JP3505859B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

Info

Publication number
JP3505859B2
JP3505859B2 JP19070495A JP19070495A JP3505859B2 JP 3505859 B2 JP3505859 B2 JP 3505859B2 JP 19070495 A JP19070495 A JP 19070495A JP 19070495 A JP19070495 A JP 19070495A JP 3505859 B2 JP3505859 B2 JP 3505859B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
air
internal combustion
combustion engine
fuel ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19070495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0942078A (ja
Inventor
美智子 吉川
哲也 大瀧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP19070495A priority Critical patent/JP3505859B2/ja
Publication of JPH0942078A publication Critical patent/JPH0942078A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3505859B2 publication Critical patent/JP3505859B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インジェクタに
よる燃料噴射を行うと共に、燃料タンク内で発生する蒸
発燃料(以下、エバポガスという)を内燃機関の吸気系
に吸入させて燃焼させるようにした内燃機関の空燃比制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の空燃比制御装置には、従来より
蒸発燃料放出機構(エバポパージ機構)なるものが採用
されている。つまり、燃料タンクには同タンクで発生す
るエバポガスを吸着するキャニスタが接続され、このキ
ャニスタと内燃機関の吸気系とを連通する放出通路には
電磁式のパージ弁が配設されている。そして、キャニス
タに吸着されたエバポガスは、パージ弁の開閉動作に伴
い空気と共に内燃機関の吸気系に放出(パージ)され、
インジェクタによる噴射燃料と混合されて燃焼される。
【0003】かかる場合、インジェクタによる燃料噴射
量は、実際の空燃比と目標空燃比との偏差に応じた空燃
比補正値(フィードバック補正係数FAF)により増量
又は減量補正されると共に、上記エバポパージ機構によ
るエバポガスのパージ量に応じて減量補正される。この
とき、エバポガスのパージ量に応じた燃料噴射量の減量
補正に際しては、エバポガスの濃度(以下、エバポ濃度
という)を正確に検出することが不可欠な要素となって
いる。そこで、例えば空燃比補正値の燃料増量側(リー
ン時)又は燃料減量側(リッチ時)への変化度合に応じ
てエバポ濃度を増減させ、それにより実際の濃度を推定
する技術が提案されている(濃度学習とも言う)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、既存のエバ
ポ濃度の推定方法では、以下に示す問題を生ずる。つま
り、前記エバポ濃度の推定時(濃度学習時)には、所定
の一定幅で当該濃度が増大方向又は減少方向に更新され
るが、機関運転状態が当初より想定されている状態から
変化すると、エバポ濃度の推定値が過大又は過少とな
り、エバポ濃度の推定値が実際の濃度値に一致するまで
の所要時間が長くなるおそれが生じる。
【0005】この発明は、上記問題に着目してなされた
ものであって、その目的とするところは、蒸発燃料(エ
バポガス)の濃度の推定を迅速且つ正確に行うと共に、
精密な空燃比制御を実現することができる内燃機関の空
燃比制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、図17に示すように、燃
料タンクにて発生するエバポガスをキャニスタにて吸着
させると共に、該キャニスタに吸着されたエバポガスを
内燃機関M1の吸気系に放出する蒸発燃料放出機構M2
(エバポパージ機構)と、前記蒸発燃料放出機構M2に
よるエバポガスの放出量を調節するための燃料放出量調
節手段M3と、前記内燃機関M1に供給される混合気の
空燃比を検出する空燃比センサM4と、前記空燃比セン
サM4により検出された空燃比と目標空燃比との偏差に
基づく空燃比補正値、及び少なくともエバポガスの濃度
を一要素として含む前記蒸発燃料放出機構M2によるエ
バポガスの放出状態に応じてインジェクタM5による燃
料噴射量を調量する空燃比制御手段M6とを備えた内燃
機関の空燃比制御装置において、前記内燃機関M1の運
転状態を検出する機関運転状態検出手段M7と、前記燃
料放出量調節手段M3によるエバポガスの放出時に、前
記空燃比制御手段M6による空燃比補正値の燃料増量側
又は燃料減量側への変化度合に応じてエバポガスの濃度
を増減させ、それにより実際の濃度値を推定する濃度推
定手段M8と、前記機関運転状態検出手段M7により検
出された機関運転状態に応じて、前記濃度推定手段M8
による推定濃度の増量幅若しくは減量幅を変更する濃度
増減量変更手段M9とを備え、前記機関運転状態検出手
段M7は、前記内燃機関M1始動時の冷間状態を検出す
るものであり、該冷間状態である旨が検出されれば、前
記濃度増減量変更手段M9による推定濃度の増量幅を前
記空燃比補正値のオーバーシュート非発生域の最大値と
することを要旨としている。
【0007】要するに、本発明の特徴部分に相当する構
成によれば、濃度推定手段M8は、燃料放出量調節手段
M3によるエバポガスの放出時に、空燃比制御手段M6
による空燃比補正値の燃料増量側又は燃料減量側への変
化度合に応じてエバポガスの濃度を増減させ、それによ
り実際の濃度値を推定する。また、濃度増減量変更手段
M9は、機関運転状態検出手段M7により検出された機
関運転状態に応じて、濃度推定手段M8による推定濃度
の増量幅若しくは減量幅を変更する。そして、上記の如
く推定されたエバポ濃度が、前記空燃比制御手段M6に
よる燃料噴射制御に反映される。
【0008】かかる場合、実際の機関運転時において、
その運転状態に応じてエバポガスの発生量やキャニスタ
から吸気系(吸気管)への放出量が変化しても、その運
転状態に対応したエバポ濃度の推定が可能となる。つま
り、エバポ濃度の推定値と実際の濃度値とが迅速に且つ
正確に一致する。
【0009】
【0010】さらに、先の機関運転時から次の機関始動
時までの機関停止時間が長く、当該内燃機関M1が冷間
状態にある場合、機関停止中にエバポガスが多量に発生
し、同ガスのキャニスタ吸着量も多量であることが考え
られる。かかる場合、エバポガスの放出時には、高濃度
のエバポガスが放出されることになる。そこで、冷間状
態での機関始動時には、上記の如く設定される数値(前
記領域の最大値)を推定濃度の増量幅として用いること
により、空燃比補正値のオーバーシュート発生防止を図
りつつ、迅速なエバポ濃度の推定が可能となる。
【0011】請求項に記載の発明では、請求項に記
載の発明において、前記機関運転状態検出手段M7は、
前記蒸発燃料放出機構M2から前記内燃機関M1の吸気
系への燃料吸入条件を判定するものであり、前記濃度増
減量変更手段M9は、前記蒸発燃料放出機構M2から前
記内燃機関M1の吸気系への燃料吸入条件に応じて推定
濃度の減量幅を設定することを要旨としている。
【0012】つまり、蒸発燃料放出機構M2から内燃機
関M1の吸気系への燃料吸入条件とは、キャニスタから
吸気系(吸気管)へのエバポガス放出の程度(放出易
さ)を示すものであり、具体的には機関回転数,吸気負
圧,スロットル開度等がそれに相当する。この場合、例
えば機関回転数や吸気負圧が大きくなると、エバポガス
が放出し易くなりエバポ濃度の減衰が促進される。そこ
で、これら条件に応じて減量幅を設定することにより本
発明の目的が達成される。
【0013】請求項に記載の発明では、請求項1又は
に記載の発明において、前記機関運転状態検出手段M
7は、前記燃料タンクでのエバポガスの発生条件を判定
するものであり、前記濃度増減量変更手段M9は、前記
燃料タンクでのエバポガスの発生条件に応じて推定濃度
の増量幅を設定することを要旨としている。つまり、燃
料タンクでのエバポガスの発生条件とは、具体的には吸
気温や大気圧等がそれに相当し、例えば吸気温が上昇す
ればエバポガスの発生量が多くなる。そこで、上記条件
に応じて増量幅を設定することにより本発明の目的が達
成される。請求項4に記載の発明では、燃料タンクにて
発生するエバポガスをキャニスタにて吸着させると共
に、該キャニスタに吸着されたエバポガスを内燃機関M
1の吸気系に放出する蒸発燃料放出機構M2(エバポパ
ージ機構)と、前記蒸発燃料放出機構M2によるエバポ
ガスの放出量を調節するための燃料放出量調節手段M3
と、前記内燃機関M1に供給される混合気の空燃比を検
出する空燃比センサM4と、前記空燃比センサM4によ
り検出された空燃比と目標空燃比との偏差に基づく空燃
比補正値、及び少なくともエバポガスの濃度を一要素と
して含む前記蒸発燃料放出機構M2によるエバポガスの
放出状態に応じてインジェクタM5による燃料噴射量を
調量する空燃比制御手段M6とを備えた内燃機関の空燃
比制御装置において、前記内燃機関M1の運転状態を検
出する機関運転状態検出手段M7と、前記燃料放出量調
節手段M3によるエバポガスの放出時に、前記空燃比制
御手段M6による空燃比補正値の燃料増量側又は燃料減
量側への変化度合に応じてエバポガスの濃度を増減さ
せ、それにより実際の濃度値を推定する濃度推定手段M
8と、前記機関運転状態検出手段M7により検出された
機関運転状態に応じて、前記濃度推定手段M8による推
定濃度の増量幅若しくは減量幅を変更する濃度増減量変
更手段M9とを備え、前記機関運転状態検出手段M7
は、前記内燃機関M1始動時の冷間状態を検出する冷間
状態検出手段と、前記蒸発燃料放出機構M2から前記内
燃機関M1の吸気系への燃料吸入条件を判定する燃料吸
入条件判定手段と、前記燃料タンクにおけるエバポガス
の発生条件を判定する蒸発燃料発生条件判定手段との3
つの手段のうち、少なくとも一つを含むことを要旨とし
ている。 請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の
発明において、前記機関運転状態検出手段M7は、前記
冷間状態検出手段を含んで構成されており、該冷間状態
検出手段により冷間状態である旨が検出されれば、前記
濃度増減量変更手段M9による推定濃度の増量幅を前記
空燃比補正値のオーバーシュート非発生域の最大値とす
ることを要旨とする。請求項6に記載の発明では、請求
項4に記載の発明において、前記機関運転状態検出手段
M7は、前記冷間状態検出手段を含んで構成されてお
り、該冷間状態検出手段は、前記内燃機関M1の始動時
における水温の変化量により前記内燃機関M1の始動時
における冷間状態を判定することを特徴とする。請求項
7に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、
前記機関運転状態検出手段M7は、前記冷間状態検出手
段を含んで構成されており、該冷間状態検出手段は、前
記内燃機関M1における冷却水の始動時水温が所定値以
下であれば冷間状態であると判定することを特徴とす
る。請求項8に記載の発明では、請求項4に記載の発明
において、前記機関運転状態検出手段M7は、前記冷間
状態検出手段を含んで構成されており、該冷間状態検出
手段は、前記内燃機関M1の停止中も計時を行うタイマ
を備えており、該タイマにより先の内燃機関停止時から
次の内燃機関停止時までの時間を計時し、その計時した
時間が所定時間以上の時に冷間状態であると判定するこ
とを特徴とする。請求項9に記載の発明では、請求項4
に記載の発明において、前記機関運転状態検出手段M7
は、前記燃料吸入条件判定手段を含んで構成されてお
り、該燃料吸入条件判定手段は、前記内燃機関M1の回
転数により判定し、前記濃度増減量変更手段M9におけ
る前記原料幅を前記回転数が高回転域ほど大きくなるよ
う設定されていることを特徴とする。請求項10に記載
の発明では、請求項4に記載の発明において、前記機関
運転状態検出手段M7は、前記燃料吸入条件判定手段を
含んで構成されており、該燃料吸入条件判定手段は、前
記内燃機関M1の吸気管に設けられたスロットル弁のス
ロットル開度と、前記吸気管内の吸気圧と、前記吸気管
を通って前記内燃機関M1に吸入される吸入吸気量と、
前記吸入吸気量に対する前記蒸発燃料の流量を 示すパー
ジ率との少なくとも一つ、もしくはそれぞれの組み合わ
せにて判定することを特徴とする。請求項11に記載の
発明では、請求項9に記載の発明において、前記濃度増
減量変更手段M9における前記減量幅は更に前記吸気管
を通る吸気の吸気温に応じて変更されるようになってお
り、前記吸気温が高いときほど前記減量幅が小さくなる
よう設定されていることを特徴とする。請求項12に記
載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記機
関運転状態検出手段M7は、前記蒸発燃料発生条件判定
手段を含んで構成されており、該蒸発燃料発生条件判定
手段は、前記内燃機関M1の吸気管を通る吸気の吸気温
と、大気圧と、外気温と、前記燃料タンク内の温度のい
ずれかにより判定することを特徴とする。請求項13に
記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記
機関運転状態検出手段M7は、前記蒸発燃料発生条件判
定手段を含んで構成されており、該蒸発燃料発生条件判
定手段は、前記内燃機関M1の吸気管を通る吸気の吸気
温により判定するものであって、前記濃度増減量変更手
段M9における前記増量幅を前記吸気温が高いときほど
大きくなるよう設定されていること特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の空燃比制御装置
を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
【0015】図1は内燃機関の空燃比制御装置の概略構
成を示す図である。図1において、多気筒内燃機関(以
下、エンジンという)1は車両に搭載されており、エン
ジン1には吸気管2と排気管3とが接続されている。吸
気管2の内端部には電磁式のインジェクタ4が設けら
れ、その上流側にはスロットル弁5が設けられている。
排気管3には、排気ガス中の酸素濃度に応じた電圧信号
を出力する空燃比センサとしての酸素センサ6が設けら
れている。
【0016】前記インジェクタ4に燃料を供給するため
の燃料供給系統は、燃料タンク7、燃料ポンプ8、燃料
フィルタ9及び調圧弁10を有している。燃料タンク7
内の燃料(ガソリン)は燃料ポンプ8によって吸い上げ
られ、燃料フィルタ9を介して各インジェクタ4へ圧送
される。また、各インジェクタ4に供給される燃料は調
圧弁10によって所定圧力に調整される。
【0017】次に、蒸発燃料放出機構(エバポパージ機
構)の構成について説明する。燃料タンク7の上部には
パージ管11が設けられており、同パージ管11は吸気
管2のサージタンク12に連通されている。パージ管1
1の途中には、燃料タンク7にて発生するエバポガスを
吸着する吸着材としての活性炭を収納したキャニスタ1
3が配設されている。キャニスタ13には外気を導入す
るための大気開放孔14が設けられている。パージ管1
1はキャニスタ13よりもサージタンク12側を放出通
路15とし、この放出通路15の途中には可変流量電磁
弁からなるパージ弁16が設けられている。本実施形態
では、パージ弁16が燃料放出量調節手段に相当する。
【0018】パージ弁16において、弁体17はスプリ
ング(図示略)により常にシート部18を閉じる方向に
付勢されているが、コイル19を励磁することによりシ
ート部18を開く方向に移動するようになっている。即
ち、パージ弁16は、コイル19の励磁により放出通路
15を開き、コイル19の消磁により放出通路15を閉
じる。このパージ弁16の開閉動作は、後述するCPU
21によるパルス幅変調に基づいてデューティ比制御さ
れる。
【0019】従って、このパージ弁16にCPU21か
ら制御信号を供給してキャニスタ13とエンジン1の吸
気管2とを連通すれば、大気開放孔14を介してキャニ
スタ13に新気が導入され、この新気がキャニスタ13
内を換気する。このとき、エバポガスが吸気管2からエ
ンジン1のシリンダ内に送り込まれてキャニスタパージ
が行われると共に、キャニスタ13の吸着機能の回復が
得られる。なお、図2の特性図に示すように、新気導入
に伴うパージ空気量は、CPU21からパージ弁16に
供給されるパルス信号のデューティ比に応じて調節され
る。図2は吸気管2内の負圧が一定の場合での特性を示
す。この特性図によれば、パージ弁16のデューティ比
が0%から増加するにつれて、パージ空気量がほぼ直線
的に増加するのが分かる。
【0020】また、エンジン運転状態を検出するための
センサ群として、吸気管2の最上流部近傍には吸気温を
検出する吸気温センサ28が、スロットル弁5には同弁
5の開度を検出するスロットルセンサ22が、サージタ
ンク12にはスロットル弁5を通過した吸入空気の圧力
を検出する吸気圧センサ23が、エンジン1のシリンダ
ブロックには冷却水の温度を検出する水温センサ24
が、それぞれ設けられている。さらに、図示しないディ
ストリビュータにはクランク軸の回転状態からエンジン
回転数を検出する回転数センサ(NEセンサ)29が設
けられている。CPU21には、上記各センサからの吸
気温信号,スロットル開度信号,吸気圧信号,冷却水温
信号,エンジン回転数信号やその他大気圧センサ(図示
略)からの大気圧信号が入力される。
【0021】CPU21は各検出信号に基づいて、吸気
温THA、スロットル開度Accp、吸気圧PM、冷却
水温THW、エンジン回転数NE、大気圧PA等を算出
し、それらのデータをRAM26に一次的に記憶する。
RAM26の一部には電源遮断時にもデータを記憶保持
するバックアップRAM(図示略)が構成されている。
なお、例えば吸気圧センサ23からの吸気圧信号に代え
て吸入空気量センサからの吸入空気量信号をCPU21
に入力したり、エンジン始動前における吸気圧信号を大
気圧信号としてCPU21に入力したりすることもでき
る。
【0022】さらに、ROM25は、エンジン全体の動
作を制御するための演算プログラムや各種マップを格納
している。そして、CPU21は、ROM25内の演算
プログラムやマップに基づいて空燃比制御を実施する。
つまり、CPU21は前記酸素センサ6によるリッチ・
リーン判定結果に基づいてフィードバック補正係数FA
F(空燃比補正値)を算出すると共に、キャニスタ13
から吸気管2へのエバポガスのパージ量に応じたパージ
補正係数FPRGを算出する。そして、それら補正係数
等によりエンジン運転状態(回転数や吸気圧等)に応じ
て算出された基本噴射時間Tpを補正して最終噴射時間
τを求め、所定の噴射タイミングで前記インジェクタ4
による燃料噴射を行わせる。なお、本実施形態では、C
PU21が空燃比制御手段、濃度推定手段及び濃度増減
量変更手段に相当し、スロットルセンサ22,吸気圧セ
ンサ23,水温センサ24,吸気温センサ28,回転数
センサ29等、各種エンジン運転状態を検出するための
センサ群が機関運転状態検出手段に相当する。
【0023】以下、上記のように構成された空燃比制御
装置の作用について、図4〜図15を用いて説明する。
なお、本実施形態にて用いる図4〜図10のフローチャ
ートにおいて、図4はCPU21によるベースルーチン
としての空燃比学習制御ルーチンを示し、図5,図6は
図4のサブルーチンとしてのパージ率演算ルーチン,エ
バポ濃度演算ルーチンを示す。図7は図6のサブルーチ
ンとしての濃度更新幅設定ルーチンを示す。また、図8
は空燃比フィードバック制御ルーチン、図9は燃料噴射
制御ルーチン、図10はパージ弁制御ルーチンを示し、
これら図8〜図10のルーチンはCPU21による所定
の割り込みタイミングにて実行される。
【0024】最初に図4〜図10のルーチンによる全体
の制御動作について略述する。図4のルーチンでは、電
源投入後において先ず初期学習が実施され(ステップ1
02,103)、その後、パージ制御(ステップ104
〜108)と定期学習(ステップ111,112)とが
繰り返し実行される。この際、学習の期間においては、
エンジン1の運転状態毎の空燃比ずれ量が求められ、そ
のずれ量を修正するための学習補正値FLRNがRAM
26のバップアップRAMに記憶される。
【0025】また、図4のパージ制御の期間において、
図5,図6のルーチンが実行され、空燃比に応じてパー
ジ率RPRGとエバポ濃度FLPRG(推定濃度)とが
演算される。ここで、パージ率RPRG(%)は、吸気
管2における吸入空気量GAに対するエバポガスのパー
ジ流量GPRGの比率を示し(RPRG=GPRG/G
A)、エバポ濃度FLPRG(%)は、パージ率1%当
たりのエバポガス中に含まれる燃料の比率を示す。な
お、エバポ濃度FLPRGは、濃度更新幅αの加算又は
減算により演算されるものであり、その濃度更新幅α
は、図7のルーチンにてエンジン運転状態に応じて設定
されるようになっている。
【0026】さらに、同じくパージ制御の期間において
は、図10のルーチンによりパージ弁16が所定のデュ
ーティ比で駆動される。また、図8のルーチンではフィ
ードバック補正係数FAFが演算される。図9のルーチ
ンでは基本噴射時間Tpが演算されると共に、同基本噴
射時間Tpに対してフィードバック補正や空燃比学習補
正等が行われインジェクタ4による最終噴射時間τが演
算される。
【0027】なお、下記のルーチンにおける空燃比フィ
ードバックの実施条件(フィードバック条件)として
は、主に以下に示す(イ)〜(ヘ)の条件を設定してお
り、これらを全て満足した場合、フィードバック条件が
満たされたとする。(イ)始動時でないこと。(ロ)燃
料カット中でないこと。(ハ)冷却水温THW≧40℃
であること。(ニ)τ>τmin であること(ただし、τ
min はインジェクタ4の最小噴射時間)。(ホ)酸素セ
ンサ6が活性状態であること。(ヘ)高負荷・高回転状
態でないこと。
【0028】さらに、下記のルーチンでは、フィードバ
ック補正係数FAFをスキップ毎、又は所定時間毎にな
まし(平均化)処理し、その値をなまし値FAFAVと
して用いる。具体的には、なまし値FAFAVは次の
(1)式にて算出される。
【0029】 FAFAV={FAFAVi-1 ・n+FAF・(256−n)}/256 ・・・(1) ここで、添字「i−1」は、なまし値FAFAVの前回
値であることを示し、符号nは、なまし度合を決定する
ための定数である。
【0030】また、前記なまし値FAFAVとフィード
バック補正係数FAFの基準値(=1)との差の絶対値
を、フィードバック補正係数FAFの偏差ΔFAFとし
て用いる(ΔFAF=|FAFAV−1|)。
【0031】以下、各ルーチンの具体的な処理内容につ
いて、図4の空燃比学習制御ルーチンから順に詳細に説
明する。さて、CPU21への電源投入に伴い図4のル
ーチンが起動されると、CPU21は先ずステップ10
1にて空燃比学習条件の判別を行う。この空燃比学習条
件には、前述のフィードバック条件や水温条件(THW
>80℃)等が含まれる。そして、学習条件が成立して
いれば、CPU21はステップ102及び103で初期
の空燃比学習を実行する。即ち、CPU21は、ステッ
プ102で空燃比学習(学習補正値FLRNの更新)を
実行する。そして、フィードバック補正係数FAFの偏
差ΔFAF(=|FAFAV−1|)が2%以内に安定
した状態(なまし値FAFAVが基準値に対して安定し
た状態)において、フィードバック補正係数FAFの1
2回のスキップが完了すると、即ちステップ103が満
たされると、CPU21は初期学習が完了したとしてス
テップ104に進む。
【0032】その後、CPU21は、ステップ104で
パージ率RPRGを演算すると共に、ステップ105で
エバポ濃度FLPRGを演算する。ここで、ステップ1
04は図5のパージ率演算ルーチンに、ステップ105
は図6のエバポ濃度演算ルーチンに相当するが、これら
の詳細については後述する。
【0033】次に、CPU21は、ステップ106〜1
08に示すパージ継続条件を判別する。詳しくは、CP
U21はステップ106で吸気温THAが50℃よりも
高いか否かを判別する。この時、THA>50℃であれ
ば、CPU21は燃料タンク7内の受熱が多くなりエバ
ポガスの発生量が増大すると判断し、ステップ104に
戻ってパージ制御を継続する。また、CPU21はステ
ップ107でエバポ濃度FLPRGが1%よりも大きい
値であるか否かを判別する。この時、FLPRG>1%
であれば、CPU21はキャニスタ13に吸着されたエ
バポガス量が多いと判断し、ステップ104に戻ってパ
ージ制御を継続する。さらに、CPU21はステップ1
08でパージ開始からの経過時間が120秒以内である
か否かを判別し、120秒以内であればステップ104
に戻ってパージ制御を継続する。即ち、ステップ106
〜108のいずれかが肯定判別された場合、パージ要で
あるとみなされ、空燃比学習よりもパージが優先的に実
施される。
【0034】また、ステップ106〜108の条件の全
てが否定判別された場合、CPU21はパージ不要にな
ったとしてステップ109に進み、パージ実行フラグX
PRGを「0」にリセットすると共に、続くステップ1
10でパージ率RPRGを0%にリセットする。ここ
で、パージ実行フラグXPRGはパージ弁16によるエ
バポパージを実行するか否かを判別するものであり、X
PRG=「0」であればパージが実行されないようにな
っている。
【0035】その後、CPU21はステップ111及び
112で空燃比の定期学習を実行する。即ち、CPU2
1は、ステップ111で空燃比学習(学習補正値FLR
Nの更新)を実行する。そして、偏差ΔFAFが2%以
内に安定した状態において、フィードバック補正係数F
AFの6回のスキップが完了すると、即ちステップ11
2が満たされると、CPU21は定期学習が完了したと
してステップ104に戻る。その後、CPU21は前述
のステップ104〜112を繰り返し実行する。
【0036】次いで、図5のパージ率演算ルーチンを説
明する。図5において、CPU21はステップ201で
前述のフィードバック条件が成立するか否かを判別する
と共に、ステップ202で冷却水温THW>80℃であ
るか否かを判別する。ステップ201,202のいずれ
かが否定判別された場合、CPU21はステップ203
に進み、パージ実行フラグXPRGを「0」にリセット
して本ルーチンを終了する。
【0037】また、ステップ201,202が共に肯定
判別された場合、CPU21は、ステップ204でパー
ジ実行フラグXPRGに「1」をセットした後、ステッ
プ205〜209でパージ率RPRGを演算する。詳し
くは、CPU21はステップ205で偏差ΔFAF>5
%であるか否かを判別し、ステップ206で偏差ΔFA
F>10%であるか否かを判別する。かかる場合、ΔF
AF≦5%であれば、CPU21はステップ207へ進
み、パージ率RPRGの値を0.05%増加させる。5
%<ΔFAF≦10%であれば、CPU21はステップ
208へ進み、パージ率RPRGをその時の値にホール
ドする。ΔFAF>10%であれば、CPU21はステ
ップ209へ進み、パージ率RPRGの値を0.05%
減少させる。
【0038】最後に、CPU21はステップ210でパ
ージ率RPRGが図3にて設定される上限内であるか否
かをチェックし、上限値を越える値であれば上限値でホ
ールドする。なお、図3は、エンジン回転数NEとエン
ジン負荷(本実施形態では吸気圧PMであるが、その他
に吸入空気量やスロットル開度でもよい)とにより決定
される全開パージ率マップであり、パージ弁16のデュ
ーティ比=100%時における最大パージ率を示してい
る。
【0039】一方、図6のエバポ濃度演算ルーチンで
は、CPU21は、先ずステップ301でパージ実行フ
ラグXPRG=「1」であるか否かを判別する。そし
て、XPRG=「0」であれば、CPU21はそのまま
ルーチンを終了する。また、XPRG=「1」であれ
ば、CPU21はステップ302で濃度更新幅αを演算
する。ここで、ステップ302は図7の濃度更新幅設定
ルーチンに相当するが、その詳細については後述する。
【0040】そして、続くステップ303では、CPU
21は、前記濃度更新幅αを用いてエバポ濃度FLPR
Gを演算する(エバポ濃度の推定)。具体的には、前回
のエバポ濃度FLPRGに濃度更新幅αを加算し、エバ
ポ濃度FLPRGの今回値を算出する。その後、CPU
21は、ステップ304でエバポ濃度FLPRGが上下
限値である0〜25%以内にあるか否かをチェックして
本ルーチンを終了する。
【0041】次に、図7の濃度更新幅αの設定ルーチン
を説明する。なお、本ルーチンでは、フィードバック補
正係数FAFのなまし値FAFAVについて基準値(=
1)からのズレ量(=FAFAV−1)を求め、そのズ
レ量がリッチ寄りの判定値を越えるか、又はリーン側の
判定値を越えるかに応じて濃度更新幅αを正負いずれか
の値に設定するものである。また、その濃度更新幅α
は、濃度増加時には「増量幅α2、又はα3」として設
定され、濃度減少時には「減量幅α1」として設定され
るようになっている。以下、図7のルーチンを説明す
る。
【0042】さて、図7のルーチンがスタートすると、
CPU21は、先ずステップ401で前記ズレ量(=F
AFAV−1)を求め、以降、当該ズレ量に応じて濃度
更新幅αを設定する。
【0043】詳しくは、CPU21は、ステップ402
で前記ズレ量(=FAFAV−1)が2%(空燃比がリ
ーン寄りであることを判定するための判定レベル)より
も大きいか否かを判別する。このとき、(FAFAV−
1)>2%となりステップ402が肯定判別されること
は、実際のエバポ濃度が現時点で推定されているエバポ
濃度FLPRGよりも薄いことを意味し、CPU21
は、エバポ濃度FLPRGを小さくするための濃度更新
幅αをステップ409,410で算出する。
【0044】即ち、CPU21は、ステップ409で図
12の特性図を用い、その時のエンジン回転数NEに応
じたエバポ濃度FLPRGの減量幅α1(但し、α1>
0)を算出する。ここで、図12では、エンジン回転数
NEが高回転域であるほど、「α1」が大きくなるよう
な特性が設定されている。また、CPU21は、続くス
テップ410で「−α1」を濃度更新幅αとしてRAM
26に記憶させた後、本ルーチンを終了する。
【0045】また、前記ステップ402が否定判別され
た場合、CPU21はステップ403に進み、前記ズレ
量(=FAFAV−1)が−2%(空燃比がリッチ寄り
であることを判定するための判定レベル)よりも小さい
か否かを判別する。このとき、(FAFAV−1)<−
2%となり前記ステップ403が肯定判別されること
は、実際のエバポ濃度が現時点で推定されているエバポ
濃度FLPRGよりも濃いことを意味し、CPU21
は、ステップ404〜408でエバポ濃度FLPRGを
大きくするための濃度更新幅αを算出する。
【0046】即ち、CPU21は、ステップ404で初
回濃度学習完了フラグが「0」にクリアされているか否
かを判別する。ここで、初回濃度学習完了フラグとは、
エンジン始動直後において、最初のエバポパージに伴う
エバポ濃度FLPRGの推定(濃度学習)が完了してい
るか否かを判定するフラグであり、フラグ=0は初回濃
度学習が完了していない旨を表し、フラグ=1は初回濃
度学習が完了している旨を表す。
【0047】この場合、フラグ=0であれば、CPU2
1はステップ405に進み、現在の冷却水の水温THW
とエンジン始動時の水温THWSとの差が所定値(本実
施形態では、40℃)以上であるか否かを判別する。な
お、上記水温差が40℃以上であることは、先の車両の
運転停止からの経過時間が長く、エンジン始動時の水温
が十分に低下していることを意味する。かかる状況で
は、燃料タンク7内でのエバポガスの発生量も多く、キ
ャニスタ13のエバポガス吸着量も十分に多いことが想
定される。従って、上記ステップ405が肯定判別され
た場合、CPU21は、ステップ406に進み、エンジ
ン始動時用の増量幅α2(>0)を濃度更新幅αとして
RAM26に記憶させた後、本ルーチンを終了する。こ
こで、増量幅α2は、濃度収束時におけるフィードバッ
ク補正係数FAFのオーバーシュートが発生しない程度
の最大値(FAFのオーバーシュート非発生域の最大
値)であり、本実施形態では実験的に求めた固定値を用
いる。
【0048】また、前記ステップ404又は405のい
ずれかが否定判別された場合、CPU21はステップ4
07に進み、図13の特性図を用い、その時の吸気温T
HAに応じたエバポ濃度FLPRGの増量幅α3を算出
する(但し、α3>0)。ここで、図13では、吸気温
THAが高くなるほど、「α3」が大きくなるような特
性が設定されている。また、CPU21は、続くステッ
プ408で「α3」を濃度更新幅αとしてRAM26に
記憶させた後、本ルーチンを終了する。
【0049】一方、−2%≦(FAFAV−1)≦2%
となり前記ステップ402,403が共に否定判別され
ることは、実際のエバポ濃度が現時点で推定されている
エバポ濃度FLPRGにほぼ一致していることを意味
し、CPU21は、ステップ411でエバポ濃度FLP
RGをその時の値にホールドするべく、濃度更新幅αを
「0」とする。また、CPU21は、続くステップ41
2で初回濃度学習完了フラグに「1」をセットして、本
ルーチンを終了する。
【0050】上記図6,図7のルーチンによるエバポ濃
度FLPRGの演算処理について、図14のタイムチャ
ートを用いてより具体的に説明する。なお、図14のタ
イムチャートでは、エンジンが冷間状態で始動された場
合の各種データの推移を示すものである。
【0051】つまり、図14のタイムチャートにおい
て、時間t0でエンジンが始動され、時間t1で最初の
エバポパージが開始される(図示しないが、パージ実行
フラグXPRGが「1」にセットされる)。このエバポ
パージにより空燃比がリッチ化される(FAFAV−1
<−2%)。また、エンジン始動時には、初期化処理に
より初回濃度学習フラグが「0」にクリアされており、
さらに、時間t0〜t1までの水温上昇により時間t0
での水温(THWS)と時間t1での水温(THW)と
の差が40℃を越える。かかる場合、図7のルーチンで
は、ステップ401→402→403→404→405
→406の順に処理が実行され、「α2」が濃度更新幅
αとして設定される。そして、図6の処理毎にエバポ濃
度FLPRGに「α2」が加算され、エバポ濃度FLP
RGが図示の如く大きくなる。
【0052】その後、FAFAV−1≧−2%となる時
間t2では、濃度更新幅αが「0」になると共に、初回
濃度学習完了フラグに「1」がセットされる(図7のス
テップ411,412)。
【0053】さらに、時間t3〜t4では、再びFAF
AV−1<−2%となる。かかる場合、図7のルーチン
では、初回濃度学習完了フラグ=1であるためステップ
401→402→403→404→407→408の順
に処理が実行され、吸気温THAに応じた増量幅α3が
濃度更新幅αとして設定される。
【0054】一方、時間t5〜t6,時間t7〜t8で
は、FAFAV−1>2%となる。かかる場合、図7の
ルーチンでは、ステップ401→402→409→41
0の順に処理が実行され、エンジン回転数NEに応じた
減量幅α1のマイナス値が濃度更新幅αとして設定され
る(α=−α1)。特に、時間t5〜t6にかけては、
エンジン回転数NEの上昇期間であるため、前記図12
の特性図に応じて濃度更新幅αが可変設定されている。
つまり、エンジン回転数NEが上昇すると、キャニスタ
13から吸気管2へ吸引されるパージ量が増え、エバポ
濃度FLPRGの減少度合(減衰量)が大きくなること
が考えられる。よって、図示の如くエンジン回転数NE
が大きくなるほど、エバポ濃度FLPRGの減量の度合
が大きくなっている。
【0055】次いで、図8の空燃比フィードバック制御
ルーチンを説明する。このルーチンはCPU21による
4msec毎の時間割り込みにて実行される。図8にお
いて、CPU21は先ずステップ501で上述のフィー
ドバック条件が成立するか否かを判別する。そして、フ
ィードバック条件が成立しない場合、CPU21はステ
ップ502へ進みフィードバック補正係数FAF=1.
0とする。また、フィードバック条件が成立した場合、
CPU21はステップ503に進み、酸素センサ出力と
所定判定レベルとを比較して、それぞれ遅れ時間H,I
(msec)を持って空燃比フラグXOXRを操作す
る。例えば、酸素センサ6の出力がリッチ側であればX
OXR=「1」、リーン側であればXOXR=「0」と
する。
【0056】次に、CPU21は、ステップ504に進
んでこの空燃比フラグXOXRに基づいてフィードバッ
ク補正係数FAFの値を操作する。即ち、空燃比フラグ
XOXRが「0」→「1」又は「1」→「0」に変化し
た時、フィードバック補正係数FAFの値を所定量スキ
ップさせ、空燃比フラグXOXRが「1」又は「0」継
続している時、フィードバック補正係数FAFの積分制
御を行う。そして、CPU21は、次のステップ505
へ進んでフィードバック補正係数FAFの値の上下限チ
ェックをし、その後、本ルーチンを終了する。
【0057】次いで、図9の燃料噴射制御ルーチンを説
明する。このルーチンはCPU21による4msec毎
の時間割り込みにて実行される。図9において、CPU
21は、ステップ601でROM25内にマップとして
格納されているデータに基づき、エンジン回転数NEと
吸気圧PMに応じた基本噴射時間Tpを演算する。ま
た、CPU21は、ステップ602でエンジン1の運転
状態に関する補正係数(冷却水温,始動後増量,吸気温
等)と、フィードバック補正係数FAFと、学習補正値
FLRNとに対応する基本補正係数Fcを算出する。さ
らに、CPU21は続くステップ603で、前記図6の
ルーチンで演算したエバポ濃度FLPRGと、前記図5
のルーチンで演算したパージ率RPRGとを掛け合わせ
てパージ補正係数FPRGを算出する(FPRG=FL
PRG・RPRG)。
【0058】その後、CPU21は、ステップ604で
上記の基本噴射時間Tp,基本補正係数Fc,パージ補
正係数FPRG,無効噴射時間Tvに基づいて最終噴射
時間τを演算する(τ=Tp・(Fc−FPRG)+T
v)。そして、CPU21は、所定の燃料噴射タイミン
グで最終噴射時間τに基づいてインジェクタ4による燃
料噴射を実施する。
【0059】次いで、図10のパージ弁制御ルーチンを
説明する。このルーチンはCPU21による100ms
ec毎の時間割り込みにて実行される。図10におい
て、CPU21は、ステップ701でパージ実行フラグ
XPRGが「1」であるか否かを判別する。そして、X
PRG=「1」であれば、ステップ702で吸気圧PM
を読み込むと共に、ステップ703でエンジン回転数N
Eを読み込む。そして、CPU21は続くステップ70
4で所定の係数Kaとエンジン回転数NEと吸気圧力P
Mとを乗算して吸入空気量GAを演算する(GA=Ka
・NE・PM)。
【0060】その後、CPU21はステップ705に進
み、上記吸入空気量GAと前記図5のルーチンで求めた
パージ率RPRGとを乗算してパージ流量GPRGを算
出する(GPRG=GA・RPRG)。続いて、CPU
21は、ステップ706で上記パージ流量GPRGと、
大気圧PA及び吸気圧PMの差圧(以下、この差圧をゲ
ージ圧という)との2つのパラメータに基づき、図11
のデューティ比マップを用いてパージ弁16を駆動させ
るためのデューティ比を求める。なお、各パラメータの
値がマップ値の中間値をとる場合には、補間にてデュー
ティ比を求める。
【0061】その後、CPU21はステップ708で、
上記のデューティ比にてパージ弁16を駆動させる。一
方、前記ステップ701でXPRG=「0」であれば、
CPU21はステップ707でデューティ比=0とした
後、ステップ708の処理を実行する。
【0062】次いで、上記一連のルーチンによるエバポ
パージ動作並びにそれに伴う空燃比制御動作を図15の
タイムチャートを用いて説明する。なお、図15におい
て、時間t11は電源投入後、最初に空燃比フィードバ
ック条件が成立するタイミング、時間t12は水温条件
(THW>80℃)が成立するタイミングを示し、ま
た、時間t12〜t13及び時間t14〜t15は前記
図4のルーチンによる空燃比学習が実施される期間を示
している。
【0063】図15について時間を追って説明する。先
ず、時間t11にて空燃比のフィードバック条件が成立
すると、フィードバック補正係数FAFが基準値(=
1)から変化し始める。また、時間t12にて水温条件
が成立すると空燃比学習が開始され、フィードバック補
正係数FAFが基準値(=1)へ収束すべく変化する。
そして、時間t12〜t13の初期学習期間において、
フィードバック補正係数FAF(なまし値FAFAV)
が基準値に対して2%以内に安定した状態で、12回の
スキップが実施される。
【0064】時間t13になると、パージ実行フラグX
PRGに「1」がセットされ、所定のデューティ比にて
パージ弁16が開放される。すると、キャニスタ13の
吸着燃料がパージされ、その後、エバポ濃度FLPRG
が薄くなり(FLPRG≦1%)且つパージの継続時間
120秒が経過する迄、パージ制御が実行される(時間
t13〜t14の期間)。
【0065】時間t14になると、空燃比学習が再開さ
れ、フィードバック補正係数FAF(なまし値FAFA
V)が基準値に対して2%以内に安定した状態で、6回
のスキップが完了する迄、空燃比学習が実施される(時
間t14〜t15の定期学習期間)。以降、パージ制御
と定期学習とが交互に繰り返される。
【0066】以上詳述したように本実施形態の空燃比制
御装置では、エバポパージ時に、フィードバック補正係
数FAFの燃料増量側(リーン時)又は燃料減量側(リ
ッチ時)への変化度合に応じてエバポ濃度FLPRGを
増減させ、それにより実際の濃度値を推定するようにし
た。また、各種センサ群により検出されたエンジン運転
状態(エンジン回転数NEや吸気温THA等)に応じ
て、エバポ濃度FLPRGの濃度更新幅α(増量幅α
2,α3若しくは減量幅α1)を変更するようにした。
そして、上記の如く推定されたエバポ濃度FLPRGを
空燃比フィードバック制御に反映させた。
【0067】かかる場合、実際のエンジン運転時におい
て、その運転状態に応じてエバポガスの発生量やキャニ
スタ13から吸気管2へのパージ量が変化しても、その
運転状態に対応したエバポ濃度の推定が可能となる。つ
まり、エバポ濃度の推定値(エバポ濃度FLPRG)と
実際の濃度値とを迅速に且つ正確に一致させることがで
きる。それにより、適正な空燃比補正が可能となり、空
燃比の乱れ(リッチ或いはリーンへの偏り)を解消する
ことができる。また、本実施形態では、エンジン始動時
に冷間状態であるか否かを検出し(図7のステップ40
5がそれに相当する)、当該冷間状態である旨が検出さ
れれば、エバポ濃度FLPRGの濃度更新幅α(推定濃
度の増量幅)をフィードバック補正係数FAF(空燃比
補正値)のオーバーシュート非発生域の最大値(α2)
に設定するようにした(図7のスロットル406)。つ
まり、エンジン1が冷間状態にある場合には、エンジン
停止中のエバポガス発生により同ガスのキャニスタ吸着
量も多量となり、エンジン始動時に高濃度のエバポガス
が放出されることが考えられる。この場合、上記の如く
濃度更新幅αを設定することにより、フィードバック補
正係数FAFのオーバーシュート発生防止を図りつつ、
迅速なエバポ濃度の推定が可能となる。
【0068】また、本実施形態では、キャニスタ13か
ら吸気管2への燃料吸入条件(エンジン回転数NEがそ
れに相当する)を判定し、その燃料吸入条件に応じて濃
度更新幅α(推定濃度の減量幅)を設定するようにした
(図7のステップ409,410、図12の特性図)。
つまり、エンジン回転数NEが大きくなると、エバポガ
スが吸気管2へ放出し易くなりエバポ濃度の減衰が促進
される。上記構成により、濃度減衰時における正確な濃
度推定が可能となる。
【0069】さらに、本実施形態では、燃料タンク7で
のエバポガスの発生条件(吸気温THAがそれに相当す
る)を判定し、その発生条件に応じて濃度更新幅α(推
定濃度の増量幅)を設定するようにした(図7のステッ
プ407,408、図13の特性図)。つまり、吸気温
THAが上昇すればエバポガスの発生量が多くなる。上
記構成により、エバポガスの発生量の関する条件が変更
された場合にも正確な濃度推定が可能となる。
【0070】なお、本発明は上記実施形態の他に次の様
態にて具体化することができる。 (1)上記実施形態では、エンジン始動時に冷間状態で
あることを水温の変化量により判定したが、これを変更
してもよい。例えばエンジン始動時における水温を検出
し、その始動時水温が所定値(例えば、30℃)以下で
あればその時点で冷間状態であることを判定するように
してもよい。また、エンジン停止中にも計時を行うタイ
マを用い、先のエンジン停止時から次のエンジン始動時
までの時間が所定時間以上の時に冷間状態であることを
判定するようにしてもよい。
【0071】(2)上記実施形態では、キャニスタ13
から吸気管2への燃料吸入条件をエンジン回転数NEに
より判定したが、これをスロットル開度Accp、吸気
圧PM、パージ率RPRG、吸入空気量等に変更しても
よい。また、各パラメータを組み合わせて判定するよう
にしてもよい。
【0072】(3)上記実施形態では、燃料タンク7で
のエバポガスの発生条件を吸気温THAにより判定した
が、これを大気圧、外気温、燃料タンク内温度等に変更
してもよい。
【0073】(4)上記実施形態では、濃度増加時には
エバポガス発生条件の判定(冷間状態の判定又は吸気温
や大気圧の判定)で濃度更新幅α(=α2又はα3)を
設定し、濃度減少時にはキャニスタ13から吸気管2へ
の燃料吸入条件の判定で濃度更新幅α(=−α1)を設
定した。即ち、濃度増加時又は濃度減少時には、各々の
条件判定だけで濃度更新幅αを設定していた。しかし、
この構成を変更してもよい。つまり、濃度増加時の条件
判定結果と、濃度減少時の条件判定結果とを所定の重み
付けにより組み合わせて、増量時又は減量時の濃度更新
幅αを設定するようにしてもよい。
【0074】例えばエバポ濃度を減量側に更新する場合
には、前記図12の特性図に代えて図16の特性図を用
いるようにしてもよい。図16は、減量幅α1を設定す
るための特性図であるが、増量側の条件を付加すること
により複数本の特性線を有する。具体的には、エンジン
回転数NEが同じ場合、吸気温THAが大きくなるほ
ど、減量幅α1が小さくなる特性が与えられている。
【0075】
【発明の効果】請求項1〜13に記載の発明によれば、
蒸発燃料(エバポガス)の濃度の推定を迅速且つ正確に
行うと共に、精密な空燃比制御を実現することができる
という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における空燃比制御装置を示す構成
図。
【図2】デューティ比に対するパージ空気量の特性を示
す線図。
【図3】パージ弁全開時におけるパージ率の上限を示す
マップ。
【図4】空燃比学習制御ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図5】パージ率演算ルーチンを示すフローチャート。
【図6】エバポ濃度演算ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図7】濃度更新幅設定ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図8】空燃比フィードバック制御ルーチンを示すフロ
ーチャート。
【図9】燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャート。
【図10】パージ弁制御ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図11】デューティ比を求めるためのマップ。
【図12】減量幅α1を設定するための特性図。
【図13】増量幅α3を設定するための特性図。
【図14】エバポ濃度の更新時の作用を説明するための
タイムチャート。
【図15】空燃比制御時の作用を説明するためのタイム
チャート。
【図16】別の実施形態における減量幅α1を設定する
ための特性図。
【図17】クレームに対応するブロック図。
【符号の説明】
1…エンジン(多気筒内燃機関)、2…吸気管、4…イ
ンジェクタ、6…空燃比センサとしての酸素センサ、7
…燃料タンク、13…キャニスタ、16…燃料放出量調
節手段としてのパージ弁、21…空燃比制御手段,濃度
推定手段,濃度増減量変更手段としてのCPU、22…
機関運転状態検出手段としてのスロットルセンサ、23
…機関運転状態検出手段としての吸気圧センサ、24…
機関運転状態検出手段としての水温センサ、28…機関
運転状態検出手段としての吸気温センサ、29…機関運
転状態検出手段としての回転数センサ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301 F02D 41/02 330 F02D 41/14 310

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクにて発生する蒸発燃料をキャニ
    スタにて吸着させると共に、該キャニスタに吸着された
    蒸発燃料を内燃機関の吸気系に放出する蒸発燃料放出機
    構と、 前記蒸発燃料放出機構による蒸発燃料の放出量を調節す
    るための燃料放出量調節手段と、 前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を検出する空
    燃比センサと、 前記空燃比センサにより検出された空燃比と目標空燃比
    との偏差に基づく空燃比補正値、及び少なくとも蒸発燃
    料の濃度を一要素として含む前記蒸発燃料放出機構によ
    る蒸発燃料の放出状態に応じてインジェクタによる燃料
    噴射量を調量する空燃比制御手段とを備えた内燃機関の
    空燃比制御装置において、 前記内燃機関の運転状態を検出する機関運転状態検出手
    段と、 前記燃料放出量調節手段による蒸発燃料の放出時に、前
    記空燃比制御手段による空燃比補正値の燃料増量側又は
    燃料減量側への変化度合に応じて蒸発燃料の濃度を増減
    させ、それにより実際の濃度値を推定する濃度推定手段
    と、 前記機関運転状態検出手段により検出された機関運転状
    態に応じて、前記濃度推定手段による推定濃度の増量幅
    若しくは減量幅を変更する濃度増減量変更手段とを備
    前記機関運転状態検出手段は、前記内燃機関始動時の冷
    間状態を検出するものであり、 該冷間状態である旨が検出されれば、前記濃度増減量変
    更手段による推定濃度の増量幅を前記空燃比補正値のオ
    ーバーシュート非発生域の最大値とする ことを特徴とす
    る内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】前記機関運転状態検出手段は、前記蒸発燃
    料放出機構から前記内燃機関の吸気系への燃料吸入条件
    を判定するものであり、 前記濃度増減量変更手段は、前記蒸発燃料放出機構から
    前記内燃機関の吸気系への燃料吸入条件に応じて推定濃
    度の減量幅を設定する 請求項1に記載の内燃機関の空燃
    比制御装置。
  3. 【請求項3】前記機関運転状態検出手段は、前記燃料タ
    ンクでの蒸発燃料の発生条件を判定するものであり、 前記濃度増減量変更手段は、前記燃料タンクでの蒸発燃
    料の発生条件に応じて推定濃度の増量幅を設定する 請求
    項1又は2に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】燃料タンクにて発生する蒸発燃料をキャニ
    スタにて吸着させると共に、該キャニスタに吸着された
    蒸発燃料を内燃機関の吸気系に放出する蒸発燃料放出機
    構と、 前記蒸発燃料放出機構による蒸発燃料の放出量を調節す
    るための燃料放出量調節手段と、 前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を検出する空
    燃比センサと、 前記空燃比センサにより検出された空燃比と目標空燃比
    との偏差に基づく空燃比補正値、及び少なくとも蒸発燃
    料の濃度を一要素として含む前記蒸発燃料放出機構によ
    る蒸発燃料の放出状態に応じてインジェクタによる燃料
    噴射量を調量する空燃比制御手段とを備えた内燃機関の
    空燃比制御装置において、 前記内燃機関の運転状態を検出する機関運転状態検出手
    段と、 前記燃料放出量調節手段による蒸発燃料の放出時に、前
    記空燃比制御手段による空燃比補正値の燃料増量側又は
    燃料減量側への変化度合に応じて蒸発燃料の濃度を増減
    させ、それにより実際の濃度値を推定する濃度推定手段
    と、 前記機関運転状態検出手段により検出された機関運転状
    態に応じて、前記濃度推定手段による推定濃度の増量幅
    若しくは減量幅を変更する濃度増減量変更手段とを備
    え、前記機関運転状態検出手段は、 前記内燃機関始動時の冷間状態を検出する冷間状態検出
    手段と、 前記蒸発燃料放出機構から前記内燃機関の吸気系への燃
    料吸入条件を判定する燃料吸入条件判定手段と、 前記燃料タンクにおける蒸発燃料の発生条件を判定する
    蒸発燃料発生条件判定手段と の3つの手段のうち、少な
    くとも一つを含むことを特徴とする 内燃機関の空燃比制
    御装置。
  5. 【請求項5】前記機関運転状態検出手段は、前記冷間状
    態検出手段を含んで構成されており、 該冷間状態検出手段により冷間状態である旨が検出され
    れば、前記濃度増減量変更手段による推定濃度の増量幅
    を前記空燃比補正値のオーバーシュート非発生域の最大
    値とする請求項4に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】前記機関運転状態検出手段は、前記冷間状
    態検出手段を含んで構成されており、 該冷間状態検出手段は、前記内燃機関の始動時における
    水温の変化量により前記内燃機関の始動時における冷間
    状態を判定することを特徴とする請求項4に記載の内燃
    機関の空燃比制御装置。
  7. 【請求項7】前記機関運転状態検出手段は、前記冷間状
    態検出手段を含んで構成されており、 該冷間状態検出手段は、前記内燃機関における冷却水の
    始動時水温が所定値以下であれば冷間状態であると判定
    することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の空燃
    比制御装置。
  8. 【請求項8】前記機関運転状態検出手段は、前記冷間状
    態検出手段を含んで構成されており、 該冷間状態検出手段は、前記内燃機関の停止中も計時を
    行うタイマを備えており、該タイマにより先の内燃機関
    停止時から次の内燃機関停止時までの時間を計時し、そ
    の計時した時間が所定時間以上の時に冷間状態であると
    判定することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の
    空燃比制御装置。
  9. 【請求項9】前記機関運転状態検出手段は、前記燃料吸
    入条件判定手段を含んで構成されており、 該燃料吸入条件判定手段は、前記内燃機関の回転数によ
    り判定し、前記濃度増減量変更手段における前記原料幅
    を前記回転数が高回転域ほど大きくなるよう設定されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の空燃
    比制御装置。
  10. 【請求項10】前記機関運転状態検出手段は、前記燃料
    吸入条件判定手段を 含んで構成されており、 該燃料吸入条件判定手段は、前記内燃機関の吸気管に設
    けられたスロットル弁のスロットル開度と、前記吸気管
    内の吸気圧と、前記吸気管を通って前記内燃機関に吸入
    される吸入吸気量と、前記吸入吸気量に対する前記蒸発
    燃料の流量を示すパージ率との少なくとも一つ、もしく
    はそれぞれの組み合わせにて判定することを特徴とする
    請求項4に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  11. 【請求項11】前記濃度増減量変更手段における前記減
    量幅は更に前記吸気管を通る吸気の吸気温に応じて変更
    されるようになっており、前記吸気温が高いときほど前
    記減量幅が小さくなるよう設定されていることを特徴と
    する請求項9に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  12. 【請求項12】前記機関運転状態検出手段は、前記蒸発
    燃料発生条件判定手段を含んで構成されており、 該蒸発燃料発生条件判定手段は、前記内燃機関の吸気管
    を通る吸気の吸気温と、大気圧と、外気温と、前記燃料
    タンク内の温度のいずれかにより判定することを特徴と
    する請求項4に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  13. 【請求項13】前記機関運転状態検出手段は、前記蒸発
    燃料発生条件判定手段を含んで構成されており、 該蒸発燃料発生条件判定手段は、前記内燃機関の吸気管
    を通る吸気の吸気温により判定するものであって、前記
    濃度増減量変更手段における前記増量幅を前記吸気温が
    高いときほど大きくなるよう設定されていること特徴と
    する請求項4に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
JP19070495A 1995-07-26 1995-07-26 内燃機関の空燃比制御装置 Expired - Fee Related JP3505859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19070495A JP3505859B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 内燃機関の空燃比制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19070495A JP3505859B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 内燃機関の空燃比制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0942078A JPH0942078A (ja) 1997-02-10
JP3505859B2 true JP3505859B2 (ja) 2004-03-15

Family

ID=16262459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19070495A Expired - Fee Related JP3505859B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 内燃機関の空燃比制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3505859B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0942078A (ja) 1997-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2623937B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理制御装置
JP2867912B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
US5720256A (en) Apparatus and method for controlling idle rotation speed learning of an internal combustion engine
JP3223605B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3477802B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3505859B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3339258B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP2789908B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP3061277B2 (ja) 空燃比学習制御方法及びその装置
JP3404872B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2700128B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理制御装置
JP3518073B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3050030B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH1018890A (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射装置
JPH08200166A (ja) 空燃比制御装置
JP2820837B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH06101543A (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP3106823B2 (ja) エンジンの蒸発燃料処理装置
JP3203962B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH05248312A (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP3435876B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3601080B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2633618B2 (ja) エンジンの蒸発燃料供給装置
JPS58144634A (ja) 内燃機関の電子制御燃料噴射方法
JPH04112959A (ja) 蒸発燃料処理制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121226

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees