JP3620353B2 - 燃焼式ヒータを有する内燃機関 - Google Patents

燃焼式ヒータを有する内燃機関 Download PDF

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼式ヒータを有する内燃機関に関し、詳しくは、内燃機関の機関冷却水その他の機関関連要素を昇温させて内燃機関の低温始動性の向上、暖機促進,車室内暖房装置の性能向上等を図る燃焼式ヒータを有する内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関は、特に寒冷時において、その始動性を高め、暖機促進を図ることが望まれる。中でもディーゼルエンジンその他の希薄燃焼式エンジンは、通常のガソリンエンジンに比べて発熱量が少ない。
【0003】
そこで、内燃機関に燃焼式ヒータを取付け、この燃焼式ヒータで機関冷却水その他の熱媒体を加熱し、この加熱した熱媒体を機関本体のウォータジャケットや車室暖房用のヒータコアその他の必要箇所に送ることでこれら必要箇所を昇温する技術が知られている(例えば、特開昭60−78819号公報参照)。
【0004】
燃焼式ヒータとしては、その燃焼用燃料を気化して気化燃料とし、この気化燃料に着火して火種を作り、この火種を成長させて火炎を起こす気化式燃焼ヒータが好適である。
【0005】
気化式燃焼ヒータは、周知のごとく、火炎を起こす燃焼室と、この燃焼室に燃焼用の液化燃料を供給する燃料供給部と、この燃料供給部によって供給した液化燃料を気化する燃料気化部と、この燃料気化部によって気化した気化燃料に着火して火種を起こす着火部としてのグロープラグと、グロープラグによってできた火種を、火種への空気供給量(風量)を制御することで調整し、適宜の大きさや勢いのある火炎にする送風ファンと、機関冷却水を通しこの機関冷却水にヒータ作動時に出る燃焼熱を吸収して昇温するための冷却水通路と、前記燃焼室に燃焼用空気を取り入れる空気取入口および燃焼室から燃焼ガスを排出する燃焼ガス排出口を含む空気流通路とを少なくとも備える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報に開示の燃焼式ヒータを有する内燃機関では、吸気通路を流れる吸気の一部を燃焼式ヒータの燃焼用空気(以降、「ヒータ燃焼用空気」という。)として燃焼室に供給するとともに燃焼ガスを排気通路に排出する構造になっている。
そのため前記空気取入口と前記吸気通路とを吸気ダクトで接続し、前記燃焼ガス排出口と前記排気通路とを排気ダクトで接続してある。
【0007】
ところで、前記公報記載の技術では、機関作動中、運転状態によっては排気通路内の圧力の方が吸気通路内の圧力よりも高くなる場合がある。すると燃焼ガスを排気通路に流せないばかりか、排気通路の排気ガスが排気ダクトを介して燃焼式ヒータに流れる逆流現象を生じてしまう虞がある。
【0008】
しかし、その場合でも内燃機関に過給機を備え、過給圧を高めて吸気を昇圧すれば、前記逆流を防止できる。
ところが、過給圧が高いと吸気圧と排気圧との差圧、換言すれば、燃焼式ヒータの前記空気取入口と前記燃焼ガス排出口との間で生じる差圧が大きくなって、燃焼室を流れる空気量が過剰になる。すると、燃焼式ヒータの送風ファンによる風量調整だけでは好適な風量調整ができなくなってしまう。よってその場合、燃焼室内に過剰空気が流れたままになるので、燃焼式ヒータに着火不良を生じたり、空燃比がリーンになって燃焼が安定しなかったり、または失火を引き起こしたりする等の虞がある。
【0009】
加えて、前記のように、機関吸気通路から燃焼用空気を導入しかつ燃焼ガスを例えば排気通路に排出する燃焼式ヒータを有する内燃機関にあっては、吸気通路から吸気が抜かれる分だけ機関吸気量が減少する。したがって、過給時等、内燃機関の出力を高める必要のある時に吸気通路から吸気が抜けると、過給圧が低下し、それ故、機関出力を高められない。
【0010】
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、過給機を備え、かつ機関関連要素その他の昇温必要箇所の温度を高める燃焼式ヒータを有する内燃機関において燃焼式ヒータの燃焼ガスを排気通路に流す場合、例えば、燃焼式ヒータ内に失火等の原因となる過剰空気が流れないようにでき、燃焼式ヒータの燃焼用空気として吸気通路から吸気を抜いても機関出力が低下してしまう程の過度な過給圧の低下を防止できる、燃焼式ヒータを有する内燃機関を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃焼式ヒータを有する内燃機関は、上記実状に鑑みて発明されたものであって、次の手段を採用する。
(1)本発明の燃焼式ヒータ有する内燃機関は、その吸気通路から導入した空気に燃料を混合してなる混合気を燃焼して燃焼ガスを生じこの燃焼ガスが持つ熱を利用して機関関連要素を昇温する燃焼式ヒータと、前記吸気通路の空気を昇圧する過給機と、この過給機により昇圧された空気を前記燃焼式ヒータに供給する空気供給路と、前記内燃機関の気筒を迂回し、前記燃焼ガスを排気通路に排出する燃焼ガス排出路とを有する内燃機関において、前記吸気通路における圧力と前記排気通路における圧力との圧力差を知得する圧力差知得手段と、この圧力差知得手段によって知得した圧力差に基づいて、前記燃焼ガス排出路に導入する前記燃焼ガスの流量を制御する燃焼ガス流量制御手段とを有することを特徴とする。
【0012】
ここで、▲1▼「機関関連要素」とは、例えば機関冷却水や、吸気に燃焼式ヒータの燃焼ガスを導入する内燃機関本体等のことである。
▲2▼「燃焼式ヒータ」としては気化式燃焼ヒータが好ましい。
【0013】
▲3▼「圧力差知得手段」としては、内燃機関全体の作動制御を行うエンジン制御装置、いわゆるECUを挙げられる。
▲4▼「燃焼ガス流量制御手段」としては、例えば弁装置を挙げられる。
(2)前記燃焼ガス流量制御手段は、前記燃焼ガスの流量を前記圧力差の変動に拘わらず一定に制御することが望ましい。
(3)前記圧力差知得手段は、前記圧力差を、機関回転数と内燃機関に係る負荷とから演算して知得するようにしてもよい。
(4)前記圧力差知得手段は、前記圧力差を予測するための指標であり前記機関回転数と前記負荷とに基づいて前記圧力差を示唆するマップを用いて前記圧力差を知得することもできる。
(5)前記燃焼ガス流量制御手段は二方弁または三方弁であって、これらの弁開度を前記圧力差に基づいて決定するようにもできる。
(6)前記燃焼ガス排出路と前記吸気通路とを連通路で連通し、この連通路が前記燃焼ガス排出路と接続する箇所に前記三方弁を備えることが好ましい。
(7)前記吸気通路と前記連通路とが接続する箇所は、前記吸気通路が前記空気供給路と接続する箇所よりも下流かつ近傍であることが望ましい。
【0014】
ここで、「近傍」とは、吸気通路→空気供給路→燃焼式ヒータ→燃焼ガス排出路の一部→連通路→吸気通路の経路において、過給時に燃焼式ヒータ内に過剰空気が流れることがない程度の近接さをいう。
【0015】
しかして、以上に述べた構成の本発明では、例えば、次のような作用効果を奏する。
まず、吸気通路→空気供給路→燃焼式ヒータ→燃焼ガス排出路→排気通路の経路において、過給時、吸気通路から空気供給路に抜かれた空気は、これが燃焼式ヒータで燃焼に供された後、燃焼ガス(正確には燃焼ガスと空気とを含むガス)となって燃焼ガス排出路を経由後、排気通路に至る。
【0016】
この時、吸気通路から抜かれる空気量が必要以上であると、例えばヒータ燃焼に必要な分量以上に空気が吸気通路から抜かれると、機関吸気量が足りなくなって機関出力の低下を招来してしまう。しかし、この減少分が出力低下に至らない程度でかつヒータ燃焼に影響の無い程度であれば出力低下もしないし、燃焼式ヒータの燃焼にも問題ない。
【0017】
本発明では、過給時に吸気通路における圧力と排気通路における圧力との圧力差ΔPを圧力差知得手段によって求め、求めた圧力差ΔPに基づいて、燃焼ガス排出路に導入される前記燃焼ガスの流量を燃焼ガス流量制御手段で制御する。
【0018】
燃焼ガス流量制御手段を例えば弁装置とすれば、弁装置を流れる燃焼ガスの流量Gaは、圧力差ΔPと弁装置の開口面積Sの積で示される。
このため、燃焼ガス排出路に導入される燃焼ガスの流量Gaが圧力差ΔPの変動に拘わらず一定になるように、圧力差ΔPの変化に応じて前記面積Sを可変にする。このようにすることで、吸気通路から抜き出される空気量も一定になる。このとき、その抜き出される一定量の空気が機関出力の低下を及ぼさない程度にしておけば、過給時の圧力変動に拘わらず、燃焼式ヒータには吸気通路から吸気を燃焼用空気として供給できる上、出力低下の問題も生じない。
【0019】
また、前記燃焼ガス流量制御手段は二方弁または三方弁として適用できるので、本発明を適用する態様に応じた使い分けができる。
さらに、連通路が燃焼ガス排出路と接続する箇所に三方弁を設置することが好適な態様として考えられる。その場合、三方弁は、燃焼式ヒータと、排気通路と、吸気通路とを、連通路および燃焼ガス排出路を介して連通する。すなわち、三方弁の3つの口のうち、一つの口は連通路に通じ、残りの2つの口は、それぞれ燃焼ガス排出路の排気通路側および燃焼式ヒータ側に通じるようになる。
【0020】
よって、過給時、換言すれば機関回転数が高く負荷も大きい機関運転状態にある時程、燃焼ガス排出路側が小さくなるように三方弁の開度を制御し、前記燃焼ガス排出路に導入される前記燃焼ガスの流量を前記圧力差の変動に拘わらず一定にすれば、前記のごとく機関出力の低下を防止できる。
【0021】
また、燃焼ガス排出路の一部分と連通路とが三方弁を介して連通する一連の通路と、空気供給路とを介して、燃焼式ヒータを吸気通路に接続するようになるため、過給時であっても燃焼式ヒータ内における過剰な燃焼ガスの流れを防止できる。このため、燃焼式ヒータが着火不良を生じたり、空燃比がリーンになって火炎が不安定となってそれ故燃焼が安定しなかったり、またはリーン失火を引き起こしたりすることがない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付した図面に基いて説明する。
〈第1の実施の形態〉
図1〜図7を用いて、第1の実施の形態を説明する。
【0023】
内燃機関として例示するエンジン1は、ディーゼルエンジンまたはガソリン直噴リーンバーンエンジンであり、図1にその全体構造を概略示す。
エンジン1は、機関冷却水を含むウォータジャケットを備えたエンジン本体3と、エンジン本体3の複数の気筒内に燃焼に必要な空気を送り込む吸気装置5と、この吸気装置5を経て前記気筒に送られる空気と気筒内に噴射供給される燃料とからなる混合気がエンジン1の燃焼室で燃焼後、前記気筒から出る排気ガスを大気中に放出する排気装置7と、排気装置7から吸気装置5に向けて排気ガスを再循環させることで前記気筒内での窒素酸化物の発生を抑制する排気再循環装置としてのEGR装置8と、エンジン1とは別に燃料を燃焼しその時に発生する燃焼ガスの熱(以下「燃焼熱」という。)により機関関連要素を昇温する燃焼式ヒータ91と、前記燃焼熱を利用してエンジン搭載車輌の室内温度を高める車室内暖房装置である車室用ヒータのヒータコア10と、エンジン1全体の作動制御を行うエンジン制御装置であるECU11とを有する。
【0024】
前記吸気装置5は、外気をろ過するエアクリーナ13を始端としエンジン本体3の図示しない吸気ポートを終端とする、吸気通路としての吸気管14を有する。
【0025】
吸気管14には、前記エアクリーナ13と前記吸気ポートとの間に、吸気管14の吸気を昇圧する過給機であるターボチャージャ15のコンプレッサ15a,コンプレッサ15aを作動した場合に生ずる圧縮熱により昇温した吸気を冷却するインタークーラ19,吸入分岐管であって吸気圧センサ49を備えたインテークマニホールド22を順次配置してある。
