JP3146516B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3146516B2
JP3146516B2 JP13761791A JP13761791A JP3146516B2 JP 3146516 B2 JP3146516 B2 JP 3146516B2 JP 13761791 A JP13761791 A JP 13761791A JP 13761791 A JP13761791 A JP 13761791A JP 3146516 B2 JP3146516 B2 JP 3146516B2
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茂信 福嶋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、擬似中間調の2値画像
データを元の画像に対応する多値画像データに復元する
画像復元回路を備えた画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ装置においては、画
像信号を公衆電話回線を介して伝送するため、写真など
の中間調画像については、送信側で上記中間調画像の多
値画像データをディザ法などにより2値化することによ
って擬似中間調の2値画像データに変換して受信側に伝
送し、一方、受信側では、受信された擬似中間調の2値
画像データを多値画像データに復元する方法が用いられ
ている。また、昨今、多値画像データを高速及び高解像
度で記録するカラーレーザプリンタが実用化されている
が、一般には2値画像データを記録する2値プリンタが
多く使用されている。多値画像データを記憶装置に記憶
する場合、大容量の記憶装置が必要であるが、この問題
点を解決するため、多値画像データを一旦2値画像デー
タに変換して記憶装置に格納し、画像処理又は記録時に
は上記2値画像データを上記記憶装置から読み出した後
多値画像データに復元する方法が提案されている。
【0003】この種の擬似中間調の2値画像データから
多値画像データへの変換を行う多値復元の画像処理方法
(以下、第1の従来例の方法をいう。)が、例えば特開
昭62−114377号公報に開示されており、この公
報においては、以下の3つの方法が提案されている。 (1)2値画像データを各ブロックに分割した後、各ブ
ロック内の黒画素数を計数し、黒画素数より各ブロック
の濃度レベルを推定して濃度を得て、多値画像データに
復元する。 (2)2値画像データを各単位領域に分割した後、各単
位領域内の黒画素数を計数し、所定数の隣接単位領域に
てなる区画領域内の黒画素数のバラツキを調べ、バラツ
キが小さい場合には大きなサイズの濃度マトリックスパ
ターンを用い、バラツキが大きい場合は小さいサイズの
濃度マトリックスパターンを用いて黒画素配列を求め
て、多値画像データに復元する。 (3)2値画像データに対してN×N画素のサイズの走
査開口を用意し、走査開口を1画素ずつずらしながら各
開口内の黒画素数を計数し、計数値を順次濃度レベルと
してゆき、多値画像データに復元する。この方法は、4
×4のウィンドウ内の画素がすべて“1”である空間フ
ィルタを用いて、2値画像データに対するコンボリュー
ション処理を行ったことに相当している。 また、上述の公報において、上記(3)のコンボリュー
ション処理を行なう場合に、注目画素の2値画像データ
に4を乗算しかつ主走査方向及び副走査方向の計4個の
周辺画素の2値画像データに(−1)を乗算した後各乗
算値を加算することによってフィルタリングを行なうラ
プラシアンフィルタを用いて画像強調を同時に行なうこ
とを提案している。さらに、上記(1)のようにあるウ
ィンドウ内の2値画像データに対して平滑化処理を行っ
て平滑値を演算し、一方、当該ウィンドウ内のエッジ強
調量を演算した後、上記平滑値と上記エッジ強調量に基
づいて、元の画像データに対応する多値画像データを復
元する方法(以下、第2の従来例という。)が、知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の方法において例えば整数N階調の以上の多値画
像データに復元する場合、N画素以上の画素に基づいて
多値画像データを復元しなかればならず、また、元の擬
似中間調の2値画像データの周期の間隔以上の長さを1
辺に持つウィンドウを用いて復元処理しなければ、復元
後の画像に擬似中間調のテクスチャーの影響を受ける場
合がある。これらの問題点を解決するためには、比較的
大きなウィンドウを用いる必要があり、ウィンドウ内の
黒画素を計数回路が大型になるという問題点があった。
また、上記ウィンドウ内にエッジ部が存在する場合、上
記(1)の方法による平滑化によってエッジ部が平滑さ
れて元の画像を正確に復元できない場合があるという問
題点があった。
【0005】また、上述のように上記ラプラシアンフィ
ルタを用いてエッジ成分の相対的な量(以下、エッジ成
分量という。)を検出して、検出されたエッジ成分量か
ら、エッジ強調を行なうときに用いるエッジ強調量と、
エッジ部が存在するか否かを判別するときに用いるエッ
ジ判別量とを演算することができるが、上記ラプラシア
ンフィルタを用いた場合、(7×2)ドットが1周期で
ある画像から高周波の成分量を正確に検出することがで
きず、すなわち当該エッジの高周波成分が低下する。ま
た、エッジ成分の方向性を検出することはできないの
で、方向性を考慮したエッジ成分量を検出することはで
きず、これによって、エッジ部でない画像を誤ってエッ
ジ部として検出し、もしくはエッジ部を含む画像中でエ
ッジ部を検出できない場合があった。従って、上記第2
の従来例の方法を用いて、上記ラプラシアンフィルタで
演算されたエッジ成分量に基づいて多値画像データ復元
するとき、元の画像に対応する多値画像データを正確に
復元することができないという問題点があった。
【0006】さらに、エッジ強調量を計算するときに用
いるウィンドウの幅が約1画素である比較的高い空間周
波数成分に対してエッジ強調処理を行なうエッジ強調回
路は、本来、細線の画像をエッジ強調するために設けら
れている。しかしながら、注目画素を含む所定の領域内
の白画素数と黒画素数がほぼ等しくなるときに、擬似中
間調の特有の画像パターンが、細線の画像と同様に、線
状の画像になる傾向があり、この場合、この擬似中間調
の画像を誤ってエッジ強調を行ってしまう場合がある。
これによって、2値画像データを多値画像データに正確
に復元することができないという問題点があった。
【0007】本発明の目的は以上の問題点を解決し、入
力された2値画像データのうちの擬似中間調の2値画像
データの注目画素に対するエッジ強調処理を禁止するこ
とができ、元の画像に対応する多値画像データをより正
確に復元することができる画像処理装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の画像処理装置は、各画素が白画素と黒画素からなる
入力された2値画像データを多値画像データに復元する
画像処理装置において、上記入力された2値画像データ
のうちの注目画素の2値画像データに対して、上記注目
画素とその周辺画素との濃度差を強調するエッジ強調処
理を行なうエッジ強調手段と、上記注目画素を含む所定
の領域内の黒画素数が当該領域内の全画素数の半分より
も小さい第1のしきい値を超え、かつ当該領域内の全画
素数の半分よりも大きい第2のしきい値未満であるとき
に、上記エッジ強調手段によるエッジ強調処理を禁止す
る禁止手段とを備えたことを特徴とする。また、本発明
に係る請求項2記載の画像処理装置は、各画素が白画素
と黒画素からなる入力された2値画像データを多値画像
データに復元する画像処理装置において、上記入力され
た2値画像データのうちの注目画素とその周辺画素を含
む所定の第1の領域内の2値画像データに基づいて、上
記注目画素のエッジ強調量を計算し、上記計算されたエ
ッジ強調量に基づいて上記注目画素とその周辺画素との
濃度差を強調するエッジ強調処理を行なう第1のエッジ
強調手段と、上記入力された2値画像データのうちの注
目画素とその周辺画素を含みかつ上記第1の領域よりも
小さい所定の第2の領域内の2値画像データに基づい
て、上記注目画素のエッジ強調量を計算し、上記計算さ
れたエッジ強調量が上記第1のエッジ強調手段によって
計算されたエッジ強調量よりも大きいときに、上記計算
されたより大きいエッジ強調量に基づいて上記注目画素
とその周辺画素との濃度差を強調するエッジ強調処理を
行なう第2のエッジ強調手段と、上記注目画素を含む所
定の第3の領域内の黒画素数が当該第3の領域内の全画
素数の半分よりも小さい第1のしきい値を超え、かつ当
該第3の領域内の全画素数の半分よりも大きい第2のし
きい値未満であるときに、上記第2のエッジ強調手段に
よるエッジ強調処理を禁止し、一方、上記第1のエッジ
強調手段によってエッジ強調処理を行わせる制御手段と
を備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記請求項1記載の画像処理装置においては、
上記エッジ強調手段は、上記入力された2値画像データ
のうちの注目画素の2値画像データに対して、上記注目
画素とその周辺画素との濃度差を強調するエッジ強調処
理を行ない、上記禁止手段は、上記注目画素を含む所定
の領域内の黒画素数が当該領域内の全画素数の半分より
も小さい第1のしきい値を超え、かつ当該領域内の全画
素数の半分よりも大きい第2のしきい値未満であるとき
に、上記エッジ強調手段によるエッジ強調処理を禁止す
る。従って、「発明が解決しようとする課題」の欄にお
いて上述したように、注目画素を含む所定の領域内の白
画素数と黒画素数がほぼ等しくなるときに、擬似中間調
の特有の画像パターンが、細線の画像と同様に、線状の
画像になる傾向があるが、この場合に、この擬似中間調
の画像を誤ってエッジ強調を行ってしまうことを防止す
ることができる。これによって、2値画像データを多値
画像データに、従来例に比較しより正確に、すなわち原
画像により忠実に復元することができる。
【0010】また、請求項2の画像処理装置において
は、上記第1のエッジ強調手段は、上記入力された2値
画像データのうちの注目画素とその周辺画素を含む所定
の第1の領域内の2値画像データに基づいて、上記注目
画素のエッジ強調量を計算し、上記計算されたエッジ強
調量に基づいて上記注目画素とその周辺画素との濃度差
を強調するエッジ強調処理を行ない、上記第2のエッジ
強調手段は、上記入力された2値画像データのうちの注
目画素とその周辺画素を含みかつ上記第1の領域よりも
小さい所定の第2の領域内の2値画像データに基づい
て、上記注目画素のエッジ強調量を計算し、上記計算さ
れたエッジ強調量が上記第1のエッジ強調手段によって
計算されたエッジ強調量よりも大きいときに、上記計算
されたより大きいエッジ強調量に基づいて上記注目画素
とその周辺画素との濃度差を強調するエッジ強調処理を
行なう。さらに、上記制御手段は、上記注目画素を含む
所定の第3の領域内の黒画素数が当該第3の領域内の全
画素数の半分よりも小さい第1のしきい値を超え、かつ
当該第3の領域内の全画素数の半分よりも大きい第2の
しきい値未満であるときに、上記第2のエッジ強調手段
によるエッジ強調処理を禁止し、一方、上記第1のエッ
ジ強調手段によってエッジ強調処理を行わせる。従っ
て、「発明が解決しようとする課題」の欄において上述
したように、注目画素を含む所定の領域内の白画素数と
黒画素数がほぼ等しくなるときに、擬似中間調の特有の
画像パターンが、細線の画像と同様に、線状の画像にな
る傾向があるが、この場合に、この擬似中間調の画像を
誤ってエッジ強調を行ってしまうことを防止することが
できる。これによって、2値画像データを多値画像デー
タに、従来例に比較しより正確に、すなわち原画像によ
り忠実に復元することができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る一実施例
のファクシミリ装置について説明する。ここで、本実施
例のファクシミリ装置は、図2に示すように、受信され
た2値画像データを多値画像データに復元を行なう画像
復元処理部62を備えたことを特徴としている。なお、
以下の実施例の記述において、「中間調画像」及び「中
間調領域」とはそれぞれ、例えば写真などの中間調画像
の多値画像データをディザ法などの擬似中間調の方法で
2値化した擬似中間調画像及びその画像の領域を意味
し、一方、「非中間調画像」及び「非中間調領域」とは
それぞれ、例えば文字などの非中間調画像及びその画像
の領域をいう。
【0012】本発明に係る一実施例のファクシミリ装置
について以下の項目の順で説明する。 (1)本実施例の特徴 (2)ファクシミリ装置の構成及び動作 (3)画像復元処理部 (4)10×21マトリックスメモリ回路 (5)像域判別部 (5−1)各部の構成及び動作 (5−2)ディザ判定部 (5−3)隣接状態判定部、 (5−4)5×11マトリックスメモリ回路 (5−5)判定データ生成部 (5−6)判別データ信号生成部 (6)中間調画像復元部 (6−1)各部の構成及び動作 (6−2)窓内計数部 (6−3)平滑量計算部 (6−4)エッジ強調量計算部 (6−5)エッジ領域判別部 (6−6)復元データ計算部 (7)他の実施例
【0013】(1)本実施例の特徴 この第1の実施例のファクシミリ装置は、図3に示すよ
うに、擬似中間調で2値化された2値画像データと、所
定のしきい値を用いて非中間調で2値化された2値画像
データを含む受信された2値画像データに基づいて所定
のエッジ強調量と所定の平滑値と所定のエッジ領域判別
量を計算するとともに、後述する判別データ信号生成部
114から入力されそれぞれ所定の集中型ディザ画像で
あることの判別結果を示す集中型第1ディザ画像判別信
号及び集中型第2ディザ画像判別信号と上記計算された
各量に基づいて入力された2値画像データを多値の中間
調データに復元する中間調画像復元部101と、受信さ
れた2値画像データに基づいて注目画素を中心とする所
定の領域について各画素毎に、所定の集中型ディザ画像
であることの判別結果を示す集中型第1ディザ画像判別
信号及び集中型第2ディザ画像判別信号を生成するとと
もに中間調領域であるか又は非中間調領域であるかを判
別した結果を示す像域判別データを出力する像域判別部
102と、所定のしきい値を用いて非中間調で2値化さ
れた2値画像データを白又は黒を示す多値の非中間調画
像データに単純に変換する単純多値化部103と、上記
像域判別データが示す混合割合に応じて中間調画像復元
部101から出力される多値の中間調画像データと単純
多値化部103から出力される多値の非中間調画像デー
タとを混合することによって多値画像データを生成して
プリンタ制御部55に出力するデータ混合部104とを
備えたことを特徴とする。
【0014】ここで、特に、中間調画像復元部101と
像域判別部102とに特徴があり、中間調画像復元部1
01は、(a)入力される画素データに基づいて、所定
の複数の窓内の黒画素数を計数してそれぞれ黒画素数デ
ータ(以下、データと略す。)を出力する窓内計数部1
13と、(b)窓内計数部113から出力されるデータ
に基づいてエッジ領域を判別するために用いるエッジ領
域判別量を計算して出力するエッジ領域判別部109
と、(c)窓内計数部113から出力されるデータに基
づいて中間調画像データの復元のための平滑量(7×7
黒画素数第2データと9×9黒画素数データ)を計算し
て出力する平滑量計算部110と、(d)窓内計数部1
13から出力されるデータに基づいてエッジ強調処理を
行うためのエッジ強調量第1データとエッジ強調量第2
データと計算して出力するエッジ強調量計算部111
と、(e)各部109乃至111から出力されるデータ
及び判別データ信号生成部114から出力される集中型
第1ディザ画像判別信号と集中型第2ディザ画像判別信
号に基づいて多値の中間調画像データを復元して出力す
る復元データ計算部112とを備える。
【0015】また、像域判別部102は、(a)入力さ
れる画素データに基づいて所定の領域内で少数である方
の同一種の画素の、主副走査方向の4方向についての隣
接状態を示す主副走査方向隣接数を計算するとともに、
所定の3×3のウィンドウ内の黒画素数データを計算
し、上記計算された各データとディザ判定部106から
出力される所定の7×7のウィンドウ内の黒画素数デー
タに基づいて、上記7×7のウィンドウ内が全部白画像
であるか又は全部黒画像であるかを示す全白全黒画像検
出信号と、注目画素を中心とする所定の領域の画像が中
間調画像であることを示す中間調画像検出信号と、上記
所定の領域の画像が非中間調画像であることを示す非中
間調画像検出信号とを生成して出力する隣接状態判定部
105と、(b)入力される画素データに基づいて、各
画素毎に、スクリーン角が0度である集中型組織的ディ
ザ画像であるか否かを検出して検出結果を示す集中型第
1ディザ検出信号を出力するとともに、スクリーン角が
45度である集中型組織的ディザ画像であるか否かを検
出して検出結果を示す集中型第2ディザ検出信号を出力
するディザ判定部106と、(c)隣接状態判定部10
5とディザ判定部106から各画素毎にシリアルに出力
される5個の各検出信号(計5ビット)を、注目画素を
中心とする所定の5×11のウィンドウ内で同時に出力
する5×11マトリックスメモリ回路107と、(d)
マトリックスメモリ回路107から出力される各検出信
号に基づいて各検出信号毎に上記5×11のウィンドウ
内で上記各検出信号を加算して得られる各判定データを
生成して出力する判定データ生成部108と、(e)判
定データ生成部108から出力される各判定データに基
づいて、上記所定の5×11のウィンドウの領域の画像
がスクリーン角が0度である集中型組織的ディザ画像で
あるか否かを判別して判別結果を示す集中型第1ディザ
画像判別信号を生成して出力し、上記所定の5×11の
ウィンドウの領域の画像がスクリーン角が45度である
集中型組織的ディザ画像であるか否かを判別して判別結
果を示す集中型第2ディザ画像判別信号を生成して出力
するとともに、中間調領域であるか又は非中間調領域で
あるかを判別した結果を示す像域判別データを出力する
判別データ信号生成部114とを備える。
【0016】(2)ファクシミリ装置の構成及び動作 図1は、本発明に係る第1の実施例であるファクシミリ
装置の機構部の縦断面図であり、図2は、図1に図示し
たファクシミリ装置の信号処理部の構成を示すブロック
図である。図1に示すように、このファクシミリ装置
は、プリンタ部1とその上方に設置された画像読取部2
0とに大きく分けられ、プリンタ部1上に操作パネル4
0が設けられ、また、プリンタ部1の側面部に電話機4
2が設けられる。
【0017】図1において、プリンタ部1は、従来の装
置と同様の構成を有する電子写真方式レーザビームプリ
ンタであり、以下に簡単にその動作を述べる。まず、回
転駆動される感光体ドラム2上の感光体が、帯電器3に
より一様に帯電される。次に、光学系4により画像デー
タに応じてレーザビームが照射されて感光体ドラム2上
に静電潜像が形成される。この静電潜像に現像器5のト
ナーが付着する。一方、給紙カセット11にはカット紙
が置かれており、ピックアップローラ12によりカット
紙が一枚ずつピックアップされた後、給紙ローラ13に
よって感光体ドラム2の転写部の方へ送り込まれる。感
光体ドラム2に付着したトナーは、転写チャージャ6に
よりカット紙に転写され、定着器12により定着され
る。上記定着工程の後のカット紙が、排紙ローラ14,
16によって排紙通路15を介して排紙トレー13に排
出される。なお、カット紙に付着しなかったトナーはク
リーナ8により回収され、これで一回のプリントが終了
する。
【0018】次に、画像読取部20の動作について説明
する。送信原稿の読取りは従来の装置と同様に行われ
る。すなわち、原稿トレー21上に置かれた原稿は、原
稿センサ22により検知され、当該原稿がローラ23に
よりセンサ25の位置まで1枚ずつ送り込まれる。次
に、モータ(図示せず。)によるローラ24の回転と密
着型リニアイメージセンサ26の読み取りに同期して原
稿が密着型リニアイメージセンサ26により読取られ、
原稿画像はデジタル画像データに変換された後、図2に
図示したバッファメモリ59に出力されるとともに、後
述する圧縮伸長部60によって圧縮画像データに変換さ
れて圧縮画像メモリ51に格納される。画像読み取り終
了後は、上記原稿は排出ローラ27により排紙トレー2
8に排出される。
【0019】図2に示すように、このファクシミリ装置
においては、このファクシミリ装置の全体の制御を行な
うMPU50と、それぞれファクシミリの信号処理及び
通信処理などを行なうHDLC解析部52、モデム53
及びNCU54と、それぞれファクシミリの画像信号を
一時的に格納する画像圧縮用画像メモリ51、バッファ
メモリ59及びページメモリ61と、それぞれ所定の画
像信号の処理を行なう圧縮伸長部60及び画像復元処理
部62とが備えられ、各処理部20,51,52,5
3,54,59,60,61がバス63を介してMPU
50に接続される。また、操作パネル40が直接にMP
U50に接続されるとともに、プリンタ部1内に設けら
れ多値の画像データに基づいて当該画像データの画像を
プリントする多値のレーザプリンタ70を制御するプリ
ンタ制御部55がMPU50に接続される。
【0020】まず、ファクシミリ装置の受信動作につい
て述べる。相手先のファクシミリ装置から電話回線を介
して着呼があると、着呼信号がNCU54とモデム53
を介してMPU50に入力されて検出された後、所定の
ファクシミリの回線接続手順に従って、相手先のファク
シミリ装置との回線接続処理が実行される。当該回線接
続処理の後、相手先のファクシミリ装置から送信される
圧縮画像信号は、NCU54を介してモデム53に入力
されて復調され、復調後の圧縮画像データはHDLC解
析部52においてHDLCフレームから圧縮画像データ
のみを取り出す所定のHDLC逆加工処理が行われた
後、圧縮用画像メモリ51に格納される。すべてのペー
ジの圧縮画像信号を受信したとき、所定のファクシミリ
の回線切断手順に従って、相手先のファクシミリ装置と
の回線切断処理が実行される。圧縮用画像メモリ51に
格納された画像データは圧縮伸長部60によって1ペー
ジ毎、ページメモリ61を用いて実際の画像データに伸
長されて展開される。ページメモリ61に展開された画
像データは、画像復元処理部62に入力されて、詳細後
述される処理によって高密度の2値画像データに変換さ
れた後、プリンタ制御部55に出力される。プリンタ制
御部55への画像データの転送に同期して、MPU50
からプリンタ制御部55に記録開始信号が出力されて、
プリンタ制御部55は、レーザプリンタ70に制御信号
及び画像データを送信して画像データの記録を実行させ
る。
【0021】次いで、ファクシミリ装置の送信動作につ
いて説明する。上記画像読取部20による上述のすべて
の画像読み取り動作が終了すると、相手先のファクシミ
リ装置と回線接続処理が実行される。この回線接続処理
の完了後、圧縮用画像メモリ51に格納された圧縮画像
データは圧縮伸長部60によって一旦ページメモリ61
に伸長された後、相手先のファクシミリ装置の能力に応
じて再圧縮処理が実行されて圧縮用画像メモリ51に格
納される。格納された画像データは、HDLC解析部5
2によって所定のHDLCフレーム加工処理が実行され
た後、モデム53によって所定のファクシミリ信号に変
調される。画像データで変調されたファクシミリ信号は
NCU54と電話回線を介して相手先のファクシミリ装
置に送信される。画像データの送信が完了すると、所定
の回線切断手順に従って、相手先のファクシミリ装置と
の回線切断処理が実行され、送信動作が終了する。
【0022】MPU50は、操作パネル40を用いて入
力される操作者の指令に基づいて所定の処理を行なうと
ともに、操作者への指示情報及び本ファクシミリ装置の
状態情報を操作パネル40に出力して表示する。
【0023】(3)画像復元処理部 この画像復元処理部62は、図3に示すように、受信さ
れた2値画像データから多値の中間調データを復元する
中間調画像復元部101を備えるが、この中間調画像の
復元処理は、以下のような効果を有する。すなわち、写
真画像のような中間調画像データは、一般に1画素当た
り複数ビットの多値画像データで表される。しかしなが
ら、ファクシミリ通信などの画像データの通信時又はフ
ァイリングなどの画像データの保存時において上記多値
画像データを擬似中間調で2値化して2値画像データに
変換することによって、通信すべき又は保存すべきデー
タ量を大幅に削減することが可能である。
【0024】この中間調画像の復元処理は、例えば、擬
似中間調で2値化した中間調データを異なった画素密度
で2値で記録又は表示する場合に有効である。すなわ
ち、単なる変倍処理を行わず、一旦多値画像データに復
元した後変倍処理を行なうことによって、元の擬似中間
調の2値画像データの周期性によるモアレの発生を防止
することができる。復元された多値画像データは擬似中
間調で2値化され、ディスプレイ又はプリンタなどの出
力系に出力される。このとき、出力系が入力されるデー
タを高密度で処理することができる装置であれば、その
装置の特性を十分に生かすことができる。また、例え
ば、中間調画像の復元処理は、擬似中間調で2値化され
た2値画像データを多値の画像データに復元して多値の
ディスプレイ又はプリンタなどの出力系に出力する場合
に有効である。
【0025】図3は、図2に図示した画像復元処理部6
2のブロック図である。
【0026】図3に示すように、ページメモリ61から
シリアルに読み出される2値画像データは、10×21
マトリックスメモリ回路100に入力される。10×2
1マトリックスメモリ回路100は、図30に示すよう
に、10×21のウィンドウW1021内のマトリック
スの各位置に位置する各画素データD000乃至D92
0を生成して、中間調画像復元部101内の窓内計数部
113と、像域判別部102内の隣接状態検出部105
とディザ判定部106と、単純多値化部103に出力す
る。図30において、矢印MSは主走査方向を示し、矢
印SSは副走査方向を示す。また、iはウィンドウW1
021内の主走査線の位置を示すパラメータであり、j
はその副走査線の位置を示すパラメータである。
【0027】中間調画像復元部101は、窓内計数部1
13と、エッジ領域判別部109と、平滑量計算部11
0と、エッジ強調量計算部111と、復元データ計算部
112とを備える。窓内計数部113は、所定の複数の
窓内の黒画素数を計数してそれぞれデータをエッジ領域
判別部109と平滑量計算部110とエッジ強調量計算
部111とに出力する。エッジ領域判別部109は、窓
内計数部113から出力されるデータに基づいてエッジ
領域を判別するために用いるエッジ領域判別量を計算し
て復元データ計算部112に出力する。平滑量計算部1
10は、窓内計数部113から出力されるデータに基づ
いて中間調画像データの復元のための平滑量(7×7黒
画素数第2データと9×9黒画素数データ)を計算して
復元データ計算部112に出力する。エッジ強調量計算
部111は、窓内計数部113から出力されるデータに
基づいてエッジ強調処理を行うためのエッジ強調量第1
データとエッジ強調量第2データと計算して復元データ
計算部112に出力する。さらに、復元データ計算部1
12は、各部109乃至111から出力されるデータ及
び判別データ信号生成部114から出力される集中型第
1ディザ画像判別信号と集中型第2ディザ画像判別信号
に基づいて多値の中間調画像データを復元してデータ混
合部104に出力する。
【0028】像域判別部102は、隣接状態検出部10
5と、ディザ判定部106と、5×11マトリックスメ
モリ回路107と、判定データ生成部108と、判別デ
ータ信号生成部114とを備える。隣接状態判定部10
5は、入力される画素データに基づいて所定の領域内で
少数である方の同一種の画素の、主副走査方向の4方向
についての隣接状態を示す主副走査方向隣接数を計算す
るとともに、所定の3×3のウィンドウ内の黒画素数デ
ータを計算し、上記計算された各データとディザ判定部
106から出力される所定の7×7のウィンドウ内の黒
画素数データに基づいて、上記7×7のウィンドウ内が
全部白画像であるか又は全部黒画像であるかを示す全白
全黒画像検出信号と、注目画素を中心とする所定の領域
の画像が中間調画像であることを示す中間調画像検出信
号と、上記所定の領域の画像が非中間調画像であること
を示す非中間調画像検出信号とを生成して出力する。一
方、ディザ判定部106は、入力される画素データに基
づいて、各画素毎に、スクリーン角が0度である集中型
組織的ディザ画像であるか否かを検出して検出結果を示
す集中型第1ディザ検出信号を出力するとともに、スク
リーン角が45度である集中型組織的ディザ画像である
か否かを検出して検出結果を示す集中型第2ディザ検出
信号を出力する。
【0029】さらに、5×11マトリックスメモリ回路
107は、隣接状態判定部105とディザ判定部106
から各画素毎にシリアルに出力される5個の各検出信号
(計5ビット)を、注目画素を中心とする所定の5×1
1のウィンドウ内で同時に判定データ生成部108に出
力する。判定データ生成部108は、マトリックスメモ
リ回路107から出力される各検出信号に基づいて各検
出信号毎に上記5×11のウィンドウ内で上記各検出信
号を加算して得られる各判定データを生成して判別デー
タ信号生成部114に出力する。最後に、判別データ信
号生成部114は、判定データ生成部108から出力さ
れる各判定データに基づいて、上記所定の5×11のウ
ィンドウの領域の画像がスクリーン角が0度である集中
型組織的ディザ画像であるか否かを判別して判別結果を
示す集中型第1ディザ画像判別信号を生成して出力し、
上記所定の5×11のウィンドウの領域の画像がスクリ
ーン角が45度である集中型組織的ディザ画像であるか
否かを判別して判別結果を示す集中型第2ディザ画像判
別信号を生成して出力するとともに、中間調領域である
か又は非中間調領域であるかを判別した結果を示す像域
判別データを出力する。ここで、像域判別データは、上
記領域内の画像が完全に中間調画像であるとき0とな
り、一方、非中間調画像となるとき1となる0から1ま
での値域を有する。
【0030】また、単純多値化部103は、マトリック
スメモリ回路100から出力される画素データに基づい
て、所定のしきい値を用いて非中間調で2値化された2
値画像データを白又は黒を示す多値の非中間調画像デー
タに単純に変換して非中間調データとしてデータ混合部
104に出力する。さらに、データ混合部104は、テ
ーブル用ROMで構成され、中間調画像復元部101か
ら出力される多値の中間調画像データと単純多値化部1
03から出力される多値の非中間調画像データと上記像
域判別データに基づいて次の「数1」の計算を行って、
すなわちこれらのデータを上記像域判別データが示す混
合割合に応じて混合することによって、6ビットの多値
画像データを生成してプリンタ制御部55に出力する。
【数1】 多値画像データ=(中間調画像データ)×{1−(像域
判別データ)}+(非中間調画像データ)×(像域判別
データ)
【0031】本実施例では、中間調とも非中間調ともと
れる領域での像域判別の誤判別を目立たなくするため、
上述のように、データ混合部104において中間調画像
らしさ及び非中間調画像らしさを示す像域判別データの
混合割合に応じて上記中間調画像データと上記非中間調
画像データとを混合して多値の画像データを復元してい
る。
【0032】(4)10×21マトリックスメモリ回路 図4は、図3に図示した10×21マトリックスメモリ
回路100のブロック図である。図4に示すように、1
0×21マトリックスメモリ回路100は、それぞれペ
ージメモリ61から入力される2値画像データの転送ク
ロックの周期と同一の周期、すなわち画像データの1ド
ットの周期を有するクロックCLKに基づいて入力され
る画像データを主走査方向の1回の走査時間である1水
平期間だけ遅延させる9個のFIFOメモリDM1乃至
DM9と、それぞれ上記クロックCLKに同期して入力
される画像データをクロックCLKの1周期期間だけ遅
延させて出力する200個の遅延型フリップフロップD
F001乃至DF020,DF101乃至DF120,
DF201乃至DF220,...,DF901乃至D
F920とを備える。
【0033】ページメモリ61から各ページの画像の最
初の画素から最後の画素への方向でシリアルで出力され
る2値画像データは、フリップフロップDF001に入
力された後、縦続接続された20個のフリップフロップ
DF001乃至DF020を介して出力されるととも
に、FIFOメモリDM1に入力された後、縦続接続さ
れた9個のFIFOメモリDM1乃至DM9を介して出
力される。FIFOメモリDM1から出力される画像デ
ータは、フリップフロップDF101に入力された後、
縦続接続されたフリップフロップDF101乃至DF1
20を介して出力される。また、FIFOメモリDM2
から出力される画像データは、フリップフロップDF2
01に入力された後、縦続接続されたフリップフロップ
DF201乃至DF220を介して出力される。以下、
同様にして、各FIFOメモリDM3乃至DM9から出
力される画像データはそれぞれ、フリップフロップDF
301乃至DF901に入力された後、それぞれ縦続接
続されたフリップフロップDF301乃至DF320,
DF401乃至DF420,...,DF901乃至D
F920を介して出力される。
【0034】以上のように構成された10×21マトリ
ックスメモリ回路100において、当該回路100に最
初に入力された1ドットの画素データがフリップフロッ
プDF920から出力されたとき、そのときに入力され
た画像データが画素データD000として出力されると
ともに、各フリップフロップDF001乃至DF020
からそれぞれ10×21のウィンドウ内のi=0の主走
査線上の各画素データD001乃至D020が出力さ
れ、FIFOメモリDM1及び各フリップフロップDF
101乃至DF120からそれぞれ10×21のウィン
ドウ内のi=1の主走査線上の各画素データD100乃
至D120が出力され、FIFOメモリDM2及び各フ
リップフロップDF201乃至DF220からそれぞれ
10×21のウィンドウ内のi=2の主走査線上の各画
素データD200乃至D220が出力され、以下同様に
して、各FIFOメモリDM3乃至DM9及び各フリッ
プフロップDF301乃至DF920からそれぞれ、各
画素データD300乃至D920が出力される。
【0035】なお、図31において、WPは隣接状態判
定部105及びディザ判定部106における判定時の各
画素の参照範囲であり、その判定時における注目画素
(i=3,j=10)を*で示している。また、W51
1は、判別データ信号生成部114における判定時の各
画素の参照範囲であり、その判定時における注目画素
(i=5,j=5)を◎で示している。ここで、参照範
囲W511は注目画素◎を中心とする5×11のウィン
ドウである。さらに、W9は中間調画像復元部101に
おける復元時の各画素の参照範囲であり、その復元処理
時における注目画素(i=5,j=5)を◎で示してい
る。ここで、参照範囲W9は注目画素◎を中心とする9
×9のウィンドウである。
【0036】(5)像域判別部 (5−1)各部の構成及び動作 図5乃至図19は、図3に図示した像域判別部102の
ブロック図であり、像域判別部102は、隣接状態判定
部105と、ディザ判定部106と、5×11マトリッ
クスメモリ回路107と、判定データ生成部108と、
判別データ信号生成部114とを備える。以下、像域判
別部102における処理の特徴について説明する。
【0037】図32に、文字画像を読み取った後、所定
のしきい値を用いて2値化したときに得られる非中間調
画像の一例を示し、図33に、均一濃度チャートを読み
取った後、誤差拡散法で2値化したときに得られる擬似
中間調2値化画像の一例を示す。また、図34に、写真
画像を読み取った後、スクリーン角が0度のドット集中
型組織的ディザ法で2値化したときに得られる擬似中間
調2値化画像の一例を示し、図35に、写真画像を読み
取った後、スクリーン角が45度のドット集中型組織的
ディザ法で2値化したときに得られる擬似中間調2値化
画像の一例を示す。以下においては、説明の便宜上、図
33に示す画像を分散型中間調画像といい、図34及び
図35に示す画像を集中型中間調画像という。また、図
34の画像を集中型第1ディザ画像といい、図35の画
像を集中型第2ディザ画像という。
【0038】本実施例においては、入力された画像デー
タの画像が分散型中間調画像であるか否かを判定するた
めの処理を隣接状態判定部105で行い、一方、入力さ
れた画像データの画像が集中型中間調画像であるか否か
を判定するための処理をディザ判定部106で行なう。
また、隣接状態判定部105は、図32の画像と図33
の画像との区別の判定を行っている。図32と図33に
おける各ウィンドウW7内においては、同一の画素数の
黒画素が存在しており、当該ウィンドウW7において各
画像の画像濃度は同一であるといえる。これらウィンド
ウW7内の各画像間の大きな相違点は、少数画素の主走
査方向及び副走査方向(以下、主副走査方向という。)
の隣接状態である。ここで、少数画素とは、所定のウィ
ンドウ内において、白画素と黒画素のうちで個数の少な
い方の画素をいい、図32及び図33の例では、少数画
素は黒画素である。
【0039】また、少数画素から主副走査方向の4方向
のいずれかに、上記少数画素と同一種の画素で連結して
いる少数画素の総数を、以下、4方向の隣接数という。
一般に、7×7のウィンドウ内における黒画素数に対す
る主副走査方向の4方向の隣接数のグラフにおいて、中
間調画像領域と非中間調画像領域は、図36のように区
分されて示される。図36から明らかなように、所定の
ウィンドウ内において、黒画素数と白画素数が等しくな
るとき、各画像領域の境界線上のしきい値を示す4方向
の隣接数が大きくなり、当該しきい値よりも大きい4方
向の隣接数のときに非中間調画像が存在し、当該しきい
値よりも小さい4方向の隣接数のときに非中間調画像が
存在する。従って、本実施例においては、図16に示す
テーブル用ROM156に当該しきい値データを格納
し、比較器157によって4方向の隣接数、すなわち主
副走査方向の隣接数と上記テーブル用ROM156から
出力されるしきい値とを比較することによって上記各画
像領域の判別を行っている。
【0040】さらに、本実施例において、集中型中間調
画像の判別は、主走査方向又は副走査方向に対するその
画像濃度の変化の周期性、すなわち周辺分布特性を用い
て行なう。ドット集中型組織的ディザ法の種類は理論的
には無限であるが、現実には、画像読取装置の階調数
と、画像記録装置の解像度とから、限られた種類のディ
ザ法しか実用になっていない。従って、本実施例におい
ては、図34の集中型第1ディザ画像と図35の集中型
第2ディザ画像とを判別の対象とする。
【0041】前者の集中型第1ディザ画像を判別するた
めに、図37と図38に示す8個ずつのウィンドウを用
いる。なお、図37及び図38並びに以下の図におい
て、*は注目画素を示している。図37に示すように、
副走査方向に連続する7個の各画素データD007乃至
D607内の黒画素数の計数値データをデータS10と
し、また、副走査方向に連続する7個の各画素データD
008乃至D608内の黒画素数の計数値データをデー
タS11とし、以下同様にして、データS12乃至S1
7を定義する。さらに、図38に示すように、主走査方
向に連続する7個の各画素データD007乃至D013
内の黒画素数の計数値データをデータS20とし、ま
た、主走査方向に連続する7個の各画素データD107
乃至D113内の黒画素数の計数値データをデータS2
1とし、以下同様にして、データS22乃至S27を定
義する。これらのデータの主走査方向又は副走査方向に
おける計数された黒画素数の周辺分布は、一般に図41
に示すようになる。なお、図41においてXは、1又は
2の数である。
【0042】また、後者の集中型第2ディザ画像を判別
するために、図39と図40に示す8個ずつのウィンド
ウを用いる。図39に示すように、主走査方向及び副走
査方向の両方向に対して45度だけ斜めに傾斜した右上
から左下への斜め方向(以下、第1の斜め方向とい
う。)に連続する7個の各画素データD006乃至D6
00内の黒画素数の計数値データをデータS30とし、
また、第1の斜め方向に連続する7個の各画素データD
008乃至D602内の黒画素数の計数値データをデー
タS31とし、以下同様にして、データS32乃至S3
7を定義する。さらに、図40に示すように、主走査方
向及び副走査方向の両方向に対して45度だけ斜めに傾
斜した左上から右下への斜め方向(以下、第2の斜め方
向という。)に連続する7個の各画素データD000乃
至D606内の黒画素数の計数値データをデータS40
とし、また、第2の斜め方向に連続する7個の各画素デ
ータD002乃至D608内の黒画素数の計数値データ
をデータS41とし、以下同様にして、データS42乃
至S47を定義する。当該集中型第2ディザ画像の判別
についても、上述の集中型第1ディザ画像の判別と同様
に、周辺分布特性に基づいて行う。
【0043】(5−2)ディザ判定部 図3に図示したディザ判定部106は、図5の第1計算
部106aと、図6の第2計算部106bと、図8の第
3計算部106cと、図9の第4計算部106dと、図
10の第5計算部106eと、図11の第6計算部10
6f、図12の第7計算部106gとを備える。なお、
図5以降の図面において、各データバスの記号に近接し
てビット数の表示を行い、また、ビット数の表示におい
て、例えば、7(S1)とあるのは、1ビットの符号ビ
ットを含む7ビットのデータバスであることを示す。
【0044】図5はディザ判定部106の第1計算部1
06aのブロック図であり、図6はディザ判定部106
の第2計算部106bのブロック図である。これら第1
及び第2計算部106a,106bにおいて、7ビット
の画素データに基づいて当該画素データに含まれる黒画
素数を示す3ビットのデータを出力する32個の論理B
回路LB−10乃至LB−17,LB−20乃至LB−
27,LB−30乃至LB−37,LB−40乃至LB
−47を備えて、それぞれデータS10乃至S17,S
20乃至S27,S30乃至S37,S40乃至S47
を生成する。
【0045】図7は、図5及び図6に図示した論理B回
路LBのブロック図であり、以下の図18並びに図20
乃至図23に図示した論理B回路LBも同様の構成を有
する。
【0046】図7に示すように、論理B回路LBは、入
力される7ビットのデータD1乃至D7に対して所定の
論理B演算を行った後、上記入力された7ビットのデー
タの“1”(黒画素)のビット数を示す演算結果の3ビ
ットのデータQ1,Q2,Q3を出力する論理回路であ
って、それぞれ次の「数2」と「数3」で表される論理
演算(以下、論理A演算という。)を行なう2個の論理
A回路LA−1,LA−2と、1個の加算器AD1とを
備える。
【0047】
【数2】
【数3】
【0048】最下位3ビットのデータD1乃至D3は論
理A回路LA−1に入力され、上記データD1乃至D3
のすぐ上位の3ビットのデータD4乃至D6は論理A回
路LA−2に入力され、最上位1ビットのデータD7は
加算器AD1のキャリーイン端子CIに入力され、各論
理A回路LA−1,LA−2は入力される3ビットのデ
ータに対して上記論理A演算を行った後、演算結果の2
ビットのデータを加算器AD1に出力する。加算器AD
1は、入力された2つの各2ビットのデータを加算し、
加算結果の3ビットのデータQ1,Q2,Q3を出力す
る。
【0049】図8は、ディザ判定部106の第3計算部
106cのブロック図である。図8に示すように、デー
タS10乃至S16が加算器AD11乃至AD16によ
って加算され、加算結果である7×7黒画素数第1デー
タが加算器AD16から、比較器CM1の入力端子Aと
各加算器AD17,AD18の各入力端子Aと図16の
隣接状態判定部105の第3計算部105cに出力され
る。加算器AD17は上記7×7黒画素数第1データと
データS17とを加算し、加算結果のデータS1Aを図
11のディザ判定部106の第6計算部106fに出力
する。また、加算器AD18は上記7×7黒画素数第1
データとデータS20とを加算し、加算結果のデータS
2Aを図11のディザ判定部106の第6計算部106
fに出力する。さらに、比較器CM1は、上記計算され
た7×7黒画素数第1データと“24”のデータとを比
較し、7×7黒画素数第1データが“24”よりも大き
いとき少数画素が白画素であることを示すHレベルの白
黒選択信号SEL1を隣接状態判定部105の第1計算
部105aに出力し、一方、7×7黒画素数第1データ
が“24”に等しいか又は小さいとき少数画素が黒画素
であることを示すLレベルの白黒選択信号SEL1を同
様に出力する。
【0050】図9は、ディザ判定部106の第4計算部
106dのブロック図である。図9に示すように、デー
タS30乃至S37が加算器AD21乃至AD27によ
って加算され、加算結果のデータS3Aが加算器AD2
7からディザ判定部106の第7計算部106gに出力
される。
【0051】図10は、ディザ判定部106の第5計算
部106eのブロック図である。図10に示すように、
データS40乃至S47が加算器AD31乃至AD37
によって加算され、加算結果のデータS4Aが加算器A
D37からディザ判定部106の第7計算部106gに
出力される。
【0052】図11は、ディザ判定部106の第6計算
部106fのブロック図である。
【0053】図11に示すように、データS10乃至S
17がそれぞれ乗算器MU10乃至MU17に入力さ
れ、各データが8倍された後、乗算結果の各データがそ
れぞれ比較器CM10乃至CM17の各入力端子Aに出
力される。一方、データS1Aが比較器CM10乃至C
M17の各入力端子Bに入力され、各比較器CM10乃
至CM17は、各入力端子A,Bに入力された各データ
を比較しA>BであるときHレベルの信号を、集中型第
1ディザ画像の判定を行うためのテーブル用ROMRT
1の各アドレス端子A7乃至A0に出力し、A≦Bであ
るときLレベルの信号を同様に出力する。ROMRT1
は、集中型第1ディザ画像であると判定するときHレベ
ルの信号をアンドゲートAND1の第1の入力端子に出
力し、一方、集中型第1ディザ画像でないと判定すると
きLレベルの信号を同様に出力する。
【0054】また、データS20乃至S27がそれぞれ
乗算器MU20乃至MU27に入力され、各データが8
倍された後、乗算結果の各データがそれぞれ比較器CM
20乃至CM27の各入力端子Aに出力される。一方、
データS2Aが比較器CM20乃至CM27の各入力端
子Bに入力され、各比較器CM20乃至CM27は、各
入力端子A,Bに入力された各データを比較しA>Bで
あるときHレベルの信号を、集中型第1ディザ画像の判
定を行うためのテーブル用ROMRT2の各アドレス端
子A7乃至A0に出力し、A≦BであるときLレベルの
信号を同様に出力する。ROMRT2は、集中型第1デ
ィザ画像であると判定するときHレベルの信号をアンド
ゲートAND1の第2の入力端子に出力し、一方、集中
型第1ディザ画像でないと判定するときLレベルの信号
を同様に出力する。
【0055】さらに、アンドゲートAND1は入力され
る各信号の論理積の結果を示す集中型第1ディザ検出信
号を判定データの1つとして図17の5×11マトリッ
クスメモリ回路107に出力する。
【0056】当該第6計算部106fでは、図38と図
39に図示した各ウィンドウ内の黒画素数とそれらの平
均黒画素数との大小関係を比較器CM10乃至CM1
7,CM20乃至27で求め、図41の周辺分布特性を
参照して上述したように、そうして得られた大小関係を
示すデータをテーブル用ROMRT1,RT2で検索す
ることによって、主走査方向と副走査方向の両方向に対
して集中型第1ディザ画像であるか否かを判定してい
る。次いで、両方向に対して集中型第1ディザ画像であ
ると判定したのみHレベルの集中型第1データ検出信号
を出力する。
【0057】図12は、ディザ判定部106の第7計算
部106gのブロック図である。
【0058】図12に示すように、データS30乃至S
37がそれぞれ乗算器MU30乃至MU37に入力さ
れ、各データが8倍された後、乗算結果の各データがそ
れぞれ比較器CM30乃至CM37の各入力端子Aに出
力される。一方、データS3Aが比較器CM30乃至C
M37の各入力端子Bに入力され、各比較器CM30乃
至CM37は、各入力端子A,Bに入力された各データ
を比較しA>BであるときHレベルの信号を、集中型第
2ディザ画像の判定を行うためのテーブル用ROMRT
3の各アドレス端子A7乃至A0に出力し、A≦Bであ
るときLレベルの信号を同様に出力する。ROMRT3
は、集中型第2ディザ画像であると判定するときHレベ
ルの信号をアンドゲートAND2の第1の入力端子に出
力し、一方、集中型第2ディザ画像でないと判定すると
きLレベルの信号を同様に出力する。
【0059】また、データS40乃至S47がそれぞれ
乗算器MU40乃至MU47に入力され、各データが8
倍された後、乗算結果の各データがそれぞれ比較器CM
40乃至CM47の各入力端子Aに出力される。一方、
データS4Aが比較器CM40乃至CM47の各入力端
子Bに入力され、各比較器CM40乃至CM47は、各
入力端子A,Bに入力された各データを比較しA>Bで
あるときHレベルの信号を、集中型第2ディザ画像の判
定を行うためのテーブル用ROMRT4の各アドレス端
子A7乃至A0に出力し、A≦BであるときLレベルの
信号を同様に出力する。ROMRT4は、集中型第2デ
ィザ画像であると判定するときHレベルの信号をアンド
ゲートAND2の第2の入力端子に出力し、一方、集中
型第2ディザ画像でないと判定するときLレベルの信号
を同様に出力する。
【0060】さらに、アンドゲートAND2は入力され
る各信号の論理積の結果を示す集中型第2ディザ検出信
号を判定データの1つとして図17の5×11マトリッ
クスメモリ回路107に出力する。
【0061】当該第7計算部106gでは、図40と図
41に図示した各ウィンドウ内の黒画素数とそれらの平
均黒画素数との大小関係を比較器CM30乃至CM3
7,CM40乃至47で求め、図41の周辺分布特性を
参照して上述したように、そうして得られた大小関係を
示すデータをテーブル用ROMRT3,RT4で検索す
ることによって、第1の斜め方向と第2の斜め方向の両
方向に対して集中型第2ディザ画像であるか否かを判定
している。次いで、両方向に対して集中型第2ディザ画
像であると判定したのみHレベルの集中型第2データ検
出信号を出力する。
【0062】(5−3)隣接状態判定部 図3に図示した隣接状態判定部105は、図13の第1
計算部105aと、図15の第2計算部105bと、図
16の第3計算部106cとを備える。
【0063】本実施例において、少数画素の主副走査方
向の4方向の隣接数は、図42及び図43に示す矢印が
示す各画素間の隣接箇所を計数することによって求め
る。ここで、主走査方向又は副走査方向の各1走査線上
の隣接数を計数するために、図14に示す主副走査方向
隣接数カウンタ(以下、隣接数カウンタという。)CA
を用いる。
【0064】図13は、図3に図示した隣接状態判定部
105の第1計算部105aのブロック図である。図1
3に示すように、各隣接数カウンタCA−1乃至CA−
7,CA−11乃至CA−17に白黒選択信号SEL1
が入力される。
【0065】主走査方向に連続する7個の画素データD
007乃至D013が隣接数カウンタCA−1に入力さ
れて少数画素の隣接数が計数された後加算器AD41に
出力され、主走査方向に連続する7個の画素データD1
07乃至D113が隣接数カウンタCA−2に入力され
て少数画素の隣接数が計数された後加算器AD41に出
力され、主走査方向に連続する7個の画素データD20
7乃至D213が隣接数カウンタCA−3に入力されて
少数画素の隣接数が計数された後加算器AD42に出力
され、主走査方向に連続する7個の画素データD307
乃至D313が隣接数カウンタCA−4に入力されて少
数画素の隣接数が計数された後加算器AD42に出力さ
れる。また、主走査方向に連続する7個の画素データD
407乃至D413が隣接数カウンタCA−5に入力さ
れて少数画素の隣接数が計数された後加算器AD44に
出力され、主走査方向に連続する7個の画素データD5
07乃至D513が隣接数カウンタCA−6に入力され
て少数画素の隣接数が計数された後加算器AD44に出
力され、主走査方向に連続する7個の画素データD60
7乃至D613が隣接数カウンタCA−7に入力されて
少数画素の隣接数が計数された後加算器AD45に出力
される。
【0066】また、副走査方向に連続する7個の画素デ
ータD007乃至D607が隣接数カウンタCA−11
に入力されて少数画素の隣接数が計数された後加算器A
D45に出力され、副走査方向に連続する7個の画素デ
ータD008乃至D608が隣接数カウンタCA−12
に入力されて少数画素の隣接数が計数された後加算器A
D51に出力され、副走査方向に連続する7個の画素デ
ータD009乃至D609が隣接数カウンタCA−13
に入力されて少数画素の隣接数が計数された後加算器A
D51に出力され、副走査方向に連続する7個の画素デ
ータD010乃至D610が隣接数カウンタCA−14
に入力されて少数画素の隣接数が計数された後加算器A
D52に出力される。さらに、副走査方向に連続する7
個の画素データD011乃至D611が隣接数カウンタ
CA−15に入力されて少数画素の隣接数が計数された
後加算器AD52に出力され、副走査方向に連続する7
個の画素データD012乃至D612が隣接数カウンタ
CA−16に入力されて少数画素の隣接数が計数された
後加算器AD54に出力され、副走査方向に連続する7
個の画素データD013乃至D613が隣接数カウンタ
CA−17に入力されて少数画素の隣接数が計数された
後加算器AD54に出力される。
【0067】上記各隣接数カウンタCA−1乃至CA−
7乃至CA−11乃至CA−17によって計数された各
少数画素の隣接数は、加算器AD41乃至AD47,A
D51乃至AD56によって加算された後、加算結果の
主副走査方向隣接数が加算器AD56から図16の隣接
状態判定部105の第3計算部105cに出力される。
【0068】図14は、図13に図示した各隣接数カウ
ンタCAのブロック図である。
【0069】図14に示すように、入力される7ビット
のデータのうちの第1ビットのデータD1はアンドゲー
トAND11の第1の入力端子及びノアゲートNOR1
2の第1の反転入力端子に入力され、第2ビットのデー
タD2はアンドゲートAND11の第2の入力端子、ノ
アゲートNOR12の第2の反転入力端子、アンドゲー
トAND13の第1の入力端子、及びノアゲートNOR
14の第1の反転入力端子に入力される。また、第3ビ
ットのデータD3はアンドゲートAND13の第2の入
力端子、ノアゲートNOR14の第2の反転入力端子、
アンドゲートAND15の第1の入力端子、及びノアゲ
ートNOR16の第1の反転入力端子に入力され、第4
ビットのデータD4はアンドゲートAND15の第2の
入力端子、ノアゲートNOR16の第2の反転入力端
子、アンドゲートAND17の第1の入力端子、及びノ
アゲートNOR18の第1の反転入力端子に入力され
る。さらに、第5ビットのデータD5はアンドゲートA
ND17の第2の入力端子、ノアゲートNOR18の第
2の反転入力端子、アンドゲートAND9の第1の入力
端子、及びノアゲートNOR20の第1の反転入力端子
に入力され、第6ビットのデータD6はアンドゲートA
ND19の第2の入力端子、ノアゲートNOR20の第
2の反転入力端子、アンドゲートAND21の第1の入
力端子、及びノアゲートNOR22の第1の反転入力端
子に入力される。またさらに、第7ビットのデータD7
はアンドゲートAND21の第2の入力端子、及びノア
ゲートNOR22の第2の反転入力端子に入力される。
【0070】各論理ゲートAND11乃至AND21,
NOR12乃至NOR22から出力される信号はそれぞ
れ、セレクタSE11の各入力端子A1,B1,A2,
B2,A3,B3,A4,B4,A5,B5,A6,B
6に入力され、セレクタSE11は、Lレベルの白黒選
択信号SEL1が入力されるとき、少数画素である黒画
素の隣接数を計数するため、各入力端子A1乃至A6に
入力されるデータを選択してそれぞれ、各出力端子Y1
乃至Y3から論理A回路LA−11の各入力端子に出力
するとともに、各出力端子Y4乃至Y6から論理A回路
LA−12の各入力端子に出力し、一方、Hレベルの白
黒選択信号SEL1が入力されるとき、少数画素である
白画素の隣接数を計数するため、各入力端子B1乃至B
6に入力されるデータを選択してそれぞれ同様に出力す
る。各論理A回路LA−11,LA−12から出力され
る各2ビットのデータは加算器AD57に入力され、加
算器AD57によって加算された後、加算結果のデータ
が主副走査方向の隣接数計数値として出力される。
【0071】図15は、隣接状態判定部105の第2計
算部105bのブロック図であり、当該第2計算部10
5bは、画素データD310を中心とする3×3のウィ
ンドウ内の黒画素数を計数するための回路である。
【0072】図15に示すように、主走査方向に連続す
る3個のデータD209乃至D211が論理A回路LA
−13に入力され、各データ内の黒画素数が計数された
後、その計数値のデータが加算器AD58に出力され
る。また、主走査方向に連続する3個のデータD309
乃至D311が論理A回路LA−14に入力され、各デ
ータ内の黒画素数が計数された後、その計数値のデータ
が加算器AD58に出力される。さらに、主走査方向に
連続する3個のデータD409乃至D411が論理A回
路LA−15に入力され、各データ内の黒画素数が計数
された後、その計数値のデータが加算器AD59に出力
される。各論理A回路LA−13乃至LA−15によっ
て計数された各データは加算器AD58,AD59によ
って加算され、加算結果のデータが加算器AD59から
図16の第3計算部105cに、3×3黒画素数データ
として出力される。
【0073】図16は、隣接状態判定部105の第3計
算部105cのブロック図である。
【0074】図16に示すように、3×3黒画素数デー
タが各比較器150,151の入力端子Bに入力され、
一方、“0”のデータが比較器150の入力端子Aに入
力され、“9”のデータが比較器151の入力端子Aに
入力される。比較器150はA=BのときにのみHレベ
ルの信号をアンドゲート158の第1の入力端子に出力
し、一方、それ以外のときLレベルの信号を同様に出力
する。また、比較器151はA=BのときにのみHレベ
ルの信号をアンドゲート159の第1の入力端子に出力
し、一方、それ以外のときLレベルの信号を同様に出力
する。
【0075】ディザ判定部106の第3計算部106c
から出力される7×7黒画素数第1データは各比較器1
52乃至155の各入力端子Bに入力されるとともに、
中間調画像領域か又は非中間調領域かを判別するための
しきい値テーブルが格納されたテーブル用ROM156
のアドレス端子に入力される。詳細後述されるしきい値
データTJ0が比較器152の入力端子Aに入力され、
“49−TJ0”のデータが比較器153の入力端子A
に入力される。比較器152はA>BのときHレベルの
信号をアンドゲート158の第2の入力端子に出力し、
一方、それ以外のときLレベルの信号を同様に出力す
る。また、比較器153はA<BのときHレベルの信号
をアンドゲート159の第2の入力端子に出力し、一
方、それ以外のときLレベルの信号を同様に出力する。
アンドゲート158,159からの各出力信号がノアゲ
ート160に入力され、当該ノアゲート160の出力信
号がアンドゲート162,163の各第1の入力端子に
入力される。
【0076】また、“0”のデータが比較器154の入
力端子Aに入力され、“49”のデータが比較器155
の入力端子Aに入力される。比較器154はA=Bのと
き、Hレベルの信号をオアゲート161の第1の入力端
子に出力し、一方、それ以外のとき、Lレベルの信号を
同様に出力する。また、比較器155はA=Bのとき、
Hレベルの信号をオアゲート161の第2の入力端子に
出力し、一方、それ以外のとき、Lレベルの信号を同様
に出力する。オアゲート161は入力される各信号の論
理和の演算結果を示す信号を、7×7のウィンドウ内の
すべての画素が白画素又は黒画素であることを示す全白
全黒画像検出信号として5×11マトリックスメモリ回
路107に出力する。
【0077】テーブル用ROM156から出力されるし
きい値データは比較器157の入力端子Aに入力され、
一方、主副走査方向隣接数が比較器157の入力端子B
に入力される。図36を参照して上述したように7×7
のウィンドウ内の領域の画像が中間調画像であるか非中
間調画像であるかを判別するために設けられる比較器1
57は、A>BのときHレベルの信号をアンドゲート1
62の第2の入力端子に出力するとともに、A<Bのと
きHレベルの信号をアンドゲート163の第2の入力端
子に出力する。さらに、アンドゲート162から出力さ
れる信号は中間調画像検出信号として5×11マトリッ
クスメモリ回路107に出力され、また、アンドゲート
163から出力される信号は非中間調画像検出信号とし
て5×11マトリックスメモリ回路107に出力され
る。
【0078】当該第3計算部105cにおいては、7×
7のウィンドウ内の黒画素数第1データに基づいてテー
ブルROM156から出力されるしきい値データと、計
数された主副走査方向隣接数とに基づいて当該ウィンド
ウ内の領域の画像が中間調画像であるか又は非中間調画
像であるかの判別を、比較器157によって行ってい
る。しかしながら、次の2つの場合においては、その判
別結果を「不明」とし、中間調画像でもなく、非中間調
画像でもないとしている。 (a)主副走査方向隣接数としきい値データが一致する
とき、すなわち、比較器157においてA=Bであると
き。 (b)7×7のウィンドウ内に少数画素が所定のしきい
値TJ0よりも小さく(比較器152の出力信号がHレ
ベルであるとき又は比較器153の出力信号がHレベル
であるとき)、かつ注目画素を中心とした3×3のウィ
ンドウ内に少数画素が存在しない(比較器150の出力
信号がHレベルであるとき又は比較器151の出力信号
がHレベルであるとき)とき。
【0079】上記(a)の場合に「不明」とするため
に、比較器157からアンドゲート162,163にH
レベルの信号が入力されないように構成されている。ま
た、上記(b)の場合に「不明」とするために、ノアゲ
ート160から出力される、Lレベルでアクティブとな
る信号をアンドゲート162,163に入力している。
【0080】上記(b)の場合に「不明」とする理由に
ついて図45及び図46を用いて以下に説明する。図4
5及び図46は、線状の非中間調画像が7×7のウィン
ドウW7に近づく場合の一例を示す図である。図45の
状態では、線状の画像の端部しかウィンドウW7内に入
らないため、孤立点との区別を行なうことができず、中
間調画像/非中間調画像の判別を行なうと、誤って中間
調画像と判別される。そこで、図46に示すように、線
状の画像がある程度、注目画素*の周辺に近付くまで
は、その判別結果はむしろ「不明」としておいた方がよ
いので、この条件判断を3×3のウィンドウW3内に少
数画素が存在するか否かによって行なう。また、この場
合において、もちろん、少数画素は上記しきい値TJ0
よりは少ないはずであるから、その判断も同時に行って
いる。
【0081】さらに、当該計算部105cにおいては、
7×7のウィンドウW7内のすべての画素が白画素であ
るか又は黒画素であるかを比較器154,155によっ
て行い、どちらかの場合は全白全黒検出信号をHレベル
としている。当該検出信号は判別データ信号生成部11
4における集中型ディザ画像の判別に用いる。
【0082】さらに、当該計算部105cにおいてしき
い値TJ0を設けた理由について以下に説明する。例え
ば図44に示すように、注目画素*周辺に少数画素がな
いが、隣接判別用の7×7のウィンドウW7内に比較的
多数の少数画素が存在するときは、中間調画像/非中間
調画像の判別を行なうことができるといえる。図44の
場合では、隣接判別用の7×7のウィンドウW7内に7
画素の少数画素が存在するが、このとき当然非中間調画
像に判別される。従って、判別結果が「不明」の条件と
して、(7×7のウィンドウW7内の少数画素数<TJ
0)かつ(3×3のウィンドウW3内に少数画素が存在
しない)という条件を用いている。この条件式が成立す
る場合は、次の2つの場合である。 (a)少数画素が白画素であるときに、各比較器15
0,152の出力信号がHレベルであるとき。 (b)少数画素が黒画素であるときに、各比較器15
