JP3401190B2 - ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置 - Google Patents

ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置

Info

Publication number
JP3401190B2
JP3401190B2 JP20916498A JP20916498A JP3401190B2 JP 3401190 B2 JP3401190 B2 JP 3401190B2 JP 20916498 A JP20916498 A JP 20916498A JP 20916498 A JP20916498 A JP 20916498A JP 3401190 B2 JP3401190 B2 JP 3401190B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pin
handling mechanism
gripping finger
finger
extraction device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20916498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000042847A (ja
Inventor
高志 吉澤
重光 小口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP20916498A priority Critical patent/JP3401190B2/ja
Publication of JP2000042847A publication Critical patent/JP2000042847A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3401190B2 publication Critical patent/JP3401190B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Structure Of Telephone Exchanges (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インテリジェント
ビル等における配線盤において、通信線路の新設や切替
作業を自動化した自動配線装置に使用され、プリント配
線されたマトリックスボードの各差点孔に電気接触子付
きのピンを挿入(または既挿入ピンを抜去)することに
よって所望の経路の電気的導通をはかる(または切断す
る)ためのピンハンドリング機構およびピン挿抜装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人手で行っていた通信線路の新設
や切替作業を自動化した自動配線装置として、自動化主
配線盤(自動化MDF:Automated Main Distributing
Frame)がある。自動化MDF(細川他:「MDFジャ
ンパ作業のロボットによる自動化」電子情報通信学会論
文誌、Vol.J73-B-1,No.12,pp.922〜931(1990) )に使用
されている従来のピンハンドリング機構を図5に示す。
これについて説明すると、20はマトリックスボード
で、X軸方向(紙面の左右方向)の配線パターン(X配
線パターン)20aをもつプリント基板20Aと、Y軸
方向(紙面と直交する方向)の配線パターン(Y配線パ
ターン)20bをもつプリント基板20Bを絶縁層20
Cを介して積層したもので、それらの各配線パターン2
0a,20bの交点には差点孔21と呼ばれる孔壁面が
めっき処理された貫通孔が設けられている。このマトリ
ックスボード20の差点孔21に、電気接触子22Aを
具備したピン22を挿入することによって、差点孔21
で交差するX配線パターン20aとY配線パターン20
bを導通させることができる。また、既挿入のピン22
を抜去することによって、対応するX配線パターン20
aとY配線パターン20bの導通を断つことができる。
【0003】ピン22は、弾性変形可能な電気接触子2
2Aと、ピンハンドリング機構30のピン把持指104
が把持する部分であってその両側よりも直径の小さい首
部分22aを有する。首部分22aの両側の直径が大き
くなった突起部分は、それぞれピン抜去時にピン把持指
104が係合する顎部分22bと、ピン挿入時に挿入深
さを規定するために差点孔21の穴径よりも大きな直径
を有する鍔部分22cである。
【0004】前記ピンハンドリング機構30は、ハウジ
ング100と、このハウジング100内にX,Y,Z軸
の各方向に圧縮コイルばね101によって弾性保持され
た指部支持材102と、前記ピン把持指104と、指部
支持材102内に固定されたソレノイド105等で構成
されている。圧縮コイルばね101は、指部支持材10
2をX,Y,Z軸方向に移動可能に弾持することによ
り、ピン22の挿抜時における差点孔21とピン22と
の位置ずれを吸収するようにしている。ピン把持指10
4は、互いに直交するように90°の間隔をおいてソレ
ノイド105の駆動軸106の回りに四個配設され、指
部支持材102に設けた軸103によって回動自在に軸
支されている。各ピン把持指104の内側面には、ピン
22の顎部分22bに係合する突起部104aと開閉操
作レバー部104bが一体に設けられている。ソレノイ
ド105の駆動軸106の下端部外周面には、環状溝か
らなるレバー係合部106aが設けられており、このレ
バー係合部106aによって各ピン把持指104の開閉
操作レバー部104bを回動自在に保持している。な
お、指部支持材102は、通常Z軸方向の圧縮コイルば
ね101Zによってハウジング100のテーパ穴100
aに押し付けられている。
【0005】このようなピンハンドリング機構30にお
いて、ソレノイド105が作動して駆動軸106が図に
おいて上下方向に移動すると、レバー係合部106aと
係合する開閉操作レバー部104bが上下動し、ピン把
持指104が軸103を中心として回動し、全てのピン
把持指104が同時に開閉する。この開閉動作によって
ピン22を把持または解放する。ピン22を把持するに
当たり、ピン把持指104の把持中心とピン22の軸心
が一致していないときは、圧縮コイルばね101が弾性
変形して指部支持材102がX,Y,Z軸方向に移動す
ることによりピン把持指104の中心とピン22の軸心
が一致する。したがって、ピン22をピン把持指104
で確実に把持することができる。
【0006】図6に上述のピンハンドリング機構30を
用いてピン22を挿抜するピン挿抜装置の一部を示す。
ピンハンドリング機構30は直動ガイド110により図
においてZ軸方向に移動自在に支持されている。DCモ
ータ120は、ブラケット131を介してべース130
に固定されている。DCモータ120を正逆方向に回転
させることにより、雄ねじ部140aとナット140b
とからなるねじ送り機構を介してピンハンドリング機構
30を上下動させ、ピン22の挿抜動作を行う。なお、
図示を省略したが、上記ピンハンドリング機構30が駆
動装置によってX,Y軸方向にも移動するように構成さ
れていることはいうまでもない。
【0007】図7(a)、(b)にピンハンドリング機
構の他の従来例(特開平8−8032号公報)を示す。
このピンハンドリング機構40は、ブランク材から一体
に加工され外周部にテーパ部201aが形成された四個
のピン把持指201と、ピン把持指201の前記テーパ
部201aと係合する有底円筒状のスライドドラム20
3と、これら両部材間に設けたすべり軸受202と、ソ
レノイドを構成するアーマチュア204および電磁コイ
ル205と、圧縮コイルばね206とから構成されてい
る。ピン把持指201は開方向の弾性力を有し、下端部
が前記スライドドラム203の底部分に設けた穴203
aから突出し、テーパ部201aが孔203aの穴壁に
圧接されている。アーマチュア204はスライドドラム
203に固定されている。電磁コイル205を通電励磁
してアーマチュア204およびスライドドラム203を
圧縮コイルばね206に抗して図において下方向に移動
させると、スライドドラム203の穴203aがピン把
持指201のテーパ部201aを押圧して全てのピン把
持指201を中心(閉じ)方向に弾性変形させ図示して
いないピンを把持する。また、通電を停止して電磁コイ
ル205を非励磁状態にすると、圧縮コイルばね206
の復帰力によりスライドドラム203が図において上方
向に移動する。したがって、ピン把持指201はスライ
ドドラム203から解放されることにより、外側に弾性
復帰してピンの把持を解除する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】インテリジェントビル
の各フロア毎に設置してフロア内の配線切替を自動的に
行う自動配線装置などでは、狭幅の汎用ラックに搭載さ
れる場合が多い。このため、機構の小形化、低廉化は最
重要課題であるが、上記した従来のピンハンドリング機
構においては、以下に述べるような問題があった。すな
わち、図5に示したピンハンドリング機構30において
は、ピン把持指104を軸103によって回動自在に支
持する構造を採っているので、軸103、軸受等を必要
とし、部品点数および組付け工数が増加し、製造コスト
が嵩むという不具合があった。また、ピン22とピンハ
ンドリング機構30の位置ずれを吸収するために指部支
