抽出工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程、割合カウント工程および変化回数カウント工程の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正工程と、網点候補画素と判定されなかった画素に関して、上記変化回数カウント工程におけるカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出工程における最大信号レベル差がある閾値thより大きく、上記エッジ検出工程において注目画素周辺にエッジと判定された画素が閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定する文字候補画素判定工程と、を備えたことを特徴とする画像領域分離方法にある。
【0015】
また、上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント工程、最大信号レベル差検出工程およびエッジ検出工程において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記文字候補画素判定工程において、上記変化回数カウント工程でカウント値がすべて上記閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出工程で各信号の内の1つ以上に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出工程で各信号の全てに関して注目画素がエッジ画素であった場合に当該画素を文字候補画素と判定することを特徴とする請求項3に記載の画像領域分離方法にある。
【0016】
また、画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出工程と、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出工程と、画像信号を高域強調する高域強調工程と、高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化工程と、このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出工程と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント工程と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント工程と、上記網点特徴量抽出工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程、割合カウント工程および変化回数カウント工程の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正工程と、を備え、網点候補画素とも文字候補画素とも判定されなかった画素に関して、上記割合カウント工程においてカウント値が0もしくは閾値thより大きく、上記変化回数カウント工程においてカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル検出工程において最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出工程において注目画素周辺にエッジと判定された画素が上記閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定する写真候補画素判定工程を備えたことを特徴とする画像領域分離方法にある。
【0017】
また、上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程および分割カウント工程において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記写真候補画素判定工程において、上記分割カウント工程でカラー画像を構成する各信号の内、1つ以上の信号に関してカウント値が0もしくは上記閾値thより大きく、上記変化回数カウント工程でカラー画像を構成する信号のすべてに関してカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出工程で各信号の内、1つ以上の信号に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、かつ上記エッジ検出工程で注目画素がエッジと判定された場合に注目画素を文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定することを特徴とする請求項5に記載の画像領域分離方法にある。
【0018】
また、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離工程と、網点領域と判定された領域に対してモアレを抑制するための平滑化を行う平滑化工程と、文字領域と判定された領域に対して強い高域強調を行う強高域強調工程と、写真領域と判定された領域に対して弱い高域強調を行う弱高域強調工程と、注目画素を中心としたM×Nのウインドウについて、網点候補画素と判定された画素と文字候補画素と判定された画素をカウントし、その結果に基づいて、上記平滑化工程、強高域強調工程および弱高域強調工程でのパラメータを変化させるパラメータ調整工程と、を備えたことを特徴とする画像処理方法にある。
【0019】
また、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離工程と、分離結果に基づいて、文字領域に2値化を行った後、2値データの圧縮アルゴリズムを施す文字領域処理工程と、写真領域に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す写真領域処理工程と、網点領域にローパスフィルタリングを行った後に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す網点領域処理工程と、を備え、文字部分のエッジを保存し、写真部分や網点部分の画質を劣化させることなく、高効率なデータ符号化を行うことを特徴とする画像処理方法にある。
【0020】
また、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離工程と、分離結果に基づいて、文字領域に固定閾値を用いた2値化アルゴリズムを施す文字領域処理工程と、写真領域にディザ法を用いた画像2値化アルゴリズムを施す写真領域処理工程と、網点領域にローパスフィルタリングを行った後に画像2値化アルゴリズムを施す網点領域処理工程と、を備え、高品質な2画像データを得ることを特徴とする画像処理方法にある。
【0021】
また、画像中の注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出手段と、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出手段と、画像信号を高域強調する高域強調手段と、高域強調された画像信号をP値化(但しPは自然数)するP値化手段と、このP値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出手段と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント手段と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント手段と、上記網点特徴量抽出手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM×Nのブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正手段と、を備え、上記網点特徴量抽出手段において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、注目画素がウインドウ内で最大レベルの信号であるか、もしくは最小レベルの信号であるかを判定し、さらに上記ウインドウに含まれる注目画素以外の画素に関して、ビットで表した画素値の論理和および論理積を計算することによる上記所定の論理演算により注目画素が網点候補画素であるか否かを判定し、さらに、上記注目画素の横並びの画素の判定結果に基づいて補正を行う網点候補画素判定手段を備えたことを特徴とする画像領域分離装置にある。
【0023】
また、上記画像がカラー画像であって、上記網点特徴量抽出手段において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ網点候補画素か否かの判定を行い、各信号の内、ただ1つの信号のみ網点候補画素と判定された場合に、当該画素を網点候補画素と再判定することを特徴とする請求項10に記載の画像領域分離装置にある。
【0024】
また、画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出手段と、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出手段と、画像信号を高域強調する高域強調手段と、高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化手段と、このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出手段と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント手段と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント手段と、上記網点特徴量抽出手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正手段と、網点候補画素と判定されなかった画素に関して、上記変化回数カウント手段におけるカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出手段における最大信号レベル差がある閾値thより大きく、上記エッジ検出手段において注目画素周辺にエッジと判定された画素が閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定する文字候補画素判定手段と、を備えたことを特徴とする画像領域分離装置にある。
【0025】