1,153の出力信号がHレベルであるとき。 なお、本実施例において、上記しきい値TJ0の好まし
い値は6である。
【0083】(5−4)5×11マトリックスメモリ回
路 図17は、図3に図示した5×11マトリックスメモリ
回路107のブロック図である。
【0084】図17に示すように、5×11マトリック
スメモリ回路107は、それぞれページメモリ61から
入力される2値画像データの転送クロックの周期と同一
の周期、すなわち画像データの1ドットの周期を有する
クロックCLKに同期して各画素毎に検出されて入力さ
れる下記の5つの検出信号からなる5ビットの判定デー
タを、主走査方向の1回の走査時間である1水平期間だ
け遅延させる4個のFIFOメモリDM11乃至DM1
4と、それぞれ上記クロックCLKに同期して入力され
る5ビットの判定データをクロックCLKの1周期期間
だけ遅延させて出力する50個の遅延型フリップフロッ
プDG301乃至DG310,DG401乃至DG41
0,DG501乃至DG510,...,DG701乃
至DG710とを備える。なお、当該マトリックスメモ
リ回路107の各回路においては、下記の5ビットの判
定データをパラレルで処理する。 (a)図11のディザ判定部106の第6計算部106
fから出力される集中型第1ディザ検出信号(以下、判
定データAという。)。 (b)図12のディザ判定部106の第6計算部106
gから出力される集中型第2ディザ検出信号(以下、判
定データBという。)。 (c)図16の隣接状態判定部105の第3計算部10
5cから出力される中間調画像検出信号(以下、判定デ
ータCという。)。 (d)図16の隣接状態判定部105の第3計算部10
5cから出力される非中間調画像検出信号(以下、判定
データDという。)。 (e)図16の隣接状態判定部105の第3計算部10
5cから出力される全白全黒画像検出信号(以下、判定
データEという。)。
【0085】上述の各計算回路から各ページの画像の最
初の画素から最後の画素への方向でシリアルで出力され
る5ビットの判定データは、フリップフロップDG30
1に入力された後、縦続接続された10個のフリップフ
ロップDG301乃至DG310を介して出力されると
ともに、FIFOメモリDM11に入力された後、縦続
接続された4個のFIFOメモリDM11乃至DM14
を介して出力される。FIFOメモリDM11から出力
される画像データは、フリップフロップDG401に入
力された後、縦続接続されたフリップフロップDG40
1乃至DG410を介して出力される。また、FIFO
メモリDM12から出力される画像データは、フリップ
フロップDG501に入力された後、縦続接続されたフ
リップフロップDG501乃至DG510を介して出力
される。以下、同様にして、各FIFOメモリDM13
乃至DM14から出力される判定データはそれぞれ、フ
リップフロップDG601乃至DG701に入力された
後、それぞれ縦続接続されたフリップフロップDG60
1乃至DG610,DG701乃至DG710を介して
出力される。
【0086】以上のように構成された5×11マトリッ
クスメモリ回路107において、当該回路107に最初
に入力された、1ドットの画素データに対応する5ビッ
トの判定データがフリップフロップDG710から出力
されたとき、そのときに入力された判定データが判定デ
ータJ300として出力されるとともに、各フリップフ
ロップDG301乃至DG310からそれぞれ5×11
のウィンドウ内のi=3の主走査線上の各画素データに
対応する判定データJ300乃至J310が出力され、
FIFOメモリDM11及び各フリップフロップDG4
01乃至DG410からそれぞれ5×11のウィンドウ
内のi=4の主走査線上の各画素データJ400乃至J
410が出力され、FIFOメモリDM12及び各フリ
ップフロップDG501乃至DG510からそれぞれ5
×11のウィンドウ内のi=5の主走査線上の各画素デ
ータJ500乃至J510が出力され、以下同様にし
て、各FIFOメモリDM13,DM14及び各フリッ
プフロップDG601乃至DG710からそれぞれ、各
画素データJ600乃至J610,J700乃至J71
0が出力される。
【0087】従って、図47に示すように、5×11の
ウィンドウ内の各画素(i=3,4,…,7;j=0,
1,2,…,10)に対応する1画素当たり5ビットの
判定データA乃至Eが同時に当該マトリックスメモリ回
路107から図18の判定データ計数部108に出力さ
れる。
【0088】(5−5)判定データ生成部 図18は、図3に図示した判定データ計数部108のブ
ロック図であり、本実施例では、図18に図示の回路が
5ビットの判定データA乃至Eに対応して5個設けられ
る。なお、図18において、Xは、上記判定データA乃
至EにおけるA乃至Eに対応しており、例えば5ビット
の判定データJ300を、J300−X(X=A,B,
C,D,E)で表している。
【0089】図18に示すように、上記マトリックスメ
モリ回路107から出力される判定データA乃至Eが各
判定データ毎に、8個の論理B回路LB−51乃至LB
−58に入力され、各回路LB−51乃至LB−58に
入力される各7ビットの判定データ毎にHレベル
(“1”)のデータの個数が計数された後、それらの計
数データが加算器AD60乃至AD66によって加算さ
れ、加算結果のデータが判定データ計数値JS−X(X
=A,B,C,D,E)として出力される。従って、上
記判定データA乃至Eが、各判定データ毎に図47に図
示したウィンドウ内で加算され、加算結果のデータが判
定データ計数値JS−Xとして出力される。ここで、判
定データ計数値JS−X(X=A,B,C,D,E)
は、上記判定データA乃至Eに対応する下記のデータを
意味し、これらの5個のデータが判別データ信号生成部
114に出力される。 (a)判定データAの図47のウィンドウ内の判定デー
タ計数値JS−A:集中型第1ディザ画像検出画素数。 (b)判定データBの図47のウィンドウ内の判定デー
タ計数値JS−B:集中型第2ディザ画像検出画素数。 (c)判定データCの図47のウィンドウ内の判定デー
タ計数値JS−C:中間調画像検出画素数。 (d)判定データDの図47のウィンドウ内の判定デー
タ計数値JS−D:非中間調画像検出画素数。 (e)判定データEの図47のウィンドウ内の判定デー
タ計数値JS−E:全白全黒画像検出画素数。
【0090】(5−6)判別データ信号生成部 図19は、図3に図示した判別データ信号生成部114
のブロック図である。
【0091】図19に示すように、集中型第1データ検
出画素数JS−Aが、集中型第1ディザ画像を判別する
とともに当該画像に対する非中間調指数と判別信号を出
力するためのテーブル用ROMRT7の第1のアドレス
端子に入力され、集中型第2データ検出画素数JS−B
が、集中型第2ディザ画像を判別するとともに当該画像
に対する非中間調指数と判別信号を出力するためのテー
ブル用ROMRT6の第1のアドレス端子に入力され
る。また、中間調画像検出画素数JS−Cが、分散型中
間調画像に対する非中間調指数を出力するためのテーブ
ル用ROMRT5の第1のアドレス端子に入力され、非
中間調画像検出画素数JS−Dが、テーブル用ROMR
T5の第2のアドレス端子に入力される。さらに、像域
判別を行なうための5×11のウィンドウ内の総画素数
を示す“55”のデータが減算器SU1の入力端子Aに
入力され、全白全黒画像検出画素数JS−Eが減算器S
U−1の入力端子Bに入力される。減算器SU1は、A
−Bの減算を行って減算結果のデータをテーブル用RO
MRT6,RT7の各第2のアドレス端子に出力する。
【0092】図48は、テーブル用ROMRT5に格納
される、分散型中間調画像に対する非中間調指数のグラ
フであり、図49は、テーブル用ROMRT6,RT7
に格納される、集中型中間調画像に対する非中間調指数
のグラフである。ここで、各グラフの横軸のデータx
1,x2は次の「数4」,「数5」で表される。
【数4】 x1=(非中間調画像検出画素数)/{(非中間調画像
検出画素数)+(中間調画像検出画素数)}
【数5】(a)テーブル用ROMRT7のとき x2=(集中型第1ディザ画像検出画素数)/{(総画
素数)−(全白全黒画像検出画素数)} (b)テーブル用ROMRT6のとき x2=(集中型第2ディザ画像検出画素数)/{(総画
素数)−(全白全黒画像検出画素数)}
【0093】なお、データx2の分母は、減算器SU1
によって計算される。図48から明らかなように、分散
型中間調画像に対する非中間調らしさを示す非中間調指
数y1は、データx1に対して次のような値を有する。
(a)0≦x1≦0.5のとき、y1=0,(b)0.
5<x1≦0.8のとき、y1=2×x1−1,(c)
x1>0.8のとき、y1=1。
【0094】また、図49から明らかなように、集中型
中間調画像に対する非中間調らしさを示す非中間調指数
y2は、データx2に対して次のような値を有する。
(a)0≦x2≦2/3のとき、y2=0,(b)x2
>2/3のとき、y2=2×x2−1。
【0095】なお、図49のグラフにおいて、データx
2が2/3よりも大きい場合、テーブル用ROMRT
7,RT6からそれぞれ、集中型第1ディザ画像,集中
型第2ディザ画像を検出したと判断して、Hレベルの集
中型第1ディザ画像判別信号,Hレベルの第2ディザ画
像判別信号が出力される。一方、データx2が2/3以
下の場合、テーブル用ROMRT7,RT6からそれぞ
れ、集中型第1ディザ画像,集中型第2ディザ画像を検
出しないと判断して、Lレベルの集中型第1ディザ画像
判別信号,Lレベルの集中型第2ディザ画像判別信号が
出力される。また、説明の便宜上、非中間調指数y1,
y2の値を0から1までの値としているが、図19の回
路においては、当該非中間調指数y1,y2を4ビット
のデータで表している。
【0096】テーブル用ROMRT5は、アドレス端子
に入力されるデータJSーC,JS−Dに基づいて、格
納しているテーブルから分散型中間調画像に対する非中
間調指数を求めた後、比較選択器CS2の第1の入力端
子に出力する。また、テーブル用ROMRT7は、アド
レス端子に入力されるデータJSーA及び減算器SU1
の出力データに基づいて、格納しているテーブルから集
中型中間調画像に対する非中間調指数を求めた後、比較
選択器CS1の第1の入力端子に出力するとともに、集
中型第1ディザ画像判別信号を図28の復元データ計算
部112に出力する。さらに、テーブル用ROMRT6
は、アドレス端子に入力されるデータJSーB及び減算
器SU1の出力データに基づいて、格納しているテーブ
ルから集中型中間調画像に対する非中間調指数を求めた
後、比較選択器CS1の第2の入力端子に出力するとと
もに、集中型第2ディザ画像判別信号を図28の復元デ
ータ計算部112に出力する。
【0097】比較選択器CS1は、入力される各中間調
指数のうち最大のデータを選択した後、選択したデータ
を比較選択器CS2の第1の入力端子に出力する。さら
に、比較選択器CS2は、入力される各中間調指数のう
ち最大のデータを選択した後、選択したデータを像域判
別データとして、図3のデータ混合部104に出力す
る。
【0098】(6)中間調画像復元部 (6−1)各部の構成及び動作 図3に図示した中間調画像復元部101は、窓内計数部
113と、エッジ領域判別部109と、平滑量計算部1
10と、エッジ強調量計算部111と、復元データ計算
部112を備える。以下、各計算部109乃至113に
おける動作の特徴について説明する。
【0099】平滑量計算部110においては、図50に
図示した7×7のウィンドウW7の空間フィルタF11
と、図51に図示した9×9のウィンドウW9の空間フ
ィルタF12を、詳細後述するように集中型第2ディザ
画像判別信号に応じて切り替えて用いる。図50の空間
フィルタF11と図51の空間フィルタF12の両方に
おいて、当該各図から明らかなように、各ウィンドウW
7,W9内の各画素に対する重み付け係数を1としてい
る。これは、本実施例の装置で復元された画像として、
単位面積当たりの黒画素数を用いて画像濃度を表現す
る、面積階調方式の擬似中間調で2値化された中間調画
像を対象とするためである。本実施例において、平滑量
を計算するためのウィンドウとして正方形状を用いてい
るが、これに限らず、図52に示すように、注目画素か
らの距離を概ね一定とするウィンドウの空間フィルタF
13を用いてもよい。
【0100】次に、エッジ強調量計算部111において
エッジ強調量を計算する必要性について説明する。
【0101】図55に、3画素毎に主走査方向MSに対
して白画像と黒画像が反転する画像を示している。この
画像の主走査方向MSの空間周波数は1/6[lp/画
素]となる。いま、図53に図示した1×6のウィンド
ウの平滑用空間フィルタF14と、図54に図示した1
×3のウィンドウの平滑用空間フィルタF15を用い
て、主走査方向MSに走査線MSL上で走査したときに
それぞれ計算される平滑値計算値CV1,CV2を図5
5に示す。図55に示す結果から明らかなように、空間
フィルタF15を用いて図55の画像を平滑した場合、
その空間周波数成分は保存されるが、一方、空間フィル
タF14を用いて図55の画像を平滑した場合、その空
間周波数成分は喪失されることがわかる。従って、走査
方向の幅が自然数n画素であるウィンドウの平滑用空間
フィルタは、その空間フィルタを用いて当該走査方向に
走査させた場合に、1/(2n)[lp/画素]よりも
高い空間周波数成分を減衰させるということがわかる。
このことより、図50,図51にそれぞれ図示した空間
フィルタF11,F12はそれぞれ、1/14[lp/
画素],1/18[lp/画素]よりも高い空間周波数
成分を有する画像を十分に復元することができないこと
がわかる。また、平滑処理後の画像データに対してエッ
ジ強調しても喪失された空間周波数成分を取り戻ること
は不可能である。従って、本実施例においては、平滑量
を求めるとともに、その平滑処理によって喪失される空
間周波数成分を取り戻すために、エッジ成分に対応する
エッジ強調量を計算している。
【0102】図56乃至図63に、エッジ強調量を計算
するための空間フィルタF21乃至F28を示す。ここ
で、空間フィルタF21は、副走査方向のエッジ強調方
向に対して3画素分の幅を有する1対の3×7のウィン
ドウW37a,W37b間の黒画素数の差を計算するた
めの空間フィルタであり、空間フィルタF22は、副走
査方向のエッジ強調方向に対して3画素分の幅を有する
1対の3×7のウィンドウW37a,W37c間の黒画
素数の差を計算するための空間フィルタである。また、
空間フィルタF23は、主走査方向のエッジ強調方向に
対して3画素分の幅を有する1対の7×3のウィンドウ
W73a,W73b間の黒画素数の差を計算するための
空間フィルタであり、空間フィルタF24は、主走査方
向のエッジ強調方向に対して3画素分の幅を有する1対
の7×3のウィンドウW73a,W73c間の黒画素数
の差を計算するための空間フィルタである。
【0103】さらに、空間フィルタF25は、第2の斜
め方向のエッジ強調方向に対して22画素分の幅を有す
る1対のウィンドウWIa,WIb間の黒画素数の差を
計算するための空間フィルタであり、空間フィルタF2
6は、第2の斜め方向のエッジ強調方向に対して2画素
分の幅を有する1対のウィンドウWIa,WIc間の黒
画素数の差を計算するための空間フィルタである。ま
た、空間フィルタF27は、第1の斜め方向のエッジ強
調方向に対して2画素分の幅を有する1対のウィンドウ
WJa,WJb間の黒画素数の差を計算するための空間
フィルタであり、空間フィルタF28は、第1の斜め方
向のエッジ強調方向に対して2画素分の幅を有する1対
のウィンドウWJa,WJc間の黒画素数の差を計算す
るための空間フィルタである。
【0104】従って、上記空間フィルタF21乃至F2
8は、注目画素(i=5,j=5)を中心として、主副
走査方向の4方向と、第1と第2の斜め方向の4方向の
計8方向のエッジ強調量を計算することができる。
【0105】図64乃至図71にそれぞれ、上記空間フ
ィルタF21乃至F28に対応しかつより高い空間周波
数のエッジ強調成分のエッジ強調量を求めるための空間
フィルタF31乃至F38を示す。
【0106】空間フィルタF31は、副走査方向のエッ
ジ強調方向に対して1画素分の幅を有する1対の1×7
のウィンドウW17a,W17b間の黒画素数の差を計
算するための空間フィルタであり、空間フィルタF32
は、副走査方向のエッジ強調方向に対して1画素分の幅
を有する1対の1×7のウィンドウW17a,W17c
間の黒画素数の差を計算するための空間フィルタであ
る。また、空間フィルタF33は、主走査方向のエッジ
強調方向に対して1画素分の幅を有する1対の7×1の
ウィンドウW71a,W71b間の黒画素数の差を計算
するための空間フィルタであり、空間フィルタF34
は、主走査方向のエッジ強調方向に対して1画素分の幅
を有する1対の7×1のウィンドウW71a,W71c
間の黒画素数の差を計算するための空間フィルタであ
る。さらに、空間フィルタF35は、第2の斜め方向の
エッジ強調方向に対して1画素分の幅を有する1対のウ
ィンドウWKa,WKb間の黒画素数の差を計算するた
めの空間フィルタであり、空間フィルタF36は、第2
の斜め方向のエッジ強調方向に対して1画素分の幅を有
する1対のウィンドウWKa,WKc間の黒画素数の差
を計算するための空間フィルタである。またさらに、空
間フィルタF37は、第1の斜め方向のエッジ強調方向
に対して1画素分の幅を有する1対のウィンドウWL
a,WLb間の黒画素数の差を計算するための空間フィ
ルタであり、空間フィルタF38は、第1の斜め方向の
エッジ強調方向に対して1画素分の幅を有する1対のウ
ィンドウWLa,WLc間の黒画素数の差を計算するた
めの空間フィルタである。
【0107】これらの空間フィルタF31乃至F38に
おいては、擬似中間調特有の画像パターンの影響を少な
くするために、より多くの画素データから画像濃度を計
算することが必要であり、このため、エッジ強調方向と
は垂直な方向にウィンドウの幅を大きくしている。しか
しながら、擬似中間調特有の画像パターンを強調するこ
とを防止する必要があるため、エッジ領域判別部109
を設け、エッジ領域内にあると判別された画素について
のみ、前述のエッジ強調を行なうように構成している。
【0108】図72乃至図75にそれぞれ、エッジ領域
を判別するためのエッジ領域判別量を計算するための空
間フィルタF41乃至F44を示す。
【0109】空間フィルタF41は、主走査方向のエッ
ジ強調方向に対して4画素分の幅を有する1対の4×7
のウィンドウW47a,W47b間の黒画素数の差を計
算するための空間フィルタであり、空間フィルタF42
は、副走査方向のエッジ強調方向に対して4画素分の幅
を有する1対の4×7のウィンドウW47a,W47c
間の黒画素数の差を計算するための空間フィルタであ
る。また、空間フィルタF43は、第2の斜め方向のエ
ッジ強調方向に対して3画素分の幅を有する1対のウィ
ンドウWMa,WMb間の黒画素数の差を計算するため
の空間フィルタであり、空間フィルタF44は、第1の
斜め方向のエッジ強調方向に対して3画素分の幅を有す
る1対のウィンドウWMc,WMd間の黒画素数の差を
計算するための空間フィルタである。
【0110】これらのエッジ領域判別量を計算するため
の空間フィルタF41乃至F44の各ウィンドウは、エ
ッジ強調用の空間フィルタで検出してしまうエッジ強調
量を排除するために、エッジ強調用の空間フィルタの各
ウィンドウよりもエッジ強調方向の幅が大きくなるよう
に設定されている。なお、平滑用の空間フィルタの各ウ
ィンドウは、エッジ強調用の空間フィルタの各ウィンド
ウを含み、かつエッジ領域判別用の空間フィルタの各ウ
ィンドウを含むように設定している。
【0111】(6−2)窓内計数部 窓内計数部113は、第1計算部113aと、第2計算
部113bと、第3計算部113cと、第4計算部11
3dとを備える。
【0112】図20は、主走査方向に連続する7個の各
画素データについて黒画素数を計数するための窓内計数
部113の第1計算部113aのブロック図であり、当
該第1計算部113aは9個の論理B回路LB−60乃
至LB−68を備える。
【0113】図20に示すように、主走査方向に連続す
る7個の各画素データD102乃至D108が論理B回
路LB−60に入力され、当該各画素データについての
黒画素数が計数された後、計数値のデータDS10が出
力され、また、主走査方向に連続する7個の各画素デー
タD202乃至D208が論理B回路LB−61に入力
され、当該各画素データについての黒画素数が計数され
た後、計数値のデータDS11が出力される。以下、同
様にして、i=3乃至9に関する主走査方向に連続する
7個の各画素データD302乃至D308,D402乃
至D408,…,D902乃至D908についての黒画
素数が論理B回路LB−62乃至LB−68によって計
数された後、計数値のデータDS12乃至DS18が出
力される。
【0114】図21は、副走査方向に連続する7個の各
画素データについて黒画素数を計数するための窓内計数
部113の第2計算部113bのブロック図であり、当
該第2計算部113bは9個の論理B回路LB−70乃
至LB−78を備える。
【0115】図21に示すように、副走査方向に連続す
る7個の各画素データD201乃至D801が論理B回
路LB−70に入力され、当該各画素データについての
黒画素数が計数された後、計数値のデータDS20が出
力され、また、副走査方向に連続する7個の各画素デー
タD202乃至D802が論理B回路LB−71に入力
され、当該各画素データについての黒画素数が計数され
た後、計数値のデータDS21が出力される。以下、同
様にして、j=3乃至9に関する副走査方向に連続する
7個の各画素データD203乃至D803,D204乃
至D804,…,D209乃至D809についての黒画
素数が論理B回路LB−72乃至LB−78によって計
数された後、計数値のデータDS22乃至DS28が出
力される。
【0116】図22は、第1の斜め方向に連続する7個
の各画素データについて黒画素数を計数するための窓内
計数部113の第3計算部113cのブロック図であ
り、当該第3計算部113cは9個の論理B回路LB−
80乃至LB−88を備える。
【0117】図22に示すように、第1の斜め方向に連
続する7個の各画素データD006,D105,…,D
600が論理B回路LB−80に入力され、当該各画素
データについての黒画素数が計数された後、計数値のデ
ータDS30が出力され、また、第1の斜め方向に連続
する7個の各画素データD007,D106,…,D6
01が論理B回路LB−81に入力され、当該各画素デ
ータについての黒画素数が計数された後、計数値のデー
タDS31が出力される。以下、同様にして、第1の斜
め方向に連続する7個の各画素データD107,D20
6,…,D701;D108,D207,…,D70
2;…;D310,D409,…,D904;D31
1,D410,…,D905についての黒画素数が論理
B回路LB−82乃至LB−88によって計数された
後、計数値のデータDS32乃至DS38が出力され
る。
【0118】図23は、第2の斜め方向に連続する7個
の各画素データについて黒画素数を計数するための窓内
計数部113の第4計算部113dのブロック図であ
り、当該第4計算部113dは9個の論理B回路LB−
90乃至LB−98を備える。
【0119】図23に示すように、第2の斜め方向に連
続する7個の各画素データD004,D105,…D6
10が論理B回路LB−90に入力され、当該各画素デ
ータについての黒画素数が計数された後、計数値のデー
タDS40が出力され、また、第2の斜め方向に連続す
る7個の各画素データD003,D104,…,D60
9が論理B回路LB−91に入力され、当該各画素デー
タについての黒画素数が計数された後、計数値のデータ
DS41が出力される。以下、同様にして、第2の斜め
方向に連続する7個の各画素データD103,D20
4,…,D709;D102,D203,…,D70
8;…;D300,D401,…,D906;D40
0,D501,…,D905,D702についての黒画
素数が論理B回路LB−92乃至LB−98によって計
数された後、計数値のデータDS42乃至DS48が出
力される。
【0120】(6−3)平滑量計算部 図24は、図3に図示した平滑量計算部110のブロッ
ク図である。
【0121】図24に示すように、データDS11,D
S12が加算器AD71に入力され、データDS13,
DS14が加算器AD72に入力される。また、データ
DS15,DS16が加算器AD74に入力され、デー
タDS17が加算器AD75に入力される。各データD
S11乃至DS17は6個の加算器AD71乃至AD7
6によって加算され、加算結果のデータが加算器AD7
6から、空間フィルタF11による計算結果である7×
7黒画素数第2データとして復元データ計算部112及
び加算器AD81に出力される。
【0122】また、データDS10,DS18が加算器
AD77に入力され、データDS20,DS28が加算
器AD78に入力される。画素データD101,D80
1,D108,D808及び3個の“0”のデータが論
理B回路LB−99に入力され、当該各データについて
の黒画素数が計数された後、計数値のデータが加算器A
D80に出力される。これらのデータDS10,DS1
8,DS20,DS28,D101,D801,D10
8,D808は加算器AD77乃至AD80によって加
算された後、加算結果のデータが加算器AD80から加
算器AD81に出力される。加算器AD81は入力され
る各データを加算し、加算結果のデータを、9×9黒画
素数データとして復元データ計算部112に出力する。
【0123】(6−4)エッジ強調量計算部 エッジ強調量計算部111は、空間フィルタF21乃至
F28を用いて計算された各エッジ強調量のうち絶対値
が最大のエッジ強調量(以下、エッジ強調量第1データ
という。)を計算するための第1計算部111aと、空
間フィルタF31乃至F38を用いて計算された各エッ
ジ強調量のうち絶対値が最大のエッジ強調量(以下、エ
ッジ強調量第2データという。)を計算するための第2
計算部111bとを備える。
【0124】図25は、エッジ強調量計算部111の第
1計算部111aのブロック図である。
【0125】図25に示すように、データDS10乃至
DS12が加算器AD91,AD92によって加算さ
れ、加算結果のデータが加算器AD92から減算器SU
11の入力端子Aに入力される。また、データDS13
乃至DS15が加算器AD93,AD94によって加算
され、加算結果のデータが加算器AD94から減算器S
U11の入力端子B及び減算器SU12の入力端子Aに
入力される。さらに、データDS16乃至DS18が加
算器AD95,AD96によって加算され、加算結果の
データが加算器AD96から減算器SU12の入力端子
Bに入力される。減算器SU11はB−Aの減算を行っ
て減算結果のデータを、空間フィルタF21の計算結果
のデータとして比較選択器CS11に出力する。また、
減算器SU12はA−Bの減算を行って減算結果のデー
タを、空間フィルタF22の計算結果のデータとして比
較選択器CS11に出力する。これに応答して、比較選
択器CS11は入力された各データのうち絶対値が大き
いデータを選択して比較選択器CS13に出力する。
【0126】データDS20乃至DS22が加算器AD
97,AD98によって加算され、加算結果のデータが
加算器AD98から減算器SU13の入力端子Aに入力
される。また、データDS23乃至DS25が加算器A
D99,AD100によって加算され、加算結果のデー
タが加算器AD100から減算器SU13の入力端子B
及び減算器SU14の入力端子Aに入力される。さら
に、データDS26乃至DS28が加算器AD101,
AD102によって加算され、加算結果のデータが加算
器AD102から減算器SU14の入力端子Bに入力さ
れる。減算器SU13はB−Aの減算を行って減算結果
のデータを、空間フィルタF23の計算結果のデータと
して比較選択器CS12に出力する。また、減算器SU
14はA−Bの減算を行って減算結果のデータを、空間
フィルタF24の計算結果のデータとして比較選択器C
S12に出力する。これに応答して、比較選択器CS1
2は入力された各データのうち絶対値が大きいデータを
選択して比較選択器CS13に出力する。
【0127】データDS30乃至DS32が加算器AD
103,AD104によって加算され、加算結果のデー
タが加算器AD104から減算器SU15の入力端子A
に入力される。また、データDS33乃至DS35が加
算器AD105,AD106によって加算され、加算結
果のデータが加算器AD106から減算器SU15の入
力端子B及び減算器SU16の入力端子Aに入力され
る。さらに、データDS36乃至DS38が加算器AD
107,AD108によって加算され、加算結果のデー
タが加算器AD108から減算器SU16の入力端子B
に入力される。減算器SU15はB−Aの減算を行って
減算結果のデータを、空間フィルタF25の計算結果の
データとして比較選択器CS14に出力する。また、減
算器SU16はA−Bの減算を行って減算結果のデータ
を、空間フィルタF26の計算結果のデータとして比較
選択器CS14に出力する。これに応答して、比較選択
器CS14は入力された各データのうち絶対値が大きい
データを選択して比較選択器CS16に出力する。
【0128】データDS40乃至DS42が加算器AD
109,AD110によって加算され、加算結果のデー
タが加算器AD110から減算器SU17の入力端子A
に入力される。また、データDS43乃至DS45が加
算器AD111,AD112によって加算され、加算結
果のデータが加算器AD112から減算器SU17の入
力端子B及び減算器SU18の入力端子Aに入力され
る。さらに、データDS46乃至DS48が加算器AD
113,AD114によって加算され、加算結果のデー
タが加算器AD114から減算器SU18の入力端子B
に入力される。減算器SU17はB−Aの減算を行って
減算結果のデータを、空間フィルタF27の計算結果の
データとして比較選択器CS15に出力する。また、減
算器SU18はA−Bの減算を行って減算結果のデータ
を、空間フィルタF28の計算結果のデータとして比較
選択器CS15に出力する。これに応答して、比較選択
器CS15は入力された各データのうち絶対値が大きい
データを選択して比較選択器CS16に出力する。
【0129】比較選択器CS13は入力された各データ
のうち絶対値が大きいデータを選択して比較選択器CS
17に出力し、また、比較選択器CS16は入力された
各データのうち絶対値が大きいデータを選択して比較選
択器CS17に出力する。これに応答して、比較選択器
CS17は入力された各データのうち絶対値が大きいデ
ータを選択して、選択したデータをエッジ強調量第1デ
ータとして復元データ計算部112に出力する。
【0130】図26は、エッジ強調量計算部111の第
2計算部111bのブロック図である。
【0131】図26に示すように、データDS13が減
算器SU21の入力端子Aに入力され、データDS14
が減算器SU21の入力端子B及び減算器SU22の入
力端子Aに入力され、データDS15が減算器SU22
の入力端子Bに入力される。減算器SU21はB−Aの
減算を行って減算結果のデータを、空間フィルタF31
の計算結果のデータとして比較選択器CS21に出力す
る。また、減算器SU22はA−Bの減算を行って減算
結果のデータを、空間フィルタF32の計算結果のデー
タとして比較選択器CS21に出力する。これに応答し
て、比較選択器CS21は入力された各データのうち絶
対値が大きいデータを選択して比較選択器CS23に出
力する。
【0132】データDS23が減算器SU23の入力端
子Aに入力され、データDS24が減算器SU23の入
力端子B及び減算器SU24の入力端子Aに入力され、
データDS25が減算器SU24の入力端子Bに入力さ
れる。減算器SU23はB−Aの減算を行って減算結果
のデータを、空間フィルタF33の計算結果のデータと
して比較選択器CS22に出力する。また、減算器SU
24はA−Bの減算を行って減算結果のデータを、空間
フィルタF34の計算結果のデータとして比較選択器C
S22に出力する。これに応答して、比較選択器CS2
2は入力された各データのうち絶対値が大きいデータを
選択して比較選択器CS23に出力する。
【0133】データDS33が減算器SU25の入力端
子Aに入力され、データDS34が減算器SU25の入
力端子B及び減算器SU26の入力端子Aに入力され、
データDS35が減算器SU26の入力端子Bに入力さ
れる。減算器SU25はB−Aの減算を行って減算結果
のデータを、空間フィルタF35の計算結果のデータと
して比較選択器CS24に出力する。また、減算器SU
26はA−Bの減算を行って減算結果のデータを、空間
フィルタF36の計算結果のデータとして比較選択器C
S24に出力する。これに応答して、比較選択器CS2
4は入力された各データのうち絶対値が大きいデータを
選択して比較選択器CS26に出力する。
【0134】データDS43が減算器SU27の入力端
子Aに入力され、データDS44が減算器SU27の入
力端子B及び減算器SU28の入力端子Aに入力され、
データDS45が減算器SU28の入力端子Bに入力さ
れる。減算器SU27はB−Aの減算を行って減算結果
のデータを、空間フィルタF37の計算結果のデータと
して比較選択器CS25に出力する。また、減算器SU
28はA−Bの減算を行って減算結果のデータを、空間
フィルタF38の計算結果のデータとして比較選択器C
S25に出力する。これに応答して、比較選択器CS2
5は入力された各データのうち絶対値が大きいデータを
選択して比較選択器CS26に出力する。
【0135】比較選択器CS23は入力された各データ
のうち絶対値が大きいデータを選択して比較選択器CS
27に出力し、また、比較選択器CS26は入力された
各データのうち絶対値が大きいデータを選択して比較選
択器CS27に出力する。これに応答して、比較選択器
CS27は入力された各データのうち絶対値が大きいデ
ータを選択して、選択したデータをエッジ強調量第2デ
ータとして復元データ計算部112に出力する。
【0136】以上のエッジ強調量計算部111におい
て、各空間フィルタによって計算されたエッジ強調量の
うち絶対値のエッジ強調量を選択しているのは、以下の
理由による。すなわち、多値の画像データに対するエッ
ジ強調処理においては、すべての方向のエッジ成分が加
算されるが、一方、2値の画像データに対するエッジ強
調処理においては、擬似中間調特有の画像パターンに対
しては微小なエッジ強調量を出力する場合が多い。この
微小なエッジ強調量は、信頼性が低く、それらの加算は
ともすれば大きな誤差となるからである。
【0137】(6−5)エッジ領域判別部 図27は、図3に図示したエッジ領域判別部109のブ
ロック図である。
【0138】図27に示すように、データDS10乃至
DS13が加算器AD121乃至AD123によって加
算され、加算結果のデータが加算器AD123から減算
器SU31の入力端子Aに出力される。また、データD
S14乃至DS17が加算器AD124乃至AD126
によって加算され、加算結果のデータが加算器AD12
6から減算器SU31の入力端子Bに出力される。減算
器SU31はB−Aの減算を行って、減算結果のデータ
を空間フィルタF41の計算結果のデータとして比較選
択器CS31に出力する。
【0139】データDS21乃至DS24が加算器AD
127乃至AD129によって加算され、加算結果のデ
ータが加算器AD129から減算器SU32の入力端子
Aに出力される。また、データDS25乃至DS28が
加算器AD130乃至AD132によって加算され、加
算結果のデータが加算器AD132から減算器SU32
の入力端子Bに出力される。減算器SU32はA−Bの
減算を行って、減算結果のデータを空間フィルタF42
の計算結果のデータとして比較選択器CS31に出力す
る。
【0140】データDS31乃至DS34が加算器AD
133乃至AD135によって加算され、加算結果のデ
ータが加算器AD135から減算器SU33の入力端子
Aに出力される。また、データDS35乃至DS38が
加算器AD136乃至AD138によって加算され、加
算結果のデータが加算器AD138から減算器SU33
の入力端子Bに出力される。減算器SU33はA−Bの
減算を行って、減算結果のデータを空間フィルタF43
の計算結果のデータとして比較選択器CS32に出力す
る。
【0141】データDS40乃至DS43が加算器AD
139乃至AD141によって加算され、加算結果のデ
ータが加算器AD141から減算器SU34の入力端子
Aに出力される。また、データDS44乃至DS47が
加算器AD142乃至AD144によって加算され、加
算結果のデータが加算器AD144から減算器SU34
の入力端子Bに出力される。減算器SU34はB−Aの
減算を行って、減算結果のデータを空間フィルタF44
の計算結果のデータとして比較選択器CS32に出力す
る。
【0142】比較選択器CS31は入力された各データ
のうち絶対値が大きいデータを選択して比較選択器CS
33に出力し、比較選択器CS32は入力された各デー
タのうち絶対値が大きいデータを選択して比較選択器C
S33に出力する。これに応答して、比較選択器CS3
3は入力された各データのうち絶対値が大きいデータを
選択して選択したデータを絶対値回路AB1に出力す
る。絶対値回路AB1は、入力されたデータの絶対値の
データを、エッジ領域判別量として復元データ計算部1
12に出力する。
【0143】なお、当該エッジ領域判別部109におい
て、絶対値のデータをエッジ領域判別量として出力して
いるのは、エッジ成分量の正又は負に対応するエッジ成
分の方向の情報が復元データ計算部112において不要
であるからである。
【0144】(6−6)復元データ計算部 図28は、図3に図示した復元データ計算部112のブ
ロック図である。
【0145】図28に示すように、9×9黒画素数のデ
ータが乗算器201に入力され、9×9のウィンドウW
9内の総画素数と7×7のウィンドウW7内の総画素数
との換算を行うために49/81が入力されたデータに
乗算され、乗算結果のデータがセレクタ202の入力端
子Aに出力される。また、7×7黒画素数第2データ
は、比較器203,204の各入力端子Aに入力される
とともに、セレクタ202の入力端子Bに入力される。
所定のしきい値TJ1のデータが比較器203の入力端
子Bに入力され、比較器203はA<BのときにHレベ
ルの信号をノアゲート205を介して乗算器206のク
リア端子に出力し、一方、それ以外のときLレベルの信
号を同様に出力する。また、“49−TJ1”のデータ
が比較器204の入力端子Bに入力され、比較器204
はA>BのときHレベルの信号をノアゲート205を介
して乗算器206のクリア端子に出力し、一方、それ以
外のときLレベルの信号を同様に出力する。
【0146】集中型第1ディザ画像判別信号はオアゲー
ト209及びオアゲート210を介して比較選択器20
7のクリア端子に入力され、また、集中型第2ディザ画
像判別信号はオアゲート209及びオアゲート210を
介して比較選択器207のクリア端子に入力されるとと
もに、セレクタ202の選択端子SELに入力される。
【0147】セレクタ202は、Hレベルの集中型第2
ディザ画像判別信号が選択端子SELに入力されている
とき、入力端子Aに入力されているデータを選択して、
乗算器211に出力し、一方、Lレベルの集中型第2デ
ィザ画像判別信号が選択端子SELに入力されていると
き、入力端子Bに入力されているデータを選択して、乗
算器211に出力する。乗算器211は、50階調から
64階調に変換するために設けられ、入力されるデータ
に63/49の乗数を乗算した後、乗算結果のデータを
平滑量として加算回路213の入力端子Aに出力する。
【0148】エッジ強調量第1データは比較選択器20
7の入力端子Bに入力され、エッジ強調量第2データ
は、乗算器206に入力される。乗算器206は、エッ
ジ強調量第1データを計算するときに用いる各空間フィ
ルタの各ウィンドウとエッジ強調量第2データを計算す
るときに用いる各空間フィルタの各ウィンドウとの大き
さを換算するために設けられ、入力されるデータに3を
乗算して、乗算結果のデータを比較選択器207の入力
端子Aに出力する。ここで、Hレベルの信号が乗算器2
06のクリア端子に入力されたとき、その出力データが
“0”にクリアされる。
【0149】エッジ領域判別量のデータは比較器208
の入力端子Aに入力され、所定のしきい値TJ2のデー
タが比較器208の入力端子Bに入力され、比較器20
8はA<BのときHレベルの信号をオアゲート210を
介して比較選択器207に出力し、一方、それ以外のと
きLレベルの信号を同様に出力する。比較選択器207
は、クリア端子にLレベルの信号が入力されていると
き、各入力端子A,Bに入力される各データのうち絶対
値が最大のデータを選択して乗算器212に出力し、一
方、クリア端子にHレベルの信号が入力されていると
き、出力データをクリアして“0”のデータを乗算器2
12に出力する。乗算器212は、平滑量に適量のエッ
ジ強調量の混合を行うために、入力されたデータに(6
3×0.4/21)を乗算して、乗算結果のデータをエ
ッジ強調量として加算回路213の入力端子Bに出力す
る。さらに、加算回路213は、各入力端子A,Bに入
力された平滑量のデータとエッジ強調量のデータとを、
詳細後述するように加算した後、加算結果のデータを中
間調復元画像データとしてデータ混合部104に出力す
る。
【0150】以上のように構成された復元データ計算部
112において、セレクタ202では、集中型第2デー
タ画像判別信号に応じて、9×9黒画素数に対応するデ
ータを選択するか、7×7黒画素数第2データを選択す
るかの両者の選択が行われる。上記集中型第1ディザ画
像は、主副走査方向に4ドット毎に1周期の濃度変化が
存在する。そのため、平滑量を計算するために4×4の
ウィンドウよりも大きなウィンドウが必要であり、本実
施例においては、7×7のウィンドウW7を用いる。一
方、上記集中型第2ディザ画像においては、斜め方向に
4ドット毎に1周期の濃度変化が存在する。そのため、
平滑量を計算するために、(2の平方根×4)×(2の
平方根×4)のウィンドウよりも大きなウィンドウが必
要であり、本実施例では、マージンを加算して、9×9
のウィンドウW9を用いる。なお、分散型中間調画像に
対しては、平滑量を計算するために、7×7のウィンド
ウW7を用いる。
【0151】なお、モアレの発生を防止するために、デ
ィザの周期の整数倍の大きさのウィンドウが望ましい。
従って、平滑量を計算するために、集中型第1ディザ画
像に対しては、4×4のウィンドウ又は8×8のウィン
ドウを用いることがより好ましい。また、集中型第2デ
ィザ画像に対しては、平滑量を計算するために、ウィン
ドウの辺が主副走査方向に平行な8×8のウィンドウ
を、主副走査方向に対して45度だけ傾斜されたウィン
ドウを用いることがより好ましい。
【0152】また、当該復元データ計算部112におい
て、注目画素がエッジ領域にあるか否かを判別するため
に、集中型第1ディザ画像判別信号と集中型第2ディザ
画像判別信号を用いる。エッジ領域判別量が所定のしき
い値TJ2よりも小さいとき(比較器208の出力信号
がHレベルのとき)、又は集中型第1ディザ画像判別信
号と集中型第2ディザ画像判別信号のいずれかの信号が
Hレベルであるとき(オアゲート209の出力信号がH
レベルであるとき)、オアゲート210の出力信号はH
レベルとなり、このとき、比較選択器207の出力デー
タが“0”にクリアされ、エッジ強調量が“0”とな
り、エッジ強調を行わない。これは、集中型第1又は第
2ディザ画像の領域においては、そのディザパターンの
空間周波数が比較的低いため、分散型中間調画像の検出
を目的とするエッジ領域判別部109がエッジ領域であ
ると誤って判断するようなエッジ判別量を出力するおそ
れがあるからである。なお、本実施例において、好まし
くは、上記しきい値TJ2は4である。
【0153】さらに、エッジ強調量第1データを計算す
るために用いる空間フィルタのウィンドウとエッジ強調
量第2データを計算するために用いる空間フィルタのウ
ィンドウとの間の大きさの違いを換算するために、乗算
器206を設けている。換算の比率は、一方のウィンド
ウの空間周波数を有する画像に対して、そのウィンドウ
を用いて計算されるエッジ強調量が選択されるように設
定する必要がある。
【0154】また、少数画素数が所定のしきい値TJ1
以上であるとき(比較器203,204の両方の出力信
号がLレベルであるとき)、エッジ強調量第2データの
乗算器206による換算データがクリアされて“0”に
される。これは、エッジ強調量第2データは、幅が1の
細線形状の画像を対象として計算されたエッジ強調量で
あって、このような画像において、上述のように、少数
画素数は比較的小さいからである。また、当該処理によ
って、少数画素が多くなってきたとき、擬似中間調の画
像パターンを強調することを防止することができる。な
お、本実施例において、上記しきい値TJ1は好ましく
は、8である。
【0155】図29は、図28に図示した加算回路21
3のブロック図である。
【0156】加算回路213は、符号1ビットを含む7
ビットのエッジ強調量と6ビットの平滑量を加算する回
路であって、加算器AD151と、比較器CM51,C
M52と、符号ビット1ビットと最上位1ビットを切り
捨てて出力するビット切捨回路BACと、セレクタSE
1と、入力されるデータを1/2倍して出力する乗算器
MU51とを備える。
【0157】乗算器212から出力されるエッジ強調量
のデータと、乗算器211から出力される平滑量のデー
タは加算器AD151に入力され、当該加算器AD15
1から出力される符号1ビットを含む8ビットのデータ
は、比較器CM51,CM52の各入力端子Aに出力さ
れるとともに、ビット切捨回路BACを介してセレクタ
SE1に出力される。比較器CM51の入力端子Bに
“0”のデータが入力され、比較器CM51は各入力端
子A,Bに入力されるデータを比較し、入力端子Aに入
力されるデータが入力端子Bに入力されたデータよりも
小さいときHレベルの比較結果信号をセレクタSE1の
選択信号入力端子SELAに出力し、一方、それ以外の
とき、Lレベルの比較結果信号を同様に出力する。ま
た、比較器CM52の入力端子Bに“64”のデータが
入力され、比較器CM52は各入力端子A,Bに入力さ
れるデータを比較し、入力端子Aに入力されるデータが
入力端子Bに入力されたデータ以上であるときHレベル
の比較結果信号をセレクタSE1の選択信号入力端子S
ELBに出力し、一方、それ以外のとき、Lレベルの比
較結果信号を同様に出力する。セレクタSE1は、選択
信号入力端子SEAに入力される信号がHレベルのとき
入力端子Aに入力される“0”のデータを出力し、ま
た、選択信号入力端子SEBに入力される信号がHレベ
ルのとき入力端子Aに入力される“64”のデータを出
力し、各選択信号入力端子SEA,SEBに入力される
信号がいずれもLレベルのとき入力端子Cに入力される
6ビットのデータを出力する。セレクタSE1から出力
されるデータは乗算器MU51を介して、復元された中
間調の多値画像データとしてデータ混合部104に出力
される。
【0158】以上のように構成された加算回路213
は、エッジ強調量と平滑量を加算し、加算結果のデータ
のうち0未満及び64以上をそれぞれ0、63にまるめ
た後、下位1ビットを切り捨てて、0から31までのあ
る値を有する5ビットのデータを演算することができ、
この演算結果のデータを復元された中間調の多値画像デ
ータとしてデータ混合部104に出力する。
【0159】(7)他の実施例 以上の実施例においては、図41に図示した周辺分布の
変化に基づいて集中型中間調画像の検出を行っている
が、図76に図示した5個のウィンドウW4a乃至W4
dを用いたパターンマッチングの方法を用いてもよい。
【0160】図76において、注目画素*を含む4×4
のウィンドウW4aと、当該ウィンドウW4aに対して
第1及び第2の斜め方向に隣接して位置する4個の各4
×4のウィンドウW4b乃至W4dとの間で、画像パタ
ーンのマッチングを行い、各画素データが一致しない画
素数を計数することによって、集中型中間調画像に対す
る中間調判別値を求めることができる。なお、上記4個
のウィンドウW4b乃至W4dは、スクリーン角が0度
と45度の2種類のドット集中型組織的ディザ画像に同
時に対応できるようにするために用いている。
【0161】いま、例えば、図77の画像パターンPA
T1と、図78の画像パターンPAT2と、図79の画
像パターンPAT3について、上記のパターンマッチン
グの方法を用いて、非マッチング画素数を計数した結果
を「表1」に示す。
【0162】
【表1】
【0163】「表1」から明らかなように、非中間調の
画像パターンである図77の画像パターンPAT1の場
合に、非マッチング画素数が大きな値となっており、こ
れによって、当該パターンマッチングの方法の妥当性が
証明された。
【0164】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る請求項
1記載の画像処理装置によれば、各画素が白画素と黒画
素からなる入力された2値画像データを多値画像データ
に復元する画像処理装置において、上記入力された2値
画像データのうちの注目画素の2値画像データに対し
て、上記注目画素とその周辺画素との濃度差を強調する
エッジ強調処理を行なうエッジ強調手段と、上記注目画
素を含む所定の領域内の黒画素数が当該領域内の全画素
数の半分よりも小さい第1のしきい値を超え、かつ当該
領域内の全画素数の半分よりも大きい第2のしきい値未
満であるときに、上記エッジ強調手段によるエッジ強調
処理を禁止する禁止手段とを備える。
【0165】また、本発明に係る請求項2記載の画像処
理装置によれば、各画素が白画素と黒画素からなる入力
された2値画像データを多値画像データに復元する画像
処理装置において、上記入力された2値画像データのう
ちの注目画素とその周辺画素を含む所定の第1の領域内
の2値画像データに基づいて、上記注目画素のエッジ強
調量を計算し、上記計算されたエッジ強調量に基づいて
上記注目画素とその周辺画素との濃度差を強調するエッ
ジ強調処理を行なう第1のエッジ強調手段と、上記入力
された2値画像データのうちの注目画素とその周辺画素
を含みかつ上記第1の領域よりも小さい所定の第2の領
域内の2値画像データに基づいて、上記注目画素のエッ
ジ強調量を計算し、上記計算されたエッジ強調量が上記
第1のエッジ強調手段によって計算されたエッジ強調量
よりも大きいときに、上記計算されたより大きいエッジ
強調量に基づいて上記注目画素とその周辺画素との濃度
差を強調するエッジ強調処理を行なう第2のエッジ強調
手段と、上記注目画素を含む所定の第3の領域内の黒画
素数が当該第3の領域内の全画素数の半分よりも小さい
第1のしきい値を超え、かつ当該第3の領域内の全画素
数の半分よりも大きい第2のしきい値未満であるとき
に、上記第2のエッジ強調手段によるエッジ強調処理を
禁止し、一方、上記第1のエッジ強調手段によってエッ
ジ強調処理を行わせる制御手段とを備える。
【0166】従って、上述のように、注目画素を含む所
定の領域内の白画素数と黒画素数がほぼ等しくなるとき
に、擬似中間調の特有の画像パターンが、細線の画像と
同様に、線状の画像になる傾向があるが、この場合に、
この擬似中間調の画像を誤ってエッジ強調を行ってしま
うことを防止することができる。これによって、2値画
像データを多値画像データに、従来例に比較しより正確
に、すなわち原画像により忠実に復元することができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例であるファクシミリ装
置の機構部の縦断面図である。
【図2】 図1に図示したファクシミリ装置の信号処理
部のブロック図である。
【図3】 図2に図示した画像復元処理部のブロック図
である。
【図4】 図3に図示した10×21マトリックスメモ
リ回路のブロック図である。
【図5】 図3に図示したディザ判定部の第1計算部の
ブロック図である。
【図6】 図3に図示したディザ判定部の第2計算部の
ブロック図である。
【図7】 図5、図6、図18並びに図20乃至図23
に図示した論理B回路のブロック図である。
【図8】 図3に図示したディザ判定部の第3計算部の
ブロック図である。
【図9】 図3に図示したディザ判定部の第4計算部の
ブロック図である。
【図10】 図3に図示したディザ判定部の第5計算部
のブロック図である。
【図11】 図3に図示したディザ判定部の第6計算部
のブロック図である。
【図12】 図3に図示したディザ判定部の第7計算部
のブロック図である。
【図13】 図3に図示した隣接状態判定部の第1計算
部のブロック図である。
【図14】 図13に図示した主副走査方向隣接数カウ
ンタのブロック図である。
【図15】 図3に図示した隣接状態判定部の第2計算
部のブロック図である。
【図16】 図3に図示した隣接状態判定部の第3計算
部のブロック図である。
【図17】 図3に図示した5×11マトリックスメモ
リ回路のブロック図である。
【図18】 図3に図示した判定データ計数部のブロッ
ク図である。
【図19】 図3に図示した判別データ信号生成部のブ
ロック図である。
【図20】 図3に図示した窓内計数部の第1計算部の
ブロック図である。
【図21】 図3に図示した窓内計数部の第2計算部の
ブロック図である。
【図22】 図3に図示した窓内計数部の第3計算部の
ブロック図である。
【図23】 図3に図示した窓内計数部の第4計算部の
ブロック図である。
【図24】 図3に図示した平滑量計算部のブロック図
である。
【図25】 図3に図示したエッジ強調量計算部の第1
計算部のブロック図である。
【図26】 図3に図示したエッジ強調量計算部の第2
計算部のブロック図である。
【図27】 図3に図示したエッジ領域判別部のブロッ
ク図である。
【図28】 図3に図示した復元データ計算部のブロッ
ク図である。
【図29】 図28に図示した加算回路のブロック図で
ある。
【図30】 本実施例において用いる10×21のウィ
ンドウ内の各画素データを示す図である。
【図31】 図3に図示した隣接状態判定部及びディザ
判定部における判定時の各画素の参照範囲、図3に図示
した判別データ信号生成部における判定時の各画素の参
照範囲、図3に図示した中間調画像復元部における復元
時の各画素の参照範囲を示す図である。
【図32】 文字画像を読み取った後、所定のしきい値
を用いて2値化したときに得られる非中間調画像の一例
を示す図である。
【図33】 均一濃度チャートを読み取った後、誤差拡
散法で2値化したときに得られる擬似中間調2値化画像
の一例を示す図である。
【図34】 写真画像を読み取った後、スクリーン角が
0度のドット集中型組織的ディザ法で2値化したときに
得られる擬似中間調2値化画像の一例を示す図である。
【図35】 写真画像を読み取った後、スクリーン角が
45度のドット集中型組織的ディザ法で2値化したとき
に得られる擬似中間調2値化画像の一例を示す図であ
る。
【図36】 7×7のウィンドウ内における黒画素数に
対する主副走査方向の4方向の隣接数を示すグラフであ
る。
【図37】 図3に図示したディザ判定部において用い
る各ウィンドウの黒画素数データS10乃至S17を示
す図である。
【図38】 図3に図示したディザ判定部において用い
る各ウィンドウの黒画素数データS20乃至S27を示
す図である。
【図39】 図3に図示したディザ判定部において用い
る各ウィンドウの黒画素数データS30乃至S37を示
す図である。
【図40】 図3に図示したディザ判定部において用い
る各ウィンドウの黒画素数データS40乃至S47を示
す図である。
【図41】 主走査方向又は副走査方向に連続する各ウ
ィンドウの各黒画素数データに対する黒画素数の周辺分
布を示すグラフである。
【図42】 7×7のウィンドウ内の各画素における主
走査方向の隣接を示す図である。
【図43】 7×7のウィンドウ内の各画素における副
走査方向の隣接を示す図である。
【図44】 注目画素周辺に少数画素がないが、隣接判
別用のウィンドウ内に比較的多数の少数画素が存在する
場合の一例を示す図である。
【図45】 線状の非中間調画像が7×7のウィンドウ
に近づく場合の一例を示す図である。
【図46】 線状の非中間調画像が7×7のウィンドウ
に近づく場合の別の例を示す図である。
【図47】 図3に図示した5×11マトリックスメモ
リ回路における各画素の検出信号を示す図である。
【図48】 図3に図示した判別データ信号生成部のテ
ーブル用ROMに格納される、分散型中間調画像に対す
る非中間調指数のグラフである。
【図49】 図3に図示した判別データ信号生成部のテ
ーブル用ROMに格納される、集中型中間調画像に対す
る非中間調指数のグラフである。
【図50】 図3に図示した平滑値計算部において用い
る、7×7のウィンドウ内の黒画素数を計数するための
空間フィルタを示す図である。
【図51】 図3に図示した平滑値計算部において用い
る、9×9のウィンドウ内の黒画素数を計数するための
空間フィルタを示す図である。
【図52】 平滑値を計算するために用いる空間フィル
タの変形例を示す図である。
【図53】 エッジ強調量を計算する必要性を説明する
ために用いる平滑用空間フィルタの一例を示す図であ
る。
【図54】 エッジ強調量を計算する必要性を説明する
ために用いる平滑用空間フィルタの別の例を示す図であ
る。
【図55】 エッジ強調量を計算する必要性を説明する
ために用いる画像の一例と、その画像について主走査方
向に図53と図54の平滑用空間フィルタを適用したと
きの各計算値を示す図である。
【図56】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF21を示す図である。
【図57】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF22を示す図である。
【図58】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF23を示す図である。
【図59】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF24を示す図である。
【図60】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF25を示す図である。
【図61】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF26を示す図である。
【図62】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF27を示す図である。
【図63】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF28を示す図である。
【図64】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF31を示す図である。
【図65】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF32を示す図である。
【図66】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF33を示す図である。
【図67】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF34を示す図である。
【図68】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF35を示す図である。
【図69】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF36を示す図である。
【図70】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF37を示す図である。
【図71】 図3に図示したエッジ強調量計算部におい
て用いられる、エッジ強調量を計算するための空間フィ
ルタF38を示す図である。
【図72】 図3に図示したエッジ領域判別部において
用いられる、エッジ領域判別量を計算するための空間フ
ィルタF41を示す図である。
【図73】 図3に図示したエッジ領域判別部において
用いられる、エッジ領域判別量を計算するための空間フ
ィルタF42を示す図である。
【図74】 図3に図示したエッジ領域判別部において
用いられる、エッジ領域判別量を計算するための空間フ
ィルタF43を示す図である。
【図75】 図3に図示したエッジ領域判別部において
用いられる、エッジ領域判別量を計算するための空間フ
ィルタF44を示す図である。
【図76】 集中型中間調画像に対する中間調指数を計
算するための変形例であるパターンマッチング法を説明
するための5個のパターンマッチング用ウィンドウW4
a乃至W4eを示す図である。
【図77】 図76に図示したパターンマッチング用ウ
ィンドウを用いて行なう、パターンマッチング法による
計算例を示すために用いる第1の画像パターンPAT1
を示す図である。
【図78】 図76に図示したパターンマッチング用ウ
ィンドウを用いて行なう、パターンマッチング法による
計算例を示すために用いる第2の画像パターンPAT2
を示す図である。
【図79】 図76に図示したパターンマッチング用ウ
ィンドウを用いて行なう、パターンマッチング法による
計算例を示すために用いる第3の画像パターンPAT3
を示す図である。
【符号の説明】
62…画像復元処理部、 100…10×21マトリックスメモリ回路、 101…中間調画像復元部、 109…エッジ領域判別部、 110…平滑量計算部、 111…エッジ強調量計算部、 112…復元データ計算部、 113…窓内計算部、 203,204…比較器、 205…オアゲート、 206…乗算器 207…比較選択器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 B41J 2/52 G06T 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各画素が白画素と黒画素からなる入力さ
    れた2値画像データを多値画像データに復元する画像処
    理装置において、 上記入力された2値画像データのうちの注目画素の2値
    画像データに対して、上記注目画素とその周辺画素との
    濃度差を強調するエッジ強調処理を行なうエッジ強調手
    段と、 上記注目画素を含む所定の領域内の黒画素数が当該領域
    内の全画素数の半分よりも小さい第1のしきい値を超
    え、かつ当該領域内の全画素数の半分よりも大きい第2
    のしきい値未満であるときに、上記エッジ強調手段によ
    るエッジ強調処理を禁止する禁止手段とを備えたことを
    特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 各画素が白画素と黒画素からなる入力さ
    れた2値画像データを多値画像データに復元する画像処
    理装置において、 上記入力された2値画像データのうちの注目画素とその
    周辺画素を含む所定の第1の領域内の2値画像データに
    基づいて、上記注目画素のエッジ強調量を計算し、上記
    計算されたエッジ強調量に基づいて上記注目画素とその
    周辺画素との濃度差を強調するエッジ強調処理を行なう
    第1のエッジ強調手段と、 上記入力された2値画像データのうちの注目画素とその
    周辺画素を含みかつ上記第1の領域よりも小さい所定の
    第2の領域内の2値画像データに基づいて、上記注目画
    素のエッジ強調量を計算し、上記計算されたエッジ強調
    量が上記第1のエッジ強調手段によって計算されたエッ
    ジ強調量よりも大きいときに、上記計算されたより大き
    いエッジ強調量に基づいて上記注目画素とその周辺画素
    との濃度差を強調するエッジ強調処理を行なう第2のエ
    ッジ強調手段と、 上記注目画素を含む所定の第3の領域内の黒画素数が当
    該第3の領域内の全画素数の半分よりも小さい第1のし
    きい値を超え、かつ当該第3の領域内の全画素数の半分
    よりも大きい第2のしきい値未満であるときに、上記第
    2のエッジ強調手段によるエッジ強調処理を禁止し、一
    方、上記第1のエッジ強調手段によってエッジ強調処理
    を行わせる制御手段とを備えたことを特徴とする画像処
    理装置。
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