【0026】
なお、インテークマニホールド22に備えられる吸気圧センサ49は、インテークマニホールド22内の吸気圧を検出し、その検出値に相当する電気信号をECU11に出力する。ターボチャージャ15の過給圧は、吸気圧センサ49で検出される吸気圧で代用する。
【0027】
また、インタークーラ19とインテークマニホールド22との間には、吸気管14を流れる吸気の量を制御する吸気絞り弁51を設置してある。吸気管14のうちインタークーラ19と吸気絞り弁51との間には、前記燃焼式ヒータ91を取り付けてある。
【0028】
前記排気装置7は、エンジン本体3の図示しない排気ポートを始端とし図示しないマフラを終端とする排気通路としての排気管42を有する。
排気管42には、前記排気ポートと前記マフラとの間に、排気集合管であるエキゾーストマニホールド28,ターボチャージャ15のタービン15b,排気ガス浄化装置である触媒コンバータ39を順次配置してある。
【0029】
前記EGR装置8は、吸気管14と排気管42とを結んでエンジン本体3をバイパスすることで排気ポートから出る排気ガスを吸気側に向けて戻すEGR管81と、EGR管81を流れる排気ガスの量を制御するEGR弁30とを有する。
【0030】
前記燃焼式ヒータ91は高熱な燃焼ガスを吸気管14に導入する。この導入により吸気装置5を流れる吸気を昇温する。
そして、昇温された吸気は、燃焼ガスを含んだ状態で前記気筒に向けて吸気管14を流れる。
【0031】
また、燃焼式ヒータ91は、前記燃焼ガスの熱で機関冷却水を暖め、この暖められた機関冷却水は、ヒータコア10やエンジン本体3等、昇温必要箇所に送られて当該昇温必要箇所の温度を高める(図面ではヒータコア10とエンジン本体3のみ昇温必要箇所として示す。)。
【0032】
そして、前記昇温必要箇所に燃焼式ヒータ91で暖めた機関冷却水を送れるように、エンジン1は、前記暖めた機関冷却水を図示しないエンジンウォータポンプで循環する熱媒体循環路Wを有する。
【0033】
熱媒体循環路Wは、エンジン本体3と燃焼式ヒータ91とを結びエンジン本体3のウォータジャケットから燃焼式ヒータ91に機関冷却水を導く水路管W1と、燃焼式ヒータ91で暖めた機関冷却水をヒータコア10に導く水路管W2と、ヒータコア10から出てきた機関冷却水をエンジン本体3のウォータジャケットに戻す水路管W3とを有する。
【0034】
水路管W1は電動ウォータポンプ50を有する。電動ウォータポンプ50は、その作動によって前記熱媒体循環路W内における機関冷却水の循環を促進する。また、電動ウォータポンプ50をエンジン停止時に作動することで、エンジン停止時でもヒータコア10を作動できる。
【0035】
ここで、燃焼式ヒータ91の具体的な構造について、図1〜図3を参照して説明する。
燃焼式ヒータ91は、その内部に冷却水通路37を有する(以下「ヒータ内部冷却水通路37」という。)。ヒータ内部冷却水通路37は、水路管W1と接続する冷却水導入口37aと、水路管W2と接続する冷却水排出口37bとを有する。また、冷却水導入口37aと水路管W1が、また冷却水排出口37bと水路管W2とが連通し、これにより、ヒータ内部冷却水通路37は熱媒体循環路Wの一部を形成する。また、ヒータ内部冷却水通路37は、燃焼式ヒータ91の燃焼室48周りを巡回するように形成してある。
【0036】
燃焼室48は、火炎Fを発生する燃焼源としての燃焼筒40と、燃焼筒40を覆うことで火炎Fが外部に漏れないようにする隔壁40aとからなる。燃焼筒40を隔壁40aで覆うことで燃焼室48が隔壁40a内に画される。隔壁40aも燃焼式ヒータ91の外壁43で覆われている。そして、隔壁40aと外壁43との間には環状の隙間を設けてあり、この隙間がヒータ内部冷却水通路37として機能する。ヒータ内部冷却水通路37を機関冷却水が流れる間に、機関冷却水は燃焼室48から受熱する。すなわち、機関冷却水は、燃焼室48内の高熱な燃焼ガスとの間で熱交換して昇温する。
【0037】
また、燃焼室48は、燃焼室48に対して流通する気体の出入りを行う流通口を有する。詳しくは、燃焼室48は、その内部に燃焼用空気を入れる空気取入口62と、燃焼室48から燃焼ガスを排出する燃焼ガス排出口63,65とを有する。
【0038】
空気取入口62は、燃焼室48において火炎Fが燃焼筒40から出る側と反対側、すなわち燃焼筒40の基端部側に位置する。また、燃焼ガス排出口63は、燃焼室48において燃焼筒40の基端部周囲近傍に位置し、燃焼ガス排出口65は、火炎Fが燃焼筒40から出る側にあって、火炎Fに対向する状態で隔壁40aおよび外壁43に貫通状態で設けられている。
【0039】
したがって、燃焼ガス排出口63を経由して流れる燃焼ガスは機関冷却水との熱交換により冷却されるが、燃焼ガス排出口65を経由して流れる燃焼ガスは機関冷却水との間での熱交換が殆ど行われない。このため、燃焼ガス排出口63および65から排出される燃焼ガスの温度は、燃焼ガス排出口63から出る燃焼ガスの温度の方が低く、燃焼ガス排出口65から出る燃焼ガスの温度の方が高い。
【0040】
このように、温度の異なる燃焼ガスを排出する燃焼ガス排出口を2つ設けたのは、燃焼ガスの供給先に応じて当該供給先の温度を早急に暖める必要のある場合とそうでない場合とがあり、よって必要に応じて高熱の燃焼ガスとそれに比べて低熱な燃焼ガスとを使い分けするためである。但し、その使い分けは、本発明の主題とするものでないので説明は省略する。
【0041】
燃焼ガス排出口63および65は、燃焼式ヒータ91の長手方向に並行に延びる並行連結管74で連通されている。
そして、空気取入口62は、ターボチャージャ15により過給された吸気の一部を吸気管14から抜き出しこれを燃焼用空気として燃焼式ヒータ91に供給する空気供給路としての空気供給管71を介して、吸気管14と通じている。空気供給管71が吸気管14と接続する箇所を符号C1で示す。
