JP3566737B2 - 電動回転工具の無反動クラッチ装置 - Google Patents

電動回転工具の無反動クラッチ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、電動回転工具のクラッチ装置に係り、特に電動回転工具の従動軸に一定以上の負荷トルクを受けた場合に、これを検知して電動モータの出力軸から従動軸へ伝達される回転力とクラッチ調整用ばねによる急反発を防止し、推力方向へのインパクトを無反動にすることができるようにしたクラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ねじ等の締付けが完了することにより、一定以上の負荷トルクが掛かると、これを検知して、従動軸に対する出力の伝達を遮断するよう構成したクラッチ機構が知られている。
【0003】
そして、かかる負荷トルクの検知手段として、出力軸からの出力を遊星歯車機構を介して従動軸に伝達し、従動軸に一定以上の負荷トルクが掛った場合に、遊星歯車と噛合するインターナルギヤは、そのクラッチ係合が外れてケーシング内を回転し、出力軸より従動軸への回転力の伝達を遮断するように構成したものが知られている(特開昭60−16370号公報)。
【0004】
しかるに、従来のクラッチ装置は、インターナルギヤをケーシングに係止させるために、インターナルギヤの一部にローラを埋め込み、このローラに鋼球を弾力的に係合させ、一定以上の負荷トルクが掛ると、ローラが鋼球を乗り越えて従動軸に対する回転力の伝達が遮断さるように構成されている。このため、ローラが鋼球を乗り越える際には、この鋼球に当接してこれをスプリングの弾力により支持する部材に対し、前記スプリングの圧縮解放弾力が作用して、前記鋼球を介してインターナルギヤの外側面と激しく衝突する。そして、この激しい衝突による衝撃は、従動軸の左右方向すなわち横方向または上下方向すなわち縦方向の振動として伝達され、さらにこの衝撃はドライバービットを介してねじ等の締付け部品全体に対して衝撃的な振動として与えられていた。
【0005】
また、鋼球の弾力的なクラッチ係合により、インターナルギヤをケーシングに係止させる方式によるクラッチ装置の場合であっても、通常の電動回転工具は、ねじ等の締付け作業を行う場合よりも、締付けねじ等の緩め作業を行う際に、高トルクの回転力を必要とする。そこで、鋼球を押上げるスプリング弾力を変更することなく、逆転時に高トルクの回転力を従動軸に伝達しようとすれば、インターナルギヤの逆回転に際しこれを適正に係止するために、例えばクラッチ係合突起部の逆端部を急傾斜角で突出させ、若しくはそれと共に逆端部をより以上突出させる必要がある。このため、ねじ締め時において、前記突起部に乗り上げた鋼球は、突起部を乗り越えた後に、突起部の逆端部を飛び越え、インターナルギヤの外側面に激しく衝突し、電動回転工具の振動と共に不快な衝撃音を生じる結果となる。
【0006】
このように鋼球を利用したクラッチ装置では、ねじ等の締付けが完了した直後において、前記鋼球がスプリングの弾力によりローラを設けたクラッチカム面を乗り越える瞬間に、鋼球が前記カム面をバウンドする現象を生じる。この鋼球のバウンド現象は、例えば図6に示すように、従動軸に対し横方向の振動として伝達されると共に、特にねじ等の締付けとは反対の緩め方向の力FL を発生させてしまうという問題が生じる。
【0007】
そして、前記クラッチ装置のクラッチ動作時において、鋼球が前記カム面をバウンドした後、インターナルギヤの外側面に激しく衝突することにより、従動軸には縦方向の衝撃振動が衝撃音の発生と共に伝達される。このように発生する振動や打撃音は、電動回転工具を操作する作業者に対し、不快感を与えるばかりでなく、ねじ等の取付け作業が行われている製品に対し、特に半導体部品や精密部品の組立てを行うねじ締め作業に際しては、かかる振動や衝撃はそれら部品を破壊する原因となり、誤動作を生じる不良品の発生を招く等の欠点を有していた。特に、衝撃については、振動が製品に狂いを生じさせているという因果関係も認められている。
【0008】
また、クラッチ装置の作動により発生する振動は、電動回転工具の耐久性を短くすると共に、操作する作業者が、たとえ電動回転工具を強く握持していても、ねじ締め完了時にブレを生じさせ、締付けが完了したねじを逆に緩めることとなっていた。
【0009】
さらに、前記クラッチ動作時の従動軸に伝達される横方向および縦方向の衝撃振動は、電動回転工具を長時間握持する作業者に腱鞘炎等を引き起こす原因となっている等、作業者の健康状態にも悪影響を及ぼすものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、前記問題点を除去するために、クラッチ動作が行われる際に、クラッチカム面に作用するスプリングの反発力を、クラッチカム面の形状を改善することにより、急激に衝突するのを防止するように構成することにより、電動回転工具の衝撃振動ないし衝撃音の発生を防止し得る無反動のクラッチ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る電動回転工具の無反動クラッチ装置は、電動モータの出力軸に減速機構を介して作業軸としての従動軸を結合し、この従動軸に対して所定値以上の負荷トルクが作用した際に、前記出力軸と従動軸との係合を遮断するクラッチ動作を行うよう構成した電動回転工具のクラッチ装置であって、クラッチ装置は、推力方向にスプリング弾力を保持させた鋼球と、この鋼球が当接すると共にその当接面が従動軸の回転に際して係合する所定の傾斜角で突出したクラッチカム面とを備え、前記鋼球の当接するカム面が従動軸の正転時において順次所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角となるよう構成し、且つクラッチ装置は、電動モータの出力軸に遊星歯車機構を介して従動軸を結合し、前記遊星歯車機構を囲繞する把持部円筒状ケーシング内に、前記遊星歯車と噛合するインターナルギヤを回転自在に配置し、前記インターナルギヤと前記円筒状ケーシングとの間に鋼球を設け、前記鋼球をインターナルギヤに設けたクラッチカム面に対し弾力的に係合するように保持し、ねじ締め操作時において所定値以下の負荷トルクではインターナルギヤを円筒状ケーシング内に静止状態に係止するように構成してなり、前記インターナルギヤの閉塞底面部の外側面に、従動軸の正転時においてその方向と同方向に順次所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角となるように構成したクラッチカム面としての突起部を設けてなる電動回転工具の無反動クラッチ装置において、インターナルギヤの閉塞底面部の外側面に設ける突起部は、従動軸の正転時においてその方向と同方向に順次所要の傾斜角で突出し、その後次第に緩やかな傾斜角となると共に、前記突起部は緩やかに傾斜する傾斜部分の途中から従動軸の正転方向と同方向にインターナルギヤの外周に沿って一定幅で消失し、突起部の緩やかな傾斜面に段部を構成し、一方円筒状ケーシングに設ける孔部は、内部を鋼球が移動可能なほぼ楕円形とすると共に、従動軸の正転方向に対して徐々にインターナルギヤの外周側に指向するよう開口し、従動軸の逆転に際しインターナルギヤの回転を係止するように構成したクラッチ機構を設けることを特徴とする
【0014】
また、インターナルギヤの外周部において、コイルスプリングの一端をインターナルギヤの一部に固定すると共に、その他端部を円筒状ケーシングの内側面に当接配置し、従動軸の逆転に際しインターナルギヤの回転を係止するように構成したワンウェイクラッチ機構を設けることができる。
【0016】
【作用】
本発明の電動回転工具の無反動クラッチ装置によれば、推力方向にスプリング弾力を保持させた鋼球と、この鋼球が当接すると共にその当接面が従動軸の回転に際して係合する所定の傾斜角で突出したクラッチカム面とを備えたものにおいて、前記鋼球の当接するカム面が従動軸の正転時において順次所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角となるよう構成することにより、クラッチ装置が作動する際の衝撃振動および衝撃音を除去することができ、電動回転工具の振動や衝撃音による組立部品の不良品の発生を防止すると共に、電動回転工具を操作する作業者の健康を害することなく、安全かつ適正なねじ締めを行うことができる。
【0017】
また、インターナルギヤの逆回転をも防止し得るクラッチ機構を設けることにより、電動モータを逆回転させた場合においても、高トルクでねじの取外し作業を円滑に行うことができる。
【0018】
【実施例】
次に、本発明に係る電動回転工具の無反動クラッチ装置の実施例につき添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例を示す無反動クラッチ装置の要部断面拡大図である。すなわち、図1において、参照符号12は遊星歯車機構を示す。この遊星歯車機構12は、電動モータの出力軸14の先端に固定されたピニオンギヤ16と、これと噛合する遊星歯車18とを備えると共に、この遊星歯車18と噛合するインターナルギヤ20を備える。
【0020】
このインターナルギヤ20は、円筒状ケーシング28内に回転自在に取り付けてある。また、インターナルギヤ20の閉塞底面部20aの外側底面には、図2に示すように、従動軸26の正転時において、鋼球30の当接する方向、すなわち従動軸26の正転方向(矢印Rで示す)と同方向に、所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角を有する突起部22を設ける。なお、この突起部22は、例えば所要の傾斜角で突出する部分22aを従来のローラとほぼ同じ曲率とし、緩やかな傾斜角を有する部分22bについては、インターナルギヤ20の閉塞底面部20aの全円周のほぼ1/4に亘って漸減するように構成する。
【0021】
参照符号24は、遊星歯車18を回転自在に支持する支軸を示し、この支軸24は、従動軸26と一体的に構成されている。従って、従動軸26の先端には、ねじやボルトを締め付けるためのドライバービット等が取り付けられる。
【0022】
参照符号28は、円筒状ケーシングを示し、この円筒状ケーシング28の底面には、前記インターナルギヤ20に設けられた突起部22に対応する位置に、鋼球30を嵌入するための孔部32を設ける。鋼球30は、コイルスプリング34によって上部に押上げられるスリーブ36によって、インターナルギヤ20の外側底部に設けられた突起部22に弾力的に係合される。
【0023】
さらに、インターナルギヤ20と円筒状ケーシング28の間には、インターナルギヤの外周部において、コイルスプリング38の一端をインターナルギヤの一部に固定すると共に、その他端部を円筒状ケーシング28の内側面に当接配置し、従動軸の逆転に際しインターナルギヤ20の回転を係止するように構成したワンウェイクラッチ機構を備える。
【0024】
このように構成された無反動クラッチ装置は、ねじ締め作業を行う際には、鋼球30と突起部22が弾力的に係合して、インターナルギヤ20を円筒状ケーシング28内に係止しているため、出力軸14を介して伝達された回転力がピニオンギヤ16を経て遊星歯車18に伝達され、遊星歯車18を自転させつつ公転運動させるために、支軸24と一体的に形成されている従動軸26を回転運動させ、ねじやボルトの締め付け作業を行う。
【0025】
そして、ねじ等の締め付け作業が完了すると、従動軸26の回転運動が停止し固定されるため、出力軸14より伝達された回転力は、ピニオンギヤ18の自転運動を通じてインターナルギヤ20に伝達され、その負荷トルクが所定値以上になると、インターナルギヤ20の閉塞底面部20aの外側底部に設けられた突起部22に弾力的に係合されていた鋼球30が下方に押し下げられ、突起部22が鋼球30を乗り越えて、突起部22と鋼球30の係合が解除される。その結果、インターナルギヤ20は円筒状ケーシング28内を回転し、従動軸26に対する出力の伝達は遮断される。
【0026】
このように、本発明に係るクラッチ装置が作動する際、インターナルギヤ20の外側底部に設けられた突起部22は、図2に示すように、従動軸の正転方向と同方向に所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角を有するという段差の無い構造となっているため、押し下げられた鋼球30が元の位置に戻ろうとする際に、インターナルギヤ20の外側底部に急激に衝突するようなことはない。このように、鋼球30がインターナルギヤに衝突することにより生じる衝撃がないため、電動回転工具に対し衝撃振動を与えたり、衝撃音を発生させることはない。
【0027】
また、ねじの取り外し作業を行う際には、インターナルギヤ20には締め付け作業時とは反対方向に負荷トルクが伝達され、クラッチ装置の前記構成によって、クラッチ装置は正転時よりも弱い負荷トルクで作動する。しかし、クラッチ装置が作動してインターナルギヤ20が逆回転をすると、インターナルギヤ20と円筒状ケーシング28の間に設けられたコイルスプリング38が広がり、円筒状ケーシング28に接触して摩擦抵抗を生じ、インターナルギヤ20の回転運動を係止する。すなわち、ワンウェイクラッチ機構としての動作が行われる。従って、従動軸26に対して高トルクの回転力が伝達される。
【0028】
図3は、インターナルギヤの逆転防止機構の変形例を示すインターナルギヤ20の斜視図である。すなわち、図3において、参照符号22の突起部は、従動軸26の正転方向(矢印Rで示す)と同方向に所要の傾斜角で突出する部分22aと、その後次第に緩やかな傾斜角となる部分22bとを有すると共に、突起部22は緩やかに傾斜する傾斜部分の途中から従動軸の正転方向と同方向にインターナルギヤの外周に沿って一定幅で消失し、突起部の緩やかな傾斜面に段部22cを有する。
【0029】
図4は、図3に示すインターナルギヤ20に適合する円筒状ケーシング28の斜視図である。図4において、円筒状ケーシング28に設ける鋼球30を嵌入するための孔部は、内部を鋼球30が移動可能なほぼ楕円形の開孔32aとし、しかもこの開孔32aは従動軸26の正転方向すなわちインターナルギヤ20の逆回転方向に対して徐々に外周側に指向するよう形成する。この場合、前記開孔32aは、図示のように若干くの字状に曲げた形状とすれば好適である。このように構成することにより、従動軸26の正転時には、インターナルギヤ20の回転方向に対し鋼球30は、前記開孔32aの軸芯側部分に移動して安定化すると共に、インターナルギヤ20の傾斜角部分22aに弾力的に係合する。従って、インターナルギヤ20は、円筒状ケーシング28内にクラッチ係合される。
【0030】
一方、ねじ等の緩め作業を行う際には、インターナルギヤ20は逆回転しようとするので、インターナルギヤ20の閉塞底面部に当接している鋼球30は、開孔32aの縁部に沿ってインターナルギヤ20の外周側に移動し、これにより鋼球30は突起部22に設けられた壁部40と弾力的に係合し、ねじ等の緩め作業を行う場合であっても高トルクの回転力を従動軸26に伝達することができる。
【0031】
なお、壁部40は、突起部22の傾斜部分22a以上に従動軸の正転方向に向かって急な傾斜角とすることにより、ねじなどの緩め作業を行うに際して、ねじ締め作業時以上の高トルクを従動軸26に伝達することができる。
【0032】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、例えば突起部の形状につき、ねじ締め時に最初に鋼球が当接する傾斜部分の角度を緩やかな角度としたり、その他本発明の精神を逸脱しない範囲内で種々の設計変更をなし得ることは勿論である。
【0033】
【発明の効果】
前述した実施例から明らかな通り、本発明の無反動クラッチ装置によれば、基本的に、推力方向にスプリング弾力を保持させた鋼球と、この鋼球が当接すると共にその当接面が従動軸の回転に際して係合する所定の傾斜角で突出したクラッチカム面とを備えるクラッチ装置において、前記鋼球の当接するカム面が従動軸の正転時において順次所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角となるよう構成することにより、従来の電動回転工具においてクラッチ動作時に発生した衝撃振動を確実に防止することがでる。
【0034】
すなわち、クラッチ装置として、例えば電動モータの出力軸に遊星歯車機構を介して従動軸を結合し、前記遊星歯車機構を囲繞する把持部円筒状ケーシング内に、前記遊星歯車と噛合するインターナルギヤを回転自在に配置し、前記インターナルギヤと前記円筒状ケーシングとの間に鋼球を設け、前記鋼球をインターナルギヤに設けたクラッチカム面に対し弾力的に係合するように保持したものにおいて、前記インターナルギヤの閉塞底面部の外側面に、前記構成からなるクラッチカム面からなる突起部を設けることにより、従来の電動回転工具においてクラッチ動作時に発生した横方向の振動を完全に除去するできることが確認された
(図5参照)。
【0035】
