JP3623491B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3623491B2 JP3623491B2 JP2002188927A JP2002188927A JP3623491B2 JP 3623491 B2 JP3623491 B2 JP 3623491B2 JP 2002188927 A JP2002188927 A JP 2002188927A JP 2002188927 A JP2002188927 A JP 2002188927A JP 3623491 B2 JP3623491 B2 JP 3623491B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wiring
- film
- semiconductor device
- alloy
- via hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L23/00—Details of semiconductor or other solid state devices
- H01L23/48—Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor
- H01L23/482—Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor consisting of lead-in layers inseparably applied to the semiconductor body
- H01L23/485—Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor consisting of lead-in layers inseparably applied to the semiconductor body consisting of layered constructions comprising conductive layers and insulating layers, e.g. planar contacts
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L23/00—Details of semiconductor or other solid state devices
- H01L23/52—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames
- H01L23/522—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames including external interconnections consisting of a multilayer structure of conductive and insulating layers inseparably formed on the semiconductor body
- H01L23/532—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames including external interconnections consisting of a multilayer structure of conductive and insulating layers inseparably formed on the semiconductor body characterised by the materials
- H01L23/53204—Conductive materials
- H01L23/53209—Conductive materials based on metals, e.g. alloys, metal silicides
- H01L23/53228—Conductive materials based on metals, e.g. alloys, metal silicides the principal metal being copper
- H01L23/53233—Copper alloys
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L23/00—Details of semiconductor or other solid state devices
- H01L23/52—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames
- H01L23/522—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames including external interconnections consisting of a multilayer structure of conductive and insulating layers inseparably formed on the semiconductor body
- H01L23/532—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames including external interconnections consisting of a multilayer structure of conductive and insulating layers inseparably formed on the semiconductor body characterised by the materials
- H01L23/53204—Conductive materials
- H01L23/53209—Conductive materials based on metals, e.g. alloys, metal silicides
- H01L23/53228—Conductive materials based on metals, e.g. alloys, metal silicides the principal metal being copper
- H01L23/53238—Additional layers associated with copper layers, e.g. adhesion, barrier, cladding layers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L23/00—Details of semiconductor or other solid state devices
- H01L23/52—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames
- H01L23/522—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames including external interconnections consisting of a multilayer structure of conductive and insulating layers inseparably formed on the semiconductor body
- H01L23/532—Arrangements for conducting electric current within the device in operation from one component to another, i.e. interconnections, e.g. wires, lead frames including external interconnections consisting of a multilayer structure of conductive and insulating layers inseparably formed on the semiconductor body characterised by the materials