【0042】
また、燃焼ガス排出口65は、排気管42における触媒コンバータ39の上流側近傍箇所C3と接続する燃焼ガス排出管73を介して、排気管42と通じている。この燃焼ガス排出管73は、気筒を含むエンジン本体3を迂回するバイパス管であり、また前記並行連結管74と合流している。
【0043】
前記燃焼ガス排出口63は、前記並行連結管74および前記燃焼ガス排出管73を介して、排気管42と通じている。
前記燃焼ガス排出管73は、その途中に、弁装置78および86を有する。弁装置78は燃焼ガス排出管73の上流側に位置し、弁装置86は下流側に位置する。
【0044】
弁装置78は、これを介して燃焼ガス排出管73を燃焼式ヒータ91に接続する。また、弁装置78の作動によって燃焼ガス排出口65を開閉制御する。
弁装置78の内部には、燃焼ガス排出口65を開閉する弁体80を備えた弁室79がある。弁室79は二つの開口79a,79bを有し、これらの開口79aおよび79bは、それぞれ燃焼ガス排出口65および燃焼ガス排出管73と連通する。そして、弁装置78は、弁体80を駆動するアクチュエータ82を有する。 アクチュエータ82で弁体80を作動すると、開口79aが必要に応じて全開または全閉する。この開閉によって、開口79aに通じる燃焼ガス排出口65を燃焼ガスが流れたり流れなかったりする。
【0045】
弁装置78は、ON/OFF制御されて全開または全閉するものであってもリニアに開閉するものであってもどちらでもよいが、この実施の形態では前者とする。弁装置78を流れる燃焼ガス流量Gaは、吸気通路における圧力と排気通路における圧力との圧力差ΔPと、弁装置78の開口79aの開口面積(開口量)Sの積で示される。
【0046】
さらに、弁装置78は、そこに燃焼ガスが入って来る方向が一方と出て行く方向が一方の合計二方向において燃焼ガスが出入りする。このため、弁装置78を二方弁ということができる。
【0047】
また、前記燃焼筒40には、燃焼筒40に外部から燃料を導入する燃料供給管88を接続してある。燃料供給管88は燃料ポンプ89と接続してあり、燃料ポンプ89のポンプ圧を受けて燃料供給管88から燃焼筒40に燃料を吐出する。
【0048】
また、燃焼筒40は、燃料供給管88によって供給された燃料に着火するグロープラグ(図示せず)を有する。
燃焼式ヒータ9の前記外壁43は、燃焼筒40のうち火炎Fの出る側と反対側に送風手段としての送風ファン90を内包したハウジング93を有する。
【0049】
送風ファン90は、駆動源としてのモータ92を有し、このモータ92が回ることで空気供給管71から導入された燃焼用空気を燃焼室48に送り込む。
ハウジング93は、外部から空気を取り入れるための空気取入口95を有し、この空気取入口95に前記空気供給管71を接続してある。また、ハウジング93は、その内部空間Spが前記空気取入口62と通じている。よって、空気取入口62は、内部空間Spを介して間接的に空気供給管71に接続されている。
【0050】
そして、モータ92を作動して送風ファン90を回すことで、空気供給管71を経由して前記吸気管14からハウジング93内に導入された空気の流量調整がなされる。ハウジング93に導入された空気は、前記内部空間Spを経て、前記空気取入口62から燃焼筒40に燃焼用空気として供給される。
【0051】
この燃焼用空気によって燃料を燃焼した後に出る燃焼ガスは、その後、燃焼式ヒータ91から燃焼ガス排出路73に至り、その後、弁装置86により必要に応じて吸気管14または排気管42に導入される。また、燃焼ガス排出管73のうち弁装置78よりも下流側の適所は、燃焼ガス排出管73と吸気管14とを結ぶ連通路73aで連通してある。この連通路73aが燃焼ガス排出管73と接続する箇所に前記弁装置86を備えてある。そして、燃焼ガス排出管73のうち、弁装置86を境にその上流側の一部分を符号73bで示し、この部分73bと連通路73aとからなる一連の通路を符号87で示す。
【0052】
連通路73aが吸気管14と接続する箇所C2は、吸気管14が空気供給管71と接続する箇所C1よりも下流かつ近傍である。ここで、「近傍」とは、吸気管14→空気供給管71→燃焼式ヒータ91→燃焼ガス排出管73の一部分73b→連通路73a→吸気管14の経路において、過給時に燃焼式ヒータ91内に過剰空気が流れることがない程度に接続箇所C1とC2とが近接している状態をいう。
【0053】
弁装置86は、その内部に、常時開いている入り口ポートとしての第1ポートと、弁装置86の作動によって開いたり閉じたりする出口ポートとしての第2ポートおよび第3ポートの三つのポートを有する。
【0054】
第1ポートは、燃焼ガス排出管73の上流側に向けられた状態で燃焼ガス排出管73と接続されている。また、第2ポートは吸気管14と連なるように連通路73aと接続されている。そして、第3ポートは、排気管42に連なるように燃焼ガス排出管73の下流側に向けられた状態で燃焼ガス排出管73と接続されている。弁装置86は、このようにな三つのポートを有するので、以降、三方弁86という。
【0055】
三方弁86は、図4に示すように、ケース体86aと、ケース体86a内をその長手方向に移動する弁体86bと、この弁体86bを作動する作動部86cとを有する。
【0056】
ケース体86aの中央にはケース体86aの内部空間を分割し、中央に開口穴86dを有する分割板86eを有する。
弁体86bは、作動部86cによって、ケース体86aの長手方向に移動するステム86b1と、ステム86b1の先端部および中央部にそれぞれ取り付けられた一対の弁部86b2および86b3とからなり、弁部86b2および86b3は、それぞれ第3ポートおよび前記開口穴86dに対応し、かつそれらを開閉する。
【0057】
そして、作動部86cが弁体86bを作動することによって、換言すれば弁体86bがケース体86aのどこに位置するかによって、第2ポートおよび第3ポートが開いたり閉じたりする。例えば、弁体86bを図4の二点鎖線位置にまで移動すれば、分割板86eの開口穴86dが全開しかつ第3ポートが全閉するので、その結果、第1ポートと第2ポートとを結ぶ図4の二点鎖線矢印の経路ができる。また、弁体86bを図4の実線位置にまで移動すれば、前記開口穴86dが全閉し、第3ポートが全開するので、その結果、第1ポートと第3ポートとを結ぶ図4の実線矢印の経路ができる。また、第2ポートおよび第3ポートは、弁体86bによってリニアに開閉する。
【0058】
このような三方弁86は、弁体86bが分割板86eの開口穴86dと第3ポートとの間のどの位置にあるかに応じて燃焼ガスの第3ポートにおける流量を制御する燃焼ガス流量制御手段である。
【0059】
第3ポートに流れる燃焼ガスの流量Gaは、吸気管14における圧力と排気管42における圧力との圧力差ΔPと、第3ポートの開口面積(開口量)Sの積で示される。
【0060】
そして過給時において、第3ポートを経由した後の燃焼ガスは、燃焼ガス排出管73を経由して排気管42における触媒コンバータ39の上流側近傍の接続箇所C3に流れる。この時、第3ポートの開度が大きいと、第3ポート経由で排気管42に流れる燃焼ガスの流量が、正確には、吸気管14→空気供給管71→燃焼式ヒータ91→燃焼ガス排出管73→排気管42の経路において、過給時、吸気管14から空気供給管71に抜かれた吸気と燃焼式ヒータの燃焼ガスとからなる燃焼ガス混合空気の流量が増加するため、それだけ機関吸気が低下してしまう。よって、機関出力が低下する。
【0061】
そこで、三方弁86は、前記圧力差ΔPが次に述べる目標圧力差にないときは、排気管42側に通じる第3ポートの開き量を低めるべく、弁体86bを第3ポート寄りに位置させて、第3ポートの開度を下げる。よって、その場合、第3ポートを介しての燃焼ガスの流通量が低減する。
【0062】
「目標圧力差」とは、過給時において、吸気管14における圧力と排気管42における圧力との圧力差のうち、この圧力差に起因して前記燃焼ガス混合空気の排気管42への流出量、換言すれば吸気管14から空気供給管71に抜き出される吸気量が少なく、よって、機関吸気の減少量が少ないため機関出力を過度に低下せしめないようにできる圧力差を意味する。
【0063】
前記ECU11は、双方向性バスによって相互に接続された、中央処理制御装置CPU,読み出し専用メモリROM,ランダムアクセスメモリRAM,入力インタフェース回路、出力インタフェース回路等から構成されている。
【0064】
そして、前記入力インタフェース回路には各種センサが電気配線を介して接続され、前記出力インタフェース回路には、EGR弁30,電動ウォータポンプ50,燃焼筒40のグロープラグ,弁装置78,三方弁86,燃料ポンプ89,モータ92等が電気配線を介して接続されている。
【0065】
前記入力インタフェース回路に接続されるセンサとしては、前記吸気圧センサ49,吸気管14に取り付けられるエアフローメータ,触媒コンバータ39に取り付けられる触媒温度センサ,ウォータジャケットに含まれる冷却水の温度を検出する水温センサ,アクセルペダルもしくはアクセルペダルと連動して動作するアクセルレバー等に取り付けられたアクセルポジションセンサ,イグニッションスイッチ,スタータスイッチ,回転数センサ等を例示できる。これらセンサは、検出した検出値に相当する電気信号を出力してECU11に送る。
【0066】
ECU11は、前記した各種センサの出力信号値に基づいてエンジン1の運転状態を総合的に判定する。そして、その判定結果に基づいて燃料噴射制御等を行うとともに、燃焼式ヒータ91の作動制御を行う。
【0067】
吸気管14における圧力と排気管42における圧力との圧力差の求め方としては次の通りである。すなわち、機関回転数Neと、エンジン1に係る負荷(例えば、燃料噴射量やアクセル開度のこと)Teの大きさとがわかれば、それらに基づいて前記圧力差を示唆する指標としてのマップを用いることで、圧力差をCPUが予測する。よって、CPUのことを圧力差予測手段という。
【0068】
なお、CPUはECU11に含まれるので、ECU11のことを圧力差予測手段といってもよい。
前記マップを用いて圧力差を予測する方法について、図5および図6を参照して述べる。
【0069】
図5は縦軸にエンジン負荷Teをとり、横軸にエンジン回転数Neをとってなるエンジン負荷−エンジン回転数線図としてのマップM1である。
マップM1中、符号Arで示す領域は、この域内にエンジン負荷Teとエンジン回転数Neとがあれば、すなわち両者の交点が領域Ar内にあれば、吸気管14における圧力と排気管42における圧力との圧力差が少なくとも前記目標圧力差にあることを示す。
【0070】
また、マップM1に示す4本のグラフ線は、エンジン負荷Teおよびエンジン回転数Neがある値にある場合の圧力差Pd1,Pd2,Pd3およびPd4を予測して示す圧力差予測線である。なお、ここでは簡略化のため、4種類の圧力差予測線しか示していないが、実際はもっと細分化されており、多数の圧力差予測線をマップM1は有する。
【0071】
マップM1を用いて圧力差を予測する場合は例えば次のようにする。
エンジン回転数がNe2でエンジン負荷TeがTe2の場合、それらの交点を取ると、交点は領域Ar内にある。よって、エンジン回転数NeがNe2で、エンジン負荷TeがTe2のときの圧力差は目標圧力差にあり、その圧力差はPd2であると予測できる。よって、エンジン回転数NeがNe2で、エンジン負荷TeがTe2の状態であれば、圧力差を目標圧力差に維持する上で問題ないと考えられる。
【0072】
また、エンジン回転数NeがNe1でエンジン負荷TeがTe1の場合、両者の交点は、領域Ar外にある。よって、エンジン回転数NeがNe1で、エンジン負荷TeがTe1のときの圧力差は、目標圧力差になく、その圧力差はPd1であると予測できる。
