JP2001330053A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2001330053A
JP2001330053A JP2000157979A JP2000157979A JP2001330053A JP 2001330053 A JP2001330053 A JP 2001330053A JP 2000157979 A JP2000157979 A JP 2000157979A JP 2000157979 A JP2000157979 A JP 2000157979A JP 2001330053 A JP2001330053 A JP 2001330053A
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driven
driving
power transmission
output gear
rotating body
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JP2000157979A
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Hiroshi Nakakura
弘 仲倉
Tadaaki Nekotsuka
忠明 猫塚
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Jidosha Buhin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Buhin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力伝達をオフからオンに切り換えるときに
生じるギヤ鳴りやショック等を抑制できる動力伝達装置
を提供する。 【解決手段】 駆動回転体11と、駆動回転体11に対
向配置された従動回転体12と、従動回転体12に係脱
される動力取出部9とを備えた動力伝達装置1であっ
て、駆動回転体11に設けられた駆動凸部11bと、駆
動凸部11bに係合すべく従動回転体12に設けられた
従動凸部12bと、これら駆動凸部11bと従動凸部1
2bとを周方向に所定回動角θ離した状態で弾性的に保
持する弾性保持部材25とを備えたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝達装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】動力伝達装置として、エンジンによって
回転駆動されているトランスミッションの駆動回転体
(アウトプットギヤ等)の側部に、動力取出部(ドグク
ラッチ等)を係脱させることにより、駆動回転体(アウ
トプットギヤ等)の回転を動力取出部(ドグクラッチ
等)を介し、出力軸(PTO軸等)にオンオフするよう
にしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかるタイプ
においては、回転駆動されている駆動回転体(アウトプ
ットギヤ等)の側部に対し、静止状態の動力取出部(ド
グクラッチ等)を係脱させるため、その係合時すなわち
動力伝達をオフからオンに切り換えるときに、両者の相
対回転差に基づくギヤ鳴りが生じ易い。また、係合時に
大きなショックが生じるため、シフトフィーリングが悪
化し、コントロール系(シフトロッド、シフトフォーク
等)に大きな衝撃が加わってしまう。
【0004】これらの問題は、運転者が車両のクラッチ
を切ってトランスミッションの駆動回転体(アウトプッ
トギヤ等)の回転が十分下がるのを待った後、動力取出
部(ドグクラッチ等)を係合させれば生じないものの、
運転者が常にこのような使用方法を取るとは限らない。
すなわち、運転者が誤って、駆動回転体(アウトプット
ギヤ等)がある程度以上の速度で回転しているときに、
動力取出部(ドグクラッチ等)を係合させてしまうこと
も考えられ、この場合、前述したギヤ鳴り等の種々の問
題が生じる。
【0005】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、動力伝達をオフからオンに切り換えるときに生
じるギヤ鳴りやショック等を抑制できる動力伝達装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、駆動回転体と、該駆動回転体に対向配置された
従動回転体と、該従動回転体に係脱される動力取出部と
を備えた動力伝達装置であって、上記駆動回転体に設け
られた駆動凸部と、該駆動凸部に係合すべく上記従動回
転体に設けられた従動凸部と、これら駆動凸部と従動凸
部とを周方向に所定回動角離した状態で弾性的に保持す
る弾性保持部材とを備えたものである。
【0007】本発明によれば、従動回転体は、駆動回転
体の回転に伴って、弾性保持部材を介して回転する。こ
のように回転する従動回転体に動力取出部(静止状態)
を係合させると、その瞬間、従動回転体は回転が止めら
れる。このとき、それまで回転していた従動回転体は、
弾性保持部材によって駆動回転体に弾性的に接続されて
連れ回されており、実質的には駆動回転体の回転トルク
を伝えていないため、動力取出部が係合されるとき、ギ
ヤ鳴り(歯鳴り)が生じることはない。
【0008】こうして動力取出部が係合されて静止され
た従動回転体に対し、駆動回転体は、その駆動凸部が従
動回転体の従動凸部に係合するまでの所定回動角分だ
け、弾性保持部材が変形することで相対的に回転する。
この相対回転の間、駆動回転体の回転は動力取出部に伝
わらない。よって、その間に、静止している従動回転体
に対する動力取出部の係合を完了させれば、それらをス
ムースに係合できる。従って、シフトフィーリングが向
上し、コントロール系(シフトロッド等)に加わる衝撃
が小さくなる。
【0009】その後、駆動回転体と従動回転体との相対
回転が進み、駆動凸部が従動凸部に係合すると、駆動回
転体と従動回転体とは再び一体的に回転し、駆動回転体
の回転が動力取出部に伝えられる。これにより、動力の
伝達がオンされる。その後、動力取出部を従動回転体か
ら切り離すと、動力の伝達がオフされ、従動回転体は、
弾性保持部材によって元の位置(駆動凸部と従動凸部と
を周方向に所定回動角離した位置)に戻される。
【0010】また、上記弾性保持部材は、上記従動凸部
を、上記駆動凸部の回転方向後方の隣に位置させて、弾
性的に保持するものであってもよい。こうすれば、駆動
凸部と従動凸部とを周方向に離す上記所定回動角、すな
わち、従動回転体に対して相対的に回転する駆動回転体
の所定回動角が最大となるため、従動回転体に動力取出
部を係合させるときの両者の静止時間(係合に利用でき
る時間)を最大とすることができる。
【0011】また、上記弾性保持部材は、上記駆動側回
転体と従動側回転体との間に設けられたバネからなって
いてもよい。また、上記動力取出部は、上記従動回転体
に対するドグクラッチを有するものであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を添付図面に
基いて説明する。
【0013】図1は本実施形態に係る動力伝達装置の各
部品の組付説明図、図2は上記動力伝達装置の側断面
図、図3は図2の III-III線断面図であり、図3(a) は
動力伝達前、図3(b) は動力伝達後を夫々示す図であ
る。
【0014】図2に示すように、この動力伝達装置1
は、フレーム2に軸支された出力軸3(PTO軸)を有
する。フレーム2は、所定間隔を隔てて平行に配置され
た一対の支持板部4、4と、それら支持板部4、4を繋
ぐ接続部5、5とからなる。PTO軸3は、各支持板部
4、4に軸受6、6を介して軸支されている。各支持板
部4、4には、シフトロッド7が挿通される穴8が、形
成されている。シフトロッド7は、その軸方向にスライ
ドし、後述するシフトスリーブ9(動力取出部)に係合
するシフトフォーク10を有する。
【0015】PTO軸3は、軸受6、6が装着される小
径部3a、3aと、アウトプットギヤ11(駆動回転
体)および従動回転体12が回転自在に装着される中径
部3bと、シフトスリーブ9(動力取出部)が回転固定
されて軸方向移動自在に装着される大径部3cとから一
体的に成形されている。中径部3bには、アウトプット
ギヤ11が、軸受14(滑り軸受、ニードルベアリング
等)を介して装着されている。アウトプットギヤ11
は、図示しないトランスミッションのギヤと噛合されて
おり、エンジンによって矢印Aの方向に回転駆動され
る。
【0016】アウトプットギヤ11は、図1にも示すよ
うに、PTO軸3が挿通される穴を有し外周面に歯15
が形成された円板状のギヤ本体11aと、ギヤ本体11
aの側面16に一体成形された円筒状の挿通部11c
と、挿通部11cの外周面17およびギヤ本体11aの
側面16に一体成形された駆動凸部11bとから一体的
に成形されている。駆動凸部11bは、図3にも示すよ
うに、軸方向から見て開き角45度程度の扇状の柱体から
なり、その側面18、19がPTO軸3の中心からの放
射線上に位置するように成形されている。
【0017】また、PTO軸3の中径部3bには、図1
および図2に示すように、アウトプットギヤ11に対向
するようにして、従動回転体12が軸受20(滑り軸
受、ニードルベアリング等)を介して装着されている。
従動回転体12は、PTO軸3が挿通される厚肉の円筒
部12aと、円筒部12aの側面21(アウトプットギ
ヤ11の対向面)に一体成形された従動凸部12bとか
ら一体的に成形されている。従動凸部12bは、駆動凸
部11bと同様に扇状の柱体からなり、円筒部の側面2
1からアウトプットギヤ11側へ延出されている。
【0018】従動凸部12bは、図3にも示すように、
軸方向から見て開き角45度程度の断面扇状となってお
り、その側面22、23がPTO軸3の中心からの放射
線上に位置するように成形されている。従動凸部12b
は、その軸方向の長さが駆動凸部11bの軸方向の長さ
よりも僅かに長く、その外周面の半径が駆動凸部11b
の外周面の半径と一致しており、その内周面の半径がア
ウトプットギヤ11の挿通部11cの外周面の半径より
僅かに大径に成形されている。かかる従動凸部12bの
両側面22、23は、アウトプットギヤ11体と従動回
転体12との相対回転によって、上記駆動凸部11bの
両側面18、19と夫々係脱する。
【0019】従動回転体12の外周面には、図1および
図2に示すように、円筒状のカバー24が被嵌されてい
る。カバー24は、その内方に駆動凸部11bおよび従
動凸部12bを収容する長さに成形されており、駆動凸
部11bと従動凸部12bとが相対回転したとき、両者
の間に何等かの物体(後述のバネ25等)が介入して挟
まるのを防止する。カバー24は、従動回転体12の円
筒部12aの外周面に、圧入やネジ止め等によって固定
されている。なお、このカバー24は省略しても構わな
い。
【0020】アウトプットギヤ11と従動回転体12と
の間には、図1、図2および図3(a) に示すように、駆
動凸部11bと従動凸部12bとを周方向に所定回動角
θ離した状態で弾性的に保持する弾性保持部材として、
弦巻状のバネ25が介設されている。バネ25は、一端
25aが軸方向に直線的に延ばされてアウトプットギヤ
11のギヤ本体11aの側面16に形成された穴26に
装着され、他端25bが径方向内方に直線的に延ばされ
てカバー24の穴を挿通して従動回転体12の円筒部1
2aに形成された穴27に装着されている。
【0021】バネ25は、図3(a) に示すように、通常
の状態では、従動凸部12bを、駆動凸部11bの回転
方向A(アウトプットギヤ11の回転方向)と逆方向の
隣に位置させて、弾性的に保持する。すなわち、バネ2
5は、通常の状態では、駆動凸部11bの回転方向後方
の側面19に従動凸部12bの一側面23が当接するよ
うに、アウトプットギヤ11と従動回転体12との相対
回動位置を保持し、図3(b) に示すように、アウトプッ
トギヤ11が従動回転体12に対して相対的に回転した
とき、駆動凸部11bの回転方向前方の側面18が従動
凸部12bの他側面22に当接するまで、両者の相対回
転を許容する。また、バネ25は、図3(b) の状態を図
3(a) の状態に復帰させるリターン機能を有する。
【0022】バネ25の巻回方向は、バネ25のリター
ン機能に考慮して、アウトプットギヤ11が従動回転体
12に対して図1に矢印で示す方向Aに相対的に回転し
たとき、巻き締まる方向に設定されている。但し、逆方
向でも構わない。また、このような弦巻状のバネ25に
限らず、弾性保持部材として、板バネを渦巻き状に徐々
に縮径成形したものを用いてもよい。要は、図3(a) の
状態から、駆動凸部11bの回転方向前方の側面18が
従動凸部12bの他側面22に当接するまでアウトプッ
トギヤ11と従動回転体12との相対回転を許容でき、
且つ、図3(b)の状態を図3(a) の状態に復帰させる機
能を有するものであればよい。
【0023】従動回転体12には、図1および図2に示
すように、動力取出部としてのシフトスリーブ9が係脱
される。シフトスリーブ9の内周面には、PTO軸3の
大径部3cに形成されたスプライン29に係合される溝
30が成形されている。シフトスリーブ9は、前述した
シフトフォーク10を介しシフトロッド7によって軸方
向に移動され、従動回転体12の円筒部12sに形成さ
れたスプライン31に係脱する。すなわち、このシフト
スリーブ9は、従動回転体12に対し、ドグクラッチと
して機能する。なお、スプライン29、31は、同一形
状であることは勿論である。
【0024】以上の構成からなる本実施形態の作用を述
べる。
【0025】アウトプットギヤ11は、エンジンによっ
て回転駆動されるトランスミッションのギヤに噛合され
ているため、エンジンとトランスミッションとの間に介
設された車両用クラッチが繋がっていれば、回転駆動さ
れる。このとき、シフトスリーブ9が図2に示すように
PTO軸3のスプライン29上にのみ位置していると、
アウトプットギヤ11は、図3(a) に示すように従動回
転体12bをバネ25を介して回転方向後方に引き連れ
て、PTO軸3上を回転する。この状態では、アウトプ
ットギヤ11の回転は、PTO軸3に伝わらない(動力
伝達オフ状態)。
【0026】アウトプットギヤ11の回転をPTO軸3
に伝えるには、図2に示すシフトスリーブ9(静止して
いることが多い)を、シフトフォーク10およびシフト
ロッド7を介して左方に移動させ、PTO軸3のスプラ
イン29および従動回転体12のスプライン31に跨が
るようにする。このように、PTO軸3と従動回転体1
2との間のドグクラッチをオンすると、それまでアウト
プットギヤ11にバネ25を介して連れ回されていた従
動回転体12の回転が、シフトスリーブ9によって止め
られる。
【0027】このとき、それまで回転していた従動回転
体12は、バネ25によってアウトプットギヤ11に弾
性的に接続されて連れ回されており、実質的にはアウト
プットギヤ11の回転トルクを伝えていないため、従動
回転体12のスプライン31にシフトスリーブ9の先端
部が係合されてその回転が停止される際、軽いシフト力
でシフトスリーブ9をスプライン31に係合でき、また
ギヤ鳴り(歯鳴り)が生じることもない。
【0028】すなわち、シフトスリーブ9の先端部を従
動回転体12のスプライン31に係合させる瞬間(ドグ
クラッチオンの瞬間)、従動回転体12には実質的にア
ウトプットギヤ11の回転トルクが伝わっていないの
で、ギヤ鳴り(歯鳴り)が生じることなく速やかに係合
させることができる。よって、シフトショックが小さ
く、シフトフィーリングが向上し、コントロール系(シ
フトロッド7、シフトフォーク10等)への衝撃入力が
小さくなる。
【0029】その後、シフトスリーブ9の先端部の係合
によって静止された従動回転体12に対し、図3(b) に
示すように、アウトプットギヤ11は、その駆動凸部1
1bが従動回転体12の従動凸部12bに係合するまで
の所定回動角θ分だけ、バネ25が変形する(巻き締ま
る)ことで、相対的に回転する。この相対回転の間(図
3(a) から図3(b) の間)、アウトプットギヤ11の回
転はシフトスリーブ9すなわちPTO軸3に伝わらな
い。
【0030】このように、アウトプットギヤ11が従動
回転体12に対して図3(b) に示す所定回動角θ分だけ
相対回転する間に、静止している従動回転体12のスプ
ライン31に対してシフトスリーブ9を奥部まで係合さ
せれば即ちシフトを完了させれば、シフト中には従動回
転体12とシフトスリーブ9とが共に静止状態であるた
め、それらをスムースに係合できる。よって、シフトに
要する力が小さくて済み、シフトフォーク10およびシ
フトロッド7に無理な力が加わらない。従って、シフト
フィーリングが向上する。
【0031】その後、アウトプットギヤ11の従動回転
体12に対する相対回転が進行して、アウトプットギヤ
11の駆動凸部11bの側面18が従動回転体12の従
動凸部12bの側面22に当接すると(図3(b) の状
態)、以降、従動回転体12は、従動凸部12bおよび
駆動凸部11bを介してアウトプットギヤ11に押さ
れ、再びアウトプットギヤ11と一体的に回転する。こ
の結果、アウトプットギヤ11の回転がシフトスリーブ
9すなわちPTO軸3に伝えられる(動力オン状態)。
このとき、バネ25は、巻き締られるように変形する。
【0032】その後、図3(b) の状態からシフトスリー
ブ9を従動回転体12のスプライン31から抜いて図2
の状態に戻すと(ドグクラッチをオフすると)、アウト
プットギヤ11からPTO軸3への回転の伝達が切れ、
動力オフ状態となる。このとき、従動回転体12は、巻
き締められていたバネ25が緩む復元力によって、図3
(b) の状態から図3(a) の状態に戻され、アウトプット
ギヤ11によってバネ25を介して連れ回される状態に
戻される(リセット)。
【0033】具体的には、本実施形態では、図3(b) に
示すように上記所定回動角θは略270 °(約 3/4回転)
であり、アウトプットギヤ11の回転数は 600〜1000rp
m 程度である。よって、アウトプットギヤ11の1回転
当たりの時間は、60sec /( 600〜1000rev )= 0.100
〜0.060 sec/rev となる。従って、図3(a) の状態から
図3(b) の状態に移行する時間、すなわちシフトに利用
できる時間は、 0.100〜0.060 sec × 270°/360 °=
0.075〜0.045 sec =75msec〜45msecとなる。
【0034】他方、シフトに要する時間(シフトスリー
ブ9の先端部がスプライン31に噛合し始めたときから
奥部までの噛合が完了する時間)は、10msec程度である
ことが実験で確認されており、シフトに利用できる時間
75msec〜45msecより短い。このため、シフト時、シフト
に要する時間中は常に従動回転体12が停止状態とな
り、シフトフォーク10およびシフトロッド7に無理な
力を生じさせることなく、シフトスリーブ9(停止状
態)によって動力オフからオンヘのスムーズなシフトを
確保できる。
【0035】また、本実施形態では、図3(a) に示すよ
うに、バネ25が従動凸部12bを駆動凸部11bの回
転方向Aと逆方向の隣に位置させて弾性保持するように
設定されているので、駆動凸部11bと従動凸部12b
とを周方向に離す所定回動角θ、すなわち、従動回転体
12に対して相対的に回転し得るアウトプットギヤ11
の所定回動角θが最大(略 270°)となる。よって、従
動回転体12のスプライン31にシフトスリーブ9を係
合させるときの両者の静止時間(シフトに利用できる時
間)を最大とすることができる。
【0036】なお、バネ25は、従動凸部12bと駆動
凸部11bとを略 180°間隔で弾性保持するように設定
されていてもよい。すなわち、上記所定回動角を略 180
°としてもよい。こうすれば、アウトプットギヤ11の
回転方向が逆方向の場合であっても、既述したものと同
様の作用効果を奏することができる。この場合であって
も、シフトに利用できる時間は (75msec〜45msec) /2
=37.5msec〜22.5msecであり、シフトに要する時間10ms
ecよりも長く、問題ない。
【0037】また、図3(a) の状態から図3(b) の状態
に移行するとき、駆動凸部11bの側面18が従動凸部
12bの側面22に衝突するため、少なくとも一方の側
面18又は22にウレタンゴム等の緩衝材を接着、溶
着、ネジ止め等により取り付け、衝突時の金属音を防止
するようにしてもよい。また、同様に、図3(b) の状態
から図3(a) の状態にリセット移行するときも、駆動凸
