JP3869517B2 - ブラックマトリクス用レジスト組成物およびそれを用いてなるブラックマトリクス - Google Patents

ブラックマトリクス用レジスト組成物およびそれを用いてなるブラックマトリクス Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示素子等の部材であるカラーフィルター上や、液晶表示素子のアクティブ素子アレイ側に駆動電極間からの光のもれを防ぐために形成される、ブラックマトリクス用のレジスト組成物およびそれを用いてなるブラックマトリクスに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子用ブラックマトリクスは、液晶表示素子において駆動電極間からの光のもれを防ぐために用いられ、カラーフィルター側に用いる場合はガラスまたはプラスチックシートなどの透明基板上に、アクティブ素子アレイ側に用いる場合はアクティブ素子アレイ形成後の駆動電極間に、フォトリソグラフィー法、印刷法、電着法等を用いて形成されたストライプ状または格子状の遮光性材料のパターンである。
【0003】
カラーフィルターの場合は、該ブラックマトリクス上に赤・緑・青の3色の画素を所定の位置にフォトリソグラフィー法、印刷法、電着法等を用いて形成した後、透明電極を形成し、その上に配向膜を形成し、その配向膜をラビングすることによりカラーフィルターが得られる。
また、アクティブ素子アレイ側の場合には、ガラスまたはプラスチック基板上にスパッタ法、プラズマCVD法等により成膜した金属膜、ITO膜、半導体膜、絶縁膜を、フォトレジストを用いて所定のパターンにエッチングする工程を繰り返すことによりアクティブ素子アレイを形成した後、駆動電極を除く部分にフォリソグラフィー法、印刷法、電着法等を用いてブラックマトリクスを形成し、その上に配向膜を形成し、その配向膜をラビングすることによりアクティブ素子アレイが得られる。この場合、カラーフィルター側にブラックマトリクスを形成する場合に比べ、アクティブ素子側との位置合わせマージンを取る必要がなくなるため、結果として開口率を高くすることができる。
【0004】
ブラックマトリクスの形成方法としては、従来基板上にクロムを成膜しエッチングすることによりブラックマトリクスパターンを得る方法が主流であったが、コスト的に高価である、表面反射率が高い、廃棄の際公害が起こる、金属であるため駆動電極間が電気的に導通されてしまうといった問題があった。これらの点からカーボンブラックなどの無公害の黒色顔料を用いたレジスト法を用いた有機物からなるブラックマトリクスが提案されている。より具体的には、黒色顔料として、有機顔料とカーボンブラックとを併用し、他に分散剤、感光性樹脂および溶剤を含有する、比較的遮光性の高いブラックマトリクスを形成可能なレジスト組成物等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のブラックマトリクス用レジスト組成物は、十分な遮光性を得ようとするとブラックマトリクスの膜厚を厚くせざるを得ず、その上に赤、緑、青のパターンを形成したときにブラックマトリクスとの重なり部分の盛り上りが大きく、更にその上に透明電極、配向膜を形成しラビングしたときに、画素内でラビングの不均一性が生じ液晶の配向制御が画素内で均一にならないといった問題があった。
【0006】
アクティブ素子アレイ側にブラックマトリクスを形成する場合にも同様な問題がある。駆動電極が電気的に十分絶縁されていないと隣の駆動電極のスイッチングの影響を受けるという問題もあった。
また、ガラスまたはプラスチック基板上にカラーフィルターの画素パターンに透明電極パターンを形成し、パターン間をブラックマトリクスによって遮光し、次に赤・青・緑に着色された電着液に浸漬し、それぞれの色を形成するべき透明電極パターンに選択的に通電することにより赤・青・緑のカラーフィルターを形成するいわゆる電着法においても、通電時に隣接する透明電極パターンに電流が流れないようにするために、ある程度以上の絶縁性が要求されるが、従来のレジストを用いたブラックマトリクスでは、十分な絶縁性を得るのが困難であった。
【0007】
即ち、本発明の目的は、上記の従来のレジスト法ブラックマトリクスを用いたカラーフィルターの問題を解消すること、即ち、カラーフィルターまたはアクティブ素子における各画素内の段差を小さくし、またアクティブ素子アレイの駆動電極間や電着法における画素パターンに対応した透明電極間を電気的に絶縁することのできるブラックマトリクスを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、感光性樹脂、顔料、分散剤および溶剤を含有してなるブラックマトリクス用レジスト組成物の、該分散剤として塩基性官能基を有する分散剤を、該顔料として実質的にカーボンブラックのみを用いることにより、十分な量のカーボンブラックをレジスト中に十分に分散させて遮光性とレジストとしての性能を両立しつつ、十分な膜抵抗を達成し得るので、画素内の膜厚差の問題なく、十分な遮光性、絶縁性を有するブラックマトリクスを形成可能であることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明の要旨は、感光性樹脂、顔料、顔料の分散剤および溶剤を含有してなるブラックマトリクス用レジスト組成物であって、該分散剤が塩基性官能基を有する高分子分散剤であり、該顔料が実質的にDBP吸油量100ml/100g以下、窒素吸着表面積100m 2 /g以下のカーボンブラックのみからなり、感光性樹脂、顔料及び分散剤の合計に占める顔料の割合が30〜80重量%であり、組成物から形成される厚さ1μmの重合被膜の膜抵抗が109Ω/□以上であることを特徴とするブラックマトリクス用レジスト組成物に存する。更に、他の要旨は、上記組成物を用いてなるブラックマトリクスに存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のブラックマトリクス用レジスト(以下ブラックレジストという)は、感光性樹脂、顔料、分散剤および溶剤を含有する。
感光性樹脂は特に限定されないが、光を吸収してラジカルを発生する光重合開始剤と、光重合開始剤の作用により硬化モノマーを含有し、さらに好ましくは、相溶性、被膜形成性、現像性、接着性等の光重合性層の改善のために、結合剤としての有機高分子物質を含有させたものが一般的である。
【0011】
かかる有機高分子物質、光重合開始剤の作用により硬化するモノマー及び光重合開始剤は一般にこの種レジストに使用される広い範囲から選ぶことができる。有機高分子物質としては塗膜形成能を有する高分子化合物であれば特に制限は無く、具体的な例としては例えば下記の化合物が挙げられる。
1)ポリオレフィン系ポリマー
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等
2)ジエン系ポリマー
ポリブタジエン、ポリイソプレン等
3)共役ポリエン構造を有するポリマー
ポリアセチレン系ポリマー、ポリフェニレン系ポリマー等
4)ビニルポリマー
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルフェノール等
5)ポリエーテル
ポリフェニレンエーテル、ポリオキシラン、ポリオキセタン、ポリテトラヒドロフラン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール等6)フェノール樹脂
ノボラック樹脂、レゾール樹脂等
7)ポリエスエル
ポリエチレンテレフタレート、ポリフェノールフタレインテレフタレート、ポリカーボネート、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等
8)ポリアミド
ナイロン−6、ナイロン66、水溶性ナイロン、ポリフェニレンアミド等
9)ポリペプチド
ゼラチン、カゼイン等
10)エポキシ樹脂及びその変性物
ノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールエポキシ樹脂、ノボラックエポキシアクリレート及び酸無水物による変性樹脂等
11)その他
ポリウレタン、ポリイミド、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイミダゾール、ポリオキサゾール、ポリピロール、ポリアニリン、ポリスルフィド、ポリスルホン、セルロース類等
これらの有機高分子物質の中では樹脂側鎖または主鎖にカルボキシル基あるいはフェノール性水酸基等を有する樹脂を含有するレジスト組成物が、アルカリ現像可能なため、公害防止の観点から好ましい。特にカルボキシル基を有する樹脂、例えば、アクリル酸(共)重合体、スチレン/無水マレイン酸樹脂、ノボラックエポキシアクリレートの酸無水物変性樹脂等は高アルカリ現像性なので好ましい。
【0012】
さらに、アクリル系樹脂は現像性に優れているので好ましく、様々なモノマーを選択して種々の共重合体を得ることが可能なため、性能および製造制御の観点からより好ましい。
より具体的にはカルボキシル基を含有するアクリル樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、などのカルボキシル基を有するモノマーとスチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸クロライド、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、などのコモノマーを共重合させたポリマーが挙げられる。中でも好ましいのは構成モノマーとして少なくとも(メタ)アクリル酸あるいは(メタ)アクリル酸アルキルエーテルを含有するアクリル樹脂であり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸およびスチレンを含有するアクリル樹脂である。
【0013】
また、これらの樹脂は側鎖にエチレン性二重結合を付加させることもできる。樹脂側鎖に二重結合を付与することにより光硬化性が高まるため、解像性、密着性をさらに向上させることができ好ましい。エチレン性二重結合を導入する合成手段として、例えば、特公昭50−34443、特公昭50−34444などに記載の方法等が挙げられる。具体的には、カルボキシル基や水酸基にグリシジル基、エポキシシクロヘキシル基および(メタ)アクリロイル基を併せ持つ化合物やアクリル酸クロライドなどを反応させる方法が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アリルクロライドなどの化合物を使用し、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に反応させることにより側鎖に重合基を有する樹脂を得ることができる。特に、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートのような脂環式エポキシ化合物を反応させた樹脂が好ましい。
【0014】
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル〜」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル〜またはメタクリル〜」、「アクリレートまたはメタクリレート」等を意味するものとし、例えば「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸またはメタクリル酸」を意味するものとする。
これらのアクリル樹脂のGPCで測定した重量平均分子量の好ましい範囲は1000〜100,000である。重量平均分子量が1000以下であると均一な塗膜をえるのが難しく、また、100,000を超えると現像性が低下する傾向がある。また、カルボキシル基の好ましい含有量の範囲は酸価で5〜200である。酸価が5以下であるとアルカリ現像液に不溶となり、また、200を超えると感度が低下することがある。
【0015】
光重合開始剤の作用により硬化するモノマーとしては、光重合開始剤の発生するラジカルの作用によりラジカル重合するモノマーおよび光重合開始剤から発生する酸の作用で付加縮合するモノマー等公知のいずれのものも用い得る。 前者の代表的例としては、エチレン性二重結合を有するモノマーが挙げられ、より具体的には、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート、セチルアクリレート、ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、モルホリノエチルメタクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロドデシルアクリレート、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ビスフェノールA,エチレンオキサイド付加物ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加トリアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチレンフォスフェート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ノボラックエポキシのアクリル酸変性物、ノボラックエポキシのアクリル酸および酸無水物の変性物、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリル化イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステルアクリレートなどが挙げられる。
