JP3536388B2 - オイルポンプ装置 - Google Patents

オイルポンプ装置

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JP3536388B2
JP3536388B2 JP29745294A JP29745294A JP3536388B2 JP 3536388 B2 JP3536388 B2 JP 3536388B2 JP 29745294 A JP29745294 A JP 29745294A JP 29745294 A JP29745294 A JP 29745294A JP 3536388 B2 JP3536388 B2 JP 3536388B2
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直 広 原
木 金 剛 青
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン低回転域、中
回転域及び高回転域といった各回転域において最適の油
量をエンジンに圧送することのできるオイルポンプ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧が小さくなりがちなエンジン低回転
域では、オイルポンプから吐出された油を全てエンジン
に圧送し、油圧が大きくなりがちなエンジン高回転域で
は、オイルポンプからの吐出した油の一部を逃がすオイ
ルポンプ装置は、一般的に知られている。具体的に言う
と、これは、エンジンに連動して回転し、エンジンに油
を圧送するオイルポンプと、オイルポンプの吐出圧が設
定圧に達したとき(即ちエンジン回転数が設定回転数に
達したとき)にオイルポンプから吐出した油の一部を逃
がすリリーフ弁とを備えたものである。
【0003】ところが、このものでは、オイルポンプの
吐出圧が前記設定圧未満のエンジン中回転域では、必要
以上の油がエンジンに圧送され、その結果、エンジンの
摺動損失が大きくなって燃費が悪くなるという問題点が
ある。
【0004】そこで、従来、この問題点を解決するため
の技術として、実開昭63−73510号公報に示され
るものが知られている。このものは、吐出圧が設定圧以
上になるとオイルポンプの下流側とオイルパンとを結ぶ
リリーフ通路を開放して吐出油の一部をオイルパンに逃
す弁体と、弁体を閉方向に付勢するスプリングと、スプ
リングのセット位置を移動させてスプリングによる前記
設定圧を可変する設定圧可変装置とを有するものであ
る。ここで、設定圧可変装置は、スプリングの伸縮方向
とは直交する軸心を有する回転可能なピンと、ピンに一
体回転可能に固定され、スプリングのセット位置(一端
の位置)を可変するカムと、リンクを介してピンに連結
されピンを回転させるピン回転機構とを備えている。
【0005】このものでは、エンジン低回転域では、リ
リーフ弁によりリリーフ通路が閉塞されるため、エンジ
ンに全吐出量が圧送される。又、エンジン中回転域で
は、設定圧可変装置により比較的低い第1設定圧に設定
できるため、リリーフ弁によりリリーフ通路の一部が開
放し、吐出された油の内の第1所定量がオイルパンに逃
がされる。更に、エンジン高回転域では、設定圧可変装
置により第1設定圧よりも高い第2設定圧に設定できる
ため、リリーフ弁によりリリーフ通路が全開し、吐出さ
れた油の内の第1所定量よりも多い第2所定量がオイル
パンに逃がされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このもので
は、エンジンの回転領域に合わせて設定圧可変装置によ
りリリーフ弁のスプリングの設定荷重を変えるものであ
るため、設定圧可変装置のみならず可変指令を出すため
のコントローラが不可欠になり、その分コスト的に不利
である。
【0007】又、設定圧可変装置は、ピン、カム、リン
ク及びピン回転機構から構成されているため、構成部品
が多く複雑であり、この点からみてもコスト的に不利で
ある。
【0008】故に、本発明は、設定圧可変装置及び設定
圧可変装置に可変指令を出すコントローラを用いなくて
もエンジン中回転域において必要量の油をエンジンに圧
送することのできるオイルポンプ装置を提供すること
を、その技術的課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために請求項1の発明において講じた技術的手段(以
下第1の技術的手段と称する)は、油供給源と、前記油
供給源とエンジンとを結ぶメイン通路と、メイン通路の
途中に配設され、エンジンに連動して回転し、エンジン
に油を圧送するオイルポンプと、オイルポンプ下流側の
メイン通路と油供給源、オイルポンプ上流側のメイン通
路及びオイルポンプの吸入ポートの内の少なくとも何れ
か1つとを結ぶリリーフ通路と、リリーフ通路の途中に
配設され、オイルポンプの吐出圧に応じてリリーフ通路
を開閉するリリーフ弁とを備えたオイルポンプ装置にお
いて;リリーフ通路を、リリーフ弁上流側の入力通路
と、リリーフ弁下流側の出力通路とから構成し;リリー
フ弁は、入力通路に連通する入力ポートと、一端に入力
ポートに向けて開口する開口部と弁座とを有し、吐出圧
が第1設定圧に達したときに出力通路に連通する第1出
力ポートと、第1出力ポートよりも入力ポートに接近し
た位置に形成され吐出圧が第1設定圧よりも高い第2設
定圧に達したときに出力通路に連通する第2出力ポート
とが形成されたシリンダと、入力ポートに対向するよう
シリンダ内に移動自在に配設され、入力ポートに連通す
る貫通孔及び第2弁座を有し、シリンダに形成された弁
座に着脱可能で且つ入力ポート及び第2出力ポート間を
