JP2008263553A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレキシブル配線板を使用して、薄型で高剛性とダスト不良発生が抑制された固体撮像装置およびその製造方法。
【解決手段】本発明の固体撮像装置は、フレキシブル配線板と補強板と固体撮像素子基板と透光性部材とからなる固体撮像装置であり、フレキシブル配線板と補強板は積層一体化されており、フレキシブル配線板の開口部の端面の少なくとも一部が覆われているように樹脂が形成されていることを特徴とし、開口部を塞ぐように透光性部材を設置し、固体撮像素子基板を開口部を挟んで対向設置する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の固体撮像装置は、フレキシブル配線板と補強板と固体撮像素子基板と透光性部材とからなる固体撮像装置であり、フレキシブル配線板と補強板は積層一体化されており、フレキシブル配線板の開口部の端面の少なくとも一部が覆われているように樹脂が形成されていることを特徴とし、開口部を塞ぐように透光性部材を設置し、固体撮像素子基板を開口部を挟んで対向設置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体撮像装置およびその製造方法に係り、特に、監視カメラ、医療用カメラ、車載用カメラ、情報通信端末用カメラなどの固体撮像素子を用いて形成される小型の固体撮像装置およびその製造方法に関するものである。
近年、携帯電話、車載部品等で小型カメラの需要が急速に進展している。この種の小型カメラには固体撮像素子によりレンズなどの光学系を介して入力される画像を電気信号として出力する固体撮像装置が使用されている。そしてこの撮像装置の小型化、高性能化に伴い、カメラがより小型化し各方面での使用が増え、映像入力装置としての市場を広げている。従来の半導体撮像素子を用いた撮像装置は、レンズ、半導体撮像素子、その駆動回路および信号処理回路などを搭載したLSI等の部品を夫々筐体あるいは構造体に形成してこれらを組み合わせている。このような組み合わせによる実装構造は、平板上のプリント基板上に各素子を搭載することによって形成されていた。しかし、携帯電話等のさらなる薄型化への要求から個別のデバイスに対する薄型化への要求が年々高くなってきており、その要求に答えるために、フレキシブル配線板を用いたり、透光性部材に直接ICをフリップチップ実装したりして、より薄い撮像装置とする試みがなされている。
例えば、特許文献1では、フレキシブル配線板を挟んで透光性部材と光電変換素子を対向配置した光電変換装置が開示されている。
特許文献1に開示されている図を図11に示す。透光性部材101がフレキシブル配線板102に接着剤103を介して接着されている。フレキシブル配線板102は、樹脂フィルム104に金属配線パターン105が配線されており、開口部106が開いている。透光性部材101および撮像素子112は開口部106を挟んで対向設置されている。撮像エリアにマイクロレンズ115が形成されている固体撮像素子112の電極パッド117にバンプ113があり、異方性導電膜111を介して、フレキシブル配線板102の金属配線パターン105に電気接続されている。さらに封止樹脂116により、固体撮像素子112の接着強度を補強している。
特許文献1に開示されている図を図11に示す。透光性部材101がフレキシブル配線板102に接着剤103を介して接着されている。フレキシブル配線板102は、樹脂フィルム104に金属配線パターン105が配線されており、開口部106が開いている。透光性部材101および撮像素子112は開口部106を挟んで対向設置されている。撮像エリアにマイクロレンズ115が形成されている固体撮像素子112の電極パッド117にバンプ113があり、異方性導電膜111を介して、フレキシブル配線板102の金属配線パターン105に電気接続されている。さらに封止樹脂116により、固体撮像素子112の接着強度を補強している。
特許文献2では、透光性部材を基板として直接配線パターンを形成し、ICをフリップチップ実装する構造が開示されている。
しかしながら、特許文献1に示す撮像装置においては、フレキシブル配線板のみで透光性部材と光電変換素子を保持するため、剛性を保つことができない。このため携帯電話などの高い衝撃耐久性や押圧耐久性を要求するものに搭載した場合に、電気接続に問題が発生したり光軸がずれてしまったりということが起こってしまう課題があった。さらに、フレキシブル配線板の開口端面からバリ、切りくず、樹脂粉等が発生し、それらのダストが固体撮像素子の受光面上に落下して、黒点映像不良の原因となることがあった。
一方、特許文献2に示す従来の撮像装置では、透光性基板に配線パターンを直接形成してあり、成膜やパターン形成を行うために透光性基板としてガラスが主に用いられている。そのため剛性の確保や、開口部端面が無いのでダスト発生がないことが期待できる。しかしながら、光学ガラスは硬脆材料であるため、薄く構成すると割れが発生しやすく、製造時の歩留まりがよくないのでコストが高くなり、逆に強度を確保するためにある程度の厚さを有する透光性基板を用いると結果的に薄型化を阻害する要因となる。透光性基板を樹脂で構成しても、強度に対する耐性を確保できなくなるという課題を有している。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、開口部内で発生するダストを抑制するとともに、小型化が可能でダスト不良も少ない優れた固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置は、開口部を持つフレキシブル配線板と、前記フレキシブル配線板に積層固着された補強板と、前記フレキシブル配線板に装着された固体撮像素子基板および透光性部材とを具備し、前記フレキシブル配線板の前記開口部の端面の少なくとも一部が樹脂で被覆されたことを特徴とする。
この構成により、フレキシブル配線板の開口部の端面の少なくとも一部を樹脂で被覆したことを特徴とする。その結果、薄くても高い剛性を持ち、フレキシブル配線板の開口部端面からのダスト発生を抑制することができる。
この構成により、フレキシブル配線板の開口部の端面の少なくとも一部を樹脂で被覆したことを特徴とする。その結果、薄くても高い剛性を持ち、フレキシブル配線板の開口部端面からのダスト発生を抑制することができる。
また、本発明の固体撮像装置は、フレキシブル配線板の開口部の端面を覆う樹脂が、補強板と積層一体化する接着剤と同じであっても良い。その結果、先ほどのダスト抑制効果に加えて、材料の共有化を図ることができる。
また、本発明の固体撮像装置は、フレキシブル配線板の開口部の端面を覆う樹脂が、固体撮像素子基板設置時の封止樹脂と同じであっても良い。その結果、先ほどのダスト抑制効果に加えて、材料の共有化を図ることができる。
また、本発明の固体撮像装置は、前記補強板側には前記透光性部材及び光学レンズが装着されており、前記光学レンズと前記固体撮像素子基板とが、前記積層基板に形成された基準穴を表裏から共通基準として位置あわせされるようにしてもよい。この構成により、位置精度の向上を図ることができる。
また、本発明の固体撮像装置は、開口部を持つフレキシブル配線板と開口部を持つ補強板と固体撮像素子基板と透光性部材とからなる固体撮像装置であり、前記フレキシブル配線板と前記補強板は積層一体化されており、前記フレキシブル配線板の開口部の端部が溶融硬化処理されており、少なくとも一部の端面がむき出しとなっていないことを特徴としている。その結果、薄くても高剛性を持ち、余分な材料を加えずにフレキシブル配線板の開口部端面からのダスト発生を抑制できるという効果を有している。
本発明の固体撮像装置に用いる透光性部材を光学フィルタとしても良い。その結果、固体撮像素子基板への入射光の赤外線領域をカットして良好な撮像特性を得ることができる。
また、本発明の固体撮像装置に用いる補強板を金属板としても良い。その結果、固体撮像装置の高剛性を得ることができる。
また、本発明の固体撮像装置に用いるフレキシブル配線板の配線パターン接地部と金属補強板とが電気的に接続していても良い。その結果、電気特性の安定性を得ることができる。
また、本発明の固体撮像装置は、フレキシブル配線板からコネクタもしくは配線基板にて電気信号を取り出す電気経路が確保されていても良い。その結果、フレキシブル配線板および補強板を必要最小限に小さくした上で、固体撮像素子基板の映像信号を有効的に外部に取り出すことができる。
また、本発明の固体撮像装置は、フレキシブル配線板上にチップ部品が搭載されていても良い。その結果、電気配線設計の自由度が高まり、固体撮像素子基板近傍にチップ部品を配置することができ、電気特性の最適化を図ることができる。
また、本発明の固体撮像装置の製造方法は、フレキシブル配線板を補強板に貼着し、貫通した開口部をもつ積層体を形成する工程と、前記フレキシブル配線板の開口部の端面を覆うように端面加工を行う工程と、前記フレキシブル配線板の開口部を塞ぐように固体撮像素子基板を搭載する工程と、補強板の開口部を塞ぐように透光性部材を搭載する工程とを具備したことを特徴とする。
この方法によれば、そのために確実にフレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
この方法によれば、そのために確実にフレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
また、本発明は上記固体撮像装置の製造方法において、前記端面加工を行う工程が、前記フレキシブル配線板の開口部の端面を覆うように樹脂部を形成する工程を含むことを特徴とする。
また、本発明は上記固体撮像装置の製造方法において、前記端面加工を行う工程が、前記貼着する工程で用いた接着剤が前記開口部端面よりも突出することにより開口部端面を覆うように熱硬化させて形成する工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、余分な樹脂材料を追加することなく、また、余分な工程を増やすことなくフレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
また、本発明の固体撮像装置の製造方法は、フレキシブル配線板を補強板に貼り付ける工程と、前記フレキシブル配線板の開口部を塞ぐように固体撮像素子基板を搭載する工程と、補強板の開口部を塞ぐように透光性部材を搭載する工程とからなり、固体撮像素子基板を搭載する方法が、前記固体撮像素子基板の配線部にバンプを形成した後に導電性接着剤をバンプに転写して、フレキシブル配線板にフリップチップ実装し、熱硬化により電気接合を確保し、接合部周りから前記フレキシブル配線板の開口部端面まで封止樹脂を注入する実装方法であることを特徴としている。そのため、余分な樹脂材料を追加することなく、また、余分な工程を増やすことなく、製造工程中に、フレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
この構成によれば、余分な樹脂材料を追加することなく、また、余分な工程を増やすことなくフレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
また、本発明の固体撮像装置の製造方法は、フレキシブル配線板を補強板に貼り付ける工程と、前記フレキシブル配線板の開口部を塞ぐように固体撮像素子基板を搭載する工程と、補強板の開口部を塞ぐように透光性部材を搭載する工程とからなり、固体撮像素子基板を搭載する方法が、前記固体撮像素子基板の配線部にバンプを形成した後に導電性接着剤をバンプに転写して、フレキシブル配線板にフリップチップ実装し、熱硬化により電気接合を確保し、接合部周りから前記フレキシブル配線板の開口部端面まで封止樹脂を注入する実装方法であることを特徴としている。そのため、余分な樹脂材料を追加することなく、また、余分な工程を増やすことなく、製造工程中に、フレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
また、本発明は上記固体撮像装置の製造方法において、前記端面加工を行う工程が、前記フレキシブル配線板の前記開口部を臨む端面を局所的に加熱し、溶融させる工程を含むことを特徴とする。
すなわち、開口部を持つ補強板に開口部を持つフレキシブル配線板を貼り付ける工程と、前記フレキシブル配線板の開口部の端面のみに局所的に熱を加えて樹脂溶融させる工程と、前記フレキシブル配線板の開口部を塞ぐように固体撮像素子基板を搭載する工程と、補強板の開口部を塞ぐように透光性部材を搭載する工程とからなることを特徴としている。そのため、余分な樹脂材料を追加することなく、フレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
このように、本発明の固体撮像装置およびその製造方法を用いることにより、固体撮像装置の薄型化が可能で、簡易に高剛性とダスト不良の低減を図ることができるため信頼性が高く歩留まりの高い固体撮像装置を製造することができる。その結果、携帯端末装置の薄型化も可能となる。
すなわち、開口部を持つ補強板に開口部を持つフレキシブル配線板を貼り付ける工程と、前記フレキシブル配線板の開口部の端面のみに局所的に熱を加えて樹脂溶融させる工程と、前記フレキシブル配線板の開口部を塞ぐように固体撮像素子基板を搭載する工程と、補強板の開口部を塞ぐように透光性部材を搭載する工程とからなることを特徴としている。そのため、余分な樹脂材料を追加することなく、フレキシブル配線板の開口部端面を覆うことができ、端面からのダスト発生を抑制することができる。
このように、本発明の固体撮像装置およびその製造方法を用いることにより、固体撮像装置の薄型化が可能で、簡易に高剛性とダスト不良の低減を図ることができるため信頼性が高く歩留まりの高い固体撮像装置を製造することができる。その結果、携帯端末装置の薄型化も可能となる。
また、本発明は上記固体撮像装置の製造方法において、前記積層体を形成する工程が、フレキシブル配線板に、補強板を貼着した後、切断線の周縁が溶融するような加工条件で前記フレキシブル配線板に開口部を形成する工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、例えばレーザ加工により周縁を溶融させながら切断することで、切断端縁が溶融端面を持ち、ダストの発生はほとんど皆無となる。
この構成によれば、例えばレーザ加工により周縁を溶融させながら切断することで、切断端縁が溶融端面を持ち、ダストの発生はほとんど皆無となる。
本発明によれば、開口部を持つフレキシブル配線板と開口部を持つ補強板が積層一体化されており、フレキシブル配線板の開口部の端面の少なくとも一部が樹脂で被覆されていることから、開口部内で発生するダストを抑制することができる。また、補強板が積層されているため、固体撮像装置の薄型化が容易で高い剛性を持つことができる。その結果、携帯電話等の小型化が可能でダスト不良も少ない優れた固体撮像装置を提供することができる。固体撮像装置の薄型化が可能で、簡易に高剛性と低ダスト不良性を持つ固体撮像装置およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1の固体撮像装置の分解斜視図である。
図1に示すように、フレキシブル配線板1と補強板2とを積層一体化している。この場合のフレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミド樹脂フィルムをフィルム基体1a(ベースフィルム)として用い、補強板2には150μmの厚さのSUS板を用いた。フレキシブル配線板1と補強板2には開口部7が開いており、補強板2の開口部7の面積が小さくフレキシブル配線板1に対して補強板の露出部8がある。そして、フレキシブル配線板1の開口部3の端面を覆うように樹脂部Rを形成している。この状態を図2に示す。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1の固体撮像装置の分解斜視図である。
図1に示すように、フレキシブル配線板1と補強板2とを積層一体化している。この場合のフレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミド樹脂フィルムをフィルム基体1a(ベースフィルム)として用い、補強板2には150μmの厚さのSUS板を用いた。フレキシブル配線板1と補強板2には開口部7が開いており、補強板2の開口部7の面積が小さくフレキシブル配線板1に対して補強板の露出部8がある。そして、フレキシブル配線板1の開口部3の端面を覆うように樹脂部Rを形成している。この状態を図2に示す。
図2は、本実施の形態1の固体撮像装置の部分断面図である。同じ部材には同じ番号を付した。フレキシブル配線板1と補強板2とが積層一体化され、補強板2の開口部7の面積がフレキシブル配線板1よりも小さく、フレキシブル配線板1に対して補強板の露出部8がある。そして、フレキシブル配線板1の開口部7の端面を覆うように樹脂部Rを形成したものである。フレキシブル配線板1には金属配線パターン1bが形成されている。
そして、図1に示すように、フレキシブル配線板1上には金属配線パターン1bと接続するようにチップ部品11やコネクタ12を設置した。さらに、フレキシブル配線板1の開口部7を塞ぐように固体撮像素子基板10を電気的に接続して設置し、固体撮像素子基板10に対向して補強板2の開口部7を塞ぐように透光性部材(図示せず)を設置した。また、金属配線パターン1bの接地部はSUSの補強板2と電気的に接続されている。さらに、このとき用いた固体撮像素子基板10は裏面に黒色の光不透過性膜(図示せず)を塗布したものを使用した。
このような構成を持つことにより、フレキシブル配線板1の薄さのメリットを活かしながら補強板2による高強度性を確保することができる。また、フレキシブル配線板1の開口部7の端面が樹脂部Rで覆われているので、フレキシブル配線板1の開口端面からバリ、切りくず、樹脂粉等が発生することが無く、それらのダストが固体撮像素子の受光面上に落下することが無いため、黒点映像不良発生を抑制することができる。その結果、薄くて高剛性を持ち、ダスト不良の少ない固体撮像装置を提供することができる。また、金属配線パターン1bをSUSの補強板2に電気的に接続しているため、ノイズ抑制や静電遮蔽を行うことができ電気的特性の安定化を図ることができる。さらに、固体撮像素子基板10の裏面に遮光性膜が塗布されているので、固体撮像素子基板10裏面からの光入射による撮像信号のノイズを無くすことができる。
なお、透光性部材14としては光学フィルタを用いて、光学特性を高めるようにしてもよい。また、フレキシブル配線板1の表面にチップ部品11を搭載することにより、電気配線設計の自由度を高めることができ、固体撮像素子基板近傍にチップ部品を配置することができ、電気的特性の最適化を図ることができる。また、コネクタ12をフレキシブル配線板1上に搭載することにより固体撮像素子基板10からの信号を外部に取り出すことができて、携帯機器との接続を自由に行うことができる。
さらに、本実施の形態では、フレキシブル配線板1と外形形状および大きさが同じ補強板2とを積層して貼り合わせることで一体化している。この場合のフレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミド樹脂フィルムをフィルム基体(ベースフィルム)1aとして用い、補強板2には150μmの厚さのSUS板を用いた。そして、補強板2には基準穴としての切込み部3が形成されており、その周辺に補強板の露出部4を形成している。また、基準穴としての位置決め穴5があり、その周辺に補強板2の露出部6を形成している。つまり、基準穴としての切り込み部3および位置決め穴5は表からも裏からも補強板2で形成した形状が基準として認識できることになる。そして、開口部7が開けられており、その周辺は補強板2の露出部8を形成している。またこのフレキシブル配線板1は図3に上面図を示すように、フィルム基体1a上に金属配線パターン1bが形成されており、固体撮像素子基板10を電気的に接続するように設置されている。フレキシブル配線板1上には金属配線パターン1bと接続するようにチップ部品11やコネクタ12が設置されている。また、金属配線パターン1bの接地部はSUSの補強板2と電気接続がなされている。さらに、このとき用いた固体撮像素子基板10は裏面に遮光膜として黒色のエポキシ樹脂膜(図示せず)を塗布したものを使用した。なおこの遮光膜としては、固体撮像素子基板10の裏面に成膜されたタングステン薄膜などの金属膜であってもよい。
このような構成を持つことにより、フレキシブル基板1の薄さのメリットを活かしながら同じ外形を持つ補強板2による高強度性を確保することができる。また、基準穴としての切り込み3や位置決め穴5は、固体撮像素子基板10を設置するときの基準となり、反対側にレンズ筐体(図示せず)を設置するときにも共通の基準として使用することができるため、固体撮像素子基板10とレンズ(図示せず)との光軸を高精度で合わせることができる。補強板の露出部4を形成することによりフレキシブル配線板1のズレや端面における突起物等の基準認識の邪魔になるようなものを避けることができ、SUS端面の高精度性での形状を確保することができる。また、開口部7周辺の補強板の露出部8も同様に固体撮像素子基板10の撮像エリアに対する遮蔽物等の発生を抑制し、撮像エリアを高精度で確保することができる。フレキシブル配線板1の表面にチップ部品11を搭載することにより、電気配線設計の自由度が高まる。つまり固体撮像素子基板近傍にチップ部品をおくことができ、電気特性の最適化を図ることができる。また、コネクタ12をフレキシブル基板1上に搭載することにより固体撮像素子基板10からの信号を外部に取り出すことができて、携帯機器との接続を自由に行うことができる。フレキシブル配線板1を補強板2よりも大きくしてそのままフレキシブル配線として使用した場合には、補強板2との段差部での強度不足が発生してしまう。この場合、コネクタ12のかわりに、別のフレキシブル配線板を直接接続しても良い。また、金属配線パターン1bをSUSの補強板2に電気接続しているので、ノイズ抑制や静電遮蔽が行えるため、電気特性の安定性を得ることができる。さらに、固体撮像素子基板10の裏面にタングステンなどの金属薄膜からなる遮光性膜が塗布されているので、固体撮像素子基板10の裏面からの光入射による撮像信号のノイズを無くすことができる。
図4は、本実施の形態1の固体撮像装置の分解斜視図であり、図1の固体撮像装置を裏面から見たものである。
フレキシブル配線板1と外形形状が同じ大きさの補強板2とを積層一体化しており、基準穴としての切込み部3と位置決め穴5とを形成している。そして、補強板2にも開口部7が開けてあり、その周辺には補強板2の全体厚みよりも薄い段差部13を形成している。透光性部材14をこの段差部13に落とし込んで補強板2に設置する。透光性部材14には、赤外線カットフィルタ機能を持つガラスを使用した。そして、光学レンズ15と一体化したレンズ筐体16には、基準突起部17が形成されている。図に示している基準突起部17は基準穴としての位置決め穴5に嵌合するものであり、切込み部3に嵌合する基準となる突起は図示していないが同様に形成されている。
フレキシブル配線板1と外形形状が同じ大きさの補強板2とを積層一体化しており、基準穴としての切込み部3と位置決め穴5とを形成している。そして、補強板2にも開口部7が開けてあり、その周辺には補強板2の全体厚みよりも薄い段差部13を形成している。透光性部材14をこの段差部13に落とし込んで補強板2に設置する。透光性部材14には、赤外線カットフィルタ機能を持つガラスを使用した。そして、光学レンズ15と一体化したレンズ筐体16には、基準突起部17が形成されている。図に示している基準突起部17は基準穴としての位置決め穴5に嵌合するものであり、切込み部3に嵌合する基準となる突起は図示していないが同様に形成されている。
このような構成を持つことにより、透光性部材14の位置ずれを無くし、接着用の接着剤の余分なエリアへの拡がりも抑制しながら、透光性部材14を開口部7を塞ぐように段差部13へと接着することができる。また、レンズ筐体16の基準突起部17を基準穴としての位置決め穴5や基準穴としての切り込み部3へと嵌合することにより、反対側の固体撮像素子基板10と共通の基準とすることができるため、高精度な光軸合わせを行うことができる。
図5は本実施の形態1の固体撮像装置の斜視図であり、図1と同じ側から見た図である。
フレキシブル配線板1と外形形状が同じ大きさの補強板2とを積層一体化しており、基準穴としての切込み部3と基準穴としての位置決め穴5を形成している。さらに固体撮像素子基板10、チップ部品11を覆うようにモールド樹脂18を形成している。基準穴としての切込み部3を避けるようにモールド樹脂切込み部19を形成している。また、コネクタ12からフラットケーブルからなる配線ケーブル20を引き出している。
フレキシブル配線板1と外形形状が同じ大きさの補強板2とを積層一体化しており、基準穴としての切込み部3と基準穴としての位置決め穴5を形成している。さらに固体撮像素子基板10、チップ部品11を覆うようにモールド樹脂18を形成している。基準穴としての切込み部3を避けるようにモールド樹脂切込み部19を形成している。また、コネクタ12からフラットケーブルからなる配線ケーブル20を引き出している。
このような構成をとることにより、固体撮像素子基板10やチップ部品11の部品脱落を防ぎ、強固に接着しておくことができる。また固体撮像素子基板10の裏面にもモールド樹脂18を形成することにより、固体撮像素子基板10の裏面からの透過光によるノイズを抑制することができる。固体撮像素子基板10の裏面からの透過光をより抑制するために固体撮像素子基板10の裏面に前述したように遮光膜が形成されていても良い。モールド樹脂18についてもモールド樹脂切込み部19を確保するようにモールドすることにより、基準穴としての切り込み部3への遮蔽物の進入を無くすことができる。またコネクタ12を避けてモールドすることによりレンズ筐体16を搭載した後に配線ケーブル20を取り付けることができる。事前に配線ケーブル20を取り付けた場合には基準穴としての位置決め穴5を避けながらコネクタ12と配線ケーブル20の上までモールドして、配線ケーブルの接続補強を行っても良い。
図6は、本実施の形態1の固体撮像装置の斜視図であり、図4と同じ側から見た図である。
モールド樹脂18が形成されたフレキシブル配線板1と補強板2の上からレンズ筐体16が搭載されている。固体撮像素子基板10の設置と同じ基準を用いているので、高精度の光軸合わせを行うことができる。
また、本発明の固体撮像装置においては固体撮像素子基板の裏面からモールド樹脂18で覆うことで、固体撮像素子基板やチップ部品の実装強度を補強することができる。
この構成によれば、フレキシブル基板と補強板が同じ外形寸法で積層構造をしており、固体撮像素子基板および透光性部材あるいは光学レンズを搭載する際の基準穴もしくは切込みが形成され、その周囲でフレキシブル配線板側に補強板の表面が露出しており、その基準穴を表裏から共通に用いて固体撮像素子基板、透光性部材を設置することができる。従って、固体撮像装置の薄型化が容易で、作業性良く組み立てることができ、高剛性および光軸合わせの高精度性を得ることができる。
また補強板側には光性部材及び光学レンズが装着されており、光学レンズと固体撮像素子基板とが、表裏から位置決め用の穴を共通基準として位置あわせを行うことができる。なおこの穴は貫通穴でなくても切り込みであってもよい。
また、上記実施の形態において、透光性部材として光学フィルタを用いるようにすれば、固体撮像素子基板への入射光の赤外線領域をカットして良好な撮像特性を得ることができる。
また、本発明の固体撮像装置に用いる透光性部材を設置する補強板の開口部周りの厚みが周囲よりも薄くなっていても良い。その結果、透光性部材の位置ずれを無くし、設置用の接着剤の拡がりも抑制することができる。
なお、固体撮像素子基板と光学レンズとの位置あわせの必要性についてはいうまでもないが、透光性部材と固体撮像素子基板との位置あわせも重要である。この理由について説明する。
光学レンズから出た光は固体撮像素子基板に向かって広がるように設計されており、正確には射出瞳位置から光が出てくるようになっている。このため、透光性部材14で構成される光学フィルタの大きさとしては板状部材の開口に対して接着部分を加えた寸法が必要となる。また、フィルタはワークサイズ(分割前の板材)が蒸着装置の中で均一な成膜をするために制限があり、ワークサイズは70mm角程である。そしてワークサイズから製品にする際にダイヤモンドブレードなどでダイシングし分割するため、つまりワークサイズからの取り数でコストが決まることになる。そこで接着面積を含めてサイズを最小にすることでコストを圧縮することができる。また大きなフィルタを用いると、平面的にフィルタと固体撮像素子が重なることになる。固体撮像素子の中央部は有効撮像エリアと呼ばれ実際に光をフォトトランジスタ(Tr)で電気信号に光電変換する領域であり、この有効エリアの外側には周辺回路などがあり、その外側に配線用の電極が設けられている。従って、配線部分と光学フィルタが重なってくると厚さ方向(光軸方向)にそれぞれ配置するため厚さが厚くなってくる。以上の観点から、薄型化とコスト低減を実現するために小さなフィルタを用いるのが望ましく、したがって上述したように光線の有効範囲を確実にカバーするために透光性部材の精度が必要となる。
光学レンズから出た光は固体撮像素子基板に向かって広がるように設計されており、正確には射出瞳位置から光が出てくるようになっている。このため、透光性部材14で構成される光学フィルタの大きさとしては板状部材の開口に対して接着部分を加えた寸法が必要となる。また、フィルタはワークサイズ(分割前の板材)が蒸着装置の中で均一な成膜をするために制限があり、ワークサイズは70mm角程である。そしてワークサイズから製品にする際にダイヤモンドブレードなどでダイシングし分割するため、つまりワークサイズからの取り数でコストが決まることになる。そこで接着面積を含めてサイズを最小にすることでコストを圧縮することができる。また大きなフィルタを用いると、平面的にフィルタと固体撮像素子が重なることになる。固体撮像素子の中央部は有効撮像エリアと呼ばれ実際に光をフォトトランジスタ(Tr)で電気信号に光電変換する領域であり、この有効エリアの外側には周辺回路などがあり、その外側に配線用の電極が設けられている。従って、配線部分と光学フィルタが重なってくると厚さ方向(光軸方向)にそれぞれ配置するため厚さが厚くなってくる。以上の観点から、薄型化とコスト低減を実現するために小さなフィルタを用いるのが望ましく、したがって上述したように光線の有効範囲を確実にカバーするために透光性部材の精度が必要となる。
また、上述したように固体撮像装置に用いる固体撮像素子基板の裏面には遮光性膜が形成されていても良く、その結果、薄い固体撮像素子基板の場合に裏面からの光の透過によるノイズの発生を避けることができる。
この遮光性膜は、固体撮像素子基板の裏面に形成された金属膜であってもよい。この構成により、薄型でより確実に裏面からの光を遮光することができる。
また、この遮光性膜は、前記固体撮像素子基板の裏面に形成された遮光性の樹脂膜であってもよい。この構成により、形成が容易でかつ確実に裏面からの光を遮光することができる。
この遮光性膜は、固体撮像素子基板の裏面に形成された金属膜であってもよい。この構成により、薄型でより確実に裏面からの光を遮光することができる。
また、この遮光性膜は、前記固体撮像素子基板の裏面に形成された遮光性の樹脂膜であってもよい。この構成により、形成が容易でかつ確実に裏面からの光を遮光することができる。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2として図1に示した固体撮像装置の製造方法について説明する。図7は、本実施の形態2の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
図7(a)に示すように、フレキシブル配線板1としてフィルム基体1aにビアを通し、両面に金属配線パターン1bからなる配線を形成し、続いて補強板2と接着剤(図示せず)により積層一体化した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には、150μmの厚さのSUS板を用いた。フレキシブル配線板1と補強板2の貼り付けには、導電性接着剤(図示せず)を用いて接着した。そのため、金属配線パターン1bの接地部とSUS板を用いた補強板2とが電気的に接続している。図示していないが、補強板2側で接地したくない配線パターンの表面には絶縁膜が形成されている。
次に本発明の実施の形態2として図1に示した固体撮像装置の製造方法について説明する。図7は、本実施の形態2の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
図7(a)に示すように、フレキシブル配線板1としてフィルム基体1aにビアを通し、両面に金属配線パターン1bからなる配線を形成し、続いて補強板2と接着剤(図示せず)により積層一体化した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には、150μmの厚さのSUS板を用いた。フレキシブル配線板1と補強板2の貼り付けには、導電性接着剤(図示せず)を用いて接着した。そのため、金属配線パターン1bの接地部とSUS板を用いた補強板2とが電気的に接続している。図示していないが、補強板2側で接地したくない配線パターンの表面には絶縁膜が形成されている。
図7(b)に示すように、固体撮像素子基板10および透光性部材14の装着に先立ち、フレキシブル配線板1の開口部7側全周の端面部に樹脂部Rを塗布した。図7(c)に示すように、固体撮像素子基板10の電極(図示せず)上にバンプ10bを形成し、その先端に導電性接着剤10cを転写形成した。このときのバンプ10bは金線で形成し、導電性接着剤10cは銀ペーストとした。続いて、図7(d)に示すように、固体撮像素子基板10をフレキシブル配線板1の金属配線パターン1b上に実装し、導電性接着剤10cを加熱硬化した。さらに、封止樹脂9を注入して加熱硬化した後に透光性部材14を固体撮像素子基板10に対向させて補強板2上に設置した。透光性部材14は赤外線カットフィルタとした。
このような製造方法をとることにより、フレキシブル配線板1の開口部7端面からのダストの発生を抑制し、画質に問題のない固体撮像装置を作製することができる。
このような製造方法をとることにより、フレキシブル配線板1の開口部7端面からのダストの発生を抑制し、画質に問題のない固体撮像装置を作製することができる。
(実施の形態3)
図8は、本実施の形態3の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
本実施の形態では、フレキシブル配線板1と補強板とを貼り合わせるための樹脂としてプリプレグシート2Rを、補強板2の露呈部8まで到達するように配置しておき、加熱硬化による固着工程を経て、フレキシブル配線板1の端縁をこのプリプレグシート2Rで被覆するようにしたことを特徴とする。
図8は、本実施の形態3の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
本実施の形態では、フレキシブル配線板1と補強板とを貼り合わせるための樹脂としてプリプレグシート2Rを、補強板2の露呈部8まで到達するように配置しておき、加熱硬化による固着工程を経て、フレキシブル配線板1の端縁をこのプリプレグシート2Rで被覆するようにしたことを特徴とする。
図8(a)に示すように、フレキシブル配線板1にビアを通して接続された両面の金属配線パターン1bの配線を形成したものと、補強板2と、樹脂がBステージまで半硬化しているプリプレグシート2Rを準備した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には150μmの厚さのSUS板を使用し、プリプレグシート2Rには9μmの厚さのエポキシ樹脂シートを使用した。このとき、図8(a)に示すようにプリプレグシート2Rの開口部7の面積は、フレキシブル配線板1の開口部面積よりも大きくて、補強板2の開口部面積よりは小さくした。
続いて、フレキシブル配線板1とプリプレグシート2Rと補強板2を積層して200℃で1時間の熱プレスを行った。この結果、プリプレグシート2Rが溶融硬化し、フレキシブル配線板1と補強板2を接着して積層一体化した。そして、プリプレグシート2Rがフレキシブル配線板1から開口部7へはみ出ている部分は、フレキシブル配線板1の開口部側端面を覆うような状態に溶融硬化させた。
さらに、図8(c)に示すように、固体撮像素子基板10の電極(図示せず)上にバンプ10bを形成し、その先端に導電性接着剤10cを転写形成し、固体撮像素子基板10をフレキシブル配線板1の金属配線パターン1b上に実装し、導電性接着剤10cの加熱硬化と封止樹脂9の注入と加熱硬化を行った。最後に、透光性部材14を固体撮像素子基板10に対向させて補強板2上に設置した。このときのバンプ10bは金線で形成し、導電性接着剤10cは銀ペースト、透光性部材14は赤外線カットフィルタとした。
この製造方法をとることにより、実施の形態2と同様にフレキシブル配線板1の開口部端面からのダスト発生を抑制した構造の固体撮像装置を作製することができると共に、開口部端面を覆うための樹脂を別途準備することなく、フレキシブル配線板1と補強板2を積層一体化するときに同時に端面を覆うことができる。
(実施の形態4)
図9は、本実施の形態4の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
図9(a)に示すように、フレキシブル配線板1にビアを通して両面に金属配線パターン1bの配線を形成したものと補強板2を積層一体化した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には150μmの厚さのSUS板を使用した。このとき、フレキシブル配線板1の開口部7の面積は補強板2の開口部の面積よりは大きくして、開口段差部8を確保した。
図9は、本実施の形態4の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
図9(a)に示すように、フレキシブル配線板1にビアを通して両面に金属配線パターン1bの配線を形成したものと補強板2を積層一体化した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には150μmの厚さのSUS板を使用した。このとき、フレキシブル配線板1の開口部7の面積は補強板2の開口部の面積よりは大きくして、開口段差部8を確保した。
続いて、図9(b)に示すように、固体撮像素子基板10の電極(図示せず)上にバンプ10bを形成し、その先端に導電性接着剤10cを転写形成し、固体撮像素子基板10をフレキシブル配線板1の金属配線パターン1b上に実装し、導電性接着剤10cの加熱硬化を行った。このときのバンプ10bは金線で形成し、導電性接着剤10cは銀ペーストを用いた。
さらに、図9(c)に示すように、ディスペンサDを用いて、封止樹脂9の注入を行った。このとき、封止樹脂9をフレキシブル配線板1と補強板2の開口段差部8まで進入させた。このときの封止樹脂としては紫外線硬化性のエポキシ樹脂を用いた。そして、封止樹脂注入中に補強板2側の開口部7から紫外線を同時に照射した。そのため封止樹脂9は開口段差部8からはみ出ると同時に紫外線硬化を起こし、固体撮像素子基板10の撮像エリアを遮ることなく固体撮像素子基板10の接合部を補強し、なおかつフレキシブル配線基板1の開口端面部を覆いつくすことができた。その後に、紫外線が照射されていない部分に関しては、加熱硬化を行った。
最後に、固体撮像素子基板10に対向するように透光性部材14を補強板2上に固着した。このとき、透光性部材14は赤外線カットフィルタとした。
この方法をとることにより、実施の形態2と同様にフレキシブル配線板1の開口部端面からのダスト発生を抑制した構造の固体撮像装置を作製することができると共に、開口部端面を覆うための樹脂を別途準備することなく、固体撮像素子基板10を実装する工程の中で同時に端面を覆うことができる。
(実施の形態5)
図10は、本実施の形態5の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
本実施の形態では、端面加工を行う工程が、フレキシブル配線板の開口部を臨む端面を局所的に加熱し、溶融させるようにしたことを特徴とする。
図10(a)に示すように、フレキシブル配線板1にビアを通して両面に金属配線パターン1bの配線を形成し、続いて補強板2と接着剤(図示せず)により積層一体化した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には、150μmの厚さのSUS板を用いた。
図10は、本実施の形態5の固体撮像装置の製造方法を示す工程図である。
本実施の形態では、端面加工を行う工程が、フレキシブル配線板の開口部を臨む端面を局所的に加熱し、溶融させるようにしたことを特徴とする。
図10(a)に示すように、フレキシブル配線板1にビアを通して両面に金属配線パターン1bの配線を形成し、続いて補強板2と接着剤(図示せず)により積層一体化した。フレキシブル配線板1には25μmの厚さのポリイミドフィルムを使用し、補強板2には、150μmの厚さのSUS板を用いた。
続いて、図10(b)に示すように、フレキシブル配線板1の開口部7側全周の端面部に局所ヒーター(図示せず)により、フレキシブル配線板1の端面部を再溶融して樹脂端部3Rを形成した。この樹脂端部3Rは再溶融している為にフィルム基体1aの端面の露出を無くすことができた。
さらに、図10(c)に示すように、固体撮像素子基板10の電極(図示せず)上にバンプ10bを形成し、その先端に導電性接着剤10cを転写形成し、固体撮像素子基板10cをフレキシブル配線板1の金属配線パターン1b上に実装し、導電性接着剤10cの加熱硬化と封止樹脂9の注入および加熱硬化を行った。最後に、透光性部材14を固体撮像素子基板10に対向させて補強板2上に固着した。このときのバンプ10bは金線で形成し、導電性接着剤10cは銀ペースト、透光性部材14は赤外線カットフィルタとした。
この方法をとることにより、開口部端面を覆うための樹脂を別途準備することなく、実施の形態2と同様にフレキシブル配線板1の開口部端面からのダスト発生を抑制することの可能な構造の固体撮像装置を作製することができる。
なお、積層体を形成する工程において、フレキシブル配線板に、補強板を貼着した後、切断線の周縁が溶融するような加工条件でフレキシブル配線板に開口部を形成するようにしてもよい。
この構成によれば、例えばレーザ加工により周縁を溶融させながら切断することで、切断端縁が溶融端面を持ち、ダストの発生はほとんど皆無となる。この場合、加工時におけるダストの発生も低減することができるためより信頼性の向上を図ることができる。
この構成によれば、例えばレーザ加工により周縁を溶融させながら切断することで、切断端縁が溶融端面を持ち、ダストの発生はほとんど皆無となる。この場合、加工時におけるダストの発生も低減することができるためより信頼性の向上を図ることができる。
本発明によれば、固体撮像装置の薄型化が可能で、簡易に高剛性と低ダスト性を備えた固体撮像装置を提供することができることから、携帯電話などの小型携帯端末への適用が有効である。
1 フレキシブル配線板
1a フィルム基体
1b 金属配線パターン
R 樹脂部
2 補強板
2R プリプレグシート
3 基準切込み部
3R 樹脂端部
4、6、8 補強板の露出部
5 基準穴
7 開口部
9 封止樹脂
10 固体撮像素子基板
10b バンプ
10c 導電性接着剤
11 チップ部品
12 コネクタ
13 開口段差部
14 透光性部材
15 光学レンズ
16 レンズ筐体
17 基準突起部
18 モールド樹脂
19 モールド樹脂切込み部
1a フィルム基体
1b 金属配線パターン
R 樹脂部
2 補強板
2R プリプレグシート
3 基準切込み部
3R 樹脂端部
4、6、8 補強板の露出部
5 基準穴
7 開口部
9 封止樹脂
10 固体撮像素子基板
10b バンプ
10c 導電性接着剤
11 チップ部品
12 コネクタ
13 開口段差部
14 透光性部材
15 光学レンズ
16 レンズ筐体
17 基準突起部
18 モールド樹脂
19 モールド樹脂切込み部
Claims (19)
- 開口部を持つフレキシブル配線板と、
前記フレキシブル配線板に積層固着された補強板と、
前記フレキシブル配線板に装着された固体撮像素子基板および透光性部材とを具備し、
前記フレキシブル配線板の前記開口部の端面の少なくとも一部が樹脂で被覆された固体撮像装置。 - 請求項1に記載の固体撮像装置であって、
前記フレキシブル配線板の開口部の端面を覆う樹脂が、前記フレキシブル配線板と補強板とを積層一体化する接着剤と同じ樹脂である固体撮像装置。 - 請求項1に記載の固体撮像装置であって、
前記フレキシブル配線板の開口部の端面を覆う樹脂が、前記固体撮像素子基板設置時の封止樹脂と同じ樹脂である固体撮像装置。 - 開口部を持つフレキシブル配線板と、
前記フレキシブル配線板に積層固着された補強板と、
前記フレキシブル配線板に装着された固体撮像素子基板および透光性部材とを具備し、
前記フレキシブル配線板の開口部の端部が溶融硬化処理領域を構成する固体撮像装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記補強板側には前記透光性部材及び光学レンズが装着されており、
前記光学レンズと前記固体撮像素子基板とが、前記積層基板に形成された基準穴を表裏から共通基準として位置あわせされた固体撮像装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記透光性部材は、光学フィルタである固体撮像装置。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記補強板が金属板である固体撮像装置。 - 請求項7に記載の固体撮像装置であって、
前記第1のフレキシブル配線板の配線パターンの接地部が前記補強板に電気的に接続された固体撮像装置。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記透光性部材を設置する前記補強板の開口部周りの厚みが周囲よりも薄くなっている固体撮像装置。 - 請求項1乃至9のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記フレキシブル配線板上にコネクタが配設された固体撮像装置。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記固体撮像素子基板の裏面に樹脂モールドがなされた固体撮像装置。 - 請求項1乃至11のいずれかに記載の固体撮像装置であって、
前記固体撮像素子基板の裏面に遮光性膜が形成された固体撮像装置。 - 請求項12に記載の固体撮像装置であって、
前記遮光性膜は、前記固体撮像素子基板の裏面に形成された金属膜である固体撮像装置。 - 請求項13に記載の固体撮像装置であって、
前記遮光性膜は、前記固体撮像素子基板の裏面に形成された遮光性の樹脂膜である固体撮像装置。 - フレキシブル配線板を補強板に貼着し、貫通した開口部をもつ積層体を形成する工程と、
前記フレキシブル配線板の開口部の端面を覆うように端面加工を行う工程と、
前記フレキシブル配線板の開口部を塞ぐように固体撮像素子基板を搭載する工程と、
補強板の開口部を塞ぐように透光性部材を搭載する工程とを具備した固体撮像装置の製造方法 - 請求項15に記載の固体撮像装置の製造方法であって、
前記端面加工を行う工程が、前記フレキシブル配線板の開口部の端面を覆うように樹脂部を形成する工程を含む固体撮像装置の製造方法。 - 請求項15に記載の固体撮像装置の製造方法であって、
前記端面加工を行う工程が、前記貼着する工程で用いた接着剤が前記開口部端面よりも突出することにより開口部端面を覆うように熱硬化させて形成する工程を含む固体撮像装置の製造方法 - 請求項15に記載の固体撮像装置の製造方法であって、
前記端面加工を行う工程が、前記フレキシブル配線板の前記開口部を臨む端面を局所的に加熱し、溶融させる工程を含む固体撮像装置の製造方法 - 請求項15に記載の固体撮像装置の製造方法であって、
前記積層体を形成する工程は、フレキシブル配線板に、補強板を貼着した後、
切断線の周縁が溶融するような加工条件で前記フレキシブル配線板に開口部を形成する工程を含む固体撮像装置の製造方法。
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Legal Events
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