JP3479645B2 - 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品 - Google Patents

塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品

Info

Publication number
JP3479645B2
JP3479645B2 JP2001202200A JP2001202200A JP3479645B2 JP 3479645 B2 JP3479645 B2 JP 3479645B2 JP 2001202200 A JP2001202200 A JP 2001202200A JP 2001202200 A JP2001202200 A JP 2001202200A JP 3479645 B2 JP3479645 B2 JP 3479645B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
rubber
mass
parts
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001202200A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002080679A (ja
Inventor
秀幸 藤井
幸雄 北池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2001202200A priority Critical patent/JP3479645B2/ja
Publication of JP2002080679A publication Critical patent/JP2002080679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3479645B2 publication Critical patent/JP3479645B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の塗装代替用
アクリル樹脂フィルムを積層したアクリル積層成形品、
およびそのような成形品の製造に用いる塗装代替用アク
リル樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製品の表面に装飾を施す方
法としては、大きく分ければ、直刷り法と転写法があ
る。直刷り法は、成形品に直接印刷する方法であり、パ
ッド印刷法、曲面シルク印刷法、静電印刷法などがあ
る。これらは複雑な形状を有する成形品の製造には不適
であり、高度な意匠性を付与することも困難である。一
方、転写法には、熱転写法や水転写法があるが、比較的
コストが高いという問題がある。
【0003】上記以外の方法としては、低コストで成形
品に意匠性を付与する方法として、インモールド成形法
がある。この方法は、印刷したポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、アクリル樹脂などのシートもしくは
フィルムを、あらかじめ真空成形などによって三次元の
形状に成形した後、あるいは成形せずに、射出成形金型
内にインサートし、基材となる樹脂を射出成形するもの
である。インモールド成形では、樹脂シートもしくはフ
ィルムと基材樹脂を一体化させる場合と、印刷のみ転写
させる場合がある。インモールド成形に適したアクリル
樹脂フィルムは、特開平8−323934号公報、特開
平11−147237号公報等に開示されている。この
様なアクリル樹脂フィルムは、成形品に加飾性を賦与す
るばかりでなく、クリアー塗装の代替材料として用いら
れている。
【0004】また、特開平2000−167869号公
報、特開平2000−178365号公報、特開平20
00−178399号公報では、何れもゴム層の内側に
ガラス転移温度が20℃以上の重合体を有するゴム弾性
体を用いたインモールド成形に用いることができるアク
リル樹脂フィルムが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、インモールド成
形法により成形された、表層にアクリル樹脂フィルム層
を有する部材が、自動車内装用に用いられている。
【0006】例えば、特開平8−323934号公報で
は、特定粒子径のゴム含有重合体を従来より少量使用す
ることで、表面硬度、耐熱性、成形性に優れたアクリル
樹脂フィルムが得られることが記載されている。しかし
ながら、このフィルムが積層された部材に、DOP(ジ
オクチルフタレート)等の可塑剤を含むポリ塩化ビニル
製等の吸盤を張り付けた場合、経時変化により白化する
という問題がある。
【0007】また例えば、特開平11−147237号
公報では、ガラス転移温度が約105℃のハード芯構造
のゴム含有重合体を使用することが提案されている。こ
の方法では、表面硬度に優れたアクリル樹脂フィルムが
得られるものの、ソフト芯ゴムと比較すると弾性率が高
くなるので成形性が劣るという問題がある。具体的に
は、フィルムが硬いので製膜時のトリム端面が不安定に
なったり、真空成形時の予備加熱の時間が長くなり生産
性が悪くなったり、コーナー部で白化が発生したり、コ
ーナー部の金型へのフィルム追従性が悪くなったり、金
型から取り出すときにフィルムが割れたりするという問
題がある。
【0008】また、特開平2000−167869号公
報、特開平2000−178365号公報、特開平20
00−178399号公報に記載のアクリル樹脂フィル
ムには、何れもゴム層の内側にガラス転移温度が20℃
以上の重合体を有するゴム弾性体が用いられている。し
かし、実質的には、特開平11−147237号公報記
載のゴム含有重合体と同様に、ガラス転移温度が約10
5℃の最内層重合体を有するハード芯構造のゴム弾性体
に関するものなので、特開平11−147237号公報
に記載の技術と同様の問題がある。
【0009】本発明の目的は、これら従来技術の課題を
解決することにあり、具体的には、表面硬度、耐熱性を
損なうことなく、耐可塑剤白化性と成形性を両立した塗
装代替用アクリル樹脂フィルム、およびこれを用いたア
クリル積層成形品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の如
き課題を解決するために鋭意検討の結果、特定の構造を
有するゴム含有重合体と、特定の熱可塑性重合体とを特
定の割合で含むアクリル樹脂フィルムが、非常に優れた
効果を奏することを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち本発明は、以下に示される熱可塑
性重合体(I)75〜94.5質量部およびゴム含有重
合体(II)5.5〜25質量部を含んでなり、ゴム含有
重合体(II)中の最内層重合体(II−A)およびゴム重
合体(II−B)からなる弾性重合体((II−A)+(II
−B))の量が5〜18質量部[成分(I)および成分
(II)の合計100質量部]であることを特徴とする塗
装代替用アクリル樹脂フィルムである。 熱可塑性重合体(I) メタクリル酸アルキルエステル50〜100質量%と、
アクリル酸アルキルエステル0〜50質量%と、これら
と共重合可能な他のビニル単量体0〜49質量%とから
なり、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホル
ム100mLに溶解し、25℃で測定)が0.1L/g
以下である熱可塑性重合体。 ゴム含有重合体(II) 最内層が、メタクリル酸アルキルエステルおよびアクリ
ル酸アルキルエステルを含む単量体を重合して得たガラ
ス転移温度が0℃以上25℃未満である最内層重合体
(II−A)からなり、中間層が、アクリル酸アルキルエ
ステルを含む単量体を重合して得たガラス転移温度が0
℃未満であるゴム重合体(II−B)からなり、最外層
が、メタクリル酸アルキルエステルを含む単量体を重合
して得た最外層重合体(II−C)からなる、3層構造を
有する平均粒子径0.2〜0.4μmのゴム含有重合体。
【0012】さらに本発明は、前記熱可塑性重合体
(I)65〜94.4質量部、前記ゴム含有重合体(I
I)5.5〜25質量部、および以下に示される熱可塑性
重合体(III)0.1〜10質量部を含んでなり、ゴム含
有重合体(II)中の最内層重合体(II−A)およびゴム
重合体(II−B)からなる弾性重合体((II−A)+
(II−B))の量が5〜18質量部[成分(I)、成分
(II)および成分(III)の合計100質量部]である
ことを特徴とする塗装代替用アクリル樹脂フィルムであ
る。 熱可塑性重合体(III) メタクリル酸メチル50〜100質量%と、これと共重
合可能な他のビニル単量体0〜50質量%とからなり、
重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム10
0mLに溶解し、25℃で測定)が0.2L/gを超え
る熱可塑性重合体。
【0013】さらに本発明は、それらアクリル樹脂フィ
ルムを基材に積層したことを特徴とするアクリル積層成
形品である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に用いる熱可塑性重合体
(I)は、メタクリル酸アルキルエステル50〜100
質量%と、アクリル酸アルキルエステル0〜50質量%
と、これらと共重合可能な他のビニル単量体0〜49質
量%とからなり、重合体の還元粘度(重合体0.1gを
クロロホルム100mLに溶解し、25℃で測定)が
0.1L/g以下の熱可塑性重合体である。
【0015】熱可塑性重合体(I)の還元粘度が0.1
L/g以下であることにより、フィルム原料樹脂の溶融
時に適度の伸びが生じ、製膜性が良好となる。また、こ
の還元粘度の下限値については、0.05L/g以上で
あることが好ましい。0.05L/g以上であれば、フ
ィルムが脆くなることに起因するフィルム製膜時および
印刷時のフィルム切れの問題が生じ難くなる。
【0016】熱可塑性重合体(I)に使用するメタクリ
ル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられ
る。この中で、メタクリル酸メチルが最も好ましい。メ
タクリル酸アルキルエステルは、50〜100質量%の
範囲内で使用する。
【0017】熱可塑性重合体(I)に必要に応じて使用
するアクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げ
られる。アクリル酸アルキルエステルは、0〜50質量
%、好ましくは0.1〜40質量%の範囲内で使用す
る。
【0018】熱可塑性重合体(I)に必要に応じて使用
する共重合可能な他のビニル単量体としては、従来より
知られる各種の単量体が使用可能である。他のビニル単
量体は、0〜49質量%の範囲内で使用する。
【0019】熱可塑性重合体(I)は、これらの単量体
を重合して成るものである。その重合方法は特に限定さ
れず、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等により行なうこ
とができる。重合体の還元粘度を所定の範囲内にするに
は、連鎖移動剤を使用するとよい。連鎖移動剤として
は、従来より知られる各種のものが使用できるが、特に
メルカプタン類が好ましい。連鎖移動剤の使用量は、単
量体の種類および組成により適宜決める必要がある。
【0020】本発明に用いるゴム含有重合体(II)は、
耐可塑剤白化性と成形性を両立するために重要な成分で
あり、好適にはアクリル酸アルキルエステルをゴムの主
成分として含む3層構造を有するグラフト共重合体であ
る。
【0021】具体的には、ゴム含有重合体(II)は、最
内層が、メタクリル酸アルキルエステルおよびアクリル
酸アルキルエステルを含む単量体を重合して得たガラス
転移温度が0℃以上25℃未満である最内層重合体(II
−A)からなり、中間層が、アクリル酸アルキルエステ
ルを含む単量体を重合して得たガラス転移温度が0℃未
満であるゴム重合体(II−B)からなり、最外層が、メ
タクリル酸アルキルエステルを含む単量体を重合して得
た最外層重合体(II−C)からなる、3層構造を有する
平均粒子径0.2〜0.4μmのゴム含有重合体である。
【0022】ゴム含有重合体(II−A)は、メタクリル
酸アルキルエステルおよびアクリル酸アルキルエステル
を主成分として含む単量体から得られるが、そのアクリ
ル酸アルキルエステルとしては、従来より知られる各種
のものが使用できる。特に、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル等が好ましい。また、メタク
リル酸アルキルエステルも同様に、従来より知られる各
種のものが使用できるが、特にメタクリル酸メチル、メ
タクリル酸ブチル等が好ましい。ゴム重合体(II−B)
の主成分として用いられるアクリル酸アルキルエステ
ル、最外層重合体(II−C)の主成分として用いられる
メタクリル酸アルキルエステルについても同様である。
【0023】最内層重合体(II−A)およびゴム重合体
(II−B)からなる弾性重合体((II−A)+(II−
B))を得るに際しては、アクリル酸アルキルエステル
およびメタクリル酸アルキルエステル以外のビニル単量
体を共重合させることができる。このビニル単量体とし
ては、スチレン、アクリロニトリルなどが好ましい。
【0024】弾性重合体((II−A)+(II−B))を
得る為には、通常は、さらに共重合性の架橋性単量体を
使用する。この架橋性単量体としては、特に限定されな
いが、エチレングリコールジメタクリレート、ブタンジ
オールジメタクリレート、アクリル酸アリル、メタクリ
ル酸アリル、フタル酸ジアリル、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン、
マレイン酸ジアリル、トリメチロールプロパントリアク
リレート、アリルシンナメート等が挙げられる。これら
は1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用
いることができる。
【0025】この共重合性の架橋性単量体を使用する
と、フィルムに接触する樹脂中に含まれる可塑剤による
ゴムの膨潤に起因する白化を軽減できるので好ましい。
【0026】弾性重合体((II−A)+(II−B))
中、最内層重合体(II−A)20〜60質量%、ゴム重
合体(II−B)80〜40質量%の割合であることが、
耐可塑剤白化性と成形性の観点から好ましい。特に、最
内層重合体(II−A)は30質量%以上の割合であるこ
とがより好ましい。また特に成形性の点から、ゴム重合
体(II−B)は50質量%以上の割合であることがより
好ましい。
【0027】最内層重合体(II−A)は、フィルムの耐
可塑剤白化性を発現させるために必要である。この最内
層重合体(II−A)のガラス転移温度は0℃以上25℃
未満である。このガラス転移温度が0℃未満ではフィル
ムの耐可塑剤白化性が劣り、25℃を超えるとフィルム
の真空成形時の成形性が劣るので、何れの場合も工業的
利用価値が低くなる。耐可塑剤白化性の観点からは、最
内層重合体(II−A)のガラス転移温度は2℃以上が好
ましく、15℃以上がより好ましい。一方、真空成形時
の成形性の観点からは、最内層重合体(II−A)のガラ
ス転移温度は、24℃以下が好ましく、10℃以下がよ
り好ましい。フィルムの耐可塑剤白化性と成形性の両方
のバランスを考慮すると、最内層重合体(II−A)のガ
ラス転移温度は、2℃以上25℃未満が好ましく、15
℃以上24℃以下がより好ましい。
【0028】最外層重合体(II−C)は、弾性重合体
((II−A)+(II−B))の存在下に、メタクリル酸
アルキルエステルを主成分とする単量体をグラフト重合
することにより形成できる。メタクリル酸アルキルエス
テルの使用量は、最外層重合体(II−C)に用いる単量
体中、好ましくは50質量%以上である。メタクリル酸
アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙
げられる。
【0029】最外層重合体(II−C)を得るに際して
は、メタクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他の
ビニル単量体を併用できる。他のビニル単量体として
は、特に限定されないが、アクリル酸メチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸ア
ルキルエステル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げ
られる。他のビニル単量体の使用量は、最外層重合体
(II−C)に用いる単量体中、好ましくは50質量%以
下である。
【0030】最外層重合体(II−C)は、弾性重合体
((II−A)+(II−B))100質量部に対し、10
〜400質量部であることが好ましく、20〜200質
量部であることがより好ましい。これら範囲の下限値
は、弾性重合体の凝集が起こり難くなり、透明性が良好
となる点で有意義である。また、最外層重合体(II−
C)を得る為の重合は、少なくとも1段以上で行うこと
ができる。
【0031】本発明において、ゴム含有重合体(II)の
平均粒子径は0.2〜0.4μmである。この平均粒子径
が0.2μm未満であると、本発明のゴム含有重合体(I
I)の使用量では得られるフィルムが脆くなり、フィル
ム製膜性が不良となる。また、平均粒子径が0.4μm
を超えると、フィルムの透明性が不良となる。特に、フ
ィルムの透明性と製膜性を考慮すると、平均粒子径は
0.25〜0.35μmであることが好ましい。
【0032】ゴム含有重合体(II)は、従来より知られ
る乳化重合等により製造できる。その際の重合温度は、
用いる重合開始剤の種類や量によって異なるが、40〜
120℃好ましくは、60〜95℃である。
【0033】重合開始剤は、従来より知られる各種のも
のが使用できる。その添加方法は、水相、単量体相いず
れか片方、または双方に添加する方法を用いることがで
きる。
【0034】乳化剤としては、アニオン系、カチオン
系、ノニオン系の界面活性剤が使用できる。特に、アニ
オン系の界面活性剤が好ましい。アニオン系界面活性剤
としては、オレイン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウ
ム、ミリスチン酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシ
ン酸ナトリウム、アルケニルコハク酸ジカリウム系等の
カルボン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の硫酸エステ
ル塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエ
ーテルジスルホン酸ナトリウム系等のスルホン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナト
リウム系等のリン酸エステル塩等が挙げられる。
【0035】乳化重合法によって得たポリマーラテック
スに対しては、酸凝固法、塩凝固法、凍結凝固法、噴霧
乾燥法など、従来より知られる各種の凝固法を用いるこ
とができる。酸凝固法としては、硫酸、塩酸、リン酸等
の無機酸、酢酸等の有機酸を使用することができ、塩凝
固法としては、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫
酸アルミニウム、塩化カルシウム等の無機塩、酢酸カル
シウム、酢酸マグネシウム等の有機塩を使用することが
できる。凝固された重合体をさらに洗浄、脱水、乾燥す
ることによって、ゴム含有重合体(II)を得ることがで
きる。
【0036】本発明に用いる熱可塑性重合体(III)
は、メタクリル酸メチル50〜100質量%と、これと
共重合可能な他のビニル単量体0〜50質量%とからな
り、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム
100mLに溶解し、25℃で測定)が0.2L/gを
超える熱可塑性重合体である。
【0037】本発明において、熱可塑性重合体(III)
を使用すると、フィルム製膜性が向上するので、特に高
いレベルの厚み精度や製膜速度が必要となる場合に有用
である。特に、熱可塑性重合体(III)の還元粘度が0.
2L/gを超えた範囲であることによって、厚み精度の
良好なフィルムが得られる。この還元粘度は、通常0.
2L/gを超えて2L/g以下、好ましくは1.2L/
g以下である。
【0038】熱可塑性重合体(III)に必要に応じて使
用する、メタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル
系単量体としては、アクリル酸アルキルエステル、メタ
クリル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニ
ルシアン化合物等が挙げられる。
【0039】熱可塑性重合体(III)は、これらの単量
体を重合して成るものである。その重合方法は、乳化重
合法が好ましく、従来より知られる乳化重合法によって
製造した重合体ラテックスを、各種の凝固剤により分離
回収し、あるいはスプレードライにより固形分を分離回
収し、重合体粉末を得ることによって得られる。
【0040】本発明のアクリル樹脂フィルムは、熱可塑
性重合体(III)を使用しない場合は、熱可塑性重合体
(I)およびゴム含有重合体(II)の合計100質量部
を基準として、熱可塑性重合体(I)75〜94.5質
量部と、ゴム含有重合体(II)5.5〜25質量部とを
主成分として含んで成るものである。
【0041】熱可塑性重合体(III)は、これらの単量
体を重合して成るものである。その重合方法は、乳化重
合法が好ましく、従来より知られる乳化重合法によって
製造した重合体ラテックスを、各種の凝固剤により分離
回収し、あるいはスプレードライにより固形分を分離回
収し、重合体粉末を得ることによって得られる。
【0042】本発明のアクリル樹脂フィルムは、熱可塑
性重合体(III)を使用しない場合は、熱可塑性重合体
(I)およびゴム含有重合体(II)の合計100質量部
を基準として、熱可塑性重合体(I)75〜94.5質
量部と、ゴム含有重合体(II)5.5〜25質量部とを
主成分として含んで成るものである。
【0043】また、熱可塑性重合体(III)を使用する
場合は、熱可塑性重合体(I)、ゴム含有重合体(II)
および熱可塑性重合体(III)の合計100質量部を基
準として、熱可塑性重合体(I)65〜94.4質量部
と、ゴム含有重合体(II)5.5〜25質量部と、熱可
塑性重合体(III)0.1〜10質量部とを主成分として
含んで成るものである。この場合、熱可塑性重合体(II
I)の使用量を0.1質量部以上にすることにより、製膜
性向上効果が発現し、一方、10質量部以下にすること
により、樹脂組成物の粘度を抑え、フィルム製膜性の低
下や透明性の低下を防止することができる。
【0044】また、ゴム含有重合体(II)中の弾性重合
体((II−A)+(II−B))の量は、成分(I)およ
び成分(II)の合計100質量部、または、成分
(I)、成分(II)および成分(III)の合計100質
量部を基準として、5〜18質量部であり、好ましくは
8〜12質量部である。この量を5質量部以上にするこ
とにより、フィルムが脆くなり難くなり、製膜性が向上
する。また、18質量部以下にすることにより、フィル
ムの透明性が向上し、かつ塗装代替フィルムに必要な表
面硬度が得られる。
【0045】本発明のアクリル樹脂フィルムは、必要に
応じて、一般の配合剤、例えば、安定剤、滑剤、加工助
剤、可塑剤、耐衝撃助剤、発泡剤、充填剤、着色剤、艶
消剤、紫外線吸収剤等を含むことができる。特に基材の
保護の点では、耐候性を付与するために、紫外線吸収剤
を添加することが好ましい。紫外線吸収剤の分子量は3
00以上が好ましく、400以上がより好ましい。分子
量が300以上の紫外線吸収剤を使用すると、射出成形
金型内で真空成形または圧空成形を施す際の紫外線吸収
剤の揮発による金型汚れ等を防止できる。紫外線吸収剤
の種類は、特に限定されないが、分子量400以上のベ
ンゾトリアゾール系または分子量400以上のトリアジ
ン系のものが特に好ましく使用できる。前者の市販品と
しては、チバガイギー社の商品名チヌビン234、旭電
化工業社の商品名アデカスタブLA−31、後者の市販
品としては、チバガイギー社の商品名チヌビン1577
等がある。
【0046】本発明のアクリル樹脂フィルムの熱変形温
度(ASTM D648に基づく測定)は80℃以上で
あることが好ましい。熱変形温度が80℃以上である
と、アクリル積層成形品の加熱時に残留応力による表面
荒れが発生し難くなる。さらに車両用用途に使用する場
合、熱変形温度が100℃以上であると、例えばハンド
ル部位付近での使用が可能となり、110℃以上である
と、例えばメーターパネル部位付近での使用が可能とな
るので工業的利用価値が高くなる。
【0047】本発明のアクリル樹脂フィルムの熱変形温
度は、ゴム含有重合体(II)の使用量によっても変わる
が、主に熱可塑性重合体(I)の熱変形温度により決ま
る。熱可塑性重合体(I)の熱変形温度については、熱
可塑性重合体(I)の単量体組成を従来より知られる方
法で調整することによって調節できる。種々の条件によ
って異なるが、例えば、重合成分としてメチルアクリレ
ートを使用する場合は、熱変形温度を80℃以上とする
為には熱可塑性重合体(I)中のメチルメタクリレート
含量を88質量%以上とし、熱変形温度を100℃以上
とする為には熱可塑性重合体(I)中のメチルメタクリ
レート含量を95質量%以上とすることにより調節でき
る。熱変形温度を110℃以上とする為には、熱可塑性
重合体(I)中に、無水マレイン酸、フェニルマレイミ
ド等のマレイミド類を共重合させる。もちろん、熱変形
温度を80℃以上や100℃以上とする場合において
も、無水マレイン酸、フェニルマレイミド等のマレイミ
ド類を共重合させて、その分メチルメタクリレート含量
を減らすことも可能である。
【0048】本発明のアクリル樹脂フィルムの製造法と
しては、溶融流延法や、Tダイ法、インフレーション法
等の溶融押出法、カレンダー法等、従来より知られる各
種のフィルム成形法が挙げられる。経済性の点からは、
特にTダイ法が好ましい。
【0049】また、塗装代替としてのアクリル樹脂フィ
ルムは、通常、成形品に意匠性を付与するために、必要
に応じて適当な印刷法により印刷をしたものが用いられ
る。この場合、アクリル樹脂フィルムに片側印刷処理を
施して、片面に絵柄等が印刷されたフィルムとして用い
ることが好ましい。また、成形時には印刷面を基材樹脂
との積層面に配することが印刷面の保護や高級感の付与
の点から好ましい。また、基材となるプラスティック等
の色調を生かし、透明な塗装の代替として用いる場合に
は、透明なまま使用することもできる。特に、基材の色
調を生かす用途には、アクリル樹脂フィルムは、塩化ビ
ニルやポリエステルフィルムに比べて、透明性、深み
感、高級感等の点で優れている。
【0050】さらに、本発明のアクリル樹脂フィルム
は、必要に応じて艶消しや着色加工して用いることもで
きる。
【0051】アクリル樹脂フィルムの厚みは、特に限定
されないが、300μm以下が好ましく、100μm〜
300μmがより好ましい。厚みを100μm以上にす
ると、成形品外観として十分な深み感が得られ、特に複
雑な形状に成形する場合に延伸されても十分な厚みが得
られる。また、これら範囲の上限値は、剛性を適度に抑
えて良好なラミネート性や二次加工性を維持する点、単
位面積あたりの質量を抑えて経済性を保つ点、さらに製
膜性が安定してフィルムの製造を製造する点等において
意義がある。
【0052】塗装によって成形品に十分な厚みの塗膜を
形成するには、十数回の重ね塗りが必要であり、コスト
がかかり、生産性が極端に悪くなるのに対して、本発明
によるアクリル積層成形品であれば、アクリル樹脂フィ
ルム自体が塗膜となるので、非常に厚い塗膜を容易に形
成することができ、工業的に有利である。
【0053】このよう塗装代替用途に用いるアクリル樹
脂フィルムは、例えば、鉛筆硬度(JIS K5400
に基づく測定)がH以上であることが好ましい。
【0054】本発明のアクリル積層成形品は、本発明の
アクリル樹脂フィルムを溶融接着等により基材に積層し
たことを特徴とするものである。具体的には、アクリル
樹脂フィルムに、射出成形金型内で真空成形または圧空
成形を施し、その後基材である樹脂を射出成形すること
により得たものであることが好ましい。
【0055】基材を構成する樹脂は、アクリル樹脂フィ
ルムと溶融接着可能なものであることが好ましい。例え
ば、ABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリ
エステル系樹脂あるいはこれらを主成分とする各種の樹
脂が挙げられる。接着性の点から、ABS樹脂、AS樹
脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂あるいはこ
れらの樹脂を主成分とする樹脂が好ましく、特にABS
樹脂、ポリカーボネート樹脂あるいはこれらを主成分と
する樹脂がより好ましい。ただし、ポリオレフィン樹脂
等の溶融融着しない樹脂であっても、基材として使用可
能である。この場合、接着の為の層を用いることでアク
リル樹脂フィルムと樹脂製基材を成形時に接着させれば
よい。
【0056】2次元形状のアクリル積層成形品を得よう
とする場合は、アクリル樹脂フィルムを熱ラミネーショ
ン等の従来より知られる積層方法により積層すればよ
い。熱融着しない基材に対しては、接着剤を介して貼り
合わせることも可能である。
【0057】3次元形状のアクリル積層成形品を得よう
とする場合は、インサート成形法やインモールド成形法
等の従来より知られる成形法により積層成形すればよ
い。特に生産性の観点から、インモールド成形法が好ま
しい。
【0058】インモールド成形法においては、アクリル
樹脂フィルムを加熱した後、真空引き機能を持つ型内で
真空成形を行う。この方法は、フィルムの成形と射出成
形を一工程で行えるので、作業性、経済性の点で優れて
いる。加熱温度は、アクリル樹脂フィルムが軟化する温
度以上であることが好ましい。具体的にはフィルムの熱
的性質あるいは成形品の形状に左右されるが、通常は7
0℃以上である。また、あまり温度が高いと表面外観が
悪化したり、離型性が悪くなる傾向にある。これもフィ
ルムの熱的性質あるいは成形品の形状に左右されるが、
通常は170℃以下が好ましい。
【0059】このように、真空成形によりフィルムに3
次元形状を付与する場合、金型コーナー部の白化やコー
ナー部への追従性が重要であり、本発明の塗装代替用ア
クリル樹脂フィルムの特性を最大限に生かせる加工法で
ある。すなわち、本発明のアクリル樹脂フィルムは、高
温時の伸度に富んでおり、このような場合において非常
に有利である。また、インモールド成形法によれば、こ
のように真空成形でフィルムに3次元形状を付与した
後、射出成形によりアクリル樹脂フィルムと基材樹脂を
溶融一体化させることによって、表層にアクリル樹脂フ
ィルム層を有するアクリル積層成形品を得ることができ
る。
【0060】本発明のアクリル積層成形品の工業的な用
途は、特に限定されないが、例えば、コンソールボック
ス、シフトレバーボックス等の自動車内装部品、二輪車
のカウリング等の車輌外装部品、家電製品、家具、建材
など、従来より塗装が施されていた部材にも利用でき、
これら用途において非常に利用価値が高い。
【0061】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例により限定されるものではな
い。実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量
%」をそれぞれ表す。また、実施例中の略号は以下のと
おりである。 メチルメタクリレート MMA メチルアクリレート MA ブチルアクリレート BA スチレン St アリルメタクリレート AMA 1,3−ブチレングリコールジメタクリレート 1,3BD t−ブチルハイドロパーオキサイド tBH t−ヘキシルハイドロパーオキサイド tHH n−オクチルメルカプタン nOM。
【0062】熱可塑性重合体(I)(III)、ゴム含有
重合体(II)、およびフィルムについては、以下の試験
法により諸物性を測定した。 1)熱可塑性重合体(I)(III)の還元粘度 重合体0.1gをクロロホルム100mLに溶解し、2
5℃で測定した。 2)ゴム含有重合体(II)の平均粒子径 乳化重合にて得られたゴム含有重合体(II)のポリマー
ラテックスの最終粒子径を大塚電子(株)製の光散乱光
度計DLS−700を用い、動的光散乱法で測定した。 3)重合体のガラス転移温度 DSC(セイコー電子工業株式会社製 DSC200)
を用いて、得られたゴム含有重合体(II)の粉体を使用
して測定を行い、最内層重合体(II−A)およびゴム重
合体(II−B)のガラス転移温度を求めた。但し、比較
例に用いたゴム含有重合体(II)−b、(II)−c中の
重合体のガラス転移温度は、その重合が終了した時点の
ラテックスを塩析して得た重合体を用いて測定を行っ
た。 4)フィルムの全光線透過率および曇価 JIS K6714に従って評価した。 5)フィルムの表面光沢 グロスメーター(ムラカミカラーリサーチラボラトリー
製 GM−26D型)を用い、60゜での表面光沢を測
定した。 6)成形品の鉛筆硬度 JIS K5400に従って評価した。 7)フィルムの製膜性 Tダイ法にて厚み100μmのフィルムを製膜し、5時
間以上フィルムが切れずに製膜可能であったものを
「○」、5時間で数回のフィルム切断が発生したものを
「△」、フィルムの切断のため、サンプルが得られなか
ったものを「×」とした。 8)フィルム組成物の熱変形温度 フィルム組成物のペレットを、射出成形にてASTM
D648に基づく熱変形温度測定試片に成形し、80℃
で24時間アニール後、低荷重(0.45MPa)でA
STM D648に従って測定した。 9)耐可塑剤白化性 DOPを可塑剤として使用した軟質塩化ビニル樹脂性の
吸盤を、20℃雰囲気下で、1ヶ月間貼り付けて白化度
合いを観察し、変化が無いものを「○」、僅かに白化が
見られるものを「△」、白化が見られるものを「×」と
した。 10)成形性 ・コーナー部のフィルム白化性 真空成形を行ったときのコーナー部の白化性について評
価し、白化が無いものを「◎」、成形直後は白化がある
がその後消えるものを「○」、白化が極僅かに消えずに
残るものを「△」、白化が消えずに残るものを「×」と
した。 ・コーナー部のフィルム追従性 インモールド成形を行ったときのコーナー部の成形性に
ついて評価し、特に問題ないものを「○」、真空成形時
に僅かにコーナー部で金型に接していない部分があった
が射出成形は問題なくできたものを「△」、真空成形時
にコーナー部で金型に接していない部分があり射出成形
したところフィルムに破れが生じる場合があったものを
「×」とした。
【0063】<実施例1> a)ゴム含有重合体(II)−aの製造 窒素雰囲気下、還流冷却器付き反応容器に脱イオン水2
44部を入れ、80℃に昇温し、以下に示す(イ)を添
加し、撹拌を行いながら以下に示す原料(ロ)(重合体
(II−A)の原料)の混合物の1/15を仕込み、15
分保持した。その後、残りの原料(ロ)を水に対する単
量体混合物の増加率8%/時間で連続的に添加した。そ
の後1時間保持して、重合体(II−A)のラテックスを
得た。
【0064】続いて、このラテックスにソジウムホルム
アルデヒドスルホキシレート0.6部を加え、15分保
持し、窒素雰囲気下80℃で撹拌を行いながら、以下に
示す原料(ハ)(ゴム重合体(II−B)の原料)を水に
対する単量体混合物の増加率4%/時間で連続的に添加
した。その後2時間保持して、ゴム重合体(II−B)の
重合を行うことにより、弾性体重合体((II−A)+
(II−B))のラテックスを得た。
【0065】このラテックスに、引き続いてソジウムホ
ルムアルデヒドスルホキシレート0.4部を加え、15
分保持し、窒素雰囲気下80℃で撹拌を行いながら、以
下にに示す原料(ニ)(最外層重合体(II−C)の原
料)を水に対する単量体混合物の増加率10%/時間で
連続的に添加した。その後1時間保持して、最外層重合
体(II−C)を行うことにより、ゴム含有重合体(II)
−aのラテックスを得た。ゴム含有重合体(II)−aの
平均粒子径は0.28μmであった。
【0066】このゴム含有重合体(II)−aのラテック
スに対して、酢酸カルシウムを用いて凝析、凝集、固化
反応を行い、ろ過、水洗後乾燥してゴム含有重合体(I
I)−aを得た。 (イ) ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.6部 硫酸第一鉄 0.00012部 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.0003部 (ロ) MMA 22.0部 BA 15.0部 St 3.0部 AMA 0.4部 1,3BD 0.14部 tBH 0.18部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部 (ハ) BA 50.0部 St 10.0部 AMA 0.4部 1,3BD 0.14部 tHH 0.2部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部 (ニ) MMA 57.0部 MA 3.0部 nOM 0.3部 tBH 0.06部。
【0067】b)熱可塑性重合体(III)の製造 反応容器に窒素置換したイオン交換水200部を仕込
み、乳化剤オレイン酸カリウム1部、過硫酸カリウム
0.3部を仕込んだ。続いてMMA40部、BA10
部、nOM0.005部を仕込み、窒素雰囲気下65℃
にて3時間撹拌し、重合を完結させた。引き続いて、M
MA48部、BA2部からなる単量体混合物を2時間に
わたり滴下し、滴下終了後2時間保持を行い、重合を完
結させて、熱可塑性重合体(III)のラテックスを得
た。このラテックスを0.25%硫酸水溶液に添加して
重合体を酸凝析した後、脱水、水洗、乾燥し、粉体状の
熱可塑性重合体(III)を回収した。この熱可塑性重合
体(III)の還元粘度ηsp/cは0.38L/gであっ
た。
【0068】c)アクリル樹脂フィルムの製造 上記の如くして得たゴム含有重合体(II)−aおよび熱
可塑性重合体(III)と、熱可塑性重合体(I)として
のMMA/MA共重合体(MMA/MA=98/2、還
元粘度0.06L/g)を表1に示す割合でヘンシェル
ミキサーを用いて混合した。次いで、40mmφのスク
リュー型2軸押出機(L/D=26)を用いて、シリン
ダー温度200℃〜260℃、ダイ温度250℃で溶融
混練し、ペレット化して、フィルム用組成物1からなる
ペレットを得た。
【0069】このペレットを80℃で一昼夜乾燥し、3
00mmTダイを取り付けた40mmφのノンベントス
クリュー型押出機(L/D=26)を用いて、シリンダ
ー温度200℃〜240℃、Tダイ温度250℃、冷却
ロール温度70℃で、200μmの厚みのフィルムを製
膜した。
【0070】得られたアクリル樹脂フィルムにグラビア
印刷加工し、140℃で1分間加熱した後、真空引き機
能を持つ金型で真空成形を行った。その後、成形加工し
たフィルムを金型に配した状態で、ABS樹脂(三菱レ
イヨン(株)製、商品名ダイヤペットABSバルクサムT
M20)を印刷面側に射出成形し、アクリル積層成形品
を得た。
【0071】製膜性に関しては前述のとおり、100μ
mの厚みのフィルムを製膜して判断した。得られたフィ
ルムの製膜性と熱変形温度等を表1、フィルムの物性と
成形品の表面硬度、耐可塑剤白化性、成形性等の評価結
果を表2に示す。
【0072】<実施例2、3、4>熱可塑性重合体
(I)、ゴム含有重合体(II)−a、熱可塑性重合体
(III)の配合量を表1に示すように変更したこと以外
は実施例1と同様にしてフィルム組成物2、3、4を調
製し、これらを用いたこと以外は実施例1と同様にして
アクリル樹脂フィルム、アクリル積層成形品を製造し、
評価した。
【0073】<実施例5>射出成形する基材を、ポリカ
ーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、商品名ユーピロ
ンS100)に変更したこと以外は実施例1と同様にし
てアクリル樹脂フィルム、アクリル積層成形品を製造
し、評価した。
【0074】<実施例6>熱可塑性重合体(I)を、M
MA/MA共重合体(MMA/MA=90/10、還元
粘度0.06L/g)に変更したこと以外は、実施例1
と同様にしてフィルム組成物5を調製し、この組成物を
用いたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル樹脂
フィルム、アクリル積層成形品を製造し、評価した。
【0075】<実施例7>実施例1のゴム含有重合体
(II)−aの重合において、(ロ)の組成を以下に示す
(ホ)に変更して重合して得たゴム含有重合体(II)−
bを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてフィル
ム組成物6を調製し、この組成物を用いたこと以外は、
実施例6と同様にしてアクリル樹脂フィルム、アクリル
積層成形品を 製造し、評価した。 (ホ) MMA 22.3部 BA 16.0部 St 1.7部 AMA 0.15部 1,3BD 1.2部 tBH 0.18部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部。
【0076】<実施例8>実施例1のゴム含有重合体
(II)−aの重合において、(ロ)の組成を以下に示す
(ヘ)に変更して重合して得たゴム含有重合体(II)−
cを使用したこと以外は、実施例6と同様にしてフィル
ム組成物7を調製し、この組成物を用いたこと以外は、
実施例6と同様にしてアクリル樹脂フィルム、アクリル
積層成形品を製造し、評価した。 (ヘ) MMA 20.2部 BA 18.0部 St 1.8部 AMA 0.15部 1,3BD 1.2部 tBH 0.18部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部。
【0077】<実施例9>実施例1のゴム含有重合体
(II)−aの重合において、(ロ)の組成を以下に示す
(ト)に変更して重合して得たゴム含有重合体(II)−
dを使用したこと以外は、実施例6と同様にしてフィル
ム組成物8を調製し、この組成物を用いたこと以外は、
実施例6と同様にしてアクリル樹脂フィルム、アクリル
積層成形品を製造し評価した。 (ト) MMA 18.6部 BA 20.0部 St 1.4部 AMA 0.15部 1,3BD 1.2部 tBH 0.18部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部。
【0078】<比較例1、2>熱可塑性重合体(I)、
ゴム含有重合体(II)−a、熱可塑性重合体(III)の
配合量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1
と同様にしてフィルム成形しようとしたが、比較例1に
ついては、フィルムの製膜性が不良であり、サンプルが
得られなかった。比較例2については、上述のようにし
て、フィルム組成物9を調製し、この組成物を用いたこ
と以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂フィルム、
アクリル積層成形品を製造し、評価した。
【0079】<比較例3>実施例1のゴム含有重合体
(II)−aの重合において、(ロ)の組成を以下に示す
(チ)に変更して重合して得たゴム含有重合体(II)−
eを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてフィル
ム組成物10を調製し、この組成物を用いたこと以外
は、実施例1と同様にしてアクリル樹脂フィルム、アク
リル積層成形品を製造し、評価した。 (チ) BA 32.0部 St 8.0部 AMA 0.4部 1,3BD 0.14部 tBH 0.18部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部。
【0080】<比較例4>実施例1のゴム含有重合体
(II)−aの重合において、(ロ)の組成を以下に示す
(リ)に変更して重合して得たゴム含有重合体(II)−
fを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてフィル
ム組成物11を調製し、この組成物を用いたこと以外
は、実施例1と同様にしてアクリル樹脂フィルム、アク
リル積層成形品を製造し、評価した。 (リ) MMA 40.0部 AMA 0.4部 1,3BD 0.14部 tBH 0.18部 モノ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸40%と ジ(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)リン酸60%の 水酸化ナトリウムの混合物の部分中和物 1.0部。
【0081】<比較例5>実施例1のゴム含有重合体
(II)−aの重合において、ラテックスの最終粒径が
0.12μmになるように原料(ロ)の乳化剤量等を変
更してゴム含有重合体(II)−gを得た。この平均粒子
径0.12μmのゴム含有重合体(II)−gを用いたこ
と以外は実施例1と同様にしてフィルム成形しようとし
たが、フィルムの製膜性が不良であり、サンプルが得ら
れなかった。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】<評価>実施例および比較例の評価から、
以下のことが判明した。 .実施例1〜9のフィルムは、何れも良好な製膜性、
透明性、表面硬度、耐可塑剤白化性および真空成形性を
有する。 .特に実施例8のフィルムは、実施例6のフィルムと
比較して、真空成形時のコーナー部白化性評価において
成形直後に発生した白化の消失が早い。 .また、特に実施例9のフィルムは、真空成形時のコ
ーナー部白化性評価において成形後に白化が発生しない
ので、成形性が要求される深絞り形状の成形品にも適用
でき、工業的利用価値が高い。 .比較例1のフィルムは、弾性重合体(II)、弾性重
合体((II−A)+(II−B))の含有量が少ないの
で、フィルムの製膜性が不良である。 .比較例2のフィルムは、真空成形性および製膜性は
良好であるものの、弾性重合体(II)、弾性重合体
((II−A)+(II−B))の含有量が多いので、耐可
塑剤白化性が不良であり、使用される用途に制限が生じ
るため工業的利用価値が低い。 .比較例3のフィルムは、真空成形性および製膜性は
良好であるものの、最内層重合体(II−A)のガラス転
移温度が低いので、耐可塑剤白化性が不良であり、使用
される用途に制限が生じるため工業的利用価値が低い。 .比較例4のフィルムは、耐可塑剤白化性に優れるも
のの、最内層重合体(II−A)のガラス転移温度が高い
ので、真空成形時のコーナー部白化性および追従性に劣
る。このように2次加工性に劣るフィルムは、射出成形
用フィルムとして用いる場合の加工条件幅がせまく、ま
たアクリル積層成形品の形状に制限が生じるため工業的
利用価値が低い。 .比較例5のフィルムは、ゴム含有重合体(II)の粒
子径が小さいので、フィルムの製膜性が不良である。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐可塑剤白化性と成形性を両立した塗装代替用アクリル
樹脂フィルム、およびアクリル積層成形品を得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/06 - 33/12 C08J 5/18 CEY B32B 27/30

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下に示される熱可塑性重合体(I)7
    5〜94.5質量部およびゴム含有重合体(II)5.5〜
    25質量部を含んでなり、ゴム含有重合体(II)中の最
    内層重合体(II−A)およびゴム重合体(II−B)から
    なる弾性重合体((II−A)+(II−B))の量が5〜
    18質量部[成分(I)および成分(II)の合計100
    質量部]であることを特徴とする塗装代替用アクリル樹
    脂フィルム。 熱可塑性重合体(I) メタクリル酸アルキルエステル50〜100質量%と、
    アクリル酸アルキルエステル0〜50質量%と、これら
    と共重合可能な他のビニル単量体0〜49質量%とから
    なり、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホル
    ム100mLに溶解し、25℃で測定)が0.1L/g
    以下である熱可塑性重合体。 ゴム含有重合体(II) 最内層が、メタクリル酸アルキルエステルおよびアクリ
    ル酸アルキルエステルを含む単量体を重合して得たガラ
    ス転移温度が0℃以上25℃未満である最内層重合体
    (II−A)からなり、中間層が、アクリル酸アルキルエ
    ステルを含む単量体を重合して得たガラス転移温度が0
    ℃未満であるゴム重合体(II−B)からなり、最外層
    が、メタクリル酸アルキルエステルを含む単量体を重合
    して得た最外層重合体(II−C)からなる、3層構造を
    有する平均粒子径0.2〜0.4μmのゴム含有重合体。
  2. 【請求項2】 以下に示される熱可塑性重合体(I)6
    5〜94.4質量部、ゴム含有重合体(II)5.5〜25
    質量部および熱可塑性重合体(III)0.1〜10質量部
    を含んでなり、ゴム含有重合体(II)中の最内層重合体
    (II−A)およびゴム重合体(II−B)からなる弾性重
    合体((II−A)+(II−B))の量が5〜18質量部
    [成分(I)、成分(II)および成分(III)の合計1
    00質量部]であることを特徴とする塗装代替用アクリ
    ル樹脂フィルム。 熱可塑性重合体(I) メタクリル酸アルキルエステル50〜100質量%と、
    アクリル酸アルキルエステル0〜50質量%と、これら
    と共重合可能な他のビニル単量体0〜49質量%とから
    なり、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホル
    ム100mLに溶解し、25℃で測定)が0.1L/g
    以下である熱可塑性重合体。 ゴム含有重合体(II) 最内層が、メタクリル酸アルキルエステルおよびアクリ
    ル酸アルキルエステルを含む単量体を重合して得たガラ
    ス転移温度が0℃以上25℃未満である最内層重合体
    (II−A)からなり、中間層が、アクリル酸アルキルエ
    ステルを含む単量体を重合して得たガラス転移温度が0
    ℃未満であるゴム重合体(II−B)からなり、最外層
    が、メタクリル酸アルキルエステルを含む単量体を重合
    して得た最外層重合体(II−C)からなる、3層構造を
    有する平均粒子径0.2〜0.4μmのゴム含有重合体。 熱可塑性重合体(III) メタクリル酸メチル50〜100質量%と、これと共重
    合可能な他のビニル単量体0〜50質量%とからなり、
    重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム10
    0mLに溶解し、25℃で測定)が0.2L/gを超え
    る熱可塑性重合体。
  3. 【請求項3】 鉛筆硬度(JIS K5400に基づく
    測定)がH以上である請求項1または2記載のアクリル
    樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 熱変形温度(ASTM D648に基づ
    く測定)が80℃以上である請求項1または2記載のア
    クリル樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 片面に絵柄が印刷されている請求項1ま
    たは2記載のアクリル樹脂フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載のアクリル樹脂フ
    ィルムを基材に積層したことを特徴とするアクリル積層
    成形品。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載のアクリル樹脂フ
    ィルムに、射出成形金型内で真空成形または圧空成形を
    施し、その後基材である樹脂を射出成形することにより
    得られた請求項6記載のアクリル積層成形品。
JP2001202200A 2000-07-04 2001-07-03 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品 Expired - Lifetime JP3479645B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202200A JP3479645B2 (ja) 2000-07-04 2001-07-03 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-202574 2000-07-04
JP2000202574 2000-07-04
JP2001202200A JP3479645B2 (ja) 2000-07-04 2001-07-03 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002080679A JP2002080679A (ja) 2002-03-19
JP3479645B2 true JP3479645B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=26595367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001202200A Expired - Lifetime JP3479645B2 (ja) 2000-07-04 2001-07-03 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3479645B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4695561B2 (ja) * 2003-01-10 2011-06-08 三菱レイヨン株式会社 アクリル樹脂フィルム状物、アクリル樹脂積層フィルム、光硬化性アクリル樹脂フィルム又はシート、積層フィルム又はシート、及び、これらを積層した積層成形品
EP1582538B1 (en) 2003-01-10 2010-05-05 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Multilayer structure polymer and resin composition together with acrylic resin film material, acrylic resin laminate film, photocurable acrylic resin film or sheet, laminate film or sheet and laminate molding obtained by laminating thereof
JP5564336B2 (ja) * 2009-06-01 2014-07-30 旭化成ケミカルズ株式会社 塗装代替用フィルム及びこれを具備する積層成形品
JP5790498B2 (ja) 2010-01-26 2015-10-07 三菱レイヨン株式会社 フッ素艶消しフィルム、フッ素艶消し積層フィルム、フッ素艶消し加飾積層フィルム、積層シート、及びこれらを積層した積層成形品、並びに、その製造方法
KR101473521B1 (ko) * 2011-11-23 2014-12-17 (주)엘지하우시스 내후성 및 성형성이 우수한 아크릴계 라미네이트 필름 및 그 제조 방법
EP2982501B1 (en) 2013-04-05 2019-06-19 Mitsubishi Chemical Corporation Microrelief structural body, decorative sheet, decorative resin molded body, method for producing microrelief structural body, and method for producing decorative resin molded body
US11149142B2 (en) 2017-06-27 2021-10-19 Mitsubishi Chemical Corporation Thermoplastic resin composition and thermoplastic resin molded body
CN112368323B (zh) 2018-06-21 2023-05-12 三菱化学株式会社 丙烯酸消光树脂膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002080679A (ja) 2002-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3142774B2 (ja) アクリルフィルムおよびこれを用いたアクリル積層射出成型品
US5804287A (en) Acrylic film-laminated molded article and acrylic film
CN106103584B (zh) 丙烯酸类树脂组合物及其制造方法、以及丙烯酸类树脂薄膜
JP6716916B2 (ja) アクリル樹脂組成物、アクリル樹脂フィルム及び成形体
JP5786711B2 (ja) アクリル樹脂組成物及びアクリル樹脂成形体
JPWO2012165526A1 (ja) アクリル樹脂組成物、その成形体、製膜方法、及びアクリル樹脂フィルム
JP3479645B2 (ja) 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品
JP4798678B2 (ja) アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いた積層体
JP2002080678A (ja) 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品
EP1249339B1 (en) Acrylic resin film, method of producing the same, and laminate using the same
JPH10237261A (ja) 艶消しアクリルフィルムおよびアクリルフィルムを積層した艶消し成形品
JP3964234B2 (ja) アクリル樹脂フィルムの製造方法
JP4669142B2 (ja) アクリル樹脂積層フィルム、その製造方法、およびこれを用いた積層体
JP3523565B2 (ja) 積層用アクリル樹脂フィルム及びこれを用いたアクリル積層成形品
JP2002003620A (ja) アクリル樹脂フィルム、積層シート、積層射出成形品
JP2002020571A (ja) 塗装代替用アクリル樹脂フィルムおよびこれを用いたアクリル積層成形品
JP4410390B2 (ja) アクリル樹脂フィルム状物及び積層体
JP4031951B2 (ja) 塗装代替用積層フィルムまたはシート、その製造方法、および、この塗装代替用積層フィルムまたはシートを含む積層体
JP2003292544A (ja) 水酸基含有アクリル系重合体、艶消し剤、熱可塑性樹脂組成物、熱可塑性樹脂フィルム、積層体、建築材料
JP5030325B2 (ja) アクリル樹脂組成物、アクリル樹脂フィルム状物及び積層体
JP4695245B2 (ja) 印刷用艶消しアクリル樹脂フィルム、及びこれを用いたアクリル積層成形品
JPH1034839A (ja) アクリルフィルム積層成形品
JPH10306165A (ja) ラミネートフィルム用樹脂組成物およびラミネート用アクリル樹脂フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3479645

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101003

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term