JP4631651B2 - 変速機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の動力源の動力を合成して回転出力軸に出力すると共に、一部の動力源の動力合成はクラッチツウクラッチ処理にて変速する変速機を介して行うハイブリッド動力装置における変速機制御装置に関する。
ハイブリッド動力装置、例えば車両用のハイブリッド動力装置として、内燃機関の動力と電動機の動力とを合成して回転出力軸に出力する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この場合の電動機は変速機を介することで回転出力軸に対して動力を内燃機関の動力に合成している。この変速機により変速することで電動機が適切な回転やトルクを回転出力軸に与えるようにしている。
クラッチツウクラッチ処理により変速する自動変速機の油圧制御おいて、パワーオン時にダウンシフトする際に、解放側クラッチの初期油圧を、イナーシャ相開始初期のメンバー回転数変化量により学習して補正する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2004−203219号公報(第8−10頁、図1) 特開平11−108168号公報(第4−6頁、図3,4,9)
特許文献1に示したごとくのハイブリッド動力装置に対しても、高精度な変速制御のために、特許文献2のごとくの学習制御を実行することが望まれる。
しかし特許文献2の技術では、パワーオン時における変速機入力トルクを算出して学習を実行する技術である。このような学習状況ではアクセル操作に伴う変速機入力トルクの変化が大きく、変速機入力トルクの推定計算の精度が低く、学習精度の向上にも限度がある。又、正確に入力トルクを得ようとするとトルクセンサを用いることになり、コスト増大を招く。
本発明は、一部の動力源の動力合成をクラッチツウクラッチ処理にて変速する変速機を介して行うハイブリッド動力装置において、コスト増大を招かずに、変速機の回転メンバーに対する係合圧力制御の学習を高精度に行うことを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項に記載の変速機制御装置は、複数の動力源の動力を合成して回転出力軸に出力すると共に、一部の動力源の動力合成はクラッチツウクラッチ処理にて変速する変速機を介して行う車両用ハイブリッド動力装置における変速機制御装置であって、車両がコースト走行状態か否かを検出するコースト走行状態検出手段と、前記変速機のダウン変速時か否かを判定する変速判定手段と、前記コースト走行状態検出手段にてコースト走行状態であると判定され、かつ前記変速判定手段にてダウン変速時であると判定された場合に、前記一部の動力源の出力を一定トルクに制御する一定トルク制御期間を形成する一定トルク制御手段と、前記一定トルク制御手段にて形成された一定トルク制御期間内にて、前記変速機の解放クラッチ側の係合圧力を基準圧力パターンで徐減する解放側係合圧力徐減手段と、前記解放側係合圧力徐減手段による前記基準圧力パターンでの徐減期間に生じたイナーシャ相の開始タイミングを検出するイナーシャ相開始タイミング検出手段と、前記イナーシャ相開始タイミング検出手段にて検出された前記開始タイミングまでの前記解放側係合圧力徐減手段による前記係合圧力の調節履歴に基づいて前記解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行する解放側圧力制御学習手段とを備えたことを特徴とする。
ハイブリッド動力装置が上記車両用ハイブリッド動力装置である場合には、一定トルク制御手段は、コースト走行状態でかつダウン変速時であると判定された場合に、一部の動力源の出力を一定トルクに制御する一定トルク制御期間を形成する。このようにコースト走行状態でかつダウン変速時では、変速機の解放クラッチ側回転メンバーに対して一部の動力源から一定の安定したトルクを与え易いからである。
このようにして、変速機の解放クラッチ側回転メンバーが一定トルク制御期間に一部の動力源から直接あるいは間接に一定の安定したトルクを受ける。そして解放側係合圧力徐減手段が、この一定トルク制御期間内にて変速機の解放クラッチ側の係合圧力を基準圧力パターンで徐減する。このことにより、最初は回転していなかった解放クラッチ側回転メンバーは、係合圧力による摩擦力が解放クラッチ側回転メンバーのトルクより小さくなったタイミングで回転を開始することになる。すなわちイナーシャ相の開始タイミングとなる。
このイナーシャ相の開始タイミングは、一部の動力源から解放クラッチ側回転メンバーに与えられているトルクが一定であるので、係合圧力の徐減が予想通りであれば、常に同一の開始タイミングとなるはずである。したがって何らかの原因で開始タイミングがずれれば、このずれは制御上のずれを高精度に反映していることになる。したがって解放側圧力制御学習手段が、イナーシャ相の開始タイミングまでの解放側係合圧力徐減手段による係合圧力の調節履歴に基づいて解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することにより、高精度な学習が可能となる。このためコスト増大を招かずに高精度な学習が可能となり、解放クラッチ側の圧力制御を常に高精度なものとすることができる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項において、前記解放側圧力制御学習手段による学習結果は、少なくともドライブ走行状態での前記圧力制御に用いることを特徴とする。
このようにドライブ走行状態での解放クラッチ側の圧力制御に、前記学習結果を用いることにより、ドライブ走行時の変速においても高精度な圧力制御が可能となる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項又はにおいて、前記解放側係合圧力徐減手段は、前記コースト走行状態検出手段にてコースト走行状態でないと判定され、かつ前記変速判定手段にてダウン変速時であると判定された場合には、前記変速機の解放クラッチ側の係合圧力を直ちに減少させることを特徴とする。
このように学習のための条件が成立していない場合には、解放側係合圧力徐減手段は、解放クラッチ側の係合圧力を直ちに減少させることにより、学習がなされない場合に係合圧力徐減を実行しない分、迅速な変速が可能となる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記複数の動力源は、内燃機関と電動機とを含み、該電動機が前記一部の動力源に相当することを特徴とする。
このように複数の動力源は内燃機関と電動機とを含んだ構成とすることができ、一部の動力源として電動機にて対応させることができる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記イナーシャ相開始タイミング検出手段は、前記開始タイミングを、前記一部の動力源の回転状態により判定することを特徴とする。
一部の動力源の回転状態は、解放クラッチ側回転メンバーの回転開始に連動して変化するため、イナーシャ相の開始タイミングを一部の動力源の回転状態により判定することができる。このことによりイナーシャ相開始タイミング検出手段は、特別なセンサを設けなくてもイナーシャ相の開始タイミングを容易に検出することができる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記解放側圧力制御学習手段は、前記解放側係合圧力徐減手段による前記係合圧力の調節履歴として、徐減開始から前記開始タイミングまでの時間を用い、該時間に基づいて前記解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする。
このように係合圧力の調節履歴として徐減開始から前記開始タイミングまでの時間を用いても良い。この時間に制御上のずれが高精度に反映されているので、この時間に基づいて解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することにより、高精度な学習が可能となる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記解放側圧力制御学習手段は、前記解放側係合圧力徐減手段による前記係合圧力の調節履歴として、前記開始タイミングでの前記係合圧力の指示値を用い、該指示値に基づいて前記解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする。
このように係合圧力の調節履歴として前記開始タイミングでの前記係合圧力の指示値を用いても良い。この係合圧力の指示値に制御上のずれが高精度に反映されているので、この指示値に基づいて解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することにより、高精度な学習が可能となる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記変速機の係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を学習する係合側圧力制御学習手段を備え、前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に、前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする。
係合側圧力制御学習手段により圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされている場合には、変速時の後半に行われた係合クラッチ側での圧力制御が、前半に行われた解放クラッチ側での圧力制御に影響を与えている可能性を生じる。
したがって係合側圧力制御学習手段により圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、既に解放側圧力制御学習手段の学習がなされていても、解放側圧力制御学習無効手段がその学習を無効とすることにより、学習精度の低下を防止することができる。
請求項に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかにおいて、前記変速機の係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を学習する係合側圧力制御学習手段を備え、前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする。
係合側圧力制御学習手段による解放側圧力制御学習手段の学習への影響は、通常、係合側圧力制御学習手段にて圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合に生じる。
したがって特に係合側圧力制御学習手段により圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合に、既に解放側圧力制御学習手段の学習がなされていても、解放側圧力制御学習無効手段がその学習を無効とすることにより、効果的に学習精度の低下を防止することができる。
請求項10に記載の変速機制御装置は、複数の動力源の動力を合成して回転出力軸に出力すると共に、一部の動力源の動力合成はクラッチツウクラッチ処理にて変速する変速機を介して行う車両用ハイブリッド動力装置における変速機制御装置であって、車両がコースト走行状態か否かを検出するコースト走行状態検出手段と、前記変速機のダウン変速時か否かを判定する変速判定手段と、前記コースト走行状態検出手段にてコースト走行状態であると判定され、かつ前記変速判定手段にてダウン変速時であると判定された場合に、前記一部の動力源の駆動制御により前記一部の動力源の回転数を、変速後の同期回転数とは一定の差を設けたオフセット回転数となるように制御するオフセット回転制御手段と、前記オフセット回転制御手段による前記一部の動力源の回転数が前記オフセット回転数又は該オフセット回転数近傍の回転数となったタイミングから、前記変速機の係合クラッチ側の係合圧力を基準圧力パターンで徐増する係合側係合圧力徐増手段と、前記係合側係合圧力徐増手段による前記基準圧力パターンでの徐増期間に生じた前記一部の動力源の回転数における変速後の同期回転数への到達タイミングを検出する変速後同期回転数到達タイミング検出手段と、前記変速後同期回転数到達タイミング検出手段にて検出された前記到達タイミングまでの前記係合側係合圧力徐増手段による前記係合圧力の調節履歴に基づいて前記係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行する係合側圧力制御学習手段とを備えたことを特徴とする。
ハイブリッド動力装置が上記車両用ハイブリッド動力装置である場合には、オフセット回転制御手段は、コースト走行状態でかつダウン変速時であると判定された場合に、一部の動力源の駆動制御によりこの一部の動力源の回転数をオフセット回転数となるように制御する。
このようにして、前記一部の動力源は、変速後の同期回転数とは一定の差を設けたオフセット回転数に駆動される。そして係合側係合圧力徐増手段が、変速機の係合クラッチ側の係合圧力を基準圧力パターンで徐増する。このような状況で係合クラッチが完全に係合してイナーシャ相が終了すれば、一部の動力源の駆動制御によりオフセット回転数に制御されていても、係合クラッチの拘束によりこの一部の動力源は変速後の同期回転数に収束する。このことにより前記一部の動力源について変速後の同期回転数への到達タイミングが発生する。
ここでオフセット回転数は変速後の同期回転数とは一定の差であるので、係合側係合圧力徐増手段による基準圧力パターンでの係合圧力徐増にずれが生じると、前記一部の動力源がオフセット回転数から変速後の同期回転数に到達するタイミングがずれることになる。
したがって何らかの原因でこの到達タイミングがずれれば、このずれは制御上のずれを高精度に反映していることになる。したがって係合側圧力制御学習手段が、到達タイミングまでの係合側係合圧力徐増手段による係合圧力の調節履歴に基づいて係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することにより、高精度な学習が可能となる。このためコスト増大を招かずに高精度な学習が可能となり、係合クラッチ側の圧力制御を常に高精度なものとすることができる。
請求項11に記載の変速機制御装置では、請求項10において、前記係合側圧力制御学習手段による学習結果は、少なくともドライブ走行状態での前記圧力制御に用いることを特徴とする。
このようにドライブ走行状態での係合クラッチ側の圧力制御に、前記学習結果を用いることにより、ドライブ走行時の変速においても高精度な圧力制御が可能となる。
請求項12に記載の変速機制御装置では、請求項10又は11において、前記オフセット回転数は、変速後の同期回転数よりも高い方に設定されることを特徴とする。
このようにオフセット回転数を変速後の同期回転数よりも高い方に設定することにより、係合側係合圧力徐増手段により前記一部の動力源の回転数を同期回転数に引き下ろすことになる。
コースト変速の場合には同期回転数が低下している状態なので、オフセット回転数を変速後の同期回転数よりも低い方に設定すると、オフセット回転数制御の応答性によっては係合が不十分でも同期回転数に到達して誤判定するおそれがある。しかしオフセット回転数を変速後の同期回転数よりも高い方に設定していることにより、到達タイミングが、より明確に検出でき、より高精度な学習ができる。
請求項13に記載の変速機制御装置では、請求項1012のいずれかにおいて、前記複数の動力源は、内燃機関と電動機とを含み、該電動機が前記一部の動力源に相当することを特徴とする。
このように複数の動力源は内燃機関と電動機とを含んだ構成とすることができ、一部の動力源として電動機にて対応させることができる。
請求項14に記載の変速機制御装置では、請求項1013のいずれかにおいて、前記オフセット回転制御手段は、前記到達タイミング後は、前記一部の動力源を前記オフセット回転数とする制御を停止するか、あるいは前記一部の動力源を変速後の同期回転数とする制御に切り替えることを特徴とする。
このことにより到達タイミング検出後に、前記一部の動力源において不要なエネルギー消費を防止できる。
請求項15に記載の変速機制御装置では、請求項1014のいずれかにおいて、前記係合側圧力制御学習手段は、前記係合側係合圧力徐増手段による前記係合圧力の調節履歴として、徐増開始から前記到達タイミングまでの時間を用い、該時間に基づいて前記係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする。
このように係合圧力の調節履歴として徐増開始から到達タイミングまでの時間を用いても良く、この時間に制御上のずれが高精度に反映されているので、この時間に基づいて係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することにより、高精度な学習が可能となる。
請求項16に記載の変速機制御装置では、請求項1014のいずれかにおいて、前記係合側圧力制御学習手段は、前記係合側係合圧力徐増手段による前記係合圧力の調節履歴として、前記到達タイミングでの前記係合圧力の指示値を用い、該指示値に基づいて前記係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする。
このように係合圧力の調節履歴として到達タイミングでの係合圧力の指示値を用いても良く、この指示値に制御上のずれが高精度に反映されているので、この指示値に基づいて係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することにより、高精度な学習が可能となる。
請求項17に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかに記載の変速機制御装置の構成と、請求項1016のいずれかに記載の変速機制御装置の構成とを備える変速機制御装置であって、前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする。
係合側圧力制御学習手段により圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、変速時の後半に行われた係合クラッチ側での圧力制御が、前半に行われた解放クラッチ側での圧力制御に影響を与えている可能性を生じる。
したがって係合側圧力制御学習手段により圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、既に解放側圧力制御学習手段の学習がなされていても、解放側圧力制御学習無効手段がその学習を無効とすることにより、学習精度の低下を防止することができる。
請求項18に記載の変速機制御装置では、請求項1〜のいずれかに記載の変速機制御装置の構成と、請求項1016のいずれかに記載の変速機制御装置の構成とを備える変速機制御装置であって、前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする。
係合側圧力制御学習手段による解放側圧力制御学習手段の学習への影響は、通常、係合側圧力制御学習手段にて圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合に生じる。
したがって特に係合側圧力制御学習手段により圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合に、既に解放側圧力制御学習手段の学習がなされていても、解放側圧力制御学習無効手段がその学習を無効とすることにより、効果的に学習精度の低下を防止することができる。
請求項19に記載の変速機制御装置では、請求項1〜1718のいずれかにおいて、前記解放側係合圧力徐減手段が実行する前記基準圧力パターンは係合圧力の徐減前に待機油圧として一定の油圧にする期間が設けられており、前記解放側圧力制御学習手段は、前記待機油圧を学習結果により補正することを特徴とする。
このような待機油圧とする期間が設けられている場合には、この待機油圧に学習を反映させることにより、前記学習により解放時の係合油圧制御を高精度なものとすることができる。
請求項20に記載の変速機制御装置では、請求項1018のいずれかにおいて、前記係合側係合圧力徐増手段が実行する前記基準圧力パターンは係合圧力の徐増前に待機油圧として一定の油圧にする期間が設けられており、前記係合側圧力制御学習手段は、前記待機油圧を学習結果により補正することを特徴とする。
係合圧力の徐増の場合も、待機油圧とする期間が設けられている場合には、この待機油圧に学習を反映させることにより、前記学習により係合時の係合油圧制御を高精度なものとすることができる。
[実施の形態1]
図1は車両用ハイブリッド動力装置2の概略構成を表すブロック図である。車両用ハイブリッド動力装置2は車両に搭載され、動力源4の動力は回転出力軸6に伝達され、回転出力軸6からデファレンシャル8を介して駆動輪10に駆動力として伝達される。一方、走行のための駆動力を出力する駆動制御(力行制御)、あるいはエネルギを回収する回生制御が可能なアシスト動力源であるモータジェネレータ12(以下「MG2」と称する)が設けられている。MG2は変速機14を介して回転出力軸6に連結され、MG2と回転出力軸6との間で伝達される動力は、変速機14にて設定される変速比に応じて増減される。
動力源4は、内燃機関16と、モータジェネレータ18(以下、「MG1」と称する)と、これら内燃機関16とMG1との間でトルクを合成もしくは分配する遊星歯車機構20とを主体として構成されている。内燃機関16は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの動力装置であって、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態を電気的に制御できるように構成されている。その制御は、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(E−ECU)22によって行われる。
MG1は、同期電動機であって、電動機としての機能と発電機としての機能とを生じるように構成され、インバータ24を介して蓄電装置、ここではバッテリー26に接続されている。マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(MG−ECU)28がインバータ24を制御することにより、MG1のトルク(出力トルク及び回生トルク)が設定される。
尚、前述したMG2については、インバータ29を介してバッテリー26に接続されている。そしてMG−ECU28によってインバータ29が制御されることにより、駆動(力行)および回生ならびにそれぞれの場合におけるトルクが制御される。
遊星歯車機構20は、サンギヤ20aと、このサンギヤ20aに対して同心円上に配置されたリングギヤ20bと、これらサンギヤ20aとリングギヤ20bとに噛合しているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤ20cとを三つの回転要素として差動作用を生じる歯車機構である。内燃機関16の回転出力軸(ここではクランク軸)16aはダンパー16bを介してキャリヤ20cに連結され、このことによりキャリヤ20cが入力要素となっている。尚、内燃機関16の回転出力軸16aの回転(機関回転数Ne)はE−ECU22が機関回転数センサ16cにより検出している。更に回転出力軸6の出力軸回転数SoutもE−ECU22が出力軸回転数センサ6aにより検出している。
サンギヤ20aにはMG1が連結されて、サンギヤ20aが反力要素となっている。このことによりリングギヤ20bが出力要素となり、回転出力軸6に連結されている。上述したトルク分配機構(トルク合成機構としての機能も有する)としての遊星歯車機構20の共線図は図2の[A]に示すごとくである。このことにより内燃機関16の動力の一部を回転出力軸6に分配し、他部をMG1に分配することができる。
変速機14は、一組のラビニョ型遊星歯車機構によって構成されている。すなわち第1サンギヤ14aと第2サンギヤ14bとが設けられており、第1サンギヤ14aにショートピニオン14cが噛合するとともに、そのショートピニオン14cと第2サンギヤ14bとがこれより軸長の長いロングピニオン14dに噛合している。そして、ロングピニオン14dが各サンギヤ14a,14bと同心円上に配置されたリングギヤ14eに噛合している。各ピニオン14c,14dは、キャリヤ14fによって自転かつ公転自在に保持されている。したがって第1サンギヤ14aとリングギヤ14eとは、各ピニオン14c,14dと共にダブルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成し、また第2サンギヤ14bとリングギヤ14eとは、ロングピニオン14dと共にシングルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成している。
変速機14には、第1サンギヤ14aを選択的に係合・解放する第1ブレーキB1と、リングギヤ14eを選択的に係合・解放する第2ブレーキB2とが設けられている。これらのブレーキB1,B2は、油圧や電磁力などによる係合圧力に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。尚、本実施の形態では油圧を係合圧力として用いている。第2サンギヤ14bには前述したMG2が連結され、キャリヤ14fが回転出力軸6に連結されている。
したがって変速機14は、第2サンギヤ14bが入力要素、キャリヤ14fが出力要素である。そして第2ブレーキB2を解放して第1ブレーキB1を係合させるクラッチツウクラッチ処理により、高速段となる。第1ブレーキB1を解放して第2ブレーキB2を係合させるクラッチツウクラッチ処理により、高速段より変速比の大きい低速段となる。この2つの変速段の間での変速は、車速や要求駆動力(もしくはアクセル開度)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域を予めマップ(変速線図)として定めておき、検出された運転状態に応じていずれかの変速段を設定するように制御される。この制御はマイクロコンピュータを主体とした電子制御装置(T−ECU)30がオイルコントロールバルブ14gに対して指示することにより各ブレーキB1,B2に対する油圧による係合圧力を調節することで行われる。
変速機14の共線図は、図2の[B]のごとくである。第1ブレーキB1の解放(油圧ドレン)と第2ブレーキB2の係合(油圧アプライ)とによって、第1サンギヤ14aを非固定とし、リングギヤ14eを固定すれば、低速段Lowが設定される。このことによりMG2の出力したトルクが変速比に応じて増幅されて回転出力軸6に付加される。
第1ブレーキB1の係合(油圧アプライ)と第2ブレーキB2の解放(油圧ドレン)とによって、第1サンギヤ14aを固定し、リングギヤ14eを非固定とすれば、低速段Lowより変速比の小さい高速段Highが設定される。
変速時の過渡状態では各ブレーキB1,B2でのトルク容量や回転数変化に伴う慣性トルクなどの影響を受けたトルクとなる。又、回転出力軸6に付加されるトルクは、MG2の駆動状態では正トルクとなり、被駆動状態(回生状態)では負トルクとなる。
上述したハイブリッド動力装置2は、内燃機関16を可及的に効率の良い状態で運転して排ガス量を低減すると同時に燃費を向上させ、またエネルギー回生をおこなって燃費を改善している。したがって大きい駆動力が要求されている場合には、動力源4のトルクを回転出力軸6に伝達している状態でMG2を駆動してそのトルクを回転出力軸6に合成する。その場合、低車速の状態では変速機14を低速段Lowに設定して合成するトルクを大きくし、その後、車速が増大した場合には、変速機14を高速段Highに切り替えてMG2の回転数を低下させる。そしてドライバーによる駆動力低下操作等があれば、変速機14を高速段Highから低速段Lowに切り替えて、MG2を適切な回転数に維持する。このことによりMG2の駆動効率や発電効率を良好な状態に維持して燃費の悪化を防止する。
このような変速機14の変速時においては、上述したごとくT−ECU30は、オイルコントロールバルブ14gを介してブレーキB1,B2の一方について解放のためのドレン油圧制御と、他方について係合のためのアプライ油圧制御とを実行する。
ここでT−ECU30により実行される制御の内で、コーストダウン変速時に行われる処理を図3〜7に示す。この内、解放のためのドレン油圧制御処理を図3,4のフローチャートに、係合のためのアプライ油圧制御処理を図5,6のフローチャートに、解放と係合との学習値の干渉を防止する学習干渉防止処理を図7のフローチャートに示す。各処理は短い時間周期で繰り返し実行される。この制御の一例を図8のタイミングチャートに示す。尚、これらの制御処理を実行するために、ECU22,28,30同士は相互に検出データ、計算データ、判定データなどの制御上の情報を交換している。
ドレン油圧制御処理(図3,4)について説明する。本処理が開始されると、まずコーストダウン変速中か否かが判定される(S100)。すなわちE−ECU22によりアクセルペダルがオフ状態であるか否かが検出されており、同時にT−ECU30自身による変速制御が、変速段Highから変速段Lowへのダウン変速を実行している期間か否かを判定する。
アクセルペダルのオフ状態とダウン変速とのいずれかが不満足、あるいは両方が不満足であれば(S100でno)、初期値設定フラグF1及び学習実行禁止フラグF2をクリアして(S102)、今回の周期の処理を終了する(図8:t0前)。
アクセルペダルのオフ状態とダウン変速とが同時に満足されると(S100でyes、図8:t0)、次にイナーシャ相前の状態か否かが判定される(S104)。変速開始直後であって未だイナーシャ相開始でなければ(S104でyes)、ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTの学習実行条件が成立しているか否かが判定される(S106)。ここで学習実行条件としては、オイルコントロールバルブ14gを介する油圧制御が正常になされ、かつ回転出力軸6の回転が安定している条件が挙げられる。例えば変速機14の油圧制御に用いられる作動油の油温が過剰に高かったり低かったりせず正常な温度領域に存在する条件、ブレーキペダルの操作がなされていない(ブレーキオフ)状態にある条件などである。
学習条件が成立していなければ(S106でno)、学習実行禁止フラグF2が立てられる(S108)。そしてMG2用トルク目標値t_TMG2STに非学習時固定トルクBが設定される(S110)。
学習条件が成立している場合(S106でyes)には、MG2用トルク目標値t_TMG2STに学習時固定トルクAが設定される(S112)。ここで、学習時固定トルクA>非学習時固定トルクBに設定されている。
このステップS112の処理後、あるいは前記ステップS108,S110の処理後に、式1によりMG2用トルク指示値TMG2を算出する(S114)。
[式1] TMG2(i) ← TMG2(i−1) + DTSWP
ここで(i)は今回の制御周期で算出された値、(i−1)は前回の制御周期で算出されている値であることを示している。(i)及び(i−1)は他の式・記号においても同じ内容である。MG2用スイープアップ量DTSWPはMG2のトルク徐増量である。すなわちコースト走行状態にて既に回生状態(負トルク状態)に制御されているMG2のトルクを徐々に上昇させて、第2サンギヤ14bに正トルクを生じさせるための値である。
次に上記式1にて求めた今回のMG2用トルク指示値TMG2(i)が前記ステップS110又はステップS112にて設定したMG2用トルク目標値t_TMG2ST以上か否かが判定される(S116)。ここで前記式1によるMG2用トルク指示値TMG2の徐増が初期の内であって、TMG2(i)<t_TMG2STであれば(S116でno)、次に学習実行禁止フラグF2が立てられているか否かが判定される(S120)。
ここでF2=1である場合(S120でyes)には、前記学習条件が不成立であったことから、ドレン油圧指示値PB1(i)を直ちに0(Pa)にする処理が行われる(S122、学習条件不成立は図8に一点鎖線で表現)。
F2=0である場合(S120でno)には、次に初期値設定フラグF1=0か否かが判定される(S124)。初期値としてはF1=0であるので(S124でyes)、次に変速機14の第1ブレーキB1における初期ドレン処理が完了しているか否かが判定される(S126)。最初は初期ドレン処理が開始されていないので(S126でno)、初期ドレン処理が実行される(S128)。すなわち第1ブレーキB1の迅速な減圧制御を実行するために、一時的にオイルコントロールバルブ14gに対して第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1(i)を0(Pa)に設定する処理が行われる(図8:t0〜t1)。
そして初期ドレン処理が完了した制御周期になると(S126でyes、図8:t1)、次に式2のごとく第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1が、第1ブレーキB1用定圧待機初期値PB1STと、第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTとから算出される(S130)。
[式2] PB1(i) ← PB1ST + GPB1CST
第1ブレーキB1用定圧待機初期値PB1STは予め設定されている一定値である。第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTは後述するごとくの学習に基づいて決定される値である。
次に初期値設定フラグF1を立てる(S132)。この初期値設定フラグF1を立てたことにより次の制御周期からは、ステップS124にてnoと判定されて、ステップS126〜S132は実行されない。
次にMG2用トルク指示値TMG2(i)がMG2用トルク目標値t_TMG2STに到達してから待機時間経過したか否かが判定される(S134)。前述したステップS114の実行が制御周期毎に繰り返されることにより前記式1によりMG2用トルク指示値TMG2(i)が徐増し(t0〜)、最終的にはMG2用トルク目標値t_TMG2STに到達する(=A,t3)。したがってステップS134ではMG2用トルク指示値TMG2(i)がMG2用トルク目標値t_TMG2STに到達してから待機時間経過したタイミング(t5)を検出している。
上記タイミング(t5)に到達していない間は(S134でno)、このまま今回の周期での処理を終了するので、第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1は前記式2にて設定された値で一定に維持される。
そして上記タイミング(t5)に到達すると(S134でyes)、式3により第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1の値が徐減される(S136)。
[式3] PB1(i) ← PB1(i−1) − DSWPB1
ここでスイープダウン量DSWPB1は、第1ブレーキB1の係合圧力徐減量である。すなわち第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1を前記式2にて設定された値で一定に維持されていた状態から、徐々に低下させて、イナーシャ相を開始させるための値である。
以後、イナーシャ相の開始が確認されるまで、ステップS136の実行が繰り返されて、第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1が徐減してゆく(図8:t5〜)。
そしてMG2回転数NMG2が変速前の同期回転数から上昇し始め(t7)、このことが明確となる時間後にイナーシャ相の開始タイミングであると判定されると(t8)、ステップS104にてはnoと判定されるようになる。
したがって学習実行禁止フラグF2が立てられているか否かが判定される(S138)。ここでF2=0の場合であるので(S138でno)、第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTが、イナーシャ相の開始タイミング(t8)までのドレン油圧指示値PB1の調節履歴に基づいて算出される(S140)。尚、学習実行禁止フラグF2=1では(S138でyes)、第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTの算出、すなわち学習はなされない。
この学習(第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTの算出)は、ここではイナーシャ相の開始タイミング(t8)でのPB1(i)の値に基づいて算出される。例えば開始タイミング(t8)でのPB1(i)と目標油圧値との差に応じて、差の絶対値が大きい領域にて、その差に応じて第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTが設定される。
あるいは第1ブレーキB1用のドレン油圧指示値PB1(i)の徐減開始タイミング(t5)からイナーシャ相の開始タイミング(t8)までの時間と目標時間との差に応じて、差の絶対値が大きい領域にて、その差に応じて第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTが設定される。ここでは図9の[A]に示すごとくに設定される。
このようにして求められた第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTにより、後述するごとく第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTを補正することにより、以後の第1ブレーキB1の油圧制御に反映できる。図9の[A]に示したごとく、前記差の絶対値が小さい領域は不感領域とされて、第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CST=0であり、第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTの実質的な更新はなされない。
ステップS140の後、あるいはステップS138にてyesと判定された後に、ドレン油圧指示値PB1(i)は0(Pa)に設定され(S142、図8:t8)、本ドレン油圧制御処理を終了する(S144)。
アプライ油圧制御処理(図5,6)について説明する。本処理が開始されると、まず、コーストダウン変速中か否かが判定される(S200)。コーストダウン変速中でなければ(S200でno)、初期値設定フラグFa1及び学習実行禁止フラグFa2をクリアして(S202)、今回の周期の処理を終了する(図8:t0前)。
コーストダウン変速中となれば(S200でyes)、油圧増加時の応答性を上げるためのファーストフィルが終了したかが判定される(S204)。未だファーストフィルが終了していなければ(S204でno)、次にファーストフィルの実行タイミングが否かが判定される(S206)。本実施の形態では図8に示すごとくタイミングt1〜t4にかけてファーストフィルが実行される。
タイミングt1前では(S206にてno)、それまでのアプライ油圧指示値PB2(i)=0(Pa)の状態が継続する。
タイミングt1〜t4ではステップS206でyesと判定され、アプライ油圧指示値PB2(i)にファーストフィル用油圧指示値PB2STEPが設定される(S208)。
ステップS208の後にブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTの学習条件成立か否かが判定される(S224)。この学習実行条件は前記図3のステップS106と同じである。
学習条件が成立していなければ(S224でno)、学習実行禁止フラグFa2が立てられる(S226)。
ステップS226で学習実行禁止フラグFa2が立てられた後、あるいは前記ステップS224でyesと判定された後は、ドレン油圧制御処理(図3,4)が終了しているか否かが判定される(S228)。すなわち今回のコースト変速時にドレン油圧制御処理(図3,4)のステップS144が実行されていることにより、ドレン油圧制御処理(図3,4)が終了したか否かが判定される。
ドレン油圧制御処理(図3,4)が終了していない間は(S228でno)、このまま今回の制御周期の処理を終了する。
したがって以後の制御周期にて、ドレン油圧制御処理(図3,4)の終了までは、アプライ油圧制御処理(図5,6)側では次の処理が行われる。すなわち、まずステップS208が繰り返され、ファーストフィルが終了すると(S204でyes)、初期値設定フラグFa1が倒されている状態(Fa1=0)か否かが判定される(S210)。
最初は、Fa1=0であるので(S210でyes)、第2ブレーキB2用定圧待機初期値PB2STと第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTとから式4により第2ブレーキB2用のアプライ油圧指示値PB2が算出される(S212)。
[式4] PB2(i) ← PB2ST + GPB2CST
第2ブレーキB2用定圧待機初期値PB2STは予め設定されている一定値である。第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTは後述するごとくの学習に基づいて決定される値である。
次に初期値設定フラグFa1を立てる(S214)。この初期値設定フラグFa1を立てたことにより次の制御周期からは、ステップS210にてnoと判定されて、ステップS212,S214は実行されないようにしている。
ステップS214の次には前述したステップS224が実行される。ステップS224にてnoと判定された場合はステップS226が実行される。そして、ステップS224にてyesと判定された後、あるいはステップS226の後に、ステップS228にてドレン油圧制御処理が終了していないとしてnoと判定されて、今回の制御周期を終了する。
次の制御周期ではステップS210にてnoと判定されるので、MG2の回転数NMG2に対して後述するフィードバック回転数制御が開始されているか否かが判定される(S215)。当初は開始されていないので(S215でno)、前述したステップS224〜S228の処理を実行する。このようにして、ドレン油圧制御処理が終了するまではステップS228にてnoと判定されて、各制御周期での処理を終了する状態が継続する。
このような処理を繰り返す内に、イナーシャ相が開始されると前記ドレン油圧制御処理(図3,4)が終了する。したがってステップS228ではyesと判定されるようになり、次に学習実行禁止フラグFa2が立てられているか否かが判定される(S230)。
Fa2=1であれぱ(S230でyes)、次に式5により求められた目標回転数となるように、MG2のフィードバック回転数制御が実行される(S232、図8:t6)。
[式5] 目標回転数 ← 変速後の同期回転数 − α
オフセット量αは適宜設定されるが例えば100rpmが設定される。したがって学習実行条件が成立していない場合(Fa2=1)では、目標回転数は変速後の同期回転数よりもオフセット量α分、少し低く設定される。
Fa2=0であれぱ(S230でno)、次に式6により求められた目標回転数となるように、MG2のフィードバック回転数制御が実行される(S234、図8:t8)。
[式6] 目標回転数 ← 変速後の同期回転数 + α
したがって学習実行条件が成立している場合(Fa2=0)では、目標回転数は変速後の同期回転数よりもオフセット量α分、少し高く設定される。
尚、以後、制御周期毎にステップS232あるいはステップS234が繰り返し実行されるが、一旦フィードバック制御が開始されれば、ステップS232,S234での処理は、変速後の同期回転数の変化に応じて目標回転数を更新する処理となる。
ステップS232又はステップS234の次には、MG2の回転数NMG2が変速後の同期回転数に維持されているか否かが判定される(S236)。すなわち第2ブレーキB2が完全に係合状態となりリングギヤ14eを固定すれば、MG2の回転数制御が変速後の同期回転数からオフセット量α分ずれるように制御されていても、MG2回転数NMG2は変速後の同期回転数に一致し、かつこの状態が維持されることになる。したがってステップS236は、イナーシャ相が終了したか否かを判定するために実行される。
イナーシャ相の開始あるいは途中であり、MG2回転数NMG2が変速後の同期回転数に維持されていなければ(S236でno)、このまま今回の制御周期を終了する。
次の制御周期では、MG2のフィードバック回転数制御が開始されているのでステップS215でyesと判定されるようになる。したがって次に学習実行禁止フラグFa2が立てられていない(Fa2=0)か否かが判定される(S216)。
Fa2=0であれぱ(S216でyes)、次にMG2の回転数NMG2が変速後の同期回転数に対して式7の関係になったか否かが判定される(S218)。
[式7] NMG2 ≧ 変速後の同期回転数 − NMG2END
ここで変速後の同期回転数は、制御周期毎に回転出力軸6の出力軸回転数Soutと変速後の変速比から算出されている。回転数減少値NMG2ENDは、MG2の回転数NMG2が変速後の同期回転数のわずかに手前まで上昇したことを判定するための判定補助値である。ここでMG2回転数NMG2は未だ前記式7を満足していないとすると(S218でno)、ステップS224以下の処理に移行する。
Fa2=1であれぱ(S216でno)、次にMG2回転数NMG2が目標回転数に到達したか否かが判定される(S220)。未だ目標回転数に到達していないとすると(S220でno)、ステップS224以下の処理に移行する。
上述したごとくMG2に対するフィードバック回転数制御が継続することによりMG2回転数NMG2は目標回転数に向かって上昇する。
そして学習実行禁止フラグFa2=0にて前記式7が満足された場合に(S218でyes)、あるいは学習実行禁止フラグFa2=1にてMG2回転数NMG2が目標回転数に到達した場合に(S220でyes)、式8の計算が実行される(S222)。このことによりアプライ油圧指示値PB2が徐増される(図8:t10〜又はt9〜)。
[式8] PB2(i) ← PB2(i−1) + DSWPB2
ここでスイープアップ量DSWPB2は、第2ブレーキB2の係合圧力徐増量である。すなわち第2ブレーキB2用のアプライ油圧指示値PB2を一定に維持されていた状態から、徐々に増加させて、完全係合させるための値である。
したがって以後、アプライ油圧指示値PB2は徐々に増加される(図8:t10〜、t9〜)。尚、学習実行禁止フラグFa2=0であった場合には、その後にMG2回転数NMG2は目標回転数(=変速後の同期回転数+α)に到達する。
そしてアプライ油圧指示値PB2の徐増により第2ブレーキB2が係合して完全にリングギヤ14eを固定すれば、目標回転数が変速後の同期回転数からオフセットしていても、MG2回転数NMG2は強制的に変速後の同期回転数に収束することになる。Fa2=1の場合には、タイミングt12で変速後の同期回転数に収束し、Fa2=0の場合には、タイミングt13で変速後の同期回転数に収束している。
このことによりステップS236にてyesと判定されるようになる。そして次にMG2のフィードバック回転数制御は停止される(S238)。
次に学習実行禁止フラグFa2=1か否かが判定される(S240)。学習実行禁止フラグFa2=0であれば(S240でno)、第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTが、MG2回転数NMG2が変速後の同期回転数に到達したタイミング(t13)までのアプライ油圧指示値PB2の調節履歴に基づいて算出される(S242)。尚、学習実行禁止フラグFa2=1では(S240でyes)、第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTの算出、すなわち学習はなされない。
この学習(第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTの算出)は、ここではMG2回転数NMG2が変速後の同期回転数に到達したタイミング(t13)でのPB2(i)の値に基づいて算出される。例えば到達したタイミング(t13)でのPB2(i)と目標油圧値との差に応じて、差の絶対値が大きい領域にて、その差に応じて第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTが設定される。
あるいは第2ブレーキB2用のアプライ油圧指示値PB2(i)の徐増開始タイミング(t10)から上記到達タイミング(t13)までの時間と目標時間との差に応じて、差の絶対値が大きい領域にて、その差に応じて第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTが設定される。ここでは図9の[B]に示すごとくに設定される。
このようにして求められた第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTにより、後述するごとく第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTを補正することにより、以後の第2ブレーキB2の油圧制御に反映できる。尚、図9の[B]に示したごとく、前記差の絶対値が小さい領域では第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CST=0であり、第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTの更新はなされない。
そして学習実行禁止フラグFa2=1であった場合(S240でyes)、あるいはステップS242の後に、コーストダウン変速終了処理が行われる(S244)。
このことにより、第2ブレーキB2油圧を最大に上昇し(図8:t14)、MG2回転数NMG2のフィードバック回転数制御を停止して、コースト走行時の通常制御、この場合は回生制御に移行している(t15〜)。
学習干渉防止処理(図7)について説明する。本処理が開始されると、まずコーストダウン変速処理終了の直後が否かが判定される(S300)。すなわちアプライ油圧制御処理(図5,6)が終了した直後か否かが判定される。
コーストダウン変速処理終了直後でなければ(S300でno)、今回の制御周期を終了する。
今回の制御周期がコーストダウン変速処理終了直後であれば(S300でyes)、第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTの更新が必要か否かが判定される(S302)。これは直前になされたアプライ油圧制御処理(図5,6)において求められた第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTの値により判定される。すなわちΔGPB2CST=0であれば、第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTの更新は不要であるが、ΔGPB2CST≠0であれば必要であると判定される。
ここでΔGPB2CST≠0であった場合には(S302でyes)、式9により第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTが更新される(S304)。
[式9] GPB2CST ← GPB2CST + ΔGPB2CST
そしてステップS310にて第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTと第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTとをクリアして(S310)、今回の制御周期を終了する。
したがって第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTが更新される場合には、第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CST≠0であったとしても、第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTの更新はなされない。
第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTの更新は不要であると判定された場合には(S302でno)、第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTの更新が必要か否かが判定される(S306)。これは第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTと同様に判定される。すなわち直前になされたドレン油圧制御処理(図3,4)において求められた第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTの値により判定される。ΔGPB1CST=0であれば、第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTの更新は不要であるが、ΔGPB1CST≠0であれば必要であると判定される。
ここでΔGPB1CST≠0であった場合には(S306でyes)、式10により第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTが更新される(S308)。
[式10] GPB1CST ← GPB1CST + ΔGPB1CST
そしてステップS310にて第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTと第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTとをクリアして(S310)、今回の制御周期を終了する。
ΔGPB1CST=0であった場合には(S306でno)、今回の制御周期を終了する。
上述した構成において、T−ECU30が、変速機制御装置として機能し、請求項における各手段に相当する。ドレン油圧制御処理(図3,4)のステップS100がコースト走行状態検出手段及び変速判定手段としての処理に、ステップS116,S118が一定トルク制御手段としての処理に相当する。ステップS120,S122,S134,S136が解放側係合圧力徐減手段としての処理に、ステップS104がイナーシャ相開始タイミング検出手段としての処理に、ステップS140が解放側圧力制御学習手段としての処理に相当する。
アプライ油圧制御処理(図5,6)のステップS200がコースト走行状態検出手段及び変速判定手段としての処理に、ステップS234がオフセット回転制御手段としての処理に相当する。ステップS218,S222が係合側係合圧力徐増手段としての処理に、ステップS236が変速後同期回転数到達タイミング検出手段としての処理に、ステップS242が係合側圧力制御学習手段としての処理に相当する。
学習干渉防止処理(図7)のステップS302が解放側圧力制御学習無効手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).車両用ハイブリッド動力装置2がコースト走行状態でかつダウン変速時であると判定された場合には(S100でyes)、一部の動力源、ここではMG2の出力を電動機として機能させて一定トルクに制御する。このことにより一定トルク制御期間(図8:t3〜t8)を形成する。この一定トルク制御期間にて、変速機14の解放クラッチ側回転メンバー、ここでは第1ブレーキB1により係合・固定されている第1サンギヤ14aに対してMG2から一定の安定したトルクを与える。
そして、この一定トルク制御期間内にて変速機14の解放クラッチ側の係合圧力(ドレン油圧指示値PB1)を基準圧力パターン、ここでは周期毎にスイープダウン量DSWPB1で徐減する(S136)。このことによりイナーシャ相の開始タイミング(図8:t8)が発生する。
このイナーシャ相の開始タイミングのずれは制御上のずれを高精度に反映している。したがってイナーシャ相の開始タイミングにおけるステップS136による係合圧力(ここではドレン油圧指示値PB1)の調節履歴に基づいて解放クラッチ側の圧力制御の学習(S140)を実行する。このことにより高精度な第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CSTが得られ、高精度に第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTが得られる(S308)。トルクセンサ設置等のコスト増大を招かずに高精度な学習が可能となり、解放クラッチ側の圧力制御を常に高精度なものとすることができる。
(ロ).車両用ハイブリッド動力装置2がコースト走行状態でかつダウン変速時であると判定された場合には(S200でyes)、MG2回転数NMG2がオフセット回転数(変速後の同期回転数+α)となるようにMG2の駆動出力をフィードバック制御する(S234)。
そして変速機14の係合クラッチ側回転メンバー、ここでは第2ブレーキB2にて解放状態にあるリングギヤ14eの係合圧力(アプライ油圧指示値PB2)を基準圧力パターン、ここでは周期毎にスイープアップ量DSWPB2で徐増する(S222)。このことによりMG2について変速後の同期回転数への到達タイミングが発生する。
この到達タイミングのずれには前述したごとく制御上のずれを高精度に反映している。したがってこの到達タイミングにおけるステップS222による係合圧力の調節履歴に基づいて係合クラッチ側の圧力制御の学習(S242)を実行する。このことにより第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTが得られる(S304)。このためトルクセンサ設置等のコスト増大を招かずに高精度な学習が可能となり、係合クラッチ側の圧力制御を常に高精度なものとすることができる。
(ハ).上述したごとくに得られた第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CST及び第2ブレーキB2用定圧待機学習値GPB2CSTを他の条件(例えばドライブ走行時)での変速時に油圧制御に用いることにより、ドライブ走行等においても変速時の高精度な圧力制御が可能となる。
(ニ).ドレン油圧制御処理(図3,4)において、学習のための条件が成立していない場合には(S120でyes)、解放クラッチ側の係合圧力(ドレン油圧指示値PB1)を直ちに0に減少させている(S122)。このことにより、学習がなされない場合に係合圧力徐減(S136)を実行しない分、迅速な変速が可能となる。
(ホ).イナーシャ相開始タイミング(t8)と変速後の同期回転数到達タイミング(t13)はMG2回転数NMG2から判明するので、第1サンギヤ14aやリングギヤ14eの回転状態を検出する特別な回転数センサを設けなくても、変速の進行状況が判明する。
(ヘ).アプライ油圧制御処理(図5,6)にて第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTを算出する学習時においては MG2のフィードバック回転数制御においてオフセット回転数としての目標回転数を変速後の同期回転数よりも高い方に設定している(S234)。すなわち、第2ブレーキB2の係合時にはMG2回転数NMG2を同期回転数に引き下ろすことになる。
コースト変速の場合には同期回転数が低下している状態なので、目標回転数を変速後の同期回転数よりも低い方に設定すると、目標回転数制御の応答性によっては第2ブレーキB2の係合が不十分でも同期回転数に到達して誤判定するおそれがある。しかし目標回転数を変速後の同期回転数よりも高い方に設定していることにより、誤判定するおそれがなくなり、到達タイミングがより明確に検出でき、より高精度な学習が可能となる。
(ト).アプライ油圧制御処理(図5,6)においては、MG2が変速後の同期回転数に到達した後は、MG2をオフセット回転数とするフィードバック制御を停止している(S238)。このため到達タイミング検出後に、MG2において不要なエネルギー消費を防止できる。
(チ).アプライ油圧制御処理(図5,6)のステップS242にて有効な第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量ΔGPB2CSTが算出されている場合には、変速時の後半に行われる係合クラッチ側での圧力制御(S212)が、リングギヤ14eに対する係合を早めてしまうおそれがある。このことにより前半に行われている解放クラッチ側での圧力制御に影響を与える可能性を生じる。
したがってアプライ油圧制御処理(図5,6)にてΔGPB2CST≠0が算出された場合には(図7:S302でyes)、既にドレン油圧制御処理(図3,4)にて第1ブレーキB1用定圧待機学習値補正量ΔGPB1CST≠0が算出されていても、このドレン油圧制御処理側の学習を無効とする。すなわち前記式10による第1ブレーキB1用定圧待機学習値GPB1CSTの更新はなされない。このことにより学習精度の低下を防止できる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態においては、ドレン油圧制御処理(図3,4)による1つのブレーキ解放時の学習と、アプライ油圧制御処理(図5,6)による他のブレーキ係合時の学習とを連続して実行していたが、いずれか一方のみ実行しても良い。すなわち、変速時においてブレーキ解放時の学習のみ実行しても良く、変速時においてブレーキ係合時の学習のみ実行しても良い。
(b).ドレン油圧制御処理(図3,4)とアプライ油圧制御処理(図5,6)とでは、コーストダウン変速時に学習を実行しているが、内燃機関16に対する出力操作が安定した状態であれば、コーストダウン変速以外の変速時に対しても適用できる。
(c).アプライ油圧制御処理(図5,6)では、変速後の同期回転数への到達タイミング後は、MG2回転数NMG2のフィードバック制御は停止していたが、目標回転数を変速後の同期回転数へ切り替えて、フィードバック制御を継続させても良い。
(d).変速機14としては2段変速機を用いたが、3段以上の変速機でも良く、各コーストダウン変速で前記実施の形態と同じ学習を実行することができる。
実施の形態1の車両用ハイブリッド動力装置の概略構成を表すブロック図。 上記車両用ハイブリッド動力装置の遊星歯車機構と変速機とにおける共線図。 上記車両用ハイブリッド動力装置のT−ECUが実行するドレン油圧制御処理のフローチャート。 同じくドレン油圧制御処理のフローチャート。 同じくアプライ油圧制御処理のフローチャート。 同じくアプライ油圧制御処理のフローチャート。 同じく学習干渉防止処理のフローチャート。 実施の形態1の制御の一例を示すタイミングチャート。 上記ドレン油圧制御処理及びアプライ油圧制御処理にて用いる第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2用定圧待機学習値補正量を算出するためのマップ構成説明図。
符号の説明
2…ハイブリッド動力装置、4…動力源、6…回転出力軸、6a…出力軸回転数センサ、8…デファレンシャル、10…駆動輪、12…モータジェネレータ、14…変速機、14a…第1サンギヤ、14b…第2サンギヤ、14c…ショートピニオン、14d…ロングピニオン、14e…リングギヤ、14f…キャリヤ、14g…オイルコントロールバルブ、16…内燃機関、16a…回転出力軸(クランク軸)、16b…ダンパー、16c…機関回転数センサ、20…遊星歯車機構、20a…サンギヤ、20b…リングギヤ、20c…キャリヤ、22…E−ECU、24…インバータ、26…バッテリー、28…MG−ECU、29…インバータ、30…T−ECU、B1…第1ブレーキ、B2…第2ブレーキ。

Claims (20)

  1. 複数の動力源の動力を合成して回転出力軸に出力すると共に、一部の動力源の動力合成はクラッチツウクラッチ処理にて変速する変速機を介して行う車両用ハイブリッド動力装置における変速機制御装置であって、
    車両がコースト走行状態か否かを検出するコースト走行状態検出手段と、
    前記変速機のダウン変速時か否かを判定する変速判定手段と、
    前記コースト走行状態検出手段にてコースト走行状態であると判定され、かつ前記変速判定手段にてダウン変速時であると判定された場合に、前記一部の動力源の出力を一定トルクに制御する一定トルク制御期間を形成する一定トルク制御手段と、
    前記一定トルク制御手段にて形成された一定トルク制御期間内にて、前記変速機の解放クラッチ側の係合圧力を基準圧力パターンで徐減する解放側係合圧力徐減手段と、
    前記解放側係合圧力徐減手段による前記基準圧力パターンでの徐減期間に生じたイナーシャ相の開始タイミングを検出するイナーシャ相開始タイミング検出手段と、
    前記イナーシャ相開始タイミング検出手段にて検出された前記開始タイミングまでの前記解放側係合圧力徐減手段による前記係合圧力の調節履歴に基づいて前記解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行する解放側圧力制御学習手段と、
    を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
  2. 請求項において、前記解放側圧力制御学習手段による学習結果は、少なくともドライブ走行状態での前記圧力制御に用いることを特徴とする変速機制御装置。
  3. 請求項又はにおいて、前記解放側係合圧力徐減手段は、前記コースト走行状態検出手段にてコースト走行状態でないと判定され、かつ前記変速判定手段にてダウン変速時であると判定された場合には、前記変速機の解放クラッチ側の係合圧力を直ちに減少させることを特徴とする変速機制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記複数の動力源は、内燃機関と電動機とを含み、該電動機が前記一部の動力源に相当することを特徴とする変速機制御装置。
  5. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記イナーシャ相開始タイミング検出手段は、前記開始タイミングを、前記一部の動力源の回転状態により判定することを特徴とする変速機制御装置。
  6. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記解放側圧力制御学習手段は、前記解放側係合圧力徐減手段による前記係合圧力の調節履歴として、徐減開始から前記開始タイミングまでの時間を用い、該時間に基づいて前記解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする変速機制御装置。
  7. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記解放側圧力制御学習手段は、前記解放側係合圧力徐減手段による前記係合圧力の調節履歴として、前記開始タイミングでの前記係合圧力の指示値を用い、該指示値に基づいて前記解放クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする変速機制御装置。
  8. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記変速機の係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を学習する係合側圧力制御学習手段を備え、
    前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に、前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
  9. 請求項1〜のいずれかにおいて、前記変速機の係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を学習する係合側圧力制御学習手段を備え、
    前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
  10. 複数の動力源の動力を合成して回転出力軸に出力すると共に、一部の動力源の動力合成はクラッチツウクラッチ処理にて変速する変速機を介して行う車両用ハイブリッド動力装置における変速機制御装置であって、
    車両がコースト走行状態か否かを検出するコースト走行状態検出手段と、
    前記変速機のダウン変速時か否かを判定する変速判定手段と、
    前記コースト走行状態検出手段にてコースト走行状態であると判定され、かつ前記変速判定手段にてダウン変速時であると判定された場合に、前記一部の動力源の駆動制御により前記一部の動力源の回転数を、変速後の同期回転数とは一定の差を設けたオフセット回転数となるように制御するオフセット回転制御手段と、
    前記オフセット回転制御手段による前記一部の動力源の回転数が前記オフセット回転数又は該オフセット回転数近傍の回転数となったタイミングから、前記変速機の係合クラッチ側の係合圧力を基準圧力パターンで徐増する係合側係合圧力徐増手段と、
    前記係合側係合圧力徐増手段による前記基準圧力パターンでの徐増期間に生じた前記一部の動力源の回転数における変速後の同期回転数への到達タイミングを検出する変速後同期回転数到達タイミング検出手段と、
    前記変速後同期回転数到達タイミング検出手段にて検出された前記到達タイミングまでの前記係合側係合圧力徐増手段による前記係合圧力の調節履歴に基づいて前記係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行する係合側圧力制御学習手段と、
    を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
  11. 請求項10において、前記係合側圧力制御学習手段による学習結果は、少なくともドライブ走行状態での前記圧力制御に用いることを特徴とする変速機制御装置。
  12. 請求項10又は11において、前記オフセット回転数は、変速後の同期回転数よりも高い方に設定されることを特徴とする変速機制御装置。
  13. 請求項1012のいずれかにおいて、前記複数の動力源は、内燃機関と電動機とを含み、該電動機が前記一部の動力源に相当することを特徴とする変速機制御装置。
  14. 請求項1013のいずれかにおいて、前記オフセット回転制御手段は、前記到達タイミング後は、前記一部の動力源を前記オフセット回転数とする制御を停止するか、あるいは前記一部の動力源を変速後の同期回転数とする制御に切り替えることを特徴とする変速機制御装置。
  15. 請求項1014のいずれかにおいて、前記係合側圧力制御学習手段は、前記係合側係合圧力徐増手段による前記係合圧力の調節履歴として、徐増開始から前記到達タイミングまでの時間を用い、該時間に基づいて前記係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする変速機制御装置。
  16. 請求項1014のいずれかにおいて、前記係合側圧力制御学習手段は、前記係合側係合圧力徐増手段による前記係合圧力の調節履歴として、前記到達タイミングでの前記係合圧力の指示値を用い、該指示値に基づいて前記係合クラッチ側の圧力制御の学習を実行することを特徴とする変速機制御装置。
  17. 請求項1〜のいずれかに記載の変速機制御装置の構成と、請求項1016のいずれかに記載の変速機制御装置の構成とを備える変速機制御装置であって、
    前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を変更する学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
  18. 請求項1〜のいずれかに記載の変速機制御装置の構成と、請求項1016のいずれかに記載の変速機制御装置の構成とを備える変速機制御装置であって、
    前記解放側圧力制御学習手段の学習と同一変速時に前記係合側圧力制御学習手段により係合クラッチ側の圧力制御における係合圧力を低減させる学習がなされた場合には、前記解放側圧力制御学習手段の学習を無効とする解放側圧力制御学習無効手段を備えたことを特徴とする変速機制御装置。
  19. 請求項1〜1718のいずれかにおいて、前記解放側係合圧力徐減手段が実行する前記基準圧力パターンは係合圧力の徐減前に待機油圧として一定の油圧にする期間が設けられており、前記解放側圧力制御学習手段は、前記待機油圧を学習結果により補正することを特徴とする変速機制御装置。
  20. 請求項1018のいずれかにおいて、前記係合側係合圧力徐増手段が実行する前記基準圧力パターンは係合圧力の徐増前に待機油圧として一定の油圧にする期間が設けられており、前記係合側圧力制御学習手段は、前記待機油圧を学習結果により補正することを特徴とする変速機制御装置。
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