JP3553624B2 - フロンの分解法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はマイクロ波加熱を利用したフロンの分解法に関する。本明細書において“フロン”または“フロンガス”とは,簡単な炭化水素類(例えばメタンやエタンなど)の幾つかの水素原子をフッ素原子や塩素原子で置換した一連の化合物を総称する意味で使用する。またマイクロ波とは周波数1〜数100GHzの電磁波を言う。
【0002】
【従来の技術】
フロンは洗浄剤,熱ポンプの冷媒,合成樹脂の発泡剤,スプレー剤等の用途に広く使用されてきたが,フロンは化学的に安定であるため,大気中に放出されると破壊されないまま成層圏に達してオゾン層を破壊する原因となることから世界的に社会問題化していることは周知のとおりである。その規制については今世紀中に全廃という国際決議がなされた。だが,フロンの分解に関する技術はまだ十分に確立されていないのが実状である。
【0003】
今世紀中にフロン全廃という国際決議がなされている以上,フロンの分解技術の確立は緊急課題である。現在,わが国で提案されているフロン分解技術としては次の5種類が代表的なものである。
【0004】
1). 燃焼分解法・・化石燃料の燃焼熱で内熱式または外熱式に加熱された装置内でフロンガスを分解するものであり,700℃以上の温度を必要とする。
2).プラズマ分解法・・プラズマトーチ内の最高10000℃に達するプラズマ流中にフロンガスを導入することによってフロンを高速分解する方法である。
3). 触媒分解法・・適切な固体触媒の表面にフロンガスと水蒸気を大気圧下で流通させることによってフロンを分解する。
4). 試薬分解法・・例えばナトリウムナフタレニド試薬を有機溶媒に溶解して気体または液体のフロンと反応させ,試薬中のNaイオンと, フロン中ののClおよびFとの反応によりNaClおよびNaFを生成させてフロンを還元分解する方法である。
5). 超臨界水分解法・・水の臨界点を超えた状態では液体とも気体とも異なる超臨界状態となるが,この状態ではフロンの加水分解が容易に進行する。この現象を利用してフロンを分解する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記1)〜5)のいずれのフロン分解法も未だ基礎研究段階にあり,汎用性のある確立した技術とは言えない。
【0006】
フロンの市場での流通は小容量のものから大容量のものまで各種各様に広く分布している。したがって,これらフロンの分解を行うには,種類や容量を問わず安全確実に分解できること,経済的な装置であること,分解に使用する資材が入手しやすく且つ安全であること,迅速に処理できること,等の要求を同時に満たす簡易な技術が望まれる。本発明はこの技術の提供を課題としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,アプリケータ内でマイクロ波をあててマグネタイトを発熱させ,この発熱状態にあるマグネタイトにフロンガスを接触させることを特徴とするフロン分解法を提供する。
【0008】
より詳しくは,マイクロ波の照射によってマグネタイトを500℃以上に発熱させ,この温度にあるマグネタイトに実質上非酸化性雰囲気下でフロンガスを接触させる。そのさい,マイクロ波透過性のセラミツクス製容器内にマグネタイトを装填してアプリケータ内に装入し,この容器の外側からマイクロ波を照射して容器内のマグネタイトを発熱させ,この容器内にフロンガスを通気させることによりマグネタイトとフロンガスとを接触させる。
【0009】
【作用】
周波数が1〜数100GHz の電磁波 (マイクロ波) を誘電体に照射してこれを加熱するマイクロ波加熱技術は, 調理用電子レンジはもとより,工業的にもゴム加硫装置, 各種材料の乾燥装置, 解凍装置, 溶融装置等の分野で広く利用されている。マグネタイト (酸化鉄・Fe )はマイクロ波を吸収して発熱する性質があるから,かようなマイクロ波加熱を利用した通常のアプリケータ内に被加熱物として処理すると,短時間で高温に達する。本発明においてマグネタイトとは酸化鉄のうち, マイクロ波によって発熱する性質のある Feを指している。マイクロ波照射による昇温速度と到達最高温度はマグネタイトの種類によっても相違するが,その一例を挙げると図1のとおりである。
【0010】
図1は,後記の実施例と同じ出力500W,周波数2.45GHzのマイクロ波加熱オーブンを使用し,人工マグネタイト粉(平均粒径が0.3 μm 以下),天然マグネタイト粉(−80meshの粉状鉄鉱石),ミルスケール(製鉄所圧延工場で発生した−32+80meshの Feを主成分とする酸化鉄粉)を,いずれも内容積30mlのアルミナ製磁性ルツボに15g入れた状態でマイクロ波加熱したときの測温結果である。温度の測定は,オーブン上部に穿った穴から磁性管を挿入し,この磁性管をルツボ内装入物中の底より7mmの位置にまで挿入し,この磁性管の底部をフアイバー式放射温度計を用いて行った。
【0011】
図1に見られるように,いずれの Fe粉も数分の間に800℃以上の温度に達するが,とりわけ人工マグネタイトはその昇温速度が大きい。昇温速度はマグネタイトの粒径によっても相違し,粒径が小さいほど昇温速度が大きくなることを本発明者らは確認している。
【0012】
このマイクロ波加熱によって発熱し且つ活性化したマグネタイトにフロンガスを接触させると後記の実施例に示したようにフロンが分解する。この分解はフロンの種類によらず,どの種のフロンも分解させることができる。分解反応は非酸化性雰囲気下で有利に進行する。このため,周囲雰囲気とは遮断された反応容器内でマグネタイトとフロンガスを接触させるのがよい。かような反応容器としてはセラミツクス製のものを使用すればよい。
【0013】
マイクロ波透過性のセラミツクス容器内にマグネタイト粉を装填し,これをアプリケータ内でマイクロ波照射すれば,容器にはマイクロ波エネルギーが実質上吸収されずに中身のマグネタイト粉が発熱する。容器形状を周囲雰囲気とは遮断されたものとしても同様である。したがって,この閉鎖容器内にマグネタイト粉を装填し,これをアプリケータ内で装入すると共に,この閉鎖容器内にフロンガスを通気するためのガスの出入管路を接続し,この管路を通じてフロンガスを容器内の発熱したマグネタイトに接触させるようにすれば,高い分解率でフロンを分解できる。
【0014】
マイクロ波が照射されて発熱しているマグネタイトにフロンが接触するとフロンの種類に応じ次のような反応が進行するものと考えられる。
Figure 0003553624
【0015】
すなわち, フロンはマグネタイト(Fe)と反応して,ヘマタイト(Fe)とハロゲン化鉄を生成すると共に,ガス成分として炭酸ガスおよびフロンの種類に応じてハロゲンガスを生成する。ここで,マグネタイトとは原則的には Feで表される鉄酸化物を意味するが, 広義には一般式(FeO)m・(Fe)nで表される鉄酸化物が本発明で言うマグネタイトに含まれる。
【0016】
このフロンとマグネタイトとの反応は,マイクロ波が照射されているマグネタイトは活性化状態にあるので,反応速度が極めて早く,またマグネタイトの表面に生成するヘマタイトとハロゲン化鉄はマイクロ波を吸収しないので,内部のマグネタイトはマイクロ波の照射を反応中も受け続け,この結果,該反応が吸熱反応であっても,その吸熱を補うに余りある発熱が内部から生じる結果,反応が停滞することなく連続的に進行するものと考えられる。
【0017】
一般に分子構造中にカーボンを2個有する100代のフロン(例えばフロンR−113,114,115 等) では,これが分解するとカーボンが1個の10代のフロン(例えばフロンR−11,12,13等) ができることがあると言われている。だが,本発明法によれば,例えこのような低級フロンが生成しても,これがマグネタイトに接触すると再び分解する。したがって,100代のフロンであろうと10代のものであろうと本発明に従えば, 分解率99.99 %以上であらゆるフロンが完全に分解できる。
【0018】
本発明法の実施にさいし,微粉状のマグネタイトを前述のセラミツクス製反応容器に装填すると,微粉ゆえにフロンガスの通気性が損なわれ,このためにマグネタイトとフロンガスと接触効率が悪くなることがある。これを防止するためには,マグネタイトよりも遙に大きな粒径をもつセラミツクス製の粒子(マイクロ波透過性の耐熱粒子)を該容器内に装入し,この粒子の間隙に微粉状マグネタイトを充填するようにするとよい。
【0019】
また,フロンガスを容器内のマグネタイト層に連続的に送り込むために,不活性ガスをキャリヤーとして用いてもよい。常温で液体であるようなフロンの場合には,液体フロンを入れたビンを温めることによりフロンを気化させ,その蒸発による膨張圧力を利用してフロンガスを容器内のマグネタイト層に連続的に送り込むようにすることができる。いずれにしても,マグネタイトとフロンガスとは非酸化性雰囲気下で接触されることがフロンの分解反応を行わせるうえで必要である。
【0020】
フロンガスを容器内のマグネタイト層に通気する場合には,マグネタイトが既に500℃以上の温度に発熱してから通気するようにするのがよい。具体的にはアプリケータ内のマグネタイトにマイクロ波を必要な時間だけ予め照射してマグネタイトが500℃以上になってから,フロンガスを通じるようにすればよい。フロンガスとマグネタイトとの接触を行わせている間はマイクロ波の照射を続行させておく。
【0021】
マグネタイトを装填する反応容器としては,予めマグネタイトを装填したカートリッジ式のものを用いるのが便利である。
【0022】
【実施例】
〔本発明法を実施する装置の例〕