また、同様に本発明の無反動クラッチ装置によれば、縦方向の振動も殆ど除去することができ、これにより衝撃振動や衝撃音の発生を確実に防止し得る無反動のクラッチ装置を得ることができた。因みに、縦方向の振動を測定した結果、本発明装置によれば、従来装置の場合に比較して約1/30に低減できることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動回転工具の無反動クラッチ装置の一実施例を示す要部拡大断面図である。
【図2】インターナルギヤに形成する突起部の形状の一実施例を示すインターナルギヤの斜視図である。
【図3】インターナルギヤに形成する突起部の形状の変形例を示すインターナルギヤの斜視図である。
【図4】図3に示すインターナルギヤの突起部に適合する鋼球を嵌入するための孔部を備えた円筒状ケーシングの斜視図である。
【図5】本発明に係る無反動クラッチ装置を備えた電動回転工具のクラッチ動作時に従動軸に発生する左右方向の衝撃振動波形図である。
【図6】従来のクラッチ装置を備えた電動回転工具のクラッチ動作時に従動軸に発生する左右方向の衝撃振動波形図である。
【符号の説明】
12 遊星歯車機構
14 出力軸
16 ピニオンギヤ
18 遊星歯車
20 インターナルギヤ
20a インターナルギヤの閉塞底面部
22 突起部
22a 所要の傾斜角で突出する部分
22b 緩やかな傾斜角で突出する部分
22c 段部
24 支軸
26 従動軸
28 円筒状ケーシング
30 鋼球
32 孔部
32a 開孔
34 コイルスプリング
36 スリーブ
38 コイルスプリング
40 壁部

Claims (2)

  1. 電動モータの出力軸に減速機構を介して作業軸としての従動軸を結合し、この従動軸に対して所定値以上の負荷トルクが作用した際に、前記出力軸と従動軸との係合を遮断するクラッチ動作を行うよう構成した電動回転工具のクラッチ装置であって、クラッチ装置は、推力方向にスプリング弾力を保持させた鋼球と、この鋼球が当接すると共にその当接面が従動軸の回転に際して係合する所定の傾斜角で突出したクラッチカム面とを備え、前記鋼球の当接するカム面が従動軸の正転時において順次所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角となるよう構成し、且つクラッチ装置は、電動モータの出力軸に遊星歯車機構を介して従動軸を結合し、前記遊星歯車機構を囲繞する把持部円筒状ケーシング内に、前記遊星歯車と噛合するインターナルギヤを回転自在に配置し、前記インターナルギヤと前記円筒状ケーシングとの間に鋼球を設け、前記鋼球をインターナルギヤに設けたクラッチカム面に対し弾力的に係合するように保持し、ねじ締め操作時において所定値以下の負荷トルクではインターナルギヤを円筒状ケーシング内に静止状態に係止するように構成してなり、前記インターナルギヤの閉塞底面部の外側面に、従動軸の正転時においてその方向と同方向に順次所要の傾斜角で突出すると共に、その後次第に緩やかな傾斜角となるように構成したクラッチカム面としての突起部を設けてなる電動回転工具の無反動クラッチ装置において、
    インターナルギヤの閉塞底面部の外側面に設ける突起部は、従動軸の正転時においてその方向と同方向に順次所要の傾斜角で突出し、その後次第に緩やかな傾斜角となると共に、前記突起部は緩やかに傾斜する傾斜部分の途中から従動軸の正転方向と同方向にインターナルギヤの外周に沿って一定幅で消失し、突起部の緩やかな傾斜面に段部を構成し、一方円筒状ケーシングに設ける孔部は、内部を鋼球が移動可能なほぼ楕円形とすると共に、従動軸の正転方向に対して徐々にインターナルギヤの外周側に指向するよう開口し、従動軸の逆転に際しインターナルギヤの回転を係止するように構成したクラッチ機構を設けることを特徴とする電動回転工具の無反動クラッチ装置。
  2. インターナルギヤの外周部において、コイルスプリングの一端をインターナルギヤの一部に固定すると共に、その他端部を円筒状ケーシングの内側面に当接配置し、従動軸の逆転に際しインターナルギヤの回転を係止するように構成したワンウェイクラッチ機構を設けてなる請求項記載の電動回転工具の無反動クラッチ装置。
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