JP3549082B2 - 車両用ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラウン管ディスプレイ等からなる画面に表示された地図上に、自車の現在位置及び進行方向等を表示する手段を備えた車両用ナビゲーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平8−116282号公報に示されるように、画面に地図情報を表示するように構成されたナビゲーション装置において、交通情報の放送電波を受信し、ナビゲーション装置の画面上に交通情報を表示するようにしたものが知られている。
【0003】
従来例によるナビゲーション装置における交通情報の表示の一例を図11及び図12を用いて説明する。図11及び図12に示すように、交通情報は、渋滞箇所とその渋滞長が文字で示される。図11では「上野毛」付近で渋滞長が5(km)であることを示している。また図12では、「高井戸」から「高島平」までの渋滞長が8(km)であることを示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、交通情報と地図情報は関連がなく、交通情報から地図上でどこが渋滞しているのか、直感的に分かりにくいという問題を有していた。例えば図11及び図12では交通情報を見た場合、交通情報に表示されている地点が、地図上のどこに対応しているか、分かりにくい。
【0005】
また上記従来の技術では、交通情報が多数あるため、本当に必要とする交通情報を見つけにくいという問題点を有していた。例えば地図上において自分の知りたい地点に関する渋滞情報が、多数存在する交通情報のどれに対応しているか分かりにくい。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、豊富な情報量を低下させることなく、交通情報と地図の対応付けをわかりやすくする優れた車両用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、交通情報に含まれる地名を選択し、選択した地名に関連する地図を表示するか、または交通情報を表示したい地図を選択し、選択した地図に関連する交通情報を案内するか、または経路を設定し、設定した経路に関連する交通情報を案内するようにしたものである。このようなナビゲーションを行うことにより、豊富な情報量を低下させることなく、交通情報と地図の対応付けをわかりやすくすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、交通情報を取得する交通情報取得手段と、前記交通情報取得手段によって取得された交通情報から地名を抽出する地名抽出手段と、前記地名抽出手段によって抽出された地名の中から任意の地名をユーザに選択させる地名選択手段と、前記地名選択手段において複数の地名が選択された場合には、選択された複数の地名を全て画面上に表示するように地図の縮尺を算出し、算出された地図の縮尺を用いて複数の地名を全て含む地図情報を前記地図情報記憶手段から読み出す地図情報読み出し手段と、前記地図情報読み出し手段から読み出した地図情報を表示する表示手段とを有するものである。
【0009】
本発明の請求項2記載の発明は、前記表示手段は、地名選択手段で選択した地名を強調して表示するようにしたものである。
【0014】
これらにより、請求項1、2の発明では豊富な情報量を低下させることなく、交通情報と地図の対応付けをわかりやすくすることができるという作用を有する。
【0025】
以下、本発明の各実施の形態について、図1から図10を用いて説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図1において、1は交通情報を取得する交通情報取得手段、2は交通情報取得手段1から得られた交通情報に含まれる地名を抽出する地名抽出手段、3は地名抽出手段2から得られた地名から任意の地名を選択する地名選択手段、4は地図情報を記憶する地図情報記憶手段、5は地名選択手段3で選択された地名に関係する地図情報を地図情報記憶手段4から読み出す地図情報読み出し手段、6は地図情報読み出し手段5から読み出した地図情報を表示する表示手段、7は車両の現在位置を検出する自車位置検出手段である。
【0027】
以上のように構成された車両用ナビゲーション装置の動作を説明する。
【0028】
交通情報取得手段1は現在普及しつつあるVICS(Vehicle Information andCommunication System)やATIS(Advanced Traffic Information Service)などのサービスによるリアルタイムな交通情報を取得する。例えばVICSにおいて交通情報は、FM多重放送,光ビーコン,電波ビーコンによって送信されてくる。VICSにおいて交通情報には、一般にレベル1と呼ばれる文字情報、レベル2と呼ばれる簡易図形情報、レベル3と呼ばれる渋滞情報がある。
【0029】
地名抽出手段2は、交通情報のうち、文字情報に含まれる地名のみを抽出する。例えば、図11では、地名である「上野毛」を抽出する。図12では、地名である「高井戸」及び「高島平」を抽出する。
【0030】
この場合の地名抽出手段2の動作の一例を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。まずステップS1では、交通情報取得手段1から交通情報を読み込み、ステップS2では地名抽出手段2で抽出した地名リストと交通情報の比較を行う。地名リストには、例えば表1に示すように、全国の主要地名とその地名が存在する地点の緯度及び経度が入っている。ステップS3では、交通情報と地名リストにのっている地名が一致しなかった場合は、ステップS1に戻り、別の交通情報を読み込む。ステップS4では交通情報と地名リストにのっている地名が一致した場合は、一致した地名とその地点の緯度及び経度を地名選択手段3に出力する。ステップS5では、すべての交通情報と地名リストの比較が終了したかを判断し、比較が終了していない場合はステップS1に戻り、比較が終了するまで処理を繰り返す。
【0031】
【表1】
【0032】
地名選択手段3では、地名抽出手段2で抽出した地名の中から、地図を表示したい地名を選択する。例えば、図11を選択した場合は、「上野毛」が選択される。図12を選択した場合は、「高井戸」及び「高島平」が選択される。このとき図12の地名部分を選択した場合、「高井戸」または「高島平」のどちらか一方が選択されても構わない。地名選択手段3は、選択された地名の存在する地点の緯度及び経度を地図情報読み出し手段5に与える。地名選択手段3が選択する地名の数は1つ以上とする。
【0033】
一方自車位置検出手段7は、現在普及しつつある衛星航法システム(GPS)や慣性航法システム等により車両の現在位置を緯度及び経度で検出するものである。
【0034】
地図情報記憶手段4には主要道路が記憶され、各道路ごとに高速道路,都市圏自動車専用道路,市街地路,郊外路,山岳路などの種別に分類されている。
【0035】
地図情報読み出し手段5は、地名選択手段3で選択された地名の存在する地点の緯度及び経度と、自車位置の緯度及び経度により、表示手段6に表示する地図の中心の緯度及び経度、及び地図の縮尺を算出して、地図情報記憶手段4より地図情報を読み出す。
【0036】
地図情報読み出し手段5の動作の一例を図3に示すフローチャートに基づいて説明する。まずステップS6では、地名選択手段3より選択された地名の存在する地点の緯度及び経度を読み込む。ステップS7では、選択された地名の存在する地点の緯度及び経度を全部読み終ったか判断し、読み終っていなかったら、ステップS6に戻る。読み終ったら、ステップS8に進む。ステップS8では、地名選択手段3で選択した地名に加えて現在地を含めた地図を表示手段6に表示するか否かで処理が分かれる。現在地を含めた地図を表示する場合は、ステップS9に進み、現在地を含めた地図を表示しない場合はステップS10に進む。
【0037】
ステップS9に進んだ場合は、地名選択手段3で選択された地名の緯度及び経度、及び現在地の緯度及び経度より、選択された地名及び現在地が表示できるような縮尺を算出する。縮尺の算出の方法の一例を図4を基に説明する。
【0038】
例えば選択された地名が地名a及び地名bの2つで、地点名aの緯度が緯度a、経度が経度a、地点bの緯度が緯度b、経度が経度b、そして現在地cの緯度が緯度c、経度が経度cの場合、まず地点a及び地点b及び現在地が含まれる外接矩形8を算出する。そしてこの外接矩形8が完全に表示画面9内に表示される縮尺を算出する。ここで、縮尺は1万分の1、2万分の1、4万分の1、8万分の1などで表される。1万分の1の方が狭域の地図を表示し、8万分の1の方が広域の地図を表示できる。ステップS11では、読み出す地図の中心の緯度及び経度を算出する。図4に示すように、読み出す地図の中心dの緯度を緯度d、経度を経度dとすると、緯度d、経度dは、図4に示す外接矩形8の中心となる。
【0039】
ステップS8で、現在地を含めた地図を表示しない場合は、ステップS10で現在地を含めず、選択された地名が表示できる縮尺を算出する。ステップS9との違いは、ステップS9では縮尺を算出する際に現在地を用いたが、ステップS10では現在地を使用せず地名選択手段3で選択した地名のみを使用するという点である。なお、地名選択手段3で選択された地名が1つの場合は、ステップS10で算出する縮尺は予め設定しておいた縮尺でも構わないし、最も詳細な縮尺でも構わない。この場合は、ステップS11で算出する読み出す地図の中心の緯度及び経度は、地名選択手段3で選択した地名の存在する地点の緯度及び経度となる。
【0040】
ステップS12では、ステップS9またはステップS10で算出した縮尺の地図情報を、ステップS11で算出した緯度及び経度を中心に読み出す。
【0041】
表示手段6では、地図情報読み出し手段5で読み出した地図を表示する。地図を表示する際に、地名選択手段3で選択した地名がわかりやすいように、選択した地名を強調表示する。この際の表示例を図5に示す。図5において、Aは自車位置検出手段7によって得られた現在地を示す自車マーク、Bは道路である。ここで表示される地図に表示される地名は地名a、地名b、地名c、地名dの4つであり、地名選択手段3で地名a及び地名bを選択したとすると、地名a及び地名bを地名選択手段3で選択しなかった地名c及び地名dとは違う色で表示する。
【0042】
なお、本実施の形態では地名選択手段3で選択した地名の色を選択しなかった地名の色と別の色にすることで強調表示したが、地名選択手段3で選択した地名を点滅表示することで強調表示しても構わない。
【0043】
なお、表示手段6では、地図情報読み出し手段5で読み出した地図のみを表示しても良いが、地図上に交通情報取得手段1で取得した交通情報を重ねて表示しても構わない。
【0044】
なお、本実施の形態の図4において、外接矩形8が表示画面9に完全に入るように中心の緯度及び経度及び縮尺を算出したが、現在地cが表示画面の中心に表示され更に地名選択手段3で選択された地名が表示画面に完全に入るように縮尺を算出しても構わない。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の車両用ナビゲーション装置は、交通情報に含まれる地名を選択し、選択した地名に関連する地図を表示する。また、表示手段は地名選択手段で選択した地名を強調表示するようにしたものである。これらにより、豊富な情報量を低下させることなく、交通情報と地図の対応付けをわかりやすくすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の車両用ナビゲーション装置の地名抽出手段の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の車両用ナビゲーション装置の地図情報読み出し手段の動作を示すフローチャートである。
【図4】図1の車両用ナビゲーション装置の動作を説明するための図である。
【図5】図1の車両用ナビゲーション装置の表示内容を示す画面図である。
【図6】従来の車両用ナビゲーション装置の表示内容を示す画面図である。
【図7】従来の車両用ナビゲーション装置の表示内容を示す画面図である。
【符号の説明】
1…交通情報取得手段、 2…地名抽出手段、 3…地名選択手段、 4…地図情報記憶手段、 5…地図情報読み出し手段、 6…表示手段、 7…自車位置検出手段。
Claims (2)
- 地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記交通情報取得手段によって取得された交通情報から地名を抽出する地名抽出手段と、
前記地名抽出手段によって抽出された地名の中から任意の地名をユーザに選択させる地名選択手段と、
前記地名選択手段において複数の地名が選択された場合には、選択された複数の地名を全て画面上に表示するように地図の縮尺を算出し、算出された地図の縮尺を用いて複数の地名を全て含む地図情報を前記地図情報記憶手段から読み出す地図情報読み出し手段と、
前記地図情報読み出し手段から読み出した地図情報を表示する表示手段とを有することを特徴とする車両用ナビゲーション装置。 - 前記表示手段は、前記地名選択手段で選択した地名を強調して表示することを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
Priority Applications (1)
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JP31490396A JP3549082B2 (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | 車両用ナビゲーション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JPH10161531A JPH10161531A (ja) | 1998-06-19 |
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ID=18059034
Family Applications (1)
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JP31490396A Expired - Fee Related JP3549082B2 (ja) | 1996-11-26 | 1996-11-26 | 車両用ナビゲーション装置 |
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Families Citing this family (1)
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-
1996
- 1996-11-26 JP JP31490396A patent/JP3549082B2/ja not_active Expired - Fee Related
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