JP3418878B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP3418878B2
JP3418878B2 JP22321293A JP22321293A JP3418878B2 JP 3418878 B2 JP3418878 B2 JP 3418878B2 JP 22321293 A JP22321293 A JP 22321293A JP 22321293 A JP22321293 A JP 22321293A JP 3418878 B2 JP3418878 B2 JP 3418878B2
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直民 安藤
和也 中山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性樹脂組成物に関
する。詳しくは、耐候性、耐久性などが要求される建築
物内外装、自動車、家電用品などに対して優れた塗膜性
能を付与し得る硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料や接着剤の分野において、公
害防止および省資源の観点より、有機溶剤を用いたもの
から水性のものへの転換が試みられている。
【0003】しかしながら、従来の水性のものとしては
一般に水分散性樹脂が用いられているが、この水分散性
樹脂は架橋性の官能基を有せず、その結果として乳化重
合の際に界面活性剤が用いられた場合にはその影響を強
く受ける。このため、有機溶剤が用いられたものと対比
して形成された塗膜の耐候性、耐水性、耐汚染性などの
塗膜物性が著しく悪いという欠点があった。
【0004】この欠点を改良するために種々の試みが提
案されており、その1つに架橋性の官能基であるアルコ
キシシリル基を有する重合体のエマルションを塗料に応
用し、硬化剤として有機スズ化合物を使用して硬化させ
る方法の塗料への応用が提案されている(特開平3−2
27312号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機ス
ズ化合物を直接添加して保存すると、保存液中に凝集物
が発生したり、保存中に硬化が進み成膜性が低下するこ
とがあり、1液での使用は不可能であった。また、直接
添加すると硬化が十分に進まなかったり、進んでも不均
一であり光沢性の低下が生じることがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】本発明者らは、こ
の問題に対し鋭意研究した結果、有機金属化合物をエマ
ルションに含有させることにより、このエマルションと
重合体のエマルションとの1液化が可能であり、すなわ
ち長期保存後も凝集物は発生せず、成膜性の低下も生じ
ないことを見出し、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物は、 (A)下記一般式(I)
【化2】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、
はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ア
シロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコ
キシ基またはアミノ基、aは0〜2の整数を示す(ただ
し、RおよびXがそれぞれ2以上ある場合には、こ
れらは同一または相異なる)。)で表わされるシリル基
を含有するビニル系重合体であって、前記重合体がアル
コキシシリル基を含有するビニル系単量体1〜30重量
%、ポリオキシエチレン鎖を有する親水性ビニル系単量
体0.1〜10重量%および残部他のビニル系単量体か
らなる重合成分を、ポリオキシエチレン鎖を含有するア
ニオン系界面活性剤を用いて共重合してなる共重合体
エマルション、及び (B)有機スズ化合物、有機アルミニウム化合物、有機
チタン化合物、有機ジルコニウム化合物から選ばれる有
機金属化合物を含有するエマルションからなるものであ
る。
【0008】(A)成分 本発明に用いられるエマルション(A)を得るための前
記一般式(I)で表わされるシリル基を含有する重合体
(以下、「シリル基含有重合体」または「重合体
(a)」という)には、特に限定がなく、たとえば一般
式(I)で表わされるシリル基を含有したエポキシ樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、フッ素樹脂などが挙げられるが、これらの中
では、得られる硬化性樹脂組成物を用いて形成された塗
膜が耐候性および耐薬品性に優れ、また樹脂設計の幅が
広く、低価格であるという点から、アクリル系樹脂が好
ましい。
【0009】前記重合体(a)を調製する方法には、特
に限定がなく、たとえば前記一般式(I)で表わされる
シリル基を含有するビニル系単量体(以下、「モノマー
(a−1)」という)およびこれと共重合可能な他のビ
ニル系単量体(以下、「モノマー(a−2)」という)
を重合する方法が、容易に重合体(a)を得ることがで
きるという点から好ましい。
【0010】なお、前記一般式(I)において、R
示すアリール基としては、たとえば炭素数が6〜10の
ものが好ましく、またアラルキル基としては、たとえば
炭素数が7〜10のものが好ましい。
【0011】前記モノマー(a−1)の具体例として
は、例えば、
【化3】 など、一般式(II)
【化4】 (式中、Rおよびaは前記と同じ、Rは水素原子ま
たはメチル基、Xはハロゲン原子を示す。)で表わさ
れる化合物。
【0012】
【化5】 など、一般式(III)
【化6】 (式中、R、R、Xおよびaは前記と同じ、nは
1〜12の整数を示す。)で表わされる化合物。
【0013】
【化7】 など、一般式(IV)
【化8】 (式中、R、Rおよびaは前記と同じ、Rは炭素
数1〜16のアルキル基を示す。)で表わされる化合
物。
【0014】
【化9】 など、一般式(V)
【化10】 (式中、R、R、R、a及びnは前記と同じ。)
で表わされる化合物。
【0015】
【化11】 など、一般式(VI)
【化12】 (式中、R、R、R、a及びnは前記と同じ。)
で表わされる化合物。
【0016】
【化13】 など、一般式(VII)
【化14】 (式中、R、R、R、a及びnは前記と同じ。)
で表わされる化合物。
【0017】
【化15】 など、一般式(VIII)
【化16】 (式中、R、R、Rおよびaは前記と同じ。)で
表わされる化合物。
【0018】
【化17】 など、一般式(IX)
【化18】 (式中、R、R、R、a及びnは前記と同じ。)
で表わされる化合物。
【0019】
【化19】 など、一般式(X)
【化20】 (式中、R、R、R、aおよびnは前記と同じ、
は−CHO−または−CHOCO−を示す。)
で表わされる化合物。
【0020】
【化21】 など、一般式(XI)
【化22】 (式中、R、R、R、aおよびnは前記と同じ、
pは1〜12の整数を示す。)で表わされる化合物など
が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。これらの中では、取扱いの容易
さ、価格の点および反応副生成物が生じない点から、ア
ルコキシシリル基を含有するビニル系単量体が好まし
い。
【0021】前記モノマー(a−2)には、特に限定が
なく、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アク
リレート系単量体;トリフルオロエチル(メタ)アクリ
レート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリ
レート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)
アクリレート、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリ
フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエ
チレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロ
ピレンなどのフッ素含有ビニル系単量体;スチレン、α
−メチルスチレン、クロロスチレン、4−ヒドロキシス
チレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル
単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマ
ル酸、シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸など
の重合可能な炭素−炭素二重結合を有する酸、またはこ
れらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩など
の塩;無水マレイン酸などの酸無水物またはこれらと炭
素数1〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルコールと
のハーフエステル;ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの
アミノ基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アク
リルアミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、またはこれらの塩酸、酢酸塩;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレートな
どのビニルエステルやアリル化合物;(メタ)アクリロ
ニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;グリシ
ジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル
系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチルビニルエーテル、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシスチレン、アロニ
クスM−5700(東亜合成化学工業(株)製)、Pl
accelFA−1、PlaccelFA−3、Pla
ccelFA−4、PlaccelFM−1、Plac
celFM−4(以上、ダイセル化学工業(株)製)、
HE−10、HE−20、HP−10、HP−20(以
上、日本触媒化学工業(株)製)、ブレンマーPPシリ
ーズ、ブレンマーPEPシリーズ、ブレンマーAP−4
00、ブレンマーNKH−5050、ブレンマーGLM
(以上、日本油脂(株)製)、水酸基含有ビニル系変性
ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなどの水酸基含有
ビニル系単量体;ブレンマーPE−90、PE−20
0、PE−350などのブレンマーPEシリーズ、ブレ
ンマーPME−100、PME−200、PME−40
0などのブレンマーPMEシリーズ、ブレンマーAE−
350などのブレンマーAEシリーズ(以上、日本油脂
(株)製)、MA−30、MA−50、MA−100、
MA−150、RA−1120、RA−2614、RM
A−564、RMA−568、RMA−1114、MP
G130−MA(以上、日本乳化剤(株)製)などのポ
リオキシエチレン鎖を有する親水性ビニル系単量体;
(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類な
どのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシ
アルキルエステル類とリン酸またはリン酸エステル類と
の縮合生成物などのリン酸エステル基含有ビニル化合物
またはウレタン結合やシロキサン結合を含む(メタ)ア
クリレートなどのビニル化合物;ビニルピリジン、アミ
ノエチルビニルエーテルなどのアミノ基含有ビニル系化
合物;イタコン酸ジアミド、クロトンアミド、マレイン
酸ジアミド、フマル酸ジアミド、N−ビニルピロリドン
などのアミド基含有ビニル系化合物;東亜合成化学工業
(株)製のマクロモノマーであるAS−6、AN−6、
AA−6、AB−6、AK−5などの化合物、2−ヒド
ロキシエチルビニルエーテル、メチルビニルエーテル、
シクロヘキシルビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、クロロプレン、プロピレン、ブタジエン、イソ
プレン、フルオロオレフィンマレイミド、N−ビニルイ
ミダゾール、ビニルスルホン酸などのその他のビニル系
単量体;旭電化工業(株)製のLA87、LA82、L
A22などの重合型光安定剤、重合型紫外線吸収剤など
が挙げられる。
【0022】前記モノマー(a−2)の種類は、得られ
る硬化性樹脂組成物の目的とする物性に応じて選択すれ
ばよい。たとえば、得られる樹脂組成物を用いて形成さ
れた塗膜に撥水性を与え、耐水性および耐久性を向上さ
せるためには、フッ素含有ビニル系単量体やシロキサン
含有ビニル系単量体を用いることが好ましく、得られる
エマルション(A)の安定性を向上させるためには、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、水
酸基含有ビニル系単量体、ポリプロピレングリコールメ
タクリレートなどの親水性単量体を用いることが好まし
い。また、酸性ビニル系単量体を用いた場合には、エマ
ルション(A)の機械的安定性が向上する。また、n−
ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、t
−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
トなどの炭素数4以上のアルキル基あるいはシクロアル
キル基を有するメタクリレートを重合成分全量100重
量部(以下、単に「部」という)に対して60部以上共
重合することによりシリル基の安定性は向上する。
【0023】また、前記モノマー(a−2)の中でポリ
オキシエチレン鎖を有する親水性単量体を用いた場合に
は、前記モノマー(a−1)中のシリル基の安定性が低
下することなく、エマルション(A)の機械的安定性や
得られる硬化性樹脂組成物を用いて形成された塗膜の耐
水性、光沢などが向上するので好ましい。なお、前記親
水性単量体の鎖中におけるオキシエチレンの繰返しの数
に特に限定はないが、3〜30であることが好ましい。
かかるポリオキシエチレン鎖を有する親水性単量体を用
いる場合の配合量は、重合成分全量100部に対して
0.1〜10部となるように調整することが好ましい。
かかる配合量が0.1部未満である場合には、エマルシ
ョン(A)の機械的安定性や、得られる硬化性樹脂組成
物を用いて形成された塗膜の耐水性および光沢が低下す
るようになる傾向があり、また10部を超える場合に
は、塗膜が軟化し、汚れが付着しやすくなる傾向があ
る。
【0024】なお本発明においては、前記モノマー(a
−2)として、例えばポリエチレングリコールジメタク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、トリア
リルシアヌレートなどの重合性の不飽和二重結合を2以
上有する単量体を用いることによって、生成するポリマ
ーが架橋構造を有するようにすることもできる。
【0025】モノマー(a−1)およびモノマー(a−
2)の配合量は、重合成分全量100部に対してモノマ
ー(a−1)の配合量が1〜30部、好ましくは2〜2
5部、すなわちモノマー(a−2)の配合量が70〜9
9部、好ましくは75〜98部となるように調整する。
モノマー(a−1)の配合量が1部未満である場合に
は、得られる樹脂組成物を用いて形成された塗膜の耐水
性および耐候性が劣る傾向があり、また30部を超える
場合には、エマルション(A)の安定性が低下する傾向
がある。
【0026】なお、本発明においては、水中でのアルコ
キシシリル基が安定しており、低価格であり、得られる
樹脂組成物を用いて塗膜を形成する際の副生成物が塗膜
に悪影響を与えないという点から、前記モノマー(a−
1)としてアルコキシシリル基含有ビニル系単量体およ
びモノマー(a−2)としてポリオキシエチレン鎖を有
する親水性ビニル系単量体を用いて得られた重合体
(a)が好ましい。中でも、アルコキシシリル基含有ビ
ニル系単量体1〜30重量%、好ましくは2〜25重量
%、ポリオキシエチレン鎖を有する親水性ビニル系単量
体0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜10重量%
および残部他のビニル系単量体からなる重合成分を共重
合してなる乳化共重合体が、アルコキシシリル基の安定
性、エマルション(A)の機械的安定性ならびに得られ
る樹脂組成物を用いて形成された塗膜の耐水性および光
沢が優れるという点から特に好ましい。
【0027】前記モノマー(a−1)とモノマー(a−
2)とを通常の方法で重合することによって重合体
(a)を得ることができるが、かかる重合法としては、
エマルション(A)の粒子径および安定性を考慮すると
乳化重合法が好ましい。
【0028】前記乳化重合法には、特に限定がなく、た
とえばバッチ重合法、モノマー滴下重合法、乳化モノマ
ー滴下重合法などの各種乳化重合法の中から適宜選択し
て採用することができるが、本発明においては、特に製
造時の乳化物の安定性を確保する上で、モノマー滴下重
合法および乳化モノマー滴下重合法が好ましい。異なる
組成のモノマーあるいは乳化モノマー液を多段重合する
ことにより、多層構造を有する粒子を得ることもでき
る。なお、得られる重合体の安定性をさらに向上させよ
うとする場合には、乳化剤として界面活性剤を用いるこ
とが好ましい。
【0029】前記界面活性剤としては、通常の乳化重合
に用いられるものであれば特に限定はなく、イオン性ま
たは非イオン性の界面活性剤が挙げられる。
【0030】前記イオン性界面活性剤としては、たとえ
ばNewcol−560SN、Newcol−560S
F(以上、日本乳化剤(株)製)、エマールNC−3
5、レベールWZ(以上、花王(株)製)などのポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート、N
ewcol−707SN、Newcol−707SF、
Newcol−723SF、Newcol−740SF
(以上、日本乳化剤(株)製)などのポリオキシエチレ
ンアリルエーテルサルフェート、Newcol−861
SE(日本乳化剤(株)製)などのオクチルフェノキシ
エトキシエチルスルホネート、Newcol−1305
SN(日本乳化剤(株)製)などのポリオキシエチレン
トリデシルエーテルサルフェートなどのポリオキシエチ
レン鎖を有するアニオン性界面活性剤;ラウリルスルホ
ン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、イソオクチルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの
スルホン酸塩;イミダリンラウレート、アンモニウムハ
イドロオキサイドなどのアンモニウム塩などが代表例と
して挙げられるが、これらの中では、前記モノマー(a
−1)中のシリル基が安定化された状態で重合反応が進
行するという点から、ポリオキシエチレン鎖を有するア
ニオン性界面活性剤が好ましい。
【0031】また、前記非イオン性界面活性剤として
は、たとえばポリエチレングリコールノニルフェニルエ
ーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシ
エチレン類;L−77、L−720、L−5410、L
−7602、L−7607(以上、ユニオンカーバイド
社製)などのシリコーンを含む非イオン系の界面活性剤
などが代表例として挙げられる。
【0032】また、本発明においては、乳化剤として1
分子中に重合性二重結合を有する反応性界面活性剤を用
いることができ、特に分子内にポリオキシエチレン基を
有する反応性界面活性剤を用いた場合には、得られる硬
化性樹脂組成物を用いて形成された塗膜の耐水性が向上
する。
【0033】かかる反応性界面活性剤の具体例として
は、たとえばアデカリアソープNE−10、NE−2
0、NE−30、NE−40、SE−10N(以上、旭
電化工業(株)製)、Antox−MS−60(日本乳
化剤(株)製)、アクアロンRN−20、RN−30、
RN−50、HS−10、HS−20、HS−1025
(以上、第一工業製薬(株)製)などが挙げられる。
【0034】前記界面活性剤は、単独でまたは2種以上
を混合して用いることができ、その使用量は、重合成分
全量100部に対して10部以下、好ましくは0.5〜
8部である。かかる界面活性剤の使用量が10部を超え
る場合には、得られる樹脂組成物を用いて形成された塗
膜の耐水性が低下する傾向がある。
【0035】なお、重合成分として前記アルコキシシリ
ル基含有ビニル系単量体およびポリオキシエチレン鎖を
有する親水性ビニル系単量体を用いて乳化重合体を得る
場合には、乳化剤として前記ポリオキシエチレン鎖を有
するアニオン性界面活性剤を重合成分全量100部に対
して0.2〜10部、好ましくは0.5〜8部用いるこ
とが、アルコキシシリル基に対する安定性の点から好ま
しい。
【0036】また、塗膜の耐水性をさらに向上させるた
めには、かかる界面活性剤を用いる代わりに、水溶性樹
脂に前記一般式(I)で表わされるシリル基を導入した
ものを用いてもよい。
【0037】前記モノマー(a−1)とモノマー(a−
2)との重合をより安定に行なうために、重合開始剤と
してレドックス系触媒を用いることができる。また、重
合中の混合液の安定性を保持し、重合を安定に行なうた
めには、温度は70℃以下、好ましくは40〜65℃で
あり、シリル基の安定化のために、pHは5〜8、好ま
しくは5〜7となるように調整する。
【0038】前記レドックス系触媒としては、たとえば
過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸
ナトリウムまたはロンガリットとの組み合わせ、過酸化
水素とアスコルビン酸との組み合わせ、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物と酸性亜
硫酸ナトリウム、ロンガリットなどとの組み合わせなど
が挙げられる。特に、有機過酸化物と還元剤との組み合
わせが、安定に重合を行ない得るという点から好まし
い。
【0039】前記重合開始剤の使用量は、重合成分全量
100部に対して0.01〜10部、好ましくは0.0
5〜5部である。かかる重合開始剤の使用量が0.01
部未満である場合には、重合が進行しにくくなることが
あり、10部を超える場合には、生成する重合体の分子
量が低下し、得られる樹脂組成物を用いて形成された塗
膜の耐久性が低下する傾向がある。
【0040】また、重合開始剤の触媒活性を安定的に付
与するために、硫酸鉄などの2価の鉄イオンを含む化合
物とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムなどのキレー
ト化剤を用いてもよい。かかるキレート化剤の使用量
は、重合成分全量100部に対して0.0001〜1
部、好ましくは0.001〜0.5部である。
【0041】このようにして得られるシリル基含有重合
体の粘度は、固形分40重量%で、10〜40cpであ
ることが好ましい。
【0042】このようにして得られる重合体(a)に、
たとえば所望量の脱イオン水などを添加し、重合体
(a)を分散させてエマルション(A)を得ることがで
きる。
【0043】前記エマルション(A)中の樹脂固形分濃
度は、20〜70重量%が好ましく、30〜60重量%
がさらに好ましい。かかる樹脂固形分濃度が70重量%
を超える場合には、系の濃度が著しく上昇するため、重
合反応に伴なう発熱を除去することが困難になったり、
重合器からの取り出しに長時間を要するようになる傾向
がある。また、樹脂固形分濃度が20重量%未満である
場合には、重合操作の面では何ら問題は生じないもの
の、1回の重合操作によって生じる樹脂量が少なく、経
済面で不利となる上、塗膜形成の際に膜厚が薄くなって
しまい、性能劣化を起こしたり、塗装作業性の点で不利
となる傾向がある。
【0044】なお本発明におけるエマルション(A)
は、平均粒子径0.02〜1.0μm程度の超微粒子か
ら構成されているので、優れた被膜形成能を発揮する。
【0045】(B)成分 (B)成分に用いられる有機金属化合物として、有機ス
ズ化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタン化合
物、有機ジルコニウム化合物が挙げられる。
【0046】有機スズ化合物としては、たとえば、オク
チル酸スズ、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルス
ズジマレエート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチ
ルスズジアセテート、ジオクチルスズジマレエートなど
のカルボン酸型有機スズ化合物;モノブチルスズサルフ
ァイド、ジオクチルスズメルカプタイドなどのスルフィ
ド型やメルカプチド型の有機スズ化合物;ジオクチルス
ズオキサイドなどの有機スズオキサイド;ジブチルスズ
ジメトキサイドなどのアルコレート;有機スズオキサイ
ドとエチルシリケート、エチルシリケート40、マレイ
ン酸ジメチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合
物との反応による化合物が挙げられる。また、スズ化合
物とともにメルカプト基含有化合物を用いて硬化活性を
調節することもできる。
【0047】有機アルミニウム化合物としては、アルミ
ニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアル
ミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−
ブチレート、アルミニウムエチレートなどのアルコレー
ト類;エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロ
ピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、
アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルア
セトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニ
ウムジイソプロピレートなどのキレート化合物が挙げら
れる。特に、安定性の観点よりキレート化合物が好まし
い。
【0048】有機ジルコニウム化合物としては、テトラ
エチルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコネー
ト、テトライソプロピルジルコネート、テトラ−n−ブ
チルジルコネート、テトラ−sec−ブチルジルコネー
ト、テトラ−tert−ブチルジルコネート、テトラ−
n−ペンチルジルコネート、テトラ−tert−ペンチ
ルジルコネート、テトラ−tert−ヘキシルジルコネ
ート、テトラ−n−ヘプチルジルコネート、テトラ−n
−オクチルジルコネート、テトラ−n−ステアリルジル
コネートなどのジルコネート類があり、特にテトライソ
プロピルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコネ
ート、テトライソブチルジルコネート、テトラ−n−ブ
チルジルコネート、テトラ−sec−ブチルジルコネー
ト、テトラ−tert−ブチルジルコネートなどを挙げ
ることができる。また、テトライソプロピルジルコネー
ト、テトラ−n−プロピルジルコネート、テトラ−n−
ブチルジルコネート、テトライソブチルジルコネート、
テトラ−sec−ブチルジルコネート、テトラ−ter
t−ブチルジルコネートなどの2量体以上の化合物も使
用できる。また、これらジルコネート類同士が会合した
構成単位を含んでいてもよい。さらに、キレート化合物
であるテトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジ
ルコニウム、テトラキス(アセチルアセトナート)ジル
コニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジル
コニウム、iso−ブトキシトリス(アセチルアセトナ
ート)ジルコニウム、ジ−iso−ブトキシ−ビス(ア
セチルアセトナート)ジルコニウム、トリ−iso−ブ
トキシアセチルアセトナートジルコニウム、n−ブトキ
シトリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ−
n−ブトキシビス(アセチルアセトナート)ジルコニウ
ム、トリ−n−ブトキシアセチルアセトナートジルコニ
ウム、iso−プロポキシトリス(アセチルアセトナー
ト)ジルコニウム、ジ−iso−プロポキシビス(アセ
チルアセトナート)ジルコニウム、トリ−iso−プロ
ポキシアセチルアセトナートジルコニウム、n−ブトキ
シトリス(エチル−アセトアセテート)ジルコニウム、
ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトアセテート)ジル
コニウム、トリ−n−ブトキシ(エチルアセトアセテー
ト)ジルコニウム、モノエチルアセトアセテートトリス
(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどが挙げられ
る。特に安定性の点よりキレート化合物が好ましい。
【0049】有機チタン化合物としては、テトライソプ
ロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テ
トラキス(2−エチルヘキソキシ)チタネート、テトラ
ステアロイルチタネート、テトラキス(2−エチルヘキ
サンジオラト)チタン、テトラオクチレングリコールチ
タン、ジヒドロキシ−ビス(ラクテート)チタン、チタ
ンラクテートアンモニウム塩、ジプロポキシ−ビス(ア
セチルアセトナート)チタン、チタンアセチルアセトナ
ート、ジブトキシチタン−ビス(オクチレングリコレー
ト)、ジプロポキシチタン−ビス(エチルアセトアセテ
ート)、ジプロポキシチタン−ビス(ラクテート)、ジ
プロポキシチタン−ビス(トリエタノールアミナー
ト)、ジ−n−ブトキシチタン−ビス−(トリエタノー
ルアミナート)、トリ−n−ブトキシチタンモノステア
レート、ブチルチタネートダイマー、ポリ(チタンアセ
チルアセトナート)、ポリ(トリプロポキシチタニウ
ム)、ポリ(トリブトキシチタニウム)、ポリ(トリブ
トキシチタニウムモノステアレート)、ポリ(ヒドロキ
シチタンステアレート)、イソプロピルトリスステアロ
イルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスル
ホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピ
ロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス
(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチ
ルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テト
ラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブトキシ)ジ
(ジ−トリデシル)チタネート、ビス(ジオクチルピロ
ホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジ
オクチルピロホスフェート)エチレンチタネートなどが
挙げられる。これら金属化合物は単独で用いてもよい
し、2種類以上を併用してもよい。
【0050】有機金属化合物の中では、有機スズ化合物
を使用することが硬化活性の点で好ましい。
【0051】上記有機金属化合物をエマルションに調製
する際に用いる樹脂としては特に限定はなく、エポキシ
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アク
リル系樹脂、フッ素樹脂などが挙げられるが、これらの
中では、耐候性、耐薬品性に優れ、樹脂設計の幅が広
く、低価格であるという点からアクリル系樹脂が好まし
い。アクリル系樹脂エマルションを調整する方法に、特
に限定はないが、前述したシリル基含有重合体エマルシ
ョン(A)の合成で用いた原料である単量体(a−2)
および界面活性剤、重合開始剤、重合方法をそのまま用
いることができる。有機金属化合物をエマルション中で
安定化させるために、シリル基含有ビニル系単量体(a
−1)も共重合することができる。(a−1)は全ビニ
ル系単量体中0〜20部含まれることが好ましい。20
部を超えるとエマルション中の架橋が進みすぎ、成膜特
に有機金属化合物が硬化触媒として有効に働かないこと
がある。
【0052】エマルション中に有機金属化合物を含有さ
せるには、エマルション重合後に有機金属化合物を添加
して含浸させてもよいし、エマルション重合時にビニル
系単量体に有機金属化合物を添加して重合するか、ある
いは有機金属化合物を初期に仕込み、その後ビニル系単
量体を重合してもよい。
【0053】有機金属化合物の含有割合としては特に限
定はないが、(B)成分中のエマルション樹脂固形分1
00部に対して0.0001〜100部であることが好
ましく、0.001〜50部であることがさらに好まし
い。
【0054】0.0001部未満では(B)成分の添加
効果が十分ではなく、100部を超えるとエマルション
の安定性が低下する。
【0055】(B)成分の固形分濃度は2〜60重量%
に調整されることが取扱上およびエマルションの安定性
から好ましい。
【0056】(A)成分の樹脂固形分100部に対し
て、(B)成分中の有機金属化合物が0.0001〜5
0部、好ましくは0.001〜30部用いられる割合
で、(B)成分を添加することが好ましい。0.000
1部未満では硬化活性が不十分であり、50部を超える
と耐水性などが低下する。
【0057】また、本発明においては、通常塗料に用い
られている、たとえば二酸化チタン、炭酸カルシウム、
炭酸バリウム、カオリンなどの白色顔料、カーボンブラ
ック、ベンガラ、シアニンブルーなどの有色系顔料など
の顔料、コロイダルシリカ、可塑剤、溶剤、分散剤、増
粘剤、消泡剤、防腐剤、紫外線吸収剤、造膜助剤などの
添加剤、エチルシリケート、メチルシリケートあるいは
それらの部分加水分解縮合物、アミノシラン、エポキシ
シランなどのシランカップリング剤を、必要に応じて前
記硬化性樹脂組成物に配合することができる。
【0058】また、市販されている水系の塗料を、本発
明の硬化性樹脂組成物に配合することができる。かかる
水系の塗料としては、たとえばアクリル系塗料、アクリ
ルメラミン系塗料などの熱硬化性アクリル塗料、アルキ
ッド塗料、エポキシ系塗料、フッ素樹脂塗料などが挙げ
られ、これらを配合した場合には、樹脂組成物を用いて
形成された塗膜の耐候性、耐酸性、耐溶剤性などを向上
させることができる。また、増粘剤などの添加剤を配合
することによって、本発明の硬化性樹脂組成物は接着
剤、粘着剤などの用途に用いることも可能である。
【0059】また、本発明においては、架橋剤として、
たとえばメラミン樹脂、イソシアネート化合物などを硬
化性樹脂組成物に添加し、速硬化性などを付与すること
もできる。
【0060】本発明の硬化性樹脂組成物を、たとえば浸
漬、吹付け、刷毛などを用いた塗布などの通常の方法に
よって被塗物に塗布し、常温でそのまま、または60〜
200℃程度で焼付けて硬化させ、塗膜を得ることがで
きる。
【0061】本発明の硬化性樹脂組成物は、たとえば建
築内外装用、メタリックベースあるいはメタリックベー
ス上のクリアーなどの自動車用、アルミニウム、ステン
レスなどの金属直塗用、ガラス直塗用、天然大理石、御
影石などの石材直塗用、スレート、コンクリート、瓦な
どの窯業系基材直塗用の塗料をはじめ、表面処理剤とし
て好適に使用し得るものである。
【0062】
【実施例】次に、本発明の硬化性樹脂組成物を実施例に
基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明はかかる
実施例のみに限定されるものではない。
【0063】製造例1〜3(エマルション(A)の製
造) 撹拌機、還流冷却器、チッ素ガス導入管及び滴下ロート
を備えた反応容器に、脱イオン水40部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム0.9部(製造例1)または
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェー
ト(Newcol−560SN)0.9部(製造例2お
よび製造例3)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル1部、ロンガリット0.35部、酢酸アンモニウ
ム0.5部、t−ブチルハイドロパーオキサイド0.2
部および下記[表1]に示す組成の混合物158部中の
20部を添加して初期仕込みを行なった。
【0064】この後、チッ素ガスを導入しつつ50℃に
昇温し、1時間加温後、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド0.5部および前記混合物158部中の残りの13
8部の混合物を滴下ロートにより3時間かけて等速滴下
した。
【0065】この後、1時間後重合を行ない、脱イオン
水を添加して樹脂固形分濃度が40重量%のエマルショ
ン(A−1、(製造例1))、(A−2、(製造例
2))及び(A−3、(製造例3))を得た。
【0066】
【表1】
【0067】製造例4〜9(エマルション(B)の製
造) 製造例1〜3と同様の反応容器に脱イオン水40部、仕
込みチッ素バブリングを1時間行なった後、Newco
l−560SN0.9部、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル1部、ロンガリット0.35部、酢酸ア
ンモニウム0.5部、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド0.2部および下記[表2]に示す組成の混合物15
8部中の20部を添加して初期仕込みを行なった。
【0068】この後、チッ素ガスを導入しつつ、50℃
に昇温し、1時間加温後、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド0.5部および前記混合物158部中の残りの1
38部の混合物を滴下ロートにより3時間かけて等速滴
下した。
【0069】この後、1時間後重合を行ない、脱イオン
水を添加して樹脂固形分濃度40重量%のエマルション
(b−1、(製造例4))、及び(B−2、(製造例
5))を得た。
【0070】また、エマルション(b−1)に対し下記
[表3]に示した割合で有機金属化合物を添加し、1時
間室温で撹拌した後50℃で1日保存し、前記エマルシ
ョン(b−1)に含浸させ、エマルション(B−3、
(製造例6))、エマルション(B−4、(製造例
7))、エマルション(B−5、(製造例8))、エマ
ルション(B−6、(製造例9))を得た。
【0071】下記[表4]に示した割合で(A)成分、
(B)成分を混合して硬化性樹脂組成物とし、該組成物
に関する硬化性、光沢性、保存安定性、及び成膜性など
の物性を、後述する評価方法で評価した。結果を[表
4]に併記した。
【0072】硬化性の評価 得られた組成物の所定量をポリエチレンシートに塗布
し、常温で7日間放置した後に、ポリエチレンシート上
に形成した塗膜のすべてを剥離し、これにより得た乾燥
塗膜をアセトンに1日浸漬し、アセトン浸漬後の塗膜の
残存率をゲル分率として表わした。
【0073】光沢性の評価 得られた組成物にさらにCS−12(造膜助剤:チッソ
(株)製)を0.4部添加し、ガラス板上に150μm
のアプリケータで組成物を塗布し、1日後に、60°光
沢を測定した。
【0074】保存安定性の評価 得られた組成物の粘度(cp)を、初期および50℃、
1ヶ月保存後に、B型粘度計(23℃)を用いて測定し
た。また、液の状態を目視により観察した。
【0075】成膜性の評価 50℃で1ヶ月保存した組成物に、エマルション(A)
10部に対してCS12を0.4部の割合で添加し、ガ
ラス板上に150μmのアプリケーターで塗布し5℃に
保存し、ワレの発生を観察した。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化剤添
加時あるいはその後において凝集体の発生はなく、また
保存安定性に優れ、長期保存後も成膜性は低下せず、す
なわち1液化が可能である。
【0080】しかも、硬化性、光沢性にも優れ、従来の
アルコキシシリル基含有エマルションに比べ、性能面で
大幅に改善されたものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/00 C08L 43/04 C09D 133/00 C09D 143/00 C08F 230/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I) 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、
    はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ア
    シロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコ
    キシ基またはアミノ基、aは0〜2の整数を示す(ただ
    し、RおよびXがそれぞれ2以上ある場合には、こ
    れらは同一または相異なる)。)で表わされるシリル基
    を含有するビニル系重合体であって、前記重合体がアル
    コキシシリル基を含有するビニル系単量体1〜30重量
    %、ポリオキシエチレン鎖を有する親水性ビニル系単量
    体0.1〜10重量%および残部他のビニル系単量体か
    らなる重合成分を、ポリオキシエチレン鎖を含有するア
    ニオン系界面活性剤を用いて共重合してなる共重合体
    エマルション、及び (B)有機スズ化合物、有機アルミニウム化合物、有機
    チタン化合物、有機ジルコニウム化合物から選ばれる有
    機金属化合物を含有するエマルションからなる硬化性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】前記(B)成分のエマルションを調製する
    際に使用する樹脂が、請求項1記載の一般式(I)で表
    わされるシリル基を含有するビニル系単量体を20重量
    %以下の割合で含有するビニル系単量体の乳化重合体で
    あることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】前記重合体が、C数4以上のアルキル基を
    有するアルキルメタクリレート及びC数4以上のシクロ
    アルキル基を有するシクロアルキルメタクリレートより
    選ばれる少なくとも1種を、全重合成分100重量部に
    対して60重量部以上用いて共重合することにより得ら
    れた共重合体である請求項1または2に記載の硬化性樹
    脂組成物。
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