JP3596407B2 - グロメット、該グロメットのパネル取付方法および取付構造 - Google Patents

グロメット、該グロメットのパネル取付方法および取付構造 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は自動車用ワイヤハーネスに取り付けて車体パネルの貫通穴に装着するグロメットおよび、該グロメットのパネルへの取付方法とパネル取付構造に関するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】
従来より、自動車のエンジンルームから車室内へとワイヤハーネスを配索する場合、図8および図9に示すように、ワイヤハーネスW/Hにゴムあるいはエラストマー製のグロメット1を外嵌している。このグロメット1を取り付けたワイヤハーネスW/Hを、エンジンルーム(X)と車室(Y)とを仕切る車体パネル2の貫通穴3に通して、上記グロメット1を貫通穴3の周縁に装着して、エンジンルーム側から車室へ貫通孔3を通して水や埃等が浸入することを防止する防水性、防塵性を持たせている。
【0003】
上記グロメット1はワイヤハーネスW/Hを密嵌状態で挿通させる小径筒部1aと、該小径筒部1aの一端より円錐筒形状に連続する拡径筒部1bを備え、該拡径筒部1bの外周面に車体係止用の凹部1cを環状に設けている。この凹部1cを車体パネル2の貫通穴3に嵌合して、グロメット1を車体パネル2に取り付けており、この取付時における係止力を高めるため、車体係止用凹部1cを設けた部分は厚肉とすると共に凹部1cを深くしている。
【0004】
上記グロメット1は、従来、図9に示すように、エンジンルーム(X)から貫通穴3を通して車室(Y)へと、拡径筒部1b側から挿入し、貫通穴3の内径Dよりも大きい凹部1cを挟む両側外周部を押し潰しながら、グロメット1の全体を車室(Y)へと一旦押し込んでいる。その後、ワイヤハーネスW/Hをエンジンルーム(X)側から引き戻して凹部1cを貫通穴3に嵌合して、グロメット1を車体パネル2に取り付けている。即ち、エンジンルーム(X)から車室(Y)へと一旦押し込んだ後にエンジンルームへと引き戻す2動作でグロメット1の車体パネル2への取付を行っている。このように一旦押し込んだ後に再度引き戻して凹部1cを車体パネル2に嵌合させているのは、突出量の大きな周壁1eより押し込むと、突出量の小さい周壁1fとの間の凹部1cに貫通穴3の周縁を節度感良く確実に嵌合できないことによる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近時、自動車に搭載する部品の急増に伴い、上記グロメット1を取り付ける車体パネル2の両側近傍にも部品が配置されている。前記のように、グロメット1を車体パネル2に取り付ける時、まず、エンジンルーム側から車室内にグロメット1の全体を押し込むが、車室内において押し込まれたグロメットを受け入れるスペースを確保することが困難になってきている。また、グロメットを車室内に押し込んだ後にエンジンルーム側に引き戻しているが、エンジンルーム側においても、ワイヤハーネスW/Hを持ってエンジンルーム側へ引き戻す作業ができるスペースがなくなってきている。また、スペースの減少に伴い従来のグロメットは、それ自体の長さを短くすることが要望されている。
【0006】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、エンジンルーム側からの押し込みの1動作でグロメットを車体パネルの貫通孔に確実に挿入係止できる構成とし、かつ、グロメット自体の長さも短くできるようにしたグロメットを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、自動車用ワイヤハーネスに外装した状態で車体パネルの貫通穴に挿入係止するグロメットであって、
ゴムまたはエラストマーからの成型品からなり、ワイヤハーネスを密嵌状態で挿通させる小径筒部と、該小径筒部の一端より連続する大径筒部とを備え、該大径筒部より上記貫通穴に挿入するようにしており、
