JPH11174671A - 遮光性感光性組成物及びカラーフィルター - Google Patents

遮光性感光性組成物及びカラーフィルター

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JPH11174671A
JPH11174671A JP33852597A JP33852597A JPH11174671A JP H11174671 A JPH11174671 A JP H11174671A JP 33852597 A JP33852597 A JP 33852597A JP 33852597 A JP33852597 A JP 33852597A JP H11174671 A JPH11174671 A JP H11174671A
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JP
Japan
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resin
light
photosensitive
shielding
photosensitive resin
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Application number
JP33852597A
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Inventor
Ryuichiro Takasaki
龍一郎 高崎
Shingo Ikeda
真吾 池田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高遮光性で画像特性の優れた遮光性感光性組
成物を提供する。 【解決手段】 550nmにおける反射率が4%以下で
あり、且つ、光学濃度OD550 が3/μm〜5/μmの
範囲である遮光性感光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーテレビ、液晶
表示素子、固体撮像素子、カメラ等に使用される光学的
カラーフィルターのブラックマトリックスの製造等で有
用な遮光性感光性組成物及び該組成物より形成されたブ
ラックマトリックスを有するカラーフィルターに係る。
詳しくは、高遮光性でありながら画像形成性に優れたブ
ラックマトリックス製造に適した遮光性感光性組成物及
び高精度、高遮光性の樹脂ブラックマトリックスを有す
るカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは、通常、ガラス、プ
ラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリッ
クスを形成し、続いて、赤、緑、青等の3種以上の異な
る色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色
パターンで形成したものである。パターンサイズはカラ
ーフィルターの用途並びにそれぞれの色により異なるが
5〜700μ程度である。また、重ね合わせの位置精度
は数μ〜数十μであり、寸法精度の高い微細加工技術に
より製造されている。
【0003】カラーフィルターの代表的な製造方法とし
ては、染色法、印刷法、顔料分散法、電着法等がある。
これらのうち、特に、色材料を含有する光重合性組成物
を、透明基板上に塗布し、画像露光、現像、必要により
硬化を繰り返すことでカラーフィルター画像を形成する
顔料分散法は、カラーフィルター画素の位置、膜厚等の
精度が高く、耐光性・耐熱性等の耐久性に優れ、ピンホ
ール等の欠陥が少ないため、広く採用されている。
【0004】ブラックマトリックスは赤、緑、青の色パ
ターンの間に格子状、ストライプ状またはモザイク状に
配置するのが一般的であり、各色間の混色抑制によるコ
ントラスト向上あるいは光漏れによるTFTの誤動作を
防ぐ役割を果たしている。このため、ブラックマトリッ
クスには高い遮光性が要求される。従来、ブラックマト
リクスはクロム等の金属膜で形成する方法が一般的であ
った。この手法は透明基板上にクロム等の金属を蒸着し
フォトリソ工程を経てクロム層をエッチング処理するも
のであるため、薄い膜厚で高遮光性が高精度で得られ
る。その反面、製造工程が長く且つ生産性の低い手法で
あり高コスト、また、エッチング処理の廃液などによる
環境問題が生じる等の問題を抱えている。
【0005】このため、遮光性の顔料、染料を分散させ
た感光性樹脂で低コスト、無公害のブラックマトリック
ス(樹脂ブラックマトリックス)を形成する手法が精力
的に研究されている。しかしながら、樹脂ブラックマト
リックスは後述するような問題を抱えているため、いま
だ実用化できていないのが現状である。樹脂ブラックマ
トリクスにおいて、クロム等の金属膜によるブラックマ
トリクスと同等の遮光性(光学濃度)を発現させるため
には、遮光性顔料、染料の含有量を多くするか、あるい
は、膜厚を厚くする必要がある。
【0006】膜厚を厚くする方法においては、ブラック
マトリックスリクスの凹凸の影響を受けて、その上に形
成するRGBの着色画素の平坦性が損なわれる。このた
め、液晶セルギャップの不均一化あるいは液晶の配向の
乱れを発生させ表示能力の低下を起こす。また、カラー
フィルタ上に設ける透明電極ITO膜の断線が発生する
等の問題も生じる。また、遮光性顔料、染料の含有量を
多くする方法においては、感光性樹脂(ブラックレジス
ト)の感度、現像性、解像性、密着性等が悪化する問題
があり、生産性の低下のみならずカラーフィルターに要
求される精度、信頼性が得られがたい。
【0007】すなわち、薄膜、高遮光性の条件下で画像
形成能に優れる感光材料が実現できていないため樹脂ブ
ラックマトリクスの実用化を阻んでいる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を解決し薄膜、高遮光性を有するパターンをフォトリソ
グラフィー法で容易に形成できる十分な画像形成能をも
つレジスト材料を提供するものであり、カラーフィルタ
ーの樹脂ブラックマトリックスを高精度、低コストで製
造可能とするものである。また、ブラックマトリックス
を樹脂化することによりカラーフィルターの高画質化、
無公害化をはかるものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
進めた結果、遮光材を配合した感光性組成物において可
視光領域の反射率及び光学濃度ODをある一定の範囲に
制御することにより上記目的を解決し、特に、解像力が
良好で、フリンジが発生せず画像特性が良好となること
を見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は550nmにおける反射率が4%以下であり、且つ、
光学濃度OD550 が3/μm〜5/μmの範囲である遮
光性感光性組成物に存する。更に、透明基板上に上記遮
光性感光性組成物により形成されてなるブラックマトリ
ックスを有するカラーフィルターに存する。
【0010】
【発明の実施形態】以下本発明を詳述する。遮光性感光
性組成物のベースとなる感光性樹脂としては、アクリル
モノマーと光重合開始剤を組み合わせた光重合系、光酸
発生剤と架橋剤を組み合わせた化学増幅系、感光材とし
てアジドまたはジアゾ樹脂を用いた感光樹脂、桂皮酸あ
るいはカルコン等の光2量化タイプの感光樹脂、ナフト
キノンジアジドとアルカリ可溶樹脂を組み合わせた感光
樹脂等々の公知の感光性樹脂を適用することが可能であ
る。こらら種々の感光性樹脂に分散状態を制御した遮光
材、好ましくは、カーボンブラック含有インキを配合す
ることにより目的とする遮光性感光性樹脂組成物を得る
ことができる。
【0011】光重合系の感光性樹脂についてさらに詳述
すると、バインダー樹脂、アクリルモノマー及び光重合
開始剤を含有する組成物が挙げられる。バインダー樹脂
としては例えば、スチレン、α−メチル−スチレン、ビ
ニルトルエン等のスチレン系モノマー;アクリル酸、メ
タクリル酸、桂皮酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸等の不飽和基含有カルボン酸;メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフ
ェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メ
タ)アクリレートベンジル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のエステル等のモノマーを(共)重
合成分とするアクリル樹脂等が挙げられる。バインダー
樹脂は、樹脂酸価が5〜200KOH・mg/gの範囲
にあるものがアルカリ現像性の点で好ましく、また、塗
布特性の点からは分子量がGPCのポリスチレン換算で
1000〜500000程度のものが好ましく用いられ
る。
【0012】アクリルモノマーとしては、例えば、1,
4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレー
ト、ビスフェノールA,エチレンオキサイド付加物ジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロ
パンエチレンオキサイド付加トリアクリレート、グリセ
リンプロピレンオキサイド付加トリアクリレート、トリ
スアクリロイルオキシエチレンフォスフェート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、などの分子内に
アクリロイル基を2個以上有する化合物が挙げられる。
架橋効率の観点から分子内に3個以上のアクリロイル基
を有する化合物が特に好ましく用いられる。
【0013】光重合開始剤としては活性光線によりラジ
カルを発生させることのできる化合物、例えば、2−
(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エ
トキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン、等のハロメチル化トリア
ジン誘導体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、2
−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール2量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,
5−ビス(3′−メトキシフェニル)イミダゾール2量
体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール2量体、2−(2′−メトキシフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、(4′
−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾー
ル2量体等のイミダゾール誘導体、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソ
ブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等の
ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、2−メチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t
−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等
のアントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベ
ンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェ
ノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフ
ェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾ
フェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフ
ェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロ
キシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ
−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケ
トン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)
ケトン、2−メチル−(4′−(メチルチオ)フェニ
ル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−
トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン等の
アセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−
クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサント
ン、2、4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソ
プロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p
−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ
安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体、9−フェ
ニルアクリジン、9−(p−メトキシフェニル)アクリ
ジン等のアクリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズ
フェナジン等のフェナジン誘導体、ジ−シクロペンタジ
エニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロ
フェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−
ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,
6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタ
ジエニル−Ti−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,4−ジ−フ
ルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジ−フ
ルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等
のチタノセン誘導体等が挙げられる。
【0014】光重合系の感光性樹脂に於てはバインダー
樹脂100重量部に対してアクリルモノマーを10〜2
00重量部、光重合開始剤を0.5〜20重量部の範囲
で調整したものが特に好ましく用いられる。
【0015】本発明の遮光性感光性組成物は、上記の如
き感光性樹脂に遮光材、好ましくはカーボンブラックを
配合することにより得られ、より具体的には、カーボン
ブラックに分散剤、溶剤を加えて、例えば、ペイントコ
ンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロ
ールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザ
ー等の分散機で処理することにより得られるカーボンブ
ラックインキを配合することにより得られる。
【0016】遮光材のカーボンブラックとしては市販の
ものを用いることができ、例えば、下記に示すグレード
のものが使用可能である。 三菱化学(株)製:MA7、MA8、MA11、MA1
00、MA220、MA230、#52、#50、#4
7、#45、#2700、#2650、#2200、#
1000、#990、#900 デグサ社製:Printex95、プリンテックス9
0、Printex85、Printex75、Pri
ntex55、Printex45、Printex4
0、Printex30、Printex3、Prin
texA、PrintexG、SpecialBlac
k550、SpecialBlack350、Spec
ialBlack250、SpecialBlack1
00
【0017】キャボット社製:Monarch460、
Monarch430、Monarch280、Mon
arch120、Monarch800、Monarc
h4630、REGAL99、REGAL99R、RE
GAL415、REGAL415R、REGAL25
0、REGAL250R、REGAL330、BLAC
K PEARLS480、PEARLS130
【0018】コロンビヤン カーボン社製:RAVEN
11、RAVEN15、RAVEN30、RAVEN3
5、RAVEN40、RAVEN410、RAVEN4
20、RAVEN450、RAVEN500、RAVE
N780、RAVEN850、RAVEN890H、R
AVEN1000、RAVEN1020、RAVEN1
040 これらのカーボンブラックの中で平均一次粒径が150
nm以下、さらに好ましくは120nm以下のものが目
的とする反射率を得やすいので好ましい。又、カーボン
ブラックのDBP吸油量は10〜100が好ましく、p
Hは2〜5が好ましい。
【0019】分散剤はカーボンブラックに親和性のある
界面活性剤、顔料誘導体、高分子化合物等を用いること
ができる。なかでも、高分子化合物を分散剤として用い
ると目的とする反射率を得やすいので好ましい。
【0020】溶剤としては感光性樹脂を溶解させるもの
であれば特に制限は受けないが、沸点が120℃〜19
0℃の範囲にある有機溶剤、例えば、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル等は分散制御しやすく目的とする反射率を
得やすいので好ましい。
【0021】分散処理としてはサンドミルあるいはペイ