- H01L23/5329—Insulating materials
- H01L23/53295—Stacked insulating layers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/0001—Technical content checked by a classifier
- H01L2924/0002—Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Hardware Design (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、ダマシンプロセスを用いて形成した微細配線を備える半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高集積化及びチップサイズの縮小化に伴い、配線の微細化及び多層配線化が進められており、多層配線構造を形成する方法として、いわゆるダマシン(Damascene)法と呼ばれるプロセスが一般的に行われている。このダマシン法は、絶縁膜にビア孔又は配線溝を形成した後、基板全面に導電性膜を堆積し、化学機械的研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)によって研磨することにより配線やビアを形成するものである。この方法は、エッチング法による加工が困難な銅系の導電材料を用いた多層配線の形成方法として適している。
【0003】
この従来のダマシンプロセスについて図面を参照して説明する。図15は、従来のダマシンプロセスの一部を示す工程断面図である。
【0004】
まず、図15(a)に示すように、例えば、MOSトランジスタ等が形成された基板1に、SiN等の第1エッチングストッパ膜2とSiO2等の第1配線間絶縁膜3とを順次堆積し、その上に形成したレジストパターンをマスクとして、公知のドライエッチング技術を用いて第1配線間絶縁膜3と第1エッチングストッパ膜2とをエッチングして第1配線溝3aを形成する。
【0005】
次に、配線材料の拡散を防止するためのバリア膜となるTiN等の第1バリアメタル膜4と配線材料となるCuのメッキ成長を容易にするためのシードメタル(図示せず)とをスパッタリング法により堆積し、その上にCu5を電解メッキ法等により形成する(図15(b))。そして、CMP法によって第1配線間絶縁膜3上のCu5及び第1バリアメタル膜4を除去して、第1配線溝3a内に第1Cu配線5aを形成する(図15(c))。その後、同様の工程を繰り返すことにより、所望の多層配線構造の半導体装置が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したダマシン法によってCuの多層配線を形成することができるが、この方法では、配線材料であるCuとバリアメタルであるTiNとの密着性が必ずしも良好ではないため、エレクトロマイグレーション耐性が劣化するという問題が生じる。この問題に対して、特開2000−77413号公報では、CuとTiNとの間にAlからなるバリアメタルを介在させる構造を開示している。
【0007】
具体的に説明すると、この公報記載の技術は、図16(a)に示すように、第1配線間絶縁膜3に形成した第1配線溝3aにTiNからなる下層バリアメタル膜18aを形成した後、Alからなる上層バリアメタル膜18bを形成し、上層バリアメタル膜18bの上にCu5をメッキ成長し、CMP法による第1Cu配線5aを形成するものであり(図16(b)、(c)参照)、バリアメタルをこのような積層構造とすることにより、Cuとバリアメタルとの密着性を向上させ、Cu原子の移動を抑制することにより、高エレクトロマイグレーション耐性を持ったCu配線を形成することができる。
【0008】
しかしながら、上記公報記載の方法では、配線の微細化に伴ってCuの埋め込みが困難になるという問題がある。一般に、配線溝の幅やビア孔の径が小さくなりアスペクト比(配線溝又はビア孔の深さ/配線溝の幅又はビア孔の径)が大きくなるとCuの埋め込みが困難になるが、特に上記公報記載の方法では、配線溝やビア孔を形成した後にTiNからなる下層バリアメタル膜18aに加えてAlからなる上層バリアメタル膜18bも形成するため、上層バリアメタル18bの分だけ埋め込みマージンが小さくなってしまう。その結果、図17(a)に示すように、Cu5の埋め込み段階で配線溝又はビア孔内にボイド欠陥19が形成されてしまったり、上層バリアメタル膜18bの膜厚が配線溝の幅やビア孔の径の1/2以上となると配線溝やビア孔そのものがAlによって埋め尽くされてしまう。また、微細な配線溝やビア孔に上層バリアメタル膜18bを均一に形成するためには、高い埋め込み性を有する装置が必要になるという問題もある。
【0009】
また、配線の微細化に伴って、上記配線形成時の埋め込み性の劣化の問題に加えて、配線形成後にボイド欠陥が発生して配線の信頼性が低下するという問題もある。一般に幅の広い配線と幅の狭い配線や径の小さいビアとではCuのグレインサイズが異なり、幅広配線ではグレインは大きく、微細配線又は微細ビアではグレインは小さくなる傾向にあり、グレインサイズの違いはエントロピーの違いに相当する。そして、グレインサイズの異なる配線やビアに熱処理が施されると、エントロピーを平均化するように物質が移動するため、微細配線又は微細ビア内のCuがエントロピーの低い幅広配線に吸われる輸送現象が発生する。
【0010】
この輸送現象を図17(b)で説明すると、ビア内のグレインは小さいためにエントロピーは大きく、一方、配線内のグレインは大きいためにエントロピーは小さくなる。その結果、配線形成後に熱処理が施されると、エントロピーを平均化するためにビア内のCu原子が配線側に移動してしまい、ビア内にボイド欠陥19が発生して配線の接続信頼性が低下してしまう。
【0011】
このように、CMP法を用いてCu配線を形成するダマシン法では、配線形成時においては、Cuの埋め込みの劣化に伴うボイド欠陥の発生を抑制し、配線形成後においては、Cu原子の移動に起因するボイド欠陥の発生を抑制することが重要であり、上記公報記載の方法ではこれらの問題を解決することはできない。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、Cuの埋め込み性を劣化させることなく、Cu原子の輸送現象に起因するボイド欠陥等の発生を抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の半導体装置は、絶縁層に形成される配線溝又はビア孔に、配線又はビアが形成されてなる半導体装置において、前記配線又は前記ビアの少なくとも一つが、その深さ方向に対して、含有比率が略0.1乃至10atm・%の範囲内でAlが略均一に分布する全固溶状態のCuとAlの合金からなるものであり、本発明においては、前記配線は、その最小配線幅が0.18μm以下、配線膜厚が0.3μm以上であり、前記絶縁層との間に膜厚0.01μm以上のバリアメタル膜を有する構成とすることができ、前記バリアメタル膜は、Ti、TiN、Ta、TaN、及び、WNの中から選択される1以上の材料で構成される単層膜又は積層膜とすることができる。
【0014】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁層に形成される配線溝又はビア孔に、CMP法を用いて配線又はビアを形成する工程を有する半導体装置の製造方法において、前記配線溝又は前記ビア孔にCu又はCuを含む配線材料を埋設する工程と、前記配線材料上にAl膜又はAlを含む金属膜を形成する工程と、所定の温度で熱処理を行い、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜を前記配線材料に全固溶させてCuとAlの合金を形成する工程とを含むものである。
【0015】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に形成した絶縁膜に配線溝又はビア孔を形成する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔にバリアメタルを成膜する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔にCu又はCuを含む配線材料を埋設する工程と、前記配線材料上にAl膜又はAlを含む金属膜を形成する工程と、所定の温度で熱処理を行い、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜を前記配線材料に全固溶させてCuとAlの合金を形成する工程と、CMP法により前記絶縁膜上の前記合金と前記バリアメタルとを除去し、前記配線溝又は前記ビア孔内に前記合金からなる配線又はビアを形成する工程と、を少なくとも有するものである。
【0016】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に形成した絶縁膜に配線溝又はビア孔を形成する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔にバリアメタルを成膜する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔をCu又はCuを含む配線材料で埋設する工程と、CMP法により前記絶縁膜上の前記配線材料を除去する工程と、前記配線材料上にAl膜又はAlを含む金属膜を形成する工程と、所定の温度で熱処理を行い、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜を前記配線材料に全固溶させてCuとAlの合金を形成する工程と、前記絶縁膜上の前記合金と前記バリアメタルとを除去し、前記配線溝又は前記ビア孔内に前記合金からなる配線又はビアを形成する工程と、を少なくとも有するものである。
【0017】
本発明においては、前記合金のAlの含有比率が略0.1乃至10atm・%となるように、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜の膜厚を設定する構成とすることができる。
【0018】
また、本発明においては、前記熱処理を、略200乃至270℃の温度範囲で行う構成とすることができる。
【0019】
また、本発明においては、最小配線幅が0.18μm以下であり、配線膜厚が0.3μm以上の配線で、バリアメタル膜厚を0.01μm以上有する配線構造に適用する構成とすることもできる。
【0020】
すなわち、本発明では、Cuダマシン法を用いた半導体装置の製造方法において、Cuのメッキ成長後又はCMP後に、Cuの上にAl又はAlを含む材料を成膜し、措定の温度で熱処理を施すことにより、Cu内にAlを拡散させて全固溶状態の合金とし、これにより拡散係数を減少させて配線間又は配線とビア間の物質移動を抑制してボイド欠陥の発生を抑制することができる。また、Al又はAlを含む材料を配線溝やビア孔内部に形成するのではなく、配線溝やビア孔に埋め込んだCuの上に形成するため、配線溝やビア孔のアスペクト比の増加を防止することができ、Cuの埋め込み性の劣化に伴うボイド欠陥の発生も抑制することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法の好ましい実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示す工程断面図であり、図3乃至図6は、本発明の効果を説明するための図である。また、図7は、Cu配線中のAl濃度の熱処理温度依存性を示す図である。
【0022】
従来技術で説明したように、Cuの微細配線の形成に際して、Cuとバリアメタルとの密着性を向上させ、エレクトロマイグレーション耐性を向上させるために、TiN等の下層バリアメタル膜18a上にAl等の上層バリアメタル膜18bを形成する方法がある。この方法を用いることによりCuとバリアメタルとの密着性を向上させることができるが、一方、配線溝やビア孔のアスペクト比が増加し、Cuの埋め込みが困難になるという問題がある。
【0023】
具体的に説明すると、図3(a)に示すように、配線溝又はビア孔にTiN等のバリアメタルを形成した状態でのCuの埋め込み領域の幅をX、深さをYとすると、アスペクト比はY/Xであるが、図3(b)に示すように、TiN等の下層バリアメタル膜18a上に更に厚さBのAl等からなる上層バリアメタル膜18bを形成すると、Cuの埋め込み領域の深さは変わらないが、幅はX−2Bに減少し、その結果アスペクト比はY/(X−2B)となって増加してしまう。
【0024】
通常、Cuの埋め込みが可能なアスペクト比は2程度であり、配線膜厚(Y)を0.3μm以上、配線幅(X)を0.18μm以下とすると、上層バリアメタル膜18bの膜厚Bを0.01μm以上形成することができないため、最小配線幅が0.18μm以下の微細配線に上記公報記載の技術を適用することができなくなってしまう。
【0025】
また、Cuの埋め込みが可能であったとしても幅広の配線と微細配線とではCuの結晶性の差に応じてエントロピーにも差が生じ、配線形成後の熱処理において、エントロピーの平均化に伴って微細配線又は微細ビアから幅広配線にCu原子の移動が起こり、その結果、微細配線又は微細ビア内にボイド欠陥19が発生してしまう。
【0026】
これらの問題の内、輸送現象を抑制するためには配線材料の拡散係数を小さくする必要がある。そこで、本願発明者は拡散係数を小さくするために配線材料を合金化する方法を検討した。
【0027】
配線材料を合金化するにはCuに他の金属材料を固溶させればよいが、Cuに供給する材料としては、Cuと合金を形成する材料であることはもちろんのこと、配線の下層に形成されているMOSトランジスタ等に影響を与えないように低温で合金を形成する材料であることが重要である。また、供給量によって材料が析出すると配線の信頼性が劣化することから全固溶することが必要である。更に、合金化することによって一般に強度が向上するが電気伝導度が下がるため、Cuの電気伝導度を最も影響させずにLSIに必要な機械的強度を上げることが求められる。このような各種条件を満たす材料として鋭意検討した結果、低温で合金化が可能であり、かつCuに全固溶するAlが合金化の金属として適していることを見出した。
【0028】
次に、CuにAlを供給する方法として、上記公報に記載されている構造を用いてTiN等のバリアメタル上にAl膜を形成すると、上述したように配線溝やビア孔のアスペクト比が増加してCuの埋め込み自体が困難になってしまう。また、合金化のための熱処理に際して、ビア部のCuが配線面積(配線領域の体積)の大きい配線部から引っ張られるため、上記公報記載の構造ではCuとAlを均一に合金化することができないことも判明した。
【0029】
そこで、本願発明者は、CuにAlを供給する方法として、Al膜を配線溝やビア孔内に形成するのではなく、図1及び図2に示すように、配線溝やビア孔に埋め込んだCuの上にAl膜を形成し、その後熱処理を行う方法を用いることにより、Cuの合金化と埋め込み性の劣化の防止とを同時に達成することができた。以下、その具体的方法について図面を参照して説明する。
【0030】
図1に示す方法は合金化後にCMPを行うことを特徴とする方法である。まず、図1(a)に示すように、例えば、MOSトランジスタ等が形成された基板1に、配線溝形成時のストッパとなるSiN等の第1エッチングストッパ膜2とCMPに対する機械的強度を有するSiO2等の第1配線間絶縁膜3とを順次堆積し、その上に形成したレジストパターンをマスクとして、公知のドライエッチング技術を用いて第1配線間絶縁膜3と第1エッチングストッパ膜2とをエッチングして第1配線溝を形成する。次に、配線材料の拡散を防止するためのバリア膜となるTa/TaN、TiN等の第1バリアメタル膜4と配線材料となるCuのメッキ成長を容易にするためのシードメタル(図示せず)とをスパッタリング法により堆積し、その上にCu5を電解メッキ法等により形成した後、Al6又はAlを含む材料(例えば、Cuを0.5%程度含むAlCu等)を形成する。
【0031】
そして、所定の温度で熱処理を行うことにより、図1(b)に示すように、Cu5とAl6とを全固溶状態で合金化してCu−Al合金7を形成し、CMP法によって第1配線間絶縁膜3上のCu−Al合金7と第1バリアメタル膜4とを除去して、第1配線溝内に第1Cu−Al配線7aを形成する(図1(c))。その後、同様の工程を繰り返すことにより、所望の多層配線構造の半導体装置が形成される。
【0032】
また、図2に示す方法はCuのCMP後に合金化を行うことを特徴とする方法である。まず、図2(a)に示すように、基板1に、SiN等の第1エッチングストッパ膜2とSiO2等の第1配線間絶縁膜3とを順次堆積し、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行い、第1配線溝を形成する。次に、配線材料の拡散を防止するためのバリア膜となるTa/TaN、TiN等の第1バリアメタル膜4と配線材料となるCuのメッキ成長を容易にするためのシードメタル(図示せず)とをスパッタリング法により堆積し、その上にCu5を電解メッキ法等により形成する。
【0033】
次に、図2(b)に示すように、CMP法によって第1配線間絶縁膜3上のCu5を除去した後、Al6又はAlを含む材料を形成し、所定の温度で熱処理を行うことにより、図2(c)に示すように、配線溝内部のCu5とAl6とを全固溶状態で合金化してCu−Al合金7を形成する。
【0034】
そして、CMP法によって第1配線間絶縁膜3上のCu−Al合金7と第1バリアメタル膜4とを除去して、第1配線溝内に第1Cu−Al配線7aを形成する(図2(d))。その後、同様の工程を繰り返すことにより、所望の多層配線構造の半導体装置が形成される。
【0035】
このような方法を用いることによって、Cuの埋め込み性を劣化させることなく、簡単かつ確実にCuとAlの合金を形成することができ、ボイド欠陥に起因する信頼性の低下を防止することができるが、合金の中に含まれるAlの量、すなわち、Cu5上に形成するAl6又はAlを含む材料の膜厚や熱処理の条件によって本発明の効果に差異が生じることが考えられる。そこで、好ましいAlの含有量及び熱処理条件を設定するために以下の検討を行った。
【0036】
まず、Alの含有比率に関しては、Alの含有量が少なすぎると拡散係数の減少が不十分となり輸送現象の抑制効果が得られなくなってしまい、また、Alの含有量が多すぎると、抵抗が実質的にAl配線と同等になり、Cu配線が用いるメリットが損なわれてしまうことが予想される。
【0037】
図4にビア歩留まりの熱処理時間依存性に関するAl膜厚パラメータデータを示す(700nmCu)。図4より、20nm以下のAlを合金化する場合は、効果が見られないものの、40nm以上では歩留まりの改善効果が見られた。この場合、Al40nmにおける配線中のアルミ含有率は0.1atm・%であることが明らかになった。
【0038】
また、Cuを合金化すると機械的強度が上がるが電気伝導度は低下してしまう。そこで、配線材料の電気伝導度を許容範囲に抑え、かつLSIに必要な機械的強度を達成する観点からもAlの含有量を規定する必要がある。そこで、0.7μmのCuをメッキ成長した後、膜厚60〜100nmのAl膜を形成して熱処理により合金化した試料(No.1〜7及びリファレンス)を作成し、Alの膜厚、熱処理の条件を変化させた場合の比抵抗及びシート抵抗を求めた。その結果を表1及び図5に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1及び図5より、熱処理の温度が高いほど抵抗値が増加していることがわかる。合金化を促進するためには、熱処理温度は高い方が好ましいが、熱処理温度が高すぎると配線下層に形成されたMOSトランジスタ等に悪影響を与え、また、前述のように熱処理温度が高くなると抵抗値が増加するので、熱処理温度を低く抑える必要もある。図5を参照すると、300℃で、抵抗値の膜厚依存性が小さく、Alの含有率が増えても抵抗上昇を小さく抑えることができるため、300℃以下が好ましい。さらに、この温度において、Cu−Al合金の抵抗がCuのみの抵抗の約1.5倍になるとAlの抵抗値と同等となり、Cu配線のメリットがなくなるため、比抵抗及び3200A換算シート抵抗がリファレンスの1.5倍程度の抵抗となる1000Aより厚い膜厚は不適であり、1000A以下の膜厚が好ましいことがわかる。ここで、1000AのAl膜厚は、Alの含有率で換算して10atm・%であるので、電気伝導度の観点からはAlの含有率は10atm・%以下が好ましいといえる。
【0041】
さらに、温度に関しては、270℃以上より高い温度ではCuが軟化し、輸送現象が起こることから熱処理温度は270℃以下の温度が好ましい。また、図7のCu配線中のAl濃度の熱処理温度依存性から200℃以上でCu配線に0.1atm・%以上のAlが混入できることが分かる。従って、熱処理温度は200℃以上270℃以下の温度範囲が適切である。
【0042】
なお、上記実験において、CuとAlの合金化が行われていることを確認するために、Alの膜厚60nm、熱処理条件350℃−60分の試料(試料No.1)と、Alの膜厚80nm、熱処理条件350℃−60分の試料(試料No.2)と、Alの膜厚80nm、熱処理条件350℃−30分の試料(試料No.5)の試料をSIMSにより測定した。その結果を図6に示す。図6より、いずれの試料においても深さ方向に対してAlが均一に分布しており、本発明の方法で表面のみならず配線又はビア全体を合金化できることがわかる。
【0043】
このように、配線溝又はビア孔にメッキ成長させたCuの上にAl又はAlを含む金属材料を成膜して所定の温度条件で熱処理を施すことにより、低温でCuにAlを全固溶させて合金化することができる。これにより拡散係数を低減して物質移動を抑えることができ、配線形成後の熱処理においてエントロピーの平均化に伴うボイド欠陥の発生を防止することができ、配線の信頼性を向上させることができる。また、Al又はAlを含む材料をCuの下層ではなく上層に成膜することによって、配線溝やビア孔のアスペクト比を大きくすることがないため、Cuの埋め込み性を劣化させることがなく、埋め込み不良によるボイド欠陥の発生を防止することもできる。更に、Cuの上層にAl又はAlを含む材料を形成するため、高い埋め込み性を有する装置を用いる必要がなく、また、0.2μm以下の微細な配線やビアにも本発明の方法を適用することができるという効果も得られる。
【0044】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0045】
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法について、図8乃至図11を参照して説明する。図8乃至図11は、本発明の合金化処理を含む半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、作図の都合上、分図したものである。なお、本実施例は、デュアルダマシンプロセスに本発明の合金化処理を適用するものである。以下、その具体的な手順について説明する。
【0046】
まず、図8(a)に示すように、MOSトランジスタ等が形成された基板1上に、CVD法、プラズマCVD法等を用いて、第1エッチングストッパ膜2と第1配線間絶縁膜3とを順次形成し、その上に、露光の反射を抑制するための反射防止膜と化学増幅型レジストを塗布し、KrFフォトリソグラフィーによる露光、現像を行い、第1配線溝3aを形成するためのレジストパターン(図示せず)を形成する。続いて、公知のドライエッチングを用いて第1配線間絶縁膜3、第1エッチングストッパ膜2を順次エッチングして、それらを貫通する第1配線溝3aを形成する。その後、酸素プラズマアッシング及び有機剥離液を用いたウェット処理によりレジストパターンと反射防止膜とを剥離し、ドライエッチングの残留物を除去する。なお、第1エッチングストッパ膜2と第1配線間絶縁膜3の材料は特に限定されず、エッチングの選択比が得られる材料の組み合わせであればよく、SiO2、SiN、SiON、SiC、低誘電率膜等の中から適宜選択することができる。