上記大径筒部は貫通穴挿入側先端より折り返して内筒と外筒とからなる二重筒形状とし、
上記内筒外周面より第1環状突起と第2環状突起とを突設し、外筒内周面に形成する係止溝内に上記第1環状突起と第2環状突起とを挿入係止して、内筒と外筒とを折り返し状態で保持すると共に、記第1環状突起と第2環状突起との間にV形状の密閉された空間と、貫通孔挿入端側の内筒と外筒との間に密閉された空間との2つの密閉空間を形成し、
かつ、上記外筒の上記係止溝を形成した位置の外周面に車体係止用の凹部を形成し、該凹部の貫通穴挿入側の前側壁を後側壁側へと傾斜させて突出させると共にその突出高さを低くして、凹部内に倒れ込めるように設定していることを特徴とするグロメットを提供している。
【0008】
上記のように、本発明のグロメットでは、車体係止用の凹部の貫通穴挿入側の側壁を傾斜させると共に高さを低くし、かつ、凹部の内方側に係止溝を設けて内方への変形可能としていることより、貫通穴への挿入時に側壁が押圧されると内方へ変形すると共に凹部に倒れ込んで、貫通穴を通過させることができる。通過後には側壁が原状に復帰して突出し、他方の側壁との間の凹部に車体パネルを嵌合して、グロメットを押し込みだけの1動作でパネルに取り付けることができる。このように、押し込み時の操作力をさほど要求されず、パネルの取付作業性を改善することができる。さらに、グロメットには内筒と外筒との間に密閉された空間が形成されているため、該空間で振動音等の騒音を低減でき、遮音性能も高めることができる。
【0009】
具体的には、エンジンルーム側から車室側へと車体パネルに設けたバーリング付きの貫通穴に、グロメットを押し込みだけの1動作で取り付けている。よって、エンジンルーム側および車室側のいずれにもスペースがない場合であっても、車体パネルへのグロメットの取付作業を問題なく行うことができる。
【0010】
上記環状突起は、内筒外周面の小径筒部側に近接した位置より突設し、該内筒の先端から折り返して形成する外筒に車体係止用の凹部を設け、該凹部の内周側に形成した形成溝に上記環状突起を挿入係止して外筒を保持するため、車体係止用の凹部は小径筒部に近接した位置となり、グロメットの軸線方向の全長を短くすることができる。
【0011】
また、上記貫通穴挿入側先端の密閉空間を囲む内筒と外筒の肉厚を薄くすると共に、該薄肉な部分に連続して上記車体係止用の凹部の傾斜した前側壁を突設する一方、後側壁は厚肉としている。該構成とすることにより、パネル貫通穴への挿入力をより小さくできると共に、貫通穴への挿入後の係止力を強くすることができる。また、上記厚肉とした後側壁の先端より傾斜した側壁へと突出するリップを設けておくと、該リップが車体パネルに密着して、防水性能を高めることができる。
【0012】
上記環状突起のうち、小径筒部側の第1環状突起を小径筒部側へと傾斜させて形成している。なお、環状突起は上記のように分割することが好ましいが、分割せずに1つの環状突起としておいてもよい。
【0013】
上記のように環状突起を分割すると、その間に密閉空間を形成でき、この空間でも伝導される騒音を低減でき、貫通孔挿入側の密閉空間と合わせて2つの密閉空間を形成できることより遮音性能を高めることができる。また、グロメットを車体パネルの貫通孔に挿入係止する操作時において、第1と第2の環状突起の間の空間に車体係止用の凹部底面が凹部の底面が入り込むように変形させることができ、この点からもグロメットの貫通孔への挿入力を低くすることができる。また、小径筒部側の第1環状突起を傾斜させているため、小径筒部側への引っ張り力が作用した時に、第1環状突起が軸線直角方向に変位し、外筒側の係止溝から離脱せず、外筒を折り返し状態に確実に保持しておくことができる。
【0014】
上記グロメットが取り付けられる車体パネルには、グロメット挿入側と反対側の一面にサイレンサー部材が取り付けられていると共に、該サイレンサー部材の表面に表皮が貼着されている。サイレンサー部材には車体パネルの貫通穴と連通する貫通穴が形成されていると共に表皮には一回り小さい貫通穴が形成されており、該表皮の貫通孔の周縁は、グロメットの大径筒部先端の密閉空間を囲む外筒に撓んだ状態で圧接され、より遮音性能を高めることができる。
【0015】
上記表皮には、通常、貫通孔の周縁から放射状にスリットをいれてグロメットの外周面に密着させるようにしているが、該表皮の貫通穴周縁と接する部分のグロメットは、薄肉の外筒と内筒で密閉空間を囲む構成としているため、グロメット自体も可撓性を備え、表皮にスリットを形成しなくとも、グロメットを表皮の貫通孔に通して表皮をグロメット外周面に密着させることができる。このように、表皮にスリットを設けない構成とすると、遮音性能をより高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は第1実施形態を示し、グロメット10はゴムまたはエラストマーからなり、ワイヤハーネスW/Hを密嵌状態で挿通させる小径筒部11と、小径筒部11の一端より連続する大径筒部12とを備えた形状からなり、該大径筒部12は図1に示すように、内筒14と外筒15とからなる二重筒構造としているが、成形時には、図2に示すように小径筒部11に内筒14を連続させ、該内筒14の先端に外筒15を連続させ、外筒15を折り返して内筒14と形成させて、大径筒部12を図1に示すような二重筒形状としている。
【0017】
小径筒部11の一端外周より径方向に突出させた閉鎖壁部13の外周より上記内筒14を設け、該内筒14の小径筒部側の後端に近接した位置に、第1環状突起18と第2環状突起19とをV形状の空間20をあけて突設している。後端側の第1環状突起18は軸線Lに対して後方に傾斜させている。第2環状突起19の前端面19aは基部19aを前方へと傾斜させると共に、突出部19bを軸直角方向としている。これら第1環状突起18の後端位置から第2環状突起19の前端位置までの長さをL1としている。
【0018】
図2に示す成形状態で、内筒14の前端から薄肉筒部21を前方へと延在させ、該薄肉筒部21の前端を後方へと折り返して、厚肉とした車体係止部22を設けている。上記薄肉筒部21は、その長さ方向の略中央部が折り返して、図1に示す形状としており、薄肉筒部21の後側部分が内筒14の前部薄肉部分21aとなり、薄肉筒部21の前側部分が外筒15の前部薄肉部分21bとなり、その間に空間24が形成されることとなる。また、薄肉筒部21と内筒14との連続部の内面にはリブ29を設けている。
【0019】
上記外筒15の前部薄肉部分21bに連続する車体係止部22には、その内周面に係止溝26を設けている。該係止溝26は図1に示す折り返し状態で上記第1環状突起18と第2環状突起19と対応した位置となり、その前後方向の長さをL2とし、L2≦L1に設定している。上記係止溝26内に第1環状突起18と第2環状突起19とを圧入して、第1環状突起18の先端面18aを係止溝26の溝底面26aに圧接すると共に、係止溝26の後端面26bに第1環状突起の先端エッジ18bを係止している。また、第2環状突起19の先端面19cを溝底面26aに圧接すると共に、係止溝26の前端面26cに突出部19bを圧接している。このように、第1、第2環状突起18、19を係止溝26に圧入することにより、内筒14の外側に折り返し状態で外筒15を固定することができる。
【0020】
上記のように第1環状突起18と第2環状突起19を係止溝26内に挿入して圧接することにより、第1環状突起18と第2環状突起19との間の空間20が密閉さえると共に、薄肉部分21を折り返して形成した上記空間24も密閉されることとなる。
【0021】
上記外筒15を構成する車体係止部22の外周面には、凹部28を形成し、貫通孔挿入側となる凹部の前側壁30を他側の後壁壁31側へと傾斜させ、かつ、該前側壁30の突出高さを後側壁31よりも低くして、凹部28内に倒れ込めるように設定している。また、凹部28の底面28aは略山形状として、その前後両側を側壁側へ若干切り込むように形成している。
【0022】
このように、本グロメット10は、車体係止部22を小径筒部11に近接した位置に設け、大径筒部12の長さを従来のグロメットと比較して略2/3〜1/2程度と短くしている。
【0023】
上記形状としたグロメット10は、図3に示すように、小径筒部11を拡げ治具(図示せず)を用いて拡げた状態でワイヤハーネスW/Hを貫通させ、大径筒部12の前端開口より引き出し、小径筒部11の先端とワイヤハーネスW/Hとにテープ35を巻き付けて固定している。その後、グロメット10の内部に2液シール剤を充填しており、その際にリブ29はシール剤の剥がれを防止する作用をする。なお、シール剤は充填しなくともよい。
【0024】
グロメット10を取り付けたワイヤハーネスW/Hを自動車に配索する時、図4(A)(B)(C)に示すように、エンジンルーム(X)から車体パネル2の貫通穴3を通して車室(Y)へと貫通させる。該貫通穴3の周縁にはバーリング3aがエンジンルーム(X)に向かって突出している。また、車体パネル2の室内側には、サイレンサー40が取り付けられ、該サイレンサー40に貫通穴3と略同径の貫通穴41があけられている。サイレンサー40の表面にはさらに樹脂シート等からなる表皮42が取り付けられており、該表皮42は貫通穴41より一回り小さい貫通穴43があけられている。この貫通穴43の周縁には、従来は放射状にスリットが設けられているが、本発明のグロメット10を取り付ける表皮42はスリットを設けていない。
【0025】
ワイヤハーネスW/Hに取り付けたグロメット10は、図示のように、密閉空間24を囲む薄肉部分21a、21bからなる大径筒部前端Fより、車体パネルの貫通穴3へと押し込んで挿入していく。この挿入時、前端Fの直径D1は車体パネル2の貫通穴3およびサイレインサー40の貫通穴41の直径D2よりも小さいために簡単に挿通する。サイレインサー40の表皮42の貫通穴43の直径D3はグロメット10の前端直径D1よりも小さく設定しているため、表皮の貫通穴周縁がグロメット10の外筒の薄肉部分21bの外周面に前方へ撓みながら密着する。このとき、薄肉部分21bの内部は空間24であるため薄肉部分21bも容易に撓むことができ、表皮の貫通穴周縁にスリットを入れていなくても、貫通穴周縁をグロメット外周面に変形させて密着させることができる。
【0026】
一方、貫通穴3よりエンジンルーム(X)側に突出しているバーリング3aが車体係止部22の傾斜した前側壁30に達すると、バーリング3aにより前側壁30を内側へと押さえる。グロメット10をされに押し込んでいくことにより、図4(B)に示すように、バーリング3aに押されて前側壁30が後方の凹部28内に倒れ込む。この時、凹部28の底面28aは第1環状突起18と第2環状突起19の間の空間20へと割り込むように変形し、前側壁30の小径化を促進する。このようにして、バーリング3aが前側壁30を低い操作力で乗り越えさせることができ、大きな操作力を要せずに、貫通穴3およびバーリング3aに前側壁30を通すことができる。
【0027】
前側壁30がバーリング3aの先端より外れると、前側壁30は原状に復帰して外方に突出した状態となり、バーリング3aおよび貫通穴3の周縁のパネル2は前側壁30と後側壁31との間に嵌まり込んだ状態となり、凹部28に係止される。このとき、前側壁30は後側壁31側へと傾斜させているため、パネル2の室内面側に密着する。
【0028】
上記のように、ワイヤハーネスW/Hに取り付けたグロメット10をエンジンルーム側から押し込むだけの1動作でグロメット10を貫通穴3に通して係止することができる。よって、従来の押し引きの2動作と比較してグロメットの取付作業が簡単になると共に、車室内およびエンジンルーム側にスペースが無くともグロメットの取付を問題なく行うことができる。
【0029】
また、グロメット10には密閉された2つの空間20、24があるため、エンジンルーム側から室内側へと侵入する騒音が空間20、24で減衰され、遮音性能を高めることができる。また、サイレインサー40の表皮42の貫通穴周縁にスリットを入れていないことにより、スリットを通して音が漏れることも防止でき、より遮音性能を高めることができる。
【0030】
上記グロメット10を車体パネル2に取り付けた状態で、ワイヤハーネスW/Hにエンジンルーム(X)側へ引っ張る時あるいは引っ張り方向の外力が作用した時、図5(A)に示すように、第1環状突起18がグロメット10に対して軸直角方向となる。よって、内筒14と外筒15との係止保持力がより高まるため、防水機能を保持できると共に、係止溝26と環状突起18、19とが離脱することを防止でき、車体パネル2からグロメット10が抜けるのを確実に防止できる。
【0031】
また、グロメット10を図5(B)で示すように、エンジンルーム側の他部品との関係より30度程度曲げてグロメット10を貫通穴3に挿入せざるを得ない場合もある。その場合、図示の上側では第2環状突起19が係止溝26の前端面26cに当接係止されると共に、下側では第1環状突起18が係止溝26の後側面26bに当接係止される。よって、グロメットが傾いても防水性能を確保できると共に、環状突起18、19が係止溝26から外れることはない。
【0032】
図6は第1実施形態の変形例を示し、下記の点を変えている。
▲1▼係止溝26の前端面26c’を後方へ傾斜させたテーパ面としている。このように、テーパ面とすることにより、押し込み時における係止突起19’を移動を防止している。
▲2▼係止突起19’の前端面19b’に段差を付けずに大きな円弧形状に連続させている。このように連続させて凹みを無くしていることにより係止突起19’の強度を保持している。
【0033】
図7(A)(B)は参考実施形態をしめす。該参考実施形態のグロメット10’では、内筒14に設ける環状突起を分割せずに1つの環状突起50から形成している。さらに、外筒15の車体係止凹部28の後側壁31に前方へ突出するリップ51を設けている。該リップ51の先端は前側壁30よりも更に前方まで突出させ、グロメット10’を車体パネル2に取り付けた状態で、車体パネルのエンジンルーム側の面にリップ51を圧接させるようにしている。他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明に係わるグロメットでは、車体係止用の凹部の貫通孔挿入側の前側壁の高さを低くすると共に後側壁へと傾斜させ、該前側壁から車体パネルの貫通穴に押し込むと、前側壁が容易に縮径して貫通穴を通り、グロメットのパネル取付作業を容易とすることができる。このように、グロメットを押し込むだけの1動作で車体パネルの貫通穴に係止できることより、グロメット取付位置の近傍にスペースがない場合においても、グロメットの取付をスムーズに行うことができる。また、グロメットを押し込むだけでよいため、グロメットの取付作業性を改善することができる。
【0035】
また、貫通孔挿入側の先端に薄肉部で囲まれた密閉空間を設けているため、遮音性能を高めることができる。特に、第1環状突起と第2環状突起との間にも密閉空間を設けると、グロメット内部に2つの密閉空間を形成できるため、遮音性能に優れたグロメットとすることができる。
【0036】
さらに、大径筒部を折り返して形成し、車体係止部を小径筒部に近接した位置に配置しているため、グロメットの全長を短くできる。よって、グロメットの配置スペースを小さくできる。かつ、グロメットが少し斜めに車体パネルに取り付けられても防水性能を確保することができる利点等、種々の利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のグロメットの断面図である。
【図2】上記グロメットの成形時の断面図である。
【図3】上記グロメットにワイヤハーネスを取り付けた状態の断面図である。
【図4】(A)(B)(C)は上記ワイヤハーネスに取り付けたグロメットを車体パネルの貫通穴に通して係止する工程を示す図面である。
【図5】(A)はグロメットがエンジンルーム側に引っ張られた時の断面図、(B)はグロメットが若干曲げられて取り付けられた時の断面図である。
【図6】第1実施形態の変形例を示す断面図である。
【図7】参考実施形態を示し、(A)は第2実施形態のグロメットの断面図、(B)は成形時の断面図である。
【図8】従来のグロメットを示す断面図である。
【図9】(A)乃至(C)は従来のグロメットを車体パネルの貫通穴に挿入係止する工程を示す図面である。
【符号の説明】
2 車体パネル
3 貫通穴
3a バーリング
10 グロメット
11 小径筒部
12 大径筒部
14 内筒
15 外筒
18 第1環状突起
19 第2環状突起
20 密閉空間
21(21a、21b) 薄肉部分
22 車体係止部
24 密閉空間
26 係止溝
28 凹部
30 傾斜した前側壁
31 後側壁
40 サイレンサー
42 表皮
W/H ワイヤハーネス

Claims (6)

  1. 自動車用ワイヤハーネスに外装した状態で車体パネルの貫通穴に挿入係止するグロメットであって、
    ゴムまたはエラストマーからの成型品からなり、ワイヤハーネスを密嵌状態で挿通させる小径筒部と、該小径筒部の一端より連続する大径筒部とを備え、該大径筒部より上記貫通穴に挿入するようにしており、
    上記大径筒部は貫通穴挿入側先端より折り返して内筒と外筒とからなる二重筒形状とし、
    上記内筒外周面より第1環状突起と第2環状突起とを突設し、外筒内周面に形成する係止溝内に上記第1環状突起と第2環状突起とを挿入係止して、内筒と外筒とを折り返し状態で保持すると共に、記第1環状突起と第2環状突起との間にV形状の密閉された空間と、貫通孔挿入端側の内筒と外筒との間に密閉された空間との2つの密閉空間を形成し、
    かつ、上記外筒の上記係止溝を形成した位置の外周面に車体係止用の凹部を形成し、該凹部の貫通穴挿入側の前側壁を後側壁側へと傾斜させて突出させると共にその突出高さを低くして、凹部内に倒れ込めるように設定していることを特徴とするグロメット。
  2. 上記貫通穴挿入側先端の密閉空間を囲む内筒と外筒の肉厚を薄くすると共に、該薄肉な部分に連続して上記車体係止用の凹部の傾斜した側壁を突設する一方、他側壁は厚肉としている請求項1に記載のグロメット。
  3. 上記環状突起のうち小径筒部側の第1環状突起を小径筒部側へと傾斜させて形成している請求項1または請求項2に記載のグロメット。
  4. 上記環状突起は、上記内筒外周面の小径筒部側に近接した位置より突設し、外筒の車体係止用の凹部を小径筒部に近接した位置に設け、グロメットの軸線方向の全長を短く設定している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のグロメット。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のグロメットを、ワイヤハーネスに外嵌固定した状態で、車体パネルのバーリング付き貫通穴に対して大径筒部側から押し込み、車体係止用の凹部の傾斜した側壁を上記バーリングにより凹部内に倒し込みながら貫通穴を通過させ、該傾斜した側壁が貫通穴通過後に復元して、他側壁との間の凹部にバーリングおよび貫通穴周縁を嵌合させ、押し込みだけの1動作で車体パネルにグロメットを取り付けるグロメットの取付方法。
  6. 請求項5に記載の方法によって車体パネルにグロメットを取り付けた構造で、
    グロメット挿入側と反対側の上記車体パネルの一面にサイレンサー部材が取り付けられていると共に、該サイレンサー部材の表面に表皮が貼着されており、サイレンサー部材には車体パネルの貫通穴と連通する貫通穴が形成されていると共に表皮には一回り小さい貫通穴が形成されており、
    上記グロメットの大径筒部先端の密閉空間を囲む外筒に、上記表皮の貫通穴周縁が撓んだ状態で圧接しているグロメットのパネル取付構造。
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