【0016】
これらのモノマーのなかではアクリルモノマー、特に3個以上のエチレン性二重結合を有するアクリルモノマーが好ましい。これらのモノマーは単独または複数組み合わせて使用される。
一方、光重合開始剤から発生する酸の作用で付加縮合するモノマーとしては、メラミン、ベンゾグアナミン、グリコールウリルもしくは尿素にホルムアルデヒドを作用させた化合物またはそれらのアルキル変性化合物、エポキシ化合物およびレゾール化合物等の架橋作用を有する化合物が挙げられる。
【0017】
具体的には、三井サイアナミド社のサイメル(登録商標)300、301、303、350、736、738、370、771、325、327、703、701、266、267、285、232、235、238、1141、272、254、202、1156、1158は、メラミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性物の例である。サイメル(登録商標)1123、1125、1128は、ベンゾグアナミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性物の例である。サイメル(登録商標)1170、1171、1174、1172はグリコールウリルにホルムアルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性物の例である。尿素にホルムアルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性物の例として三井サイアナミド社のUFR(登録商標)65、300を挙げることができる。
【0018】
エポキシ化合物の例として、トリグリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノールグリシジルエーテル、ラウリルアルコールグリシジルエーテル、アジピン酸グリシジルエーテル、フタル酸グリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリシジルフタルイミド、(ポリ)エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル等を挙げることができる。
【0019】
この中で特に好ましい化合物として、分子中に−N(CH2 OR)2 基を有する化合物(式中、Rは水素原子またはアルキル基を示す)が挙げられる。詳しくは、尿素あるいはメラミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物またはそのアルキル変性物が特に好ましい。
レゾール化合物の例として、群栄化学社製のPP−3000s、PP−3000A、RP−2978、SP−1974、SP−1975、SP−1976、SP−1977、RP−3973等が挙げられる。
【0020】
光重合開始剤の作用により硬化するモノマーの内エチレン性二重結合を少なくとも一つ有する化合物が有利に使用できる。また、これらのバインダー樹脂およびモノマーの中では、カラーフィルター用レジスト組成物がアルカリ現像可能である点に於て特に前記のカルボキシル基を含有するアクリル樹脂とアクリルモノマーとの組合せが最も好ましい。
【0021】
光重合開始剤としては、公知のいずれのものも用いることができ、紫外線によりエチレン性不飽和基を重合させるラジカルを発生させることのできる化合物および紫外線により酸を発生させる化合物が挙げられる。
具体的には2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、などのハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、2−(2’−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2’−クロロフェニル)−4,5−ビス(3’−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(2’−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2’−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、(4’−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体などのイミダゾール誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノンなどのアントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、2,2,−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1,−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトンなどのアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸エステル誘導体、9−フェニルアクリジン、9−(p−メトキシフェニル)アクリジンなどのアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェナジンなどのフェナジン誘導体、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イルなどのチタノセン誘導体、ヘキサンジチオール、デカンジシオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート等の多官能脂肪族化合物等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独または複数組み合わせて使用される。例えば、特公昭53−12802、特開平1−279903、特開平2−48664、特開平4−164902、特開平6−75373などに記載の開始剤の組み合わせなどが挙げられる。
【0022】
本発明における感光性樹脂中の組成は、 (a)有機高分子物資100重量部に対し(b)モノマーは5重量部〜100重量部(c)開始剤は0.01〜30重量部の範囲で含有される。 (b)モノマーが上記範囲以下であると像露光された画線部の架橋密度が十分でなくなり良好な画像が得られにくく、また、上記範囲を超えると乾燥後のレジスト膜のベタつきが大きくなり作業性に劣るようになる。(c)光重合開始剤の添加量が上記範囲以下であると十分な感度がえられず、また、上記範囲を超えると、ときに開始剤が感光液から析出することがある。