また、上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント手段、最大信号レベル差検出手段およびエッジ検出手段において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記文字候補画素判定手段において、上記変化回数カウント手段でカウント値がすべて上記閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出手段で各信号の内の1つ以上に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出手段で各信号の全てに関して注目画素がエッジ画素であった場合に当該画素を文字候補画素と判定することを特徴とする請求項12に記載の画像領域分離装置にある。
【0026】
また、画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出手段と、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出手段と、画像信号を高域強調する高域強調手段と、高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化手段と、このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出手段と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント手段と、上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント手段と、上記網点特徴量抽出手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正手段と、を備え網点候補画素とも文字候補画素とも判定されなかった画素に関して、上記割合カウント手段においてカウント値が0もしくは閾値thより大きく、上記変化回数カウント手段においてカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル検出手段において最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出手段において注目画素周辺にエッジと判定された画素が上記閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定する写真候補画素判定手段を備えたことを特徴とする画像領域分離装置にある。
【0027】
また、上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段および分割カウント手段において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記写真候補画素判定手段において、上記分割カウント手段でカラー画像を構成する各信号の内、1つ以上の信号に関してカウント値が0もしくは上記閾値thより大きく、上記変化回数カウント手段でカラー画像を構成する信号のすべてに関してカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出手段で各信号の内、1つ以上の信号に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、かつ上記エッジ検出手段で注目画素がエッジと判定された場合に注目画素を文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定することを特徴とする請求項14に記載の画像領域分離装置にある。
【0028】
また、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離手段と、網点領域と判定された領域に対してモアレを抑制するための平滑化を行う平滑化手段と、文字領域と判定された領域に対して強い高域強調を行う強高域強調手段と、写真領域と判定された領域に対して弱い高域強調を行う弱高域強調手段と、注目画素を中心としたM×Nのウインドウについて、網点候補画素と判定された画素と文字候補画素と判定された画素をカウントし、その結果に基づいて、上記平滑化手段、強高域強調手段および弱高域強調手段でのパラメータを変化させるパラメータ調整手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置にある。
【0029】
また、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離手段と、分離結果に基づいて、文字領域に2値化を行った後、2値データの圧縮アルゴリズムを施す文字領域処理手段と、写真領域に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す写真領域処理手段と、網点領域にローパスフィルタリングを行った後に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す網点領域処理手段と、を備え、文字部分のエッジを保存し、写真部分や網点部分の画質を劣化させることなく、高効率なデータ符号化を行うことを特徴とする画像処理装置にある。
【0030】
また、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離手段と、分離結果に基づいて、文字領域に固定閾値を用いた2値化アルゴリズムを施す文字領域処理手段と、写真領域にディザ法を用いた画像2値化アルゴリズムを施す写真領域処理手段と、網点領域にローパスフィルタリングを行った後に画像2値化アルゴリズムを施す網点領域処理手段と、を備え、高品質な2画像データを得ることを特徴とする画像処理装置にある。
【0031】
【作用】
この発明では、入力された画像信号に対して、論理演算、最大信号レベル差、パターンマッチングによるエッジ検出、変化回数カウントおよび割合カウントを計測し、それらの結果から網点、文字、写真の識別を行う。論理演算により網点領域の特徴量が抽出された場合には網点、最大信号レベル差、P値化したときの、エッジの有無、変化点数、および最上位レベルもしくは最下位レベルの画素の割合が所定の条件を満足する場合には文字領域と判定され、網点とも文字とも判定されなかった画素は写真画素と判定される。また、注目画素に関して、所定の大きさのウインドウを用いて、ビットで表した画素値の論理和および論理積から網点の特徴量を得る。また、周辺画素を参照して、注目画素が網点候補画素か否かを決定する。
【0033】
また、カラー画像を構成する各信号に関して、論理演算を用いて網点の特徴量を計測し、その結果を用いて注目画素が網点候補画素か否かを決定する。
【0034】
また、網点候補画素に判定されなかった画素に関して、最大信号レベル差、エッジ検出結果および変化回数を用いて文字候補画素か否かを決定する。
【0035】
また、網点候補画素に判定されなかった画素に対して、カラー画像を構成する各信号に関して最大信号レベル差、エッジ検出および変化回数を検出し、それらの結果を用いて文字候補画素か否かを決定する。
【0036】
また、網点候補画素とも文字候補画素とも判定されなかった画素に関して、最大信号レベル差、エッジ検出、変化回数および割合カウントの結果が所定の条件を満足した場合に文字候補画素と判定し、満足しなかった場合は写真候補画素と判定する。
【0037】
また、網点候補画素とも文字候補画素とも判定されなかった画素に対して、カラー画像を構成する各信号に関して、最大信号レベル差、エッジ検出、変化回数および割合カウントを検出し、これらの結果を用いて注目画素が文字候補画素か否かを判定し、それ以外の画素に関しては写真候補画素と判定する。
【0038】
また、注目画素を含むM×Nのウインドウについて、網点と判定された画素と文字と判定された画素をカウントし、その結果に基づいてフィルタのパラメータを決定する。
【0039】
また、入力された画素信号の分離結果に基づいて、文字領域には2値化を行った後にエッジを保存できる2値データの圧縮アルコリズムを施し、写真領域には多値データに適した画像圧縮アルコリズムを施し、網点領域にはローパスフィルタリングを行った後に多値データに適した画像圧縮アルコリズムを施す。
【0040】
また、入力された画像信号の分離結果に基づいて、文字領域には固定閾値を用いることでエッジを保存できる2値化アルコリズムを施し、写真領域には階調変化に対応した画像2値化アルコリズムを施し、網点領域にはローパスフィルタリングを行った後に階調変化に対応した画像2値化アルコリズムを施すことで、高品質な2値画像データを得る。
【0041】
【実施例】
以下、この発明の各実施例を、4ライン分のラインバッファを備えた複写機等のような画像処理装置を例にとって説明する。
実施例1.
まず、この発明の第1の発明の一実施例による画像領域分離方法におけるアルゴリズムについて説明する。1画素8ビットの画像データはライン毎に入力され、4ライン分のラインバッファ(図示せず)に保存される。まず、ラインバッファの画像データを用いて、網点の特徴量抽出を行う(S1)。
【0042】
図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3ウインドウにおいて、注目画素の画素値がウインドウ内で最大であるか、最小であるかを判定する。なお、図2において、黒丸は注目画素を表す。注目画素の画素値がウインドウ内で最大でも、最小でもない場合は非網点候補画素とする。
【0043】
注目画素の画素値がウインドウ内で最大であった場合は、注目画素の8近傍に位置する画素の内、図4の(a)から(d)に示す4つのペアについて、以下の式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)を用いて、e1、e2、e3、e4の4つの評価値を算出する。
【0044】
1=I0−(I1∪I8) ・・・(1a)
2=I0−(I2∪I7) ・・・(1b)
3=I0−(I4∪I5) ・・・(1c)
4=I0−(I3∪I6) ・・・(1d)
【0045】
なお、図4で黒丸は注目画素、網がけした丸が参照する画素のペアを示し、式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)でI0は注目画素の画素値、Ik(k=1、2・・・8)は注目画素の8近傍に位置する画素の画素値であり、kは図3における番号であり、参照する画素の注目画素に対する位置を表す。図3において、黒丸は注目画素を表す。また、∪はビットで表した画素値に関して、各ビット毎に論理和を計算する処理を表す。得られた4つの評価値全てが閾値th6より大きい場合、注目画素を網点候補画素に判定する(S2)。なお、ここで閾値th6は8に設定している。
【0046】
注目画素の画素値がウインドウ内で最小であった場合は、注目画素の8近傍に位置する画素で図4に示す4つのペアについて、式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)を用いて、e5、e6、e7、e8の4つの評価値を算出する。
【0047】
5={2(I1∩I8)+(I1+I8)}/4−I0 ・・・(2a)
6={2(I2∩I7)+(I2+I7)}/4−I0 ・・・(2b)
7={2(I4∩I5)+(I4+I5)}/4−I0 ・・・(2c)
8={2(I3∩I6)+(I3+I6)}/4−I0 ・・・(2d)
【0048】
式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)でI0は注目画素の画素値、Ik(k=1、2・・・8)は注目画素の8近傍に位置する画素の画素値であり、kは図3における番号であり、参照する画素の注目画素に対する位置を表す。また、∩はビットで表した画素値に関して、各ビット毎に論理積を計算する処理を表す。得られた4つの評価値全てが閾値th6より大きい場合、注目画素を網点候補画素と判定する(S2)。なお、ここで閾値th6は8に設定している。
【0049】
注目画素が非網点候補画素、即ち網点候補画素に判定されなかった場合、注目画素の左右4画素を参照して、網点候補画素が存在した場合は注目画素を網点候補画素にする(S2)。ここで非網点候補画素と判定された画素に関しては、文字候補画素か写真候補画素かを判定する処理を行う。
【0050】
文字候補画素か写真候補画素かを判定する処理は次のように行う。まず、ラインバッファに保存された画素データに関して、図2の(b)に示すような注目画素を中心にした5×3のウインドウにおいて、ウインドウ中で最大の画素値と最小の画素値を検出し、それらの差分を計算することによって最大信号レベル差検出を行う(S3)。
【0051】
また、画像データをラプラシアンフィルタを用いて高域強調(S4)しその後、3値化し(S5)、この3値化したデータを用いて、パターンマッチングによるエッジ検出(S6)、変化回数カウント(S7)、割合カウント(S8)の3つの処理を行う。
【0052】
3値化(S5)は、予め設定した2つの閾値thhigh,thlowに関して、画像データを高域強調した値がthhighより大きければ最上位レベルに、thlowより小さければ最下位レベルに、thlow以上thhigh以下であれば中間レベルにすることで実現する(S5)。
【0053】
パターンマッチングによるエッジ検出(S6)は、予め用意した図9に示す3×3の8つのパターンを用いて行う。3値化したデータにおいて、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて、図9の(a)ないし(h)に示す8つのパターンに関してマッチングを行い、マッチしたパターンがあれば、注目画素をエッジ画素と判定する。なお、図9において、黒丸は最下位レベルの画素値、白丸は最上位レベルの画素値を表す。
【0054】
次に、図2の(c)に示すような注目画素を中心にした9×3のウインドウにおいて、主走査方向および副走査方向に関して、3値化データの最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と、最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和を各々検出する(S7)。例えば、図10の例の場合、黒丸が最下位レベルの画素、白丸が最上位レベルの画素、網がけした丸は中間レベルの画素であり、主走査方向の変化回数は、上段が0、中段が2、下段が1で、計3になる。また、同様に副走査方向の変化回数は1になる。
【0055】
さらに、3値化したデータに対して図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて割合カウントを行う(S8)。即ち、注目画素の3値化した画素値が最上位レベルにある場合は、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて、3値化した画素値が最上位レベルにある画素の数をカウントし、注目画素の3値化した画素値が最下位レベルにある場合は、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて3値化した画素値が最下位レベルにある画素の数をカウントする。
【0056】
注目画素の3値化した画素値が最上位レベルでも、最下位レベルでもない場合は、割合カウントの結果を0にする。例えば、図10の場合、注目画素は最下位レベルの画素であるので、割合カウンタの出力は最下位レベルの画素の数、即ち3になる。
【0057】
前述の方法を用いて得られた最大信号レベル差、パターンマッチングによるエッジ判定結果、変化回数、割合カウント結果を用いて注目画素が文字候補画素か写真候補画素かを判定する(S9)。即ち、非網点候補画素に関して、主走査方向および副走査方向の変化回数が閾値th1より小さく、最大信号レベル差が閾値th2より大きく、かつ注目画素と注目画素の左右2画素にエッジと判定された画素が閾値th3以上存在する場合は、注目画素を文字候補画素と判定する。
【0058】
また、ここで文字候補画素と判定されなかった画素に関して、割合カウントの結果が0もしくは閾値th4より大きく、主走査方向および副走査方向の変化回数が閾値th1/2より小さく、最大信号レベル差が閾値th2より大きく、かつ注目画素と注目画素の左右2画素にエッジと判定された画素が閾値th3以上存在する場合は、注目画素を文字候補画素と判定する。ここで文字候補画素と判定されなかった画素は写真候補画素になる。なお、閾値th1、th2、th3、th4は例えばそれぞれ8、90、3、4に設定している。
【0059】
次に、各画素の判定結果に基づいて補正処理を行う(S10)。まず、画像データを5×3のブロックに分け、各ブロック毎に網点候補画素の数および文字候補画素の数をカウントする。なお、ウインドウとは、注目画素を中心にした矩形領域であり、ブロックとは画像を矩形領域に分割した場合の1つの矩形領域を指す。
【0060】
ブロックに網点候補画素が含まれる場合は、当該ブロックに含まれる画素全てを網点画素と判定する。また、ブロックに文字候補画素が含まれており、かつ網点候補画素がない場合は当該ブロックに含まれる画素全てを文字画素に判定する。網点画素にも、文字画素にも判定されなかった画素が写真画素になる。これらの処理を主走査方向の1ライン分行ったのち、1ライン分の画像データをラインバッファに読み込み、次ラインの処理を行う。
【0061】
次に、この発明の第11の発明の一実施例による画像領域分離装置を備えた画像処理装置の構成について図5を用いて説明する。図5において、1は注目画素を中心にしたウインドウに関して平滑化を行う平滑化回路である。これは網点と判定された領域に対してモアレを抑制するために、処理を行う部分である。2は文字と判定された領域に対して、強い高域強調を行う強高域強調回路であり、3は写真と判定された領域に対して、弱い高域強調を行う弱高域強調回路である。
【0062】
写真と判定された領域に対して弱い高域強調を行うのは、誤判定があった場合に写真領域と文字領域の境界部の画質劣化を低減するためである。また、フルカラーのハードコピーの場合は、一般にぼやけたような出力になる場合が多いため、写真領域に弱い高域強調処理を行うことで、高品位な出力を得ることができる。
【0063】
4は画像信号101から画像データを網点領域、文字領域、写真領域に分割する画像領域分離装置に当たる画像領域分離回路であり、5は画像領域分離回路4の出力105に基づいて、平滑化回路1、強高域強調回路2、弱高域強調回路3の出力102、103、104を切り替える切替器である。
【0064】
次に、画像領域分離回路4の構成の一例を図6を用いて説明する。図6は図5の画像領域分離回路4の構成の一例を示したものであり、6aは画像信号101を高域強調する高域強調回路、6bは高域強調したあと3値化する3値化回路、7は注目画素が網点候補画素か否かを識別する網点識別回路、8は注目画素が文字候補画素か否かを識別する文字識別回路、9は網点識別回路7および文字識別回路8の結果を、周辺の画素の識別結果を用いてブロック毎に補正する補正回路である。
【0065】
網点識別回路7の入力は画像信号101であり、文字識別回路8の入力は画像信号101および3値化回路6の出力106である。網点識別回路7の出力は文字識別回路8へも入力されており、網点識別回路7からの信号を参照して網点候補画素と判定された画素に関しては文字識別回路8は処理を行わない。そして補正回路9の出力105が画像領域分離回路4の出力であり、網点とも文字とも判定されなかった画素が写真画素と判定される。
【0066】
なお、網点特徴量抽出手段が網点識別回路7で構成され、高域強調手段が高域強調回路6aで構成され、P値化手段が3値化回路6bで構成され、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段が文字識別回路8で構成され、補正手段が補正回路9で構成される。
【0067】
また、上記実施例では用いるウインドウを3×3や5×3など矩形状のものとしたが、ウインドウサイズおよび形状は任意のものでよく、また注目画素を幾何学的に中心に配置したものでなくともよい。また、用いるブロックを5×3など矩形状のものとしたが、サイズおよび形状は任意のものでよい。また、上記実施例では、4ラインのバッファを用いたが、たとえば3ライン必要になるウインドウやブロックを用いる場合、4ライン以上のバッファであれば同様の効果が得られるのは言うまでもない。
【0068】
また、網点と判定された領域に平滑化処理を行う平滑化回路を用いたが、他のモアレ抑制手法や各種ローパスフィルタを用いた回路であっても構わない。また、高域強調処理においてラプラシアンフィルタを用いたが、他の高域強調処理であっても構わない。また上記実施例では、フィルタリングの回路を3つ用いたがフィルタのパラメータだけを制御することで、ローパスおよび高域強調処理を実現する単一の回路であっても構わない。
【0069】
また、上記実施例では、網点を識別する際に、注目画素の8近傍に位置する4つのペアを参照したが、参照画素は他の組み合わせのペアでもよく、また、8近傍画素の中から2つ以上選択したものであっても構わない。また、網点を識別する際に、注目画素の左右4画素を参照したが、参照する画素は、例えば左右6画素であっても構わない。また、本実施例では、3値化する回路を用いているが、例えば0から255までのレベルを持つ画像データを用いる場合であれば256より少ない階調にする回路であればよい。
【0070】
また、平均値回路1は重み付け平均を用いるようなものであっても構わない。上記実施例では、エッジ画素か否かの判定にパターンマッチングを用いたが、例えばラプラシアンフィルタを用いたエッジ検出手段であっても構わない。また、文字を識別する際に、エッジ画素に関して、注目画素の左右2画素を参照したが、参照する画素は、例えば左右4画素であっても構わない。主走査方向の変化回数を用いる場合の他、副走査方向を用いる場合、主走査方向と副走査方向の両方を用いる場合が考えられるが、これらの内のいずれであってもよい。また、閾値として所定の値を用いるものを示したが、フレキシブルなものにしてもよい。
【0071】
実施例2.
