JP3458024B2 - 光ヘッド - Google Patents

光ヘッド

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JP3458024B2
JP3458024B2 JP19731695A JP19731695A JP3458024B2 JP 3458024 B2 JP3458024 B2 JP 3458024B2 JP 19731695 A JP19731695 A JP 19731695A JP 19731695 A JP19731695 A JP 19731695A JP 3458024 B2 JP3458024 B2 JP 3458024B2
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健 山崎
章兵 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光磁気記録媒体
に対して情報の記録再生を行う光ヘッドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、光磁気記録媒体に記録された情
報を再生する光ヘッドにおいては、半導体レーザからの
読み取り光を、対物レンズ経て光磁気記録媒体にスポッ
ト状に照射し、この光磁気記録媒体で反射される戻り光
を、偏光方向が互いに直交する二つの光束に分離して、
それらの光束の強度変化から光磁気信号を検出すると共
に、その光磁気信号を正確に検出するために、光磁気記
録媒体からの戻り光に基づいて、対物レンズの光磁気記
録媒体に対する相対的位置ずれを表すフォーカスエラー
信号およびトラッキングエラー信号を検出する必要があ
る。
【0003】このような光ヘッドとして、本願人は、例
えば、特開平5−120755号公報において、図24
に示すようなものを提案している。この光ヘッドにおい
ては、図25に平面図をも示すように、シリコン基板2
1に半導体レーザ22をマウントし、この半導体レーザ
21からの出射光を、同様にシリコン基板21にマウン
トした立ち上げミラー24で反射させて、ホログラム素
子25および対物レンズ26を経て光磁気記録媒体27
に照射している。ホログラム素子25には、シリコン基
板21に面する表面に、格子方向が光磁気記録媒体27
の情報トラック方向Xとほぼ平行で、±1次回折光に逆
方向のフォーカルパワーを与えるレンズ作用を有する第
1のホログラム25aを形成し、反対側の表面には、格
子方向がX方向と直交するY方向にほぼ平行な第2のホ
ログラム25bを形成し、これら第1,第2のホログラ
ム25a,25bを0次光で透過する半導体レーザ21
からの光を、対物レンズ26を経て光磁気記録媒体27
に照射している。
【0004】また、光磁気記録媒体27で反射される戻
り光は、対物レンズ26を経てホログラム素子25の第
2のホログラム25bに入射させ、ここで回折される±
1次回折光を、それぞれ第1の稠密格子28aを形成し
た第1の偏光分離素子28Aおよび、第2の稠密格子2
8bを形成した第2の偏光分離素子28Bを経て、シリ
コン基板21に形成した第3および第4の光検出器23
Cおよび23Dで分離して受光している。ここで、第
1,第2の偏光分離素子28A,28Bは、それぞれ第
3,第4の光検出器23C,23D上にマウントされ、
第1,第2の稠密格子28a,28bは、それらの格子
方向が互いに直交するように、Y方向に対して±45°
傾いて形成されている。また、第3,第4の光検出器2
3C,23Dは、それぞれX方向の分割線で2分割され
た二つの受光領域23g,23h;23i,23jをも
って構成されている。
【0005】このようにして、第3,第4の光検出器2
3C,23Dで、第1,第2の稠密格子28a,28b
を0次光で透過する互いに直交する偏光方向の戻り光を
受光することにより、これら第3,第4の光検出器23
C,23Dの出力に基づいて、光磁気信号を検出すると
共に、プッシュプル法によりトラッキングエラー信号を
検出するようにしている。
【0006】他方、第2のホログラム25bを0次光で
透過する光磁気記録媒体27からの戻り光は、第1のホ
ログラム25aに入射させ、ここで回折される互いに逆
方向のフォーカルパワーを有する±1次回折光を、シリ
コン基板21にそれぞれ形成した第1および第2の光検
出器23Aおよび23Bで分離して受光している。ここ
で、第1,第2の光検出器23A,23Bは、それぞれ
Y方向の分割線で分割した三つの受光領域23a,23
b,23c;23d,23e,23fをもって構成され
ている。このようにして、第1,第2の光検出器23
A,23Bの出力に基づいて、ビームサイズ法によりフ
ォーカスエラー信号を検出するようにしている。
【0007】また、従来の他の光ヘッドとして、例え
ば、特開平3−212828号公報には、図26に示す
ようなものが開示されている。この光ヘッドにおいて
は、半導体レーザ31、台形プリズム32、光検出器3
3a,33b等の光学素子をパッケージ34内に収納し
ている。また、台形プリズム32は、複屈折性材料をも
って構成され、その上面32aは45°傾斜していると
共に、この面上にハーフミラー35が設けられている。
【0008】図26では、半導体レーザ31からの光束
を、ハーフミラー35に入射させ、ここで反射される光
束をパッケージ34に形成したガラス窓36から出射さ
せて、対物レンズ37により光磁気記録媒体38に照射
している。また、光磁気記録媒体38で反射される戻り
光は、対物レンズ37およびガラス窓36を経てハーフ
ミラー35に入射させ、このハーフミラー35を透過す
る戻り光を、台形プリズム32に入射させてこれを下面
32bを経て透過させることにより、非点収差を与える
と共に、偏光方向が直交する2つの光束に分離し、それ
らの光束をそれぞれ4分割受光領域からなる光検出器3
3a,33bで受光している。
【0009】このようにして、一方の光検出器33aま
たは33bの4分割受光領域の出力に基づいて非点収差
法によりフォーカスエラー信号を検出し、また光検出器
33aの4分割受光領域の出力の総和と、光検出器33
bの4分割受光領域の出力の総和との差により光磁気信
号を検出するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図24に示した光ヘッ
ドによれば、光磁気記録媒体27からの戻り光のうち、
第1のホログラム25aで回折された光と、第2のホロ
グラム25bで回折された光とで、フォーカスエラー信
号と光磁気信号とを別々に検出するようにしているの
で、フォーカスエラー信号の検出に第1,第2の偏光分
離素子28A,28Bの影響が及ぶことがなく、フォー
カスエラー信号を正確に検出できると共に、各光検出器
23A〜23Dの受光領域の分割線を、対応するホログ
ラムの回折方向と平行とすることで、波長変化による光
検出器上でのスポットの移動を、その分割線方向とする
ことができ、したがって、波長変化が生じても、フォー
カスエラー信号およびトラッキングエラー信号にオフセ
ットが生じることがないという利点がある。
【0011】しかしながら、本発明者らによる種々の実
験によれば、この光ヘッドには、以下に説明する改良す
べき点があることが判明した。すなわち、通常、情報の
記録時または消去時には、光磁気記録媒体に高出力の光
を照射する必要があり、図24において、この要求を満
たすためには、第1,第2のホログラム25a,25b
を0次光として透過する光の透過率を高く(例えば、7
0%以上)して、半導体レーザ22からの光を、ホログ
ラム素子25および対物レンズ26を経て光磁気記録媒
体27に効率良く集光する必要がある。
【0012】しかし、このようにホログラム素子25に
おける0次光の透過率を高くすると、±1次回折光の回
折効率が低く(例えば、それぞれ15%以下)なるた
め、復路において、光磁気記録媒体27からの戻り光の
うち、第2のホログラム25bで回折される±1次回折
光が、ごく僅かとなり、信号成分を含んだ戻り光のほと
んどが、第2のホログラム25bを0次光として透過し
てしまう。このため、信号成分の損失が大きくなり、C
/Nの高い光磁気信号が得られにくくなる。
【0013】また、図26に示した従来例では、その公
報第4頁左下欄に、フォーカス信号検出範囲δは、
【数1】 で表される、と記載されている。ここで、Lは台形プリ
ズム32の上面32aと下面32bの間隔、nは台形プ
リズム32の屈折率、Mは対物レンズ37の横倍率であ
る。また、同公報第4頁右下欄には、台形プリズム32
として、n=1.5の一般的な光学ガラスを用い、M=
1/5、L=2.0〜3.0mmとした場合には、現行
の光ピックアップと同等な10〜15μmのフォーカス
検出範囲を得ることができる旨、記載されている。
【0014】これに対し、台形プリズム32を複屈折性
材料で構成した場合の同様の考察はなされていないが、
例えば、複屈折性材料として水晶を用いた場合には、以
下のようになる。この場合、水晶の常光の屈折率は約
1.539、異常光の屈折率は約1.548である。ま
た、光磁気の場合には、半導体レーザ31から出射され
る光を、ある程度高効率で光磁気記録媒体38に照射す
る必要があるため、対物レンズ37の横倍率Mは、0.
273程度、必要となる。これらのことを考慮して、δ
=10μm、n=1.539、M=0.273とし、
(1)式をLについて解くと((1)式に、対物レンズ
37の開口数がパラメータとして入っていないのは疑問
であるが)、L=1.05mmが得られる。これらの数
値をもとに、光検出器33a,33b上でのスポットダ
イアグラムを計算すると、図27に示すようになる。す
なわち、この場合には、常光と異常光とが重なり合い、
光検出器33a,33bで完全に分離して受光すること
ができないことがわかる。
【0015】なお、同公報には、図28に示すように、
台形プリズム32を、2種類の複屈折性材料よりなる三
角または台形プリズム41a,41bを貼り合わせて構
成することにより、光検出器33a,33bの間隔を広
げて、互いに他の光検出器への光の漏れ込みを防ぐよう
にしたものも開示されている。この場合、分離すべき光
の分離角を大きくすることが可能となるが、フォーカス
エラー信号の検出法として、再生専用の光ピックアップ
において最も一般的な非点収差法を用いる場合には、所
定の非点収差が得られるように、プリズムの材質やLの
長さを選定する必要があるため、やはり分離することが
できなくなる。
【0016】したがって、光検出器33aの4分割受光
領域の出力の総和と、光検出器33bの4分割受光領域
の出力の総和との差を演算しても、結局は、光磁気信号
を検出することができないことになる。
【0017】また、図26に示した従来例においては、
光磁気記録媒体38からの戻り光を、ハーフミラー35
を透過させて台形プリズム32に入射させているため、
ハーフミラー35によって信号成分の半分が損失してし
まうという問題もある。
【0018】この発明は、上述した種々の問題点に着目
してなされたもので、信号成分の損失を最小限に抑える
と共に、光磁気信号を検出するための互いに直交する偏
光成分を確実に分離して受光でき、したがってC/Nの
高い光磁気信号が得られ、しかも光学設計の自由度を高
めることができるよう適切に構成した光ヘッドを提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明においては、半導体レーザと、
この半導体レーザからの出射光を反射させる第1の面を
有する一軸性複屈折結晶からなるプリズムと、このプリ
ズムの第1の面に設けた偏光膜と、この偏光膜で反射さ
れる前記半導体レーザからの出射光を、光磁気記録媒体
にスポットとして照射する集光手段と、この集光手段と
前記プリズムとの間に設けたホログラムと、前記光磁気
記録媒体で反射され、前記集光手段を経て前記ホログラ
ムに入射する戻り光のうち、該ホログラムで回折される
±1次回折光を分離して受光する第1の光検出器と、前
記ホログラムを0次光で透過する戻り光のうち、前記偏
光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透過して、該
プリズムの第2の面から出射される常光および異常光を
受光するように、これら常光および異常光の屈折により
発生する非点収差の焦線位置近傍に配置した第2の光検
出器とを有し、前記ホログラムは、その基板の前記光磁
気記録媒体側の面に形成した第1のホログラム領域と、
前記基板の前記半導体レーザ側の面に形成した第2およ
び第3のホログラム領域とを有し、前記光磁気記録媒体
からの戻り光が前記第1のホログラム領域で回折され、
さらに前記第2のホログラム領域で回折されて前記第1
の光検出器の前方に集光すると共に、前記光磁気記録媒
体からの戻り光が前記第1のホログラム領域で回折さ
れ、さらに前記第3のホログラム領域で回折されて前記
第1の光検出器の後方に集光するよう構成し、前記第1
の光検出器の出力に基づいて、前記集光手段の前記光磁
気記録媒体に対する相対的位置ずれを表すエラー信号を
検出し、前記第2の光検出器の出力に基づいて前記光磁
気記録媒体に記録されている光磁気信号を検出し得るよ
う構成したことを特徴とするものである。
【0020】請求項2記載の発明においては、半導体レ
ーザと、この半導体レーザからの出射光を反射させる第
1の面を有する一軸性複屈折結晶からなるプリズムと、
このプリズムの第1の面に設けた偏光膜と、この偏光膜
で反射される前記半導体レーザからの出射光を、光磁気
記録媒体にスポットとして照射する集光手段と、この集
光手段と前記プリズムとの間に設けたホログラムと、前
記光磁気記録媒体で反射され、前記集光手段を経て前記
ホログラムに入射する戻り光のうち、該ホログラムで回
折される±1次回折光を分離して受光する第1の光検出
器と、前記ホログラムを0次光で透過する戻り光のう
ち、前記偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透
過して、該プリズムの第2の面から出射される常光およ
び異常光を受光するように、これら常光および異常光の
屈折により発生する非点収差の焦線位置近傍に配置した
第2の光検出器とを有し、前記ホログラムは、その基板
に、前記ホログラムの0次透過光と±1次回折光とで光
路長が異なるように形成した段差を有し、前記第1の光
検出器の出力に基づいて、前記集光手段の前記光磁気記
録媒体に対する相対的位置ずれを表すエラー信号を検出
し、前記第2の光検出器の出力に基づいて前記光磁気記
録媒体に記録されている光磁気信号を検出し得るよう構
成したことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。図1および図2は、こ
の発明とともに開発した光ヘッドの第1参考例を示すも
のである。この光ヘッドは、半導体レーザ1、一軸性複
屈折結晶としてのニオブ酸リチウムからなるプリズム
2、第1の光検出器6および第2の光検出器7を有する
半導体基板9と、ホログラム5と、対物レンズ4とを有
する。半導体レーザ1は、金属または半導体よりなる台
10を介して半導体基板9上に設け、該半導体レーザ1
から半導体基板9に対して水平方向にレーザ光を出射さ
せる。また、プリズム2は、半導体基板9上に設け、そ
の第1の面(斜面)2aには、S偏光成分の反射率が5
0%以上で、P偏光成分の透過率が80%以上の特性を
有する偏光膜3を設けて、半導体レーザ1からの出射光
を、偏光膜3で半導体基板9のほぼ法線方向(z方向)
に反射させ、ホログラム5に入射させるようにする。
【0022】ホログラム5は、透明な基板17の光磁気
記録媒体8側の表面に形成する。この参考例では、図3
に平面図をも示すように、ホログラム5を、光磁気記録
媒体8の情報トラックの方向(x方向)と直交する方向
(y方向)の分割線で分割して形成した、互いに異なる
フォーカルパワーを有する第1のホログラム領域5aお
よび第2のホログラム領域5bをもって構成し、これら
第1,第2のホログラム領域5a,5bを透過する0次
光を、対物レンズ4により集束して、光磁気記録媒体8
にスポット状に照射するようにする。
【0023】また、光磁気記録媒体8で反射される戻り
光は、対物レンズ4を経てホログラム5の第1,第2の
ホログラム領域5a,5bに入射させ、ここで回折され
る±1次回折光に互いに異なるフォーカルパワーを与え
て、これら±1次回折光を第1の光検出器6で分離して
受光するようにし、0次光を偏光膜3に入射させる。偏
光膜3に入射した戻り光のうち、該偏光膜3を透過する
戻り光は、プリズム2の第1の面2aを屈折透過させ
て、常光と異常光とに分離し、これら常光および異常光
をプリズム2の第2の面2bから出射させて、第2の光
検出器7で分離して受光するようにする。なお、プリズ
ム2を構成する一軸性複屈折結晶の光学軸2cの方向
は、戻り光の光軸に垂直な面内で、S偏光方向に対して
45°傾いた方向とする。
【0024】第1の光検出器6は、半導体基板9に形成
する。この第1の光検出器6は、第1,第2のホログラ
ム領域5a,5bでの戻り光の±1次回折光を分離して
受光するため、2つの受光部6−1,6−2をもって構
成すると共に、各受光部を、光磁気記録媒体8の情報ト
ラックと平行な方向(x方向)の分割線で分割した3分
割受光領域6a,6b,6c;6d,6e,6fをもっ
て構成する。また、第2の光検出器7は、プリズム2に
よる常光および異常光の屈折により発生する非点収差の
焦線位置近傍に位置するように、半導体基板9に形成す
る。この第2の光検出器7は、プリズム2による常光お
よび異常光を分離して受光するため、2つの受光領域7
a,7bをもって構成する。
【0025】なお、この参考例では、光磁気記録媒体8
からの戻り光のうち、第1のホログラム領域5aで回折
される+1次回折光を第1の受光部6−1に入射させ、
第2のホログラム領域5bで回折される−1次回折光を
第2の受光部6−2に入射させると共に、第1のホログ
ラム領域5aでの+1次回折光は、第1の受光部6−1
の前方に、第2のホログラム領域5bでの−1次回折光
は、第2の受光部6−2の後方に、それぞれ焦点位置を
有するように、第1,第2のホログラム領域5a,5b
に互いに異なるフォーカルパワーを与えるようにする。
【0026】以下、この参考例の動作を説明する。この
参考例では、半導体レーザ1からの出射光を、偏光膜3
を設けたプリズム2の第1の面2aにS偏光で入射させ
る。このように、S偏光で入射させると、偏光膜3はS
偏光成分の反射率が50%以上、P偏光成分の透過率が
80%以上の特性を有するので、その50%以上が反射
されて、ホログラム5の第1,第2のホログラム領域5
a,5bに入射することになる。ホログラム5に入射し
た半導体レーザ1からの出射光は、70%以上が0次光
として透過し、その0次光が対物レンズ4により光磁気
記録媒体8にスポットとして照射される。
【0027】また、光磁気記録媒体8で反射される戻り
光は、再び対物レンズ4で集光されて、ホログラム5の
第1,第2のホログラム領域5a,5bに入射し、その
70%以上が0次光で透過し、残りの一部が±1次回折
光となる。ここで、第1のホログラム領域5aでの+1
次回折光は、第1の受光部6−1の前方に焦点を結んで
受光領域6a〜6cに入射し、第2のホログラム領域5
bでの−1次回折光は、第2の受光部6−2の後方に焦
点を結んで受光領域6d〜6fに入射する。
【0028】したがって、フォーカスエラー信号FES
は、受光領域6a〜6fのそれぞれの出力をIa〜1f
とすると、ビームサイズ法を用いて、 FES=(Ia+1e+1c)−(1d+Ib+1f) により得ることができる。また、トラッキングエラー信
号TESは、プッシュプル法により、 TES=(Ia+1f)−(1c+1d) により得ることができる。
【0029】また、ホログラム5を0次光で透過する光
磁気記録媒体8からの戻り光は、再び偏光膜3に入射す
る。ここで、光磁気記録媒体8には、情報が磁化の方向
として記録されているので、光磁気記録媒体8で反射さ
れる戻り光の偏光方向は、磁化の方向に応じて反対方向
にわずかに回転したものとなる。したがって、再び偏光
膜3に入射する光磁気記録媒体8からの戻り光は、P偏
光成分を含むことになる。この光磁気記録媒体8からの
戻り光は、偏光膜3の作用により、S偏光成分の50%
未満がプリズム2の第1の面2aを屈折透過し、P偏光
成分の80%以上がプリズム2の第1の面2aを屈折透
過して、一軸性複屈折結晶の作用により常光と異常光と
に分離され、プリズム2の第2の面2bから出射され
る。
【0030】プリズム2の第2の面2bから出射される
常光および異常光は、プリズム2の第1の面2aを屈折
透過することで、非点収差およびコマ収差が発生し、そ
の非点収差により常光および異常光が焦線状に結像する
位置近傍に配置された第2の光検出器7の受光領域7a
および受光領域7bにそれぞれ入射する。ここで、プリ
ズム2を構成する一軸性複屈折結晶の光学軸2cは、光
磁気記録媒体8からの戻り光の光軸に垂直な面内で、S
偏光方向に対して45°傾いているので、戻り光の偏光
方向は、光学軸2cに対して角度が変化し、常光および
異常光の強度が変化することになる。したがって、この
強度変化を受光領域7a,7bで検出すれば、光磁気記
録媒体8に記録された情報に対応する光磁気信号を得る
ことができる。すなわち、第2の光検出器7の受光領域
7a,7bのそれぞれの出力をJa,Jbとすると、光
磁気信号Sは、 S=Ja−Jb により得ることができる。
【0031】この参考例によれば、光磁気記録媒体8か
らの戻り光のうち、ホログラム5を0次光で透過する戻
り光に基づいて光磁気信号を検出するようにしているの
で、ホログラム5での0次光として、戻り光の70%以
上が透過、すなわちホログラム5による信号成分の損失
を、30%未満と小さくできる。また、光磁気記録媒体
8からの戻り光のうち、信号成分であるP偏光成分の8
0%以上が、偏光膜3を透過し、さらにプリズム2の第
1の面2aを屈折透過するので、図26に示した従来例
で問題であったハーフミラーによる信号成分の損失に比
べ、偏光膜3による信号成分の損失を20%未満と小さ
くすることができる。さらに、第2の光検出器7を、常
光と異常光とが焦線状に結像する位置近傍(焦線位置近
傍)に配置したので、プリズム2の第2の面2bから出
射される常光および異常光を確実に分離して受光するこ
とができる。
【0032】また、ホログラム5を、互いに異なるフォ
ーカルパワーを有する第1,第2のホログラム領域5
a,5bをもって構成するようにしたので、これら第
1,第2のホログラム領域5a,5bのフォーカルパワ
ーを独立に設定することができ、したがって光学設計の
自由度を増すことができる。
【0033】以上のことから、この参考例によれば、C
/Nの高い光磁気信号を得ることができると共に、全体
を容易に構成することができる。なお、C/Nをより高
めるためには、好ましくは、ホログラム5の0次光の透
過率を80%以上、偏光膜3のP偏光成分の透過率を9
0%以上、より好ましくは、偏光膜3のP偏光成分の透
過率を95%以上とする。
【0034】図4は、この発明とともに開発した光ヘッ
ドの第2参考例の要部を示すものである。この参考例
は、一軸性複屈折結晶からなるプリズム2の形状を台形
としたもので、その他の構成は第1参考例と同じであ
る。このように、プリズム2を台形とすれば、それが三
角形の場合よりも、第2の光検出器7を、プリズム2に
よる常光および異常光の焦線位置近傍に容易に配置でき
る利点がある。このように、第2の光検出器7を常光お
よび異常光の焦線位置近傍に配置することにより、図5
に第2の光検出器7上でのスポットダイアグラムを示す
ように、常光と異常光とをそれぞれ完全に分離して受光
することができる。
【0035】図6は、この発明とともに開発した光ヘッ
ドの第3参考例の要部を示すものである。この参考例
は、第1参考例において、プリズム2と第2の光検出器
7との間に、ガラス、プラスチック等の透明部材11を
配置したものである。このように構成すれば、第2参考
例におけると同様に、第2の光検出器7を、プリズム2
による常光および異常光の焦線位置近傍に容易に配置で
きる利点がある。
【0036】図7は、この発明とともに開発した光ヘッ
ドの第4参考例の要部を示すものである。この参考例
は、第1参考例において、プリズム2の第2の面2bと
半導体基板9との間に空間13を有するように、プリズ
ム2を支持部材12を介して半導体基板9上に設けたも
のである。この場合も、第2および第3参考例における
と同様に、第2の光検出器7を、プリズム2による常光
および異常光の焦線位置近傍に容易に配置できる利点が
ある。
【0037】なお、第4参考例においては、プリズム2
として、ニオブ酸リチウムを用いると、ニオブ酸リチウ
ムによる常光および異常光の屈折率が高く、プリズム2
の第2の面2bで全反射が生じるため、この場合には、
プリズム2として、常光および異常光の屈折率が低い一
軸性複屈折結晶を用いる。また、空間13は、空気また
は窒素で満たすようにする。
【0038】図8は、この発明とともに開発した光ヘッ
ドの第5参考例の要部を示すものである。この参考例
は、第1参考例において、プリズム2の第1の面2aに
偏光膜14を介してガラスプリズム15を貼り合わせて
設けると共に、半導体基板9に形成した第2の光検出器
7を構成する受光領域7a,7bを、プリズム2の第2
の面2bから出射される常光および異常光の屈折により
発生する非点収差の焦線位置近傍に限ることなく、これ
らを分離して受光し得る任意の位置に配置したもので、
その他の構成は第1参考例と同様である。
【0039】この参考例において、光磁気記録媒体8か
らの戻り光のうち、ホログラム5の第1,第2のホログ
ラム領域5a,5bで回折される±1次回折光は、第
1,第2のホログラム領域5a,5bによる互いに異な
るフォーカルパワーによって、第1の光検出器6を構成
する第1,第2の受光部6−1,6−2に、それらの前
後でそれぞれ焦点を結んで入射するので、これら第1,
第2の受光部6−1,6−2の出力に基づいて、第1参
考例と同様にして、フォーカスエラー信号FESおよび
トラッキングエラー信号TESを検出することができ
る。
【0040】また、ホログラム5を0次光で透過する光
磁気記録媒体8からの戻り光は、ガラスプリズム15を
透過して、再び偏光膜14に入射する。ここで、光磁気
記録媒体8には情報が磁化の方向として記録されてお
り、光磁気記録媒体8で反射される戻り光の偏光方向
は、磁化の方向に応じて反対方向にわずかに回転するの
で、再び偏光膜14に入射する光磁気記録媒体8からの
戻り光は、P偏光成分を含むことになる。この光磁気記
録媒体8からの戻り光は、偏光膜14で、S偏光成分の
50%未満がプリズム2の第1の面2aを屈折透過し、
P偏光成分の80%以上がプリズム2の第1の面2aを
屈折透過して、一軸性複屈折結晶の常光と異常光とに分
離され、これら常光および異常光が、プリズム2の第2
の面2bから出射して、第2の光検出器7を構成する受
光領域7aおよび受光領域7bに分離して入射すること
になる。
【0041】ここで、一軸性複屈折結晶の光学軸2c
は、光磁気記録媒体8からの戻り光の光軸に垂直な面内
で、S偏光方向に対して45°傾いているので、戻り光
の偏光方向は、光学軸2cに対して角度が変化し、常光
と異常光の強度が変化することになる。したがって、こ
の強度変化を受光領域7a,7bで検出すれば、光磁気
記録媒体8に記録された情報に対応する光磁気信号を得
ることができる。すなわち、第2の光検出器7の受光領
域7a、7bのそれぞれの出力をJa、Jbとすると、
光磁気信号Sは、 S=Ja−Jb により得ることができる。
【0042】この参考例によれば、第1参考例における
と同様に、光磁気記録媒体8からの戻り光のうち、ホロ
グラム5を0次光で透過する戻り光に基づいて光磁気信
号を検出するようにしているので、ホログラム5での0
次光として、戻り光の70%以上が透過、すなわちホロ
グラム5による信号成分の損失を、30%未満と小さく
できる。また、光磁気記録媒体8からの戻り光のうち、
信号成分であるP偏光成分の80%以上が、偏光膜14
を透過し、さらにプリズム2の第1の面2aを屈折透過
するので、図19に示した従来例で問題であったハーフ
ミラーによる信号成分の損失に比べ、偏光膜14による
信号成分の損失を20%未満と小さくすることができ
る。
【0043】さらに、プリズム2の第1の面2aに偏光
膜14を介してガラスプリズム15を貼り合わせたの
で、プリズム2の第1の面2aを屈折透過することによ
り発生する非点収差およびコマ収差を小さく抑えること
ができる。したがって、プリズム2の第2の面2bから
出射される常光および異常光をそれぞれ受光する2つの
受光領域7a、7bを、特に、常光および異常光の屈折
により発生する非点収差の焦線位置近傍に配置しなくて
も、常光と異常光とを確実に分離して受光することがで
き、設計の自由度を増すことができる。
【0044】また、ホログラム5における第1,第2の
ホログラム領域5a,5bのフォーカルパワーを独立に
設定することができるので、上記の第2の光検出器7の
2つの受光領域7a、7bの配置の自由度と相まって、
光学設計の自由度をさらに増すことができる。
【0045】以上のことから、この参考例においても、
C/Nの高い光磁気信号を得ることができると共に、全
体を容易に構成することができる。なお、C/Nをより
高めるためには、好ましくは、ホログラム5の0次光の
透過率を80%以上、偏光膜14のP偏光成分の透過率
を90%以上、より好ましくは、偏光膜14のP偏光成
分の透過率を95%以上とする。
【0046】なお、この第5参考例においても、第2〜
4参考例に示したのと同様の構成が可能である。すなわ
ち、プリズム2の形状を三角形から台形に変更したり、
プリズム2と第2の光検出器7との間に透明部材を配置
したり、さらには、プリズム2と半導体基板9との間に
空間が形成されるように、プリズム2を支持部材12を
介して半導体基板9に設けることもできる。ここで、プ
リズム2と半導体基板9との間に空間を設ける場合に
は、第4の参考例の場合とは異なり、プリズム2の第1
の面2aを屈折透過する際の屈折角が小さく、したがっ
てプリズム2の第2の面2bで全反射が生じないので、
プリズム2を構成する一軸性複屈折結晶として、常光お
よび異常光の屈折率の高いものを用いることができる。
【0047】図9および図10は、この発明の第1実施
例を示すものである。この実施例では、第1参考例にお
いて、ホログラム5を、わずかな曲率をもったパターン
よりなる一つのホログラム領域をもって構成すると共
に、このホログラム5を形成した基板17の反対側の面
で、ホログラム5による光磁気記録媒体8からの戻り光
の0次透過光の光路に、深さdの段差5cを形成したも
のである。その他の構成は、第1参考例と同様である。
【0048】このようにして、この実施例では、往路に
おいては、半導体レーザ1から出射された光のうち、ホ
ログラム5を0次光で透過する光を対物レンズ4を経て
光磁気記録媒体8に照射し、また、復路においては、光
磁気記録媒体8からの戻り光をホログラム5で回折させ
る。ここで、ホログラム5は、わずかな曲率をもって構
成されているので、±1次回折光は、その曲率の作用に
より、光軸方向に互いに逆方向に像点移動が与えられ
る。この実施例では、この像点移動を利用して、+1次
回折光を、第1の受光部6−1の前方に焦点を結ばせ、
−1次回折光を、第2の受光部6−2の後方で焦点を結
ばせて、これら第1,第2の受光部6−1,6−2の各
受光領域の出力に基づいて、第1参考例と同様にして、
ビームサイズ法によりフォーカスエラー信号FESを、
プッシュプル法によりトラッキングエラー信号TESを
検出するようにする。
【0049】また、ホログラム5を0次光で透過する戻
り光は、基板17の段差5cを経て偏光膜3に入射させ
ることにより、第1参考例と同様にして、第2の光検出
器7で受光して光磁気信号Sを検出する。
【0050】この実施例よれば、ホログラム5を形成し
た基板17の反対側の面で、ホログラム5による光磁気
記録媒体8からの戻り光の0次透過光の光路に、深さd
の段差5cを形成したので、基板17の屈折率をnとす
ると、ホログラム5による戻り光の±1次回折光と0次
光との間に、d(n−1)、の光路差を持たせることが
できる。したがって、深さdを適切に設定することによ
り、±1次回折光と0次光との間に所望の光路差を得る
ことができるので、ホログラム5を分割することなく、
シンプルなパターンを保ったまま、光学設計の自由度を
増すことができる。
【0051】図11は、この発明の第2実施例の要部を
示すものである。この実施例は、第1実施例において、
ホログラム5を形成した基板17に、透明基板17a,
17bを貼り合わせて段差5cを形成するようにしたも
ので、その他の構成は第1実施例と同様である。
【0052】この実施例によれば、透明基板17a,1
7bの厚さd1,d2および屈折率n1,n2を適切に
設定することにより、ホログラム5にフォーカルパワー
を持たせなくても、ホログラム5による戻り光の±1次
回折光間、および±1次回折光と0次光との間に所望の
光路差を持たせることができる。したがって、ホログラ
ム5をよりシンプルな直線パターンで形成できると共
に、光学設計の自由度をより広げることができる。
【0053】図12および図13は、この発明の第3実
施例を示すものである。この実施例は、第1参考例にお
いて、透明な基板17に形成するホログラム5を、光磁
気記録媒体8側の表面に形成した第1のホログラム領域
5dと、半導体レーザ1側の表面に分離して形成した第
2,第3のホログラム領域5e,5fをもって構成した
ものである。第1のホログラム領域5dは、フォーカル
パワーを持つ曲線をもって形成し、第2のホログラム領
域5eは、第1のホログラム領域5dで回折される戻り
光の+1次回折光が入射する位置に、また、第3のホロ
グラム領域5fは、第1のホログラム領域5dで回折さ
れる戻り光の−1次回折光が入射する位置に、それぞれ
フォーカルパワーを持つ曲線をもって形成する。
【0054】このようにして、この実施例では、往路に
おいては、半導体レーザ1から出射された光のうち、第
1のホログラム領域5dを0次光で透過する光を対物レ
ンズ4を経て光磁気記録媒体8に照射する。また、復路
においては、光磁気記録媒体8からの戻り光を第1のホ
ログラム領域5dで回折させ、その+1次回折光をさら
に第2のホログラム領域5eで回折させて、この第2の
ホログラム領域5eでの+1次回折光または−1次回折
光を、その焦点位置の後方において第1の受光部6−1
で受光し、第1のホログラム領域5dでの−1次回折光
は、第3のホログラム領域5fでさらに回折させて、こ
の第3のホログラム領域5fでの+1次回折光または−
1次回折光を、その焦点位置の前方において第2の受光
部6−2で受光し、これら第1,第2の受光部6−1,
6−2の各受光領域の出力に基づいて、第1実施例と同
様にして、ビームサイズ法によりフォーカスエラー信号
FESを、プッシュプル法によりトラッキングエラー信
号TESを検出するようにする。
【0055】また、第1のホログラム領域5dを0次光
で透過する戻り光は、偏光膜3に入射させることによ
り、第1参考例と同様にして、第2の光検出器7で受光
して光磁気信号Sを検出する。
【0056】この実施例よれば、第1〜第3のホログラ
ム領域5d〜5fの各フォーカルパワーを任意に設定で
きるので、光学設計の自由度をより広げることができ
る。
【0057】図14は、この発明の第4実施例の要部を
示すものである。この実施例は、第3実施例において、
ホログラム5を構成する第1のホログラム領域5dをフ
ォーカルパワーを有しない直線パターンにより形成した
もので、その他の構成は第3実施例と同様である。この
実施例によれば、第2,第3のホログラム領域5e,5
fの各フォーカルパワーを任意に設定できるので、第3
実施例と同様に、光学設計の自由度をより広げることが
できる。
【0058】なお、この発明は上述した実施例にのみ限
定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能で
ある。例えば、第1〜4実施例においても、第2〜5参
考例に示したのと同様の構成が可能である。すなわち、
プリズム2の形状を三角形から台形に変更したり、プリ
ズム2と第2の光検出器7との間に透明部材を配置した
り、プリズム2と半導体基板9との間に空間が形成され
るように、プリズム2を支持部材12を介して半導体基
板9に設けたり、あるいはプリズム2の第1の面2aに
偏光膜14を介してガラスプリズム15を貼り合わせて
設けることもできる。
【0059】また、プリズム2は、ニオブ酸リチウムに
限らず、他の一軸性複屈折結晶、例えば、水晶、ルチ
ル、方解石、KDP(KH2 PO4 )、ADP(NH4
2 PO4 )、MgF2 等をもって構成することもでき
る。
【0060】さらに、ガラスプリズム15を設ける構成
においては、プリズム2として常光および異常光の屈折
率が、1.8未満の通常使われるガラスの屈折率に近い
一軸性複屈折結晶を用いる場合には、ガラスプリズム1
5としてプリズム2の常光および異常光の屈折率の中間
の屈折率を有するものを用いることができる。逆に、一
軸性複屈折結晶として、ニオブ酸リチウムやルチルのよ
うに、常光および異常光の屈折率が、通常使われる高屈
折率ガラスの屈折率(せいぜい1.8程度)を越えるも
のを用いる場合には、ガラスプリズム15として、屈折
率が1.6以上の高屈折率ガラスを用いることができ
る。このようにすれば、収差をより小さく抑えることが
できる。
【0061】また、ガラスプリズム15を設ける構成に
おいては、第2の光検出器7を、常光および異常光の屈
折により発生する非点収差の焦線位置近傍に配置するこ
ともできる。このようにすれば、プリズム2の第1の面
2aを屈折透過することにより発生する非点収差および
コマ収差が十分小さく抑えられない場合でも、プリズム
2の第2の面2bから出射される常光および異常光を確
実に分離して受光することができる。
【0062】また、第1実施例では、ホログラム5で回
折される戻り光の±1次回折光を、第1の光検出器6を
構成するそれぞれ3分割受光領域6a,6b,6cおよ
び6d,6e,6fを有する第1の受光部6−1および
第2の受光部6−2で分離して受光して、これら受光領
域の出力に基づいてフォーカスエラー信号FESおよび
トラッキングエラー信号TESを検出するようにした
が、第1の光検出器6を図15に示すように構成すると
共に、ホログラム5を図16に示すように構成して、フ
ォーカスエラー信号FESおよびトラッキングエラー信
号TESを検出するようにすることもできる。
【0063】すなわち、第1の光検出器6を、図15に
示すように、第1の受光部6−1に受光領域6gを、第
2の受光部6−2に受光領域6hをそれぞれ付加して構
成する。ただし、3分割受光領域6a,6b,6cおよ
び6d,6e,6fの各分割線は、光磁気記録媒体8の
情報トラック方向(x方向)に垂直な方向とする。ま
た、ホログラム5は、図16に示すように、2つのホロ
グラム領域5gおよび5hに分割して構成する。ここ
で、ホログラム領域5g、5hの分割線は、光磁気記録
媒体8の情報トラック方向(x方向)に平行であること
が望ましい。また、ホログラム領域5gは直線状パター
ンとし、ホログラム領域5fは、例えばわずかな曲率を
もったパターンとする。
【0064】このようにして、光磁気記録媒体8からの
戻り光のうち、ホログラム領域5hで回折される±1次
回折光を、わずかな曲率をもったパターンの作用によ
り、光軸方向に互いに逆方向の像点移動を与えて、3分
割受光領域6a,6b,6cおよび6d,6e,6fで
分離して受光する。また、ホログラム領域5gで回折さ
れる±1次回折光は、それぞれ受光領域6gおよび6h
で分離して受光する。このようにすれば、受光領域6a
〜6hのそれぞれの出力をIa〜Ihとすると、フォー
カスエラー信号FESは、ビームサイズ法を用いて、 FES=(Ia+Ie+Ic)−(Id+Ib+If) により得ることができる。またトラッキングエラー信号
TESは、プッシュプル法を用いて、 TES=(Ia+Ib+Ic+Id+Ie+If)−(Ig+Ih) により得ることができる。
【0065】このような構成は、上述した他の参考例、
実施例および変形例にも有効に適用することができる。
例えば、第1参考例に適用する場合には、ホログラム5
を、図17に示すように、情報トラック方向(x方向)
と平行な分割線で2分すると共に、その一方の領域をx
方向と直交するy方向と平行な分割線で2分した、合計
3つのホログラム領域5i,5j,5kをもって構成す
る。ここで、ホログラム5iは、直線状パターンをもっ
て構成し、ホログラム領域5jおよび5kは、互いに異
なるフォーカルパワーを有するパターンをもって構成す
る。このようにして、戻り光のうち、ホログラム5iで
回折される±1次回折光を、図15に示した受光領域6
gおよび6hで分離して受光し、ホログラム領域5jお
よび5kで回折される互いに異なるフォーカルパワーを
持つ±1次回折光は、第1参考例と同様にして、第1の
受光部6−1および第2の受光部6−2で分離して受光
する。
【0066】また、第1参考例におけるように、ホログ
ラム領域を第1のホログラム領域5aおよび第2のホロ
グラム領域5bに2分して互いに異なるフォーカルパワ
ーを与える場合には、これら第1,第2のホログラム領
域5a,5bを、図18に示すように、情報トラック方
向(x方向)と平行な分割線で分割して形成することも
できる。なお、この場合、第1,第2のホログラム領域
5a,5bの回折方向は、それぞれx方向とする。
【0067】また、上述した各構成においては、第1の
光検出器6および第2の光検出器7を同一の半導体基板
9上に形成したが、これらを別々の半導体基板上に形成
することもできる。例えば、第1参考例の変形例とし
て、図19に上面図を、図20にその側面図をそれぞれ
示すように、第1の光検出器6を第1の半導体基板9−
1に形成し、第2の光検出器7を第2の半導体基板9−
2に形成する。第1の半導体基板9−1には、2つの受
光部6−1,6−2間に、エッチング等により切り欠き
部9aを形成し、この切り欠き部9aに第2の光検出器
7が位置するように、第1の半導体基板9−1と第2の
半導体基板9−2とを接合する。また、半導体レーザ1
は、その端面が切り欠き部9aの稜線9bに一致するよ
うに、第1の半導体基板9−1に固定し、プリズム2
は、受光部6−1,6−2の中間に位置するように、切
り欠き部9aにおいて第2の半導体基板9−2に固定す
る。
【0068】このように、第1の光検出器6と第2の光
検出器7とを、別々の半導体基板9−1,9−2上に形
成するようにすれば、ホログラム5と第1の光検出器6
との光学的距離、およびホログラム5と第2の光検出器
7との光学的距離を自由に変えることができるので、設
計の自由度を上げることができる。
【0069】また、第2参考例の変形例として、図21
に示すように、半導体レーザ1を、台10を介して第1
の半導体基板9−1に固定するようにすれば、半導体レ
ーザ1とホログラム5との光学的距離も自由に変えて設
計することができるようになる。
【0070】さらに、上述した各構成において、半導体
レーザ1の出射光を受光する第3の光検出器を設け、そ
の出力に基づいて半導体レーザ1の出射光のパワーを制
御するよう構成することもできる。例えば、図22に示
すように、偏光膜3に入射する半導体レーザ1からの出
射光のうち、偏光膜3を透過し、さらにプリズム2を屈
折透過して、プリズム2の第2の面2bより出射される
光束(常光と異常光とに分離される光束を略して1本の
光線で示す)を受光するように、半導体基板9上に第3
の光検出器16を設け、この第3の光検出器16の出力
に基づいて、半導体レーザ1の出射光のパワーを制御す
るように構成する。あるいは、図23に示すように、偏
光膜3に入射する半導体レーザ1からの出射光のうち、
偏光膜3を透過し、さらにプリズム2を屈折透過して、
プリズム2の第3の面2cより出射される光束を受光す
るように、半導体基板9上に第3の光検出器16を設
け、この第3の光検出器16の出力に基づいて、半導体
レーザ1の出射光のパワーを制御するように構成する。
【0071】このように、半導体レーザ1の出射光を受
光するように第3の光検出器16を設けて、その出力に
基づいて半導体レーザ1の出射光のパワーを制御するよ
うにすれば、所望のパワーの出射光を安定して得ること
ができるので、情報の記録再生を常に正確に行うことが
できる。なお、この第3の光検出器16は、必ずしも第
1,第2の光検出器6,7と同一の半導体基板上に形成
する必要はない。
【0072】また、上述した各構成では、半導体レーザ
1からの出射光を、偏光膜3または14を設けたプリズ
ム2の第1の面2aで、光磁気ディスク8の記録面に対
してほぼ垂直方向に反射させて、光磁気記録媒体8に照
射するようにしたが、対物レンズ4とホログラム5との
間にミラーを設けて、光軸を90°曲げることもでき
る。このようにすれば、光ヘッドの薄型が可能になる利
点がある。
【0073】さらに、対物レンズ4とホログラム5との
間にミラーを設けると共に、このミラーとホログラム5
との間にコリメータレンズを設けて、半導体レーザ1か
ら出射される発散光を、コリメータレンズで平行光に変
換した後、ミラーで反射させて対物レンズを経て光磁気
記録媒体8に照射するよう構成することもできる。この
ようにすれば、ミラーとコリメータレンズとの間の距離
を自由にかえることができるので、対物レンズおよびミ
ラーのみを、光磁気記録媒体8の情報トラックを横切る
方向に移動させて、光磁気記録媒体8の任意の情報トラ
ックをアクセスすることができ、これにより光ヘッド全
体を移動させて任意の情報トラックをアクセスする場合
に比べて、高速アクセスが可能となる。
【0074】付記1 半導体レーザと、この半導体レーザからの出射光を反射
させる第1の面を有する一軸性複屈折結晶からなるプリ
ズムと、このプリズムの第1の面に偏光膜を介して設け
たガラスプリズムと、前記偏光膜で反射される前記半導
体レーザからの出射光を、光磁気記録媒体にスポットと
して照射する集光手段と、この集光手段と前記プリズム
との間に設けたホログラムと、前記光磁気記録媒体で反
射され、前記集光手段を経て前記ホログラムに入射する
戻り光のうち、該ホログラムで回折される±1次回折光
を分離して受光する第1の光検出器と、前記ホログラム
を0次光で透過する戻り光のうち、前記ガラスプリズム
および偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透過
して、該プリズムの第2の面から出射される常光および
異常光を受光する第2の光検出器とを有し、前記ホログ
ラムは、少なくとも前記光磁気記録媒体からの戻り光を
前記第1の光検出器の前方に集光させるレンズ効果を有
する第1のホログラム領域と、前記光磁気記録媒体から
の戻り光を前記第1の光検出器の後方に集光させるレン
ズ効果を有する第2のホログラム領域とを有し、前記第
1の光検出器の出力に基づいて、前記集光手段の前記光
磁気記録媒体に対する相対的位置ずれを表すエラー信号
を検出し、前記第2の光検出器の出力に基づいて前記光
磁気記録媒体に記録されている光磁気信号を検出し得る
よう構成したことを特徴とする光ヘッド。
【0075】付記1記載の光ヘッドによれば、光磁気記
録媒体からの戻り光のうち、ホログラムを0次光で透過
し、さらに偏光膜を透過する光に基づいて光磁気信号を
検出するようにしたので、信号成分の損失を最小限に抑
えることができ、C/Nの高い光磁気信号を得ることが
できる。また、一軸性複屈折結晶よりなるプリズムの第
1の面に偏光膜を介してガラスプリズムを設けたので、
プリズムの第1の面を屈折透過する常光および異常光の
収差を小さく抑えることができ、これにより常光および
異常光をより確実に分離して第2の光検出器で受光する
ことができる。さらに、ホログラムを、互いに異なるフ
ォーカルパワーを有する第1および第2のホログラム領
域をもって構成するようにしたので、これら第1,第2
のホログラム領域のフォーカルパワーを独立に設定する
ことができ、したがって光学設計の自由度を増すことが
でき、全体を容易に構成することができる。
【0076】付記2 半導体レーザと、この半導体レーザからの出射光を反射
させる第1の面を有する一軸性複屈折結晶からなるプリ
ズムと、このプリズムの第1の面に偏光膜を介して設け
たガラスプリズムと、前記偏光膜で反射される前記半導
体レーザからの出射光を、光磁気記録媒体にスポットと
して照射する集光手段と、この集光手段と前記プリズム
との間に設けたホログラムと、前記光磁気記録媒体で反
射され、前記集光手段を経て前記ホログラムに入射する
戻り光のうち、該ホログラムで回折される±1次回折光
を分離して受光する第1の光検出器と、前記ホログラム
を0次光で透過する戻り光のうち、前記ガラスプリズム
および偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透過
して、該プリズムの第2の面から出射される常光および
異常光を受光する第2の光検出器とを有し、前記ホログ
ラムは、その基板の前記光磁気記録媒体側の面に形成し
た第1のホログラム領域と、前記基板の前記半導体レー
ザ側の面に形成した第2および第3のホログラム領域と
を有し、前記光磁気記録媒体からの戻り光が前記第1の
ホログラム領域で回折され、さらに前記第2のホログラ
ム領域で回折されて前記第1の光検出器の前方に集光す
ると共に、前記光磁気記録媒体からの戻り光が前記第1
のホログラム領域で回折され、さらに前記第3のホログ
ラム領域で回折されて前記第1の光検出器の後方に集光
するよう構成し、前記第1の光検出器の出力に基づい
て、前記集光手段の前記光磁気記録媒体に対する相対的
位置ずれを表すエラー信号を検出し、前記第2の光検出
器の出力に基づいて前記光磁気記録媒体に記録されてい
る光磁気信号を検出し得るよう構成したことを特徴とす
る光ヘッド。
【0077】付記2記載の光ヘッドによれば、上記付記
1記載の光ヘッドと同様の効果を得ることができる他、
この付記2においては、ホログラムを第1〜第3のホロ
グラム領域をもって構成したので、各ホログラム領域の
フォーカルパワーを任意に設定することができ、したが
って光学設計の自由度をより広げることができる。
【0078】付記3 半導体レーザと、この半導体レーザからの出射光を反射
させる第1の面を有する一軸性複屈折結晶からなるプリ
ズムと、このプリズムの第1の面に偏光膜を介して設け
たガラスプリズムと、前記偏光膜で反射される前記半導
体レーザからの出射光を、光磁気記録媒体にスポットと
して照射する集光手段と、この集光手段と前記プリズム
との間に設けたホログラムと、前記光磁気記録媒体で反
射され、前記集光手段を経て前記ホログラムに入射する
戻り光のうち、該ホログラムで回折される±1次回折光
を分離して受光する第1の光検出器と、前記ホログラム
を0次光で透過する戻り光のうち、前記ガラスプリズム
および偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透過
して、該プリズムの第2の面から出射される常光および
異常光を受光する第2の光検出器とを有し、前記ホログ
ラムは、その基板に、前記ホログラムの0次透過光と±
1次回折光とで光路長が異なるように形成した段差を有
し、前記第1の光検出器の出力に基づいて、前記集光手
段の前記光磁気記録媒体に対する相対的位置ずれを表す
エラー信号を検出し、前記第2の光検出器の出力に基づ
いて前記光磁気記録媒体に記録されている光磁気信号を
検出し得るよう構成したことを特徴とする光ヘッド。
【0079】付記3記載の光ヘッドによれば、上記付記
1および2記載の光ヘッドと同様の効果を得ることがで
きる他、この付記3においては、ホログラムの基板に、
0次透過光と±1次回折光とで光路長が異なるように段
差を形成するようにしたので、その段差によって±1次
回折光と0次光との間に所望の光路差を得ることができ
る。したがって、ホログラムをシンプルなパターンをも
って構成することができると共に、光学設計の自由度を
増すことができる。
【0080】付記4 付記1,2または3記載の光ヘッドにおいて、前記プリ
ズムによる前記常光および異常光の屈折率をともに1.
8未満とし、前記ガラスプリズムの屈折率を、前記常光
と異常光との屈折率の中間の値にしたことを特徴とする
光ヘッド。
【0081】このように構成すれば、前記常光および異
常光の収差の発生を小さくして、これらをより確実に分
離することができる。
【0082】付記5 付記1,2または3記載の光ヘッドにおいて、前記プリ
ズムによる前記常光および異常光の屈折率をともに1.
8以上とし、前記ガラスプリズムの屈折率を1.6以上
としたことを特徴とする光ヘッド。
【0083】このように構成すれば、付記4におけると
同様に、前記常光および異常光の収差の発生を小さくし
て、これらをより確実に分離することができる。
【0084】付記6 付記1〜5のいずれか記載の光ヘッドにおいて、前記第
2の光検出器を、前記常光および異常光の屈折により発
生する非点収差の焦線位置近傍に配置したことを特徴と
する光ヘッド。
【0085】このように構成すれば、前記常光および異
常光をより確実に分離して受光することができる。
【0086】付記7 請求項1,2、付記1〜6のいずれか記載の光ヘッドに
おいて、前記偏光膜は、S偏光成分の反射率が50%以
上、P偏光成分の透過率が80%以上の特性を有するこ
とを特徴とする光ヘッド。
【0087】このように構成すれば、光の利用効率を高
めて、光磁気信号をより高感度で検出することができ
る。
【0088】付記8 請求項1,2、付記1〜7のいずれか記載の光ヘッドに
おいて、前記第1の光検出器および第2の光検出器を、
異なる半導体基板上に形成したことを特徴とする光ヘッ
ド。
【0089】このように構成すれば、前記第1の光検出
器と前記ホログラムとの光学的距離および前記第2の光
検出器と前記ホログラムとの光学的距離を自由に変えら
れるので、設計の自由度をより上げることができる。
【0090】付記9 請求項1,2、付記1〜8のいずれか記載の光ヘッドに
おいて、前記偏光膜に入射する前記半導体レーザからの
出射光のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前記プリズ
ムを屈折透過して、該プリズムの第2の面または第3の
面から出射される光束を受光する第3の光検出器を設
け、この第3の光検出器の出力に基づいて、前記半導体
レーザの出射光のパワーを制御するよう構成したことを
特徴とする光ヘッド。
【0091】このように構成すれば、所望のパワーの出
射光をより安定して得ることができる。
【0092】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、光磁気記録媒体からの戻り光のうち、ホログラム
を0次光で透過し、さらに偏光膜を透過する光に基づい
て光磁気信号を検出するようにしたので、信号成分の損
失を最小限に抑えることができ、C/Nの高い光磁気信
号を得ることができる。また、一軸性複屈折結晶よりな
るプリズムの第1の面を屈折透過する常光および異常光
の非点収差の焦線位置近傍に第2の光検出器を配置した
ので、常光および異常光を確実に分離して受光すること
ができる。さらに、ホログラムを第1〜第3のホログラ
ム領域をもって構成したので、各ホログラム領域のフォ
ーカルパワーを任意に設定することができ、したがって
光学設計の自由度を増すことができ、全体を容易に構成
することができる。
【0093】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果を得ることができる他、この発明
では、ホログラムの基板に、0次透過光と±1次回折光
とで光路長が異なるように段差を形成するようにしたの
で、その段差によって±1次回折光と0次光との間に所
望の光路差を得ることができる。したがって、ホログラ
ムをシンプルなパターンをもって構成することができる
と共に、光学設計の自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明とともに開発した光ヘッドの第1参
考例を示す図である。
【図2】 図1の部分側面図である。
【図3】 同じく、図1の部分平面図である。
【図4】 この発明とともに開発した光ヘッドの第2参
考例を説明するための図である。
【図5】 第1,第2参考例における第2の光検出器上
でのスポットダイアグラムを示す図である。
【図6】 この発明とともに開発した光ヘッドの第3参
考例を説明するための図である。
【図7】 同じく、第4参考例を説明するための図であ
る。
【図8】 同じく、第5参考例を説明するための図であ
る。
【図9】 この発明の第1実施例を示す図である。
【図10】 図9の部分断面図である。
【図11】 この発明の第2実施例を説明するための図
である。
【図12】 同じく、第3実施例を示す図である。
【図13】 図12の部分斜視図である。
【図14】 この発明の第4実施例を説明するための図
である。
【図15】 この発明の変形例を説明するための第1の
光検出器の構成を示す図である。
【図16】 同じく、ホログラムパターンの構成を示す
図である。
【図17】 同じく、この発明の変形例を示す図であ
る。
【図18】 同じく、この発明の変形例を示す図であ
る。
【図19】 同じく、この発明の変形例を示す図であ
る。
【図20】 図19の側面図である。
【図21】 この発明の変形例を示す図である。
【図22】 第3の光検出器を有するこの発明の光ヘッ
ドの一例の構成を示す側面図である。
【図23】 同じく、他の例の構成示す側面図である。
【図24】 従来の光ヘッドの一例を説明するための図
である。
【図25】 図24の部分詳細図である。
【図26】 従来の光ヘッドの他の例を説明するための
図である。
【図27】 図26に示す構成の光ヘッドにおけるスポ
ットダイアグラムの計算例を示す図である。
【図28】 従来の光ヘッドのさらに他の例を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 プリズム 2a 第1の面 2b 第2の面 3 偏光膜 4 対物レンズ 5 ホログラム 5a 第1のホログラム領域 5b 第2のホログラム領域 6 第1の光検出器 6−1 第1の受光部 6−2 第2の受光部 6a,6b,6c,6d,6e,6f 受光領域 7 第2の光検出器 7a,7b 受光領域 8 光磁気記録媒体 9 半導体基板 10 台 16 第3の光検出器 17 基板
フロントページの続き (72)発明者 古宮 正章 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−311990(JP,A) 特開 平3−44831(JP,A) 特開 平5−298721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105 G11B 7/09 - 7/095

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザと、 この半導体レーザからの出射光を反射させる第1の面を
    有する一軸性複屈折結晶からなるプリズムと、 このプリズムの第1の面に設けた偏光膜と、 この偏光膜で反射される前記半導体レーザからの出射光
    を、光磁気記録媒体にスポットとして照射する集光手段
    と、 この集光手段と前記プリズムとの間に設けたホログラム
    と、 前記光磁気記録媒体で反射され、前記集光手段を経て前
    記ホログラムに入射する戻り光のうち、該ホログラムで
    回折される±1次回折光を分離して受光する第1の光検
    出器と、 前記ホログラムを0次光で透過する戻り光のうち、前記
    偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透過して、
    該プリズムの第2の面から出射される常光および異常光
    を受光するように、これら常光および異常光の屈折によ
    り発生する非点収差の焦線位置近傍に配置した第2の光
    検出器とを有し、 前記ホログラムは、その基板の前記光磁気記録媒体側の
    面に形成した第1のホログラム領域と、前記基板の前記
    半導体レーザ側の面に形成した第2および第3のホログ
    ラム領域とを有し、前記光磁気記録媒体からの戻り光が
    前記第1のホログラム領域で回折され、さらに前記第2
    のホログラム領域で回折されて前記第1の光検出器の前
    方に集光すると共に、前記光磁気記録媒体からの戻り光
    が前記第1のホログラム領域で回折され、さらに前記第
    3のホログラム領域で回折されて前記第1の光検出器の
    後方に集光するよう構成し、 前記第1の光検出器の出力に基づいて、前記集光手段の
    前記光磁気記録媒体に対する相対的位置ずれを表すエラ
    ー信号を検出し、前記第2の光検出器の出力に基づいて
    前記光磁気記録媒体に記録されている光磁気信号を検出
    し得るよう構成したことを特徴とする光ヘッド。
  2. 【請求項2】 半導体レーザと、 この半導体レーザからの出射光を反射させる第1の面を
    有する一軸性複屈折結晶からなるプリズムと、 このプリズムの第1の面に設けた偏光膜と、 この偏光膜で反射される前記半導体レーザからの出射光
    を、光磁気記録媒体にスポットとして照射する集光手段
    と、 この集光手段と前記プリズムとの間に設けたホログラム
    と、 前記光磁気記録媒体で反射され、前記集光手段を経て前
    記ホログラムに入射する戻り光のうち、該ホログラムで
    回折される±1次回折光を分離して受光する第1の光検
    出器と、 前記ホログラムを0次光で透過する戻り光のうち、前記
    偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈折透過して、
    該プリズムの第2の面から出射される常光および異常光
    を受光するように、これら常光および異常光の屈折によ
    り発生する非点収差の焦線位置近傍に配置した第2の光
    検出器とを有し、 前記ホログラムは、その基板に、前記ホログラムの0次
    透過光と±1次回折光とで光路長が異なるように形成し
    た段差を有し、 前記第1の光検出器の出力に基づいて、前記集光手段の
    前記光磁気記録媒体に対する相対的位置ずれを表すエラ
    ー信号を検出し、前記第2の光検出器の出力に基づいて
    前記光磁気記録媒体に記録されている光磁気信号を検出
    し得るよう構成したことを特徴とする光ヘッド。
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