連通又は遮断する主弁体と、第2弁座に着脱することで
貫通孔を開閉し、入力ポート及び第1出力ポート間を連
通又は遮断する副弁体とから成り、吐出圧が第1設定圧
に達したときに入力ポートを第1出力ポートのみと連通
させ、吐出圧が第1設定圧よりも高い第2設定圧に達し
たときに入力ポートを少なくとも第2出力ポートと連通
させる弁体と、主弁体を弁座に着座させる方向に付勢す
る主スプリングと、副弁体を主スプリングの付勢方向と
同方向に付勢し、その設定荷重が主スプリングの設定荷
重よりも小さくされる副スプリングとから成るスプリン
グとから構成されるようにしたことである。
【0010】上記第1の技術的手段としては、以下に示
す形態が考えられる。
【0011】第1出力ポートを第2出力ポートよりも入
力ポートから離れた位置に形成し;弁体を、入力ポート
に連通する貫通孔及び第2弁座を有し、弁座に着脱可能
で且つ入力ポート及び第2出力ポート間を連通又は遮断
する主弁体と、第2弁座に着脱することで貫通孔を開閉
し、入力ポート及び第1出力ポート間を連通又は遮断す
る副弁体とから構成し;スプリングを、主弁体を弁座に
着座させる方向に付勢する主スプリングと、副弁体を主
スプリングの付勢方向と同方向に付勢し、その設定荷重
が主スプリングの設定荷重よりも小さくされてなる副ス
プリングとから構成したことである。
【0012】上記技術的課題を解決するために請求項2
の発明において講じた技術的手段(以下第2の技術的手
段と称する)は、リリーフ通路を、リリーフ弁上流側の
入力通路と、リリーフ弁下流側の出力通路とから構成
し;リリーフ弁が、入力通路に連通する入力ポートと、
一端に入力ポートに向けて開口する開口部と弁座とを有
するシリンダと、シリンダに形成され、出力通路に連通
する出力ポートと、出力ポートよりも入力ポートに接近
するようシリンダに形成され、出力ポートに連通する出
力溝と、入力ポートに対向するようシリンダ内に移動自
在に配設された弁座に着脱可能な弁体と、弁体を弁座に
着座する方向に付勢するスプリングとを備えたことであ
る。
【0013】上記技術的課題を解決するために請求項3
の発明において講じた技術的手段(以下第3の技術的手
段と称する)は、リリーフ通路を、リリーフ弁上流側の
入力通路と、リリーフ弁下流側の出力通路とから構成
し;リリーフ弁が、入力通路に開口する第1入力ポート
と、オイルポンプ上流側のメイン通路及び入力通路の内
の少なくとも何れか一方に連通する第2入力ポートと、
一端に第1入力ポートに向けて開口する開口部と弁座と
を有するシリンダと、シリンダに形成され、出力通路に
連通する出力ポートと、第1入力ポートに対向するよう
シリンダ内に移動自在に配設され、オイルポンプの吐出
圧が第1設定圧に達したときに第2入力ポートのみを出
力ポートと連通させ、吐出圧が第1設定圧よりも高い第
2設定圧に達したときに少なくとも第2入力ポートを出
力ポートと連通させる弁座に着脱可能な弁体と、弁体を
弁座に着座する方向に付勢するスプリングとを備えたこ
とである。
【0014】
【作用】上記第1の技術的手段の作用を以下に示す。
【0015】エンジン低回転域では、主弁体が弁座に着
座し且つ副弁体も主弁体の第2弁座に着座しているの
で、リリーフ通路が閉塞する。その結果、吐出油の全て
がエンジンに圧送される。又、エンジン中回転域では、
副弁体が第2弁座から離脱して副スプリングの付勢力に
抗して移動し、入力ポートが貫通孔を介して第1出力ポ
ートと連通する。その結果、吐出油の内の第1所定量が
例えば油供給源に逃される。このとき、主弁体は動かな
いため、入力ポート及び第2出力ポート間は遮断されて
いる。更に、エンジン高回転域では、主弁体が主スプリ
ングの付勢力に抗して移動し、入力ポートが第2出力ポ
ートとも連通する。その結果、吐出油の内の第1所定量
よりも多い第2所定量が例えば油供給源に逃される。
【0016】このように、上記第1の技術的手段によれ
ば、作動状態の異なる2つの弁体及びそれらを付勢する
設定荷重の異なる2つのスプリングにより前述の如く吐
出圧を制御したので、リリーフ弁の作動が一層確実なも
のとなる。
【0017】上記第2の技術的手段の作用を以下に示
す。エンジン低回転域では、弁体が弁座に着座した状態
となり、リリーフ通路が閉塞する。その結果、吐出油の
全てがエンジンに圧送される。又、エンジン中回転域で
は、弁体が弁座から離脱してスプリングに抗する方向に
移動し、入力ポートが出力溝のみと連通する。その結
果、吐出油の内の第1所定量が例えば油供給源に逃され
る。ここで、前記弁体の移動に伴いスプリングの自然長
からの縮み量が増加していき、スプリングのセット荷重
も大きくなっていくが、吐出圧による力がセット荷重と
釣り合った位置で弁体は停止し、その位置で維持され
る。更に、エンジン高回転域では、弁体が更にスプリン
グの付勢力に抗する方向に移動し、入力ポートが出力溝
及び出力ポートと連通する。その結果、吐出油の内の第
1所定量よりも多い第2所定量が例えば油供給源に逃さ
れる。このように、上記第2の技術的手段によれば、ス
プリングが縮むことでそのセット荷重が大きくなる点を
利用して単一の弁体及び単一のスプリングにより前述の
如く吐出圧を制御したので、リリーフ弁の構造が簡単に
なり、その分コスト的に有利である。
【0018】上記第3の技術的手段の作用を以下に示
す。
【0019】エンジン低回転域では、弁体が弁座に着座
しているので、リリーフ通路が閉塞する。その結果、吐
出油の全てがエンジンに圧送される。又、エンジン中回
転域では、弁体が弁座から離脱してスプリングの付勢力
に抗して移動し、第1入力ポートのみが出力ポートと連
通する。その結果、吐出油の内の第1所定量が例えば油
供給源に逃される。更に、エンジン高回転域では、弁体
がスプリングの付勢力に抗して更に移動し、第2入力ポ
ートも出力ポートに連通する。その結果、吐出油の内の
第1所定量よりも多い第2所定量が例えば油供給源に逃
される。
【0020】このように、上記第3の技術的手段によれ
ば、上記第1及び第2の技術的手段と同様に、エンジン
中回転域に達すると吐出油の一部が逃されるので、エン
ジン中回転域に過剰の吐出油がエンジンに圧送されるの
を回避でき、エンジンに必要量の油を圧送することが可
能になる。従って、エンジン中回転域において、エンジ
ンの摺動損失の増大を回避でき、その分燃費が向上す
る。
【0021】又、2つの入力ポートを設け、弁体により
エンジン中回転域に一方の入力ポートを出力ポートと連
通させ、エンジン高回転域に少なくとも他方の入力ポー
トを出力ポートと連通させるので、従来技術のような構
成が複雑な設定圧可変装置及び設定圧可変装置に可変指
令を出すコントローラが不要になり、その分コスト的に
有利になると共に占有スペースも短縮できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0023】図1は第1〜実施例に係るオイルポンプ
装置の全体構成図である。
【0024】図1に示すように、第1〜第実施例に係
るオイルポンプ装置10は、油が溜められたオイルパン
(油供給源)1と、オイルパン1とエンジン0とを結ぶ
メイン通路2と、メイン通路2の途中に配設され、エン
ジン0に連動して回転し、エンジン0に油を圧送するオ
イルポンプ3と、オイルポンプ3下流側のメイン通路
(以下第2メイン通路と称する)22とオイルパン1と
を結ぶリリーフ通路4と、リリーフ通路4の途中に配設
され、オイルポンプ3の吐出圧に応じてリリーフ通路4
を開閉するリリーフ弁5とを備えている。
【0025】リリーフ通路4は、リリーフ弁5上流側の
入力通路41と、リリーフ弁5下流側の出力通路42と
を有している。出力通路42は、第1出力通路421
と、第1出力通路421よりも遠方に位置する第2出力
通路422とを有している。尚、リリーフ通路4(即ち
出力通路42)は、オイルポンプ3上流側のメイン通路
(以下第1メイン通路と称する)21又はオイルポンプ
3の後述する吸入ポートに合流させても良い。
【0026】図2に示すように、オイルポンプ3は、ト
ロコイド型オイルポンプであり、円柱状空間311を有
するボデー31と、ボデー31に軸支された回転軸32
と、円柱状空間311内にて回転軸32の周りに支持さ
れたインナロータ33と、インナロータ33との間で複
数のポンプ室34を形成するようインナロータ33の周
りに配設されたアウタロータ35と、ポンプ室34に油
を吸入するための吸入ポート36と、ポンプ室34から
エンジンに向けて圧縮した油を吐出するための吐出ポー
ト37と、インナロータ33及びアウタロータ35を覆
うカバー38とを備えている。
【0027】ボデー31は、エンジン0のシリンダブロ
ック(図示せず)に固定されている。回転軸32は、エ
ンジン0のクランクシャフト(図示せず)に直結してい
る。
【0028】尚、この回転軸32はVベルト等を介して
クランクシャフトに連結しても良い。
【0029】尚、この回転軸32はクランクシャフトに
直結しても良い。インナロータ33は、複数の外歯33
1を有している。アウタロータ35は、インナロータ3
3の外歯331と係合する複数の内歯351を有してお
り、この回転中心は、インナロータ33の回転中心に対
して偏心している。
【0030】ポンプ室34は、吸入ポート36と連通し
インナロータ33の回転方向にいくに従いその容積が次
第に大きくなる吸入ポンプ室群341と、吐出ポート3
7と連通しインナロータ33の回転方向にいくに従いそ
の容積が次第に小さくなる吐出ポンプ室群(図示せず)
と、吸入ポンプ室群341と吐出ポンプ室群との間(即
ち吸入ポート36と吐出ポート37との間)に形成され
吸入及び吐出ポート36,37には連通していない最大
容積ポンプ室(図示せず)とから構成されている。従っ
て、インナロータ33の回転に伴い吸入ポンプ室群34
1が膨張することで吸入ポート36からオイルが吸入さ
れ、吐出ポンプ室群が圧縮されることで高圧のオイルが
吐出ポート37へ吐出される。
【0031】吸入ポート36は、第1メイン通路21に
連通しており、第1ポンプ室群341の底部に円弧状に
形成されている。吐出ポート37は、第2メイン通路2
2に連通しており、第2ポンプ室群の底部に円弧状に形
成されている。
【0032】上記の如く構成されたトロコイド型オイル
ポンプ3の作用について説明すると、回転軸32の回転
に伴いインナロータ33が回転してアウタロータ35も
インナロータ33の外歯331と係合しながら同一方向
(図2矢印方向)に回転する。すると、ポンプ室34の
容積変化により周知のポンプ作用が行われる。
【0033】尚、ここでは、トロコイド型オイルポンプ
を例にとって説明しているが、本発明はこれに限定され
る必要はなく、例えばベーンポンプ,外接ギヤポンプ,
プランジャポンプ等のオイルポンプを採用しても良い。
【0034】リリーフ弁5は、オイルポンプ3のボデー
31内に配置されている。尚、リリーフ弁5を、ボデー
31内に配置しなくても良い。
【0035】以下、図3,4を参照して、本発明の主要
部である第1〜第4実施例に係るリリーフ弁5について
説明する。尚、図3,4において、同一機能を有する部
材には同一符号を記した。
【0036】図3に示す第1実施例のリリーフ弁5は、
入力通路41に連通するようボデー31内に形成された
