JP3528537B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP3528537B2
JP3528537B2 JP27311897A JP27311897A JP3528537B2 JP 3528537 B2 JP3528537 B2 JP 3528537B2 JP 27311897 A JP27311897 A JP 27311897A JP 27311897 A JP27311897 A JP 27311897A JP 3528537 B2 JP3528537 B2 JP 3528537B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る自動変速機の油圧制御装置に係り、詳しくは学習によ
り油圧を補正する油圧制御装置、特にパワーオンのダウ
ンシフト変速に適用される油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭63−266258号公報
に示すように、一方の摩擦係合要素(以下クラッチとい
うがブレーキも含む)を係合すると共に他方のクラッチ
を解放することにより(クラッチツークラッチ変速)、
アップシフト及びダウンシフト変速する際、各クラッチ
の係合油圧又は解放油圧を、ダービン回転変化率が複数
の目標値になるようにフィードバック制御する油圧制御
装置が提案されている。このものは、パワーオン・ダウ
ンシフトに際して、解放側油圧を徐々に減圧して、解放
側クラッチのトルク容量を減少し、タービン(入力軸)
回転数が所定量上昇したことを判断することにより、フ
ィードバック制御に移行する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の油圧制御装
置において、解放側油圧を入力トルクに応じた圧に設定
することにより、入力軸の回転変化を開始するようにし
て、入力トルクの変化に応じて常に最適な回転変化を開
始するようにしても、クラッチの摩擦材の経年変化等に
より最適な制御が損なわれる虞れがある。即ち、入力軸
回転変化が急減に発生した場合、その後のフィードバッ
ク制御の振動が大きくなり、また入力軸回転変化が緩や
かに発生した場合、その後のフィードバック制御による
油圧調整の収束性が低下し、いずれの場合でも、フィー
ドバック制御の制御精度が低下してしまう。
【0004】そこで、本発明は、学習により摩擦係合要
素の経年変化等によるバラツキを補正して、常に適正な
変速特性を得ることのできる自動変速機の油圧制御装置
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、エンジン出力軸からの動力が入力される入力軸と、
車輪に連結される出力軸と、これら入力軸と出力軸との
間で動力伝達経路を変更する複数の摩擦係合要素と、こ
れら摩擦係合要素を断・接作動する油圧サーボ(9,1
0)と、を備え、前記複数の摩擦係合要素の内の第1の
摩擦係合要素を解放すると共に、第2の摩擦係合要素を
係合することにより所定変速段へのダウンシフトを達成
してなり、更に少なくとも前記第1及び第2の摩擦係合
要素用油圧サーボの油圧を制御する油圧制御手段(SL
S,SLU)と、車輌走行状況に基づく各センサ(2〜
7)からの信号を入力して、前記油圧制御手段へ油圧制
御信号を出力する制御部(1)と、を備えてなる自動変
速機の油圧制御装置において、前記制御部は、解放側油
圧(PA)が入力トルク(Tt)に基づき算出される目
標解放油圧(PTA)になるように制御する初期制御
と、変速の進行に伴い変化する入力回転数変化量(Δ
N)に基づき該解放側油圧を制御するフィードバック制
御とを有する解放側制御手段(1a)と、前記目標解放
油圧を、出力回転数に対する入力回転数変化開始初期の
回転変化率(ΔN)が目標値(DN)になるように学
習補正する学習制御手段(1b)と、を備えることを特
徴とする自動変速機の油圧制御装置にある。
【0006】
【0007】請求項2に係る本発明は、前記目標解放油
圧(PTA)は、出力軸に対する入力軸の回転変化が開
始する直前の油圧である、請求項1記載の自動変速機の
油圧制御装置にある。
【0008】請求項3に係る本発明は、前記所定変化特
性の目標値(DN)は、車速に応じて設定される、請
求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置である。
【0009】請求項4に係る本発明は、前記所定変化特
性の目標値は、最大値(DN Max)及び最小値
(DN Min)の間からなる所定不感帯を有し、該
所定不感帯は、出力軸又は入力軸の回転数が高くなる程
大きくなるように設定される、請求項1又は2記載の自
動変速機の油圧制御装置にある。
【0010】[作用]以上構成に基づき、パワーオン状
態におけるダウンシフト、即ち運転者がスロットルペダ
ルを踏込んでトルクを要求し、ダウンシフト変速する
際、解放側油圧(PA)は、所定待機係合圧(Pw)か
ら、入力トルク(Tt)に基づき算出される目標解放油
圧(PTA)になるようにスイープダウンされ(初期制
御)、その後例えば出力軸に対する入力軸の回転変化量
(ギヤ比)等の変速の進行に伴い変化する変化量(Δ
N)に基づきフィードバック制御される。
【0011】上記回転変化量に基づく変化特性(ΔN)
が目標値(DNT )と比較され、該実際の変化特性(Δ
N)が目標(最大)値(DNT Max)より大きい場
合、上記目標解放油圧が所定量高くなるように学習補正
され(ΔP+Plean1)、また反対に、実際の変化
特性(ΔN)が目標(最小)値(DNT Min)より小
さい場合、上記目標解放油圧が所定量低くなるように学
習補正され(ΔP+Plean2)、次回の変速から、
上記学習補正された目標解放油圧(PTA+ΔP)が目標
値となる。
【0012】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、本発明の構成を何等限定する
ものではない。
【0013】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、解放側
油圧が入力トルクに基づき算出される解放側目標油圧に
なるように制御して、入力トルクの変化に拘らず、所定
の変速状況よりフィードバック制御を開始して、正確か
つ確実なフィードバック制御によるダウンシフト変速を
行うことができるものでありながら、学習制御により出
力回転数に対する入力回転数変化(ギヤ比)開始初期の
回転変化率が目標値になるように上記解放側目標油圧が
補正されるので、摩擦係合要素が経年変化等より油圧に
対するトルク容量が変化しても、正確かつ容易に算出し
て、適正な学習制御を行うことができると共に、常に、
フィードバック制御の開始直後から所定の変化量に基づ
く正確な制御を行うことができ、フィードバック制御の
振動及び収束性の低下を防止して、フィードバック制御
の精度を向上し、フィードバック制御を確実かつ正確に
行うことができる。
【0014】
【0015】請求項2に係る本発明によると、初期制御
による目標解放油圧が、入力軸の回転変化(ギヤ比)が
開始する直前の油圧、即ちイナーシャ相直前の状態であ
るので、フィードバック制御にスムーズに移行すること
ができる。
【0016】請求項3に係る本発明によると、変化特性
の目標値が車速に応じて変化するので、低車速、高車速
に伴う変化特性(回転変化率)の相違に拘らず、常に適
正な目標値を設定することができる。
【0017】請求項4に係る本発明によると、変化特性
の目標値の不感帯が出力軸又は入力軸の回転数により変
化するので、回転数が高い場合は不感帯を大きくしてハ
ンチング等を防止すると共に、回転数が低い場合は感度
を良くして、常に適正な学習制御を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本自動変速機は、多数のクラッチ
又はブレーキ等の摩擦係合要素を有し、これら摩擦係合
要素を適宜断・接することによりプラネタリギヤの伝動
経路が選択される自動変速機構(図示せず)を備えてお
り、該自動変速機構の入力軸が、エンジン出力軸にトル
クコンバータを介して連結しており、またその出力軸が
駆動車輪に連結している。
【0019】図1は、電気系制御を示すブロック図であ
り、1は、マイクロコンピュータ(マイコン)からなる
制御部(ECU)で、エンジン回転センサ2、ドライバ
のアクセルペダル踏み量を検出するスロットル開度セン
サ3、トランスミッション(自動変速機構)の入力軸回
転数(=タービン回転数)を検出するセンサ5、車速
(=自動変速機出力軸回転数)センサ6及び油温センサ
7からの各信号が入力しており、また油圧回路のリニア
ソレノイドバルブSLS及びSLUに出力している。前
記制御部1は、解放側油圧(PA)が入力トルク(T
t)に基づき算出される目標解放油圧(PTA)になるよ
