JPH11108167A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH11108167A
JPH11108167A JP27311997A JP27311997A JPH11108167A JP H11108167 A JPH11108167 A JP H11108167A JP 27311997 A JP27311997 A JP 27311997A JP 27311997 A JP27311997 A JP 27311997A JP H11108167 A JPH11108167 A JP H11108167A
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control
predetermined
hydraulic
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Application number
JP27311997A
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English (en)
Inventor
Junichi Nishimura
純一 西村
Masayuki Kuwata
雅之 桑田
Masao Saito
正雄 斉藤
Kenji Suzuki
研司 鈴木
Hiroshi Tsutsui
洋 筒井
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィードバック制御時のゲインを学習制御す
ることにより、摩擦係合要素の経時変化等に伴う振動や
収束性の低下を防止する。 【解決手段】 タービン回転加速度が目標タービン回転
加速度になるように油圧サーボの油圧がフィードバック
制御され、ダウンシフト又はアップシフト変速が進行す
る。この際、実際の制御偏差及び比例ゲインにより修正
される。制御偏差の極大値Emaxi及び極小値Emi
njが複数個算出され、これらの中の差の最大値がゲイ
ン大判定しきい値GrdMaxより大きい場合、ゲイン
が大き過ぎてハンチングが生じると判断して、該ゲイン
が小さくなるように補正し、また制御偏差ErrorE
ndが、極大値又は極小値を取らず、かつ理想曲線より
もGrdMin以上離れた場合、ゲインが小さ過ぎて収
束しないと判断して、該ゲインが大きくなるよう補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る自動変速機の油圧制御装置に係り、詳しくはフィード
バック制御を有する油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実開昭62−194960号公報
に示すように、発進クラッチの油圧を、タービン(入
力)回転数変化率が目標値になるようにフィードバック
制御する自動変速機の油圧制御装置が提案されている。
該油圧制御装置は、実際のタービン回転数と前回のター
ビン回転数との差からタービン回転数変化率を算出し、
更に該タービン回転数変化率を所定特性の目標値と比較
して偏差を求め、該偏差を更新することにより学習制御
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記フィードバック制
御は、前記学習制御により得られた偏差に基づき、制御
遅れを補償するための所定の比例ゲインから得られる比
例動作(P動作)修正値と、残留偏差をなくすための所
定の積分ゲインから得られる積分動作(I動作)修正値
と、応答時間の補償のための微分ゲインから得られる微
分動作(D動作)修正値とにより、補正される。しか
し、上記各ゲインは、固定値からなるため、摩擦係合要
素の経時変化等により、上記偏差に応じた油圧値が得ら
れなくなることがあり、その結果、フィードバック制御
において振動や収束性の低下を招く虞れがある。
【0004】そこで、本発明は、フィードバック制御時
のゲインを学習制御することにより、摩擦係合要素の経
時変化等に伴う振動や収束性の低下を防止し、もって長
期に亘って正確なフィードバック制御を可能とする自動
変速機の油圧制御装置を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、エンジン出力軸からの動力が入力される入力軸と、
車輪に連結される出力軸と、これら入力軸と出力軸との
間で動力伝達経路を変更する複数の摩擦係合要素と、こ
れら摩擦係合要素を断・接作動する油圧サーボと、該油
圧サーボの油圧を制御する油圧制御手段(SLS,SL
U)と、車輌走行状況に基づく各センサからの信号を入
力して、前記油圧制御手段へ油圧制御信号(PA)を出
力する制御部(1)と、を備えてなる自動変速機の油圧
制御装置において、前記制御部は、変速の進行に伴い変
化する実際の変化(ΔNt)が目標の所定変化(w_t
arget)となるように、前記実際の変化と目標の変
化との制御偏差(Error)及び所定ゲイン(GP)
に基づき修正しつつ前記油圧制御信号(PA)を出力す
るフィードバック制御手段(1a)と、前記所定ゲイン
(GP)を、前記実際の変化に基づく値(Error)
が所定目標値(GrdMax,GrdMin)に近づく
ように補正する学習制御手段(1b)と、を備えること
を特徴とする自動変速機の油圧制御装置にある。
【0006】請求項2に係る本発明は、前記学習制御手
段(1b)は、前記実際の変化に基づく値(Erro
r)の極大値(Emaxi)及び極小値(Eminj)
を算出し、これら極大値と極小値の差が所定の目標範囲
(GradMax)より大きい場合、前記差(Emax
i−Eminj)が前記目標範囲内になるように前記所
定ゲイン(GP)を補正してなる、請求項1記載の自動
変速機の油圧制御装置にある。
【0007】請求項3に係る本発明は、前記学習制御手
段(1b)は、前記実際の変化に基づく値が極大値又は
極小値をとらず(i=0,j=0)、かつ該実際の変化
に基づく値(ErrorEnd)が所定の基準値よりも
所定量(GrdMin)以上離れた場合、前記値が前記
所定量からなる目標範囲内になるように前記所定ゲイン
を補正してなる、請求項1又は2記載の自動変速機の油
圧制御装置にある。
【0008】請求項4に係る本発明は、前記実際の変化
が、出力回転数に対する入力回転数変化(ΔNt)であ
る、請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の油
圧制御装置にある。
【0009】請求項5に係る本発明は、前記所定ゲイン
の補正量(ΔGP)が、少なくとも油温に基づき設定さ
れる、請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の
油圧制御装置にある。
【0010】請求項6に係る本発明は、前記所定ゲイン
の補正量(ΔGP)が、出力回転数及びエンジン回転数
の少なくとも一方に基づき設定される、請求項5記載の
自動変速機の油圧制御装置にある。
【0011】[作用]以上構成に基づき、出力回転数に
対する入力軸回転数変化(ΔNt)等の実際の変速の進
行に伴う変化が目標の所定変化(w_target)に
なるように油圧サーボの油圧(PA)がフィードバック
制御され、ダウンシフト又はアップシフト変速が進行す
る。この際、上記実際の変化と目標の変化との差(w_
target−ΔNt)による制御偏差(Error)
及び比例ゲイン等の所定のゲイン(GP)により修正さ
れる。
【0012】学習制御手段(1b)は、例えば制御偏差
(Error)等の実際の変化に基づく値の極大値(E
maxi)及び極小値(Eminj)が複数個算出さ
れ、これらの中の差の最大値(Emaxi−Emax
j)が所定目標値(GrdMax)より大きい場合、ゲ
インが大き過ぎてハンチングが生じると判断して、該所
定ゲイン(GP)が小さくなるように補正し、また例え
ば、制御偏差(Error)等の上記値が、上記極大値
又は極小値を取らず、かつ基準値よりも所定量(Grd
Min)以上離れた場合、ゲインが小さ過ぎて収束しな
いと判断して、該所定ゲインが大きくなるよう補正す
る。
【0013】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、本発明の構成に何等影響を与
えるものではない。
【0014】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、ゲイン
を、フィードバック制御における実際の変化に基づく値
が所定目標値に近づくように学習補正するので、摩擦係
合要素の経時変化等によるフィードバック制御のバラツ
キを防止することができ、長期に亘って正確なフィード
バック制御を維持して変速フィーリングの向上を図るこ
とができる。
【0015】請求項2に係る本発明によると、実際の変
化に基づく値の極大値及び極小値の差が所定の目標範囲
より大きい場合、ハンチングを生じている状態と判断し
て所定ゲインを補正するので、フィードバック制御にお
けるハンチングを確実に防止できる。
【0016】請求項3に係る本発明によると、前記極大
値又は極小値をとらず、かつ実際の変化に基づく値が目
標範囲から離れている場合、収束していないと判断して
所定ゲインを補正するので、フィードバック制御におけ
る収束性の低下を防止することができる。
【0017】請求項4に係る本発明によると、出力回転
数に対する入力回転数変化(ギヤ比)に基づき、フィー
ドバック制御すると共に、該入力回転数変化に基づき直
接学習制御するので、精度の高いゲインの学習制御を行
なうことができる。
【0018】請求項5に係る本発明によると、ゲインの
補正量が油温に基づき設定されるため、油温変化による
油圧応答性の差を修正して、適正な学習制御を行なうこ
とができる。
【0019】請求項6に係る本発明によると、エンジン
や変速機の立上がり特性に応じてゲインの補正量が設定
され、常に正確な学習制御を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本自動変速機は、多数のクラッチ
又はブレーキ等の摩擦係合要素を有し、これら摩擦係合
要素を適宜断・接することによりプラネタリギヤの伝動
経路が選択される自動変速機構(図示せず)を備えてお
り、該自動変速機構の入力軸が、エンジン出力軸にトル
クコンバータを介して連結しており、またその出力軸が
駆動車輪に連結している。
【0021】図1は、電気系制御を示すブロック図であ
り、1は、マイクロコンピュータ(マイコン)からなる
制御部(ECU)で、エンジン回転センサ2、ドライバ
のアクセルペダル踏み量を検出するスロットル開度セン
サ3、トランスミッション(自動変速機構)の入力軸回
転数(=タービン回転数)を検出するセンサ5、車速
(=自動変速機出力軸回転数)センサ6及び油温センサ
7からの各信号が入力しており、また油圧回路のリニア
ソレノイドバルブSLS及びSLUに出力している。前
記制御部1は、変速の進行に伴い変化する変化量、例え
ば入力回転数変化量(ΔNt)が目標の所定変化(w_
target)となるように、前記実際の変化と目標の
変化との制御偏差(Error)及び所定ゲイン(G
P)に基づき修正しつつ、前記油圧制御信号を出力する
フィードバック制御手段1aと、前記所定ゲインを、前
記実際の変化に基づく値(Error)が所定目標値
(GrdMax,GrdMin)に近づくように補正す
る学習制御手段1bと、を備えている。
【0022】図2は、油圧回路の概略を示す図であり、
前記2個のリニアソレノイドバルブSLS及びSLUを
有すると共に、自動変速機構のプラネタリギヤユニット
の伝達経路を切換えて、例えば前進4速又は5速、後進
1速の変速段を達成する複数の摩擦係合要素(クラッチ
及びブレーキ)を断接作動する複数の油圧サーボ9、1
0を有している。また、前記リニアソレノイドバルブS
LS及びSLUの入力ポートa1 ,a2 にはソレノイド
モジュレータ圧が供給されており、これらリニアソレノ
イドバルブの出力ポートb1 ,b2 からの制御油圧がそ
れぞれプレッシャコントロールバルブ11,12の制御
油室11a,12aに供給されている。プレッシャコン
トロールバルブ11,12は、ライン圧がそれぞれ入力
ポート11b,12bに供給されており、前記制御油圧
にて調圧された出力ポート11c,12cからの調圧
が、それぞれシフトバルブ13,15を介して適宜各油
圧サーボ9,10に供給される。
【0023】なお、本油圧回路は、基本概念を示すため
のものであって、各油圧サーボ9,10及びシフトバル
ブ13,15は、象徴的に示すものであり、実際には、
自動変速機構に対応して油圧サーボは多数備えられてお
り、これら油圧サーボへの油圧を切換えるシフトバルブ
も多数備えている。また、油圧サーボ10に示すように
油圧サーボは、シリンダ16にオイルシール17により
油密状に嵌合するピストン19を有しており、該ピスト
ン19は、油圧室20に作用するプレッシャコントロー
ルバルブ12からの調圧油圧に基づき、戻しスプリング
21に抗して移動し、外側摩擦プレート22及び内側摩
擦材23を接触する。該摩擦プレート及び摩擦材は、ク
ラッチで示してあるが、ブレーキにも同様に対応するこ
とは勿論である。
【0024】ついで、図3に沿って、パワーオン・ダウ
ンシフトについて説明するに、まず図4及び図5に基づ
き、解放側油圧PAの制御について説明する。なお、具
体的には、運転者がアクセルペダルを踏込んでトルクを
要求するダウンシフト(キックダウン)であって、3−
2変速する状態を示し、従って解放側摩擦係合要素は、
B4ブレーキであって、その油圧サーボの油圧PAは、
(スロットル圧制御用)リニアソレノイドバルブSLT
にて調圧制御される。
【0025】スロットル開度センサ3及び車速センサ6
からの信号に基づき、制御部1はマップによりダウンシ
フトを判断すると、該変速判断から所定遅れ時間後、計
時が開始されて変速制御が開始される(S1)。該開始
時点(t=0)にあっては、解放側油圧PAが係合圧と
なっており、解放側摩擦係合要素が係合した状態にあ
る。そして、入力トルクTt の関数により解放側トルク
A が算出される(S2)。該入力トルクTt は、マッ
プによりスロットル開度とエンジン回転数に基づきエン
ジントルクを求め、更にトルクコンバータの入出力回転
数から速度比を計算し、該速度比によりマップにてトル
ク比を求め、エンジントルクに上記トルク比を乗じて求
められる。更に、該入力トルクにトルク分担率等が関与
して上記解放側トルクTA が求められる。
【0026】該解放側トルクTA から解放側の待機係合
圧Pwtが算出され(S3)、解放側油圧PAが該待機
係合圧Pwtになるようにリニアソレノイドバルブに制
御信号を出力し(S4)、該入力トルク等に基づく解放
側油圧の制御が所定時間tw経過するまで続行する(S
5)。上記ステップS2からS5までが待機制御となる
が、該待機制御時間twは、入力トルクTtにより変更
される。
【0027】そして、所定解放側油圧PAS及び上述と同
様に解放側トルクTA が算出され(S7,S8)、更に
該解放トルクTA に基づき目標油圧PTAが算出される
(S9)。更に、余裕率(タイアップ度合)S11,S21
により、ドライブフィーリングを考慮して解放側目標油
圧PTAが算出される(S10)。なお、上記余裕率は、
油温の相違により選択される多数のスロットル開度・車
速マップにて求められるものであり、一般にS11>1.
0,S21>0.0からなる。
【0028】更に、予め設定された時間tTAにより、前
記目標油圧PTAまでの勾配が、[(PTA−PAS)/
TA]により設定され、該勾配によりスイープダウンが
行なわれる(S11)。即ち、パワーオン状態にあって
は、比較的急な勾配からなるスイープダウンが行なわ
れ、解放側油圧PAが前記イナーシャ相開始時直前の目
標油圧PTAになるまで続き(S12)、該解放側油圧は
目標油圧PTAに設定される(S13)。上記目標油圧P
TAは、出力軸回転数に対する入力軸回転数の変化(ギヤ
比)ΔN(=ΔNt)が変速開始判定回転数NS になる
まで続行される(S14)。上述したステップS7から
S14までが初期制御となる。
【0029】そして、出力軸回転数に対する入力軸回転
数(ギヤ比)の検出に基づき、該入力軸回転数が所定変
化量となるようにダウンシフトフィードバック制御(S
20)が行なわれ、該フィードバック制御は、上記ダウ
ンシフト完了となるギヤ比の全回転変化回転数近傍のa
2[%]、例えば90[%]まで続けられる(S2
1)。なお、後述する係合側油圧の制御との関係でサー
ボ起動制御時間tSEの終了まで(S23)、かつ係合側
油圧PBが目標油圧PTBより大きくなるまで(S24)
は、前記フィードバック制御(S20)は続行される。
該ステップS20〜S24が、フィードバック制御とな
る。
【0030】そして、上記a2[%]までの変速が終了
すると、比較的急勾配からなる所定油圧変化δPFAが設
定され、該勾配にてスイープダウンを行い(S25)、
解放側油圧PAが0になることによりダウンシフト時の
解放側油圧制御が完了する(S26)。上記ステップS
25が完了制御となる。
【0031】ついで、図6及び図7のフローチャート及
び図3のタイムチャートに沿って、ダウンシフトにおけ
る係合側油圧PBの制御について説明する。なお、具体
的には、上述したように3−2ダウンシフトであり、従
って係合側摩擦係合要素は、B5ブレーキであって、そ
の油圧サーボの油圧PBは、(ロックアップ制御用)リ
ニアソレノイドバルブSLUにて調圧制御される。
【0032】まず、制御部1からのダウンシフト指令に
基づき計時が開始され(S30)、係合側油圧PBが所
定圧PS1になるように所定信号をリニアソレノイドバル
ブSLUに出力する(S31)。該所定圧PS1は、油圧
サーボの油圧室20を満たすために必要な油圧に設定さ
れており、所定時間tSA保持される。該所定時間tSA
経過すると(S32)、係合側油圧PBは、所定勾配
[(PS1−PS2)/tSB]でスイープダウンし(S3
3)、係合側油圧PBが所定低圧PS2になると(S3
4)、該スイープダウンが停止され、該所定低圧PS2
保持される(S35)。該所定低圧PS2は、ピストンス
トローク圧以上でかつ入力軸の回転変化を生じさせない
圧に設定されており、該所定低圧PS2は、計時tが所定
時間tSE経過するまで保持される(S36)。上記ステ
ップS31からS36までがサーボ起動制御となる。
【0033】ついで、係合側トルクTB が解放側油圧P
A及び入力トルクTtの関数[TB=fTB(PA,T
t)]により算定され(S37)、更に前記余裕率を勘
案して、係合側トルクTB が、[TB =S1D×TB +S
2D]にて算出される(S38)。そして、該係合側トル
クTB から係合側油圧PBが算出される[PB=f
PB(TB )](S39)。上記ステップS37〜S39
が係合制御となる。そして、上記ステップS39による
係合側入力トルクTB (解放側油圧PA及び入力トルク
Ttに依存する)に基づく係合側油圧PBによる制御
が、ダウンシフトの全ギヤ比のa1[%]、例えば70
[%]まで続く(S40)。即ち、NTSを変速開始時の
入力軸回転数、ΔNを回転変化量、gi を変速前ギヤ
比、gi+1 を変速後ギヤ比とすると、[(ΔN×10
0)/NTS(gi+1 −gi )]がa1[%]になるまで
続けられる。
【0034】ステップS40にて、上記回転変化量のa
1[%]を越えると、終期制御に入る。まず、係合側入
力トルクTB から係合側目標圧PTBが算出され(S4
1)、また上記回転変化量a1[%]時点での係合側油
圧PBがPLTB として記憶される(S42)。これによ
り、予め設定されている所定時間tLEにより、所定勾配
[(PTB−PLSB )/tLE]が算出され、比較的緩い該
勾配にてスイープアップされ(S43)、該スイープア
ップは、係合側油圧が上記目標油圧PTBに達するまで続
けられる(S44)。更に、所定勾配δPLBが設定さ
れ、該勾配にてスイープアップする(S46)。該スイ
ープアップは、入力回転数変化量(ΔN)がダウンシフ
トの全ギヤ比のa2[%]、例えば90[%]まで続行
する(S47)。上記ステップS41からS46までが
終期制御となる。
【0035】更に、終期制御の終了時間tF を設定し
(S48)、比較的急な勾配δPFBを設定して該勾配に
てスイープアップし(S49)、該スイープアップは、
完了制御時間tFE続けられる(S50)。該勾配δPFB
のスイープアップは、パワーオンの場合、ステップS2
5による解放側油圧δPFAに合せて急勾配にて設定され
る。上記ステップS48,S49が完了制御となる。
【0036】ついで、本発明に係るフィードバック制御
におけるゲインの学習制御について説明する。なお、本
学習制御は、上述したパワーオン・ダウンシフト変速に
おけるフィードバック制御(S20参照)に限らず、ア
ップシフトにおけるフィードバック制御等、すべての変
速におけるフィードバック制御に適用が可能である。
【0037】図8のフィードバック制御フローチャート
に沿って説明するに、まず、目標タービン(入力)回転
加速度(変化率)w_target及び目標タービン
(入力)加速度初期値wsを算出する(S51)。上記
目標タービン回転加速度w_targetは、変速の進
行度合いをshiftR、目標回転加速度追従制御(フ
ィードバック制御開始時の上記変速進行度合をshif
tRFBstとすると、
【0038】
【数1】 で求められる。なお、上記変速の進行度合shiftR
は、タービン(入力)回転数をNt、アウトプット(出
力)回転数をNo、変速前ギヤ比をGEAR_BF(g
i+1 )、変速後ギヤ比をGEAR_AF(gi )とする
と、
【0039】
【数2】 で求められる。また、上記目標タービン回転加速度初期
値wsは、目標変速時間をTfbendとすると、
【0040】
【数3】 により求められる。
【0041】ついで、制御偏差Error及び制御累積
偏差wErrorが算出される(S52)。制御偏差E
rrorは、目標タービン回転加速度(w_targe
t)と現在のタービン回転加速度(変化率)ΔNtの差
(Error=w_target−ΔNt)により、ま
た制御累積偏差wErrorは、前回までの制御累積偏
差(wError)に現在の制御偏差Errorを加え
て(wError=wError+Error)求めら
れる。
【0042】更に、タービントルク変化量分クラッチ油
圧ΔPTt及び目標回転加速度変化分クラッチ油圧ΔP
wが算出される(S53)。上記ΔPTtは、タービン
(入力)トルクTtとフィードバック制御開始時のター
ビン(入力)トルクTstとの差(T−Tst)を当該
(解放側)クラッチの分担トルク変化量に変換し、それ
をクラッチ油圧変化分に変換して求められ、上記ΔPw
は、目標タービン回転加速度初期値wsとフィードバッ
ク制御開始時のタービン回転数wstと差(ws−ws
t)を解放側クラッチの分担トルク変化量に変換し、そ
れをクラッチ油圧変化分に変換して求められる。また、
制御偏差分クラッチ油圧ΔPwP及び制御累積偏差分ク
ラッチ油圧ΔPwIが算出される(S54)。上記ΔP
wPは、制御偏差Errorを解放側クラッチの分担ト
ルク変化量に変換し、それをクラッチ油圧変化分に変換
することにより求められ、上記ΔPwIは、制御累積偏
差wErrorから同様に求められる。なお、上記入力
トルクは、マップによりスロットル開度とエンジン回転
数に基づき、又はコンピュータにて計算することにより
エンジントルクが求められ、更にトルクコンバータの入
出力回転数による速度比から得られるトルク比を乗じる
ことにより求められ、また当該クラッチの分担トルク
は、マップによるトルク分担比及び余裕率から求められ
る。
【0043】そして、目標回転加速度追従制御時クラッ
チ油圧制令値PAFBが算出される(S55)。該油圧
指令値PAFBは、(フィードバック制御開始時におけ
る解放側油圧指令値PAstと、上記タービントルク変
化量分クラッチ油圧ΔPTtと、上記目標回転加速度変
化量分クラッチ油圧ΔPwと、制御偏差分クラッチ油圧
ΔPwPに比例ゲインGPを乗じた値と、制御累積偏差
分クラッチ油圧ΔPwIに積分ゲインGIを乗じた値と
の和、即ち、 PAFB=PAst+ΔPTt+ΔPw+GP×ΔPw
P+GI×ΔPwI にて求められる。
【0044】更に、制御偏差(Error)の極大値E
maxi(i=1,2,3…)が算出され(S56)、
かつ制御偏差の極小値Eminj(j=1,2,3…)
が算出される(S57)。そして、上記ステップS51
〜S57がすべて算出されると、制御終了判定成立とな
り(S58)、その時の制御偏差Errorが、制御偏
差の目標回転加速度追従(フィードバック)制御終了時
の値ErrorEndとして記憶される(S59)。
【0045】そして、図9(a) に示すように、前記制御
偏差極大値Emax及び極小値Eminが算出され、該
極大値Emaxが3回以上検出され(i≧3)、かつ上
記極小値Eminが3回検出され(j=3)、更にその
中の極大値と極小値の差の最大値が予め設定されている
ゲイン大判定しきい値(正常範囲)GradMaxを越
えている場合(Emaxi−Eminj≧GrdMa
x)、ゲインが大き過ぎてハンチングを生じていると判
断し(S60;YES)、比例ゲインGPに比例ゲイン
補正量ΔGPを除算することにより該比例ゲインGPが
小さくなるように学習補正される(GP=GP・ΔG
P)(S61)。なお、上記i≧3かつj=3の3回
は、1個の具体例であって、3回以上又は3回以下の所
定数を任意に選択し得る。
【0046】一方、図9(b) に示すように、前記制御偏
差Errorが、極大値Emax又は最小値Eminを
取らず(i=0又はj=0)、かつ上記記憶されたフィ
ードバック制御終了時の制御偏差ErrorEndが理
想曲線(基準値)からゲイン小判定しきい値GrdMi
nの範囲内である正常範囲から外れている場合(Err
orEnd≧GrdMin)ゲインが小さ過ぎて収束さ
れないと判断し(S62;YES)、比例ゲインGPに
比例ゲイン補正量ΔGPを加算することにより該比例ゲ
インが大きくなるように学習補正される(GP=GP+
ΔGP)(S63)。
【0047】図10は、他の実施の形態を示すもので、
図8に示したものと、ステップS56,S57,S60
で相違しており(ダッシュをつけて区別している)、該
相違部分のみを説明する。前述した実施の形態は、制御
偏差を直接検出することにより極小値及び極大値を算出
したが、本実施の形態では油圧を用いて間接的に学習す
る。
【0048】即ち、ステップS56′,57′におい
て、制御偏差Errorが極大値及び極小値をとるとき
の解放油圧Pmaxi、Pminj(i=1,2,3
…,j=1,2,3…)を算出する。そして、ステップ
S60′にて、所定数の極大値Pmaxiと極小値Pm
injの差の最大値が所定の目標範囲(ゲイン大判定し
きい値)GrdMax′より大きい場合には、前記差
(Pmaxi−Pminj)が上記目標範囲内となるよ
うに比例ゲインGPを補正し(S61)、またステップ
S62にて、上記極大値及び極小値をとらず(i=0,
j=0)、かつフィードバック制御終了時の制御偏差E
rrorEndが基準値(理想曲線)より所定量(ゲイ
ン小判定しきい値)GrdMin以上離れている場合、
前記終了時制御偏差ErrorEndが、該所定量から
なる目標範囲内になるように比例ゲインGPを補正する
(S63)。
【0049】前記ステップS61及びS63における比
例ゲイン補正量ΔGPは、図11に示すように、油温領
域及びアウトプット回転数ステップをパラメータとした
マップにより設定される。これにより、油温による油圧
応答性の差が適正に修正されると共に、クラッチ出力側
の回転数の変化特性の差が修正される。
【0050】また、前記比例ゲイン補正量ΔGPは、図
12に示すように、油温領域及びエンジン回転数ステッ
プをパラメータとしたマップにより設定される。これに
より、油温による油圧応答性の差及びエンジン立上がり
特性の差が修正される。
【0051】更に、図13に示すように、油温領域、ア
ウトプット回転数ステップ及びエンジン回転数ステップ
の3次元からなるマップにより、前記比例ゲインΔGP
を設定することもできる。
【0052】なお、上記実施の形態は、フィードバック
制御におけるゲインの学習制御の指標を、出力回転数に
対する入力回転数(ギヤ比)の変化率(加速度)による
制御偏差又はそれによる油圧としたが、入力軸回転数セ
ンサによる入力軸回転数の変化率等の他の変速の進行に
伴い変化する変化量としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子制御部を示すブロック図。
【図2】本発明に係る油圧回路の概略を示す図。
【図3】パワーオン・ダウンシフト変速を示すギヤ比、
解放側油圧及び係合側油圧のタイムチャート。
【図4】ダウンシフトの解放側油圧の制御を示すフロー
チャート。
【図5】図4の続きを示すフローチャート。
【図6】ダウンシフトの係合側油圧の制御を示すフロー
チャート。
【図7】図6の続きを示すフローチャート。
【図8】本発明に係るフィードバック制御におけるゲイ
ン学習制御を示すフローチャート。
【図9】(a) は、ゲインが大き過ぎる場合を示す図、
(b) は、ゲインが小さ過ぎる場合を示す図。
【図10】フィードバック制御のゲイン学習制御におけ
る一部変更した実施の形態を示すフローチャート。
【図11】ゲイン学習制御の補正量のマップの一例を示
す図。
【図12】ゲイン学習制御の補正量のマップの他の例を
示す図。
【図13】ゲイン学習制御の補正量のマップの更に変更
した例を示す図。
【符号の説明】
1 制御部 1a フィードバック制御手段 1b 学習制御手段 2〜7 センサ 9,10 油圧サーボ PA 解放側油圧 ΔN 実際の変化、回転加速度、回転変化率 SLS,SLU 油圧制御手段(リンアソレノイド
バルブ) w_target 目標の所定変化(目標タービン回
転加速度) Error 実際の変化に基づく値(制御偏
差) Emaxi 極大値 Eminj 極小値 GP 所定(比例)ゲイン ΔGP 補正量 Grdmax,Grdmax′ 所定の目標範囲(ゲ
イン大判定しきい値) Grdmin 所定量(ゲイン小判定しきい値)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 研司 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 筒井 洋 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力軸からの動力が入力される
    入力軸と、車輪に連結される出力軸と、これら入力軸と
    出力軸との間で動力伝達経路を変更する複数の摩擦係合
    要素と、これら摩擦係合要素を断・接作動する油圧サー
    ボと、該油圧サーボの油圧を制御する油圧制御手段と、
    車輌走行状況に基づく各センサからの信号を入力して、
    前記油圧制御手段へ油圧制御信号を出力する制御部と、
    を備えてなる自動変速機の油圧制御装置において、 前記制御部は、変速の進行に伴い変化する実際の変化が
    目標の所定変化となるように、前記実際の変化と目標の
    変化との制御偏差及び所定ゲインに基づき修正しつつ前
    記油圧制御信号を出力するフィードバック制御手段と、 前記所定ゲインを、前記実際の変化に基づく値が所定目
    標値に近づくように補正する学習制御手段と、 を備えることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記学習制御手段は、前記実際の変化に
    基づく値の極大値及び極小値を算出し、これら極大値と
    極小値の差が所定の目標範囲より大きい場合、前記差が
    前記目標範囲内になるように前記所定ゲインを補正して
    なる、 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記学習制御手段は、前記実際の変化に
    基づく値が極大値又は極小値をとらず、かつ該実際の変
    化に基づく値が所定の基準値よりも所定量以上離れた場
    合、前記値が前記所定量からなる目標範囲内になるよう
    に前記所定ゲインを補正してなる、 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記実際の変化が、出力回転数に対する
    入力回転数変化である、 請求項1ないし3のいずれか記載の自動変速機の油圧制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記所定ゲインの補正量が、少なくとも
    油温に基づき設定される、 請求項1ないし4のいずれか記載の自動変速機の油圧制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記所定ゲインの補正量が、出力回転数
    及びエンジン回転数の少なくとも一方に基づき設定され
    る、 請求項5記載の自動変速機の油圧制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227984A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Aisin Seiki Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002227984A (ja) * 2001-01-31 2002-08-14 Aisin Seiki Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置

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