【0047】
次に、図8(b)に示すように、スパッタ法を用いて、Ti、TiN、Ta、TaN、WN等の単層膜、又はそれらを組み合わせた2層以上の積層膜からなる第1バリアメタル膜4を成膜(例えば、Ta/TaNを20nm/20nm程度成膜)し、続いて、配線材料となるCuのめっき成長を容易にするためのCuのシードメタル(図示せず)を100nm程度形成する。次に、電解めっき法によりCu5を600nm程度形成して第1配線溝3a内をCu5で埋設する。
【0048】
次に、本実施例の特徴である合金化処理を行う。実施の形態で説明したように、配線材料の拡散係数を低減するための合金化の材料としては低温での合金化が可能であること、全固溶すること、半導体プロセスに適合可能な材料であること等の条件を満たすことが求められ、このような条件を満たす材料としてAlが適当である。また、Alの含有比率が小さすぎると輸送現象の抑制効果が得られず、大きすぎると配線抵抗が大きくなりCu配線のメリットが損なわれる。そこで、図8(c)に示すように、Cu5の上にAl6又はAlを含む材料を60nm程度形成する。
【0049】
次に、合金化のための熱処理を行うが、熱処理温度が低すぎると合金化が不十分となり、高すぎるとCu5が軟化したり基板1に形成したMOSトランジスタが動作不良を起こす等の問題が生じるため、200℃〜270℃程度、好ましくは250℃〜270℃の温度で熱処理を行う。すると、図8(d)に示すように、Al6がCu5に全固溶してCu−Al合金7が形成される。
【0050】
次に、図8(e)に示すように、CMP法を用いて第1配線間絶縁膜3上のCu−Al合金7及び第1バリアメタル膜4を除去して第1配線間絶縁膜3内に第1Cu−Al合金配線7aを形成する。なお、上記合金化の方法として、Cu5をCMP法により研磨した後にAl6を形成して熱処理を施して合金化し、その後、第1配線間絶縁膜3上のCu−Al合金7及び第1バリアメタル膜4を除去して第1配線間絶縁膜3内に第1Cu−Al合金配線7aを形成する方法(図2の方法)を用いても良い。
【0051】
次に、図9(a)に示すように、第1配線間絶縁膜3上に、CVD法、プラズマCVD法等を用いて、第2エッチングストッパ膜8とビア層間絶縁膜9を形成し、その上に、反射防止膜と化学増幅型レジストを塗布し、KrFフォトリソグラフィーによる露光、現像を行い、ビア孔9aを形成するためのレジストパターン(図示せず)を形成する。その後、公知のドライエッチングを用いてビア層間絶縁膜9、第2エッチングストッパ膜8を順次エッチングして、それらを貫通するビア孔9aを形成し、酸素プラズマアッシング及び有機剥離液を用いたウェット処理によりレジストパターンと反射防止膜とを剥離し、ドライエッチングの残留物を除去する。なお、第2エッチングストッパ膜8とビア層間絶縁膜9の材料も特に限定されず、エッチングの選択比が得られる材料の組み合わせであればよく、SiO2、SiN、SiON、SiC、低誘電率膜等の中から適宜選択することができる。
【0052】
次に、図9(b)に示すように、スパッタ法を用いて、Ti、TiN、Ta、TaN、WN等の単層膜、又はそれらを組み合わせた2層以上の積層膜からなる第2バリアメタル膜10を成膜(例えば、Ta/TaNを20nm/20nm程度成膜)し、続いて、Cuのシードメタル(図示せず)を100nm程度形成する。
【0053】
次に、図9(c)に示すように、電解めっき法によりCu11を形成してビア孔9a内をCu11で埋設する。ここで、図7(c)と同様にCu11上にAlを形成してもよいが、配線間又は配線とビアとの間の物質移動を抑制するためには隣接する配線又はビアのいずれかが合金化されていれば物質移動は抑制されるため、必ずしも全ての配線又はビアのCuを合金化する必要はない。
【0054】
例えば、同一層に幅広配線と微細配線(例えば、面積比率が20:1以上異なる配線)が接続されている場合や、幅広配線と微細なビア(例えば、面積比率が40:1以上異なる配線とビア)が接続されている場合は、いずれかの層のCuを合金化することが好ましいが、面積比率が大きく異ならない配線同士又は配線とビアでは輸送現象が起こりにくく、むしろ抵抗の増加を抑制するために合金化しない方が好ましい場合もある。従って、どの配線又はビアを合金化するかは半導体装置全体のレイアウトや半導体装置に求められる特性等を考慮して定めることが望ましい。
【0055】
次に、図9(d)に示すように、CMP法を用いてビア層間絶縁膜9上のCu11及び第2バリアメタル膜10を除去してビア層間絶縁膜9内に第1Cu−Al合金配線7aと接続されるビア11aを形成する。その後、図10(a)乃至図11(b)に示すように、同様に第2配線間絶縁膜13の第2配線溝13aに第3バリアメタル膜14及びCu15を形成し、Al6を形成して熱処理を施して合金化した後、CMP法により余分なCu−Al合金17を除去して第2Cu−Al合金配線17aを形成する。そして、上記工程を所望の回数繰り返して多層配線構造を形成する。
【0056】
このように、本実施例の半導体装置の製造方法によれば、いずれかの配線溝又はビア孔にCuを埋設した後、Al又はAlを含む材料を形成して熱処理を施しCu−Al合金を形成することによって、配線間又は配線とビア間の物質移動を抑制することができ、従来例のようにボイド欠陥が発生して信頼性が低下するという不具合を未然に防止することができる。また、Alを配線溝又はビア内でなくCu上に形成することにより、Cuの埋め込み性の劣化を防止することができ、埋め込み不良によるボイド欠陥の発生も防止することができる。
【0057】
[実施例2]
次に、本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法について、図12乃至図14を参照して説明する。図12乃至図14は、本発明の合金化処理を含む半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、作図の都合上、分図したものである。なお、本実施例は、ビアファーストデュアルダマシンプロセスに本発明の合金化処理を適用するものである。以下、その具体的な手順について説明する。
【0058】
前記した第1の実施例と同様に、MOSトランジスタ等が形成された基板1上に、CVD法、プラズマCVD法等を用いて、第1エッチングストッパ膜2と第1配線間絶縁膜3を順次形成し、レジストパターンを用いて第1配線溝3aを形成した後、スパッタ法を用いて、Ti、TiN、Ta、TaN、WN等の単層膜、又はそれらを組み合わせた2層以上の積層膜からなる第1バリアメタル膜4(例えば、Ta/TaNを20nm/20nm程度)とCuのシードメタルを100nm程度形成し、電解めっき法によりCu5を600nm程度形成して第1配線溝3a内をCu5で埋設する。その後、合金化のためのAl6を60nm程度形成し、200℃〜270℃、好ましくは250℃〜270℃の温度範囲で熱処理を行い、Cu5とAl6とを合金化させた後、CMP法を用いて第1配線間絶縁膜3上のCu−Al合金7及び第1バリアメタル膜4を除去して第1配線間絶縁膜3内に第1Cu−Al合金配線7aを形成する(図12(a)乃至(e)参照)。
【0059】
次に、図13(a)に示すように、第1配線間絶縁膜3上に、CVD法、プラズマCVD法等を用いて、第2エッチングストッパ膜8とビア層間絶縁膜9と第2配線溝13aのエッチングストッパとなる第3エッチングストッパ膜12と第2配線間絶縁膜13とを順次形成し、その上に、ビア孔9aを形成するためのレジストパターン(図示せず)を形成した後、公知のドライエッチングを用いて第2配線間絶縁膜13、第3エッチングストッパ膜12、ビア層間絶縁膜9を順次エッチングして、それらを貫通するビア孔9aを形成する。なお、第2エッチングストッパ膜8、ビア層間絶縁膜9、第3エッチングストッパ膜12、第2配線間絶縁膜13の材料は特に限定されず、エッチングの選択比が得られる材料の組み合わせであればよく、SiO2、SiN、SiON、SiC、低誘電率膜等の中から適宜選択することができる。