うに制御する初期制御及び変速の進行に伴い変化する変
化量、例えば入力回転数変化量(ΔN)に基づき該解放
側油圧を制御するフィードバック制御等を有する解放側
制御手段(1a)と、係合側制御手段1cと、前記目標
解放油圧を、前記変化量に基づく所定変化特性、例えば
回転変化率(ΔN)が目標値(DNT )になるように学
習補正する学習制御手段(1b)と、を備えている。
【0020】図2は、油圧回路の概略を示す図であり、
前記2個のリニアソレノイドバルブSLS及びSLUを
有すると共に、自動変速機構のプラネタリギヤユニット
の伝達経路を切換えて、例えば前進4速又は5速、後進
1速の変速段を達成する複数の摩擦係合要素(クラッチ
及びブレーキ)を断接作動する複数の油圧サーボ9、1
0を有している。また、前記リニアソレノイドバルブS
LS及びSLUの入力ポートa1 ,a2 にはソレノイド
モジュレータ圧が供給されており、これらリニアソレノ
イドバルブの出力ポートb1 ,b2 からの制御油圧がそ
れぞれプレッシャコントロールバルブ11,12の制御
油室11a,12aに供給されている。プレッシャコン
トロールバルブ11,12は、ライン圧がそれぞれ入力
ポート11b,12bに供給されており、前記制御油圧
にて調圧された出力ポート11c,12cからの調圧
が、それぞれシフトバルブ13,15を介して適宜各油
圧サーボ9,10に供給される。
【0021】なお、本油圧回路は、基本概念を示すため
のものであって、各油圧サーボ9,10及びシフトバル
ブ13,15は、象徴的に示すものであり、実際には、
自動変速機構に対応して油圧サーボは多数備えられてお
り、これら油圧サーボへの油圧を切換えるシフトバルブ
も多数備えている。また、油圧サーボ10に示すように
油圧サーボは、シリンダ16にオイルシール17により
油密状に嵌合するピストン19を有しており、該ピスト
ン19は、油圧室20に作用するプレッシャコントロー
ルバルブ12からの調圧油圧に基づき、戻しスプリング
21に抗して移動し、外側摩擦プレート22及び内側摩
擦材23を接触する。該摩擦プレート及び摩擦材は、ク
ラッチで示してあるが、ブレーキにも同様に対応するこ
とは勿論である。
【0022】ついで、図3に沿って、パワーオン・ダウ
ンシフトについて説明するに、まず図4及び図5に基づ
き、解放側油圧PAの制御について説明する。なお、具
体的には、運転者がアクセルペダルを踏込んでトルクを
要求するダウンシフト(キックダウン)であって、3−
2変速する状態を示し、従って解放側摩擦係合要素は、
B4ブレーキであって、その油圧サーボの油圧PAは、
(スロットル圧制御用)リニアソレノイドバルブSLT
にて調圧制御される。
【0023】スロットル開度センサ3及び車速センサ6
からの信号に基づき、制御部1はマップによりダウンシ
フトを判断すると、該変速判断から所定遅れ時間後、計
時が開始されて変速制御が開始される(S1)。該開始
時点(t=0)にあっては、解放側油圧PAが係合圧と
なっており、解放側摩擦係合要素が係合した状態にあ
る。そして、入力トルクTt の関数により解放側トルク
A が算出される(S2)。該入力トルクTt は、マッ
プによりスロットル開度とエンジン回転数に基づきエン
ジントルクを求め、更にトルクコンバータの入出力回転
数から速度比を計算し、該速度比によりマップにてトル
ク比を求め、エンジントルクに上記トルク比を乗じて求
められる。更に、該入力トルクにトルク分担率等が関与
して上記解放側トルクTA が求められる。
【0024】該解放側トルクTA から解放側の待機係合
圧Pwが算出され(S3)、解放側油圧PA該待機係合
圧Pwになるようにリニアソレノイドバルブに制御信号
を出力し(S4)、該入力トルク等に基づく解放側油圧
の制御が所定時間tw経過するまで続行する(S5)。
上記ステップS2からS5までが待機制御となるが、該
待機制御時間twは、入力トルクTtにより変更され
る。
【0025】そして、所定解放側油圧PAS及び上述と同
様に解放側トルクTA が算出され(S7,S8)、更に
該解放トルクTA に基づき目標油圧PTAが算出される
(S9)。更に、余裕率(タイアップ度合)S11,S21
により、ドライブフィーリングを考慮して解放側目標油
圧PTAが算出される(S10)。なお、上記余裕率は、
油温の相違により選択される多数のスロットル開度・車
速マップにて求められるものであり、一般にS11>1.
