JP3419065B2 - ポリアミド系組成物 - Google Patents

ポリアミド系組成物

Info

Publication number
JP3419065B2
JP3419065B2 JP04097294A JP4097294A JP3419065B2 JP 3419065 B2 JP3419065 B2 JP 3419065B2 JP 04097294 A JP04097294 A JP 04097294A JP 4097294 A JP4097294 A JP 4097294A JP 3419065 B2 JP3419065 B2 JP 3419065B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide
terminal
concentration
mixing
group concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04097294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07247422A (ja
Inventor
昌義 桂
和久 宮下
雅士 長谷川
邦夫 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12595372&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3419065(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP04097294A priority Critical patent/JP3419065B2/ja
Publication of JPH07247422A publication Critical patent/JPH07247422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3419065B2 publication Critical patent/JP3419065B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類以上のポリアミ
ドからなるポリアミド系組成物に関するものであり、種
類の異なる2種類以上のポリアミドを混合する際に、溶
融成形の容易な組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂を押出成形、射出成形機等
で成形加工を行う際、重要な成形条件の1つは、成形に
供される原料樹脂の溶融粘度である。他方、各種の熱可
塑性樹脂の性質改善等を目的として、性質の異なる2種
類以上の樹脂を混合することは通常採用される手法であ
る。この際ポリアミド等の末端に反応性の基を有する樹
脂を2種類以上溶融混合すると、混合後の樹脂組成物の
溶融粘度が混合前の原料樹脂の溶融粘度の算術平均値ま
たは対数平均値を大幅に越える現象が観察されることが
ある。更に、混合時に樹脂中にリン系化合物が多量に存
在すると同様な現象が観察されることもある。2種類以
上のポリアミドを含む樹脂組成物を、加熱溶融させて成
形に供する場合、当該樹脂組成物の溶融粘度が単独の原
料ポリアミドの溶融粘度を大きく越える値を示すに至る
と、成形性が低下するという問題を生じる。
【0003】このように溶融樹脂の粘度が大幅に上昇す
ると、成形機に著しく大きな押出動力、射出圧力が必要
となり、押出量、射出量が不安定になり易く、成形品の
厚み精度、寸法精度の確保が困難になり、転写性も低下
する。また、溶融樹脂の流路配管やダイ、射出ノズルに
多大な耐圧が必要となってくるため、設備の改善や新設
が必要となる等の問題を生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来技術の課題を克服し、2種類以上のポリア
ミドを溶融混合する際に、溶融粘度上昇が抑制でき、成
形性に優れたポリアミド系組成物を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、2種類以上の
ポリアミドを混合してなるポリアミド系組成物であっ
て、混合後のポリアミドの末端基濃度差Yと混合後のポ
リアミドのリン原子濃度Xが、次の(1)式を満たすこ
とを特徴とするポリアミド系組成物に関する。
【0006】
【数2】Y≧0.44X・・・(1) (ただし、Yは|[末端アミノ基濃度]−[末端カルボ
キシル基濃度]|×10-6(当量/g)、Xはリン原子
濃度(ppm)を示す。) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】高分子物質は、長さの異なる多数の高分子
鎖の混合物であることが知られており、ポリアミドもこ
の例にもれず、長さの異なる多数の高分子鎖の混合物で
ある。ポリアミドの場合一つの高分子鎖は、分岐してい
ない限り、二つの末端基を持っているが、全ての高分子
鎖の末端基が同一ではなく、(イ)両末端基がアミノ基
のもの、(ロ)両末端基がカルボキシル基のもの、
(ハ)一方がアミノ基で他方がカルボキシル基のもの、
の3種類の末端基をもった高分子鎖の混合物である。こ
れら(イ)〜(ハ)のいづれの末端基になるかは、ポリ
アミド製造の際の原料の種類、原料の割合、製造法、変
性剤、末端封止剤等によって変わる。
【0008】また、通常ポリアミドを製造する際に反応
促進または酸化防止の目的で、リン化合物が添加される
のが普通である。ポリアミドの種類によっては、製造過
程での水処理工程においてリン化合物が除かれるものも
あるが、製造過程で添加されたリン化合物が添加時の状
態のままで、または製造時に変化したリン化合物として
存在しているものもある。
【0009】本発明者の実験によると、2種類以上から
なるポリアミド系組成物を溶融成形する際に、溶融粘度
が大幅に上昇するのは、個々のポリアミドの末端基濃度
差とリン化合物の含有量との関係にその原因があること
が判った。ポリアミドの末端基濃度差とリン化合物の含
有量との関係によって、溶融時に溶融粘度が大幅に上昇
する理由の詳細は不明であるが、溶融時に混合したポリ
アミド系組成物のアミノ末端基、カルボキシル末端基、
リン化合物、溶融時の圧力、および熱によって高分子間
反応が促進され、ポリアミドの高分子鎖の末端基間で反
応が起こり、長い高分子鎖が生成することにより、溶融
粘度が上昇するものと推定される。
【0010】本発明者の実験によると、本発明の目的を
効果的に達成するためには、2種類以上のポリアミドを
溶融混合する際、混合してなるポリアミド系組成物の末
端アミノ基濃度と末端カルボキシル基濃度との差の絶対
値(×10-6(当量/g))をYとし、含有されてなる
リン原子濃度(ppm)をXとするとき、Y≧0.44
Xを満たす必要があることが判った。
【0011】ここで、ポリアミド系組成物の末端アミノ
基濃度と末端カルボキシル基濃度とは、ポリアミドの技
術分野で一般的に行われる酸塩基滴定法により確認する
ことができる。また、リン原子濃度は混合後のポリアミ
ド系組成物1gを湿式灰化後、2、4ジニトロフェノー
ルpH指示薬を滴下し、微黄色を呈するまでアンモニア
水を加えて、更にバナドモリブデン酸を10ml添加した
後、水を加えて25mlに秤量し、20分以上放置後吸光
光度計で分析する方法により測定される。
【0012】上記XとYとが(1)式を満たさず、Y<
0.44Xの関係にある場合には、混合後のポリアミド
系組成物の溶融粘度が混合前の原料ポリアミドの溶融粘
度を大きく越え、成形性の悪い組成物となり好ましくな
い。混合後のポリアミド系組成物がY≧0.44Xを満
たす組成物は、混合するポリアミドのそれぞれの末端ア
ミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度を変化させたポリ
アミドの種類、リン原子濃度を変化させたポリアミドの
種類、複数のポリアミドの混合割合等を選ぶことにより
得ることができる。
【0013】本発明に係るポリアミド系組成物の末端基
濃度差Yとリン原子濃度Xのそれぞれの値に上限はない
が、両値とも余り大きすぎると溶融粘度の大幅な低下を
招き、ポリアミド系組成物を原料とし押出成形法によっ
て成形品を製造する場合には、押出量が不安定になり易
く、シートまたはフィルム等の厚み精度の確保が困難に
なる等の問題がおこる虞れがあるため、一般的には、Y
は100×10-6当量/g以下、好ましくは80×10
-6当量/g以下であり、Xは100ppm以下、好まし
くは40ppm以下であることが望ましい。
【0014】本発明に係るポリアミド系組成物は、複数
のポリアミドの中から2種類以上を選択組み合わせ、混
合され、混合したポリアミド系組成物が上記の要件を満
たすものであればどのような種類の組み合わせでもよ
く、原料ポリアミドの種類に特に制限はない。原料ポリ
アミドの具体的例としては、εーカプロラクタム、エナ
ントラクタム、ラウリルラクタム等のラクタム類からの
開環重合により得られるポリアミド、ω-アミノヘプタ
ン酸、ωーアミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸類
の重縮合により得られるポリアミド、ジアミンとジカル
ボン酸とのナイロン塩の重縮合により得られるポリアミ
ド、更には、上記記載の各種ラクタム、アミノカルボン
酸、ジアミンとジカルボン酸とのナイロン塩とを適宜混
合したものを共重縮合して得られるポリアミド共重合体
が挙げられる。ジアミンの具体例としてはエチレンジア
ミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミ
ン、シクロヘキサンジアミン、1,3ービスアミノメチ
ルシクロヘキサン等の脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン
等が挙げられる。ジカルボン酸の具体例としては、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸等の脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボ
ン酸、芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。また、本発
明においては、上記各種ポリアミドであってもこれらを
製造する時、末端基を変性し末端基濃度を変えたもの
は、異種のポリアミドとして取り扱うものとする。例え
ば、ポリカプラミドを製造する際に末端基を変性したも
のは、未変性のポリカプラミドとは異なるものとして取
り扱う。
【0015】本発明で使用されるポリアミドは、公知の
方法で製造される。例えば、ラクタムを水溶媒の存在下
に加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を除きながら
重合させる方法により製造される。また、ジアミンとジ
カルボン酸からなるナイロン塩を水溶媒の存在下に加圧
下で昇温し、加えた水および縮合水を除きながら重合さ
せる方法により製造される。更に、ジアミンを溶融状態
のジカルボン酸に直接加えて常圧下で重縮合する方法に
よっても製造される。いずれも溶融重合後、更に固相重
合により高分子量化した重合体も使用可能である。
【0016】本発明で使用される原料ポリアミドの相対
粘度(ポリアミド1gを96%硫酸100mlに溶解させ
25℃で測定した値)は、1.7〜5.5、特に1.9
〜5.0の範囲にあることが好ましい。相対粘度が1.
7未満の場合は、ポリアミドの分子量が低く、フイルム
等の成形品とした場合必要な機械的強度を示さず、ま
た、溶融粘度が低いために成形の際不都合を生じる。相
対粘度が5.5を越える場合は、ポリアミドの溶融粘度
が高く、成形の際成形機に負担がかかりすぎ混合が難か
しいため、本発明の原料としては好ましくない。
【0017】更に、本発明に係るポリアミド系組成物に
は、その溶融粘度を大幅には変えない範囲で、滑剤、帯
電防止剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、安定剤、
染料、顔料、無機質微粒子等の各種添加剤や、他の熱可
塑性樹脂等を添加することができる。また、ポリアミド
系組成物の溶融粘度を大幅には変えない範囲で、耐屈曲
性等を改良するために変性ポリオレフィン、アイオノマ
ー樹脂、エラストマー等を添加することもできる。
【0018】本発明におけるリン化合物としては、例え
ば、燐酸、次亜燐酸、亜燐酸、またはそれらの金属塩や
部分中和塩等が挙げられる。この場合の金属塩の金属と
しては、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシ
ウム等である。本発明に係るポリアミド系組成物は、ド
ライブレンド品、または予め押出機等により溶融混合後
ペレット化されたメルトブレンド品を原料として射出成
形法、押出成形法、ブロー成形法等の各種の成形技術に
よって、目的とする最終成形品に成形できる。成形品と
しては、自動車部品、機械機器部品、シート、フイルム
(単層、多層)、紙との積層体、ブローボトル等が、ま
た2次加工品としてトレイ、パウチ等が挙げられる。更
に、本発明に係るポリアミド系組成物の機械的強度を強
化するためにガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、
マイカ、チタン酸カリウム等の繊維またはフィラー類を
添加し、成形材料として使用するができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の内容および効果を実施例によ
り更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り以下に記載の例に限定されるものではない。なお、
以下の実施例、比較例において使用したポリアミドおよ
びこれらを混合したポリアミド系組成物についての、末
端基濃度、リン原子濃度、溶融粘度、および相対粘度
は、次のような方法により測定したものである。
【0020】〈末端基濃度〉三菱化成(株)製の自動滴
定装置GTー01を使用し、フェノールとエタノールの
混合溶液、熱ベンジルアルコール等に溶解させ、末端ア
ミノ基濃度は塩酸水溶液、末端カルボキシ濃度は水酸化
ナトリウム水溶液により測定した。 〈リン原子濃度〉試料1gを湿式灰化後、2、4ジニト
ロフェノールpH指示薬を滴下し、微黄色を呈するまで
アンモニア水を加えて、更にバナドモリブデン酸を10
ml添加した後、水を加えて25mlに秤量し、20分以上
放置後吸光光度計で分析する方法により測定した。
【0021】〈溶融粘度〉インストロン社製キャピラリ
ーレオメーター(キャピラリーはL/D=40)によっ
て、樹脂温度270℃、せん断速度100sec-1におい
て測定した。 〈相対粘度〉キャノンフェンスケ型粘度計を使用し、試
料1gを96%硫酸100mlに溶解させ、25℃で測定
した。
【0022】ポリカプラミドA 200lのオートクレーブに、εーカプロラクタム60
Kg、水1.2Kgとヘキサメチレンジアミンを61.6g
を仕込み、窒素雰囲気中にして密閉して260℃に昇温
し攪拌下2時間加圧下に反応を行った後、徐々に放圧し
て200torrまで減圧し、2時間減圧下反応を行った。
窒素を導入し、常圧に復圧後、攪拌を止めて、オートク
レーブから反応生成物をストランドとして抜き出してチ
ップ化し、沸水を用いて未反応モノマーを抽出除去して
乾燥し、ポリカプラミドAを製造した。このものの[末
端アミノ基濃度]は37×10-6当量/g、[末端カル
ボキシル基濃度]は4×10-6当量/gであり、リン原
子濃度は0ppm、溶融粘度は2800poise、相対粘
度は3.5である。
【0023】ポリカプラミドB 200lのオートクレーブに、εーカプロラクタム60
Kg、水3Kgとアジピン酸を219gを仕込み、窒素置換
した後、攪拌下270℃、圧力8Kgで1時間加圧下に反
応を行った。その後放圧、圧力150torrまで減圧し、
2時間減圧下反応を行い、攪拌を停止後、窒素で8Kgま
で復圧後、オートクレーブから反応生成物をストランド
として抜き出した。抜き出したストランドをチップ状に
カッティング後、未反応モノマー、オリゴマーを除去す
べく脱塩水にて抽出、乾燥し、ポリカプラミドBを製造
した。このものの[末端アミノ基濃度]は7×10-6
量/g、[末端カルボキシル基濃度]は55×10-6
量/gであり、リン原子濃度0ppm、溶融粘度は28
00poise、相対粘度は3.5である。
【0024】ポリカプラミドC 200lのオートクレーブに、εーカプロラクタム60
Kg、水1.2Kgを仕込み、窒素雰囲気中にして密閉して
260℃に昇温し攪拌下2時間加圧下に反応を行った
後、徐々に放圧して200torrまで減圧し、2時間減圧
下反応を行った。窒素を導入し、常圧に復圧後、攪拌を
止めて、オートクレーブから反応生成物をストランドと
して抜き出してチップ化し、沸水を用いて未反応モノマ
ーを抽出除去して乾燥し、ポリカプラミドCを製造し
た。このものの[末端アミノ基濃度]は29×10-6
量/g、[末端カルボキシル基濃度]は28×10-6
量/gであり、リン原子濃度0ppm、溶融粘度は60
00poise、相対粘度は3.7である。
【0025】ポリヘキサメチレンアジパミド 旭化成工業(株)製の商品名レオナ66。このものの
[末端アミノ基濃度]は30×10-6当量/g、[末端
カルボキシル基濃度]は113×10-6当量/gであ
り、リン原子濃度は100ppm、溶融粘度は6000
poise、相対粘度は3.3である。
【0026】ポリメタキシレンアジパミドA 攪拌機、分縮器、温度計、滴下ロートおよび窒素ガス導
入管を備えた内容積3000ccのフラスコに、精秤した
アジピン酸731gと、次亜リン酸ナトリウム(1水和
塩)0.6gを入れ、充分窒素置換し、さらに少量の窒
素気流下に160℃で均一に溶解した。これに、メタキ
シレンジアミン612.9gを攪拌下に50分を要して
滴下した。この間、内温は連続的に223℃まで上昇さ
せた。引き続き、メタキシレンジアミン68.1gを攪
拌下20分間連続的に滴下した。この間、反応温度は2
23℃から243℃に連続的に昇温させた。メタキシレ
ンジアミンの滴下とともに留出する水は、分縮器および
冷却器を通して系外に除いた。メタキシレンジアミン滴
下終了後、内温を260℃まで昇温し、2時間反応を継
続した。反応の全過程で、生成するオリゴマーまたはポ
リアミドが固化、析出する現象は全く認められず、終始
均一な溶融状態を保った。得られたポリメタキシレンア
ジパミドの[末端アミノ基濃度]は12×10-6当量/
g、[末端カルボキシル基濃度]は61×10-6当量/
gであり、リン原子濃度120ppm、また水分率を
0.02%に調整したものの溶融粘度は4800pois
e、相対粘度は2.6である。
【0027】ポリメタキシレンアジパミドB ポリメタキシレンアジパミドAに記載の製法において、
次亜リン酸ナトリウム(1水和塩)0.025gに代え
て反応させた。得られたポリメタキシレンアジパミドの
[末端アミノ基濃度]は12×10-6当量/g、[末端
カルボキシル基濃度]は61×10-6当量/gであり、
リン原子濃度5ppm、また水分率を0.02%に調整
したものの溶融粘度は4800poise、相対粘度は2.
6である。
【0028】ポリメタキシレンアジパミドC ポリメタキシレンアジパミドAに記載の製法において、
次亜リン酸ナトリウム(1水和塩)0.05gに代えて
反応させた。得られたポリメタキシレンアジパミドの
[末端アミノ基濃度]は12×10-6当量/g、[末端
カルボキシル基濃度]は61×10-6当量/gであり、
リン原子濃度10ppm、また水分率を0.02%に調
整したものの溶融粘度は4800poise、相対粘度は
2.6である。
【0029】実施例1 ポリカプラミドBとポリヘキサメチレンアジパミドAと
を60:40の混合割合(重量比)で混合した樹脂組成
物を、ストランドダイを装備した押出機を用い、樹脂温
度270℃で溶融混練し押出してペレット化した。得ら
れたペレットについて、末端アミノ基濃度、末端カルボ
キシル基濃度、リン原子濃度および溶融粘度を測定し、
結果を使用したポリアミドの種類、比率および溶融粘度
の測定値とともに、表1に示す。溶融混練時の粘度上昇
はなく、押出成形性は良好であった。
【0030】実施例2〜6、比較例1〜4 実施例1に記載の例において、ポリアミドの種類、混合
比を表1に記したように代えたほかは同例におけると同
様に溶融混練してペレット化した。得られたペレットに
ついて、末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度、
リン原子濃度および溶融粘度を測定し、結果を使用した
ポリアミドの種類、比率および溶融粘度の測定値ととも
に、表1に示す。実施例2〜6の組成物は、溶融混練時
の粘度上昇はなく、押出成形性は良好であった。比較例
1〜4の組成物は溶融混練時に大幅な粘度上昇がみられ
た。
【0031】
【表1】
【0032】表1中において、各略号は以下の意味であ
る。 NH2:末端アミノ基濃度 COOH:末端カルボキシル基濃度
【0033】
【発明の効果】本発明に係るポリアミド系組成物は、2
種類以上のポリアミドを溶融混合して得られた組成物の
溶融粘度上昇が抑制でき、成形性に優れており、溶融粘
度上昇に伴うトラブルの発生がないという特別に顕著な
効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 邦夫 茨城県牛久市東猯穴町1000番地 三菱化 成株式会社 筑波工場内 (56)参考文献 特開 平2−235960(JP,A) 国際公開89/01961(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 - 77/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上のポリアミドを混合してなる
    ポリアミド系組成物であって、混合後のポリアミドの末
    端基濃度差Yと混合後のポリアミドのリン原子濃度X
    が、次の(1)式を満たすことを特徴とするポリアミド
    系組成物。 【数1】Y≧0.44X・・・(1) (ただし、Yは|[末端アミノ基濃度]−[末端カルボ
    キシル基濃度]|×10-6(当量/g)、Xはリン原子
    濃度(ppm)を示す。)
  2. 【請求項2】 2種類以上のポリアミドを混合してなる
    ポリアミド系組成物であって、少なくとも1つのポリア
    ミドがメタキシリレンジアミンとアジピン酸との重縮合
    反応で生成する構造単位を70モル%以上含有するポリ
    アミドまたはポリアミド共重合体であり、かつ、混合後
    のポリアミドの末端基濃度差Yと混合後のポリアミドの
    リン原子濃度Xが、(1)式を満たすことを特徴とする
    請求項1に記載のポリアミド系組成物。
JP04097294A 1994-03-11 1994-03-11 ポリアミド系組成物 Expired - Lifetime JP3419065B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04097294A JP3419065B2 (ja) 1994-03-11 1994-03-11 ポリアミド系組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04097294A JP3419065B2 (ja) 1994-03-11 1994-03-11 ポリアミド系組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07247422A JPH07247422A (ja) 1995-09-26
JP3419065B2 true JP3419065B2 (ja) 2003-06-23

Family

ID=12595372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04097294A Expired - Lifetime JP3419065B2 (ja) 1994-03-11 1994-03-11 ポリアミド系組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3419065B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007010984A1 (ja) 2005-07-22 2007-01-25 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. ポリアミド樹脂組成物

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2007268544B2 (en) 2006-05-31 2012-10-11 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyamide resin composition
JP5194573B2 (ja) * 2007-06-12 2013-05-08 三菱瓦斯化学株式会社 ポリアミド樹脂組成物
CN106795280A (zh) * 2014-10-03 2017-05-31 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 具有交替重复单元的共聚酰胺

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3886048T2 (de) * 1987-08-27 1994-03-31 Allied Signal Inc Polyamid-zusammensetzungen mit hoher schlagzähigkeit bei tiefen temperaturen.
NL8900278A (ja) * 1989-02-04 1990-09-03 Stamicarbon

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007010984A1 (ja) 2005-07-22 2007-01-25 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. ポリアミド樹脂組成物
US7807742B2 (en) 2005-07-22 2010-10-05 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyamide resin composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07247422A (ja) 1995-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7348046B2 (en) Polymer mixture of aliphatic polyamides and partially aromatic polyamides, moulded articles thereof and use thereof
US5391640A (en) Miscible thermoplastic polymeric blend compositions containing polyamide/amorphous polyamide blends
CN108137799B (zh) 末端改性聚酰胺树脂和其制造方法
JP5194573B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP5667983B2 (ja) ポリアミド共重合体及び成形品
JP3482403B2 (ja) ポリアミドおよびポリオレフィンを基材とするフィルム
JP3419065B2 (ja) ポリアミド系組成物
US7875353B2 (en) Multilayered pellet and molded resin
JP3458399B2 (ja) ポリアミド系組成物
JP3458545B2 (ja) ポリアミドの製造方法およびポリアミド重合用2軸押出機
JP3395390B2 (ja) ポリアミドの製造方法
EP2448998A1 (fr) Polyamide modifie, procede de preparation, article obtenu a partir de ce polyamide
JPH0678458B2 (ja) 樹脂組成物
JP4192541B2 (ja) ポリアミドの製造方法およびポリアミド
JP3713309B2 (ja) 改善されたレオロジィー特性を有するポリアミド組成物
JP2515915B2 (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JPH08231711A (ja) ポリアミド樹脂
JP2005187665A (ja) ポリアミドおよびその製造方法
JP7223159B2 (ja) 強化樹脂組成物、成形品及び高温時引張強度の向上方法
JPH0377216B2 (ja)
EP0443729A2 (en) High impact strength thermoplastic composition
JP3008482B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物
JPH0611832B2 (ja) エチレン系共重合体ケン化物の樹脂組成物
JP2024074668A (ja) ポリアミド樹脂組成物及び成型体
JP3525605B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100418

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term