JP3407474B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換器の製造方法

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JP3407474B2
JP3407474B2 JP12504595A JP12504595A JP3407474B2 JP 3407474 B2 JP3407474 B2 JP 3407474B2 JP 12504595 A JP12504595 A JP 12504595A JP 12504595 A JP12504595 A JP 12504595A JP 3407474 B2 JP3407474 B2 JP 3407474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は流体間での熱交換を行
なわせる主として空調用の熱交換器の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば気体間での熱交換を行なわせる熱
交換器としては、特公昭47ー19990号公報や特公
昭54ー1054号公報及び特公昭51ー2131号公
報に開示されているようなものが広く採用されている。
これらのいずれも伝熱性と通湿性とを有する仕切板(伝
熱性のみを有するものであることもある)を間隔板を挟
んで所定の間隔をおいて複数層に重ね合わせた基本構造
を採っている。仕切板は方形の平板で、間隔板は投影平
面が仕切板に一致する鋸波状又は正弦波状の波形を成形
した波板となっており、間隔板を仕切板の間にその波形
の成形方向を交互に90度違えて挟着し、一次気流と二
次気流を通す熱交換通路をこれらの各層間に交互に構成
している。
【0003】上記構成の熱交換器では、各層ごとに交互
に形成され相互に独立した二系統の熱交換通路にそれぞ
れ一次気流と二次気流を導通させることにより、一次気
流と二次気流との間で気流のそれぞれの保有する温度と
湿度とが同時かつ連続的に交換される。そして、特公昭
51―42334号公報や特公昭62―35596号公
報、さらには特開平6―109395号公報や特開平6
―123579号公報に開示されているように熱交換機
能の主体となる仕切板に関する多くの工夫もなされ、高
い熱交換効率が得られるところまで技術革新が進み、空
調分野において大きな貢献を果すに至っている。
【0004】しかしながら、空調装置への小型化高性能
化の要請は強く、その要請の基に更に熱交換器の熱交換
効率を一段と高めることが課題となっており、仕切板や
間隔板についての材質の改良や薄肉化など熱交換効率を
向上させるための多くの工夫や試行が行なわれている。
しかし、もともと上記したような熱交換器はその基本構
造がシンプルで既に完成度もかなり高くなっていること
から、仕切板の材質の改良や薄肉化の方向ではもはや上
記した課題を達成することは殆ど無理である。
【0005】こうした中で、例えば特開昭60―288
8号公報、実開平5―52568号公報、実開平5―5
2567号公報に示されているような熱交換に関する有
効面積を大きく拡大しようとする方向の技術が提唱され
ている。特開昭60―2888号公報のものは、波板を
交互に山部分が接触するように重ねたものを、同方向に
両端にスペーサを挟み込んで積層したものである。これ
は伝熱面が波板で平板でないので伝熱面積が広くなるも
のの、一方の通路は直線状になるが、多方の通路は波形
と直交し凹凸が臨むものになってしまい、一次流体と二
次流体が全く異った流れ方をすることと、接着によりで
きる熱交換阻害箇所が広いため性能はそれ程期待できな
い。また、波板の山同士を全て正確に対応させること
は、ピッチの小さい波板でははなはだ難しく生産性も低
い。
【0006】実開平5―52568号公報、実開平5―
52567号公報に示されているものは、図9に示すよ
うに波形の素子シート101を互いに波形が交差するよ
うに積層し、素子シート101の端面の谷部を互い違い
に閉鎖して構成したものである。これは、間隔板に相当
する部材なしに波形の素子シート101のみで構成でき
るうえ、熱交換に関する有効面積も格段に広がり高性能
化及びコンパクト化に有効なものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した間隔板を廃
し、波板だけを積層した高性能化の期待がもてる熱交換
器にも大きな克服すべき問題点がある。即ち、素子シー
ト101の端面の谷部を互い違いに閉鎖することが実際
にははなはだ難しく、空調装置に適用するこの種の熱交
換器では、素子シート101の波形の高さ及びピッチは
それぞれ2.5mm程度や4〜6mm程度と小さく、そ
の厚さも坪量100程度と薄いため一つ一つの谷部を閉
止することはほとんど無理なことである。実開平5―5
2568号公報のものは平面部102を作ることで、型
により閉鎖部も一体に成形するようにしているが、薄い
素子シート101と同等の閉止部では、送風による圧力
を受けて閉止した部分が開放してしまいかねない。
【0008】本発明は上記した従来の問題点を本質的に
解決しようとしてなされたもので、その課題とするとこ
ろは、第1には高性能にしてコンパクトで生産性の良い
熱交換器を容易に製造することができる製造方法を確立
することであり、大がかりな製造設備を要しない熱交換
器の製造方法を得ることであり、熱交換器のコストを低
減させることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、伝熱性を有するコルゲート板だけ
の積層により構成される階層構造体の熱交換器の製造に
あたり、波形を形成した長尺のコルゲート板をその波形
の走る方向に送り出しながら、幅寸法とほぼ同寸法の間
隔をおいて波形を横断する方向で片面の全ての谷部に樹
脂等のシール材を流し込んで各谷部を帯状又は線状に閉
塞した後、コルゲート板を裁断して、片面の両端に波形
を横断するようにその谷部がシール材の充填によって気
密状態に閉塞した平行四辺形のコルゲート板を形成し、
このコルゲート板を一層おきにその波形が交差するよう
に峰同士を接触させて複数層に重ね合わせる手段を採用
する。
【0010】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、伝熱性を有するコルゲート板だけの積層により構成
される階層構造体の熱交換器の製造にあたり、波形を形
成した長尺のコルゲート板をその波形の走る方向と直交
する方向に送り出しながら、その片面の幅方向の両端の
各谷部に樹脂等のシール材を流し込んで各谷部を帯状又
は線状に樹脂で閉塞した後、幅寸法とほぼ同寸法の間隔
で切断して片面の両端に波形を横断するようにその谷部
がシール材の充填によって気密状態に閉塞した平行四辺
形のコルゲート板を形成し、このコルゲート板を一層お
きにその波形が交差するように峰同士を接触させて複数
層に重ね合わせる手段を採用する。
【0011】前記課題を達成するために請求項3の発明
は、平行四辺形に裁断した伝熱性を有する金属板のコル
ゲート板だけを一層おきにその波形が交差するように峰
同士を接触させ複数層に重ね合わせて6面体の階層構造
体を形成し、この階層構造体の各積層面における波形の
積層方向に関する半分の谷部を一層おきに半田等の溶融
金属のシール材の流し込みにより閉塞し、各コルゲート
板の波形による一次流体通路と二次流体通路とが各層ご
とに交差状に出現するようにする手段を採用する。
【0012】前記課題を達成するために請求項4の発明
は、平行四辺形に裁断した伝熱性を有する金属板の波板
の片面の両端をその波形を横断するように各谷部を半田
等の溶融金属のシール材の流し込みにより気密状態に閉
塞したコルゲート板を、一層おきにその波形が交差する
ように峰同士を接触させて複数層に重ね合わせる手段を
採用する。
【0013】前記課題を達成するために請求項5の発明
は、請求項1にかかる手段における長尺のコルゲート板
の裁断箇所を、シール材を充填した充填部分のシール材
の幅の中央にする手段を採用する。
【0014】
【0015】
【作用】請求項1にかかる前記手段においては、長尺の
コルゲート板の送り出し方向と直交する方向において樹
脂等のシール材を間隔をおいて各谷部に流し込むだけで
気密状態に各谷部を一括して閉塞することができ、片面
の両端に波形を横断するようにその谷部がシール材の充
填によって閉塞した平行四辺形のコルゲート板を裁断
し、これを一層おきにその波形が交差するように複数層
に重ね合わせればコルゲート板だけの積層による熱交換
器が得られる。
【0016】請求項2にかかる前記手段においては、送
り出される長尺のコルゲート板の両端において樹脂等の
シール材を各谷部に流し込むだけで気密状態に各谷部の
両端を一括して閉塞することができ、片面の両端に波形
を横断するようにその谷部がシール材の充填によって閉
塞した平行四辺形のコルゲート板を裁断し、これを一層
おきにその波形が交差するように複数層に重ね合わせれ
ばコルゲート板だけの積層による熱交換器が得られる。
【0017】請求項3にかかる前記手段においては、コ
ルゲート板だけの6面体の階層構造体を形成した後で、
一括して階層構造体の各積層面における波形の積層方向
に関する半分の谷部を一層おきにシール材の流し込みに
より閉塞することができ、金属板のコルゲート板だけの
積層による熱交換器が得られる
【0018】請求項4にかかる前記手段においては、波
板の片面の両端をその波形を横断するように各谷部をシ
ール材の流し込みにより気密状態に閉塞して得られるコ
ルゲート板を一層おきにその波形が交差するように複数
層に重ね合わせるだけで金属板のコルゲート板だけの積
層による熱交換器が得られる。
【0019】請求項5にかかる前記手段においては、請
求項1にかかる作用とともに長尺のコルゲート板の裁断
において廃材となる部分がなくなる。
【0020】
【0021】
【実施例】まず始めに、この発明の製造方法によって製
造される熱交換器の構成について説明する。図1は最も
基本的な構成の熱交換器の全体を示す斜視図であり、図
2はこの熱交換器の構成要素であるコルゲート板を拡大
して示す斜視図である。即ち、この熱交換器1は伝熱性
を有する薄肉のコルゲート板2を一層おきにその波形が
交差(図例では直交交差である)するように峰同士を接
触させ複数層に重ね合わせて、隣接するコルゲート板2
の波形の峰3同士の接する箇所で接着し、重ね合わせた
各コルゲート板2の波形による通路が各層ごとに交差状
に出現する6面体の階層構造体として構成されている。
この階層構造体の各層の上記通路における当該通路を形
成している各コルゲート板2の波形により、積層方向に
隔てられる通路端の積層方向に関する片側(図1では上
半分である)は閉塞部4として気密にシール材5により
閉塞されている。
【0022】この熱交換器1の特徴は、基本的には複数
の同形同大のコルゲート板2の単純な積層のみで一次流
体イと二次流体ロとを流通させ得る相互に離隔された一
次流体通路6と二次流体通路7とが一層おきに構成され
ることで、換言すれば間隔を保持するスペーサなしにコ
ルゲート板2同士の間に一次流体通路6と二次流体通路
7とが形成されていることである。
【0023】コルゲート板2は図2に示すように平面形
状が平行四辺形に坪量100程度の伝熱材料で形成さ
れ、台形状や鋸歯状や三角波や正弦波状の波形が全面に
成形されている。閉塞部4は、後述するようにコルゲー
ト板2を積層した状態で当該部のみにシール材5を注入
する仕方や、積層前のコルゲート板2にシール材5によ
り予め閉塞部4を形成する仕方で形成されている。閉塞
部4を形成するシール材5はホットメルト樹脂等の気密
保持性のある樹脂や、コルゲート板2が金属板の場合は
半田等が使用されている。このようにコルゲート板2に
予め閉塞部4をシール材5の充填により形成しておく
と、コルゲート板2の波形がシール材5により拘束され
保形されるので、コルゲート板2の積層に際し波形の変
形等が起きにくく扱い易い。
【0024】上記構成のコルゲート板2同士を構造的な
依存関係を持たせず単純に波形が交互に交差するように
して積層すれば、階層構造体としての熱交換器1が構成
できる。この熱交換器1において、図1に示すように各
層ごとに交互に形成され相互に独立した一次流体通路6
と二次流体通路7とにそれぞれ一次流体イと二次流体ロ
を一方の開口端から導通させることにより、一次流体イ
と二次流体ロとの間で流体の流動を中断することなくそ
れぞれの保有する温度や湿度を連続的に交換させること
ができる。一次流体通路6も二次流体通路7もそれらの
内部には、流通方向に対して交差する方向の隣接するコ
ルゲート板2による波形が臨んでいるので、通過する一
次流体イも二次流体ロも乱流化される。一次流体イと二
次流体ロの乱流化は、伝熱面への接触回数の増加につな
がり、熱交換性能を向上させる方向に働く。
【0025】この熱交換器1における熱交換に機能する
伝熱面積はコルゲート板2によるため、従来の平板によ
る積層型熱交換器より同一投影平面において150%程
度まで増加させることができる。即ち、コルゲート板2
一枚当たりの伝熱面積の増加分に積層枚数を乗じた広大
な伝熱面積の増加が得られるため、すこぶる性能の高い
熱交換器となる。一次流体通路6と二次流体通路7の出
入口の開口面積は積層方向に関する片側が閉塞されるの
で狭くなるものの、熱交換に機能するコルゲート板2の
みで構成するためコンパクトであり、材料もスペーサを
要する従来のものに比べ30%〜40%も減少する。特
に、樹脂による閉塞部4は送風による圧力で剥がれたり
せず安定した構造であり気密性も高く維持できるので熱
交換器1としての信頼性は高いものとなる。
【0026】なお、コルゲート板2としては、無孔質伝
熱材であるアルミ板や薄鋼板等の金属やプラスチック板
の他、伝熱性と通湿性をあわせ持つ繊維性多孔質材又は
非繊維性多孔質材や透湿性があり透気性の小さい気体に
関する選択透過性を備えた多孔質伝熱材等が広く採用さ
れる。
【0027】次にこの発明の実施例として上記した構成
の熱交換器の製造方法について説明する。 実施例1 この実施例1の製造方法は、図3に示すように波形を形
成した長尺のコルゲート板8をその波形の走る方向に搬
送手段9により間欠的に送り出しながら、その幅寸法と
ほぼ同寸法の間隔をおいて波形を横断する方向に設けら
れたガンノズル等の充填手段10で片面の全ての谷部1
1にシール材5としてのホットメルト樹脂を流し込んで
各谷部11を帯状又は線状に一括して閉塞することを特
徴とするものである。充填手段10は図3に示すように
搬送手段9の上方に架設されていて、各谷部11に対応
する一列に並ぶノズル12を備え、谷部11を塞ぐに足
る量のホットメルト樹脂を一定時間毎に各谷部11に流
し込む。
【0028】搬送手段9における充填手段10の後段に
は、充填されたホットメルト樹脂を冷却する冷却手段1
3が設けられ、冷却手段13を通過することにより充填
されたホットメルト樹脂は硬化し谷部11に密着する。
この後、裁断手段14により長尺のコルゲート板8が順
次裁断され、片面の両端に波形を横断するようにその谷
部11がホットメルト樹脂の充填によって気密状態に閉
塞した図2に示すような平行四辺形のコルゲート板2が
形成される。裁断手段14は図例では長尺のコルゲート
板8の幅方向に動作するロットレスシリンダ15とこれ
に取り付けられたカッタ16とにより構成されている。
こうして形成されたコルゲート板2を一層おきにその波
形が交差するように複数層に重ね合わせれば、図1に示
すような熱交換器1が容易かつ能率的に得られる。
【0029】ホットメルト樹脂の充填量を調整して図4
に示すように帯状の充填部分17を形成し、この充填部
分17の中央で切断する方法を採ることにより、廃材の
でないより合理的な製造方法となる。
【0030】実施例2.この実施例2の熱交換器1の製
造方法は、実施例1の製造方法の長尺のコルゲート板8
の送り出し方向を変えたもので、これ以外の基本的な構
成は実施例1のものと同じである。従って、実施例1の
ものと同じ部分については同一の符号を用い詳細な説明
は省略する。
【0031】この実施例2は図5に示すように、長尺の
コルゲート板8をその波形の走る方向とは直交する方向
に搬送手段9で搬送するようにしたものである。従っ
て、充填手段10や冷却手段13はともに長尺のコルゲ
ート板8の両端に一つずつあればよく、製造設備が簡素
になる。ホットメルト樹脂が充填され冷却された後に、
裁断手段14により長尺のコルゲート板8をその幅寸法
に等しい間隔で切断すれば、実施例1と同様に図2に示
すコルゲート板2が形成できる。この場合、充填部分1
7を切断しないで済むので切断は容易である。これ以外
は実施例1の製造方法と同じであるのでその説明は省略
する。
【0032】実施例3.この実施例3の熱交換器1の製
造方法は、閉塞部4を階層構造に形成した後で形成する
ことを特徴とするものである。即ち、同形同大の平行四
辺形に裁断したコルゲート板2を一層おきにその波形が
交差するように複数層に重ね合わせて、隣接するコルゲ
ート板2の波形の峰3同士の接する箇所で接着して形成
した、階層構造体の各積層面における波形の積層方向に
関する半分の谷部11を一層おきにシール材5としての
ホットメルト樹脂を流し込んで閉塞することを特徴とす
るものである。この場合の充填手段10は、例えば図
6,7に示すように注入箇所に対応するノズル12を、
列配列させた複列のノズル列とこのノズル列間に閉塞し
ない谷部11を閉止する盲板18を備えた、上下動する
充填装置として構成する。各盲板18はバネで弾装さ
れ、各ノズル列が谷部11に突入した時に開放させる各
谷部を弾性的に閉止し、シール材5の付着を防ぐ。これ
により、一括して閉塞部4を形成することができ、図1
に示すような熱交換器1が容易かつ能率的に得られる。
プラスチック板や金属板のように剛性があり、波形の保
形性も良いコルゲート板2では、積層面の波形とノズル
列との整合性が得易いため、この製造方法の有効性が増
す。コルゲート板2が鋼板などの場合、溶融半田の流し
込みによって閉塞部4を形成してもよい。
【0033】実施例4.この実施例4の熱交換器1の製
造方法は、同形同大の平行四辺形に予め裁断したコルゲ
ート板2の波形の方向に交差する両端において、その波
形を横断するように各谷部11を片面についてシール材
5としてのホツトメルト樹脂の流し込みにより気密状態
に閉塞させ、図2に示すようなコルゲート板2を形成す
ることを特徴とする。こうして得たコルゲート板2を実
施例1や実施例2と同様に積層することにより図1に示
すような熱交換器1が得られる。プラスチック板や金属
板のように連続形態のものを具合良く裁断することがな
かなか難しい場合でもこの製造方法によれば容易に熱交
換器1を製造することができ、大がかりな製造設備も要
しない。
【0034】上記各実施例で示したコルゲート板2を互
いに非接着に積層して熱交換器を作る仕方もある。これ
は、それぞれそのコルゲート板2を拘束部材により拘束
状態にして積層するものである。即ち、各実施例により
示したようなコルゲート板2を底板と六面体の稜角部を
保持する断面アングル状の枠部を持つ枠体と蓋板とから
なる拘束部材に非接着の状態で収納する。相互間が接着
されず枠体内に積層された各コルゲート板2は、枠体へ
の蓋板の固着により底板と蓋板との間に押圧状態に収納
される。このような構成の熱交換器1では、接着剤によ
りできる熱交換阻害箇所がなくなるためより熱交換、特
に潜熱交換に関する性能が向上する。
【0035】また、上記各実施例で示したコルゲート板
2のうち材料が紙類のように剛性が低く波形の保形性も
低いものに対しては、それぞれ裁断前か裁断後にそのコ
ルゲート板2の少なくとも片面の中央に、図8に示すよ
うに波形の峰3同士を谷部11を跨いで連結するリボン
状の補強部材19を接着することにより、波形の保形性
が増し製造し易くなり、熱交換器1の品質も向上する。
【0036】
【発明の効果】以上実施例による説明からも明らかなよ
うに、請求項1の発明によればコルゲート板だけの積層
による高性能で品質の良い熱交換器が大がかりな設備な
しに能率的に製造できる。
【0037】請求項2の発明によれば、コルゲート板だ
けの積層による高性能で品質の良い熱交換器が大がかり
な設備なしに能率的に製造できる。
【0038】請求項3の発明によれば、金属板のコルゲ
ート板だけの積層による高性能で品質の良い熱交換器が
能率的に製造できる。
【0039】請求項4の発明によれば、金属板のコルゲ
ート板だけの積層による高性能で品質の良い熱交換器が
大がかりな設備なしに能率的に製造できる。
【0040】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
にかかる効果とともにコルゲート板の裁断において廃材
となる部分がなくなり、熱交換器のコストを低減でき
る。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の製造方法で得られる基本的
な構成の熱交換器を示す斜視図である。
【図2】熱交換器の構成要素であるコルゲート板を単独
に示す斜視図である。
【図3】実施例1の製造方法を実施する製造設備の構成
図である。
【図4】実施例1の製造方法における切断箇所を示す説
明図である。
【図5】実施例2の製造方法を実施する製造設備の構成
図である。
【図6】実施例3の製造方法を実施する製造設備の一部
を示す側面図である。
【図7】実施例3の製造方法を実施する製造設備の一部
を示す正面図である。
【図8】補強部材を使う製造方法を示す説明図である。
【図9】従来の熱交換器を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 熱交換器 2 コルゲート板 3 峰 4 閉塞部 5 シール材 6 一次流体通路 7 二次流体通路 8 長尺のコルゲート板 9 搬送手段 10 充填手段 11 谷部 12 ノズル 14 裁断手段 17 充填部分

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝熱性を有する平行四辺形のコルゲート
    板を一層おきにその波形が交差するように複数層に重ね
    合わせ、重ね合わせた上記各コルゲート板の波形による
    一次流体通路と二次流体通路とが各層ごとに交差状に出
    現する階層構造体の熱交換器の製造方法であって、波形
    を形成した長尺のコルゲート板をその波形の走る方向に
    送り出しながら、幅寸法とほぼ同寸法の間隔をおいて波
    形を横断する方向で片面の全ての谷部に樹脂等のシール
    材を流し込んで各谷部を帯状又は線状に閉塞した後、コ
    ルゲート板を裁断して、片面の両端に波形を横断するよ
    うにその谷部がシール材の充填によって気密状態に閉塞
    した平行四辺形のコルゲート板を形成し、このコルゲー
    ト板を一層おきにその波形が交差するように峰同士を接
    触させて複数層に重ね合わせることを特徴とする熱交換
    器の製造方法。
  2. 【請求項2】 伝熱性を有する平行四辺形のコルゲート
    板を一層おきにその波形が交差するように複数層に重ね
    合わせ、重ね合わせた上記各コルゲート板の波形による
    一次流体通路と二次流体通路とが各層ごとに交差状に出
    現する階層構造体の熱交換器の製造方法であって、波形
    を形成した長尺のコルゲート板をその波形の走る方向と
    直交する方向に送り出しながら、その片面の幅方向の両
    端の各谷部に樹脂等のシール材を帯状又は線状に流し込
    んで各谷部を線状に樹脂で閉塞した後、幅寸法とほぼ同
    寸法の間隔で切断して片面の両端に波形を横断するよう
    にその谷部がシール材の充填によって気密状態に閉塞し
    た平行四辺形のコルゲート板を形成し、このコルゲート
    板を一層おきにその波形が交差するように峰同士を接触
    させて複数層に重ね合わせることを特徴とする熱交換器
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 平行四辺形に裁断した伝熱性を有する
    属板のコルゲート板を一層おきにその波形が交差するよ
    うに峰同士を接触させ複数層に重ね合わせた6面体の階
    層構造体を形成し、この階層構造体の各積層面における
    波形の積層方向に関する半分の谷部を一層おきに半田等
    の溶融金属のシール材の流し込みにより閉塞し、上記各
    コルゲート板の波形による一次流体通路と二次流体通路
    とが各層ごとに交差状に出現するようにしたことを特徴
    とする熱交換器の製造方法。
  4. 【請求項4】 平行四辺形に裁断した伝熱性を有する
    属板の波板の片面の両端をその波形を横断するように各
    谷部を半田等の溶融金属のシール材の流し込みにより気
    密状態に閉塞したコルゲート板を、一層おきにその波形
    が交差するように峰同士を接触させ複数層に重ね合わせ
    て6面体の階層構造体とすることを特徴とする熱交換器
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の熱交換器の製造方法で
    あって、シール材を充填した充填部分のシール材の幅の
    中央で長尺のコルゲート板を裁断することを特徴とする
    熱交換器の製造方法。
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