JP3642696B2 - 基板保持装置およびそれを用いた基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を保持して可動させる基板保持装置及びこの基板保持装置を用いた基板処理装置に関して、特に静止状態で基板保持装置で保持し、基板を回転させながら所定の処理を行なう回転式基板処理部や、装置に対して基板の搬入・搬出を行なう基板搬入出手段、装置内で基板の搬送を行なう基板搬送手段、さらには、基板の上面と下面とを反転させる基板反転手段、本基板処理装置に付設される他の基板処理装置との間で基板の受渡しを行なう基板受渡し手段、及びこれらの手段を備えた基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の基板処理装置としては、例えば、フォトリソグラフィ工程における露光処理前後の一連の基板処理を行なう装置が挙げられる。
【0003】
この基板処理装置には、一般に、複数個の回転式基板処理部や、基板搬入出部、基板搬送ロボット(基板搬送手段)などを備えている。
【0004】
上記基板搬入出部には、複数枚の基板が収納されたキャリアから基板を1枚ずつ取り出して上記基板搬送ロボットに順次引き渡す(基板を搬入する)とともに、基板処理装置での一連の基板処理が終了した基板を上記基板搬送ロボットから受け取り、前記キャリア(もとのキャリア)に順次収納する(基板を搬出する)ための基板搬入出ロボット(基板搬入出手段)を備えている。
【0005】
また、上記回転式基板処理部は、基板を保持して回転させる基板回転保持装置を有していて、基板を回転させながら所定の基板処理(例えば、フォトレジスト液の塗布処理や現像処理、洗浄処理など)を行なうもので、例えば、基板にフォトレジスト液を塗布するスピンコーターや、現像処理を行なうスピンデベロッパー、基板を洗浄する基板洗浄装置などが上記回転式基板処理部に相当する。
さらに、上記基板搬送ロボットは、基板搬入出ロボットから受け取った基板を所定の処理手順に従って各回転式基板処理部などに搬送する。
また、例えば、基板処理装置内で洗浄液を上方から供給して基板の裏面を洗浄するような場合などには、基板の上面と下面とを反転させる必要があるので、基板処理装置内に基板の上面と下面とを反転させる基板反転部(基板反転手段)が備えられる。
【0006】
さらに、一般には、露光処理自体は本基板処理装置と独立した露光ユニットで行なわれるので、本基板処理装置の近くに露光ユニットが付設され、本基板処理装置と露光ユニットとの間の基板の受渡しを行なうためのインターフェースユニット(IFユニット)が設けられる。このIFユニットには、基板処理装置と露光ユニットとの間で基板を受け渡す(露光処理前の基板を基板処理装置から露光ユニットへ受け渡すとともに、露光処理が終了した基板を露光ユニットから基板処理装置へ受け渡す)ための基板受渡しロボット(基板受渡し手段)を備えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
【0008】
すなわち、従来の基板処理装置に備えられる基板搬入出ロボットや、基板搬送ロボット、回転式基板処理部内の基板回転保持装置、および、基板受渡しロボットなどでは、一般に、いわゆる真空吸着方式で基板を保持し、基板の搬入出や搬送、回転処理、受渡しなどを行なっていた。
【0009】
このように、従来装置においては、装置内の多数箇所に真空吸着方式が採用されているが、真空吸着である以上、基板表面に接触して保持する必要性から保持部での粉塵(パーティクル)の基板表面への転写や、基板表面および保持部における傷の発生が避けられなかった。即ち、真空吸着方式で基板を吸着すると基板に接触跡が残る欠点がある上に粉塵(パーティクル)の付着が増加していた。
【0010】
一方、線幅の微細化などの著しい昨今の基板製造工程では、上記不都合はより顕著に現れており、無視できないまでになってきている。例えば、露光処理時に露光機ステージの面精度を基板露光面に再現することが困難になり、デフォーカス(ピンボケ)などの問題が発生していた。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板を傷付けることがなく、装置内での粉塵の発生を軽減し得る基板保持装置及びその保持装置を用いた基板処理装置を提供することを特徴とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、請求項1に係る発明は、基板の一面を吸引して吸着する真空チャックにて基板を保持する基板保持部と、該基板保持部の吸引口に連通接続される吸引機構と、該吸引機構は前記基板を基板保持部にて保持する吸引力を切り換え可能な切換手段と、を備え、前記切換手段は、前記吸引機構による吸引力を切り換える制御手段を有し、その制御手段により前記基板と前記基板保持部との当接時の吸引力を前記基板を前記基板保持部にて保持して可動する時の吸引力よりも低い吸引力にて吸引するように切り換えることを特徴とする基板保持装置である。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の基板保持装置において、前記切換手段は、吸引源から基板保持部までの吸引配管系の途中に介装された少なくとも吸引力の異なる2つの配管系を有し、該配管系を切り換えることにより吸引力を切り換えることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の基板保持装置において、前記切換手段は、吸引源から基板保持部までの吸引配管系の途中に介装された配管内の吸引力を少なくとも2段階に制御する調節器から成ることを特徴とする。
【0017】
請求項4に係る発明は、前記請求項1ないし請求項3記載の基板保持装置を用いた基板処理装置であって、前記基板保持装置にて基板を保持し回転させながら所定の基板処理を行なう回転式基板処理部を有することを特徴とする。
【0020】
本発明の作用は次のとおりである。請求項1に係る発明の基板保持装置においては、基板を基板保持部の真空チャックにて吸着する吸引力を吸引機構の切換手段にて切り換え可能とする。よって基板の保持部による保持状態を状況に応じて変更することが可能となる。例えば、搬入された基板を基板保持部に受け渡す際、基板保持部と基板に当接時に低い(弱い)吸引力を作用させることで接触傷が発生することを防止できる。また、基板が基板保持部に真空チャックで保持されるために当接するときの吸引力は、基板を基板保持部で吸着して可動させる時の吸引力よりも低い圧力に切り換えられる。これにより基板を保持し可動する時は確実に基板が保持される。そして、基板と基板保持部が当接する時は接触傷の発生を防止することが可能となる。
【0021】
請求項2に係る発明の基板保持装置では、基板保持部の真空チャックによる吸引力の切り換えを配管系を切り換えることにより行なう。即ち吸引力によりそれぞれ専用の配管系を備えることにより切り換え動作のみで吸引力を可変にすることが可能になる。また応答性の良い吸引力の切り換えを行なうことが可能となる。
【0022】
請求項3に係る発明の基板保持装置では、基板保持部の真空チャックによる吸引力の切り換えを調節器を制御することにより行なう。即ち調節器の切り換え動作のみで吸引力を可変にすることが可能になる。
【0025】
請求項4に係る発明の基板処理装置では、回転式基板処理部において基板を基板保持部に真空チャックで吸着する吸引力を吸引機構の切換手段にて切り換え可能とする。そして基板の吸引力を基板保持装置による回転や静止等の状況に応じて変更することが可能となる。よって、搬入された基板を基板保持部に受け渡す際に、基板保持部と基板との当接時に低い吸引力にて行なうことで接触傷が発生することをことを防止できる。また基板が回転処理される時の吸引力は高い(強い)吸引力に切り換えられる。これにより基板が回転される時は確実に基板が保持される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る基板処理装置の概略構成図であり、図2は回転式基板処理部の概略断面図である。
【0029】
まず図1を参照して回転式基板処理部を有する基板処理装置の全体構造を説明する。本実施例では本願の基板保持装置を具備する基板処理装置として、回転式基板処理部を有するスピンコーター、スピンスクラバー、スピンデベロッパーの構成を説明する。これらの装置ではいずれも要部の一つである基板保持装置を備えて、基板Wを保持して回転させながら、スピンコーターでは基板Wへのフォトレジスト液の塗布、スピンスクラバーでは基板Wの洗浄、スピンデベロッパーでは現像処理がそれぞれ行なわれる。
【0030】
図1において、基板処理装置1は回転式基板処理部2と、この回転式基板処理部2に連通接続されている配管系より主に構成される吸引機構3とを具備して成る。回転式基板処理部2は基板Wを水平姿勢で保持する基板保持装置4を備える。基板保持装置4はモータ5の回転軸に取り付けられ、鉛直軸の回りで回転駆動される。
【0031】
図2において、モータ5は回転軸51が鉛直方向に向くようにモータ保持部材21によりベース部材22に固定されている。また、モータ保持部材21は、モータ5の上面を保持する保持フランジ21aと、保持フランジ21aをベース部材22に固定する固定部材21bとから構成されている。
【0032】
基板保持部40は基板Wの一面(図1の実施例においては裏面)を吸引して吸着し保持する円形状の真空チャックから構成される。基板保持部40の中央には吸引口41が形成されており、吸引口41はモータ5の回転軸51内に形成された吸引路42に連通している。回転軸51の吸引路42は連結部材43を介して吸気管路31に接続されている。さらに、吸気管路31は後述する吸引機構3に接続されている。
【0033】
連結部材43は回転軸51の吸引路42の端部と吸気管路31の端部とを連通させる環状の連通空間44を有し、図示しない螺子によりシール保持部材45と接合面にシール部材を配置して装着されている。この構成より連結部材43の連通空間44の気密が保持されている。そして上記の吸引口41、回転軸51の吸引路42および吸気管路31を通して吸気することにより、基板Wの裏面が基板保持部40の上面に吸着され保持される、所謂、真空チャックが構成される。
【0034】
モータ5はモータ保持部材21によりベース部材22に固定されている。また、モータ保持部材21はモータ5の上面を保持する保持フランジ21aと、モータ5の本体外周を取り囲み、かつ保持フランジ21aをベース部材22に固定する円筒状の固定部材21bとから構成される。ベース部材22は、回転式基板処理部2内の雰囲気を上下に隔離するような平板状に形成されている。そして、ベース部材22およびモータ保持部材21により、モータ5の本体部はベース部材22より上の雰囲気と遮断されている。
【0035】
そして、基板保持装置4の基板保持部40に保持された基板Wの周囲には、処理液の飛散防止用のカップ6が配置されている。なお、基板保持部40と、飛散防止カップ6とは相対昇降可能に構成されていて、基板保持部40と図示しない基板搬送ロボットとの基板Wの受け渡しの際には、基板保持部40に対して飛散防止カップ6が降下されて、基板搬送ロボットのアームとの干渉を回避している。
【0036】
次に、吸引機構3について説明する。図1において、32aは第1の真空切換バルブ、32bは第2の真空切換バルブである。また33は基板保持部40による基板Wの吸着のON、OFFを切り換えるON/OFF切換バルブである。34は吸気管路31内の圧力を測定する圧力センサ、35は第1の圧力調整弁、36は第2の圧力調整弁、37は吸引源としての真空ポンプである。
【0037】
吸気管路31の一方は基板保持部40に連通接続され、他方は真空ポンプ37に接続される。そしてON/OFF切換バルブ33と真空ポンプ37の間において分岐され、第1の真空切換バルブ32aと第1の圧力調整弁35が並列に接続された高減圧配管系31aと、第2の真空切換バルブ32bと第2の圧力調整弁36が並列に接続された低減圧配管系31bとが構成される。この高減圧配管系31aと低減圧配管系31bは真空ポンプ37側において合流される。
【0038】
高減圧配管系31a は、第1の真空切換バルブ32aと第1の圧力調整弁35との間に高減圧配管系31a内の圧力を測定表示する真空圧力計35aを備える。この第1の圧力調整弁35は手動調整弁から構成され、真空圧力計35aが低い圧力値(高真空)を指示するように前もって調整される。即ち、高減圧配管系31a内は真空ポンプ37による吸引力が高い(強い)状態が維持され、基板保持部40の吸引口41から強い吸引が行われる。本実施例における高真空は基板保持部40にて基板Wを吸着した後、基板保持部40を回転させても基板Wがズレない、または落ちない状態を維持する値に設定される。よって、基板の回転速度や基板の大きさによって適宜に設定可能である。
【0039】
一方、低減圧配管系31bも高減圧配管系31aと同様に配管内の圧力を測定表示する真空圧力計36aを備える。しかしながら、第2の圧力調整弁36は真空圧力計36aが高い圧力値(低真空)を指示するように前もって調整され、低減圧配管系31bは高減圧配管系31aよりは真空ポンプ37による吸引力が低い(弱い)状態が維持される。そして基板保持部40の吸引口41から弱い吸引が行われる。本実施例の低真空は、基板保持部40が静止状態で基板Wが当接され吸着される時に作用し、基板Wがズレない程度の値に設定される。よって、この設定値は大気圧よりも低ければ良く、また基板Wが基板保持部40に吸着される時に接触傷が発生しない値以上に適宜設定される。
【0040】
次に上記構成の基板処理装置1を制御する制御手段7について説明する。図3は制御手段7の構成を説明するブロック図である。なお、制御手段7は、RAM、ROM、CPUなどで構成される、いわゆるマイクロコンピュータである。そして、制御手段7は、回転式基板処理部2と吸引機構3を制御する制御部71により構成される。
【0041】
制御部71は、主に各種タイミングから基板保持装置4のモータ5の回転・停止を制御する。そして制御部71には圧力センサ34の信号が入力され、ON/OFF切換バルブ33、第1の真空切換バルブ32aと第2の真空切換バルブ32b、第1の圧力調整弁35と第2の圧力調整弁36、真空ポンプ37の動作を制御するよう信号を出力する。ここで、この制御手段7と第1の真空切換バルブ32a及び第2の真空切換バルブ32bは本発明の切換手段に相当している。
【0042】
以下、図4の吸引機構3の動作を示す説明図を参照しながら、本実施例の基板処理装置1で行われる動作について説明する。まず電源がONされると回転式基板処理部2は待機状態となる。真空ポンプ37が吸引を開始し、回転式基板処理部2においては図示しない基板搬送ロボットからの基板の搬入に備えて、基板保持部40は静止状態で待機する。吸引機構3は図1に示すように、、第1の真空切換バルブ32aと第2の真空切換バルブ32bはOFFポートがぞれぞれ配管系に連通するように位置する。 ON/OFF切換バルブ33は出力OFFポート33aと入力開放ポート33bが吸気管路31に接続される。この状態で、吸気管路31は入力開放ポート33bを介して大気に開放されており、基板保持部40の吸引口41からの吸気は行なわれていない。
【0043】
次に基板Wの搬入が制御部71に指示されると、制御部71は回転式基板処理部2を基板受け取り状態とする。図4(a)に示すように、吸引機構3は第1の真空切換バルブ32aのOFFポートが高減圧配管系31aに連通するように位置し、第2の真空切換バルブ32bはONポートが低減圧配管系31bに連通するように位置する。 ON/OFF切換バルブ33は接続ポート33cが吸気管路31に接続されるように切り換えられる。この状態では、基板保持部40の吸引口41、回転軸51の吸引路42、連結部材43の連通空間44および吸気管路31を通り、 ON/OFF切換バルブ33を介して低減圧配管系31bより真空ポンプ37に向けて吸気される。この時、吸引機構3においては第1の真空切換バルブ32a 、第2の真空切換バルブ32b およびON/OFF切換バルブ33の可動部分の切り換え動作に伴い微細なゴミが発生するが、基板保持部40の吸引口41からは吸気されているためゴミが吸引口41から浮遊することがない。
【0044】
この状態で基板Wが搬入され基板保持部40の上に載置されると、基板Wの裏面が基板保持部40に吸引されて吸着される。このとき、吸引機構3は低減圧配管系31bにより比較的低い吸引力に設定されているため、基板Wは基板保持部40に緩やかに接触する。それとともに、基板保持部40でも保持状態がズレることなく維持される。
【0045】
そして、基板Wの基板保持部40への吸着により、圧力センサ34の値が一定値から徐々に低い値に変化して行く。そして制御部71はその圧力センサ34の値が設置値になった時に、図4(b)に示すように吸引機構3において低減圧配管系31bから高減圧配管系31aに切り換える。即ち、第1の真空切換バルブ32aのONポートが高減圧配管系31aに連通するように位置し、第2の真空切換バルブ32bはOFFポートが低減圧配管系31bに連通するように位置する。この状態では、基板保持部40に保持された基板Wは更に高い吸引力により吸着される。
【0046】
更に、圧力センサ34の値が低くなり基板Wが、基板保持部40に吸着されたままモータ5により回転されても吸着状態がズレない減圧状態、即ち高真空となると、制御手段7は制御部71によりモータ5の回転制御を行う。この回転中に基板Wは所定の基板処理を行われる。
【0047】
最後に、基板処理が終わり基板Wを基板保持部40から次の工程に搬送するために取り出す時には、ON/OFF切換バルブ33を図1に示すように切り換え、基板保持部40での吸引状態を解除する。即ち、高真空状態の吸気管路31を入力開放ポート33bに連通接続させることにより、吸気管路31が大気開放し真空状態を解除する。連続して基板Wを搬入する際には、第1の真空切換バルブ32aのOFFポートと、第2の真空切換バルブ32bのONポートとがそれぞれ配管系に連通するように位置し、次の基板Wが搬送されてくるまで待機する。
【0048】
なお、全ての基板Wの処理が完了した時は、図1に示すように第1の真空切換バルブ32aと第2の真空切換バルブ32bのOFFポートがそれぞれ配管系に連通するように位置するとともに、ON/OFF切換バルブ33が出力OFFポート33aと入力開放ポート33bが吸引管路31に位置するように制御される。
【0049】
以上、上記実施例では、基板Wの搬入吸着で基板Wと基板保持部40との当接時には低い吸引力にて吸着するように構成したので、基板Wが基板保持部40と当接することによって基板W裏面に傷が着くことを防止できる。また、吸引力の異なる配管系を切り換えることで吸引力の変更は行なえるので、応答性が良い。
【0050】
上記実施例では、回転式基板処理部を有する基板処理装置に本発明を適用した場合を説明したが、基板を保持して可動させる基板保持装置を有する処理装置に適用可能で、この形態に限定されない。例えば装置に対して基板の搬入・搬出を行なう基板搬入出手段、装置内で基板の搬送を行なう基板搬送手段、さらには、基板の上面と下面とを反転させる基板反転手段、本基板処理装置に付設される他の基板処理装置との間で基板の受渡しを行なう基板受渡し手段などを備えた基板処理装置に本発明は同様に適当することができる。
【0051】
また、上記実施例では、基板Wを基板保持部40から次の工程に搬送するために取り出す時に、吸気管路31をON/OFF切換バルブ33により大気開放することにより基板Wの高真空吸着状態を解除しているが、吸引機構3において低減圧配管系31bが吸気管路31に連通接続する状態に切り換えた後に、大気開放して基板Wを取り出しても良い。具体的には、基板処理終了後、基板保持部40の回転が停止した時、ON/OFF切換バルブ33の接続ポート33cが吸気管路31に連通接続している状態で、第1の真空切換バルブ32aはOFFポートを、第2の真空切換バルブ32bはONポートをそれぞれの配管系に連通する。一定時間経過後、 ON/OFF切換バルブ33は吸気管路31を入力開放ポート33bに連通接続させるように切り換えられ大気開放される。
【0052】
このように切り換え制御すると、基板Wの取り出し時の大気開放直前に基板保持部40では低減圧配管系31bが作用していることとなる。大気開放により真空破壊を行なうと入力開放ポート33b側から急激に外気が吸引管路31内に侵入してしまう。その際、可動する切換バルブから発生するゴミも一緒に逆流し、最終的には基板Wを取り除いた後の吸引口41から外気がゴミを伴って放散されることとなる。しかしながら、高い吸引力を一旦、低い吸引力とすることにより真空破壊時の急激な逆流がなくなる。それとともに、逆流するはずのゴミを再度、真空ポンプ37側へ導くこととなる。よって、基板保持部40近傍の雰囲気は清浄な状態に保持される。
【0053】
更に、上記実施例では、吸引機構3が吸引力の異なる配管系を2種類備えて、その配管系を吸気管路31に対して切り換えることで吸引力を切り換える切換手段を構成しているが、配管系の種類は上記に限られるものではない。例えば、基板Wの大きさや、回転速度の変更により基板Wの真空吸着状態を更に高めたい時や高い吸引力で真空状態になるまでの時間を短縮したい場合など、高減圧配管系31aよりも吸引力の設定が高い第3の高減圧配管系を具備する構成としても良い。逆に、吸引力を低い状態から高い状態に切り換える際に段階的に吸引力を高めるように、中間的な吸引力を有する配管系を具備するようにしても良い。
【0054】
更に、上記実施例では、吸引機構3の吸引力の切り換えを異なる配管系を吸気管路31に対して切り換えることで切換手段を構成しているが、1つの配管系に配管内の圧力を可変とする調節器を配置して切換手段を構成しても良い。図5に示すように、調節器81は減圧配管系80のON/OFF切換バルブ33と真空ポンプ37の間に連通接続されて構成される。調節器81は、所謂、電空レギュレータから成り、圧力センサ34からの信号が制御部71に入力され操作電圧が出力されると、その操作電圧に応じて二次側の流通気体の圧力を調整する制御弁である。即ち、制御部71により吸気管路31内の減圧状態を監視し、所定の吸引力が得られるように調節器81がフィードバック制御される。
【0055】
このような構成によれば、低い吸引力から高い吸引力に調節器81を制御することにより切り換えすることができることは言うに及ばず、例えば次のように制御することもできる。上記実施例では基板Wを取り出す際に基板Wと基板保持部40との吸着状態の解除を大気開放により行なっている。しかしながら、基板Wを基板搬送ロボットにより取り出す際に吸引力を作用し続ける構成としても良い。即ち、基板処理が終了すると、調節器81により減圧配管系80内の吸引力を基板Wを基板搬送ロボットにより取り出す際に抵抗とならない吸引力に制御する。こうすることにより基板W近傍はより清浄に維持される。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、基板の一面を吸引して吸着する真空チャックにて基板を保持する基板保持部と、該基板保持部の吸引口に連通接続される吸引機構と、該吸引機構は前記基板を基板保持部にて保持する吸引力を切り換え可能な切換手段とを備えたことを特徴とする基板保持装置であるので、基板を基板保持部に真空チャックにて吸着する吸引力を吸引機構の切換手段にて切り換え可能とする。よって基板の保持部による保持状態を状況に応じて変更することが可能となる。例えば、基板を基板保持部に受け渡す際に、基板保持部と基板との当接を弱い吸引力にて行なうことで接触傷が発生することを防止できる。
また、本発明によれば、上記の基板保持装置にて基板を保持し回転させながら所定の基板処理を行なう回転式基板処理部を有することを特徴とする基板処理装置であるので、回転式基板処理部において基板を基板保持部に真空チャックで吸着する吸引力を吸引機構の切換手段にて切り換え可能とする。そして基板の吸引力を基板保持装置による回転や静止等の状況に応じて変更することが可能となる。よって、搬入された基板を基板保持部に受け渡す際に、基板保持部と基板との当接時に低い吸引力にて行なうことで接触傷が発生することを防止できる。また基板が回転処理される時の吸引力は高い(強い)吸引力に切り換えられる。これにより基板が回転される時は確実に基板が保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る基板処理装置の概略構成図である。
【図2】回転式基板処理部の概略断面図である。
【図3】実施例における制御手段の構成を示すブロック図である。
【図4】実施例における吸引力の切り換え状態を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る吸引機構の一部概略構成図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
2 回転式基板処理部
3 吸引機構
31 吸気管路
31a 高減圧配管系
31b 低減圧配管系
32a 第1の真空切換バルブ
32b 第2の真空切換バルブ
33 ON/OFF切換バルブ
34 圧力センサ
35 第1の圧力調整弁
36 第2の圧力調整弁
37 真空ポンプ(吸引源)
4 基板保持装置
40 基板保持部
41 吸引口
5 モータ
7 制御手段
71 制御部
80 減圧配管
81 調節器
W 基板
Claims (4)
- 基板の一面を吸引して吸着する真空チャックにて基板を保持する基板保持部と、
該基板保持部の吸引口に連通接続される吸引機構と、
該吸引機構は前記基板を基板保持部にて保持する吸引力を切り換え可能な切換手段と、
を備え、前記切換手段は、前記吸引機構による吸引力を切り換える制御手段を有し、その制御手段により前記基板と前記基板保持部との当接時の吸引力を前記基板を前記基板保持部にて保持して可動する時の吸引力よりも低い吸引力にて吸引するように切り換えることを特徴とする基板保持装置。 - 前記切換手段は、吸引源から基板保持部までの吸引配管系の途中に介装された少なくとも吸引力の異なる2つの配管系を有し、該配管系を切り換えることにより吸引力を切り換えることを特徴とする請求項1記載の基板保持装置。
- 前記切換手段は、吸引源から基板保持部までの吸引配管系の途中に介装された配管内の吸引力を少なくとも2段階に制御する調節器から成ることを特徴とする請求項1記載の基板保持装置。
- 前記請求項1ないし請求項3記載の基板保持装置を用いた基板処理装置であって、
前記基板保持装置にて基板を保持し回転させながら所定の基板処理を行なう回転式基板処理部を有することを特徴とする基板処理装置。
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