持材102全体をX,Y,Z軸方向の3方向に複数の圧
縮コイルばね101で保持する必要があるため、この点
からも部品点数が増加するばかりか、指部支持部材10
2を収容するハウジング100を必要とし、機構全体が
大型化するという問題があった。
【0009】図7に示したピンハンドリング機構40に
おいては、図5に示したハンドリング機構30のように
指支持部材102を圧縮コイルばね101で保持する必
要がない。また、複数のピン把持指201が一体に形成
されているので、前記ピンハンドリング機構30に比べ
て組立が容易で部品数を削減することができ、また小形
化することができるという利点がある。しかしながら、
ピン把持指201は三次元の複雑な形状をしているた
め、放電加工によりブランク材から一体に形成する場
合、加工時間に長時間(10時間程度)を要し、製造コ
ストの低減には限界があった。また、ピン把持指201
の弾性限界内で弾性変形させる必要があるため、所望の
開閉ストロークを得るには、ピン把持指201の長さを
あまり短くすることができず、小形化を図る上で限界が
あった。
【0010】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、ピンハ
ンドリング機構の小形化と製造コストの低減を図り、汎
用ラック等にも取り付けられる小形で低価格の自動配線
装置に適用して好適なピンハンドリング機構およびピン
挿抜装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、第1の発明に係るピンハンドリング機構は、一方の
端部に半円形の回動中心部を有し、かつ他方の端部に
ン係止用の突起部とを有する板状に形成された複数のピ
ン把持指と、各ピン把持指がそれぞれ係入される複数の
第1の溝と各ピン把持指の回動中心部が回動自在に係入
される断面形状が半円形または角形の第2の溝とを有す
る位置決めドラムと、前記各ピン把持指に閉じ方向の力
を付勢するピン把持指閉じ手段と、前記ピン把持指に開
き方向の力を加えるピン把持指開き手段とを備え、前記
ピン把持指閉じ手段は、基部が前記位置決めドラムに固
定され、かつ前記各ピン把持指に対応する弾性変形可能
な複数の自由端部を有する板ばねであって、前記板ばね
の各自由端部が前記各ピン把持指に接触して前記各ピン
把持指を閉じ方向に付勢していることを特徴とする。こ
のような構成においては、ピン把持指が板状であるた
、多数枚の板材を重ねて放電加工により複数個のピン
把持指を短時間(1〜2時間)にかつ同時に製作するこ
とができる。また、位置決めドラムの第1の溝でピン把
持指を位置決めし、第2の溝で回動中心部を回動自在に
支持しているので、軸で支持する必要がない。さらに、
ピン把持指はピン把持指閉じ手段の変形により第1、第
2の溝から突出する方向への自由度が確保されているの
で、この方向におけるピンとピンハンドリング機構の位
置ずれを吸収することができる。また、このような構成
においては、ピンハンドリング機構と差点孔の位置ずれ
があっても、ピン把持指を個々に板ばねで弾持する構造
であるため、拘束力に応じて板ばねの変形状態が変わ
り、ピンに無理な負荷をかけずに挿抜動作を行える。
【0012】第2の発明に係るピンハンドリング機構
は、上記第1の発明において、前記ピン把持指開き手段
が、前記位置決めドラムの中心孔を通り前記各ピン把持
指の内側と接触するテーパ状の先端を有する作動軸と、
この作動軸を駆動するソレノイドと、前記作動軸を復帰
させる復帰用ばねから構成されることを特徴とする。
のような構成においては、作動軸が動作することにより
全てのピン把持指を開いてピンの把持を解除する。ピン
が差点孔に差しまれた後、作動軸が復帰用ばねの復帰力
で元の位置に復帰すると、板ばねが全てのピン把持指を
閉じる。
【0013】第3の発明に係るピンハンドリング機構
は、上記第1または第2の発明において、前記ピン把持
指の回動中心部を前記第2の溝に押し付ける予圧ばねを
前記位置決めドラムに設けたことを特徴とする。このよ
うな構成においては、ピン把持指が回動したとき、その
回動中心を一定に保持することができる。
【0014】第4の発明に係るピン挿抜装置はプリン
ト配線されたマトリックスボードの差点孔にピンを挿入
することにより所望の配線の電気的導通をはかるピン挿
抜装置において、請求項1,2または3記載のピンハン
ドリング機構と、このピンハンドリング機構をピンの挿
抜方向に移動させる駆動装置と、前記ピンハンドリング
機構を前記マトリックスボード上の任意の差点孔位置に
移動させる駆動装置とを備えたことを特徴とする。この
ような構成においては、ピン把持指の製作および組立作
業が容易で、ピンハンドリング機構を簡素化することが
できる。
【0015】第5の発明に係るピン挿抜装置は、上記第
4の発明において、前記ピンハンドリング機構をピンの
挿抜方向に弾性変形可能な支持板によって支持したこと
を特徴とする。このような構成においては、ピンを差点
孔に差し込んだとき支持板が弾性変形することでピンハ
ンドリング機構のピン挿抜方向の位置ずれを吸収する。
また、ピンハンドリング機構を複数のばねで保持する必
要がない。
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1(a)は本発明に
係るピンハンドリング機構の第1の実施の形態を示す半
断面図、(b)は位置決めドラムの斜視図、(c)は板
ばねの斜視図、(d)はピン把持指の斜視図である。同
図において、ピンハンドリング機構1は、互いに直交す
るように配置された四個のピン把持指2と、これらのピ
ン把持指2を回動自在に保持する位置決めドラム3を備
えている。
【0018】前記ピン把持指2は、金属板をワイヤ放電
加工によって略クランク状に形成することにより、第
1、第2の直線部2A,2Bと、これらの直線部2A,
2Bを連結する傾斜部2Cとで構成されている。図にお
いて、上方側の第1の直線部2Aの上端には、略半円形
の回動中心部2aが内向きに一体に突設され、下端部外
側面には突起からなる接触部2bが突設されている。下
方側の第2の直線部2Bの内側面には、ピン22を係止
する第1、第2の突起部2c,2dが一体に突設されて
いる。第1の突起2cは矩形に形成され、第2の突起2
dは三角形で第1の突起2cの下方に位置するように設
けられている。
【0019】前記位置決めドラム3は、筒状体に形成す
ることにより中心に貫通孔3aを有し、この貫通孔3a
に前記ピン把持指2を開閉させる作動軸4が挿通されて
いる。位置決めドラム3の外周には、軸線方向に長いス
リットからなる第1の溝3bが周方向に90°の間隔を
おいて四個形成されており、これらの第1の溝3bに前
記ピン把持指2の第1の直線部2Aが係入されている。
また、外周には断面形状が半円形の環状溝からなる第2
の溝3cが前記第1の溝3bと交差するように周方向に
形成されており、この第2の溝3cに各ピン把持指2の
回動中心部2aがそれぞれ係入されている。さらに、位
置決めドラム3の外周には、後述する弾性片を形成した
ばね材を円筒状に折り曲げることにより形成した板ばね
5が嵌合されている。この板ばね5は、環状の基部5a
と、この基部5aの下端に前記各ピン把持指2に対応す
るように周方向に等間隔をおいて垂設された四個の弾性
片(自由端部)5bとからなり、これらの弾性片5bが
各ピン把持指2の接触部2bに当接することにより全て
のピン把持指2を閉じ方向に付勢している。
【0020】前記作動軸4は、前記位置決めドラム3の
上方にブラケット8を介して設置されたプッシュプル・
ソレノイド7によって作動されるもので、圧縮コイルば
ねからなる復帰用ばね6によって上方向への復帰習性が
付与されており、位置決めドラム3の下方に突出する先
端部にテーパ部4aが設けられている。このテーパ部4
aは、前記各ピン把持指2の第2の直線部2Bの上方に
位置し、ピン把持指2を開くときの押圧部として機能す
る。すなわち、テーパ部4aは作動軸4が下降すると全
てのピン把持指2の第2の直線部2Bを押圧し、これに
よって全てのピン把持指2が板ばね5の弾性力に抗して
外側に回動される。
【0021】次に、ピンハンドリング機構1の動作につ
いて説明する。ソレノイド7の非動作時においては、図
示のように作動軸4が位置決めドラム3内に後退してピ
ン把持指2の第2の直線部2Bの上方に位置している。
この状態において、各ピン把持指2は、板ばね5によっ
て閉じた状態に保持され、ピン22を把持している。ピ
ン把持指2によるピン22の把持力は板ばね5の弾性片
5bの剛性で調節できる。この状態において、ピンハン
ドリング機構1がマトリックスボード20のピン22を
差し込むべき差点孔21の上方に移動させ、停止した後
下降させることによりピン22を所望の差点孔21に差
し込むことができる。
【0022】このとき、ピンハンドリング機構1が差点
孔21に対してX軸またはY軸方向に位置ずれしている
と、板ばね5の四個の弾性片5bのうち、ずれ側とは反
対側の弾性片5bが弾性変形して当該弾性片に対応する
ピン把持指が移動することにより、位置ずれを吸収しピ
ン22と差点孔21の中心を一致させる。したがって、
ピン22に無理な負荷をかけずに確実に差し込むことが
できる。なお、Z軸方向に位置ずれについては後述す
る。
【0023】ピン22を差点孔21に差し込んだ後、ソ
レノイド7を動作させ、作動軸4を復帰用ばね6に抗し
て下降させる。作動軸4を下降させると、下端のテーパ
部4aが全てのピン把持指2の第2の直線部2Bと傾斜
部2Cとの連結部(内側角部)2fに当たり、ピン把持
指2に開き方向の力を与える。そのため、全てのピン把
持指2は板ばね5の弾性片5bの弾性力に抗して回動中
心部2aを回動中心として外側に回動して開き、把持し
ているピン22を解放する。
【0024】ピン22を差点孔21に挿入した後、ピン
ハンドリング機構1を上昇させてソレノイド7を不動作
状態に戻すと、作動軸4は復帰用ばね6の復帰力によっ
て上昇復帰し、ピン把持指2を解放する。したがって、
全てのピン把持指2は板ばね5の弾性片5bの復帰力に
より回動復帰して元の閉じた状態に戻る。
【0025】このような構造からなるピンハンドリング
機構1においては、ピン把持指2の回動中心部2aを第
2の溝3bによって回動自在に支持しているので、軸や
軸受を全く必要とせず、構造が簡単で部品点数および組
立工数を削減することができる。また、ピン把持指2は
平板状であるため、複数枚の金属板を重ねてワイヤ放電
加工により複数個のピン把持指を短時間(1〜2時間程
度)に同時に製作することができ、製造コストを低減す
ることができる。さらに、ピン把持指2の把持中心とピ
ン22の軸心が一致していないときは、板ばね5の弾性
片5bが弾性変形することで、ピン把持指2をX軸また
はY軸方向に移動して把持中心をピン22の軸心と一致
させることができるので、ピン22に無理な負荷が加わ
らず、確実に挿抜動作を行うことができ、ピン22の折
損等を防止することができる。
【0026】ここで、本実施の形態においては、板ばね
5を図1(c)に示したようなばね材の折曲げ加工によ
って一部に開放部5cをもつ円筒状に形成し、全てのピ
ン把持指2に対して共通に用いるようにしたが、個々の
ピン把持指2に対応して一個ずつ設けるようにしてもよ
い。
【0027】図2(a)は本発明に係るピンハンドリン
グ機構の第2の実施の形態を示す半断面図、(b)は板
ばねの斜視図である。ピン把持指2、位置決めドラム
3、作動軸4、板ばね5および復帰用ばね6は上記した
第1の実施の形態と略同じであるため、同一構成部材に
ついては同一符号をもって示し、その説明を省略する。
また、作動軸4を駆動するソレノイドについては図示を
省略している。
【0028】本実施の形態においては、板ばね5の弾性
片5bをL字形に形成し、その先端部をピン把持指2の
接触部2bに圧接した点、予圧ばね9を位置決めドラム
3に設けた点および位置決めドラム3の第2の溝3cを
断面形状が角形の溝に形成した点が上記した第1の実施
の形態と異なっており、その他の構成は同一である。予
圧ばね9は、ピン把持指2の回動中心部2aを第2の溝
3cに押し付けることにより回動時に回動中心部2aが
位置ずれするのを防止するためのもので、渦巻きばねか
らなり位置決めドラム3に設けた取付面3dに取付けら
れている。ただし、予圧ばね9としては渦巻きばねに限
らず、皿ばねや、板状に形成され各ピン把持指2に対し
て一個ずつ設けられるものであってもよい。なお、ピン
22の把持、解放、挿抜動作は上記した第1の実施の形
態と全く同じであるため、その説明を省略する。
【0029】図3は図2に示したピンハンドリング機構
1を備えたピン挿抜装置の一部を破断して示す正面図、
図4は同挿抜装置の駆動装置を示す概略斜視図である。
図3において、10はソレノイド7が固定される固定部
材、11はモータベースで、このモータベース11にピ
ン挿抜方向の移動ガイド12とピン挿抜用モータ13が
取付けられている。14はピン挿抜用モータ13の送り
ねじ、15はこの送りねじ14に螺合する可動ナット、
16は可動ナット15に取付けられた支持板で、これに
よってピンハンドリング機構1を支持している。17は
支持板16の撓みを検出する撓みセンサ、18は前記ピ
ンハンドリング機構1、ピン挿抜用モータ13等が搭載
されたYガイドである。
【0030】図4において、マトリックスボード20の
X軸方向と平行な両側には、X軸方向に移動自在な二個
のXガイド51(51a,51b)と、これらのXガイ
ド51を案内支持する二本のXガイドバー52が配設さ
れている。二個のXガイド51は、二本のYガイドバー
53によって互いに連結され、これらのYガイドバー5
3によって前記Yガイド18をY軸方向に摺動自在に保
持している。また、一方のXガイド51aは、X軸用モ
ータ54の回転がタイミングベルト55を介して伝達さ
れるように構成されている。タイミングベルト55は、
X軸用モータ54の出力軸に取付けた歯付きプーリ56
と、装置固定部側に回転自在に配設したプーリ57間に
張設され、中間部が前記Xガイド51aに固定されてい
る。さらに、前記一方のXガイド51aの上面には、前
記Yガイド18をY軸方向に移動させるY軸用モータ5
8が搭載されており、このモータ58と前記X軸用モー
タ54、ガイドバー52,53、タイミングベルト5
5,59(後述する)等によってピンハンドリング機構
1をマトリックスボード20上の任意の差点孔21の位
置に移動させる駆動装置を構成している。Y軸用モータ
58の回転は、タイミングベルト59を介して前記Yガ
イド18に伝達される。前記タイミングベルト59は、
Y軸用モータ58の出力軸に取付けた歯付きプーリ60
と、他方のXガイド51b上に回転自在に配設したプー
リ61間に張設され、中間部が前記Yガイド18に固定
されている。
【0031】次にピン挿抜装置の動作について説明す
る。マトリックスボード20の任意の差点孔21の位置
でピン22の挿抜動作を行うために、Xガイド51はX
軸用モータ54の駆動によってXガイドバー52に沿っ
てX軸方向に移動する。また、Yガイド18はY軸用モ
ータ58の駆動によってYガイドバー53に沿ってY軸
方向に移動し、ピンハンドリング機構1を目標位置の上
方に移動させる。把持しているピン22を差点孔21に
挿入するときは、ピン挿抜用モータ13を駆動して送り
ねじ14を回転させると、可動ナット15が送りねじ1
4に沿って下降する。そのため、支持板16も送りねじ
14と一体に下降し、これによりピンハンドリング機構
1が移動ガイド12に沿って下向きに移動する。ピン2
2がマトリックスボード20の差点孔21にピン鍔部2
2c(図5参照)まで挿入されると、ピンハンドリング
機構1が移動できなくなるので、支持板16が上方に僅
かに弾性変形する。この支持板16の変形量が一定値以
上になると、撓みセンサ17がこの変形量を検出し、そ
の検出信号によって挿抜用モータ13の駆動を停止させ
る。また、支持板16は、上方に僅かではあるが弾性変
形することで、Z軸方向の位置ずれを吸収する。その
後、ソレノイド7が動作して既に説明したような方法で
全てのピン把持指2を開いてピン22を解放する。次い
で、挿抜用駆動モータ13を逆回転させてピンハンドリ
ング機構1を上昇させピン22の挿入動作を完了する。
【0032】一方、ピン22を差点孔21から抜き取る
ときは、始めにソレノイド7を駆動して既に説明したよ
うな方法で全てのピン把持指2を開き、前記と同様にピ
ンハンドリング機構1を所定距離下降させた後に停止さ
せ、ソレノイド7を非動作状態に戻す。これにより全て
のピン把持指2が閉じてピン22を把持する。この状態
で、挿抜用モータ13を駆動してピンハンドリング機構
1を上昇させてピン22の抜去動作を完了する。
【0033】なお、上記した実施の形態においては、ピ
ン把持指2の数としては四個用いた例を示したが、適宜
増減することが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るピンハ
ンドリング機構およびピン挿抜装置によれば、ピン把持
指を平板状に形成しているので、多数枚の板材を重ねて
放電加工すると、短時間に多数のピン把持指を同時に製
作することが可能で、生産性を向上させると共に製造コ
ストを低減することができる。また、位置決めドラムの
構造も単純で、ピン把持指を容易に取付けることがで
き、部品点数の削減およびコスト低減が図れる。さら
に、ピン把持指を個々に板ばねで押圧しているので、ピ
ンハンドリング機構と差点孔が位置ずれしていた場合、
位置ずれに応じて板ばねの変形状態が変わり、位置ずれ
を吸収するので、ピンに無理な負荷が加わらず確実に挿
抜することができ、ピンの破損を防止することができ
る。また、本発明に係るピン挿抜装置によれば、支持板
でピンハンドリング機構を支持しているので、複数のば
ねで弾性支持する必要がなく、装置の簡素化、小型化を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係るピンハンドリング機構
の第1の実施の形態を示す半断面図、(b)は位置決め
ドラムの斜視図、(c)は板ばねの斜視図、(d)はピ
ン把持指の斜視図である。
【図2】 (a)は本発明に係るピンハンドリング機構
の第2の実施の形態を示す半断面図、(b)は板ばねの
斜視図である。
【図3】 本発明に係るピン挿抜装置の一部を破断して
示す正面図である。
【図4】 同挿抜装置の駆動装置を示す概略斜視図であ
る。
【図5】 従来のピンハンドリング機構を示す断面図で
ある。
【図6】 従来のピン挿抜装置の一部を示す断面図であ
る。
【図7】 ピンハンドキング機構の他の従来例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1…ピンハンドリング機構、2…ピン把持指、2a…回
動中心部、2b…接触部、2c,2d…突起部、3…位
置決めドラム、3a…中心孔、3b…第1の溝、3c…
第2の溝、4…作動軸、5…板ばね、6…復帰用ばね、
7…ソレノイド、9…予圧ばね、12…移動ガイド、1
3…挿抜用モータ、14…送りねじ、15…可動ナッ
ト、16…支持板、17…撓みセンサ、18…移動機構
ベース、20…マトリックスボード、21…差点孔、2
2…ピン、22A…電気接触子、51…X軸用モータ、
58…Y軸用モータ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−242989(JP,A) 特開 昭50−86064(JP,A) 特開 平11−347963(JP,A) 実開 昭55−169328(JP,U) 実開 昭63−154188(JP,U) 実開 平6−9831(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 15/08 B23P 19/02 H04Q 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端部に半円形の回動中心部を有
    し、かつ他方の端部にピン係止用の突起部とを有する板
    状に形成された複数のピン把持指と、各ピン把持指がそ
    れぞれ係入される複数の第1の溝と各ピン把持指の回動
    中心部が回動自在に係入される断面形状が半円形または
    角形の第2の溝とを有する位置決めドラムと、前記各ピ
    ン把持指に閉じ方向の力を付勢するピン把持指閉じ手段
    と、前記ピン把持指に開き方向の力を加えるピン把持指
    開き手段とを備え、 前記ピン把持指閉じ手段は、基部が前記位置決めドラム
    に固定され、かつ前記各ピン把持指に対応する弾性変形
    可能な複数の自由端部を有する板ばねであって、前記板
    ばねの各自由端部が前記各ピン把持指に接触して前記各
    ピン把持指を閉じ方向に付勢している ことを特徴とする
    ピンハンドリング機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のピンハンドリング機構に
    おいて、前記ピン把持指開き手段が、前記位置決めドラムの中心
    孔を通り前記各ピン把持指の内側と接触するテーパ状の
    先端を有する作動軸と、この作動軸を駆動するソレノイ
    ドと、前記作動軸を復帰させる復帰用ばねから構成され
    ことを特徴とするピンハンドリング機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のピンハンドリン
    グ機構において、前記ピン把持指の回動中心部を前記第2の溝に押し付け
    る予圧ばねを前記位置決めドラムに設けた ことを特徴と
    するピンハンドリング機構。
  4. 【請求項4】 プリント配線されたマトリックスボード
    の差点孔にピンを挿入することにより所望の配線の電気
    的導通をはかるピン挿抜装置において、 請求項1,2または3記載のピンハンドリング機構と、 このピンハンドリング機構をピンの挿抜方向に移動させ
    る駆動装置と、 前記ピンハンドリング機構を前記マトリックスボード上
    の任意の差点孔位置に移動させる駆動装置とを備えたこ
    とを特徴とするピン挿抜装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のピン挿抜装置において、 前記ピンハンドリング機構をピンの挿抜方向に弾性変形
    可能な支持板によって支持した ことを特徴とするピン挿
    抜装置。
JP20916498A 1998-07-24 1998-07-24 ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置 Expired - Fee Related JP3401190B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20916498A JP3401190B2 (ja) 1998-07-24 1998-07-24 ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20916498A JP3401190B2 (ja) 1998-07-24 1998-07-24 ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000042847A JP2000042847A (ja) 2000-02-15
JP3401190B2 true JP3401190B2 (ja) 2003-04-28

Family

ID=16568395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20916498A Expired - Fee Related JP3401190B2 (ja) 1998-07-24 1998-07-24 ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3401190B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5474450B2 (ja) * 2009-09-01 2014-04-16 株式会社アイエイアイ グリッパ
JP2013099833A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Takaha Kiko Kk 電動把持装置
JP2016140372A (ja) * 2015-01-29 2016-08-08 株式会社エンハート 構造体およびゲーム装置
CN106089852B (zh) * 2016-07-29 2018-01-02 苏州驱指自动化科技有限公司 气缸金具支架
CN106769130A (zh) * 2016-11-30 2017-05-31 无锡明珠增压器制造有限公司 钻井平台用桩腿的插拔测试装置
CN112792545B (zh) * 2021-04-15 2021-07-02 苏州维嘉科技股份有限公司 销钉插拔装置及具有其的加工设备
CN114407058A (zh) * 2022-01-24 2022-04-29 上海第二工业大学 一种多用途变径抓取装置
CN115383756A (zh) * 2022-08-19 2022-11-25 亳州学院 用于花蕊采集的机械抓及智能采集设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000042847A (ja) 2000-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3401190B2 (ja) ピンハンドリング機構およびピン挿抜装置
US4852242A (en) Tool coupling apparatus and method
US5013256A (en) Socket for electric part
EP0453671A1 (en) Socket for electric parts
KR101841414B1 (ko) 반도체 테스트용 소켓 제조장치
KR102466807B1 (ko) 모터 코어 조립용 자동화 시스템
CN1170220A (zh) 定时器凸轮组和离合器
US11128971B2 (en) Systems and methods for assembling an electro-acoustic transducer including a miniature voice coil
US5490317A (en) Tapered alignment guide arrangement for self aligning part excision die members in tape automated bonding apparatus
JP3341006B2 (ja) ピンハンドおよびピン挿抜装置
US6944941B2 (en) Method for assembling cassette-loaded microcomponents
US5956838A (en) IC leadframe processing system
JP5332790B2 (ja) 曲げ加工装置
JPH08306362A (ja) 巻回電極構造体の挿入装置
US7789289B2 (en) Holding tool for fixing an electronic component and circular table manufacturing unit
EP1793399B1 (en) Holding tool and method for fixing an electronic component and circular table manufacturing unit
CN117637393B (zh) 一种继电器磁路铁芯压装机械臂
EP3905873B1 (en) Work head and work machine
JPH07290389A (ja) ハンド交換装置
JP3799627B2 (ja) 成形部品の自動組み合わせ製造装置
EP0044519A1 (en) A process and apparatus for assembling electric microcomponents on printed circuit boards
JPS642478Y2 (ja)
CN117637393A (zh) 一种继电器磁路铁芯压装机械臂
JPS6363336B2 (ja)
JP2022188509A (ja) 磁石組付装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees