JP3611461B2 - 映像信号符号化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像信号に対し高能率符号化を行うことにより動画像を圧縮する映像信号符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送などにおいて、画像の効率的伝送を行うために、国際標準方式であるMPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)等の方式に基づき映像信号の符号化を行う映像信号符号化装置が使用される。
【0003】
図14は、このような映像信号符号化装置の従来例の構成を示すブロック図である。この従来例は、減算器220と、DCT部222と、量子化部224と、可変長符号化部226と、出力バッファ228と、符号化制御部230と、逆量子化部232と、逆DCT部234と、加算器236と、フレームメモリ238と、動き補償予測部240と、切替スイッチ242a,242bとから構成されており、MPEG2方式に基づき映像信号を符号化することにより動画像を圧縮する。すなわち、この従来例は、切替スイッチ242a,242bにより所定のタイミングでフレーム間符号化とフレーム内符号化との間で符号化方法を切り換えつつ、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式に基づく符号化を行う。これにより入力映像信号Sinを符号化して圧縮映像信号Sout を生成し、外部から指定される出力ビットレートRbit でその圧縮映像信号Soutを出力する。
【0004】
また、上記のような映像信号符号化装置において圧縮による画像品質の劣化が色差成分に顕著に現れることに着目し、圧縮効率を低下させないで色雑音を低減するようにした画像符号化装置が、特開平9−238366号公報において開示されている。この画像符号化装置は、複数フォーマット変換部と各種の画像状態判定部を備えて、所定の画像データの状態変化を検出してフォーマットを選択することにより、色差成分のサンプル数を大幅に増やさないで色雑音を低減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図14に示した従来の映像信号符号化装置では、外部から指定される出力ビットレートRbit に対し入力映像信号Sinの情報量が多くなると、符号化による圧縮によってブロック歪みやモスキート雑音などが目立つようになり、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来すおそれがある。
【0006】
一方、特開平9−238366号公報に開示された画像符号化装置によれば、画像データの状態変化の検出に基づくフォーマット選択により、無理な画像圧縮による画像破綻の防止において一定の効果があると考えられる。しかし、この画像符号化装置は、色雑音のみに注目した色信号のフォーマット変換にのみ対応した構成となっており、また、帯域制限のようなフォーマット変換以外の手段については考慮されていないため、画像破綻防止のために必要以上に画像品質の低下を招くおそれがある。
【0007】
そこで本発明では、色雑音のみに限定することなく可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ、符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来すのを防止できる映像信号符号化装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
を備えることを特徴とする。
このような第1の発明によれば、入力映像信号に由来する変量に基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、符号化前に映像信号の情報量をプリフィルタで低減することにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。またプリフィルタは、周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を有するため、入力映像信号の情報量の低減に際し、画像品質の低下防止を重視するときには周波数帯域の制限を行い、画像破綻を確実に防止するときには画像フォーマットの変換を行うというように2つの機能を使い分けることができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、
前記フィルタ制御部は、前記入力映像信号のピクチャー毎に制御信号を生成し、該制御信号に基づき、前記ピクチャーを単位として前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第2の発明によれば、ピクチャー単位でプリフィルタが制御されるため、映像信号で表される各ピクチャーの内容に応じた周波数帯域の制限および/または画像フォーマットの変換を行いつつ、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、
前記フィルタ制御部は、電源投入後における所定数のピクチャーの前記入力映像信号に基づいて制御信号を生成し、該制御信号により、電源投入後における前記所定数のピクチャー以降の前記入力映像信号に対する前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および/または画像フォーマットの変換を設定することを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、第1の発明において、
前記圧縮映像信号を復号化する局所復号化器を更に備え、
前記フィルタ制御部は、前記プリフィルタから出力される映像信号と前記局所復号化器から出力される映像信号との差分に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第4の発明によれば、プリフィルタから出力される映像信号と局所復号化器から出力される映像信号との差分に基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、符号化により生じる画像の歪みの大きさに応じて、符号化前に映像信号の情報量を低減できる。これにより、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて符号化前に映像信号の情報量を低減できるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0012】
第5の発明は、第1の発明において、
前記圧縮映像信号を復号化する局所復号化器と、
前記局所復号化器から出力される映像信号の画像フォーマットを変換するポストフィルタとを更に備え、
前記フィルタ制御部は、前記ポストフィルタに前記プリフィルタにおける画像フォーマット変換と逆の画像フォーマット変換を行わせると共に、前記プリフィルタを通過する前の前記入力映像信号と前記ポストフィルタから出力される映像信号との差分に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第5の発明によれば、プリフィルタを通過する前の入力映像信号と局所復号化された後にポストフィルタから出力される映像信号との差分に基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、原信号に対し符号化による画像劣化がどの程度かを指標として、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて符号化前の映像信号の情報量を低減できるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0013】
第6の発明は、第1の発明において、
前記符号化器は、
前記圧縮映像信号を復号化する局所復号化手段と、
前記局所復号化器により復号化された映像信号に対して動き補償を行う動き補償手段と、
前記動き補償後の映像信号と前記プリフィルタから出力される映像信号との差である予測誤差信号を符号化することにより前記圧縮映像信号を生成する符号化手段とを含み、
前記フィルタ制御部は、前記予測誤差信号に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第6の発明によれば、予測誤差信号に基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0014】
第7の発明は、第1の発明において、
前記符号化器は、
映像信号に対し変換符号化を行う変換符号化手段と、
前記変換符号化手段による符号化後のデータを量子化する量子化手段と、
前記量子化手段による量子化後のデータを蓄積する出力バッファと、
前記出力バッファにおけるデータの蓄積量に応じて、前記量子化手段の量子化ステップ幅を制御する符号化制御手段とを含み、
前記フィルタ制御部は、前記量子化手段の量子化ステップ幅に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第7の発明によれば、量子化ステップ幅に基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0015】
第8の発明は、第1の発明において、
前記符号化器は、
映像信号に対し変換符号化を行う変換符号化手段と、
前記変換符号化手段による符号化後のデータを量子化する量子化手段と、
前記量子化手段による量子化後のデータを蓄積する出力バッファと、
前記出力バッファにおけるデータの蓄積量に応じて、前記量子化手段の量子化ステップ幅を制御する符号化制御手段とを含み、
前記フィルタ制御部は、前記出力バッファにおけるデータの蓄積量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第8の発明によれば、出力バッファのデータ蓄積量に基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0016】
第9の発明は、第4ないし第8の発明のいずれかの発明において、
前記フィルタ制御部は、前記差分、前記予測誤差信号、前記量子化ステップ幅または前記データ蓄積量が増大するにしたがって、周波数帯域の制限、画像フォーマットの変換という順にプリフィルタを制御し、前記差分、前記予測誤差信号、前記量子化ステップ幅または前記データ蓄積量が更に増大すれば、画像フォーマットの変換と共に周波数帯域の制限を行うように前記プリフィルタを制御することを特徴とする。
このような第9の発明によれば、映像信号の符号化による無理な画像圧縮に起因する画像破綻の可能性が小さい間は、画像品質の低下防止を重視して周波数帯域の制限により符号化前の映像信号の情報量が低減され、画像破綻の可能性が増大するにしたがって、画像フォーマット変換により又は画像フォーマット変換および周波数帯域の制限により符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。
【0017】
第10の発明は、デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、外部から指定される所定のビットレートで前記圧縮映像信号を出力する映像信号符号化装置であって、
前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号の周波数帯域を制限するプリフィルタと、
前記ビットレートに基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限を制御するフィルタ制御部と、
を備えることを特徴とする。
このような第10の発明によれば、外部から指定されるビットレートに基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0018】
第11の発明は、デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、外部から指定される所定のビットレートで前記圧縮映像信号を出力する映像信号符号化装置であって、
前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号の画像フォーマットを変換するプリフィルタと、
前記ビットレートに基づき、前記プリフィルタによる画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
を備えることを特徴とする。
このような第11の発明によれば、外部から指定されるビットレートに基づきプリフィルタによる画像フォーマットの変換が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0019】
第12の発明は、デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、外部から指定される所定のビットレートで前記圧縮映像信号を出力する映像信号符号化装置であって、
前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
前記ビットレートに基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
を備えることを特徴とする。
このような第12の発明によれば、外部から指定されるビットレートに基づきプリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換が制御されるため、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性の程度に応じて、符号化前の映像信号の情報量を低減できる。これにより、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0020】
第13の発明は、第1の発明において、
前記フィルタ制御部は、前記ビットレートが低下するにしたがって、周波数帯域の制限、画像フォーマット変換という順にプリフィルタを制御し、前記ビットレータが更に低下すれば、画像フォーマットの変換と共に周波数帯域の制限を行うように前記プリフィルタを制御することを特徴とする。
このような第13の発明によれば、第9の発明と同様、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ、映像信号の符号化による無理な画像圧縮に起因する画像破綻を確実に防止することができる。
【0021】
第14の発明は、第1または第12の発明において、
前記プリフィルタは、
前記入力映像信号にサンプル点を追加するアップサンプリング手段と、
前記アップサンプリング手段により得られた映像信号を入力するデジタルフィルタと、
前記デジタルフィルタを通過した映像信号のサンプル点を間引くダウンサンプリング手段とを含み、
前記フィルタ制御部は、前記入力映像信号に由来する変量または前記ビットレートに基づき、前記アップサンプリング手段によるサンプル点の追加および前記ダウンサンプリング手段によるサンプル点の間引きを制御すると共に前記デジタルフィルタのフィルタ係数を設定することにより、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする。
このような第14の発明によれば、一つのプリフィルタにおいて周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
(1)第1の実施形態の構成
図1は、本発明の第1の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図である。この映像信号符号化装置は、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式、例えばMPEG2に基づき入力映像信号Sinを符号化することにより動画像を圧縮し、圧縮映像信号Sout を生成する。図1に示すように、この映像信号符号化装置は、上記ハイブリッド符号化方式により符号化を行うために、DCT部122と、量子化部124と、可変長符号化部126と、出力バッファ128と、符号化制御部130と、逆量子化部132と、逆DCT部134と、加算器136と、フレームメモリ138と、動き補償予測部140と、フレーム間符号化とフレーム内符号化との間で切り替えを行う切替スイッチ142aおよび142bとから成る符号化器20を備えると共に、入力映像信号に応じて、符号化前の映像信号に対し周波数帯域の制限や画像フォーマットの変換を行うために、プリフィルタ110と、遅延調整部112と、減算器114と、誤差値演算部116と、フィルタ制御部118とから成る前処理部10を備えている。
【0023】
(2)第1の実施形態の動作
上記のように構成された本実施形態の映像信号符号化装置では、入力映像信号Sinは、プリフィルタ110を含む前処理部10によって周波数帯域の制限および/または画像フォーマットの変換が行われた後に符号化器20に入力される。この符号化器20では、切替スイッチ142aおよび142bにより、所定のタイミングで、フレーム間符号化とフレーム内符号化との間で符号化方法が切り替えられる。
【0024】
フレーム内符号化のときには、切替スイッチ142aおよび142bは実線で示される状態であって、プリフィルタ110を通過した映像信号がそのままDCT部122に入力され、その映像信号に対しDCTによる変換符号化が行われる。その結果得られる符号化データは、符号化制御部130による制御の下に量子化部124により量子化された後、可変長符号化部126および逆量子化部132に入力される。可変長符号化器126に入力された符号化データは、可変長符号化された後、出力バッファ128に蓄積される。出力バッファ128は、出力ビットレートRbit を示す信号を外部から入力し、蓄積されている符号化データを圧縮映像信号Sout として出力ビットレートRbit で出力する。符号化制御部130は、出力バッファ128における符号化データの蓄積量を監視し、出力バッファ128が満杯にならないようにその蓄積量に応じて量子化部124の量子化ステップ幅を制御する。一方、逆量子化部132に入力された符号化データは、逆量子化された後、更に逆DCT部134により逆DCTを施され、フレーム間符号化の際の動き補償予測のための参照画像のデータとしてフレームメモリ138に蓄積される。なお、フレーム内符号化のときは、逆DCT後のデータは加算器136で加算されることなくフレームメモリ138に蓄積され、動き補償予測は行われない。
【0025】
フレーム間符号化のときには、切替スイッチ142aおよび142bは点線で示される状態であって、減算器120により、プリフィルタ110を通過した映像信号の示す入力画像と動き補償予測部140が動き補償予測した予測画像との差分値を示す予測誤差信号が生成され、この予測誤差信号に対しDCT部122により変換符号化が行われる。この変換符号化により得られる符号化データは、符号化制御部130による制御の下に量子化部124により量子化された後、可変長符号化部126および逆量子化部132に入力される。可変長符号化器126に入力された符号化データは、フレーム内符号化のときと同様、可変長符号化された後、出力バッファ128に蓄積され、出力バッファ128に蓄積された符号化データは、圧縮映像信号Sout として出力ビットレートRbit で出力される。符号化制御部130は、フレーム内符号化のときと同様にして量子化部124の量子化ステップ幅を制御する。一方、逆量子化部132に入力された符号化データは、逆量子化の後、更に逆DCT部134により逆DCTを施されて、加算器136に入力される。このような動作の間に、動き補償予測部140は、フレームメモリ138に蓄積されていた参照画像のデータとプリフィルタ110からの出力信号である原信号とを用いて上記予測画像を生成する。この予測画像は、前述の減算器120による予測誤差信号の生成に使用されると共に、加算器136に入力される。加算器136では、この予測画像と逆DCT後のデータとが加算され、これにより復号化された画像データが得られる。すなわち、逆量子化部132、逆DCT部134および加算器136により局所的な復号化が行われる。この局所復号化により得られる画像データは、後の動き補償予測のための参照画像のデータとしてフレームメモリ138に蓄積されるとともに、前処理部10内の減算器114に入力される。
【0026】
本実施形態の映像信号符号化装置では、上記のようにして符号化を行う前に、入力映像信号Sinに対し周波数帯域の制限および/または画像フォーマットの変換を行う。このために、まず、符号化器20における加算器136から出力される画像データの信号(局所的に復号化された映像信号)とプリフィルタ110を通過した符号化前の映像信号との差分値を示す信号(以下「誤差信号」という)が、減算器114により生成される。このとき、同一フレームについて符号化前の映像信号と局所的に復号化された映像信号との誤差信号を得るために、プリフィルタ110を通過した符号化前の信号は、遅延調整部112によりタイミングを調整された後に減算器114に入力される。減算器114により生成される誤差信号は誤差値演算部116に入力され、誤差値演算部116によりその誤差信号の値のフレーム毎の総和を算出する等のフレーム単位の統計処理が行われる。この統計処理により得られる値は、誤差値Dとしてフィルタ制御部118に入力される。この誤差値Dは、符号化器20での符号化により生じる画像の歪み(ブロック歪みやモスキート雑音)の大きさを示す指標、すなわち、符号化による映像信号の圧縮に無理が生じて画像に破綻を来す可能性を示す指標と見なすことができる。そこで、フィルタ制御部118は、その誤差値Dに基づきプリフィルタ110に対する制御信号Sc を生成し、入力映像信号Sinに含まれる情報量を誤差値Dに応じて低減すべく、その制御信号Sc によりプリフィルタ110の特性を制御する。
【0027】
なお本実施形態では、プリフィルタ110において画像フォーマットが変換される場合があるため、符号化器20は、符号化の対象となる映像信号の画像フォーマットとしてとり得る全ての画像フォーマットにおける最大の水平および垂直方向解像度並びに最大のフレーム周波数に対応した構成となっており、複数の画像フォーマットに対応可能である。すなわち、本実施形態の符号化器20は、例えばMPEG2の規格等に示されているような様々なプロファイル/レベルに対応した符号化装置であって、例えば走査線数1125本のHDTVや走査線数525本のSDTVに対応している。そして、プリフィルタ110で画像フォーマット変換が行われた場合には、後述のフィルタ制御部118から出力される制御信号に基づき、その変換後の画像フォーマットに対応した符号化を行う。
【0028】
(3)プリフィルタの構成
図2は、本実施形態におけるプリフィルタ110の構成を示すブロック図である。プリフィルタ110は、水平および垂直方向フィルタ回路50,54という2つのフィルタ回路とメモリ52とから構成されている。このプリフィルタ110に入力された映像信号は、まず、水平方向フィルタ回路50により画像の水平方向の空間周波数(以下「水平周波数」という)の帯域制限および/または水平方向の解像度の変換が行われる。水平方向フィルタ回路50を通過した映像信号は、メモリ52を介して垂直方向フィルタ回路54に入力される。メモリ52では、垂直方向フィルタ回路54での垂直方向の処理のために映像信号が数ライン分だけ蓄積される。垂直方向フィルタ回路54では、画像の垂直方向の空間周波数(以下「垂直周波数」という)の帯域制限および/または垂直方向の解像度の変換が行われる。
【0029】
図3は、水平方向フィルタ回路50の構成を示すブロック図である。水平方向フィルタ回路50は、アップサンプリング部60と、第1セレクタ62と、デジタルフィルタ部64と、ダウンサンプリング部66と、第2セレクタ68と、フィルタ係数生成部70とから構成され、入力端子Tfin、 出力端子Tfout、制御端子Tc1〜Tc3を備えている。入力端子Tfin には、映像信号として水平方向の画素値が順次入力され、制御端子Tc1〜Tc3には、フィルタ制御部118で生成される制御信号Sc を構成する第1〜第3制御信号Sc1〜Sc3がそれぞれ入力される。上記構成において、アップサンプリング部60は、入力された映像信号に零値のサンプル点を第1制御信号Sc1に基づいて追加することによりサンプリング周波数を増大させ、アップサンプリングされた映像信号として出力する。第1セレクタ62は、このアップサンプリングされた映像信号とアップサンプリングされていない入力映像信号のうちのいずれかを第1制御信号Sc1に基づき選択する。第1セレクタ62で選択された映像信号はデジタルフィルタ部64に入力される。デジタルフィルタ部64におけるフィルタ係数は、第3制御信号Sc3に応じてフィルタ係数生成部70により生成され、デジタルフィルタ部64は、それらのフィルタ係数に応じた動作を行う。すなわち、デジタルフィルタ部64は、第3制御信号Sc3に基づき、アップサンプリングされた映像信号が第1セレクタ62で選択された場合には、追加されたサンプル点に対応するサンプル値を補間によって求め、アップサンプリングされていない入力映像信号が選択された場合には、その入力映像信号の周波数帯域を制限し、その帯域の上部遮断周波数も第3制御信号Sc3により制御される。ダウンサンプリング部66は、デジタルフィルタ部64を通過した後の映像信号のサンプル点を第2制御信号Sc2に基づいて間引くことによりサンプル周波数を低減させた映像信号を生成し、ダウンサンプリングされた映像信号として出力する。第2セレクタ68は、ダウンサンプリングされた映像信号とデジタルフィルタ部64を通過した後のダウンサンプリングされていない映像信号とのうちのいずれかを、第2制御信号Sc2に基づき選択する。第2セレクタ68で選択された映像信号は、出力端子Tfoutから出力される。
【0030】
図4は、上記の水平方向フィルタ回路50におけるデジタルフィルタ部64の構成例を示す図である。この例は、6個のタップを有するトランスバーサル型の構成となっており、そのフィルタ特性は次式で表される。
H(Z)=h1+h2・Z−1+h3・Z−2+h4・Z−3+h5・Z−4+h6・Z−5
上式において、Z−1は単位遅延演算子であり、フィルタ係数h1〜h6は、前述のように、第3制御信号Sc3に基づきフィルタ係数生成部70により生成される。これらのフィルタ係数h1〜h6を変化させることによりデジタルフィルタ部64は、補間フィルタとして動作したり、帯域制限フィルタとして動作したりする。なお、図4の例は6個のタップを有しているが、タップ数は6より多くても少なくてもよい。
【0031】
図3および図4により示される水平方向フィルタ回路50は、上述の説明からわかるように、水平周波数の帯域制限または水平方向解像度の変換を行う。例えば、水平方向解像度を2/3倍にする場合には、第1〜第3制御信号Sc1〜Sc3に基づき、以下のように動作する。いま、図5(a)に示す映像信号が入力端子Tfin に入力されたとすると、アンプサンプリング部60により零値のサンプリング点が追加されて図5(b)に示す信号が生成される。この信号は、第1セレクタ62で選択されてデジタルフィルタ部64により、追加されたサンプル点の値が補間され、図5(c)に示す信号が生成される。この信号は、ダウンサンプリング部66によりサンプル点の間引きが行われて、図5(d)に示す信号が生成される。この例では、図5(c)において「×」が付されたサンプル点が間引かれる。このようにして得られた図5(d)に示す信号は、入力端子Tfin に入力される信号(図5(a))に比べ、サンプリング周期が3/2倍すなわちサンプリング周波数が2/3倍となっており、この信号が出力端子Tfoutから出力される。これにより、水平方向解像度が2/3倍にされた映像信号が得られることになる。なお、水平方向フィルタ回路50が帯域制限のフィルタとして動作する場合には、端子Tfin から入力された映像信号は、第1および第2制御信号Sc1,Sc2で第1および第2セレクタ62,68が制御されることにより、アップサンプリングもダウンサンプリングもされることなく、デジタルフィルタ部64のみを通過して端子Tfoutから出力される。
【0032】
垂直方向フィルタ回路54の構成も基本的には、図3に示した水平方向フィルタ回路50の構成と同様であり、入力端子Tfin に垂直方向の画素データが順次入力され、垂直周波数の帯域制限および/または垂直方向解像度の変換が行われた画素データが出力端子Tfoutから順次出力される。
【0033】
上記では、プリフィルタ110による画像フォーマットの変換として、水平および垂直解像度の変換についてのみ説明したが、これらに加えてフレーム周波数の変換を行うことのできるプリフィルタを実現することも可能である。すなわち、映像信号において所定のフレームを間引いて又はフレーム間補間フィルタを用いて、フレーム周波数を低減させることができる。フレーム間補間フィルタについては、図3に示したフィルタ回路と同様の構成で実現することができる。この場合、入力信号として、フレームにおける垂直および水平位置が同一の画素の信号であって1フレーム単位で時間的にずれた信号をフレーム間補間フィルタに入力することにより、フレーム周波数の低減された映像信号が得られる。このようにして、水平方向および垂直方向解像度の変換に加えてフレーム周波数の低減を含む画像フォーマット変換を行えるプリフィルタ110を実現することができる。また、デジタルフィルタ部64のフィルタ係数の設定により、プリフィルタ110が映像信号Sinに対し上記のような画像フォーマット変換と周波数の帯域制限とを同時に行うようにすることも可能である。このとき、デジタルフィルタ部64を、図4に示したようなフィルタ回路を複数個縦続接続した構成とするのが好ましく、これによりプリフィルタ110による画像フォーマット変換および周波数帯域の制限の設定の自由度を増大させることができる。なお上記では、プリフィルタ110は水平方向および垂直方向の双方について周波数帯域制限や解像度変換を行う構成となっているが(図2参照)、水平方向と垂直方向のいずれか一方のみについて周波数帯域制限や解像度変換を行うようにしてもよい。
【0034】
(4)プリフィルタの制御
プリフィルタ110の特性は、前述のように誤差値Dに基づきフィルタ制御部118により制御される。フィルタ制御部118は、例えば、中央処理装置としてのCPUとCPUが実行するプログラムなどが格納されるメモリとから構成される。この場合、フィルタ制御部118は、メモリに格納された所定のプログラムをCPUに実行させることにより、制御信号Sc1〜Sc3を生成し、これらの制御信号を介してプリフィルタ110の特性を制御する。このようにフィルタ制御部118をCPUとプログラムにより実現する代わりに、同様の制御信号Sc1〜Sc3を生成するハードウェア回路としてフィルタ制御部118を実現してもよい。
【0035】
(4.1)第1動作例
図6は、フィルタ制御部118の一動作例(以下「第1動作例」という)を示すフローチャートである。この動作例では、まず、誤差演算部116から誤差値D(>0)を入力する(ステップS10)。そして、この誤差値Dを所定の閾値s1〜s5と順次比較し(ステップS12〜S20)、その比較結果に応じ、制御信号Sc1〜Sc3を介してプリフィルタ110の特性を以下のように制御する。なお本実施形態では、上記閾値s1〜s5は、出力ビットレートRbit 等に応じて予め設定されており、0<s1<s2<s3<s4<s5である(以降においても同様)。
【0036】
誤差値Dが閾値s1以下であれば、プリフィルタ110が水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれn1h[Hz],n1v[Hz]とする帯域制限を行うようにフィルタ係数を設定する(ステップS22)。誤差値Dが閾値s1よりも大きく閾値s2以下であれば、プリフィルタ110が水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれn2h[Hz],n2v[Hz]とする帯域制限を行うようにフィルタ係数を設定する(ステップS24)。誤差値Dが閾値s2よりも大きく閾値s3以下であれば、プリフィルタ110が水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれn3h[Hz],n3v[Hz]とする帯域制限を行うようにフィルタ係数を設定する(ステップS26)。誤差値Dが閾値s3よりも大きく閾値s4以下であれば、プリフィルタ110が入力映像信号Sinの画像フォーマットをフォーマット1に変換するようにアップサンプリング、サンプル値の補間およびダウンサンプリングの設定を行う(ステップS28)。誤差値Dが閾値s4よりも大きく閾値s5以下であれば、プリフィルタ110が入力映像信号Sinの画像フォーマットをフォーマット2に変換するようにアップサンプリング、サンプル値の補間およびダウンサンプリングの設定を行う(ステップS30)。誤差値Dが閾値s5よりも大きければ、プリフィルタ110が入力映像信号Sinの画像フォーマットをフォーマット3に変換するようにアップサンプリング、サンプル値の補間およびダウンサンプリングの設定を行う(ステップS32)。
【0037】
なお上記おいて、n1h>n2h>n3hであり、n1v>n2v>n3vである。また、フォーマット1〜フォーマット3は、この順に解像度やフレーム周波数が低くなっていく画像フォーマットとして予め設定されたものである(以降においても同様)。したがって、上記制御動作によれば、誤差値Dが大きくなるにしたがって映像信号に含まれる情報量が低減されるような帯域制限または画像フォーマット変換が行われる。
【0038】
上記ステップS22〜S32のいずれかを実行した後は、1ピクチャーの期間だけ待機する(ステップS34)。なお、上記実施形態では、1ピクチャーは1フレームに相当するが、変換後の画像フォーマットが飛び越し走査方式であって、符号化器20において1フィールドを1画面として符号化が行われる場合には、1ピクチャーは1フィールドに相当する。ステップS34において1ピクチャーの期間だけ待機した後は、ステップS10へ戻り、以降、上述の制御動作を繰り返す。
【0039】
上記動作例では、プリフィルタ110は、誤差値Dに応じて周波数の帯域制限と画像フォーマット変換のうちのいずれかを行うが、誤差値Dによっては画像フォーマット変換と共に周波数の帯域制限をも行うようにしてもよい。例えば、s5よりも大きい閾値としてs6を設定すると共に、閾値s4とs5の間に閾値s45を、閾値s5とs6の間に閾値s56をそれぞれ設定し、フィルタ制御部118が図7に示すような制御動作を行うようにしてもよい。この場合、例えば、誤差値Dが閾値s4よりも大きく閾値s45以下であれば、入力映像信号Sinの画像フォーマットをフォーマット1に変換すると同時に水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれ予め決められた値nh[Hz],nv[Hz]とする帯域制限を行うように、プリフィルタ110が制御される。
【0040】
(4.2)第2動作例
図8は、フィルタ制御部118の他の動作例(以下「第2動作例」という)を示すフローチャートである。上記第1動作例ではピクチャー単位でプリフィルタ110の特性を制御しており、装置の動作中においてプリフィルタ110の特性が変化するが、本動作例では、電源投入直後の所定数のピクチャーの映像信号に基づいて、設定すべきプリフィルタ110の特性を決定し、すなわち変換先の画像フォーマットおよび/または帯域制限の上部遮断周波数を決定し、装置の動作中(電源投入直後の前記所定数のピクチャー以降)は、プリフィルタ110の特性を固定する。
【0041】
本動作例では、変数i,j1,j2,j3,j4,j5,j6を導入し、まず、これらの変数を0に初期化する(ステップS50)。ここで、変数iはピクチャー数をカウントするための変数であり、変数j1は水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれn1h[Hz],n1v[Hz]とする帯域制限に対応し、変数j2は水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれn2h[Hz],n2v[Hz]とする帯域制限に対応し、変数j3は水平および垂直周波数の上部遮断周波数をそれぞれn3h[Hz],n3v[Hz]とする帯域制限に対応し、変数j4は入力映像信号Sinの画像フォーマットのフォーマット1への変換に対応し、変数j5は入力映像信号Sinの画像フォーマットのフォーマット2への変換に対応し、変数j6は入力映像信号Sinの画像フォーマットのフォーマット3への変換に対応する。
【0042】
上記変数の初期化後は、変数iが予め決められた値Mよりも大きいか否かを判定する(ステップS52)。その結果、変数iがM以下であればステップS54へ進み、変数iがMよりも大きければステップS82へ進む。上記変数の初期化直後はi=0であるのでステップS54へ進み、誤差演算部116から誤差値Dを入力する。そして、この誤差値Dを予め設定された各種の閾値s1〜s5と順次比較し(ステップS56〜S64)、その比較結果に応じて、プリフィルタ110に対する各種の制御動作に対応する前述の変数j1〜j6の値を以下のように変更する。
【0043】