次に、この発明の第2および第12発明に係る網点識別回路の構成の一例を図を用いて説明する。図7は図6の網点識別回路7の回路構成の一例を示すブロック図であり、上述の実施例1で示した方法で網点候補画素か否かを識別する処理を行う。図7において101は画像信号、71は最大値判定回路、72は最小値判定回路、73aおよび73bは平均値回路、74、77aおよび77bは論理積回路、75および78は論理和回路、76aおよび76bは比較器である。
【0072】
最大値判定回路71は、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて、注目画素の8近傍に位置する4つの画素のペアの画素値が注目画素の値に比べて小さいか否かを判定する回路であり、全て小さければ1を、そうでなければ0を出力する。なお、図2で黒丸は注目画素を表す。
【0073】
同様に、最小値判定回路72は、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて、注目画素の8近傍に位置する4つの画素のペアの画素値が注目画素の値に比べて大きいか否かを判定する回路であり、全て大きければ1を、そうでなければ0を出力する。
【0074】
論理和回路75は、式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)において参照する各ペアのビットで表した画素値の論理和∪を計算する回路であり、得られた論理和値117は、比較器76aにおいて注目画素値(画像信号)101と比較される。
【0075】
比較器76aは、論理和値117と注目画素値101の差、即ち評価値e1、e2、e3、e4全てが閾値th6より大きければ1、そうでなければ0を出力する。最大値判定回路71の出力116および比較器76aの出力122は論理積回路77aに入力される。論理積回路77aは出力116と出力122の論理積を計算する回路である。
【0076】
平均値回路73aおよび論理積回路74は式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)において、それぞれ参照する各ペアの画素値の平均値および論理積∩の部分を計算する回路である。
【0077】
平均値回路73bは平均値回路73aの出力119と論理積回路74の出力120の平均値を計算する回路であり、比較器76bは、平均値回路73bの出力121と注目画素値の出力101との差、即ち評価値e5、e6、e7、e8を計算し、それらの評価値全てが閾値th6より大きければ1、そうでなければ0を出力する回路である。
【0078】
論理積回路77bは、最小値判定回路72の出力118および比較器76bの出力123の論理積を計算する回路である。そして、論理和回路78は、出力124と出力125の論理和を計算し、注目画素と同ライン上の左右4画素と注目画素に関する論理和の結果をカウントし、カウントした結果が1以上であれば、網点候補画素と判定する回路である。論理和回路78は、注目画素が網点候補画素であれば1、そうでなければ0を出力する。
【0079】
なお図7において、網点特徴量抽出手段が71、72、73a、73b、74、75、76a、76b、77aおよび77bの回路で構成され、網点候補画素判定手段が78の回路で構成される。また、方法における各工程もこれに対応する。
【0080】
また、上記実施例では用いるウインドウを3×3など矩形状のものとしたが、ウインドウサイズおよび形状は任意のものでよく、また注目画素を幾何学的に中心に配置したものでなくともよい。また、上記実施例では、網点を識別する際に、注目画素の8近傍に位置する4つのペアを参照したが、参照画素は他の組み合わせのペアでもよく、また8近傍画素の中から2つ以上選択したものであっても構わない。
【0081】
また、網点を識別する際に、注目画素の左右4画素を参照したが、参照する画素は、例えば左右6画素であっても構わない。また、平均値回路は重み付け平均を用いるようなものであっても構わない。また、閾値として所定の値を用いるものを示したが、フレキシブルなものにしてもよい。
【0082】
実施例3.
次に、この発明の第3および第13の発明の一実施例を説明する。この実施例は、上記実施例2における、カラー画像に対する画像領域分離方法およびその装置に関するものである。カラー画像の場合には、カラー画像を構成するRGBの各信号に関して、上記実施例2の方法で網点候補画素であるか否かを判定する。次に各信号の内、ただ1つの信号のみ網点候補画素と判定された場合に、当該画素を網点候補画素と再判定する。
【0083】
その他、各画素に関して、各信号に関する判定結果から網点候補画素か否かを決定したあとで、上記実施例2のように周辺画素を参照して補正する方法や、カラー画像を構成する信号の内の1つ、もしくはそれらのいくつかに対して判定を行う方法であっても構わない。また、カラー画像を構成する信号はRGB信号に限らず、例えばYMCであっても構わない。
【0084】
実施例4.
次に、この発明の第4および第14の発明に係る回路構成を図を用いて説明する。図8は図6における文字識別回路8の回路構成の一例を示すブロック図であり、ここでは上記実施例1で示した方法で文字候補画素か否かを識別する回路および処理について説明する。図8において、81はエッジ検出を行うパターンマッチング回路、82は割合カウンタ、83は変化回数カウンタ、84は最大信号レベル差検出回路、85は第1の判定回路、86は第2の判定回路、87は論理和回路である。
【0085】
パターンマッチング回路81は、3値化した画像信号106を入力として、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて、図9の(a)ないし(h)に示す8個のパターンにマッチするか否かを判定することで、エッジを検出する回路である。図2で黒丸は注目画素を表し、図9では黒丸は最下位レベルの画素値、白丸は最上位レベルの画素値を表す。パターンマッチング回路81において、パターンマッチングの後、左右2画素および注目画素の内、パターンにマッチした画素数をカウントし、カウントした結果が閾値th3以上であれば、注目画素をエッジ画素と判定する。
【0086】
変化回数カウンタ82は、3値化した画像信号106を入力として、図2の(c)に示すような注目画素を中心とした9×3のウインドウに関して最上位レベルから最下位レベルへの変化回数、および最下位レベルから最上位レベルへの変化回数をカウントする回路である。
【0087】
最大信号レベル差検出回路84は、画像信号101を入力として、図2の(b)に示すような注目画素を中心にした5×3のウインドウにおいて、最大信号レベルをもつ画素値と最小信号レベルをもつ画素値を検出し、それらの差を出力する回路である。
【0088】
第1の判定回路85は、パターンマッチング回路81、変化回数カウンタ83および最大信号レベル差検出回路84の出力109、111および112をもとに、注目画素が文字候補画素か否かを判定する回路である。変化回数カウンタ81で得られた変化回数が閾値th1より小さく、最大信号レベル差検出回路84で得られた最大信号レベル差が閾値th2より大きく、かつパターンマッチング回路で注目画素がエッジ画素であると判断された場合、当該画素を文字候補画素と判定する。第1の判定回路87の出力114は、注目画素が文字候補画素であった場合に1、そうでなかった場合に0になる。
【0089】
なお、エッジ検出手段がパターンマッチング回路81で構成され、変化回数カウント手段が変化回数カウンタ83で構成され、最大信号レベル差検出手段が最大信号レベル差検出回路84で構成され、文字候補画素判定手段が第1の判定回路85で構成される。また、方法における各工程もこれに対応する。
【0090】
また、上記実施例では用いるウインドウを3×3や5×3など矩形状のものとしたが、ウインドウサイズおよび形状は任意のものでよく、また注目画素を幾何学的に中心に配置したものでなくともよい。また、上記実施例では、3値化する回路を用いているが、例えば0から255までのレベルをもつ画像データを用いる場合であれば256より少ない階調にする回路であればよい。
【0091】
また、上記実施例では、エッジ画素か否かの判定にパターンマッチングを用いたが、例えばラプラシアンフィルタを用いたエッジ検出手段であっても構わない。また、文字を識別する際に、エッジ画素に関して、注目画素の左右2画素を参照したが、参照画素は左右4画素であっても構わない。また、主走査方向の変化回数を用いる場合の他、副走査方向を用いる場合、主走査方向と副走査方向の両方を用いる場合が考えられるが、これらの内のいずれであってもよい。また閾値として所定の値を用いるものを示したが、フレキシブルなものにしてもよい。
【0092】
実施例5.