0,S21>0.0からなる。
【0026】更に、予め設定された時間tTAにより、前
記目標油圧PTAまでの勾配が、[(PTA−PAS)/
TA]により設定され、該勾配によりスイープダウンが
行なわれる(S11)。即ち、パワーオン状態にあって
は、比較的急な勾配からなるスイープダウンが行なわ
れ、解放側油圧PAが前記イナーシャ相開始時直前の目
標油圧PTAまで続く(S12)。なお、該解放側目標油
圧PTAは、後述する学習制御により補正される(S1
3)。上記目標油圧PTAは、出力軸回転数に対する入力
軸回転数の変化(ギヤ比)ΔNが変速開始判定回転数N
S になるまで続行される(S14)。上述したステップ
S7からS14までが初期制御となる。
【0027】そして、出力軸回転数に対する入力軸回転
数(ギヤ比)の検出に基づき、該入力軸回転数が所定変
化量となるようにダウンシフトフィードバック制御(S
20)が行なわれ、該フィードバック制御は、上記ダウ
ンシフト完了となるギヤ比の全回転変化回転数近傍のa
2[%]、例えば90[%]まで続けられる(S2
1)。なお、後述する係合側油圧の制御との関係でサー
ボ起動制御時間tSEの終了まで(S23)、かつ係合側
油圧PBが目標油圧PTBより大きくなるまで(S24)
は、前記フィードバック制御(S20)は続行される。
該ステップS20〜S24が、フィードバック制御とな
る。
【0028】そして、上記a2[%]までの変速が終了
すると、比較的急勾配からなる所定油圧変化δPFAが設
定され、該勾配にてスイープダウンを行い(S25)、
解放側油圧PAが0になることによりダウンシフト時の
解放側油圧制御が完了する(S26)。上記ステップS
25が完了制御となる。
【0029】ついで、図6及び図7のフローチャート及
び図3のタイムチャートに沿って、ダウンシフトにおけ
る係合側油圧PBの制御について説明する。なお、具体
的には、上述したように3−2ダウンシフトであり、従
って係合側摩擦係合要素は、B5ブレーキであって、そ
の油圧サーボの油圧PBは、(ロックアップ制御用)リ
ニアソレノイドバルブSLUにて調圧制御される。
【0030】まず、制御部1からのダウンシフト指令に
基づき計時が開始され(S30)、係合側油圧PBが所
定圧PS1になるように所定信号をリニアソレノイドバル
ブSLUに出力する(S31)。該所定圧PS1は、油圧
サーボの油圧室20を満たすために必要な油圧に設定さ
れており、所定時間tSA保持される。該所定時間tSA
経過すると(S32)、係合側油圧PBは、所定勾配
[(PS1−PS2)/tSB]でスイープダウンし(S3
3)、係合側油圧PBが所定低圧PS2になると(S3
4)、該スイープダウンが停止され、該所定低圧PS2
保持される(S35)。該所定低圧PS2は、ピストンス
トローク圧以上でかつ入力軸の回転変化を生じさせない
圧に設定されており、該所定低圧PS2は、計時tが所定
時間tSE経過するまで保持される(S36)。上記ステ
ップS31からS36までがサーボ起動制御となる。
【0031】ついで、係合側トルクTB が解放側油圧P
A及び入力トルクTtの関数[TB=fTB(PA,T
t)]により算定され(S37)、更に前記余裕率を勘
案して、係合側トルクTB が、[TB =S1D×TB +S
2D]にて算出される(S38)。そして、該係合側トル
クTB から係合側油圧PBが算出される[PB=f
PB(TB )](S39)。上記ステップS37〜S39
が係合制御となる。そして、上記ステップS39による
係合側入力トルクTB (解放側油圧PA及び入力トルク
Ttに依存する)に基づく係合側油圧PBによる制御
が、ダウンシフトの全ギヤ比のa1[%]、例えば70
[%]まで続く(S40)。即ち、NTSを変速開始時の
入力軸回転数、ΔNを回転変化量、gi を変速前ギヤ
比、gi+1 を変速後ギヤ比とすると、[(ΔN×10
0)/NTS(gi+1 −gi )]がa1[%]になるまで
続けられる。
【0032】ステップS40にて、上記回転変化量のa
1[%]を越えると、終期制御に入る。まず、係合側入
力トルクTB から係合側目標圧PTBが算出され(S4
1)、また上記回転変化量a1[%]時点での係合側油
圧PBがPLTB として記憶される(S42)。これによ
り、予め設定されている所定時間tLEにより、所定勾配
[(PTB−PLSB )/tLE]が算出され、比較的緩い該
勾配にてスイープアップされ(S43)、該スイープア
ップは、係合側油圧が上記目標油圧PTBに達するまで続
けられる(S44)。更に、所定勾配δPLBが設定さ
れ、該勾配にてスイープアップする(S46)。該スイ
ープアップは、入力回転数変化量(ΔN)がダウンシフ
トの全ギヤ比のa2[%]、例えば90[%]まで続行
する(S47)。上記ステップS41からS46までが
終期制御となる。
【0033】更に、終期制御の終了時間tF を設定し
(S48)、比較的急な勾配δPFBを設定して該勾配に
てスイープアップし(S49)、該スイープアップは、
完了制御時間tFE続けられる(S50)。該勾配δPFB
のスイープアップは、パワーオンの場合、ステップS2
5による解放側油圧δPFAに合せて急勾配にて設定され
る。上記ステップS48,S49が完了制御となる。
【0034】ついで、図8ないし図10に沿って、学習
制御について説明する。図9は、学習フローチャートで
あり、まず、入力軸回転数(ギヤ比)が回転変化を開始
した直後(NS )の回転変化率ΔN(入力軸回転変化開
始時(検出時)の加速度;入力軸回転数の変化勾配)
が、予め設定された目標値DNT の最大値DNT Max
と比較され(S51)、実際の回転変化率ΔNが目標最
大値DNT Maxより大きい場合(YES)、即ち入力
回転数の立上がりが急な場合、入力トルクに基づき設定
される(図4のステップS8〜S13参照)解放側目標
油圧(目標解放圧)PTAの学習変化分ΔPを所定量Pl
ean1だけ高くなるように補正する[ΔP=ΔP+P
lean1](S52)。
【0035】一方、前記実際の回転変化率ΔNが目標最
大値DNT Maxより小さい場合(NO)、更に該実際
の回転変化率ΔNが、目標最小値DNtMinと比較さ
れる(S53)。そして、該回転変化率ΔNが目標最小
値DNtMinより小さい場合(YES)、即ち入力回
転数の立上がりが緩やかな場合、前記ステップS13に
て設定される目標解放油圧PTAの学習変化分ΔPが所定
量Plean2だけ低くなるように補正する[ΔP=Δ
P−Plean2](S54)。
【0036】従って、図8に示すように、初期制御にお
いて、入力軸回転変化率ΔNが目標最大値DNtMax
と目標最小値DNtMinとの間にある場合、既に学習
されている目標解放油圧(PTA+ΔP)はそのまま保持
されて、次回変速時も、解放側油圧PAは、待機係合圧
Pwから上記目標解放油圧(PTA+ΔP)に向けてスイ
ープダウンする。
【0037】入力軸回転変化率ΔNが目標最大値DNT
Maxより大きい場合、目標解放油圧は、所定量Ple
an1だけ高く補正され(PTA+ΔP+Plean
1)、次回変速時は、解放油圧PAは、待機係合圧Pw
から該補正された目標解放油圧に向ってスイープダウン
する。また、入力軸回転変化率ΔNが目標最小値よりも
小さい場合、目標解放油圧は、所定量Plean2だけ
低く補正され(PTA+ΔP−Plean2)、次回変速
時は、解放油圧PAは、待機係合圧Pwから該補正され
た目標解放油圧に向ってスイープダウンする。
【0038】これにより、上記初期制御に続くフィード
バック制御において、その初期値である目標解放油圧P
TA+ΔPが入力軸回転変化率ΔNに基づく学習制御によ
り補正され、該補正された正確な初期値からフィードバ
ック制御が開始される。従って、摩擦係合要素の経年変
化等により油圧に対するトルク容量が変化して、例えば
入力軸回転変化率ΔNが大きくなっても(回転変化が急
激に発生した場合)、フィードバック制御の振動が大き
くなることを阻止し、また入力回転変化率が小さくなっ
ても(回転変化が緩やかに発生した場合)、フィードバ
ック制御による収束性が低下することを阻止して、常に
正確なフィードバック制御を行うことができる。
【0039】図10に示すように、目標最大値DNT
ax及び目標最小値DNT Minは、出力軸回転数即ち
車速が高くなる程大きくなるように、また入力軸回転数
が高くなる程大きくなるように設定されている。更に、
出力軸回転数又は入力軸回転数が大きくなるに従って、
目標最大値DNT Maxと最小値DNT Minの差、即
ち不感帯が大きくなるように設定されている。なお、前
記目標解放圧の補正値Plean1又はPlean2
は、油温に基づき補正・設定されてもよく、更にエンジ
ン回転数、入力回転数等により補正・設定されてもよ
い。
【0040】なお、上述実施例は、学習補正を、出力回
転数に対する入力回転数(ギヤ比)の変化率に基づき行
なっているが、これに限らず、入力軸回転センサ5によ
る入力軸回転数の変化率等の他の変速の進行に伴い変化
する変化量に基づく所定特性でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子制御部を示すブロック図。
【図2】本発明に係る油圧回路の概略を示す図。
【図3】パワーオン・ダウンシフト変速を示すギヤ比、
解放側油圧及び係合側油圧のタイムチャート。
【図4】ダウンシフトの解放側油圧の制御を示すフロー
チャート。
【図5】図4の続きを示すフローチャート。
【図6】ダウンシフトの係合側油圧の制御を示すフロー
チャート。
【図7】図6の続きを示すフローチャート。
【図8】学習制御を示すタイムチャート。
【図9】学習制御を示すフローチャート。
【図10】目標最大値DNT Max、最小値DNT Mi
nの算出マップを示す図。
【符号の説明】
1 制御部 1a 解放側制御手段 1b 学習制御手段 2〜7 センサ 9,10 油圧サーボ PA 解放側油圧 PB 係合側油圧 PTA 解放側目標油圧 ΔN 変化量、変化特性、回転変化率 DNT 目標値 DNT Max 最大値 DNT Min 最小値 SLS,SLU 油圧制御手段(リンアソレノイド
バルブ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 研司 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 筒井 洋 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−99304(JP,A) 特開 平7−27219(JP,A) 特開 平9−170654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力軸からの動力が入力される
    入力軸と、車輪に連結される出力軸と、これら入力軸と
    出力軸との間で動力伝達経路を変更する複数の摩擦係合
    要素と、これら摩擦係合要素を断・接作動する油圧サー
    ボと、を備え、前記複数の摩擦係合要素の内の第1の摩
    擦係合要素を解放すると共に、第2の摩擦係合要素を係
    合することにより所定変速段へのダウンシフトを達成し
    てなり、 更に少なくとも前記第1及び第2の摩擦係合要素用油圧
    サーボの油圧を制御する油圧制御手段と、車輌走行状況
    に基づく各センサからの信号を入力して、前記油圧制御
    手段へ油圧制御信号を出力する制御部と、を備えてなる
    自動変速機の油圧制御装置において、 前記制御部は、解放側油圧が入力トルクに基づき算出さ
    れる目標解放油圧になるように制御する初期制御と、変
    速の進行に伴い変化する入力回転数変化量に基づき該解
    放側油圧を制御するフィードバック制御とを有する解放
    側制御手段と、 前記目標解放油圧を、出力回転数に対する入力回転数変
    化開始初期の回転変化率が目標値になるように学習補正
    する学習制御手段と、 を備えることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標解放油圧は、出力軸に対する入
    力軸の回転変化が開始する直前の油圧である、 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記所定変化特性の目標値は、車速に応
    じて設定される、 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定変化特性の目標値は、最大値及
    び最小値の間からなる所定不感帯を有し、該所定不感帯
    は、出力軸又は入力軸の回転数が高くなる程大きくなる
    ように設定される、 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
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