図2に本発明法の実験に使用したフロン分解装置の例を示した。この装置は,出力 500W,周波数 2.45 GHz の市販の電子オーブンをフロン分解処理用に改造したものである。図2において,1はアプリケータ,2はマグネトロン本体を図解的に示している。マグネトロン本体2で発生するマイクロ波は,アイソレータ,パワーモニター,スリースタブチューナーを経て導波管3からアプリケータ1内に導入される。
【0023】
この市販装置のアプリケータ1の両側壁に孔をあけ,この両方の孔にステンレス鋼の短パイプ4と5を気密に装着した。短パイプ4はフロンガス導入用に,また短パイプ5は反応ガスの排出用に使用する。短パイプ4と5の炉内端にはスプリング介装の接続具6を取付け,この接続具6を介して,カセット式の反応容器7がパイプ4と5の間に脱着自在に取付けられるようになっている。
【0024】
試験に用いた反応容器7はその本体の内径が18mmで長さが200mmのアルミナ製の管である。この管の両端には短パイプ4と5に嵌入できる径に絞った接続部を有し,この両接続部に弁9が介装してある。反応管7の内部にはマグネタイト粉体8が装填される。そのさい,接続部側に粉体が流出しないように,セラミックフアイバーの栓10が挿入してある。
【0025】
マグネタイト粉体8の装填にさいし,これが圧密状態で充填されると通気性が劣化する。これを回避するためには,マグネタイト粉体8の中に小径のセラミツクス製ボール11を適量混合しておくとよい。
【0026】
装置の稼動にあたっては,アプリケータ1内に装着されたカセット式反応容器7にマイクロ波を適当な時間照射し,マグネタイトが発熱した状態で一方の短パイプ4の側から処理に供するフロンガスを適切な流量で供給する。これにより,フロンガスはマグネタイトと反応し,ヘマタイト( Fe),ハロゲン化鉄,一酸化炭素ガスおよびハロゲンガスに分解される。ヘマタイトとハロゲン化鉄は反応容器7内に残留し,一酸化炭素ガスとハロゲンガスは他方のパイプ5から系外に排出される。
【0027】
本装置はバッチ式で処理を行うものであるから,処理が終えれば,弁9によって反応容器7の両端を閉鎖し,接続具6から反応容器7を外す。また,必要に応じて新たなカセット式反応容器7をセットして処理に供する。
【0028】
処理に供するフロンの種類によっては常温で液体のものもある。この場合には液体フロンの入った容器を温浴などで外側から加熱してフロンガスを取り出すようにすればよい。また,窒素やアルゴン等の不活性ガスをキャリヤーガスに使用して,フロンガスを反応容器7内に強制的に通じるようにすることもできる。いずれにしても,フロンガス供給管路には流量計を挿入しておき,フロンガスの供給流量を適切に制御する。反応容器7から出る排ガスは必要な処理を施してから放出する。
【0029】
後記の実施例では,ここに説明した汎用電子オーブンをマイクロ波加熱装置に用いたが,本発明法はかような小型のマイクロ波加熱装置に限らず,工業用の大型の設備も勿論使用可能であり,マグネタイトの使用量や反応容器の形状や大きさもフロンガスの処理量や種類に応じて自由に変えることができる。
【0030】
また反応容器材料や反応容器内に挿入するボールはアルミナに限られることはなく,マイクロ波を透過する耐熱材料であればよく,例えばシリカやチタニア等のセラミツクス材料も使用できる。本発明で使用するマグネタイトも,人工マグネタイト,天然マグネタイト,ミルスケール等その種類は問わずあらゆるものが使用可能である。
【0031】
〔分解方法の実施例1〕
前記した反応容器7内に直径が約5mmのアルミナボール11を一杯に詰め,その間隙に−32meshのミルスケール35gを装填し,セラミックフアイバー10で両端部をカバーしたうえ,前記マイクロ波加熱装置のアプリケータ1内にセットした。このミルスケールは製鉄工場の普通鋼の圧延過程で発生したものでありマグネタイト(Fe)を主成分とするものである。一方,沸点が47.6℃のフロン113 (CCl) を100cc 入れたビンを,60℃に保持したウオーターバス中に浸漬し,該ビンで蒸発するフロンガスを流量調節計で35ml/minの流量で調節しながら,径が6mmのシリコンチューブ12を経て反応容器7内に通気した。
【0032】
この通気の開始は,反応容器7をアプリケータ1内にセットして8分間マイクロ波照射したあとで行い,通気中はマイクロ波照射を続けた。また,処理中にパイプ5を通じて排出する排ガスは全てテドラーバッグに捕集した。
【0033】
ビン中の液体フロン113 の或る一定量が蒸発し,これが全て反応容器7に送りこまれたことを確認したあと,処理を停止し,捕集した排ガス中にフロン113 が存在するか否かを,ガステック株式会社製の市販フロン検出計を用いて調べた。その結果,排ガス中のフロン113 の濃度は100ppm以下であった。すなわち, フロン113 は分解率は99.99 %以上であった。また排ガス中にフロン12, フロン114 およびフロン115 なども検出されなかった。このことは,フロン113 が他のフロンに変成しても,この変成したフロンも完全に分解したことを示している。
【0034】
また,反応後の容器中の反応生成物並びに排ガス中のガス成分を化学分析並びにX線回折した結果,次の反応式に従う反応が完結していることがわかった。
8Fe+3CCl→8Fe+4FeCl+4FeF+4CO+2CO+1/2Cl+1/2F
【0035】
〔分解方法の実施例2〕
ミルスケールに代えて平均粒径が 0.3μm の人工マグネタイトを使用した以外は,前記実施例1と同様にフロン113 の処理を行った。ただし,この場合のフロン 113の通気開始は人工マグネタイトをアプリケータ内で5分照射したあとに行ない,フロンガスの通気流量は45ml/minとした。
【0036】
処理後の排ガス中のフロン濃度を同様に調べた結果, フロンガス濃度は80ppm 以下であり,フロンの分解率は99.99 %以上であった。
【0037】
〔分解方法の実施例3〕
人工マグネタイトに代えて,−80メッシュの金平鉱山産の磁鉄鉱を用いた以外は前記実施例1と同様にフロン113 の処理を行った。この場合のフロンの通気開始は磁鉄鉱をアプリケータ内で5分照射したあとに行ない,フロンガスの通気流量は30ml/minとした。
【0038】
処理後の排ガス中のフロン濃度を同様に調べた結果, フロンガス濃度は80ppm 以下であり,フロンの分解率は99.99 %以上であった。
【0039】
〔分解方法の実施例4〕
アルミナボールを反応容器内に充填せず,ミルスケールだけを50g装填した以外は実施例1と同様にしてフロン113 の処理を行った。ただし, この場合のフロンガスの流量は10ml/minに低下させた。
【0040】
処理後の排ガス中のフロン濃度を同様に調べた結果, フロンガス濃度は100ppm以下であり,フロンの分解率は99.99 %以上であった。
【0041】
〔分解方法の実施例5〕
アルミナボールを反応容器内に充填せず,ミルスケールだけを50g装填し,また,ビン中の液体フロン113 を50℃の温浴で気化させて50ml流し, 更に窒素ガスを吹き込むことにより, この窒素ガスでフロンガスを搬送した以外は,実施例1と同様にしてフロン113 の処理を行った。ただし, この場合の窒素ガス流量は50ml/minとした。
【0042】
処理後の排ガス中のフロン濃度を同様に調べた結果, フロンガス濃度は120ppm以下であり,フロンの分解率は99%以上であった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によればマイクロ波加熱装置とマグネタイトを用いてフロンを分解するものであるから,特別な装置や試薬を用いることなくフロンが簡単に分解でき,しかもその分解率は99%以上, 好ましくは99.99 %以上が十分に達成できる。また反応容器をカートリッジ式にすることにより,操作が一段と簡単になる。マイクロ波加熱装置も家庭用電子レンジから工業用のものまであらゆるものが利用できる。このようなことから,オゾン層破壊問題の解決が急務化しているフロン対策に本発明は大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種のマグネタイトをマイクロ波加熱したときの昇温速度を示す図である。
【図2】本発明法の実施に使用した装置の機器配置系統図である。
【符号の説明】
1 アプリケータ
2 マグネトロン本体
3 導波管
4 フロンガス導入用パイプ
5 排ガス導出用パイプ
6 スプリング
7 セラミツクス製反応管
8 粉状マグネタイト
9 弁
10 セラミツクスフアイバーの栓
11 セラミツクス製ボール
12 フロンガス送気チューブ

Claims (6)

  1. アプリケータ内でマイクロ波をあててマグネタイトを発熱させ,この発熱状態にあるマグネタイトにフロンガスを接触させることからなるフロンの分解法。
  2. フロンガスは発熱状態にあるマグネタイトに非酸化雰囲気下で接触させられる請求項1に記載のフロンの分解法。
  3. マグネタイトは500℃以上の温度にある請求項1または2に記載のフロンの分解法。
  4. マグネタイトはマイクロ波透過性のセラミツクス製容器内に装填されたうえでアプリケータ内に装入され,この容器の外側からマイクロ波が照射され且つ該容器内にフロンガスが通気される請求項1,2または3に記載のフロンの分解法。
  5. 容器内には,粉状マグネタイトとマイクロ波透過性のセラミツクス粒体との混合物が装填される請求項4に記載のフロンの分解法。
  6. フロンガスは不活性ガスをキャリヤーとして容器内に通気される請求項4に記載のフロンの分解法。
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