次に、この発明の第5および第15の発明の一実施例を説明する。この実施例は、上記実施例4における、カラー画像に対する画像領域分離方法およびその装置に関するものである。カラー画像の場合には、カラー画像を構成するRGBの各信号に関して、上記実施例4の方法でエッジ測定、変化回数、最大信号レベル差を計測する。RGBの各信号の全てに関して変化回数が閾値th1より小さく、かつ各信号の内、少なくとも1つに関して最大信号レベル差が閾値th2より大きく、RGBの各信号の全てに関して注目画素がエッジ画素であった場合に当該画素を文字候補画素と判定する。
【0093】
その他、カラー画像を構成する信号の内の1つ、もしくはそれらのいくつかに対して判定を行う方法であっても構わない。また、カラー画像を構成する信号はRGB信号に限らず、例えばYMCであっても構わない。
【0094】
実施例6.
次に、この発明の第6および第16の発明に係る回路構成を図を用いて説明する。実施例4で説明したように、図8は図6における文字識別回路8の回路構成の一例を示すブロック図であり、ここでは上記実施例1で示した方法で文字候補画素と写真候補画素を識別する回路および処理について説明する。
【0095】
図8において、割合カウンタ82は、3値化された画像信号106を入力として、図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおいて、注目画素が最上位レベルの画素ならば、最上位レベルの画素の数を、注目画素が最下位レベルの画素ならば、最下位レベルの画素数をカウントする回路である。なお、割合カウンタ82は注目画素の画素値が中間レベルの場合は0を出力する。
【0096】
第2の判定回路86は割合カウント82の結果に加え、上記実施例4の方法で得られたパターンマッチング回路81のエッジ判定結果、変化回数カウンタ83の変化回数および最大信号レベル差検出回路84の最大信号レベル差を入力にして、注目画素が文字候補画素か否かを判定する。即ち、割合カウントの結果が0または閾値th4より大きく、変化回数が閾値th1/2より小さく、最大信号レベル差が閾値th2より大きく、かつ注目画素がエッジ画素であると判定された場合に当該画素を文字候補画素に判定する。
【0097】
論理和回路87は第1の判定回路85と第2の判定回路86の出力結果の論理和を計算する回路である。論理和回路86の出力108が文字識別回路8の出力になる。
【0098】
なお、エッジ検出手段がパターンマッチング回路81で構成され、変化回数カウント手段が変化回数カウンタ83で構成され、最大信号レベル差検出手段が最大信号レベル差検出回路84で構成され、分割カウント手段が分割カウンタ82で構成され、写真候補画素判定手段が第2の判定回路86で構成される。また、方法における各工程もこれに対応する。
【0099】
また、上記実施例では用いるウインドウを3×3や5×3など矩形状のものとしたが、ウインドウサイズおよび形状は任意のものでよく、また注目画素を幾何学的に中心に配置したものでなくともよい。また、この実施例では、3値化する回路を用いているが、例えば0から255までのレベルをもつ画像データを用いる場合であれば256より少ない階調にする回路であればよい。
【0100】
また、この実施例では、エッジ画素か否かの判定にパターンマッチングを用いたが、例えばラプラシアンフィルタを用いたエッジ検出手段であっても構わない。主走査方向の変化回数を用いる場合の他、副走査方向を用いる場合、主走査方向と副走査方向の両方を用いる場合が考えられるが、これらの内のいずれであってもよい。また、閾値として所定の値を用いるものを示したが、フレキシブルなものにしてもよい。
【0101】
実施例7.
次に、この発明の第7および第17の発明の一実施例を説明する。この実施例は、実施例6における、カラー画像に対する画像領域分離方法およびその装置に関するものである。カラー画像の場合は、カラー画像を構成するRGBの各信号に関して、上記実施例6の方法で、エッジ判定、割合カウント、変化回数カウント、最大信号レベル差検出を実行する。RGBの各信号の少なくとも1つについて、割合カウントの結果が0または閾値th4より大きく、RGBの各信号の全てに関して変化回数が閾値th1より小さく、かつRGBの各信号の内、少なくとも1つに関して最大信号レベル差が閾値th2より大きく、注目画素がエッジ画素である場合に当該画素を文字候補画素と判定する。
【0102】
その他、カラー画像を構成する信号の内の1つ、もしくはそれらのいくつかに対して判定を行う方法であっても構わない。また、カラー画像を構成する信号はRGB信号に限らず、例えばYMCであっても構わない。
【0103】
実施例8.
次に、この発明の第8および第18の発明の一実施例について説明する。以降の実施例は上述に実施例による画像領域分離方法および装置を含む画像処理方法および装置に関するものである。この実施例の画像処理装置は図5に示す構成を有しており、特に、上記実施例による画像領域分離回路4で得られた結果に基づいて、各回路のパラメータを変更するものである。
【0104】
図5の切替器5は、画像領域分離回路4の判定結果をもとに、3つの信号102、103、104を選択する。図5の平滑化回路1、強高域強調回路2、低高域強調回路3は、画像領域分離回路4からの破線で示す信号Pを入力して、フィルタリングのパラメータ等を変更する。例えば平滑化処理の場合、次のように実施する。
【0105】
まず、ある変数fを設定し、fの初期値を0にする。次に図2の(a)に示すような注目画素を中心にした3×3のウインドウにおける、注目画素以外の画素に関して、網点画素の場合はfをインクリメントし、文字画素の場合はデクリメントする。カウントしたfが0より大きく、かつ注目画素が網点画素の場合、式(3)を用いて平滑化を行う。
【0106】
out={I0+fΣ8 k=1k}/(1+f) ・・・(3)
【0107】
式(3)において、Ioutが平滑化後の画素値、I0が注目画素の画素値、Ikが注目画素を中心にした3×3ウインドウに含まれる注目画素以外の画素の画素値を表す。
【0108】
図2の(c)に示すような9×3のウインドウにおいて、網点画素と文字画素が含まれる場合は誤判定とみなして、フイルタリングを行わない。また、カラー画像の場合は式(3)をカラー画像を構成する各信号に適用する。
【0109】
なお、画像領域分離手段およびパラメータ調整手段が画像領域分離回路4で構成され、平滑化手段が平滑化回路1で構成され、強高域強調手段が強高域強調回路2で構成され、弱高域強調手段が弱高域強調回路3で構成される。また、方法の各工程はこれに対応する。
【0110】
また、この実施例では用いるウインドウを5×3などを用いたが、ウインドウサイズおよび形状は任意のものでよく、また注目画素を幾何学的に中心に配置したものでなくともよい。また、閾値として所定の値を用いるものを示したが、フレキシブルなものにしてもよい。また、この実施例では、フイルタリングの回路を3つ用いたがフイルタのパラメータだけを制御することで、ローパスおよび高域強調処理を実現する単一の回路であっても構わない。また、カラー画像に適用する場合、文字領域、網点領域、写真領域で適応的に色変換処理を加えてもよい。
【0111】
実施例9.
次に、この発明の第9および第19の発明の一実施例について説明する。図11はこの実施例の画像処理装置の構成を示す。図11において1、4および5はそれぞれ上記実施例1で示した平滑化回路、画像領域分離回路、切替器であり、平滑化回路1は画像信号に対して平滑化処理を、画像領域分離回路4は網点画素、文字画素、写真画素の識別処理を、切替器5は入力された3つの信号126、127および128を画像領域分離回路4からの信号105に従って切り替える処理をそれぞれ行う。
【0112】
2aは、画像信号を8×8のブロック毎に画像信号の平均値を計算し、平均値より大きい画像信号を1、平均値以下の画像信号を0にすることで2値化を行った後、MH(Modified Huffman)符号化法を用いて符号化を行う回路である。MH符号化はライン毎に白ラインの長さ、即ち0信号の連続する長さと、黒ラインの長さ、即ち1信号の連続する長さをそれらの出現頻度に応じて符号化していく方式である。
【0113】
1aおよび3aは、静止画像標準符号化方式の1つであるJPEG
(Joint Photographic Experts Group)方式の符号化を行う回路である。JPEG方式は静止画像を符号化する国際標準方式であり、8×8のブロック毎にDCT(Discrete Cosine Transform)を行い、得られたDCT係数を量子化して符号化を行う方式である。
【0114】
切替器5は、画像領域分離回路4の出力に従って126、127および128の3つの信号を切り替えるが、文字領域と判定された場合には信号126、網点領域と判定された場合には信号127、写真領域と判定された場合には信号128を選択する。また、切替器5は画像領域分離回路4の出力を用いて各ブロックの符号の前に文字か否かのマーク信号を挿入する。網点の場合は、画像信号に平滑化処理を行った後、符号化を行うことで効率のいい圧縮率を実現する。
【0115】
なお、画像領域分離手段が画像領域分離回路4で構成され、網点領域処理手段が平滑化回路1およびJPEG符号化回路1aで構成され、文字領域処理手段がMH符号化回路2aで構成され、写真領域処理手段がJPEG符号化回路3aで構成される。また、方法の各工程はこれに対応する。
【0116】
この実施例では符号化処理として、MH方式及びJPEG方式を用いたが、他の符号化法であっても構わない。画像符号化法としてJPEGを用いたため、8×8のブロック毎に処理を行ったが、他の符号化法を用いる場合、ブロックサイズは用いる符号化法に応じて、他のものを用いても構わない。
【0117】
実施例10.
次に、この発明の第10および第20の発明の一実施例について説明する。図12はこの実施例の画像処理装置の構成を示す。図12において1、4および5はそれぞれ上記実施例1で示した平滑化回路、画像領域分離回路、切替器であり、平滑化回路1は画像信号に対して平滑化処理を、画像領域分離回路4は網点画素、文字画素、写真画素の識別処理を、切替器は入力された3つの信号130、131および132を画像領域分離回路4からの信号105に従って切り替える処理をそれぞれ行う。
【0118】
2bは、画像信号に関して4×4のブロック毎に画像信号の平均値を計算し、平均値より大きい画像信号を最大レベルの信号、平均値以下の画像信号を最小レベルの信号にすることで2値化を行う回路である。
【0119】
1bおよび3bは、画像信号を4×4のマトリックスによるディザ法を用いて、2値化を行う回路である。即ち、画像信号に関して4×4のブロック毎に16段階に量子化し、図13に示すマトリクスの値と比較して、画像信号の方が大きければ最大レベルの信号、小さければ最小レベルの信号を出力する。
【0120】
切替器5は、画像領域分離回路4の出力に従って130、131および132の3つの信号を切り替えるが、文字領域と判定された場合には信号130、網点領域と判定された場合には信号131、写真と判定された場合には信号132を選択する。網点の場合は画像信号に平滑化処理を行った後、2値化処理を行うことで高品質な出力を得ることができる。
【0121】
なお、画像領域分離手段が画像領域分離回路4で構成され、網点領域処理手段が平滑化回路1およびディザ処理回路1bで構成され、文字領域処理手段が単純2値化回路2bで構成され、写真領域処理手段がディザ処理回路3bで構成される。また、方法の各工程はこれに対応する。
【0122】
また、この実施例では、文字領域の2値化処理として、ブロック内の平均値を用いた2値化法を用いたが、例えば固定の閾値を用いた2値化法であっても構わない。また、網点領域および写真領域において、4×4のマトリックスによるディザ処理を用いたが、用いるマトリックスは、例えば16×16であってもよく、またディザ処理でなく誤差拡散法等を用いても構わない。
【0123】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の第1および第11の発明によれば、画像領域分離装置に入力される画像信号に関して、注目画素を含むウインドウにおいて、論理演算を用いて網点の特徴を検出することで、従来の網点領域の検出にエッジ検出結果のみを用いる場合などに比べて分離精度が向上し、かつパターンマッチングによるエッジ検出、割合カウント、変化回数カウント、最大信号レベル差検出を行うことで文字領域と写真領域の分離精度が向上するという効果が得られる。
【0124】
また、注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素を分類した後、ブロック毎に分類結果を用いて、最終的な網点画素、文字画素、写真画素を決定することで誤判定を低減し、フイルタリングなど分離結果を用いた処理における有効性を高める効果がある。
【0125】
また、パターンマッチングによるエッジ検出、割合カウント、変化回数カウントにおいて、高域強調し、P値化した画像信号を用いることによって、画像信号をそのまま用いる場合に比べて文字の特徴を的確に検出できるという効果がある。
【0126】
また、この発明の第2および第12の発明によれば、注目画素を含むウインドウにおいて、注目画素が最大値もしくは最小値であるかを判定し、当該ウインドウに含まれる注目画素以外の画素について論理演算を用いて網点のもつ特徴を定量的に算出することによって、従来のエッジ検出手段のみを用いる場合などに比べて網点領域の分離精度が向上するという効果がある。
【0127】
また、注目画素が網点領域に含まれるか否かを判定する特徴量を算出する際、ハードウエア上構成が容易な論理演算を用いることで、高速かつ高精度に網点の特徴量を算出できるという効果がある。
【0128】
また、注目画素に関して論理演算を用いて当該画素が網点候補画素か否かの判定を行った後、注目画素を含むウインドウにおいて補正を行うことで、網点の分離精度を上げることができるという効果がある。
【0129】
また、この発明の第3および第13の発明によれば、カラー画像を構成する各信号に関して、網点の特徴を有するか否かの判定を行い、それらの結果に基づいて注目画素が網点画素か否かの判定を行うことで、カラー網点の分離精度を上げることができるという効果がある。
【0130】
また、この発明の第4および第14の発明によれば、変化回数カウント、最大信号レベル差検出およびパターンマッチングによるエッジ検出を併用することによって、文字領域の特徴量を適切に算出し、従来の網点領域と文字領域における誤判定を低減する効果がある。
【0131】
また、入力された画像信号に高域強調を行った後、P値化した信号において、パターンマッチングを行うことによって、文字領域のもつエッジの連続性を適切に検出するという効果がある。
【0132】
また、入力された画像信号に高域強調を行った後、P値化した信号において、変化回数をカウントすることによって、文字領域のもつ特性を適切に検出するという効果がある。
【0133】
また、この発明の第5および第15の発明によれば、カラー画像を構成する各信号に関して、変化回数カウント、最大信号レベル差検出、パターンマッチングによるエッジ検出を行い、それらの結果に基づいて注目画素が文字画素か否かの判定を行うことで、黒文字だけでなく、カラー文字領域に関しても分離精度を上げることができるという効果がある。
【0134】
また、この発明の第6および第16の発明によれば、上述の網点領域識別処理および文字領域識別処理以外に、割合カウント、変化回数カウント、最大信号レベル差検出、パターンマッチングによるエッジ検出を用いた処理を併用することで、文字領域における誤判定を低減する効果がある。
【0135】
また、入力された画像信号に高域強調を行った後、P値化を行い最上位レベルに含まれる画素及び最下位レベルに含まれる画素をカウントする割合カウントを併用することで、上述の文字領域識別処理を用いた識別結果に文字領域を適切に追加補正し、結果として写真領域の分離精度を上げるという効果がある。
【0136】
また、この発明の第7および第17の発明によれば、カラー画像を構成する各信号に関して、割合カウント、変化回数、最大信号レベル差検出、パターンマッチングによるエッジ検出を行い、それらの結果に基づいて注目画素が文字画素か否かを追加判定することで、黒文字だけでなく、カラー文字領域に関しても分離精度を上げることができるという効果がある。
【0137】
また、この発明の第8および第18の発明によれば、注目画素を含むウインドウにおいて、網点と判定された画素と文字と判定された画素をカウントし、その結果に基づいて、文字領域に適用する高域強調フイルタおよび網点候補領域に適用するローパスフイルタのパラメータを変化させることで、例えば網点と判定された領域と文字と判定された領域が隣合うような誤判定が存在した場合であっても画質を劣化させることなく、出力することができるという効果がある。
【0138】
また、写真領域と判定された画素に対しても、弱い高域強調フイルタを適用することによって、写真領域と文字領域における誤判定による画質劣化を低減でき、また例えばカラーハードコピー機器に応用する場合、より鮮明な出力画像を得ることができるという効果がある。
【0139】
また、この発明の第9および第19の発明によれば、文字と判定された領域、網点と判定された領域、写真と判定された領域にそれぞれ、MH符号化、平滑化処理を併用したJPEG方式符号化、JPEG方式符号化を適用することによって、それぞれの領域の特徴を保存した高効率な符号化を行うことができるという効果がある。
【0140】
また、この発明の第10および第20の発明によれば、文字と判定された領域、網点と判定された領域、写真と判定された領域にそれぞれ、固定閾値などを用いた2値化処理、平滑化処理を併用したディザ処理、ディザ処理を適用することによって、それぞれの領域の特徴に応じた適切な2値化を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による画像領域分離方法の処理工程を示すフローチャートである。
【図2】 この発明で使用される注目画素を中心にした各種ウインドウの例を示す図である。
【図3】 注目画素を中心にした3×3のウインドウに関して注目画素周辺の画素の参照例を示す図である。
【図4】 この発明による画像領域分離処理における網点識別処理中で網点の特徴量を算出する際に注目画素に対して参照する周辺画素の例を示す図である。
【図5】 この発明の一実施例による画像領域分離装置を備えた画像処理装置の構成を示す図である。
【図6】 この発明の一実施例による画像領域分離回路の構成を示す図である。
【図7】 この発明の一実施例による画像領域分離回路中の網点識別回路の構成を示す図である。
【図8】 この発明の一実施例による画像領域分離回路中の文字識別回路の構成を示す図である。
【図9】 この発明の文字識別回路中のパターンマッチングにおいて参照するパターンの例を示す図である。
【図10】 この発明の文字識別回路中の変化回数カウントおよび割合カウントの動作を説明するための図である。
【図11】 この発明の画像領域分離装置を備えた画像処理装置の別の実施例の構成を示す図である。
【図12】 この発明の画像領域分離装置を備えた画像処理装置のさらに別の実施例の構成を示す図である。
【図13】 この発明のディザ処理回路において用いるマトリックスの図である。
【図14】 従来の画像領域分離方式を示す図である。
【符号の説明】
1 平滑化回路、1a、3a JPEG符号化回路、1b、3b ディザ処理回路、2 強高域強調回路、2a MH符号化回路、3 弱高域強調回路、4 画像領域分離回路、5 切替器、6a 高域強調回路、6b 3値化回路、7 網点識別回路、8 文字識別回路、9 補正回路、71 最大値判定回路、72最小値判定回路、73a、73b 平均値回路、74、77a、77b 論理積回路、75、78、87 論理和回路、76a、76b 比較器、81 パターンマッチング回路、82 割合カウンタ、83 変化回数カウンタ、84 最大信号レベル差検出回路、85 第1の判定回路、86 第2の判定回路。

Claims (18)

  1. 画像中の注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出工程と、
    上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出工程と、
    画像信号を高域強調する高域強調工程と、
    高域強調された画像信号をP値化(但しPは自然数)するP値化工程と、
    このP値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出工程と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント工程と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント工程と、
    上記網点特徴量抽出工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程、割合カウント工程および変化回数カウント工程の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM×Nのブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正工程と、
    を備え
    上記網点特徴量抽出工程において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、注目画素がウインドウ内で最大レベルの信号であるか、もしくは最小レベルの信号であるかを判定し、さらに上記ウインドウに含まれる注目画素以外の画素に関して、ビットで表した画素値の論理和および論理積を計算することによる上記所定の論理演算により注目画素が網点候補画素であるか否かを判定し、
    さらに、上記注目画素の横並びの画素の判定結果に基づいて補正を行う網点候補画素判定工程を備えたことを特徴とする画像領域分離方法。
  2. 上記画像がカラー画像であって、上記網点特徴量抽出工程において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ網点候補画素か否かの判定を行い、各信号の内、ただ1つの信号のみ網点候補画素と判定された場合に、当該画素を網点候補画素と再判定することを特徴とする請求項1に記載の画像領域分離方法。
  3. 画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出工程と、
    上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出工程と、
    画像信号を高域強調する高域強調工程と、
    高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化工程と、
    このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出工程と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント工程と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上 位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント工程と、
    上記網点特徴量抽出工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程、割合カウント工程および変化回数カウント工程の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正工程と、
    網点候補画素と判定されなかった画素に関して、上記変化回数カウント工程におけるカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出工程における最大信号レベル差がある閾値thより大きく、上記エッジ検出工程において注目画素周辺にエッジと判定された画素が閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定する文字候補画素判定工程と、
    を備えたことを特徴とする画像領域分離方法。
  4. 上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント工程、最大信号レベル差検出工程およびエッジ検出工程において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記文字候補画素判定工程において、上記変化回数カウント工程でカウント値がすべて上記閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出工程で各信号の内の1つ以上に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出工程で各信号の全てに関して注目画素がエッジ画素であった場合に当該画素を文字候補画素と判定することを特徴とする請求項3に記載の画像領域分離方法。
  5. 画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出工程と、
    上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出工程と、
    画像信号を高域強調する高域強調工程と、
    高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化工程と、
    このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出工程と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント工程と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント工程と、
    上記網点特徴量抽出工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程、割合カウント工程および変化回数カウント工程の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正工程と、
    を備え、
    網点候補画素とも文字候補画素とも判定されなかった画素に関して、上記割合カウント工程においてカウント値が0もしくは閾値thより大きく、上記変化回数カウント工程においてカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル検出工程において最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出工程において注目画素周辺にエッジと判定された画素が上記閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定する写真候補画素判定工程を備えたことを特徴とする画像領域分離方法。
  6. 上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント工程、最大信号レベル差検出工程、エッジ検出工程および分割カウント工程において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記写真候補画素判定工程において、上記分割カウント工程でカラー画像を構成する各信号の内、1つ以上の信号に関してカウント値が0もしくは上記閾値thより大きく、上記変化回数カウント工程でカラー画像を構成する信号のすべてに関してカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出工程で各信号の内、1つ以上の信号に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、かつ上記エッジ検出工程で注目画素がエッジと判定された場合に注目画素を文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定することを特徴とする請求項5に記載の画像領域分離方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離工程と、
    網点領域と判定された領域に対してモアレを抑制するための平滑化を行う平滑化工程と、
    文字領域と判定された領域に対して強い高域強調を行う強高域強調工程と、
    写真領域と判定された領域に対して弱い高域強調を行う弱高域強調工程と、
    注目画素を中心としたM×Nのウインドウについて、網点候補画素と判定された画素と文字候補画素と判定された画素をカウントし、その結果に基づいて、上記平滑化工程、強高域強調工程および弱高域強調工程でのパラメータを変化させるパラメータ調整工程と、
    を備えたことを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離工程と、
    分離結果に基づいて、
    文字領域に2値化を行った後、2値データの圧縮アルゴリズムを施す文字領域処理工程と、
    写真領域に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す写真領域処理工程と、
    網点領域にローパスフィルタリングを行った後に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す網点領域処理工程と、
    を備え、文字部分のエッジを保存し、写真部分や網点部分の画質を劣化させることなく、高効率なデータ符号化を行うことを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離工程と、
    分離結果に基づいて、
    文字領域に固定閾値を用いた2値化アルゴリズムを施す文字領域処理工程と、
    写真領域にディザ法を用いた画像2値化アルゴリズムを施す写真領域処理工程と、
    網点領域にローパスフィルタリングを行った後に画像2値化アルゴリズムを施す網点領域処理工程と、
    を備え、高品質な2画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。
  10. 画像中の注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出手段と、
    上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出手段と、
    画像信号を高域強調する高域強調手段と、
    高域強調された画像信号をP値化(但しPは自然数)するP値化手段と、
    このP値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出手段と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント手段と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM×Nのウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント手段と、
    上記網点特徴量抽出手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM×Nのブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正手段と、
    を備え
    上記網点特徴量抽出手段において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、注目画素がウインドウ内で最大レベルの信号であるか、もしくは最小レベルの信号であるかを判定し、さらに上記ウインドウに含まれる注目画素以外の画素に関して、ビットで表した画素値の論理和および論理積を計算することによる上記所定の論理演算により注目画素が網点候補画素であるか否かを判定し、
    さらに、上記注目画素の横並びの画素の判定結果に基づいて補正を行う網点候補画素判定手段を備えたことを特徴とする画像領域分離装置。
  11. 上記画像がカラー画像であって、上記網点特徴量抽出手段において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ網点候補画素か否かの判定を行い、各信号の内、ただ1つの信号のみ網点候補画素と判定された場合に、当該画素を網点候補画素と再判定することを特徴とする請求項10に記載の画像領域分離装置。
  12. 画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出手段と、
    上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出手段と、
    画像信号を高域強調する高域強調手段と、
    高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化手段と、
    このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出手段と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント手段と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント手段と、
    上記網点特徴量抽出手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正手段と、
    網点候補画素と判定されなかった画素に関して、上記変化回数カウント手段におけるカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出手段における最大信号レベル差がある閾値thより大きく、上記エッジ検出手段において注目画素周辺にエッジと判定された画素が閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定する文字候補画素判定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像領域分離装置。
  13. 上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント手段、最大信号レベル差検出手段およびエッジ検出手段において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記文字候補画素判定手段において、上記変化回数カウント手段でカウント値がすべて上記閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出手段で各信号の内の1つ以上に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出手段で各信号の全てに関して注目画素がエッジ画素であった場合に当該画素を文字候補画素と判定することを特徴とする請求項12に記載の画像領域分離装置。
  14. 画像中の注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の論理演算を用いて網点領域の特徴量を抽出して上記注目画素が網点候補画素か否かを検出する網点特徴量抽出手段と、
    上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、ウインドウ内の画像信号の最大レベルと最小レベルの差を求める最大信号レベル差検出手段と、
    画像信号を高域強調する高域強調手段と、
    高域強調された画像信号をP値化 ( 但しPは自然数 ) するP値化手段と、
    このP値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、所定の信号パターンとの比較から上記注目画素がエッジ画像が否かの検出を行うエッジ検出手段と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、上記注目画素が最上位レベルであれば最上位レベルに含まれる画素の割合をカウントし、最下位レベルであれば最下位レベルに含まれる画素の割合をカウントする割合カウント手段と、
    上記P値化信号において、上記注目画素を含むM ×N のウインドウについて、最上位レベルから最下位レベルへの変化回数と最下位レベルから最上位レベルへの変化回数の和をカウントする変化回数カウント手段と、
    上記網点特徴量抽出手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段、割合カウント手段および変化回数カウント手段の計測結果に基づいて上記注目画素を網点候補画素、文字候補画素、写真候補画素に分類し、さらにM ×N のブロックに含まれる画素の分類結果に基づいて、上記ブロックが網点領域、文字領域、写真領域のいずれかを識別する補正手段と、
    を備え
    網点候補画素とも文字候補画素とも判定されなかった画素に関して、上記割合カウント手段においてカウント値が0もしくは閾値thより大きく、上記変化回数カウント手段においてカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル検出手段において最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、上記エッジ検出手段において注目画素周辺にエッジと判定された画素が上記閾値th以上存在する場合に文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定する写真候補画素判定手段を備えたことを特徴とする画像領域分離装置。
  15. 上記画像がカラー画像であって、上記変化回数カウント手段、最大信号レベル差検出手段、エッジ検出手段および分割カウント手段において、上記カラー画像を構成する各信号に関してそれぞれ判定を行い、上記写真候補画素判定手段において、上記分割カウント手段でカラー画像を構成する各信号の内、1つ以上の信号に関してカウント値が0もしくは上記閾値thより大きく、上記変化回数カウント手段でカラー画像を構成する信号のすべてに関してカウント値が閾値thより小さく、上記最大信号レベル差検出手段で各信号の内、1つ以上の信号に関して最大信号レベル差が上記閾値thより大きく、かつ上記エッジ検出手段で注目画素がエッジと判定された場合に注目画素を文字候補画素と判定し、それ以外の画素については写真候補画素と判定することを特徴とする請求項14に記載の画像領域分離装置。
  16. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離手段と、
    網点領域と判定された領域に対してモアレを抑制するための平滑化を行う平滑化手段と、
    文字領域と判定された領域に対して強い高域強調を行う強高域強調手段と、
    写真領域と判定された領域に対して弱い高域強調を行う弱高域強調手段と、
    注目画素を中心としたM×Nのウインドウについて、網点候補画素と判定された画素と文字候補画素と判定された画素をカウントし、その結果に基づいて、上記平滑化手段、強高域強調手段および弱高域強調手段でのパラメータを変化させるパラメータ調整手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  17. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離手段と、
    分離結果に基づいて、
    文字領域に2値化を行った後、2値データの圧縮アルゴリズムを施す文字領域処理手段と、
    写真領域に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す写真領域処理手段と、
    網点領域にローパスフィルタリングを行った後に多値データに適した画像圧縮アルゴリズムを施す網点領域処理手段と、
    を備え、文字部分のエッジを保存し、写真部分や網点部分の画質を劣化させることなく、高効率なデータ符号化を行うことを特徴とする画像処理装置。
  18. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像領域分離を行う画像領域分離手段と、
    分離結果に基づいて、
    文字領域に固定閾値を用いた2値化アルゴリズムを施す文字領域処理手段と、
    写真領域にディザ法を用いた画像2値化アルゴリズムを施す写真領域処理手段と、
    網点領域にローパスフィルタリングを行った後に画像2値化アルゴリズムを施す網点領域処理手段と、
    を備え、高品質な2画像データを得ることを特徴とする画像処理装置。
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