JP3400872B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP3400872B2
JP3400872B2 JP23587094A JP23587094A JP3400872B2 JP 3400872 B2 JP3400872 B2 JP 3400872B2 JP 23587094 A JP23587094 A JP 23587094A JP 23587094 A JP23587094 A JP 23587094A JP 3400872 B2 JP3400872 B2 JP 3400872B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それぞれ電極を有する
第1基板と第2基板をスペーサーを介して一定の間隔で
対向させた表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような構成をもつ表示装置として
は、液晶(LC)、エレクトロクロミック(EC)、エ
レクトロルミネセンス(EL)、プラズマなどの表示装
置があるが、これらはいずれも図2の部分拡大縦断面図
に示すような構造を採用している。図2において、1は
ガラスなどの透明な材料よりなる第1基板(前面パネ
ル)、2はガラスまたはセラミックスなどの必ずしも透
明でない材料よりなる第2基板(背面パネル)、3は両
基板間に一定の間隔を保持するためのスペーサー、4は
第1基板1に設けられた複数の電極、5は第2基板2に
設けられた対向電極である。6は樹脂や低融点ガラスな
どからなる封止材である。このような表示装置において
は、選択された電極4と対向電極5との間に通電するこ
とにより、基板間隙に保持された液晶やプラズマなどの
基板間隙物質7により所定の位置に発光または着色が生
じて表示が得られるようになっている。
【0003】従来、パネルの間隔を一定にするためのス
ペーサーを形成する方法としては、球状またはロッド状
のガラス繊維、シリカ製またはプラスチック製のスペー
サーを基板間隙に散布する方法、印刷でスペーサーを作
る方法、およびシール材の中にアルミナの粉末を混ぜる
方法などが用いられてきた。しかし、ガラス繊維、シリ
カあるいはプラスチック製などの球やロッドを散布する
方法では、スペーサーを均一に散布することが難しく、
2つの基板の間隔(セルギャップ)を精密かつ均一にコ
ントロールすることができない。またこの方法ではスペ
ーサーが必ずしも所定の位置に形成されず、たとえば基
板の有効表示部分にも散布されて、その位置の有効表示
部分の面積が減少することもある。液晶表示装置におい
ては、遮光状態において、透明ガラス製、シリカ製、プ
ラスチック製などのスペーサーを通して、あるいはスペ
ーサーによりスペーサー周辺の液晶配向が乱されること
によって、光漏れが生じることもあった。そのためスペ
ーサーを散布する方法では、コントラストの高い良質な
画質を実現することが困難であった。また印刷による方
法では、スペーサーの幅が200μm、厚さが30μm
と大きくなり、スペーサーの微細化や薄膜化が困難であ
った。更に、印刷による方法では均一な厚さを持つスペ
ーサーを作成することも困難であった。
【0004】そこで、上記の問題を解決する方法とし
て、特公平02−31368号公報、特開昭62−91
9号公報、特開平01−94320号公報、特開平02
−66519号公報、特開平03−288828号公
報、特開平04−264524号公報、特開平04−3
61233号公報、特開平05−273541号公報、
特開平05−142550号公報などにおいては、スペ
ーサーを電着塗装により形成する方法を提案している。
電着塗装法により基板上の所定の位置に電着塗膜のスペ
ーサーが形成されるので、上記のような問題は解決され
ることになる。しかしながら、これらの公報において提
案されている方法では、所定の位置にスペーサーとなる
樹脂を電着するために、各基板の電極上、配線(バス・
バー電極、ソース電極、ゲート電極)上または薄膜トラ
ンジスタ上などに絶縁膜やレジストを塗布してパターニ
ングを行い、パターン化した露出部分に樹脂の電着を行
っている。また、あらかじめ電極をパターニングし、そ
のパターニングにより露出した電極上へスペーサーとな
る樹脂を電着している。これらは、有効表示部に相当す
る領域以外に設けられた電極であることが多い。そのた
め、これらの公報に提案された方法では、球状またはロ
ッドファイバー状のスペーサーを散布することによりス
ペーサーを形成する方法と比較して、表示装置の製造コ
ストが高くなることが予想される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
課題を解決するためになされたものであり、スペーサー
となる感光性樹脂を少なくとも一方の基板上に電着し、
その後ホトリソグラフィーによりパターニングし、更に
加熱処理することにより、基板の所定の位置に、基板面
内において均一な膜厚を持つスペーサーを低コストで作
成することができる。基板内の所定の位置に、精密にか
つ均一な厚さでスペーサーを作成することができるた
め、このようにして得られた表示装置は、良好な画質を
提供することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、それぞれ
電極を有する第1基板と第2基板をスペーサーを介して
一定の間隔で対向させた表示装置において、スペーサー
を感光性樹脂組成物を用いて作成することにより、画質
の高い表示装置が安価に得られることを見出して本発明
を完成した。すなわち本発明の第1は、それぞれ電極を
有する第1基板と第2基板とをスペーサーを介して一定
の間隔で対向させた表示装置において、上記スペーサー
が、少なくとも一方の基板上に塗布され、その後ホトリ
ソグラフィーにより所定パターンにパターニングされた
(a)数平均分子量500〜5,000およびビニル基
含有量50モル%以上の共役ジエン重合体または共重合
体に、その軟化点(JIS K2531−60の環球式
軟化点法による)が70℃以上となるようにα,β−不
飽和ジカルボン酸無水物を付加した付加物に、特定の一
般式で表されるアルコール性水酸基を有するα,β−不
飽和モノカルボン酸誘導体を反応させることにより得ら
れる変性樹脂100重量部、および(b)光重合開始剤
0.01〜20重量部からなるネガ型感光性樹脂組成物
からなることを特徴とする表示装置に関する。本発明の
第2は、前記感光性樹脂組成物が電着塗装により塗布さ
れたことを特徴とする本発明の第1の表示装置に関す
る。本発明の第3は、前記感光性樹脂組成物が、熱硬化
性の樹脂組成物であって、ホトリソグラフィーによって
パターニングされた後、更に熱硬化されたことを特徴と
する本発明の第1または第2の表示装置に関する。本発
明の第4は、前記感光性樹脂組成物が着色顔料または染
料を含むことを特徴とする本発明の第1から第3のいず
れかの表示装置に関する。本発明の第5は、前記感光性
樹脂組成物が、有効表示部に相当する領域以外の部分に
パターニングされたことを特徴とする本発明の第1から
第4のいずれかの表示装置に関する。本発明の第6は、
前記有効表示部に相当する領域以外の部分が、遮光を目
的としたブラックマトリックス部分、薄膜トランジスタ
部分および/またはバス・バー電極、ソース電極もしく
はゲート電極を含む配線部分であることを特徴とする本
発明の第5の表示装置に関する。
【0007】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の表示装置は、それぞれ電極を有する第1基板と第2
基板を具備するものであって、両基板の間隙には表示の
ための物質、たとえば液晶やプラズマなどの基板間隙物
質が充填されている。具体的には、液晶(LC)、エレ
クトロクロミック(EC)、エレクトロルミネセンス
(EL)、プラズマなどを用いた表示装置があり、これ
らは、いずれも基本的に前述の図2に示すような構造を
有している。まず、それぞれ電極を有する第1基板と第
2基板とからなる表示装置において、少なくとも一方の
基板へ、電着塗装法、ダイコート法、スピンコート法、
ロールコート法、浸漬塗布法、スプレイ法等の公知のい
ずれかの塗布方法により感光性樹脂組成物を塗布する。
必要に応じて両方の基板に塗布することもできる。塗布
方法として電着塗装を用いると、樹脂は基板の導電部分
へ選択的に塗布されるため、感光性樹脂組成物の使用量
や無駄に使用される量が少なく、感光性樹脂組成物の節
約を図る上で好ましい。また電着塗装はその他の塗布法
に比べ、塗布膜厚の均一性が優れているのでこの点から
も望ましい。更に電着塗装では、膜厚を精度良くコント
ロールし得る範囲が0.6〜50μmと他の塗装法に比
べて広く、狭いギャップの精密なコントロールが要求さ
れる強誘電性液晶表示装置および高速STN表示装置な
どや、また通常より広いギャップの要求される表示装置
のためのスペーサーを作成する場合に非常に有利であ
る。
【0008】電着塗装するためには、感光性樹脂組成物
はカチオン型またはアニオン型の樹脂組成物であること
ができ、カチオン型では親水性基、たとえばカルボキシ
ル基などの酸基を有する組成物とし、カルボキシル基を
無機アルカリ、有機アミンなどで中和すれば上記組成物
は水溶化され電着塗装が可能となる。カチオン型の場
合、電着により感光性樹脂組成物がアノード上に析出す
る。アニオン型では、親水性基として塩基性基、たとえ
ばポリアミンなどを用い、酸により中和し、水溶化すれ
ば電着が可能となり、この場合は電着により感光性樹脂
組成物がカソード上に析出する。カチオン型またはアニ
オン型の電着用樹脂組成物による電着は、従来公知の方
法により行うことができる。
【0009】本発明の感光性樹脂組成物は、光や電子線
の照射により溶剤への溶解性が変化する性質をもつ耐エ
ッチング性被膜材料であり、照射により溶媒に溶け難く
なるネガ型あるいは照射により溶媒に溶け易くなるポジ
型のいずれの型の感光性樹脂も用いることができる。特
にホトリソグラフィーによりパターニングした後、加熱
処理により硬化し液晶に不溶となるものが望ましい。好
ましくは、電着法で塗布された感光性樹脂組成物は、感
光および現像を用いるホトリソグラフィー法で適宜のホ
トマスクを利用してパターニングされる。すなわち、感
光性樹脂組成物の塗膜が基板の有効表示部に対応する領
域以外の領域をカバーするようにホトリソグラフィー法
によるパターニングを行う。この方法を用いることによ
り、スペーサーとして所望の形状のパターンが形成さ
れ、たとえばスペーサーが基板の有効表示部を阻害する
ような問題は生じない。また、たとえば2枚の基板間隙
に液晶を充填してなる液晶表示装置は、2枚の基板を組
み合わせて装置を完成させた後に、液晶を間隙に注入す
る方法で製造される。この際、本発明によれば、注入さ
れた液晶が十分に基板全面に行き渡るようスペーサーの
配置や形状も考慮してパターニングすることが可能であ
る。たとえば、すでに電極が形成された基板において、
単に電極に通電することにより電極上に電着組成物を形
成すると、電極部分の全てがスペーサーとなり、前述の
液晶の注入が必ずしも十分ではない懸念がある。しかし
ながら、本発明のようにパターニングを行う方法によれ
ば、注入された液晶の充填具合も考慮して、たとえば適
宜に液晶流路が形成されるようにパターニングすること
により、上記の懸念は解消される。
【0010】ポジ型感光性樹脂組成物として好ましいも
のは、キノンジアジド類、水酸基を持つ樹脂およびメラ
ミンからなる感光性樹脂組成物である。上記組成物に
は、安定剤、着色剤、難燃化剤、その他の添加剤などを
添加することができる。着色剤は、光漏れの防止および
画質の向上のために用いられるものであり、黒色顔料、
赤色顔料、緑色顔料、青色顔料などが例示される。着色
剤は、キノンジアジド類100重量部に対して0.01
〜20重量部を配合する。特に好ましいポジ型感光性樹
脂組成物は、キノンジアジド類としてナフトキノンジア
ジド(ナフトキノンジアジド誘導体)、水酸基を持つ樹
脂としてフェノール樹脂、およびメラミンからなる感光
性樹脂組成物が挙げられる。本発明においてポジ型感光
性樹脂組成物を使用する場合は、感光性樹脂組成物を基
板上に適宜の塗布方法により塗布した後、ホトマスクを
通してスペーサーとしない部分を露光し、その後現像し
て被露光部分を除去する。この方法により、基板上に感
光性樹脂組成物からなるスペーサーが形成される。その
後、好ましくは、スペーサーとする部分を更に露光し、
直ちに70℃〜320℃で30分〜3時間加熱し、感光
性組成物を加熱硬化する。前記キノンジアジド類、水酸
基を持つ樹脂およびメラミンからなる感光性樹脂組成物
を用いた場合には、キノンジアジドの光照射によって生
じた酸が触媒となって、水酸基を有する樹脂とメラミン
とが加熱硬化し、圧縮強度が強く、また液晶に溶解しな
いスペーサーが得られる。
【0011】本発明において使用されるネガ型感光性樹
脂組成物としては、アクリロイル基またはメタクリロイ
ル基などの光重合性官能基を含む樹脂および光重合開始
剤からなる感光性樹脂組成物が好ましい。上記組成物に
は、安定剤、着色剤、難燃化剤、その他の添加剤などを
添加することができる。着色剤としては、黒色顔料、赤
色顔料、緑色顔料、青色顔料などが例示される。着色剤
は、光重合性官能基を含む樹脂100重量部に対して
0.01〜20重量部を配合する。また光重合開始剤と
しては、従来公知の通常のものが用いられ、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ミヒ
ラーケトン等が挙げられる。光重合開始剤は、上記樹脂
100重量部に対して0.01〜20重量部を配合す
る。特に、(a)光重合性官能基を含むバインダーポリ
マー、(b)光重合性のモノマーおよび/またはプレポ
リマー(架橋剤)および(c)光重合開始剤からなる感
光性樹脂組成物が好ましい。光重合性官能基を含む樹脂
は、熱硬化性を有することが好ましい。光重合性のモノ
マーおよびプレポリマーとしては、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレートなどの多官能性アクリレートまたはメタクリ
レートおよびこれらのプレポリマーが例示される。これ
らは(a)光重合性官能基を含むバインダーポリマー1
00重量部に対して0.01〜50重量部を配合する。
【0012】より具体的なネガ型感光性樹脂組成物とし
ては以下のものが挙げられる。すなわち、 (a)数平均分子量500〜5,000およびビニル基
含有量50モル%以上の共役ジエン重合体または共重合
体にα,β−不飽和ジカルボン酸無水物を付加した付加
物に、下記一般式化2で表されるアルコール性水酸基を
有するα,β−不飽和モノカルボン酸誘導体を反応させ
ることにより得られる変性樹脂100重量部、および (b)光重合開始剤0.01〜20重量部からなる感光
性樹脂組成物である。
【0013】
【化2】
【0014】ここで共役ジエン重合体または共重合体と
は、ブタジエンおよびイソプレン等の炭素数4または5
の共役ジオレフィンの低重合体、またはこれらの共役ジ
オレフィンとその他のエチレン性不飽和二重結合を有す
るモノマー、特にイソブチレン、ジイソブチレン、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニル
トルエンのような脂肪族または芳香族モノマーとの低重
合度共重合体である。またこれらの二種以上の混合物も
利用することができる。上記共役ジエン重合体または共
重合体に付加すべきα,β−不飽和ジカルボン酸無水物
としては、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の酸無
水物が挙げられる。また光硬化前における感光性樹脂塗
膜の粘着性を低減させるためには、付加物の軟化点(J
IS K2531−60の環球式軟化点測定法による)
が70℃以上となるように酸無水物を付加することが好
ましい。
【0015】また前記一般式化2で表されるアルコール
性水酸基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸誘導体
は、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルまたは酸
アミドである。すなわち、エチレングリコール、プロピ
レングリコール等のジオールとのエステルあるいはメチ
ロールアミン等のヒドロキシ基含有一級アミンとのアミ
ドである。具体的には2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、N−メチロールアクリルアミド等があ
り、これらは単独または混合して用いることができる。
【0016】上記アルコール性水酸基を有するα,β−
不飽和モノカルボン酸誘導体を、前記α,β−不飽和ジ
カルボン酸無水物の付加物に反応させることにより変性
樹脂を得る。この反応では、アルコール性水酸基を有す
るα,β−不飽和モノカルボン酸誘導体のアルコール性
水酸基がα,β−不飽和ジカルボン酸無水物と反応し、
これを開環させる。この開環によりカルボキシル基が生
成し、これは樹脂をトリメチルアミンなどの塩基により
中和して樹脂を親水性とするために利用される。従っ
て、この樹脂はアニオン型の電着塗装が可能である。電
着可能とするためには、好ましくは上記付加物の酸無水
基を少なくとも10モル%開環させる。
【0017】また前記(b)光重合開始剤は、従来公知
の通常の光重合開始剤が用いられ、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ミヒラーケトン
等が挙げられる。光重合開始剤は、上記変性樹脂100
重量部に対して0.01〜20重量部を配合する。好ま
しくは、光重合性のモノマーおよび/またはプレポリマ
ー(架橋剤)を更にに配合する。このようなモノマーお
よびプレポリマーとしては、前記のように、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレートなどの多官能性アクリレートまたは
メタクリレートおよびこれらのプレポリマーが例示され
る。
【0018】ネガ型感光性樹脂組成物を使用する場合
は、感光性樹脂組成物を基板上に適宜の塗布手段、好ま
しくは電着法により塗布した後、スペーサーとする部
分、すなわち表示装置の有効表示部に相当する領域以外
の部分、たとえば遮光を目的としたブラックマトリック
ス部分、薄膜トランジスタ部分、配線部分(バス・バー
電極、ソース電極、ゲート電極など)あるいはこれらの
一部分などに塗布した後、ホトマスクを利用して選択的
に露光する。次に未露光の部分を現像除去する。このよ
うにして、パターニングされた樹脂組成物からなるスペ
ーサーが形成される。好ましくは、更にその後140〜
280℃で30分〜3時間加熱することにより、共役ジ
エン重合体または共重合体中のビニル基が加熱硬化し、
圧縮強度が強く、また液晶に溶解しないスペーサーが得
られる。
【0019】前記露光は、通常、紫外線を多量に発生し
得る装置を用いて行うことができる。たとえば高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、メタハライドランプ等を光源として
用いることができるが、必要により他の放射線を使用し
てもよい。露光条件は、用いる感光性樹脂組成物、露光
装置、ホトマスク等に応じて適宜選択することができ
る。
【0020】前記感光性樹脂組成物の塗膜の現像を行う
条件は、選択的に除去すべき部分または残す部分の露光
量、使用する感光性樹脂組成物の現像液に対する溶解
性、現像液の種類や濃度、更に現像時間、現像温度等に
よって変化するものであり、適宜に選択すればよい。前
記感光性樹脂組成物塗膜の現像液としては、塩基性物質
を溶解した水溶液等を用いることができ、塩基性物質と
しては、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム等を挙げること
ができる。
【0021】以上のようにして基板の有効表示部に相当
する領域以外の部分にスペーサーが設けられた基板を用
いることにより、それぞれ電極を有する第1基板と第2
基板とを、スペーサーを介して一定の間隔で対向させた
表示装置を公知の方法で組み立てることができる。この
方法により、セルギャップのバラツキが少なく、その結
果表示ムラ、色ムラ、干渉縞などのない表示装置が得ら
れる。またこのような表示装置は有効表示部分にスペー
サーがないため、コントラストの低下、光抜け等のない
良質な画質を表示することができる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を合成例(感光性樹脂組成物
(塗料)の調製例)および実施例によって具体的に説明す
る。 <合成例1> (感光性樹脂の合成)ベンジルナトリウムを触媒とし、
連鎖移動剤トルエンの存在下に30℃でブタジエンを重
合して得られた数平均分子量1,000、25℃におけ
る粘度14ポアズおよび1,2−結合65%の液状ブタ
ジエン重合体を得た。得られた液状ブタジエン重合体2
86g、無水マレイン酸214g、キシレン10gおよ
びアンチゲン6C(重合禁止剤;商品名、住友化学(株)
製)1.1gを、還流冷却管および窒素吹き込み管を有
する1リットルのセパラブルフラスコに仕込み、窒素気
流下に190℃で、4.5時間反応させた。次いで未反
応無水マレイン酸およびキシレンを留去し、全酸価48
0mg-KOH/g のマレイン化ブタジエン重合体を得た。マ
レイン化ブタジエン重合体の軟化点(環球式軟化点JI
S K2531−60)は128℃であった。得られた
マレイン化ブタジエン重合体200g、ジアセトンアル
コール200gおよびヒドロキノン0.2gを、還流冷
却管を有する1リットルのセパラブルフラスコに入れ、
80℃のオイルバスに浸漬して、フラスコ内を軽く撹拌
しマレイン化ブタジエン重合体を完全に溶解させた。次
いで2−ヒドロキシエチルアクリレート99.3gおよ
びトリエチルアミン12gを加え、20分間フラスコ内
を強く撹拌した。以上のようにして、感光性樹脂である
マレイン化ブタジエン重合体の2−ヒドロキシエチルア
クリレート付加物を得た。
【0023】(感光性樹脂組成物(水分散塗料)の調製)
次に、オイルバスの温度を調製してフラスコ内温度を4
0℃に下げ、ベンゾインイソブチルエーテル6g、トリ
メチロールプロパントリアクリレート20gおよびトリ
メチルアミン14gを加え20分間撹拌した。次いでオ
イルバスから取り出し、激しく撹拌しつつ純水1,46
6gを除々に滴下して、白色水分散液を調製した。この
水分散液のpHは5.3、電導度は1.53mSおよび非
揮発分濃度は16%であった。以上のようにして、感光
性樹脂組成物を調製した。
【0024】<合成例2> (感光性樹脂の合成)合成例1と同様にして、感光性樹
脂であるマレイン化ブタジエン重合体の2−ヒドロキシ
エチルアクリレート付加物を得た。 (感光性樹脂組成物(塗料)の調製)次に、オイルバスの
温度を調製しフラスコ内温度を40℃に下げ、ベンゾイ
ンイソブチルエーテル6gを加え20分間撹拌した。こ
のようにして調製した塗料の非揮発分濃度は45%であ
った。
【0025】<合成例3> (感光性樹脂の合成)合成例1と同様にして、感光性樹
脂であるマレイン化ブタジエン重合体の2−ヒドロキシ
エチルアクリレート付加物を得た。 (感光性樹脂組成物(水分散塗料)の調製)次に、オイル
バスの温度を調製してフラスコ内温度を40℃に下げ、
ベンゾインイソブチルエーテル6g、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート20gおよびトリメチルアミン
14gを加え20分間撹拌した。次いでオイルバスから
取り出し、激しく撹拌しつつ純水1,466gを除々に
滴下して、白色水分散液を調製した。更にこの感光性樹
脂組成物(水分散液)をサンドミルへ移し、ダイピロキ
サイドブラック(商品名、大日精化工業(株)製)60g
を撹拌下で加え、5時間冷却しながら分散させた。次に
純水およびトリエチルアミンを加え、pH8.0、電導
度1.50mSおよび非揮発分濃度12%の黒色の感光
性樹脂組成物を得た。
【0026】<合成例4>ポジ型ホトレジスト(商品
名:OFPR−800、東京応化社製)に、メラミン
(商品名:MX−45、(株)三和ケミカル製)をポジ型
ホトレジストの固形分に対し重量比で10%加えてポジ
型感光性樹脂組成物(塗料)を調製した。
【0027】<実施例1>図3は、カラー薄膜トランジ
スター(TFT)液晶表示装置に用いられるカラーフィ
ルター基板の部分拡大縦断面図であり、電着法により製
造されたものである。図3において、ガラス基板8の上
に遮光部分であるブラックマトリックス層(BM)9と
着色層10R、10Gおよび10Bが成膜されており、
更にその上に保護膜(オーバーコート層)11および透
明導電膜12が成膜されている。合成例1で調製した感
光性樹脂組成物(水分散塗料)を用い、カラーフィルタ
ー基板上の透明導電膜12を陽極とし、網状ステンレス
電極を対向極として、透明導電膜12上に20Vの一定
電圧で40秒間(昇圧時間10秒)電着し、均一な膜厚
の感光性樹脂組成物膜を成膜した。カラーフィルター基
板を純水で洗浄した後、80℃で5分間乾燥したとこ
ろ、常温タックのない、均一な膜厚5.5μmを有する
感光性樹脂組成物膜が得られた。
【0028】次に、UV露光機を用い、カラーフィルタ
ー基板のブラックマトリックス層9の一部分のみを露光
する20μm径の光透過パターンを持つホトマスクを通
して、上記感光性樹脂組成物膜に、365nmの紫外線
を150mJ/cm2の強度で照射した。感光性樹脂組成物膜
を1%KOH水溶液で現像したところ、透明導電膜12
上でかつその下にブラックマトリックス層9が存在する
部分の一部に、感光性樹脂組成物のスペーサーがパター
ニングされた。スペーサーがパターニングされたカラー
フィルター基板を純水で洗浄した後、更に感光性樹脂組
成物からなるスペーサーを180℃で2時間加熱硬化し
た。その結果、圧縮強度が高くかつ弾性のある高さ5μ
mの樹脂製スペーサーが得られた。図1は、樹脂製スペ
ーサーを設けたカラーフィルター基板の部分拡大断面図
である。カラーフィルター基板の透明電導膜12上のブ
ラックマトリックス層9に対応する部分に樹脂製スペー
サー13が形成されている。なお、感光性樹脂組成物の
スペーサーは液晶に溶解することもなく、またこのスペ
ーサーから表示性能に影響を与えるイオン性不純物が液
晶中に溶け出すことも観察されなかった。以上のように
して得られた樹脂製スペーサーを有するカラーフィルタ
ー基板を用い、TFT液晶表示装置を組み立てたとこ
ろ、セルギャップのバラツキが少なく、その結果表示ム
ラ、色ムラ、干渉縞などのない表示装置が得られた。ま
たこのTFT液晶表示装置は、有効表示部分にスペーサ
ーがないため、コントラストの低下、光抜け、およびス
ペーサー界面での配向欠陥による画質低下等のない良質
な画質を表示した。
【0029】<実施例2>遮光層であるブラックマトリ
ックス層、着色層、保護膜および透明導電膜が成膜され
ており顔料分散法により作製したカラーフィルター基板
の透明導電膜上に、合成例2で調製した感光性樹脂組成
物(塗料)をスピンコーターで膜厚5.5μmになるよ
うに塗布した。次に、UV露光機を用い、カラーフィル
ターのブラックマトリックス層の一部分のみを露光する
5.0μm径の光透過パターンを持つホトマスクを通し
て、上記感光性樹脂組成物膜に、365nmの紫外線を
500mJ/ cm2の強度で照射した。感光性樹脂組成物膜
を2.48%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド
水溶液で現像したところ、透明導電膜上でかつその下に
ブラックマトリックスが存在する部分の一部に、感光性
樹脂組成物のスペーサーがパターニングされた。スペー
サーがパターニングされたカラーフィルター基板を純水
で洗浄した後、更に感光性樹脂組成物からなるスペーサ
ーを220℃で2時間加熱硬化した。その結果、圧縮強
度が高くかつ弾性のある高さ5μmの樹脂製スペーサー
が得られた。また感光性樹脂組成物のスペーサーは、液
晶に溶解することもなく、またこのスペーサーから表示
性能に影響を与えるイオン性不純物が液晶中に溶け出す
ことも観察されなかった。以上のようにして得られた感
光性樹脂組成物スペーサーを有するカラーフィルター基
板を用い、TFT液晶表示装置を組み立てたところ、セ
ルギャップのバラツキが少なく、その結果表示ムラ、色
ムラ、干渉縞などのない表示装置が得られた。またこの
TFT液晶表示装置は、有効表示部分にスペーサーがな
いため、コントラストの低下、光抜け、およびスペーサ
ー界面での配向欠陥による画質低下等のない良質な画質
を表示した。
【0030】<実施例3>図4は、TFT液晶表示装置
のアレイ基板の部分拡大斜視図である。図4において、
ガラス基板上にTFT14、画素電極15、ゲートバス
配線16、ソースバス配線17が形成されている。合成
例3で調製した感光性樹脂組成物(水分散塗料)を用
い、このアレイ基板のゲートバス配線16およびソース
バス配線17を陽極とし、網状ステンレス電極を対向極
として、ゲートバス配線およびソースバス配線上に20
Vの一定電圧で20秒間(昇圧時間10秒)電着し、均
一な膜厚の感光性樹脂組成物膜を成膜した。アレイ基板
を純水で洗浄した後、80℃で5分間乾燥したところ、
常温タックのない、均一な膜厚6.0μmを有する感光
性樹脂組成物膜が得られた。
【0031】次に、UV露光機を用い、ゲートバス配線
およびソースバス配線の一部分のみを露光するパターン
を持つホトマスクを通して、上記感光性樹脂組成物膜
に、365nmの紫外線を360mJ/cm2の強度で照射し
た。感光性樹脂組成物膜を2.48%テトラメチルアン
モニウムヒドロキサイド水溶液で現像したところ、ゲー
トバス配線およびソースバス配線の一部に、感光性樹脂
組成物のスペーサーがパターニングされた。スペーサー
がパターニングされたアレイ基板を純水で洗浄した後、
更に感光性樹脂組成物からなるスペーサーを250℃で
2時間加熱硬化した。その結果、圧縮強度が高くかつ弾
性のある高さ5.5μmの樹脂製スペーサーが得られ
た。図5は、樹脂製スペーサーを設けたアレイ基板の部
分拡大斜視図である。アレイ基板のゲートバス配線16
およびソースバス配線17の一部の上に、樹脂製スペー
サー13が形成されている。なお、上記のスペーサー
は、ダイピロキサイドブラック(商品名、大日精化工業
(株)製)により着色したものである。その導電性を測定
したところ、絶縁体であった。また感光性樹脂組成物の
スペーサーは、液晶に溶解することもなく、またこのス
ペーサーから表示性能に影響を与えるイオン性不純物が
液晶中に溶け出すことも観察されなかった。以上のよう
にして得られた樹脂製スペーサーを有するアレイ基板を
用い、TFT液晶表示装置を組み立てたところ、セルギ
ャップのバラツキが少なく、その結果表示ムラ、色ム
ラ、干渉縞などのない表示装置が得られた。またこのT
FT液晶表示装置は、有効表示部分にスペーサーがない
ため、コントラストの低下、光抜け、およびスペーサー
界面での配向欠陥による画質低下等のない良質な画質を
表示した。
【0032】<実施例4>図6は単純マトリックス液晶
表示装置の部分斜視図である。図6において、液晶表示
装置は、走査電極18およびデータ電極19がパターニ
ングされた2枚のガラス基板8より形成されている。合
成例1で調製した感光性樹脂組成物(水分散塗料)を用
い、2枚のガラス電極のうち一方、本実施例ではデータ
電極19としての透明導電膜を陽極とし、網状ステンレ
ス電極を対向極として、データ電極の透明導電膜上に2
0Vの一定電圧で40秒間(昇圧時間10秒)電着し、
均一な膜厚の感光性樹脂組成物を成膜した。データ電極
側の基板を純水で洗浄した後、80℃で5分間乾燥した
ところ、常温タックのない、均一な膜厚5.5μmを有
する感光性樹脂組成物膜が得られた。
【0033】次に、UV露光機を用い、データ電極の一
部分(有効表示部分ではない部分、すなわち液晶セルを
組み立てたとき、走査電極でない部分と向き合う部分)
のみを露光するパターンを持つホトマスクを通して、上
記感光性樹脂組成物膜に、365nmの紫外線を300
mJ/cm2の強度で照射した。感光性熱硬化樹脂膜を1%炭
酸ナトリウム水溶液で現像したところ、データ電極の透
明導電膜上で有効表示部分ではない部分、すなわち液晶
セルを組み立てたとき、走査電極でない部分と向き合う
部分に、感光性樹脂組成物のスペーサーがパターニング
された。スペーサーがパターニングされたデータ電極側
基板を純水で洗浄した後、更に感光性樹脂組成物からな
るスペーサーを200℃で2時間加熱硬化した。その結
果、圧縮強度が高くかつ弾性のある高さ5μmの樹脂製
スペーサーが得られた。図7は、樹脂製スペーサーを設
けた単純マトリックス液晶表示装置のデーター電極の部
分拡大斜視図である。図7において、ガラス基板8上の
データ電極19の上に、樹脂製スペーサー13が設けら
れている。また感光性樹脂組成物のスペーサーは、液晶
に溶解することもなく、またこのスペーサーから表示性
能に影響を与えるイオン性不純物が液晶中に溶け出すこ
とも観察されなかった。以上のようにして得られた樹脂
製スペーサーを有するデータ電極線電極側の基板を用
い、単純マトリックス液晶表示装置を組み立てたとこ
ろ、セルギャップのバラツキが少なく、その結果表示ム
ラ、色ムラ、干渉縞などのない表示装置が得られた。ま
たこの単純マトリックス液晶表示装置は、有効表示部分
にスペーサーがないため、コントラストの低下、光抜
け、およびスペーサー界面での配向欠陥による画質低下
等のない良質な画質を表示した。
【0034】<実施例5>実施例4と同様の単純マトリ
ックス液晶表示装置に用いる走査線電極の一部分(有効
表示部分ではない部分、すなわち液晶セルを組み立てた
とき、データ線電極でない部分と向き合う部分)に、実
施例4と同じ方法で樹脂製スペーサーを作成し、単純マ
トリックス液晶表示装置を組み立てた。この単純マトリ
ックス表示装置は、セルギャップのバラツキが少なく、
その結果表示ムラ、色ムラ、干渉縞などのない表示装置
であった。またこの単純マトリックス液晶表示装置は、
有効表示部分にスペーサーがないため、コントラストの
低下、光抜け、およびスペーサー界面での配向欠陥によ
る画質低下等のない良質な画質を表示した。
【0035】<実施例6>実施例4と同様の単純マトリ
ックス液晶表示装置に用いるデータ線電極の一部分(有
効表示部分ではない部分、すなわち液晶セルを組み立て
たとき、走査線電極でない部分と向き合う部分)と、走
査線電極の一部分(有効表示部分ではない部分、すなわ
ち液晶セルを組み立てたとき、データ線電極でない部分
と向き合う部分)とに、実施例4と同じ方法で樹脂製ス
ペーサーを作成し、単純マトリックス液晶表示装置を組
み立てた。この単純マトリックス表示装置は、セルギャ
ップのバラツキが少なく、その結果表示ムラ、色ムラ、
干渉縞などのない表示装置であった。またこの単純マト
リックス液晶表示装置は、有効表示部分にスペーサーが
ないため、コントラストの低下、光抜け、およびスペー
サー界面での配向欠陥による画質低下等のない良質な画
質を表示した。
【0036】<実施例7>実施例1で使用したものと同
じ電着法によるカラーフィルター基板を用い、カラーフ
ィルター基板上の透明導電膜を陽極とし、網状ステンレ
ス電極を対向極として、透明導電膜上に、合成例1で調
製した感光性樹脂組成物(水分散塗料)を30Vの一定
電圧で200秒間(昇圧時間10秒)電着した。カラー
フィルター基板を純水で洗浄した後、80℃で10分間
乾燥したところ、常温タックのない、均一な膜厚21μ
mを有する感光性樹脂組成物膜が得られた。
【0037】次に、UV露光機を用い、カラーフィルタ
ーのブラックマトリックス層の一部分のみを露光する3
5μm径の光透過パターンを持つホトマスクを通して、
上記感光性樹脂組成物膜に、365nmの紫外線を45
0mJ/cm2の強度で照射した。感光性樹脂組成物膜を1%
炭酸ナトリウム水溶液で現像したところ、透明導電膜上
でかつその下にブラックマトリックス層が存在する部分
の一部分に、感光性樹脂組成物のスペーサーがパターニ
ングされた。スペーサーがパターニングされたカラーフ
ィルター基板を純水で洗浄した後、更に感光性樹脂組成
物からなるスペーサーを200℃で3時間加熱硬化し
た。その結果、圧縮強度が高くかつ弾性のある高さ20
μmの樹脂製スペーサーが得られた。また感光性樹脂組
成物のスペーサーは、液晶に溶解することもなく、また
このスペーサーから表示性能に影響を与えるイオン性不
純物が液晶中に溶け出すことも観察されなかった。以上
のようにして得られた樹脂製スペーサーを有するカラー
フィルター基板を用い、高分子分散型TFT液晶表示装
置を組み立てたところ、セルギャップのバラツキが少な
く、その結果表示ムラ、色ムラ、干渉縞などのない表示
装置が得られた。
【0038】<実施例8>遮光層であるブラックマトリ
ックス層、着色層、保護膜および透明導電膜が成膜され
ており顔料分散法により作製したカラーフィルター基板
の透明導電膜上に、合成例4で調製した感光性樹脂組成
物(塗料)をスピンコーターで膜厚5.5μmになるよ
うに塗布した。次に、UV露光機を用い、カラーフィル
ターのブラックマトリックス層の一部分を残してそれ以
外の部分を露光させるパターンを持つホトマスクを通し
て、上記感光性樹脂組成物膜に、365nmの紫外線を
400mJ/cm2の強度で照射した。感光性樹脂組成物膜を
2.48%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水
溶液で現像したところ、露光部の感光性樹脂組成物は現
像除去され、未露光部である、透明導電膜上でかつその
下にブラックマトリックス層が存在する部分の一部に感
光性樹脂組成物が残った。この基板に更に400mJ/ c
m2の強度の上記紫外線を照射して全面露光させ、その後
直ちに基板を250℃で2時間加熱した。その結果、圧
縮強度が高くかつ弾性のある高さ5μmの樹脂製スペー
サーが得られた。また感光性樹脂組成物のスペーサーの
液晶に対する溶解性を調べたところ、液晶には不溶であ
った。以上のようにして得られた感光性樹脂組成物スペ
ーサーを有するカラーフィルター基板を用い、TFT液
晶表示装置を組み立てたところ、セルギャップのバラツ
キが少なく、その結果表示ムラ、色ムラ、干渉縞などの
ない表示装置が得られた。またこのTFT液晶表示装置
は、有効表示部分にスペーサーがないため、コントラス
トの低下、光抜け、およびペーサー界面での配向欠陥に
よる画質低下等のない良質な画質を表示した。
【0039】
【発明の効果】電極基板間のスペーサーが、感光性樹脂
組成物を基板上に塗布した後、ホトリソグラフィー法で
パターニングすることにより形成されているために、本
発明の表示装置は、セルギャップのバラツキが少なく、
その結果表示ムラ、色ムラ、干渉縞等の少ない表示画質
を提供することが可能である。また、本表示装置におい
ては、指定した場所にスペーサーを作成することがで
き、有効表示部分にスペーサーを有しないため、コント
ラストの低下や光抜けがなく、液晶表示装置の場合には
更にスペーサー界面での液晶配向欠陥による画質低下等
のない良質な画質を表示することができる。感光性樹脂
組成物の塗布方法として電着技術を用いる場合には、更
にセルギャップのバラツキを少なくし、また安価にスペ
ーサーを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により樹脂製スペーサーを設けたTFT
液晶表示装置のカラーフィルター基板の部分拡大縦断面
図である。
【図2】従来の表示装置の構造を示す部分拡大縦断面図
である。
【図3】TFT液晶表示装置のカラーフィルター基板の
部分拡大縦断面図である。
【図4】TFT液晶表示装置のアレイ基板の部分拡大斜
視図である。
【図5】本発明により樹脂製スペーサーを設けたTFT
液晶表示装置のアレイ基板の部分拡大斜視図である。
【図6】単純マトリックス液晶表示装置の部分斜視図で
ある。
【図7】本発明により樹脂製スペーサーを設けた単純マ
トリックス液晶表示装置のデーター電極の部分拡大斜視
図である。
【符号の説明】
1 第1基板 2 第2基板 3 スペーサー 4 電極 5 対向電極 6 封止材 7 基板間隙物質 8 ガラス基板 9 ブラックマトリックス(BM) 10R、10G、10B 着色層 11 保護膜 12 透明導電膜 13 感光性樹脂組成物のスペーサー 14 薄膜トランジスター(TFT) 15 画素電極 16 ゲートバス配線 17 ソースバス配線 18 走査電極 19 データ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯塚 実 神奈川県川崎市幸区小向西町4−59 (56)参考文献 特開 平1−134336(JP,A) 特開 平3−182718(JP,A) 特開 平3−2833(JP,A) 特開 平4−178628(JP,A) 特開 平4−21822(JP,A) 特開 平6−67135(JP,A) 特開 平5−313124(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1339

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ電極を有する第1基板と第2基
    板とをスペーサーを介して一定の間隔で対向させた表示
    装置において、該スペーサーが、少なくとも一方の基板
    上に塗布され、その後ホトリソグラフィーにより所定パ
    ターンにパターニングされた(a)数平均分子量500
    〜5,000およびビニル基含有量50モル%以上の共
    役ジエン重合体または共重合体に、その軟化点(JIS
    K2531−60の環球式軟化点法による)が70℃
    以上となるようにα,β−不飽和ジカルボン酸無水物を
    付加した付加物に、下記一般式化1で表されるアルコー
    ル性水酸基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸誘導
    体を反応させることにより得られる変性樹脂100重量
    部、および(b)光重合開始剤0.01〜20重量部か
    らなるネガ型感光性樹脂組成物からなることを特徴とす
    る表示装置。【化1】
  2. 【請求項2】 前記感光性樹脂組成物が電着塗装により
    塗布されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記感光性樹脂組成物が、熱硬化性の樹
    脂組成物であって、ホトリソグラフィーによってパター
    ニングされた後、更に熱硬化されたことを特徴とする請
    求項1または2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記感光性樹脂組成物が着色顔料または
    染料を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記感光性樹脂組成物が、有効表示部に
    相当する領域以外の部分にパターニングされたことを特
    徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記有効表示部に相当する領域以外の部
    分が、遮光を目的としたブラックマトリックス部分、薄
    膜トランジスタ部分および/またはバス・バー電極、ソ
    ース電極もしくはゲート電極を含む配線部分であること
    を特徴とする請求項5に記載の表示装置。
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