JP3453731B2 - 連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法 - Google Patents
連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法Info
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Description
タンフオームの製造方法に関し、詳しくは、熱成形等に
好適に利用することができるように、ガラス転移点を最
適な範囲に制御した連続気泡硬質ポリウレタンフオーム
の製造方法に関する。
のすぐれた成形性から、断熱材や構造材として、広く用
いられている。一般に、硬質ポリウレタンフオームは、
独立気泡を有しており、その独立気泡の内部には、通
常、トリクロロフルオロメタンのようなハロゲン化炭化
水素や二酸化炭素等のガスが封入されていて、このよう
なガスが低い熱伝導率を有するために、独立気泡ポリウ
レタンフオームは高い断熱性を有する。これが独立気泡
硬質ポリウレタンフオームが断熱材として広く用いられ
ている所以である。他方、構造材に用いる硬質ポリウレ
タンフオームは、特に高い断熱性を必要とはしないが、
従来、トリクロロフルオロメタンが安価で取扱いも容易
であるところから、発泡剤として広く用いられている。
トリクロロフルオロメタン(R−11、CFC−11)
の使用が制限されるに至つており、特に、構造材のよう
に、本質的にフロンを必要としない用途には、極力、フ
ロンの使用を差し控えることが、環境保護や経済上から
も、要請されている。
立気泡フオームを用いることも当然に可能であるが、前
述したように、気泡内にガスを含んでいるために、成形
時に型にかかる圧力、即ち、発泡圧が高く、治具に強度
を必要としたり、寸法精度の点に問題がある。以上のよ
うに、構造材用の硬質ポリウレタンフオームのように、
断熱性をそれほど必要としない場合には、独立気泡フオ
ームとする必要がない。
いることなしには、比較的高強度の連続気泡硬質ポリウ
レタンフオームを製造することは困難である。即ち、発
泡剤として水を用いるときは、イソシアネート化合物が
水と反応して、二酸化炭素を生成すると同時に、尿素結
合を形成して架橋するので、必然的に独立気泡を形成し
やすいからである。
来、種々、提案されている。例えば、特開昭63−89
519号公報や特開昭61−51021号公報等に記載
されているように、いずれの場合も、発泡剤としては、
CFC−11が用いられている。しかも、得られるフオ
ームが連続気泡フオームであるので、発泡剤であるフロ
ンは、気泡内にとどまることなく、大気中に放散される
こととなり、環境破壊を引き起こすのみならず、経済上
も不合理である。
ついていえば、軟質及び硬質を問わず、熱成形が比較的
一般的に採用されており、硬質フオームの分野では、圧
縮に用いるプレスを加熱して成形するホツトプレス法
や、或いはフオームを予熱してプレスするコールドプレ
ス法が知られている。従来、硬質フオームも、用途によ
つて、熱成形が用いられており、そのガラス転移点をT
gとするとき、Tg乃至(Tg−40)℃程度の温度に
おいて、圧縮成形を行なうことができるから、どのよう
なガラス転移点を有していても、成形温度を工夫すれ
ば、成形することができるが、200℃を越えるような
温度では、本来、断熱性を有するフオームを均一に高い
温度に加熱することは困難であるうえに、不経済であ
る。しかし、ガラス転移点が低すぎるときは、フオーム
が耐熱性に劣り、実用的な製品を得ることができない。
従つて、実用的な成形温度は、通常、型温度で120〜
200℃の範囲であり、このような成形温度において、
硬質フオームが熱成形性にすぐれるには、ガラス転移点
が135〜180℃の範囲にあることが望ましい。
品には、フロンを用いる必要もなければ、フオームが独
立気泡である必要もない。しかし、フオームの製造時
に、発泡剤として水を単独で用いるときは、前述したよ
うに、連続気泡を形成させることができないのみなら
ず、水がイソシアネート化合物と反応し、尿素結合を形
成して、架橋するので、得られるフオームが高いガラス
転移点を有することとなり、熱成形し難くなる。このよ
うに、従来、発泡剤として水のみを用いて、熱成形に好
適に用いることができる連続気泡硬質ポリウレタンフオ
ームを製造することは困難である。
気泡硬質ポリウレタンフオームの製造における上記した
問題を解決するためになされたものであつて、発泡剤と
して水のみを用いて、熱成形に好適に用いることができ
るように、ガラス転移点を最適の範囲に制御した連続気
泡硬質ポリウレタンフオームを安定して製造することが
できる方法を提供することを目的とする。
混合物とポリイソシアネートとを発泡剤の存在下に反応
させる連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法に
おいて、 (A) ポリオールの混合物が(a) 平均官能基数2〜3.5、
水酸基価25〜60mgKOH/g及びポリオキシエチ
レン単位含有量が5重量%以下であるポリオキシアルキ
レンポリオールであつて、その水酸基のうち、末端第1
級水酸基量が15%以下であるポリオキシアルキレンポ
リオール10〜40重量%、(b) 平均官能基数2〜4及
び水酸基価200〜300mgKOH/gであり、非ア
ミンを開始剤とするポリオキシアルキレンポリオール1
0〜50重量%、及び(c) 平均官能基数2〜6及び水酸
基価が300mgKOH/gを越えて、840mgKO
H/g以下であり、非アミンを開始剤とするポリオキシ
アルキレンポリオールであつて、その水酸基のうち、末
端第1級水酸基量が15%以下であるポリオキシアルキ
レンポリオール25〜65重量%からなり、且つ、その
水酸基価が200〜500mgKOH/gであるポリオ
ールの混合物100重量部を用い、 (B) 発泡剤として、上記ポリオールの混合物100重量
部に対して、水0.5〜5.5重量部を用い、 (C) イソシアネートとしてポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネートを用い、イソシアネート指数70〜1
50にて反応させることを特徴とする。
ンフオームとは、独立気泡率が10%以下であるフオー
ムをいう。本発明においてイソシアネート指数とは、
(実際に用いられるポリイソシアネートの量/ポリオー
ル、モノオール及び水のような活性水素を有する化合物
のその活性水素との反応に必要とされる理論的なポリイ
ソシアネートの量〕×100で定義される。
て、実質的に水のみを用いて、所定の組成を有するポリ
オールの混合物をポリイソシアネートと反応させること
によつて、熱成形に適当なガラス転移点を有し、従つ
て、熱成形に好適に用いることができる連続気泡硬質ポ
リウレタンフオームを得る。本発明において用いるポリ
オールの混合物は、第1のポリオール(a) 、第2のポリ
オール(b) 及び第3のポリオール(c) からなる。
(a) は、平均官能基数2〜3.5、水酸基価25〜60m
gKOH/g、好ましくは、28〜50mgKOH/g
を有し、更に、ポリオキシエチレン単位の含有量が5重
量%以下であるポリオキシアルキレンポリオールであつ
て、その水酸基のうち、末端第1級水酸基量が15%以
下であるポリオキシアルキレンポリオールである。
2〜3.5である多価アルコールを開始剤として、水酸基
価が25〜60mgKOH/gの範囲であるように、こ
れに例えばプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサ
イドを付加重合させてなるものであり、本発明において
は、更に、このポリオール(a) は、ポリオキシエチレン
含有量が5重量%以下であり、水酸基のうち、末端第1
級水酸基は15%以下であることが必要である。
ールは、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の
2乃至3官能の多価アルコールを単独で、若しくは適宜
に混合して用い、又はペンタエリスリトール、ジグリセ
リン、メチルグルコシド、ソルビトール、シヨ糖等の4
乃至それ以上の多官能の多価アルコールを上記2乃至3
官能の多価アルコールと適宜に混合して、平均官能基数
が3.5以下となるように調整して得ることができる。ま
た、ポリオール(a) は、2種以上を混合して、併用して
もよいのは、勿論である。
り、ポリオキシエチレン含有量が5重量%を越えたり、
或いは水酸基のうち、末端第1級水酸基が15%を越え
たりした場合は、良好な連続気泡硬質ポリウレタンフオ
ームを得ることができない。他方、水酸基価25mgK
OH/g以下のポリオキシエチレン単位を含まないポリ
オールを製造することは困難である。
は、かかるポリオール(a) を10〜40重量%、好まし
くは15〜35重量%の範囲で含む。ポリオールの混合
物において、ポリオール(a) の量が10重量%よりも少
ないときは、良好な連続気泡を有する硬質ポリウレタン
フオームを得ることができない。しかし、40重量%を
越えるときは、熱成形による製品を構造材として用いる
場合に望ましい強度を得ることができず、また、ポリオ
ールの混合物をプレミックスとして使用するときに、種
々の成分の分離の問題が生じたりする。特に、本発明に
おいては、ポリオール(a) は、多価アルコールを開始剤
とするプロピレンオキサイド付加物、即ち、ポリオキシ
プロピレンポリオールであることが好ましい。
ール(b) は、平均官能基数2〜4及び水酸基価200〜
300mgKOH/gであり、非アミンを開始剤とする
ポリオキシアルキレンポリオールであり、好ましくは、
平均官能基数が2〜4である多価アルコールを開始剤と
して、水酸基価が200〜300mgKOH/gの範囲
であるように、これに例えばプロピレンオキサイド等の
アルキレンオキサイドを付加重合させてなるものであ
る。
コールは、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ジグリセリン、メチルグルコシ
ド等の2乃至4官能の多価アルコールを単独で、若しく
は適宜に混合して用い、又はソルビトール、シヨ糖等の
5乃至それ以上の多官能の多価アルコールを上記2乃至
4官能の多価アルコールと適宜に混合して、平均官能基
数が4以下となるように調整して得ることができる。
ル(b) は、プロピレングリコール、グリセリン及びトリ
メチロールプロパンから選ばれる少なくとも1種の多価
アルコールへのプロピレンオキサイド付加物であること
が好ましい。ポリオール(b)も、2種以上を併用するこ
とができる。
して、ポリオールの混合物自体については、いうまでも
なく、ポリオールの混合物に触媒、整泡剤、発泡剤等を
配合したプレミックスにおいても、分離することなく、
均一に且つ安定に存在しなければ、商品価値がない。前
述したポリオール(a) と後述するポリオール(c) とは、
相互に相溶性が低い。
ル(b) は、連続気泡の性能を損なうことなく、本発明に
おいて用いるポリオールの混合物及びプレミックスを均
一に存在させるために有用である。更に、第2のポリオ
ール(b) は、その配合割合に比例して、得られる硬質ポ
リウレタンフオームのガラス転移点を下げることがで
き、かくして、得られる硬質ポリウレタンフオームのガ
ラス転移点を制御しつつ、低くするのに有用である。
このような第2のポリオール(b) を10〜50重量%の
範囲で含み、好ましくは、15〜45重量%の範囲で含
む。ポリオールの混合物において、第2のポリオール
(b) の含有量が10重量%よりも少ないときは、得られ
る硬質ポリウレタンフオームのガラス転移点を有効に下
げることができないほか、ポリオールの混合物やプレミ
ックスを均一で安定に得ることが困難であり、他方、5
0重量%を越えるときは、得られるフオームが強度にお
いて不十分であり、また、耐熱性も不十分である。
(c) は、平均官能基数2〜6及び水酸基価が300mg
KOH/gを越えて、840mgKOH/g以下であ
り、非アミンを開始剤とするポリオキシアルキレンポリ
オールであつて、その水酸基のうち、第1級水酸基量が
15%以下であるポリオキシアルキレンポリオールであ
り、この第3のポリオール(c) には、ジプロピレングリ
コール及びトリプロピレングリコールを含むものとす
る。
は、前述したような平均官能基数が2〜6である多価ア
ルコール、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ジグリセリン、メチルグルコシ
ド、ソルビトール、シヨ糖等を単独で、又は適宜の混合
物として、開始剤として用いて、水酸基価が300mg
KOH/gを越えて、840mgKOH/g以下の範囲
であるように、例えばプロピレンオキサイド等のような
アルキレンオキサイドを付加重合させてなるものであ
る。
(c) は、好ましくは、平均官能基数2.5〜6及び水酸基
価が300mgKOH/gを越えて、550mgKOH
/g以下であり、非アミンを開始剤とするポリオキシア
ルキレンポリオールであつて、その水酸基のうち、第1
級水酸基量が15%以下であるポリオキシアルキレンポ
リオール、好ましくは、ポリオキシプロピレンポリオー
ルである。
トールやグリセリンを開始剤とするポリオキシプロピレ
ンポリオールを用いることは、フオーム生成時のスコー
チを抑制する観点からは、好ましいことである。最も好
ましくは、本発明によれば、第3のポリオール(c) とし
て、平均官能基数2.5〜6及び水酸基価が300mgK
OH/gを越えて、550mgKOH/g以下であり、
多価アルコールを開始剤とするポリオキシアルキレンポ
リオール、特に、ポリオキシプロピレンポリオールと、
ジプロピレングリコール又はトリプロピレングリコール
との混合物が用いられる。このように、ポリオール(c)
の一部として、ジプロピレングリコール又はトリプロピ
レングリコールを用いることは、ポリオールの混合物の
相溶性と安定性を高めるうえで有用である。
は、かかるポリオール(c) を25〜65重量%、好まし
くは25〜55重量%の範囲で含む。ポリオールの混合
物において、ポリオール(c) の量が25重量%よりも少
ないときは、得られるフオームが強度において劣り、6
5重量%を越えるときは、良好な連続気泡を得ることが
できない。
は、このようなポリオール(a) 、(b)及び(c) からな
り、その平均水酸基価は200〜500mgKOH/g
の範囲にあることが必要であり、特に、230〜450
mgKOH/gの範囲にあることが好ましい。このポリ
オールの混合物の平均水酸基価が500mgKOH/g
を越えるときは、良好な連続気泡を得ることができず、
他方、200mgKOH/gよりも小さいときは、フオ
ーム密度を高めても、構造材として要求される強度を得
ることができない。
混合物とポリイソシアネートとを水を発泡剤として用い
て反応させることによつて、連続気泡硬質ポリウレタン
フオームを得る。ここに、発泡剤としての水の量は、前
記ポリオールの混合物100重量部に対して、0.5〜5.
5重量部の範囲であり、好ましくは、1.0〜4.5重量部
の範囲である。水の使用量が少ないときは、目的とする
連続気泡フオームを得ることが困難であり、また、得ら
れるフオームの密度が高くなりすぎて、低比重のフオー
ムを得ることができない。他方、発泡剤としての水の量
が多すぎるときは、低密度になりすぎて、モールド成形
しても、1kg/cm2 以上の圧縮強度(10%圧縮時)を
得ることが困難である。また、得られるフオームのガラ
ス転移点は、水の量に応じて上昇するので、水の量が多
すぎるときは、前述したポリオール(b) のガラス転移点
を下げる効果を低めて、ガラス転移点が200℃を越え
る場合さえある。このようにガラス転移点の高いフオー
ムは、熱成形に用いるに不適当である。
用いて反応させることが好ましいが、必要に応じて、ハ
ロゲン化炭化水素やペンタン等を低沸点液体を水と共に
発泡剤として併用してもよい。
に、軟質スラブ、ホツトモールド用や硬質フオーム用と
されている有機ポリシロキサン共重合体が好ましく用い
られる。このような整泡剤としては、例えば、ゴールド
・シユミツト社製のB−8404、B−8017、日本
ユニカー社製のL−5410、L−5420、SZ−1
127、L−582、東レダウコーニング社製のSH−
190、SH−192、SH−193、信越化学製F−
345、F−341、F−242T等を挙げることがで
きる。このような整泡剤は、通常、ポリオールの混合物
100重量部について、0.2〜10重量部、好ましく
は、0.5〜3重量部の範囲にて用いられる。
きる。このような触媒としては、既によく知られている
アミン系、スズ系、鉛系等の触媒が用いられる。一般的
には、アミン系触媒がよく用いられ、特に、第3級アミ
ンが好ましく用いられる。そのような第3級アミンとし
て、例えば、テトラメチルヘキサジアミン(TMHD
A、カオライザー No.1(花王製)、トヨキャットMR
(東ソー製))、ペンタメチルジエチレントリアミン
(PMDETA、カオライザー No.3(花王製))、ダ
ブコ33LV(エアー・プロダクツ製)、ビス(2−ジ
メチルアミノエチル)エーテル(トヨキャットET(東
ソー製))等を挙げることができる。これらは、単独
で、又は混合して用いられる。特に、TMHDA/ビス
(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(7/3)の混
合物(以下、TE−30)は、本発明において好ましく
用いられる。本発明において、触媒は、通常、ポリイソ
シアネートに基づいて、0.01〜20重量%の範囲で用
いられる。
ンポリフエニルポリイソシアネート(クルードMDI、
C−MDI、ポリメリックMDIとも呼ばれている。)
が好ましく、特に、25℃において粘度が200ミリパ
スカル・秒(センチポイズ)以下であるポリメチレンポ
リフエニルポリイソシアネートが好ましく用いられる。
このように、25℃における粘度が200ミリパスカル
・秒以下であるとき、ポリオール混合物との相溶性がよ
く、また、そうでないものに比べて、連続気泡を形成し
やすいからである。このようなポリメチレンポリフエニ
ルポリイソシアネートは、イソシアネート指数が70〜
150、好ましくは、80〜130の範囲となるように
用いられる。イソシアネート指数が高すぎるときは、得
られるフオームの硬度は高いが、独立気泡を形成しやす
くなり、一方、イソシアネート指数が低すぎるときは、
得られるフオームが強度に劣る。
イソシアネートの具体例としては、市販品として、ルプ
ラネートM−20S(25℃における粘度180ミリパ
スカル・秒(センチポイズ))、ルプラネートM−12
S(25℃における粘度120ミリパスカル・秒(セン
チポイズ))(武田バーディッシェウレタン工業(株)
製)、ミリオネートMR−200(日本ポリウレタン
製)、スミジュール44V−20、44V−10(住友
バイエルウレタン製)、パピ−135(三菱化成ダウ
製)等を挙げることができる。
難燃剤、酸化防止剤、着色剤等の添加剤を用いることが
できる。難燃剤としては、トリスクロロプロピルホスフ
エート(TCPP)が好ましく用いられる。本発明にお
いては、ポリオールの混合物のプレミックスにおいて、
減粘剤を用いることもできる。このような減粘剤とし
て、例えば、プロピレンカーボネートを挙げることがで
きる。更に、必要に応じて、少量の低粘度ジオールやモ
ノオールを用いることもできる。
ウレタンフオームの密度は、自由発泡によるフオームで
は、33〜150kg/m3の範囲であることが好ましい。
密度が33kg/m3よりも小さいときは、強度が十分でな
く、他方、150kg/m3を越えるときは、特に、連続気
泡とする意味がない。
所定の構造及び組成を有するポリオールの混合物を用い
ることによつて、発泡剤として、ハロゲン化炭化水素を
用いることなく、水のみを用いて、熱成形に好適なガラ
ス転移点を有する連続気泡硬質ポリウレタンフオームを
得ることができる。しかし、本発明による連続気泡硬質
ポリウレタンフオームは、必要に応じて、構造材や、ま
た、一般的な断熱材としても用いることができる。
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。部は重量部を示す。以下の比較例及び実施
例において用いたポリオールは下記のとおりである。下
記には、水酸基価が単位(mgKOH/g)を省略して
記載されている。
加してなり、水酸基価34を有し、本発明で規定する範
囲にある。 ポリオールB:プロピレングリコールにプロピレンオキ
サイドを付加してなり、水酸基価37を有し、本発明で
規定する範囲にある。 ポリオールK:グリセリンにプロピレンオキサイドを付
加し、次いで、エチレンオキサイドを付加してなり、水
酸基価35、ポリオキシエチレン含有量14重量%、水
酸基のうちの第1級水酸基量が70%であつて、本発明
で規定する範囲にない。
サイドを付加してなり、水酸基価280を有し、本発明
で規定する範囲にある。 ポリオールN:グリセリンにプロピレンオキサイドを付
加してなり、水酸基価250を有し、本発明で規定する
範囲にある。
合物(平均官能基4.5)にプロピレンオキサイドを付加
してなり、水酸基価370を有し、本発明で規定する範
囲にある。 ポリオールL:トリメチロールプロパン1モルにエチレ
ンオキサイド5.45モルを付加してなり、水酸基価45
0を有し、エチレンオキサイド含有量64重量%、水酸
基のうちの第1級水酸基量が100%であつて、本発明
で規定する範囲にない。 ジプロピレングリコール:水酸基価837を有し、本発
明で規定する範囲にある。
味する。 CT:反応液を混合し始めてから、反応混合物がクリー
ム状に立ち上がり始めるまでの時間(秒)をいう。 GT:反応液を混合し始めてから、増粘が起こり、ゲル
強度が出始めるまでの時間(秒)をいう。
A)/ビス(2−ジメチルアミノ)エチル)エーテル
(70/30)混合触媒 ルプラネートM−12S:武田バーディッシェウレタン
工業(株)製ポリメチレンポリフエニルポリイソシアネ
ート(25℃における粘度120ミリパスカル・秒(セ
ンチポイズ)) ルプラネートM−20S:武田バーディッシェウレタン
工業(株)製ポリメチレンポリフエニルポリイソシアネ
ート(25℃における粘度180ミリパスカル・秒(セ
ンチポイズ))
下記のようにして測定した。 圧縮強度:フオームの立ち上がり方向の圧縮時の強度を
測定した。特に、指示がないときは、10%圧縮時の強
度を意味する。 寸法安定性:−30℃×24時間及び80℃×24時間
後の寸法変化を測定し、1%以下を良好とした。 ガラス転移点:粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所
製)を用いて引張モードで3℃/分の昇温速度で粘弾性
チヤートを測定し、tan δ(=E" /E' )が極大を示
すときの温度で示す。但し、E' は貯蔵弾性率であり、
E" は損失弾性率である。
下記のようにして測定した。 寸法安定性:−30℃×24時間及び80℃×24時間
後の寸法変化を測定し、1%以下を良好とした。
ル、整泡剤、水及び触媒を混合し、プレミツクスを2リ
ットルのポリエチレン製ビーカーに調製した。このプレ
ミツクスは、透明且つ均一であつた。次に、ポリエチレ
ン製ビーカー内のこのプレミツクスを温度25℃に調整
し、別に25℃に調整した表1に記載の3倍量のルプラ
ネートM−12Sを上記ビーカーに秤り込み、直ちにホ
モデイスパーで3000〜5000回転にて5秒攪拌し
て、混合物を調製し、離型紙を折込んだ25cm角の木製
箱にこの混合物を注入し、自由発泡フオームを製造し
た。フオームの反応性と、得られたフオームの密度、独
立気泡率、圧縮強度、寸法安定性、ガラス転移点及びセ
ルの外観を表1に示す。
170℃の範囲にあり、圧縮強度が1kg/cm2 以上の強
度を有する連続気泡硬質ポリウレタンフオームを得るこ
とができる。
ポリオールの混合物、整泡剤、水、触媒、必要に応じ
て、難燃剤を混合し、プレミツクスを調製した。いずれ
のポリオールの混合物も透明で均一であり、また、プレ
ミックスも、いずれも透明で均一であつた。
ックスとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
を混合し、ハンド・ミキシング発泡して自由発泡フオー
ムを製造した。フオームの反応性と、得られたフオーム
の密度、独立気泡率、圧縮強度、寸法安定性、ガラス転
移点及びセルの外観を表1及び表2に示す。
170℃の範囲にあり、圧縮強度が1kg/cm2 以上の強
度を有する連続気泡硬質ポリウレタンフオームを得るこ
とができる。実施例1〜3と比較例1とから、ポリオー
ル(b) が得られるフオームのガラス転移点の低下に大き
い効果を有することが示される。しかし、比較例1にお
いては、ポリオール(a) が本発明にて規定する範囲内に
ないので、得られるフオームは、実質的に独立気泡であ
る。
で、得られるフオームは、ガラス転移点は比較的低いも
のの、実質的に独立気泡硬質フオームである。比較例1
及び2におけるように、独立気泡フオームは、高温にお
ける寸法変化が大きく、実用的な製品とすることができ
ない。比較例3は、ポリオール(b) の使用量が過大であ
つて、得られるフオームは、ガラス転移点が低すぎて、
耐熱性と高温における寸法安定性に劣る。
Claims (6)
- 【請求項1】ポリオールの混合物とポリイソシアネート
とを発泡剤の存在下に反応させる連続気泡硬質ポリウレ
タンフオームの製造方法において、 (A) ポリオールの混合物が(a) 平均官能基数2〜3.5、
水酸基価25〜60mgKOH/g及びポリオキシエチ
レン単位含有量が5重量%以下であるポリオキシアルキ
レンポリオールであつて、その水酸基のうち、末端第1
級水酸基量が15%以下であるポリオキシアルキレンポ
リオール10〜40重量%、(b) 平均官能基数2〜4及
び水酸基価200〜300mgKOH/gであり、非ア
ミンを開始剤とするポリオキシアルキレンポリオール1
0〜50重量%、及び(c) 平均官能基数2〜6及び水酸
基価が300mgKOH/gを越えて、840mgKO
H/g以下であり、非アミンを開始剤とするポリオキシ
アルキレンポリオールであつて、その水酸基のうち、末
端第1級水酸基量が15%以下であるポリオキシアルキ
レンポリオール25〜65重量%からなり、且つ、その
水酸基価が200〜500mgKOH/gであるポリオ
ールの混合物100重量部を用い、 (B) 発泡剤として、上記ポリオールの混合物100重量
部に対して、水0.5〜5.5重量部を用い、 (C) イソシアネートとしてポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネートを用い、イソシアネート指数70〜1
50にて反応させることを特徴とする連続気泡硬質ポリ
ウレタンフオームの製造方法。 - 【請求項2】ポリオール(a) が多価アルコールを開始剤
とするプロピレンオキサイド付加物であることを特徴と
する請求項1記載の連続気泡硬質ポリウレタンフオーム
の製造方法。 - 【請求項3】ポリオール(b) がグリセリン又はプロピレ
ングリコールを開始剤とするプロピレンオキサイド付加
物であることを特徴とする請求項1記載の連続気泡硬質
ポリウレタンフオームの製造方法。 - 【請求項4】ポリオール(c) が平均官能基数2.5〜6及
び水酸基価300〜550mgKOH/gであるポリオ
キシプロピレンポリオールであることを特徴とする請求
項1記載の連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方
法。 - 【請求項5】ポリオール(c) の一部がジプロピレングリ
コール又はトリプロピレングリコールであることを特徴
とする請求項1記載の連続気泡硬質ポリウレタンフオー
ムの製造方法。 - 【請求項6】ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネ
ートが25℃において200ミリパスカル・秒以下の粘
度を有することを特徴とする請求項1記載の連続気泡硬
質ポリウレタンフオームの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08813094A JP3453731B2 (ja) | 1993-04-26 | 1994-04-26 | 連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9923493 | 1993-04-26 | ||
JP5-99234 | 1993-04-26 | ||
JP08813094A JP3453731B2 (ja) | 1993-04-26 | 1994-04-26 | 連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0710953A JPH0710953A (ja) | 1995-01-13 |
JP3453731B2 true JP3453731B2 (ja) | 2003-10-06 |
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ID=26429575
Family Applications (1)
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JP08813094A Expired - Lifetime JP3453731B2 (ja) | 1993-04-26 | 1994-04-26 | 連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3453731B2 (ja) |
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JP6975109B2 (ja) * | 2018-08-31 | 2021-12-01 | 株式会社イノアックコーポレーション | ポリウレタン発泡体とその成形体及びポリウレタン発泡体の成形体の製造方法 |
KR20220063234A (ko) * | 2019-10-10 | 2022-05-17 | 이노악 코포레이션 | 폴리우레탄 발포체, 그 성형체 및 성형체의 제조 방법 |
JP7482743B2 (ja) * | 2019-10-10 | 2024-05-14 | 株式会社イノアックコーポレーション | ポリウレタン発泡体とその成形体及び成形体の製造方法 |
-
1994
- 1994-04-26 JP JP08813094A patent/JP3453731B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0710953A (ja) | 1995-01-13 |
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