JP3411460B2 - 車両用運転状況監視装置 - Google Patents

車両用運転状況監視装置

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JP3411460B2
JP3411460B2 JP01327097A JP1327097A JP3411460B2 JP 3411460 B2 JP3411460 B2 JP 3411460B2 JP 01327097 A JP01327097 A JP 01327097A JP 1327097 A JP1327097 A JP 1327097A JP 3411460 B2 JP3411460 B2 JP 3411460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運転者の運
転状況を監視し、必要に応じて警告を発する車両用運転
状況監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のステアリングの操舵量及び車速に
基づいて、運転者の応答遅れ時間及び車両位置と走行車
線との偏差量を推定し、該推定した応答遅れ時間及び偏
差量と正常状態における応答遅れ時間及び偏差量とを比
較して、運転者の運転状況(例えば運転者の居眠りや疲
労による運転能力の低下による異常な操舵状態)を判定
するようにした運転状況監視装置が、従来より知られて
いる(特開平5−85221号公報)。
【0003】この装置では、前記偏差量などの特性値の
平均値や標準偏差などを算出する統計処理が行われ、該
処理後の特性値を用いて運転者の操舵異常が判定され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、統計処
理を行う場合、例えば10個の検出データの平均値を算
出し、その平均値を基準値を比較して運転状況の判定を
行う場合には、運転開始当初の検出データの少ない状態
で、いかにして平均値を算出するかが問題となる。上記
公報にはこの点についての記載はないが、一般には、例
えば検出データが2個得られた時点では、その2個の検
出データの平均値を用いて判定が行われる。そのため、
運転開始当初において実際には運転状況が異常でないに
も拘わらず、異常と誤判定する可能性が高くなるという
問題があった。
【0005】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、統計処理を用いて運転状況の判定を行う場合に、
運転開始当初における誤判定を防止することができる車
両用運転状況監視装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、車両の運転者の運転状況を監
視する車両用運転状況監視装置において、前記車両の挙
動に応じた運転状況値、前記運転者の操作状況に応じた
運転状況値及び前記運転者の状態に応じた運転状況値の
少なくとも1つの運転状況値を検出する運転状況値検出
手段と、複数の記憶値を順次格納するためのリングバッ
ファと、サンプリング時点をずらして検出した複数の前
記運転状況値をサンプリング時点毎に前記リングバッフ
ァに順次格納更新し、前記リングバッファに格納された
前記運転状況値について統計処理を行う統計処理手段
と、前記統計処理結果に基づいて前記運転者の運転状況
が適正か否かを判定する判定手段と、前記車両の車速を
検出する車速検出手段と、検出した車速が所定上下限値
の範囲内にあるとき、前記判定手段による判定を許可す
る判定許可手段とを備え、前記統計処理手段は、前記車
両の運転開始時に前記統計処理の対象とする複数の運転
状況値の初期値として、異常と判定し難い所定値を設定
し、以後は前記運転状況値の検出に伴って前記初期値
検出した運転状況値に順次更新して、前記統計処理
を行うことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用運転状況監視装置において、前記統計処理手段
は、前記所定値を0とすることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用運転状況監視装置において、前記統計処理手段
は、前記統計処理として平均値演算を行うことを特徴と
する。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用運転状況監視装置において、前記統計処理手段
は、前記統計処理として標準偏差演算を行うことを特徴
とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用運転状況監視装置において、前記運転状況値検
出手段は、前記運転状況値として、前記車両の挙動を示
すパラメータ値、前記運転者の操作状況を示すパラメー
タ値及び前記運転者の状態を示すパラメータ値の少なく
とも1つと、所定基準値との偏差量を用いることを特徴
とする。
【0011】
【0012】請求項に記載の発明は、請求項に記載
の車両用運転状況監視装置において、前記統計処理手段
は、前記検出した車速が前記所定下限値を下回ったとき
は、前記初期値設定を行うことを特徴とする。
【0013】請求項に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用運転状況監視装置において、前記車両のヨーレ
ートを検出するヨーレート検出手段と、検出したヨーレ
ートが所定ヨーレート以下のとき、前記判定手段による
判定を許可する判定許可手段とを備えることを特徴とす
る。
【0014】請求項8に記載の発明は、車両の運転者の
運転状況を監視する車両用運転状況監視装置において、
前記車両の挙動に応じた運転状況値、前記運転者の操作
状況に応じた運転状況値及び前記運転者の状態に応じた
運転状況値の少なくとも1つの運転状況値を検出する運
転状況値検出手段と、複数の記憶値を順次格納するため
のリングバッファと、サンプリング時点をずらして検出
した複数の前記運転状況値をサンプリング時点毎に前記
リングバッファに順次格納更新し、前記リングバッファ
に格納された前記運転状況値について統計処理を行う統
計処理手段と、前記統計処理結果に基づいて前記運転者
の運転状況が適正か否かを判定する判定手段とを備え、
前記統計処理手段は、前記車両の運転開始時に前記統計
処理の対象とする複数の運転状況値の初期値として、異
常と判定し難い所定値を設定し、以後は前記運転状況値
の検出に伴って前記初期値を、検出した運転状況値に順
次更新して、前記統計処理を行い、前記運転状況値検出
手段は、前記運転状況値として、前記車両の挙動を示す
パラメータ値、前記運転者の操作状況を示すパラメータ
値及び前記運転者の状態を示すパラメータ値の少なくと
も1つと、所定基準値との偏差量を用いることを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0016】図1は本発明の実施の一形態にかかる車両
用運転状況監視装置の構成を示すブロック図であり、本
装置は内燃エンジンや電動モータ等の原動機で駆動さ
れ、ステアリングを有する車両に搭載されている。同図
において、マイクロコンピュータ1の入力側には、当該
車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ10と、
当該車両の走行速度を検出する車速センサ12及び当該
車両の運転者の車線変更の意志を検出するためのウイン
カスイッチ11が接続されている。また、マイクロコン
ピュータ1の出力側には、運転者の運転状況の監視中に
おいて必要に応じて警報を発する警報部24が接続され
ている。この警報部24は、例えばランプ、ブザー、音
声発生器などで構成される。
【0017】マイクロコンピュータ1の信号メモリ部1
4、基準線推定部16、横変位量算出部19、偏差量算
出部20、運転能力推定部21及び判断部22は、マイ
クロコンピュータ1が有する機能をブロックとして示し
たものである。
【0018】信号メモリ部14は前記センサ10、12
及びスイッチ11からの入力信号を記憶し、現在から過
去T1秒間(例えば30秒間)のヨーレートデータ及び
車速データをT2秒(例えば10秒)毎に更新して、基
準線算出部16に出力する。
【0019】基準線算出部16は、入力されたヨーレー
トYR(図2(a)参照)を時間積分して、ヨー角YA
(同図(b)参照)に変換し、さらにこのヨー角YAの
データに基づいて基準線(同図(b)の破線参照)を算
出する。この算出は具体的には以下のように周知の最小
自乗法を用いて行う。
【0020】例えば、時刻t1,t2,t3においてヨ
ー角YA1,YA2,YA3というデータ得られたとす
ると、基準線を1次式で近似する場合は、 YA1=b1+b2t1+e1 YA2=b1+b2t2+e2 YA3=b1+b2t3+e3 とする。ここで、e1〜e3は残差であり、これら残差
の自乗和が最小となるように、b1,b2を決定する。
また、2次式で近似する場合は、 YA1=b1+b2t1+b3t12 +e1 YA2=b1+b2t2+b3t22 +e2 YA3=b1+b2t3+b3t32 +e3 として、残差の自乗和が最小となるようにb1〜b3を
決定する。また、3次式で近似する場合は、 YA1=b1+b2t1+b3t12 +b4t13 +e
1 YA2=b1+b2t2+b3t22 +b4t23 +e
2 YA3=b1+b2t3+b3t32 +b4t33 +e
3 として、残差の自乗和が最小となるようにb1〜b4を
決定する。
【0021】なお、データの数が多い場合には同様にし
てさらに次数を上げて近似を行う。
【0022】本実施の形態では、先ず1次式で基準線を
求め、ヨー角YAから基準線に対応する基準ヨー角を差
し引いて修正ヨー角YAM(図2(c)参照)を算出し
て、横変位量算出部19に出力する。
【0023】横変位量算出部19は、先ず修正ヨー角Y
AM及び車速Vを下記式に適用して横変位微分量DYK
(図2(d)参照)を算出する。
【0024】DYK=V×sin(YAM) さらにこの横変位微分量DYKを時間積分することによ
り、横変位量YKを算出する(図2(e))。そして横
変位量YKの最大値YKMAXと最小値YKMINとの
差が所定値α2以上のときは、前記基準線の近似次数を
上げて再度基準線をもとめて、横変位量YKの算出し、
これを(YKMAX−YKMIN)<α2が成立するま
で繰り返す。ただし、本実施形態では、後述するように
所定次数k0以上の近似は行わないようにしている。
【0025】偏差量算出部20は、横変位量YKに基づ
いて偏差量ΔDIF2を算出する。偏差量ΔDIF2
は、例えば図2(e)に斜線を付した部分の面積(横変
位量YKの絶対値の時間積分値)として算出するが、Y
K値の標準偏差や最大値と最小値との差を用いてもよ
い。
【0026】運転能力推定部21は、偏差量ΔDIF2
を用いた統計処理を行って運転者の能力の推定し、判断
部22は、その推定結果とウインカ操作の有無とに応じ
て運転状況を判断し、異常と判定したときは、警報部2
4に警報を発するよう指令する信号を出力する。
【0027】以上のように本実施の形態では、検出した
ヨー角YAに基づいて基準線を算出し、この基準線から
のずれを表す横変位量YKから算出した偏差量ΔDIF
2に基づいて運転状況を判定するので、路面の状況や運
転者の個人差に拘わらず正確に判定することができる。
さらに、ウインカの作動状態も考慮して警報を発するよ
うにしたので、運転者が意図した進路変更時に異常と誤
判断することを防止することができる。
【0028】図3及び4はマイクロコンピュータ1にお
ける処理の手順を示すフローチャートであり、上述した
基準線推定部16、横変位量算出部19、偏差量算出部
20、運転能力推定部21及び判断部22の機能は、具
体的にはマイクロコンピュータ1のCPUにおける図3
及び4の処理により実現される。
【0029】先ずステップS1では、サンプルデータの
初期化を行う。具体的には、後述する統計処理に使用す
る複数の検出した偏差量ΔDIF2を順次格納するため
のリングバッファの記憶値を全て「0」に設定する。す
なわち、N(>2)個のサンプルデータを用いて統計処
理を行う場合には、リングバッファ内のN個の記憶値を
すべて「0」とする(図7、時刻t0参照)。続くステ
ップS2では、近似次数kを「0」に初期化し、次いで
T1秒間のヨーレートYR及び車速VをT2秒毎に取り
込む(ステップS3)。そしてT1秒間に取り込んだ車
速Vの最小値VMINが第1所定車速V1(例えば30
km/h)以下か否かを判別し(ステップS4)、VM
IN≦V1であるときは、ステップS1に戻る。
【0030】一方VMIN>V1であるときは、車速V
の最大値VMAXが第1所定車速V1より高い第2所定
車速V2(例えば120km/h)以上か否かを判別し
(ステップS5)、VMAX≧V2であるときは、前記
ステップS2に戻る。またVMAX≦V2であるとき
は、ヨーレートYRの最大値YRMAXが所定ヨーレー
トYR0より大きいか否かを判別し(ステップS6)、
YRMAX>YR0であるときは、ステップS7以下の
処理で次数kが所定次数k0(例えば3)以上となる可
能性が高いので、演算量軽減のため前記ステップS2に
戻る。
【0031】ステップS6でYRMAX≦YR0である
ときは、次数kを「1」だけインクリメントして(ステ
ップS7)、次数kが所定次数k0より小さいか否かを
判別する(ステップS8)。当初はk<k0であるの
で、基準線の算出(ステップS9)及び横変位量YKの
算出を行う(ステップS10)。そして、横変位量YK
の最大値YKMAXと最小値YKMINとの差が所定値
α2より小さいか否かを判別し(ステップS11)、
(DYKMAX−DYKMIN)≧α2であるときは、
ステップS7に戻り、基準線の近似の次数を1次上げて
再度基準線の算出を行い、ステップS11の答が肯定
(YES)となるまで繰り返す。ただし、ステップS8
でk=k0となったときは、前記ステップS2に戻る。
【0032】ステップS11で(YKMAX−YKMI
N)<α2となると、ステップS12(図4)に進んで
偏差量ΔDIF2(図2(e)の斜線部の面積)を算出
し、次いでこの偏差量ΔDIF2に基づいて運転者の運
転能力を推定する(ステップS13)。この推定は具体
的には以下のようにして行う。
【0033】先ず偏差量ΔDIF2の算出を、ヨーレー
トYR及び車速Vのサンプリング時期を変えてm回(例
えば6回)とn回(例えば12回)行い、算出した偏差
量ΔDIF2を順次リングバッファに格納する。次いで
m個のΔDIF2値の平均値ΔDIFAVE及び標準偏
差σDIF及びn個のΔDIF値の平均値ΔDIFAV
E3を算出する。そして、平均値ΔDIFAVEが所定
偏差量ΔDIFTHより大きいか否か、及び標準偏差σ
DIFが所定閾値σTHより大きいか否かに応じて図5
に示すように運転能力レベルA〜Dを決定する。ここ
で、ΔDIFAVE≦ΔDIFTH且つσDIF≦σT
Hであるときは、偏差量が平均して小さく且つそのばら
つきも小さいので、最も運転能力が高い状態と推定する
(レベルA)。一方、ΔDIFAVE>ΔDIFTH且
つσDIF≦σTHであるときは、偏差量が平均して大
きく且つそのばらつきが小さいので、最も運転能力が低
い状態と推定する(レベルD)。また、σDIF>σT
Hであるときは、ΔDIFAVE値が小さい方が運転能
力が高いと推定し、ΔDIFAVE≦ΔDIFTHであ
るときをレベルB、ΔDIFAVE>ΔDIFTHであ
る時をレベルCとする。
【0034】さらに、m個のΔDIF2値の中で所定値
を越えるものの数NOV(=0〜m)を求め、このNO
V値に応じて運転能力レベルE〜Iを決定する。すなわ
ち、m=4の場合には、NOV=0,1,2,3,4に
対応して運転能力をそれぞれE,F,G,H,Iとす
る。
【0035】そして、上記運転能力レベルA〜C及びE
〜Iに基づいて、、図6に示すように総合的な運転能力
の判定を行う。すなわちn個のΔDIF2値の平均値Δ
DIFAVE3の所定閾値をΔDIF3THとすると、
レベルA,B且つE,またはΔDIFAVE3<ΔDI
F3THのときは「正常」と判定し、レベルA,B且つ
F,G且つΔDIFAVE3≧ΔDIF3THのときま
たはレベルC且つE,F,G且つΔDIFAVE3≧Δ
DIF3THのときは「警告レベル1」と判定し、レベ
ルA,B,C且つH,I且つΔDIFAVE3≧ΔDI
F3THのとき、またはレベルD且つΔDIFAVE3
≧ΔDIF3THのときは「警告レベル2」と判定す
る。
【0036】なお、n個のΔDIF2値の平均値ΔDI
FAVE3を用いずに、レベルA,B且つEのときは
「正常」と判定し、レベルA,B且つF,Gのときまた
はレベルC且つE,F,Gのときは「警告レベル1」と
判定し、レベルA,B,C且つH,Iのときまたはレベ
ルDのときは「警告レベル2」と判定するようにしても
よい。
【0037】このようにして、複数の偏差量ΔDIF2
の平均値及び標準偏差(ばらつき)に基づいて運転者の
運転能力を判定することにより、より正確に運転能力を
判定(推定)することができる。
【0038】図4に戻り、ステップS14では、運転能
力が低いか否か、すなわちステップS13で推定した運
転能力が警告レベル1又は2であるか否かを判別し、こ
の答が肯定(YES)のときは、ウインカが操作されて
いるか否かを判別する(ステップS15)。その結果、
運転能力が警告レベル1又は2でないとき又はウインカ
が操作されているときは、直ちにステップS2に戻り、
運転能力が警告レベル1又は2であって、ウインカが操
作されていないときは、運転状況が異常であると判定し
て、警報を発するよう指令する信号を警報部24に出力
し(ステップS16)、ステップS2に戻る。
【0039】この場合、警告レベル2のときは、警告レ
ベル1のときより警告音を大きくしたり、ランプ点灯と
ブザー発音とを両方行うようにすること等が望ましい。
さらに、警告レベル2のときは、車速を減速させるとい
ったフェールセーフアクションを行うようにしてもよ
い。
【0040】なお、ステップS4〜S6の判定には、車
速Vの最小値VMIN若しくは最大値VMAXまたはヨ
ーレートYRの最大値YRMAXに代えて、平均値VA
VEまたはYRAVEを用いてもよい。
【0041】以上のように本実施の形態によれば、複数
の偏差量ΔDIF2の平均値ΔDIFAVE,ΔDIF
AVE3及び標準偏差σDIFに基づいて運転者の運転
能力を判定することにより、より正確に運転能力を判定
(推定)することができ、さらにきめの細かい警告及び
フェールセーフアクションが可能となる。また、平均値
ΔDIFAVE,ΔDIFAVE3及び標準偏差σDI
Fを算出するためのΔDIF2値(n個及びm個のリン
グバッファ記憶値)を、判定処理開始時にすべて「0」
に初期化する、すなわち偏差量ΔDIF2=0であって
基準線からのずれがない状態に初期化する(ステップS
1)ようにしたので、運転開始当初において異常と誤判
定することを防止することができる。
【0042】より具体的には、例えばN=6の場合にサ
ンプルデータdi(i=1,2,3,…)(上述した例
ではΔDIF2に対応する)を記憶するリングバッファ
の記憶値は、図7に示すように、時間経過に伴って変化
する。すなわち、処理開始時(時刻t0)にすべて
「0」に初期化され、サンプルデータdiが得られる毎
に、順次初期値「0」がサンプルデータdiに更新され
る。これにより、例えば時刻t1における平均値AVE
1は、(0+d1)/6となり、時刻t3における平均
値AVE3は、(0+d1+d2+d3)/6となり、
時刻t6における平均値AVE6は、(d1+d2+d
3+d4+d5+d6)/6となる。したがって、例え
ば時刻t3において、AVE3=(d1+d2+d3)
/3とする場合に比べて、異常と誤判定する可能性を低
下させることができる。
【0043】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、
ステップS1の初期化処理で、統計処理のためのサンプ
ルデータをすべて「0」に初期化するようにしたが、0
より若干大きい所定値に設定するようにしてもよい。す
なわち、運転状況を異常と判定し難い値に設定すればよ
い。
【0044】また、上述した実施形態においては、車両
の挙動を表すパラメータとして横変位量YKを用いた
が、横変位微分量DYKを用いて同様の処理を行うよう
にしてもよい。
【0045】また、上述した実施形態では、当該車両の
挙動を表わすパラメータΔDIF2を用いて統計処理を
行って、運転状況の異常を判定する場合において、判定
処理開始時に統計処理のためのサンプルデータを、異常
と判定し難い所定値に初期化するようにしたが、この初
期化手法は、以下に述べるような他の異常判定手法にお
いて統計処理を行って判定する場合にも適用することが
できる。
【0046】例えば、特公昭54−24569号公報に
示されるような、ステアリングとアクセルの操作頻度に
基づいて居眠りを判定する手法、特公平4−75560
号公報に示されるような、運転者の上***置をカメラで
検出し、その位置の周期的変動に基づいて居眠り判定を
行う手法、特開平5−24460号公報に示されるよう
な運転者の皮膚電位を検出し、緊張状態と覚醒度低下状
態を検出する手法、特開平5−96971号公報に示さ
れるような、運転者の脳波、顔の表情、体温等の生体情
報に基づいて居眠りを検出する手法、あるいは特開平5
−69757号公報に示されるような、カメラによって
走路前方を撮影することにより、横変位を検出し、その
横変位に基づいて居眠りを検出する手法等において、上
述したような統計処理のための初期化処理を行うように
してもよい。すなわち、車両の挙動のみならず、運転者
の運転操作状態や運転者の状態(姿勢、体温等)による
異常運転の判定にも適用可能である。
【0047】また、上述した実施形態において、ウィン
カが操作されたか否かの判別(図4のステップS15)
は、ヨーレートYR及び車速Vのデータ取得処理(図3
のステップS2)の直後に行うようにし、ウィンカ操作
がされたときは、基準線算出等の処理を行うことなく直
ちにステップS2に戻るようにしてもよい。
【0048】また、上述した実施の形態では、運転者へ
の警告は、運転者の視覚又は聴覚に訴えるものを使用し
たが、これに限るものではなく、運転者に直接作用する
方法、例えばシートを振動させたり、シートベルトに張
力を加えたり、あるいは特定の香りを車室内に放出した
り、空調装置の作動状態を変更したりするようにしても
よい。これにより、運転状況の悪化をより確実に運転者
に知らせることができる。
【0049】また、上述した実施の形態では、ヨーレー
トセンサ10によりヨーレートを検出したが、これに代
えて、車輪速センサ及び車速センサの出力、又はステア
リングの操舵角を検出する操舵角センサ及び横方向加速
度センサの出力等を用いてヨーレートを算出するように
してもよい。
【0050】また、上述した実施の形態では、ヨー角Y
Aに基づいて基準線を推定したが、ヨーレートYR、又
は横変位量YKに基づいて基準線を推定してもよい。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の車
両用運転状況監視装置によれば、サンプリング時点をず
らして検出した複数の運転状況値について統計処理が行
われ、この統計処理結果に基づいて運転者の運転状況が
適正か否かを判定され、車両の運転開始時に前記統計処
理の対象とする複数の運転状況値の初期値として、異常
と判定し難い所定値が使用され、以後は運転状況値の検
出に伴って前記初期値を検出した運転状況値に順次更新
して、前記統計処理が行われるので、サンプルデータの
少ない運転開始当初などにおける誤判定を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる車両用運転状況
監視装置の構成を示すブロック図である。
【図2】検出データ及び検出データに基づいて算出され
るパラメータの推移を示す図である。
【図3】図1のマイクロコンピュータで実行される処理
の手順を示すフローチャートである。
【図4】図1のマイクロコンピュータで実行される処理
の手順を示すフローチャートである。
【図5】運転者の運転能力レベルを決定するためのマッ
プを示す図である。
【図6】運転者の運転能力レベルを決定するためのマッ
プを示す図である。
【図7】統計処理に使用するリングバッファの記憶値の
推移を示す図である。
【符号の説明】
1 マイクロコンピュータ(統計処理手段、判定手段) 10 ヨーレートセンサ(運転状況値検出手段) 11 ウインカスイッチ 12 車速センサ(運転状況値検出手段) 24 警報部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−249600(JP,A) 特開 平6−179334(JP,A) 特開 平7−9880(JP,A) 特開 平6−293228(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/16 B60K 25/00 - 28/16 G06B 19/00 - 21/24

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運転者の運転状況を監視する車両
    用運転状況監視装置において、 前記車両の挙動に応じた運転状況値、前記運転者の操作
    状況に応じた運転状況値及び前記運転者の状態に応じた
    運転状況値の少なくとも1つの運転状況値を検出する運
    転状況値検出手段と、 複数の記憶値を順次格納するためのリングバッファと、 サンプリング時点をずらして検出した複数の前記運転状
    況値をサンプリング時点毎に前記リングバッファに順次
    格納更新し、前記リングバッファに格納された前記運転
    状況値について統計処理を行う統計処理手段と、 前記統計処理結果に基づいて前記運転者の運転状況が適
    正か否かを判定する判定手段と、 前記車両の車速を検出する車速検出手段と、 検出した車速が所定上下限値の範囲内にあるとき、前記
    判定手段による判定を許可する判定許可手段とを備え、 前記統計処理手段は、前記車両の運転開始時に前記統計
    処理の対象とする複数の運転状況値の初期値として、異
    常と判定し難い所定値を設定し、以後は前記運転状況値
    の検出に伴って前記初期値を、検出した運転状況値に順
    次更新して、前記統計処理を行うことを特徴とする車両
    用運転状況監視装置。
  2. 【請求項2】 前記統計処理手段は、前記所定値を0と
    することを特徴とする請求項1に記載の車両用運転状況
    監視装置。
  3. 【請求項3】 前記統計処理手段は、前記統計処理とし
    て平均値演算を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    車両用運転状況監視装置。
  4. 【請求項4】 前記統計処理手段は、前記統計処理とし
    て標準偏差演算を行うことを特徴とする請求項1に記載
    の車両用運転状況監視装置。
  5. 【請求項5】 前記運転状況値検出手段は、前記運転状
    況値として、前記車両の挙動を示すパラメータ値、前記
    運転者の操作状況を示すパラメータ値及び前記運転者の
    状態を示すパラメータ値の少なくとも1つと、所定基準
    値との偏差量を用いることを特徴とする請求項1に記載
    の車両用運転状況監視装置。
  6. 【請求項6】 前記統計処理手段は、前記検出した車速
    が前記所定下限値を下回ったときは、前記初期値設定を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用運転状況
    監視装置。
  7. 【請求項7】 前記車両のヨーレートを検出するヨーレ
    ート検出手段と、検出したヨーレートが所定ヨーレート
    以下のとき、前記判定手段による判定を許可する判定許
    可手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車
    両用運転状況監視装置。
  8. 【請求項8】 車両の運転者の運転状況を監視する車両
    用運転状況監視装置において、 前記車両の挙動に応じた運転状況値、前記運転者の操作
    状況に応じた運転状況値及び前記運転者の状態に応じた
    運転状況値の少なくとも1つの運転状況値を検出する運
    転状況値検出手段と、複数の記憶値を順次格納するためのリングバッファと、 サンプリング時点をずらして検出した複数の前記運転状
    況値をサンプリング時点毎に前記リングバッファに順次
    格納更新し、前記リングバッファに格納された前記運転
    状況値について統計処理を行う統計処理手段と、 前記統計処理結果に基づいて前記運転者の運転状況が適
    正か否かを判定する判定手段とを備え、 前記統計処理手段は、前記車両の運転開始時に前記統計
    処理の対象とする複数の運転状況値の初期値として、異
    常と判定し難い所定値を設定し、以後は前記運転状況値
    の検出に伴って前記初期値を、検出した運転状況値に順
    次更新して、前記統計処理を行い、 前記運転状況値検出手段は、前記運転状況値として、前
    記車両の挙動を示すパラメータ値、前記運転者の操作状
    況を示すパラメータ値及び前記運転者の状態を示すパラ
    メータ値の少なくとも1つと、所定基準値との偏差量を
    用いることを特徴とする車両用運転状況監視装置。
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