誤差値Dが閾値s1以下であれば、上部遮断周波数を(n1h,n1v)とする帯域制限に対応する変数j1の値を1だけ増やす(ステップS66)。誤差値Dが閾値s1よりも大きく閾値s2以下であれば、上部遮断周波数を(n2h,n2v)とする帯域制限に対応する変数j2の値を1だけ増やす(ステップS68)。誤差値Dが閾値s2よりも大きく閾値s3以下であれば、上部遮断周波数を(n3h,n3v)とする帯域制限に対応する変数j3の値を1だけ増やす(ステップS70)。誤差値Dが閾値s3よりも大きく閾値s4以下であれば、フォーマット1への画像フォーマット変換に対応する変数j4の値を1だけ増やす(ステップS72)。誤差値Dが閾値s4よりも大きく閾値s5以下であれば、フォーマット2への画像フォーマット変換に対応する変数j5の値を1だけ増やす(ステップS74)。誤差値Dが閾値s5よりも大きければ、フォーマット3への画像フォーマット変換に対応する変数j6の値を1だけ増やす(ステップS76)。
【0044】
上記ステップS66〜S76のいずれかを実行した後は、1ピクチャーの期間だけ待機する(ステップS78)。その後、変数iの値を1だけ増やしてから、ステップS10へ戻る。以降、ステップS52において変数iがMよりも大きいと判定されるまで、ステップS52〜S80を繰り返し実行する。この間に、変数iがMよりも大きくなるとステップS82へ進み、変数j1〜j6の値に基づいてプリフィルタ110の特性を設定する。例えば、変数j1〜j6のうち最も大きい値を有する変数に対応する特性にプリフィルタ110を設定する。この設定は、具体的には、変数j1〜j6のいずれかに対応する帯域制限または画像フォーマット変換をプリフィルタ110に行わせるための制御信号Sc1〜Sc3を生成することに相当する。
【0045】
なお、変数j1〜j6の値に基づくプリフィルタ110の特性の設定(ステップS82)について、上記設定方法に代えて、次のような設定方法i),ii) のいずれかを用いてもよい。
i)閾値s1〜s5の間隔を等間隔とし、変数j1〜j6に整数1〜6をそれぞれ対応させておき、m=(1・j1+2・j2+3・j3+4・j4+5・j5+6・j6)/(j1+j2+j3+j4+j5+j6)により平均値mを算出し、この平均値mに最も近い整数に対応する特性にプリフィルタ110を設定する。
ii)変数j1〜j6のうち非零のものに対応する特性であって映像信号Sinの情報量の低減が最も多い特性にプリフィルタ110を設定する。これは最も安全を見込んだ設定である。なお図8に示した例では、j1→j2→j3→j4→j5→j6の順に、それぞれに対応する特性により低減される情報量が大きくなっていく。
【0046】
上記のようなフィルタ制御部118の動作により、上記第1動作例の場合と同様、プリフィルタ110において、誤差値Dが大きくなるにしたがって映像信号に含まれる情報量が低減されるような帯域制限または画像フォーマット変換が行われる。なお上記動作例においても、プリフィルタ110は、誤差値Dに応じて周波数の帯域制限と画像フォーマット変換のうちのいずれかを行うが、誤差値Dによっては画像フォーマット変換と共に周波数の帯域制限をも同時に行うようにしてもよい。
【0047】
(5)第1の実施形態の効果
本実施形態によれば、誤差値Dに応じてプリフィルタ110の特性が制御され、これにより、誤差値Dが大きくなるにしたがってプリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減されるような帯域制限および/または画像フォーマット変換が行われる。ここで誤差値Dは、既述のように、符号化器20での符号化により生じる画像の歪み(ブロック歪みやモスキート雑音)の大きさを示す指標、すなわち、映像信号の符号化による画像圧縮に無理が生じて画像に破綻を来す可能性を示す指標と見なすことができる。したがって本実施形態によれば、符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、符号化器20に入力される映像信号の情報量が低減されるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。
【0048】
また本実施形態では、誤差値Dが小さい間は周波数の帯域制限によって映像信号の情報量が低減され、誤差値Dが所定値よりも大きくなると、画像フォーマット変換または画像フォーマット変換と周波数の帯域制限の双方によって映像信号の情報量が低減される。したがって、誤差値Dが小さいときは、帯域制限により画質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻が防止され、誤差値Dが大きくなると、画像フォーマット変換を行うことにより、或る程度の画質低下を許容しつつ無理な圧縮による画像破綻がより確実に防止される。このようにして本実施形態によれば、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。しかも、本実施形態では、このような効果を得るための帯域制限と画像フォーマット変換の機能が一つのプリフィルタ110により実現される。すなわち、画像フォーマット変換のハードウェアが帯域制限のハードウェアと共用されており、また、フォーマット変換のハードウェアをフォーマット変換の種類毎に独立に持たない。このため、少ないハードウェア量で無理な圧縮による画像破綻を防止することができる。また、プリフィルタ110にけるアップサンプリングやダウンサンプリング、フィルタ係数の生成を制御することによりフォーマット変換を変更できるため、フォーマット変換の種類毎に独立にハードウェアを有する構成に比べ、様々なフォーマットに対して、水平および垂直解像度やフレーム周波数を細かなステップで変化させることができる。
【0049】
(6)第1の実施形態の変形例
第1の実施形態では、符号化器20は図1に示すようなハイブリッド符号化方式を採用しているが、これ以外の符号化方式を採用していてもよい。すなわち、第1の実施形態と同様のプリフィルタ110、減算器114、誤差値演算部116およびフィルタ制御部118を備えると共に、符号化後の圧縮映像信号を局所的に復号化する手段を備えることにより、第1の実施形態と同様、上記のような誤差値Dに基づき、誤差値Dが大きくなるにしたがってプリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減されるような帯域制限および/または画像フォーマット変換を行うことができる。したがって、このような変形例によっても、第1の実施形態と同様、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ、映像信号の符号化による無理な画像圧縮に起因する画像破綻を確実に防止することができる。なお、遅延調整部112は、同一フレームについて誤差信号を生成するという点で有効であるが、このような遅延調整部112を設けずにプリフィルタ110の出力信号を直接に減算器114に入力しても、映像信号の無理な圧縮による画像の破綻を防止できるという効果が得られる。ただし、効果の程度の点において、遅延調整部112を設けた構成が好ましい。
【0050】
<第2の実施形態>
図9は、本発明の第2の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の映像信号符号化装置も、第1の実施形態と同様、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式に基づき入力映像信号Sinを符号化することにより動画像を圧縮し、圧縮映像信号Sout を生成する。本実施形態の構成のうち上記第1の実施形態の構成と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0051】
本実施形態の映像信号符号化装置は、符号化器20の構成については第1の実施形態と同様であるが、前処理部10におけるプリフィルタ110の制御のための構成が第1の実施形態と異なる。すなわち、第1の実施形態では、プリフィルタ110を通過した後の映像信号が遅延調整部112を経て減算器114に入力されていたが、本実施形態では、プリフィルタ110を通過する前の入力映像信号Sinが遅延調整部112を経て減算器114に入力される。また本実施形態では、ポストフィルタ160が設けられており、符号化器20内において局所的に復号化された映像信号が、ポストフィルタ160を通過した後に減算器114に入力される。ポストフィルタ160は、図2〜図4に示したプリフィルタと同様の構成を有しており、プリフィルタ110で画像フォーマットが変換された場合にそれと逆の画像フォーマット変換を行うようにフィルタ制御部118により制御される。
【0052】
減算器114は、このようにして入力される2つの映像信号の差分値を示す信号を誤差信号として生成する。誤差値演算部116は、第1の実施形態と同様、その誤差信号の値のフレーム毎の総和を算出する等のフレーム単位の統計処理を行い、この統計処理により得られる値を誤差値Dとしてフィルタ制御部118に入力する。この誤差値Dも、第1の実施形態と同様、符号化器20での符号化により生じる画像の歪み(ブロック歪みやモスキート雑音)の大きさを示す指標、すなわち、映像信号の符号化による画像圧縮に無理が生じて画像に破綻を来すおそれの程度を示す指標と見なすことができる。ただし、第1の実施形態では、プリフィルタ110を通過した符号化前の映像信号と局所的に復号化された映像信号との差分に基づいて誤差値Dを算出していたことから、第1の実施形態の誤差値Dは純粋に圧縮符号化でどの程度画像が劣化するのかを示すものであるのに対し、本実施形態の誤差値Dは、プリフィルタ110を通過する前の映像信号である原信号に対し圧縮符号化による画像劣化がどの程度かを示すものである。
【0053】
フィルタ制御部118は、第1の実施形態と同様の構成を有しており、上記誤差値Dに基づき、プリフィルタ110に対する制御信号Sc を生成し、入力映像信号Sinに含まれる情報量を誤差値Dに応じて低減すべく、その制御信号Sc によりプリフィルタ110の特性を制御する(図6〜図8参照)。すなわち、上記誤差信号Dに応じて、プリフィルタ110に映像信号Sinの周波数の帯域制限および/または画像フォーマットの変換を行わせる。また、本実施形態のフィルタ制御部118は、プリフィルタ110に画像フォーマットの変換を行わせた場合には、ポストフィルタ160に対する制御信号をも生成し、この制御信号を介して、前述のように、ポストフィルタ160にその逆の画像フォーマット変換を行わせる。これにより、ポストフィルタ160を通過した後の映像信号の画像フォーマットは、プリフィルタ110を通過する前の入力映像信号Sinの画像フォーマットに常に一致する。したがって、減算器114に入力される2つの映像信号の画像フォーマットは常に同一となり、減算器114は適切に誤差信号を生成することができる。なお、プリフィルタ110において画像フォーマットの変換が行われない場合は、ポストフィルタ160においても画像フォーマットの変換は行われず、符号化器20内で局所的に復号化された映像信号がそのまま減算器114に入力される。
【0054】
上述の本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、誤差値Dが大きくなるにしたがってプリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減される。したがって、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、符号化器20に入力される映像信号の情報量が低減されるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。しかも、第1の実施形態と同様、プリフィルタ110は周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を有し、入力映像信号の情報量の低減に際し誤差値Dに応じてこれらの2つの機能が使い分けられるため、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。
【0055】
<第3の実施形態>
図10は、本発明の第3の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の映像信号符号化装置も、第1の実施形態と同様、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式に基づき入力映像信号Sinを符号化し、圧縮映像信号Sout を生成する。本実施形態の構成のうち上記第1の実施形態の構成と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
本実施形態の映像信号符号化装置も、符号化器20の構成については第1の実施形態と同様であるが、前処理部10におけるプリフィルタ110の制御のための構成が第1の実施形態と異なる。すなわち本実施形態では、図10に示すように、前処理部10がプリフィルタ110と誤差演算部116とフィルタ制御部118とから構成され、誤差演算部116には、符号化器20における動き補償後の映像信号と符号化器20に入力される映像信号(プリフィルタ110通過後の映像信号)との差信号、すなわち予測誤差信号が入力される。誤差値演算部116は、この予測誤差信号の値のフレーム毎の総和を算出する等のフレーム単位の統計処理を行い、この統計処理により得られる値を誤差値Dとしてフィルタ制御部118に入力する。この誤差値Dは、符号化器20における予測誤差の大きさに対応する値であるため、第1および第2の実施形態と同様、映像信号の符号化による画像圧縮に無理が生じて画像に破綻を来す可能性の程度を示す指標と見なすことができる。
【0057】
フィルタ制御部118は、第1の実施形態と同様の構成を有しており、上記誤差値Dに基づき、プリフィルタ110に対する制御信号Sc を生成し、入力映像信号Sinに含まれる情報量を誤差値Dに応じて低減すべく、その制御信号Sc によりプリフィルタ110の特性を制御する(図6〜図8参照)。すなわち、上記誤差信号Dに応じて、プリフィルタ110に映像信号Sinの周波数の帯域制限および/または画像フォーマットの変換を行わせる。
【0058】
上述の本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、誤差値Dが大きくなるにしたがってプリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減される。したがって、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、符号化器20に入力される映像信号の情報量が低減されるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。しかも、第1の実施形態と同様、プリフィルタ110は周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を有し、入力映像信号の情報量の低減に際し誤差値Dに応じてこれらの2つの機能が使い分けられるため、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。
【0059】
<第4の実施形態>
図11は、本発明の第4の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の映像信号符号化装置も、第1の実施形態と同様、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式に基づき入力映像信号Sinを符号化し、圧縮映像信号Sout を生成する。本実施形態の構成のうち第1の実施形態の構成と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
本実施形態の映像信号符号化装置も、符号化器20の構成については第1の実施形態と同様であるが、前処理部10におけるプリフィルタ110の制御のための構成が第1の実施形態と異なる。すなわち本実施形態では、図11に示すように、前処理部10がプリフィルタ110とフィルタ制御部158とから構成され、フィルタ制御部158には、符号化器20内の量子化部124の量子化ステップ幅Δを示す信号が入力される。この量子化ステップ幅Δは、出力バッファ128における符号化データの蓄積量に応じて符号化制御部130により制御され、量子化ステップ幅Δが大きくなると即ち量子化が粗くなると、映像信号の符号化による画像圧縮に無理が生じて画像に破綻を来す可能性が高くなる。このため、量子化ステップ幅Δを第1の実施形態における誤差値Dと同様の指標と見なすことができる。
【0061】
フィルタ制御部158は、基本的には第1の実施形態と同様の構成を有しているが、誤差値Dの代わりに量子化ステップ幅Δを使用し、図6〜図8に示した閾値s1〜s5等も量子化ステップ幅Δに対応した値を使用している点で、第1の実施形態と相違する。このように構成されたフィルタ制御部118は、量子化ステップ幅Δに基づき、プリフィルタ110に対する制御信号Sc を生成し、入力映像信号Sinに含まれる情報量を量子化ステップ幅Δに応じて低減すべく、その制御信号Sc によりプリフィルタ110の動作を制御する(図6〜図8参照)。すなわち、量子化ステップ幅Δに応じて、プリフィルタ110に映像信号Sinの周波数の帯域制限および/または画像フォーマットの変換を行わせる。
【0062】
上述の本実施形態によれば、量子化ステップ幅Δが大きくなるにしたがって、すなわち量子化が粗くなるにしたがって、プリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減される。よって、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、第1の実施形態の場合と同様、符号化器20に入力される映像信号の情報量が低減されるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。しかも、第1の実施形態と同様、プリフィルタ110は周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を有し、入力映像信号の情報量の低減に際し量子化ステップ幅Δに応じてこれらの2つの機能が使い分けられるため、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。
【0063】
<第5の実施形態>
図12は、本発明の第5の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の映像信号符号化装置も、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式に基づき入力映像信号Sinを符号化し、圧縮映像信号Sout を生成する。本実施形態の構成は、基本的には図11に示した第4の実施形態の構成と同様であるが、符号化器20内の量子化部124の量子化ステップ幅Δの代わりに出力バッファ128における符号化データの蓄積量Dbuf を用いてプリフィルタ110が制御される点で、第4の実施形態と相違する。この符号化データ蓄積量Dbuf は、符号化制御部130による量子化部124の量子化ステップ幅の制御に使用される。この制御により、符号化データ蓄積量Dbuf が多くなると、量子化ステップ幅Δが大きくなり(量子化が粗くなり)、映像信号の符号化による画像圧縮に無理が生じて画像に破綻を来す可能性が高くなる。このため、データ蓄積量Dbuf を第1の実施形態における誤差値Dと同様の指標と見なすことができる。
【0064】
本実施形態におけるフィルタ制御部168は、この符号化データの蓄積量Dbuf に基づき、プリフィルタ110に対する制御信号Sc を生成し、入力映像信号Sinに含まれる情報量を符号化データの蓄積量Dbuf に応じて低減すべく、その制御信号Sc によりプリフィルタ110の特性を制御する。すなわち、符号化データの蓄積量Dbuf に応じて、プリフィルタ110に映像信号のSinの周波数の帯域制限および/または画像フォーマットの変換を行わせる。このためのフィルタ制御部168の構成および動作は、基本的には第1の実施形態と同様であって図6〜図8に示した通りである。ただし、図6〜図8に示されている誤差値Dおよび閾値s1〜s5等については、誤差値Dの代わりに符号化データの蓄積量Dbuf を使用し、閾値s1〜s5等を符号化データの蓄積量Dbuf に対応した値を使用する点で、第1の実施形態と相違する。
【0065】
上述の本実施形態によれば、符号化データの蓄積量Dbuf が多くなるにしたがって、プリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減される。したがって、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、第1の実施形態の場合と同様、符号化器20に入力される映像信号の情報量が低減されるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。しかも、第1の実施形態と同様、プリフィルタ110は周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を有し、入力映像信号の情報量の低減に際し符号化データの蓄積量Dbuf に応じてこれらの2つの機能が使い分けられるため、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。
【0066】
<第6の実施形態>
図13は、本発明の第6の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図である。本実施形態の映像信号符号化装置も、DCTによる変換符号化とフレーム間差分による動き補償予測とを組み合わせたハイブリッド符号化方式に基づき入力映像信号Sinを符号化し、圧縮映像信号Sout を生成する。本実施形態の構成も、基本的には図11に示した第4の実施形態の構成と同様であるが、符号化器20における量子化部124の量子化ステップ幅Δの代わりに、外部から与えられる出力ビットレートRbit を用いてプリフィルタ110が制御される点で、第4の実施形態と相違する。この出力ビットレートRbit として小さい値が与えられると、出力バッファ128における符号化データの蓄積量が多くなるため、符号化制御部130は量子化部124における量子化を粗くするように量子化ステップ幅を制御する。その結果、映像信号の符号化による画像圧縮に無理が生じて画像に破綻を来す可能性が高くなる。このため、出力ビットレートRbit を第1の実施形態における誤差値Dと同様の指標と見なすことができる。
【0067】
本実施形態におけるフィルタ制御部178は、この出力ビットレートRbit に基づき、プリフィルタ110に対する制御信号Sc を生成し、入力映像信号Sinに含まれる情報量を出力ビットレートRbit に応じて低減すべく、その制御信号Sc によりプリフィルタ110の特性を制御する。すなわち、出力ビットレートRbit に応じて、プリフィルタ110に映像信号Sinの周波数の帯域制限および/または画像フォーマットの変換を行わせる。このためのフィルタ制御部168の構成および動作は、基本的には第1の実施形態と同様であって図6〜図8に示した通りである。ただし、図6〜図8に示されている誤差値Dおよび閾値s1〜s5等については、誤差値Dの代わりに出力ビットレートRbit を使用し、閾値s1〜s5等として出力ビットレートRbit に対応した値を使用し、出力ビットレートRbit が低下するにしたがって映像信号の情報の低減量が増大するようにプリフィルタ110が制御される点で、第1の実施形態と相違する。
【0068】
上述の本実施形態によれば、出力ビットレートRbit が小さくなるにしたがって、プリフィルタ110通過後の映像信号に含まれる情報量が低減される。したがって、映像信号の符号化による無理な画像圧縮によって画像に破綻を来す可能性が高くなると、第1の実施形態の場合と同様、符号化器20に入力される映像信号の情報量が低減されるため、無理な画像圧縮による画像破綻を防止することができる。しかも、第1の実施形態と同様、プリフィルタ110は周波数帯域の制限と画像フォーマットの変換という2つの機能を有し、入力映像信号の情報量の低減に際し出力ビットレートRbit に応じてこれらの2つの機能が使い分けられるため、可能な範囲で画像品質の低下を抑えつつ無理な圧縮による画像破綻を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態におけるプリフィルタの構成を示すブロック図。
【図3】上記プリフィルタにおけるフィルタ回路の構成を示すブロック図。
【図4】上記フィルタ回路におけるデジタルフィルタ部の構成を示すブロック図。
【図5】上記フィルタ回路の動作を説明するための信号波形図。
【図6】第1の実施形態におけるフィルタ制御部の第1動作例を示すフローチャート。
【図7】第1の実施形態におけるフィルタ制御部の第1動作例の変形例を示すフローチャート。
【図8】第1の実施形態におけるフィルタ制御部の第2動作例を示すフローチャート。
【図9】本発明の第2の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図。
【図10】本発明の第3の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の第4の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図。
【図12】本発明の第5の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図。
【図13】本発明の第6の実施形態である映像信号符号化装置の構成を示すブロック図。
【図14】映像信号符号化装置の従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10…前処理部
20…符号化器
60…アップサンプリング部
64…デジタルフィルタ部
66…ダウンサンプリング部
70…フィルタ係数生成部
110…プリフィルタ
112…遅延調整部
114…減算器
116…誤差値演算部
118,158,168,178…フィルタ制御部
120…減算器
122…DCT部
124…量子化部
128…出力バッファ
130…符号化制御部
132…逆量子化部
134…逆DCT部
136…加算部
138…フレームメモリ
140…動き補償予測部
160…ポストフィルタ
Sin …入力映像信号
Sout …圧縮映像信号
Sc …制御信号
D …誤差値
Dbuf …符号化データ蓄積量
Δ …量子化ステップ幅
Rbit …出力ビットレート

Claims (8)

  1. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    を備え
    前記フィルタ制御部は、電源投入後における所定数のピクチャーの前記入力映像信号に基づいて制御信号を生成し、該制御信号により、電源投入後における前記所定数のピクチャー以降の前記入力映像信号に対する前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および/または画像フォーマットの変換を設定することを特徴とする映像信号符号化装置。
  2. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    前記圧縮映像信号を復号化する局所復号化器と、
    前記局所復号化器から出力される映像信号の画像フォーマットを変換するポストフィルタと、
    を備え、
    前記フィルタ制御部は、前記ポストフィルタに前記プリフィルタにおける画像フォーマット変換と逆の画像フォーマット変換を行わせると共に、前記プリフィルタを通過する前の前記入力映像信号と前記ポストフィルタから出力される映像信号との差分に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御することを特徴とする映像信号符号化装置。
  3. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    前記圧縮映像信号を復号化する局所復号化器と、
    を備え、
    前記フィルタ制御部は、前記プリフィルタから出力される映像信号と前記局所復号化器から出力される映像信号との差分に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御し、
    前記フィルタ制御部は、
    (a)前記差分が、第1閾値と当該第1閾値よりも大きな第2閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換が行われずに周波数帯域の制限のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (b)前記差分が、前記第2閾値と当該第2閾値よりも大きな第3閾値との間の大きさであるときには、周波数帯域の制限が行われずに画像フォーマットの変換のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (c)前記差分が、前記第3閾値と当該第3閾値よりも大きな第4閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換および周波数帯域の制限の両方が行われるように 前記プリフィルタを制御することを特徴とする映像信号符号化装置。
  4. 前記フィルタ制御部は、
    (a)前記差分が、第1閾値と当該第1閾値よりも大きな第2閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換が行われずに周波数帯域の制限のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (b)前記差分が、前記第2閾値と当該第2閾値よりも大きな第3閾値との間の大きさであるときには、周波数帯域の制限が行われずに画像フォーマットの変換のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (c)前記差分が、前記第3閾値と当該第3閾値よりも大きな第4閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換および周波数帯域の制限の両方が行われるように前記プリフィルタを制御することを特徴とする請求項2に記載の映像信号符号化装置。
  5. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    を備え、
    前記符号化器は、
    前記圧縮映像信号を復号化する局所復号化手段と、
    前記局所復号化器により復号化された映像信号に対して動き補償を行う動き補償手段と、
    前記動き補償後の映像信号と前記プリフィルタから出力される映像信号との差である予測誤差信号を符号化することにより前記圧縮映像信号を生成する符号化手段とを含み、
    前記フィルタ制御部は、前記予測誤差信号に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御し、
    前記フィルタ制御部は、
    (a)前記予測誤差信号が、第1閾値と当該第1閾値よりも大きな第2閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換が行われずに周波数帯域の制限のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (b)前記予測誤差信号が、前記第2閾値と当該第2閾値よりも大きな第3閾値との間の大きさであるときには、周波数帯域の制限が行われずに画像フォーマットの変換のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (c)前記予測誤差信号が、前記第3閾値と当該第3閾値よりも大きな第4閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換および周波数帯域の制限の両方が行われるように前記プリフィルタを制御することを特徴とする映像信号符号化装置。
  6. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    を備え、
    前記符号化器は、
    映像信号に対し変換符号化を行う変換符号化手段と、
    前記変換符号化手段による符号化後のデータを量子化する量子化手段と、
    前記量子化手段による量子化後のデータを蓄積する出力バッファと、
    前記出力バッファにおけるデータの蓄積量に応じて、前記量子化手段の量子化ステッ プ幅を制御する符号化制御手段とを含み、
    前記フィルタ制御部は、前記量子化手段の量子化ステップ幅に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御し、
    前記フィルタ制御部は、
    (a)前記量子化ステップ幅が、第1閾値と当該第1閾値よりも大きな第2閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換が行われずに周波数帯域の制限のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (b)前記量子化ステップ幅が、前記第2閾値と当該第2閾値よりも大きな第3閾値との間の大きさであるときには、周波数帯域の制限が行われずに画像フォーマットの変換のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (c)前記量子化ステップ幅が、前記第3閾値と当該第3閾値よりも大きな第4閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換および周波数帯域の制限の両方が行われるように前記プリフィルタを制御することを特徴とする映像信号符号化装置。
  7. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、該圧縮映像信号を所定のビットレートで出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記入力映像信号に由来する変量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    を備え、
    前記符号化器は、
    映像信号に対し変換符号化を行う変換符号化手段と、
    前記変換符号化手段による符号化後のデータを量子化する量子化手段と、
    前記量子化手段による量子化後のデータを蓄積する出力バッファと、
    前記出力バッファにおけるデータの蓄積量に応じて、前記量子化手段の量子化ステップ幅を制御する符号化制御手段とを含み、
    前記フィルタ制御部は、前記出力バッファにおけるデータの蓄積量に基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御し、
    前記フィルタ制御部は、
    (a)前記データ蓄積量が、前記第1閾値と当該第1閾値よりも大きな第2閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換が行われずに周波数帯域の制限のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (b)前記データ蓄積量が、前記第2閾値と当該第2閾値よりも大きな第3閾値との間の大きさであるときには、周波数帯域の制限が行われずに画像フォーマットの変換のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (c)前記データ蓄積量が、前記第3閾値と当該第3閾値よりも大きな第4閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換および周波数帯域の制限の両方が行われるように前記プリフィルタを制御することを特徴とする映像信号符号化装置。
  8. デジタル化された入力映像信号を符号化器で符号化することにより圧縮映像信号を生成し、外部から指定される所定のビットレートで前記圧縮映像信号を出力する映像信号符号化装置であって、
    前記符号化器で符号化される前の前記入力映像信号に対する周波数帯域の制限機能および画像フォーマットの変換機能を有するプリフィルタと、
    前記ビットレートに基づき、前記プリフィルタによる周波数帯域の制限および画像フォーマットの変換を制御するフィルタ制御部と、
    を備え、
    前記フィルタ制御部は、
    (a)前記ビットレートが、第1閾値と当該第1閾値よりも小さな第2閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換が行われずに周波数帯域の制限のみが行われ るように前記プリフィルタを制御し、
    (b)前記差分が、前記第2閾値と当該第2閾値よりも小さな第3閾値との間の大きさであるときには、周波数帯域の制限が行われずに画像フォーマットの変換のみが行われるように前記プリフィルタを制御し、
    (c)前記差分が、前記第3閾値と当該第3閾値よりも小さな第4閾値との間の大きさであるときには、画像フォーマットの変換および周波数帯域の制限の両方が行われるように前記プリフィルタを制御することを特徴とする映像信号符号化装置。
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