【0060】
次に、図13(b)に示すように、第2配線間絶縁膜13上に、第2配線溝13aを形成するためのレジストパターン(図示せず)を形成した後、公知のドライエッチングを用いて第3エッチングストッパ膜12をエッチングストッパとして第2配線間絶縁膜13をエッチングして第2配線溝13aを形成した後、露出した第3エッチングストッパ膜12及び第2エッチングストッパ膜8を除去する。
【0061】
次に、図13(c)に示すように、スパッタ法を用いて、Ti、TiN、Ta、TaN、WN等の単層膜、又はそれらを組み合わせた2層以上の積層膜からなるバリアメタル12を成膜(例えば、Ta/TaNを20nm/20nm程度成膜)し、続いて、Cuのシードメタル(図示せず)を100nm程度形成し、電解めっき法によりCu15を600nm程度形成してビア孔9a及び第2配線溝13aをCu15で埋設する。
【0062】
その後、Cuを合金化するためのAl16を60nm程度形成し(図13(d)参照)、200℃〜270℃、好ましくは250℃〜270℃程度の温度で熱処理を行い、Cu−Al合金17を形成する(図14(a)参照)。
【0063】
その後、図14(b)に示すように、CMP法を用いて第2配線間絶縁膜13上のCu−Al合金17及び第3バリアメタル膜14を除去して第1Cu−Al合金配線7aと接続されるビアと第2Cu−Al合金配線17aとを同時に形成する。そして、上記工程を所望の回数繰り返して多層配線構造を形成する。
【0064】
このように、本実施例の半導体装置の製造方法によっても、配線溝又はビア孔にCuを埋設した後、Al又はAlを含む金属材料を形成して熱処理を施し、Cu−Al合金を形成することによって、配線間又は配線とビア間の物質移動を抑制することができる。特に、本実施例の構造では、配線溝とビアとが同時に形成されるため、その後の熱処理によってCu原子の移動が起こりやすく、ボイド欠陥が発生しやすいが、ビア及び配線の双方が合金化されているため、物質移動を確実に抑制することができる。また、従来技術で示したCuの埋め込み前にAl膜を形成する方法では、ビアと配線とを同時に埋め込むことは困難であるが、本実施例の方法では、Cuの埋め込み性の劣化を防止することができ、埋め込み不良によるボイド欠陥の発生も防止することができる。
【0065】
なお、第2の実施例では、デュアルダマシンプロセスの一形態であるビアファーストデュアルダマシンプロセスについて記載したが、第2配線間絶縁膜13上にハードマスクを形成して配線溝を形成するデュアルハードマスクプロセスやその他のデュアルダマシンプロセスについても同様に適用することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の半導体装置及びその製造方法によれば下記記載の効果を奏する。
【0067】
本発明の第1の効果は、Cuのグレインサイズの差により配線形成後の熱処理でCu原子が移動してボイド欠陥が発生するという不具合を防止することができ、配線の信頼性を向上させることができるということである。
【0068】
その理由は、Cuのメッキ成長直後又はCuのCMP後に、Al又はAlを含む金属材料を堆積し熱処理を行うことにより、低温でCuとAlの合金を形成することができ、これにより、配線形成後に熱が加えられた場合であってもエントロピーの平均化に伴うCuの移動を抑制することができ、ボイド欠陥の発生を防止することができるからである。
【0069】
また、本発明の第2の効果は、Cuの埋め込み性の劣化を防止することができるということである。
【0070】
その理由は、合金化のためのAl又はAlを含む材料を配線溝又はビア内に形成するのではなく、配線溝又はビア孔に埋め込んだCu上に形成するため、配線溝又はビア孔のアスペクト比を増加させることがないからである。また、Cu上にAl又はAlを含む材料を形成することにより、高い埋め込み性を有する装置を用いる必要がなくなり、また、0.2μm以下の微細な配線やビアに対して本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一部を模式的に示す工程断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る半導体装置と従来構造の半導体装置のアスペクト比の違いを説明する図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る半導体装置におけるビア歩留まりの熱処理時間依存性に関するAl膜厚パラメータデータを示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る半導体装置におけるAlの膜厚及び熱処理条件と比抵抗又はシート抵抗との相関を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る半導体装置におけるAlの深さ方向の分布を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る半導体装置におけるCu配線中のAl濃度の熱処理温度依存性を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図10】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図11】本発明の第1の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図12】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図13】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図14】本発明の第2の実施例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
【図15】従来の半導体装置の製造方法の一部を示す工程断面図である。
【図16】従来の半導体装置の製造方法の一部を示す工程断面図である。
【図17】従来の半導体装置の問題点を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 第1エッチングストッパ膜
3 第1配線間絶縁膜
3a 第1配線溝
4 第1バリアメタル膜
5 Cu
5a 第1Cu配線
6 Al
7 Cu−Al合金
7a 第1Cu−Al合金配線
8 第2エッチングストッパ膜
9 ビア層間絶縁膜
9a ビア孔
10 第2バリアメタル膜
11 Cu
11a ビア
12 第3エッチングストッパ膜
13 第2配線間絶縁膜
13a 第2配線溝
14 第3バリアメタル膜
15 Cu
15a 第2Cu配線
16 Al
17 Cu−Al合金
17a 第2Cu−Al合金配線
18a、20a 下層バリアメタル膜(TiN)
18b、20b 上層バリアメタル膜(Al)
19 ボイド欠陥
Claims (9)
- 絶縁層に形成された配線溝又はビア孔に、配線またはビアが形成されてなる半導体装置において、
前記配線又はビアの少なくとも一つが、その深さ方向に対して、含有比率が略0.1乃至10atm・%の範囲内でAlが略均一に分布する全固溶状態のCuとAlの合金からなることを特徴とする半導体装置。 - 前記配線は、その最小配線幅が0.18μm以下、配線膜厚が0.3μm以上であり、前記絶縁層との間に膜厚0.01μm以上のバリアメタル膜を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記バリアメタル膜は、Ti、TiN、Ta、TaN、及び、WNの中から選択される1以上の材料で構成される単層膜又は積層膜であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
- 絶縁層に形成される配線溝又はビア孔に、CMP法を用いて配線又はビアを形成する工程を有する半導体装置の製造方法において、
前記配線溝又は前記ビア孔にCu又はCuを含む配線材料を埋設する工程と、前記配線材料上にAl膜又はAlを含む金属膜を形成する工程と、所定の温度で熱処理を行い、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜を前記配線材料に全固溶させてCuとAlの合金を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 基板上に形成した絶縁膜に配線溝又はビア孔を形成する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔にバリアメタルを成膜する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔にCu又はCuを含む配線材料を埋設する工程と、前記配線材料上にAl膜又はAlを含む金属膜を形成する工程と、所定の温度で熱処理を行い、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜を前記配線材料に全固溶させてCuとAlの合金を形成する工程と、CMP法により前記絶縁膜上の前記合金と前記バリアメタルとを除去し、前記配線溝又は前記ビア孔内に前記合金からなる配線又はビアを形成する工程と、を少なくとも有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 基板上に形成した絶縁膜に配線溝又はビア孔を形成する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔にバリアメタルを成膜する工程と、前記配線溝又は前記ビア孔をCu又はCuを含む配線材料で埋設する工程と、CMP法により前記絶縁膜上の前記配線材料を除去する工程と、前記配線材料上にAl膜又はAlを含む金属膜を形成する工程と、所定の温度で熱処理を行い、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜を前記配線材料に全固溶させてCuとAlの合金を形成する工程と、前記絶縁膜上の前記合金と前記バリアメタルとを除去し、前記配線溝又は前記ビア孔内に前記合金からなる配線又はビアを形成する工程と、を少なくとも有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記合金のAlの含有比率が略0.1乃至10atm・%となるように、前記Al膜又は前記Alを含む金属膜の膜厚を設定することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱処理を、略200乃至270℃の温度範囲で行うことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。
- 最小配線幅が0.18μm以下であり、配線膜厚が0.3μm以上の配線で、バリアメタル膜厚を0.01μm以上有する配線構造に適用することを特徴とする請求項4乃至8のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002188927A JP3623491B2 (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 半導体装置及びその製造方法 |
US10/608,647 US6861759B2 (en) | 2002-06-28 | 2003-06-27 | Semiconductor apparatus of which reliability of interconnections is improved and manufacturing method of the same |
TW092117594A TWI227040B (en) | 2002-06-28 | 2003-06-27 | Semiconductor apparatus of which reliability of interconnections is improved and manufacturing method of the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002188927A JP3623491B2 (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 半導体装置及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004031847A JP2004031847A (ja) | 2004-01-29 |
JP3623491B2 true JP3623491B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=29774286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002188927A Expired - Lifetime JP3623491B2 (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 半導体装置及びその製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6861759B2 (ja) |
JP (1) | JP3623491B2 (ja) |
TW (1) | TWI227040B (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7119440B2 (en) * | 2004-03-30 | 2006-10-10 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. | Back end IC wiring with improved electro-migration resistance |
US7259090B2 (en) * | 2004-04-28 | 2007-08-21 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. | Copper damascene integration scheme for improved barrier layers |
WO2006016678A1 (ja) * | 2004-08-12 | 2006-02-16 | Nec Corporation | 半導体装置及びその製造方法 |
US7867906B2 (en) | 2005-06-22 | 2011-01-11 | Nec Corporation | Semiconductor device and method for manufacturing same |
JP2011216867A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-10-27 | Tokyo Electron Ltd | 薄膜の形成方法 |
JP6068918B2 (ja) * | 2012-10-15 | 2017-01-25 | 住友電気工業株式会社 | 半導体装置およびその製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3091026B2 (ja) | 1992-09-11 | 2000-09-25 | 三菱電機株式会社 | 集積回路の配線 |
JPH06177128A (ja) | 1992-12-07 | 1994-06-24 | Japan Energy Corp | 半導体装置とその製造方法 |
JPH11102909A (ja) | 1997-09-29 | 1999-04-13 | Sony Corp | 銅合金配線の形成方法 |
US6720654B2 (en) * | 1998-08-20 | 2004-04-13 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Electronic devices with cesium barrier film and process for making same |
JP2000077413A (ja) | 1998-09-02 | 2000-03-14 | Nec Corp | 半導体装置およびその製造方法 |
JP2002075995A (ja) | 2000-08-24 | 2002-03-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-06-28 JP JP2002188927A patent/JP3623491B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2003
- 2003-06-27 US US10/608,647 patent/US6861759B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-06-27 TW TW092117594A patent/TWI227040B/zh not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6861759B2 (en) | 2005-03-01 |
JP2004031847A (ja) | 2004-01-29 |
TWI227040B (en) | 2005-01-21 |
TW200401375A (en) | 2004-01-16 |
US20040000719A1 (en) | 2004-01-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6951809B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
US8264086B2 (en) | Via structure with improved reliability | |
US7416974B2 (en) | Method of manufacturing semiconductor device, and semiconductor device | |
US6573607B2 (en) | Semiconductor device and manufacturing method thereof | |
US20040004288A1 (en) | Semiconductor device and manufacturing method of the same | |
US7834459B2 (en) | Semiconductor device and semiconductor device manufacturing method | |
US7651941B2 (en) | Method of manufacturing a semiconductor device that includes forming a via hole through a reaction layer formed between a conductive barrier and a wiring | |
US20140264877A1 (en) | Metallization systems of semiconductor devices comprising a copper/silicon compound as a barrier material | |
US6555909B1 (en) | Seedless barrier layers in integrated circuits and a method of manufacture therefor | |
US8039395B2 (en) | Technique for forming embedded metal lines having increased resistance against stress-induced material transport | |
JP3623491B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
US20140217591A1 (en) | Multi-layer barrier layer for interconnect structure | |
US6656834B1 (en) | Method of selectively alloying interconnect regions by deposition process | |
KR100854910B1 (ko) | 반도체 소자의 금속 배선 형성방법 | |
US20020127849A1 (en) | Method of manufacturing dual damascene structure | |
US6479898B1 (en) | Dielectric treatment in integrated circuit interconnects | |
JP4447433B2 (ja) | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 | |
JP2004342977A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP2003007705A (ja) | 銅配線の形成方法 | |
JP2004235620A (ja) | 半導体装置 | |
JP2004014816A (ja) | 半導体製造方法および半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040721 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040803 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041001 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041027 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041124 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3623491 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071203 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081203 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091203 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091203 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101203 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101203 Year of fee payment: 6 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101203 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111203 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111203 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121203 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121203 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |