JP3491851B2 - 車両用サンルーフの駆動装置 - Google Patents

車両用サンルーフの駆動装置

Info

Publication number
JP3491851B2
JP3491851B2 JP10484595A JP10484595A JP3491851B2 JP 3491851 B2 JP3491851 B2 JP 3491851B2 JP 10484595 A JP10484595 A JP 10484595A JP 10484595 A JP10484595 A JP 10484595A JP 3491851 B2 JP3491851 B2 JP 3491851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wedge
lid
guide groove
roller
pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10484595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08276748A (ja
Inventor
勝利 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Johnan Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Johnan Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Johnan Manufacturing Co Ltd filed Critical Johnan Manufacturing Co Ltd
Priority to JP10484595A priority Critical patent/JP3491851B2/ja
Publication of JPH08276748A publication Critical patent/JPH08276748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3491851B2 publication Critical patent/JP3491851B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用サンルーフの駆
動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車体ルーフの開口部にリッドを前後にス
ライド可能に取付けた所謂スライド式サンルーフにおい
ては、リッドの左右部が前後において左右のガイドレー
ルにスライド装置を介して支持され、駆動部(例えば電
動モータ)の駆動により、リッドがルーフと面一に連な
って開口部を完全に閉塞した全閉状態とリッドが開口部
後方のルーフ下部に収納され上記開口部を開放した全開
状態との間を上記ガイドレールにガイドされてスライド
するようになっている。
【0003】上記リッドの開閉作動において、開作動時
はその作動初期に先ずリッドの後部が車体ルーフと面一
に連なった状態から下方へ下がり、その後に後方へスラ
イドしながらリッド前部も下方へ変位して開口部後方の
ルーフ下部へとリッドが入って全開状態となり、又閉作
動時はリッドが前方へスライドしながらリッド前部が上
方へと変位してリッド前端縁部がルーフ開口部の前縁に
当接した後、リッドの後部が上方へ持ち上げられルーフ
開口部の後端縁部に面一に接して全閉状態となるもので
ある。上記において、リッド前部の上下方向変位は前後
方向スライドに伴う変位であるから、例えば特公平4−
59166号公報に開示されているように、左右のガイ
ドレールの前端部分の所定範囲を上向きに折曲して前上
りの傾斜部を形成しておくことで、開作動時は後方へス
ライドしながらリッド前部が下方へ変位し、閉作動時は
前方へスライドしながら上方へ変位する、という目的を
容易に達成できるが、リッド後部は開作動時には後方へ
のスライド開始前に下方へ下がり閉作動時には前方への
スライド終了後に上方へ持ち上げられるものであるか
ら、リヤ側のスライド装置にリッド後部を上下させるリ
フト装置が組み込まれる。
【0004】従来のリヤ側スライド装置としては、図6
に示すように、ガイドレールaに前後摺動可能に嵌装さ
れ図示しない駆動部にて駆動される駆動ワイヤに連結さ
れた駆動シューbと、該駆動シューbにビス等にて固着
されたウエッジcと、該ウエッジcに形成した前下がり
ガイド溝c1 ,水平ガイド溝c2 及びカム面部c3 にそ
れぞれガイドされる第1ピンd1 ,第2ピンd2 及びロ
ーラd3 をもったリンクdとからなり、該リンクdの先
端部がリッドeの後側ブラケットfに軸gにて軸着され
た構造のものがある(例えば、特開平2−274618
号公報,実開平2−112518号公報等参照)。
【0005】この従来構造のものは、図6(A)に示す
全閉状態から駆動ワイヤが駆動シューbを後方に駆動す
ると、該駆動シューbとウエッジcとが一体となって後
方へスライドし、それに伴い第1ピンd1 と第2ピンd
2 が前下がりガイド溝c1 と水平ガイド溝c2 内をそれ
ぞれ相対的に前方へ摺動すると共に、ローラd3 がカム
面部c3 の前上がり傾斜部上を相対的に前方へと転動
し、リンクdは第2ピンd2 廻りに反時計方向に回動し
て軸g部が下方へ下がり、図6(B)に示すようにリッ
ド後部を下方へ引下ろし、以後の駆動シューbの後方ス
ライドにてリッドeを後方へ移動させ、開状態となる。
開状態から駆動ワイヤが駆動シューbを前方に駆動する
と、ウエッジc,リンクd及びリッドeが駆動シューb
と一体的に前方へ移動する。そして、図6(B)に示す
位置までくるとリッドeの前方への移動が拘止され、そ
れ以後の駆動シューbとウエッジcのみの前方スライド
によって第1ピンd1 ,第2ピンd2 は前下がりガイド
溝c1 ,水平ガイド溝c2 内をそれぞれ相対的に後方へ
摺動すると共に、ローラd3 がカム面部c3 の前上がり
傾斜部上を相対的に後方へと転動し、リンクdは第2ピ
ンd2 廻りに時計方向に回動して軸g部が上方へ変位
し、リッドeの後部を上方に持ち上げ図6(A)に示す
全閉状態となるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置は、リ
ンクdの上方への回動力は前下がりガイド溝c1 と第1
ピンd1 との摺動によって発生し、それがリンクd先端
の軸gによるリッドe側への軸着部に伝達される構造で
あるので、前下がりガイド溝c1 の傾斜角度及び長さに
対してリッド後部の持ち上げ高さを充分に確保するため
に、第1ピンd1と軸gとの間の距離が大きくならざる
を得ず、そのためにリッド後部の持ち上げ作動が円滑に
行なわれにくい、という課題を有している。又、リンク
dの角度位置が第1ピンd1 と第2ピンd2 とローラd
3 との3点で規制される構造になっているので、部品精
度のばらつきによってd1 ,d2 ,d3 のウエッジcの
各ガイド溝及びカム面部とのそれぞれの接触が渋くな
り、作動が円滑に行なわれにくくなることがある、とい
う課題をも有している。更に又、図6(B)に示すリッ
ド後部が下降位置にある状態での前後方向スライド時、
リンクdの上向き回動を規制する手段がないので、特に
前方へのスライド時(閉作動時)駆動シューbの前向き
駆動に対しリッドe側に慣性力等の相対的に後ろ向きの
力が作用すると、リンクdが上向きに回動してリッド後
部が浮き上がってしまうことがある、という課題をも有
している。
【0007】本発明は上記のような従来の課題を解決す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
スライド式サンルーフにおいて、左右一対のリッド駆動
装置を、駆動部の駆動によりガイドレールにガイドされ
て前後方向にスライドするシューウエッジと、前下がり
傾斜の前側ガイド溝と前上がり傾斜の後側ガイド溝とを
有し前端部に前下がり傾斜のカム面部を有し上記シュー
ウエッジに固定されシューウエッジと一体的に前後にス
ライドするリフトウエッジと、該リフトウエッジの前側
ガイド溝と後側ガイド溝とにそれぞれスライド可能に嵌
装される前側ウエッジピンと後側ウエッジピンとを有し
上記リフトウエッジのカム面部上を転動する弾性材より
なるローラが前端部近傍に設けられ前端部がリヤブラケ
ットを介してリッド後部の側部に軸着されるリンクプレ
ートとで構成し、該リンクプレートの前側ウエッジピン
にはウエッジローラが設けられ、リッド後部の下降及び
上昇作動時はガイドレールに取付けたウエッジガイドの
上向きガイド溝部に該ウエッジローラが嵌合ガイドされ
ることによりリッドの前後方向の動きが規制され、リッ
ドの前後方向スライド時はウエッジローラがガイドレー
ルのガイド溝部に嵌合ガイドされることによりリッド後
部が下降位置に保持されるようになっていることを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】上記により、リッドの全閉状態から駆動部の駆
動によりシューウエッジが後方へスライドすると、始め
はシューウエッジとリフトウエッジだけが後方にスライ
ドしリンクプレートを下向きに回動させてリッド後部を
下降させた後、リンクプレートとリッドを伴って後方へ
スライドして開状態となり、開状態から駆動部の駆動に
よりシューウエッジが前方へスライドすると、シューウ
エッジとリフトウエッジがリンクプレートとリッドとを
伴って前方へスライドし、リンクプレートとリッドとの
前方移動が拘止された後のシューウエッジとリフトウエ
ッジだけの前方スライドにて、リンクプレートが上向き
に回動しリッド後部を上昇させ全閉状態となるものであ
る。上記リッドの開作動初期のシューウエッジとリフト
ウエッジだけの後方スライド時は、前側ウエッジピンが
前側ガイド溝の前下がり傾斜部の上縁に接して相対的に
前方へ摺動することにより、リンクプレートが後側ウエ
ッジピン廻りに下向きに回動してリッド後部を下降さ
せ、リッドの閉作動後期のシューウエッジとリフトウエ
ッジだけの前方スライド時は、ローラがカム面部の前下
がり傾斜部上を相対的に後方へ転動することによりリン
クプレートが後側ウエッジピン廻りに上向きに回動して
リッド後部を押し上げるものであり、作動が渋くなるよ
うなことはなく、又リンクプレートを上向きに回動させ
るローラがリッド後部の荷重作用点即ちリンクプレート
前端部の極く近傍に位置しているので押し上げ作動に無
理がなく、リッド後部の下降,上昇作動が非常に円滑に
行なわれる。更にリッドの前後方向スライド時は、前側
ウエッジピンに設けたウエッジローラがガイドレールの
ガイド溝部に嵌合ガイドされることにより、リンクプレ
ートの上向きの動きが規制され、リッド後部が浮き上が
りぎみになる虞れは全くなく、上記ローラが弾性材で構
成されていることによってがた付きもなく、リッド開閉
作動の円滑化をはかることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜5を参照して
説明する。
【0011】図1〜4において、1は左右一対のガイド
レール、2はスライダプレート3とシューウエッジ4と
リフトウエッジ5とリンクプレート6とからなる左右一
対のリッド駆動装置であり、上記リンクプレートの先端
はリヤブラケット7を介してリッド後部の左右部に結合
され、上記シューウエッジ4に結合された駆動ワイヤ8
の前後方向作動により、リッド後部の上げ下げを行なう
と共にリッドを前後方向にスライドさせるものである。
【0012】上記リフトウエッジ5は、前下がり傾斜溝
部の前後に水平溝部が連続した形状の前側ガイド溝51
と、前上り傾斜溝部の後端に水平溝部が連続した形状の
後側ガイド溝52と、前端部に形成され前下がりの傾斜
面部の前後に平坦面部が連続した形状のカム面部53と
を有し、且つ下端面部には上記シューウエッジ4を圧入
組付ける凹陥部54が前部と後部と中間部との3箇所に
凹設され、この凹陥部54にシューウエッジ4の幅方向
の中央部を圧入組付けその下側からスライダプレート3
を接合し、該スライダプレート3をリフトウエッジ5に
直接ビス9にて締付固定することにより、シューウエッ
ジ4が凹陥部54とスライダプレート3とに挟み付けら
れてリフトウエッジ5に一体的に固定される。
【0013】シューウエッジ4の両側部にはガイドレー
ル1の相対向する左右のガイド溝部11,12にスライ
ド可能に嵌装されるスライド部41,42が形成され一
方のスライド部41の側端部にはガイドレール1のワイ
ヤガイド溝部13にスライド可能に嵌装され駆動ワイヤ
8に固着されるワイヤ固定部43が一体に延設され、図
示しない駆動部の駆動にて駆動ワイヤ8がワイヤガイド
溝部13内を前後に作動することによってスライダプレ
ート3,シューウエッジ4及びリフトウエッジ5が一体
となってガイド溝部11,12にガイドされて前後にス
ライドするようになっている。一方のガイド溝部11は
上側溝部11aと下側溝部11bの上下2段に形成さ
れ、シューウエッジ4の一方のスライド部41は、リフ
トウエッジ5の前側ガイド溝51の後端部位置を境にし
てそれより後方のスライド部41aは上側溝部11a内
をスライドし前方のスライド部41bは下側溝部11b
内をスライドするようになっている。
【0014】リンクプレート6には前側ウエッジピン6
1と後側ウエッジピン62とが固設されると共に、該リ
ンクプレート6の前端部の近傍位置にはゴム材或は板ば
ね材等の弾性材よりなるローラ63が設けられ、前側ウ
エッジピン61と後側ウエッジピン62がリフトウエッ
ジ5の前側ガイド溝51と後側ガイド溝52にそれぞれ
摺動可能に嵌装組付けられると共に、その組付け状態に
てローラ63がリフトウエッジ5の前端部に形成したカ
ム面部53上に接触し、前側ウエッジピン61と後側ウ
エッジピン62が前側ガイド溝51と後側ガイド溝52
内を前後に摺動するとローラ63がカム面部53上を前
後方向に転動するよう構成される。尚、前側ウエッジピ
ン61は一側方に延長突出してその延長突出部分にウエ
ッジローラ61aが設けられ、該ウエッジローラ61a
がガイドレール1の一方のガイド溝部11の上側溝部1
1a内に嵌ってガイドされ、該ウエッジローラ61aの
前方移動時の前端位置において、該ウエッジローラ61
aが上方へ移動できるよう上側溝部11aの上面に切欠
部が形成され、該切欠部に上側溝部11aから上向きに
連なる上向きガイド溝部10aをもったウエッジガイド
10が取付けられ、ウエッジローラ61aが後述するリ
ンクプレート6の上下回動に応じて上向きガイド溝部1
0a内を上下するようになっている。
【0015】リッドの前部は、例えばリッド前部の左右
部に取付けたフロントブラケットと該フロントブラケッ
トの下端部に取付けたローラ又はスライダ等の移動子と
からなり、該移動子がガイドレール1のガイド溝部12
にガイドされて前後方向に転動若しくは摺動するように
なっている左右一対のリッド前部支持装置にて支持さ
れ、ガイドレール1の前端部分が所定範囲前上りの傾斜
部に形成され、全閉状態からリッドが後方へ移動すると
ガイドレール前端部分の傾斜部を移動子が後方へ転動若
しくは摺動することによりリッド前部が下方へ下がり、
リッドが前方へ移動するときは上記傾斜部を移動子が前
方へ転動若しくは摺動することによってリッド前部が上
方へ変位し全閉状態となるようにした構成を用いるのが
一般的であるが、本発明においては、リッド前部の支持
装置としては上記以外従来より公知の任意の構成を採用
できる。
【0016】上記において、リッドの全閉状態では図1
(A)のように、前側ウエッジピン61が前側ガイド溝
51の後部に位置しウエッジローラ61aがウエッジガ
イド10の上向きガイド溝部10aの上部に位置し、後
側ウエッジピン62が後側ガイド溝52の後部に位置
し、且つローラ63がカム面部53の後端平坦面部に位
置し、リッド後部は車体ルーフと面一に連なる上方位置
に保持されている。
【0017】この全閉状態から、サンルーフの開スイッ
チをオン操作し図示しない駆動部が駆動して駆動ワイヤ
8が後方に向けて作動すると、先ずスライダプレート3
とシューウエッジ4とリフトウエッジ5とが一体的に後
方へ移動し、図1(B)に示すように、前側ウエッジピ
ン61と後側ウエッジピン62が前側ガイド溝51と後
側ガイド溝52にそれぞれガイドされて相対的に前方へ
摺動し、前側ウエッジピン61が下方へ変位してウエッ
ジローラ61aが上向きガイド溝部10a内を下方に向
けて変位し、後側ウエッジピン62が上向きに変位する
と共に、ローラ63がカム面部53の前下がり傾斜面部
上を相対的に前方へと転動し、リンクプレート6は反時
計廻り方向に回動して前端部に軸着されたリヤブラケッ
ト7を介してリッド後部を下降させていく。そして、前
側ウエッジピン61と後側ウエッジピン62がそれぞれ
前側ガイド溝51と後側ガイド溝52の前端部に至った
とき、図1(C)に示すように、ウエッジローラ61a
が上向きガイド溝部10aの下端部即ちガイドレール1
の一方のガイド溝部11の上側溝部11a内に位置する
と共に、ローラ63がカム面部53の前下がり傾斜面部
最下端の前端平坦面部上に位置し、リンクプレート6の
反時計廻り方向の回動即ちリッド後部の下降は終了し、
以後は駆動ワイヤ8の後方への作動により、図1(D)
に示すように前側ウエッジピン61と後側ウエッジピン
62が前側ガイド溝51の前端縁と後側ガイド溝52の
前端縁にてそれぞれ後方へ押され、リッド駆動装置2全
体がリッドを伴って後方へスライドして、ルーフ開口部
を開状態とする。この場合ウエッジローラ61aがガイ
ドレール1のガイド溝部11の上側溝部11a内にてガ
イドされることにより、リッド後部は最下降位置に保持
された状態で後方へスライドする。
【0018】サンルーフの閉スイッチをオン操作し駆動
部が前記とは逆方向に駆動し駆動ワイヤ8が前方へ向け
て作動すると、リッド駆動装置2全体がリッドを伴って
前方へスライドする。その場合、ウエッジローラ61a
が上側溝部11aにガイドされることでリンクプレート
6の上向きの回動は規制され、カム面部53がローラ6
3を前方へ押すことによりリッドは下降状態を保ったま
まで前方へとスムースにスライドする。
【0019】そして、図1(C)に示すように、全閉位
置近傍にてウエッジローラ61aがウエッジガイド10
の上向きガイド溝部10aの前縁下部に形成したストッ
パ部10bに当ってリンクプレート6の前方移動が拘止
され、以後は駆動ワイヤ8の前方への作動にてスライダ
プレート3とシューウエッジ4とリフトウエッジ5だけ
が前方へスライドし続けることにより、図1(B)に示
すように、前側ウエッジピン61と後側ウエッジピン6
2がそれぞれ前側ガイド溝51と後側ガイド溝52内を
相対的に後方へと移動し、前側ウエッジピン61が上向
きに変位してウエッジローラ61aが上向きガイド溝部
10a内を上方へ移動し、後側ウエッジピン62が下方
へ変位すると共に、ローラ63がカム面部53の前下が
り傾斜面部上を相対的に後方へと転動して、リンクプレ
ート6が時計廻り方向に回動し、リヤブラケット7を介
してリッド後部を上昇させ、図1(A)に示す全閉状態
とする。このリッド後部の上昇作動において、ウエッジ
ローラ61aがウエッジガイド10の上向きガイド溝部
10aにガイドされて該上向きガイド溝部10aの上部
に位置しリッドが全閉状態となったとき、シューウエッ
ジ4の後方のスライド部41a前端に形成した当接部4
1a′が前記ウエッジガイド10のストッパ部10bに
当接してスライダプレート3,シューウエッジ4及びリ
フトウエッジ5の前方スライドは拘止され、駆動部の駆
動が停止する。即ち、リッド後部の上昇及び下降作動時
の前後方向規制機能を果たすウエッジガイド10に、リ
ッド閉作動の終了位置を規制するストッパ機能を兼用さ
せることにより、従来独立した部品としてガイドレール
の所要個所に取付けられていたストッパを省略すること
ができ、部品数の削減,調整作業の簡略化及びそれらに
伴うコストダウンをはかることができる。
【0020】上記リッド後部の上昇及び下降作動におい
て、リフトウエッジ5の後側ガイド溝52は上下縁が平
行で後側ウエッジピン62が該後側ガイド溝52の上縁
と下縁との双方に接して摺動するようになっているが、
前側ガイド溝51はその前下がり傾斜溝部の上縁51a
と下縁51bとが平行でなく前側ウエッジピン61が上
縁51aに接触している状態で前側ウエッジピン61と
下縁51bとの間には僅かな隙間が形成されるよう構成
されており、リッド後部の上昇及び下降作動中は、ウエ
ッジローラ61aと上向きガイド溝部10aとの嵌合に
よって前後方向の規制が行なわれ、下降作動時は前側ガ
イド溝51の上縁51aにて前側ウエッジピン61を押
し下げリンクプレート6を後側ウエッジピン62廻りに
下方向に回動させ、上昇作動時はカム面部53の前下が
り傾斜面部にてローラ63を押し上げてリンクプレート
6を後側ウエッジピン62廻りに上方向に回動させ、そ
の上昇作動の間は前側ウエッジピン61と前側ガイド溝
51の下縁51bとは接触しないようになっている。こ
のように、リッド後部の下降作動中は、前側ウエッジピ
ン61と後側ウエッジピン62との2点でリンクプレー
ト6の角度位置規制が行なわれ、リッド後部の上昇作動
中は、後側ウエッジピン62とローラ63との2点でリ
ンクプレート6の角度位置規制が行なわれることによっ
て、部品精度のばらつきにて動きが渋くなるという従来
の課題は完全に解消されると共に、リッド後部を押し上
げるローラ63とカム面部53の前下がり傾斜面部がリ
ッド後部の荷重作用点の極く近傍に位置しているので、
押し上げ作動に無理がなく、リッドの下降及び上昇作動
の円滑化をはかることができる。
【0021】又、リッドの前後方向スライド時は、上記
のようにウエッジローラ61aがガイドレール1のガイ
ド溝部11の上側溝部11aにガイドされることによっ
て、該ウエッジローラ61aと後側ウエッジピン62と
の2点でリッド後部を下降位置に保持するものである
が、この場合ローラ63をゴム或は板ばね等の弾性材で
構成していることによって、該ローラ63とカム面部5
3との接触部のがたつきが防止される。
【0022】図5は、本発明における前側ウエッジピン
61へのウエッジローラ61aの組付け構造の詳細を示
すものである。
【0023】即ち、ウエッジローラ61aは円筒形状に
合成樹脂にて一体形成されるが、その内周面に内側に突
出する突部61a′を全周にわたりほぼ等間隔に複数個
(図示実施例では3個)一体に突設し、前側ウエッジピ
ン61のウエッジローラ嵌着軸部61bには上記突部6
1a′が嵌合する環状溝61b′が全周にわたり連続し
て凹設され、該ウエッジローラ嵌着軸部61bにウエッ
ジローラ61aを圧入することにより、突部61a′が
環状溝61b′に嵌合した状態にて組付けられるもので
ある。
【0024】一般に、サンルーフのリッド駆動装置にお
いて、軸に円筒状のローラを組付ける場合は、軸にロー
ラを挿込みワッシャーを挿込んで該軸の端末をカシメ
る、という方策を採るのが普通であるが、このような従
来より一般に用いられているカシメによるローラ組付け
手段は、ワッシャーが必要である上に組付け作業性が悪
く、コストアップをまねくという問題がある。
【0025】そこで、上記のようにウエッジローラ61
aの内周面に一体に突出形成した突部61a′と軸部6
1bに形成した環状溝61b′との嵌合という組付け手
段を採ることによって、組付け作業性の大幅な簡易化及
びコストの低廉化をはかることができるものである。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、部品精度
のばらつきに影響されることなく、リッド後部の上昇及
び下降作動の円滑化をはかることができると共に、リッ
ドの前後方向スライド作動時におけるリッド後部の上下
方向の動きの虞れをなくし、的確なリッド開閉駆動を行
なうことができるもので、部品数の削減,組付け作業性
の簡易化及びそれに伴うコストダウンをもはかることが
できることと相俟って、実用上多大の効果をもたらし得
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すリッド駆動装置の側面
説明図で、(A)はリッドの全閉状態、(B)はリッド
後部の下降(又は上昇)途中の状態、(C)はリッド後
部の下降状態、(D)はリッドの前後方向スライド状態
を示している。
【図2】(A)は図1のA−A断面図、(B)は図1の
B−B断面図、(C)は図1のC−C断面図、(D)は
図1のD−D断面図、(E)は図1のE−E断面図、
(F)は図1のF−F断面図である。
【図3】図1に示すリッド駆動装置の斜視図である。
【図4】図1に示すリッド駆動装置及びガイドレールの
分解斜視図である。
【図5】図1に示すウエッジローラの組付構造を説明す
る図で、(A)はウエッジローラの端面図、(B)は
(A)のB−B断面図、(C)は前側ウエッジピンの正
面図である。
【図6】従来のリッド駆動装置の一例を示す側面説明図
であり、(A)はリッドの全閉状態、(B)はリッド後
部の下降状態を示している。
【符号の説明】
1 ガイドレール 2 リッド駆動装置 3 スライダプレート 4 シューウエッジ 5 リフトウエッジ 6 リンクプレート 7 リヤブラケット 8 駆動ワイヤ 10 ウエッジガイド 10a 上向きガイド溝部 10b ストッパ部 11 ガイド溝部 12 ガイド溝部 13 ワイヤガイド溝部 51 前側ガイド溝 52 後側ガイド溝 53 カム面部 61 前側ウエッジピン 61a ウエッジローラ 61a′突部 61b ウエッジローラ嵌着軸部 61b′環状溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 7/02 B60J 7/05

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルーフ開口部の左右両側下部に前後方向
    に向けて配設した左右のガイドレールと、駆動部の駆動
    により該左右のガイドレールにガイドされてスライドし
    リッドを上記開口部を閉塞した全閉位置と開口部後方の
    ルーフ下部の開放位置との間を開閉作動させる左右一対
    のリッド駆動装置とからなる車両用サンルーフにおい
    て、該リッド駆動装置を、駆動部の駆動によって上記ガ
    イドレールにガイドされて前後にスライドするシューウ
    エッジと、前下がり傾斜の前側ガイド溝と前上り傾斜の
    後側ガイド溝とを有し前端部に前下がり傾斜のカム面部
    を有し上記シューウエッジに固定されてシューウエッジ
    と一体的に前後にスライドするリフトウエッジと、該リ
    フトウエッジの前側ガイド溝と後側ガイド溝にそれぞれ
    スライド可能に嵌装される前側ウエッジピンと後側ウエ
    ッジピンとを有し上記リフトウエッジのカム面部上を転
    動する弾性材よりなるローラが前端部近傍に設けられ前
    端部がリヤブラケットを介してリッド後部の側部に軸着
    されるリンクプレートとで構成し、リッド全閉状態から
    シューウエッジが後方にスライドすることにより、前側
    ウエッジピンと後側ウエッジピンとが前側ガイド溝と後
    側ガイド溝内を相対的に前方へスライド移動すると共に
    ローラがカム面部上を相対的に前方へ転動しリンクプレ
    ートが下向きに回動してリッド後部を下降させた後、リ
    ッドを伴って後方へスライドして開状態とし、リッド開
    状態からシューウエッジが前方へスライドすることによ
    り、リッドがシューウエッジと一緒に前方へスライドし
    た後、前側ウエッジピンと後側ウエッジピンが前側ガイ
    ド溝と後側ガイド溝内をそれぞれ相対的に後方へスライ
    ドすると共にローラがカム面部上を相対的に後方へ転動
    しリンクプレートが上向きに回動してリッド後部を上昇
    させ全閉状態とするよう構成し、且つ上記リンクプレー
    トの前側ウエッジピンにはウエッジローラが設けられ、
    リッド後部の下降及び上昇作動時は該ウエッジローラが
    ガイドレールに取付けたウエッジガイドの上向きガイド
    溝部に嵌合ガイドされてリッドの前後方向の動きを規制
    し、リッドの前後方向スライド時は該ウエッジローラが
    ガイドレールのガイド溝部に嵌合ガイドされてリッド後
    部を下降位置に保持するようになっていることを特徴と
    する車両用サンルーフの駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用サンルーフの駆
    動装置において、リフトウエッジの前側ガイド溝の前下
    がり傾斜溝部は、前側ウエッジピンが該前下がり傾斜溝
    部の上縁に接触した状態にて下縁と該前側ウエッジピン
    との間には隙間が生ずるよう構成されており、リッドの
    開作動初期においては前側ウエッジピンが前側ガイド溝
    の上縁に接して相対的に前方へスライドすることによ
    り、リンクプレートが後側ウエッジピン廻りに下向きに
    回動し、リッド閉作動終期においてはローラがリフトウ
    エッジ前端部の前下がり傾斜のカム面部上を相対的に後
    方へ転動することにより、リンクプレートが後側ウエッ
    ジピン廻りに上向きに回動するようになっていることを
    特徴とする車両用サンルーフの駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の車両用サンルー
    フの駆動装置において、ウエッジローラは、円筒形状を
    なしその内周面に内側に突出する突部を全周にわたり複
    数個一体に突設した構造に合成樹脂にて一体に形成さ
    れ、該ウエッジローラが挿込み組付けられるリンクプレ
    ートの前側ウエッジピンのウエッジローラ嵌着軸部に
    は、上記ウエッジローラの突部が嵌合する環状溝が全周
    にわたり連続して形成され、該ウエッジローラ嵌着軸部
    にウエッジローラを圧入することにより突部が環状溝に
    嵌合した状態で組付けられることを特徴とする車両用サ
    ンルーフの駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の車両用
    サンルーフの駆動装置において、ガイドレールに取付け
    られるウエッジガイドには、上向きガイド溝の前縁下部
    にストッパ部が形成され、リッド後部の上昇作動終了時
    点でシューウエッジに形成した当接部が上記ストッパ部
    に当接し、シューウエッジの前方スライドを拘止するよ
    う構成したことを特徴とする車両用サンルーフの駆動装
    置。
JP10484595A 1995-04-05 1995-04-05 車両用サンルーフの駆動装置 Expired - Fee Related JP3491851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10484595A JP3491851B2 (ja) 1995-04-05 1995-04-05 車両用サンルーフの駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10484595A JP3491851B2 (ja) 1995-04-05 1995-04-05 車両用サンルーフの駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08276748A JPH08276748A (ja) 1996-10-22
JP3491851B2 true JP3491851B2 (ja) 2004-01-26

Family

ID=14391671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10484595A Expired - Fee Related JP3491851B2 (ja) 1995-04-05 1995-04-05 車両用サンルーフの駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3491851B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08276748A (ja) 1996-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH021694B2 (ja)
JPH0723662B2 (ja) 自動車用サツシユレスドアのウインドウレギユレ−タ
JPH0137289Y2 (ja)
EP2436545B1 (en) Roof apparatus for vehicle
EP2455246B1 (en) Roof apparatus for vehicle
JPH0517298Y2 (ja)
JPH0341940Y2 (ja)
JP3491851B2 (ja) 車両用サンルーフの駆動装置
JP3491852B2 (ja) 車両用サンルーフのスライド装置
JP3684473B2 (ja) 車両用サンルーフ装置のガイド機構
JP7239886B2 (ja) レールガイド装置、及びサンルーフ装置
JPH022669Y2 (ja)
JP2965994B2 (ja) チルトスライド式サンルーフ装置
CN219076972U (zh) 天窗机械组及天窗装置
JP3041267B2 (ja) チルトスライド式サンルーフ装置
JP2002166727A (ja) サンルーフ装置
JPH0620677Y2 (ja) サンル−フのドレンチャンネル支持装置
US20240239162A1 (en) Sunroof mechanical assembly and sunroof device
JP2704528B2 (ja) サンルーフの開閉装置
JPH0523738Y2 (ja)
JP3098089B2 (ja) サンシェード装置
JPH085852Y2 (ja) 自動車用サンルーフ装置
JP2583817Y2 (ja) サンルーフの安全装置
JP2002308597A (ja) リフト
JP3409368B2 (ja) 車両用サンルーフ装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081114

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091114

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101114

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101114

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees