JP3638442B2 - ボリウム回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオペアンプと抵抗との組み合わせから成る複数のボリウムが直列接続されたボリウム回路のオフセットの調整に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
音楽を聴くオーディオやラジオカセットや映像をみるテレビジョン等の音声機器では、従来、音楽や音声の音の大きさを変えるボリウム回路において、抵抗値を連続的に変化させるスライド抵抗を用いて音の大きさを変えていた。しかし、このスライド抵抗では、接触部が摩耗してしまうという欠点があり、現在では、オペアンプの入力抵抗とフィードバック抵抗をスイッチで切り替えて増幅度を段階的に変化する増幅器を設けたボリウム回路がよく使用されている。
【0003】
図7は、音楽信号等のアナログ信号の大きさを調整する従来のボリウム回路の一例を示す回路図であり、同図において、1は入力端子2からカップリングコンデンサ2cを介して入力されるアナログ信号を調整して、出力端子3より出力する前段のボリウム、4は上記出力端子3から出力される信号を入力する入力端子5を有し、この入力端子5からのアナログ信号を調整して、出力端子6より出力する後段のボリウムである。
【0004】
上記ボリウム1は反転増幅するオペアンプ7と、このオペアンプ7のフィードバック抵抗8と、この抵抗8と入力端子2との間に直列に接続された抵抗9,10と、一端が上記抵抗9と抵抗10との間に接続され、他端が上記オペアンプ7の反転入力端子11側に接続されたスイッチ12と、一端が上記抵抗8と抵抗10との間に接続され、他端がオペアンプ7の反転入力端子11側に接続されたスイッチ13とから構成される。
なお、上記オペアンプ7の非反転入力端子14側は、仮想グランド(電源電圧Vccとグランド(0V)との中点)に接続されるものとする。
【0005】
また、上記ボリウム4は反転増幅するオペアンプ15と、このオペアンプ15のフィードバック抵抗16と、この抵抗16と入力端子5との間に直列に接続された抵抗17,18と、一端が上記抵抗17と抵抗18との間に接続され、他端が上記オペアンプ15の反転入力端子19側に接続されたスイッチ20と、一端が上記抵抗16と抵抗18との間に接続され、他端がオペアンプ15の反転入力端子19側に接続されたスイッチ21とから構成される。
なお、上記オペアンプ15の非反転入力端子22側は、上記仮想グランドに接続されるものとする。
【0006】
このような構成において、入力端子2に音楽等のアナログ信号が入力されると、この信号は抵抗9から、スイッチ12がオンのときにこのスイッチ12を介してオペアンプ7の反転入力端子11に入力され、あるいはスイッチ13がオンのとき抵抗10からこのスイッチ13を介してオペアンプ7の反転入力端子11に入力されて、オペアンプ7で増幅された後に、出力端子3より出力される。
また、入力端子5に、上記出力端子3からのアナログ信号が入力されると、この信号は抵抗17から、スイッチ20がオンのときこのスイッチ20を介してオペアンプ15の反転入力端子19に入力され、あるいはスイッチ21がオンのとき、抵抗18からこのスイッチ21を介してオペアンプ15の反転入力端子19に入力されて、オペアンプ15で増幅された後に、出力端子6より出力される。
このように、入力端子2に入力される音楽信号等のアナログ信号は、ボリウム1とボリウム4とで2段に増幅された後、出力端子6より図外のスピーカーに出力されて、スピーカーを鼓動させる。
【0007】
次に、2段直列接続されたボリウム回路による増幅の挙動について説明する。入力端子2に入力される音楽信号等のアナログ信号は、仮想グランドを基準電位としたボリウム1のオペアンプ7で反転増幅される。このとき、オペアンプ7で反転増幅されたアナログ信号には、オペアンプ7の入力オフセット電圧に基づく出力電圧が直流成分として加えられる。このアナログ信号は、更に、ボリウム4の仮想グランドを基準電位としたオペアンプ15で反転増幅される。
このボリウム4での増幅においては、交流成分としては、アナログ信号が増幅され、直流成分としては、上記オペアンプ7の出力電圧とオペアンプ15の入力オフセット電圧との電位差が増幅される。
【0008】
すなわち、実際のオペアンプにおいては、オペアンプの入力回路である差動増幅器のトランジスタ、又はFETのアンバランスにより、オペアンプの入力端子間をショートして差動入力電圧を0にしたときに出力端子に出力電圧(出力オフセット)が発生する。この出力オフセットはオペアンプの増幅率により変化するので、通常、オペアンプのオフセットを表わす場合、上記出力オフセットを用いずに、出力オフセットを入力端子間の電圧に換算した値である入力オフセット(入力オフセット電圧)を用いて表わしている。
但し、ボリウム1では、カップリングコンデンサ2cにより前段と直流的に遮断されているため抵抗9には直流電流が流れないので、オペアンプ7の出力オフセットは、オペアンプ7の増幅率によらず、オペアンプ7の入力オフセット電圧と等しい値となる。
【0009】
このような2段の増幅の挙動について、より具体的に数式を用いて説明する。
まず、前段のボリウム1で抵抗の切換えを行うスイッチ12,13は、スイッチ12がオンでスイッチ13がオフ、後段のボリウム4で抵抗の切換えを行うスイッチ20,21は、スイッチ20がオフでスイッチ21がオンであるとする。入力端子3から入力された信号は前段のボリウム1において増幅率A13=(R12+R13)/R11で増幅され前段のボリウム1の出力端子3から後段のボリウム4の入力端子5に送られる。上記増幅された信号は、後段のボリウム4において増幅率A21=R23/(R21+R22)で増幅され出力端子6から出力される。
なお、R11,R12,R13はそれぞれ抵抗9,10,8の抵抗値であり、R21,R22,R23はそれぞれ抵抗17,18,16の抵抗値である。
【0010】
ここで、後段のボリウム4で抵抗の切換えを行うスイッチ20をオンしスイッチ21をオフすると、後段のボリウム4の増幅率は、上記増幅率A21から増幅率A23=(R22+R23)/R21に増加するため、ボリウム回路の増幅率は増加し、出力端子6から出力される信号の振幅は増加することになり、2段の増幅が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記ボリウム回路によれば次の問題が発生する。すなわち、2段の増幅のボリウム調整を前段のボリウム1の増幅率を変化させて行ったとき、前段のボリウム1の出力端子3には、ボリウム1の出力オフセットとしての出力電圧V01が発生する。この出力電圧V01は、上述したように、オペアンプ7の入力オフセット電圧v01に等しいので、ボリウム1の増幅率を変化させても変化しないが、後段のボリウム4の増幅率を変化させて行ったときには、上記出力電圧V01と後段のオペアンプ15の入力オフセット電圧との差、すなわち、前段のオペアンプ7の入力オフセット電圧v01と後段のオペアンプ15の入力オフセット電圧v02との差が、後段のボリウム4の増幅率の変化に伴って変化する。この変化の信号が図外のスピーカーに出力されて、大きな「ボツッ」という音、いわゆるポップ音を発生させることがある。
このようなポップ音発生の挙動について、図8を用いて説明する。ボリウム1の出力端子3には、上述したようにオペアンプ7の入力オフセット電圧v01に等しい出力オフセットとしての出力電圧V01が発生する。ボリウム回路が、上記のように2段で構成されている場合には、前段のボリウム1からの上記出力電圧V01は、後段のボリウム4により増幅されるため、後段のオペアンプ15の出力端子6には、ボリウム4の増幅率をA21とし、オペアンプ15の入力オフセット電圧をv02としたときには、ボリウム4の出力端子6にはV02=A21・(V01−v02)+v02なる出力オフセットが発生する。ここで、時刻tcにおいて、ボリウム4のスイッチ20をオンしスイッチ21をオフすると、ボリウム4の増幅率は上記増幅率A23になるので、ボリウム4の出力オフセットV02はV02=A23・(V01−v02)+v02となる。したがって、ボリウム4の出力オフセットV02は、ボリウム4での増幅率の変化分に比例したΔV=(A23−A21)・(V01−v02)だけ増加することになる。上記出力電圧V01はオペアンプ7の入力オフセット電圧v01に等しいので、ボリウム4の出力オフセットV02の変化分ΔVは、オペアンプ7の入力オフセット電圧v01とオペアンプ15の入力オフセット電圧v02との差に比例した値、すなわち、ΔV=(A23−A21)・(v01−v02)となる。
【0012】
したがって、上記ボリウム回路が通常の音声等の交流電圧を増幅している場合には、上記増幅率の切換えによるオフセットの変化があっても問題はないが、入力がDC的に無入力(無音状態)である場合には、上記増幅率の切換えによって発生する出力電圧が上記ΔVの段差的な変化をするため、聴覚的に「ボツッ」という音、すなわちポップ音が発生するといった問題点があった。
【0013】
このポップ音は、ホームオーディオ、カーオーディオ等で問題となり、特に、エンジンを切った時の密閉された車の中では、大きな音として聞こえてしまい、不快に思われている。
【0014】
このポップ音は、前段のオペアンプ7の入力オフセット電圧v01と、後段のオペアンプ15の入力オフセット電圧v02に起因しているので、例えば、それぞれのオペアンプ7,15の非反転入力端子14,22側に出力オフセットV01,V02を抑制するためのオフセット調整用の抵抗を接続して各出力オフセットV01,V02を小さくする方法が知られている。しかし、この場合には、ボリウム1あるいはボリウム4の増幅率が変化した場合には、上記オフセット調整用の抵抗の値も変化させないと上記各出力オフセットV01,V02を抑制することができず、従って上記ΔVをなくすことができなかった。なお、上記オフセット調整用の抵抗を複数設けて、ボリウム1及びボリウム4での増幅率の変化に応じて上記オフセット調整用の抵抗を切換えるようにすることも考えられるが、部品点数が増加し回路が複雑化してしまうという問題点があった。
【0015】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、ボリウムの増幅率を変化させたときに発生するポップ音を小さくすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のボリウム回路は、前段のボリウムを構成する前段のオペアンプの入力オフセットに対して、後段のボリウムを構成する後段のオペアンプの入力オフセットを一致させるように上記後段のオペアンプの入力オフセットを調整するキャリブレーション手段を備えたものであって、上記キャリブレーション手段は、上記後段のオペアンプをコンパレータに設定する後段ボリウムスイッチ部と、上記後段のオペアンプの非反転入力側に上記前段のオペアンプの入力オフセットの相殺電圧を入力する相殺電圧発生手段と、上記前段のオペアンプの入力オフセットと上記相殺電圧とを上記後段ボリウムスイッチ部によりコンパレータに設定された上記後段のオペアンプで比較し、その比較結果に基づいて、上記前段のオペアンプと後段のオペアンプの入力オフセット差が0となるように上記相殺電圧発生手段を制御するコントロール回路と、を有することを特徴とするものである。
【0017】
本発明の請求項2に記載のボリウム回路は、上記前段のオペアンプをボルテージフォロアに設定して、上記前段のオペアンプの入力オフセットを発生させる前段ボリウムスイッチ部を備えたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づき説明する。
【0020】
実施の形態1.
図1は、本発明によるボリウム回路の実施の形態1を示す回路図であり、図4と同じものは同一符号を用いている。
本例では、上記前段のボリウム1に、上記抵抗9と抵抗10との間に接続された第1スイッチ部(前段ボリウムスイッチ部)としての切換スイッチ23を設けるとともに、上記後段のボリウム4に、入力端子5と抵抗17との間と、オペアンプ(後段のオペアンプ)15の反転入力端子19との間に接続された第2スイッチ部(後段ボリウムスイッチ部)としての切換スイッチ25と、オペアンプ15の非反転入力端子22側に相殺電圧を出力する相殺電圧発生手段26と、コントロール回路27とより成るキャリブレーション手段24を設けている。
【0021】
図2は、上記ボリウム回路の等価回路を示す回路図であり、図1と同じものは同一符号を用いている。
【0022】
上記相殺電圧発生手段26は、第1の定電圧源V(通常は、電源電圧Vcc)と第2の定電圧源V(通常は、グランド)間に設けられた抵抗Rからの相殺電圧Vkを可変的に取り出すもので、この相殺電圧Vkの値はほぼVcc/2に設定されているがコントロール回路27の出力に応じて調整可能である。
【0023】
なお、通常動作時には、前段のボリウム1内のキャリブレーション用の切換スイッチ23はオン状態で、後段のボリウム4内のキャリブレーション用の切換スイッチ25はオフ状態となっており、上記相殺電圧Vk=Vcc/2の場合には、上記従来のボリウム回路の構成と同一となる。したがって、アナログ信号の増幅の挙動については、上述した上記従来のボリウム回路と同様の動作を行うので、説明を省略する。
【0024】
以上の構成においてキャリブレーションを行うには、アナログ信号の増幅に先立って、図外の電源投入時に、まず、第1スイッチ部としてのスイッチ23をオフし、スイッチ12又はスイッチ13をオンして、図3に示すように、前段のボリウム1のオペアンプ(前段のオペアンプ)7をボルテージフォロアに設定する。これにより、オペアンプ7の出力端子3側よりオペアンプ7の入力オフセット電圧v01を発生させる。
【0025】
次に、第2スイッチ部としてのスイッチ25をオンし、ボリウム1の出力端子3の出力オフセットとしての出力電圧V01(この出力電圧V01はオペアンプ7の入力オフセット電圧v01に等しい)をオペアンプ15の反転入力端子19に入力させて、スイッチ20とスイッチ21との両方をオフして、後段のボリウム4のオペアンプ15を図3に示すようにコンパレータに設定する。
【0026】
相殺電圧発生手段26の出力の相殺電圧Vkは、コンパレータに設定されたオペアンプ15の非反転入力端子22に入力される。
この相殺電圧Vkと上記オペアンプ7の出力電圧V01、すなわちオペアンプ7の入力オフセット電圧v01とは、ボリウム4のコンパレータで比較されて、出力端子6の出力電圧は、オペアンプ7の入力オフセット電圧v01が大きい場合には0Vが出力され、相殺電圧Vkが大きい場合にはVccが出力される。
【0027】
キャリブレーション手段24のコントロール回路27は、相殺電圧発生手段26を制御し、オペアンプ7の入力オフセット電圧v01と相殺電圧Vkとを一致させて、出力端子6の出力電圧が0VとVccとが切り替わる交代点のしきい値になるように、相殺電圧発生手段26の出力の相殺電圧Vkを制御する。
すなわち、オペアンプ7の入力オフセット電圧v01と相殺電圧Vkとを一致させるように、オペアンプ15の基準電位を制御する。
【0028】
オペアンプ15に入力オフセット電圧v02がある場合には、コントロール回路27は、上記相殺電圧Vkに、更に、上記入力オフセット電圧v01を相殺するように上記相殺電圧発生手段26を制御する。具体的には、上記相殺電圧VkをVk=V01−v02=v01−v02に設定し、前段のボリウム1の入力オフセットv01に対して、後段との入力オフセット電圧があたかもオペアンプ7の入力オフセット電圧v01に等しくなるように、すなわち、前段と後段の入力オフセット差が0となるように上記相殺電圧発生手段26を制御することにより、後述するように、ボリウム4の出力オフセットを、ボリウム4の増幅率に関わりなく、一定の値とすることができる。
【0029】
このようなキャリブレーションを行った後に、スイッチ23をオン、スイッチ25をオフして、アナログ信号の2段の増幅を行わせることにより、アナログ信号の無出力時にボリウムを調整しても、キャリブレーション手段により、ボリウム4の出力オフセットの変化が抑制するように調整されているので、ポップ音を小さくすることができる。
【0030】
次に、上記キャリブレーションについて、より具体的に説明する。図1において、電源投入時のアナログ信号の増幅を行う前に、次のキャリブレーションを行う。
【0031】
まず、前段のボリウム1のスイッチ23をオフし、入力端子2との接続を遮断するとともに、後段のボリウム4のスイッチ25をオンして、前段のボリウム1の出力端子3と、後段のボリウム4でオペアンプ15の反転入力端子19とを接続する。このとき、スイッチ12,13は、いずれか一方または両方がオンであればよく、この時の抵抗値(R11またはR12またはR11+R12)を図3ではRとしている。
前段のボリウム1はボルテージフォロアの構成となるので、出力端子3には、オペアンプ7の入力オフセット電圧v01に相当する出力電圧V01が出力される。また、後段のボリウム4のオペアンプ15は、上記出力電圧V01とオペアンプ15の入力オフセット電圧v02との差と、オペアンプ15の非反転入力端子22に印加された基準電圧である相殺電圧Vkの大小を比較するコンパレータの構成となる。
【0032】
オペアンプ15の出力端子6の電圧は、上記出力電圧V01とオペアンプ15の入力オフセット電圧v02との差が、上記相殺電圧Vkを越えた場合には0V(グランドレベル)となり、上記出力電圧V01とオペアンプ15の入力オフセット電圧v02との差が上記相殺電圧Vk以下の場合には電源電圧Vccとなる。
コントロール回路27は上記出力端子6の電圧を監視しながら上記相殺電圧発生手段26を制御して上記相殺電圧Vkの値を変化させ、上記相殺電圧Vkの値を、上記出力端子6の出力電圧が0VからVccあるいは0VからVccに変化した点(変化点)での値に固定する。すなわち、上記相殺電圧発生手段26からの相殺電圧Vkを、上記出力電圧V01とオペアンプ15の入力オフセット電圧v02との差と等しくなるように相殺電圧発生手段26を制御する。
【0033】
なお、後段のオペアンプ15はコンパレータにするために、ボリウム4のスイッチ20,21の両方をオフとし、この時の抵抗値(R21+R22+R23)を図3ではRとしている。
【0034】
本実施の形態1におけるキャリブレーションの後のボリウム調整によるオフセット変化について説明する。
キャリブレーション後は、上記相殺電圧VkはVk=v01−v02となるように設定されているので、後段のボリウム4のスイッチ20をオフし、スイッチ21をオンした状態(増幅率A21=R23/(R21+R22))では、ボリウム4の出力オフセットV02は、V02=A21・(v01−v02−Vk)+v02=v02、すなわち、オペアンプ15の入力オフセット電圧に等しい値となる。
次に、この状態からスイッチ20をオンし、スイッチ21をオフした状態(増幅率A23=(R22+R23)/R21)にボリウムを調整した場合でも、ボリウム4の出力オフセットV02は、V02=A23・(v01−v02−Vk)+v02=v02となり、ボリウム4の出力オフセットV02はボリウム4の増幅率に関わりなく一定の値となる。
このように、ボリウム調整を後段で行い、後段のボリウム4の増幅率をA21からA23に切換えても、オペアンプ15の出力端子6には、前段のボリウム1の出力オフセットV01に起因するポップ音が発生しない。
【0035】
なお、ボリウム調整を前段のボリウム1で行った場合には、ボリウム1はカップリングコンデンサ2cにより前段と直流的に遮断されているため抵抗9には直流電流が流れないので、前段のボリウム1の出力電圧V01は一定(V01=v01)である。したがって、キャリブレーション後は、ボリウム調整を前段の増幅率を変えて行っても、前段のオペアンプ7の出力オフセットに起因するポップ音が発生しない。
【0036】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、キャリブレーションは電源投入時に行われたが、この実施の形態2では、図4に示すように電源スイッチ40の投入を検知したとき、スイッチ23と、スイッチ24をキャリブレーション状態に設定するように切換えるとともにコントロール回路27に起動信号を送るキャリブレーション設定手段41を設けている。これにより、電源投入毎にキャリブレーション設定手段41が動作してキャリブレーションを自動的に行わせる。
これにより、電源投入毎にキャリブレーションが自動的に行われ、ポップ音を小さくすることができる。
【0037】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、キャリブレーションは電源投入毎に行われたが、この実施の形態3では、図5に示すように上記キャリブレーション設定手段41にカウンター42を設けて上記実施の形態1と同様な構成をとり、ボリウム回路を構成し、このカウンター42で電源投入回数を記憶し、電源投入回数が設定回数(例えば20回)に達したときに、キャリブレーション設定手段41によりスイッチ23と、スイッチ24を切換えて、コントロール回路27を起動することによりキャリブレーション状態に設定するようにしてもよい。
このようにすれば、電源投入毎にキャリブレーションが行われず、複数回毎にキャリブレーションが行われるので、電源投入毎のキャリブレーションにともなうアナログ信号増幅動作の遅延を抑止できる。
【0038】
実施の形態4.
上記実施の形態2では、キャリブレーションは電源投入毎に行われたが、この実施の形態4では、図6に示すようにCD、MDやカセットテープの取り出しを検知する取り出し検知手段43を設け、上記実施の形態1と同様な構成をとりボリウム回路を構成し、CD、MDの取り出しを検知したときに、キャリブレーション状態に設定することにより、CD、MDやカセットテープを取り出し、入れ替えているときにキャリブレーションを自動的に行わせることができる。
これにより、アナログ信号の増幅が行われていないときにキャリブレーションを行い、同時にドリフト(オフセットの時間変化)も調整され、ポップ音を小さくすることができる。
【0039】
また、本発明では、通常のオーディオ機器等は、待機電力を有しているので、オーディオ音楽等のアナログ停止スイッチ(カセットテープ、CD、MDの停止ボタン等)がオンして停止された後に、この待機電力にもとづきキャリブレーション動作を必要時間行うようにしてもよい。
これによれば、音楽等のアナログ信号の出力が停止された後にキャリブレーションが行われるので、アナログ信号の出力の立ち上がり前に行う場合と異なって、アナログ信号の立ち上がり動作に何等の支障を与えない。
【0040】
また、このキャリブレーションは、AM、FM等のプリセット方式のオートチューニングで同調させているとき、カセットテープを早送り、巻き戻し、オートリバースさせているとき等のミュートさせる時や曲が、CD、MDの曲の間での音楽信号がないとき、曲がフェードアウトしたときに行わせてもよい。
【0041】
上記キャリブレーション手段24は、ボリウム4に設けられていたが、、パワーICにキャリブレーション手段24を設けてもよい。また、これをパッケージしてIC化してもよい。
また、キャリブレーションは電源投入時に行うことなく、製品の出荷の段階に1回だけ行うものであってもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、後段のボリウムのオペアンプをコンパレータに設定する後段ボリウムスイッチ部と、上記後段のボリウムのオペアンプの非反転入力側に上記前段のボリウムのオペアンプの入力オフセットの相殺電圧を入力する相殺電圧発生手段と、上記前段のボリウムのオペアンプの入力オフセットと上記相殺電圧とを上記後段ボリウムスイッチ部によりコンパレータに設定された上記後段のオペアンプで比較し、その比較結果に基づいて、上記前段と後段のオペアンプの入力オフセット差が0となるように上記相殺電圧発生手段を制御するコントロール回路とを有し、前段のオペアンプの入力オフセットに対して、後段のオペアンプの入力オフセットを一致させるようにこのオフセットを調整するキャリブレーション手段を備えたので、比較的に簡単な構成で出力オフセット電圧の変化を確実に低減し、ポップ音を小さくすることができる。
【0043】
また、請求項2に記載の発明によれば、上記前段のボリウムのオペアンプをボルテージフォロアに設定して、上記前段のボリウムのオペアンプからオフセットを発生させる前段ボリウムスイッチ部を備えたので、この前段ボリウムスイッチ部の操作により簡単に、しかも前段のボリウムのオペアンプの入力オフセット電圧を正確に後段のボリウムに入力させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わるボリウム回路の構成を示す回路図である。
【図2】 実施の形態1に係わるボリウム回路の等価回路を示す回路図である。
【図3】 実施の形態1に係わるキャリブレーション時のボリウム回路の等価回路を示す回路図である。
【図4】 実施の形態2に係わるボリウム回路の構成を示す回路図である。
【図5】 実施の形態3に係わるボリウム回路の構成を示す回路図である。
【図6】 実施の形態4に係わるボリウム回路の構成を示す回路図である。
【図7】 従来のボリウム回路の構成を示す回路図である。
【図8】 ポップ音を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 前段のボリウム、4 後段のボリウム、7 前段のオペアンプ、15 後段のオペアンプ、23 第1スイッチ部、24 キャリブレーション手段、25第2スイッチ部、26 相殺電圧発生手段、27 コントロール回路。

Claims (2)

  1. オペアンプと抵抗との組合わせから成るボリウムを、少なくとも2段に直列接続したボリウム回路において、前段のボリウムを構成する前段のオペアンプの入力オフセットに対して、後段のボリウムを構成する後段のオペアンプの入力オフセットを一致させるように上記後段のオペアンプの入力オフセットを調整するキャリブレーション手段を備え、
    上記キャリブレーション手段は、
    上記後段のオペアンプをコンパレータに設定する後段ボリウムスイッチ部と、
    上記後段のオペアンプの非反転入力側に上記前段のオペアンプの入力オフセットの相殺電圧を入力する相殺電圧発生手段と、
    上記前段のオペアンプの入力オフセットと上記相殺電圧とを上記後段ボリウムスイッチ部によりコンパレータに設定された上記後段のオペアンプで比較し、その比較結果に基づいて、上記前段のオペアンプと後段のオペアンプの入力オフセット差が0となるように上記相殺電圧発生手段を制御するコントロール回路と、
    を有することを特徴とするボリウム回路。
  2. 上記前段のオペアンプをボルテージフォロアに設定して、上記前段のオペアンプの入力オフセットを発生させる前段ボリウムスイッチ部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のボリウム回路。
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