JP3562170B2 - 自動変速機付き車両の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機を備えた車両においてエンジン及び変速機を制御する制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のエンジン制御装置では、エンジン回転数Neやスロットル開度TVO等の運転条件に応じて燃料噴射量や点火時期等を制御しており、駆動力を必要としないアイドル運転時には、アイドル回転数を低下させることで燃料消費量の低減を促進することができるが、自動変速機を備えた車両においては、変速制御を行うための油圧を供給するポンプがエンジンによって駆動されているため、停車状態から再度発進を行う場合に、アイドル回転数が低く設定されていると、自動変速機内の油圧の上昇が遅れて、変速機構を構成するクラッチやブレーキなどの摩擦締結手段の締結が遅延することがあり、このような、摩擦締結手段の応答遅れを防止するものとして、特開平4−58022号公報などが知られいる。
【0003】
これは、燃料消費を低減するための低アイドル回転数(例えば、500rpm)と、通常のアイドル回転数(例えば、700rpm)の2つの目標アイドル回転数を備え、停車状態では低アイドル回転数を指令する一方、再度発進を行う場合に摩擦締結手段の締結が開始されたときには、目標アイドル回転数を一時的に高アイドル回転数に高めて、自動変速機の油圧ポンプの吐出量を増大させ、クラッチなどの摩擦締結手段の締結開始までの時間を短縮し、燃費の低減と運転性の向上を両立させようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の制御装置においては、摩擦締結手段の締結開始後は再び低アイドル回転数に設定されるため、油圧ポンプの吐出量が低減して完全に締結が行われるまでに時間を要するという問題があり、さらに、この締結開始後にアクセルペダルが踏まれてエンジン回転数が上昇すると、油圧ポンプの吐出量も低アイドル回転数からのエンジン回転数の上昇に応じて増大し、摩擦締結手段の締結が急激に行われて変速ショックが発生するという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、燃費低減のためにアイドル回転数を低減可能でありながら、自動変速機の摩擦締結手段の締結を迅速かつ円滑に行うことが可能な自動変速機付き車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、シフトレバーのシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、このシフト位置に基づく摩擦締結手段の締結、解放によって変速を行う自動変速機と、エンジンに駆動されるとともに、前記摩擦締結手段を駆動するための油圧を供給する油圧供給手段と、前記自動変速機の運転状態に基づいてアイドル回転数を変更するとともに、運転状態に応じてエンジンの制御を行うエンジン制御手段とを備えた自動変速機付き車両の制御装置において、車両が停車状態のときには前記アイドル回転数を、第1のアイドル回転数に設定するアイドル回転数低下手段と、前記シフト位置が停車状態から走行状態に変化したときに前記第1のアイドル回転数から第1のアイドル回転数よりも大きい第2のアイドル回転数へ変更するアイドル回転数上昇指令手段とを備え、前記アイドル回転数上昇指令手段は、車両の運転状態に基づいてシフト位置の変更を推定するシフト操作推定手段を備え、前記シフト操作推定手段がシフト位置の変更を推定した場合には、前記第1のアイドル回転数から第2のアイドル回転数へ変更する。
【0008】
また第2の発明は、前記第1の発明において、前記アイドル回転数低下手段は、前記シフト操作推定手段の推定に基づいて第2アイドル回転数が選択されてから所定時間内にシフト位置の変更がない場合には、アイドル回転数を第1アイドル回転数へ変更する。
【0009】
また第3の発明は、前記第1の発明において、前記アイドル回転数上昇指令手段は、車両が停車状態であっても前記シフト位置がニュートラル又はリバースのときには前記第1のアイドル回転数から第2のアイドル回転数へ変更する。
【0011】
【発明の効果】
第1の発明は、シフト位置が例えばDレンジからRレンジへ変更されそうな場合、予め第2のアイドル回転数へ上昇させておくことで、実際にシフト位置が変更されたときには、油圧供給手段から摩擦締結手段への吐出量が確保されて摩擦締結手段の締結を迅速に行うことができ、第1アイドル回転数によって燃料消費の節減を図りながらも、燃費の向上と変速動作の向上を両立できるのである。
【0012】
また第2の発明は、シフト位置が例えばDレンジからRレンジへ変更されると推定して第2のアイドル回転数へ上昇させてから、所定時間以内にシフト操作が行われない場合には、アイドル回転数を第1アイドル回転数へ低下させて燃費の向上を図ることができる。
【0013】
また第3の発明は、車両が停車状態であってもシフト位置がニュートラル又はリバースのときには第2アイドル回転数へ上昇させて、次に操作される確率の高いドライブレンジへの変速に対して待機し、実際にドライブレンジへのシフトが行われると、摩擦締結手段を迅速かつ円滑に締結して自動変速機付き車両の運転性を向上させることができ、また、ニュートラル又はリバースに設定される時間は全走行時間に対して非常に短いものであるため、アイドル回転数を上昇させても燃費の悪化を防ぐことができる。
【0014】
【実施形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、エンジン制御コントローラ1に制御されるエンジン11は、トルクコンバータ12を介して自動変速機10に連結されており、自動変速機10及びトルクコンバータ12は変速制御コントローラ2に制御される。
【0016】
自動変速機10は、図示しない多段変速機構に前記従来例と同様なクラッチやブレーキなどの摩擦締結手段を備えており、これら摩擦締結手段の駆動には自動変速機10内に設けた油圧ポンプ(図示せず)によって行われており、この油圧ポンプはトルクコンバータ12のポンプインペラを介してエンジン11の出力軸と同期的に駆動される。
【0017】
エンジン制御コントローラ1は、前記従来例と同様に、入力されるクランク角センサ8からのエンジン回転数Ne、スロットル開度センサ6からのスロットル開度TVO、図示しないエアフローメータからの吸入空気量及び図示しないアクセルペダルに設けたアイドルスイッチ信号などの運転状態に基づいて燃料噴射量や点火時期等を決定し、エンジン11の回転数Neを目標値に一致させるよう制御する。なお、アイドル運転時には、前記従来例と同様に、吸気通路に設けたバイパス通路の吸入空気量を調整することでアイドル回転数の制御を行っている。
【0018】
一方、変速制御コントローラ2は、シフトレバー3の操作に応じたインヒビタースイッチ4からのシフト位置、上記スロットル開度センサ6からのスロットル開度TVO及び図示しない車速センサからの車速VSP等に基づいて、車両の運転状態に応じた変速比となるように、自動変速機10へ変速段GEAR及びライン圧の制御信号を送出する。
【0019】
なお、インヒビタースイッチ4は、停車位置としてのパーキング位置「P」、又はニュートラル位置「N」と、走行位置としての、リバースレンジ「R」とドライブレンジ「D」を備え、各シフト位置へのシフトレバー3の操作は、P⇔R⇔N⇔Dの順に行われ、P→R、N、D及びN、D→Rへのシフト操作は、シフトレバー3に配設されたノブスイッチ30を押すことに許可される。
【0020】
さらに、変速制御コントローラ2にはステアリングの操舵角θを検出する操舵角センサ5が接続され、後述するように、アイドル回転数の制御を行う。
【0021】
ここで、エンジン制御コントローラ1は、駆動力を必要としないアイドル運転時のエンジン回転数Neの目標値を、燃料消費量を低減するための所定の低アイドル回転数であるNiminと、後述するように、自動変速機10の摩擦締結手段を迅速に作動させるための第2のアイドル回転数である高アイドル回転数Ni2を備え、アイドル運転時には変速制御コントローラ2からのクラッチ締結中信号Fcと、D→Rセレクト予想信号Fdr及びインヒビタースイッチ4からのシフト位置に基づいて、これら2つのアイドル回転数Nimin、Ni2を、後述するように選択的に切り替える。
【0022】
なお、低アイドル回転数Niminは、例えば、500rpmに設定される一方、高アイドル回転数Ni2は、例えば、700rpmに設定される。
【0023】
次に、エンジン制御コントローラ1で行われる制御の一例を図2のフローチャートに示し、また、変速制御コントローラ2で行われる制御の一例を図3、図4のフローチャートに示し、変速制御コントローラ2とエンジン制御コントローラ3の制御についてそれぞれ詳述する。なお、各フローチャートは所定時間毎、例えば10msec毎等にそれぞれ実行されるものである。
【0024】
まず、ステップS1では、インヒビタスイッチ4からの信号より、現在のシフト位置を読み込み、ステップS2ではシフト位置がニュートラル「N」、リバース「R」又はドライブ「D」のいずれかにあるか、すなわち、パーキング「P」以外にあるかを判定し、「P」以外のシフト位置であればステップS3へ進む一方「P」であればステップS8へ進んで目標アイドル回転数を低アイドル回転数Niminに設定する。
【0025】
ステップS3では、シフト位置が「D」にあるか否かを判定して、「D」でればステップS4へ進む一方、そうでない場合、すなわち、[N]又は「R」の場合には低アイドル回転数Niminでの運転を禁止するため、ステップS9へ進んで目標アイドル回転数を高アイドル回転数Ni2に設定する。
【0026】
そして、シフト位置が「D」の場合には、ステップS4で変速制御コントローラ2からのクラッチ締結中信号Fcを読み込む。
【0027】
ここで、クラッチ締結中信号Fcは、図3に示すように、変速制御コントローラ2で制御され、ステップS10でインヒビタースイッチ4からシフト位置を読み込み、ステップS11で前回読み込んだシフト位置から「R」又は「D」の走行状態のシフト位置へ変化したかを判定する。
【0028】
「R」又は「D」の走行状態のシフト位置へ変化した場合には。ステップS12でタイマのインクリメントを開始して、ステップS13で所定時間T1を経過するまでステップS14でクラッチ締結中信号FcをONにセットする。なお、所定時間T1は、例えば、1.5秒などに設定され、自動変速機10の摩擦締結手段が締結を完了するまでの時間に相当する値に予め設定される。
【0029】
一方、ステップS11の判定でシフト位置が変化していない場合、又はステップS13で所定時間T1が経過してステップS15でタイマをクリアした後には、ステップS16へ進んでクラッチ締結中信号FcをOFFにリセットする。
【0030】
こうして、シフト位置が走行状態の「R」又は「D」に変化した後、所定時間T1の間だけONとなるクラッチ締結中信号Fcを図2のステップS4で読み込んでから、ステップS5でこの信号FcがONであるか否かを判定し、クラッチ締結中信号Fcが0Nであれば、ステップS9へ進んで、目標アイドル回転数をNi2に設定する。
【0031】
次に、ステップS6では、図4に示すように、変速制御コントローラ2で制御されるD→Rセレクト予想信号Fdrを読み込む。
【0032】
図4に示すように、変速制御コントローラ2で制御されるD→Rセレクト予想信号Fdrは、ステップS20で操舵角センサ5が検出した操舵角θを読み込み、ステップS21でこの操舵角θが所定値θ1よりも大きいか否かを判定し、操舵角θの方がθ1より大きい場合には、ステップS22でD→Rセレクト予想信号FdrをONにセットする一方、そうでない場合にはOFFにリセットする。なお、図示はしないが、D→Rセレクト予想信号FdrがONになってから、所定時間が経過しても「R」レンジが選択されない場合には、D→Rセレクト予想信号FdrはOFFにリセットされる。
【0033】
こうして、運転者の操舵操作に応じたD→Rセレクト予想信号Fdrを、図2のステップS6で読み込んでから、ステップS7でこのD→Rセレクト予想信号Fdr信号がONであるか否かを判定し、この信号Frdが0Nであれば、ステップS9へ進んで、目標アイドル回転数をNi2に設定する一方、OFFの場合にはステップS8へ進んで低アイドル回転数Niminでの運転を許可する。
【0034】
上記図2〜図4のフローチャートを所定時間ごとに実行することにより、停車中のパーキング「P」では、ステップS2より無条件にアイドル回転数は低アイドル回転数Niminに設定されて、燃料消費の低減を図る一方、リバース「R」ないしニュートラル[N]では、上記ステップ3より無条件に高アイドル回転数Ni2に設定され、低アイドル回転数Niminでの運転が禁止され、さらに、ドライブ「D」では、運転状態に応じて低アイドル回転数Niminと高アイドル回転数Ni2が選択的に切り替えられる。
【0035】
ここで、各シフト位置について考えると、まず、ニュートラル[N]位置では、「P」へシフト操作を行わない限りは、必ず「D」ないし「R」の走行レンジに切り替えられるため、予め低アイドル回転数Niminでの運転を禁止して、高アイドル回転数Ni2で運転することにより、自動変速機10内の油圧ポンプは摩擦締結手段の締結動作に必要な所定の流量を常時確保でき、[N]から「D」または「R」レンジへ切り替えられたときには、前記従来例のように油圧の供給が遅れて変速の応答遅れや、アクセルペダルを踏み込んだ際の変速ショックを防いで円滑な変速動作を行うことが可能となる。
【0036】
さらに、車両の運転時間のうち、「N」レンジが設定される時間は少なく、また、特に、暖気中などの低水温時でこの「N」レンジが設定される比率が高く、低水温時ではエンジン制御コントローラ1の暖気補正などによって低アイドル回転数Niminでの運転が禁止される。このため、「N」レンジの時には常時高アイドル回転数Ni2に設定しても、車両走行時の全体的な燃費を悪化させることはほとんどなく、円滑な変速動作を確保することができるのである。
【0037】
一方、リバース「R」レンジでも「N」レンジと同様に、ステップS3より常時高アイドル回転数Ni2に設定されるが、この[R]レンジも前記従来例と同様に、低アイドル回転数Niminで運転すると「N」から「R」へ切り替えられた際に摩擦締結手段への油圧の応答遅れが発生するため、予めアイドル回転数を常時高アイドル回転数Ni2に設定することで、「R」レンジでの変速動作を円滑に行うことができる。
【0038】
また、車庫入れなどで前後進を繰り返す場合、「R」→「N」→「D」へのシフト操作が素早く行われる場合があり、このようなときに、予め「R」レンジで高アイドル回転数Ni2に設定しておくことで、「N」→「D」へのシフトの際に油圧ポンプの吐出量を確保して、迅速に変速動作を終了させることができる。また、燃料消費量については、一般に「R」レンジが選択される時間は短時間であるため、上記「N」レンジと同様に、全体的な燃費に悪影響を与えることはなく、燃費の低下を防ぎながら変速動作を迅速、かつ円滑に行うことができるのである。
【0039】
一方、ドライブ「D」レンジでは、上記ステップS5、S7より、クラッチ締結中信号Fc又はD→Rセレクト予測信号がONのときには、低アイドル回転数Niminでの運転を禁止して、より高い高アイドル回転数Ni2に設定しておく。
【0040】
例えば、「D」→「N」→「R」のシフト操作では、これらの操作をゆっくり行えば、上記「N」及び「R」レンジでの低アイドル回転数Niminの禁止制御により、アイドル回転数は高アイドル回転数Ni2を維持して油圧ポンプの吐出量を適正値に維持でき、迅速かつ円滑な変速動作を行うことができる。
【0041】
さらに、図3のように、シフト位置が走行状態、すなわち、「D」又は「R」へ変化してから所定時間T1の間、クラッチ締結中信号FcをONにすることで、前記従来例のように摩擦締結手段の締結が完了する以前に、アイドル回転数が低下するのを防いで、締結完了までの時間を短縮して変速動作を迅速に行うと共に、アクセルペダルを踏み込んだ際の変速ショックを防止することができるのである。
【0042】
しかし、「D」→「N」→「R」のシフト操作を迅速に行った場合では、「D」レンジのアイドル回転数の影響を受け、「D」レンジのアイドル回転数が低アイドルNiminの場合には、エンジン回転数の上昇、すなわち、油圧ポンプの吐出量の回復が遅れて摩擦締結手段の締結完了までに時間を要してしまう。
【0043】
そこで、図4に示したように、ステアリングの操舵角θが所定値θ1を超えると、例えば、車庫入れなどで引き続いて運転者が「R」レンジへ操作すると予測でき、D→Rセレクト予想信号をONに設定して、運転者がシフトレバー3を操作する以前に、「D」レンジの状態で予めアイドル回転数を低アイドル回転数Niminから高アイドル回転数Ni2へ切り替えておき、上記のような自動変速機10の油圧ポンプの吐出量を所定値(例えば、通常のアイドル回転数=高アイドル回転数Ni2)まで立ち上げておくことで、摩擦締結手段の締結完了までの時間を短縮して変速動作を迅速に行うと共に、アクセルペダルを踏み込んだ際の変速ショックを防止することができるのである。
【0044】
ここで、操舵角θによる「D」→「N」→「R」のシフトの予測がはずれた場合には、所定時間だけ高アイドル回転数Ni2となるが、この所定時間を短時間に設定することでアイドル回転数の上昇による燃費の低下や運転性の低下が発生することはなく、燃料消費の低減を図りながらも迅速かつ円滑な変速動作を行うことが可能となる。
【0045】
図5は第2の実施形態を示し、前記第1実施形態の図3に示した、クラッチ締結中信号Fcの制御をトルクコンバータ12を構成するタービン回転数Ntとエンジン回転数Neに基づいて行うようにしたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0046】
図1に示すように、トルクコンバータ12にはタービン回転数Ntを検出するタービン回転センサ7が配設され、変速制御コントローラ2は、ステップS30でエンジン制御コントローラ1から読み込んだエンジン回転数Neと、タービン回転数NtをステップS31で比較して、Ne≒Ntのときには摩擦締結手段が解放状態であるため、ステップS32でクラッチ締結中信号FcをONにする。
【0047】
一方、Ne<>Ntのときにはすでに摩擦締結手段が締結された運転状態であるため、クラッチ締結中信号FcをOFFにする。
【0048】
この場合にも、前記第1実施形態と同様に、「D」→「N」→「R」のシフト操作を行った場合に、摩擦締結手段の締結が完了するまでの間、自動変速機10内の油圧ポンプの吐出量を確保して、締結完了までの時間を前記従来例に比して短縮できるとともに、前記従来例のような変速ショックを防ぐことができる。
【0049】
図6は第3の実施形態を示し、前記第1実施形態の図4に示した、D→Rセレクト予想信号Fdrの制御を操舵角センサ5が検出した操舵角θの微分値である操舵角速度θvを、所定の速度θv1と比較して行うようにしたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0050】
ステップS20Aでは操舵角速度θvが所定の速度θv1を超えていれば、D→Rセレクト予想信号をONにする一方、そうでない場合にはOFFにリセットする。
【0051】
操舵角速度θvが大きい状態では、上記したように車庫入れなどの場合が多く、この場合には運転者が、D→Rへシフトすると予測できるため、D→Rセレクト予想信号FdrをONに設定することで
の予想を操舵角速度θvで行うことにより、前記第1実施形態と同様に「D」→「N」→「R」のシフト操作を迅速に行った場合でも、摩擦締結手段の応答遅れを防ぐことができ、燃料消費の低減を図りながらも迅速かつ円滑な変速動作を行うことが可能となる。
【0052】
図7は第4の実施形態を示し、前記第1実施形態の図4に示した、D→Rセレクト予想信号Fdrの制御を、インヒビタースイッチ3のノブスイッチ30の状況に応じて行うようにしたもので、その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
【0053】
ステップS40でインヒビタースイッチ40から読み込んだノブスイッチ30の信号がONの場合には、運転者がシフトレバー3を操作して「D」→「N」→「R」の操作を行うと予測できるため、ステップ42でD→Rセレクト予想信号をONにする一方、そうでない場合にはOFFにリセットする。
【0054】
「D」→「N」→「R」のシフト操作を行う場合には必ずシフトレバー3のノブスイッチ30を押す必要があるため、このスイッチがONであれば、運転者が「R」へ操作することが容易に予測でき、
前記第1実施形態と同様に「D」→「N」→「R」のシフト操作を迅速に行った場合でも、摩擦締結手段の応答遅れを防ぐことができ、燃料消費の低減を図りながらも迅速かつ円滑な変速動作を行うことが可能となる。なお、コラムシフトのシフトレバーでは、シフトレバーを運転者側へ引く操作をノブスイッチ30代わって検出すればよい。
【0055】
なお、上記実施形態において、「D」レンジから「R」レンジへのシフトを予想するD→Rセレクト予想信号Fdrの制御は、図示しないブレーキスイッチやスロットル開度TVOの変化に基づいて行うことができ、さらに、ファジー制御やAI制御によって行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す自動変速機及びエンジンのブロック図。
【図2】エンジン制御コントローラ変速制御コントローラで行われる制御の一例を示すフローチャート。
【図3】変速制御コントローラで行われる制御の一例を示すフローチャートで、クラッチ締結中信号Fcの制御を行うサブルーチンである。
【図4】変速制御コントローラで行われる制御の一例を示すフローチャートで、D−Rセレクト予想信号Frdの制御を行うサブルーチンである。
【図5】第2の実施形態を示すフローチャートで、クラッチ締結中信号Fcの制御を行うサブルーチンである。
【図6】第3の実施形態を示すフローチャートで、D−Rセレクト予想信号Frdの制御を行うサブルーチンである。
【図7】第3の実施形態を示すフローチャートで、D−Rセレクト予想信号Frdの制御を行うサブルーチンである。
【符号の説明】
1 エンジン制御コントローラ
2 変速制御コントローラ
3 シフトレバー
4 インヒビタースイッチ
5 操舵角センサ
6 スロットル開度センサ
7 タービン回転センサ
8 クランク角センサ
10 自動変速機
11 エンジン
12 トルクコンバータ
30 ノブスイッチ
50 シフト位置検出手段
100 摩擦締結手段
51 エンジン制御手段
52 アイドル回転数低下手段
53 アイドル回転数上昇指令手段
54 締結完了判定手段
55 高アイドル回転数保持手段
56 シフト操作推定手段

Claims (3)

  1. シフトレバーのシフト位置を検出するシフト位置検出手段と、
    このシフト位置に基づく摩擦締結手段の締結、解放によって変速を行う自動変速機と、
    エンジンに駆動されるとともに、前記摩擦締結手段を駆動するための油圧を供給する油圧供給手段と、
    前記自動変速機の運転状態に基づいてアイドル回転数を変更するとともに、運転状態に応じてエンジンの制御を行うエンジン制御手段とを備えた自動変速機付き車両の制御装置において、
    車両が停車状態のときには前記アイドル回転数を、第1のアイドル回転数に設定するアイドル回転数低下手段と、
    前記シフト位置が停車状態から走行状態に変化したときに前記第1のアイドル回転数から第1のアイドル回転数よりも大きい第2のアイドル回転数へ変更するアイドル回転数上昇指令手段とを備え、
    前記アイドル回転数上昇指令手段は、
    車両の運転状態に基づいてシフト位置の変更を推定するシフト操作推定手段を備え、
    前記シフト操作推定手段がシフト位置の変更を推定した場合には、前記第1のアイドル回転数から第2のアイドル回転数へ変更することを特徴とする自動変速機付き車両の制御装置。
  2. 前記アイドル回転数低下手段は、前記シフト操作推定手段の推定に基づいて第2アイドル回転数が選択されてから所定時間内にシフト位置の変更がない場合には、アイドル回転数を第1アイドル回転数へ変更することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機付き車両の制御装置。
  3. 前記アイドル回転数上昇指令手段は、車両が停車状態であっても前記シフト位置がニュートラル又はリバースのときには前記第1のアイドル回転数から第2のアイドル回転数へ変更することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機付き車両の制御装置。
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