入力ポート51と、ボデー31内に形成され、一端に入
力ポート51に向けて開口する開口部521と弁座52
2とを有するシリンダ52と、第2出力通路422に連
通するようボデー31に形成された第1出力ポート53
と、第1出力通路421に連通するようボデー31に形
成された第2出力ポート54と、入力ポート51に対向
するようシリンダ52内に移動自在に配設され、オイル
ポンプ3の吐出圧が第1設定圧に達したときに入力ポー
ト51を第1出力ポート53のみと連通させ、吐出圧が
第1設定圧よりも高い第2設定圧に達したときに入力ポ
ート51を第1及び第2出力ポート53,54と連通さ
せる弁座522に着脱可能な弁体55と、弁体55を弁
座522に着座させる方向に付勢するスプリング56と
を備えている。
【0037】図において、第1出力ポート53は、第
2出力ポート54よりも入力ポート51から離れた位置
に形成されている。又、第1出力ポート53は第2出力
通路422に連通し、第2出力ポート54は第1出力通
路421に連通している。
【0038】弁体55は、ボール弁体である第1弁体
(副弁体)55aと、弁座522に着脱可能な円筒状の
第2弁体(主弁体)55bとから構成されている。第2
弁体55bは、オイルポンプ3の吐出圧が第1設定圧よ
りも高い第2設定圧に達したときに入力ポート51を第
1,第2出力ポート53,54と連通させるものであ
る。又、第2弁体55bには、凹部551b、入力ポー
ト51に連通する貫通孔553b及び貫通孔553bの
右端付近に位置する弁座554bが形成されている。
【0039】第1弁体55aは、第2弁体55bに形成
された弁座554bに着脱するよう第2弁体55bの凹
部551b内に収容され、吐出圧が第2設定圧よりも低
い第1設定圧に達したときに入力ポート51を第1出力
ポート53と連通させるものである。第2弁体55bの
凹部551b内には、第1弁体55aを収容するようリ
テーナ58が配設され、その中央部には、第1弁体55
aが開放したときに入力ポート51より進入した油を第
1出力ポート53へ案内するための案内孔581が形成
されている。
【0040】スプリング56は、第1弁体55aを弁座
554bに着座させる方向に付勢する第1スプリング
(副スプリング)56aと、第2弁体55bを弁座52
2に着座させる方向に付勢し、その設定荷重が第1スプ
リング56aの設定荷重よりも大きくされている第2ス
プリング(主スプリング)56bとから構成されてい
る。
【0041】第1スプリング56aは、第1弁体55a
と共に、リテーナ58内に形成された第1スプリング室
57a内に収容され、第1弁体55a及びリテーナ58
間に配設されている。第2スプリング56bは、第2ス
プリング室57b内に収容され、リテーナ58及びシリ
ンダ52間に配設されている。
【0042】図3及び図7を参照して、上記の如く構成
された第実施例に係るオイルポンプ装置10の作用に
ついて説明する。
【0043】エンジン低回転域(図のA,例えばエン
ジン回転数1500rpm未満)では、第1弁体55a
が弁座554bに着座し且つ第2弁体55bが弁座52
2に着座した状態となり、入力ポート51及び第1,第
2出力ポート53,54間の連通が遮断されている。そ
の結果、オイルポンプ3の吐出油の全てがエンジン0に
圧送される。従って、この区域においては、エンジン回
転数に比例してエンジン0への油供給量が増大する。
【0044】次に、エンジン中回転域(図のB,例え
ばエンジン回転数1500〜4000rpm)では、オ
イルポンプ3の吐出圧により第1弁体55aに作用する
力が第1スプリング56aの設定荷重よりも大きくなる
ので、第1弁体55aが第1弁座522から離脱して第
1スプリング56aの付勢力に抗して図右方向に移動
し、入力ポート51が貫通孔553b、第1スプリング
室57a、案内孔581及び第2スプリング室57bを
介して第1出力ポート53と連通する。その結果、吐出
油の内の第1所定量がオイルパン1に逃される。ここ
で、オイルポンプ3の吐出圧により第2弁体56aに作
用する力は第2スプリング56aの設定荷重よりも小さ
いので、第2弁体55bは動かない。従って、この区域
においては、図の斜線で示される過剰の吐出油がエン
ジン0に圧送されるのを回避できる。
【0045】最後に、エンジン高回転域(図のC,例
えばエンジン回転数4000rpm以上)では、更にオ
イルポンプ3の吐出圧が増大してその力が第2スプリン
グ56bの設定荷重よりも大きくなるため、第2弁体5
5bが第1弁体55aと共に第2スプリング56bの付
勢力に抗して図右方向に移動し、入力ポート51が第
1及び第2出力ポート53,54と連通する。その結
果、その結果、吐出油の内の第1所定量よりも多い第2
所定量がオイルパン1に逃される。従って、この区域に
おいても、過剰の吐出油がエンジン0に圧送されるのを
回避できる。
【0046】以上示したように、第実施例では、作動
状態の異なる2つの弁体55a,55b及びそれらを付
勢する設定荷重の異なる2つのスプリング56a,56
bにより前述の如く吐出圧を制御したので、リリーフ弁
5の作動が一層確実なものとなり、信頼性が向上する。
【0047】又、第2スプリング56bにより第1スプ
リング56aの一端を支持するリテーナ58を第2弁体
55bの凹部551b底面に押圧したので、リテーナ5
8を第2弁体に固着又は固定する必要がなくなり、その
分コスト的に有利である。
【0048】又、リテーナ58に形成した第1スプリン
グ室57a内にボール弁体55aが摺動自在に案内され
るので、ボール弁体55aがガタつくことはない。
【0049】更に、第1弁体55aがボール弁体なの
で、安価なものとなる。
【0050】図に示す第実施例のリリーフ弁5は、
入力通路41に連通するようボデー31内に形成された
入力ポート51と、ボデー31内に形成され、一端に入
力ポート51に向けて開口する開口部521と弁座52
2とを有するシリンダ52と、第2出力通路422に連
通するようボデー31に形成された第2出力ポート54
と、第1出力通路421に連通し第2出力ポート54に
連通する出力溝59と、入力ポート51に対向するよう
シリンダ52内に移動自在に配設され、オイルポンプ3
の吐出圧が第1設定圧に達したときに入力ポート51を
出力溝59のみと連通させ、吐出圧が第1設定圧よりも
高い第2設定圧に達したときに入力ポート51を出力溝
59及び第2出力ポート54と連通させる弁座522に
着脱可能な弁体55と、弁体55を弁座522に着座さ
せる方向に付勢するスプリング56とを備えている。
の出力溝59は、ボデー32に形成され、第2出力ポー
ト54よりも入力ポート51よりに位置しており、その
開口面積は第2出力ポート54の開口面積よりも小さく
なっている。
【0051】図4及び図7を参照して、上記の如く構成
された第2実施例に係るオイルポンプ装置10の作用に
ついて説明する。エンジン低回転域(図7のA,例えば
エンジン回転数1500rpm未満)では、弁体55が
弁座522に着座した状態となり、入力ポート51及び
出力溝59,第2出力ポート54間の連通が遮断されて
いる。その結果、オイルポンプ3の吐出油の全てがエン
ジン0に圧送される。従って、この区域においては、エ
ンジン回転数に比例してエンジン0への油供給量が増大
する。
【0052】次に、エンジン中回転域(図7のB,例え
ばエンジン回転数1500〜4000rpm)では、オ
イルポンプ3の吐出圧により弁体55に作用する力がス
プリング56の設定荷重よりも大きくなるので、弁体5
5が弁座522から離脱してスプリング56の付勢力に
抗して図4右方向に移動し、入力ポート51が出力溝5
9のみと連通する。その結果、吐出油の内の第1所定量
がオイルパン1に逃される。ここで、弁体55の移動に
伴いスプリング56の自然長からの縮み量が増加してい
き、スプリング56のセット荷重も大きくなっていくの
で、吐出圧による力がセット荷重と釣り合った位置で弁
体55は停止し、その位置で維持される。従って、この
区域においては、図7の斜線で示される過剰の吐出油が
エンジン0に圧送されるのを回避できる。
【0053】最後に、エンジン高回転域(図7のC,例
えばエンジン回転数4000rpm以上)では、更にオ
イルポンプ3の吐出圧が増大するため、弁体55が更に
スプリング56の付勢力に抗する方向に図4右方向に移
動し、入力ポート51が出力溝59及び第2出力ポート
54と連通する。その結果、吐出油の内の第1所定量よ
りも多い第2所定量がオイルパン1に逃される。従っ
て、この区域においても、過剰の吐出油がエンジン0に
圧送されるのを回避できる。以上示したように、第2実
施例では、エンジン中回転域に達すると吐出油の一部が
逃されるので、エンジン中回転域に過剰の吐出油がエン
ジンに圧送されるのを回避でき、エンジンに必要量の油
を圧送することが可能になる。従って、エンジン中回転
域において、エンジンの摺動損失の増大を回避でき、そ
の分燃費が向上する。
【0054】第実施例では、第2出力ポート54より
も入力ポート51側に出力溝59を設けるだけでエンジ
ン中速回転域の吐出圧制御が可能となるので、単一の弁
体55及び単一のスプリング56を採用するだけで済む
ことから、リリーフ弁5の構造が簡単なものとなる。
【0055】図は第実施例に係るオイルポンプ装置
の全体構成図である。
【0056】図に示すように、第5実施例に係るオイ
ルポンプ装置10は、第1,2実施例と同様に、オイル
パン(油供給源)1と、メイン通路2と、オイルポンプ
3と、リリーフ通路4と、リリーフ弁5とを備えてい
る。
【0057】リリーフ通路4は、リリーフ弁5上流側の
入力通路41と、リリーフ弁5下流側の出力通路42と
を有している。入力通路41は、第1入力通路411
と、第1入力通路411よりも下流側のメイン通路2か
ら分岐する第2入力通路412とを有している。尚、第
2入力通路412は、第1入力通路411から分岐して
も良い。
【0058】尚、オイルポンプ3の構成は、第1,2
施例のものと同様であるので、その説明は省略する。
【0059】図を参照して、第実施例に係るリリー
フ弁5について説明する。
【0060】リリーフ弁5は、第1入力通路411に連
通する第1入力ポート51と、第2入力通路412に連
通する第2入力ポート60と、一端に第1入力ポート5
1に向けて開口する開口部521と弁座522とを有す
るシリンダ52と、シリンダ52に形成され、出力通路
42に連通する出力ポート54と、第1入力ポート51
に対向するようシリンダ52内に移動自在に配設され、
オイルポンプ3の吐出圧が第1設定圧に達したときに第
2入力ポート60のみを出力ポート54と連通させ、吐
出圧が第1設定圧よりも高い第2設定圧に達したときに
少なくとも第1入力ポート51を出力ポート54と連通
させる弁体55と、弁体55を弁座522に着座する方
向に付勢するスプリング56とを備えている。
【0061】第2入力ポート60は、出力ポート54に
対向するようシリンダ52の半径方向内側に向けて開口
しており、その径は第1入力ポート51の径よりも小さ
くなっている。尚、単一の出力ポート54は第2出力通
路422に連通するようボデー31に形成されたもので
ある。
【0062】弁体55には、凹部551及び円環状溝5
52が形成されている。凹部551底面及びシリンダ5
2間には、弁体55を弁座522に着座させる方向に付
勢するスプリング56が配設されている。円環状溝55
2は、第2入力ポート60及び出力ポート54間を連通
又は遮断するもので、その出力ポート54への開口幅
は、出力ポート54の径と略同等である。
【0063】尚、スプリング56は自然長からの縮み量
が増加するに従いそのセット荷重が増大するようになっ
ている。尚、スプリング56を収容する部屋57は、ボ
デー32に形成された通路523を介して大気と連通し
ている。
【0064】図及び図を参照して、上記の如く構成
された第5実施例に係るオイルポンプ装置10の作用に
ついて説明する。
【0065】エンジン低回転域(図のA,例えばエン
ジン回転数1500rpm未満)では、弁体55が弁座
522に着座した状態となり、第1及び第2入力ポート
51,60及び出力ポート54間の連通が遮断されてい
る。その結果、オイルポンプ3の吐出油の全てがエンジ
ン0に圧送される。従って、この区域においては、エン
ジン回転数に比例してエンジン0への油供給量が増大す
る。
【0066】次に、エンジン中回転域(図のB,例え
ばエンジン回転数1500〜4000rpm)では、オ
イルポンプ3の吐出圧により弁体55に作用する力がス
プリング56の設定荷重よりも大きくなるので、弁体5
5が弁座522から離脱してスプリング56の付勢力に
抗して図右方向に移動し、第2入力ポート60が円環
状溝552を介して出力ポート54のみと連通する。そ
の結果、吐出油の内の第1所定量がオイルパン1に逃さ
れる。ここで、弁体55の移動に伴いスプリング56の
自然長からの縮み量が増加していき、スプリング56の
セット荷重も大きくなっていくので、吐出圧による力が
セット荷重と釣り合った位置で弁体55は停止し、その
位置で維持される。従って、この区域においては、図
の斜線で示される過剰の吐出油がエンジン0に圧送され
るのを回避できる。
【0067】最後に、エンジン高回転域(図のC,例
えばエンジン回転数4000rpm以上)では、更にオ
イルポンプ3の吐出圧が増大するため、弁体55が更に
スプリング56の付勢力に抗する方向に図右方向に移
動し、第1及び第2入力ポート51,60が出力ポート
54と連通する。その結果、吐出油の内の第1所定量よ
りも多い第2所定量がオイルパン1に逃される。従っ
て、この区域においても、過剰の吐出油がエンジン0に
圧送されるのを回避できる。
【0068】以上示したように、第実施例では、2つ
の入力ポート51,60を設け、弁体55によりエンジ
ン中回転域に一方の入力ポート60を弁体55に形成し
た円環状溝552を介して出力ポート54と連通させ、
エンジン高回転域に少なくとも他方の入力ポート51を
出力ポート54と連通させたので、従来技術のような設
定圧可変装置及び設定圧可変装置に可変指令を出すコン
トローラが不要になり、その分コスト的に有利になると
共に占有スペースも短縮できる。
【0069】又、スプリング56が縮むことでそのセッ
ト荷重が大きくなる点を利用して単一の弁体55及び単
一のスプリング56により前述の如く吐出圧を制御した
ので、第1実施例と同様に、リリーフ弁5の構造が簡単
になり、その分コスト的に有利である。
【0070】又、第2入力ポート60の径を第1入力ポ
ート51の径よりも小さくしたので、リリーフ量を徐々
に増加させることが可能になる。
【0071】(比較例)図を参照して、比較例に係る
オイルポンプ装置について説明する。
【0072】比較例に係るオイルポンプ装置は、第1〜
実施例と同様に、オイルパン(油供給源)1と、メイ
ン通路2と、オイルポンプ3と、リリーフ通路4と、リ
リーフ弁5とを備えている。リリーフ通路4は、リリー
フ弁5上流側の入力通路41と、リリーフ弁5下流側の
出力通路42とを有している。
【0073】オイルポンプ3が、分割された2つの吸入
ポート36a,36bを有している。一方の吸入ポート
(以下第1吸入ポートと称する)36bは第1メイン通
路21を介してオイルパン1に結ばれ、他方の吸入ポー
ト(以下第2吸入ポートと称する)36aは負圧通路7
を介してリリーフ弁5の後述するスプリング室57に結
ばれている。
【0074】リリーフ弁5は、リリーフ通路4の途中に
配設され、オイルポンプ3の吐出圧に応じてリリーフ通
路4を開閉するものである。リリーフ弁5は、一端が入
力通路に開口するシリンダ52と、シリンダ52内に摺
動自在に配設され、弁座522に着脱可能な弁体55
と、弁体56を弁座522に着座させる方向に付勢する
スプリング56とを備えている。ここで、前述した如
く、スプリング56を収容するスプリング室57は、負
圧通路7を介して第2吸入ポート36bに連通している
ため、スプリング室57には常時負圧が導入されてい
る。
【0075】図及び図を参照して、比較例のオイル
ポンプ装置の作用について説明する。
【0076】エンジン低回転域(図のA,例えばエン
ジン回転数1500rpm未満)では、弁体55が弁座
522に着座した状態となり、リリーフ通路4が閉塞さ
れている。その結果、オイルポンプ3の吐出油の全てが
エンジン0に圧送される。従って、この区域において
は、エンジン回転数に比例してエンジン0への油供給量
が増大する。
【0077】次に、エンジン中回転域(図のB,例え
ばエンジン回転数1500〜4000rpm)では、オ
イルポンプ3の吐出圧により弁体55に作用する力は未
だスプリング56の設定荷重よりも小さいので、図
示す如く、オイルポンプ3の吐出油の全てがエンジン0
に圧送される。
【0078】最後に、エンジン高回転域(図のC,例
えばエンジン回転数4000rpm以上)では、スプリ
ング室57に導入される負圧が増大するため、その負圧
による力と吐出圧による力の和がスプリング56の設定
加重よりも大きくなることから、弁体55がスプリング
56の付勢力に抗する方向に移動し、リリーフ通路4が
開放する。その結果、吐出油の内の所定量がオイルパン
1に逃される。従って、この区域においては、図に示
す如く、過剰の吐出油がエンジン0に圧送されるのを回
避できる。
【0079】図から明らかなように、本第1〜第5実
施例では、エンジン中速回転域(図のB)において比
較例よりも多くの吐出油をリリーフさせることができ
る。
【0080】
【発明の効果】請求項1の発明は、以下の如く効果を有
する。
【0081】エンジン中回転域に達すると吐出油の一部
が逃されるので、エンジン中回転域に過剰の吐出油がエ
ンジンに圧送されるのを回避でき、エンジンに必要量の
油を圧送することが可能になる。従って、エンジン中回
転域において、エンジンの摺動損失の増大を回避でき、
その分燃費が向上する。
【0082】又、2つの出力ポートを設け、弁体により
エンジン中回転域に入力ポートを一方の出力ポートと連
通させ、エンジン高回転域に入力ポートを少なくとも他
方の出力ポートと連通させるので、従来技術のような構
成が複雑な設定圧可変装置及び設定圧可変装置に可変指
令を出すコントローラが不要になり、その分コスト的に
有利になると共に占有スペースも短縮できる。
【0083】作動状態の異なる2つの弁体及びそれらを
付勢する設定荷重の異なる2つのスプリングにより前述
の如く吐出圧を制御したので、リリーフ弁の作動が一層
確実なものとなる。
【0084】請求項の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0085】エンジン中回転域に達すると吐出油の一部
が逃されるので、エンジン中回転域に過剰の吐出油がエ
ンジンに圧送されるのを回避でき、エンジンに必要量の
油を圧送することが可能になる。従って、エンジン中回
転域において、エンジンの摺動損失の増大を回避でき、
その分燃費が向上する。
【0086】又、出力ポートと出力ポートよりも入力ポ
ート寄りに位置するよう出力ポートに連通する出力溝と
を設け、弁体によりエンジン中回転域に入力ポートを出
力溝と連通させ、エンジン高回転域に入力ポートを少な
くとも出力ポートと連通させるので、従来技術のような
構成が複雑な設定圧可変装置及び設定圧可変装置に可変
指令を出すコントローラが不要になり、その分コスト的
に有利になると共に占有スペースも短縮できる。
【0087】請求項の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0088】エンジン中回転域に達すると吐出油の一部
が逃されるので、エンジン中回転域に過剰の吐出油がエ
ンジンに圧送されるのを回避でき、エンジンに必要量の
油を圧送することが可能になる。従って、エンジン中回
転域において、エンジンの摺動損失の増大を回避でき、
その分燃費が向上する。
【0089】又、2つの入力ポートを設け、弁体により
エンジン中回転域に一方の入力ポートを出力ポートと連
通させ、エンジン高回転域に少なくとも他方の入力ポー
トを出力ポートと連通させるので、従来技術のような構
成が複雑な設定圧可変装置及び設定圧可変装置に可変指
令を出すコントローラが不要になり、その分コスト的に
有利になると共に占有スペースも短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第実施例に係るオイルポンプ
装置の全体構成図である。
【図2】本実施例に係るオイルポンプの平面図である。
【図3】第1実施例に係るリリーフ弁の断面図である。
【図4】第2実施例に係るリリーフ弁の断面図である。
【図5】本発明の第実施例に係るオイルポンプ装置の
全体構成図である。
【図6】第実施例に係るリリーフ弁の断面図である。
【図7】本実施例及び比較例の装置におけるエンジン回
転数とエンジンへのオイルの供給量との関係を示すグラ
フである。
【図8】本発明の比較例に係るオイルポンプ装置の全体
構成図である。
【符号の説明】
0 エンジン 1 オイルパン(油供給源) 2 メイン通路 3 オイルポンプ 4 リリーフ通路 41 入力通路 42 出力通路 5 リリーフ弁 51 入力ポート,第1入力ポート 52 シリンダ 521 開口部 522,524 弁座 53 第1出力ポート 54 第2出力ポート 55 弁体 55a 第1弁体(副弁体) 55b 第2弁体(主弁体) 553b 貫通孔 554b 弁座(第2弁座) 56 スプリング 56a 第1スプリング(副スプリング) 56b 第2スプリング(主スプリング) 59 出力溝 60 第2入力ポート
フロントページの続き (72)発明者 青 木 金 剛 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (72)発明者 久留美 隆 之 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (72)発明者 木 村 一 郎 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−200725(JP,A) 実開 平4−105913(JP,U) 実開 昭59−97218(JP,U) 実開 昭49−124439(JP,U) 実開 昭49−124438(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 1/16 F01M 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油供給源と、前記油供給源とエンジンと
    を結ぶメイン通路と、前記メイン通路の途中に配設さ
    れ、エンジンに連動して回転し、エンジンに油を圧送す
    るオイルポンプと、前記オイルポンプ下流側のメイン通
    路と前記油供給源、前記オイルポンプ上流側のメイン通
    路及び前記オイルポンプの吸入ポートの内の少なくとも
    何れか1つとを結ぶリリーフ通路と、前記リリーフ通路
    の途中に配設され、前記オイルポンプの吐出圧に応じて
    前記リリーフ通路を開閉するリリーフ弁とを備えたオイ
    ルポンプ装置において、 前記リリーフ通路は、前記リリーフ弁上流側の入力通路
    と、前記リリーフ弁下流側の出力通路とから構成され、 前記リリーフ弁は、前記入力通路に連通する入力ポート
    と、一端に前記入力ポートに向けて開口する開口部と弁
    座とを有し、前記吐出圧が第1設定圧に達したときに前
    記出力通路に連通する第1出力ポートと、前記第1出力
    ポートよりも前記入力ポートに接近した位置に形成され
    前記吐出圧が前記第1設定圧よりも高い第2設定圧に達
    したときに前記出力通路に連通する第2出力ポートとが
    形成されたシリンダと、前記入力ポートに対向するよう
    前記シリンダ内に移動自在に配設され、前記入力ポート
    に連通する貫通孔及び第2弁座を有し、前記シリンダに
    形成された弁座に着脱可能で且つ前記入力ポート及び前
    記第2出力ポート間を連通又は遮断する主弁体と、前記
    第2弁座に着脱することで貫通孔を開閉し、前記入力ポ
    ート及び前記第1出力ポート間を連通又は遮断する副弁
    体とから成り、前記吐出圧が第1設定圧に達したときに
    前記入力ポートを前記第1出力ポートのみと連通させ、
    吐出圧が第1設定圧よりも高い第2設定圧に達したとき
    に前記入力ポートを少なくとも前記第2出力ポートと連
    通させる弁体と、前記主弁体を前記弁座に着座させる方
    向に付勢する主スプリングと、前記副弁体を前記主スプ
    リングの付勢方向と同方向に付勢し、その設定荷重が前
    記主スプリングの設定荷重よりも小さくされる副スプリ
    ングとから成るスプリングとから構成されていることを
    特徴とするオイルポンプ装置。
  2. 【請求項2】 油供給源と、前記油供給源とエンジンと
    を結ぶメイン通路と、前記メイン通路の途中に配設さ
    れ、エンジンに連動して回転し、エンジンに油を圧送す
    るオイルポンプと、前記オイルポンプ下流側のメイン通
    路と前記油供給源、前記オイルポンプ上流側のメイン通
    路及び前記オイルポンプの吸入ポートの内の少なくとも
    何れか1つとを結ぶリリーフ通路と、前記リリーフ通路
    の途中に配設され、前記オイルポンプの吐出圧に応じて
    前記リリーフ通路を開閉するリリーフ弁とを備えたオイ
    ルポンプ装置において、 前記リリーフ通路は、前記リリーフ弁上流側の入力通路
    と、前記リリーフ弁下流側の出力通路とから構成され、 前記リリーフ弁は、前記入力通路に連通する入力ポート
    と、一端に前記入力ポートに向けて開口する開口部と弁
    座とを有するシリンダと、前記シリンダに形成され、前
    記出力通路に連通する出力ポートと、前記出力ポートよ
    りも前記入力ポートに接近するよう前記シリンダに形成
    され、前記出力ポートに連通する出力溝と、前記入力ポ
    ートに対向するよう前記シリンダ内に移動自在に配設さ
    れた前記弁座に着脱可能な弁体と、前記弁体を前記弁座
    に着座させる方向に付勢するスプリングとを備えている
    ことを特徴とするオイルポンプ装置。
  3. 【請求項3】 油供給源と、前記油供給源とエンジンと
    を結ぶメイン通路と、前記メイン通路の途中に配設さ
    れ、エンジンに連動して回転し、エンジンに油を圧送す
    るオイルポンプと、前記オイルポンプ下流側のメイン通
    路と前記油供給源、前記オイルポンプ上流側のメイン通
    路及び前記オイルポンプの吸入ポートの内の少なくとも
    何れか1つとを結ぶリリーフ通路と、前記リリーフ通路
    の途中に配設され、前記オイルポンプの吐出圧に応じて
    前記リリーフ通路を開閉するリリーフ弁とを備えたオイ
    ルポンプ装置において、 前記リリーフ通路は、前記リリーフ弁上流側の入力通路
    と、前記リリーフ弁下流側の出力通路とから構成され、 前記リリーフ弁は、前記入力通路に開口する第1入力ポ
    ートと、前記オイルポンプ上流側のメイン通路及び前記
    入力通路の内の少なくとも何れか一方に連通する第2入
    力ポートと、一端に前記第1入力ポートに向けて開口す
    る開口部と弁座とを有するシリンダと、前記シリンダに
    形成され、前記出力通路に連通する出力ポートと、前記
    第1入力ポートに対向するよう前記シリンダ内に移動自
    在に配設され、前記オイルポンプの吐出圧が第1設定圧
    に達したときに前記第2入力ポートのみを前記出力ポー
    トと連通させ、吐出圧が第1設定圧よりも高い第2設定
    圧に達したときに少なくとも第2入力ポートを前記出力
    ポートと連通させる前記弁座に着脱可能な弁体と、前記
    弁体を前記弁座に着座する方向に付勢するスプリングと
    を備えていることを特徴とするオイルポンプ装置。
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