JP3385795B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents
熱交換器の製造方法Info
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Description
なわせる主として空調用の熱交換器の製造方法に関する
ものである。
交換器としては、特公昭47ー19990号公報や特公
昭54ー1054号公報及び特公昭51ー2131号公
報に開示されているようなものが広く採用されている。
これらのいずれも伝熱性と通湿性とを有する仕切板(伝
熱性のみを有するものであることもある)を間隔板を挟
んで所定の間隔をおいて複数層に重ね合わせた基本構造
を採っている。仕切板は方形の平板で、間隔板は投影平
面が仕切板に一致する鋸波状又は正弦波状の波形を成形
した波板となっており、間隔板を仕切板の間にその波形
の成形方向を交互に90度違えて挟着し、一次気流と二
次気流を通す熱交換通路をこれらの各層間に交互に構成
している。
に形成され相互に独立した二系統の熱交換通路にそれぞ
れ一次気流と二次気流を導通させることにより、一次気
流と二次気流との間で気流のそれぞれの保有する温度と
湿度とが同時かつ連続的に交換される。そして、特公昭
51―42334号公報や特公昭62―35596号公
報、さらには特開平6―109395号公報や特開平6
―123579号公報に開示されているように熱交換機
能の主体となる仕切板に関する多くの工夫もなされ、高
い熱交換効率が得られるところまで技術革新が進み、空
調分野において大きな貢献を果すに至っている。
化の要請は強く、その要請の基に更に熱交換器の熱交換
効率を一段と高めることが課題となっており、仕切板や
間隔板についての材質の改良や薄肉化など熱交換効率を
向上させるための多くの工夫や試行が行なわれている。
しかし、もともと上記したような熱交換器はその基本構
造がシンプルで既に完成度もかなり高くなっていること
から、仕切板の材質の改良や薄肉化の方向ではもはや上
記した課題を達成することは殆ど無理である。
8号公報、実開平5―52568号公報、実開平5―5
2567号公報に示されているような熱交換に関する有
効面積を大きく拡大しようとする方向の技術が提唱され
ている。特開昭60―2888号公報のものは、波板を
交互に山部分が接触するように重ねたものを、同方向に
両端にスペーサを挟み込んで積層したものである。これ
は伝熱面が波板で平板でないので伝熱面積が広くなるも
のの、一方の通路は直線状になるが、多方の通路は波形
と直交し凹凸が臨むものになってしまい、一次流体と二
次流体が全く異った流れ方をすることと、接着によりで
きる熱交換阻害箇所が広いため性能はそれ程期待できな
い。また、波板の山同士を全て正確に対応させること
は、ピッチの小さい波板でははなはだ難しく生産性も低
い。
52567号公報に示されているものは、図9に示すよ
うに波形の素子シート101を互いに波形が交差するよ
うに積層し、素子シート101の端面の谷部を互い違い
に閉鎖して構成したものである。これは、間隔板に相当
する部材なしに波形の素子シート101のみで構成でき
るうえ、熱交換に関する有効面積も格段に広がり高性能
化及びコンパクト化に有効なものである。
隔板を廃し、波板だけを積層した高性能化の期待がもて
る熱交換器にも大きな克服すべき問題点がある。即ち、
素子シート101の端面の谷部を互い違いに閉鎖するこ
とが実際にははなはだ難しく、空調装置に適用するこの
種の熱交換器では、素子シート101の波形の高さ及び
ピッチはそれぞれ2.5mm程度や4〜6mm程度と小
さく、その厚さも坪量100程度と薄いため一つ一つの
谷部を閉止することはほとんど無理なことである。実開
平5―52568号公報のものは平面部102を作るこ
とで、型により閉鎖部も一体に成形するようにしている
が、薄い素子シート101と同等の閉止部では、送風に
よる圧力を受けて閉止した部分が開放してしまいかねな
い。
うとしてなされたもので、その課題とするところは、第
1には高性能にしてコンパクトな熱交換器の量産が可能
な製造方法を確立することであり、熱交換器のコストを
低減できる製造方法を得ることである。
に請求項1の発明は、正方形で伝熱性を有する一次コル
ゲート板の片面におけるその波形の谷部を該波形を横断
する方向に樹脂よりなるシール材を流し込んで各谷部に
帯状の閉塞帯を等間隔に形成した二次コルゲート板を作
り、この二次コルゲート板を一層おきにその波形が交差
するように閉塞帯の向きを同じ方向にして峰同士の接触
部を接着しながら各二次コルゲート板を整合状態に重ね
合わせて6面体の積層ブロックを形成し、この積層ブロ
ックを積層方向に重なる各閉塞帯の中央において切断し
複数の小ブロックとする手段を採用する。
は、長尺で伝熱性を有する一次コルゲート板を送りなが
ら、その片面におけるその波形の谷部を該波形を横断す
る方向に樹脂よりなるシール材を流し込んで各谷部に帯
状の閉塞帯を等間隔に形成し、この各閉塞帯の中央を切
断するとともに長手方向に沿って等分に切断して、片面
における両端の縁部の各谷部が上記シール材により閉塞
された正方形の複数枚の二次コルゲート板を形成し、こ
の二次コルゲート板を一層おきにその波形が交差するよ
うに閉塞帯の向きを同じ方向にして峰同士が接触するよ
うに整合状態に複数枚重ね合わせる手段を採用する。
ルゲート板に樹脂によるシール材の閉塞帯を形成した二
次コルゲート板を積層した積層ブロックを、その閉塞帯
の重なる部分の中央部において切断することにより、伝
熱性を有するコルゲート板のみで一次流体通路と二次流
体通路とが各層ごとに交差状に出現する階層構造体の熱
交換器が一度に複数作り出すことができる。
次コルゲート板へのシール材の流し込みと、その閉塞帯
の中央部の切断と、長手方向に沿う等分の切断により、
一度に複数枚の二次コルゲート板が得られ、この二次コ
ルゲート板を一層おきにその波形が交差するように閉塞
帯の向きを同じ方向にして峰同士が接触するように整合
状態に複数枚重ね合わせることにより、伝熱性を有する
コルゲート板のみで一次流体通路と二次流体通路とが各
層ごとに交差状に出現する階層構造体の熱交換器を作り
出すことができる。
造される熱交換器の構成について説明する。図1は最も
基本的な構成の熱交換器の全体を示す斜視図であり、図
2はこの熱交換器の構成要素であるコルゲート板を拡大
して示す斜視図である。即ち、この熱交換器1は伝熱性
を有する薄肉のコルゲート板2を一層おきにその波形が
交差(図例では直交交差である)するように峰同士を接
触させ複数層に重ね合わせて、隣接するコルゲート板2
の波形の峰3同士の接する箇所で接着し、重ね合わせた
各コルゲート板2の波形による通路が各層ごとに交差状
に出現する6面体の階層構造体として構成されている。
この階層構造体の各層の上記通路における当該通路を形
成している各コルゲート板2の波形により、積層方向に
隔てられる通路端の積層方向に関する片側(図1では上
半分である)は閉塞部4として気密にシール材5により
閉塞されている。
の同形(正方形)同大のコルゲート板2の単純な積層の
みで一次流体イと二次流体ロとを流通させ得る相互に離
隔された一次流体通路6と二次流体通路7とが一層おき
に構成されることで、換言すれば間隔を保持するスペー
サなしにコルゲート板2同士の間に一次流体通路6と二
次流体通路7とが形成されていることである。
状が正方形に坪量100程度の伝熱材料で形成され、台
形状や鋸歯状や三角波や正弦波状の波形が全面に成形さ
れている。閉塞部4は、積層前のコルゲート板2にシー
ル材5を流し込む仕方で形成されている。閉塞部4を形
成するシール材5はホットメルト樹脂等の気密保持性の
ある樹脂が使用されている。このようにコルゲート板2
に予め閉塞部4をシール材5の充填により形成しておく
と、コルゲート板2の波形がシール材5により拘束され
保形されるので、コルゲート板2の積層に際し波形の変
形等が起きにくく扱い易い。
依存関係を持たせず単純に波形が交互に交差するように
して積層すれば、階層構造体としての熱交換器1が構成
できる。この熱交換器1において、図1に示すように各
層ごとに交互に形成され相互に独立した一次流体通路6
と二次流体通路7とにそれぞれ一次流体イと二次流体ロ
を一方の開口端から導通させることにより、一次流体イ
と二次流体ロとの間で流体の流動を中断することなくそ
れぞれの保有する温度や湿度を連続的に交換させること
ができる。一次流体通路6も二次流体通路7もそれらの
内部には、流通方向に対して交差する方向の隣接するコ
ルゲート板2による波形が臨んでいるので、通過する一
次流体イも二次流体ロも乱流化される。一次流体イと二
次流体ロの乱流化は、伝熱面への接触回数の増加につな
がり、熱交換性能を向上させる方向に働く。
伝熱面積はコルゲート板2によるため、従来の平板によ
る積層型熱交換器より同一投影平面において150%程
度まで増加させることができる。即ち、コルゲート板2
一枚当たりの伝熱面積の増加分に積層枚数を乗じた広大
な伝熱面積の増加が得られるため、すこぶる性能の高い
熱交換器となる。一次流体通路6と二次流体通路7の出
入口の開口面積は積層方向に関する片側が閉塞されるの
で狭くなるものの、熱交換に機能するコルゲート板2の
みで構成するためコンパクトであり、材料もスペーサを
要する従来のものに比べ30%〜40%も減少する。特
に、樹脂による閉塞部4は送風による圧力で剥がれたり
せず安定した構造であり気密性も高く維持できるので熱
交換器1としての信頼性は高いものとなる。
通湿性をあわせ持つ繊維性多孔質材又は非繊維性多孔質
材や透湿性があり透気性の小さい気体に関する選択透過
性を備えた多孔質伝熱材等が広く採用される。
の熱交換器の製造方法について説明する。 実施例1 図3及び図4,5によって示すこの実施例1の製造方法
は、図1に示す熱交換器1の整数倍の大きさの積層ブロ
ック8を作り、これを分割して一度に複数個の熱交換器
1を作り出そうとするものである。即ち、まず図2に示
すコルゲート板2の面積の整数倍より若干広い正方形の
一次コルゲート板9を形成し、この一次コルゲート板9
の片面におけるその波形の谷部10をその波形を横断す
る方向にシール材5を流し込んで各谷部10に帯状の閉
塞帯11を等間隔に形成して図5に示すような二次コル
ゲート板12を得る。
おきにその波形が交差するように閉塞帯11の向きを同
じ方向(上側又は下側)にしてそれらの峰3同士が当接
する接触部を接着剤により接着しながら複数枚(図1の
熱交換器1の積層枚数と同じ枚数である)の二次コルゲ
ート板12を整合状態に重ね合わせて図4に示すような
6面体の積層ブロック8を形成する。積層ブロック8に
おける閉塞帯11は一層おきに重なっている。この積層
ブロック8を積層方向に重なる各閉塞帯11の中央部を
切断線13として、専用の鋸刃により荒引き切断する。
これにより、同形同大の複数個の小ブロック14が形成
される。この小ブロック14はそれぞれ既に図1に示す
熱交換器であるが、荒引きによる小口にささくれがある
ので、更にスライサ等で端面仕上げをした後、端面塗装
を施して完成品の熱交換器1とする。このように、閉塞
帯11の中央で切断する方法を採ることにより、当該部
に他の部分より剛性があるので切断がし易いうえ、廃材
の産出も少なくできる。
一次コルゲート9をその波形の走る方向又は波形の走る
方向とは直交する方向に間欠的に送りながら、列構成の
ガンノズル等により溶融状態のホットメルト樹脂を各谷
部10に流し込み、順次正方形に切断してゆくことによ
り連続的に製造することができる。二次コルゲート板1
2の積層は、ゲージとなる枠体等を使い、縦横の各閉塞
帯11が投影平面において重なるように整合させること
が重要である。
波形を形成した長尺で幅の広い一次コルゲート板9をそ
の波形の走る方向又は直交する方向に搬送手段15によ
り間欠的に送り出しながら、波形を横断する方向に設け
られたガンノズル等の充填手段16で片面の全ての谷部
10にシール材5としてのホットメルト樹脂を流し込ん
で各谷部10に等間隔の閉塞帯11を形成する。この
後、各閉塞帯11の中央部を切断線13として裁断手段
17により切断し、これと直角な幅方向に沿う方向で切
断して正方形に小割りした二次コルゲート板18を形成
する。二次コルゲート板18は図2に示す閉塞部を持つ
コルゲート板2と同一のものであり、上記のように連続
的に多数枚を能率的に形成することができる。この二次
コルゲート板18を一層おきにその波形が交差するよう
に複数層に重ね合わせ、接触する峰3同士を接着してい
けば、図1に示すような熱交換器1が容易かつ能率的に
得られる。このように、閉塞帯11の中央で切断する方
法を採ることにより、当該部に他の部分より剛性がある
ので切断がし易く、廃材も少なくなる。
ように剛性が低く波形の保形性も低いものに対しては、
それぞれ裁断前か裁断後にそのコルゲート板の少なくと
も片面の中央に、図8に示すように波形の峰3同士を谷
部10を跨いで連結するリボン状の補強部材19を接着
することにより、波形の保形性が増し製造し易くなり、
熱交換器1の品質も向上する。
ように、請求項1の発明によればコルゲート板だけの積
層による高性能で品質の良い熱交換器を能率良く量産す
ることができ、熱交換器のコストも低減できる。
けの積層による高性能で品質の良い熱交換器を能率的に
製造でき、熱交換器のコストも低減できる。
な構成の熱交換器を示す斜視図である。
に示す斜視図である。
平面図である。
図である。
平面図である。
斜視図である。
平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 伝熱性を有する正方形のコルゲート板を
一層おきにその波形が交差するように複数層に重ね合わ
せ、重ね合わせた上記各コルゲート板の波形による一次
流体通路と二次流体通路とが各層ごとに交差状に出現す
る階層構造体の熱交換器の製造方法であって、上記コル
ゲート板の面積の整数倍より若干広い正方形の一次コル
ゲート板を形成するとともに、この一次コルゲート板の
片面におけるその波形の谷部を該波形を横断する方向に
樹脂よりなるシール材を流し込んで各谷部に帯状の閉塞
帯を等間隔に形成して二次コルゲート板を得た後、この
二次コルゲート板を一層おきにその波形が交差するよう
に閉塞帯の向きを同じ方向にして峰同士の接触部を接着
しながら各二次コルゲート板を整合状態に重ね合わせて
6面体の積層ブロックを形成し、この積層ブロックを各
積層方向に重なる各閉塞帯の中央部を切断して同じ大き
さの複数個の小ブロックとすることを特徴とする熱交換
器の製造方法。 - 【請求項2】 伝熱性を有する正方形のコルゲート板を
一層おきにその波形が交差するように複数層に重ね合わ
せ、重ね合わせた上記各コルゲート板の波形による一次
流体通路と二次流体通路とが各層ごとに交差状に出現す
る階層構造体の熱交換器の製造方法であって、上記コル
ゲート板の一辺の長さのほぼ整数倍の幅を有する長尺の
一次コルゲート板を送りながら、その片面におけるその
波形の谷部を該波形を横断する方向に樹脂よりなるシー
ル材を流し込んで各谷部に帯状の閉塞帯を等間隔に形成
し、この各閉塞帯の中央部を切断するとともに長手方向
に沿って等分に切断して、片面における両端の縁部の各
谷部が上記シール材により閉塞された正方形の複数枚の
二次コルゲート板を形成し、この二次コルゲート板を一
層おきにその波形が交差するように閉塞帯の向きを同じ
方向にして峰同士が接触するように整合状態に複数枚重
ね合わせることを特徴とする熱交換器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12513395A JP3385795B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 熱交換器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12513395A JP3385795B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 熱交換器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08313185A JPH08313185A (ja) | 1996-11-29 |
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ID=14902681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12513395A Expired - Fee Related JP3385795B2 (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 熱交換器の製造方法 |
Country Status (1)
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KR100807748B1 (ko) * | 2001-09-06 | 2008-02-28 | 한라공조주식회사 | 내·외기 분리유동형 공기조화장치용 열교환기 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5895A (ja) * | 1981-06-23 | 1983-01-05 | Mitsubishi Electric Corp | 紙製熱交換器の製作方法 |
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JPH0552567U (ja) * | 1991-12-05 | 1993-07-13 | 株式会社荏原製作所 | 熱交換素子 |
-
1995
- 1995-05-24 JP JP12513395A patent/JP3385795B2/ja not_active Expired - Fee Related
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