JP4125052B2 - 電動スクリュードライバ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動スクリュードライバにおいてネジ締付のためのトルクの伝達および伝達解除を合理的に行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開昭61−219581号に開示されるように、従来の電動スクリュードライバとして、工具ビットと該工具ビットに回転駆動トルクを付与するためのモータとをサイレントクラッチを介在させて連結することによって、ネジ締付作業時の騒音や振動を低減する技術が知られている。このサイレントクラッチによれば、締付対象であるネジが被加工材に対して一定量の締込み深さに達した場合に、当該締込み深さに基づいてクラッチによる回転トルク伝達が迅速に解除され、クラッチ歯同士の回転接触を回避することにより、騒音を抑制する構成とされている。
【0003】
この従来の電動スクリュードライバでは、モータ側の回転部材と工具ビット側の回転部材との間にサイレントクラッチを配置する。モータの回転トルクを工具ビットに伝達するには、被加工材に工具ビットを当接した状態で作業者が電動スクリュードライバに押し込み荷重を作用し、工具ビット側回転部材をモータ側回転部材方向に移動し係合させる。これによってモータからの駆動トルクは、互いに係合したモータ側回転部材と工具ビット側回転部材を介して工具ビットに伝達される。
【0004】
上記従来の技術では、モータの駆動トルクを工具ビットに伝達するのに、工具ビットを被加工材に押し付けた状態で作業者が電動スクリュードライバに押し込み荷重を作用させる必要がある。一方、例えばユニバーサルジョイント等のように比較的狭隘な作業領域にて締付られるネジ形態については、工具ビットの長軸方向とネジの締付進行方向とが合致しない場合があり、上記のようにネジの締付方向に押し込み荷重を作用させる必要がある電動スクリュードライバでは、かかるネジ締付のためのトルク伝達に困難を伴う場合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、電動スクリュードライバにつき、ネジ締付のためのトルクの伝達および伝達解除を合理的に行うのに有用な技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明においては、モータと、第1の回転部材と、第2の回転部材と、工具とを有する電動スクリュードライバが構成される。第1の回転部材はモータにより回転する。モータとしては交流モータや直流ブラシレスモータ等の様々なモータが採用可能である。第1の回転部材は、典型的には遊星歯車ないし他の減速歯車によって構成された減速機構を介してモータにより回転駆動されるのが好ましい。また第2の回転部材は第1の回転部材の回転を受承して回転駆動可能とされる。
【0007】
工具は、第1の回転部材および第2の回転部材を介して回転駆動されることでネジ締付作業を遂行する。本発明では第1の回転部材から第2の回転部材へとモータのトルクを伝達するのにトルク伝達バネが用いられる。トルク伝達バネは、モータによる第1の回転部材の所定方向への回転によって第1および第2の回転部材に巻き付くことにより、第1の回転部材から第2の回転部材へとモータのトルクを伝達するよう構成される。本発明における「工具」については、典型的にはドライバビットがこれに該当する。また「トルク伝達バネ」には、例えば角バネ等が好適に採用可能である。
【0008】
さらに本発明では、第2の回転部材よりも工具側に位置する第3の回転部材を設け、第2の回転部材についてはクラッチ手段を介して当該第3の回転部材に連接されるよう構成するのが好ましい。さらにクラッチ手段は、工具による締付トルク量に応じて第1の回転部材側へ軸方向に移動するよう構成するとともに、このクラッチ手段の軸方向の移動に基づいてトルク伝達バネの第 1 の回転部材に対する巻き付きおよび巻き付き解除が行われるよう構成するのが好ましい。すなわち、第2の回転部材と第3の回転部材との間にクラッチ手段を配置するとともに、このクラッチ手段が締付トルク量に応じて第 1 の回転部材側へ軸方向に移動することにより、トルク伝達バネの巻き付き、および巻き付き解除を行わせる構成である。このような軸方向へ移動することでトルク伝達バネの巻き付きを制御するクラッチ手段の採用により、電動スクリュードライバの構造をコンパクト化することが可能である。
【0009】
(請求項に記載の発明)
上記請求項に記載の電動スクリュードライバにおけるクラッチ手段につき、第1の回転部材側へ延在する係止手段を設定するのが好ましい。クラッチ手段は、常時にはスプリングによって第3の回転部材側へ付勢されるとともに、工具による締付トルク量が所定の範囲を超えた場合にスプリングの付勢に抗して第1の回転部材側に移動するよう構成するのが好ましい。クラッチ手段が第1の回転部材側へ移動することで上記係止手段がトルク伝達バネを係止し、これによって第1の回転部材に対するトルク伝達バネの巻き付きを解除することが可能となる。クラッチ手段の移動をスプリングの付勢に係らしめることで、クラッチ手段によるトルク伝達バネの巻き付き、巻き付き解除を確実に制御することが可能となる。
【0010】
(請求項に記載の発明)
さらに上記各電動スクリュードライバにつき、第1および第2のトルク伝達経路を通じてモータの駆動トルクを工具に伝達するよう構成するのが好ましい。第1のトルク伝達経路は、第1の回転部材からトルク伝達バネおよび第2の回転部材を介してモータのトルクを工具に伝達する。また第2のトルク伝達経路は、モータを逆転駆動しトルク伝達バネによるトルク伝達が解除された状態において、第1の回転部材からワンウェイクラッチを介してモータの逆転駆動トルクを工具に伝達する。すなわちモータが所定方向に正転駆動される場合には、上記のように第1の回転部材から第2の回転部材へのモータ駆動トルクを伝達するのにトルク伝達バネを利用し、モータが反対方向に逆転駆動される場合には、トルク伝達バネによるトルク伝達を解除した状態で、ワンウェイクラッチを利用してモータの駆動トルクを第1の回転部材から工具側へと伝達するよう構成する。このように構成することでモータ正転時のみならず逆転時においてもトルクの伝達を合理的に遂行することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態である電動スクリュードライバおよびその使用方法につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。本実施の形態に係る電動スクリュードライバ100の要部が図1に示される。なお図1では、電動スクリュードライバ100のうちモータハウジング110、ギアハウジング111および当該ギアハウジング111に連接されたスリーブ110aによって規定される本体部112の要部断面を示し、本体部112に連接されるハンドグリップについては便宜上図示を省略する。
【0012】
本実施の形態に係る電動スクリュードライバ100は、概括的に見て、本体部112内に収容された、モータ113、第1スピンドル120、第2スピンドル130、第3スピンドル150、工具ビット123、クラッチカム140、角バネ160、トルク伝達解除手段145、スプリング171、スプリング付勢力調整手段172を主体として構成される。
【0013】
これらの要素と本発明との関係については、第1スピンドル120は本発明における「第1の回転部材」に、工具ビット123は本発明における「工具」に、第2スピンドル130は本発明における「第2の回転部材」に、クラッチカム140は本発明における「クラッチ手段」に、第3スピンドル150は「第3の回転部材」に、角バネ160は「トルク伝達バネ」にそれぞれ対応する。
【0014】
上記各要素の構成について説明する。モータ113の出力軸113aは、減速ギア116を主体として構成される減速機構115を介して第1スピンドル120に連接されている。減速機構115には減速ギアを主体とした周知の機構を採用しているため、その詳細な説明および図示は便宜上省略する。
【0015】
第1スピンドル120は、大径部120aと、当該大径部120aの図中左側に続く小径部120bとを有する。一方、第2スピンドル130は中空のスリーブ状に形成され、第1スピンドル120の小径部120bの外周面上に遊嵌される。図1では、第2スピンドル130の中空部に、第1スピンドル120の小径部120bが挿入されることにより、第1スピンドル120の大径部120aの外周面と第2スピンドル130の外周面とが面一になった関係が示されている。第2スピンドル130が第1スピンドル120に遊嵌されることにより、第2スピンドル130は、第1スピンドル120と同軸で、かつ第1スピンドル120に対し相対的に回転可能とされる。
【0016】
第1スピンドル120の大径部120aの外周面と第2スピンドル130の外周面との間には、角バネ160が弱圧入の状態で延在状に配置されている。角バネ160は、四角形の巻き線断面を有するバネとして構成され、モータ113側から見て左巻きに形成される。角バネ160は、その端部161が第1スピンドル120の回転方向に移動して当該第1スピンドル120の大径部120aの外周面に巻き付き、併せて第2スピンドル130の外周面に巻き付くよう構成される。
【0017】
換言すれば、角バネ160は、その端部が第1スピンドル120の回転方向に微小距離可動とされることで当該第1スピンドル120の外周面に巻き付くことが可能とされる一方、角バネ160を係止することで当該角バネ160端部の第1スピンドル120への可動状態が解除される場合には、当該第1スピンドル120の外周面への巻き付きが不能となる。本実施の形態では、モータ113によって第1スピンドル120がモータ113側から見て右、時計回りに正転した場合には、常時に第1スピンドル120に巻き付くように構成されている。この点については後述する。
【0018】
角バネ160の図中右端部161はストッパプレート163に取付けられている。ストッパプレート163は、第1スピンドル120の大径部120aの周面に対し、減速ギア116に隣接して嵌合され、常時には大径部120aの周面との間の摩擦、及び減速ギア116の側面との摩擦により、第1スピンドル120の回転に伴って一体的に回転する。一方、後述するようにストッパピン146に係止されて第1スピンドル120との一体的回転が規制された場合には、ベアリング163aを通じて第1スピンドルおよび減速ギア116に対し相対的に回転可能とされる。
【0019】
第2スピンドル130の図中左側端部にはクラッチカム140が設けられている。クラッチカム140は、第2スピンドル130の左端領域に形成された溝132に配置されたスチールボール143が当該溝132内を移動することで、溝132の第2スピンドル130軸方向距離に対応して軸方向移動可能とされる。一方、スチールボール143が溝132に保持されることによりクラッチカム140は回転に関しては第2スピンドル130と一体とされる。クラッチカム140bおよび第3スピンドル150は、互いに対向する端部にそれぞれ噛み合い歯141,151を有する。図1では歯141,151が互いに噛み合った状態が示される。便宜上特に図示しないものの、歯141,151は、双方の噛み合い箇所が互いに傾斜状に形成されており、歯141,151間のトルク伝達状態に応じて、完全に噛み合った状態と、一方が他方の噛み合い面を相対的に摺動することで、クラッチカム140bおよび第3スピンドルが軸方向に相対的に離間する方向へ移動可能に構成されている。図1に示す状態では、スチールボール143が溝132内を図中左端側に移動するとともにクラッチカム140が第3スピンドル150に近接する側に置かれ、この状態にて歯141,151が噛み合い係合し、第2スピンドルと第3スピンドルとが回転に関し一体状とされる。なお溝132については、第2スピンドルの軸方向に対し傾斜したリード溝として構成してもよく、この場合にはクラッチカム140と第3スピンドルとは、当該リード溝とスチールボール143との間の相対的移動動作によって、軸方向に相対移動することが可能であるため、歯141,151の噛み合い箇所を互いに傾斜状に形成する構成は必ずしも必須ではない。
【0020】
クラッチカム140は、スプリング171の付勢力によって第3スピンドル150側へと付勢され、常時には各歯141,151が噛み合い係合するよう構成される。スプリング171によるクラッチカム140への付勢力は、スプリング付勢力調整手段172を介して可変とされている。具体的には、スプリング171の一端部(図1では右端部)が、スプリング支持ワッシャ179、設定トルク調整用スリーブ177、設定トルク調整用ピン175および設定トルク調整リング173で構成されるスプリング付勢力調整手段172に接続されている。作業者が設定トルク調整リング173を回転操作することにより、設定トルク調整用ピン175を通じて設定トルク調整用スリーブ177が軸方向に移動し、スプリング171の圧縮量を変化させ、スプリング171によるクラッチカム140への付勢力を変化させる。
【0021】
さらにクラッチカム140にはロッド状のストッパピン146が取付けられている。ストッパピン146は第1スピンドル120および第2スピンドル130の軸方向に延在し、クラッチカム140との間で相対的に回転可能とされるとともに、クラッチカム140が第2スピンドル130の軸方向に移動する場合には、当該クラッチカム140と一体に軸方向に移動動作する。すなわち、クラッチカム140が第2スピンドル130とともに回転動作する際、当該クラッチカム140の回転方向に関しては、ストッパピン146は回転を受承することなく所定の位置に置かれることとなる一方、クラッチカム140が第2スピンドル130の軸方向に移動する際には、当該クラッチカム140と一体状に第2スピンドル130の軸方向に移動する。なお上記第2スピンドル130の溝132の軸方向長さは、クラッチカム140のみならずストッパピン146の移動量をも規定する。
【0022】
スプリング171の付勢力によりクラッチカム140が第3のスピンドル150方向に付勢されている常態においては、ストッパピン146はストッパプレート163から離間した位置を保持し、後述するようにネジ締付トルクが所定の設定値を超えた場合、クラッチカム140が図中右側へ第2スピンドル130の軸方向に移動することにより、ストッパピン146はストッパプレート163に設けられたギア状のストッパピン係合部165に当接係合し、これによってストッパピン146がストッパプレート163を係止保持する。この場合、当該ストッパピン146はクラッチカム140の回転を受承しないことから、ストッパプレート163は第1スピンドル120とともに回転することを規制されることとなる。
【0023】
この結果、角バネ160は、回転する第1スピンドル120とともに回転することが規制され、角バネ160の端部161が第1スピンドル120の回転方向に微小距離移動することが不能となる。この結果として、角バネ160はもはや第1スピンドル120の大径部120a外周面に巻き付くことができなくなるため、角バネ160の第1スピンドル120への巻き付きが解除され、モータ113の駆動トルクの伝達が解除されることとなる。これによりモータ113の駆動トルクは第1スピンドル120から第2スピンドル130へと伝達されず、第1スピンドル120は空転状態となる。
【0024】
第1スピンドル120は、さらに図中左端領域においてワンウェイクラッチ181を介して第3スピンドルに接続されている。ワンウェイクラッチ181は、モータ113によって第1スピンドル120および第2スピンドル130が正転駆動(モータ113側から見て時計方向)された場合には、第2スピンドル130から第3スピンドル150へとトルクを伝達するのを許容し、モータ113が逆回転し、第1スピンドル120が逆転駆動(モータ113側から見て反時計方向)された場合には第1スピンドル120から直接第3スピンドル150へとトルクを伝達するよう構成される。なおワンウェイクラッチ自体は周知の構造であり、その詳細な説明は省略する。
【0025】
第3スピンドル150の先端には工具ビット取付用チャック153を介して工具ビット123が止着され、工具ビット123の先端部には被加工材125に対する締付作業に供されるネジ124がセットされる。
【0026】
本実施の形態に係る電動スクリュードライバ100は上記のように構成される。次に当該電動スクリュードライバ100の作用ないし使用方法について以下説明する。作業者は、工具ビット123先端にネジ124をセットするとともに、ネジ124の先端を被加工材125に当接させる。このとき作業者は、後述する理由によりネジ124に向かって強い押し付け荷重を作用させる必要はなく、ネジ124の先端を被加工材125に軽く当接させれば足りる。この状態で特に図示しないハンドグリップに設けられたトリガスイッチを投入してモータ113を回転駆動すると、出力軸113aおよび減速機構115を経て、第1スピンドル120が回転駆動される。
【0027】
このときストッパプレート163は、摩擦によって第1スピンドル120とともに回転するため、角バネ160の端部161は第1スピンドル120の回転に伴って回転可能とされる。第1スピンドル120の大径部120aの正転方向(モータ113から見て右回り)への回転により、これとは反対に左回りに巻かれた角バネ160は、両者間の摩擦の作用により、第1スピンドル120の大径部120a外周面に巻き付き、さらに第2スピンドル130の外周面に巻き付く。この結果、モータ113の回転トルクは、第1スピンドル120から角バネ160を介して第2スピンドル130に伝達される。
【0028】
角バネ160が第1スピンドル120の大径部120a外周面および第2スピンドル130外周面に巻き付くことによって、第1スピンドルの回転が第2スピンドル130に伝達される。するとクラッチカム140が第2スピンドル130とともに回転され、クラッチカム140と第3スピンドル150双方の歯141,151の噛み合い係合を通じて第3スピンドル150が回転駆動される。第3スピンドル150の回転により工具ビット123およびネジ124が回転駆動され、これによってネジ124が被加工材125へ締め込まれていく。
【0029】
被加工材125へのネジ124の締付作業が最終段階に至り、ネジ着座部124aが被加工材125に着座した場合、もはや締付ができなくなったネジ124に対し電動スクリュードライバ100はモータ113の回転トルクをさらに伝達しようとする結果、図2に示すように、スプリング171の付勢力に抗する形でクラッチカム140側の歯141が第3スピンドル150側の歯151に対して乗り上げることとなり、当該歯141,151間の乗り上げによってクラッチカム140は第2スピンドル130の軸方向において第1スピンドル120側(図中右方向)へ移動動作する。すると軸方向については当該クラッチカム140と一体とされたストッパピン146が第1スピンドル120側へ移動動作し、ストッパピン先端部146aがストッパプレート163に設けられたストッパピン係合部163aに係合することとなる。
【0030】
上述のようにストッパピン146はクラッチカム140(および第2スピンドル130)の回転を受承しない構成とされているので、ストッパピン146によってストッパプレート163が係止されることで、ストッパプレート163と第1スピンドル120との一体的な回転が解除される。すなわち第1スピンドル120が回転しても、ストッパプレート163はストッパピン146に係止され、ベアリング165を介して第1スピンドル120との間の相対的な回転が許容されることとなる。
【0031】
この結果、角バネ160は、その端部161が第1スピンドル120の回転方向への移動を規制されることにより、第1スピンドル120の大径部120a外周への巻き付きが不能となる。この結果、第1スピンドル120および第2スピンドル130への巻き付きが解除され、モータ113の回転トルクの第1スピンドル120から第2スピンドル130への伝達が解除され、第1スピンドル120は第2スピンドルを回転駆動することなく遊転する。なおトルク伝達は瞬時に解除されることが可能である。
【0032】
以上のように本実施の形態に係る電動スクリュードライバ100では、図1に示すようにネジ124を被加工材125に当接させてトリガスイッチ操作によりモータ113を駆動するだけで、角バネ160の第1スピンドル120および第2スピンドル130へ瞬時に巻き付き、当該モータ113の駆動トルクが工具ビット123およびネジ124へと迅速に伝達されることとなる。
【0033】
一方、ネジ124の締付作業が終了して締付トルクが所定範囲を超えて大きくなると、第3スピンドル150の歯151に対してクラッチカム140の歯141が乗り上げることにより、クラッチカム140が軸方向に移動し、ストッパピン146がストッパプレート163を係止する。この結果、角バネ160の第1スピンドル120への巻きつきが不能となり、角バネ160の第1スピンドル120に対する巻き付きが瞬時に解除され、モータ113の回転トルクの伝達が迅速かつ確実に解除されることとなる。
【0034】
本実施の形態によれば、第1スピンドル120から第2スピンドル130へとモータ113の駆動トルクを伝達するのに角バネ160が用いられている。当該角バネ160によるモータ113の駆動トルク伝達は、締付トルク量に応じてトルク伝達解除手段145が適宜解除可能な構成であるため、作業者は従来の技術のように電動スクリュードライバに押し込み荷重を作用させて回転部材同士を係合させる必要がなく、合理的にネジの締付作業を遂行することが可能となった。
【0035】
とりわけユニバーサルジョイント等のように、比較的狭隘な作業領域にて締付られるネジ形態では、工具ビット123の長軸方向とネジの締付進行方向とが合致しない場合があるが、このような場合であってもモータ113のトルク伝達につきネジ締付方向に押し込み荷重を作用させる必要がなく、かかるユニバーサルジョイント等のネジ締付のためのトルクの伝達および伝達解除を合理的に行うことが可能となった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、電動スクリュードライバにつき、ネジ締付のためのトルクの伝達および伝達解除を合理的に行うのに有用な技術が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態である電動スクリュードライバの要部の構成を示す断面図である。
【図2】 本実施の形態である電動スクリュードライバにつき、第1スピンドルに対するトルク伝達バネの巻き付きが解除された状態を示す。
【符号の説明】
100 電動スクリュードライバ
110 モータハウジング
110a スリーブ
111 ギアハウジング
112 本体部
113 モータ
115 減速機構
116 減速ギア
120 第1スピンドル(第1の回転部材)
120a 大径部
120b 小径部
123 工具ビット(工具)
124 ネジ
124a ネジ頭部着座面
125 被加工材
130 第2スピンドル(第2の回転部材)
132 溝
140 クラッチカム(クラッチ手段)
141 歯
143 スチールボール
145 トルク伝達解除手段
146 ストッパピン
146a ストッパピン先端部
150 第3スピンドル(第3の回転部材)
151 歯
153 工具ビット取付用チャック
160 角バネ(トルク伝達バネ)
161 角バネ端部
163 ストッパプレート
163a ストッパピン係合部
165 ベアリング
165 ストッパピン係合部
171 スプリング
172 スプリング付勢力調整手段
173 設定トルク調整リング
175 設定トルク調整用ピン
177 設定トルク調整用スリーブ
179 スプリング支持ワッシャ
181 ワンウェイクラッチ

Claims (3)

  1. モータにより回転する第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材の回転を受承して回転駆動可能とされた第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材および第2の回転部材を介して回転駆動されることでネジ締付作業を遂行する工具と、
    前記モータによる第1の回転部材の所定方向への回転によって前記第1および第2の回転部材に巻き付き、これによって前記第1の回転部材から前記第2の回転部材へと前記モータのトルクを伝達するトルク伝達バネと、
    前記第 2 の回転部材よりも前記工具側に位置する第3の回転部材と、を有し、
    前記第2の回転部材はクラッチ手段を介して前記第3の回転部材に連接され、
    前記クラッチ手段は前記工具による締付トルク量に応じて前記第1の回転部材側へ軸方向に移動し、
    当該クラッチ手段の軸方向の移動に基づいて前記トルク伝達バネの前記第 1 の回転部材に対する巻き付きおよび巻き付き解除が行われることを特徴とする電動スクリュードライバ。
  2. 請求項に記載の電動スクリュードライバであって、
    前記クラッチ手段は、前記第1の回転部材側へ延在する係止手段を有し、常時にはスプリングによって前記第1の回転部材から離反するように付勢されるとともに、前記工具による締付トルク量が所定の範囲を超えた場合に前記スプリングの付勢に抗して前記第1の回転部材側に移動し、これによって前記係止手段が前記トルク伝達バネを係止して前記第1の回転部材に対する巻き付きを解除することを特徴とする電動スクリュードライバ。
  3. 請求項1または2に記載の電動スクリュードライバであって、
    前記第1の回転部材から前記トルク伝達バネおよび前記第2の回転部材を介して前記モータのトルクを前記工具に伝達する第1のトルク伝達経路と、
    前記モータを逆転駆動することで前記トルク伝達バネによるトルク伝達が解除された状態において、前記第1回転部材からワンウェイクラッチを介して前記モータの逆転駆動トルクを前記工具に伝達する第2のトルク伝達経路とを有することを特徴とする電動スクリュードライバ。
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