【0073】
そして、その圧力差Pd1のままでは、燃焼室48内に過剰空気が流れ、それ故、機関出力が低下してしまうばかりか、燃焼式ヒータ91が着火不能になったり失火を引き起こしたりする虞がある。
【0074】
このため、三方弁86を作動して弁体86bによる第3ポート側の開度を小さくすれば、燃焼室48内に過剰空気が流れなくなる。
このようにマップM1はエンジン負荷−エンジン回転数とから圧力差を予測するものであるので、マップM1のことを圧力差予測マップという。
【0075】
そして、圧力差が前記のように目標圧力差にない場合において、機関出力の低下を防止すべく、また燃焼式ヒータ91が着火不能になったり失火を引き起こしたりしないように三方弁86の開度を圧力差に基づいて決定するために用いるものが、図6のマップM2である。
【0076】
マップM2もマップM1と同様、縦軸にエンジン負荷Teをとり横軸にエンジン回転数Neをとってなるエンジン負荷−エンジン回転数線図である。
マップM2に示す4種類のグラフ線は、弁体86bによる第3ポート側の開度を示し、それぞれ開度1,開度2,開度3および開度4となっている。これらの開度は数値の大きなものほど第3ポートの開度が大きいことを示す。なお、ここでは簡略化のため、4本の開度を示すグラフ線しか示していないが、実際には、もっと細分化されており、よって、マップM2は、開度を示す多数のグラフ線を有する。
【0077】
マップM2を用いて弁体86bによる第3ポートの開度を求めるには、例えば次のようにする。
目標圧力差に無かった前記エンジン回転数がNe1で、エンジン負荷TeがTe1の場合について述べるとその場合の交点は開度1のグラフ線上にある。よって、弁体86bにより第3ポートを開度1に調整すれば、圧力差が目標圧力差で無くても、燃焼式ヒータ91内に過剰空気を流さないようにできることを意味する。
【0078】
そして、マップM2は、エンジン負荷Teとエンジン回転数Neとが高い程第3ポートの開度が小さくなるように弁体86bを作動し、反対にエンジン負荷Teとエンジン回転数Neとが低い程、第3ポートの開度が大きくなるようにリニアに弁体86bを作動することを示す。
【0079】
マップM2で求めた開度に応じて、排気管42に流れる燃焼ガス混合空気の量が定まる。弁体86bによる第3ポートの開度が小さければ燃焼ガス排出管73を排気管42側に流れる燃焼ガス混合空気の量は少ないし、反対に第3ポートの開度が大きければ燃焼ガス混合空気の流量は多い。
【0080】
これらのマップM1,M2は、ECUのROMに記憶してあり、必要に応じてCPUに呼び出される。
次に、図7のフローチャートを参照して、ECU11によって制御される三方弁86の開度制御実行ルーチンを実現するためのプログラムについて説明する。なお、弁装置78は全開状態にあるものとする。
【0081】
まず、ECU11は、S101において、燃焼式ヒータ91の排気ガスを排気管42に排出する条件が成立しているかどうかを判定する。前記条件は、例えば、触媒コンバータ39に含まれる触媒の暖気促進を要する時,前記触媒がSOx被毒やSOF被毒等の被毒回復処理を要する時および触媒コンバータ39の還元処理等を要する時にエンジン1がある場合をいう。
【0082】
S101において、前記条件が成立していると肯定判定した場合は、S102に進み、反対に否定判定した場合は、このルーチンを終了する。
S102では、回転数センサで検出したエンジン回転数Neとアクセルポジションセンサで検出したアクセル開度から算出したエンジン負荷Teとを読み込む。
【0083】
S103では、S102で求めたエンジン回転数Neとエンジン負荷Teとに基づいて、マップM1から圧力差を予測する。
S104では、S103で求めた圧力差が目標圧力差にない場合には、マップM2を用いて前記エンジン回転数Neとエンジン負荷Teとから、流量調整弁である三方弁86の第三ポートの開度を求める。
【0084】
S105ではS104で求めた開度に第3ポートがなるように、三方弁86の弁体86bの位置を制御する。その結果、燃焼室内に過剰の空気が流れなくなる。
〈変形例〉
また、圧力差を予測するのではなく、実際に吸気圧センサ49によって検出した吸気圧をECUに電気信号として送り、CPUがこの電気信号に基づいて圧力差ΔPを適宜の演算式から割り出す方法や、排気管42に図示しない排気圧センサを備え、吸気圧センサと排気圧センサとの検出値から実際の吸排気の圧力差ΔPを求めることもできる。
【0085】
さらに、前記した圧力差ΔPを求めるためのマップを用いなくとも、機関回転数Neと、エンジン1に係る負荷Teの大きさとがわかれば、それらからCPUが圧力差を演算して知得することもできる。
【0086】
いずれの場合にしろ、最終的に圧力差を求めるにはCPUの演算処理を必要とするので、CPU(ECU11)のことを圧力差知得手段ということができる。〈第1の実施の形態の作用効果〉
次に、第1の実施の形態の作用効果について説明する。
【0087】
第1の実施の形態に係るエンジン1では、過給時、吸気管14内の圧力が排気通路42内の圧力よりも大きくなる。よって、吸気管14から空気供給管71を経由して燃焼式ヒータ91に入った空気は、吸気管14→空気供給管71→燃焼式ヒータ91→燃焼ガス排出管73→排気管42の順で流れる。
【0088】
換言すれば、吸気管14から空気供給管71に抜かれた空気は、これが燃焼式ヒータ91で燃焼に供された後、燃焼ガス混合空気となって燃焼ガス排出管73を経由した後、排気管42に至る。
【0089】
したがって、そのままでは、吸気管14から空気が抜かれる分だけ機関吸気量が減少し、それ故、機関出力の低下を招来してしまう。しかし、エンジン1では、吸気管14における圧力と排気管42における圧力との圧力差を圧力差知得手段であるECU11によって求め、この求めた圧力差に基づいて、燃焼ガス排出管73に導入する燃焼ガスの流量を燃焼ガス流量制御手段である三方弁86が制御する。
【0090】
三方弁86を排気管42側に流れる燃焼ガスの流量Gaは、圧力差ΔPと燃焼ガスが通過する部分である第3ポートの開口面積(開口量)Sの積で示される。
このため、三方弁86によって燃焼ガス排出管73に導入される燃焼ガスの流量Gaが圧力差ΔPの変動に拘わらず一定になるように、エンジン負荷Teが大きくかつエンジン回転数Neが高い程、第3ポートの開度が小さくなるように弁体86bを作動し、反対にエンジン負荷Teが小さくかつエンジン回転数Neが低い程、第3ポートの開度が大きくなるように弁体86bを作動する。
【0091】
このようにすれば、吸気管14から抜き出される吸気量も一定になる。しかも、その抜き出される一定量の吸気が機関出力の低下を及ぼさないように設定しておけば、圧力変動に拘わらず、燃焼式ヒータ91には吸気管14からの空気を燃焼用空気として供給できる上、出力低下の問題も生じない。
【0092】
また、連通路73aで燃焼ガス排出管73と吸気管14とを連通すると、燃焼式ヒータ91は、その燃焼ガス排出側が燃焼ガス排出管73経由で排気管42と接続する以外に前記一連の通路87を経由して吸気管14とも接続する。よって、吸気管14には、燃焼式ヒータ91が、空気供給管71以外に一連の通路87を介して接続される。
【0093】
この結果、過給時であっても燃焼式ヒータ91内における過剰な燃焼ガスの流れを防止できるため、着火不良を生じたり、空燃比がリーンになって火炎が不安定となりそれ故燃焼が安定しなかったり、またはリーン失火を引き起こしたりすることがない。
【0094】
なお、一連の通路87を構成する、燃焼ガス排出管73のうち弁装置86を境にその上流側の一部分73bの代わりに並行連結管74と連通路73aとからなる別の一連の通路を介して、燃焼式ヒータ91の燃焼ガス排出側が吸気管14と連結する場合もあるが、話を簡単にするため、ここでは、連通路73aと前記部分73bとからなる一連の通路87についての説明にとどめるものとする。
〈第2の実施の形態〉
図8を用いて、第2の実施の形態を説明する。
【0095】
第2の実施の形態に係るエンジン1Aが、第1の実施の形態に係るエンジン1と異なる点は、エンジン1Aでは三方弁86を有していないことと、燃焼ガス流量制御手段として弁装置78を三方弁86の代わりに用いることの2点である。なお、弁装置78は、ここを流通する燃焼ガスの流量を三方弁86と同様にリニアに制御する。
よって、当該異なる部分およびそれに関連する部分について述べることとし、他の同一部分については、第1の実施の形態に係る図面に付した符号と同一の符号をもって説明を省略する。
【0096】
第1の実施の形態に係るエンジン1では、その並行連結管74を燃焼ガス排出管73に接続していた。これに対し、第2の実施の形態では、前記並行連結管74を吸気管14に接続することで、前記並行連結管74を第1の実施の形態に係る一連の通路87に相当する管として、換言すれば、燃焼ガスを吸気管14に導入する吸気側排出管として取り扱い、これを符号87で示す。この吸気側排出管87は、燃焼式ヒータ91の燃焼ガス排出口63と前記接続箇所C2とを結ぶ管である。
【0097】
さらに、エンジン1Aでは、燃焼ガス排出口65と連通する弁装置78の出口ポートである開口79bと排気管42の前記接続箇所C3とを管73で接続しており、この管73を第1の実施の形態に係る燃焼ガス排出管73に相当するものとし、これを吸気側排出管87に対して排気側排出管73という。
【0098】
第2の実施の形態では、燃焼ガス流量制御手段である弁装置78が二方弁であるが、その場合、図7のフローチャートのS104およびS105の記載内容のうち三方弁86という表現を弁装置78と読み代えることで、図7のフローチャートを第2の実施の形態に係るエンジン1Aに適用できる。
〈第2の実施の形態の作用効果〉
第2の実施の形態に係るエンジン1Aの場合も、エンジン1と同様の効果を奏する。すなわち、圧力変動に拘わらず、燃焼式ヒータ91には吸気管14から吸気を燃焼用空気として供給できる上、出力低下の問題も生じない。また、過給時であっても燃焼式ヒータ91内における過剰な燃焼ガスの流れを防止できる。このため、着火不良を生じたり、空燃比がリーンになって火炎が不安定となりそれ故燃焼が安定しなかったり、またはリーン失火を引き起こしたりする等の弊害がない。
〈その他〉
なお、触媒コンバータ39に含まれる触媒が有効に機能するためには、この触媒がある程度の温度になっている必要がある。そこで、吸気管14における圧力と排気管42における圧力との圧力差に拘わらず、触媒が有効に機能する温度に触媒温度を保てるように、弁装置78や三方弁86の排気側への開口を調整するようにしてもよい。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の燃焼式ヒータ有する内燃機関にあっては、例えば次のような効果を奏する。
【0100】
過給機により吸気圧を高めても燃焼式ヒータ内に過剰空気が流れることを抑制でき、また、過給時等、内燃機関がその出力を高める必要のある時に、吸気通路から燃焼式ヒータの燃焼用空気として吸気が抜かれても、過給圧の過度の低下を防止でき、よって内燃機関の出力低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る燃焼式ヒータを有する内燃機関の概略構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る燃焼式ヒータの作動状態を示す概略断面図
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る燃焼式ヒータの別の作動状態を示す概略断面図
【図4】三方弁の概略断面図
【図5】マップM1を示す図
【図6】マップM2を示す図
【図7】本発明に係る三方弁の開度制御実行ルーチンを説明するためのフローチャート
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る燃焼式ヒータの概略構成図
【符号の説明】
1,1A…エンジン(内燃機関)
3…エンジン本体
5…吸気装置
7…排気装置
8…EGR装置
10…ヒータコア
11…ECU(圧力差知得手段)
13…エアクリーナ
14…吸気管(機関吸気通路)
15…ターボチャージャ(過給機)
15a…コンプレッサ
15b…タービン
19…インタークーラ
22…インテークマニホールド
28…エキゾーストマニホールド
30…EGR弁
37…ヒータ内部冷却水通路
37a…冷却水導入口
37b…冷却水排出口
39…触媒コンバータ
40…燃焼筒
40a…隔壁
42…排気管(排気通路)
43…外壁
48…燃焼室
49…吸気圧センサ
50…電動ウォータポンプ
51…吸気絞り弁
62…空気供給口
63…燃焼ガス排出口
65…燃焼ガス排出口
71…空気供給管(空気供給路)
73…燃焼ガス排出管,排気側排出管(燃焼ガス排出路)
73a…連通路
73b…燃焼ガス排出管73の一部分
74…並行連結管
78…弁装置(燃焼ガス流量制御手段)
79…弁室
79a…開口
79b…開口
80…弁体
81…EGR通路
82…アクチュエータ
86…弁装置,三方弁(燃焼ガス流量制御手段)
86a…ケース体
86b…弁体
86b1…ステム
86b2…弁部
86b3…弁部
86c…作動部
86d…開口穴
86e…分割板
87…一連の通路,吸気側燃焼排出管
88…燃料供給管
89…燃料ポンプ
90…送風ファン
91…燃焼式ヒータ
92…モータ
93…ハウジング
95…空気取入口
W…熱媒体循環路
W1…水路管
W2…水路管
W3…水路管
F…火炎
Ar…圧力差が目標圧力差にあることを示す領域
Pd1…圧力差
Pd2…圧力差
Pd3…圧力差
Pd4…圧力差
C1…吸気管14が空気供給管71と接続する箇所(吸気通路が前記空気供給路と接続する箇所)
C2…吸気管14が連通路73aと接続する箇所(吸気通路が連通路と接続する箇所)
C3…排気管42と燃焼ガス排出管73との接続箇所
Ga…弁装置78を流れる燃焼ガス流量
S…開口面積(開口量)
ΔP…圧力差
Sp…内部空間
Ne…機関回転数
Te…エンジン負荷
Ne1…機関回転数
Te1…エンジン負荷
Ne2…機関回転数
Te2…エンジン負荷
M1…マップ(指標)
M2…マップ

Claims (7)

  1. 機関吸気通路から導入した空気に燃料を混合してなる混合気を燃焼して燃焼ガスを生じこの燃焼ガスが持つ熱を利用して機関関連要素を昇温する燃焼式ヒータと、
    前記吸気通路の空気を昇圧する過給機と、
    この過給機により昇圧された空気を前記燃焼式ヒータに供給する空気供給路と、
    前記内燃機関の気筒を迂回し、前記燃焼ガスを排気通路に排出する燃焼ガス排出路とを有する内燃機関において、
    前記吸気通路における圧力と前記排気通路における圧力との圧力差を知得する圧力差知得手段と、
    この圧力差知得手段によって知得した圧力差に基づいて、前記燃焼ガス排出路に導入する前記燃焼ガスの流量を制御する燃焼ガス流量制御手段とをさらに有し、
    該燃焼ガス流量制御手段は、前記燃焼ガスの流量を前記圧力差の変動に拘わらず一定に制御することを特徴とする燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  2. 前記圧力差知得手段は、前記圧力差を、機関回転数と内燃機関に係る負荷とから演算して知得することを特徴とする請求項1記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  3. 前記圧力差知得手段は、前記圧力差を予測するための指標であり前記機関回転数と前記負荷とに基づいて前記圧力差を示唆するマップを用いて前記圧力差を知得することを特徴とする請求項1記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  4. 前記燃焼ガス流量制御手段は二方弁または三方弁であって、これらの弁開度を前記圧力差に基づいて決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  5. 前記燃焼ガス排出路と前記吸気通路とを連通路で連通し、この連通路が前記燃焼ガス排出路と接続する箇所に前記三方弁を備えることを特徴とする請求項4記載の燃焼式ヒータを有する内燃機関。
  6. 前記吸気通路と前記連通路とが接続する箇所は、前記吸気通路が前記空気供給路と接続する箇所よりも下流かつ近傍であることを特徴とする請求項5記載の燃焼式ヒータを有す
    る内燃機関。
  7. 機関吸気通路から導入した空気に燃料を混合してなる混合気を燃焼して燃焼ガスを生じこの燃焼ガスが持つ熱を利用して機関関連要素を昇温する燃焼式ヒータと、
    前記吸気通路の空気を昇圧する過給機と、
    前記吸気通路と接続されることで、前記過給機により昇圧された空気を前記燃焼式ヒータに供給する空気供給路と、
    前記内燃機関の気筒を迂回し、前記燃焼ガスを排気通路に排出する燃焼ガス排出路と、
    前記吸気通路が前記空気供給路と接続する箇所よりも下流かつ近傍において前記吸気通路と接続されるとともに、前記燃焼ガス排出路と接続されることにより、前記燃焼ガス排出路と前記吸気通路とを連通する連通路と、
    前記吸気通路における圧力と前記排気通路における圧力との圧力差を知得する圧力差知得手段と
    前記連通路が前記燃焼ガス排出路と接続される箇所に設けられ、前記圧力差知得手段によって知得した圧力差に基づいて開度が決定される三方弁と
    を備えることを特徴とする燃焼式ヒータを有する内燃機関
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