JP3626661B2 - 撮像装置および撮像装置搭載製品ならびに撮像装置製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置および撮像装置搭載製品、ならびに撮像装置の製造方法に関し、より特定的には、製造手順や取扱いが簡明な、薄型の撮像装置および撮像装置搭載製品ならびに撮像装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置では、撮像素子が基板上にダイボンドされ、撮像素子の入出力端子と外部電極とはワイヤボンディングにより接続されていた。また、ワイヤボンディングにおけるワイヤを収容する高さの空間を確保して透光性板が封止されていた。このため、平面的なサイズおよび厚みの両方において、小型化は限定的であった。一方、カメラや携帯電話機等に搭載される撮像装置では、平面的なサイズの小型化と薄型化とが実現すれば、携行に便利になり商品価値がいちじるしく向上する。このため、近年、上記の構造を改良して小型化および薄型化をはかった撮像装置が相次いで商品化されている。
【0003】
例えば、図43は、そのような小型化および薄型化をはかった従来の撮像装置の一例である(特開平5−260393号公報)。図43は正面図であり、図44は、図43におけるIV−IV断面図である。図43および図44において、ガラス基板103の上に配線層131bが被着形成されている。この配線の端子131cと、撮像素子102の入出力端子の上に設けられたバンプ104とが接続される。これらの受光集合体は、封止樹脂109によって封止されている。ガラス基板103の端から、さらに封止樹脂の外にまで延ばされた配線131bの端子は、別に用意されたフレキシブル配線基板101の配線101bに接続されている。上記の構造によれば、ワイヤボンディングは省略され、その結果、平面的な小型化も、また薄型化も実現することができる。なお、上記の構造では、ガラス基板103と撮像素子102前面とがあまり近接しすぎるとモアレ等が発生しやすくなるので、これを防止するために、撮像素子の受光領域131aに回折格子148が形成されている。
【0004】
また、図45および図46は、従来の他の改善例を示す図である(特開平7−99214号公報)。図45および図46によれば、ガラス基板103には、絶縁シート101cに銅リード101bが並列して配置されたTABテープ101が、接着剤111によって接着されている。また、撮像素子によって光学情報から変換された電気信号の伝達のために、この銅リード101bの端子の上に形成されたバンプ104と、撮像素子102の入出力端子102bとが接続されている。この接続には、異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)105が用いられ、所定の接続部以外の箇所で短絡が生じないようにされている。この接続部の周囲は、封止樹脂109によって封止されている。撮像素子の各画素に対応して、通常、マイクロレンズ115が配置される。TABテープの開口部101aを通り撮像素子に入射された光は、撮像素子によって光学情報から電気信号に変換され、上記接続部を経て外部回路に伝えられる。このような構造により、小型化および薄型化が達成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平5−260393号公報の撮像装置によれば、ガラス基板上に配線パターンを被着等などして形成する必要がある。通常、ガラス基板に微細間隔の配線パターンを形成するには特殊な設備が必要であり、容易ではない。また、撮像設備の製造工程では、ガラス基板上に配置された配線パターンと撮像装置の入出力端子部を精度良く配置する必要がある。しかし、高精度実装装置での実装動作において、装置との接触が生じ、被着形成された配線パターンが欠損、消失してしまう場合があった。このため、通常のガラス板には不必要であった取扱上の注意が必要とされ、生産能率を低下させ、かつ製造工程での廃棄率を増加させていた。さらに、撮像装置が搭載される製品との電気的接続は、上記撮像素子の入出力回路部分から、別に用意されたフレキシブル配線基板等により中継させて行う必要があった。
【0006】
一方、特開平7−99214号公報に記載の撮像素子では、TABテープを用いるが、このTABテープは、絶縁シートの上にリード部が接着された構造を有している。通常、TABテープでは、フレキシブル配線基板等に比べると、リード幅、およびリード幅間の空間部の狭間隔化において劣り、また、回路パターンの多層化も困難である。このため、撮像装置おける回路パターンとして、高密度化に限界があり、撮像装置の小型化等を遂行しにくいという問題があった。さらに、TABテープでは、フレキシブル基板と比べると柔軟性に欠け、例えば、携帯電話機への搭載において筐体外部の光を結像レンズを通して受光面に受光させる配置をとった上で、上記リード部と製品基板に配置されたコネクタとを接続する際、コネクタの配置に自由度を持たせにくい。携帯電話機などの製品では、コネクタの配置などに自由度を持たせたほうが部品の高密度搭載という点で有利である。このため、製造手順や取扱いが簡明で、製品への搭載時に柔軟性のあるコネクタ配置をとることができる薄型撮像装置が求められていた。
【0007】
そこで、本発明は、製造手順や取扱いが簡明な、薄型化、小型化をはかった撮像装置および撮像装置搭載製品、特に携帯電話機、ならびに撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面の撮像装置は、開口部が開けられ、配線パターンを含むフィルム状回路基板と、開口部を通して結像レンズからの光を受光する受光面を含み、フィルム状回路基板に配置された撮像素子と、撮像素子が配置される側と反対側の面においてフィルム状回路基板の開口部を封止する透光性板と、撮像素子と透光性板との間の距離を、所定値以上に確保する、受光面以外の領域の開口部において、当該撮像素子と透光性板との間に設けられたスペーサ手段とを備える(請求項1)。
【0009】
この構成により、透光性板に回路パターンを設ける等の特別な工程を設けることなく、簡明な手順で撮像装置を製造することができる。(a)透光性板と、(b)フィルム状回路基板と、(c)撮像素子と、を主要部材として構成される受光機能を分担する受光集合体は、外部からの異物混入、吸湿などに対して、特別な封止技術を用いることなく、簡便に封止することができる。また、上記の構成により、薄型の撮像装置を容易に得ることが可能となる。撮像素子の受光面と透光性板との距離は、良好な結像のために、所定値以上で、かつ、ばらつかないことが必要である。フィルム状回路基板を用いFCB方式で実装する場合、上記距離は、 (a) バンプ高さ、 (b) ACF厚み、 (c) 透光性板をフィルム状回路基板に接着する接着剤厚み、のそれぞれのばらつきの影響を受ける。しかし、上記スペーサ手段により上記のばらつき要因を排除することができ、スペーサ手段によって決められる所定値以上の一定の距離を確保することが可能となる。具体的には、受光面で受光する光線を遮ることなく、少し大きめの開口部を設け、スペーサ部品をそこに配置することにより、簡便にばらつきを排して上記一定距離を確保することができる。また、通常、2点以上で接するように配置するので、透光性板と撮像素子との間に精度良く平行性を確保することができる。フィルム状回路基板への撮像素子の実装はフェースダウンで行われ、例えばFCB(Flip Chip Bonding)方式により行うことができる。すなわち、撮像素子の入出力端子の上に形成されたバンプと、フィルム状回路基板の配線の端子であるランド部とが接続される。この接続には、例えば、異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)等を用いて上記バンプとランド部とのみが接続され、他の部分では短絡が生じないようにする。なお、透光性板には、表面に赤外光等の特定波長の光線の入光を遮断するためのフィルタ機能や、光線の透過率を向上するための機能が、蒸着等により形成されていてもよい。
【0010】
上記第1の局面の撮像装置では、フィルム状回路基板が、フレキシブルプリント基板である(請求項2)。
【0011】
フレキシブルプリント基板は撓(たわ)みやすい。このため、1つの製品内でインターフェース端子と接続するコネクタの位置の配置をフィルム状回路基板の平面的な最短距離の位置に相当する1つの位置に限定する必要がない。フレキシブルプリント基板の上記最短距離の長さよりも短い長さに相当する位置に上記コネクタを配置しておけば、フレキシブル回路基板を撓(たわ)ませて、接続を行うことができる。このため、1つの製品内でインターフェース端子と接続するコネクタの位置の配置の自由度を増やすことができるので、コネクタの配置を小型化に最も適した配置とすることが可能となる。さらに、数種の製品に搭載する際、数種の製品に共通に長いめの撮像装置により対処して、部品点数を減らし、製品価格を低減することができる。
【0014】
上記第1の局面の撮像装置では、スペーサ部品がゴム弾性体である(請求項3)。
【0015】
この構成によりゴム弾性体の高さにより、上記の距離が決められるので、接着剤厚みのばらつきに左右されずに、生産において上記一定距離を有する撮像装置を安定して得ることができる。ゴム弾性体は、受光面を囲んで枠状に配置されてもよいし、数列にわたって列状に配置されてもよい。
【0016】
上記第1の局面の撮像装置では、透光性板は、受光面以外の領域の開口部において、撮像素子に対向する面の側に凸に一体成形で形成されている平坦な増厚部を有し、当該増厚部は撮像素子の受光面以外の領域に接している(請求項4)。
【0017】
この構成により、部品点数を増やさず、製造工程を簡略化することができる。また、上記透光性板はフィルム状回路基板とのみ接着され、上記増厚部は受光面以外の撮像素子の前面に当接するだけなので、他の部分の接着剤の厚みを考慮しなくてもよい。
【0018】
上記第1の局面の撮像装置では、撮像素子と、フィルム状回路基板と、透光性板との集合体である受光集合体が、封止樹脂により封止され一体化されている(請求項5)。
【0019】
この構成により、受光集合体における封止機能が向上するとともに、この受光集合体の一体化の程度が向上する。このため、例えば、FCB実装におけるACFおよび透光性板のフィルム状回路基板への接着を仮接着とすることができる。この結果、これら仮接着における接着剤の選択の自由度を高めることができる。さらに、上記の封止樹脂を遮光性のものにすれば、透光性板の側面からの不要な外光の入射を遮断することができるので、撮像装置の光学的性能を向上させることが可能となる。
【0020】
上記第1の局面の撮像装置では、封止樹脂は、上記受光集合体の側周部を封止し、撮像素子の後面は補強プレートに固定されている(請求項6)。
【0021】
上記の封止樹脂の形成は、例えばモールド成形法などにより行うことができる。この場合、成形金型内での撮像装置の基準として、透光性板表面と撮像素子後面との2つにすることができる。このため、成形金型内での撮像装置のがたつきを低減でき、封止樹脂と撮像装置との相対位置のばらつきを軽減することができる。また、撮像装置の薄型化をさらに推進することが可能となる。また、補強プレートの採用により、フィルム状回路基板の強度、剛性、耐久性等を高めることが可能となる。
【0022】
上記第1の局面の撮像装置では、補強プレートには貫通孔が開けられ、撮像素子の後面と補強プレートとは、貫通孔に装入された接着剤によって互いに接着されている(請求項7)。
【0023】
この構成により、撮像素子と補強プレートとの間に接着剤が介在して、そのばらつきにより、撮像素子の高さのばらつきを防止することができる。また、上記介在がないので、薄型化にも寄与する。また、撮像装置後面から接着剤に光を当てることが可能になるので、接着剤に紫外線硬化剤を使用することができる。この結果、接着剤の硬化時間等を短縮することができ、製造コストを低減することが可能となる。
【0024】
上記第1の局面の撮像装置では、補強プレートには、撮像素子の面側に凹の平坦な減肉部が設けられ、減肉部とそれ以外の領域との間で形成される段差部は、一定方向に延びる壁を有し、撮像素子はその壁に接して減肉部の上に配置されている(請求項8)。
【0025】
撮像素子の側面は、撮像素子がウエハから個片化されるダイシング工程において、高精度で面出しがなされている。撮像素子を減肉部の上をスライドさせて、この側面を上記の壁に当接させることにより、撮像装置を補強板上に精度良く組み立てることができる。
【0026】
上記第1の局面の撮像装置では、撮像装置に、結像レンズを保持するレンズマウントの配置を決めるレンズマウント位置決め構造が備えられている(請求項9、10、11)。
【0027】
この構成により、結像レンズと透光性板と受光面との相対的位置関係を、高精度で再現性良く簡便に配置して組み立てることができ、高表示品位の画面を得ることが可能となる。
【0028】
上記第1の局面の撮像装置では、レンズマウント位置決め構造は、補強プレートに設けられたレンズマウント位置決め部と、レンズマウントの補強プレートへの当接部に設けられた位置決め部とによって構成されている(請求項12)。
【0029】
この構成により、簡便に精度良く、結像レンズを受光面の上方に位置合わせすることができる。
上記第1の局面の撮像装置では、レンズマウント位置決め構造は、封止樹脂に設けられたレンズマウント位置決め部と、レンズマウントの封止樹脂への当接部に設けられた位置決め部とによって構成されている(請求項13)。
【0030】
上記構成により、レンズマウントと受光集合体との相対位置の精度を出して、簡便に組み立てることができる。
【0031】
上記第1の局面の撮像装置では、レンズマウントは、位置決め係止部の一部において、透光性板と当接し、当該透光性板を間にはさんでフィルム状回路基板と対向している(請求項14)。
【0032】
この構成により、結像レンズと透光性板前面までの間隔を、高精度で、再現性良く組み立てることが可能となる。また、レンズマウントと受光集合体との相対位置の精度を出して、簡便に組み立てることができることは、言うまでもない。
【0033】
本発明の撮像装置搭載製品は、上記第1の局面のいずれかの撮像装置が搭載された製品であって、外部の光が結像レンズを通り前記受光面に受光されるように配置されている(請求項15)。
【0034】
上記の構成の製品では、簡明な製造工程によって製造された薄型の撮像装置を、その配置において簡便に再現性良く高精度で搭載することが可能である。
【0035】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記第1の局面のいずれかの撮像装置が搭載され、フィルム状回路基板のインターフェース端子が、製品に配置された製品基板のコネクタに、フィルム状回路基板を撓(たわ)ませた状態で接続されている(請求項16)。
【0036】
フィルム状回路基板は、一般に、撓(たわ)みやすい。このため、1つの製品内でインターフェース端子と接続するコネクタの位置の配置をフィルム状回路基板の平面的な最短距離に相当する1つの位置に限定する必要がない。フィルム状回路基板の上記最短距離よりも短い長さに相当する位置に上記コネクタを配置しておけば、フィルム状回路基板を撓(たわ)ませて、接続を行うことができる。このため、コネクタの配置の自由度が増し、小型化に最も適した配置とすることなどが可能となる。さらに、数種の製品に搭載する際、数種の製品に共通に長いめの撮像装置により対処して、部品点数を減らし、製品価格を低減することができる。
【0037】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記第1の局面のいずれかの撮像装置が搭載され、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備えている(請求項17)。
【0038】
この構成により、最も望ましい位置に撮像装置を高精度で再現性良く簡便に配置することができる。
【0039】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記請求項6〜8、11、12のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、撮像装置取付部が製品基板に固定された突出部であり、取付部が補強プレートに設けられたその突出部が嵌め入れられる取付孔である(請求項18)。
【0040】
この構成の採用により、撮像装置の製品への搭載が容易になる。また、撮像装置を表面実装する必要がなくなり、例えば、はんだ実装のように撮像装置が高温にさらされることがなくなる。このため、撮像装置の構成部品選定の自由度が広がり、安価なプラスチックレンズ等も対象とすることができる。
【0041】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記請求項6〜8、11、12のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、撮像装置取付部が、撮像装置係止部を有する製品基板に固定された撮像装置収納ホルダであり、取付部が補強プレートから突き出して設けられた係止爪である(請求項19)。
【0042】
上記の構造により、撮像装置ホルダに複雑な成形加工を施さなくても簡便に撮像装置取付部を得ることができる。撮像装置の製品への配置は再現性良く行うことができる。
【0043】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記請求項5〜8、10〜14のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、撮像装置取付部が、製品基板に設けられた凹部であり、取付部が封止樹脂に一体成形で設けられた、凹部に嵌め入れられる突出部である(請求項20)。
【0044】
上記の簡明な構造により、撮像装置を携帯電話機の所定の位置に簡便に組み立てることができる。
【0045】
上記のいずれかの撮像装置搭載製品では、その製品が携帯電話機である(請求項21)。
【0046】
上記の携帯電話機は、簡明な製造工程を経て製造された薄型の撮像装置を搭載することにより、小型化した携帯電話機となっている。また、撮像装置の配置は、簡便な構造により再現性良く高精度で行うことができるので、高表示品位の画面を得ることが可能となる。
【0047】
本発明の第1の局面の撮像装置の製造方法は、配線パターンを有するフィルム状回路基板に開口部を開口する工程と、フィルム状回路基板を挟むように撮像素子と透光性板とを配置し、その撮像素子と透光性板との間の距離を所定値以上に確保するスペーサ手段をその撮像素子と透光性板との間に介在させて、フィルム状回路基板の開口部を塞いで透光性板を当該フィルム状回路基板に接着する工程とを備える(請求項22)。
【0048】
通常、フィルム状回路基板は、それ自体で基板を支持する剛性がないので、製造工程におけるハンドリング、装置間の搬送等が容易になり、ハンドリングミスや搬送トラブルに起因する不良率を減少させることができる。また、予め、透光性板とフィルム状回路基板とが接着剤により接着されているので、その接着剤の硬化時に発生するガス成分が撮像装置内に混入することを避けることができる。このため、接着剤選定の自由度を広げることが可能となる。また、撮像素子の受光面と透光性板との距離は、良好な結像のために、所定値以上で、かつ、ばらつかないことが必要である。フィルム状回路基板を用いFCB方式で実装する場合、上記距離は、 (a) バンプ高さ、 (b) ACF厚み、 (c) 透光性板をフィルム状回路基板に接着する接着剤厚み、のそれぞれのばらつきの影響を受ける。しかし、上記スペーサ手段により上記のばらつき要因を排除することができ、スペーサ手段によって決められる所定値以上の一定の距離を確保することが可能となる。具体的には、受光面で受光する光線を遮ることなく、少し大きめの開口部を設け、スペーサ部品をそこに配置することにより、簡便にばらつきを排して上記一定距離を確保することができる。また、通常、2点以上で接するように配置するので、透光性板と撮像素子との間に精度良く平行性を確保することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
次に、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0050】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における撮像装置を示す図である。(a)は正面図を、また(b)は縦断面図を示す。フィルム状回路基板1の前面側には透光性板3が配置され、後面側には受光面2aを有する撮像素子2が配置されている。また、図2(a)は、上記フィルム状回路基板の正面図であり、図2(b)は、撮像素子の正面図である。フィルム状回路基板は半透明なので、後面に配置された配線パターンを正面から見ることができる。フィルム状回路基板1には、開口部1aが開けられ、その開口部の上部および2つの側部は外枠部によって囲まれている。2つの側方の外枠部には、配線の端子であるランド部1bを含む配線パターンが配置されている。上記開口部の下方には信号の入出力のためのインターフェース部1cが設けられており、上記の配線は、側方の外枠部からインターフェース部1cに向かって延びている。また、撮像素子2には、受光面2aが設けられ、受光面によって受光された光学情報を電気信号に変化させる。この電気信号をインターフェース部に送り出すための入出力端子2bが、フィルム状回路基板のランド部に対応する位置に配列されている。
【0051】
図3は、フィルム状回路基板1に撮像素子2をフェースダウンで実装した状態の正面図である。実装の際、撮像素子2の入出力端子部2bと、フィルム状回路基板のランド部1bとは、FCB(Flip Chip Bonding)などによって電気的に接続され、実装される。この接続には、撮像素子の入出力端子の上にバンプを設け、異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Filler)を用いるのがよい。フィルム状回路基板1の開口部1aは、平面的に見て、受光面2aを含むように、充分大きいサイズとされている。
【0052】
図4は、図1(a)におけるIV−IV断面図である。フィルム状回路基板1と透光性板3とは、両者の間に介在する接着剤6によって接着されている。また、フィルム状回路基板1への撮像素子2の実装においては、撮像素子2の入出力端子2bの上にバンプ4が形成され、そのバンプ4とランド部(図示せず)とが異方性導電シート(ACF)5を用いて接続されている。
【0053】
本実施の形態における撮像装置では、透光性板3の前方に配置された結像レンズ(図示せず)によって被写体の光学情報が透光性板3および開口部1aを通過して受光面2a上に結像され、電気信号に変換され出力される。本実施の形態の撮像装置では、透光性板に回路パターンを設けるなどの特殊な技術を用いる必要がない。また、銅リードなどの配線が露出している状態のTABテープなどを取扱う必要がない。配線パターンは、その端子であるランド部も含めて、フィルム状回路基板に一体的に組み込まれて配置されている。したがって、受光集合体の組み立て等において、フィルム状回路基板等の取扱いを能率的に簡明に行うことができる。本撮像装置における受光集合体は、フィルム状回路基板1と、撮像素子2と、透光性板3とを準備して、それら各部材間に接合部を設けることにより簡便に形成される。その受光集合体では、内部を外部からの吸湿、異物浸入などに対して簡便に封止することができる。また、薄型化した受光集合体を容易に得ることができる。なお、透光性板は、表面に赤外光等の特定波長の光線の入光を遮断するためのフィルタ機能、または光線の透過率を向上させるための機能を、蒸着等の方法で形成してもよい。
【0054】
(実施の形態2)
本実施の形態は、前述した実施の形態1の撮像装置の製造方法に関するものである。本実施の形態における製造方法の特徴は、図5に示すように、フレキシブルプリント基板等のフィルム状回路基板1に、予め、透光性板3を接着一体化して組み立てることにある。図5(a)は、透光性板3が予め接着されたフレキシブルプリント基板の正面図であり、図5(b)は、その縦断面図である。フレキシブルプリント基板1は薄いために、基板それ自体では自らを支持する剛性がない。このため、製造組み立て工程でのハンドリング、および撮像装置に組み上げた後の搬送において、フレキシブルプリント基板の把握が不安定になる等の問題があった。本実施の形態における製造方法によれば、図5(a)に示すように、フィルム状回路基板は透光性板の高い剛性によって補強され、その後で、例えば図6に示すように、撮像素子がフェースダウンで実装される。このため、工程内でのハンドリングおよび撮像装置に組み上げた後の搬送が容易となり、ハンドリングミス、搬送不良等による製造工程内での不良率を低減することができる。また、透光性板とフィルム状回路基板とが接着剤により一体化されるので、その接着剤の硬化工程で発生するガス成分が撮像装置内に混入することを避けることができる。この結果、撮像装置を設計する際、接着剤の選択の自由度を広げることが可能となる。
【0055】
(実施の形態3)
図7は、本実施の形態における撮像装置の正面図である。フィルム状回路基板1は、ベースフィルムが半透明なので、後面に配置された配線やランド部が前方から見ることができる。また、図8(a)は、図7に示す撮像装置から透光性板3を除いた状態における正面図である。また、図8(b)は、透光性板の正面図である。実施の形態1の図面と同じ番号を付した部材は、本実施の形態でも同じ部材である。本実施の形態の特徴は、撮像素子2の上の受光面2aの周囲にゴム弾性体7を配置したことにある。ゴム弾性体7は、撮像素子2の受光面2aの周縁上であって、フィルム状回路基板1の開口部1aの範囲内に配置される。このため、受光面2aの受光性能を妨げることなく、透光性板後面と撮像素子前面との間隔、すなわち透光性板後面と受光面との間隔を一定に保つことができる。上記のゴム弾性体は、上記間隔を所定値にするスペーサを解することができる。上記ゴム弾性体は、通常、液状のシリコーンゴム材料をディスペンサ装置などにより配置し、その後、加熱することにより硬化させてゴム弾性体とすることができる。
【0056】
図9は、図7におけるIX−IX断面図である。同図に示すように、透光性板3は、ゴム弾性体7によって支持された状態で、接着剤6によりフィルム状回路基板と接着一体化される。実施の形態1に示した撮像装置では、透光性板3と受光面2aとの間隔は、FCB法に基いて、バンプ高さと、ACF厚みと、透光性板接着剤の厚みとにおけるばらつきの影響を受ける。しかし、本実施の形態では、ゴム弾性体の高さにより、透光性板後面と撮像素子前面との間隔、または透光性板後面と受光面との間隔が決められる。このため、前述の各接着部のばらつきを考慮することなく、安定した品質の撮像装置を容易に製造することができる。なお、図10に示すように、ゴム弾性体の位置を撮像素子の受光面の周縁部に配置せず、その他の撮像素子の部分の位置、例えば、処理回路部分の前面に配置してもよい。上記ゴム弾性体は、実施の形態3において説明したように、通常、液状のシリコーンゴム材料をディスペンサ装置などにより配置し、その後、加熱することにより硬化させて製造することができる。
【0057】
(実施の形態4)
図11(a)は、実施の形態4における撮像装置の正面図である。本実施の形態では、実施の形態3で開示したゴム弾性体の形状および配置を変更している。この変更により、実施の形態3と同様の効果を有しながら、ゴム弾性体の使用量を減らすことができ、製品コストを低減することが可能となる。さらに、図11(b)に示す図11(a)に類似した例では、受光面の側方の周縁部にゴム弾性体を配置しないので、その分だけ、フィルム状回路基板や撮像素子の幅を低減し、平面的な小型化に寄与することができる。
【0058】
(実施の形態5)
図12は、実施の形態5における撮像装置の断面図である。本実施の形態の特徴は、撮像素子2と透光性板3との間にスペーサ部品を配置したことにある。図13は、図12の透光性板とスペーサ部材とを引き離して置いた模式図である。同図に示すように、スペーサ部品8は、フィルム状回路基板1の開口部1aを貫通して、撮像素子2と透光性板3との間に配置される。したがって、その大きさは、開口部1aより小さい寸法とされている。
【0059】
次に、図14により、本実施の形態における撮像装置の製造手順を説明する。図14(a)は、フィルム状回路基板の後面に撮像素子をフェースダウンで実装した状態の正面図である。フィルム状回路基板は半透明なので、後面に配置された、ランド部を含む配線パターンを見ることができる。図14(b)に示すスペーサ部品8は、図14(c)に示すように、受光面2a以外の撮像素子の前面に接着剤(図示せず)等により固定される。次いで、図14(d)に示すように、透光性板3が配置され、接着剤(図示せず)により固定される。
【0060】
上記実施の形態3および4に示すゴム弾性体は、液状のシリコーンゴム材料をディスペンサ装置などにより配置し、加熱することにより硬化させて製造することができた。本実施の形態によれば、スペーサ部品として部品化することができるので、製造工程が簡単になる。また、ゴム弾性体は、上述のような製造方法で製造するので、その高さにばらつきを生じやすい。しかし、本実施の形態では、スペーサ部品の成形精度により安定化することができるので、高精度でスペーサ高さを構成することが可能となる。
【0061】
(実施の形態6)
図15は、実施の形態6における撮像装置の受光集合体の断面図であり、また、図16は、その受光集合体から透光性板を引き離した状態の模式図である。本実施の形態では、実施の形態5におけるスペーサ部品と透光性板3とを一体成形品とした。すなわち、本実施の形態では、透光性板3とスペーサ部品3aとは、一体化成形されている。図17は、その透光性板3とスペーサ部品3aとの一体化成形品を示す。図17(a)は、正面図であり、図17(b)はその縦断面図である。
【0062】
図18は、実施の形態6における撮像装置の製造方法の手順を示す図である。図18(a)は、フィルム状回路基板の後面に撮像素子をフェースダウンで実装した状態の正面図である。また、図18(b)は上記一体成形部品のスペーサ部(凸部)側から見た正面図である。図18に示すように、凸部を撮像素子と接触する配置にして、フィルム状回路基板の開口部を封止するように同基板に固定する。
【0063】
この構成により、透光性板と受光面との距離を高精度で配置し、部品点数を削減することができ、この結果、製造工程が簡略化される。また、フィルム状回路基板に接着剤により接着され一体化され、透光性板と撮像素子との間には接着剤層が介在しない。このため、上記部分への接着層の介在による接着剤厚みのばらつき、および透光性板の位置のばらつきを回避することができる。このため、本撮像装置を安定して製造できるとともに、接着剤の塗布工程、硬化工程を省略でき、また接着剤自体を省略できるので、製造コストを低減することが可能となる。
【0064】
(実施の形態7)
本実施の形態の撮像装置では、上記実施の形態1〜6における撮像装置の受光集合体の側周部を封止樹脂9により封止している。図19は、実施の形態7における撮像装置の受光集合体を示す図である。図19(a)は側面図であり、図19(b)は断面図である。本実施の形態の撮像装置は、実施の形態1〜6に示した撮像装置を樹脂の押出し成形用の型内に配置して、インサート成形することにより製造することができる。
【0065】
上記側周部への樹脂封止により、透光性板をフィルム状回路基板に接着する封止よりも格段に封止性能を向上させ、撮像素子と、フィルム状回路基板と、透光性板とを確実に一体化できる。このため、フィルム状回路基板への撮像素子のFCB実装における異方性導電接着(ACF)、およびフィルム状回路基板への透光性板の接着を仮接着とすることができる。このため、これらの接着剤では接着強度の耐久性等は重要視しなくてよいので、これらの接着剤の選択の自由度を広げることができる。さらに、透光性板の側面部まで封止することにより、封止樹脂9を遮光性のものにすれば、透光性板の側面からの不要な外光の入射を遮断することができる。この結果、撮像装置の光学性能を向上させることが可能となる。
【0066】
(実施の形態8)
図20は、実施の形態8における撮像装置の受光集合体を示す側面図である。また、図21は正面図である。本実施の形態の撮像装置では、撮像装置の後面部には上記実施の形態7における封止樹脂9を配置せず、ベア状態とし、強度を補強するために補強プレート10に上記後面を接着する。図22は、後面部をベア状態として側周部を樹脂で封止した撮像装置の断面図である。また、図23(a)は、上記封止樹脂によって側周部を封止された撮像装置の正面図である。同図において、インターフェース部1dは、封止樹脂から突き出して外に延びている。また、図23(b)は、背面図である。
【0067】
上記の補強プレートとしては、例えば、メタルプレートまたは樹脂成形によって得ることができる。通常、上記実施の形態7に示した封止樹脂9の厚みより薄くすることができる。また、封止樹脂9は、通常、金型を用いた成形モールド法により形成することができる。しかし、本実施の形態におけるように封止樹脂9を構成するには、成形金型内での撮像装置の基準が透光性板の表面だけとなる。このため、モールド成形における射出ゲート部の位置や射出圧力によっては、封止樹脂9と撮像装置の相対位置にばらつきを生じる場合がある。しかしながら、本実施の形態8の構成を採用することにより、成形金型内における基準を透光性板表面と撮像素子の裏面とにすることができる。このため、成形金型内でのがたつきを低減でき、封止樹脂と撮像装置との相対位置のばらつきを軽減することができる。また、上述のように、撮像装置の薄型化と光学性能の向上とを得ることができる。
【0068】
(実施の形態9)
図24は、本実施の形態における撮像装置を示す図である。結像レンズ11はレンズマウント12によって支持され、透光性板3の前方に配置される。側周部を封止樹脂によって封止された受光集合体は、ベア状態の撮像素子の後面を、補強プレート10にダイボンドされている。レンズマウントには、位置決め用凸部(位置決め部)12aが形成されており、その位置決め用凸部は上記の補強プレート10のレンズマウント位置決め部に係止されている。図25は、補強プレート10とその補強プレート10に固定された封止樹脂で側周部が封止された上記受光集合体とを示す正面図である。補強プレート10には、上記位置決め用凸部12aが係止される係止凹部(レンズマウント位置決め部)10aが設けられている。また、図26は、図24に示したレンズマウント12を後面側から見た図である。位置決め用凸部12aは、相互にレンズマウントの側辺に沿って並ばないように配置され、上記位置決め係止が不安定にならないように配慮している。
【0069】
上記構造の採用により、位置決め係止がなされた後、平面的に見て、結像レンズ11は、受光部2aの領域内の中央部に精度良く位置するように配置される。このため、撮像装置を容易に、かつ精度良く組み立てることができる。
【0070】
(実施の形態10)
図27は、実施の形態10における撮像装置が製品(例えば、携帯電話機)に搭載された状態を示す図である。本撮像装置は、封止樹脂9で封止された受光集合体を固定している補強プレート10が、製品基板13に設けられた撮像装置取付部14に取り付けられている。上記の撮像装置取付部(突出部)14は、製品基板に予め表面実装により配置される。図28は、補強プレート10上に封止樹脂9で封止された受光集合体を固定した状態の正面図である。上記補強プレート10には、上記撮像装置取付部である突出部14が嵌め入れられる取付孔10bが2つ配置されている。また、図29は、製品基板13の正面図である。製品基板13の所定の位置に、撮像装置の位置決めの機能も備える突出部14が表面実装により配置されている。この位置決め用実装部品(突出部)14は、製品基板13に表面実装するための平坦部と、その平坦部から突き出た凸部とを有する。この凸部が、補強プレートに設けられた取付孔10bに嵌め入れられる。
【0071】
上記の位置決め用実装部品14の形成により、撮像装置を製品内の所定の位置に再現性良く高精度で容易に配置することができる。また、撮像装置を表面実装する必要がなくなり、例えば、はんだ実装をする必要がなくなり、撮像装置が高温に加熱されることがなくなる。このため、撮像装置の構成部品の選定の自由度が広がり、例えば、プラスチックレンズやプラスチック製の透光性板などを使用できる。この結果、高価な光学ガラス材を使用する制限がなくなり、撮像装置の低価格化を実現することが可能となる。
【0072】
(実施の形態11)
図30は、実施の形態11における撮像装置を示す図である。図30(a)は封止樹脂で封止された上記集合体が補強プレート10に固定された状態の断面図である。また、図30(b)は上記撮像装置を補強プレートの後面側から見た背面図である。補強プレート10には、撮像装置固定用孔10cが開けられ、上記孔に補強プレートの後面側から接着剤15が配置され、撮像素子の後面と上記孔の側壁とが接着固定される。
【0073】
上記構造の採用により、撮像素子2と補強プレートとの間に接着剤が介在して、撮像素子と補強プレートとの間の間隔がばらつくことを防止でき、かつ薄型化を推進することもできる。また、撮像素子の後面から接着剤に光を当てることができるので、接着剤として紫外線硬化剤を使用することができる。このため、接着剤の硬化時間等を短縮することができるので、製造コスト削減が可能となる。
【0074】
(実施の形態12)
図31は、実施の形態12における撮像装置を示す図である。本実施の形態では、補強プレート10に凹状の減肉部である撮像装置収納領域10dを設け、その縁に位置決め用段差部10eを形成する。撮像装置における撮像素子2のベア状態の側面を前記段差部の壁に当接させることにより、補強プレート10に対する撮像素子の相対位置を精度良く出すことができる。すなわち、図32(a),(b)に示すように、上記集合体は、補強プレート10に設けた凹状の撮像装置収納領域10d内に配置される。上記撮像装置収納領域の壁10eは、基準面となるように精度良く面出しされている。次に、図33に示すように、撮像装置は矢印で示される方向にスライドされ、撮像素子の側面が上記壁10eに当接するように組み立てられる。上記撮像素子の側面2は、撮像素子2がウエハから切り出されて個片化される工程において、ダイシングにより高精度が確保されている。
【0075】
上記構造の採用により、認識装置など用いることなく、撮像装置を補強プレート上に精度良く組み立てることが可能となる。
【0076】
(実施の形態13)
図34は、実施の形態13における撮像装置を示す図である。同図において、撮像装置収納ホルダ16は、撮像装置が搭載される製品側に予め固定されている。上記撮像素子等を含む集合体を固定している補強プレートからは、上記撮像装置収納ホルダ16に嵌め合わされる固定用の係止爪10fが、スプリング機能を有するように延びるように成形されている。図35は、補強プレートに固定された撮像素子等を示す正面図である。固定用の係止爪10fは補強プレート側辺から垂直方向に4箇所でフォーミングされている。また、図36は、上記撮像装置収納ホルダの正面図である。撮像装置収納ホルダ16の側壁に上記係止爪10fが嵌め合わされる撮像装置係止部である取付凹部16aが設けられている。上記のように、係止爪10fを撮像装置収納ホルダ16の取付凹部(撮像装置係止部)16aに嵌め合わせると、上記固定用爪部10fのスプリング効果により、撮像装置が撮像装置収納ホルダに保持される。
【0077】
上記構造により、撮像装置ホルダに複雑な成形手順によって固定用爪部を設ける必要がなく、容易に成形することができる。また、撮像装置の位置決めが容易になる。
【0078】
(実施の形態14)
図37は、本実施の形態における撮像装置の断面図であり、また、図38は、結像レンズ付きレンズマウントを封止樹脂から引き離した状態の模式図である。図38において、封止樹脂9にはレンズマウント位置決め凸部(レンズマウント位置決め部)9aが一体的に設けられ、レンズマウント12には、レンズマウントと一体的に設けられた位置決め用凹部(位置決め部)12bである。上記のレンズマウント位置決め凸部9aは、成形金型により、封止樹脂上に一体的に設けることができ、同様に、位置決め用凹部12bもレンズマウントの成形金型により一体的に設けることができる。上記の構造において、結像レンズを有するレンズマウントはその位置決め用凹部12bにレンズマウント位置決め凸部9aが嵌め入れられ、組み立てられる。上記の構造により、レンズマウントと撮像装置の組み立てが容易になり、かつ相対位置も安定して精度良く組み立てることが可能となる。
【0079】
(実施の形態15)
図39は、実施の形態15における撮像装置を示す図である。また、図40は、本実施の形態の撮像装置において、結像レンズ付きレンズマウントを封止樹脂から引き離した状態を示す図である。本実施の形態の撮像装置では、透光性板を大きめのサイズにして、レンズマウントと撮像装置とを上記嵌合せ構造により一体化したとき、レンズマウントの当接面が透光性板上面に当るようにされている。
【0080】
この構造の採用により、前述の実施の形態14の機能を有するとともに、結象レンズから透光性板上面までの距離を、容易に高精度で組み立てることができる。
【0081】
(実施の形態16)
図41は、実施の形態16における撮像装置を示す図である。また、図42は、製品基板13から本撮像装置を引き離した状態の図である。本実施の形態では、製品基板13に位置決めの機能も兼ね備える撮像装置取付部である撮像装置取付用凹部13aを予め設けておき、撮像装置の封止樹脂に一体的に設けられた取付部である凸部9aを、その撮像装置取付用凹部13aに嵌め合せて組み立てる。図41において、撮像素子2の後面と製品基板13とは接着剤によって一体化されている。この構造の採用により、撮像装置を製品基板上の所定の位置において、容易に安定して組み立てることが可能となる。
【0082】
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
【0083】
【発明の効果】
本発明におけるフィルム状回路基板と透光性板と撮像素子との構成を用いることにより、製造手順や取扱いが簡明な、薄型化、小型化をはかった撮像装置および撮像装置搭載製品、特に携帯電話機、ならびに撮像装置の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)実施の形態1における撮像装置の受光集合体の正面図である。(b)その縦断面図である。
【図2】(a)図1のフィルム状回路基板の正面図である。(b)図1の撮像素子の正面図である。
【図3】図1における、フィルム状回路基板にフェースダウンで撮像素子を実装した状態の正面図である。
【図4】図1におけるIV−IV断面図である。
【図5】(a)実施の形態2において、フィルム状回路基板に透光性板(光学ガラス板)を接着した状態の正面図である。(b)その縦断面図である。
【図6】実施の形態2において、透光性板を接着されたフィルム状回路基板に撮像素子をフェースダウンで実装する手順を示す図である。
【図7】実施の形態3における撮像装置の受光集合体の正面図である。
【図8】(a)図7の状態から透光性板を除いた状態の正面図である。(b)透光性板の正面図である。
【図9】図7におけるIX−IX断面図である。
【図10】実施の形態3におけるゴム弾性体の別の例を示す図である。
【図11】(a)実施の形態4における撮像装置の受光集合体の例を示す図である。(b)図11(a)と類似したゴム弾性体の例を示す図である。
【図12】実施の形態5における撮像装置の受光集合体の横断面図である。
【図13】図12の状態から透光性板とスペーサ部材とを引き離して置いた状態の模式図である。
【図14】実施の形態5における受光集合体を組み立てる手順を示す図である。(a)フィルム状回路基板に撮像素子をフェースダウンで実装した状態の正面図である。(b)スペーサ部材の正面図である。(c)撮像素子が実装されたフィルム状回路基板にスペーサ部材を配置した状態の正面図である。(d)図14(c)の状態に透光性板を接着して受光集合体を完成した段階の正面図である。
【図15】実施の形態6における撮像装置の受光集合体の横断面図である。
【図16】図15の状態から透光性板を引き離して置いた状態の模式図である。
【図17】(a)実施の形態6における透光性板の正面図である。(b)その側面図である。
【図18】実施の形態6の受光集合体を組み立てる手順を示す図である。(a)受光集合体から透光性板を取り除いた状態の正面図である。(b)透光性板の正面図である。(c)透光性板を配置して、実施の形態6における受光集合体を完成した段階の正面図である。
【図19】(a)実施の形態7における撮像装置の側面図である。(b)実施の形態7における撮像装置の横断面図である。
【図20】実施の形態8における撮像装置の側面図である。
【図21】実施の形態8における撮像装置の正面図である。
【図22】(a)図20から補強プレートを取り除いた状態の側面図である。(b)実施の形態8における撮像装置の受光集合体の横断面図である。
【図23】(a)図22(a)の正面図である。(b)図22(a)の背面図である。
【図24】実施の形態9における撮像装置を示す側面図である。
【図25】図24に示す撮像装置からレンズマウントを取り除いた状態を示す正面図である。
【図26】結像レンズが取り付けられたレンズマウントの後面図である。
【図27】実施の形態10において、製品基板に撮像装置の受光集合体を取り付けた段階の側面図である。
【図28】図27における受光集合体の正面図である。
【図29】図27に示す製品基板に設けられた撮像装置取付部の正面図である。
【図30】(a)実施の形態11における撮像装置の受光集合体の部分断面図である。(b)図30(a)の補強プレートの正面図である。
【図31】実施の形態12における撮像装置の受光集合体の部分断面図である。
【図32】実施の形態12の撮像装置を組み立てる手順を示す図である。
【図33】実施の形態12の撮像装置を組み立てにおいて、撮像素子を補強プレートの段差部の壁に当接する手順を示す図である。
【図34】実施の形態13において、製品基板に設けられた撮像装置ホルダに受光集合体を配置した状態を示す図である。
【図35】補強プレートを備えた受光集合体の正面図である。
【図36】撮像装置ホルダの正面図である。
【図37】実施の形態14における撮像装置を示す図である。
【図38】図37の状態からレンズマウントを引き離して置いた状態を示す模式図である。
【図39】実施の形態15における撮像装置を示す図である。
【図40】図39の状態からレンズマウントを引き離して置いた状態を示す模式図である。
【図41】実施の形態16において、製品基板に設けた封止樹脂取付部に受光集合体封止樹脂の取付部を取り付けた状態を示す図である。
【図42】図41の状態から、受光集合体を引き離した状態を示す模式図である。
【図43】従来の撮像装置の受光集合体を示す正面図である。
【図44】図43におけるIVIV−IVIV断面図である。
【図45】従来の別の撮像装置の受光集合体の断面図である。
【図46】図45における回路基板の斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルム状回路基板、1a 開口部、1b 配線、1c インターフェース部、1d インターフェース部の後面、2 撮像素子、2a 受光面、2b 撮像素子の入出力端子、2c スペーサ部材がのる撮像素子前面部分、2d 撮像素子の後面、3 透光性板、3a 透光性板と一体成形されたスペーサ部材、4 入出力端子上に設けたバンプ、5 異方性導電膜(ACF)、6 接着剤、7 ゴム弾性体、8 スペーサ部材、9 封止樹脂、9a レンズマウントに嵌め入れられる封止樹脂突出部、10 補強プレート、10a レンズマウント位置決め部、10b 製品基板の取付部に取り付けられる補強プレート側の取付部、10c 補強プレートの取付孔、10d 平坦減肉部、10e 段差部の壁、10f 補強プレートから突出する爪部、11 結像レンズ、12 レンズマウント、12a レンズマウント側の位置決め部、12b レンズマウント側の位置決め部、13 製品基板、13a 製品基板に設けられた撮像装置取付部、14 製品基板に設けた撮像装置取付部、15 接着剤、16 製品基板に設けられた撮像装置ホルダ、16a 補強プレートから突き出る爪部が係止する係止部、17 接着剤。
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置および撮像装置搭載製品、ならびに撮像装置の製造方法に関し、より特定的には、製造手順や取扱いが簡明な、薄型の撮像装置および撮像装置搭載製品ならびに撮像装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置では、撮像素子が基板上にダイボンドされ、撮像素子の入出力端子と外部電極とはワイヤボンディングにより接続されていた。また、ワイヤボンディングにおけるワイヤを収容する高さの空間を確保して透光性板が封止されていた。このため、平面的なサイズおよび厚みの両方において、小型化は限定的であった。一方、カメラや携帯電話機等に搭載される撮像装置では、平面的なサイズの小型化と薄型化とが実現すれば、携行に便利になり商品価値がいちじるしく向上する。このため、近年、上記の構造を改良して小型化および薄型化をはかった撮像装置が相次いで商品化されている。
【0003】
例えば、図43は、そのような小型化および薄型化をはかった従来の撮像装置の一例である(特開平5−260393号公報)。図43は正面図であり、図44は、図43におけるIV−IV断面図である。図43および図44において、ガラス基板103の上に配線層131bが被着形成されている。この配線の端子131cと、撮像素子102の入出力端子の上に設けられたバンプ104とが接続される。これらの受光集合体は、封止樹脂109によって封止されている。ガラス基板103の端から、さらに封止樹脂の外にまで延ばされた配線131bの端子は、別に用意されたフレキシブル配線基板101の配線101bに接続されている。上記の構造によれば、ワイヤボンディングは省略され、その結果、平面的な小型化も、また薄型化も実現することができる。なお、上記の構造では、ガラス基板103と撮像素子102前面とがあまり近接しすぎるとモアレ等が発生しやすくなるので、これを防止するために、撮像素子の受光領域131aに回折格子148が形成されている。
【0004】
また、図45および図46は、従来の他の改善例を示す図である(特開平7−99214号公報)。図45および図46によれば、ガラス基板103には、絶縁シート101cに銅リード101bが並列して配置されたTABテープ101が、接着剤111によって接着されている。また、撮像素子によって光学情報から変換された電気信号の伝達のために、この銅リード101bの端子の上に形成されたバンプ104と、撮像素子102の入出力端子102bとが接続されている。この接続には、異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)105が用いられ、所定の接続部以外の箇所で短絡が生じないようにされている。この接続部の周囲は、封止樹脂109によって封止されている。撮像素子の各画素に対応して、通常、マイクロレンズ115が配置される。TABテープの開口部101aを通り撮像素子に入射された光は、撮像素子によって光学情報から電気信号に変換され、上記接続部を経て外部回路に伝えられる。このような構造により、小型化および薄型化が達成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平5−260393号公報の撮像装置によれば、ガラス基板上に配線パターンを被着等などして形成する必要がある。通常、ガラス基板に微細間隔の配線パターンを形成するには特殊な設備が必要であり、容易ではない。また、撮像設備の製造工程では、ガラス基板上に配置された配線パターンと撮像装置の入出力端子部を精度良く配置する必要がある。しかし、高精度実装装置での実装動作において、装置との接触が生じ、被着形成された配線パターンが欠損、消失してしまう場合があった。このため、通常のガラス板には不必要であった取扱上の注意が必要とされ、生産能率を低下させ、かつ製造工程での廃棄率を増加させていた。さらに、撮像装置が搭載される製品との電気的接続は、上記撮像素子の入出力回路部分から、別に用意されたフレキシブル配線基板等により中継させて行う必要があった。
【0006】
一方、特開平7−99214号公報に記載の撮像素子では、TABテープを用いるが、このTABテープは、絶縁シートの上にリード部が接着された構造を有している。通常、TABテープでは、フレキシブル配線基板等に比べると、リード幅、およびリード幅間の空間部の狭間隔化において劣り、また、回路パターンの多層化も困難である。このため、撮像装置おける回路パターンとして、高密度化に限界があり、撮像装置の小型化等を遂行しにくいという問題があった。さらに、TABテープでは、フレキシブル基板と比べると柔軟性に欠け、例えば、携帯電話機への搭載において筐体外部の光を結像レンズを通して受光面に受光させる配置をとった上で、上記リード部と製品基板に配置されたコネクタとを接続する際、コネクタの配置に自由度を持たせにくい。携帯電話機などの製品では、コネクタの配置などに自由度を持たせたほうが部品の高密度搭載という点で有利である。このため、製造手順や取扱いが簡明で、製品への搭載時に柔軟性のあるコネクタ配置をとることができる薄型撮像装置が求められていた。
【0007】
そこで、本発明は、製造手順や取扱いが簡明な、薄型化、小型化をはかった撮像装置および撮像装置搭載製品、特に携帯電話機、ならびに撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面の撮像装置は、開口部が開けられ、配線パターンを含むフィルム状回路基板と、開口部を通して結像レンズからの光を受光する受光面を含み、フィルム状回路基板に配置された撮像素子と、撮像素子が配置される側と反対側の面においてフィルム状回路基板の開口部を封止する透光性板と、撮像素子と透光性板との間の距離を、所定値以上に確保する、受光面以外の領域の開口部において、当該撮像素子と透光性板との間に設けられたスペーサ手段とを備える(請求項1)。
【0009】
この構成により、透光性板に回路パターンを設ける等の特別な工程を設けることなく、簡明な手順で撮像装置を製造することができる。(a)透光性板と、(b)フィルム状回路基板と、(c)撮像素子と、を主要部材として構成される受光機能を分担する受光集合体は、外部からの異物混入、吸湿などに対して、特別な封止技術を用いることなく、簡便に封止することができる。また、上記の構成により、薄型の撮像装置を容易に得ることが可能となる。撮像素子の受光面と透光性板との距離は、良好な結像のために、所定値以上で、かつ、ばらつかないことが必要である。フィルム状回路基板を用いFCB方式で実装する場合、上記距離は、 (a) バンプ高さ、 (b) ACF厚み、 (c) 透光性板をフィルム状回路基板に接着する接着剤厚み、のそれぞれのばらつきの影響を受ける。しかし、上記スペーサ手段により上記のばらつき要因を排除することができ、スペーサ手段によって決められる所定値以上の一定の距離を確保することが可能となる。具体的には、受光面で受光する光線を遮ることなく、少し大きめの開口部を設け、スペーサ部品をそこに配置することにより、簡便にばらつきを排して上記一定距離を確保することができる。また、通常、2点以上で接するように配置するので、透光性板と撮像素子との間に精度良く平行性を確保することができる。フィルム状回路基板への撮像素子の実装はフェースダウンで行われ、例えばFCB(Flip Chip Bonding)方式により行うことができる。すなわち、撮像素子の入出力端子の上に形成されたバンプと、フィルム状回路基板の配線の端子であるランド部とが接続される。この接続には、例えば、異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)等を用いて上記バンプとランド部とのみが接続され、他の部分では短絡が生じないようにする。なお、透光性板には、表面に赤外光等の特定波長の光線の入光を遮断するためのフィルタ機能や、光線の透過率を向上するための機能が、蒸着等により形成されていてもよい。
【0010】
上記第1の局面の撮像装置では、フィルム状回路基板が、フレキシブルプリント基板である(請求項2)。
【0011】
フレキシブルプリント基板は撓(たわ)みやすい。このため、1つの製品内でインターフェース端子と接続するコネクタの位置の配置をフィルム状回路基板の平面的な最短距離の位置に相当する1つの位置に限定する必要がない。フレキシブルプリント基板の上記最短距離の長さよりも短い長さに相当する位置に上記コネクタを配置しておけば、フレキシブル回路基板を撓(たわ)ませて、接続を行うことができる。このため、1つの製品内でインターフェース端子と接続するコネクタの位置の配置の自由度を増やすことができるので、コネクタの配置を小型化に最も適した配置とすることが可能となる。さらに、数種の製品に搭載する際、数種の製品に共通に長いめの撮像装置により対処して、部品点数を減らし、製品価格を低減することができる。
【0014】
上記第1の局面の撮像装置では、スペーサ部品がゴム弾性体である(請求項3)。
【0015】
この構成によりゴム弾性体の高さにより、上記の距離が決められるので、接着剤厚みのばらつきに左右されずに、生産において上記一定距離を有する撮像装置を安定して得ることができる。ゴム弾性体は、受光面を囲んで枠状に配置されてもよいし、数列にわたって列状に配置されてもよい。
【0016】
上記第1の局面の撮像装置では、透光性板は、受光面以外の領域の開口部において、撮像素子に対向する面の側に凸に一体成形で形成されている平坦な増厚部を有し、当該増厚部は撮像素子の受光面以外の領域に接している(請求項4)。
【0017】
この構成により、部品点数を増やさず、製造工程を簡略化することができる。また、上記透光性板はフィルム状回路基板とのみ接着され、上記増厚部は受光面以外の撮像素子の前面に当接するだけなので、他の部分の接着剤の厚みを考慮しなくてもよい。
【0018】
上記第1の局面の撮像装置では、撮像素子と、フィルム状回路基板と、透光性板との集合体である受光集合体が、封止樹脂により封止され一体化されている(請求項5)。
【0019】
この構成により、受光集合体における封止機能が向上するとともに、この受光集合体の一体化の程度が向上する。このため、例えば、FCB実装におけるACFおよび透光性板のフィルム状回路基板への接着を仮接着とすることができる。この結果、これら仮接着における接着剤の選択の自由度を高めることができる。さらに、上記の封止樹脂を遮光性のものにすれば、透光性板の側面からの不要な外光の入射を遮断することができるので、撮像装置の光学的性能を向上させることが可能となる。
【0020】
上記第1の局面の撮像装置では、封止樹脂は、上記受光集合体の側周部を封止し、撮像素子の後面は補強プレートに固定されている(請求項6)。
【0021】
上記の封止樹脂の形成は、例えばモールド成形法などにより行うことができる。この場合、成形金型内での撮像装置の基準として、透光性板表面と撮像素子後面との2つにすることができる。このため、成形金型内での撮像装置のがたつきを低減でき、封止樹脂と撮像装置との相対位置のばらつきを軽減することができる。また、撮像装置の薄型化をさらに推進することが可能となる。また、補強プレートの採用により、フィルム状回路基板の強度、剛性、耐久性等を高めることが可能となる。
【0022】
上記第1の局面の撮像装置では、補強プレートには貫通孔が開けられ、撮像素子の後面と補強プレートとは、貫通孔に装入された接着剤によって互いに接着されている(請求項7)。
【0023】
この構成により、撮像素子と補強プレートとの間に接着剤が介在して、そのばらつきにより、撮像素子の高さのばらつきを防止することができる。また、上記介在がないので、薄型化にも寄与する。また、撮像装置後面から接着剤に光を当てることが可能になるので、接着剤に紫外線硬化剤を使用することができる。この結果、接着剤の硬化時間等を短縮することができ、製造コストを低減することが可能となる。
【0024】
上記第1の局面の撮像装置では、補強プレートには、撮像素子の面側に凹の平坦な減肉部が設けられ、減肉部とそれ以外の領域との間で形成される段差部は、一定方向に延びる壁を有し、撮像素子はその壁に接して減肉部の上に配置されている(請求項8)。
【0025】
撮像素子の側面は、撮像素子がウエハから個片化されるダイシング工程において、高精度で面出しがなされている。撮像素子を減肉部の上をスライドさせて、この側面を上記の壁に当接させることにより、撮像装置を補強板上に精度良く組み立てることができる。
【0026】
上記第1の局面の撮像装置では、撮像装置に、結像レンズを保持するレンズマウントの配置を決めるレンズマウント位置決め構造が備えられている(請求項9、10、11)。
【0027】
この構成により、結像レンズと透光性板と受光面との相対的位置関係を、高精度で再現性良く簡便に配置して組み立てることができ、高表示品位の画面を得ることが可能となる。
【0028】
上記第1の局面の撮像装置では、レンズマウント位置決め構造は、補強プレートに設けられたレンズマウント位置決め部と、レンズマウントの補強プレートへの当接部に設けられた位置決め部とによって構成されている(請求項12)。
【0029】
この構成により、簡便に精度良く、結像レンズを受光面の上方に位置合わせすることができる。
上記第1の局面の撮像装置では、レンズマウント位置決め構造は、封止樹脂に設けられたレンズマウント位置決め部と、レンズマウントの封止樹脂への当接部に設けられた位置決め部とによって構成されている(請求項13)。
【0030】
上記構成により、レンズマウントと受光集合体との相対位置の精度を出して、簡便に組み立てることができる。
【0031】
上記第1の局面の撮像装置では、レンズマウントは、位置決め係止部の一部において、透光性板と当接し、当該透光性板を間にはさんでフィルム状回路基板と対向している(請求項14)。
【0032】
この構成により、結像レンズと透光性板前面までの間隔を、高精度で、再現性良く組み立てることが可能となる。また、レンズマウントと受光集合体との相対位置の精度を出して、簡便に組み立てることができることは、言うまでもない。
【0033】
本発明の撮像装置搭載製品は、上記第1の局面のいずれかの撮像装置が搭載された製品であって、外部の光が結像レンズを通り前記受光面に受光されるように配置されている(請求項15)。
【0034】
上記の構成の製品では、簡明な製造工程によって製造された薄型の撮像装置を、その配置において簡便に再現性良く高精度で搭載することが可能である。
【0035】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記第1の局面のいずれかの撮像装置が搭載され、フィルム状回路基板のインターフェース端子が、製品に配置された製品基板のコネクタに、フィルム状回路基板を撓(たわ)ませた状態で接続されている(請求項16)。
【0036】
フィルム状回路基板は、一般に、撓(たわ)みやすい。このため、1つの製品内でインターフェース端子と接続するコネクタの位置の配置をフィルム状回路基板の平面的な最短距離に相当する1つの位置に限定する必要がない。フィルム状回路基板の上記最短距離よりも短い長さに相当する位置に上記コネクタを配置しておけば、フィルム状回路基板を撓(たわ)ませて、接続を行うことができる。このため、コネクタの配置の自由度が増し、小型化に最も適した配置とすることなどが可能となる。さらに、数種の製品に搭載する際、数種の製品に共通に長いめの撮像装置により対処して、部品点数を減らし、製品価格を低減することができる。
【0037】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記第1の局面のいずれかの撮像装置が搭載され、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備えている(請求項17)。
【0038】
この構成により、最も望ましい位置に撮像装置を高精度で再現性良く簡便に配置することができる。
【0039】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記請求項6〜8、11、12のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、撮像装置取付部が製品基板に固定された突出部であり、取付部が補強プレートに設けられたその突出部が嵌め入れられる取付孔である(請求項18)。
【0040】
この構成の採用により、撮像装置の製品への搭載が容易になる。また、撮像装置を表面実装する必要がなくなり、例えば、はんだ実装のように撮像装置が高温にさらされることがなくなる。このため、撮像装置の構成部品選定の自由度が広がり、安価なプラスチックレンズ等も対象とすることができる。
【0041】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記請求項6〜8、11、12のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、撮像装置取付部が、撮像装置係止部を有する製品基板に固定された撮像装置収納ホルダであり、取付部が補強プレートから突き出して設けられた係止爪である(請求項19)。
【0042】
上記の構造により、撮像装置ホルダに複雑な成形加工を施さなくても簡便に撮像装置取付部を得ることができる。撮像装置の製品への配置は再現性良く行うことができる。
【0043】
本発明の撮像装置搭載製品では、上記請求項5〜8、10〜14のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、撮像装置取付部が、製品基板に設けられた凹部であり、取付部が封止樹脂に一体成形で設けられた、凹部に嵌め入れられる突出部である(請求項20)。
【0044】
上記の簡明な構造により、撮像装置を携帯電話機の所定の位置に簡便に組み立てることができる。
【0045】
上記のいずれかの撮像装置搭載製品では、その製品が携帯電話機である(請求項21)。
【0046】
上記の携帯電話機は、簡明な製造工程を経て製造された薄型の撮像装置を搭載することにより、小型化した携帯電話機となっている。また、撮像装置の配置は、簡便な構造により再現性良く高精度で行うことができるので、高表示品位の画面を得ることが可能となる。
【0047】
本発明の第1の局面の撮像装置の製造方法は、配線パターンを有するフィルム状回路基板に開口部を開口する工程と、フィルム状回路基板を挟むように撮像素子と透光性板とを配置し、その撮像素子と透光性板との間の距離を所定値以上に確保するスペーサ手段をその撮像素子と透光性板との間に介在させて、フィルム状回路基板の開口部を塞いで透光性板を当該フィルム状回路基板に接着する工程とを備える(請求項22)。
【0048】
通常、フィルム状回路基板は、それ自体で基板を支持する剛性がないので、製造工程におけるハンドリング、装置間の搬送等が容易になり、ハンドリングミスや搬送トラブルに起因する不良率を減少させることができる。また、予め、透光性板とフィルム状回路基板とが接着剤により接着されているので、その接着剤の硬化時に発生するガス成分が撮像装置内に混入することを避けることができる。このため、接着剤選定の自由度を広げることが可能となる。また、撮像素子の受光面と透光性板との距離は、良好な結像のために、所定値以上で、かつ、ばらつかないことが必要である。フィルム状回路基板を用いFCB方式で実装する場合、上記距離は、 (a) バンプ高さ、 (b) ACF厚み、 (c) 透光性板をフィルム状回路基板に接着する接着剤厚み、のそれぞれのばらつきの影響を受ける。しかし、上記スペーサ手段により上記のばらつき要因を排除することができ、スペーサ手段によって決められる所定値以上の一定の距離を確保することが可能となる。具体的には、受光面で受光する光線を遮ることなく、少し大きめの開口部を設け、スペーサ部品をそこに配置することにより、簡便にばらつきを排して上記一定距離を確保することができる。また、通常、2点以上で接するように配置するので、透光性板と撮像素子との間に精度良く平行性を確保することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
次に、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0050】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における撮像装置を示す図である。(a)は正面図を、また(b)は縦断面図を示す。フィルム状回路基板1の前面側には透光性板3が配置され、後面側には受光面2aを有する撮像素子2が配置されている。また、図2(a)は、上記フィルム状回路基板の正面図であり、図2(b)は、撮像素子の正面図である。フィルム状回路基板は半透明なので、後面に配置された配線パターンを正面から見ることができる。フィルム状回路基板1には、開口部1aが開けられ、その開口部の上部および2つの側部は外枠部によって囲まれている。2つの側方の外枠部には、配線の端子であるランド部1bを含む配線パターンが配置されている。上記開口部の下方には信号の入出力のためのインターフェース部1cが設けられており、上記の配線は、側方の外枠部からインターフェース部1cに向かって延びている。また、撮像素子2には、受光面2aが設けられ、受光面によって受光された光学情報を電気信号に変化させる。この電気信号をインターフェース部に送り出すための入出力端子2bが、フィルム状回路基板のランド部に対応する位置に配列されている。
【0051】
図3は、フィルム状回路基板1に撮像素子2をフェースダウンで実装した状態の正面図である。実装の際、撮像素子2の入出力端子部2bと、フィルム状回路基板のランド部1bとは、FCB(Flip Chip Bonding)などによって電気的に接続され、実装される。この接続には、撮像素子の入出力端子の上にバンプを設け、異方性導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Filler)を用いるのがよい。フィルム状回路基板1の開口部1aは、平面的に見て、受光面2aを含むように、充分大きいサイズとされている。
【0052】
図4は、図1(a)におけるIV−IV断面図である。フィルム状回路基板1と透光性板3とは、両者の間に介在する接着剤6によって接着されている。また、フィルム状回路基板1への撮像素子2の実装においては、撮像素子2の入出力端子2bの上にバンプ4が形成され、そのバンプ4とランド部(図示せず)とが異方性導電シート(ACF)5を用いて接続されている。
【0053】
本実施の形態における撮像装置では、透光性板3の前方に配置された結像レンズ(図示せず)によって被写体の光学情報が透光性板3および開口部1aを通過して受光面2a上に結像され、電気信号に変換され出力される。本実施の形態の撮像装置では、透光性板に回路パターンを設けるなどの特殊な技術を用いる必要がない。また、銅リードなどの配線が露出している状態のTABテープなどを取扱う必要がない。配線パターンは、その端子であるランド部も含めて、フィルム状回路基板に一体的に組み込まれて配置されている。したがって、受光集合体の組み立て等において、フィルム状回路基板等の取扱いを能率的に簡明に行うことができる。本撮像装置における受光集合体は、フィルム状回路基板1と、撮像素子2と、透光性板3とを準備して、それら各部材間に接合部を設けることにより簡便に形成される。その受光集合体では、内部を外部からの吸湿、異物浸入などに対して簡便に封止することができる。また、薄型化した受光集合体を容易に得ることができる。なお、透光性板は、表面に赤外光等の特定波長の光線の入光を遮断するためのフィルタ機能、または光線の透過率を向上させるための機能を、蒸着等の方法で形成してもよい。
【0054】
(実施の形態2)
本実施の形態は、前述した実施の形態1の撮像装置の製造方法に関するものである。本実施の形態における製造方法の特徴は、図5に示すように、フレキシブルプリント基板等のフィルム状回路基板1に、予め、透光性板3を接着一体化して組み立てることにある。図5(a)は、透光性板3が予め接着されたフレキシブルプリント基板の正面図であり、図5(b)は、その縦断面図である。フレキシブルプリント基板1は薄いために、基板それ自体では自らを支持する剛性がない。このため、製造組み立て工程でのハンドリング、および撮像装置に組み上げた後の搬送において、フレキシブルプリント基板の把握が不安定になる等の問題があった。本実施の形態における製造方法によれば、図5(a)に示すように、フィルム状回路基板は透光性板の高い剛性によって補強され、その後で、例えば図6に示すように、撮像素子がフェースダウンで実装される。このため、工程内でのハンドリングおよび撮像装置に組み上げた後の搬送が容易となり、ハンドリングミス、搬送不良等による製造工程内での不良率を低減することができる。また、透光性板とフィルム状回路基板とが接着剤により一体化されるので、その接着剤の硬化工程で発生するガス成分が撮像装置内に混入することを避けることができる。この結果、撮像装置を設計する際、接着剤の選択の自由度を広げることが可能となる。
【0055】
(実施の形態3)
図7は、本実施の形態における撮像装置の正面図である。フィルム状回路基板1は、ベースフィルムが半透明なので、後面に配置された配線やランド部が前方から見ることができる。また、図8(a)は、図7に示す撮像装置から透光性板3を除いた状態における正面図である。また、図8(b)は、透光性板の正面図である。実施の形態1の図面と同じ番号を付した部材は、本実施の形態でも同じ部材である。本実施の形態の特徴は、撮像素子2の上の受光面2aの周囲にゴム弾性体7を配置したことにある。ゴム弾性体7は、撮像素子2の受光面2aの周縁上であって、フィルム状回路基板1の開口部1aの範囲内に配置される。このため、受光面2aの受光性能を妨げることなく、透光性板後面と撮像素子前面との間隔、すなわち透光性板後面と受光面との間隔を一定に保つことができる。上記のゴム弾性体は、上記間隔を所定値にするスペーサを解することができる。上記ゴム弾性体は、通常、液状のシリコーンゴム材料をディスペンサ装置などにより配置し、その後、加熱することにより硬化させてゴム弾性体とすることができる。
【0056】
図9は、図7におけるIX−IX断面図である。同図に示すように、透光性板3は、ゴム弾性体7によって支持された状態で、接着剤6によりフィルム状回路基板と接着一体化される。実施の形態1に示した撮像装置では、透光性板3と受光面2aとの間隔は、FCB法に基いて、バンプ高さと、ACF厚みと、透光性板接着剤の厚みとにおけるばらつきの影響を受ける。しかし、本実施の形態では、ゴム弾性体の高さにより、透光性板後面と撮像素子前面との間隔、または透光性板後面と受光面との間隔が決められる。このため、前述の各接着部のばらつきを考慮することなく、安定した品質の撮像装置を容易に製造することができる。なお、図10に示すように、ゴム弾性体の位置を撮像素子の受光面の周縁部に配置せず、その他の撮像素子の部分の位置、例えば、処理回路部分の前面に配置してもよい。上記ゴム弾性体は、実施の形態3において説明したように、通常、液状のシリコーンゴム材料をディスペンサ装置などにより配置し、その後、加熱することにより硬化させて製造することができる。
【0057】
(実施の形態4)
図11(a)は、実施の形態4における撮像装置の正面図である。本実施の形態では、実施の形態3で開示したゴム弾性体の形状および配置を変更している。この変更により、実施の形態3と同様の効果を有しながら、ゴム弾性体の使用量を減らすことができ、製品コストを低減することが可能となる。さらに、図11(b)に示す図11(a)に類似した例では、受光面の側方の周縁部にゴム弾性体を配置しないので、その分だけ、フィルム状回路基板や撮像素子の幅を低減し、平面的な小型化に寄与することができる。
【0058】
(実施の形態5)
図12は、実施の形態5における撮像装置の断面図である。本実施の形態の特徴は、撮像素子2と透光性板3との間にスペーサ部品を配置したことにある。図13は、図12の透光性板とスペーサ部材とを引き離して置いた模式図である。同図に示すように、スペーサ部品8は、フィルム状回路基板1の開口部1aを貫通して、撮像素子2と透光性板3との間に配置される。したがって、その大きさは、開口部1aより小さい寸法とされている。
【0059】
次に、図14により、本実施の形態における撮像装置の製造手順を説明する。図14(a)は、フィルム状回路基板の後面に撮像素子をフェースダウンで実装した状態の正面図である。フィルム状回路基板は半透明なので、後面に配置された、ランド部を含む配線パターンを見ることができる。図14(b)に示すスペーサ部品8は、図14(c)に示すように、受光面2a以外の撮像素子の前面に接着剤(図示せず)等により固定される。次いで、図14(d)に示すように、透光性板3が配置され、接着剤(図示せず)により固定される。
【0060】
上記実施の形態3および4に示すゴム弾性体は、液状のシリコーンゴム材料をディスペンサ装置などにより配置し、加熱することにより硬化させて製造することができた。本実施の形態によれば、スペーサ部品として部品化することができるので、製造工程が簡単になる。また、ゴム弾性体は、上述のような製造方法で製造するので、その高さにばらつきを生じやすい。しかし、本実施の形態では、スペーサ部品の成形精度により安定化することができるので、高精度でスペーサ高さを構成することが可能となる。
【0061】
(実施の形態6)
図15は、実施の形態6における撮像装置の受光集合体の断面図であり、また、図16は、その受光集合体から透光性板を引き離した状態の模式図である。本実施の形態では、実施の形態5におけるスペーサ部品と透光性板3とを一体成形品とした。すなわち、本実施の形態では、透光性板3とスペーサ部品3aとは、一体化成形されている。図17は、その透光性板3とスペーサ部品3aとの一体化成形品を示す。図17(a)は、正面図であり、図17(b)はその縦断面図である。
【0062】
図18は、実施の形態6における撮像装置の製造方法の手順を示す図である。図18(a)は、フィルム状回路基板の後面に撮像素子をフェースダウンで実装した状態の正面図である。また、図18(b)は上記一体成形部品のスペーサ部(凸部)側から見た正面図である。図18に示すように、凸部を撮像素子と接触する配置にして、フィルム状回路基板の開口部を封止するように同基板に固定する。
【0063】
この構成により、透光性板と受光面との距離を高精度で配置し、部品点数を削減することができ、この結果、製造工程が簡略化される。また、フィルム状回路基板に接着剤により接着され一体化され、透光性板と撮像素子との間には接着剤層が介在しない。このため、上記部分への接着層の介在による接着剤厚みのばらつき、および透光性板の位置のばらつきを回避することができる。このため、本撮像装置を安定して製造できるとともに、接着剤の塗布工程、硬化工程を省略でき、また接着剤自体を省略できるので、製造コストを低減することが可能となる。
【0064】
(実施の形態7)
本実施の形態の撮像装置では、上記実施の形態1〜6における撮像装置の受光集合体の側周部を封止樹脂9により封止している。図19は、実施の形態7における撮像装置の受光集合体を示す図である。図19(a)は側面図であり、図19(b)は断面図である。本実施の形態の撮像装置は、実施の形態1〜6に示した撮像装置を樹脂の押出し成形用の型内に配置して、インサート成形することにより製造することができる。
【0065】
上記側周部への樹脂封止により、透光性板をフィルム状回路基板に接着する封止よりも格段に封止性能を向上させ、撮像素子と、フィルム状回路基板と、透光性板とを確実に一体化できる。このため、フィルム状回路基板への撮像素子のFCB実装における異方性導電接着(ACF)、およびフィルム状回路基板への透光性板の接着を仮接着とすることができる。このため、これらの接着剤では接着強度の耐久性等は重要視しなくてよいので、これらの接着剤の選択の自由度を広げることができる。さらに、透光性板の側面部まで封止することにより、封止樹脂9を遮光性のものにすれば、透光性板の側面からの不要な外光の入射を遮断することができる。この結果、撮像装置の光学性能を向上させることが可能となる。
【0066】
(実施の形態8)
図20は、実施の形態8における撮像装置の受光集合体を示す側面図である。また、図21は正面図である。本実施の形態の撮像装置では、撮像装置の後面部には上記実施の形態7における封止樹脂9を配置せず、ベア状態とし、強度を補強するために補強プレート10に上記後面を接着する。図22は、後面部をベア状態として側周部を樹脂で封止した撮像装置の断面図である。また、図23(a)は、上記封止樹脂によって側周部を封止された撮像装置の正面図である。同図において、インターフェース部1dは、封止樹脂から突き出して外に延びている。また、図23(b)は、背面図である。
【0067】
上記の補強プレートとしては、例えば、メタルプレートまたは樹脂成形によって得ることができる。通常、上記実施の形態7に示した封止樹脂9の厚みより薄くすることができる。また、封止樹脂9は、通常、金型を用いた成形モールド法により形成することができる。しかし、本実施の形態におけるように封止樹脂9を構成するには、成形金型内での撮像装置の基準が透光性板の表面だけとなる。このため、モールド成形における射出ゲート部の位置や射出圧力によっては、封止樹脂9と撮像装置の相対位置にばらつきを生じる場合がある。しかしながら、本実施の形態8の構成を採用することにより、成形金型内における基準を透光性板表面と撮像素子の裏面とにすることができる。このため、成形金型内でのがたつきを低減でき、封止樹脂と撮像装置との相対位置のばらつきを軽減することができる。また、上述のように、撮像装置の薄型化と光学性能の向上とを得ることができる。
【0068】
(実施の形態9)
図24は、本実施の形態における撮像装置を示す図である。結像レンズ11はレンズマウント12によって支持され、透光性板3の前方に配置される。側周部を封止樹脂によって封止された受光集合体は、ベア状態の撮像素子の後面を、補強プレート10にダイボンドされている。レンズマウントには、位置決め用凸部(位置決め部)12aが形成されており、その位置決め用凸部は上記の補強プレート10のレンズマウント位置決め部に係止されている。図25は、補強プレート10とその補強プレート10に固定された封止樹脂で側周部が封止された上記受光集合体とを示す正面図である。補強プレート10には、上記位置決め用凸部12aが係止される係止凹部(レンズマウント位置決め部)10aが設けられている。また、図26は、図24に示したレンズマウント12を後面側から見た図である。位置決め用凸部12aは、相互にレンズマウントの側辺に沿って並ばないように配置され、上記位置決め係止が不安定にならないように配慮している。
【0069】
上記構造の採用により、位置決め係止がなされた後、平面的に見て、結像レンズ11は、受光部2aの領域内の中央部に精度良く位置するように配置される。このため、撮像装置を容易に、かつ精度良く組み立てることができる。
【0070】
(実施の形態10)
図27は、実施の形態10における撮像装置が製品(例えば、携帯電話機)に搭載された状態を示す図である。本撮像装置は、封止樹脂9で封止された受光集合体を固定している補強プレート10が、製品基板13に設けられた撮像装置取付部14に取り付けられている。上記の撮像装置取付部(突出部)14は、製品基板に予め表面実装により配置される。図28は、補強プレート10上に封止樹脂9で封止された受光集合体を固定した状態の正面図である。上記補強プレート10には、上記撮像装置取付部である突出部14が嵌め入れられる取付孔10bが2つ配置されている。また、図29は、製品基板13の正面図である。製品基板13の所定の位置に、撮像装置の位置決めの機能も備える突出部14が表面実装により配置されている。この位置決め用実装部品(突出部)14は、製品基板13に表面実装するための平坦部と、その平坦部から突き出た凸部とを有する。この凸部が、補強プレートに設けられた取付孔10bに嵌め入れられる。
【0071】
上記の位置決め用実装部品14の形成により、撮像装置を製品内の所定の位置に再現性良く高精度で容易に配置することができる。また、撮像装置を表面実装する必要がなくなり、例えば、はんだ実装をする必要がなくなり、撮像装置が高温に加熱されることがなくなる。このため、撮像装置の構成部品の選定の自由度が広がり、例えば、プラスチックレンズやプラスチック製の透光性板などを使用できる。この結果、高価な光学ガラス材を使用する制限がなくなり、撮像装置の低価格化を実現することが可能となる。
【0072】
(実施の形態11)
図30は、実施の形態11における撮像装置を示す図である。図30(a)は封止樹脂で封止された上記集合体が補強プレート10に固定された状態の断面図である。また、図30(b)は上記撮像装置を補強プレートの後面側から見た背面図である。補強プレート10には、撮像装置固定用孔10cが開けられ、上記孔に補強プレートの後面側から接着剤15が配置され、撮像素子の後面と上記孔の側壁とが接着固定される。
【0073】
上記構造の採用により、撮像素子2と補強プレートとの間に接着剤が介在して、撮像素子と補強プレートとの間の間隔がばらつくことを防止でき、かつ薄型化を推進することもできる。また、撮像素子の後面から接着剤に光を当てることができるので、接着剤として紫外線硬化剤を使用することができる。このため、接着剤の硬化時間等を短縮することができるので、製造コスト削減が可能となる。
【0074】
(実施の形態12)
図31は、実施の形態12における撮像装置を示す図である。本実施の形態では、補強プレート10に凹状の減肉部である撮像装置収納領域10dを設け、その縁に位置決め用段差部10eを形成する。撮像装置における撮像素子2のベア状態の側面を前記段差部の壁に当接させることにより、補強プレート10に対する撮像素子の相対位置を精度良く出すことができる。すなわち、図32(a),(b)に示すように、上記集合体は、補強プレート10に設けた凹状の撮像装置収納領域10d内に配置される。上記撮像装置収納領域の壁10eは、基準面となるように精度良く面出しされている。次に、図33に示すように、撮像装置は矢印で示される方向にスライドされ、撮像素子の側面が上記壁10eに当接するように組み立てられる。上記撮像素子の側面2は、撮像素子2がウエハから切り出されて個片化される工程において、ダイシングにより高精度が確保されている。
【0075】
上記構造の採用により、認識装置など用いることなく、撮像装置を補強プレート上に精度良く組み立てることが可能となる。
【0076】
(実施の形態13)
図34は、実施の形態13における撮像装置を示す図である。同図において、撮像装置収納ホルダ16は、撮像装置が搭載される製品側に予め固定されている。上記撮像素子等を含む集合体を固定している補強プレートからは、上記撮像装置収納ホルダ16に嵌め合わされる固定用の係止爪10fが、スプリング機能を有するように延びるように成形されている。図35は、補強プレートに固定された撮像素子等を示す正面図である。固定用の係止爪10fは補強プレート側辺から垂直方向に4箇所でフォーミングされている。また、図36は、上記撮像装置収納ホルダの正面図である。撮像装置収納ホルダ16の側壁に上記係止爪10fが嵌め合わされる撮像装置係止部である取付凹部16aが設けられている。上記のように、係止爪10fを撮像装置収納ホルダ16の取付凹部(撮像装置係止部)16aに嵌め合わせると、上記固定用爪部10fのスプリング効果により、撮像装置が撮像装置収納ホルダに保持される。
【0077】
上記構造により、撮像装置ホルダに複雑な成形手順によって固定用爪部を設ける必要がなく、容易に成形することができる。また、撮像装置の位置決めが容易になる。
【0078】
(実施の形態14)
図37は、本実施の形態における撮像装置の断面図であり、また、図38は、結像レンズ付きレンズマウントを封止樹脂から引き離した状態の模式図である。図38において、封止樹脂9にはレンズマウント位置決め凸部(レンズマウント位置決め部)9aが一体的に設けられ、レンズマウント12には、レンズマウントと一体的に設けられた位置決め用凹部(位置決め部)12bである。上記のレンズマウント位置決め凸部9aは、成形金型により、封止樹脂上に一体的に設けることができ、同様に、位置決め用凹部12bもレンズマウントの成形金型により一体的に設けることができる。上記の構造において、結像レンズを有するレンズマウントはその位置決め用凹部12bにレンズマウント位置決め凸部9aが嵌め入れられ、組み立てられる。上記の構造により、レンズマウントと撮像装置の組み立てが容易になり、かつ相対位置も安定して精度良く組み立てることが可能となる。
【0079】
(実施の形態15)
図39は、実施の形態15における撮像装置を示す図である。また、図40は、本実施の形態の撮像装置において、結像レンズ付きレンズマウントを封止樹脂から引き離した状態を示す図である。本実施の形態の撮像装置では、透光性板を大きめのサイズにして、レンズマウントと撮像装置とを上記嵌合せ構造により一体化したとき、レンズマウントの当接面が透光性板上面に当るようにされている。
【0080】
この構造の採用により、前述の実施の形態14の機能を有するとともに、結象レンズから透光性板上面までの距離を、容易に高精度で組み立てることができる。
【0081】
(実施の形態16)
図41は、実施の形態16における撮像装置を示す図である。また、図42は、製品基板13から本撮像装置を引き離した状態の図である。本実施の形態では、製品基板13に位置決めの機能も兼ね備える撮像装置取付部である撮像装置取付用凹部13aを予め設けておき、撮像装置の封止樹脂に一体的に設けられた取付部である凸部9aを、その撮像装置取付用凹部13aに嵌め合せて組み立てる。図41において、撮像素子2の後面と製品基板13とは接着剤によって一体化されている。この構造の採用により、撮像装置を製品基板上の所定の位置において、容易に安定して組み立てることが可能となる。
【0082】
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
【0083】
【発明の効果】
本発明におけるフィルム状回路基板と透光性板と撮像素子との構成を用いることにより、製造手順や取扱いが簡明な、薄型化、小型化をはかった撮像装置および撮像装置搭載製品、特に携帯電話機、ならびに撮像装置の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)実施の形態1における撮像装置の受光集合体の正面図である。(b)その縦断面図である。
【図2】(a)図1のフィルム状回路基板の正面図である。(b)図1の撮像素子の正面図である。
【図3】図1における、フィルム状回路基板にフェースダウンで撮像素子を実装した状態の正面図である。
【図4】図1におけるIV−IV断面図である。
【図5】(a)実施の形態2において、フィルム状回路基板に透光性板(光学ガラス板)を接着した状態の正面図である。(b)その縦断面図である。
【図6】実施の形態2において、透光性板を接着されたフィルム状回路基板に撮像素子をフェースダウンで実装する手順を示す図である。
【図7】実施の形態3における撮像装置の受光集合体の正面図である。
【図8】(a)図7の状態から透光性板を除いた状態の正面図である。(b)透光性板の正面図である。
【図9】図7におけるIX−IX断面図である。
【図10】実施の形態3におけるゴム弾性体の別の例を示す図である。
【図11】(a)実施の形態4における撮像装置の受光集合体の例を示す図である。(b)図11(a)と類似したゴム弾性体の例を示す図である。
【図12】実施の形態5における撮像装置の受光集合体の横断面図である。
【図13】図12の状態から透光性板とスペーサ部材とを引き離して置いた状態の模式図である。
【図14】実施の形態5における受光集合体を組み立てる手順を示す図である。(a)フィルム状回路基板に撮像素子をフェースダウンで実装した状態の正面図である。(b)スペーサ部材の正面図である。(c)撮像素子が実装されたフィルム状回路基板にスペーサ部材を配置した状態の正面図である。(d)図14(c)の状態に透光性板を接着して受光集合体を完成した段階の正面図である。
【図15】実施の形態6における撮像装置の受光集合体の横断面図である。
【図16】図15の状態から透光性板を引き離して置いた状態の模式図である。
【図17】(a)実施の形態6における透光性板の正面図である。(b)その側面図である。
【図18】実施の形態6の受光集合体を組み立てる手順を示す図である。(a)受光集合体から透光性板を取り除いた状態の正面図である。(b)透光性板の正面図である。(c)透光性板を配置して、実施の形態6における受光集合体を完成した段階の正面図である。
【図19】(a)実施の形態7における撮像装置の側面図である。(b)実施の形態7における撮像装置の横断面図である。
【図20】実施の形態8における撮像装置の側面図である。
【図21】実施の形態8における撮像装置の正面図である。
【図22】(a)図20から補強プレートを取り除いた状態の側面図である。(b)実施の形態8における撮像装置の受光集合体の横断面図である。
【図23】(a)図22(a)の正面図である。(b)図22(a)の背面図である。
【図24】実施の形態9における撮像装置を示す側面図である。
【図25】図24に示す撮像装置からレンズマウントを取り除いた状態を示す正面図である。
【図26】結像レンズが取り付けられたレンズマウントの後面図である。
【図27】実施の形態10において、製品基板に撮像装置の受光集合体を取り付けた段階の側面図である。
【図28】図27における受光集合体の正面図である。
【図29】図27に示す製品基板に設けられた撮像装置取付部の正面図である。
【図30】(a)実施の形態11における撮像装置の受光集合体の部分断面図である。(b)図30(a)の補強プレートの正面図である。
【図31】実施の形態12における撮像装置の受光集合体の部分断面図である。
【図32】実施の形態12の撮像装置を組み立てる手順を示す図である。
【図33】実施の形態12の撮像装置を組み立てにおいて、撮像素子を補強プレートの段差部の壁に当接する手順を示す図である。
【図34】実施の形態13において、製品基板に設けられた撮像装置ホルダに受光集合体を配置した状態を示す図である。
【図35】補強プレートを備えた受光集合体の正面図である。
【図36】撮像装置ホルダの正面図である。
【図37】実施の形態14における撮像装置を示す図である。
【図38】図37の状態からレンズマウントを引き離して置いた状態を示す模式図である。
【図39】実施の形態15における撮像装置を示す図である。
【図40】図39の状態からレンズマウントを引き離して置いた状態を示す模式図である。
【図41】実施の形態16において、製品基板に設けた封止樹脂取付部に受光集合体封止樹脂の取付部を取り付けた状態を示す図である。
【図42】図41の状態から、受光集合体を引き離した状態を示す模式図である。
【図43】従来の撮像装置の受光集合体を示す正面図である。
【図44】図43におけるIVIV−IVIV断面図である。
【図45】従来の別の撮像装置の受光集合体の断面図である。
【図46】図45における回路基板の斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルム状回路基板、1a 開口部、1b 配線、1c インターフェース部、1d インターフェース部の後面、2 撮像素子、2a 受光面、2b 撮像素子の入出力端子、2c スペーサ部材がのる撮像素子前面部分、2d 撮像素子の後面、3 透光性板、3a 透光性板と一体成形されたスペーサ部材、4 入出力端子上に設けたバンプ、5 異方性導電膜(ACF)、6 接着剤、7 ゴム弾性体、8 スペーサ部材、9 封止樹脂、9a レンズマウントに嵌め入れられる封止樹脂突出部、10 補強プレート、10a レンズマウント位置決め部、10b 製品基板の取付部に取り付けられる補強プレート側の取付部、10c 補強プレートの取付孔、10d 平坦減肉部、10e 段差部の壁、10f 補強プレートから突出する爪部、11 結像レンズ、12 レンズマウント、12a レンズマウント側の位置決め部、12b レンズマウント側の位置決め部、13 製品基板、13a 製品基板に設けられた撮像装置取付部、14 製品基板に設けた撮像装置取付部、15 接着剤、16 製品基板に設けられた撮像装置ホルダ、16a 補強プレートから突き出る爪部が係止する係止部、17 接着剤。
Claims (22)
- 開口部が開けられ、配線パターンを含むフィルム状回路基板と、
前記開口部を通して結像レンズからの光を受光する受光面を含み、前記フィルム状回路基板に配置された撮像素子と、
前記撮像素子が配置される側と反対側の面において前記フィルム状回路基板の開口部を封止する透光性板と、
前記撮像素子と前記透光性板との間の距離を、所定値以上に確保する、前記受光面以外の領域の開口部において、当該撮像素子と透光性板との間に設けられたスペーサ手段とを備える、撮像装置。 - 前記フィルム状回路基板が、フレキシブルプリント基板である、請求項1に記載の撮像装置。
- 前記スペーサ手段がゴム弾性体である、請求項1または2に記載の撮像装置。
- 前記透光性板は、前記受光面以外の領域の開口部において、前記撮像素子に対向する面の側に凸に一体成形で形成されている平坦な増厚部を有し、当該増厚部は前記撮像素子の前記受光面以外の領域に接している、請求項1〜3のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記撮像素子と、前記フィルム状回路基板と、前記透光性板との集合体である受光集合体が、封止樹脂により封止され一体化されている、請求項1〜4のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記封止樹脂は、前記受光集合体の側周部を封止し、前記撮像素子の後面は補強プレートに固定されている、請求項5に記載の撮像装置。
- 前記補強プレートには貫通孔が開けられ、前記撮像素子の後面と前記補強プレートとは、前記貫通孔に装入された接着剤によって互いに接着されている、請求項6に記載の撮像装置。
- 前記補強プレートには、前記撮像素子の面側に凹の平坦な減肉部が設けられ、前記減肉部とそれ以外の領域との間で形成される段差部は、一定方向に延びる壁を有し、前記撮像素子は前記壁に接して前記減肉部の上に配置されている、請求項6または7に記載の撮像装置。
- 前記撮像装置には、結像レンズを保持するレンズマウントの配置を決めるレンズマウント位置決め構造が備えられている、請求項1〜4のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記撮像装置には、結像レンズを保持するレンズマウントの配置を決めるレンズマウント位置決め構造が備えられている、請求項5に記載の撮像装置。
- 前記撮像装置には、結像レンズを保持するレンズマウントの配置を決めるレンズマウント位置決め構造が備えられている、請求項6〜8のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記レンズマウント位置決め構造は、前記補強プレートに設けられたレンズマウント位置決め部と、前記レンズマウントの前記補強プレートへの当接部に設けられた位置決め部とによって構成される、請求項11に記載の撮像装置。
- 前記レンズマウント位置決め構造は、前記封止樹脂に設けられたレンズマウント位置決め部と、前記レンズマウントの前記封止樹脂への当接部に設けられた位置決め部とによって構成される、請求項10または11に記載の撮像装置。
- 前記レンズマウントは、前記位置決め部の一部において、前記透光性板と当接し、当該透光性板を間にはさんで前記フィルム状回路基板と対向している、請求項13に記載の撮像装置。
- 前記請求項1〜14のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、外部の光が結像レンズを通り前記受光面に受光されるように配置された、撮像装置搭載製品。
- 前記フィルム状回路基板のインターフェース端子が、製品に配置された製品基板のコネクタに、前記フィルム状回路基板を撓(たわ)ませた状態で接続されている、請求項15に記載の撮像装置搭載製品。
- 製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、前記撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備える、請求項15または16に記載の撮像装置搭載製品。
- 前記請求項6〜8、11、12のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、前記撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、前記撮像装置取付部が前記製品基板に固定された突出部であり、前記取付部が前記補強プレートに設けられたその突出部が嵌め入れられる取付孔である、撮像装置搭載製品。
- 前記請求項6〜8、11、12のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、前記撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、前記撮像装置取付部が、撮像装置係止部を有する前記製品基板に固定された撮像装置収納ホルダであり、前記取付部が前記補強プレートから突き出して設けられた係止爪である、撮像装置搭載製品。
- 前記請求項5〜8、10〜14のいずれかに記載の撮像装置が搭載された製品であって、製品に配置された製品基板に撮像装置取付部を備え、前記撮像装置はその撮像装置取付部に取り付けられる取付部を備え、前記撮像装置取付部が、前記製品基板に設けられた凹部であり、前記取付部が前記封止樹脂に一体成形で設けられた、前記凹部に嵌め入れられる突出部である、撮像装置搭載製品。
- 前記撮像装置搭載製品が、その撮像装置を搭載した携帯電話機である、請求項15〜20のいずれかに記載の撮像装置搭載製品。
- 配線パターンを有するフィルム状回路基板に開口部を開口する工程と、
前記フィルム状回路基板を挟むように撮像素子と透光性板とを配置し、その撮像素子と透光性板との間の距離を所定値以上に確保するスペーサ手段をその撮像素子と透光性板との間に介在させて、前記フィルム状回路基板の開口部を塞いで透光性板を当該フィルム状回路基板に接着する工程とを備える、撮像装置の製造方法。
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