部11bの側面19が従動凸部12bの側面23に衝突
するため、少なくとも一方の側面19又は23にウレタ
ンゴム等の緩衝材を取り付けてもよい。
【0038】また、シフトスリーブ9を従動回転体12
のスプライン31に係合させるとき(ドグクラッチオン
時)、シフトスリーブ9すなわちPTO軸3は、必ずし
も静止している必要はなく、回転していても構わない。
但し、シフトスリーブ9すなわちPTO軸3の回転数(r
pm) は、アウトプットギヤ11の回転数(rpm) より遅く
なければならない。速い場合、図3(a) において受動凸
部12bが駆動凸部11bを矢印方向Aに押し付けるこ
とになって図3(b) の状態に移行しないからである。
【0039】また、図2において、PTO軸3(小径部
3a)の左側に、既述した右側と同様の動力伝達装置1
を、回転方向勝手違いに改造して取り付けてもよい。こ
うすれば、アウトプットギヤ11の回転方向が図1乃至
図3に矢印Aで示す方向の場合は、図2に示す既述の動
力伝達装置1から動力を取り出すことができ、アウトプ
ットギヤ11の回転方向が矢印Aと逆方向の場合には、
図2にてPTO軸3(小径部3a)の左側に取り付けら
れる回転方向勝手違いに改造された動力伝達装置から動
力を取り出すことができる。
【0040】別の実施形態を図4に示す。図示するよう
に、この実施形態に係る動力伝達装置1aは、前実施形
態と基本的構成は同様であるため、同様の機能を発揮す
る部品には前実施形態と同一の符号を付してその説明を
省略する。この実施形態においては、従動凸部12bが
従動回転体12の外周面に取り付けられ、前実施形態の
アウトプットギヤ11の挿通部11cが省略されてお
り、従動凸部12bが前実施形態のように駆動凸部11
bの軸方向前方からではなく径方向内方から係合するよ
うになっているため、装置全体の長さを短くできる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る動力伝
達装置によれば、動力伝達をオフからオンに切り換える
ときに生じるギヤ鳴りやショック等を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る動力伝達装置の各部
品の組付説明図である。
【図2】上記動力伝達装置の側断面図である。
【図3】図2の III-III線断面図であり、図3(a) は動
力伝達前、図3(b) は動力伝達後を夫々示す図である。
【図4】別の実施形態に係る動力伝達装置の各部品の組
付説明図である。
【符号の説明】
1 動力伝達装置 9 動力取出部としてのシフトスリーブ 11 駆動回転体としてのアウトプットギヤ 11b 駆動凸部 12 従動回転体 12b 従動凸部 25 弾性保持部材としてのバネ θ 所定回動角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動回転体と、該駆動回転体に対向配置
    された従動回転体と、該従動回転体に係脱される動力取
    出部とを備えた動力伝達装置であって、上記駆動回転体
    に設けられた駆動凸部と、該駆動凸部に係合すべく上記
    従動回転体に設けられた従動凸部と、これら駆動凸部と
    従動凸部とを周方向に所定回動角離した状態で弾性的に
    保持する弾性保持部材とを備えたことを特徴とする動力
    伝達装置。
  2. 【請求項2】 上記弾性保持部材は、上記従動凸部を、
    上記駆動凸部の回転方向後方の隣に位置させて、弾性的
    に保持するものである請求項1記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 上記弾性保持部材は、上記駆動側回転体
    と従動側回転体との間に設けられたバネからなる請求項
    1乃至2記載の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 上記動力取出部は、上記従動回転体に対
    するドグクラッチを有する請求項1記載の動力伝達装
    置。
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