【0023】
本発明のブラックレジストは顔料として実質的にカーボンブラックのみを含有し、有機黒色顔料等、カーボンブラック以外の顔料を実質的に含有しない。遮光性能という点からカーボンブラックが最も適しており、遮光性能に劣る有機顔料を実質量含むと、乾燥膜厚1μmにおけるODが3.0以上であるという、本発明に要求を達成できなくなるという欠点がある。
【0024】
カーボンブラックとしては後述するように少量の分散剤でカーボンブラック粒子を被覆できるものが好適であり、この点で好適なカーボンブラックはDBP吸油量が100ml/100g以下、さらに好ましくは80ml/100g以下であり、窒素吸着表面積が120m2/g以下、好ましくは100m2/g以下である。
【0025】
上記のようなカーボンブラックの具体例としては、三菱化学(株)製#5、#10、#25、#33、#44、#45、#45L、#47、#50、#52、#55、MA7、MA8、MA11、MA220等、旭カーボン(株)製MTC、FTC、FTC#15等、デグサ社製Printex 25, Printex 35, Printex 45, Printex 55, Printex 200, Printex 300, Special Black 100, Special Black 250, Special Black 350, Special Black 550等、キャボット社Monarch 120, Regal 330R, Regal 415R, Regal 250R, Regal 99R, Regal 400R, Regal 350R,Regal 500R等が挙げられる。
【0026】
これらのカーボンブラックはブラックレジストの固形分中の重量濃度で30〜80重量%、好ましくは40〜70重量%であることが望ましい。
本発明のブラックレジストは遮光性能の点から、乾燥膜厚1μmにおけるODが3.0以上であるのが好ましい。カーボンブラックの含有量が上記範囲より小さいときは十分な遮光性能が得られず、まだ多すぎると光硬化が十分に進行しない可能性がある。
【0027】
本発明においては、前述の如く高い含有量でカーボンブラックを均一に分散させ、しかも粒子間の距離を大きくする必要があるために、分散剤を配合することが必要である。
従来の画素内の段差の問題を回避し、ブラックマトリックスの膜厚を薄くしつつ十分な遮光性を確保するためには、黒色顔料の重量分率を高くすることと、遮光性能の高いカーボンブラックを大量に使用する必要があるが、従来の技術ではこの場合レジストとして機能しなくなるか、あるいは光重合性化合物の重合度が十分でなくなり、レジスト膜に要求される耐熱性、耐溶剤性、耐現像液性、接着性等が得られなくなるだけでなく、導電性が高くなり駆動電極間が電気的に導通されてしまうといった問題があった。また、単に抵抗を高くするためにカーボンブラックを被覆する分散剤を大量に含有すると、レジストとしての性能が失われてしまう。
【0028】
本発明においては、分散剤としては塩基性官能基を持つ分散剤を用いることを特徴とするのが、かかる分散剤であればカーボンブラックに対し十分に吸着させることができ、カーボンブラックを十分に分散剤で被覆することができる。塩基性官能基としては脂肪族アミノ基、グアニジン基、第4水酸化アルキルアンモニウム基等の脂肪族塩基、アニリン基、ジメチルアニリン基、2,4,6−トリニトロアニリン基等の芳香族塩基、ピリジン基、ピロール基、ジアザビシクロウンデセン基、イミダゾール基等の複素環塩基等が挙げられる。この内で特に脂肪族アミノ基、イミダゾール基が好適に用いられる。
【0029】
一般にカーボンブラック含有樹脂の導電機構は粒子間のトンネル電流であると考えれている。このことは粒子間の距離により導電性がべき乗で変化し、粒子間距離を大きくすることが、高抵抗を達成するためのポイントとなる。一般にカーボンブラックの粒子間距離は、被覆した分散剤による立体障害により決まると考えられており、その意味で分散剤としてはより粒子間距離を大きくしやすい高分子分散剤が好ましい。
【0030】
本発明で使用される分散剤としては塩基性官能基を有する分散剤であればいずれのものも使用できるが、上記の理由から高分子分散剤がより好ましい。 高分子分散剤としては塩基性官能基を含有していれば熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂いずれも使用でき、熱硬化性樹脂としてはウレタン系、アクリル系、ポリイミド系、アルキッド系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系、メラミン系、フェノール系等が挙げられ、熱可塑性樹脂としては、アクリル系、塩化ビニル系、塩化ビニル酢酸ビニル系共重合系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリカーボネート系等が挙げられる。分子量はポリスチレン換算の重量平均で1000〜100,000の範囲が好ましい。分子量が100,000を超えると現像性、解像性が低下する。塩基性官能基はアミン価で1〜100mgKOH/gの範囲のものが好ましい。アミン価が上記範囲以下であると分散安定性が低下し、逆に超えると現像性、解像性が低下する。なお、アミン価は、塩基性官能基を酸により中和滴定し、酸価に対応させてKOHのmg数で表した値である。
【0031】
このような条件を満たす分散剤として具体的にビックケミー社製のDisperbyk160、Disperbyk161、Disperbyk162、Disperbyk163、Disperbyk164、Disperbyk166;ゼネカ社製のSOLSPERSE20000、SOLSPERSE24000、SOLSPERSE27000、SOLSPERSE28000等(いずれも商品名)の市販品が挙げられる。。これらの分散剤の配合比率はカーボンブラックを被覆するのに必要十分な量であればよく、高すぎるとかえってレジストとしての性能を落とすことになる。この点を考慮すると、配合比率としてはカーボンブラックに対して1〜100重量%であることが好ましい。
【0032】
本発明レジスト組成物は、かかる特定の分散剤でカーボンブラックを被覆することにより、高濃度のカーボンブラックを含有していてもレジストとして高い性能を保ち、かつカーボンブラック粒子間距離を制御し、粒子から粒子へ電子またはホールが移動する確率を低くでき、レジスト膜が駆動電極間を絶縁するのに十分高い電気抵抗を持ち得る。
【0033】
本発明のブラックレジストは、乾燥膜厚1μmにおける膜抵抗が109Ω/□である必要がある。膜抵抗が109Ω/□より小さいと、通電時に隣接するアクティブ素子パターンに電流が流れることになり、ブラックマトリクスとしての性能を満足しないこととなる。
本発明で使用される溶剤としては具体的に、ジイソプロピルエーテル、ミネラルスピリット、n−ペンタン、アミルエーテル、エチルカプリレート、n−ヘキサン、ジエチルエーテル、イソプレン、エチルイソブチルエーテル、ブチルステアレート、n−オクタン、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、ジイソブチレン、アミルアセテート、ブチルブチレート、アプコシンナー、ブチルエーテル、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキセン、メチルノニルケトン、プロピルエーテル、ドデカン、Socal solvent No.1およびNo.2、アミルホルメート、ジヘキシルエーテル、ジイソプロピルケトン、ソルベッソ#150、酢酸ブチル(n,sec,t)、ヘキセン、シェル TS28 ソルベント、ブチルクロライド、エチルアミルケトン、エチルベンゾネート、アミルクロライド、エチレングリコールジエチルエーテル、エチルオルソホルメート、メトキシメチルペンタノン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソブチレート、ベンゾニトリル、エチルプロピオネート、メチルセロソルブアセテート、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピルアセテート、アミルアセテート、アミルホルメート、ビシクロヘキシル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジペンテン、メトキシメチルペンタノール、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、プロピルプロピオネート、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、カルビトール、シクロヘキサノン、酢酸エチル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(以下PGMEAと略す)、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、ジグライム、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールアセテート、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどの有機溶剤が挙げられる。
【0034】
溶剤は沸点が100℃から200℃の範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120℃〜170℃の沸点をもつものである。これらの溶剤は単独もしくは混合して使用される。
本発明の組成物は(イ)感光性樹脂100重量部に対し(ロ)カーボンブラックは40重量部〜500重量部、(ハ)高分子分散剤は0.4から500重量部、(ニ)溶剤は200〜10000重量部の範囲で含有される。
(ロ)顔料の添加量が上記範囲以下であると十分な色濃度が出しにくく、遮光力も劣る。また、上記範囲を超えると顔料分散安定性、現像性、解像性、密着性が低下する。(ニ)溶剤の添加量が上記範囲以下であると塗布むらがでやすく膜厚の均一性に欠け、上記範囲を超えると十分な膜厚を得ることができず、また、ピンホールなどの塗布欠陥がでやすくなる。尚、全固形分中のカーボンブラック濃度は30〜80%であるのが好ましい。本発明の組成物の好ましい態様に於いては、有機高分子物質100重量部に対し、モノマーは5重量部〜100重量部、光重合開始剤は0.01〜30重量部、カーボンブラックは50重量部〜500重量部、溶剤は200〜10000重量部の範囲で含有される。
【0035】
本発明にはこれら、必須成分以外に増感剤、塗布性改良剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤、などを好適に添加することができる。これらは単独もしくは数種併用することも可能である。
次に本発明の組成物の調整方法について説明する。本発明の組成物は上記本発明成分を混合することにより調整できるが、好ましくはまずカーボンブラックと分散剤をあらかじめ十分に分散混合し、分散剤をカーボンブラック粒子表面に十分に吸着せしめた上で、これを他の本発明組成物成分と混合することにより調整される。
【0036】
本発明におけるカーボンブラックの分散方法について説明する。カーボンブラック、分散剤を前記の塗布溶媒に固形分が1〜90重量%になるように混合し、混合液とガラスビーズ、ジルコニアビーズ等の分散用のビーズを適量加える。このときビーズの粒径は0.1〜20mmを使用することができる。この混合液をペイントコンディショナー、ボールミル、サンドグラインダー等にかけてカーボンブラックの分散を行う。また、3本ロール、ホモジナイザー系、ジェットミル、超音波等を用い、ビーズを用いずに分散させることもできる。これらの処理方法は2つ以上組み合わせることも可能である。分散処理によって得られる好ましいカーボンブラックの粒径は小さすぎると粒子間距離が小さくなり導電性があがってしまい、大きすぎると画像パターンの解像度が悪くなるため適当な範囲内にあることが必要である。具体的にはレーザードップラー式の粒度測定器により測定された粒径で0.005〜0.7μm、より好ましくは0.01〜0.5μmの範囲である。分散処理時間は粒径が上記範囲となる時間であれば特に限定されず、上記分散方法ごとに適宜選定されるが、10g程度の分散液を得るためにはペイントコンディショナーを用いた場合、通常、実分散時間で1〜20時間程度である。
【0037】
本発明の組成物はスピンコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷などの公知の方法でガラス基板に塗布される。塗布膜厚は0.2μm〜10μmが好ましい。より好ましくは0.3から5μmである。塗布膜を乾燥させるためにコンベクションオーブンまたはホットプレートが使用される。乾燥温度は50℃〜150℃、乾燥時間は30秒〜60分が好適である。露光には高圧水銀燈、超高圧水銀燈、キセノンランプ、カーボンアーク燈等の紫外線を発する光源が使用でき、マスクを通して露光することによりレジスト膜に潜像が形成される。その後、未露光部分を溶解させる溶剤で現像することにより画像が形成される。現像液はアセトン、トルエン、MEKなどの有機溶剤も使用可能であるが、環境問題からアルカリ現像液の方が好ましい。一例をあげるならば水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液、などが用いられる。アルカリ現像液には界面活性剤、消泡剤などが添加されていてもよい。現像方法としては、特に制限はなく、パドル法、ディッピング法、スプレー法など公知の方法でおこなうことができる。またプリウエットを採用してもよい。画像形成後現像液の乾燥、レジスト膜の硬化を高める目的でポストベーク、後光硬化などを採用してもよい。
【0038】
次に以上のようにして得られたブラックレジスト及びカラーレジストを用い、ブラックマトリクス及び、該ブラックマトリックス上にカラーフィルターを製造する方法について説明する。
本発明で使用されるカラーフィルター用およびアクティブ素子アレイ用の透明基板としては、各種ガラス板、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等のプラスチックシートを上げることができる。電着法でカラーフィルターを形成する場合には予めカラー画素パターン状に透明電極が形成された基板を用いる。また、アクティブ素子アレイ用ブラックマトリクスとして用いる場合は予めアクティブ素子アレイが形成されている基板を用いる。
【0039】
このような透明基板には、表面の接着性等の物性を改良するために、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの薄膜形成処理等を行うことができる。
なお、透明基板の板厚は、0.05〜10mm、特に0.1〜7mmの範囲であることが好ましい。また、各種ポリマー薄膜形成処理を行う場合には、その膜厚は0.01〜10μm、特に0.05〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0040】
上記透明基板上に、ブラックレジストをスピナー、ワイヤーバー、フローコータ、ダイコーター、スプレー等の塗布装置により、乾燥後の膜厚が好ましくは0.5〜1.5μm、より好ましくは1〜1.5μmになるように塗布した後、50℃〜200℃の温度で15秒〜10分間、好ましくは30秒〜5分間乾燥してブラックレジスト膜を形成する。
【0041】
ここで、乾燥温度は高温なほど透明基板に対する接着性が向上するが、高温過ぎると光重合開始系が分解し熱重合を誘発して現像不良を起こしやすい。
次にこのブラックレジスト膜上にブラックマトリクス用のネガフォトマスクを置き、該フォトマスクを介して、紫外又は可視等の光源を用いて画像露光する。この際、必要に応じて酸素によるレジスト膜の感度低下を防ぐため、レジスト膜上にポリビニルアルコール層等の酸素遮断膜を塗設した後、露光を行なってもよい。
【0042】
即ち、ブラックマトリクスの製造に当り、レジスト膜の露光の際、酸素によるレジスト膜の感度低下を防止する目的で、レジスト膜の上に、ポリビニルアルコール層等の酸素遮断膜を塗設する場合がある。しかしながら、このような酸素遮断膜を塗設することなく、レジスト膜を露光、現像して画像形成することが、工程数の大幅な短縮の面から好ましい。酸素遮断膜を設けない場合、ブラックレジスト中に、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホアミド等のヒドロキシフェニル基等の芳香族水酸基を有するモノマーを共重合モノマー成分として、5〜50モル%、好ましくは10〜30モル%の割合で有する有機高分子物質を使用したり、特開平4−218048号公報、特開平5−19453号公報等に記載のジアゾ化合物を1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%含有させたりする。これにより酸素による感度低下を低く抑えることができ、酸素遮断膜を不要とすることができる。
【0043】
露光後は、アルカリ現像あるいは含水有機溶剤現像液により現像処理を行い、透明基板上にブラックマトリクスを形成させる。なお、必要に応じて、この現像処理の前に、レジスト膜の感度あるいはγ値(階調)を高くする目的で露光試料を70〜200℃で15秒〜20分間、好ましくは80〜150℃で30秒〜10分間の熱処理を施すことができる。
【0044】
現像に使用されるアルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ剤、あるいはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有し、必要に応じ画質向上、現像時間の短縮等の目的で界面活性剤、水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させた水溶液を用いることができる。
【0045】
現像液の界面活性剤としては、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン系界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げることができ、また、水溶性の有機溶剤としては、エタノール、プロピオンアルコール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。
【0046】
また、水酸基又はカルボキシ基を有する低分子化合物としては、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロガール、安息香酸、コハク酸、グルタル酸等を挙げることができる。
一方、含水有機溶媒現像液に使用される有機溶剤としては、前記のアルカリ現像液中に用いられた水溶性の有機溶剤の中より適宜選択して用いることができる。
【0047】
上記の現像処理は、通常、15〜40℃、好ましくは20〜30℃の現像液温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
現像後の試料は、必要に応じて、この上に塗布されるカラーレジスト、あるいはポリアミド、ポリイミド等の保護層用の塗布溶剤に対する耐久性、又は、ガラス基板等の透明基板との接着性を高める目的で、該試料を100〜250℃、50〜60分間の熱処理を行うか、あるいは、適正露光量以上の露光量、好ましくは、適正露光量の1〜100倍の露光量による光硬化処理を施すことができる。
【0048】
なお、適正露光量とは、レジスト膜上にウグラテストチャートを置き、該テストチャートを介して露光量を変化させながら光照射し、次いで現像処理を行なって得られるテストチャートの画像と、テストチャート画像中のネガとポジの細線画像の最も細い細線の線幅が同じになる時の露光量をいう。
続いて、該試料の上に赤、緑、青の3色のカラーレジストを同様にしてそれぞれ塗布・乾燥した後、該試料を、色材画素用のネガフォトマスクを用いて前記と同様に露光・現像、必要に応じて熱または光硬化処理を繰り返し行ない、ブラックマトリクス間に3色の画素を形成してカラーフィルターを作成する。なお、カラーレジストの塗布厚さは、乾燥後の膜厚で、好ましくは0.5〜3μm、より好ましくは1〜2μmである。
【0049】
このようにして作成されたカラーフィルターはこのままの状態で、上にITO(透明電極)が形成され、カラー表示素子の部品の一部として使用されるが、更にカラーフィルターの表面平滑性、あるいは耐久性を高める目的でポリアミド、ポリイミド等のオーバーコート層を設けることもできる。
次に本発明で得られたブラックレジストを用いアクティブアレイ素子上にブラックマトリクスを形成する方法について説明する。あらかじめアクティブ素子アレイが形成された基板上に、カラーフィルターの場合と全く同様にして、ブラックレジストを塗布・乾燥し、アクティブ素子アレイパターンに対応したブラックマトリクスパターンのネガフォトマスクを用い、前記と同様に露光・現像することにより得られる。得られたブラックマトリクスパターン上に前記と同様にして直接または平滑性・耐久性を高める目的でポリアミド、ポリイミド等のオーバーコートを塗設した後にITOが形成される。
【0050】
なお、本発明において画像露光に使用される光源としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源、及びアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源が挙げられる。これらの光源には必要とされる照射光の波長領域に応じて、適宜光学フィルターを使用することもできる。
【0051】
なお、ブラックレジストを用いて、透明基板上及び/またはアクティブ素子アレイ上にブラックマトリクスを形成させる際、透明基板との現像画像接着性及び/又は熱硬化画像の接着性を高める目的で、該透明基板上に色材料を含有しないカラーレジストを塗布して光硬化させた光硬化接着層を設けてもよい。
【0052】
【実施例】
次に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
カーボンブラックとしてDegussa社製 Special Black 350(DBP=45ml/100g、窒素吸着比表面積=65m2/g)10g、塩基性官能基としてイミダゾール基を有する分散剤としてBykchemie社製Disperbyk182 5gをPGMEA 35gと混合し、粒子径0.5mmのジルコニアビーズ180gを加え、ペイントコンディショナーで6時間振とうし、カーボンブラックの分散液を得た。このとき顔料/分散剤比(固形分)=4.7であった。またこの分散液を1000倍に希釈し、レーザードップラー法により測定した粒子径分布は0.01〜0.5μmの範囲内であった。
【0053】
この分散液を6.2gを分取し、エチレン性化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 0.3g、合成例1によって合成された樹脂0.5g、光重合開始剤として2、2’−ビス(o−クロロフェニル)−4、4’、5、5’−テトラフェニルビイミダゾール 0.05g、4、4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノール 0.03g、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート 0.03g、レベリング剤として住友3M社製 FC−430 0.0001g,有機溶媒としてPGMEA 2.9gを加え、1時間撹拌することによりブラックレジストを調整した。
【0054】
得られたブラックレジストをガラス基板(コーニング社製 7059;厚さ0.7mm)上にスピンコート法を用いて塗布し、70℃のホットプレート上で乾燥し、膜厚1.0μmのブラックレジスト膜を得た。なお、ブラックレジスト膜中のカーボンブラックの固形分濃度は52重量%である。このレジスト膜にブラックマトリクス用フォトマスクを用いて紫外線100mJ/cm2を露光した後、0.01重量%の水酸化カリウムと0.05%のノニオン性界面活性剤(花王製エマルゲンA−60)を含有する水溶液よりなる現像液を用い、23℃でシャワー現像することにより、膜厚1.0μm、解像度5μm、OD 3.7のブラックマトリクスパターンが得られた。
【0055】
またこのブラックレジストをガラス基板(コーニング社製 7059;厚さ0.7mm)上にスピンコート法を用いて塗布し、70℃のホットプレート上で乾燥し、膜厚1.0μmのブラックレジスト膜を得た後、フォトマスクを用いずに紫外線を100mJ/cm2全面露光し、前記と同様の現像液を用いて現像することにより、抵抗測定用サンプルを得た。この膜をオーブン中で200℃で10分間熱処理した後、三菱化学(株)製「HIRESTA−IP」を用いて測定プローブ「HRS」、測定電圧500Vで膜抵抗を測定したところ1×1013Ω/□であった。
実施例2
カーボンブラックとしてDegussa社製 Special Black 250(DBP=45ml/100g、窒素吸着比表面積=65m2/g)を用いたこと以外は実施例1と全く同様にしてブラックマトリクスパターンを形成したところ、膜厚1μm、解像度5μm、透過光濃度3.7のブラックマトリクスパターンが得られた。
【0056】
また実施例1と同様にして膜抵抗を測定したところ2×1013Ω/□であった。
実施例3
カーボンブラックとして三菱化学社製 MA220(DBP=91ml/100g、窒素吸着比表面積=31m2/g)を用いたこと以外は実施例1と全く同様にしてブラックマトリクスパターンを形成したところ、膜厚1μm、解像度5μm、透過光濃度3.5のブラックマトリクスパターンが得られた。
【0057】
また実施例1と同様にして膜抵抗を測定したところ1×1010Ω/□であった。
実施例4
塩基性官能基として3級脂肪族アミンを有する分散剤としてBykchemie社製Disperbyk 161を用いたこと以外は実施例1と全く同様にしてブラックマトリクスパターンを形成したところ、膜厚1μm、解像度4μm、透過光濃度3.7のブラックマトリクスパターンが得られた。
【0058】
また実施例1と同様にして膜抵抗を測定したところ、5×1010Ω/□であった。
比較例1
カーボンブラックとしてDegussa社製 Special Black 350(DBP=45ml/100g、窒素吸着比表面積=65m2/g) 8.1g、塩基性官能基を持たない分散剤として合成例1に示す樹脂 4.4gをPGMEA 37.5gと混合し、粒子径0.5mmのジルコニアビーズ50ccを加え、ペイントコンディショナーで5時間振とうし、カーボンブラックの分散液を得た。このとき、顔料/分散剤比=1.8であった。またこの分散液を1000倍に希釈し、レーザードップラー法により測定した粒子径分布は0.01〜0.5μmの範囲内であった。
【0059】
この分散液を6.5g分取し、エチレン性化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.3g、光重合開始剤として2、2’−ビス(o−クロロフェニル)−4、4’、5、5’−テトラフェニルビイミダゾール 0.05、4、4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノール 0.03g、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート 0.03g、レベリング剤として住友3M社製 FC−430 0.0001g,有機溶媒としてPGMEA 3.1gを加え、1時間撹拌することによりブラックレジストを調整した。
【0060】
得られたブラックレジストをガラス基板(コーニング社製 7059;厚さ0.7mm)上にスピンコート法を用いて塗布し、70℃のホットプレート上で乾燥し、膜厚1μmのブラックレジスト膜を得た。なお、ブラックレジスト膜中のカーボンブラックの固形分濃度は52重量%である。このレジスト膜にブラックマトリクス用フォトマスクを用いて紫外線を100mJ/cm2を露光し、実施例1と同様の現像液で現像することにより膜厚1μm、解像度5μm、OD3.5のブラックマトリクスパターンが得られた。
【0061】
またこのブラックレジストをガラス基板(コーニング社製 7059;厚さ0.7mm)上にスピンコート法を用いて塗布し、70℃のホットプレート上で乾燥し、膜厚1.0μmのブラックレジスト膜を得た後、フォトマスクを用いずに紫外線を100mJ/cm2を全面露光し、0.02重量%水酸化カリウム水溶液で現像することにより膜厚1.0μmのブラックマトリクス膜を得た。この膜をオーブン中で200℃×10分熱処理した後、三菱化学(株)製「HIRESTA−IP」を用いて測定プローブ「HRS」、測定電圧10Vで膜抵抗を測定したところ1×106Ω/□であり十分な抵抗を得られなかった。
比較例2
カーボンブラックとして三菱化学(株)製 MA−230(DBP=113ml/100g、窒素吸着比表面積=85m2/g)を用いた以外は実施例1と全く同様の分散剤、組成でペイントコンディショナーにて11時間振とうして得た分散液を用いて実施例1と全く同様にして膜抵抗を測定したところ1×105Ω/□であり十分な抵抗を得られなかった。
比較例3
カーボンブラックとして三菱化学(株)製 MA7(DBP=65ml/100g、窒素吸着比表面積=137m2/g)を用いた以外は実施例1と全く同様の分散剤、組成でペイントコンディショナーにて13時間振とうして得た分散液を用いて実施例1と全く同様にして膜抵抗を測定したところ1×105Ω/□であり十分な抵抗を得られなかった。
合成例−1
酸価200、分子量5000のスチレン・アクリル酸樹脂20g、p−メトキシフェノール0.2g、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40gをフラスコに仕込み、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート7.6gを滴下し100℃の温度で30時間反応させた。反応液を水に再沈殿、乾燥させて樹脂を得た。KOHによる中和滴定をおこなったところ樹脂の酸価は80であった。
【0062】
【発明の効果】
本発明のブラックマトリクス用レジスト組成物は、顔料が実質的にカーボンブラックだけであるにもかかわらず、低膜厚でも遮光性能が極めて高く、しかも高抵抗の樹脂製ブラックマトリクスを得ることができる。また高抵抗であるためアクティブ素子アレイ上に形成することも可能となり、高開口率の液晶ディスプレイを得るために有用である。
【0063】
また、本発明のブラックマトリクスは、その上に形成した配向膜表面の各画素内における凹凸を小さくし、画素内の液晶の配向状態の不均一性を小さくすることができ、アクティブ素子アレイ側にブラックマトリクスを形成した際、あるいは電着法を用いて該ブラックマトリクスを形成後に赤・青・緑のカラーフィルターを形成する際、隣接する画素間が電気的に導通することが避けることができる。

Claims (8)

  1. 感光性樹脂、顔料、顔料の分散剤および溶剤を含有してなるブラックマトリクス用レジスト組成物であって、該分散剤が塩基性官能基を有する高分子分散剤であり、該顔料が実質的にDBP吸油量100ml/100g以下、窒素吸着表面積100m 2
    /g以下のカーボンブラックのみからなり、感光性樹脂、顔料及び分散剤の合計に占める顔料の割合が30〜80重量%であり、組成物から形成される厚さ1μmの重合被膜の膜抵抗が109Ω/□以上であることを特徴とするブラックマトリクス用レジスト組成物。
  2. 溶剤の存在下に顔料と顔料の分散剤との混合物に分散処理を施して顔料に分散剤を吸着させたものと、感光性樹脂とを混合して調製されたブラックマトリクス用レジスト組成物であって、該分散剤が塩基性官能基を有する高分子分散剤であり、該顔料がDBP吸油量100ml/100g以下、窒素吸着表面積100m 2 /g以下のカーボン
    ブラックであり、感光性樹脂、顔料及び分散剤の合計に占める顔料の割合が30〜80重量%であり、組成物から形成される厚さ1μmの重合被膜の膜抵抗が10 9 Ω/□以上で
    あることを特徴とするブラックマトリクス用レジスト組成物。
  3. レーザードップラー式の粒度測定器で測定して粒径が0.005〜0.7μmとなるように顔料に分散処理が施されていることを特徴とする請求項2に記載のブラックマトリクス用レジスト組成物。
  4. 組成物から形成される厚さ1μmの重合被膜の透過光濃度が3以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のブラックマトリクス用レジスト組成物。
  5. 高分子分散剤の塩基性官能基が、脂肪族塩基、芳香族塩基及び複素環塩基より成る群から選ばれたものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のブラックマトリクス用レジスト組成物。
  6. 高分子分散剤の塩基性官能基が脂肪族アミノ基又はイミダゾリル基であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のブラックマトリクス用レジスト組成物。
  7. 感光性樹脂がエチレン性二重結合を少なくとも1つ有する化合物および光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のブラックマトリクス用レジスト組成物。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のブラックマトリクス用レジスト組成
    物を用いて形成されることを特徴とするブラックマトリクス。
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