ントシェーカー等の微分散に好適な処理方法が好まし
い。ビーズとしてはガラスビーズあるいはジルコニアビ
ーズ等を用いることができ、小径のビーズを用いるほど
微分散可能となる。分散時の温度制御を一定に保つこと
では再現性のよい結果を得ることができる。インキの変
質を防ぐため分散時の温度は100℃以下に設定するの
が望ましい。
【0022】以上述べたカーボンブラックの分散処理に
よって反射率を4%以下の範囲に制御することができ
る。
【0023】本発明の遮光性感光性組成物は高い光学濃
度、並びに画像特性を両立させる意味から遮光材である
カーボンブラックの配合量は遮光性感光樹脂固形分中に
35〜70wt%、好ましくは40〜65wt%の範囲
にするのが好ましい。
【0024】遮光材としてカーボンブラック以外の顔料
または染料を配合することは高ODを得る観点からは好
ましく、遮光材が実質的にカーボンブラックからなるの
が好ましいが、この場合でもカーボンブラックの分散剤
等としてフタロシアニン誘導体などの有機顔料が本発明
の性能を損わない範囲で使用されることは許容される。
【0025】次に、本発明の遮光性感光性組成物をカラ
ーフィルターへの適用方法とあわせて説明する。まず、
透明基板上に、本発明の遮光性感光性組成物をスピナ
ー,ワイヤーバー,フローコーター,ダイコーター,ロ
ールコーター,スプレー等の塗布装置により塗布して乾
燥した後、該試料の上にフォトマスクを置き、該フォト
マスクを介して画像露光,現像,必要に応じて熱硬化或
いは光硬化により遮光用ブラックマトリクス画像を形成
させ、さらにこの操作をRGB3色の着色感光性組成物
について各々繰り返し、カラーフィルター画像を形成さ
せる。ここで用いる透明基板は、カラーフィルター用の
透明基板であり、その材質は特に限定されるものではな
いが、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステルやポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフ
ィン等、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリスルホンの熱可塑性プラスチックシート、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹
脂等の熱硬化性プラスチックシート、或いは各種ガラス
板等を挙げることができる。特に、耐熱性の点からガラ
ス板、耐熱性プラスチックが好ましく用いられる。
【0026】このような透明基板には、表面の接着性等
の物性を改良するために、あらかじめ、コロナ放電処
理、オゾン処理、シランカップリング剤やウレタンポリ
マー等の各種ポリマーの薄膜処理等を行うこともでき
る。塗布方法は特に限定されないが、塗布、乾燥後の遮
光性感光性組成物は樹脂ブラックマトリックスを形成す
ることから、膜厚が0.1〜2μ、好ましくは0.1〜
1.5μ、さらに好ましくは0.1〜1μの範囲とする
のが良い。
【0027】乾燥においてはホットプレート、IRオー
ブン、コンベクションオーブン等を用いることができ、
好ましい乾燥条件は40〜150℃、乾燥時間は10秒
〜60分の範囲である。本発明では、かくして得られる
遮光性感光性組成物により形成される塗膜の550nm
における反射率が4%以下であり、550nmにおける
光学濃度(OD550 )が膜厚1μm当り3以上5以下の
範囲にあることが必要である。反射率が4%を越えると
解像力に劣り、パターン周辺にフリンジが生じ現像性に
劣る。また、樹脂ブラックマトリックス又は着色画素の
形成のための露光に用いる光源は、例えば、キセノンラ
ンプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀
灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザ
ー、YAGレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザ
ー等のレーザー光源等が挙げられる。
【0028】特定の照射光の波長のみを使用する場合に
は光学フィルターを利用することもできる。現像処理
は、未露光部の感光性組成物膜を溶解させる能力のある
溶剤であれば特に制限は受けない。例えばアセトン、塩
化メチレン、トリクレン、シクロヘキサノン等の有機溶
剤を使用することができる。しかしながら、有機溶剤は
環境汚染、人体に対する有害性、火災危険性などをもつ
ものが多いため、このような危険性の無いアルカリ現像
液を使用するの方が好ましい。このようなアルカリ現像
液として、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪
酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の無機のアルカリ剤、或いはジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキル
アンモニウム塩等の有機のアルカリ剤を含有した水溶液
が挙げられる。
【0029】アルカリ現像液には、必要に応じ、界面活
性剤、水溶性の有機溶剤、水酸基又はカルボン酸基を有
する低分子化合物等を含有させることもできる。特に、
界面活性剤は現像性、解像性、地汚れなどに対して改良
効果をもつものが多いため添加するのは好ましい。例え
ば、現像液用の界面活性剤としては、ナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を
有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基
を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモ
ニウム基を有するカチオン性界面活性剤等を挙げること
ができる。現像処理方法については特に制限は無いが、
通常、10〜50℃、好ましくは15〜45℃の現像温
度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現
像等の方法により行われる。
【0030】
【実施例】以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以
下の実施例に限定されるものではない。
【0031】合成例−1 トリレンジイソシアネートの三量体(三菱化学(株)製
マイテックGP750A、樹脂固形分50wt%、酢酸
ブチル溶液)32gと触媒としてジブチルチンジラウレ
ート0.02gをプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート47gで希釈溶解した。攪拌下に片末端
がメトキシ基となっている数平均分子量1,000のポ
リエチレングリコール(日本油脂(株)製、ユニオック
スM−1000)14.4gと数平均分子量1,000
のポリプロピレングリコール(三洋化成工業(株)製、
サンニックスPP−1000)9.6gと混合物を滴下
した後、70℃でさらに3時間反応させた。次に、N,
N−ジメチルアミノ−1,3−プロパンジアミン1gを
加え、40℃でさらに1時間反応させた。このようにし
て得られた分散樹脂を含有する溶液のアミン価を中和滴
定によりもとめたところ14mgKOH/gであった。
また樹脂含有量をドライアップ法(150℃で30分
間、ホットプレート溶剤を除去し重量変化量により樹脂
濃度を算出)により求めたところ樹脂含有量は40wt
%であった。
【0032】合成例−2 酸価200、重量平均分子量5,000のスチレン・ア
クリル酸樹脂20g、p−メトキシフェノール0.2
g、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2
g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト40gをフラスコに仕込み、(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)メチルアクリレート7.6gを滴下し10
0℃の温度で30時間反応させた。反応液を水に再沈
殿、乾燥させて樹脂を得た。KOHによる中和滴定を行
ったところ樹脂の酸価は80であった。
【0033】実施例1〜4および比較例1〜2カーボンブラック分散インキの調製 表−1に記載のカーボンブラック50重量部、合成例−
1に示した分散樹脂を固形分として5重量部の割合で固
形分濃度が50wt%となるようにプロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテートを加えた。分散液の重
量は50gであった。これを攪拌機によりよく攪拌しプ
レミキシングを行った。次に、ペイントシェーカーによ
り25〜45℃の範囲で6時間分散処理を行った。ビー
ズは0.5mmφのジルコニアビーズを用い、分散液と
同じ重量を加えた。分散終了後、フィルターによりビー
ズと分散液を分離した。
【0034】レジスト液の調合 上述したカーボンブラック分散インキを用いて固形分が
下記の配合割合となるように各成分を加えスターラーに
より攪拌、溶解させ、ブラックレジスト感光液を調製し
た。
【0035】
【表1】 1)レジストの組成 ・顔料 カーボンブラック(表−1に記載) 50g ・光重合開始剤系 2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体 2g 4,4−’ビス(ジエチルアミノベンゾフェノン) 1g ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート 2g ・バインダー樹脂(合成例−2で合成) 25g ・アクリルモノマー;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15g ・溶剤 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 300g ・高分子分散剤(合成例−1) 5g
【0036】2)レジストの評価 ブラックレジスト感光液をスピンコーターにてガラス基
板(7059、コーニング社製)に塗布し、ホットプレ
ートで80℃、1分間乾燥した。乾燥後のレジストの膜
厚を触針式膜厚計(α−ステップ、テンコール社製)で
測定したところ1μであった。このサンプルの可視光反
射率を分光光度計(日立製作所製 U−3500)にて
測定した。反射率は550nmにおける数値とした。ま
た、ODはマクベス濃度計(コルモルゲン社製)により
測定した。次に、このサンプルを解像力評価マスクを通
して高圧水銀灯で150mj/cm2 の露光量で露光し
た。温度25℃、濃度0.05%の水酸化カリウム水溶
液に1分間浸漬現像した。得られた最小パターンを40
0倍の光学顕微鏡で観察し解像力を評価した。また、同
時にパターン周辺部のフリンジの有無を確認し画像特性
の良否を判断した。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明の遮光性感光性組成物は、薄膜に
おいて高遮光性でありながら解像力が良好でパターンに
フリンジが発生せず、画像特性に優れるため、低コスト
で高品質の樹脂ブラックマトリックスを形成することが
できる。本発明の樹脂ブラックマトリクスを用いたカラ
ーフィルターは精度、平坦性、耐久性において優れるた
め、従来以上に液晶素子の表示品位を向上させることが
できる。また、製造工程およびカラーフィルター自体に
も有害な物質を含まないため、人体に対する危険性を低
減し環境安全性を向上させるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 550nmにおける反射率が4%以下で
    あり、且つ、光学濃度OD550 が3/μm〜5/μmの
    範囲である遮光性感光性組成物。
  2. 【請求項2】 遮光性感光性組成物に含有される遮光材
    が実質的にカーボンブラックからなる請求項1記載の遮
    光性感光性組成物。
  3. 【請求項3】 透明基板上に請求項1又は2記載の遮光
    性感光性組成物で形成されてなるブラックマトリックス
    を有するカラーフィルター。
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