JP3480190B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP3480190B2
JP3480190B2 JP22211496A JP22211496A JP3480190B2 JP 3480190 B2 JP3480190 B2 JP 3480190B2 JP 22211496 A JP22211496 A JP 22211496A JP 22211496 A JP22211496 A JP 22211496A JP 3480190 B2 JP3480190 B2 JP 3480190B2
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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
のような非水電解液二次電池における熱安定性について
の技術分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報関連機器あるいはパソコン等
の電子機器のポータブル化,コードレス化が急速に進ん
でいることにより、これらの機器の駆動用電源として小
型,軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要求
が高くなっている。このような背景の下で、非水電解液
二次電池、特にリチウム二次電池はとりわけ高電圧,高
エネルギー密度を有する電池として大きく期待されてい
る。
【0003】このように、リチウム二次電池に対する期
待が高まるに従い、リチウム二次電池に求められる熱安
定性等の信頼性も高くなり、特に電池が様々な状況下で
短絡した時の熱安定性がクローズアップされてきてい
る。
【0004】例えば、リチウム二次電池が組み込まれて
いる電子機器の内部回路の誤作動による短絡や、電池外
部から加わった衝撃による電池内部での短絡等が発生し
た時の熱安定性が注目されている。
【0005】かかる熱安定性の問題点を解決するため
に、非水電解液二次電池における渦巻電極体の巻芯とし
てポリエチレン,ポリプロピレン等のように、融点が2
00℃以下の高分子化合物を用い、電池温度が急上昇し
始める前に巻芯が融解して電池の熱を融解熱として奪
い、電池の温度上昇を抑制することが提案されている
(例えば、特開平7−192753号公報参照)。
【0006】しかし、電池の内外で実際に短絡が起こっ
た場合、そのジュール熱によりまず初めに温度が上昇す
るのは正極や負極であり、その上昇速度は短絡した直後
からかなり大きいので、極板の熱が巻芯に拡散して融解
熱として吸熱されるより先に極板の温度は急激に上昇
し、結果的に電池全体の温度も上昇して漏液に至ること
があるという問題点があった。
【0007】そこで、この問題点を解決するために、非
水電解液二次電池における極板中に融解熱の大きい高分
子化合物、例えばオレフィン系の熱可塑性ポリマーを熱
吸収材として直接添加することによって、極板の温度上
昇を抑制する提案があった(例えば、特開昭63−26
676号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の非水電解液二次
電池にあっては、極板中に熱吸収材として添加する高分
子化合物が一旦溶融されることによって極板構成過程で
の結着剤としての機能も発現できれば好ましいが、一旦
溶融させた高分子化合物は再び室温に戻しても全てが可
逆的に再結晶することはなく、融解熱が減少してしま
い、熱吸収材としての機能が損なわれるという問題点が
あった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明においては、正極中に熱吸収材および結着
剤を添加し、熱吸収材として融点が90〜130℃と比
較的低く、融解熱が30J/g以上と大きい高分子化合
物を添加し、結着剤としては、高温処理しなくても結着
性を有する高分子化合物を用いることとしている。そし
て、電池の内外部で短絡が起こりジュール熱が発生して
も、この熱は添加した熱吸収材である高分子化合物の融
解熱として吸熱できるので、電池温度の上昇を抑制する
ことができる。
【0010】また、熱吸収材として加えた高分子化合物
以外に、高温処理しなくても結着性のあるスチレン−ブ
タジエンゴム,ポリフッ化ビニリデン,ポリ四フッ化エ
チレン,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
体から選ばれる少なくとも一つを結着剤として正極合剤
に添加しているので、用いる熱吸収材の機能が損なわれ
ることがなく、熱安定性を向上させることができ、合剤
の脱落も阻止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の非水電解液二次電池は、
リチウム含有複合酸化物を活物質とする正極中に、熱吸
収材として融点が90〜130℃で、融解熱が30J/
g以上、好ましくは融点が90〜110℃で、融解熱が
50J/g以上の高分子化合物を含み、結着剤としてス
チレン−ブタジエンゴム,ポリフッ化ビニリデン,ポリ
四フッ化エチレン,四フッ化エチレン−六フッ化プロピ
レン共重合体,アクリロニトリル−ブタジエンゴムの群
から選ばれる少なくとも一種の物質を含むものである。
【0012】また、熱吸収材として用いる高分子化合物
としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−
エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体,エチレ
ン−酢酸ビニル酸共重合体,エチレン−アクリル酸共重
合体の群から選ばれた少なくとも一種の物質が好まし
い。
【0013】また、熱吸収材の形状としては、平均粒径
が1〜12μmの球状、好ましくは平均粒径が3〜12
μmの球状のものが効果的である。
【0014】また、熱吸収材の添加量としては、融解熱
による吸熱が正極合剤1g当たり1J以上で、正極合剤
に対して重量分率で10%以下、好ましくは正極合剤1
g当たり3J以上で、正極合剤に対して重量分率で7%
以下が効果的である。
【0015】また、正極活物質としてはリチウム含有複
合酸化物があげられるが、好ましくはLixyNi1-y
2(1.10≧x≧0.50、MはCo,Mnのうち
1種類以上、1≧y≧0)が良好である。
【0016】また、負極活物質としてはリチウムを吸
蔵,放出する炭素材料、もしくは金属酸化物,リチウム
合金,リチウム金属等があげられるが、好ましくはリチ
ウムを吸蔵,放出する炭素材料であり、より好ましくは
人造黒鉛である。
【0017】さらに、電解液の溶媒としては、エチレン
カーボネート,エチルメチルカーボネート,プロピレン
カーボネート,ジエチルカーボネート,ジメチルカーボ
ネート等のカーボネート類、1,2−ジメトキシエタ
ン,2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類、プ
ロピオン酸メチル,酢酸エチル等の脂肪族カルボン酸の
単独、または混合溶媒が好ましく、また電解液の電解質
としては、LiBF4 ,LiClO4 ,LiPF6 ,L
iCF3SO3 が好ましい。
【0018】そして、上記のように構成された本発明の
非水電解液二次電池にあっては、熱吸収材の存在により
短絡してジュール熱が発生しても熱吸収材が融解熱とし
て吸熱するので、電池温度が上昇するのを抑制すること
ができ、また結着剤の存在により合剤の脱落がなくな
り、熱安定性が向上し、電池特性も満足なものとなる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0020】(実施例1)図1に実施例で用いた円筒形
リチウム二次電池の縦断面図を示す。
【0021】セパレータ1を介して対向させたシート状
正極板2およびシート状負極板3を複数回渦巻状に捲回
して構成される極板群4が、内側表面に耐有機電解液処
理を施したステンレス鋼製の電池ケース5内に収納され
ている。極板群4の上下部には、絶縁リング6がそれぞ
れ設けられている。電池ケース5の開口部には、安全弁
を備えた封口板7が、絶縁パッキング8を挟んで嵌合さ
れている。正極板2から引き出された正極リード9は封
口板7に接続され、負極板3から引き出された負極リー
ド10は電池ケース5の底部に接続されている。
【0022】以下、正極板,負極板について詳しく説明
する。まず、正極活物質の合成法について説明する。水
酸化ニッケル,水酸化コバルトおよび水酸化リチウムの
各粉末を、Ni,CoおよびLiの原子数の比が0.
8:0.2:1.0となるように秤量し、ボールミルで
十分に混合した。この混合物をアルミナ製のるつぼに入
れ、乾燥空気中において750℃で10時間、熱処理を
行った後、自然冷却し、粉砕,分級を行い、平均粒径約
10μmの正極活物質を得た。
【0023】上記のようにして得られた正極活物質10
0重量部に、導電材として平均粒径4μmの人造黒鉛粉
末4重量部と、熱吸収材として表1に示す融点および融
解熱の異なる各種ポリエチレン粉末4重量部と、結着材
としてポリフッ化ビニリデンを溶媒に溶かした状態で4
重量部とを加えて混練し、ペースト状にした。次いで、
このペーストを厚さ0.02mmのアルミ箔の両面に塗
布し、80℃で乾燥した後、圧延して正極シートを得
た。この正極シートを、長さ380mm,幅37mmに
裁断して正極板2とした。なお、厚さは0.14mmで
あった。また、正極板の作製に当たっては、混練以降の
一連の工程は乾燥空気中で行った。
【0024】負極活物質には、平均粒径6.0μmの天
然黒鉛を用いた。この天然黒鉛100重量部に、結着材
としてスチレン−ブタジエンゴムを溶媒に溶かした状態
で3重量部加えて混練し、ペースト状にした。このペー
ストを厚さ0.025mmの銅箔の両面に塗布し、80
℃で乾燥した後、圧延して負極シートを得た。この負極
シートを、長さ420mm,幅39mmに裁断して負極
板3とした。なお、厚さは0.2mmであった。
【0025】次いで、正極板2にアルミニウム製の正極
リード9、負極板3にニッケル製の負極リード10をそ
れぞれ取り付けた。この正極板2および負極板3を、厚
さ0.025mm,幅45mm,長さ1000mmのポ
リエチレン製のセパレータ1を介して重ね合わせ、長さ
方向に渦巻状に捲回して極板群4とし、この極板群4
を、直径17mm,高さ50mmの電池ケース5に収納
した。
【0026】電池ケース5に、エチレンカーボネート
(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを2
0:80の体積比で混合した溶媒に電解質として1モル
/リットルのLiPF6 を溶解した電解液を注入した。
その後、電池ケース5の開口部に封口板7を嵌合して電
池ケース5を封口し、リチウム二次電池を得た。
【0027】これらの電池それぞれについて、正極板2
と負極板3とを直径0.8mm,長さ200mmの導線
を用いて短絡させ、短絡後の電池表面の最高到達温度を
測定した。その時、漏液の有無についても調べた。ま
た、電池を一旦85℃で5時間放置した後、室温に戻し
てからの電池容量についてもNo.1からNo.7の各
仕様の電池についてそれぞれ測定した。これは高性能型
ノートパソコンで使用された時、電池が置かれる高温環
境を想定したものであり、それぞれの結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】No.1,No.2のように、融点が90
℃以下のものを用いると、電池が高温環境下(ここでは
85℃)に置かれた場合に容量が損なわれる。これはポ
リエチレンの一部が融解をし始めて、それが室温に戻っ
た時に活物質の一部をコートしたためと考えられる。
【0030】No.1,No.3,No.5のように、
融解熱が30J/g以下になると最高到達温度が高くな
り漏液し易すくなる。また、No.6のように融解熱が
30J/g以上あっても融点が130℃より高いと、や
はり最高到達温度が高くなり漏液する。
【0031】なお、熱吸収材をまったく含まない場合
は、電池温度がかなり高温まで上昇し、やはり漏液に至
った。
【0032】(実施例2)正極板の別の形態について詳
しく説明する。
【0033】実施例1の場合と同様に合成した正極活物
質100重量部に、導電材として平均粒径4μmの人造
黒鉛粉末を4重量部、熱吸収材としてポリエチレン粉末
を4重量部、さらに結着材として表2に示す各種有機化
合物4重量部をそれぞれ溶媒に溶かしたものとを加えて
混練し、ペースト状にした。次いで、このペーストを厚
さ0.02mmのアルミ箔の両面に塗布し、80℃で乾
燥した後、圧延して正極シートを得た。この正極シート
を、長さ380mm,幅37mmに裁断して正極板2と
した。なお、厚さは0.14mmであった。また、正極
板の作製に当たっては、混練以降の一連の工程は乾燥空
気中で行った。この正極板2を直径10mmの巻芯に捲
回し、その際の合剤の脱落重量を測定した。表2には極
板に塗着した全合剤重量に対する脱落合剤を重量パーセ
ントとして表している。
【0034】
【表2】
【0035】表2から本実施例のスチレン−ブタジエン
ゴム,ポリフッ化ビニリデン,ポリ四フッ化エチレン,
四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体,アク
リロニトリル−ブタジエンゴムの結着性が、アクリル樹
脂やエチレン−プロピレン−ジエン共重合体に比べて良
好であることがわかった。なお、結着剤を含まずポリエ
チレンのみの場合は、特に合材の脱落が多く結着剤が必
要である。
【0036】(実施例3)正極板の形態以外は実施例1
の場合と同様のリチウム二次電池を構成して測定した。
以下、正極板の他の形態について詳しく説明する。
【0037】実施例1の場合と同様に合成した正極活物
質100重量部に、導電材として平均粒径4μmの人造
黒鉛粉末を4重量部、熱吸収材として表3に示す各種高
分子化合物を4重量部、さらに結着材としてポリフッ化
ビニリデン4重量部を溶媒に溶かしたものとを加えて混
練し、ペースト状にした。次いで、このペーストを厚さ
0.02mmのアルミ箔の両面に塗布し、80℃で乾燥
した後、圧延して正極シートを得た。この正極シート
を、長さ380mm,幅37mmに裁断して正極板2と
した。なお、厚さは0.14mmであった。また、正極
板の作製に当たっては、混練以降の一連の工程は乾燥空
気中で行った。
【0038】これらの正極板2を用いて組み立てたリチ
ウム二次電池を85℃で5時間放置した後、電池の内部
抵抗を測定した。
【0039】また、No.16からNo.22の各仕様
のリチウム二次電池それぞれについて実施例1の場合と
同様の短絡試験も行った。
【0040】
【表3】
【0041】融点と融解熱が本実施例の範囲にあるよう
な高分子化合物を用いれば、No.16からNo.22
のように、短絡後の電池温度の上昇は抑制できるが、N
o.21,No.22のように、その種類によっては高
温保存後の内部抵抗が大きくなって好ましくない。これ
は、高温環境下で高分子化合物と電解液との反応が起こ
り、正極板中に高分子の薄膜が生成したためと考えられ
る。よって、熱吸収材として用いる高分子化合物として
は、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−エチル
アクリレート−無水マレイン酸共重合体,エチレン−酢
酸ビニル酸共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体が
好ましい。
【0042】(実施例4)正極板の他の形態について詳
しく説明する。
【0043】実施例1の場合と同様に合成した正極活物
質100重量部に、導電材として平均粒径4μmの人造
黒鉛粉末を4重量部、熱吸収材として表4に示す各形状
のポリエチレン粉末を4重量部、さらに結着材としてポ
リフッ化ビニリデン4重量部を溶媒に溶かしたものとを
加えて混練し、ペースト状にした。次いで、このペース
トを厚さ0.02mmのアルミ箔の両面に塗布し、80
℃で乾燥した後、極板厚みが一定値に到達して変化しな
くなるまで圧延して正極板2とし、この時の合剤密度を
表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】No.23のように、平均粒径が1μm以
下になると、ポリエチレン粉末の嵩密度自体が小さくな
ることもあり、極合材密度が小さくなった。また、N
o.27のように、平均粒径が13μm以上になると
極活物質の間隙にポリエチレン粉末が入れなくなり、や
はり極合材密度が小さくなった。No.28,No.
29のように、繊維状のポリエチレンに関しては、繊維
の長さによらず極合材密度が極端に小さくなって好ま
しくない。
【0046】(実施例5)正極板の形態以外は実施例1
の場合と同様のリチウム二次電池を構成して測定した。
以下、正極板の他の形態について詳しく説明する。
【0047】実施例1の場合と同様に合成した正極活物
質100重量部に、導電材として平均粒径4μmの人造
黒鉛粉末を4重量部、熱吸収材として表5に示す各種ポ
リエチレン粉末を各重量部、さらに結着材としてポリフ
ッ化ビニリデン4重量部を溶媒に溶かしたものとを加え
て混練し、ペースト状にした。次いで、このペーストを
厚さ0.02mmのアルミ箔の両面に塗布し、80℃で
乾燥した後、圧延して正極シートを得た。この正極シー
トを、長さ380mm,幅37mmに裁断して正極板2
とした。なお、厚さは0.14mmであった。また、正
極板の作製に当たっては、混練以降の一連の工程は乾燥
空気中で行った。
【0048】これらの正極板2を用いて組み立てたリチ
ウム二次電池について実施例1の場合と同様の短絡試験
を行った。
【0049】
【表5】
【0050】表5からわかるように、正極合剤1g当た
りの熱吸収材による融解熱が大きい方が最高到達温度が
低くなってより好ましい傾向である。ただし、熱吸収材
として用いられる高分子化合物は比重が1g/cc前後
と小さく、No.36のように重量分率で10%以上添
加すると電池容量のロスが大きくなって好ましくない。
【0051】なお、実施例1〜5においては正極活物質
にLiCo0.2Ni0.82 を用いたが、化学式Lixy
Ni1-y2(1.10≧x≧0.50、MはCo,M
n,Cr,Fe,Mg,Al,Znのうち1種類以上、
1≧y≧0)であらわされる活物質を用いても同様な効
果が得られた。
【0052】また、実施例1〜5においては負極活物質
として天然黒鉛を用いたが、コークス類,炭素繊維類,
人造黒鉛もしくは金属酸化物,リチウム合金,リチウム
金属等、リチウムを吸蔵,放出しうるものを用いた場合
でも、ほぼ同様な効果が得られた。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、電池特性を満足し、かつ電池の内外部で短絡し
た時の電池の温度上昇を抑制することができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるリチウム二次電池の一
部を切り欠いた縦断面図
【符号の説明】
2 正極板 3 負極板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 庄一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−193463(JP,A) 特開 平7−192753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/62 H01M 10/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム含有複合酸化物を活物質とする
    正極と、リチウムを吸蔵,放出する炭素材料,金属酸化
    物,リチウム合金,リチウム金属の群から選ばれる少な
    くとも一種の材料からなる負極と、非水電解液とを備
    え、前記正極中には熱吸収材および結着剤を含み、熱吸
    収材としては融点が90〜130℃、融解熱が30J/
    g以上の高分子化合物、結着剤としてはスチレン−ブタ
    ジエンゴム,ポリフッ化ビニリデン,ポリ四フッ化エチ
    レン,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
    体,アクリロニトリル−ブタジエンゴムの群から選ばれ
    る少なくとも一つの物質を用いる非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 熱吸収材としての高分子化合物が、ポリ
    エチレン,ポリプロピレン,エチレン−エチルアクリレ
    ート−無水マレイン酸共重合体,エチレン−酢酸ビニル
    酸共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体の群から選
    ばれる少なくとも一種の物質からなる請求項1記載の非
    水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 熱吸収材としての高分子化合物の形状
    が、平均粒径1〜12μmの球状である請求項1もしく
    は2記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 熱吸収材としての高分子化合物の添加量
    が、融解熱による吸熱が正極合剤1g当たり1J以上
    で、正極合剤に対して重量分率で10%以下である請求
    項1もしくは2記載の非水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 リチウム含有複合酸化物を活物質とする
    正極と、リチウムを吸蔵,放出する炭素材料,金属酸化
    物,リチウム合金,リチウム金属の群から選ばれる少な
    くとも一種の材料からなる負極と、非水電解液とを備
    え、前記正極中には熱吸収材として融点が90〜130
    ℃、融解熱が30J/g以上、かつ形状が平均粒径1〜
    12μmの球状であるポリエチレン,ポリプロピレン,
    エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合
    体,エチレン−酢酸ビニル酸共重合体,エチレン−アク
    リル酸共重合体の群から選ばれる少なくとも一種の物質
    をその融解熱による吸熱が正極合剤1g当たり1J以上
    で、正極合剤に対して重量分率で10%以下含み、結着
    剤としてポリフッ化ビニリデンを含む非水電解液二次電
    池。
  6. 【請求項6】 正極活物質としてのリチウム含有複合酸
    化物が、LixyNi 1-y2(1.10≧x≧0.5
    0、1≧y≧0、MはCo,Mn,Cr,Fe,Mg,
    Al,Znの一種以上)である請求項1記載の非水電解
    液二次電池。
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